JP2014198408A - 積層シート、容器本体、包装容器、該積層シートの製造方法および該容器本体の製造方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】本発明の積層シート1は、少なくとも、環状ポリオレフィン樹脂含有層2と、酸素の透過率が4ml/m2・day・MPa以下であるバリア層6と、を有することを特徴とする。また、バリア層6が、EVOH、MXDナイロン、ポリアミド系樹脂、ポリエチレンテレフタレート系樹脂、および、ポリ塩化ビニリデンからなる群から選ばれる少なくともいずれかを含有し、かつ酸素を吸収する機能を有する材料を含有する。また環状ポリオレフィン樹脂含有層2が、さらに非環状ポリオレフィン樹脂を含有する。また、本発明の容器本体は、積層シートを用いて成形したことを特徴とする。さらに、本発明の包装容器は、上記容器本体と、この容器本体の開口部を塞ぐように、フランジ部にシールされた蓋体とを備えたことを特徴とする。
【選択図】図1
Description
しかしながら、金属缶を用いた場合、酸素や水蒸気等の各種ガスバリア性については高い効果を発現するが、使用後の廃棄においては、金属缶を分別して処理しなければならないため、環境に与える負荷が大きいという問題があった。
そのため、食品や飲料などを貯蔵する包装材料自体、すなわち、フィルムやシート、容器等の包装体の構成材料そのものに酸素吸収機能を付与する手段が提案されている。
そこで、本発明は、酸素の吸収に伴って発生する臭気を抑制する、積層シート、容器本体、包装容器、該積層シートの製造方法および該容器本体の製造方法を提供することを目的とする。
すなわち、本発明の積層シートは、少なくとも、環状ポリオレフィン樹脂含有層と、酸素の透過率が4ml/m2・day・MPa以下であるバリア層と、を有することを特徴とするものである。
この発明では、積層シートが、酸素の透過率が4ml/m2・day・MPa以下であるバリア層を有するので、高い酸素透過遮断性を備えた積層シートを提供できる。このうち、バリア層は、酸素の透過率が3ml/m2・day・MPa(≒0.3cc/m2・day・atm)以上であることが特に好ましい。
ここで、酸素透過率は、20℃、65%RHの環境下で厚みが20μmのフィルムを、例えば、フィルム表面側からフィルム裏面側へと透過する酸素量を測定することにより求められる。
また、積層シートが、環状ポリオレフィン樹脂含有層を有するので、酸素の吸収に伴ってバリア層から生じる臭気が拡散しても、環状ポリオレフィン樹脂含有層によって拡散が防止されるので、被包装物への臭気の付着を防ぐことが期待できる。従って、例えば、本発明の積層シートを用いて、容器を成形したときに、食品や飲料なとの内容物への臭気の付着を防ぐことが期待できる。
この発明では、酸素透過性が低いEVOH、MXDナイロン、ポリアミド系樹脂、ポリエチレンテレフタレート系樹脂、および、ポリ塩化ビニリデンからなる群から選ばれる少なくともいずれかを含有させることで、酸素を吸収する機能を有する材料による酸素吸収が効率よく行われる。
この発明では、酸素を吸収する機能を有する材料として不飽和結合を含む脂環式構造を有する有機化合物、不飽和カルボン酸塩、共役ジエン重合体環化物、および、芳香族ビニル−共役ジエンブロック共重合体環化物のうち、少なくともいずれかを有効成分とすることで、バリア層に高い酸素吸収性を付与することができる。
この発明では、環状ポリオレフィン樹脂含有層は非環状ポリオレフィン樹脂を含有するので、環状ポリオレフィン樹脂含有層の下層との密着性やシール性が向上する。
この発明では、上記構成の積層シートを用いて成形しているので、酸素の吸収に伴ってバリア層から生じる臭気が拡散しても、環状ポリオレフィン樹脂含有層によって拡散が防止されるので、食品や飲料などの内容物への臭気の付着を防ぐことができる。
この発明では、環状ポリオレフィン樹脂含有層がバリア層よりも内容物と接触する側に位置しているので、酸素吸収に伴ってバリア層から臭気が生じたとしても、臭気の拡散が環状ポリオレフィン樹脂含有層で防止されるので、内容物に臭気が移ることがない。
フランジ部の容器本体の開口部側の表面層に切り込みが設けられているので、フランジ部と蓋体とをヒートシールして密封包装した包装容器を開封する際に、切り込み部分から容易に開封することができる。
本発明の容器本体においては、前記切り込みは、前記表面層の厚さ寸法以上の深さに設けられた構成とすることが好ましい。
この発明では、表面層の厚さ寸法以上の深さに切り込みを設けているので、例えばシールされた蓋体を開封する際、層間剥離型の場合には、表面層が第一基材層との間で層間剥離された後、確実に切り込みにより開口部側で表面層の層間剥離が解除されて蓋体と表面層との間で剥離し、確実に開口部を開封できる。
また、凝集剥離型の場合には、表面層が凝集剥離された後、確実に切り込みにより開口部側で表面層の凝集剥離が解除されて蓋体と表面層との間で剥離し、確実に開口部を開封できる。
この発明では、上記構成により、蓋体を剥がして開封するときに、表面層と基材層との層間で剥離、または、表面層を凝集剥離させることができるので、蓋体であるトップフィルムと容器本体のフランジ部が強固に接着していてもイージーピールが可能となり、剥離表面を美しくすることができる。また、容器本体と蓋体とのヒートシール部分を強固に接着させることができるので、密封性にも優れている。
この発明では、上記構成により、本発明の積層シートを製造できる。
この発明では、上記構成により、本発明の容器本体を製造できる。
以下、本発明に係る第1実施形態の積層シートを説明する。
[積層シートの構成]
図1に、第1実施形態における積層シートの一例の概略構成を示す。
図1に示すように、第1実施形態の積層シート1は、少なくとも、環状ポリオレフィン樹脂含有層2と、酸素の透過率が4ml/m2・day・MPa以下であるバリア層6と、を有する。
第1実施形態の積層シート1では、3層以上の積層構造を有し、積層シートの少なくとも一方の表面層が環状ポリオレフィン樹脂含有層により構成されることが好ましい。
環状ポリオレフィン樹脂含有層2は、少なくとも環状ポリオレフィン(COP:Cyclic Olefin Polymer、COC:Cyclic Olefin Copolymer)樹脂を含有する層をいい、後述するバリア層の酸素吸収に伴って生じる臭気の拡散を防止するために設けられる。
環状ポリオレフィン樹脂は、主鎖あるいは側鎖に環状脂肪族炭化水素を有するポリオレフィン系樹脂をいう。環状脂肪族炭化水素としては、例えば下記の構造式で表されるものが挙げられる。
環状ポリオレフィン樹脂の市販品としては、例えば、日本ゼオン社製のゼオネックス(登録商標)およびゼオノア(登録商標)、JSR社製のアートン(登録商標)、三井化学社製のアペル(登録商標)、ポリプラスチックス社製のトパス(登録商標)などが挙げられる。
環状ポリオレフィン樹脂含有層2中の環状ポリオレフィン樹脂の含有割合は、効果の観点より40質量%以上90質量%以下が好ましく、50質量%以上80質量%以下が特に好ましい。
環状ポリオレフィン樹脂含有層の厚みは、30μm以上500μm以下が好ましく、50μm以上400μm以下が特に好ましい。
バリア層6は、酸素の透過率が4ml/m2・day・MPa(≒0.4cc/m2・day・atm)以下である層をいう。バリア層6を備えることにより、酸素透過遮断性を備えた積層シート1を提供できる。このうち、バリア層6は、酸素の透過率が3ml/m2・day・MPa(≒0.3cc/m2・day・atm)以上であることが特に好ましい。
ここで、酸素透過率は、20℃、65%RHの環境下で厚みが20μmのフィルムを、例えば、フィルム表面側からフィルム裏面側へと透過する酸素量を測定することにより求められる。
バリア層6としては、エチレン・ビニルアルコール共重合体(EVOH)およびメタキシレンジアミン(MXD)ナイロン、ポリアミド系樹脂、ポリエチレンテレフタレート系樹脂、および、ポリ塩化ビニリデンからなる群から選ばれる少なくともいずれかを含有し、かつ酸素を吸収する機能を有する材料を含有することが好ましい。
酸素を吸収する機能を有する材料としては、不飽和結合を含む脂環式構造を有する有機化合物、不飽和カルボン酸塩、共役ジエン重合体環化物、および、芳香族ビニル−共役ジエンブロック共重合体環化物のうち、少なくともいずれかを有効成分とすることが好ましい。
不飽和結合を含む脂環式構造を有する有機化合物としては、不飽和結合(炭素−炭素二重結合)を含む脂環式構造を有し分子量が3000以下の有機化合物が好ましい。
上記有機化合物に含まれる不飽和脂環式炭化水素基の代表的な例としては、例えば、シクロヘキセニル基、シクロヘキセニレン基、シクロオクテニル基、シクロオクテニレン基が挙げられる。なお、脂環式構造において不飽和結合に隣接するメチレン基が置換されていないことが好ましい。そのような構成によれば、高い酸素吸収能が得られるとともに、有機化合物の酸化による低分子化合物の発生を抑制できる。
また、上記不飽和結合を含む脂環式構造を有する有機化合物とともに、酸素吸収促進剤を含有してもよい。
不飽和カルボン酸塩としては、パルミトレイン酸、オレイン酸、リノール酸、リノレン酸、アラキドン酸、パリナリン酸、ダイマー酸、ドコサヘキサエン酸、エイコサペンタエン酸、魚油脂肪酸、アマニ油脂肪酸、大豆油脂肪酸、桐油脂肪酸、糖油脂肪酸、胡麻油脂肪酸、綿実油脂肪酸、菜種油脂肪酸およびトール油脂肪酸からなる群より選ばれる少なくとも1つの不飽和カルボン酸と、アルカリ金属、アルカリ土類金属、13族元素および14族元素からなる群より選ばれる少なくとも1つの元素の陽イオンとの塩が挙げられる。
また、上記不飽和カルボン酸塩とともに、酸素吸収促進剤を含有してもよい。
共役ジエン重合体環化物としては、酸触媒の存在下に共役ジエン重合体を環化反応させて得られるものであって、分子中に共役ジエン単量体単位に由来する環構造を有するものが挙げられる。
共役ジエン重合体は、共役ジエン単量体の単独重合体若しくは共重合体又は共役ジエン単量体とこれと共重合可能な他の単量体との共重合体である。
共役ジエン重合体環化物の不飽和結合減少率は、10%以上であり、40%以上75%以下が好ましく、55%以上70%以下がより好ましい。
ここで、不飽和結合減少率は、共役ジエン重合体中の共役ジエン単量体単位部分において、不飽和結合が環化反応によって減少した程度を表す指標であり、プロトンNMR分析により、共役ジエン重合体中の共役ジエン単量体単位部分において、全プロトンのピーク面積に対する二重結合に直接結合したプロトンのピーク面積の比率を、環化反応前後について、それぞれ求め、その減少率を計算することにより求められる。
芳香族ビニル−共役ジエンブロック共重合体環化物としては、少なくとも1つの、質量平均分子量が1000以上500000以下の芳香族ビニル重合体ブロックと、少なくとも1つの共役ジエン重合体環化物ブロックと、からなる。芳香族ビニル重合体ブロックは、芳香族ビニル単量体を重合して得られる重合体のブロックである。
芳香族ビニル重合体ブロックの質量平均分子量は、1000以上500000以下、好ましくは3000以上300000以下、より好ましくは5000以上100000以下、特に好ましくは8000以上50000以下である。この質量平均分子量が低すぎると、酸素吸収剤の初期の機械的強度が低下する傾向にあり、また、酸素吸収後の機械的強度の低下が大きくなる傾向にある。逆に、質量平均分子量が高すぎると、共役ジエン重合体環化物ブロックの割合が相対的に低下して、酸素吸収量が低下する傾向にある。
なお、質量平均分子量は、GPC(Gel Permeation Chromatography)を用いて測定される、標準ポリスチレン換算の値である。
共役ジエン重合体ブロックを形成するのに用いる共役ジエン単量体としては、例えば、1,3−ブタジエン、イソプレン、2,3−ジメチル−1,3−ブタジエン、2−フェニル−1,3−ブタジエン、1,3−ペンタジエン、2−メチル−1,3−ペンタジエン、1,3−ヘキサジエン、4,5−ジエチル−1,3−オクタジエン、3−ブチル−1,3−オクタジエン等が挙げられる。中でも、1,3−ブタジエンおよびイソプレンが好ましく、イソプレンがより好ましく使用できる。これらの単量体は、単独で用いても2種以上を併用してもよい。
共役ジエン重合体ブロックは、共役ジエン単量体単位のみからなるものが特に好ましいが、共役ジエン単量体単位以外の他の単量体単位を含んでいてもよい。他の単量体単位としては、例えば、α−メチルスチレン、スチレン等の芳香族ビニル単量体に由来する単量体単位が挙げられる。
ここで、不飽和結合減少率は、共役ジエン重合体中の共役ジエン単量体単位部分において、不飽和結合が環化反応によって減少した程度を表す指標であり、プロトンNMR分析により、共役ジエン重合体中の共役ジエン単量体単位部分において、全プロトンのピーク面積に対する二重結合に直接結合したプロトンのピーク面積の比率を、環化反応前後について、それぞれ求め、その減少率を計算することにより求められる。
バリア層6の層厚は、5μm以上400μm以下が好ましく、50μm以上300μm以下が特に好ましい。
上記環状ポリオレフィン樹脂含有層、バリア層の他に、設けられるその他の層は、特に限定されるものではないが、以下に示す材料を用いて形成された層を設けることができる。
例えば、ポリオレフィン系樹脂、ポリエステル系樹脂およびこれらのブレンド材料などの材料を好適に用いることができる。ポリオレフィン系樹脂としては、ポリプロピレン系樹脂、ポリエチレン系樹脂などが挙げられ、ポリエステル系樹脂としては、ポリエチレンテレフタレート(PET)などが挙げられる。
このような積層シート1は、Tダイを用いた共押出成形法により成形される。すなわち、各層に対応した押出機を使用し、各押出機から押し出された樹脂をマルチマニホールドTダイに導入し、各樹脂層を扁平なシート状とした後に積層を行うことで製造される。なお、通常のTダイの前に設けた特殊ブロックで合流させるフィードブロック方式により共押出成形してもよい。
したがって、第1実施形態によれば、以下の効果を奏することができる。
(1)積層シート1が、酸素の透過率が4ml/m2・day・MPa以下であるバリア層6を有するので、高い酸素透過遮断性を備えた積層シート1を提供できる。
(2)また、積層シート1が、環状ポリオレフィン樹脂含有層2を有するので、酸素の吸収に伴ってバリア層6から生じる臭気が拡散しても、環状ポリオレフィン樹脂含有層2によって拡散が防止されるので、被包装物への臭気の付着を防ぐことが期待できる。従って、例えば、本実施形態の積層シート1を用いて、容器を成形したときに、食品や飲料なとの内容物への臭気の付着を防ぐことが期待できる。
(3)環状ポリオレフィン樹脂含有層2は非環状ポリオレフィン樹脂を含有するので、環状ポリオレフィン樹脂含有層2の下層との密着性やシール性が向上する。
(5)酸素を吸収する機能を有する材料として不飽和結合を含む脂環式構造を有する有機化合物、不飽和カルボン酸塩、共役ジエン重合体環化物、および、芳香族ビニル−共役ジエンブロック共重合体環化物のうち、少なくともいずれかを有効成分とすることで、バリア層に高い酸素吸収性を付与することができる。
次に、本発明に係る第2実施形態の積層シートを図面に基づいて説明する。
また、以降の説明に当たり、上記第1実施形態と同一の構成については、その説明を省略又は簡略化する。
[積層シートの構成]
第2実施形態の積層シートの層構成としては、例えば、
(a)環状ポリオレフィン樹脂含有層/基材層/バリア層
(b)環状ポリオレフィン樹脂含有層/第一接着層/バリア層/第二接着層/基材層
(c)環状ポリオレフィン樹脂含有層/第一基材層/第一接着層/バリア層/第二接着層/第二基材層
(d)環状ポリオレフィン樹脂含有層/第一基材層/第二基材層/第一接着層/バリア層/第二接着層/第三基材層/第四基材層
(e)第一基材層/環状ポリオレフィン樹脂含有層/第二基材層/第一接着層/バリア層/第二接着層/第三基材層/第四基材層
等の構造を挙げることができる。上記(c)〜(e)の構造のように、層構成中に複数の基材層が繰り返し設けられていてもよい。このうち、上記(d)の構造が好適である。
なお、上記構成に限定されるものではない。
図2に示すように、第2実施形態の積層シート1Aは、環状ポリオレフィン樹脂含有層2Aと、第一基材層3と、第二基材層4と、第一接着層5と、バリア層6Aと、第二接着層7と、第三基材層8と、第四基材層9と、を有する。
この積層シート1Aを容器とした場合は、環状ポリオレフィン樹脂含有層2Aがバリア層6Aよりも内容物側に位置するように成形されることが好ましい。
環状ポリオレフィン樹脂含有層2Aは、上述の第1実施形態の環状ポリオレフィン樹脂含有層2と同一構成であるので、その説明を省略する。
また、環状ポリオレフィン樹脂含有層2Aは、他の基材とヒートシール可能な層であって、他の基材と第2実施形態の積層シート1Aとを剥離したときに、他の基材と共に剥離する機能を有していてもよい。
例えば、環状ポリオレフィン樹脂含有層2Aは、第2実施形態の積層シート1Aを加熱することにより、他のフィルム等とヒートシールができる。例えば、第2実施形態の積層シート1Aを容器本体の形状に成形したときに、被包装物と接し且つ蓋体のシーラントとヒートシールできる。この場合、蓋体と容器本体とをヒートシールした包装容器の開封時に、蓋体とヒートシールされた部分の環状ポリオレフィン樹脂含有層2Aは、蓋体と共に容器本体から剥離する。
第一基材層3は、積層シート1Aで主要となる層である。
第一基材層3としては、例えば、ポリプロピレン(PP)系樹脂、ポリエチレン(PE)系樹脂、ポリアミド系樹脂、ポリエチレンテレフタレート系樹脂などの樹脂組成物が用いられるがこれに限られない。
第一基材層3の厚みは、積層シート1Aや、この積層シート1Aを用いて成形した容器本体などの強度などに応じて適宜設定することができ、特に限定されないが、30μm以上500μm以下が好ましく、50μm以上400μm以下がさらに好ましい。厚みが下限値未満では、強度が不十分となる傾向にある。
第二基材層4は、第一基材層3に隣接して第一基材層3の下層を構成し、積層シート1Aの主要となる層である。
この第二基材層4では、上記第一基材層3に使用される樹脂の他に、タルクなどの無機フィラーが配合されていてもよい。タルクとは、含水珪酸マグネシウムのマスターバッチ原料であり、具体的には、信和プラスチック株式会社製「S−U3」、カルプ工業株式会社製「MP465−2」などを用いることができる。
タルクを配合することで、剛性に優れた積層シート1Aを提供することができる。また、タルクは、酸素分子や水分子の侵入を物理的にブロックする働きをする。したがって、第二基材層4にタルクが配合されていることにより、バリア性が向上するとともに、水分が第二基材層4に侵入するのを防止することができる。
第二基材層4の厚みは、100μm以上500μm以下が好ましく、150μm以上400μm以下がさらに好ましい。
第一接着層5は、第二基材層4とバリア層6Aとを接着する層である。
第一接着層5としては、例えば、ウレタン系のエラストマー、スチレン系のエラストマー、無水マレイン酸変性ポリエチレン、無水マレイン酸変性ポリプロピレン、エチレン酢酸ビニル(EVA)などの材料を好適に用いることができる。
第一接着層5の厚みは、5μm以上60μm以下が好ましく、10μm以上50μm以下がさらに好ましい。
バリア層6Aは、上述の第1実施形態のバリア層6と同一構成であるので、その説明を省略する。
第二接着層7は、バリア層6Aと第三基材層8とを接着する層である。
第二接着層7としては、上記第一接着層5で使用する材料と同様の材料を好適に用いることができる。また、上記第一接着層5で使用する材料とは異なる材料を用いてもよい。
第二接着層7の厚みは、5μm以上60μm以下が好ましく、10μm以上50μm以下がさらに好ましい。
この第三基材層8では、上記第二基材層4と同様にタルクなどの無機フィラーが配合されていてもよい。
第三基材層8としては、上記第二基材層4で使用する材料と同様の材料を好適に用いることができる。また、上記第二基材層4で使用する材料とは異なる材料を用いてもよい。
第三基材層8の厚みは、100μm以上500μm以下が好ましく、150μm以上400μm以下がさらに好ましい。
第四基材層9は、外表層を形成する層である。
第四基材層9としては、隣接する層と相性の良い材料が用いられ、例えば、上記第一基材層3、第二基材層4、あるいは第三基材層8で使用する材料と同様の材料を好適に用いることができる。また、上記第一基材層3、第二基材層4、あるいは第三基材層8で使用する材料とは異なる材料を用いてもよい。
第四基材層9の厚みは、積層シート1Aや、この積層シート1Aを用いて成形した容器本体などの強度などに応じて適宜設定することができ、特に限定されないが、30μm以上500μm以下が好ましく、50μm以上400μm以下がさらに好ましい。厚みが下限値未満では、強度が不十分となる傾向にある。
したがって、第2実施形態によれば、前述した第1実施形態と同様の効果を奏することができる。
なお、以上に説明した態様は、本発明の一態様を示したものであって、本発明は、前記した実施形態に限定されるものではなく、本発明の目的および効果を達成できる範囲内での変形や改良が、本発明の内容に含まれるものであることはいうまでもない。また、本発明を実施する際における具体的な構造および形状などは、本発明の目的および効果を達成できる範囲内において、他の構造や形状などとしてもよい。
例えば、上記第2実施形態では、図2に示す層構造の積層シート1Aを説明したが、これらの層の間に、他の機能を有する層、例えば、保香性、耐薬品性、遮光性、UVカット性などを有する層が設けられていてもよい。
次に、本発明に係る第3実施形態の包装容器を図面に基づいて説明する。
[包装容器の構成]
図3は、第3実施形態の容器と蓋体とから構成された包装容器の部分断面図である。
図3に示すように、包装容器10は、内容物が収納される容器本体11と、この容器本体11の中心部に形成された被包装物収納用の開口部12を塞ぐ蓋体13と、を備えている。
蓋体13は、容器本体11の開口部12の周縁から径方向外側に突設されたフラット状のフランジ部14において、ヒートシールされている。
このような包装容器10は、図3に示すように、蓋体13の一部が突出して形成された把持部15がフランジ部14から離れる方向に引っ張られることにより、蓋体13がフランジ部14から剥離されて開封される。
[蓋体の構成]
図3に示すように、蓋体13は、表面基材16とシーラント17とから構成されている2層フィルムである。表面基材16としては、ポリエチレンテレフタレート(PET)フィルム、二軸延伸ナイロンフィルム(O−Ny)などを使用することができる。また、シーラント17としては、PP系樹脂、PE系樹脂、ポリアミド系樹脂、ポリエステル系樹脂、エチレン−酢酸ビニル共重合体(EVA)系樹脂、ポリスチレン(PS)系樹脂などの樹脂組成物を使用することができる。
蓋体13を製造する方法としては、共押出、熱ラミネーション、ドライラミネーションなどの方法やこれらの方法を組み合わせた方法を採用することができる。
なお、第3実施形態では蓋体13を表面基材16とシーラント17とから構成された2層フィルムとしたが、単層フィルムであっても、3層以上の多層フィルムであってもいずれでもよく、特に制限はない。
第3実施形態の容器本体11は、前述した第2実施形態の積層シート1Aを用いて成形した容器である。
図3に示すように、容器本体11は、内容物が収納される凹部18と、凹部18の開口部12の周縁から外側に突設して形成されたフランジ部14と、を備えている。凹部18は、容器本体11の底を形成する底部19と、底部19から立ち上げられて形成された壁部20と、を備えている。フランジ部14は、開口部12の周縁から径方向外側に突設されている。また、フランジ部14は、その面方向が底部19の面方向と略平行になるようにフラット状に形成されている。なお、フランジ部14は、容器本体11への蓋体13のシールを容易にするため、フランジ部14の位置を開口部12の面方向に対して斜め上方向に傾斜するように構成して、フランジ部14を立たせ気味にしてもよい。また、シール後のフランジが反らないように、開口部12の面方向に対して斜め下方向に傾斜するように構成して、フランジ部14を寝かせ気味にしてもよい。
ここで、切り込み23は、表面層21の切り込み23の位置における厚さ方向の一部が残る状態でも、蓋体13を開封した際に表面層21が切り込み23の位置で切断され、切り込み23より開口部12側の表面層21まで層間剥離しないような深さ以上であれば特に限定されない。特に、基材層22に達する深さ、すなわち表面層21の厚さ寸法以上の深さに設けられていることが好ましい。なお、切り込み23は、例えば積層シート1Aから容器本体11を成形する際に金型に設けられた爪状部材により成形動作で一連に形成したり、容器本体11の成形後に切込形成したりしてもよい。
また、切り込み23は、フランジ部14の全周にわたって設けてもよいし、フランジ部14の一部だけ残しておいてもよい。容器本体11から蓋体13を剥離するときに、容器本体11と蓋体13とが完全に分離せず、蓋体13の一部が容器本体11に付いたままの状態にする場合は、剥離する部分に切り込みを入れ、剥離しない部分には切り込みを入れないようにすればよい。
容器本体11の表面層21と、蓋体13のシーラント17とは、容器本体11のフランジ部14において、ヒートシールにより融着される。
容器本体11は、前述した第2実施形態の積層シート1Aを真空成形、圧空成形等の成形方法により、カップ状やトレー状など任意の形状に成形される。
次に、第3実施形態の容器本体の製造方法に用いる製造装置について説明する。
図4は、第3実施形態における容器本体の製造装置の一部を示す概略構成図である。
容器本体は、プラグアシスト真空成形、プラグアシスト圧空成形などの公知の方法で積層シートに熱成形を行うことで形成されるが、ここでは、その一部である容器本体成形装置について説明する。
フランジ押さえ部材120は、金型110の凹部111の開口部の外縁に沿った環状の平板状に形成され、金型110の平面部112と対向する平坦な押さえ面121を有している。また、フランジ押さえ部材120はスプリング140に連結されており、ばね定数の異なるばねに交換することによって圧力が調整可能となっている。
なお、前述したフランジ部14を開口部12の面方向に対して斜め上方向に傾斜するように構成させるためには、金型110の平面部112を、凹部111の上端の面方向に対して斜め上方向に傾斜するように形成し、フランジ押さえ部材120も金型110の平面部112の傾斜と同様の傾斜を持たせた容器本体成形装置100を用いることにより成形できる。また、前述したフランジ部14を開口部12の面方向に対して斜め下方向に傾斜するように構成させるためには、金型110の平面部112を、凹部111の上端の面方向に対して斜め下方向に傾斜するように形成し、フランジ押さえ部材120も金型110の平面部112の傾斜と同様の傾斜を持たせた容器本体成形装置100を用いることにより成形できる。
次に、第3実施形態の容器本体の製造方法(容器本体成形工程)について説明する。
容器本体11は、プラグアシスト真空成形、プラグアシスト圧空成形などの公知の方法で積層シートに熱成形を行うことで形成されるが、前述の容器本体成形装置100がその一部を担っている。
先ず、加熱されて軟化した積層シートが容器本体成形装置100に導入される。
積層シートが金型110の上面側に到達したところで、プラグ130を積層シートに接近させる。この場合、プラグ130と積層シートとで囲まれた空間は密閉状態となる。そして、積層シートを予備成形すると共に、プラグ130の積層シートと面する側に設けられた図示しない圧空チャンバーにより高圧空気を注入して圧空状態にしながら凹部111に押しつけ、プラグアシスト圧空成形を行い、容器本体11の形状に熱成形される。
そして、フランジ押さえ部材120による圧力は、10kg/cm2以上25kg/cm2以下の範囲となるようにスプリング140にて調整することが好ましい。
また、フランジ押さえ部材120の温度は10℃以上160℃以下の範囲となるように調整されることが好ましい。圧力および温度が上記範囲内であれば、蓋体とシールするフランジ部14の厚みを適度な厚みで、かつ平坦に成形できる。
このようにして積層シートを熱成形することにより、図3に示すような、被包装物収納用の開口部12とこの開口部12周縁から外側に突設されるフランジ部14が設けられた容器本体11を得ることができる。
次に、第3実施形態に係る包装容器を製造する方法について説明する。
先ず、上記のようにして得られた容器本体11に、内容物を充填する。
そして、容器本体11のフランジ部14に蓋体13が載せられ、これらがヒートシールされる。ヒートシールの強度は、積層シート1Aの環状ポリオレフィン樹脂含有層2Aと、この環状ポリオレフィン樹脂含有層2Aと隣接する第一基材層3との接着強度より強い。ヒートシールの接着強度は、温度、圧力、時間などのヒートシール条件、各層の厚み、樹脂選定などにより適宜調整することができる。
ヒートシールはシールバーが蓋体13の上からフランジ部14のフラット面に押し当てられて行われ、ヒートシールされた容器本体11と蓋体13との間には環状のシール部が形成されることになる。
したがって、第3実施形態によれば、以下の効果を奏することができる。
(1)本実施形態の容器本体11は、前述した第2実施形態の積層シート1Aを用いて成形しているので、酸素の吸収に伴ってバリア層6Aから生じる臭気が拡散しても、環状ポリオレフィン樹脂含有層2Aによって拡散が防止されるので、食品や飲料などの内容物への臭気の付着を防ぐことができる。
(2)環状ポリオレフィン樹脂含有層2Aがバリア層6Aよりも内容物と接触する側に位置しているので、酸素吸収に伴ってバリア層6Aから臭気が生じたとしても、臭気の拡散が環状ポリオレフィン樹脂含有層2Aで防止されるので、内容物に臭気が移ることがない。
(4)フランジ部14の容器本体11の開口部側の表面層21に切り込み23が設けられているので、フランジ部14と蓋体13とをヒートシールして密封包装した包装容器10を開封する際に、切り込み23部分から容易に開封することができる。
(5)切り込み23の深さを、少なくとも表面層21の厚さ寸法以上としている。
このため、シールされた蓋体13を開封する際、表面層21が基材層22との間で層間剥離された後、切り込み23により開口部12側で表面層21の層間剥離が確実に解除されて蓋体13と表面層21との間で剥離し、確実に開口部12を良好に開封できる。
上記第3実施形態では、容器本体11の表面層21と基材層22は、フランジ部14に蓋体13をシールしたときに、フランジ部14と蓋体13のシーラント17の接着力が、表面層21と基材層22との層間接着力より大きくなるような構成としたが、フランジ部14と蓋体13のシーラント17の接着力が、表面層21を構成する樹脂の凝集破壊力より大きくなるように構成されてもよい。この構成では、蓋体13を剥がすときに、表面層21が凝集剥離して、開封が良好に行われることになる。
また、上記第3実施形態では、容器本体11の表面層21を、積層シート1Aの環状ポリオレフィン樹脂含有層2Aから構成されることとしたが、環状ポリオレフィン樹脂含有層2Aの上層に、容器本体11の表面層21を構成する層を別途設けてもよい。
なお、実施例および比較例に示した評価方法は以下の通りである。
積層シートから作製した容器中に水を充填し、蓋体で密封した状態で1ヶ月間保存した。その後、容器中に充填した水を試料バックに移し替えて密封し、試料バック中に窒素を充填して2時間静置した。そして、静置した後の試料バックに上記におい識別装置に接続して、水の臭気を測定した。
臭気性評価は、臭気指数相当値が25以下を「○」、25より大きい場合を「×」とした。
積層シートと蓋体とをヒートシールし、15mm幅に切断したものを評価試料として用意した。この評価試料の、密着性を評価する層を上記フォースゲージにより135°方向に引っ張ることで引張強度を測定した。
密着性評価は、蓋体と表面層間の密着性が、表面層と基材層間の密着性よりも低い場合を「×」とした。蓋体と表面層間の密着性が、表面層と基材層間の密着性よりも高い場合を「△」とした。蓋体と表面層間の密着性が、表面層と基材層間の密着性よりも高く、かつ、表面層と基材層の層間強度が0.2kgf/15mmよりも高い場合を「○」とした。
環状ポリオレフィン樹脂(ポリプラスチックス社製8007F)、ポリプロピレン系樹脂(プライムポリマー社製E105GM)とポリエチレン系樹脂(宇部丸善ポリエチレン社製R300)、タルク(信和プラスチック社製S−U3)、接着剤(三菱化学社製P604V)、EVOH(クラレ社製SP521B)、および、O2吸収剤(クラレ社製エバールAP、日本ゼオン社製クインティア)を用意した。上記原料を用いて図2に示す積層シート1Aを作製した。各層の材質及び各層の厚みを以下の表1に示す。
また図3に示す形状の表面基材16とシーラント17とから構成された蓋体13を用意した。なお、表面基材16を構成する材料としてはナイロンを、シーラント17を構成する材料としてはポリエチレンを使用した。
上記用意した蓋体13と、上記作製した容器本体11とをヒートシールして包装容器10とした。
得られた包装容器について上記評価を行った。その結果を次の表2に示す。
積層シート1Aの表面層を構成する樹脂として、COCが60質量%、および、メタロセンPP(日本ポリエチレン社製KF480)が40質量%の混合材料を用いた以外は、実施例1と同様にして積層シート1Aを作製した。作製した積層シート1Aを用い、実施例1と同様にして包装容器10を得た。得られた包装容器10について上記評価を行った。その結果を次の表2に示す。
バリア層6Aを構成する樹脂の種類をMXナイロン(三菱ガス化学社製S6011)に変更した以外は、実施例1,2と同様にして積層シート1Aを作製した。作製した積層シート1Aを用い、実施例1と同様にして包装容器10を得た。得られた包装容器10について上記評価を行った。その結果を次の表2に示す。
表面層を設けない以外は、実施例1と同様にして積層シートを作製した。作製した積層シートを用い、実施例1と同様にして包装容器を得た。得られた包装容器について上記評価を行った。その結果を次の表2に示す。
表面層を設けない以外は、実施例3と同様にして積層シートを作製した。作製した積層シートを用い、実施例1と同様にして包装容器を得た。得られた包装容器について上記評価を行った。その結果を次の表2に示す。
一方、実施例1〜4では、臭気性に優れた評価が得られており、高い酸素透過遮断性を備えていることが確認された。
また、表面層にメタロセンPPが含まれていない実施例1,3では、密着性に劣る結果が得られていることから、下層との密着性やシール性を高めるためには、メタロセンPPが含まれる必要があることが判った。
Claims (15)
- 少なくとも、環状ポリオレフィン樹脂含有層と、酸素の透過率が4ml/m2・day・MPa以下であるバリア層と、を有する
ことを特徴とする積層シート。 - 請求項1に記載の積層シートにおいて、
前記バリア層が、エチレン・ビニルアルコール共重合体(EVOH)、メタキシレンジアミン(MXD)ナイロン、ポリアミド系樹脂、ポリエチレンテレフタレート系樹脂、および、ポリ塩化ビニリデンからなる群から選ばれる少なくともいずれかを含有し、かつ酸素を吸収する機能を有する材料を含有する
ことを特徴とする積層シート。 - 請求項2に記載の積層シートにおいて、
前記酸素を吸収する機能を有する材料が、不飽和結合を含む脂環式構造を有する有機化合物、不飽和カルボン酸塩、共役ジエン重合体環化物、および、芳香族ビニル−共役ジエンブロック共重合体環化物のうち、少なくともいずれかを有効成分とする
ことを特徴とする積層シート。 - 請求項1に記載の積層シートにおいて、
前記環状ポリオレフィン樹脂含有層が、さらに非環状ポリオレフィン樹脂を含有する
ことを特徴とする積層シート。 - 請求項4に記載の積層シートにおいて、
前記非環状ポリオレフィン樹脂が、ポリプロピレンである
ことを特徴とする積層シート。 - 請求項5に記載の積層シートにおいて、
前記ポリプロピレンが、メタロセン触媒を用いて製造したメタロセン系ポリプロピレンランダムコポリマーである
ことを特徴とする積層シート。 - 請求項1から請求項6までのいずれか1項に記載の積層シートを用いて成形した
ことを特徴とする容器本体。 - 請求項7に記載の容器本体において、
前記環状ポリオレフィン樹脂含有層が、前記バリア層よりも内容物と接触する側に位置する
ことを特徴とする容器本体。 - 請求項7または請求項8に記載の容器本体において、
前記容器本体は、蓋体にシールされる表面層と、前記表面層に積層された基材層とを備えた
ことを特徴とする容器本体。 - 請求項7から請求項9までのいずれか1項に記載の容器本体において、
前記容器本体は、被包装物収納用の開口部周縁から外側に突設されるフランジ部が設けられ、
前記フランジ部には、前記開口部が設けられた側の面に環状の切り込みが設けられている
ことを特徴とする容器本体。 - 請求項10に記載の容器本体において、
前記切り込みは、前記表面層の厚さ寸法以上の深さに設けられた
ことを特徴とする容器本体。 - 請求項10または請求項11に記載の容器本体と、
前記容器本体の前記開口部を塞ぐように、前記フランジ部にシールされた蓋体と
を備えたことを特徴とする包装容器。 - 請求項12に記載の包装容器において、
前記表面層と前記基材層は、前記フランジ部に前記蓋体をシールしたときに、前記フランジ部と前記蓋体の接着力が、前記表面層と前記基材層との層間接着力より大きくなるように、または前記表面層を構成する樹脂の凝集破壊力より大きくなるように構成された
ことを特徴とする包装容器。 - 請求項1から請求項6までのいずれか1項に記載の積層シートの製造方法であって、
Tダイを用いた共押出成形法により成形され、
少なくとも、環状ポリオレフィン樹脂含有層とバリア層とに対応した押出機を使用し、
前記押出機から押し出された、少なくとも、環状ポリオレフィン樹脂含有層とバリア層とを積層させて成形する
ことを特徴とする積層シートの製造方法。 - 請求項7から請求項11までのいずれか1項に記載の容器本体の製造方法であって、
該容器本体の開口部を形成するための凹部が形成された金型と、
前記金型の前記凹部よりも小さい径で同形状に形成されたプラグとで、
加熱されて軟化した前記積層シートを挟んで前記プラグを前記凹部に嵌合させることにより、前記積層シートを、前記開口部を備えた容器本体に熱成形する
ことを特徴とする容器本体の製造方法。
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