JP2015198337A - 音声処理装置、その制御方法、および制御プログラム、並びに撮像装置 - Google Patents

音声処理装置、その制御方法、および制御プログラム、並びに撮像装置 Download PDF

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保章 伊勢
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Abstract

【課題】動作音などのノイズ音を低減する際、録音すべき音声信号の劣化を抑止する。【解決手段】音声入力部102は音声信号が入力されて当該音声信号に対して所定の処理を施して音声データを生成する際、動作に伴って動作音を発生する駆動部の動作音および当該動作音に起因する残響音を抑制する、フィルタ制御部215の制御下でタイミング制御部216は音声信号のレベルに応じて音声信号を処理する音声処理期間を設定し、フィルタ処理部212は音声処理期間において音声信号をフィルタリング処理して動作音および残響音を低減処理する。この際、フィルタ制御部は音声処理期間において時間の経過につれてフィルタ処理部におけるフィルタ係数を変更制御する。【選択図】図2

Description

本発明は、音声処理装置、その制御方法、および制御プログラム、並びに撮像装置に関し、特に、音声信号に含まれる雑音を低減する音声処理装置に関する。
一般に、デジタルカメラなどの撮像装置において動画を撮影可能な撮像装置が知られている。この種の撮像装置では、動画を記録するとともに動画に付随させて音声信号を記録している。そして、音声信号を記録処理するため、撮像装置には音声処理装置が備えられている。
ところで、撮像装置において動画を撮影する際には、レンズおよび絞りなどの駆動機構が撮影に応じて駆動されるため、駆動機構の動作音が音声信号に混入することがある。このため、動画に付随して音声信号を記録すると、ユーザが意図しない騒音(つまり、動作音)が記録されてしまうことがある。
このような駆動機構の動作音の影響を抑制するため、例えば、コンポーネントの種類および動作の期間に応じてフィルタ処理を行うか又はコンポーネント動作の期間において音声信号を置換処理する手法がある(特許文献1参照)。
特開2012−203040号公報
ところが、駆動機構の振動現象のように、時間の経過ととともにノイズ音(つまり、動作音)の周波数およびレベルが変化する際に、特許文献1に記載のフィルタ処理を行うと、ノイズ周波数およびノイズレベルの変化に対処することが難しい。そして、ノイズ音を低減するために、フィルタ処理における周波数範囲を大きくすると、録音すべき被写体の音声信号が劣化するか又は消去されてしまうことがある。つまり、被写体の音声信号を良好に記録できなくなってしまう。
従って、本発明の目的は、動作音などのノイズ音を低減する際、録音すべき音声信号の劣化を抑止することのできる音声処理装置、その制御方法、および制御プログラム、並びに撮像装置を提供することにある。
上記の目的を達成するため、本発明による音声処理装置は、動作に伴って動作音を発生する駆動部を備え、音声信号が入力されて当該音声信号に対して所定の処理を施して音声データを生成する際、前記駆動部の動作音および当該動作音に起因する残響音を抑制する音声処理装置であって、前記音声信号のレベルに応じて前記音声信号を処理する音声処理期間を設定する設定手段と、前記音声処理期間において前記音声信号をフィルタリング処理して前記動作音および前記残響音を低減処理するフィルタ処理手段と、前記音声処理期間において時間の経過につれて前記フィルタ処理手段におけるフィルタ係数を変更制御するフィルタ制御手段と、を有することを特徴とする。
本発明によれば、動作音などのノイズ音を低減する際、録音すべき音声信号の劣化を抑止することができる。
本発明の第1の実施形態による音声処理装置を備える撮像装置の一例についてその構成を示すブロック図である。 図1に示す撮像部および音声入力部の構成を詳細に示すブロック図である。 NDフィルタを駆動した際に生じる動作音を説明するための図であり、(a)はNDフィルタを駆動した際の音声信号の一例を示す図、(b)はNDフィルタの動作音の周波数特性を示す図、(c)は動作音に起因する残響音の周波数特性を示す図である。 図1に示すカメラにおいて動画撮影を行う際のノイズ低減処理を説明するためのフローチャートである。 図1に示すカメラにおける残響音の低減処理を説明するためのフローチャートである。 可動部の1つであるNDフィルタを駆動した際の音声処理の一例を説明するための図である。 可動部の1つであるNDフィルタを駆動した際の音声処理の他の例を説明するための図である。 本発明の第2の実施形態による音声処理装置を備えるカメラにおける残響音の低減処理の一例を説明するためのフローチャートである。 本発明の第2の実施形態において可動部の1つであるNDフィルタを駆動した際の音声処理の一例を説明するための図である。 本発明の第3の実施形態による音声処理装置を備えるカメラにおける残響音の低減処理の一例を説明するためのフローチャートである。 本発明の第3の実施形態において可動部の1つであるNDフィルタを駆動した際の音声処理の一例を説明するための図である。 本発明の第4の実施形態に係るカメラにおける撮像部および音声入力部の構成を詳細に示すブロック図である。 本発明の第4の実施形態に係るカメラにおいて動画撮影を行う際のノイズ低減処理を説明するためのフローチャートである。 本発明の第4の実施形態に係るカメラにおいてNDフィルタを駆動する際に発生する動作音および残響音の波形とフィルタ波形とを説明するための図である。 本発明の第5の実施形態に係るカメラにおいて動画撮影を行う際のノイズ低減処理を説明するためのフローチャートである。 本発明の第5の実施形態に係るカメラにおいてNDフィルタを駆動する際に発生する動作音および残響音の波形とフィルタ波形とを説明するための図である。
以下に、本発明の実施の形態による音声処理装置の一例について図面を参照して説明する。
[第1の実施形態]
図1は、本発明の第1の実施形態による音声処理装置を備える撮像装置の一例についてその構成を示すブロック図である。
図示の撮像装置は、例えば、デジタルカメラ(以下単にカメラと呼ぶ)であり、動画撮影の際に音声を録音する機能を備えている。カメラ100は、撮像部101、音声入力部102、符号化処理部103、メモリ104、表示制御部106、記録再生部107、制御部109、音声出力部111、および外部出力部113を有している。そして、これらは、音声データおよび画像データなどの各種データと各種制御信号を伝送するデータバス114によって相互に接続されている。
撮像部101では、撮影レンズ(図示せず)を介して入射した被写体像(光学像)の光量を絞りによって制御して、光学像を撮像素子(図示せず)に結像する。そして、撮像素子は光学像に応じた画像信号(アナログ画像信号)を出力する。さらに、撮像部101では、撮像素子の出力である画像信号をアナログ/デジタル変換(A/D変換)によってデジタル画像信号として、当該デジタル画像信号に対して所定の画像調整処理などを行って画像データを生成する。
なお、撮影レンズは、カメラ本体に一体型のレンズであってもよく、カメラ本体に着脱式のレンズであってもよい。また、撮像素子として、例えば、CCD又はCMOSなどの光電変換素子が用いられる。
音声入力部102は、カメラ100に内蔵又は音声外部入力端子を介して接続された1つ又は複数のマイクによって、カメラ100の周辺の音声(および音響)を集音して、アナログ音声信号を得る。そして、音声入力部102は、後述するように、当該アナログ音声信号に対してA/D変換を行ってデジタル音声信号を得て、当該デジタル音声信号のレベルの適正化処理して音声データを生成する。
なお、マイクは指向性又は無指向性のいずれでもよいが、ここでは、無指向性のマイクを用いるものとする。また、後述する雑音低減処理(つまり、雑音の抑制)などの音声に係る処理は音声入力部102で行われる。
メモリ104には、撮像部101で生成された画像データおよび音声入力部102で生成された音声データが一時的に記憶される。表示制御部106は、撮像部101で得られた画像データに応じた映像を表示部105に表示する。さらに、表示制御部106はカメラ100を操作する際に用いられる操作画面およびメニュー画面などを表示部105する。なお、映像、操作画面、およびメニュー画面を映像出力端子(図示せず)を介して外部のディスプレイに表示させようにしてもよい。
符号化処理部103は、メモリ104に一時的に記憶された画像データおよび音声データを読み出して所定の符号化処理を行って、所定のフォーマットに適合した画像データおよび音声データを生成する。これら画像データおよび音声データに対して、可逆/非可逆の圧縮処理を行うことによって、データ量を少なくすることができる。
圧縮画像データは、例えば、JPEG、MPEG2、又はH.264/MPEG4−AVCなどの圧縮手法で圧縮処理されたものである。また、圧縮音声データは、例えば、AC3、AAC、ATRAC、又はADPCMなどの圧縮手法で圧縮処理されたものである。
記録再生部107は、記録媒体108に、符号化処理部103で生成された圧縮画像データと圧縮音声データ又は音声データを記録するとともに、各種データを記録する。そして、記録再生部107は、記録媒体108に記録されたデータを読み出して再生を行う。なお、記録媒体108は、画像データおよび音声データなどを記録することができればよく、例えば、磁気ディスク、光学式ディスク、又は半導体メモリが用いられる。そして、記録媒体は、カメラ100に対して取り外し可能でもあってもよく、カメラ100に内蔵されていてもよい。
制御部109は、カメラ100の制御を司る。制御部109は、例えば、CPUおよびメモリを有しており、当該メモリとして、例えば、各種制御プログラムを格納するROMおよび演算処理のためのRAMなどが用いられる。さらに、制御部109に別のメモリを外付けするようにしてもよい。
操作部110は、ボタンおよびダイヤルなどを備えており、ユーザの操作に応じて指示信号を制御部109に送る。図示の例では、操作部110は、動画記録開始又は終了を指示するための撮影ボタン、光学的又は電子的に画像の拡大又は縮小を指示するためのズームレバー、各種調整を行うための十字キー、および決定キーを有している。
音声出力部111は、記録再生部107によって再生された音声データ、圧縮音声データ、又は制御部109によって出力される音声データをスピーカ112又は音声外部出力端子(図示せず)などに出力する。外部出力部113は、記録再生部107によって再生された圧縮画像データと圧縮音声データ又は音声データなどを外部機器(図示せず)に出力する。
ここで、図1に示すカメラ100の通常動作について説明する。
ユーザが操作部110を操作して電源投入の指示を行うと、電源供給部(図示せず)からカメラ100の各ブロックに電源が供給される。電源が供給されると、制御部109は、操作部110からの指示信号に応じて、操作部110に備えられたモード切り替えスイッチが、例えば、撮影モード又は再生モードのいずれの動作モードであるかを確認する。
動作モードが撮影モードであると、制御部109は、撮像部101で得られた画像データと音声入力部102で得られた音声データとを1つのファイル(ここでは、圧縮ファイル)として、記録再生部107によって記録媒体108に保存する。一方、動作モードが再生モードであると、制御部109は、記録再生部107によって記録媒体108に記録された圧縮画像データを再生して表示部105に表示する。
撮影モードにおいては、まず、制御部109は、カメラ100を撮影待機状態に移行させる。撮影待機状態においては、撮像部101では撮影レンズを介して光学像が撮像素子に結像されて、撮像素子から画像信号が出力される。そして、撮像部101は、画像信号に対してA/D変換および画像調整処理などが行って、画像データを生成する。
撮像部101の出力である画像データは表示処理部106に送られ、表示制御部106は画像データに応じた画像を表示部105に表示する。ユーザは、表示部105に表示された画像を確認して撮影準備を行う。
次に、ユーザが操作部110に備えられた記録ボタンを操作して動画撮影開始の指示信号が制御部109に送られると、制御部109は撮影を行う。撮影の際には、撮像部101では、撮像素子は撮影レンズを介して結像した光学像に応じた画像信号を出力する。そして、撮像部101は画像信号に対してA/D変換および画像調整処理などを行って画像データを生成する。撮像部101の出力である画像データはメモリ104に一時記録される。その後、表示制御部106はメモリ104から画像データを読み出して画像として表示部105に表示する。
一方、音声入力部102は、複数のマイクの出力であるアナログ音声信号をA/D変換してデジタル音声信号を得て、当該デジタル音声信号に応じてマルチチャンネルの音声データを生成する。そして、この音声データはメモリ104に一旦記録される。
符号化処理部103は、メモリ104に記憶された画像データおよび音声データを読み出して所定の符号化処理を行って、圧縮画像データおよび圧縮音声データを生成する。そして、制御部109は、これら圧縮画像データおよび圧縮音声データを所定のフォーマットに変換してデータストリーム(つまり、ファイル)を形成して、当該データストリームを記録再生部107に出力する。
なお、音声データを圧縮処理しない場合には、制御部109は、メモリ104に格納された音声データと圧縮画像データとを合成してデータストリームを形成して、当該データストリームを記録再生部107に出力する。そして、記録再生部107は、FAT又はNTFSなどのファイルシステム管理に応じて、データストリームを一つの動画ファイルとして記録媒体108に書き込む。この動作は、動画撮影中において継続して行われることになる。
ユーザが操作部110に備えられた記録ボタンを操作して撮影終了の指示信号が制御部109に送られると、制御部109はカメラ100における撮影を終了する処理を行う。撮影終了の際には、撮像部101および音声入力部102はそれぞれ画像データおよび音声データの生成を停止する。また、符号化処理部103は、メモリ104に記憶された残りの画像データおよび音声データを読出して所定の符号化処理を行って圧縮画像データおよび圧縮音声データを生成する。そして、圧縮画像データおよび圧縮音声データの生成が終了すると、符号化処理部103は動作を停止する。
なお、音声データを圧縮処理しない場合には、圧縮画像データの生成が終了すると、符号化処理部103は動作を停止する。
その後、制御部109は、最後の圧縮画像データと圧縮音声データ又は音声データとを合成してデータストリームを形成し、当該データストリームを記録再生部107に出力する。記録再生部107は、データストリームを一つの動画ファイルとして記録媒体108に書き込む。そして、データストリームの入力が停止すると、記録再生部107は動画ファイルのファイルエントリを生成して記録動作を停止する。制御部109は、データストリームの記録動作が停止すると、カメラ100を撮影待機状態に移行する。
再生モードにおいては、制御部109は、カメラ100を再生状態に移行する。再生状態では、記録再生部107は、記録媒体108から圧縮画像データと圧縮音声データとからなる動画ファイルを読み出して、当該動画ファイル(つまり、圧縮画像データおよび圧縮音声データ)を符号化処理部103に送る。
符号化処理部103は、圧縮画像データおよび圧縮音声データを伸長処理して画像データおよび音声データをそれぞれ表示制御部106および音声出力部111に送る。この際、制御部109は画像データおよび音声データを同期させて表示制御部106および音声出力部111に出力することになる。
表示制御部106は画像データに応じた画像を表示部105に再生表示する。また、音声出力部111は音声データに応じた音声を内蔵又は外付けの外部スピーカから出力する。
図2は、図1に示す撮像部101および音声入力部102の構成を詳細に示すブロック図である。
前述のように、撮像部101は、撮影レンズ(以下単にレンズという)201および撮像素子203を備えている。さらに、撮像部101は露出制御機構202、画像処理部204、露出制御部205、およびレンズ制御部206を有している。そして、撮像素子203と露出制御機構202、画像処理部204、露出制御部205、およびレンズ制御部206は制御部109の制御下で動作する。図示の例では、制御線は破線で示されている。
露出制御機構202は露出制御部205によって駆動制御され、撮像素子203に入射する光量を調節する。露出制御部205は、位置センサおよびモータなどを備えており、制御部109の制御下で露出制御機構202を駆動制御する。撮像素子203の出力であるアナログ画像信号は画像処理部204に送られる。画像処理部204はアナログ画像信号をデジタル画像信号に変換した後、画像調整処理をして画像データを形成して、当該画像データをメモリ104に書き込むとともに、制御部109に送る。
レンズ制御部206は、位置センサおよびモータなどのレンズ駆動機構を備えており、制御部109の制御下で、レンズ201を光軸に沿って移動させる。なお、レンズ201の位置は位置センサによって検出される。
図2に示す例では、レンズ201、レンズ制御部205、露出制御機構202、および露出制御部205が撮像部101に内蔵されているが、レンズ201、レンズ制御部205、露出制御機構202、および露出制御部205は撮像部101とは別の交換レンズユニットに備えるようにしてもよい。
音声入力部102は、マイク(MIC)217を備えており、マイク217はカメラ100の周囲からの音声(および音響)を電気信号であるアナログ音声信号としてA/D変換部211に送る。そして、A/D変換部211は当該アナログ音声信号をデジタル音声信号に変換する。
図示のように、音声入力部102はフィルタ処理部212、動作音記憶部213、レベル検出部214、フィルタ制御部215、およびタイミング制御部216を有している。そして、フィルタ制御部215は制御部109の制御下で動作する。図示の例では、制御線は破線で示されている。
上述のデジタル音声信号はA/D変換部211からフィルタ処理部212およびレベル検出部214に送られる。フィルタ処理部212は、後述するように、所定のフィルタ処理(フィルタリング処理ともいう)によって音声レベルにおいてノイズ低減処理を行う。そして、フィルタ処理部212はノイズ低減済み音声信号を出力する。
なお、フィルタ処理部212は、例えば、複数のノッチフィルタおよび帯域除去フィルタを備えるようにしてもよく、さらには、フィルタ処理部212はデジタル音声信号についてFFT(高速フーリエ変換)処理を行った後、周波数領域でノイズ低減処理を行い、その後、逆フーリエ変換を行うようにしてもよい。
フィルタ処理部212には、音声信号の振幅を所定のレベルに抑えるためのオートレベルコントローラが備えられている。オートレベルコントローラはノイズ低減済み音声信号を所定の信号レベルとして、当該音声信号に所定の処理を施して音声データとしてメモリ104に送る。
動作音記憶部213には、ノイズ源となりうる駆動部(可動部ともいう)毎の動作音情報が記録されている。例えば、動作音情報として、動作音レベル、周波数、帯域幅、発生時間、および動作音に起因する残響音レベルなどの特徴量が動作音記憶部213に記録される。
レベル検出部214は、デジタル音声信号の信号レベルを検出して、検出信号レベルとしてフィルタ制御部215に送る。フィルタ制御部215は、動作音記憶部213に記録された動作音情報(ここでは、動作音レベル)と検出信号レベルとを比較して、当該比較結果に応じてノイズ低減処理を行う際のフィルタ周波数およびフィルタゲインを決定する。そして、フィルタ制御部215はフィルタ周波数およびフィルタゲインをフィルタ処理部212に送る。
さらに、フィルタ制御部215は、制御部109から駆動部を駆動する際に用いる制御信号を受けてノイズ低減処理を行うタイミングを決定する。そして、フィルタ制御部215は、当該ノイズ低減処理のタイミングを示すタイミング信号(ノイズ低減タイミング信号)をタイミング制御部216に送る。タイミング制御部216は、ノイズ低減処理タイミング信号に応答して、フィルタ処理部212およびレベル検出部214の動作タイミングを制御する。
なお、上述の音声入力部102の処理については、ハードウェアによって処理するようにしてもよく、ソフトウェアで処理するようにしてもよい。
続いて、図2に示す露出制御機構202について説明する。
前述のように、露出制御機構202は、撮像素子203に入射する光量を調節するための絞り機構として機能する。図示の例では、露出制御機構202は、ND(neutral density)フィルタを備えているものとする。なお、NDフィルタの代わりに、虹彩絞り、又は丸絞りや羽絞り、さらには、それら複数の組み合わせで露出制御機構を構成するようにしてもよい。
例えば、虹彩絞りを用いた際には、露出制御部205の制御に応じて、虹彩絞りは複数段階で開閉を行えるように構成され、虹彩絞りの開口量によって撮像素子203に入射される光の量が多段階で調整される。
一方、NDフィルタは、光量を低減するためのフィルタであり、NDフィルタを光の光路上に進入させることによって、撮像素子104に対する入射光量を低減させる。このように、光路に対してNDフィルタを進退させることによって、撮像素子104に入射する光量を調整することができる。
以下の説明では、光路に対してNDフィルタを進入させる方向に駆動することを、NDフィルタを閉じるという。また、光路に対してNDフィルタを退避させる方向に駆動することを、NDフィルタを開くという。
ここで、駆動部であるNDフィルタを駆動した際(つまり、進退させた際)に生じる動作音について説明する。
図3は、NDフィルタを駆動した際に生じる動作音を説明するための図である。そして、図3(a)はNDフィルタを駆動した際の音声信号の一例を示す図であり、図3(b)はNDフィルタの動作音の周波数特性を示す図である。また、図3(c)は動作音に起因する残響音の周波数特性を示す図である。
一般に、NDフィルタの動作期間は数msであって高速に行われるので、NDを開閉する際にはNDフィルタを駆動するための駆動機構から駆動音が発生する。この動作音には、NDフィルタを駆動した際にND駆動機構が振動する振動音とND駆動部がストッパに当たる衝突音とを含む駆動機構動作音301がある。さらには、動作音には、駆動機構動作音301がカメラ100内で反響する反響音とカメラ100のその他の構成部材が共振した結果生じる共振音(数十〜数百ms)を合わせた残響音302がある。
図3(a)に示すように、制御部109の制御下で、露出制御部205がNDフィルタを駆動するための制御信号を露出制御機構202に送ると、露出制御機構202はNDフィルタの駆動を開始する。これによって、マイク217の出力であるアナログ音声信号(音声入力)303には、まず動作音301が重畳され、続いて残響音302が重畳される。そして、これら動作音301および残響音302は次第に減衰する。
図3(b)に示すように、動作音301の周波数特性は、音声入力303の周波数特性と比べて、その信号レベルが高い。一方、残響音302の周波数特性は、音声入力303の周波数特性と比べて、その信号レベルがほぼ同一であり、時々音声入力303に比べて信号レベルが高くなるピークが存在する。つまり、残響音302は、カメラ100内における共振音を含む狭帯域信号であり、カメラ100に備えられたバネ機構を考慮すると、残響音302は固有振動数による共振成分が支配的となる。
具体的に、NDフィルタを駆動した際には、まず、動作音である衝突音が生じる。この衝突音は広帯域であり、続いて、衝突音に起因する特定の複数の狭帯域信号である残響音が生じる。衝突音は、例えば、700Hz〜20kHzの周波数帯域であって30ms程度の期間で発生する。一方、残響音は、例えば、1kHz、2kHz、および3kHzの周波数帯域において400ms程度の期間で発生する。
ところで、カメラ100の状態に応じて、反響音の音圧レベル、周波数、および発生期間が変動する。例えば、鏡筒の繰り出し状態、バリアングル表示部の開閉、外部接続コネクタ部の開閉状態に応じて反響音の継続時間が変化する。さらに、カメラ筺体に存在するばね機構の状態、例えば、ばね部材に加わる質量の変化に応じて、ばねの共振周波数が変動する。
ここでは、残響音(ND音ともいう)を低減するため、レベル検出214によって動作音のレベルを検出して、後述するようにして、残響音の発生期間を推定する。
ここで、一例としてNDフィルタを駆動した際の衝突音と当該衝突に伴う反響音を例に挙げて説明するが、特にこのような反響音には限定されない。
前述のように、駆動部(可動部)はズームレンズを移動させるズームモータ、フォーカスレンズを移動させるフォーカスモータ、シャッターを制御する駆動機構などを含む。動作音は、例えば、上記の駆動部が動作開始又は動作終了する際に生じる瞬間的な駆動音(例えば、ズームモータの駆動音、フォーカスモータの駆動音、絞り機構の駆動音、シャッター音)である。
ズームモータなどの動作開始時又は動作終了の際に、モータとギアとが噛み合うことによって発生する「カチッ」又は「パチッ」という動作音に反響する反響音に共振して共振音が生じる。この場合の反響音および共振音は、残響音と呼ばれる。さらに、操作ボタンの押下又はズームレバーの操作の際には、バネに力が加わった状態から解放された際に生じるはじき音などの共振音がある。
図4は、図1に示すカメラにおいて動画撮影を行う際のノイズ低減処理を説明するためのフローチャートである。なお、図示のフローチャートに係る処理は制御部109の制御下で行われる。
動画撮影(動画記録とも呼ぶ)を開始すると、制御部109は駆動部(可動部)を駆動させるか否かを監視する(ステップS401)。例えば、NDフィルタを開閉する駆動部(以下ND可動部と呼ぶ)を駆動するか否かを判定する際には、制御部109は、画像処理部204の出力である画像データにおいて被写体の輝度が所定の輝度閾値(ND開閉輝度閾値)を超えたか否かを判定する。そして、被写体の輝度がND開閉輝度閾値を超えると、制御部109はND可動部を駆動すると判定することになる。
可動部が動作すると判定すると(ステップS401において、YES)、制御部109は、可動部の動作が残響音処理を必要とする所定の動作であるか否かを判定する(ステップS402)。例えば、所定の動作は、ズームの際のレンズ繰り出し動作などと異なる動作である。可動部の動作が所定の動作であると判定すると(ステップS402において、YES)、制御部109はフィルタ制御部215に対して、周波数帯域を変更する第1のフィルタ処理(フィルタ処理1)を行うことを指示する(ステップS403)。
一方、可動部の動作が所定の動作でないと判定すると(ステップS402において、NO)、制御部109はフィルタ制御部215に対して、周波数帯域を変更しない第2のフィルタ処理(フィルタ処理2)を行うことを指示する(ステップS404)。
ステップS403又はS404の処理の後、制御部109はユーザ操作によって撮影終了の指示が行われたか否かを判定する(ステップS405)。撮影終了の指示がないと(ステップS405でNO)、制御部109はステップS401の処理に戻る。撮影終了の指示があると(ステップS405でYES)、制御部109は動画撮影を終了する。
なお、可動部が動作しないと判定すると(ステップS401において、NO)、制御部109はステップS405の処理に進む。
図5は、図1に示すカメラにおける残響音の低減処理を説明するためのフローチャートである。なお、図示のフローチャートに係る処理は、制御部109の制御下で行われる。また、ここでは、NDフィルタの開閉動作に起因する残響音の低減処理について説明する。
残響音、つまり、ノイズ低減処理を開始すると、フィルタ制御部215は、制御部109から与えられるNDフィルタの駆動タイミングに応じて残響音処理を開始する時点を決定する。そして、タイミング制御部216は、フィルタ制御部215からの指示に応じて、レベル検出部214にNDフィルタの開閉動作直前における音声入力(環境音)のレベル検出を指示する(ステップS501)。なお、レベル検出部214で検出される音声入力レベルは、タイミング制御部216で指定した期間における平均値によって検出されてもよく、特定の帯域のRMS値によって検出されてもよい。
フィルタ制御部215は、動作音記憶部213に予め記録された残響音のレベル(ND音レベルという)LFmとレベル検出部214で検出された音声入力レベルLpとを比較して、Lp>LFmであるか否かを判定する(ステップS502)。
ND音レベルが環境音レベル以上の場合、つまり、Lp≦LFmであると(ステップS502において、NO)、フィルタ制御部215はユーザに残響音が聞こえると判定する。そして、フィルタ制御部215は、動作音記憶部213に記録されたND音レベルと動作開始直前の音声入力レベルとに応じてフィルタ処理を行う期間である残響音処理期間Tを決定する(ステップS503)。なお、残響音処理期間Tは、残響音の期間をTm、残響音のレベルをLFm、直前の環境音のレベルをLpとした際、残響音処理期間T=Tm*LFm/Lpの式で求められる。
続いて、制御部109の制御下で、露出制御部205はNDフィルタの開閉動作を行う(ステップS504:可動部の動作実行)。その後、フィルタ制御部215は、フィルタ処理部212で行われるフィルタ制御に係るフィルタ制御情報を設定する(ステップS505)。そして、フィルタ処理部212は、フィルタ制御部215によって設定されたフィルタ制御情報に基づいてフィルタ処理を行う(ステップS506)。
上記のフィルタ制御情報は、周波数、音圧レベル、および残響時間を有しており、動作音記憶部213に記録されている。フィルタ処理部212に設定されるフィルタ制御情報は、対象となるn個(nは1以上の整数)のノイズ発生駆動源毎に動作音記憶部213に記録されている。
具体的には、フィルタ制御情報として、ノイズ処理開始時におけるノイズ周波数の中心周波数Fn0、帯域幅BWn0、およびノイズレベルLFn0と、音声処理終了時における中心周波数Fnz、帯域幅BWnz、ノイズレベルLFnz、残響音減衰率βn、残響音処理期間Tn、フィルタゲインGn、およびフィルタ更新時間△Tが記録される。
続いて、タイミング制御部216は、フィルタ処理を開始されてから経過した時間であるフィルタ処理時間が残響音処理期間T以下であるか否かを判定する(ステップS507)。フィルタ処理時間が残響音処理期間以下であると(ステップS507でYES)、タイミング制御部216は後述する所定の時間が経過したか否かを判定する(ステップS508)。
ところで、残響音は、時間の経過とつれて減衰するので、その減衰時間を設定して時間の経過につれてノイズ低減処理を行うレベルを制御する必要がある。よって、フィルタ制御情報の更新が必要であるか否かを判定するためのフィルタ更新時間△Tを所定の時間として設定する。その後、当該所定の時間が経過すると(ステップS508において、YES)、タイミング制御部216はステップS504に戻ってフィルタ制御部にフィルタ制御情報の更新(再設定)を指示する。
一方、所定の時間が経過しないと(ステップS508でNO)、タイミング制御部216は、ステップS506の処理に戻って、フィルタ処理部212によるフィルタ処理を継続する。
フィルタ処理時間が残響音処理期間T以下でない、つまり、フィルタ処理時間が残響音処理期間Tを超えた場合(ステップS507でNO)、タイミング制御部216はノイズ低減処理を終了する。
なお、ND音レベルが環境音レベルよりも小さいと、つまり、Lp>LFmであると(ステップS502でYES)、フィルタ制御部215は動画再生の際に環境音に残響音が埋もれてユーザに聞こえないと判定する。そして、フィルタ制御部215はフィルタ処理部212に対してフィルタ処理を行わない旨を指示して(ステップS509)、ノイズ低減処理を終了する。
なお、上述の例では、動作音記憶部213は音声入力部102に備えられているが、例えば、動作音記憶部213としてメモリ104の一部領域を用いるようにしてもよい。さらには、動作音記憶部213としてSDカードなどの外部記憶装置を用いるようにしてもよい。
また、動作音記憶部213には環境音に対する入力レベルの閾値と当該閾値毎に対応するフィルタ設定値を記録するようにしてもよい。この場合には、レベル検出部214は閾値と入力レベルとを比較して、当該比較結果に応じてフィルタ制御部215は動作音記憶部213に記録されたフィルタ設定値を選択し、フィルタ処理部212に設定する。そして、動作音記憶部217に登録するND音レベルは、NDフィルタを閉じる場合とNDフィルタを開く場合とにおいて別に記録するようにしてもよい。
図6は、可動部の1つであるNDフィルタを駆動した際の音声処理の一例を説明するための図である。
いま、タイミング制御部216からレベル検出部214に、時刻Tpにおいてレベル検出指示信号602が与えられた後、制御部109から露出制御部205にND開信号601が与えられたとする。この際、NDフィルタを駆動した際の音声信号レベルが参照番号603で示されている。そして、フィルタ制御部215は参照番号604で示す残響音処理期間Tを設定したとする。
図示のように、残響音F1およびF2が存在すると、時刻T0のタイミングで残響音F1およびF2が発生して、残響音F1およびF2はそれぞれ減衰率β1およびβ2で減衰しつつ、残響音F1は時刻T3で、残響音F2は時刻T4で終了したとする。なお、無音状態における残響音F1のレベルを「LF1」とし、無音状態における残響音F2のレベルを「LF2」とする。
ここで、タイミング(時刻)Tpでレベル検出部214が音声入力レベルLp1を検出したとする。なお、音声入力レベルLp1は、例えば、室内などで無音に近い状態のレベルである。
フィルタ制御部215は、音声入力レベルLp1と動作音記憶部213に記録された残響音F1およびF2のレベルを比較して、Lp1<LF1およびLp1<LF2の期間を求める。ここでは、時刻T0〜T4が残響音処理期間Tとして決定され、フィルタ制御部215からタイミング制御部216に残響音処理時間Tが送られる。
図6において、参照番号610〜613は、それぞれタイミングT0〜T3の時点において音声入力部102における残響音F1およびF2の周波数特性を示す。また、参照番号620〜623は、それぞれタイミングT0〜T3の時点においてフィルタ処理部212に設定されるフィルタ特性(つまり、フィルタ制御情報)を示す。そして、参照番号630〜633は、それぞれタイミングT0〜T3の時点においてフィルタ処理後の音声信号の周波数特性を示す。
残響音F1およびF2の各々は、互いに異なる中心周波数および帯域幅を有しており、ここでは、参照番号620で示す周波数特性を有するフィルタによって残響音を低減する。残響音は時間の経過につれて減衰するので、動作音記憶部213に記録されたフィルタ更新時間△Tを検出する毎に、タイミング制御部216は、フィルタ特性変更の指示をフィルタ制御部215に送る。フィルタ制御部215は、参照番号621、622、および623に示すようにフィルタ更新時間△Tに応じてフィルタゲインGを変更してフィルタ処理部212に設定する。
ここでは、タイミングT0において、音声入力レベルLp1、レベルLF1、およびレベルLF2に応じて残響音処理期間Tを求める。また、タイミングT0におけるレベルLF1およびLF2と反響音処理期間に応じた減衰率β1およびβ2とからフィルタ更新時間△T毎のゲインレベルを算出する。
例えば、残響音F2に係る残響音期間をTF2、残響音処理期間をT、残響音レベルをLF1、直前の環境音レベルをLp1とした場合、残響音処理期間T=TF2×LF2/Lp1で算出するようにしてもよい。また、タイミングT2におけるフィルタゲインG(T2)は、G(T2)=G(T0)−β1×T2で算出するようにしてもよい。
ところで、共振音毎に周波数特性が異なるので、残響音処理期間(Tn)は、複数の周波数帯域からなる共振成分の周波数毎に設定するようにしてもよい。また、複数の周波数帯域からなる共振成分の周波数毎にフィルタを構成するようにしてもよい。
ここでは、一例として、残響音F1およびF2を合わせた周波数帯について参照番号620〜623で示す周波数特性を備えるフィルタ処理を行ったが、残響音F1およびF2の各々に対して互いに異なる周波数特性を備えたフィルタ処理を行うようにしてもよい。
フィルタゲインを変更するフィルタ更新時間△Tについては、予め動作音記憶部213に記録するようにしてもよく、例えば、音声処理期間である時刻T0〜T4を10分割などの複数の区間に分割してもよい。また、フィルタ更新時間△Tの各々を均等とする必要はなく、残響音の減衰に応じて配分するようにしてもよい。
図7は、可動部の1つであるNDフィルタを駆動した際の音声処理の他の例を説明するための図である。
いま、タイミング制御部216からレベル検出部214に、時刻Tpにおいてレベル検出指示信号606が与えられた後、制御部109から露出制御部205にND開信号605が与えられたとする。この際、NDフィルタを駆動した際の音声信号レベルが参照番号607で示されている。そして、フィルタ制御部215は参照番号608で示す残響音処理期間Tを設定したとする。
図示のように、残響音F1およびF2が存在すると、時刻T0のタイミングで残響音F1およびF2が発生して、残響音F1およびF2は減衰しつつ、残響音F1は時刻T4よりも前で、残響音F2は時刻T4で終了したとする。
ここで、タイミング(時刻)Tpでレベル検出部214が音声入力レベルLP2を検出したとする。なお、音声入力レベルLp2は、例えば、屋外などで被写体の周辺である程度の環境音が存在する状態のレベルである。
フィルタ制御部215は、音声入力レベルLp2と動作音記憶部213に記録された残響音F1およびF2のレベルとを比較して、Lp2<LF1およびLp2<LF2の期間を求める。ここでは、残響音F1のみが音声入力レベル(つまり、環境音)Lp2より大きく、タイミングT0〜T5が残響音処理期間Tとして決定され、フィルタ制御部215からタイミング制御部216に残響処理時間Tが送られる。
図7において、参照番号650〜651は、それぞれタイミングT0〜T1の時点において音声入力部102における残響音F1およびF2の周波数特性を示す。また、参照番号660〜662は、それぞれタイミングT0〜T1の時点においてフィルタ処理部212に設定されるフィルタ特性(つまり、フィルタ制御情報)を示す。そして、参照番号670〜671は、それぞれタイミングT0〜T1の時点においてフィルタ処理後の音声信号の周波数特性を示す。
フィルタ制御部215は、タイミングT0において、残響音F1のレベルが音声入力レベルLp2を超えた場合に、残響音がユーザに聞こえると判定して、図6に参照番号620で示す周波数特性と異なる周波数特性(参照番号660)を備えたフィルタ制御情報をフィルタ処理部212に設定する。
残響音は時間の経過につれて減衰するので、動作音記憶部213に記録されたフィルタ更新時間△Tを検出する毎に、タイミング制御部216は、フィルタ特性変更の指示をフィルタ制御部215に送る。フィルタ制御部215は、参照番号661に示すようにフィルタ更新時間△Tに応じてフィルタゲインを変更してフィルタ処理部212に設定する。
このように、本発明の第1の実施形態では、残響音が生じる動作の直前における音声入力レベルに応じて、残響音処理期間を変更する。これによって、ユーザに聞こえる残響音が生じる期間に合わせて音声処理を行うことができる。この結果、残響音などの雑音処理が必要な期間においてのみ音声処理を行えばよい。
さらに、残響音が生じる動作の直前における音声入力レベルに応じてフィルタ処理部に設定するフィルタ特性(つまり、フィルタ制御情報)を変更し、時間の経過に応じて当該フィルタ特性を更新する。これによって、動作音に適したノイズ低減処理を行うことができる。
このように、音声レベルに応じて決定された音声処理期間において時間の経過に応じてフィルタ係数を変更するようにしたので、録音すべき音声信号の劣化を抑止しつつ、動作音及び残響音をその周波数及びそのレベルの変化に応じて適切に低減することができる。
[第2の実施形態]
続いて、本発明の第2の実施形態による音声処理装置を備えるカメラの一例について説明する。なお、第2の実施形態に係るカメラの構成は図1に示すカメラと同様である。また、第2の実施形態に係るカメラに備えられた撮像部および音声入力部の構成は図2に示す撮像部および音声入力部と同様である。
図8は、本発明の第2の実施形態による音声処理装置を備えるカメラにおける残響音の低減処理の一例を説明するためのフローチャートである。
なお、ここでは、NDフィルタを駆動した際に生じる残響音の低減処理を例に挙げて説明する。また、図示のフローチャートに係る処理は、制御部109の制御下で行われる。
残響音、つまり、ノイズ低減処理を開始すると、フィルタ制御部215は、制御部109から与えられるNDフィルタの駆動タイミング(つまり、ND開閉動作指示)に応じて第1の音声処理期間および第2の音声処理期間をタイミング制御部216に送る。ここで、第1の音声処理期間は、NDフィルタの駆動による動作音の発生期間であって、動作音処理期間ともいう。また、第2の音声処理期間は、NDフィルタの駆動によって生じる残響音の発生期間であって、残響音処理期間ともいう。
なお、ここでは、NDフィルタの駆動を例に挙げて説明しているが、第1および第2の音声処理期間は対象となる可動部毎に動作記憶部213に予め記録するようにしてもよい。
続いて、フィルタ制御部215は、動作音記憶部213に予め記録された第1の音声処理期間に係るフィルタ処理情報を第1のフィルタ情報としてフィルタ処理部212に設定する(ステップS701)。前述の図3で説明した動作音の期間は数msであり、残響音の期間と比べて短い。このため、動作音に対してはフィルタ特性が処理期間において一定となるフィルタ処理を行うようにする。なお、動作音の期間は短いので、例えば、録音レベルを下げるか又は該当期間をミュート処理するようにしてもよい。
続いて、制御部109はNDフィルタの開閉動作指示を露出制御部に送って、NDフィルタを開閉する(ステップS702:可動部動作)。そして、タイミング制御部216はレベル検出部214に第1の音声処理期間における音声レベルの検出を行うことを指示する(ステップS703)。さらに、タイミング制御部216の制御下で、フィルタ処理部212は第1音声処理期間において第1のフィルタ処理(フィルタ処理1)を行う(ステップS704)。
次に、タイミング制御部216は現在、第1の音声処理期間であるか否かを判定する(ステップS705)。第1の音声処理期間であると(ステップS705において、YES)、タイミング制御部216はステップS704の処理に戻って、フィルタ処理部212によって第1のフィルタ処理を行う。
一方、第1の音声処理期間でないと(ステップS705において、NO)、つまり、第1の音声処理期間が終了したと判定されると、フィルタ制御部215は動作音記憶部213に予め記録された動作音レベルLFsmと第1の音声処理期間における音声入力レベルLFsとを比較する(ステップS706)。
ここでは、例えば、フィルタ制御部215はLFs>LFsmであるか否かを判定する。そして、フィルタ制御部215は、その比較結果に応じて第2の音声処理期間を変更する(ステップS707)。
続いて、フィルタ制御部215は、フィルタ処理部212で行われるフィルタ制御に係るフィルタ制御情報(周波数制御情報)を第2のフィルタ情報として設定する(ステップS708)。そして、フィルタ処理部212は、フィルタ制御部215によって設定された第2のフィルタ情報に基づいて第2のフィルタ処理(フィルタ処理2)を行う(ステップS708)。
上記の第2のフィルタ情報は、対象の可動部毎に動作音記憶部213に記録されている。例えば、第2のフィルタ情報として、ノイズ処理開始時におけるノイズ周波数の中心周波数Fn(0)、帯域幅BWn(0)、およびノイズレベルLFn(0)と、音声処理終了時における中心周波数Fn(Tn)、帯域幅BWn(Tn)、ノイズレベルLFn(Tn)、残響時間TFn、音声処理期間Tn、フィルタゲインGn、およびフィルタ更新時間△Tが記録される。
なお、衝突音レベル(動作音レベル)をLFms、残響音の期間をTm、音声処理期間をT、そして、検出した衝突音(動作音)のレベルをLFsとした際、音声処理期間T=LFs/LFms×Tmとして比例演算で補正を行うようにしてもよい。
また、第2の音声処理期間におけるフィルタゲインGを、動作音記憶部213に記録された残響音のゲインダウンGmとした際には、G=LFs/LFms×Gmとして求めることができる。
上述の例では、第2の音声処理期間における第2のフィルタ情報をステップS706の処理に応じて行うようにしたが、ステップS704およびS705における第1の音声処理期間において、フィルタ制御部215は並列処理によって第2の音声処理期間における第2のフィルタ情報を決定するようにしてもよい。
続いて、タイミング制御部216は、第2の音声処理期間が経過したか否かを判定する(ステップS710)。第2の音声処理期間が経過しないと(ステップS710において、YES)、タイミング制御部216は後述する所定の時間が経過したか否かを判定する(ステップS711)。
ここでは、第2のフィルタ情報の更新が必要であるか否かを判定するためのフィルタ更新時間△Tを所定の時間として当該所定の時間が経過すると(ステップS711において、YES)、タイミング制御部216はステップS708の処理に戻ってフィルタ制御部215にフィルタ制御情報の更新(再設定)を指示する。
一方、所定の時間が経過しないと(ステップS711において、NO)、タイミング制御部216は、ステップS709の処理に戻って、フィルタ処理部212によるフィルタ処理を継続する。
第2の音声処理期間が終了すると(ステップS710において、NO)、タイミング制御部216はノイズ低減処理を終了する。なお、フィルタ制御部215によって更新される第2のフィルタ情報はフィルタゲインに限られない。例えば、フィルタゲインを減衰させるとともに、残響音に合わせてフィルタ処理部212に設定するフィルタ中心周波数Fnおよび帯域幅BWnを変更するようにしてもよい。
図9は、本発明の第2の実施形態において可動部の1つであるNDフィルタを駆動した際の音声処理の一例を説明するための図である。
いま、制御部109から露出制御部205にND開信号801が与えられ、タイミング制御部216からレベル検出部214に、時刻Tsにおいてレベル検出指示信号802が与えられたとする。この際、NDフィルタを駆動した際の音声信号レベルが参照番号803で示されている。そして、フィルタ制御部215は参照番号804で示す第2の音声処理期間を設定したとする。
動作音記憶部213にNDフィルタ動作の際の残響音レベルF1および動作音レベルFS1が記録されているとする。そして、レベル検出部214によって動作音レベルFS2が検出され、フィルタ制御部215によって動作音レベルFS1およびFS2に応じて残響音レベルF2が推定されたとする。
図示のように、時刻T0のタイミングで残響音F1およびF2が発生して、残響音F1およびF2はそれぞれ減衰しつつ、残響音F1は時刻T6で、残響音F2は時刻T7で終了したとする。
図9において、参照番号810〜812は、それぞれタイミングTS、T1、T6の時点において音声入力部102における残響音F1およびF2の周波数特性を示す。また、参照番号820〜822は、それぞれタイミングTS、T1、T6の時点においてフィルタ処理部212に設定されるフィルタ特性(つまり、第2のフィルタ情報)を示す。そして、参照番号830〜832は、それぞれタイミングTS、T1、T6の時点においてフィルタ処理後の音声信号の周波数特性を示す。
残響音F1およびF2の各々は、時間の経過につれて減衰するので、動作音記憶部213に記録されたフィルタ更新時間△Tを検出する毎に、タイミング制御部216は、フィルタ特性変更の指示をフィルタ制御部215に送る。フィルタ制御部215は、参照番号821又は823に示すようにフィルタ更新時間△Tに応じてフィルタゲインを変更してフィルタ処理部212に設定する。
これによって、時刻T1およびT6のタイミングにおいてフィルタ処理後の音声信号から残響音が低減され、参照番号831又は832で示す周波数特性が得られる。
このように、本発明の第2の実施形態では、残響音を生じる動作の開始後(つまり、直後)の音声入力レベルに応じて音声処理期間を変更する。これによって、ユーザに聞こえる残響音の期間に合わせて音声処理が行われて、残響音などの雑音処理が必要な期間においてのみ音声処理を行えばことになる。
さらに、時間の経過につれてフィルタ処理部に設定するフィルタ特性(つまり、フィルタ情報)を変更するようにしたので、動作音に適したノイズ低減処理を行うことができる。
[第3の実施形態]
続いて、本発明の第3の実施形態による音声処理装置を備えるカメラの一例について説明する。なお、第3の実施形態に係るカメラの構成は図1に示すカメラと同様である。また、第3の実施形態に係るカメラに備えられた撮像部および音声入力部の構成は図2に示す撮像部および音声入力部と同様である。
図10は、本発明の第3の実施形態による音声処理装置を備えるカメラにおける残響音の低減処理の一例を説明するためのフローチャートである。
なお、ここでは、NDフィルタを駆動した際に生じる残響音の低減処理を例に挙げて説明する。また、図示のフローチャートに係る処理は、制御部109の制御下で行われる。
残響音、つまり、ノイズ低減処理を開始すると、制御部109はNDフィルタ動作指示をフィルタ制御部215に送る。これによって、フィルタ制御部215はレベル検出部214にNDフィルタ動作直前の音声入力(環境音)レベルLpの検出を指示する(ステップS901)。この際、フィルタ制御部215は前述の第1の音声処理期間および第2の音声処理期間をタイミング制御部216に送る。
続いて、フィルタ制御部215は、動作音記憶部213に予め記録された動作音のレベルLFsmとレベル検出部214で検出された音声入力レベルLpとを比較して、Lp>LFsmであるか否かを判定する(ステップS902)。
動作音レベルLFsmが音声入力レベルLp以上の場合、つまり、Lp≦LFsmであると(ステップS902において、NO)、フィルタ制御部215はユーザに動作音が聞こえると判定する。そして、フィルタ制御部215は、動作音記憶部213に予め記録されたフィルタ制御情報(以下単にフィルタ情報ともいう)をフィルタ処理部212に設定する。
続いて、制御部109の制御下で、露出制御部205はNDフィルタの開閉動作を行う(ステップS903:可動部の動作実行)。そして、タイミング制御部216はレベル検出部214に第1の音声処理期間における音声レベルの検出を行うことを指示する(ステップS904)。さらに、タイミング制御部216の制御下で、フィルタ処理部212は第1音声処理期間において第1のフィルタ処理(フィルタ処理1)を行う(ステップS905)。
次に、タイミング制御部216は現在、第1の音声処理期間であるか否かを判定する(ステップS906)。第1の音声処理期間であると(ステップS906において、YES)、タイミング制御部216はステップS905の処理に戻って、フィルタ処理部212によって第1のフィルタ処理を行う。
一方、第1の音声処理期間でないと(ステップS906において、NO)、つまり、第1の音声処理期間が終了したと判定されると、フィルタ制御部215は動作音記憶部213に予め記録された動作音レベルLFsmと第1の音声処理期間における音声入力レベルLpとを比較する。そして、フィルタ制御部215は、その比較結果に応じて動作音記憶部213に記録された残響音情報(残響音レベル)を更新する。
例えば、残響音レベルをLFm、直前の環境音レベルをLp、更新後の残響音レベルをLFm2とした際には、フィルタ制御部215は、更新後の残響音レベルLFm2は、LFm2=Lp/LFms×LFmとして算出する。
続いて、フィルタ制御部215は更新後の残響音レベルLFm2とNDフィルタの動作直前における音声入力(環境音)レベル検出Lpとを比較して、Lp>LFm2であるか否かを判定する(ステップS908)。
なお、ステップS902において、Lp>LFsmであると(ステップS902において、YES)、フィルタ制御部215はユーザに動作音が聞こえないと判定する。そして、フィルタ制御部215は、第1の音声処理期間においてはフィルタ処理を行わないと決定する(ステップS907)。そして、フィルタ制御部215はステップS908の処理に進む。
Lp≦LFm2であると(ステップS908において、NO)、フィルタ制御部215は第2の音声処理期間を変更する(ステップS909)。そして、フィルタ制御部215は、フィルタ処理部212で行われるフィルタ制御に係るフィルタ制御情報(周波数制御情報)を第2のフィルタ情報として設定する(ステップS910)。これによって、フィルタ処理部212は、フィルタ制御部215によって設定された第2のフィルタ情報に基づいて第2のフィルタ処理(フィルタ処理2)を行う(ステップS911)。
なお、衝突音レベル(動作音レベル)をLFms、残響音レベルをLFm、残響音の期間をTm、第2の音声処理期間をT、NDフィルタ動作直前の環境音レベルをLp、そして、検出された衝突音レベルをLFsとする。この際、T=LFs/LFms×LFm/Lp×Tmとして比例演算で補正を行うようにしてもよい。
また、第2の音声処理期間におけるフィルタゲインGを、動作音記憶部213に記録された残響音のゲインダウンGmとした際には、G=LFs/LFms×LFm/Lp×Gmとして求めることができる。
続いて、タイミング制御部216は、第2の音声処理期間が経過したか否かを判定する(ステップS912)。第2の音声処理期間が経過しないと(ステップS912において、YES)、タイミング制御部216は、前述の所定の時間が経過したか否かを判定する(ステップS913)。
フィルタ更新時間△Tを所定の時間として当該所定の時間が経過すると(ステップS913において、YES)、タイミング制御部216はステップS910の処理に戻ってフィルタ制御部215にフィルタ制御情報の更新(再設定)を指示する。
一方、所定の時間が経過しないと(ステップS913において、NO)、タイミング制御部216は、ステップS911の処理に戻って、フィルタ処理部212によるフィルタ処理を継続する。第2の音声処理期間が終了すると(ステップS912において、NO)、フィルタ制御部215はノイズ低減処理を終了する。
なお、Lp>LFm2であると(ステップS908において、YES)、フィルタ制御部215はユーザに残響音が聞こえないと判定する。そして、フィルタ制御部215は、第2の音声処理期間においてフィルタ処理を行わないと決定する(ステップS914)。そして、フィルタ制御部215はノイズ低減処理を終了する。
図11は、本発明の第3の実施形態において可動部の1つであるNDフィルタを駆動した際の音声処理の一例を説明するための図である。
いま、タイミング制御部216からレベル検出部214に、時刻Tpにおいてレベル検出指示信号1002aが与えられた後、制御部109から露出制御部205にND開信号1001が与えられたとする。さらに、タイミング制御部216からレベル検出部214に、時刻Tsにおいてレベル検出指示信号1002bが与えられる。この際、NDフィルタを駆動した際の音声信号レベルが参照番号1003で示されている。そして、フィルタ制御部215は参照番号1004で示す第2の音声処理期間を設定したとする。
動作音記憶部213にNDフィルタ動作の際の残響音F1のレベルおよび動作音FS1のレベルが記録されているとする。そして、レベル検出部214によって動作音FS2のレベルが検出され、フィルタ制御部215によって動作音FS1およびFS2のレベルに応じて残響音F2のレベルが算出されたとする。
図示のように、時刻Tpで入力音声レベルが検出され、時刻TsでNDフィルタの動作音が発生して、動作音の収束にともに時刻T0で残響音が聞こえ始める。なお、動作音記憶部213に予め記録された残響音レベルF1の期間は時刻T0〜T6である。
時刻(タイミング)Tsにおいて、レベル検出部214は音声入力レベルLFs2を検出する。フィルタ制御部215は、音声入力レベルLFs2と動作音記憶部213に記録された動作音レベルLFs1に応じて反響音F2のレベルLFm2と反響時間Tを算出する。反響音F2の反響時間Tは、タイミングT0〜T7であると算出される。
次に、フィルタ制御部215は、前述のLpとLFm2とを比較し、タイミングT0〜T8の期間が残響音の発生期間T(つまり、第2の音声処理期間)であると決定する。そして、フィルタ制御部215は当該第2の音声処理期間をタイミング制御部216に送って、タイミング制御部216は、この第2の音声処理期間に応じてフィルタ処理部212によるフィルタ処理を行う。
このように、本発明の第3の実施形態では、残響音が生じる動作の開始後における音声入力レベルに応じて、第2の音声処理期間を変更する。これによって、残響音がユーザに聞こえる期間に合わせて音声処理を行って、残響音などの雑音処理が必要な期間においてのみ音声処理を行えばことになる。
さらに、検出した音声入力レベルに応じて、残響音を低減処理するゲインを変更するようにしたので、より精度よくフィルタ処理を行うことができる。
また、時間の経過につれてフィルタ処理部に設定するフィルタ特性(つまり、フィルタ情報)を変更するようにしたので、動作音に適したノイズ低減処理を行うことができる。
[第4の実施形態]
次に、本発明の第4の実施形態による音声処理装置を備えるカメラの一例について説明する。なお、第4の実施形態に係るカメラの構成は図1に示すカメラと同様である。
図12は、本発明の第4の実施形態に係るカメラにおける撮像部および音声入力部の構成を詳細に示すブロック図である。なお、図12において、撮像部101の構成は図2に示す撮像部と同様であるので、ここでは説明を省略する。
図示の音声入力部102は、マイク(MIC)217、A/D変換部211、フィルタ処理部212、オートレベルコントローラ(ALC)219、音声処理部220、タイミング制御部216、および周波数変更部218を有している。
図2に関連して説明したように、マイク217の出力であるアナログ音声信号は、A/D変換部211でデジタル音声信号に変換されて、フィルタ処理部212に送られる。そして、フィルタ処理部212はデジタル音声信号に対して所定のフィルタ処理を行って、処理済み音声信号を出力する。
ALC219は、処理済み音声信号の振幅を所定のレベルにコントロールして出力し、音声処理部220はALC219の出力である音声信号に対して所定の処理を行って音声データとしてメモリ104に送る。タイミング制御部216は、制御部109の制御下でフィルタ処理のタイミングを決定する。そして、周波数変更部218はタイミング制御部215によって決定されたタイミングに基づいて、後述するようにフィルタ処理における中心周波数、帯域幅(周波数帯域幅)、およびゲインを制御する。
なお、タイミング制御部215によって決定されるタイミングおよびフィルタ処理における中心周波数、帯域幅、およびゲインなどのフィルタ係数はメモリ104に記憶されている。
図13は、本発明の第4の実施形態に係るカメラにおいて動画撮影を行う際のノイズ低減処理を説明するためのフローチャートである。なお、ここでは、一例として機構系の1つであるNDフィルタ駆動の際のノイズ低減処理について説明する。
ユーザが操作部110に備えられた記録ボタンを操作すると、操作部110から動画撮影開始指示信号が制御部109に送られる。動画撮影開始指示信号に応答して、制御部109は動画撮影を開始する。動画撮影が開始されると、制御部109は機構系を駆動するか否かを判定する(ステップS1301)。
なお、ここでは、制御部109は、画像処理部204から入力される画像データにおいて被写体輝度が予め設定されたND開閉輝度閾値を超えたか否かを判定する。そして、被写体輝度がND開閉輝度閾値を超えると、制御部109は機構系の1つであるNDフィルタを駆動する。つまり、制御部109は被写体輝度に応じてNDフィルタを駆動するか否かを判定することになる。
機構系の1つであるNDフィルタを駆動すると判定すると、制御部109は当該駆動によって動作音に残響音が伴うか否かを判定する(ステップS1302)。NDフィルタの駆動は残響音を伴うので(ステップS1302において、YES)、制御部109は周波数変更部218に対して第3のフィルタ処理(フィルタ処理A)を行うことを指示する。
さらに、制御部109はタイミング制御部216に対してNDフィルタの駆動を行う旨の通知を行う。これによって、タイミング制御部216は周波数変更部218に対して音声処理開始を指示する。
図14は、本発明の第4の実施形態に係るカメラにおいてNDフィルタを駆動する際に発生する動作音および残響音の波形とフィルタ波形とを説明するための図である。
図14において、制御部109はNDフィルタを駆動する際、露出制御部205に対して制御信号(つまり、駆動信号)1401を送る。いま、NDフィルタ駆動の際に参照符号1402で示す動作音(衝突音)と残響音が発生したとする。そして、ここでは、時刻t1〜tnで規定された音声処理期間1403において音声処理が行われる。
図示の例では、時刻(タイミング)t1〜t4に対応してNDフィルタ駆動によって周波数特性1411〜1414で示す動作音および残響音が発生する。そして、フィルタ処理部212において行われるフィルタ処理においては、タイミングt1〜t4においてそれぞれフィルタ帯域幅1421〜1424が設定される。
なお、ここでは、フィルタ処理部212は3つのノッチフィルタf1〜f3を備え、フィルタf1〜f3の帯域幅設定値をそれぞれb1、b2、およびb3とする。そして、これら帯域幅設定値b1〜b3はメモリ104に予め記録されており、例えば、タイミングt1〜t4において帯域幅設定値b1〜b3は異なる。
タイミング制御部216の制御下で、タイミングt1において周波数変更部218はフィルタf1〜f3に対応する帯域幅設定値b1〜b3をメモリ104から読み出す(ステップS1303)。そして、周波数変更部218はフィルタf1〜f3のフィルタ帯域幅を変更する(ステップS1304)。その後、フィルタ処理部212は、デジタル音声信号に対してフィルタ処理Aを行う(ステップS1305)。
続いて、タイミング制御部216は、所定の時間が経過したか否かを判定する(ステップS1306)。ここでは、この所定の時間は時刻tm(mは2〜nまでのいずれかの整数)となるまでの時間である。所定の時間が経過しないと(ステップS1306において、NO)、タイミング制御部216は、ステップS1303の処理に戻る。
所定の時間が経過すると(ステップS1306において、YES)、つまり、タイミングt2になると、タイミング制御部215は周波数変更部216に次の制御を行うように指示する。これによって、周波数変更部216はタイミングt2における帯域幅設定値b1〜b3をメモリ104から読み出して、フィルタf1〜f3の帯域幅設定値を更新する。
上記のステップS1303〜S1306の処理は音声処理期間が終了するまで行われる。この際には、ステップS1306で所定の時間が経過すると、次にタイミングt3における帯域幅設定値によってフィルタf1〜F3の帯域幅設定値が更新される。このようにして、所定の時間が経過する都度、帯域幅設定値が更新されることになる。この結果、タイミングt1〜t4については、図14に示すフィルタ帯域幅421〜424が設定されることになる。つまり、図14に示すように、帯域幅設定値は時刻の経過にされて徐々に狭められる。
音声処理期間が終了すると、タイミング制御部216の制御下で、周波数変更部218はフィルタ帯域幅設定値を通常の動画撮影の際の設定値に更新して、フィルタ処理を終了する(ステップS1307)。
続いて、制御部109は操作部110に備えられた記録ボタンの操作によって撮影終了指示があったか否かを判定する(ステップS1308)。撮影終了指示がないと(ステップS1308において、NO)、制御部109はステップS1301の処理に戻る。一方、撮影終了指示があると(ステップS1308において、YES)、制御部109は動画撮影を終了する。
ステップS1302において、機構系の駆動が残響音を伴わないと(ステップS1302において、NO)、制御部109は周波数変更部218に対して第4のフィルタ処理(フィルタ処理B)を行うことを指示する(ステップS1309)。この第4のフィルタ処理は、駆動部(つまり、機構系)毎に予め定められたフィルタ処理を一定の期間行う処理である。そして、ステップS1309の処理に続いてステップS1307の処理が行われる。
なお、フィルタ処理部212に備えられたフィルタに設定する帯域幅設定値は、全てのフィルタについて同一とするようにしてもよく、フィルタ毎に異なる設定値とするようにしてしてもよい。
また、周波数変更部218は予め設定した時刻t1〜tn毎に帯域幅設定値を更新するが、時刻t1〜tnの間隔は同一でもよいし、例えば、予めタイミングt1〜tnをメモリに記録して、当該タイミングに応じて帯域幅設定値を更新するようにしてもよい。
上述の例では、時刻の経過につれて帯域幅設定値を変更するようにしたが、帯域幅設定値のみではなく、例えば、フィルタの中心周波数又はゲインも変更するようにしてもよい。さらに、音声処理期間中において、フィルタをオン状態とするようにしてもよいが、途中でオフとするようにしてもよい。
また、上述の例では、フィルタ処理部212を構成するノッチフィルタは3つとしたが、フィルタは1つ以上であればよい。さらには、ノッチフィルタの代わりに、例えば、コムフィルタなどを用いるようにしてもよい。
このように、本発明の第4の実施形態では、機構系の動作に起因して生じる雑音の周波数変化に応じて、フィルタ帯域幅を変更するようにしたので、動画音声に記録される残音を精度よく低減することができる。
[第5の実施形態]
次に、本発明の第5の実施形態による音声処理装置を備えるカメラの一例について説明する。
なお、第5の実施形態に係るカメラの構成は図1に示すカメラと同様である。また、第5の実施形態に係るカメラに備えられた撮像部および音声入力部の構成は、図12に示す撮像部および音声入力部と同様であるが、第5の実施形態では周波数変更部218の代わりにゲイン変更部が備えられている。
図15は、本発明の第5の実施形態に係るカメラにおいて動画撮影を行う際のノイズ低減処理を説明するためのフローチャートである。なお、図示のフローチャートにおいて、図13に示すフローチャート同一のステップについては同一の参照符号を付して説明を省略する。
図13で説明したように、ステップS1302において、機構系(例えば、NDフィルタ)の駆動に残響音を伴うと判定すると、制御部109はゲイン変更部に対して第5のフィルタ処理(フィルタ処理C)を行うことを指示する。そして、制御部109はタイミング制御部216に対してNDフィルタの駆動を行う旨の通知を行う。これによって、タイミング制御部216はゲイン変更部に対して音声処理開始を指示する。
図16は、本発明の第5の実施形態に係るカメラにおいてNDフィルタを駆動する際に発生する動作音および残響音の波形とフィルタ波形とを説明するための図である。
図16において、制御部109はNDフィルタを駆動する際、露出制御部205に対して駆動信号1601を送る。いま、NDフィルタ駆動の際に参照符号1602で示す動作音(衝突音)と残響音が発生したとする。そして、ここでは、時刻t1〜tnで規定された音声処理期間1603において音声処理が行われる。
図示の例では、時刻(タイミング)t1〜t4に対応してNDフィルタ駆動によって周波数特性1611〜1614で示す動作音および残響音が発生する。そして、フィルタ処理部212において行われるフィルタ処理においては、タイミングt1〜t4においてそれぞれフィルタゲイン1621〜1624が設定される。
なお、ここでは、フィルタ処理部212は複数のノッチフィルタf1〜fnを備え、フィルタf1〜fnのゲイン設定値をそれぞれg1〜gnとする。そして、これらゲイン設定値g1〜gnはメモリ104に予め記録されている。
ステップS1303において、タイミング制御部216の制御下で、タイミングt1においてゲイン変更部はフィルタに対応するゲイン設定値をメモリ104から読み出す。そして、周波数変更部218はフィルタのゲインを変更する(ステップS1501)。その後、フィルタ処理部212は、デジタル音声信号に対してフィルタ処理Cを行う(ステップS1502)。このフィルタ処理Cは残響音を伴う音声信号に係る処理である。
その後、タイミング制御部216は、ステップS1306において所定の時間が経過したか否かを判定することになる。そして、所定の時間が経過すると、つまり、タイミングt2になると、タイミング制御部215はゲイン変更部に次の制御を行うように指示する。これによって、ゲイン変更部はタイミングt2におけるケイン設定値をメモリ104から読み出して、フィルタのゲイン設定値を更新する。
上記のステップS1303、S1501、S1502、およびS1306の処理は音声処理期間が終了するまで行われる。この際には、ステップS1306で所定の時間が経過すると、次にタイミングt3におけるゲイン設定値によってフィルタのゲイン設定値が更新される。このようにして、所定の時間が経過する都度、ゲイン設定値が更新されることになる。この結果、タイミングt1〜t4については、図14に示すようにゲイン1621〜1624が設定されることになる。
ステップS1302において、機構系の駆動が残響音を伴わないと、制御部109はゲイン変更部に対して第6のフィルタ処理(フィルタ処理D)を行うことを指示する(ステップS1503)。この第6のフィルタ処理は、駆動部(つまり、機構系)毎に予め定められたフィルタ処理を一定の期間行う処理である。そして、ステップS1503の処理に続いてステップS1307の処理が行われる。
ところで、第5の実施形態に係るカメラでは、例えば、ゲイン設定を次のようにして行う。図16を参照すると、タイミングt1においてはフィルタf1〜f3のゲインをオンとする(参照番号1621を参照)。そして、タイミングt2において、フィルタf1〜f3のゲインg1〜g3をオフとして、フィルタf1〜f3よりも帯域幅の狭いフィルタf4〜f6のゲインをオンする(参照番号1622を参照)。
続いて、タイミングt3において、フィルタf4〜f6のゲインを下げる(参照番号1623を参照)。そして、タイミングt4において、フィルタf4のゲインをオフ(つまり、ゼロ)として、フィルタf5およびf6のゲインを下げる(参照番号1624を参照)。
以後、予め定められたタイミングで徐々にフィルタf5およびf6のゲインを下げる。そして、音声処理期間が終了するとフィルタのゲイン設定値を通常の動画撮影の際の設定に更新する。なお、図16に示す例は、フィルタ処理部212がノッチフィルタを6つ(n=6)備える場合の例である。
なお、設定するゲインは時間の経過つれて上げるようにしてもよく、さらには下げるようにしてもよい。ここでは、ゲイン設定値を変更する場合について説明したが、ゲインのみでなく、例えば、フィルタの中心周波数又は帯域幅をともに変更するようにしてもよい。
また、上述の例では、フィルタ処理部212がノッチフィルタを備える場合について説明したが、ノッチフィルタの代わりに、例えば、コムフィルタなどを用いるようにしてもよい。
このように、本発明の第5の実施形態では、機構系の動作に起因して生じる雑音について時間の経過に応じて、フィルタゲインを変更するようにしたので、動画音声に記録される残音を精度よく低減することができる。
以上のように、本発明の実施の形態では、音声レベルに応じて決定された音声処理期間において時間の経過に応じてフィルタ係数を変更制御する。これによって、録音すべき音声信号の劣化を抑止しつつ、動作音および残響音をその周波数およびそのレベルの変化に応じて効果的に低減することができる。
上述の説明から明らかなように、図2又は図12に示す例においては、制御部109、フィルタ制御部215、およびタイミング制御部216が設定手段およびフィルタ制御手段として機能する。また、制御部109、タイミング制御部216、および周波数変更部218が設定手段およびフィルタ制御手段として機能する。さらに、マイク217およびA/D変換部211が集音手段として機能する。
なお、少なくとも制御部109および音声入力部102が音声処理装置を構成することになる。
以上、本発明について実施の形態に基づいて説明したが、本発明は、これらの実施の形態に限定されるものではなく、この発明の要旨を逸脱しない範囲の様々な形態も本発明に含まれる。
例えば、上記の実施の形態の機能を制御方法として、この制御方法を音声処理装置に実行させるようにすればよい。また、上述の実施の形態の機能を有するプログラムを制御プログラムとして、当該制御プログラムを音声処理装置が備えるコンピュータに実行させるようにしてもよい。なお、制御プログラムは、例えば、コンピュータに読み取り可能な記録媒体に記録される。
上記の制御方法および制御プログラムの各々は、少なくとも設定ステップ、フィルタ処理ステップ、およびフィルタ制御ステップを有している。
また、本発明は、以下の処理を実行することによっても実現される。つまり、上述した実施形態の機能を実現するソフトウェア(プログラム)を、ネットワーク又は各種の記録媒体を介してシステム或いは装置に供給し、そのシステム或いは装置のコンピュータ(またはCPUやMPUなど)がプログラムを読み出して実行する処理である。
101 撮像部
102 音声入力部
104 メモリ
109 制御部
202 露出制御機構
205 露出制御部
212 フィルタ処理部
214 レベル検出部
215 フィルタ制御部
216 タイミング制御部

Claims (15)

  1. 動作に伴って動作音を発生する駆動部を備え、音声信号が入力されて当該音声信号に対して所定の処理を施して音声データを生成する際、前記駆動部の動作音および当該動作音に起因する残響音を抑制する音声処理装置であって、
    前記音声信号のレベルに応じて前記音声信号を処理する音声処理期間を設定する設定手段と、
    前記音声処理期間において前記音声信号をフィルタリング処理して前記動作音および前記残響音を低減処理するフィルタ処理手段と、
    前記音声処理期間において時間の経過につれて前記フィルタ処理手段におけるフィルタ係数を変更制御するフィルタ制御手段と、
    を有することを特徴とする音声処理装置。
  2. 前記駆動部が動作した際の動作音のレベルが動作音レベルとして予め記録された動作音記憶手段と、
    前記音声信号のレベルを音声レベルとして検出するレベル検出手段とを備え、
    前記フィルタ制御手段は、前記動作音レベルと前記音声レベルとを比較して、当該比較結果に応じて前記フィルタ係数である中心周波数、帯域幅、およびゲインと前記音声処理期間の少なくとも一つを変更制御すること特徴とする請求項1に記載の音声処理装置。
  3. 前記設定手段は、前記駆動部が動作する直前において前記レベル検出手段で検出された音声レベルに応じて前記音声処理期間を設定することを特徴とする請求項2に記載の音声処理装置。
  4. 前記設定手段は、前記駆動部が動作した直後において前記レベル検出手段で検出された音声レベルに応じて前記音声処理期間を設定することを特徴とする請求項2に記載の音声処理装置。
  5. 前記フィルタ制御手段は、前記駆動部が動作する直前の音声レベルと前記駆動部が動作した直後における音声レベルとを比較して、当該比較結果に応じて前記残響音をフィルタ処理する際のフィルタ係数を変更することを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の音声処理装置。
  6. 前記フィルタ制御手段は、前記音声処理期間において時間の経過に応じて前記フィルタ処理手段に設定するフィルタ係数である周波数帯域幅を変更することを特徴とする請求項1に記載の音声処理装置。
  7. 前記フィルタ制御手段は、前記時間の経過に応じて前記周波数帯域幅を狭くすることを特徴とする請求項6に記載の音声処理装置。
  8. 前記フィルタ処理手段は、前記音声処理期間において時間の経過に応じて前記フィルタ処理手段に設定するフィルタ係数であるフィルタゲインを変更することを特徴とする請求項1に記載の音声処理装置。
  9. 前記フィルタ処理手段は、前記音声処理期間において時間の経過に応じて前記フィルタ処理手段に設定するフィルタ係数である中心周波数、周波数帯域幅、およびフィルタゲインの少なくとも一つを変更することを特徴とする請求項1に記載の音声処理装置。
  10. 被写体を撮像して画像データを得る撮像手段と、
    環境音を集音して音声信号を得る集音手段と、
    請求項1〜9のいずれか1項に記載の音声処理装置とを有し、
    前記駆動部は前記撮像手段に備えられていることを特徴とする撮像装置。
  11. 前記駆動部はレンズ駆動機構又は前記レンズ駆動機構を操作する操作部であることを特徴とする請求項10に記載の撮像装置。
  12. 前記駆動部は、前記撮像手段に備えられた絞り又はNDフィルタを有する露出制御機構であることを特徴とする請求項10に記載の撮像装置。
  13. 前記撮像手段の出力である画像データにおいて被写体の輝度が所定の輝度閾値を超えると前記露出制御機構による露出制御を行う露出制御手段を備え、
    前記フィルタ制御手段は、前記露出制御手段によって前記露出制御機構が駆動されると、前記音声処理期間で時間の経過に応じて前記フィルタ係数を制御することを特徴とする請求項12に記載の撮像装置。
  14. 動作に伴って動作音を発生する駆動部を備え、音声信号が入力されて当該音声信号に対して所定の処理を施して音声データを生成する際、前記駆動部の動作音および当該動作音に起因する残響音を抑制する音声処理装置の制御方法であって、
    前記音声信号のレベルに応じて前記音声信号を処理する音声処理期間を設定する設定ステップと、
    前記音声処理期間において前記音声信号をフィルタリング処理して前記動作音および前記残響音を低減処理するフィルタ処理ステップと、
    前記音声処理期間において時間の経過につれて前記フィルタ処理ステップにおけるフィルタ係数を変更制御するフィルタ制御ステップと、
    を有することを特徴とする制御方法。
  15. 動作に伴って動作音を発生する駆動部を備え、音声信号が入力されて当該音声信号に対して所定の処理を施して音声データを生成する際、前記駆動部の動作音および当該動作音に起因する残響音を抑制する音声処理装置で用いられる制御プログラムであって、
    前記音声処理装置が備えるコンピュータに、
    前記音声信号のレベルに応じて前記音声信号を処理する音声処理期間を設定する設定ステップと、
    前記音声処理期間において前記音声信号をフィルタリング処理して前記動作音および前記残響音を低減処理するフィルタ処理ステップと、
    前記音声処理期間において時間の経過につれて前記フィルタ処理ステップにおけるフィルタ係数を変更制御するフィルタ制御ステップと、
    を実行させることを特徴とする制御プログラム。
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