JP2014198600A - 包装箱の封緘具 - Google Patents

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Abstract

【課題】 従来、包装箱(段ボール箱など)について、開口部の中央寄りの部位、あるいは開口部の適宜の位置で封緘する適切な方法手段がなかった。また、一対の外蓋を安定した状態に連結する(封緘する)適切な方法手段がなかった。
【解決手段】支柱を介して、下押えと上押えとが連結されて成る封緘具の下押えについて、一定の長さ(長さ幅)をもつものにした。また、外蓋の厚みに多少の違いがあっても、紙質(硬さ、状態など)の違いがあっても適切に対応できるよう、必要により、バネ仕掛けをもつものとした。一方、一定の長さ幅をもった封緘具を取り付けるための手立てとして、封緘するための操作を、「先ず、片方の外蓋に取り付け、次いで、もう片方の外蓋とたたみ合せ」、然る後に、「一対の外蓋を封緘(連結)する」の、概ね2段階の操作(手順)によるものとした。
【選択図】 図5

Description

一対の外蓋を有する段ボール箱(などの包装箱)について、「一対の外蓋同士を連結するかたちで封緘(封止)する封緘具」に関す。
本封緘具は、支柱を介して下押えと上押えとが連結されて成るものである。
この構成における封緘具は、従来から多くのものがあるが、その形態、その使用方法など適切なものがない。更には、安定した状態に封緘し得るものがない。
特許文献3、4は、特許文献1のものに対する引き合いとして引用した文献である。
特許文献3、4の封緘具は、一対の外蓋を安定した状態に封止するため、内蓋を拠(よりどころ)とし、内蓋に挟み付けるため、特別仕様の段ボール箱を設え(しつらえ)、その段ボール箱との組み合せに於いて使用するとしたものである。
例えば、特許文献1に示した如き封緘具は、特許文献3、4に示したもののように、内蓋を拠としない限り、実用に適うものにならない。
端的に云うならば、特許文献1のものは、一対の外蓋を安定した状態(バクバクしない状態)に封止することは困難である。
上記に対し、本発明は、下押えに「一定の長さ幅をもつ」とすることを技術思想とし、一定の長さ幅を以って、一対の内蓋の内側を渡し押えるとするものである。
特許文献2は、本発明の図14に対して引用したものである。
特許文献2の第1図、第2図は、片方の外蓋と、もう片方の外蓋の上面を押えるかたちに段差があり、一対の外蓋を適切に挟み押えることができるものになっていない。一対の外蓋は、その合せ目で浮き上がり、あるいは折れ曲り、あるいはバクバクするなどして封止具として使用できるものでない。
第2図に至っては、固定片の一部分が、僅かに相手方(手前方)に突き出ている。更に云うならば、可動片を回転させ、固定片の上に重ねたときでも、可動片の一部分が相手方(手前方)に突き出すかたちになり、相手側(手前側)の外蓋は、平らな状態に折りたたむことさえできない。即ち、封緘具として機能するものになっていない。
総じて、一対の外蓋を安定した状態に封止するための何らの思想も工夫もない。
特開平11−59663 実開平4−74619 特開2004−26192 実公昭46−26445
(1)一対の外蓋同士を連結するかたちの封緘具を得ること。
(2)開口部の中央寄りの部位、あるいは開口部の適宜の部位に取り付け得る封緘具を得ること。
(3)一対の外蓋が合せ目でバクバクしない状態、あるいは閉じ合せた蓋が浮き上がらない状態(以下、このような状態を「安定した状態」と云う)に封緘できる封緘具を得ること。
支柱を介して下押えと上押えとが連結されて成る封緘具について、下押えに「一定の長さ(以下、長さ幅とも云う)」をもつものとした。
「一定の長さ」とは、一対の外蓋を概ね安定した状態に連結(封緘)するに適う長さ、あるいは幅を云う。
封緘するための操作を、「取り付ける(先ず、片方の外蓋に取り付ける、次いで、もう片方の外蓋とたたみ合せる)」、然る後に、「据える(一対の外蓋を封緘状態に連結する)」の、概ね2段階の操作(手順)によるものとした。
本発明は、一対の外蓋を連結するかたちで封緘(封止)する方法を取ったものである。
本発明は、内蓋を拠(よりどころ)とせず、内蓋に代わる機能を封緘具自体にもたせるものにした。即ち、下押えに一定の長さ幅をもつものとした。
これによって、内蓋が届かない開口部の中央寄りの位置であっても、使用(封止)できるものになった。
一対の外蓋をしっかりした状態、あるいは安定した状態に連結(封緘)することができるものとなった。
本発明の封緘具の1つを示す図である。 図1について封緘する過程を示す図である。 図1について補足の説明をする図である。 図1について補足の説明をする図である。 図1について補足の説明をする図である。 本発明の封緘具の1つを示す図である。 図6について説明する図である。 本発明の封緘具の1つを示す図である。 図8について封緘する過程を示す図である。 図8について補足の説明をする図である。 本発明の封緘具の1つを示す図である。 図11について説明する図である。 図11について封緘する過程を示す図である。 本発明の封緘具の1つを示す図である。 本発明の封緘具の1つを示す図である。
本発明を説明する上で、図を見たままの状態で、上、下、縦、横、左、右、向こう、手前、内、外、裏、表の意味を使い分ける。
包装箱は、段ボール箱を念頭にして説明する。
段ボール箱は、幅面と長さ面がある。主に、幅面(幅側の側面)から見るかたちで表現する。
本書では、一対の外蓋を左側と右側、即ち、左右に見るかたちで表現する。また、一対の外蓋の合せ目を、縦筋に見るかたちで表現する。
本封緘具は、下押えに一定の長さ幅をもつ。本封緘具は、下押えの形状を基準にして、幅側と長さ側の側面をもつ。因みに、「長さ幅」とは、長さ側の長さ(幅)である。
特許文献1のものは、上押えと下押えについて格別の区分がない。
それを裏付ける記載は、明細書の随所に見受けられるが、その一節に「第一の本発明では、受け部材及び押え部材の少なくとも一方を薄い板状とした形態が好ましい。容器の蓋の上に配置される部材(押え部材又は受け部材)を少なくともこのように薄い板状とすると、その上に、更に別の容器を積み重ねることが可能となる。従って、この積み重ねを妨げない厚みを本発明では、「薄い」と定義する。」とした記載がある。
上記に対して、本発明のものは、上押えと下押えは明確に異なる機能、異なる形状をもつものである。殊に、「下押えに、一定の長さ幅をもつ」とする点である。
以下、本発明について、その要点あるいは特徴を序説する。
本発明は、「支柱を介して下押えと上押えとが連結されて成る封緘具」に関し、殊に、「下押えに、一定の長さ幅をもつ」としたことである。
比喩した云い方をするならば、本発明は、門や出入り口などの開き戸を閉じ固めるための「かんぬき(閂、貫木)の機能、あるいは原理」を取り入れたと云って良いものである。
「開き戸」に換えて、「開き蓋(一対の外蓋)」の内側を深く(即ち、一定の長さ幅を以って)渡し押えることで、堅固に封止すると云うものである。
基本的には、深く渡し押えるほどに(即ち、長さ幅が長いほど)振れ動き、あるいは揺れ動きを収めることができる(即ち、バクバクするようなことがない安定した状態が得られる)。
因みに、下押えは不要に撓り曲がらないものにすることが肝要である。
安定した封止状態を得るためには、当然のこととして、下押えと上押えの挟み合う(挟み押える)間隔が適合していること、及び、挟み押える強さが適切に働くことが前提である。
因みに、下押えと上押えの挟み合う間隔が適合し、挟み押える強さが適切に働くものになっているとしても、それだけで安定した状態を得ることは困難であり、上記した「一定の長さ幅」をもつことと相まって功を奏するものになる。
「一定の長さ幅」とは、一対の外蓋を安定した状態に渡し押える、あるいは連結する、あるいは封止するに足る下押えの長さ(あるいは幅)である。
一定の長さ幅とは、外蓋の幅(横幅)との相対関係における幅である。長さ幅は、蓋幅(横幅)の大小に応じて任意に決めるものとする。
例えば、開口部が縦38センチ、横30センチ幅の段ボール箱(身近にあるみかん箱)の場合、即ち、片方の外蓋の横幅が15センチの場合に於ける実施例では、下押えの長さ幅を16〜6センチほどの範囲で実施(実験)した。
長さ幅を徐々に短くするかたちで実験する中で、例えば、長さ幅を6センチほどにした段階で、ややバクバクする状態が生じてくる実感を得た。
因みに、上記の実感あるいは評価は、一例であって段ボール箱の出来具合、あるいは外蓋の軟らかさで生じる撓り具合などによっては、まちまちの結果になることは云うまでもない。
「一定の長さ幅」を、何センチの長さにするかについては、多少のゆとり(安全)を見た上で、任意に設定して良い。前記したように、基本的には長めに設定するのが良い。
適切な長さ幅(「一定の長さ幅」)をもつことによって使い易く、しかも安定した封緘状態が得られるものになる。
因みに、下押えの長さ幅に対する上押えの幅(左右の外蓋を渡し押える幅)は、上記したいずれの場合であっても(例えば、下押えの長さ幅が16センチの場合でも)、3〜4センチで充分である。云うならば、任意の幅で良い。
本発明は、「一定の長さ幅」と云う概念、あるいは原理を取り入れたこと、即ち、「一定の長さ幅をもつ」とすることを本発明の技術思想としたこと、そして、それに適う封緘具を具現したこと、及びその封緘具を用いる方法(即ち、一定の長さ幅を以って、一対の外蓋の内側を渡し押える方法)を確立したことである。
本封緘具は、封緘する際の基本的な操作として「先ず、片方の外蓋に取り付ける、次いで、もう片方の外蓋とたたみ合せる」、然る後、「据える、即ち、一対の外蓋を連結し、封緘状態にする」の、概ね2段階の操作(手順)によるものとした。
如何ように使用するかは任意で良いが、本書では、図14に示すもの以外は、右廻りに回転させて封緘し、左廻りに回転させて開封する使い方に於いて説明する。
以下、図を追って説明する。
封緘方法の違いから、形態1、形態2、形態3に分類して説明する。
形態1(図1〜7)について説明する。
形態1のものは、「先ず、片方(例えば右方)の外蓋に取り付ける」とする段階で、「下押えを、相手方(左方)に差し出すかたちをとる」ものである。
図1を説明する。
図1(1)は、斜視図である。
図1(2)は、幅側(A方向)から見た側面図である。
図1(3)は、長さ側(B方向)から見た側面図である。
図1(1)に示した封緘具は、上押えが、幅側から見るかたちに於いて、図1(2)に示すように、支柱の上端から片方(左方または右方)に延びて成り、長さ側から見るかたちに於いて、図1(3)に示すように、支柱の上端から両方(左方と右方)に延びて成るものである。
本書では、封緘具について、「先ず、片方の外蓋に取り付ける」とする側を「取り付け側」と云い、「相手方に差し出す」とする側を「差し出し側」と云うことにする。
図1(1)の場合、向こう方に向いている側(b1)を「取り付け側」と云い、手前方に向いている側(b2)を「差し出し側」と云う。
図2を説明する。
図2(1)(3)(5)は、図1に示した封緘具について、封緘する過程を示した図である。
図2(2)は図2(1)の状態、図2(4)は図2(3)の状態、図2(6)は図2(5)の状態を段ボール箱の幅面側から見た図である。
図2(1)は、片方(右方)の外蓋に取り付けた様子を示した図である。この状態に於いて、下押えが相手方(左方)に差し出される。
図2(3)は、差し出された下押えの上に、もう片方(左方)の外蓋を折り重ね、一対の外蓋を平らな状態にたたみ合せた様子を示した図である。図2(5)は、上押えを操作して(回転させて)、一対の外蓋を連結した(封緘状態にした)様子を示した図である。即ち、図2は、上押えを操作し、上押えを一対の外蓋の上に掛け渡す(渡し押える)と同時に、下押えの長さ方向(長さ幅が延びる方向)を、一対の外蓋の合せ目筋に交叉する方向に向ける過程を説明した図である。
上記の過程(あるいは手順)は、ひとえに、下押えの長さ幅を以って、一対の外蓋の内側を渡し押えるため、及び、その長さを横渡しに据えるためのものである。
図3を説明する。
図3は、図1(1)に示したものについて、上押えに、耳(h)を付けたものである。
図2(3)の状態から、図2(5)の状態に上押えを回転させるとき、往々にして、上押えが相手方の外蓋の縁に突っ掛って操作がし難い。
これに対応するための一策として、図3に示すように、上押えに耳を付けておくと良い。
耳は、上積みする他の箱に突っ掛ることなく、なびくようなもの(リボン状のもの)にしておく。また、上押えを操作するときに、自在につまみもてるものにしておき、上押えを相手方の外蓋上に掛け渡すとき、相手方の外蓋の縁(の段差)に突っ掛ることなく引き連る(ひきずる)ことができるよう、そのための「渡し(あるいは架け橋)」として機能させることができる。
上記した耳は、1つの例であって、どのような耳でも良いし、耳に代えて「緒」を付けるのも良い。因みに、回転の操作を容易にするための「つまみ」として設けるのであれば、上押え自体に穴を開ける、あるいは周辺を切り欠くなど、形状を工夫するのも良い。
図3に示す上押えは、回転させるときに、上押えが一対の外蓋の合せ目に突っ掛ることのないよう、上押えの縁(輪郭)が支柱の上端を直線状に交叉するかたちをとらないよう配慮したものでもある。
図4を説明する。
本封緘具は、「下押えに一定の長さ幅をもつ」とするが故に、開封に際して、横向きに据えた状態から縦向きに戻す操作に於いて、下押えが内蓋の縁に突っ掛って開封できなくなることがある。
図4は、その対策の一例を説明するものである。
図4(1)は、図1(1)に示したものと同じものである。
図4(2)は、段ボール箱(の外蓋)に取り付けた状態に於ける下押えの動きを、上方から平面的に見た透視図である。
縦線(y)は、一対の外蓋の合せ目である。横線(x)は、内蓋の縁である。
m1、m2、m3は、下押えの回転する動きを示した図である。
封緘する際には、m1の状態に取り付けた下押えを、m2の状態を経て、m3の状態(封緘状態)に据える。このとき、内蓋に突っ掛ることはない。
開封するには、m3の状態から、m1の状態(開封できる状態)に戻す操作をする。
この操作の途上、m2の状態に差し掛かったとき、下押えの端(w)が内蓋の縁(の厚み)に突っ掛ってm1の状態に戻らなくなることがある。その対策として、少なくとも下押えの端寄りの部分については、下押えの下側(外側)の角(側辺)を削ったかたちをとる(テーパーをつける)などの対策が求められる。 即ち、内蓋と外蓋との間に滑り込むようにしておくことが求められる。因みに、図4(3)は、そのかたち(テーパーをつけたかたち)を示したものである。
但し、上記の対策は、一対の内蓋の向い合う間隔が、下押えの長さ幅よりも充分に広い間隔がある場合には有用ではない。
図5を説明する。
図5(1)は、図1(1)を発展させたもので、外蓋(の厚み)に、しっくり嵌め付くためのバネ仕掛けを設けたものである。
図5(1)は、斜視図である。
図5(2)は、長さ側(B方向)から見た側面図で、下押えの下側(裏側)にバネ仕掛けを設けた状態を示したものである。
図5(3)は、下押えの下側(裏側)を見た斜視図で、板バネを備えた状態を示したものである。
図に示す板バネは、片方の端を下押えに固定し、もう片方の端は開放した(ずり動くようにした)ものである。
上押えと下押えとの間隔を一定に固定したもの(例えば、図1のもの)の場合、その嵌め付け枠はきついか、ゆるいかのどちらかであって、丁度良いことは望み難い。外蓋の厚みに多少の違いがあっても、また、紙質(硬さ、状態など)に違いがあっても適切に対応できるよう、バネ仕掛けをもつと良い。
図5で示したバネ仕掛けは、上押えと下押えとの上下間に介在する部分の支柱の丈幅(即ち、上押えと下押えとの間隔)を弾力的に調整する働きをするものである。
因みに、図5で示すバネは、一例として示したものであり、任意の形態のものであって良い。
尚、本出願で示す全ての封緘具は、バネをもつことによって実用性を格別に高めることができる。
図6を説明する。
図6は、図1に対比して支柱の位置を変えたものである。
図6(1)は、斜視図である。
図6(2)は、幅側のA位置から見た側面図である。
図6(3)は、幅側のC位置(C方向)から見た側面図である。
図6(2)は、差し出し側(支柱の左側)に下押えがない(上押えもない)。図6(3)は、差し出し側(支柱の左側)に下押えがある。
図6に示すものは、図6(3)に示すかたちを以って、図1に示すものと同様に使用することができる。
図6(1)に示した上押えには、標識の一例として、その表面に下押えの長さ方向を示す棒線を引いた。
本封緘具が使用されている状態を(段ボール箱の幅面側から)見るとき、この棒線が真横になっていれば、適切に封緘できている状態にあることを表し、真縦になっていれば開封できる状態であることを表すというものである。
図7を説明する。
図7は、図6(3)に示すかたちを以って、図1に示すものと同様に使用できることを説明するものである。
図7(1)は、図6(1)に示した封緘具を、図6(3)に示したかたちを以って、片方(右方)の外蓋に取り付けた様子を示した図である。
図7(2)は、図7(1)の状態(右側の外蓋の縁に取り付けた状態)を拡大した部分図である。即ち、図7(3)に示すように、下押えを相手方(左方)に差し出し、相手方の外蓋を重ね合せ得るものとなる。
図6、7は、片方の外蓋に取り付けた状態に於いて、もう片方(相手方)に下押えを差し出し得るものであれば、その様態あるいは形態を問うものではないことを説明するものである。
図7は、図6(3)に示すかたちを以って取り付けることで、図2に示した方法と同じ方法で使用できることを示した。
因みに、図6(1)に示すものは、図6(2)に示すかたちを以って取り付けることもできるものである。
現実的には、図6(2)に示すかたちと、図6(3)に示すかたちを使い分けることは微妙で面倒である。
即ち、相手方に下押えを差し出すかたちをとるか、差し出さないかたちをとるかのことである。
相手方に下押えの一部分を差し出すかたちをとる方が取り付け易いこと、及び、下押えの一部分を差し出すかたちの方が、相手方の外蓋を捉え易い(あるいは嵌め付け易い)ので、図6(3)のかたちを以って取り付ける方法を(図6(2)のかたちを以って取り付ける方法を含めた代表する方法として)説明した。
図による説明は省略するが、念のため、図6(2)のかたちを以って取り付ける方法について説明する。
先ず、片方(例えば右方)の外蓋(の縁)に取り付ける。次いで、一対の外蓋を平らな状態にたたみ合せる。この時、下押え、上押えのいずれも相手方(左方)に差し出さないかたちをとるものとする。然る後、上押えを回転させながら、下押えと上押えの間に、相手方(左方)の外蓋を捉え(挟み入れ)、下押えの長さ方向を一対の外蓋の合せ目に交叉する方向(横方向)に向けるとするものである。
形態2(図8〜10)について説明する。
形態2のものは、「先ず、片方(例えば右方)の外蓋に取り付ける」とする段階で、「上押えを、相手方(左方)に差し出すかたちをとる」ものである。
図8を説明する。
図8(1)は、斜視図である。
図8(2)は、幅側(A方向)から見た側面図である。
図8(3)は、長さ側(B方向)から見た側面図である。
図8(1)に示す封緘具は、下押えが、幅側から見るかたちに於いて、図8(2)に示すように、支柱の下端から片方(左方または右方)に延びて成り、長さ側から見るかたちに於いて、図8(3)に示すように、支柱の下端から両方(左方と右方)に延びて成るものである。
図9を説明する。
図9(1)(3)(5)は、図8に示した封緘具について、封緘する過程を示した図である。
図9(2)は図9(1)の状態、図9(4)は図9(3)の状態、図9(6)は図9(5)の状態を段ボール箱の幅面側から見た図である。
図9(1)は、片方(右方)の外蓋に取り付けた様子を示した図である。この状態に於いて、上押えが相手方(左方)に差し出される。
図9(3)は、相手方(左方)の外蓋を折りたたみ、その上に、差し出した上押えをたたみ合せ、一対の外蓋を平らな状態に押えた様子を示した図である。
図9(5)は、上押えを操作し(回転させ)一対の外蓋を連結した(封緘状態にした)様子を示した図である。
即ち、図9(5)は、上押えを操作して、下押えの長さ方向(長さ幅が延びる方向)を、一対の外蓋の合せ目筋に交叉する方向(横方向)に向けた図である。
上記の過程(あるいは手順)は、ひとえに、下押えの長さ幅を以って、一対の外蓋の内側を渡し押えるため、及び、その長さを横渡しに据えるためのものである。
図10を説明する。
図10は、図8に示した封緘具について補足の説明をするものである。
本封緘具は、「先ず、片方(例えば右方)の外蓋に取り付ける」とした段階に於いて、下押えは、その全部分が取り付けた側に在る。従って、封緘するとき、即ち、下押えを相手方の外蓋の内側(下側)に廻し入れるとき、往々にして相手方の外蓋の縁(段差)に突っ掛ってしまう。
また、下押えが長さ幅をもつが故に、開封するとき、即ち、下押えを回転させたとき、往々にしてその端寄りの部分が内蓋の縁に突っ掛ってしまう。
図10は、その対策を示すものである。
図10(1)(2)は、段ボール箱(の外蓋)に取り付けた状態に於ける下押えの動きを、上方から平面的に見た透視図である。縦線(y)は、一対の外蓋の合せ目である。横線(x)は、内蓋の縁である。m1、m2、m3 は、下押えが回転する動きを示した図である。
図10(1)は、封緘する際に於ける動きを説明するものである。
m1 の状態に取り付けた封緘具を、右廻りに回転させようとすると下押えの側辺(w)が、相手方(左方)の外蓋との段差に突っ掛る。
図10(2)は、開封する際に於ける動きを説明するものである。
左廻りに回転させ、m3の状態からm1 の状態に戻す途上、m2の状態に差し掛かったとき、下押えの端寄りの部分(w)が、内蓋の厚みに突っ掛る。
図10(3)(4)は、上記の対策として工夫をした下押えの形状を示す図である。 図10(3)は、斜視図である。Sで示した部分は、回転の中心となる支柱の位置である。 図10(4)は、幅側(A方向)から見た側面図である。 右廻しで封緘するとき、相手方の外蓋の縁に突っ掛らないよう、その側辺(斜線で潰した部分)を、図10(4)に示すように、相手方の外蓋を下方から掬い上げるかたちのものにしておくと良い。
左廻しで、開封するとき、内蓋の縁に突っ掛からないよう、その側辺および先端寄りの部分を、図10(4)に示すように、下押えの厚み(下側)を削った如き状態(即ち、テーパーを付けたかたち)にしておくと良い。
図10(3)(4)に示したかたち(形状)は、一例として示したものである。要は、上記した問題を認識の上、任意のかたち、あるいはデザインにして良い。
形態3(図11〜15)について説明する。
形態3のものは、「先ず、片方の外蓋に取り付ける」とする段階で、「下押えの長さ方向を相手方に向けるかたちをとる」ものである。
即ち、下押えは、その長さ方向を、終始、一対の外蓋の合せ目筋(縦筋)に交叉する方向(横方向)に向けたままのかたちをとるものである。
図11を説明する。
図11は、図5に示したものと同じく、バネ仕掛けをもつものである。但し、図5の場合は、上押えと下押えが、固定されているものであるのに対し、図11に示すものは、下押えに対し、上押えが回転するようにした(即ち、バネ仕掛けを下押えに固定していない)ものである。
従って、上押えを回転させ、適宜に、図11(1)の状態、あるいは図11(2)の状態をとることができるものである。
図11(1)(2)(5)は、斜視図である。
図11(3)は、図11(1)を幅側(A方向)から見た側面図である。
図11(4)は、図11(2)を長さ側(B方向)から見た側面図である。
図11(5)は、図11(2)を裏側から見た図である。
図11(1)は、片方の外蓋に取り付ける段階でとる態勢である。図11(2)は、一対の外蓋を連結(封緘)する段階でとる体勢である。
支柱を軸にして、図11(1)の態勢から図11(2)の態勢に回転させる、即ち、e1 からe2 まで回転させることで封緘することができるものである。どのように使用するか(即ち、どれだけの角度を回転、あるいは往来させるものにするか)は、適宜に、任意に決めて良い。必要以上に回動しないものにしておくと良い。
図12を説明する。
図12は、図11を説明するものである。
図12(1)(2)(3)は、図11を構成する下押えについて、ストッパーを設けた一例を示すものである。
上押えを回転させるとき、往々にして、下押えも連動してずり動いて(回転して)しまうことから、下押えが回転しないよう、ストッパーとなる機能あるいは形態が求められる。
図12(1)に示したストッパー(D5)は、一対の外蓋の合せ目(の隙間)に差し挟む筋状の出っ張りである。
図12(2)は、図12(1)を幅側(A方向)から見た側面図である。
図12(3)は、図12(1)を長さ側(B方向)から見た側面図である。
ストッパーを成すため、上記したもののように、一対の外蓋の合せ目を利用する方法のほか、外蓋(段ボール)の板厚の内の穴目(穴筋)を利用する方法などがあるが、その方法は任意に決めて良い。また、ストッパーの形態も任意に決めて良い。
ストッパーとなる機能あるいは形態をもたない場合、下押えが連動してずり動いても(回転しても)差し支えないよう下押えを円形にするのも良い。但し、その場合には、一定の長さ幅の径をもつ円形であることが大切である。斯様に、円形である場合も、本発明で云うところの「下押えが、一定の長さ幅をもつ」という解釈をとるものとする。
段ボール箱自体にストッパーとなるかたちをもつ、あるいは段ボール箱の内側壁面を利用する方法なども一案である。
図12(4)(5)(6)は、図11を構成するバネ仕掛け(D4)を説明するものである。
図12(4)は、金属線を折り曲げ、上押え(D1)と支柱(D2)とバネ仕掛け(D4)を一体に成したもの(斜視図)である。
図12(5)は、図12(4)をA方向から見た側面図である。
図12(6)は、図12(4)をB方向から見た側面図である。
図12(4)で示したものは、一体に成したものであるから、上押えとともに、支柱もバネ仕掛けも連動(回転)するものであるが、上押えだけが回転するかたち、あるいは上押えと支柱だけが回転するかたちなど、その構成は任意に設定して良い。因みに、図12(4)で示したものは、一例として示したものであって、任意の形態をとって良い。
上押えだけを回転するかたちにする場合であれば、支柱は軸状である必要はない。例えば、図12(1)(2)(3)で示すかたちのストッパーにする場合であれば、ストッパーと一体のかたちを以って支柱とするものであっても良い。
図13を説明する。
図13(1)(3)(5)は、図11に示した封緘具について、封緘する過程を示した図である。
図13(2)は図13(1)の状態、図13(4)は図13(3)の状態、図13(6)は図13(5)の状態を段ボール箱の幅面側から見た図である。
図13(1)は、片方(例えば右方)の外蓋の縁に本封緘具を取り付けた(嵌め付けた)様子を示した図である。
この封緘具(図11に示した封緘具)の場合、取り付けの段階で下押えの長さ方向(長さ幅が延びる方向)を相手方に向けて差し出すかたちをとるものである。
図13(3)は、差し出された部分(下押え)に、もう片方(左方)の外蓋を折り重ね、一対の外蓋を平らな状態にたたみ合せた様子を示した図である。
図13(5)は、上押えを操作して(回転させて)一対の外蓋を連結した(封緘状態にした)様子を示した図である。
図14を説明する。
図14も、図11のものと同様に、片方の外蓋に取り付ける段階で、下押えの長さ方向(長さ幅の延びる方向)を相手方に向けて取り付けるものである。
図11に示したものの場合は、「上押えを回転させて」一対の外蓋を連結する(封緘する)ものであるのに対し、図14に示すものの場合は、「上押えの可動片をスライドさせて」一対の外蓋を連結するもので、この点を除いて、図11に示したものと封緘する過程は同じである。
図14に示す上押え(D1)は、固定片(D11)と可動片(D12)で成り、長さ側(B方向)から見るかたちに於いて、支柱の上端から片方(左方または右方)に延びたかたち、あるいは可動片をシフト(あるいはスライド)させることによって、支柱の上端から両方(左方と右方)に延びたかたちを取り得るよう構成して成るものである。
図14(1)は、図14(2)に示す上押えの固定片(D11)に、図14(3)に示す可動片(D12)を組み合せて(組み付けて)成したものである。因みに、図14(3)は、可動片を裏側から見た図である。図14(1)(2)(3)(4)は、斜視図である。
尚、図14で示した可動片は、左右にスライドする形態のものであるが、回転する形態のものにするのも良い。因みに、それらの形態あるいは構成は任意に決めて良い。
図11、14に示す封緘具、あるいは図13に示す封緘方法をとる封緘具は、付け外しする封緘具とせず、取り付け側の下押えを段ボール箱に固定するかたちをとるのも良い、即ち、段ボール箱に備え付けのものとするのも良い。
図15を説明する。
図15は、図11に示したものと同様に、下押えに対し、上押えが回転するかたちをとったものである。
図15は、2連にしたものである。
図15(1)は、上押えを片方(右方)に向けた状態、即ち、片方の外蓋に取り付ける時点の態勢を示したものである。
図15(2)は、上押えが左右(一対)の外蓋を渡し押える状態、即ち、一対の外蓋を連結する(封緘する)態勢を示したものである。
図15は、図11に示したもの、即ち、上押え(だけ)を回転させるものにした場合の応用例の1つとして示したものである。
図15は、上押えを回転操作するとき、下押えが連動してずり動くことのないよう措置した1例を示すものでもある。
以下は、全体的な補足事項である。
以上に示した図は、一対の外蓋の合せ目(の隙間)に支柱を差し通すことを念頭にしたものである。実施例では(但し、図14を除いて)、支柱は、#16(2.6ミリ径)の線材を使用した。
一対の外蓋の合せ目に隙間がない、あるいは隙間が作れないなどの場合は、左右(一対)の外蓋の片方あるいは両方の縁に、支柱を差し通し得る適宜の切り欠きを設けると良い。
上押えについて補足する。
上押えの本来の役割りは、左右(一対)の外蓋の上面(表側)を渡し押えること、及び下押えを動かす(回転させる、あるいはスライドさせる)ための取っ手としての役割りをもつ。因みに、その形状、デザインは任意に設定して良い。
本書では、上押えについて、長方形状のかたちを示した。そして、縦向きに取り付け、横向きに据えるかたちを示したが、長方形状でなくても良いし、長方形状にこだわる必要もない。形状、デザインによっては、取り付けから据えるまでの回転させる角度は、90度よりも小さくすることも、大きくすることもできる。即ち、回転させる角度は任意に決めて良い。
上記した役割りと合せ、上押えの役割りとして大切なことは、外蓋の内側に隠れてしまう下押えについて、その状態が開封できる状態にあるのか、適切に封緘している状態にあるかなど、その状況あるいは状態を判断し得る指標となることである。
従来(例えば、特許文献1、3、4のもの)は、単に上押えを形成するかたちの向きが、変えられることだけで判断するものとしているに過ぎない。
本発明における封緘具の場合、前記したように、上押えについて「その形状、デザインは任意である」とすることから、上押えの形状(状態)を頼りとした判断に限らず、上押えに「指標とするかたち、あるいは標識をもつ」ことによって、更なる付加価値や使用の便を向上させることができる。
標識の一例を、図6(1)に示した。
図6(1)に示した標識は、上押えの表面に、下押えの長さ方向を示す棒線を引いたものである。
即ち、使用されている状態を(段ボール箱の幅面側から)見るとき、この棒線が真横になっているなら適切に封緘されている状態にあることを表し、真縦になっているなら開封できる状態にあることを表す、と云うものである。
因みに、その形状、その標識については、任意に設定して良い。また、判別あるいは認識する上でのルールも任意に決めて良い。
上押えは、荷扱いの支障にならないよう、即ち、上積みする荷が突っ掛らないよう、できるだけ厚みを薄くすることが望ましい。
然れど、厚みを薄くする、あるいは突っ掛らないようなかたちにすることによって、回転操作に於ける「突っ掛けどころ」あるいは「引っ掛けどころ」に不便するものになるので、回転操作のための耳や緒、穴や溝など適宜の工夫を加えると良い。
因みに、上押えの厚みを薄くすることのみにこだわらず、上押えの厚みを帳消しにする、あるいはカバーする方法(例えば、特願2011−223769、特願2012−130705)を抱き合せるのも良い。
上押えは、一対の外蓋を連結する(回転させる、あるいはスライドさせる)操作に於いて、その輪郭が外蓋の合せ目(外蓋の縁)に突っ掛らないよう設定することが望ましい。
外蓋を弾力的に押えるための「バネをもつ、あるいはバネ機能をもつ」とすることは、下押えが一定の長さ幅をもつ封緘具に限らず、支柱(但し、軸状の支柱に限らない)を介して、下押えと上押えとが連結されて成る他の封緘具(本書で示した以外の封緘具)にも適用することができる。
上押えに、封緘状態を知るための「指標とするかたち、あるいは標識をもつ」とすることは、支柱(但し、軸状の支柱に限らない)を介して、下押えと上押えとが連結されて成る他の封緘具(本書で示した以外の封緘具)にも適用することができる。
図2、7、9、13で説明した封緘方法(一対の外蓋を連結する方法)は、「下押えが一定の長さ幅をもって成る」と云う(概念をもつ)ものに限らず、「任意の長さ幅を成す封緘具」にも適用することができる。
図11、12で説明したストッパー、即ち、「上押えを操作するとき(回転させるとき)、下押えが連動して回転しないよう、ストッパーと成り得る機能あるいは形態をもつ」とすることは、支柱を介して下押えと上押えとが連結されて成る他の封緘具(本書で示した以外の封緘具)にも適用することができる。
本発明は、一対の外蓋を有する段ボール箱を主たる対象にしたものであるが、同様の形態をもつ段ボール箱以外の箱にも適用あるいは使用することができる。本書では、それらの箱を包装箱と総称した。
本封緘具は、全体に於いて、材料、材質について限定するものではない。尚、必要な機能を損なわない限り、形状、輪郭、デザイン、大きさ、形態など任意に決めて良い。
本発明は、全体の図を通して発明の全容を説明しているものであって、個々の図で説明する具体的な技術内容によって、請求項に記載する技術内容は限定されるものではない。
請求項1は、形態1の封緘具である。図1〜7を以って説明した。
請求項2は、形態1の封緘方法、並びに同方法を以って封緘する封緘具である。図2、6、7を以って説明した。
請求項3は、形態2の封緘具である。図8〜10を以って説明した。
請求項4は、形態2の封緘方法、並びに同方法を以って封緘する封緘具である。図9を以って説明した。
請求項5、6は、形態3の封緘具である。図11〜13、15を以って説明した。
請求項7は、形態3の封緘具である。図14を以って説明した。
請求項8は、形態3の封緘方法、並びに同方法を以って封緘する封緘具である。図13を以って説明した。
請求項9は、形態1、2、3の封緘具と包装箱との組み合せである。図1〜15を以って説明した。
本発明の封緘具は、付け外しが簡単容易であり、安定した状態に封緘することができる。また、開口部の中央寄りの部位(蓋がたわむ部位)に取り付けできるものにしたことで、業務用にも使用できる。即ち、荷扱いの支障(他の箱を上積みする時に突っ掛るなどの支障) を防ぐこと、あるいは支障を軽微にすることができる。
段ボール箱
C1 幅面
C2 長さ面
C3 内蓋
C4 外蓋
封緘具
D1 上押え
D2 支柱
D3 下押え
D4 バネ仕掛け
D5 ストッパー
一対の外蓋を有する段ボール箱について、「一対の外蓋同士を連結するかたちで封緘(封止)する封緘具」に関す。
本封緘具は、支柱を介して下押えと上押えとが連結されて成るものである。
この構成における封緘具は、従来から多くのものがあるが、その形態、その使用方法など適切なものがない。更には、安定した状態に封緘し得るものがない。
特許文献3、4は、特許文献1のものに対する引き合いとして引用した文献である。
特許文献3、4の封緘具は、一対の外蓋を安定した状態に封止するため、内蓋を拠(よりどころ)とし、内蓋に挟み付けるため、特別仕様の段ボール箱を設え(しつらえ)、その段ボール箱との組み合せに於いて使用するとしたものである。
例えば、特許文献1に示した如き封緘具は、特許文献3、4に示したもののように、内蓋を拠としない限り、実用に適うものにならない。
端的に云うならば、特許文献1のものは、一対の外蓋を安定した状態(バクバクしない状態)に封止することは困難である。
上記に対し、本発明は、下押えに「一定の長さ幅をもつ」とすることを技術思想とし、一定の長さ幅を以って、一対の内蓋の内側を渡し押えるとするものである。
特許文献2は、本発明の図14に対して引用したものである。
特許文献2の第1図、第2図は、片方の外蓋と、もう片方の外蓋の上面を押えるかたちに段差があり、一対の外蓋を適切に挟み押えることができるものになっていない。一対の外蓋は、その合せ目で浮き上がり、あるいは折れ曲り、あるいはバクバクするなどして封止具として使用できるものでない。
第2図に至っては、固定片の一部分が、僅かに相手方(手前方)に突き出ている。更に云うならば、可動片を回転させ、固定片の上に重ねたときでも、可動片の一部分が相手方(手前方)に突き出すかたちになり、相手側(手前側)の外蓋は、平らな状態に折りたたむことさえできない。即ち、封緘具として機能するものになっていない。
総じて、一対の外蓋を安定した状態に封止するための何らの思想も工夫もない。
特開平11−59663 実開平4−74619 特開2004−26192 実公昭46−26445
(1)一対の外蓋同士を連結するかたちの封緘具を得ること。
(2)開口部の中央寄りの部位、あるいは開口部の適宜の部位に取り付け得る封緘具を得ること。
(3)一対の外蓋が合せ目でバクバクしない状態、あるいは閉じ合せた蓋が浮き上がらない状態(以下、このような状態を「安定した状態」と云う)に封緘できる封緘具を得ること。
包装箱である段ボール箱の外蓋は、一対の内蓋によって、内側に(下方に)落ち込まないように受け支えられている。
然れば、本封緘具は、一対の外蓋が内側に落ち込まないよう押えるための機能は「不要である」とする認識のもとに、一対の外蓋が外側に(上方に)浮き上がらないよう押える機能に絞って成したものである。
この方策をとることで、一対の外蓋の合せ目筋に垂直の方向に渡し押える上押えの長さ幅を格段に「短い長さ幅」にすることを成し得た。即ち、段ボール箱を荷扱いするときの支障を軽微にする、あるいは解消するものにした。
本発明は、内蓋が届かない開口部の中央寄りの位置でも、使用できる封緘具にすること。云い換えるなら、封緘具を内蓋に絡ませることなく、即ち、内蓋に引っ掛けることなく、封緘を為し得るものにすることを課題としている。
その方策として、下押えについて、一対の外蓋の合せ目筋に垂直の方向に「長い長さ幅(以下、一定の長さ幅ともいう)」を以って一対の外蓋の内側を渡し押えるものにした。
即ち、長い長さ幅を以って一対の外蓋の内側を渡し押えることで、封緘具を内蓋に引っ掛けることなく封緘を為し得るものにした。
上記したように、本封緘具は、短い長さ幅を以って一対の外蓋の外側を渡し押える「上押え」と、長い長さ幅を以って一対の外蓋の内側を渡し押える「下押え」を有して成ることを特徴とするものである。
本発明は、下押えについて、一対の外蓋の合せ目筋に垂直の方向に長い長さ幅(一定の長さ幅)を以って一対の外蓋の内側を渡し押えるものとした。
即ち、長い長さ幅を以って一対の外蓋の内側を渡し押えることで、封緘具を内蓋に引っ掛けることなく封緘を為し得るものにした。
これによって、内蓋が届かない開口部の中央寄りの位置であっても、使用(封止)できるもとなった。
この長い長さ幅を以って渡し押えることの意味は、両開きの門戸を閉じる「かんぬき」に喩えて本文中で詳しく説明した。因みに、この「長い長さ幅をもつ」ことについて、本文中では「一定の長さ幅をもつ」と表現して説明している。
本発明は、一対の外蓋が内側に(下方に)落ち込まないよう押える機能については、一対の内蓋の受け支えに委ねるものとした。
この方策をとったことにより、一対の外蓋の合せ目筋に垂直の方向に渡し押える上押えの長さ幅を格段に短い長さ幅にすることを為し得た。
即ち、「一対の外蓋が、内側に(下方に)落ち込まないよう押える機能をもった従来の封緘具」に比べ、格段に短い長さ幅にすることができると云うことである。
これにより、荷扱い(他の箱を上積みするなどの扱い)における支障を軽微にする、あるいは解消するものになった。
そればかりか、この封緘方法をとったことにより、付け外しがし易い、あるいは段ボール箱にも封緘具にも、無理が生じないなどの効果も得るものとなった。
本発明の封緘具の1つを示す図である。 図1について封緘する過程を示す図である。 図1について補足の説明をする図である。 図1について補足の説明をする図である。 図1について補足の説明をする図である。 本発明の封緘具の1つを示す図である。 図6について説明する図である。 本発明の封緘具の1つを示す図である。 図8について封緘する過程を示す図である。 図8について補足の説明をする図である。 本発明の封緘具の1つを示す図である。 図11について説明する図である。 図11について封緘する過程を示す図である。 本発明の封緘具の1つを示す図である。 本発明の封緘具の1つを示す図である。
本発明を説明する上で、図を見たままの状態で、上、下、縦、横、左、右、向こう、手前、内、外、裏、表の意味を使い分ける。
包装箱は、段ボール箱を念頭にして説明する。
段ボール箱は、幅面と長さ面がある。主に、幅面側から見るかたちで表現する。
本書では、一対の外蓋を左側と右側、即ち、左右に見るかたちで表現する。また、一対の外蓋の合せ目を、縦筋に見るかたちで表現する。
本封緘具は、下押えに一定の長さ幅をもつ。本封緘具は、下押えの形状を基準にして、幅側と長さ側の側面をもつ。尚、下押えの長さ幅に対比して、上押えの長さ幅を説明する場合には、上押えについても長さ幅と云う文言を使用する。
特許文献1のものは、上押えと下押えについて格別の区分がない。
それを裏付ける記載は、明細書の随所に見受けられるが、その一節に「第一の本発明では、受け部材及び押え部材の少なくとも一方を薄い板状とした形態が好ましい。容器の蓋の上に配置される部材(押え部材又は受け部材)を少なくともこのように薄い板状とすると、その上に、更に別の容器を積み重ねることが可能となる。従って、この積み重ねを妨げない厚みを本発明では、「薄い」と定義する。」とした記載がある。
上記に対して、本発明のものは、上押えと下押えは明確に異なる機能、異なる形状をもつものである。殊に、「下押えに、一定の長さ幅をもつ」とする点である。
「一定の長さ幅」とは、一対の外蓋を概ね安定した状態に連結(封緘)するに適う長さ、あるいは幅を云う。
以下、本発明について、その要点あるいは特徴を序説する。
本発明は、「支柱を介して下押えと上押えとが連結されて成る封緘具」に関し、殊に、「下押えに、一定の長さ幅をもつ」としたことである。
比喩した云い方をするならば、本発明は、門や出入り口などの開き戸を閉じ固めるための「かんぬき(閂、貫木)の機能、あるいは原理」を取り入れたと云って良いものである。
「開き戸」に換えて、「開き蓋(一対の外蓋)」の内側を深く(即ち、一定の長さ幅を以って)渡し押えることで、堅固に封止すると云うものである。
上記は、本発明の封緘具について、下押えを「かんぬき」に喩え、上押えを「かんぬきかすがい」に見立てて説明したものである。
基本的には、深く渡し押えるほどに(即ち、長さ幅が長いほど)振れ動き、あるいは揺れ動きを収めることができる(即ち、バクバクするようなことがない安定した状態が得られる)。
因みに、下押えは不要に撓り曲がらないものにすることが肝要である。
安定した封止状態を得るためには、当然のこととして、下押えと上押えの挟み合う(挟み押える)間隔が適合していること、及び、挟み押える強さが適切に働くことが前提である。
因みに、下押えと上押えの挟み合う間隔が適合し、挟み押える強さが適切に働くものになっているとしても、それだけで安定した状態を得ることは困難であり、上記した「一定の長さ幅」をもつことと相まって功を奏するものになる。
「一定の長さ幅」とは、一対の外蓋を安定した状態に渡し押える、あるいは連結する、あるいは封止するに足る下押えの長さ(あるいは幅)である。
長さ幅とは、外蓋の横幅との相対関係における幅である。長さ幅は、外蓋の横幅の大小に応じて任意に決めるものとする。
例えば、開口部が縦38センチ、横30センチ幅の段ボール箱(身近にあるみかん箱)の場合、即ち、片方の外蓋の横幅が15センチの場合に於ける実施例では、下押えの長さ幅を16〜6センチほどの範囲で実施(実験)した。
長さ幅を徐々に短くするかたちで実験する中で、例えば、長さ幅を6センチほどにした段階で、ややバクバクする状態が生じてくる実感を得た。
因みに、上記の実感あるいは評価は、一例であって段ボール箱の出来具合、あるいは外蓋の軟らかさで生じる撓り具合などによっては、まちまちの結果になることは云うまでもない。
「一定の長さ幅」を、何センチの長さにするかについては、多少のゆとり(安全)を見た上で、任意に設定して良い。前記したように、基本的には長めに設定するのが良い。
適切な長さ幅(一定の長さ幅)をもつことによって使い易く、しかも安定した封緘状態が得られるものになる。
因みに、下押えの長さ幅に対する上押えの幅(左右の外蓋を渡し押える幅)は、上記したいずれの場合であっても(例えば、下押えの長さ幅が16センチの場合でも)、3〜4センチで充分である。云うならば、任意の幅で良い。
本発明は、「一定の長さ幅」と云う概念、あるいは原理を取り入れたこと、即ち、「一定の長さ幅をもつ」とすることを本発明の技術思想としたこと、そして、それに適う封緘具を具現したこと、及びその封緘具を用いる方法(即ち、一定の長さ幅を以って、一対の外蓋の内側を渡し押える方法)を確立したことである。
本封緘具は、封緘する際の基本的な操作として「先ず、片方の外蓋に取り付ける、次いで、もう片方の外蓋とたたみ合せる」、然る後、「据える、即ち、一対の外蓋を連結し、封緘状態にする」の、概ね2段階の操作(手順)によるものとした。
如何ように使用するかは任意で良いが、本書では、図14に示すもの以外は、右廻りに回転させて封緘し、左廻りに回転させて開封する使い方に於いて説明する。
以下、図を追って説明する。
封緘方法の違いから、形態1、形態2、形態3に分類して説明する。
形態1(図1〜7)について説明する。
形態1のものは、「先ず、片方(例えば右方)の外蓋に取り付ける」とする段階で、「下押えを、相手方(左方)に差し出すかたちをとる」ものである。
図1を説明する。
図1(1)は、斜視図である。
図1(2)は、幅側(A方向)から見た側面図である。
図1(3)は、長さ側(B方向)から見た側面図である。
図1(1)に示した封緘具は、上押えが、幅側から見るかたちに於いて、図1(2)に示すように、支柱の上端から左方または右方のいずれか片方に延びて成り、長さ側から見るかたちに於いて、図1(3)に示すように、支柱の上端から左方と右方の両方に延びて成るものである。
本書では、封緘具について、「先ず、片方の外蓋に取り付ける」とする側を「取り付け側」と云い、「相手方に差し出す」とする側を「差し出し側」と云うことにする。
図1(1)の場合、向こう方に向いている側(b1)を「取り付け側」と云い、手前方に向いている側(b2)を「差し出し側」と云う。
図2を説明する。
図2(1)(3)(5)は、図1に示した封緘具について、封緘する過程を示した図である。
図2(2)は図2(1)の状態、図2(4)は図2(3)の状態、図2(6)は図2(5)の状態を段ボール箱の幅面側から見た図である。
図2(1)は、片方(右方)の外蓋に取り付けた様子を示した図である。この状態に於いて、下押えが相手方(左方)に差し出される。
図2(3)は、差し出された下押えの上に、もう片方(左方)の外蓋を折り重ね、一対の外蓋を平らな状態にたたみ合せた様子を示した図である。図2(5)は、上押えを回転させて、一対の外蓋を連結した(封緘状態にした)様子を示した図である。即ち、図2は、上押えを操作し、上押えを一対の外蓋の上に掛け渡して押えると同時に、下押えの長さ幅が延びる方向を、一対の外蓋の合せ目筋に交叉する方向に向ける過程を説明した図である。
上記の過程(手順)は、専ら、下押えの長さ幅を以って一対の外蓋の内側を渡し押えるため、及びその長さを横渡しに据えるためのものである。
封緘状態に於いては、図2(6)に見るように、上押え(D1)の長さ幅は短く、下押え(D3)の長さ幅は長く延びたかたちを取る。
また、図2(6)に示すように、封緘具を内蓋に引っ掛けないかたちで封緘する。従って、内蓋が届かない開口部の中央寄りの位置でも使用することができる。
この形態こそが、本封緘具の特徴である。
図2(6)を見る限りに於いて、もし、上押え(D1)あるいは外蓋(C4)を上方から押したとしたら、外蓋(C4)は押されるままに下方に落ち込んでしまう形態を成している。
云いかえるなら、「一対の外蓋が、内側に落ち込まないよう支えるための機能は、一対の内蓋に委ねる」としたものである。
因みに、上押えの長さ幅は、一対の外蓋を掴む「鉤の手」として、下押えが、一対の外蓋から外れない程度に引っ掛かる長さ幅であれば良い。
また、下押えについては、「かんぬき」を例にして説明したように、長さ幅が長いほど良い。本文中の説明に於いては、一対の外蓋が外側(上方)に浮き上がらないように押え得る長さ、あるいは一対の外蓋がバクバクしない状態に押えるに足る長さを「一定の長さ幅」と表現し、その意義を説明している。
下押えに一定の長さ幅をもつことによって、封緘具を内蓋に絡ませることなく封緘を可能にする。即ち、封緘具を内蓋に引っ掛けることなく封緘できるものにした。
図3を説明する。
図3は、図1(1)に示したものについて、上押えに、耳(h)を付けたものである。
図2(3)の状態から、図2(5)の状態に上押えを回転させるとき、往々にして、上押えが相手方の外蓋の縁に突っ掛って操作がし難い。
これに対応するための一策として、図3に示すように、上押えに耳を付けておくと良い。
耳は、上積みする他の箱に突っ掛ることなく、なびくようなもの(リボン状のもの)にしておく。また、上押えを操作するときに、自在につまみもてるものにしておき、上押えを相手方の外蓋上に掛け渡すとき、相手方の外蓋の縁(の段差)に突っ掛ることなく引き連る(ひきずる)ことができるよう、そのための「渡し(あるいは架け橋)」として機能させることができる。
上記した耳は、1つの例であって、どのような耳でも良いし、耳に代えて「緒」を付けるのも良い。因みに、回転の操作を容易にするための「つまみ」として設けるのであれば、上押え自体に穴を開ける、あるいは周辺を切り欠くなど、形状を工夫するのも良い。
図3に示す上押えは、回転させるときに、上押えが一対の外蓋の合せ目に突っ掛ることのないよう、上押えの縁(輪郭)が支柱の上端を直線状に交叉するかたちをとらないよう配慮したものでもある。
図4を説明する。
本封緘具は、「下押えに一定の長さ幅をもつ」とするが故に、開封に際して、横向きに据えた状態から縦向きに戻す操作に於いて、下押えが内蓋の縁に突っ掛って開封できなくなることがある。
図4は、その対策の一例を説明するものである。
図4(1)は、図1(1)に示したものと同じものである。
図4(2)は、段ボール箱(の外蓋)に取り付けた状態に於ける下押えの動きを、上方から平面的に見た透視図である。
縦線(y)は、一対の外蓋の合せ目である。横線(x)は、内蓋の縁である。
m1、m2、m3は、下押えの回転する動きを示した図である。
封緘する際には、m1の状態に取り付けた下押えを、m2の状態を経て、m3の状態(封緘状態)に据える。このとき、内蓋に突っ掛ることはない。
開封するには、m3の状態から、m1の状態(開封できる状態)に戻す操作をする。
この操作の途上、m2の状態に差し掛かったとき、下押えの端(w)が内蓋の縁(の厚み)に突っ掛ってm1の状態に戻らなくなることがある。その対策として、少なくとも下押えの端寄りの部分については、下押えの下側(外側)の角(側辺)を削ったかたちをとる(テーパーをつける)などの対策が求められる。 即ち、内蓋と外蓋との間に滑り込むようにしておくことが求められる。因みに、図4(3)は、その部分をヘラ先状にしたものである。
但し、上記の対策は、一対の内蓋の向い合う間隔が、下押えの長さ幅よりも充分に広い間隔がある場合には有用ではない。
図5を説明する。
図5(1)は、図1(1)を発展させたもので、外蓋(の厚み)に、しっくり嵌め付くためのバネ仕掛けを設けたものである。
図5(1)は、斜視図である。
図5(2)は、長さ側(B方向)から見た側面図で、下押えの下側(裏側)にバネ仕掛けを設けた状態を示したものである。
図5(3)は、下押えの下側(裏側)を見た斜視図で、板バネを備えた状態を示したものである。
図に示す板バネは、片方の端を下押えに固定し、もう片方の端は開放した(ずり動くようにした)ものである。
上押えと下押えとの間隔を一定に固定したもの(例えば、図1のもの)の場合、その嵌め付け枠はきついか、ゆるいかのどちらかであって、丁度良いことは望み難い。外蓋の厚みに多少の違いがあっても、また、紙質(硬さ、状態など)に違いがあっても適切に対応できるよう、バネ仕掛けをもつと良い。
図5で示したバネ仕掛けは、上押えと下押えとの上下間に介在する部分の支柱の丈幅(即ち、上押えと下押えとの間隔)を弾力的に調整する働きをするものである。
因みに、図5で示すバネは、一例として示したものであり、任意の形態のものであって良い。
尚、本出願で示す全ての封緘具は、バネをもつことによって実用性を格別に高めることができる。
図6を説明する。
図6は、図1に対比して支柱の位置を変えたものである。
図6(1)は、斜視図である。
図6(2)は、幅側のA位置から見た側面図である。
図6(3)は、幅側のC位置(C方向)から見た側面図である。
図6(2)は、差し出し側(支柱の左側)に下押えがない(上押えもない)。図6(3)は、差し出し側(支柱の左側)に下押えがある。
図6に示すものは、図6(3)に示すかたちを以って、図1に示すものと同様に使用することができる。
図6(1)に示した上押えには、標識の一例として、その表面に下押えの長さ方向を示す棒線を引いた。
本封緘具が使用されている状態を段ボール箱の幅面側から見るとき、この棒線が真横になっていれば、適切に封緘できている状態にあることを表し、真縦になっていれば開封できる状態であることを表すというものである。
図7を説明する。
図7は、図6(3)に示すかたちを以って、図1に示すものと同様に使用できることを説明するものである。
図7(1)は、図6(1)に示した封緘具を、図6(3)に示したかたちを以って、片方(右方)の外蓋に取り付けた様子を示した図である。
図7(2)は、図7(1)の状態(右側の外蓋の縁に取り付けた状態)を拡大した部分図である。即ち、図7(3)に示すように、下押えを相手方(左方)に差し出し、相手方の外蓋を重ね合せ得るものとなる。
図6、7は、片方の外蓋に取り付けた状態に於いて、もう片方(相手方)に下押えを差し出し得るものであれば、その様態あるいは形態を問うものではないことを説明するものである。
図7は、図6(3)に示すかたちを以って取り付けることで、図2に示した方法と同じ方法で使用できることを示した。
因みに、図6(1)に示すものは、図6(2)に示すかたちを以って取り付けることもできるものである。
現実的には、図6(2)に示すかたちと、図6(3)に示すかたちを使い分けることは微妙で面倒である。
即ち、相手方に下押えを差し出すかたちをとるか、差し出さないかたちをとるかのことである。
相手方に下押えの一部分を差し出すかたちをとる方が取り付け易いこと、及び、下押えの一部分を差し出すかたちの方が、相手方の外蓋を捉え易い(あるいは嵌め付け易い)ので、図6(3)のかたちを以って取り付ける方法を(図6(2)のかたちを以って取り付ける方法を含めた代表する方法として)説明した。
図による説明は省略するが、念のため、図6(2)のかたちを以って取り付ける方法について説明する。
先ず、片方(例えば右方)の外蓋の縁に取り付ける。次いで、一対の外蓋を平らな状態にたたみ合せる。この時、下押え、上押えのいずれも相手方(左方)に差し出さないかたちをとるものとする。然る後、上押えを回転させながら、下押えと上押えの間に、相手方(左方)の外蓋を捉え(挟み入れ)、下押えの長さ方向を一対の外蓋の合せ目に交叉する方向(横方向)に向けるとするものである。
形態2(図8〜10)について説明する。
形態2のものは、「先ず、片方(例えば右方)の外蓋に取り付ける」とする段階で、「上押えを、相手方(左方)に差し出すかたちをとる」ものである。
図8を説明する。
図8(1)は、斜視図である。
図8(2)は、幅側(A方向)から見た側面図である。
図8(3)は、長さ側(B方向)から見た側面図である。
図8(1)に示す封緘具は、下押えが、幅側から見るかたちに於いて、図8(2)に示すように、支柱の下端から左方または右方のいずれか片方に延びて成り、長さ側から見るかたちに於いて、図8(3)に示すように、支柱の下端から左方と右方の両方に延びて成るものである。
図9を説明する。
図9(1)(3)(5)は、図8に示した封緘具について、封緘する過程を示した図である。
図9(2)は図9(1)の状態、図9(4)は図9(3)の状態、図9(6)は図9(5)の状態を段ボール箱の幅面側から見た図である。
図9(1)は、片方(右方)の外蓋に取り付けた様子を示した図である。この状態に於いて、上押えが相手方(左方)に差し出される。
図9(3)は、相手方(左方)の外蓋を折りたたみ、その上に、差し出した上押えをたたみ合せ、一対の外蓋を平らな状態に押えた様子を示した図である。
図9(5)は、上押えを回転させ、一対の外蓋を連結した(封緘状態にした)様子を示した図である。
即ち、図9(5)は、上押えを操作して、下押えの長さ幅が延びる方向を、一対の外蓋の合せ目筋に交叉する方向(横方向)に向けた図である。
上記の過程(あるいは手順)は、ひとえに、下押えの長さ幅を以って、一対の外蓋の内側を渡し押えるため、及び、その長さを横渡しに据えるためのものである。
図10を説明する。
図10は、図8に示した封緘具について補足の説明をするものである。
本封緘具は、「先ず、片方(例えば右方)の外蓋に取り付ける」とした段階に於いて、下押えは、その全部分が取り付けた側に在る。従って、封緘するとき、即ち、下押えを相手方の外蓋の内側(下側)に廻し入れるとき、往々にして相手方の外蓋の縁(段差)に突っ掛ってしまう。
また、下押えが長さ幅をもつが故に、開封するとき、即ち、下押えを回転させたとき、往々にしてその端寄りの部分が内蓋の縁に突っ掛ってしまう。
図10は、その対策を示すものである。
図10(1)(2)は、段ボール箱(の外蓋)に取り付けた状態に於ける下押えの動きを、上方から平面的に見た透視図である。縦線(y)は、一対の外蓋の合せ目である。横線(x)は、内蓋の縁である。m1、m2、m3 は、下押えが回転する動きを示した図である。
図10(1)は、封緘する際に於ける動きを説明するものである。
m1 の状態に取り付けた封緘具を、右廻りに回転させようとすると下押えの側辺(w)が、相手方(左方)の外蓋との段差に突っ掛る。
図10(2)は、開封する際に於ける動きを説明するものである。
左廻りに回転させ、m3の状態からm1 の状態に戻す途上、m2の状態に差し掛かったとき、下押えの端寄りの部分(w)が、内蓋の厚みに突っ掛る。
図10(3)(4)は、上記の対策として工夫をした下押えの形状を示す図である。 図10(3)は、斜視図である。Sで示した部分は、回転の中心となる支柱の位置である。 図10(4)は、幅側(A方向)から見た側面図である。 右廻しで封緘するとき、相手方の外蓋の縁に突っ掛らないよう、その側辺(斜線で潰した部分)を、図10(4)に示すように、相手方の外蓋を下方から掬い上げるかたちのものにしておくと良い。
左廻しで、開封するとき、内蓋の縁に突っ掛からないよう、その側辺および先端寄りの部分を、図10(4)に示すように、下押えの厚み(下側)を削った如き状態(即ち、テーパーを付けたかたち)にしておくと良い。
図10(3)(4)に示したかたち(形状)は、一例として示したものである。要は、上記した問題を認識の上、任意のかたち、あるいはデザインにして良い。
形態3(図11〜15)について説明する。
形態3のものは、「先ず、片方の外蓋に取り付ける」とする段階で、「下押えの長さ方向を相手方に向けるかたちをとる」ものである。
即ち、下押えは、その長さ方向を、終始、一対の外蓋の合せ目筋(縦筋)に交叉する方向(横方向)に向けたままのかたちをとるものである。
図11を説明する。
図11は、図5に示したものと同じく、バネ仕掛けをもつものである。但し、図5の場合は、上押えと下押えが、固定されているものであるのに対し、図11に示すものは、下押えに対し、上押えが回転するようにした(即ち、バネ仕掛けを下押えに固定していない)ものである。
従って、上押えを回転させ、適宜に、図11(1)の状態、あるいは図11(2)の状態をとることができるものである。
図11(1)(2)(5)は、斜視図である。
図11(3)は、図11(1)を幅側(A方向)から見た側面図である。
図11(4)は、図11(2)を長さ側(B方向)から見た側面図である。
図11(5)は、図11(2)を裏側から見た図である。
図11(1)は、片方の外蓋に取り付ける段階でとる態勢である。図11(2)は、一対の外蓋を連結(封緘)する段階でとる体勢である。
支柱を軸にして、図11(1)の態勢から図11(2)の態勢に回転させる、即ち、e1 からe2 まで回転させることで封緘することができるものである。どのように使用するか(即ち、どれだけの角度を回転、あるいは往来させるものにするか)は、適宜に、任意に決めて良い。必要以上に回動しないものにしておくと良い。
図12を説明する。
図12は、図11を説明するものである。
図12(1)(2)(3)は、図11を構成する下押えについて、ストッパーを設けた一例を示すものである。
上押えを回転させるとき、往々にして、下押えも連動してずり動いて(回転して)しまうことから、下押えが回転しないよう、ストッパーとなる機能あるいは形態が求められる。
図12(1)に示したストッパー(D5)は、一対の外蓋の合せ目(の隙間)に差し挟む筋状の出っ張りである。
図12(2)は、図12(1)を幅側(A方向)から見た側面図である。
図12(3)は、図12(1)を長さ側(B方向)から見た側面図である。
ストッパーを成すため、上記したもののように、一対の外蓋の合せ目を利用する方法のほか、外蓋(段ボール)の板厚の内の穴目(穴筋)を利用する方法などがあるが、その方法は任意に決めて良い。また、ストッパーの形態も任意に決めて良い。
ストッパーとなる機能あるいは形態をもたない場合、下押えが連動してずり動いても(回転しても)差し支えないよう下押えを円形にするのも良い。但し、その場合には、一定の長さ幅の径をもつ円形であることが大切である。斯様に、円形である場合も、本発明で云うところの「下押えが、一定の長さ幅をもつ」という解釈をとるものとする。
段ボール箱自体にストッパーとなるかたちをもつ、あるいは段ボール箱の内側壁面を利用する方法なども一案である。
図12(4)(5)(6)は、図11を構成するバネ仕掛け(D4)を説明するものである。
図12(4)は、金属線を折り曲げ、上押え(D1)と支柱(D2)とバネ仕掛け(D4)を一体に成したもの(斜視図)である。
図12(5)は、図12(4)をA方向から見た側面図である。
図12(6)は、図12(4)をB方向から見た側面図である。
図12(4)で示したものは、一体に成したものであるから、上押えとともに、支柱もバネ仕掛けも連動(回転)するものであるが、上押えだけが回転するかたち、あるいは上押えと支柱だけが回転するかたちなど、その構成は任意に設定して良い。因みに、図12(4)で示したものは、一例として示したものであって、任意の形態をとって良い。
上押えだけを回転するかたちにする場合であれば、支柱は軸状である必要はない。例えば、図12(1)(2)(3)で示すかたちのストッパーにする場合であれば、ストッパーと一体のかたちを以って支柱とするものであっても良い。
図13を説明する。
図13(1)(3)(5)は、図11に示した封緘具について、封緘する過程を示した図である。
図13(2)は図13(1)の状態、図13(4)は図13(3)の状態、図13(6)は図13(5)の状態を段ボール箱の幅面側から見た図である。
図13(1)は、片方(例えば右方)の外蓋の縁に本封緘具を取り付けた(嵌め付けた)様子を示した図である。
この封緘具(図11に示した封緘具)の場合、取り付けの段階で下押えの長さ方向(長さ幅が延びる方向)を相手方に向けて差し出すかたちをとるものである。
図13(3)は、差し出された部分(下押え)に、もう片方(左方)の外蓋を折り重ね、一対の外蓋を平らな状態にたたみ合せた様子を示した図である。
図13(5)は、上押えを回転させて、一対の外蓋を連結した(封緘状態にした)様子を示した図である。
図14を説明する。
図14も、図11のものと同様に、片方の外蓋に取り付ける段階で、下押えの長さ幅の延びる方向を相手方に向けて取り付けるものである。
図11に示したものの場合は、「上押えを回転させて」一対の外蓋を連結する(封緘する)ものであるのに対し、図14に示すものの場合は、「上押えの可動片をスライドさせて」一対の外蓋を連結するもので、この点を除いて、図11に示したものと封緘する過程は同じである。
図14に示す上押え(D1)は、固定片(D11)と可動片(D12)で成り、長さ側(B方向)から見るかたちに於いて、支柱の上端から左方または右方のいずれか片方に延びたかたち、あるいは可動片をシフト(あるいはスライド)させることによって、支柱の上端から両方(左方と右方)に延びたかたちを取り得るよう構成して成るものである。
図14(1)は、図14(2)に示す上押えの固定片(D11)に、図14(3)に示す可動片(D12)を組み合せて(組み付けて)成したものである。因みに、図14(3)は、可動片を裏側から見た図である。図14(1)(2)(3)(4)は、斜視図である。
尚、図14で示した可動片は、左右にスライドする形態のものであるが、回転する形態のものにするのも良い。因みに、それらの形態あるいは構成は任意に決めて良い。
図11、14に示す封緘具、あるいは図13に示す封緘方法をとる封緘具は、付け外しする封緘具とせず、取り付け側の下押えを段ボール箱に固定するかたちをとるのも良い、即ち、段ボール箱に備え付けのものとするのも良い。
図15を説明する。
図15は、図11に示したものと同様に、下押えに対し、上押えが回転するかたちをとったものである。
図15は、2連にしたものである。
図15(1)は、上押えを片方(右方)に向けた状態、即ち、片方の外蓋に取り付ける時点の態勢を示したものである。
図15(2)は、上押えが左右(一対)の外蓋を渡し押える状態、即ち、一対の外蓋を連結する(封緘する)態勢を示したものである。
図15は、図11に示したもの、即ち、上押えだけを回転させるものにした場合の応用例の1つとして示したものである。
図15は、上押えを回転操作するとき、下押えが連動してずり動くことのないよう措置した1例を示すものでもある。
以下は、全体的な補足事項である。
以上に示した図は、一対の外蓋の合せ目(の隙間)に支柱を差し通すことを念頭にしたものである。実施例では(但し、図14を除いて)、支柱は、#16(2.6ミリ径)の線材を使用した。
一対の外蓋の合せ目に隙間がない、あるいは隙間が作れないなどの場合は、左右(一対)の外蓋の片方あるいは両方の縁に、支柱を差し通し得る適宜の切り欠きを設けると良い。
上押えについて補足する。
上押えの本来の役割りは、左右(一対)の外蓋の上面(表側)を渡し押えること、及び下押えを動かす(回転させる、あるいはスライドさせる)ための取っ手としての役割りをもつ。因みに、その形状、デザインは任意に設定して良い。
本書では、上押えについて、長方形状のかたちを示した。そして、縦向きに取り付け、横向きに据えるかたちを示したが、長方形状でなくても良いし、長方形状にこだわる必要もない。形状、デザインによっては、取り付けから据えるまでの回転させる角度は、90度よりも小さくすることも、大きくすることもできる。即ち、回転させる角度は任意に決めて良い。
上記した役割りと合せ、上押えの役割りとして大切なことは、外蓋の内側に隠れてしまう下押えについて、その状態が開封できる状態にあるのか、適切に封緘している状態にあるかなど、その状況あるいは状態を判断し得る指標となることである。
従来(例えば、特許文献1、3、4のもの)は、単に上押えを形成するかたちの向きが、変えられることだけで判断するものとしているに過ぎない。
本発明における封緘具の場合、前記したように、上押えについて「その形状、デザインは任意である」とすることから、上押えの形状(状態)を頼りとした判断に限らず、上押えに「指標とするかたち、あるいは標識をもつ」ことによって、更なる付加価値や使用の便を向上させることができる。
標識の一例を、図6(1)に示した。
図6(1)に示した標識は、上押えの表面に、下押えの長さ方向を示す棒線を引いたものである。
即ち、使用されている状態を段ボール箱の幅面側から見るとき、この棒線が真横になっているなら適切に封緘されている状態にあることを表し、真縦になっているなら開封できる状態にあることを表す、と云うものである。
因みに、その形状、その標識については、任意に設定して良い。また、判別あるいは認識する上でのルールも任意に決めて良い。
上押えは、荷扱いの支障にならないよう、即ち、上積みする荷が突っ掛らないよう、できるだけ厚みを薄くすることが望ましい。
然れど、厚みを薄くする、あるいは突っ掛らないようなかたちにすることによって、回転操作に於ける「突っ掛けどころ」あるいは「引っ掛けどころ」に不便するものになるので、回転操作のための耳や緒、穴や溝など適宜の工夫を加えると良い。
因みに、上押えの厚みを薄くすることのみにこだわらず、上押えの厚みを帳消しにする、あるいはカバーする方法(例えば、特願2011−223769、特願2012−130705)を抱き合せるのも良い。
上押えは、一対の外蓋を連結する(回転させる、あるいはスライドさせる)操作に於いて、その輪郭が外蓋の合せ目(外蓋の縁)に突っ掛らないよう設定することが望ましい。
外蓋を弾力的に押えるための「バネをもつ、あるいはバネ機能をもつ」とすることは、下押えが一定の長さ幅をもつ封緘具に限らず、支柱(但し、軸状の支柱に限らない)を介して、下押えと上押えとが連結されて成る他の封緘具(本書で示した以外の封緘具)にも適用することができる。
上押えに、封緘状態を知るための「指標とするかたち、あるいは標識をもつ」とすることは、支柱(但し、軸状の支柱に限らない)を介して、下押えと上押えとが連結されて成る他の封緘具(本書で示した以外の封緘具)にも適用することができる。
図2、7、9、13で説明した封緘方法(一対の外蓋を連結する方法)は、「下押えが一定の長さ幅をもって成る」と云う概念をもつものに限らず、「任意の長さ幅を成す封緘具」にも適用することができる。
図11、12で説明したストッパー、即ち、「上押えを回転させるとき、下押えが連動して回転しないよう、ストッパーと成り得る機能あるいは形態をもつ」とすることは、支柱を介して下押えと上押えとが連結されて成る他の封緘具(本書で示した以外の封緘具)にも適用することができる。
本発明は、一対の外蓋を有する段ボール箱を主たる対象にしたものであるが、同様の形態をもつ段ボール箱以外の箱にも適用あるいは使用することができる。本書では、それらの箱を包装箱と総称した。
本封緘具は、全体に於いて、材料、材質について限定するものではない。尚、必要な機能を損なわない限り、形状、輪郭、デザイン、大きさ、形態など任意に決めて良い。
本発明は、全体の図を通して発明の全容を説明しているものであって、個々の図で説明する具体的な技術内容によって、請求項に記載する技術内容は限定されるものではない。
請求項1は、例えば段ボール箱の場合、一対の外蓋は既に一対の内蓋によって内側に(下方に)落ち込まないよう受け支えられるものになっている。然れば、一対の外蓋が、外側に(上方に)浮き上がらないよう押える機能をもつことを以って、封緘具とするものについて請求するものである(図2参照)。
請求項2は、外蓋の厚みに多少の違いがあっても適切に対応するため、バネを備えた封緘具について請求するものである(図5、11〜13参照)。
請求項3は、下押えに対して、上押えが回転可能に連結される封緘具について請求するものである(図11、12、13、15参照)。
請求項4は、下押えに対して、上押えが回転可能に連結される封緘具について、上押えを回転させたとき、下押えが連動して回転しないようストッパーとなる機能をもつものについて請求するものである(図11、12、15参照)。請求項5は、段ボール箱に於ける一対の内蓋と内蓋とが向い合う間隔は、それぞれ段ボール箱によって異なるが、それらのそれぞれに対応できるものとして効果的であることから請求するものである(図4参照)。
本発明の封緘具は、付け外しが簡単容易であり、安定した状態に封緘することができる。また、開口部の中央寄りの部位(蓋がたわむ部位)に取り付けできるものにしたことで、業務用にも使用できる。即ち、荷扱いの支障(他の箱を上積みする時に突っ掛るなどの支障) を防ぐこと、あるいは支障を軽微にすることができる。
段ボール箱
C1 幅面
C2 長さ面
C3 内蓋
C4 外蓋
封緘具
D1 上押え
D2 支柱
D3 下押え
D4 バネ仕掛け
D5 ストッパー
一対の外蓋を有する段ボール箱について、「一対の外蓋同士を連結するかたちで封緘(封止)する封緘具」に関す。
本封緘具は、支柱を介して下押えと上押えとが連結されて成るものである。
この構成における封緘具は、従来から多くのものがあるが、その形態、その使用方法など適切なものがない。更には、安定した状態に封緘し得るものがない。
特許文献3、4は、特許文献1のものに対する引き合いとして引用した文献である。
特許文献3、4の封緘具は、一対の外蓋を安定した状態に封止するため、内蓋を拠(よりどころ)とし、内蓋に挟み付けるため、特別仕様の段ボール箱を設え(しつらえ)、その段ボール箱との組み合せに於いて使用するとしたものである。
例えば、特許文献1に示した如き封緘具は、特許文献3、4に示したもののように、内蓋を拠としない限り、実用に適うものにならない。
端的に云うならば、特許文献1のものは、一対の外蓋を安定した状態(バクバクしない状態)に封止することは困難である。
上記に対し、本発明は、下押えに「一定の長さ幅をもつ」とすることを技術思想とし、一定の長さ幅を以って、一対の内蓋の内側を渡し押えるとするものである。
特許文献2は、本発明の図14に対して引用したものである。
特許文献2の第1図、第2図は、片方の外蓋と、もう片方の外蓋の上面を押えるかたちに段差があり、一対の外蓋を適切に挟み押えることができるものになっていない。一対の外蓋は、その合せ目で浮き上がり、あるいは折れ曲り、あるいはバクバクするなどして封止具として使用できるものでない。
第2図に至っては、固定片の一部分が、僅かに相手方(手前方)に突き出ている。更に云うならば、可動片を回転させ、固定片の上に重ねたときでも、可動片の一部分が相手方(手前方)に突き出すかたちになり、相手側(手前側)の外蓋は、平らな状態に折りたたむことさえできない。即ち、封緘具として機能するものになっていない。
総じて、一対の外蓋を安定した状態に封止するための何らの思想も工夫もない。
特開平11−59663 実開平4−74619 特開2004−26192 実公昭46−26445
(1)一対の外蓋同士を連結するかたちの封緘具を得ること。
(2)開口部の中央寄りの部位、あるいは開口部の適宜の部位に取り付け得る封緘具を得ること。
(3)一対の外蓋が合せ目でバクバクしない状態、あるいは閉じ合せた蓋が浮き上がらない状態(以下、このような状態を「安定した状態」と云う)に封緘できる封緘具を得ること。
包装箱である段ボール箱の外蓋は、一対の内蓋によって、内側に(下方に)落ち込まないように受け支えられている。
然れば、本封緘具は、一対の外蓋が内側に落ち込まないよう押えるための機能は「不要である」とする認識のもとに、一対の外蓋が外側に(上方に)浮き上がらないよう押える機能に絞って成したものである。
この方策をとることで、一対の外蓋の合せ目筋に垂直の方向に渡し押える上押えの長さ幅を格段に「短い長さ幅」にすることを成し得た。即ち、段ボール箱を荷扱いするときの支障を軽微にする、あるいは解消するものにした。
本発明は、内蓋が届かない開口部の中央寄りの位置でも、使用できる封緘具にすること。云い換えるなら、封緘具を内蓋に絡ませることなく、即ち、内蓋に引っ掛けることなく、封緘を為し得るものにすることを課題としている。
その方策として、下押えについて、一対の外蓋の合せ目筋に垂直の方向に「長い長さ幅(以下、一定の長さ幅ともいう)」を以って一対の外蓋の内側を渡し押えるものにした。
即ち、長い長さ幅を以って一対の外蓋の内側を渡し押えることで、封緘具を内蓋に引っ掛けることなく封緘を為し得るものにした。
上記したように、本封緘具は、短い長さ幅を以って一対の外蓋の外側を渡し押える「上押え」と、長い長さ幅を以って一対の外蓋の内側を渡し押える「下押え」を有して成ることを特徴とするものである。
本発明は、下押えについて、一対の外蓋の合せ目筋に垂直の方向に長い長さ幅(一定の長さ幅)を以って一対の外蓋の内側を渡し押えるものとした。
即ち、長い長さ幅を以って一対の外蓋の内側を渡し押えることで、封緘具を内蓋に引っ掛けることなく封緘を為し得るものにした。
これによって、内蓋が届かない開口部の中央寄りの位置であっても、使用(封止)できるもとなった。
この長い長さ幅を以って渡し押えることの意味は、両開きの門戸を閉じる「かんぬき」に喩えて本文中で詳しく説明した。因みに、この「長い長さ幅をもつ」ことについて、本文中では「一定の長さ幅をもつ」と表現して説明している。
本発明は、一対の外蓋が内側に(下方に)落ち込まないよう押える機能については、一対の内蓋の受け支えに委ねるものとした。
この方策をとったことにより、一対の外蓋の合せ目筋に垂直の方向に渡し押える上押えの長さ幅を格段に短い長さ幅にすることを為し得た。
即ち、「一対の外蓋が、内側に(下方に)落ち込まないよう押える機能をもった従来の封緘具」に比べ、格段に短い長さ幅にすることができると云うことである。
これにより、荷扱い(他の箱を上積みするなどの扱い)における支障を軽微にする、あるいは解消するものになった。
そればかりか、この封緘方法をとったことにより、付け外しがし易い、あるいは段ボール箱にも封緘具にも、無理が生じないなどの効果も得るものとなった。
本発明の封緘具の1つを示す図である。 図1について封緘する過程を示す図である。 図1について補足の説明をする図である。 図1について補足の説明をする図である。 図1について補足の説明をする図である。 本発明の封緘具の1つを示す図である。 図6について説明する図である。 本発明の封緘具の1つを示す図である。 図8について封緘する過程を示す図である。 図8について補足の説明をする図である。 本発明の封緘具の1つを示す図である。 図11について説明する図である。 図11について封緘する過程を示す図である。 本発明の封緘具の1つを示す図である。 本発明の封緘具の1つを示す図である。
本発明を説明する上で、図を見たままの状態で、上、下、縦、横、左、右、向こう、手前、内、外、裏、表の意味を使い分ける。
包装箱は、段ボール箱を念頭にして説明する。
段ボール箱は、幅面と長さ面がある。主に、幅面側から見るかたちで表現する。
本書では、一対の外蓋を左側と右側、即ち、左右に見るかたちで表現する。また、一対の外蓋の合せ目を、縦筋に見るかたちで表現する。
本封緘具は、下押えに一定の長さ幅をもつ。本封緘具は、下押えの形状を基準にして、幅側と長さ側の側面をもつ。尚、下押えの長さ幅に対比して、上押えの長さ幅を説明する場合には、上押えについても長さ幅と云う文言を使用する。
特許文献1のものは、上押えと下押えについて格別の区分がない。
それを裏付ける記載は、明細書の随所に見受けられるが、その一節に「第一の本発明では、受け部材及び押え部材の少なくとも一方を薄い板状とした形態が好ましい。容器の蓋の上に配置される部材(押え部材又は受け部材)を少なくともこのように薄い板状とすると、その上に、更に別の容器を積み重ねることが可能となる。従って、この積み重ねを妨げない厚みを本発明では、「薄い」と定義する。」とした記載がある。
上記に対して、本発明のものは、上押えと下押えは明確に異なる機能、異なる形状をもつものである。殊に、「下押えに、一定の長さ幅をもつ」とする点である。
「一定の長さ幅」とは、一対の外蓋を概ね安定した状態に連結(封緘)するに適う長さ、あるいは幅を云う。
以下、本発明について、その要点あるいは特徴を序説する。
本発明は、「支柱を介して下押えと上押えとが連結されて成る封緘具」に関し、殊に、「下押えに、一定の長さ幅をもつ」としたことである。
比喩した云い方をするならば、本発明は、門や出入り口などの開き戸を閉じ固めるための「かんぬき(閂、貫木)の機能、あるいは原理」を取り入れたと云って良いものである。
「開き戸」に換えて、「開き蓋(一対の外蓋)」の内側を深く(即ち、一定の長さ幅を以って)渡し押えることで、堅固に封止すると云うものである。
上記は、本発明の封緘具について、下押えを「かんぬき」に喩え、上押えを「かんぬきかすがい」に見立てて説明したものである。
基本的には、深く渡し押えるほどに(即ち、長さ幅が長いほど)振れ動き、あるいは揺れ動きを収めることができる(即ち、バクバクするようなことがない安定した状態が得られる)。
因みに、下押えは不要に撓り曲がらないものにすることが肝要である。
安定した封止状態を得るためには、当然のこととして、下押えと上押えの挟み合う(挟み押える)間隔が適合していること、及び、挟み押える強さが適切に働くことが前提である。
因みに、下押えと上押えの挟み合う間隔が適合し、挟み押える強さが適切に働くものになっているとしても、それだけで安定した状態を得ることは困難であり、上記した「一定の長さ幅」をもつことと相まって功を奏するものになる。
「一定の長さ幅」とは、一対の外蓋を安定した状態に渡し押える、あるいは連結する、あるいは封止するに足る下押えの長さ(あるいは幅)である。
長さ幅とは、外蓋の横幅との相対関係における幅である。長さ幅は、外蓋の横幅の大小に応じて任意に決めるものとする。
例えば、開口部が縦38センチ、横30センチ幅の段ボール箱(身近にあるみかん箱)の場合、即ち、片方の外蓋の横幅が15センチの場合に於ける実施例では、下押えの長さ幅を16〜6センチほどの範囲で実施(実験)した。
長さ幅を徐々に短くするかたちで実験する中で、例えば、長さ幅を6センチほどにした段階で、ややバクバクする状態が生じてくる実感を得た。
因みに、上記の実感あるいは評価は、一例であって段ボール箱の出来具合、あるいは外蓋の軟らかさで生じる撓り具合などによっては、まちまちの結果になることは云うまでもない。
「一定の長さ幅」を、何センチの長さにするかについては、多少のゆとり(安全)を見た上で、任意に設定して良い。前記したように、基本的には長めに設定するのが良い。
適切な長さ幅(一定の長さ幅)をもつことによって使い易く、しかも安定した封緘状態が得られるものになる。
因みに、下押えの長さ幅に対する上押えの幅(左右の外蓋を渡し押える幅)は、上記したいずれの場合であっても(例えば、下押えの長さ幅が16センチの場合でも)、3〜4センチで充分である。云うならば、任意の幅で良い。
本発明は、「一定の長さ幅」と云う概念、あるいは原理を取り入れたこと、即ち、「一定の長さ幅をもつ」とすることを本発明の技術思想としたこと、そして、それに適う封緘具を具現したこと、及びその封緘具を用いる方法(即ち、一定の長さ幅を以って、一対の外蓋の内側を渡し押える方法)を確立したことである。
本封緘具は、封緘する際の基本的な操作として「先ず、片方の外蓋に取り付ける、次いで、もう片方の外蓋とたたみ合せる」、然る後、「据える、即ち、一対の外蓋を連結し、封緘状態にする」の、概ね2段階の操作(手順)によるものとした。
如何ように使用するかは任意で良いが、本書では、図14に示すもの以外は、右廻りに回転させて封緘し、左廻りに回転させて開封する使い方に於いて説明する。
以下、図を追って説明する。
封緘方法の違いから、形態1、形態2、形態3に分類して説明する。
形態1(図1〜7)について説明する。
形態1のものは、「先ず、片方(例えば右方)の外蓋に取り付ける」とする段階で、「下押えを、相手方(左方)に差し出すかたちをとる」ものである。
図1を説明する。
図1(1)は、斜視図である。
図1(2)は、幅側(A方向)から見た側面図である。
図1(3)は、長さ側(B方向)から見た側面図である。
図1(1)に示した封緘具は、上押えが、幅側から見るかたちに於いて、図1(2)に示すように、支柱の上端から左方または右方のいずれか片方に延びて成り、長さ側から見るかたちに於いて、図1(3)に示すように、支柱の上端から左方と右方の両方に延びて成るものである。
本書では、封緘具について、「先ず、片方の外蓋に取り付ける」とする側を「取り付け側」と云い、「相手方に差し出す」とする側を「差し出し側」と云うことにする。
図1(1)の場合、向こう方に向いている側(b1)を「取り付け側」と云い、手前方に向いている側(b2)を「差し出し側」と云う。
図2を説明する。
図2(1)(3)(5)は、図1に示した封緘具について、封緘する過程を示した図である。
図2(2)は図2(1)の状態、図2(4)は図2(3)の状態、図2(6)は図2(5)の状態を段ボール箱の幅面側から見た図である。
図2(1)は、片方(右方)の外蓋に取り付けた様子を示した図である。この状態に於いて、下押えが相手方(左方)に差し出される。
図2(3)は、差し出された下押えの上に、もう片方(左方)の外蓋を折り重ね、一対の外蓋を平らな状態にたたみ合せた様子を示した図である。図2(5)は、上押えを回転させて、一対の外蓋を連結した(封緘状態にした)様子を示した図である。即ち、図2は、上押えを操作し、上押えを一対の外蓋の上に掛け渡して押えると同時に、下押えの長さ幅が延びる方向を、一対の外蓋の合せ目筋に交叉する方向に向ける過程を説明した図である。
上記の過程(手順)は、専ら、下押えの長さ幅を以って一対の外蓋の内側を渡し押えるため、及びその長さを横渡しに据えるためのものである。
封緘状態に於いては、図2(6)に見るように、上押え(D1)の長さ幅は短く、下押え(D3)の長さ幅は長く延びたかたちを取る。
また、図2(6)に示すように、封緘具を内蓋に引っ掛けないかたちで封緘する。従って、内蓋が届かない開口部の中央寄りの位置でも使用することができる。
この形態こそが、本封緘具の特徴である。
図2(6)を見る限りに於いて、もし、上押え(D1)あるいは外蓋(C4)を上方から押したとしたら、外蓋(C4)は押されるままに下方に落ち込んでしまう形態を成している。
云いかえるなら、「一対の外蓋が、内側に落ち込まないよう支えるための機能は、一対の内蓋に委ねる」としたものである。
因みに、上押えの長さ幅は、一対の外蓋を掴む「鉤の手」として、下押えが、一対の外蓋から外れない程度に引っ掛かる長さ幅であれば良い。
また、下押えについては、「かんぬき」を例にして説明したように、長さ幅が長いほど良い。本文中の説明に於いては、一対の外蓋が外側(上方)に浮き上がらないように押え得る長さ、あるいは一対の外蓋がバクバクしない状態に押えるに足る長さを「一定の長さ幅」と表現し、その意義を説明している。
下押えに一定の長さ幅をもつことによって、封緘具を内蓋に絡ませることなく封緘を可能にする。即ち、封緘具を内蓋に引っ掛けることなく封緘できるものにした。
図3を説明する。
図3は、図1(1)に示したものについて、上押えに、耳(h)を付けたものである。
図2(3)の状態から、図2(5)の状態に上押えを回転させるとき、往々にして、上押えが相手方の外蓋の縁に突っ掛って操作がし難い。
これに対応するための一策として、図3に示すように、上押えに耳を付けておくと良い。
耳は、上積みする他の箱に突っ掛ることなく、なびくようなもの(リボン状のもの)にしておく。また、上押えを操作するときに、自在につまみもてるものにしておき、上押えを相手方の外蓋上に掛け渡すとき、相手方の外蓋の縁(の段差)に突っ掛ることなく引き連る(ひきずる)ことができるよう、そのための「渡し(あるいは架け橋)」として機能させることができる。
上記した耳は、1つの例であって、どのような耳でも良いし、耳に代えて「緒」を付けるのも良い。因みに、回転の操作を容易にするための「つまみ」として設けるのであれば、上押え自体に穴を開ける、あるいは周辺を切り欠くなど、形状を工夫するのも良い。
図3に示す上押えは、回転させるときに、上押えが一対の外蓋の合せ目に突っ掛ることのないよう、上押えの縁(輪郭)が支柱の上端を直線状に交叉するかたちをとらないよう配慮したものでもある。
図4を説明する。
本封緘具は、「下押えに一定の長さ幅をもつ」とするが故に、開封に際して、横向きに据えた状態から縦向きに戻す操作に於いて、下押えが内蓋の縁に突っ掛って開封できなくなることがある。
図4は、その対策の一例を説明するものである。
図4(1)は、図1(1)に示したものと同じものである。
図4(2)は、段ボール箱(の外蓋)に取り付けた状態に於ける下押えの動きを、上方から平面的に見た透視図である。
縦線(y)は、一対の外蓋の合せ目である。横線(x)は、内蓋の縁である。
m1、m2、m3は、下押えの回転する動きを示した図である。
封緘する際には、m1の状態に取り付けた下押えを、m2の状態を経て、m3の状態(封緘状態)に据える。このとき、内蓋に突っ掛ることはない。
開封するには、m3の状態から、m1の状態(開封できる状態)に戻す操作をする。
この操作の途上、m2の状態に差し掛かったとき、下押えの端(w)が内蓋の縁(の厚み)に突っ掛ってm1の状態に戻らなくなることがある。その対策として、少なくとも下押えの端寄りの部分については、下押えの下側(外側)の角(側辺)を削ったかたちをとる(テーパーをつける)などの対策が求められる。 即ち、内蓋と外蓋との間に滑り込むようにしておくことが求められる。因みに、図4(3)は、その部分をヘラ先状にしたものである。
但し、上記の対策は、一対の内蓋の向い合う間隔が、下押えの長さ幅よりも充分に広い間隔がある場合には有用ではない。
図5を説明する。
図5(1)は、図1(1)を発展させたもので、外蓋(の厚み)に、しっくり嵌め付くためのバネ仕掛けを設けたものである。
図5(1)は、斜視図である。
図5(2)は、長さ側(B方向)から見た側面図で、下押えの下側(裏側)にバネ仕掛けを設けた状態を示したものである。
図5(3)は、下押えの下側(裏側)を見た斜視図で、板バネを備えた状態を示したものである。
図に示す板バネは、片方の端を下押えに固定し、もう片方の端は開放した(ずり動くようにした)ものである。
上押えと下押えとの間隔を一定に固定したもの(例えば、図1のもの)の場合、その嵌め付け枠はきついか、ゆるいかのどちらかであって、丁度良いことは望み難い。外蓋の厚みに多少の違いがあっても、また、紙質(硬さ、状態など)に違いがあっても適切に対応できるよう、バネ仕掛けをもつと良い。
図5で示したバネ仕掛けは、上押えと下押えとの上下間に介在する部分の支柱の丈幅(即ち、上押えと下押えとの間隔)を弾力的に調整する働きをするものである。
因みに、図5で示すバネは、一例として示したものであり、任意の形態のものであって良い。
尚、本出願で示す全ての封緘具は、バネをもつことによって実用性を格別に高めることができる。
図6を説明する。
図6は、図1に対比して支柱の位置を変えたものである。
図6(1)は、斜視図である。
図6(2)は、幅側のA位置から見た側面図である。
図6(3)は、幅側のC位置(C方向)から見た側面図である。
図6(2)は、差し出し側(支柱の左側)に下押えがない(上押えもない)。図6(3)は、差し出し側(支柱の左側)に下押えがある。
図6に示すものは、図6(3)に示すかたちを以って、図1に示すものと同様に使用することができる。
図6(1)に示した上押えには、標識の一例として、その表面に下押えの長さ方向を示す棒線を引いた。
本封緘具が使用されている状態を段ボール箱の幅面側から見るとき、この棒線が真横になっていれば、適切に封緘できている状態にあることを表し、真縦になっていれば開封できる状態であることを表すというものである。
図7を説明する。
図7は、図6(3)に示すかたちを以って、図1に示すものと同様に使用できることを説明するものである。
図7(1)は、図6(1)に示した封緘具を、図6(3)に示したかたちを以って、片方(右方)の外蓋に取り付けた様子を示した図である。
図7(2)は、図7(1)の状態(右側の外蓋の縁に取り付けた状態)を拡大した部分図である。即ち、図7(3)に示すように、下押えを相手方(左方)に差し出し、相手方の外蓋を重ね合せ得るものとなる。
図6、7は、片方の外蓋に取り付けた状態に於いて、もう片方(相手方)に下押えを差し出し得るものであれば、その様態あるいは形態を問うものではないことを説明するものである。
図7は、図6(3)に示すかたちを以って取り付けることで、図2に示した方法と同じ方法で使用できることを示した。
因みに、図6(1)に示すものは、図6(2)に示すかたちを以って取り付けることもできるものである。
現実的には、図6(2)に示すかたちと、図6(3)に示すかたちを使い分けることは微妙で面倒である。
即ち、相手方に下押えを差し出すかたちをとるか、差し出さないかたちをとるかのことである。
相手方に下押えの一部分を差し出すかたちをとる方が取り付け易いこと、及び、下押えの一部分を差し出すかたちの方が、相手方の外蓋を捉え易い(あるいは嵌め付け易い)ので、図6(3)のかたちを以って取り付ける方法を(図6(2)のかたちを以って取り付ける方法を含めた代表する方法として)説明した。
図による説明は省略するが、念のため、図6(2)のかたちを以って取り付ける方法について説明する。
先ず、片方(例えば右方)の外蓋の縁に取り付ける。次いで、一対の外蓋を平らな状態にたたみ合せる。この時、下押え、上押えのいずれも相手方(左方)に差し出さないかたちをとるものとする。然る後、上押えを回転させながら、下押えと上押えの間に、相手方(左方)の外蓋を捉え(挟み入れ)、下押えの長さ方向を一対の外蓋の合せ目に交叉する方向(横方向)に向けるとするものである。
形態2(図8〜10)について説明する。
形態2のものは、「先ず、片方(例えば右方)の外蓋に取り付ける」とする段階で、「上押えを、相手方(左方)に差し出すかたちをとる」ものである。
図8を説明する。
図8(1)は、斜視図である。
図8(2)は、幅側(A方向)から見た側面図である。
図8(3)は、長さ側(B方向)から見た側面図である。
図8(1)に示す封緘具は、下押えが、幅側から見るかたちに於いて、図8(2)に示すように、支柱の下端から左方または右方のいずれか片方に延びて成り、長さ側から見るかたちに於いて、図8(3)に示すように、支柱の下端から左方と右方の両方に延びて成るものである。
図9を説明する。
図9(1)(3)(5)は、図8に示した封緘具について、封緘する過程を示した図である。
図9(2)は図9(1)の状態、図9(4)は図9(3)の状態、図9(6)は図9(5)の状態を段ボール箱の幅面側から見た図である。
図9(1)は、片方(右方)の外蓋に取り付けた様子を示した図である。この状態に於いて、上押えが相手方(左方)に差し出される。
図9(3)は、相手方(左方)の外蓋を折りたたみ、その上に、差し出した上押えをたたみ合せ、一対の外蓋を平らな状態に押えた様子を示した図である。
図9(5)は、上押えを回転させ、一対の外蓋を連結した(封緘状態にした)様子を示した図である。
即ち、図9(5)は、上押えを操作して、下押えの長さ幅が延びる方向を、一対の外蓋の合せ目筋に交叉する方向(横方向)に向けた図である。
上記の過程(あるいは手順)は、ひとえに、下押えの長さ幅を以って、一対の外蓋の内側を渡し押えるため、及び、その長さを横渡しに据えるためのものである。
図10を説明する。
図10は、図8に示した封緘具について補足の説明をするものである。
本封緘具は、「先ず、片方(例えば右方)の外蓋に取り付ける」とした段階に於いて、下押えは、その全部分が取り付けた側に在る。従って、封緘するとき、即ち、下押えを相手方の外蓋の内側(下側)に廻し入れるとき、往々にして相手方の外蓋の縁(段差)に突っ掛ってしまう。
また、下押えが長さ幅をもつが故に、開封するとき、即ち、下押えを回転させたとき、往々にしてその端寄りの部分が内蓋の縁に突っ掛ってしまう。
図10は、その対策を示すものである。
図10(1)(2)は、段ボール箱(の外蓋)に取り付けた状態に於ける下押えの動きを、上方から平面的に見た透視図である。縦線(y)は、一対の外蓋の合せ目である。横線(x)は、内蓋の縁である。m1、m2、m3 は、下押えが回転する動きを示した図である。
図10(1)は、封緘する際に於ける動きを説明するものである。
m1 の状態に取り付けた封緘具を、右廻りに回転させようとすると下押えの側辺(w)が、相手方(左方)の外蓋との段差に突っ掛る。
図10(2)は、開封する際に於ける動きを説明するものである。
左廻りに回転させ、m3の状態からm1 の状態に戻す途上、m2の状態に差し掛かったとき、下押えの端寄りの部分(w)が、内蓋の厚みに突っ掛る。
図10(3)(4)は、上記の対策として工夫をした下押えの形状を示す図である。 図10(3)は、斜視図である。Sで示した部分は、回転の中心となる支柱の位置である。 図10(4)は、幅側(A方向)から見た側面図である。 右廻しで封緘するとき、相手方の外蓋の縁に突っ掛らないよう、その側辺(斜線で潰した部分)を、図10(4)に示すように、相手方の外蓋を下方から掬い上げるかたちのものにしておくと良い。
左廻しで、開封するとき、内蓋の縁に突っ掛からないよう、その側辺および先端寄りの部分を、図10(4)に示すように、下押えの厚み(下側)を削った如き状態(即ち、テーパーを付けたかたち)にしておくと良い。
図10(3)(4)に示したかたち(形状)は、一例として示したものである。要は、上記した問題を認識の上、任意のかたち、あるいはデザインにして良い。
形態3(図11〜15)について説明する。
形態3のものは、「先ず、片方の外蓋に取り付ける」とする段階で、「下押えの長さ方向を相手方に向けるかたちをとる」ものである。
即ち、下押えは、その長さ方向を、終始、一対の外蓋の合せ目筋(縦筋)に交叉する方向(横方向)に向けたままのかたちをとるものである。
図11を説明する。
図11は、図5に示したものと同じく、バネ仕掛けをもつものである。但し、図5の場合は、上押えと下押えが、固定されているものであるのに対し、図11に示すものは、下押えに対し、上押えが回転するようにした(即ち、バネ仕掛けを下押えに固定していない)ものである。
従って、上押えを回転させ、適宜に、図11(1)の状態、あるいは図11(2)の状態をとることができるものである。
図11(1)(2)(5)は、斜視図である。
図11(3)は、図11(1)を幅側(A方向)から見た側面図である。
図11(4)は、図11(2)を長さ側(B方向)から見た側面図である。
図11(5)は、図11(2)を裏側から見た図である。
図11(1)は、片方の外蓋に取り付ける段階でとる態勢である。図11(2)は、一対の外蓋を連結(封緘)する段階でとる体勢である。
支柱を軸にして、図11(1)の態勢から図11(2)の態勢に回転させる、即ち、e1 からe2 まで回転させることで封緘することができるものである。どのように使用するか(即ち、どれだけの角度を回転、あるいは往来させるものにするか)は、適宜に、任意に決めて良い。必要以上に回動しないものにしておくと良い。
図12を説明する。
図12は、図11を説明するものである。
図12(1)(2)(3)は、図11を構成する下押えについて、ストッパーを設けた一例を示すものである。
上押えを回転させるとき、往々にして、下押えも連動してずり動いて(回転して)しまうことから、下押えが回転しないよう、ストッパーとなる機能あるいは形態が求められる。
図12(1)に示したストッパー(D5)は、一対の外蓋の合せ目(の隙間)に差し挟む筋状の出っ張りである。
図12(2)は、図12(1)を幅側(A方向)から見た側面図である。
図12(3)は、図12(1)を長さ側(B方向)から見た側面図である。
ストッパーを成すため、上記したもののように、一対の外蓋の合せ目を利用する方法のほか、外蓋(段ボール)の板厚の内の穴目(穴筋)を利用する方法などがあるが、その方法は任意に決めて良い。また、ストッパーの形態も任意に決めて良い。
ストッパーとなる機能あるいは形態をもたない場合、下押えが連動してずり動いても(回転しても)差し支えないよう下押えを円形にするのも良い。但し、その場合には、一定の長さ幅の径をもつ円形であることが大切である。斯様に、円形である場合も、本発明で云うところの「下押えが、一定の長さ幅をもつ」という解釈をとるものとする。
段ボール箱自体にストッパーとなるかたちをもつ、あるいは段ボール箱の内側壁面を利用する方法なども一案である。
図12(4)(5)(6)は、図11を構成するバネ仕掛け(D4)を説明するものである。
図12(4)は、金属線を折り曲げ、上押え(D1)と支柱(D2)とバネ仕掛け(D4)を一体に成したもの(斜視図)である。
図12(5)は、図12(4)をA方向から見た側面図である。
図12(6)は、図12(4)をB方向から見た側面図である。
図12(4)で示したものは、一体に成したものであるから、上押えとともに、支柱もバネ仕掛けも連動(回転)するものであるが、上押えだけが回転するかたち、あるいは上押えと支柱だけが回転するかたちなど、その構成は任意に設定して良い。因みに、図12(4)で示したものは、一例として示したものであって、任意の形態をとって良い。
上押えだけを回転するかたちにする場合であれば、支柱は軸状である必要はない。例えば、図12(1)(2)(3)で示すかたちのストッパーにする場合であれば、ストッパーと一体のかたちを以って支柱とするものであっても良い。
図13を説明する。
図13(1)(3)(5)は、図11に示した封緘具について、封緘する過程を示した図である。
図13(2)は図13(1)の状態、図13(4)は図13(3)の状態、図13(6)は図13(5)の状態を段ボール箱の幅面側から見た図である。
図13(1)は、片方(例えば右方)の外蓋の縁に本封緘具を取り付けた(嵌め付けた)様子を示した図である。
この封緘具(図11に示した封緘具)の場合、取り付けの段階で下押えの長さ方向(長さ幅が延びる方向)を相手方に向けて差し出すかたちをとるものである。
図13(3)は、差し出された部分(下押え)に、もう片方(左方)の外蓋を折り重ね、一対の外蓋を平らな状態にたたみ合せた様子を示した図である。
図13(5)は、上押えを回転させて、一対の外蓋を連結した(封緘状態にした)様子を示した図である。
図14を説明する。
図14も、図11のものと同様に、片方の外蓋に取り付ける段階で、下押えの長さ幅の延びる方向を相手方に向けて取り付けるものである。
図11に示したものの場合は、「上押えを回転させて」一対の外蓋を連結する(封緘する)ものであるのに対し、図14に示すものの場合は、「上押えの可動片をスライドさせて」一対の外蓋を連結するもので、この点を除いて、図11に示したものと封緘する過程は同じである。
図14に示す上押え(D1)は、固定片(D11)と可動片(D12)で成り、長さ側(B方向)から見るかたちに於いて、支柱の上端から左方または右方のいずれか片方に延びたかたち、あるいは可動片をシフト(あるいはスライド)させることによって、支柱の上端から両方(左方と右方)に延びたかたちを取り得るよう構成して成るものである。
図14(1)は、図14(2)に示す上押えの固定片(D11)に、図14(3)に示す可動片(D12)を組み合せて(組み付けて)成したものである。因みに、図14(3)は、可動片を裏側から見た図である。図14(1)(2)(3)(4)は、斜視図である。
尚、図14で示した可動片は、左右にスライドする形態のものであるが、回転する形態のものにするのも良い。因みに、それらの形態あるいは構成は任意に決めて良い。
図11、14に示す封緘具、あるいは図13に示す封緘方法をとる封緘具は、付け外しする封緘具とせず、取り付け側の下押えを段ボール箱に固定するかたちをとるのも良い、即ち、段ボール箱に備え付けのものとするのも良い。
図15を説明する。
図15は、図11に示したものと同様に、下押えに対し、上押えが回転するかたちをとったものである。
図15は、2連にしたものである。
図15(1)は、上押えを片方(右方)に向けた状態、即ち、片方の外蓋に取り付ける時点の態勢を示したものである。
図15(2)は、上押えが左右(一対)の外蓋を渡し押える状態、即ち、一対の外蓋を連結する(封緘する)態勢を示したものである。
図15は、図11に示したもの、即ち、上押えだけを回転させるものにした場合の応用例の1つとして示したものである。
図15は、上押えを回転操作するとき、下押えが連動してずり動くことのないよう措置した1例を示すものでもある。
以下は、全体的な補足事項である。
以上に示した図は、一対の外蓋の合せ目(の隙間)に支柱を差し通すことを念頭にしたものである。実施例では(但し、図14を除いて)、支柱は、#16(2.6ミリ径)の線材を使用した。
一対の外蓋の合せ目に隙間がない、あるいは隙間が作れないなどの場合は、左右(一対)の外蓋の片方あるいは両方の縁に、支柱を差し通し得る適宜の切り欠きを設けると良い。
上押えについて補足する。
上押えの本来の役割りは、左右(一対)の外蓋の上面(表側)を渡し押えること、及び下押えを動かす(回転させる、あるいはスライドさせる)ための取っ手としての役割りをもつ。因みに、その形状、デザインは任意に設定して良い。
本書では、上押えについて、長方形状のかたちを示した。そして、縦向きに取り付け、横向きに据えるかたちを示したが、長方形状でなくても良いし、長方形状にこだわる必要もない。形状、デザインによっては、取り付けから据えるまでの回転させる角度は、90度よりも小さくすることも、大きくすることもできる。即ち、回転させる角度は任意に決めて良い。
上記した役割りと合せ、上押えの役割りとして大切なことは、外蓋の内側に隠れてしまう下押えについて、その状態が開封できる状態にあるのか、適切に封緘している状態にあるかなど、その状況あるいは状態を判断し得る指標となることである。
従来(例えば、特許文献1、3、4のもの)は、単に上押えを形成するかたちの向きが、変えられることだけで判断するものとしているに過ぎない。
本発明における封緘具の場合、前記したように、上押えについて「その形状、デザインは任意である」とすることから、上押えの形状(状態)を頼りとした判断に限らず、上押えに「指標とするかたち、あるいは標識をもつ」ことによって、更なる付加価値や使用の便を向上させることができる。
標識の一例を、図6(1)に示した。
図6(1)に示した標識は、上押えの表面に、下押えの長さ方向を示す棒線を引いたものである。
即ち、使用されている状態を段ボール箱の幅面側から見るとき、この棒線が真横になっているなら適切に封緘されている状態にあることを表し、真縦になっているなら開封できる状態にあることを表す、と云うものである。
因みに、その形状、その標識については、任意に設定して良い。また、判別あるいは認識する上でのルールも任意に決めて良い。
上押えは、荷扱いの支障にならないよう、即ち、上積みする荷が突っ掛らないよう、できるだけ厚みを薄くすることが望ましい。
然れど、厚みを薄くする、あるいは突っ掛らないようなかたちにすることによって、回転操作に於ける「突っ掛けどころ」あるいは「引っ掛けどころ」に不便するものになるので、回転操作のための耳や緒、穴や溝など適宜の工夫を加えると良い。
因みに、上押えの厚みを薄くすることのみにこだわらず、上押えの厚みを帳消しにする、あるいはカバーする方法(例えば、特願2011−223769、特願2012−130705)を抱き合せるのも良い。
上押えは、一対の外蓋を連結する(回転させる、あるいはスライドさせる)操作に於いて、その輪郭が外蓋の合せ目(外蓋の縁)に突っ掛らないよう設定することが望ましい。
外蓋を弾力的に押えるための「バネをもつ、あるいはバネ機能をもつ」とすることは、下押えが一定の長さ幅をもつ封緘具に限らず、支柱(但し、軸状の支柱に限らない)を介して、下押えと上押えとが連結されて成る他の封緘具(本書で示した以外の封緘具)にも適用することができる。
上押えに、封緘状態を知るための「指標とするかたち、あるいは標識をもつ」とすることは、支柱(但し、軸状の支柱に限らない)を介して、下押えと上押えとが連結されて成る他の封緘具(本書で示した以外の封緘具)にも適用することができる。
図2、7、9、13で説明した封緘方法(一対の外蓋を連結する方法)は、「下押えが一定の長さ幅をもって成る」と云う概念をもつものに限らず、「任意の長さ幅を成す封緘具」にも適用することができる。
図11、12で説明したストッパー、即ち、「上押えを回転させるとき、下押えが連動して回転しないよう、ストッパーと成り得る機能あるいは形態をもつ」とすることは、支柱を介して下押えと上押えとが連結されて成る他の封緘具(本書で示した以外の封緘具)にも適用することができる。
本発明は、一対の外蓋を有する段ボール箱を主たる対象にしたものであるが、同様の形態をもつ段ボール箱以外の箱にも適用あるいは使用することができる。本書では、それらの箱を包装箱と総称した。
本封緘具は、全体に於いて、材料、材質について限定するものではない。尚、必要な機能を損なわない限り、形状、輪郭、デザイン、大きさ、形態など任意に決めて良い。
本発明は、全体の図を通して発明の全容を説明しているものであって、個々の図で説明する具体的な技術内容によって、請求項に記載する技術内容は限定されるものではない。
請求項1は、包装箱である段ボール箱の外蓋は、既に一対の内蓋によって内側に(下方に)落ち込まないよう受け支えられるものになっている。然れば、一対の外蓋が、外側に(上方に)浮き上がらないよう押える機能をもつことを以って、封緘具とするものについて請求するものである(図2参照)。
請求項2は、外蓋の厚みに多少の違いがあっても適切に対応するため、バネを備えた封緘具について請求するものである(図5、11〜13参照)。
請求項3は、下押えに対して、上押えが回転可能に連結される封緘具について請求するものである(図11、12、13、15参照)。
請求項4は、下押えに対して、上押えが回転可能に連結される封緘具について、上押えを回転させたとき、下押えが連動して回転しないようストッパーとなる機能をもつものについて請求するものである(図11、12、15参照)。請求項5は、段ボール箱に於ける一対の内蓋と内蓋とが向い合う間隔は、それぞれ段ボール箱によって異なるが、それらのそれぞれに対応できるものとして効果的であることから請求するものである(図4参照)。
本発明の封緘具は、付け外しが簡単容易であり、安定した状態に封緘することができる。また、開口部の中央寄りの部位(蓋がたわむ部位)に取り付けできるものにしたことで、業務用にも使用できる。即ち、荷扱いの支障(他の箱を上積みする時に突っ掛るなどの支障) を防ぐこと、あるいは支障を軽微にすることができる。
段ボール箱
C1 幅面
C2 長さ面
C3 内蓋
C4 外蓋
封緘具
D1 上押え
D2 支柱
D3 下押え
D4 バネ仕掛け
D5 ストッパー

Claims (9)

  1. (イ)本発明は、一対の外蓋を有する包装箱(段ボール箱など)の封緘具に関す、
    (ロ)本封緘具は、支柱を介して、下押えと上押えとが連結されて成る、
    下押えは、一対の外蓋(の内側)を渡し押えるための一定の長さ幅をもって成る、
    (ハ)上押えは、幅側(の側面)から見るかたちに於いて、支柱の上端から片方(左方または右方)に延びて成り、長さ側(の側面)から見るかたちに於いて、支柱の上端から両方(左方と右方)に延びて成る、
    (ニ)以上の如き特徴を有して成る包装箱の封緘具。
  2. (イ)本発明は、一対の外蓋を有する包装箱(段ボール箱など)の封緘方法、並びに同方法を以って封緘する封緘具に関す、
    (ロ)使用する封緘具は、支柱を介して、下押えと上押えとが連結されて成る、
    下押えは、一対の外蓋(の内側)を渡し押えるための長さ幅をもって成る、
    (ハ)封緘に際しては、下押えの長さ方向(長さ幅が延びる方向)を、外蓋の縁に沿う方向(縦方向)に向け、先ず、片方(例えば右方)の外蓋(の縁)に取り付ける、この際、下押え(だけ)を相手方(左方)に差し出すかたちをとるものとする、次いで、差し出した下押えの上に、相手方(左方)の外蓋を重ね合せる、
    然る後、上押えを操作し(回転させ)、上押えを一対の外蓋上に掛け渡す(渡し押える)と同時に、下押えの長さ方向を、一対の外蓋の合せ目筋に交叉する方向(横方向)に向ける、即ち、下押えの長さ幅を以って、一対の外蓋の内側を渡し押える、
    (ニ)以上の如き特徴をもった包装箱の封緘方法、並びに同方法を以って封緘する封緘具。
  3. (イ)本発明は、一対の外蓋を有する包装箱(段ボール箱など)の封緘具に関す、
    (ロ)本封緘具は、支柱を介して、下押えと上押えとが連結されて成る、
    下押えは、一対の外蓋(の内側)を渡し押えるための一定の長さ幅をもって成る、
    (ハ)下押えは、幅側(の側面)から見るかたちに於いて、支柱の下端から片方(左方または右方)に延びて成り、長さ側(の側面)から見るかたちに於いて、支柱の下端から両方(左方と右方)に延びて成る、
    (ニ)以上の如き特徴を有して成る包装箱の封緘具。
  4. (イ)本発明は、一対の外蓋を有する包装箱(段ボール箱など)の封緘方法、並びに同方法を以って封緘する封緘具に関す、
    (ロ)使用する封緘具は、支柱を介して、下押えと上押えとが連結されて成る、
    下押えは、一対の外蓋(の内側)を渡し押えるための長さ幅をもって成る、
    (ハ)封緘に際しては、下押えの長さ方向(長さ幅が延びる方向)を、外蓋の縁に沿う方向(縦方向)に向け、先ず、片方(例えば右方)の外蓋(の縁)に取り付ける、この際、上押え(だけ)を相手方(左方)に差し出すかたちをとるものとする、次いで、もう片方(左方)の外蓋とたたみ合せる、即ち、相手方(左方)の外蓋を折りたたみ、その外蓋(の縁上)に、差し出した上押えを重ね合せる、
    然る後、上押えを操作し(回転させ)、下押えの長さ方向を、一対の外蓋の合せ目筋に交叉する方向(横方向)に向ける、即ち、下押えの長さ幅を以って、一対の外蓋の内側を渡し押える、
    (ハ)以上の如き特徴をもった包装箱の封緘方法、並びに同方法を以って封緘する封緘具。
  5. (イ)本発明は、一対の外蓋を有する包装箱(段ボール箱など)の封緘具に関す、
    (ロ)本封緘具は、支柱を介して、下押えと上押えとが連結されて成る、
    下押えは、一対の外蓋(の内側)を渡し押えるための一定の長さ幅をもって成る、
    (ハ)上押えは、長さ側(の側面)から見るかたちに於いて、支柱の上端から片方(左方または右方)に延びたかたち、あるいは支柱の上端から両方(左方と右方)に延びたかたちを取り得るよう構成されて成る、
    即ち、上押えは、側面から見るかたちに於いて、支柱の上端から片方(左方または右方)に延び、他の側面から見るかたちに於いて、支柱の上端から両方(左方と右方)に延びた形態をもって成る、また、下押えに対し、回転可能なかたちに連結されて成る、
    (ニ)以上の如き特徴を有して成る包装箱の封緘具。
  6. (イ)本発明は、一対の外蓋を有する包装箱(段ボール箱など)の封緘具に関す、
    (ロ)本封緘具は、支柱を介して下押えと上押えとが連結されて成る、尚、下押えは、終始(取り付け段階から取り外し段階まで)取り付けた状態のままに置き、上押えは、取り付け段階および取り外し段階に於いて、回転させる使い方をするものとして、それに適う構成を成す、
    (ハ)上押えを操作するとき(回転させるとき)、下押えが連動して回転しないよう、ストッパーと成り得る機能あるいは形態を有す、
    (ニ)以上の如き特徴を有して成る包装箱の封緘具。
  7. (イ)本発明は、一対の外蓋を有する包装箱(段ボール箱など)の封緘具に関す、
    (ロ)本封緘具は、支柱を介して、下押えと上押えとが連結されて成る、
    下押えは、一対の外蓋(の内側)を渡し押えるための一定の長さ幅をもって成る、
    (ハ)上押えは、固定片と可動片で成り、長さ側(の側面)から見るかたちに於いて、支柱の上端から片方(左方または右方)に延びたかたち、あるいは可動片を展開(シフトあるいは回転)させることによって、支柱の上端から両方(左方および右方)に延びたかたちを取り得るよう構成されて成る、
    (ニ)以上の如き特徴を有して成る包装箱の封緘具。
  8. (イ)本発明は、一対の外蓋を有する包装箱(段ボール箱など)の封緘方法、並びに同方法を以って封緘する封緘具に関す、
    (ロ)使用する封緘具は、支柱を介して、下押えと上押えとが連結されて成る、
    下押えは、一対の外蓋(の内側)を渡し押えるための長さ幅をもって成る、
    (ハ)封緘に際しては、下押えの長さ方向(長さ幅が延びる方向)を、左右(一対)の外蓋の合せ目筋に交叉する方向(横方向)に向け、先ず、片方(例えば右方)の外蓋(の縁)に取り付ける、即ち、下押えの長さ幅を以って、一対の外蓋の内側を渡し押える体勢に取り付ける、この際、下押え(だけ)を相手方に差し出すかたちをとるものとする、次いで、差し出した下押えの上に、相手方(左方)の外蓋を重ね合せる、
    然る後、上押えを操作し(即ち、上押えを回転させ、あるいは可動片を展開し)、上押えを一対の外蓋上に掛け渡す、即ち、上押えを、一対の外蓋上を渡し押える状態にする、
    (ニ)以上の如き特徴をもった包装箱の封緘方法、並びに同方法を以って封緘する封緘具。
  9. 一対の外蓋を有する包装箱(段ボール箱など)と、請求項1、又は2、又は3、又は4、又は5、又は6、又は7、又は8記載の封緘具との使い合せ、あるいは組み合せ。
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