JP2016043968A - 封緘具 - Google Patents
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Abstract
Description
尚、本封緘具は、一対の外蓋同士を連結するかたちで封緘する封緘具に関す。云いかえるなら、封緘具を内蓋に絡ませることなく、一対の外蓋の合せ目筋の任意の位置に取り付ける封緘具である。
例えば、特許文献1、2のものが、この類の封緘具である。
また、下押えについても、一対の外蓋が上方に浮き上がらないよう押えるに足る長さ幅を「長い長さ幅」とも云う。
段ボール箱の外蓋は、撓む(たわむ)性質をもつものであることから、重い箱が積み重ねられた場合などには、殊更に無理が掛かることになる。
即ち、段ボール箱ならびに封緘具に無理がかからないようにする、また段ボール箱を荷扱いする上で、前記したような支障が生じないよう、あるいは軽減されるようにすることである。云うならば、実用的な封緘具を得ることである。
本発明は、上押えについて、一対の外蓋が下方に落ち込まないよう押えるに足る機能をもつものとせず、その機能は、一対の内蓋の存在(受け支え)に依存する方法をとるものとした、と云うものである。
この方法を取ることにより、上押えの大きさを小さくできるものにした。即ち、上押えの長さ幅を短くすることができるものにした。
云ってみれば、内蓋の存在(受け支え)がないと仮定するならば、一対の外蓋は下方に(箱の内側に)落ち込んでしまう形態を成す、と云うものである。
上記については、図7を以って詳しく説明する。
また、封緘具にとっても、包装箱にとっても無理が掛からない封緘ができるものとなり、実用に適した封緘具を得ることができた。
包装箱は、段ボール箱を念頭にして説明する。
段ボール箱は、幅面と長さ面がある。主に幅面を見る方向から見たかたちで表現する。
本書では、一対の外蓋を左側と右側、即ち、左右に見るかたちで表現する。また、一対の外蓋の合せ目を縦筋に見るかたちで表現する。
封緘状態に於ける封緘具を、段ボール箱の長さ面(C2)を見る方向から見た側を幅側と云う。幅側の側面を幅側側面と云う。
封緘状態にない封緘具を見る表現に於いても、封緘状態にある封緘具に見立てて、同じく、長さ側、長さ幅、長さ側側面、幅側、幅側側面と云う。
側面から見るそれぞれの図は、内蓋の存在を省略しているので、この点を含んでおいていただきたい。
1つは、特許文献1に見る形態で、側面から見るかたちに於いて、支柱の左方または右方のどちらか片方に向いた挟み口を有して成る形態のものである。
もう1つは、特許文献2に見る形態で、側面から見るかたちに於いて、支柱の左方と右方の両方に向いた挟み口を有して成る形態のものである。
図1は、従来の封緘具(特許文献1の封緘具)である。
図1(2)に見るように、側面から見るかたちに於いて、支柱の左方または右方のどちらか片方に向く挟み口を有する形態の封緘具である。
図1(1)は、斜視図である。図1(2)は、幅側側面を見た(A方向から見た)側面図である。図1(3)は、長さ側側面を見た(B方向から見た)側面図である。
図1(1)(2)(3)は、同文献1の図2、7、9(B)のイメージを移した図である。
図2は、図1と比較して説明する本発明の封緘具である。
図2に示す封緘具は、図1のものと同じく側面から見るかたちに於いて、支柱の左方または右方のどちらか片方に向く挟み口を有する形態の封緘具である。
図2(1)は、斜視図である。図2(2)は、幅側側面を見た(A方向から見た)側面図である。図2(3)は、長さ側側面を見た(B方向から見た)側面図である。
このことについては、後段で改めて説明する。
図3(1)(3)は、図2に示した本封緘具について封緘する操作の過程を示した図である。
図3(2)は図3(1)の状態、図3(4)は図3(3)の状態を、段ボール箱の幅面(C1)を見る方向から見た部分図である。
図3(1)は、片方(右方)の外蓋に取り付けた様子を示した図である。この状態に於いて、下押えだけが相手方(左方)に差し出される。
差し出された下押えの上に、もう片方(左方)の外蓋を折り重ね、一対の外蓋を平らな状態にたたみ合わせた上で、上押えを回転させ、一対の外蓋を連結して封緘状態にする。
図3(3)は、封緘状態を示した図である。即ち、上押えを回転させ、上押えを一対の外蓋の上に掛け渡した状態を示した図である。
因みに、下押えの形状が円形ではなく、長手に延びる形状の場合であれば、即ち、幅側側面の幅(左右に延びる長さ)よりも、長さ側側面の長さ幅の方を長いかたちに成したものの場合であれば、「上押えを回転させ、上押えを一対の外蓋の上に掛け渡し、同時に下押えの長手方向(長さが延びる方向)を、一対の外蓋の合せ目筋(縦筋)に交叉する方向に向ける」、とする操作によって成した状態を示す図でもある。
図4は、従来の封緘具(特許文献2のもの)である。
図4(2)に見るように、側面から見るかたちに於いて、支柱の左方と右方の両方に向く挟み口を有する形態の封緘具である。
図4(1)は、平面図である。図4(2)は、幅側側面から見た(A方向から見た)側面図である。図4(3)は、長さ側側面を見た(B方向から見た)側面図である。
図4(1)(2)(3)は、同文献2の図2、3、1のイメージを移した図である。
図5は、図4と対比して説明する本発明の封緘具である。
図5に示す封緘具は、図4のものと同じく側面から見るかたちに於いて、支柱の左方と右方の両方に向く挟み口を有する形態の封緘具である。
図5(1)は、斜視図である。図5(2)は、幅側側面を見た(A方向から見た)側面図である。
図5(3)は、長さ側側面を見た(B方向から見た)側面図である。
図6(1)(3)は、図5に示した封緘具について、封緘する操作の過程を示した図である。
図6(2)は図6(1)の状態、図6(4)は図6(3)の状態を段ボール箱の幅面(C1)を見る方向から見た部分図である。
図6(1)は、一対の外蓋を浮かせた状態(半閉じ状態)にし、その合わせ目に本封緘具を挟み入れた様子を示した図である。この状態から、封緘具とともに一対の外蓋を下押しして、一対の外蓋を平らな状態にたたみ合せ、然る後に上押えを回転させて一対の外蓋を連結して封緘状態にする。
図6(3)は、封緘状態を示した図である、即ち、上押えを操作して、下押えの長手方向を外蓋の合せ目筋(縦筋)に交叉する方向に向けた状態を示した図である。
本封緘具は、下押えは一対の外蓋が上方に浮き上がらないよう押えるに足る長い長さ幅を成すものとする。対して、「上押えについては、一対の外蓋が下方に落ち込まないよう押えるには足りない短い長さ幅を以って成す」とするものである。
即ち、一対の外蓋が、下方に落ち込まないよう押える機能は「一対の内蓋の存在(受け支え)に依存する方法をとる」とするものである。
図7(1)は、一対の外蓋を概ね平らな状態に連結した様子(封緘状態)を示す部分図である。
然様に短い長さ幅(G1)を本書では、「下方に落ち込まないよう押えるには足りない長さ幅」、あるいは「短い長さ幅」と称しているものである。
そのかたちは、長い長さ幅で成る下押えと、短い長さ幅を以って成る上押えとで「奥行きの浅い挟み口」を成す、と云うものでもある。
封緘具にとっても外蓋にとっても、無理なくあるいは損傷することなく封緘できると云うものである。
即ち、段ボール箱にも封緘具にも無理が掛からない状態を説明したものでもある。
段ボール箱は、図7(1)に示したかたちが、使用する経過の中で図7(4)に示すように緩やかな撓みをもつ場合がある。
本封緘具は、一対の外蓋を押える形態に遊びをもっていることから、このような撓みにも順応して適切に封緘状態を保持することができる。因みに、図7(2)(3)では撓みのない外蓋を連結するかたちを以って示したが、撓みを生じた外蓋であっても適切に封緘することができる。
本封緘具は、外蓋の撓みに順応する形態を成すものである。尚、本発明は上押えを小さく、薄くして、その撓みの中に上押えの存在が埋没することによって、荷扱いの邪魔にならないよう、あるいは支障にならないよう、最も撓みが大きくなる開口部の中央位置に取り付け得るもの、としているものでもある。
本封緘具は、図3、6で示すように、基本的な使い方として開口部の中央寄りの位置、即ち、一対の内蓋と内蓋とが向い合う間隔の内(内蓋が存在しない位置、内蓋が届かない位置)に取り付ける使い方を意識したものである。よって、段ボール箱の幅面を見る方向から透かし見るかたちは、図7(4)に示すように下押え(D3)の手前側に内蓋(C3)の存在が見えるものとなる。
図7(4)は、内蓋が一対の外蓋を受け支えている、あるいは短い長さ幅の上押えに代わって、一対の外蓋を受け支えている状況を示したものである。
例えば、上押えが長い長さ幅を成すものであったとしても、局所的に押える封緘方法をとる以上、結局は図7(4)に示すように、内蓋の受け支えにゆだねられるものになる。
このとき、例えば、上押えが長い長さ幅であったとするならば、上押えにとっても、また上押えの長い長さ幅によって押えられる外蓋にとっても大きな無理がかかる、然様なことから、無理が掛からない方法を選択すべきであり、本発明は、然様な思想を以って成したものである。
因みに、上記の実感あるいは評価は一例であって、段ボール箱の状態によって、あるいは外蓋の厚みや紙質の強さによって、あるいは評価する人によって、まちまちの結果になることは云うまでも無い。長さ幅を何センチにするかは任意に設定して良い。
図8は、一対の外蓋が、下方から(箱の内側から)押し上げる作用(P2)を受けたとき、上方に(外側に)浮き上がらないよう押えるに足る長さ幅をもつ下押えについて説明する図である。
図8(1)は、本封緘具について、封緘状態を段ボール箱の幅面を見る方向から見た部分図で、図3(4)、図6(4)に示した図と同じ図である。即ち、図8(1)は、一対の外蓋を概ね平らな状態に連結した様子を示す部分図である。
本封緘具に於ける下押えは、図8(4)に示すように一対の外蓋が平らに連結された状態で安定する所要の長さ幅(G2)をもつ、あるいは充分な長さ幅(G2)をもつ、とするものである。
然様に、一対の外蓋が平らに連結された状態で安定するための所要の長さ幅を、本書では「上方に浮き上がらないよう押えるに足る長さ幅」あるいは「長い長さ幅」と称しているものである。
本発明の封緘具は、内蓋が届かない位置に取り付け得る封緘具、あるいは封緘具を内蓋に直に絡ませることなく使用し得る封緘具として、一対の外蓋が上方に浮き上がらないよう押える機能として、下押えについて長い長さ幅を以って成るものとしているものである。下押えの長さ幅については、ゆとり(安全)を見て長めに設定するのが良い。
封緘具の側から云うならば、上方から下押しする作用を受けたとき(但し、内蓋の存在がないと仮定した状態に於いて)、敢えて、封緘具は押されるがまま落ち込み、一対の外蓋から外れ行くかたちを成す、と云うものである。
端的に云うならば、上押えの長さ幅の程度として、あるいは挟み口の形態として、上方から下押しする作用を受けたとき、押されるがまま一対の外蓋から外れて行くように構成したものである、と云うことである。
幅側側面に見るかたちについては、制約あるいは制限するものではないが、上押えの横幅は長すぎないようにすることが好ましい。
尚、使用する材料、材質について限定するものではないが、下押えは撓らない材質のものが良い。支柱は、強い材質のものが良い。実施例では、#12(2.6〜2.5ミリ径)の金属線を使用した。
本書では、それらの箱を包装箱と総称した。
以下は、「従来の封緘具(特許文献1、2のもの)について、下押えは一対の外蓋が上方に浮き上がらないよう押えるに足る所要の長さ幅をもち、上押えも一対の外蓋が下方に落ち込まないよう押えるに足る所要の長さ幅をもつ、即ち、封緘具自体として一対の外蓋を封緘状態に挟持する、あるいは保持する機能をもつものである。」と解釈した根拠を述べるものである。
その図13には、上押えの半径が、下押えの半径よりも小さくしたものを示している。そして「半径の大小関係が逆でも良い、この場合、材料の削減が可能である。」と説明している。
その図14には、「下押えが六角形とされ、上押えが矩形」のものを示している、そして「この図のように上押えのみならず下押えの形状は、その機能を発揮する限り任意である」と説明している。
それらのことから読み取れるように、本発明で云う技術思想に係るような、思想、概念をもつものでも、それを示唆するものでもない。
その和文抄録に「ふた2を上板3と保持板5が挟んで保持する。」と記載されている。また、同文献2の図5、6を以って、内蓋の支えに依存するような方法によらず、また、封緘具を内蓋に絡ませる方法によらず、封緘具自体で封緘状態を完成する形態をもつものであることを示している。
即ち、上方から下押しする作用を受けても、下方に(箱の内側に)落ち込まないように押えるに足る所要の長さ幅をもった上押えと、下方から押し上げる作用を受けても、上方に(箱の外に)浮き上がらないよう押えるに足る所要の長さ幅をもった下押えを構成して成るものである。
即ち、従来の封緘具は、内蓋の存在が有る無しにかかわらず、「上方から下押しする作用を受けたとき、下方に落ち込まないよう押えるに足る所要の長さ幅をもつ上押え」と「下方から押し上げる作用を受けたとき、上方に浮き上がらないよう押えるに足る所要の長さ幅をもつ下押え」を構成して成るものである。
以上に、従来の封緘具について解釈した根拠を述べた。
家庭用から産業用まで広い範囲の用途で実用することができる。
C1 幅面
C2 長さ面
C3 内蓋
C4 外蓋
封緘具
D1 上押え
D2 支柱
D3 下押え
尚、本封緘具は、一対の外蓋同士を連結するかたちで封緘する封緘具に関す。云いかえるなら、封緘具を内蓋に絡ませることなく、一対の外蓋の合せ目筋の任意の位置に取り付ける封緘具である。
例えば、特許文献1、2のものが、この類の封緘具である。
また、下押えについても、一対の外蓋が上方に浮き上がらないよう押えるに足る長さ幅を「長い長さ幅」とも云う。
段ボール箱の外蓋は、撓む(たわむ)性質をもつものであることから、重い箱が積み重ねられた場合などには、殊更に無理が掛かることになる。
即ち、段ボール箱ならびに封緘具に無理がかからないようにする、また段ボール箱を荷扱いする上で、前記したような支障が生じないよう、あるいは軽減されるようにすることである。云うならば、実用的な封緘具を得ることである。
本発明は、上押えについて、一対の外蓋が下方に落ち込まないよう押えるに足る機能をもつものとせず、その機能は、一対の内蓋の存在(受け支え)に依存する方法をとるものとした、と云うものである。
この方法を取ることにより、上押えの大きさを小さくできるものにした。即ち、上押えの長さ幅を短くすることができるものにした。
云ってみれば、内蓋の存在(受け支え)がないと仮定するならば、一対の外蓋は下方に(箱の内側に)落ち込んでしまう形態を成す、と云うものである。
上記については、図7を以って詳しく説明する。
また、封緘具にとっても、包装箱にとっても無理が掛からない封緘ができるものとなり、実用に適した封緘具を得ることができた。
包装箱は、段ボール箱を念頭にして説明する。
段ボール箱は、幅面と長さ面がある。主に幅面を見る方向から見たかたちで表現する。
本書では、一対の外蓋を左側と右側、即ち、左右に見るかたちで表現する。また、一対の外蓋の合せ目を縦筋に見るかたちで表現する。
封緘状態に於ける封緘具を、段ボール箱の長さ面(C2)を見る方向から見た側を幅側と云う。幅側の側面を幅側側面と云う。
封緘状態とは、封緘具を所定の体勢に装着した状態を云う。
封緘状態にない封緘具を見る表現に於いても、封緘状態にある封緘具に見立てて、同じく、長さ側、長さ幅、長さ側側面、幅側、幅側側面と云う。
側面から見るそれぞれの図は、内蓋の存在を省略しているので、この点を含んでおいていただきたい。
1つは、特許文献1に見る形態で、側面から見るかたちに於いて、支柱の左方または右方のどちらか片方に向いた挟み口を有して成る形態のものである。
もう1つは、特許文献2に見る形態で、側面から見るかたちに於いて、支柱の左方と右方の両方に向いた挟み口を有して成る形態のものである。
図1は、従来の封緘具(特許文献1の封緘具)である。
図1(2)に見るように、側面から見るかたちに於いて、支柱の左方または右方のどちらか片方に向く挟み口を有する形態の封緘具である。
図1(1)は、斜視図である。図1(2)は、幅側側面を見た(A方向から見た)側面図である。図1(3)は、長さ側側面を見た(B方向から見た)側面図である。
図1(1)(2)(3)は、同文献1の図2、7、9(B)のイメージを移した図である。
図2は、図1と比較して説明する本発明の封緘具である。
図2に示す封緘具は、図1のものと同じく側面から見るかたちに於いて、支柱の左方または右方のどちらか片方に向く挟み口を有する形態の封緘具である。
図2(1)は、斜視図である。図2(2)は、幅側側面を見た(A方向から見た)側面図である。図2(3)は、長さ側側面を見た(B方向から見た)側面図である。
このことについては、後段で改めて説明する。
図3(1)(3)は、図2に示した本封緘具について封緘する操作の過程を示した図である。
図3(2)は図3(1)の状態、図3(4)は図3(3)の状態を、段ボール箱の幅面(C1)を見る方向から見た部分図である。
図3(1)は、片方(右方)の外蓋に取り付けた様子を示した図である。この状態に於いて、下押えだけが相手方(左方)に差し出される。
差し出された下押えの上に、もう片方(左方)の外蓋を折り重ね、一対の外蓋を平らな状態にたたみ合わせた上で、上押えを回転させ、一対の外蓋を連結して封緘状態にする。
図3(3)は、封緘状態を示した図である。即ち、上押えを回転させ、上押えを一対の外蓋の上に掛け渡した状態を示した図である。
因みに、下押えの形状が円形ではなく、長手に延びる形状の場合であれば、即ち、幅側側面の幅(左右に延びる長さ)よりも、長さ側側面の長さ幅の方を長いかたちに成したものの場合であれば、「上押えを回転させ、上押えを一対の外蓋の上に掛け渡し、同時に下押えの長手方向(長さが延びる方向)を、一対の外蓋の合せ目筋(縦筋)に交叉する方向に向ける」、とする操作によって成した状態を示す図でもある。
図4は、従来の封緘具(特許文献2のもの)である。
図4(2)に見るように、側面から見るかたちに於いて、支柱の左方と右方の両方に向く挟み口を有する形態の封緘具である。
図4(1)は、平面図である。図4(2)は、幅側側面から見た(A方向から見た)側面図である。図4(3)は、長さ側側面を見た(B方向から見た)側面図である。
図4(1)(2)(3)は、同文献2の図2、3、1のイメージを移した図である。
図5は、図4と対比して説明する本発明の封緘具である。
図5に示す封緘具は、図4のものと同じく側面から見るかたちに於いて、支柱の左方と右方の両方に向く挟み口を有する形態の封緘具である。
図5(1)は、斜視図である。図5(2)は、幅側側面を見た(A方向から見た)側面図である。
図5(3)は、長さ側側面を見た(B方向から見た)側面図である。
図6(1)(3)は、図5に示した封緘具について、封緘する操作の過程を示した図である。
図6(2)は図6(1)の状態、図6(4)は図6(3)の状態を段ボール箱の幅面(C1)を見る方向から見た部分図である。
図6(1)は、一対の外蓋を浮かせた状態(半閉じ状態)にし、その合わせ目に本封緘具を挟み入れた様子を示した図である。この状態から、封緘具とともに一対の外蓋を下押しして、一対の外蓋を平らな状態にたたみ合せ、然る後に上押えを回転させて一対の外蓋を連結して封緘状態にする。
図6(3)は、封緘状態を示した図である、即ち、上押えを操作して、下押えの長手方向を外蓋の合せ目筋(縦筋)に交叉する方向に向けた状態を示した図である。
本封緘具は、下押えは一対の外蓋が上方に浮き上がらないよう押えるに足る長い長さ幅を成すものとする。対して、「上押えについては、一対の外蓋が下方に落ち込まないよう押えるには足りない短い長さ幅を以って成す」とするものである。
即ち、一対の外蓋が、下方に落ち込まないよう押える機能は「一対の内蓋の存在(受け支え)に依存する方法をとる」とするものである。
図7(1)は、一対の外蓋を概ね平らな状態に連結した様子(封緘状態)を示す部分図である。
然様に短い長さ幅(G1)を本書では、「下方に落ち込まないよう押えるには足りない長さ幅」、あるいは「短い長さ幅」と称しているものである。
そのかたちは、長い長さ幅で成る下押えと、短い長さ幅を以って成る上押えとで「奥行きの浅い挟み口」を成す、と云うものでもある。
段ボール箱は、図7(1)に示したかたちが、使用する経過の中で図7(4)に示すように緩やかな撓みをもつ場合がある。
本封緘具は、一対の外蓋を押える形態に遊びをもっていることから、このような撓みにも順応して適切に封緘状態を保持することができる。因みに、図7(2)(3)では撓みのない外蓋を連結するかたちを以って示したが、撓みを生じた外蓋であっても適切に封緘することができる。
本封緘具は、外蓋の撓みに順応する形態を成すものである。尚、本発明は上押えを小さく、薄くして、その撓みの中に上押えの存在が埋没することによって、荷扱いの邪魔にならないよう、あるいは支障にならないよう、最も撓みが大きくなる開口部の中央位置に取り付け得るもの、としているものでもある。
本封緘具は、図3、6で示すように、基本的な使い方として開口部の中央寄りの位置、即ち、一対の内蓋と内蓋とが向い合う間隔の内(内蓋が存在しない位置、内蓋が届かない位置)に取り付ける使い方を意識したものである。よって、段ボール箱の幅面を見る方向から透かし見るかたちは、図7(4)に示すように下押え(D3)の手前側に内蓋(C3)の存在が見えるものとなる。
図7(4)は、内蓋が一対の外蓋を受け支えている、あるいは短い長さ幅の上押えに代わって、一対の外蓋を受け支えている状況を示したものである。
例えば、上押えが長い長さ幅を成すものであったとしても、局所的に押える封緘方法をとる以上、結局は図7(4)に示すように、内蓋の受け支えにゆだねられるものになる。
このとき、例えば、上押えが長い長さ幅であったとするならば、上押えにとっても、また上押えの長い長さ幅によって押えられる外蓋にとっても大きな無理がかかる、然様なことから、無理が掛からない方法を選択すべきであり、本発明は、然様な思想を以って成したものである。
因みに、上記の実感あるいは評価は一例であって、段ボール箱の状態によって、あるいは外蓋の厚みや紙質の強さによって、あるいは評価する人によって、まちまちの結果になることは云うまでも無い。長さ幅を何センチにするかは任意に設定して良い。
図8は、一対の外蓋が、下方から(箱の内側から)押し上げる作用(P2)を受けたとき、上方に(外側に)浮き上がらないよう押えるに足る長さ幅をもつ下押えについて説明する図である。
図8(1)は、本封緘具について、封緘状態を段ボール箱の幅面を見る方向から見た部分図で、図3(4)、図6(4)に示した図と同じ図である。即ち、図8(1)は、一対の外蓋を概ね平らな状態に連結した様子を示す部分図である。
本封緘具に於ける下押えは、図8(4)に示すように一対の外蓋が平らに連結された状態で安定する所要の長さ幅(G2)をもつ、あるいは充分な長さ幅(G2)をもつ、とするものである。
然様に、一対の外蓋が平らに連結された状態で安定するための所要の長さ幅を、本書では「上方に浮き上がらないよう押えるに足る長さ幅」あるいは「長い長さ幅」と称しているものである。
本発明の封緘具は、内蓋が届かない位置に取り付け得る封緘具、あるいは封緘具を内蓋に直に絡ませることなく使用し得る封緘具として、一対の外蓋が上方に浮き上がらないよう押える機能として、下押えについて長い長さ幅を以って成るものとしているものである。下押えの長さ幅については、ゆとり(安全)を見て長めに設定するのが良い。
封緘具の側から云うならば、上方から下押しする作用を受けたとき(但し、内蓋の存在がないと仮定した状態に於いて)、敢えて、封緘具は押されるがまま落ち込み、一対の外蓋から外れ行くかたちを成す、と云うものである。
端的に云うならば、上押えの長さ幅の程度として、あるいは挟み口の形態として、上方から下押しする作用を受けたとき、押されるがまま一対の外蓋から外れて行くように構成したものである、と云うことである。
幅側側面に見るかたちについては、制約あるいは制限するものではないが、上押えの横幅は長すぎないようにすることが好ましい。
尚、使用する材料、材質について限定するものではないが、下押えは撓らない材質のものが良い。支柱は、強い材質のものが良い。実施例では、#12(2.6〜2.5ミリ径)の金属線を使用した。
本書では、それらの箱を包装箱と総称した。
以下は、「従来の封緘具(特許文献1、2のもの)について、下押えは一対の外蓋が上方に浮き上がらないよう押えるに足る所要の長さ幅をもち、上押えも一対の外蓋が下方に落ち込まないよう押えるに足る所要の長さ幅をもつ、即ち、封緘具自体として一対の外蓋を封緘状態に挟持する、あるいは保持する機能をもつものである。」と解釈した根拠を述べるものである。
その図13には、上押えの半径が、下押えの半径よりも小さくしたものを示している。そして「半径の大小関係が逆でも良い、この場合、材料の削減が可能である。」と説明している。
その図14には、「下押えが六角形とされ、上押えが矩形」のものを示している、そして「この図のように上押えのみならず下押えの形状は、その機能を発揮する限り任意である」と説明している。
それらのことから読み取れるように、本発明で云う技術思想に係るような、思想、概念をもつものでも、それを示唆するものでもない。
その和文抄録に「ふた2を上板3と保持板5が挟んで保持する。」と記載されている。また、同文献2の図5、6を以って、内蓋の支えに依存するような方法によらず、また、封緘具を内蓋に絡ませる方法によらず、封緘具自体で封緘状態を完成する形態をもつものであることを示している。
即ち、上方から下押しする作用を受けても、下方に(箱の内側に)落ち込まないように押えるに足る所要の長さ幅をもった上押えと、下方から押し上げる作用を受けても、上方に(箱の外に)浮き上がらないよう押えるに足る所要の長さ幅をもった下押えを構成して成るものである。
即ち、従来の封緘具は、内蓋の存在が有る無しにかかわらず、「上方から下押しする作用を受けたとき、下方に落ち込まないよう押えるに足る所要の長さ幅をもつ上押え」と「下方から押し上げる作用を受けたとき、上方に浮き上がらないよう押えるに足る所要の長さ幅をもつ下押え」を構成して成るものである。
以上に、従来の封緘具について解釈した根拠を述べた。
家庭用から産業用まで広い範囲の用途で実用することができる。
C1 幅面
C2 長さ面
C3 内蓋
C4 外蓋
封緘具
D1 上押え
D2 支柱
D3 下押え
Claims (3)
- (a)本発明は、一対の内蓋と一対の外蓋を有する包装箱の封緘具に関す、
(b)本封緘具は、支柱を介して、下押えと上押えとが連結されて成る、
(c)下押えは、一対の外蓋が上方(外側)に浮き上がらないよう押えるに足る「長い長さ幅」を成す、
(d)上押えは、一対の外蓋が下方(箱の内側)に落ち込まないよう押えるには足りない「短い長さ幅」を成す、
即ち、一対の外蓋が下方に落ち込まないよう押える機能は、「一対の内蓋の存在(受け支え)に依存する方法をとる」とする、
(e)上記の特徴を以って成る包装箱の封緘具。 - 側面から見るかたちに於いて、支柱の左方または右方のどちらか片方に向いた挟み口を有して成る請求項1記載の封緘具。
- 側面から見るかたちに於いて、支柱の左方と右方の両方に向いた挟み口を有して成る請求項1記載の封緘具。
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