JP2014196987A - 細胞分析装置、細胞回収装置、細胞測定装置の管理方法およびコンピュータプログラム - Google Patents

細胞分析装置、細胞回収装置、細胞測定装置の管理方法およびコンピュータプログラム Download PDF

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Abstract

【課題】フィルタの異常をユーザに認識させることが可能な細胞分析装置、細胞回収装置、細胞測定装置の管理方法およびコンピュータプログラムを提供する。【解決手段】細胞分析装置1は、生体試料から分析対象細胞をフィルタ部材Fによって捕捉して弁別する弁別・置換部14と、フィルタ部材Fにより捕捉された分析対象細胞を測定する主検出部22と、主検出部22によって得られた測定データに基づいて、分析対象細胞を分析するデータ処理装置3と、を備える。データ処理装置3は、フィルタ部材Fによって捕捉される大きさの精度管理用粒子を含む精度管理用試料が弁別・置換部14に供給され、フィルタ部材Fによって捕捉された精度管理用粒子が主検出部22によって測定された場合、その測定データに基づいて、フィルタ部材Fによって捕捉された精度管理用粒子の回収率が閾値Rよりも小さいと、表示部31に警報を出力する。【選択図】図1

Description

本発明は、生体試料から測定対象細胞をフィルタで弁別し処理する細胞分析装置、細胞回収装置および細胞測定装置の管理方法、ならびに細胞分析装置の情報処理部に所定の機能を付与するコンピュータプログラムに関する。
従来、生体から採取された生体試料に含まれる細胞を分析する細胞分析装置が知られている。たとえば、特許文献1には、被験者の子宮頸部から採取された試料に含まれる上皮細胞をフローサイトメータにより測定し、測定結果に基づき、癌化の進行状況を判定する細胞分析装置が記載されている。
このような細胞分析装置では、個々の細胞に対して分析が行われるため、分析精度を高めるためには、分析対象となる細胞の数が多い方が望ましい。たとえば、特許文献2には、試料中に含まれる細胞の濃度を高めることにより、試料の量を抑えながら分析対象の細胞の数を高めることが可能な細胞分析装置が記載されている。この細胞分析装置では、測定対象細胞の弁別のためにフィルタが用いられる。
国際公開第2006/103920号公報 特開2011−95247号公報
フィルタは、消耗品であるため、所定回数使用されると、交換される必要がある。しかしながら、この交換の際に、フィルタの取り付けが不十分であり、あるいは、何らかの原因でフィルタが破損すると、測定対象細胞を適正に弁別できない。このような場合、フィルタの異常をユーザが認識できることが望ましい。
かかる事情に鑑み、本発明は、フィルタの異常をユーザに認識させることが可能な細胞分析装置、細胞回収装置、細胞測定装置の管理方法およびコンピュータプログラムを提供することを目的とする。
本発明の第1の態様は、生体試料に含まれる細胞を分析する細胞分析装置に関する。この態様に係る細胞分析装置は、生体試料から測定対象細胞をフィルタによって捕捉して弁別する弁別部と、前記フィルタにより捕捉された測定対象細胞を測定する測定部と、前記測定部によって得られた測定データに基づいて、前記測定対象細胞を分析する情報処理部と、を備え、前記情報処理部は、前記フィルタによって捕捉される大きさの粒子を含む管理試料が前記弁別部に供給され、前記フィルタによって捕捉された粒子が前記測定部によって測定された場合、その測定データに基づいて、前記フィルタによって捕捉された粒子の量に関する値を取得し、当該値が所定の条件に合致すると、警報を出力する。
本態様に係る細胞分析装置によれば、フィルタによって捕捉される大きさの粒子を含む管理試料が弁別部に供給された場合、フィルタによって捕捉された粒子の量に関する値が取得され、この値に基づいてフィルタの状態が判定される。フィルタに異常(たとえば、
フィルタの取り付けの異常や、フィルタの破損)が生じている場合、フィルタによって捕捉される粒子の量に関する値が変化することになるため、この値を用いてフィルタの状態を精度良く判定することができる。また、フィルタによって捕捉された粒子の量に関する値が所定の条件に合致した場合には警報が出力される。これにより、フィルタに異常が生じている場合に出力される警報を介して、ユーザはフィルタの異常を認識することができる。
また、この場合、前記情報処理部は、前記粒子の量に関する値と所定の閾値とを比較した比較結果に基づいて、前記警報を出力する構成とされ得る。
また、この場合、前記情報処理部は、前記管理試料中の前記粒子の量に対する、前記測定部に供給された前記粒子の量の割合を、前記粒子の量に関する値として求め、求めた前記割合が所定の範囲から外れる場合に、前記警報を出力する構成とされ得る。
また、この場合、前記情報処理部は、前記弁別部に供給される前の管理試料中の粒子を前記測定部が測定して取得した測定データに基づいて、前記管理試料中の前記粒子の量を取得する構成とされ得る。こうすると、管理試料中の粒子の数が不明な場合であっても、前記測定部に供給された粒子の量に基づいて、フィルタに異常が生じているかを判定することができる。
また、この場合、前記測定部は、前記弁別部に供給される前の管理試料中の粒子を測定する第1測定部と、前記フィルタにより捕捉された前記管理試料中の粒子を測定する第2測定部と、を備える構成とされ得る。こうすると、弁別部による処理の前後で、それぞれ第1および第2測定部により測定が行われるため、フィルタに異常が生じているかを迅速に判定することができる。
また、本態様に係る細胞分析装置において、前記管理試料に含まれる前記粒子の量が既知である構成とされ得る。これにより、弁別部による処理の前に管理試料中の粒子の量を測定する必要がなくなる。
また、本態様に係る細胞分析装置において、前記弁別部は、前記フィルタによって捕捉された前記測定対象細胞を、回収液を用いて回収するように構成され、前記測定部は、回収液に含まれる前記測定対象細胞を測定するように構成されていてもよい。
また、本態様に係る細胞分析装置において、前記情報処理部は、前記警報として、前記フィルタの交換を促す情報を出力する構成とされ得る。これにより、フィルタの交換が必要であることをユーザに明確に認識させることができる。
また、本態様に係る細胞分析装置において、前記情報処理部は、前記フィルタによって捕捉された粒子の量に関する値が前記所定の条件に合致する場合に、生体試料の分析を禁止する構成とされ得る。こうすると、フィルタに異常が生じている場合に測定対象細胞を含む生体試料に対する分析が禁止されるため、ユーザが、異常な状態のフィルタを用いて取得された精度の低い分析結果に基づいて誤って不適切な判断を下してしまうことを防止することができる。
また、本態様に係る細胞分析装置において、前記フィルタは、前記弁別部に対して着脱可能な部材に設けられている構成とされ得る。こうすると、フィルタに異常がある場合、ユーザは迅速且つ容易にフィルタの交換を行うことができる。
また、本態様に係る細胞分析装置において、前記測定対象細胞は、被検者から採取した
子宮頸部の上皮細胞である構成とされ得る。
また、本態様に係る細胞分析装置において、前記情報処理部は、前記測定対象細胞の測定データに基づいて、前記測定対象細胞が癌細胞であるか判定する構成とされ得る。
また、本態様に係る細胞分析装置において、前記測定部は、フローサイトメータである構成とされ得る。
本発明の第2の態様は、生体試料に含まれる測定対象細胞を回収する細胞回収装置に関する。この態様に係る細胞回収装置は、生体試料に含まれる測定対象細胞を捕捉するためのフィルタと、前記フィルタに対して前記生体試料を供給する試料供給部と、前記フィルタによって捕捉された測定対象細胞を回収する回収部と、を備え、前記フィルタによって捕捉される大きさの粒子を含む管理試料が前記試料供給部により前記フィルタに供給された場合に、前記フィルタから前記回収部によって回収された粒子を測定する測定部と、前記測定部により得られた測定データに基づいて、前記フィルタによって捕捉された粒子の量に関する値を取得し、当該値が所定の条件に合致すると、警報を出力する情報処理部と、をさらに備える。
本態様に係る細胞回収装置によれば、上記第1の態様と同様の効果が奏され得る。
本発明の第3の態様は、生体試料から測定対象細胞をフィルタによって捕捉して弁別する弁別部と、前記フィルタによって捕捉された測定対象細胞を測定する測定部とを備えた細胞測定装置の管理方法に関する。この態様に係る細胞測定装置の管理方法は、前記フィルタによって捕捉される大きさの粒子を含む管理試料を前記弁別部に供給し、前記フィルタによって捕捉された粒子を前記測定部により測定して、前記フィルタによって捕捉された粒子の量に関する値を取得し、当該値が所定の条件に合致する場合に、警報を出力する。
本態様に係る細胞測定装置の管理方法によれば、上記第1の態様と同様の効果が奏され得る。
本発明の第4の態様は、コンピュータプログラムに関する。この態様に係るコンピュータプログラムは、生体試料から測定対象細胞をフィルタによって捕捉して弁別する弁別部と、前記フィルタによって捕捉された測定対象細胞を測定する測定部と、その測定データに基づいて測定対象細胞を分析する情報処理部とを備えた細胞分析装置の前記情報処理部に、前記フィルタによって捕捉される大きさの粒子を含む管理試料が前記弁別部に供給され、前記フィルタによって捕捉された粒子が前記測定部によって測定された場合、その測定データに基づいて、前記フィルタによって捕捉された粒子の量に関する値を取得し、当該値が所定の条件に合致する場合に、警報を出力する、機能を付与する。
本態様に係るコンピュータプログラムによれば、上記第1の態様と同様の効果が奏され得る。
以上のとおり、本発明によれば、フィルタの異常をユーザに認識させることが可能な細胞分析装置、細胞回収装置、細胞測定装置の管理方法およびコンピュータプログラムを提供することができる。
本発明の効果ないし意義は、以下に示す実施の形態の説明により更に明らかとなろう。ただし、以下に示す実施の形態は、あくまでも、本発明を実施化する際の一つの例示であ
って、本発明は、以下の実施の形態により何ら制限されるものではない。
実施の形態に係る細胞分析装置の外観の構成を示す図である。 実施の形態に係る測定装置の内部の構成を示す平面図である。 実施の形態に係るフローサイトメータの構成を示す図である。 実施の形態に係る弁別・置換部の構成を示す図である。 実施の形態に係るモータの側面図およびピストンを駆動させるための機構を上から見た場合の平面図である。 実施の形態に係る収容体の構成を示す図、収容体を切断した状態を示す図および収容体の側面図である。 実施の形態に係るフィルタ部材の構成を示す図およびスターラーの構成を示す図である。 実施の形態に係るピストンの構成を示す側面図および斜視図である。 実施の形態に係るピストン、支持板、フィルタ部材、スターラーおよび収容体を、中心軸を通る平面によって切断した場合の断面図である。 実施の形態に係るフィルタ部材が設置される手順を示す図である。 実施の形態に係る測定装置の流体処理部を示す図である。 実施の形態に係る収容部および空間内における液体の状態を模式的に示す図である。 実施の形態に係る測定装置の構成を示す図である。 実施の形態に係るデータ処理装置の構成を示す図である。 実施の形態に係る通常測定モードにおける細胞分析装置の処理を示すフローチャートである。 実施の形態に係る精度管理測定モードにおける細胞分析装置の処理を示すフローチャートである。 実施の形態に係る結果画面およびエラーリスト画面を示す図である。 変更例1に係る精度管理測定モードにおける細胞分析装置の処理を示すフローチャートである。 変更例2に係る精度管理測定モードにおける細胞分析装置の処理を示すフローチャートである。 変更例3に係る通常測定モードにおける細胞分析装置の処理を示すフローチャート、精度管理測定モードにおける細胞分析装置の処理を示すフローチャート、および測定開始ボタンを示す図である。
本実施の形態は、被検者(患者)から採取した細胞(生体試料)を含む測定試料を調製すると共に、調製した測定試料に基づいて細胞の癌化に関する情報を取得する細胞分析装置に本発明を適用したものである。以下、本実施の形態に係る細胞分析装置1について、図面を参照して説明する。
図1は、細胞分析装置1の外観の構成を示す図である。
細胞分析装置1は、被検者から採取した細胞(以下、「分析対象細胞」という)を含む測定試料をフローセルに流し、フローセルを流れる測定試料にレーザ光を照射する。そして、測定試料からの光(前方散乱光、側方散乱光、蛍光)を検出してその光信号(測定データ)を分析することにより、細胞に癌化またはその過程にある細胞が含まれているか否かを判定する。以下に示す実施の形態では、細胞分析装置1の取り扱う分析対象細胞は、被検者から採取した子宮頸部の上皮細胞であり、かかる分析対象細胞用いて子宮頸癌をスクリーニングする場合に、細胞分析装置1が用いられる。
細胞分析装置1は、分析対象細胞の測定等を行う測定装置2と、この測定装置2に接続され、測定データの分析等を行うデータ処理装置3とを備えている。測定装置2の前面には、メタノールを主成分とする保存液と被検者の子宮頸部から採取した細胞との混合液(試料)を収容する試料容器4(図2参照)を複数セットするための検体セット部2aが設置されている。また、測定装置2にはカバー2bが設けられており、ユーザはカバー2bを上方に開けることで、測定装置2の内部にアクセスすることができる。また、測定装置2には、後述の検体ピペット部11が出入りするための開口2cが設けられている。データ処理装置3は、分析結果等を表示する表示部31と、ユーザからの指示を受け付ける入力部32を備えている。
図2は、測定装置2の内部の構成を示す平面図である。
検体セット部2aは、試料容器4が複数セットされたラック4aを、検体ピペット部11による試料の吸引位置まで順次搬送する。検体ピペット部11は、鉛直方向に延びたピペット11aを有し、ピペット11aを水平方向および鉛直方向に移動させて、試料の吸引と吐出を行うことが可能となるよう構成されている。
検体セット部2aの吸引位置に試料容器4が位置付けられると、この試料容器4に収容される試料は、検体ピペット部11により吸引され、第1分散部12の試料収容部12aに吐出される。第1分散部12は、せん断力を付与することにより試料に含まれる凝集細胞を分散させる。第1分散部12による処理(第1分散処理)が完了した試料の一部は、検体ピペット部11により吸引され、副検出部13の試料取込部13aに吐出される。副検出部13は、フローサイトメータ40を備えており、後述する弁別・置換部14による処理の前に、試料の測定(以下、「プレ測定」という)を行う。
図3(a)は、副検出部13のフローサイトメータ40の構成を示す図である。
フローセル43には、試料取込部13aに吐出された試料が供給され、半導体レーザ41から出射されたレーザ光は、複数のレンズを含むレンズ系42により、フローセル43を流れる試料に集光される。レンズ系42は、コリメータレンズ42aと、シリンダレンズ系(平凸シリンダレンズ42b、両凹シリンダレンズ42c)と、コンデンサレンズ系(コンデンサレンズ42d、コンデンサレンズ42e)とから構成されている。
集光レンズ44は、試料中の細胞によって生じる前方散乱光を、フォトダイオード45からなる散乱光検出器に集光する。フォトダイオード45は、受光した光信号を電気信号に変換して、前方散乱光信号(FSC)を出力する。FSCは、図示しないプリアンプにより増幅され、測定装置2の信号処理部27(図13参照)に出力される。
図2に戻り、プレ測定により取得されたFSCに基づいて、副検出部13に供給された試料に含まれる分析対象細胞の数が取得され、取得された分析対象細胞の数に基づいて、副検出部13に供給された試料に含まれる分析対象細胞の濃度が算出される。そして、算出された濃度に基づいて、弁別・置換部14に供給する試料の量(体積)が決定される。第1分散部12の試料収容部12aに収容されている試料は、検体ピペット部11により、上記のように決定された体積だけ吸引され、吸引された試料は、弁別・置換部14の収容部210(図6(a)参照)に吐出される。これにより、所定数の分析対象細胞が収容部210に収容される。
弁別・置換部14は、試料に含まれるメタノールを主成分とする保存液を、希釈液に置換する。すなわち、弁別・置換部14は、後工程の細胞染色処理が好適に行えるように、
試料に含まれるメタノールの濃度を、希釈液を用いて薄める処理を実行する。希釈液としてはTris−HCl(トリスバッファー)が用いられる。また、弁別・置換部14は、試料に含まれる分析対象細胞(子宮頸部の上皮細胞)と、それ以外の細胞(赤血球、白血球、細菌など)および夾雑物とを弁別する。これにより、癌細胞検出のために必要な細胞数を含むように分析対象細胞が濃縮された濃縮液が得られる。弁別・置換部14の詳細な構成については、追って説明する。
次に、反応部18の保持部18bにセットされた試料容器5が、容器移送部15のはさみ状の把持部15aにより把持され、試料受渡部11bに位置付けられる。続いて、弁別・置換部14の収容部210に収容される濃縮液が、検体ピペット部11により吸引され、試料受渡部11bに位置付けられた試料容器5に吐出される。容器移送部15は、この試料容器5を第2分散部16に移送する。
第2分散部16は、弁別・置換部14において濃縮された試料に超音波振動を付与する。これにより、第1分散処理の後に残存する凝集細胞が単一細胞に分散される。第2分散部16による処理(第2分散処理)が完了した試料容器5は、容器移送部15により液体除去部17にセットされる。液体除去部17は、試料容器5の外表面に付着した液分を除去(水切り)する。液体除去部17による処理が完了した試料容器5は、容器移送部15により反応部18の保持部18bにセットされる。
反応部18は、保持部18bにセットされた試料容器5を所定温度(約37度)に加温して、試料容器5内の試料と、第1試薬添加部19および第2試薬添加部20により添加される試薬との反応を促進させる。また、反応部18は、回転可能に構成された円形の回転テーブル18aを備えており、回転テーブル18aの外周部に、試料容器5がセット可能となるよう複数の保持部18bが設けられている。
第1試薬添加部19と第2試薬添加部20は、それぞれ、回転テーブル18aにセットされた試料容器5の上方の位置P1、P2まで移動可能な供給部19a、20aを有する。第1試薬添加部19と第2試薬添加部20は、それぞれ、回転テーブル18aにより位置P1、P2に試料容器5が搬送されたときに、試料容器5内に供給部19a、20aから所定量の試薬を添加する。
第1試薬添加部19により添加される試薬は、細胞にRNA除去処理を行うためのRNaseであり、第2試薬添加部20により添加される試薬は、細胞にDNA染色処理を行うための染色液である。RNA除去処理により、細胞中のRNAが分解され、細胞核のDNAのみを測定することが可能となる。DNA染色処理は、色素を含む蛍光染色液であるヨウ化プロピジウム(PI)により行われる。DNA染色処理により、細胞内の核に選択的に染色が施される。これにより、核からの蛍光が検出可能となる。
試料吸引部21は、回転テーブル18aにセットされた試料容器5の上方の位置P3まで移動可能なピペット21aを有し、回転テーブル18aにより位置P3に試料容器5が搬送されたときに、試料容器5内の試薬が添加された試料(測定試料)を吸引する。また、試料吸引部21は、図示しない流路を介して、ピペット21aにより吸引された測定試料を主検出部22に供給する。主検出部22は、フローサイトメータ50を備えており、上記のようにして調製された測定試料の測定(以下、「本測定」という)を行う。
図3(b)は、主検出部22のフローサイトメータ50の構成を示す図である。
半導体レーザ51と、レンズ系52と、フローセル53と、集光レンズ54と、フォトダイオード55は、図3(a)に示す構成と同様である。すなわち、フローセル53には
、試料吸引部21のピペット21aにより吸引された測定試料が供給され、半導体レーザ51から出射されたレーザ光は、フローセル53を流れる測定試料に集光される。フォトダイオード55は、受光した光信号を電気信号に変換して、前方散乱光信号(FSC)を出力する。
集光レンズ56は、分析対象細胞およびこの細胞中の核によって生じる側方散乱光と蛍光とを集光し、ダイクロイックミラー57へと導く。ダイクロイックミラー57は、側方散乱光をフォトマルチプライヤ(光電子増倍管)58へ反射させるとともに、蛍光をフォトマルチプライヤ(光電子増倍管)59の方へ透過させる。これにより、側方散乱光はフォトマルチプライヤ58に集光され、蛍光はフォトマルチプライヤ59に集光される。フォトマルチプライヤ58、59は、受光した光信号を電気信号に変換して、それぞれ、側方散乱光信号(SSC)と蛍光信号(FL)を出力する。FSCと、SSCと、FLは、図示しないプリアンプにより増幅され、測定装置2の信号処理部24(図13参照)に出力される。
図2に戻り、本測定により取得されたFSCに基づいて、プレ測定の場合と同様、主検出部22に供給された測定試料に含まれる分析対象細胞の数が検出される。また、本測定により取得されたFSC、SSC、FLに基づいて、データ処理装置3において分析対象細胞の癌化の判定が行われる。容器洗浄部23は、回転テーブル18aにセットされた試料容器5内に洗浄液を吐出することにより、試料吸引部21により測定試料が主検出部22に供給された後の試料容器5の内部を洗浄する。
図4は、弁別・置換部14の構成を示す図である。図4において、Z軸方向は鉛直方向であり、Z軸正方向とZ軸負方向は、それぞれ、上方向と下方向である。
ベース100は、XY平面に平行な板状部材である。ベース100上には、収容体200と、支持部材110、130、170と、レール150が設置されている。なお、ベース100にはこの他種々の機構等が設置されているが、図4では、これら機構等の図示が、便宜上省略されている。
支持部材110は、XZ平面に平行な板状部材であり、支持部材110には、Y軸方向に貫通する孔111(図9参照)が形成されている。収容体200と支持部材110の上面には、上板120が設置されている。上板120は、測定装置2のカバー2b(図1参照)が上方に開けられたときに、ユーザによって上板120へのアクセスが可能となるよう測定装置2内に位置付けられている。
上板120には、上下方向に貫通する孔120a、120bが形成されている。検体ピペット部11のピペット11aは、孔120aを介して、後述する収容体200の収容部210に対して試料の吸引と吐出を行う。ユーザは、測定装置2に設けられたカバー2bを開けて、破線矢印(鉛直方向)に沿って、孔120bを介して、後述する収容体200の収容部220に対してフィルタ部材Fの設置と取り出しを行う。
また、上板120は透光性を有する部材であり、上板120には、発光部と受光部からなるセンサ121、122が設置されている。フィルタ部材Fが正しく設置されている場合、センサ121の発光部から発光された光は、フィルタ部材Fによって遮蔽され、センサ122の発光部から発光された光は、フィルタ部材Fの切欠F6(図7(a)、(b)参照)を通過する。フィルタ部材Fの面F1、F2(図7(a)、(b)参照)が逆向きの状態でフィルタ部材Fが設置されると、センサ121、122の発光部から発光された光は、フィルタ部材Fによって遮蔽される。これにより、フィルタ部材Fが正しくセットされたか否かを検知することができる。
支持部材130は、モータ141を支持している。レール150には、支持部材151がY軸方向に摺動可能となるよう設置されている。支持部材151には、鍔部152とピストン160が設置されており、ピストン160には、チューブT1〜T4が接続されている。支持部材170には、発光部と受光部からなるセンサ171、172が設置されている。
図5(a)は、モータ141の側面図である。モータ141の回転軸はY軸に平行であり、後述する中心軸Aと一致している。また、モータ141のY軸負方向側の先端には、磁石142が設置されている。モータ141が駆動され、磁石142がXZ平面内で回転することにより、収容体200の壁を介して後述するスターラーRが回転される。
図5(b)は、ピストン160を駆動させるための機構を上から見た場合の平面図である。図5(b)では、ピストン160の図示は、便宜上省略されている。支持部材151は、ベルト181に固定されている。ベルト181は、プーリ182、183によって支持されている。プーリ182は、ベース100の下面側に設置されたステッピングモータの回転軸に接続されている。このステッピングモータが駆動されると、支持部材151がレール150上をY軸方向に摺動され、ピストン160がY軸方向に駆動される。また、センサ171、172は、支持部材151に設置された鍔部152の遮光部152aを検出することができる位置に設置されている。センサ171、172の検出信号により、ピストン160が最も左側に位置付けられたことと、最も右側に位置付けられたことが検出される。
図6(a)は、収容体200の構成を示す図である。図6(b)は、図6(a)において、壁部222を含む平面で収容体200を切断した状態を示す図である。図6(c)は、図6(b)に示す収容体200をY軸正方向に見た時の側面図である。
図6(a)を参照して、収容体200には、収容部210、220が形成されている。収容部210の上部に位置する挿入口211は、上板120の孔120aと繋がっており、収容部220の上部に位置する挿入口221は、上板120の孔120bと繋がっている。収容部220は、XZ平面に平行な壁部222を有しており、壁部222には、後述するスターラーRが収容される凹部230が形成されている。収容部220の底面223は曲面を有しており、底面223の最も低い位置には孔H21が形成されている。収容部220のY軸負方向側は開放されている。
図6(b)、(c)を参照して、凹部230は、凹部230をY軸負方向側に開放する開口231と、Y軸方向に見て円形の内側面232と、内側面232の下方に形成された貯留部233と、XZ平面に平行な壁部234を有する。凹部230は、平面視において、すなわち、XY平面内の方向(水平方向)において、収容部210と離れている。図6(b)に点線で示す中心軸Aは、内側面232をY軸方向に見た時の円形状の中心を通り、且つ、Y軸方向に平行な軸である。貯留部233は、内側面232に、中心軸Aから離れる方向に凹むように形成されている。貯留部233の最も低い位置には、孔H22が形成されている。壁部234には、中心軸Aが壁部234と交わる位置に、孔H23が形成されている。
収容部210は、深さ方向(下方向)に徐々に内部が狭くなる形状を有している。収容部210の内側面の上部には、孔H11〜H13が形成されており、収容部210の最深部には、孔H14、H15が形成されている。孔H14は、貯留部233の孔H22に対して、流路241を介して繋がっており、孔H15は、収容体200の外面に形成された孔H16に対して、流路242を介して繋がっている。孔H14は孔H22よりも低くな
るよう、収容部210と、凹部230と、流路241の配置が調整されている。なお、孔H16は、バルブV25(図11参照)に接続されており、流路242の径は十分に小さい。このため、収容部210に収容された試料は、孔H15よりも下方に流れることはない。
また、収容部210には、ピン212〜214が設置されている。ピン212〜214は、抵抗式の液面センサ部293(図13参照)と接続されている。液面センサ部293は、ピン212、214の通電状態に基づいて、収容部210に収容されている液面がピン212の高さ位置を上回っているか否かを検知し、ピン213、214の通電状態に基づいて、収容部210に収容されている液面がピン213の上部の高さ位置を上回っているか否かを検知する。
図7(a)、(b)は、フィルタ部材Fの構成を示す図である。図7(a)、(b)には、フィルタ部材Fが収容部220に対して適正にセットされている状態の座標軸が併せて示されている。
フィルタ部材Fは、XZ平面に平行な面F1、F2と、フィルタ部材FをY軸方向に貫通する孔F3と、フィルタF4と、面F1に設置された薄膜状のゴムF51と、面F2に設置された薄膜状のゴムF52を備えている。面F1、F2は、それぞれ、Y軸正方向側とY軸負方向側に位置している。孔F3は、筒状の内側面F31を備えている。フィルタF4は、孔F3の内側面F31に対して濾過面がXZ平面に平行となるよう設置されており、分析対象細胞(子宮頸部の上皮細胞)よりも小径の細胞等(赤血球、白血球、細菌、夾雑物)を通過させ、分析対象細胞を通過させないような径の孔を有する。本実施の形態では、フィルタF4の孔の径は10μmに設定されている。また、Y軸方向において、フィルタF4と面F1との距離は、フィルタF4と面F2との距離よりも小さい。ゴムF51は、孔F3の面F1側の開口の周囲に設置されており、孔F3の面F1側の開口とゴムF51との間には、面F1の一部である面F11が露出している。ゴムF52は、孔F3の面F2側の開口の周囲に設置されている。
図7(c)、(d)は、スターラーRの構成を示す図である。図7(c)、(d)は、スターラーRが凹部230に収容されている状態の座標軸が併せて示されている。
スターラーRは、筒状の形状を有する胴部R1と、XZ平面に平行な面R2、R3と、磁石R4を備えている。面R2、R3は、それぞれ、Y軸負方向側とY軸正方向側に位置している。面R2には、面R2に対してY軸負方向側に突出する筒状の凸部R21が形成されており、凸部R21の径は、面R2の外周の径よりも小さい。また、凸部R21には、鍔部R21aが形成されている。面R3には、面R3の中心において交差する溝R31が形成されている。磁石R4は、スターラーRの中心を通り、XZ平面内においてスターラーRを貫通するように設置されている。これにより、スターラーRは、図5(a)に示す磁石142がモータ141によって回転すると、Y軸を中心として回転する。
図8(a)、(b)は、ピストン160の構成を示す側面図と斜視図である。
ピストン160は、Y軸正方向側に円柱形状の先端部161を有している。先端部161のY軸正方向側には、凹部162と、凹部162をY軸正方向側に開放する開口163と、面164が形成されている。凹部162のY軸負方向側の面には、孔H31〜H34が形成されており、孔H31〜H34は、それぞれ、ピストン160の内部に設けられた流路を介してチューブT1〜T4と接続されている。孔H31には、L字型のパイプ165が接続されており、パイプ165の先端は、凹部162内の上部(Z軸正方向側)に位置付けられている。面164は、XZ平面に平行であり、開口163の周囲に形成されて
いる。
図9は、ピストン160と、支持部材110と、フィルタ部材Fと、スターラーRと、収容体200を、中心軸Aを通るYZ平面によって切断した場合の断面図である。図9では、便宜上、各部がY軸方向に間隔を開けた状態で図示されている。また、d11〜d16は、Z軸方向の長さを示しており、この順に値が大きい。d21〜d26は、Y軸方向の長さを示しており、この順に値が大きい。
ピストン160において、凹部162の直径はd12であり、面164の外周の直径はd15である。支持部材110において、孔111の直径はd16である。フィルタ部材Fにおいて、孔F3の直径はd12であり、面F11の外周の直径はd14であり、面F1とフィルタF4との間隔はd22であり、面F2とフィルタF4との間隔はd23であり、面F1、F2の間隔はd24である。スターラーRにおいて、胴部R1の直径はd13であり、凸部R21の直径はd11であり、胴部R1の幅はd25であり、鍔部R21aを含む凸部R21の幅はd21である。収容体200において、内側面232の直径はd14であり、凹部230の幅はd26である。
なお、Y軸方向から見たときの、凹部162と、面164の外周と、孔111と、孔F3と、面F11の外周と、胴部R1と、凸部R21と、凹部230は、円形状であり、これら円形状の中心は中心軸Aと一致している。
図10(a)〜(d)は、フィルタ部材Fが収容部220に設置される手順を示す図である。図10(a)〜(d)は、図9と同様の断面図である。
図10(a)は、フィルタ部材Fが収容部220に設置されていない状態を示す図である。このとき、ピストン160は最も左側に位置付けられており、スターラーRの面R3は、磁石142(図5(a)参照)により右方向に引かれて壁部234に接地している。図10(a)の状態から、上板120の孔120bと収容部220の挿入口221を介して、フィルタ部材Fが収容部220内に挿入されると、図10(b)に示す状態となる。このとき、フィルタ部材Fは収容部220の底面223によって上方向に支持されている。
図10(b)に示す状態から、ピストン160が最も右側に位置付けられると、図10(c)に示すように、ピストン160の面164がフィルタ部材FのゴムF52に押し付けられ、フィルタ部材FのゴムF51が収容部220の壁部222に押し付けられる。これにより、フィルタF4を介して凹部230と凹部162が結合されることになる。このとき、凹部230の開口231がフィルタ部材Fによって塞がれることにより、外部に対して閉じた空間S1が形成される。また、凹部162の開口163がフィルタ部材Fによって塞がれることにより、外部に対して閉じた空間S2が形成される。
空間S1は、具体的には、フィルタF4の凹部230側の側面と、内側面F31と、面F11と、ゴムF51と、内側面232と、貯留部233と、壁部234によって形成される。このとき、空間S1は、孔H22、H23を介して構造的には外部へと繋がっている。しかしながら、弁別・置換の処理時に、孔H22の先の流路241の下端に位置する収容部210の最深部には試料が貯留しているため、孔H22は実質的に閉じられた状態となる。また、孔H23の先の流路には流路を閉じることが可能なバルブV24(図11参照)が設置されており、孔H23には外部から希釈液が空間S1内へと流れるのみとなっているため、孔H23は実質的に閉じられた状態となる。これにより、空間S1は、外部に対して閉じた空間となる。
また、フィルタF4は、上述したように、分析対象細胞よりも小径の細胞等を通過させ、分析対象細胞を通過させないような径の孔を有する。これにより、空間S1内の分析対象細胞よりも小径の細胞等は、フィルタF4を通過するものの、空間S1内の分析対象細胞は、空間S1内に留まることになる。
空間S2は、具体的には、フィルタF4の凹部230と反対側の側面と、内側面F31と、ゴムF52と、凹部162によって形成される。このとき、空間S2は、孔H31〜H34を介して構造的には外部へと繋がっている。しかしながら、孔H31〜H34の先の流路には流路を閉じることが可能なバルブが設置されているため、孔H31〜H34は実質的に閉じられた状態となる。これにより、空間S2は、外部に対して閉じた空間となる。
また、図10(c)に示す状態で、磁石142(図5(a)参照)が回転されることにより、スターラーRが中心軸Aを中心として、フィルタF4の凹部230側の側面(濾過面)に沿って回転させられる。このとき、図7(d)に示すように、スターラーRの平面R3には溝R31が形成されている。これにより、孔H23から空間S1内へ、希釈液が円滑に流入するようになる。
また、スターラーRは、磁石142によって回転させられているときに、図10(d)に示すように、壁部234から離れてフィルタ部材Fの方へ移動することがある。しかしながら、図9に示したように、鍔部R21aを含む凸部R21の幅d21は、面F11とフィルタF4との間隔d22よりも小さく、凸部R21の直径d11は、孔F3の直径d12よりも小さく、面R2の外周(胴部R1の直径)d13は、孔F3の直径d14よりも大きい。これにより、図10(d)に示すように、面R2が面F11に当接することにより、鍔部R21aを含む凸部R21がフィルタF4に当接して、フィルタF4が傷つけられることが抑制される。
図11は、測定装置2の流体処理部FLを示す図である。
バルブV11〜V15、V21〜V26は、流路を開放する状態と流路を閉じる状態とに切り替え可能に構成されている。バルブV16、V17は、右側の1つの流路に対して、左側に接続された流路の何れか一方を接続可能に構成されている。孔H31〜H34は、それぞれ、バルブV15と、バルブV17と、バルブV11と、バルブV12、V14に接続されている。孔H11〜H13は、それぞれ、バルブV21〜V23に接続されている。孔H23、H16、H21は、それぞれ、バルブV24、V25、V26に接続されている。バルブV12、V13、V23、V25、V26には、陰圧源P11が接続されており、バルブV17には、陽圧源P12が接続されている。バルブV13〜V15には、圧力を一定にするためのレギュレータP13が接続されている。
図12は、弁別・置換処理における収容部210と空間S1、S2内における液体の状態を模式的に示す図である。
弁別・置換処理が開始されるとき、ピストン160とフィルタ部材Fは、図10(c)に示す状態とされ、収容部210と空間S1、S2内が洗浄される。こうして、液体の状態は、図12(a)に示す状態となる。
次に、調製制御部28は、バルブV11〜V15、V21〜V26を閉じ、バルブV16の大気開放側の流路を閉じ、バルブV17の陽圧源P12側の流路を閉じておき、スターラーRの回転を開始する。続いて、調製制御部28は、空間S1内に希釈液を充填する。具体的には、まずバルブV24が開放され、希釈液が孔H23を介して空間S1内に供
給される。このとき、希釈液が流路241を通って収容部210に移動する。そして、液面がピン212の高さに到達してから所定時間が経過すると、バルブV24が閉じられて希釈液の供給が停止される。これにより、液面は図12(b)に示す状態となる。そして、バルブV13、V15が開放され、陰圧源P11により孔H31を介して空間S2内に陰圧が印加されることにより、空間S1と収容部210内の希釈液が、フィルタF4を通して空間S2側に吸引される。空間S2が希釈液で満たされると、バルブV13、V15が閉じられる。これにより、図12(c)に示すように、空間S2内に希釈液が充填される。
次に、調製制御部28は、検体ピペット部11により、プレ測定に基づいて決定された体積だけ第1分散部12の試料収容部12aから試料を吸引する。続いて、調製制御部28は、ピペット11aを上板120の上方から、孔120bと挿入口211を介して収容部210内に挿入し、吸引した試料を収容部210に吐出する。これにより、液面は図12(d)に示す状態となる。
次に、調製制御部28は、空間S2内に陰圧を印加して、空間S1と収容部210内にある液体(希釈液と試料)の吸引を開始する。具体的には、バルブV13、V15が開放され、陰圧源P11により空間S2内に陰圧が印加されることにより、空間S1と収容部210内にある液体が、フィルタF4を通して空間S2側に吸引される。続いて、調製制御部28は、図12(e)に示すように、収容部210内の液面がピン213の高さに到達すると、所定時間経過後に、バルブV13、V15を閉じて、陰圧による吸引を停止する。これにより、液面は図12(f)に示す状態となる。
次に、調製制御部28は、空間S2内に逆圧(陽圧)を印加して、フィルタF4の孔に詰まった細胞と、空間S1側のフィルタF4の面に付着している細胞とを、空間S1内に押し出す。具体的には、バルブV17の陽圧源P12側の流路が開放され、陽圧源P12により空間S2内に陽圧が印加されることにより、上記細胞が空間S1内に押し出される。逆圧による押出しが終了すると、バルブV17の陽圧源P12側の流路が閉じられる。
次に、調製制御部28は、収容部210に希釈液を供給する。具体的には、バルブV24が開放され、希釈液が孔H23を介して空間S1内に供給される。このとき、希釈液が流路241を通って収容部210に移動する。そして、液面がピン212の高さに到達してから所定時間が経過すると、バルブV24が閉じられて希釈液の供給が停止される。これにより、液面は図12(d)に示す状態となる。そして、図12(d)〜(f)に示した処理が計3回繰り返される。こうして、試料に含まれていたメタノールを主成分とする保存液が希釈液に置換され、試料に含まれていた分析対象細胞以外の細胞および夾雑物が弁別され、空間S2側へ移送される。また、空間S1内には、分析対象細胞が濃縮された濃縮液が生成される。
次に、調製制御部28は、空間S2内を大気開放する。具体的には、液面が図12(f)に示す状態から、バルブV17の大気開放側の流路ならびにバルブV16が開放され、空間S2内が大気圧とされることにより、空間S1内の液体が収容部210側に移動する。続いて、調製制御部28は、収容部210内の液面がピン213の高さに到達すると、バルブV17の大気開放側の流路ならびにバルブV16を閉じて、空間S2内の大気開放を停止し、スターラーRの回転を停止する。これにより、空間S1内で生成された分析対象細胞の濃縮液が、空間S1から収容部210へと移動させられ、液面は図12(g)に示す状態となる。こうして、収容部210の下方には、分析対象細胞の濃縮液が貯留される。このとき、濃縮液の濃度は、収容部210の下方で最も高くなっており、収容部210の下方から空間S1に向かうに従って低くなっている。
次に、調製制御部28は、図12(h)に示すように、ピペット11aを上板120の上方から、孔120bと挿入口211を介して、収容部210の最深部に挿入する。そして、調製制御部28は、ピペット11aを介して収容部210の最深部に貯留された濃縮液を吸引する。これにより、液面は図12(i)に示す状態となる。こうして、弁別・置換処理が終了し、ピペット11aにより吸引された濃縮液に基づいて、以降の処理が行われる。
図13は、測定装置2の構成を示す図である。
測定装置2は、図2に示した副検出部13と、主検出部22と、上述したように試料に対する調製を自動的に行うための各部を含む調製デバイス部29と、を備えている。また、測定装置2は、信号処理部24と、測定制御部25と、I/Oインターフェース26と、信号処理部27と、調製制御部28と、を備えている。
副検出部13は、プレ測定を行うことにより、前方散乱光信号(FSC)を出力する。信号処理部27は、副検出部13から出力されたFSCを処理し、調製制御部28に出力する。調製制御部28は、マイクロプロセッサ281と記憶部282を含んでいる。マイクロプロセッサ281は、調製デバイス部29に接続されており、I/Oインターフェース26を介して、データ処理装置3と測定制御部25に接続されている。
調製デバイス部29は、センサ部291と、モータ部292と、液面センサ部293と、空圧源294と、バルブ駆動部295と、図2に示した検体ピペット部11と試料吸引部21を含んでいる。機構部296は、図2に示した他の機構を含んでいる。調製デバイス部29の各部は、調製制御部28により制御され、調製デバイス部29の各部から出力された信号は、調製制御部28に出力される。
センサ部291は、図4に示すセンサ121、122、171、172を含んでいる。モータ部292は、図5(a)に示すモータ141と、図5(b)に示すプーリ182に接続されたステッピングモータを含んでいる。液面センサ部293は、図6(c)に示すピン212〜214に接続されている。空圧源294は、陰圧源P11と、陽圧源P12と、流体処理部FL内の液体(希釈液、洗浄液等)を流すため陽圧源を含んでいる。バルブ駆動部295は、図11に示す流体処理部FL内の各バルブとレギュレータP13を電磁駆動するための機構を含んでいる。
主検出部22は、本測定を行うことにより、前方散乱光信号(FSC)と、側方散乱光信号(SSC)と、蛍光信号(FL)を出力する。信号処理部24は、主検出部22から出力されたFSC、SSC、FLを処理し、測定制御部25に出力する。測定制御部25は、マイクロプロセッサ251と記憶部252を含んでいる。マイクロプロセッサ251は、I/Oインターフェース26を介して、データ処理装置3と調製制御部28に接続されている。
図14は、データ処理装置3の構成を示す図である。
データ処理装置3は、パーソナルコンピュータからなり、本体30と、表示部31と、入力部32から構成されている。本体30は、CPU301と、ROM302と、RAM303と、ハードディスク304と、読出装置305と、画像出力インターフェース306と、入出力インターフェース307と、通信インターフェース308を有する。CPU301は、ROM302に記憶されているコンピュータプログラムおよびRAM303にロードされたコンピュータプログラムを実行する。
ハードディスク304には、オペレーティングシステム、CPU301に実行させるためのコンピュータプログラム、およびコンピュータプログラムの実行に用いるデータが記憶されている。また、ハードディスク304には、データ処理装置3で行う処理(図15、16参照)を行うためのプログラム304aが記憶されている。読出装置305は、CDドライブまたはDVDドライブ等によって構成されており、記録媒体305aに記録されたコンピュータプログラムおよびデータを読み出すことができる。なお、上記プログラム304aが記録媒体305aに記録されている場合には、読出装置305により記録媒体305aから読み出されたプログラム304aが、ハードディスク304に記憶される。
画像出力インターフェース306は、画像データに応じた映像信号を表示部31に出力し、表示部31は、画像出力インターフェース306から出力された映像信号に基づいて画像を表示する。ユーザは入力部32を介して指示を入力し、入出力インターフェース307は、入力部32を介して入力された信号を受け付ける。通信インターフェース308は、測定装置2に接続されており、CPU301は、通信インターフェース308を介して、測定装置2との間で指示信号およびデータの送受信を行う。
ここで、細胞分析装置1には、上述したように被検者から採取した細胞を含む測定試料を測定する場合のモード(以下、「通常測定モード」という)と、測定装置2の状態を判定するために用いる精度管理用試料を測定する場合のモード(以下、「精度管理測定モード」という)が用意されている。以下、通常測定モードにおける処理と精度管理測定モードにおける処理について、順に説明する。
図15は、通常測定モードにおける細胞分析装置1の処理を示すフローチャートである。
通常測定モードでは、メタノールを主成分とする保存液と被検者から採取した細胞との混合液(試料)を収容する試料容器4が、ユーザにより検体セット部2a(図2参照)にセットされ、細胞分析装置1による処理が開始される。処理が開始されると、測定装置2の調製制御部28は、第1分散部12により試料中の凝集細胞に対して第1分散処理を行う(S101)。
次に、調製制御部28は、副検出部13によるプレ測定を行い(S102)、副検出部13に供給された試料に含まれる粒子ごとに、前方散乱光信号(FSC)を取得する。ここで、調製制御部28は、プレ測定により得られるFSCの幅とピーク値に基づいて、副検出部13に供給された分析対象細胞の数を取得する。調製制御部28は、取得された分析対象細胞の数と、副検出部13に供給された試料の体積とに基づいて、この試料の濃度を算出する。
そして、調製制御部28は、算出した濃度と、弁別・置換部14に供給すべき分析対象細胞の数とに基づいて、弁別・置換部14に供給する試料の体積を決定する。具体的には、試料の濃度が高い場合、弁別・置換部14に必要以上の分析対象細胞が入らないように、試料の濃度が低い場合、弁別・置換部14になるべく多くの分析対象細胞が入るように、弁別・置換部14に供給する試料の体積が決定される。調製制御部28は、決定した体積だけ、第1分散部12の試料収容部12aに収容されている試料を吸引し、吸引した試料を弁別・置換部14の収容部210に吐出する(S103)。
続いて、調製制御部28は、弁別・置換部14に供給した分析対象細胞の数を、弁別・置換部14に供給した試料の体積と、プレ測定により取得した試料の濃度から算出する。そして、調製制御部28は、プレ測定により取得したデータ(各粒子のFSCの幅とピー
ク値)と、弁別・置換部14に供給された分析対象細胞の数とを、データ処理装置3に送信する(S104)。続いて、調製制御部28は、上述したように、弁別・置換部14による弁別・置換処理を行う(S105)。
次に、調製制御部28は、第2分散部16により試料中の凝集細胞に対して第2分散処理を行う(S106)。続いて、調製制御部28は、試料に試薬(RNase)を添加して、試料容器5内の分析対象細胞のRNA除去処理を行い、試料に試薬(染色液)を添加して、試料容器5内の分析対象細胞のDNA染色処理を行う(S107)。
次に、測定装置2の測定制御部25は、主検出部22による本測定を行い(S108)、主検出部22に供給された測定試料に含まれる粒子ごとに、前方散乱光信号(FSC)と、側方散乱光信号(SSC)と、蛍光信号(FL)を取得する。ここで、測定制御部25は、本測定により得られるFSCの幅とピーク値に基づいて、主検出部22に供給された分析対象細胞の数を取得する。測定制御部25は、本測定により取得したデータ(各粒子のFSC、SSC、FLの幅とピーク値)と、主検出部22に供給された分析対象細胞の数とを、データ処理装置3に送信する(S109)。
一方、測定が開始されると、データ処理装置3のCPU301は、S104において測定装置2から送信されたプレ測定のデータ等を受信するまで処理を待機させ(S201)、これらデータを受信すると(S201:YES)、処理をS202に進める。続いて、CPU301は、S109において測定装置2から送信された本測定のデータ等を受信するまで処理を待機させ(S202)、これらデータを受信すると(S202:YES)、処理をS203に進める。CPU301は、受信したプレ測定のデータと、弁別・置換部14に供給された分析対象細胞の数と、本測定のデータと、主検出部22に供給された分析対象細胞の数を、ハードディスク304に記憶する。
次に、CPU301は、本測定により得られたFSC、SSC、FLに基づいて、分析処理を行う(S203)。具体的には、前方散乱光強度、蛍光強度等の特徴パラメータを取得し、これらの特徴パラメータに基づいて、細胞や核を分析するための頻度分布データを作成する。そして、CPU301は、この頻度分布データに基づいて、測定試料中の粒子の弁別処理を行い、分析対象細胞が異常であるか否か、具体的には癌化した細胞(異型細胞)であるか否かを判定する。しかる後、CPU301は、分析結果を表示部31に表示する。こうして、通常測定モードにおける細胞分析装置1の処理が終了する。
図16は、精度管理測定モードにおける細胞分析装置1の処理を示すフローチャートである。この場合の測定装置2の処理は、図15に示す通常測定モードの測定装置2の処理において、S104、S109の替わりに、それぞれS111、S112が追加されている。また、この場合のデータ処理装置3の処理は、図15に示す通常測定モードのデータ処理装置3の処理において、S203の替わりに、S211〜S214が追加されている。
精度管理測定モードでは、2つの試料容器4に、メタノールを主成分とする保存液と、精度管理用試料との混合液(試料)を収容する2つの試料容器4が、ユーザにより検体セット部2a(図2参照)にセットされ、細胞分析装置1による処理が開始される。なお、精度管理測定モードで用いられる2つの試料容器4内の試料は、順に測定装置2に取り込まれて処理される。ここで、精度管理用試料は、分析対象細胞と同程度の粒径を有する粒子(以下、「精度管理用粒子」という)を含んでおり、精度管理用粒子の径は、少なくともフィルタF4の孔の径(10μm)よりも大きい値に設定され、本実施の形態では15μmである。
処理が開始されると、試料容器4内の全量の試料が吸引され、第1分散部12の試料収容部12aに吐出される。測定装置2の調製制御部28は、通常測定モードと同様にして、第1分散部12により試料中の精度管理用粒子に対して第1分散処理を行う(S101)。そして、第1分散処理が完了して試料収容部12aに収容されている試料の一部が、副検出部13の試料取込部13aに吐出される。これにより、試料収容部12aには、体積v1の試料が残されることになる。
続いて、調製制御部28は、副検出部13によるプレ測定を行う(S102)。ここで、調製制御部28は、プレ測定により得られるFSCの幅とピーク値に基づいて、副検出部13に供給された精度管理用粒子の数を取得する。調製制御部28は、取得された精度管理用粒子の数と、副検出部13に供給された試料の体積とに基づいて、この試料の濃度c1を算出する。そして、調製制御部28は、第1分散部12の試料収容部12aに収容されている体積v1の試料を全て吸引し、吸引した試料を弁別・置換部14の収容部210に吐出する(S103)。
続いて、調製制御部28は、弁別・置換部14に供給した精度管理用粒子の数n2を、弁別・置換部14に供給した試料の体積v1と、プレ測定により取得した試料の濃度c1に基づいて、v1×c1の演算を行うことにより算出する。そして、調製制御部28は、プレ測定により取得したデータ(各粒子のFSCの幅とピーク値)と、弁別・置換部14に供給された精度管理用粒子の数n2とを、データ処理装置3に送信する(S111)。続いて、調製制御部28は、上述したように、弁別・置換部14による弁別・置換処理を行う(S105)。そして、調製制御部28は、通常測定モードと同様にして、S106、S107の処理を行う。
次に、測定装置2の測定制御部25は、通常測定モードと同様にして、主検出部22による本測定を行い(S108)、主検出部22に供給された測定試料に含まれる粒子ごとに、前方散乱光信号(FSC)と、側方散乱光信号(SSC)と、蛍光信号(FL)を取得する。ここで、測定制御部25は、本測定により得られるFSCの幅とピーク値に基づいて、主検出部22に供給された精度管理用粒子の数n3を取得する。測定制御部25は、本測定により取得したデータ(各粒子のFSC、SSC、FLの幅とピーク値)と、主検出部22に供給された精度管理用粒子の数n3とを、データ処理装置3に送信する(S112)。
一方、測定が開始されると、データ処理装置3のCPU301は、通常測定モードと同様にして、S201、S202の処理を行う。CPU301は、受信したプレ測定のデータと、弁別・置換部14に供給された精度管理用粒子の数n2と、本測定のデータと、主検出部22に供給された精度管理用粒子の数n3を、ハードディスク304に記憶する。
次に、CPU301は、S201、S202で受信したデータ等に基づいて、結果画面D1を表示部31に表示する(S211)。なお、結果画面D1については、追って図17(a)を参照して説明する。続いて、CPU301は、n3/n2の演算を行うことにより、回収率を算出し(S212)、算出した回収率が所定の閾値Rよりも小さいかを判定する(S213)。閾値Rは、フィルタ部材Fの状態に異常がない場合の回収率と同程度になるよう設定されている。回収率が閾値Rよりも小さいと(S213:YES)、CPU301は、ユーザに対して回収率が低かったことを報知するために、表示部31を介して警報を出力する(S214)。こうして、精度管理測定モードにおける細胞分析装置1の処理が終了する。
図17(a)は、精度管理測定モードにおける測定結果を示す結果画面D1を示す図である。結果画面D1は、行i11〜i20と列j1〜j3からなる30個の数値表示領域
D11を備えている。
行i11〜i15の表示領域D11内の値は、それぞれ、プレ測定における前方散乱光信号(FSC)の幅、幅の変動係数、ピーク値、ピーク値の変動係数、および精度管理用粒子の数を示している。行i16〜i19の表示領域D11内の値は、それぞれ、本測定における前方散乱光信号(FSC)の幅、幅の変動係数、ピーク値、およびピーク値の変動係数を示している。行i20の表示領域D11内の値は、図16のS211で取得される回収率を示している。列j1、j2の表示領域D11内の値は、それぞれ、精度管理測定モードで用いられる2つの試料容器4に対する結果、すなわち、1回目および2回目の結果を示している。列j3の表示領域D11内の値は、列j1、j2に示された2つの結果の平均を示している。
図17(a)に示す結果画面D1では、プレ測定におけるFSCの幅(行i11)のうち、2回目の測定結果(列j2)と平均(列j3)に異常があると判定されたため、該当する表示領域D11が赤色(図17(a)では、便宜上、破線)で表示されている。また、回収率(行i20)のうち、2回目の結果(列j2)と平均(列j3)に異常があると判定されたため、該当する表示領域D11が赤色(図17(a)では、便宜上、破線)で表示されている。すなわち、行i20の列j1〜j3の表示領域D11内の値が、それぞれ、閾値Rよりも小さいか判定され(図16のS213)、その結果、行i20の列j2、j3の値が閾値Rよりも小さいため(S213:YES)、S214の警報の出力として、行i20の列j2、j3の表示領域D11が赤色で表示されている。
また、精度管理測定モードにおける測定結果に、異常があると判定された値が含まれる場合、図17(a)に示すように結果画面D1において該当する表示領域D11が赤色で示されると共に、図17(b)に示すエラーリスト画面D2が表示部31に表示される。
図17(b)は、エラーリスト画面D2を示す図である。エラーリスト画面D2は、リストD21と表示領域D22を備えている。
リストD21には、精度管理測定モードにおける測定結果に、異常があると判定された項目が表示される。図17(b)のリストD21には、図17(a)に示すように前方散乱光信号(FSC)に異常があることを示す「精度管理異常1」と、回収率に異常があることを示す「精度管理異常2」が表示されており、2番目の項目(精度管理異常2)が選択されている。ユーザは、リストD21内の項目を押下することにより、選択することができる。
表示領域D22には、リストD21の選択された項目に関して、ユーザが対処すべき内容が表示される。図17(b)の表示領域D22には、リストD21において「精度管理異常2」が選択されているため、回収率に異常があった場合にユーザが対処すべき内容が表示されている。すなわち、この場合の表示領域D22には、S214の警報の出力として、フィルタF4に問題が生じている可能性が表示され、フィルタ部材Fの交換が必要であることが表示されている。なお、このように精度管理測定モードにおける測定結果に異常があると、ユーザは、必要な措置(たとえば、フィルタ部材Fの交換)を行って、再度、精度管理測定モードにおける測定を行う。
以上、本実施の形態によれば、精度管理用粒子の径は、フィルタF4の孔の径よりも大きい値に設定されているため、分析対象細胞と同様、フィルタ部材Fの状態に異常がない場合には弁別・置換部14による処理が行われても、図10(c)に示す空間S1から空間S2へと精度管理用粒子が移動することはない。また、精度管理用粒子は、弁別・置換部14に供給された後、主検出部22に供給されるまでの間において、容器や流路等に付
着するなどして損失するため、通常、主検出部22に供給された精度管理用粒子の数n3の値は、弁別・置換部14に供給された精度管理用粒子の数n2の値よりも一定の割合だけ小さくなる。しかしながら、フィルタ部材Fの状態に異常がある場合(フィルタ部材Fが正しくセットされていない場合や、フィルタF4が破損している場合)、精度管理用粒子が空間S1から空間S2へと移動してしまう。このため、n3/n2の演算により算出される回収率は、フィルタ部材Fの状態に異常がない場合に比べて小さくなる。
よって、閾値Rが、フィルタ部材Fの状態に異常がない場合の回収率と同程度になるよう設定されると、精度管理測定モードにおいて回収率が閾値Rよりも小さいかを判定することにより、フィルタ部材Fの状態に異常があるかを判定することができる。また、回収率が閾値Rよりも小さいと、図17(a)、(b)に示すように警報が出力される。これにより、ユーザはフィルタ部材Fの状態に異常が生じていることを認識することができる。
なお、特許請求の範囲に記載の「フィルタによって捕捉された粒子の量に関する値」は、上記のように、主検出部22に供給される精度管理用試料に含まれる粒子の数n3に基づいて得られる回収率に相当する。すなわち、特許請求の範囲に記載の「フィルタによって捕捉された粒子の量に関する値」は、弁別・置換部14により弁別された精度管理用粒子の数が反映される値を含むものである。
また、本実施の形態によれば、弁別・置換部14に試料が供給される前に、副検出部13においてプレ測定が行われ、プレ測定による試料の測定データに基づいて、弁別・置換部14に供給された精度管理用粒子の数n2が取得される。これにより、試料容器4に収容されている精度管理用粒子の数が不明な場合であっても、弁別・置換部14に供給された精度管理用粒子の数n2を取得することができる。よって、弁別・置換部14に供給された精度管理用粒子の数n2と、主検出部に22供給された精度管理用粒子の数n3とに基づいて、フィルタ部材F4の状態に異常が生じているかを判定することができる。また、精度管理用粒子の数n2、n3が、それぞれ、副検出部13と主検出部22による測定データにより得られるため、たとえば、精度管理用粒子の数n2、n3の両方が、主検出部22による測定データにより得られる場合に比べて、フィルタ部材F4の状態を迅速に判定することができる。
また、本実施の形態によれば、フィルタF4はフィルタ部材Fに設けられており、フィルタ部材Fは、図4に示す孔120bと、図6(a)に示す挿入口221を介して、収容部220にセットされる。これにより、フィルタ部材Fに異常がある場合、ユーザは迅速且つ容易にフィルタ部材Fの交換を行うことができる。
<変更例1>
上記実施の形態では、弁別・置換部14に供給された精度管理用粒子の数n2は、弁別・置換部14に供給した試料の体積v1と、プレ測定により取得した試料の濃度c1に基づいて、v1×c1の演算を行うことにより算出された。本変更例では、精度管理測定モードにおいてプレ測定は行われない。また、データ処理装置3のハードディスク304には、精度管理測定モードで用いる試料容器4に収容されている精度管理用粒子の数n4が、あらかじめ記憶されている。なお、試料容器4に添付されたバーコード等の記録媒体に数n4が記憶されている場合には、バーコードリーダ等の読取装置を用いて、試料容器4の記録媒体からn4を読み取ってもよい。
図18は、本変更例の精度管理測定モードにおける細胞分析装置1の処理を示すフローチャートである。この場合の測定装置2の処理は、図16に示す測定装置2の処理から、S102およびS111が省略されている。また、データ処理装置3の処理は、図16に
示すデータ処理装置3の処理から、S201が省略されている。
処理が開始されると、試料容器4内の全量の試料が吸引され、第1分散部12の試料収容部12aに吐出される。測定装置2の調製制御部28は、上記実施の形態と同様にして、第1分散部12により試料中の精度管理用粒子に対して第1分散処理を行う(S101)。続いて、調製制御部28は、試料収容部12aに収容されている試料を全て吸引し、吸引した試料を弁別・置換部14の収容部210に吐出する(S103)。これにより、精度管理測定モードで用いる試料容器4に収容されている全ての精度管理用粒子が、弁別・置換部14の収容部210に吐出されたことになり、弁別置換部14に供給された精度管理用粒子の数はn4となる。
続いて、調製制御部28は、上記実施の形態と同様にして、S105〜S107の処理を行い、測定制御部25は、上記実施の形態と同様にして、S108、S112の処理を行う。
一方、測定が開始されると、データ処理装置3のCPU301は、上記実施の形態と同様にして、S202の処理を行う。CPU301は、本測定のデータと、主検出部22に供給された精度管理用粒子の数n3を、ハードディスク304に記憶する。続いて、CPU301は、S202で受信したデータ等に基づいて、結果画面D1を表示部31に表示する(S211)。この場合、結果画面D1の行i15の表示領域D11には、ハードディスク304にあらかじめ記憶されている精度管理用粒子の数n4が表示される。
次に、CPU301は、ハードディスク304にあらかじめ記憶されている精度管理用粒子の数n4と、S202で受信した主検出部22に供給された精度管理用粒子の数n3とに基づいて、n3/n4の演算を行うことにより、回収率を算出する(S212)。そして、CPU301は、上記実施の形態と同様にして、S213、S214の処理を行う。
以上、本変更例によれば、ハードディスク304に、試料容器4に収容されている精度管理用粒子の数n4があらかじめ記憶されているため、プレ測定を行う必要ない。これにより、回収率の算出と警報の出力が迅速に行われるため、ユーザは、フィルタ部材Fの状態に異常が生じていることを迅速に認識することができる。
<変更例2>
上記実施の形態では、プレ測定は副検出部13において行われたが、本変更例では、測定装置2から副検出部13が省略されており、通常測定モードと精度管理測定モードにおいて、プレ測定は主検出部22で行われる。以下、精度管理測定モードにおける処理についてのみ説明する。
図19は、本変更例の精度管理測定モードにおける細胞分析装置1の処理を示すフローチャートである。この場合の測定装置2の処理は、図16に示す測定装置2の処理から、S102に替えてS121が追加されている。また、データ処理装置3の処理は、図16に示すデータ処理装置3の処理と同様である。
処理が開始されると、試料容器4内の全量の試料が吸引され、第1分散部12の試料収容部12aに吐出される。測定装置2の調製制御部28は、通常測定モードと同様にして、第1分散部12により試料中の精度管理用粒子に対して第1分散処理を行う(S101)。そして、第1分散処理が完了して試料収容部12aに収容されている試料の一部が、主検出部22に供給され、主検出部22においてプレ測定が行われる(S121)。なお、試料収容部12aに収容されている試料は、ピペット11aにより吸引され、試料容器
5に吐出された後、容器移送部15の把持部15aと、回転テーブル18aの保持部18bと、試料吸引部21のピペット21aにより、主検出部22まで移送される。
主検出部22は、上記実施の形態の副検出部13と同様にして前方散乱光信号(FSC)を取得することが可能である。調製制御部28は、主検出部22によるプレ測定で取得された精度管理用粒子の数と、主検出部22に供給された試料の体積とに基づいて、この試料の濃度c1を算出する。そして、調製制御部28は、上記実施の形態と同様、第1分散部12の試料収容部12aに収容されている体積v1の試料を全て吸引し、吸引した試料を弁別・置換部14の収容部210に吐出する(S103)。
続いて、調製制御部28は、プレ測定により取得したデータ(各粒子のFSCの幅とピーク値)と、弁別・置換部14に供給された精度管理用粒子の数n2(=v1×c1)とを、データ処理装置3に送信する(S111)。そして、調製制御部28は、上記実施の形態と同様にして、S105〜S107の処理を行い、測定制御部25は、上記実施の形態と同様にして、S108、S112の処理を行う。また、データ処理装置3における処理も、上記実施の形態と同様にして行われる。
以上、本変更例によれば、主検出部22においてプレ測定が行われるため、測定装置2の構成を簡素にすることができる。また、この場合も、主検出部22によるプレ測定において、弁別・置換部14に供給された精度管理用粒子の数n2が取得されるため、上記実施の形態と同様、n3/n2の演算により算出される回収率に基づいて、フィルタ部材Fの状態に異常が生じているかを判定することができる。
また、本変更例によれば、弁別・置換部14に試料が供給される前に、主検出部22においてプレ測定が行われ、プレ測定による試料の測定データに基づいて、弁別・置換部14に供給された精度管理用粒子の数n2が取得される。これにより、上記実施の形態と同様、試料容器4に収容されている精度管理用粒子の数が不明な場合であっても、弁別・置換部14に供給された精度管理用粒子の数n2を取得することができる。
<変更例3>
本変更例では、上記実施の形態のハードディスク304に、細胞分析装置1の処理が可能であるかを示すフラグが記憶されている。かかるフラグは、精度管理測定モードにおいて得られた測定結果に基づいて書き換えられ、フラグの値によって細胞分析装置1の処理が禁止または許可される。
図20(a)は、本変更例の通常測定モードにおける細胞分析装置1の処理を示すフローチャートである。この場合の測定装置2の処理は、図15に示す測定装置2の処理から、S101の前段にS131が追加されており、データ処理装置3の処理は、図15に示すデータ処理装置3の処理から、S201の前段にS221〜S223が追加されている。なお、開始時にフラグの値は1とされる。
処理が開始されると、データ処理装置3のCPU301は、ハードディスク304に記憶されているフラグの値が0であるかを判定する(S221)。フラグの値が0であると(S221:YES)、CPU301は、ユーザにより入力部32を介して測定開始指示が行われたかを判定する(S222)。ユーザは、図20(c)に示すように、表示部31内に表示されている測定開始ボタン311を押下することにより、測定開始指示を入力することができる。測定開始指示があると(S222:YES)、CPU301は、測定開始指示を測定装置2に送信する(S223)。
一方、処理が開始されると、測定装置2の調製制御部28は、データ処理装置3から測
定開始指示を受信したかを判定する(S131)。測定開始指示が受信されると(S131:YES)、調製制御部28は、S101以降の処理を行う。
図20(b)は、本変更例の精度管理測定モードにおける細胞分析装置1の処理を示すフローチャートである。この場合の測定装置2の処理は、図16に示す測定装置2の処理と同様であり、データ処理装置3の処理は、図16に示すデータ処理装置3の処理から、S213においてYESと判定された場合の後段に、S231、S232が追加されており、S213においてNOと判定された場合の後段に、S233、S234が追加されている。
データ処理装置3のCPU301は、回収率が閾値Rよりも小さいと(S213:YES)、すなわち、フィルタ部材Fの状態に異常があると、図20(c)に示す測定開始ボタン311を無効(ユーザが押下できない状態)にし(S231)、フラグの値に1をセットする(S232)。他方、回収率が閾値R以上であると(S213:NO)、すなわち、フィルタ部材Fの状態に異常がないと、図20(c)に示す測定開始ボタン311を有効(ユーザが押下できる状態)にし(S233)、フラグの値に0をセットする(S234)。
以上、本変更例によれば、細胞分析装置1の起動直後、または、精度管理測定モードにおいてフィルタ部材Fの状態に異常がある場合、細胞分析装置1の処理が禁止される。また、精度管理測定モードにおける測定が行われ、フィルタ部材Fの状態に異常がない場合、細胞分析装置1の処理が許可される。これにより、ユーザが、通常測定モードにおいて、状態の悪いフィルタF4を用いて取得された分析結果を参照して、誤って不適切な判断を下してしまうことを防止することができる。
なお、上記変更例3において、回収率が閾値Rより小さい場合に、測定開始ボタン311が無効にされることに替えて、通常測定モードにおいて分析処理(S203)が行われないよう、データ処理装置3の設定が変更されても良い。この場合、回収率が閾値R以上であると、通常測定モードにおいて分析処理が行われるよう、データ処理装置3の設定が変更される。これにより、上記変更例3と同様、ユーザが、通常測定モードにおいて、状態の悪いフィルタF4を用いて取得された分析結果を参照して、誤って不適切な判断を下してしまうことを防止することができる。
また、上記変更例3において、回収率が閾値Rより小さい場合に、測定開始ボタン311が無効にされることに替えて、これ以降、通常測定モードにおける分析結果にマスクがかかるよう、データ処理装置3の設定が変更されても良い。この場合、回収率が閾値R以上であると、これ以降、通常測定モードにおける分析結果にマスクがかからないよう、データ処理装置3の設定が変更される。これにより、上記変更例3と同様、ユーザが、通常測定モードにおいて、状態の悪いフィルタF4を用いて取得された分析結果を参照して、誤って不適切な判断を下してしまうことを防止することができる。
以上、本発明の実施の形態ついて説明したが、本発明は、上記実施の形態に制限されるものではなく、また、本発明の実施の形態も上記以外に種々の変更が可能である。
たとえば、上記実施の形態では、子宮頸部の上皮細胞が分析対象とされたが、口腔細胞、膀胱、咽頭などの他の上皮細胞、さらには臓器の上皮細胞が分析対象であっても良い。また、尿や血液が分析対象であっても良い。すなわち、本発明は、フィルタにより生体試料から分析対象細胞を弁別する装置に適用可能である。
また、上記実施の形態では、フィルタF4により、分析対象細胞は、空間S1内に留め
られ、試料に含まれていた分析対象細胞以外の細胞および夾雑物は、空間S2側へ移送された。そして、空間S1内の残された分析対象細胞の濃縮液が、後段の処理に用いられた。しかしながら、これに限らず、分析対象細胞が径の小さな細胞(たとえば赤血球)である場合には、孔の径が分析対象細胞よりも大きくなるようフィルタF4が設定され、フィルタF4により分析対象細胞よりも大きな夾雑物が遮断され、分析対象細胞のみが通されるようにしても良い。この場合、フィルタ部材Fの状態に異常が生じていると、分析対象細胞よりも大きい夾雑物は、フィルタF4を通ることになり、主検出部22に供給される試料には、分析対象細胞よりも大きい夾雑物が含まれることになる。よって、精度管理測定モードにおいて主検出部22による本測定の結果に基づいて、分析対象細胞よりも大きい夾雑物が多数検出される場合、フィルタ部材Fの状態に異常が生じていると判定することができる。
また、上記実施の形態では、S214において、図17(a)、(b)に示すように表示部31を介して警報が出力されたが、これに限らず、データ処理装置3に設置されたスピーカーから警報音が出力されるようにしても良い。また、データ処理装置3が警報を出力する構成に限らず、測定装置2が表示部、スピーカー等を用いて警報を出力する構成であってもよい。
また、上記実施の形態では、副検出部13によるプレ測定によって、弁別・置換部14に供給された精度管理用粒子の数が取得され、主検出部22による本測定によって、主検出部22に供給された精度管理用粒子の数が取得された。そして、取得されたこれら精度管理用粒子の数に基づいて、フィルタ部材Fの状態に異常が生じているかが判定された。しかしながら、これに限らず、プレ測定と本測定において、精度管理用粒子の量を反映した値として精度管理用試料の濁度が取得され、弁別・置換部14に供給された精度管理用試料の濁度と、主検出部22に供給された精度管理用試料の濁度とに基づいて、フィルタ部材Fの状態が判定されるようにしても良い。
また、上記実施の形態および変更例2では、主検出部22に供給された精度管理用粒子の数n3と、弁別・置換部14に供給された精度管理用粒子の数n2との比率(回収率)を算出し、回収率が閾値Rより小さい場合に警報を出力しているが、本発明はこれに限らない。たとえば、n3とn2との差を算出し、差が所定の閾値よりも大きい場合に警報を出力してもよい。
また、上記変更例1では、主検出部22に供給された精度管理用粒子の数n3と、精度管理測定モードで用いる試料容器4に収容されている精度管理用粒子の数n4との比率(回収率)を算出し、回収率が閾値Rより小さい場合に警報を出力しているが、本発明はこれに限らない。たとえば、n3とn4との差を算出し、差が所定の閾値よりも大きい場合に警報を出力してもよい。
また、上記実施の形態では、副検出部13のフローサイトメータ40は、前方散乱光信号(FSC)のみを受光するよう構成されたが、主検出部22のフローサイトメータ50と同様、さらに側方散乱光信号(SSC)と蛍光信号(FL)を受光するよう構成されても良い。この場合、副検出部13において、前方散乱光(FSC)に基づいて分析対象細胞の数が取得されたが、側方散乱光信号(SSC)や蛍光信号(FL)に基づいて分析対象細胞の数が取得されるようにしても良い。また、主検出部22において、前方散乱光(FSC)に基づいて分析対象細胞の数が取得されたが、側方散乱光信号(SSC)や蛍光信号(FL)に基づいて分析対象細胞の数が取得されるようにしても良い。
また、上記実施の形態では、副検出部13および主検出部22をフローサイトメータにより構成しているが、これらの検出部を電気抵抗方式の検出部で構成してもよい。
また、上記実施の形態では、弁別・置換部14が、測定装置2内に設置されていたが、これに限らず、測定装置2とは異なる細胞回収装置内に設置されても良い。この場合の細胞回収装置は、弁別・置換部14と、検体ピペット部11と同様にして弁別・置換部14に試料を供給する試料供給部と、精度管理用試料を光学的に測定する測定部と、測定部により得られた測定データを処理する情報処理部と、を備える。細胞回収装置は、精度管理測定モードにおいて、弁別・置換部14により精度管理用試料に対して処理を行い、弁別・置換部14による処理後の精度管理用試料を測定部により測定する。そして、情報処理部は、測定部により得られた測定データに基づいて、上記実施の形態と同様、フィルタ部材Fの状態を判定し、判定結果に基づいて警報を出力する。細胞回収装置は、通常測定モードにおいて、弁別・置換部14により生体試料に対して処理を行う。弁別・置換部14による処理後の生体試料は、適宜、測定装置2へ移送され、測定装置2の主検出部22により生体試料の測定が行われる。
この他、本発明の実施の形態は、特許請求の範囲に示された技術的思想の範囲内において、適宜、種々の変更が可能である。
1 … 細胞分析装置
2 … 測定装置
3 … データ処理装置
11a … ピペット
13 … 副検出部
14 … 弁別・置換部
22 … 主検出部
40、50 … フローサイトメータ
301 … CPU
304a … プログラム
D1 … 結果画面
D2 … エラーリスト画面
F … フィルタ部材
F4 … フィルタ

Claims (16)

  1. 生体試料に含まれる細胞を分析する細胞分析装置において、
    生体試料から測定対象細胞をフィルタによって捕捉して弁別する弁別部と、
    前記フィルタにより捕捉された測定対象細胞を測定する測定部と、
    前記測定部によって得られた測定データに基づいて、前記測定対象細胞を分析する情報処理部と、を備え、
    前記情報処理部は、前記フィルタによって捕捉される大きさの粒子を含む管理試料が前記弁別部に供給され、前記フィルタによって捕捉された粒子が前記測定部によって測定された場合、その測定データに基づいて、前記フィルタによって捕捉された粒子の量に関する値を取得し、当該値が所定の条件に合致すると、警報を出力する、
    ことを特徴とする細胞分析装置。
  2. 請求項1に記載の細胞分析装置において、
    前記情報処理部は、前記粒子の量に関する値と所定の閾値とを比較した比較結果に基づいて、前記警報を出力する、
    ことを特徴とする細胞分析装置。
  3. 請求項2に記載の細胞分析装置において、
    前記情報処理部は、前記管理試料中の前記粒子の量に対する、前記測定部に供給された前記粒子の量の割合を、前記粒子の量に関する値として求め、求めた前記割合が所定の範囲から外れる場合に、前記警報を出力する、
    ことを特徴とする細胞分析装置。
  4. 請求項3に記載の細胞分析装置において、
    前記情報処理部は、前記弁別部に供給される前の管理試料中の粒子を前記測定部が測定して取得した測定データに基づいて、前記管理試料中の前記粒子の量を取得する、
    ことを特徴とする細胞分析装置。
  5. 請求項4に記載の細胞分析装置において、
    前記測定部は、
    前記弁別部に供給される前の管理試料中の粒子を測定する第1測定部と、
    前記フィルタにより捕捉された前記管理試料中の粒子を測定する第2測定部と、を備える、
    ことを特徴とする細胞分析装置。
  6. 請求項1ないし3の何れか一項に記載の細胞分析装置において、
    前記管理試料に含まれる前記粒子の量が既知である、
    ことを特徴とする細胞分析装置。
  7. 請求項1ないし6の何れか一項に記載の細胞分析装置において、
    前記弁別部は、前記フィルタによって捕捉された前記測定対象細胞を、回収液を用いて回収するように構成されており、
    前記測定部は、回収液に含まれる前記測定対象細胞を測定するように構成されている、ことを特徴とする細胞分析装置。
  8. 請求項1ないし7の何れか一項に記載の細胞分析装置において、
    前記情報処理部は、前記警報として、前記フィルタの交換を促す情報を出力する、
    ことを特徴とする細胞分析装置。
  9. 請求項1ないし8の何れか一項に記載の細胞分析装置において、
    前記情報処理部は、前記フィルタによって捕捉された粒子の量に関する値が前記所定の条件に合致する場合に、生体試料の分析を禁止する、
    ことを特徴とする細胞分析装置。
  10. 請求項1ないし9の何れか一項に記載の細胞分析装置において、
    前記フィルタは、前記弁別部に対して着脱可能な部材に設けられている、
    ことを特徴とする細胞分析装置。
  11. 請求項1ないし10の何れか一項に記載の細胞分析装置において、
    前記測定対象細胞は、被検者から採取した子宮頸部の上皮細胞である、
    ことを特徴とする細胞分析装置。
  12. 請求項1ないし11の何れか一項に記載の細胞分析装置において、
    前記情報処理部は、前記測定対象細胞の測定データに基づいて、前記測定対象細胞が癌細胞であるか判定する、
    ことを特徴とする細胞分析装置。
  13. 請求項1ないし12の何れか一項に記載の細胞分析装置において、
    前記測定部は、フローサイトメータである、
    ことを特徴とする細胞分析装置。
  14. 生体試料に含まれる測定対象細胞を回収する細胞回収装置であって、
    生体試料に含まれる測定対象細胞を捕捉するためのフィルタと、
    前記フィルタに対して前記生体試料を供給する試料供給部と、
    前記フィルタによって捕捉された測定対象細胞を回収する回収部と、を備え、
    前記フィルタによって捕捉される大きさの粒子を含む管理試料が前記試料供給部により前記フィルタに供給された場合に、前記フィルタから前記回収部によって回収された粒子を測定する測定部と、
    前記測定部により得られた測定データに基づいて、前記フィルタによって捕捉された粒子の量に関する値を取得し、当該値が所定の条件に合致すると、警報を出力する情報処理部と、をさらに備える、
    ことを特徴とする細胞回収装置。
  15. 生体試料から測定対象細胞をフィルタによって捕捉して弁別する弁別部と、前記フィルタによって捕捉された測定対象細胞を測定する測定部とを備えた細胞測定装置の管理方法であって、
    前記フィルタによって捕捉される大きさの粒子を含む管理試料を前記弁別部に供給し、
    前記フィルタによって捕捉された粒子を前記測定部により測定して、前記フィルタによって捕捉された粒子の量に関する値を取得し、
    当該値が所定の条件に合致する場合に、警報を出力する、
    ことを特徴とする細胞測定装置の管理方法。
  16. 生体試料から測定対象細胞をフィルタによって捕捉して弁別する弁別部と、前記フィルタによって捕捉された測定対象細胞を測定する測定部と、その測定データに基づいて測定対象細胞を分析する情報処理部とを備えた細胞分析装置の前記情報処理部に、
    前記フィルタによって捕捉される大きさの粒子を含む管理試料が前記弁別部に供給され、前記フィルタによって捕捉された粒子が前記測定部によって測定された場合、その測定データに基づいて、前記フィルタによって捕捉された粒子の量に関する値を取得し、
    当該値が所定の条件に合致する場合に、警報を出力する、機能を付与するコンピュータ
    プログラム。
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