JP2014194331A - 農作物の鮮度保持方法および鮮度保持装置 - Google Patents

農作物の鮮度保持方法および鮮度保持装置 Download PDF

Info

Publication number
JP2014194331A
JP2014194331A JP2014034539A JP2014034539A JP2014194331A JP 2014194331 A JP2014194331 A JP 2014194331A JP 2014034539 A JP2014034539 A JP 2014034539A JP 2014034539 A JP2014034539 A JP 2014034539A JP 2014194331 A JP2014194331 A JP 2014194331A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
infrared light
freshness
irradiation
crop
maintaining
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2014034539A
Other languages
English (en)
Other versions
JP6358694B2 (ja
Inventor
Kazumasa Kakibuchi
和正 垣渕
Ayako Takafu
亜矢子 高附
Yutaka Ishida
豊 石田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Shikoku Research Institute Inc
Original Assignee
Shikoku Research Institute Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Shikoku Research Institute Inc filed Critical Shikoku Research Institute Inc
Priority to JP2014034539A priority Critical patent/JP6358694B2/ja
Publication of JP2014194331A publication Critical patent/JP2014194331A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6358694B2 publication Critical patent/JP6358694B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02PCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES IN THE PRODUCTION OR PROCESSING OF GOODS
    • Y02P60/00Technologies relating to agriculture, livestock or agroalimentary industries
    • Y02P60/80Food processing, e.g. use of renewable energies or variable speed drives in handling, conveying or stacking
    • Y02P60/85Food storage or conservation, e.g. cooling or drying

Landscapes

  • Storage Of Fruits Or Vegetables (AREA)
  • Cold Air Circulating Systems And Constructional Details In Refrigerators (AREA)
  • Food Preservation Except Freezing, Refrigeration, And Drying (AREA)

Abstract

【課題】 より高い鮮度保持効果が得られ、且つ、低コスト化された農作物の鮮度保持方法を提供する。
【解決手段】
本発明の農作物の鮮度保持方法は、農作物に近赤外光を照射する近赤外光照射工程を含み、前記近赤外光照射工程が、互いに異なる2つ以上のピーク波長を持つ近赤外光照射光源を用いて実施されることを特徴とする。前記近赤外光の波長は、700nm〜2500nmの範囲であることが好ましい。前記近赤外光照射工程において、前記近赤外光の照射に加えて可視光の照射も実施することが好ましい。前記近赤外光の照射光強度は、1.4×10−2W/m〜1.4×1024W/mの範囲とすることが好ましい。
【選択図】 図7

Description

本発明は、農作物の鮮度保持方法および鮮度保持装置に関する。
農作物の生産・流通・貯蔵において、収穫後の鮮度の保持は、商品価値に大きく影響するため極めて重要である。農作物の鮮度は、例えば、重量減少量(蒸散量)などによって評価することができる。多くの農作物において、収穫時の重量に対し5%の減量がおこると、商品としての品質が、著しく損なわれる。農作物の鮮度を保持する技術として、農作物の呼吸および蒸散を抑制するために、古くから冷蔵が汎用されている。しかしながら、冷蔵にはコストがかかる上に、輸送中などで冷蔵が十分にできないケース、または冷蔵によっても鮮度が十分に保てないケースがあり、このため、新たな鮮度保持方法が研究され、一部では実用化されている。例えば、非特許文献1には、フィルム等を用いたガス環境の制御方法が提案されている。また、非特許文献2には、農作物の鮮度、老化、成熟に関与する植物ホルモンであるエチレンの作用を抑制するために、アミノエトキシビニルグリシン(AVG)などのエチレン生成阻害剤、またはチオ硫酸銀錯塩もしくは1−メチルシクロプロパン(MCP)などのエチレン作用阻害剤が、農作物の鮮度保持および貯蔵に効果があることが示されている。そして、特許文献1には、収穫後予措中のスダチに遠赤外線を照射する、スダチの鮮度保持方法が、開示されている。これは、スダチの果皮表面を遠赤外線によって加熱することで、色つやがなくなる・黄色味を帯びる等の果皮障害の発生を抑制する技術である。さらに、特許文献2には、葉菜類を収納する収納容器を備え、収納容器の上方に弱光照射装置を配置した冷蔵庫が、開示されている。これは、弱光照射によりクロロフィルの分解を抑制して、緑色葉菜類の緑色を維持し、かつ、ビタミンCの減少を抑制する技術である。
特開平6−90659号公報 特開2002―267348号公報
岩元睦夫他、「青果物・花き鮮度管理ハンドブック」、(株)サイエンスフォーラム(東京)、1991年発行、p181〜p193 小柴共一他、「新しい植物ホルモンの科学」、(株)講談社サイエンティフィク(東京)、2002年発行、p99〜p100
しかし、非特許文献1記載の技術は、フィルムによる包装等が必要であるため、実施するには手間とコストがかかる。また、非特許文献2記載の技術は、薬剤の安全性の点から、食用に供する農作物では使用上大きな制約を受ける。一方、特許文献1記載の技術は、フィルムによる包装等、および薬剤の使用を伴わないが、遠赤外線照射による加熱を伴うものであるため、例えば、冷蔵庫などにおける低温貯蔵の冷却効率を下げる。また、特許文献1記載の技術は、適用対象が果物のみに限定され、野菜類などには効果がなく、適用できる農作物の範囲が狭い。そして、特許文献2記載の技術は、例えば、対象農作物が二段に重ねられて収納容器に入れられた場合、上段の農作物のみに光があたり、下段の農作物には光があたらないため、収納された農作物全体に鮮度保持効果を得ることができない。さらに、特許文献2記載の技術は、適用対象が緑色葉菜類のみに限定されており、特許文献1記載の技術同様、適用できる農作物の範囲が狭い。なお、これらの問題点は、本発明者が検討し、見出したものである。
これらの問題点に対し、本発明者は、別途出願中の特許出願において、農作物に近赤外光を照射することで、簡単かつ低コストで、薬剤を使用することなく、加熱を伴わず、広範囲の農作物に適用可能で、対象農作物全体に均一な鮮度保持効果が得られる技術を開示している。しかしながら、本発明者が別出願で開示する技術に対しては、低コスト(低消費電力)で鮮度保持効果をさらに向上させるという要請がある。
そこで、本発明は、より高い鮮度保持効果が得られ、且つ、低コスト化された農作物の鮮度保持技術を提供することを目的とする。
前記目的を達成するために、本発明の農作物の鮮度保持方法は、農作物に近赤外光を照射する近赤外光照射工程を含み、前記近赤外光照射工程が、互いに異なる2つ以上のピーク波長を持つ近赤外光照射光源を用いて実施されることを特徴とする。
また、本発明の農作物の鮮度保持装置は、前記農作物に近赤外光を照射する近赤外光照射手段を含み、前記近赤外光照射手段が、互いに異なる2つ以上のピーク波長を持つ近赤外光照射光源であることを特徴とする。
本発明によれば、低コスト(低消費電力)で高い農作物の鮮度保持効果を得ることが可能である。
図1は、本発明の農作物の鮮度保持装置の一例を示す模式図である。 図2は、本発明の輸送手段の一例を示す模式図である。 図3(a)および(b)は、本発明の農作物の鮮度保持装置のその他の例を示す模式図である。 図4は、本発明の農作物の鮮度保持装置のその他の例を示す模式図である。 図5(a)および(b)は、本発明の収納庫の一例である冷蔵庫の例を示す模式図である。 図6は、本発明の陳列装置の一例を示す模式図である。 図7は、実施例1における2波長以上のピーク波長を有する近赤外光の波長分布を示すグラフである。 図8は、実施例1における蒸散抑制率を示すグラフである。
前述のように、近赤外光(例えば、700nm〜2500nm)に農作物の鮮度保持効果があることは、本発明者が初めて見出したものである(先の別出願参照)。これまで、光を利用した農作物の鮮度保持方法のメカニズムとして、植物が持つ種子の発芽等に関与することが知られている、赤色光・遠赤色光センサーであるフィトクロームの関与が推測されてきた。しかし、近赤外光は、フィトクロームの吸収域から外れている。したがって、近赤外光の照射による本発明の鮮度保持方法は、フィトクロームのメカニズムとは別の、新規のメカニズムによるものであると推測される。ただし、この推測は、本発明を制限および限定しない。
そして、本発明者は、農作物の鮮度保持効果をさらに向上させるために、近赤外光の波長範囲全域(例えば、700nm〜2500nm)に対し近赤外光を照射する技術を検討したところ、互いに異なる2つ以上のピーク波長を持つ近赤外光照射光源を用いて照射するという着想を得た。そして、互いに異なる2つ以上のピーク波長を持つ近赤外光照射光源を用いて農作物に近赤外光を照射したところ、意外にも、単独ピーク波長の光源で照射した場合に比べて、照射光強度が低くても同等以上の鮮度保持効果が得られることを突き止め、本発明に到達した。
本発明において、「農作物」とは、農業的手法によって収穫できる作物全般をいう。農作物の詳細については、後述する。
本発明において、「鮮度保持」とは、収穫直前の農作物の状態を出来るだけ保持することをいう。必要とされる鮮度保持効果は、農作物の種類および商品価値によって異なる。農作物の種類と鮮度保持効果との関係については、後述する。
本発明の農作物の鮮度保持方法において、前記近赤外光の波長は、700nm〜2500nmの範囲であることが好ましい。
本発明の農作物の鮮度保持方法において、前記近赤外光照射工程において、前記近赤外光の照射に加えて可視光の照射も実施することが好ましい。すなわち、近赤外光は見えない光であるため、実際に照射されているかどうかの確認が困難であるが、近赤外光に加え、可視光も同時に照射するようにすれば、可視光の照射を指標として近赤外光の照射の有無を簡単に判断できるようになる。
本発明の農作物の鮮度保持方法において、前記近赤外光の照射光強度は、1.4×10−2W/m〜1.4×1024W/mの範囲であることが好ましい。
本発明の農作物の鮮度保持方法において、前記近赤外光の照射時間は、1フェムト秒〜72時間の範囲であることが好ましい。
本発明の農作物の鮮度保持方法において、前記農作物は、野菜類、果実類または花卉類であることが好ましい。
本発明の農作物の鮮度保持装置は、さらに、光強度制御手段および照射時間制御手段を備え、前記光強度制御手段により前記光源の照射光強度が制御され、前記照射時間制御手段により前記光源の照射時間が制御されることが好ましい。
本発明の農作物の鮮度保持装置において、さらに、前記農作物に可視光を照射する可視光照射手段を含むことが好ましい。
本発明の収納庫は、農作物を収納する収納庫であって、本発明の農作物の鮮度保持装置を含むことを特徴とする。
本発明の輸送手段は、農作物を輸送する輸送手段であって、本発明の収納庫を含むことを特徴とする。
本発明の収納庫および輸送手段において、前記収納庫は、輸送コンテナであることが好ましい。
本発明の収納庫は、冷蔵庫であることが好ましい。
本発明の陳列装置は、農作物を陳列する陳列装置であって、本発明の農作物の鮮度保持装置を含むことを特徴とする。
本発明の生産方法は、生鮮農作物の生産方法であって、収穫後の農作物に対し、鮮度保持処理を行う鮮度保持処理工程を含み、前記鮮度保持処理工程が、本発明の農作物の鮮度保持方法により行われることを特徴とする。
次に、本発明について、例をあげて詳細に説明する。但し、本発明は、以下の説明によって限定および制限されない。
本発明の適用対象である農作物は、特に制限されないが、例えば、前述のとおり、通常行われている利用部位による分類(園芸的分類または人為的分類と呼ばれる)における、野菜類、果実類、花卉類であることが好ましい。
前記野菜類とは、例えば、果菜類(ナス、ペピーノ、トマト、ミニトマト、タマリロ、タカノツメ、トウガラシ、シシトウガラシ、ハバネロ、ピーマン、パプリカ、カラーピーマン、カボチャ、ズッキーニ、キュウリ、ツノニガウリ、シロウリ、ゴーヤ、トウガン、ハヤトウリ、ヘチマ、ユウガオ、オクラ、イチゴ、スイカ、メロン、マクワウリなどに加えて、トウモロコシなどの穀物類、アズキ、インゲンマメ、エンドウ、エダマメ、ササゲ、シカクマメ、ソラマメ、ダイズ、ナタマメ、ラッカセイ、レンズマメ、ゴマなどのマメ類を含む)、葉茎類(アイスプラント、アシタバ、カラシナ、キャベツ、クレソン、ケール、コマツナ、サラダナ、サニーレタス、サイシン、サンチュ、山東菜、シソ、シュンギク、ジュンサイ、シロナ、セリ、セロリ、タアサイ、ダイコンナ(スズシロ)、タカナ、チシャ、チンゲンサイ、ツケナ、菜の花、野沢菜、白菜、パセリ、ハルナ、フダンソウ、ホウレンソウ、ホトケノザ、ミズナ、ミドリハコベ、コハコベ、ウシハコベ、ミブナ、ミツバ、メキャベツ、モロヘイヤ、リーフレタス、ルッコラ、レタス、ワサビナなどの葉菜類、ネギ、細ネギ、アサツキ、ニラ、アスパラガス、ウド、コールラビ、ザーサイ、タケノコ、ニンニク、ヨウサイ、ネギ、ワケギ、タマネギなどの茎菜類、アーティチョーク、ブロッコリー、カリフラワー、食用菊、なばな、フキノトウ、ミョウガなどの花菜類、スプラウト、モヤシ、かいわれ大根などの発芽野菜を含む)、根菜類(カブ、ダイコン、ハツカダイコン、ワサビ、ホースラディッシュ、ゴボウ、チョロギ、ショウガ、ニンジン、ラッキョウ、レンコン、ユリ根などに加えて、サツマイモ、サトイモ、ジャガイモ、ナガイモ(大和芋)、ヤマノイモ(山芋、自然薯)などのイモ類を含む)、菌茸類(エノキタケ、エリンギ、キクラゲ、キヌガサタケ、シイタケ、シメジ、シロキクラゲ、タモギタケ、チチタケ、ナメコ、ナラタケ、ハタケシメジ、ヒラタケ、ブナシメジ、ブナピー、ポルチーニ、ホンシメジ、キシメジ、マイタケ、マッシュルーム、マツタケ、ヤマブシタケ、ショウロ、トリュフなど)などがあげられる。ただし、これらは例示にすぎず、本発明はこれらに限定されるものではない。
また、前記果実類とは、例えば、ミカンなど各種柑橘類、リンゴ、モモ、ナシ、西洋ナシ、バナナ、ブドウ、サクランボ、グミ、キイチゴ、ブルーベリー、ラズベリー、ブラックベリー、クワ、ビワ、イチジク、カキ、アケビ、マンゴー、アボカド、ナツメ、ザクロ、パッションフルーツ、パイナップル、バナナ、パパイア、アンズ、ウメ、スモモ、モモ、キウイフルーツ、カリン、ヤマモモ、クリ、ミラクルフルーツ、グァバ、スターフルーツ、アセロラなどがあげられる。ただし、これらは例示にすぎず、本発明はこれらに限定されるものではない。
また、前記花卉類とは、例えば、ホリホック、ブーバルジア、ゴデチア、ツキミソウ、ストック、ハボタン、ルナリア、アシダンセラ、イリス、グラジオラス、ハナビシソウ、ペペロミア、カルセオラリア、キンギョソウ、トレニア、サクラソウ、シクラメン、マツバギク、アンスリウム、カラー、カラジウム、ショウブ、シンゴニウム、スパシフィルム、ディーフェンバキア、フィロデンドロン、サボテン類、アジュガ、カクトラノオ、サルビア、ベゴニア、クルクマ、スイレン、ポーチュラカ、スミレ、フワイトレースフラワー、セトクレアセア、ムラサキオモト、ムラサキツユクサ、ホウセンカ、ツノナス、ペチュニア、ホオズキ、カーネーション、ナデシコ、セキチク、カスミソウ、宿根カスミソウ、ムシトリナデシコ、グズマニア、ストレリチア、シバザクラ、フロックス、オイランソウ、キョウカノコ、アマクリナム、アマリリス、キク、マーガレット、クンシラン、キルタンサス、スイセン、スノーフレーク、タマスダレ、ネリネ、ハマオモト、ユーチャリス、リコリス、リュウゼツラン、ケイトウ、センニチコウ、アサガオ、エボルブルス、クレオメ、ゼラニウム、カランコエ、スカビオサ、スイートピー、ルピナス、ルリジオ、ワスレナグサ、アスチルベ、ユキノシタ、アガパンサス、アマドコロ、アロエ、オーニソガルム、オモト、オリズルラン、ギボウシ、クロユリ、グロリオーサ、コルチカム、サンセベリア、サンダーソニア、ジャノヒゲ、チューリップ、ツルバキア、ドイツスズラン、ドラセナ、トリテレイア、ナルコユリ、ニューサイラン、バイモ、ヒアシンス、ホトトギス、ヤブカンゾウ、ヤブラン、ユリ、アルストロメリア、ルスカス、アツモリソウ、エビネ、オンシジウム、カトレア、コルマナラ、シラン、シンビジウム、セロジネ、デンドリビウム、ドリテノプシス、ナゴラン、パフィオペディルム、バンダ、ビルステケラ、ファレノプシス、ブラウナウ、ミルトニア、エキザカム、トルコギキョウ、リンドウ、ランタナ、バラ、サクラ、ガーベラなどが挙げられ、さらには葉を鑑賞するために用いられるサカキ、ソテツ、シダ、ドラセナ、ハラン、モンステラ、ポトス、コンパクター、ポリシャス、ジャングルブッシュ、リキュウソウ、ベアグラス、ピトスポラムなどがあげられる。ただし、これらは例示にすぎず、本発明はこれらに限定されるものではない。
農作物と鮮度保持効果との関係において、例えば、レタスやホウレンソウなどの葉部または茎部を主に利用する野菜(葉菜類)においては、しおれ防止(蒸散量抑制)、変色(黄化、褐変など)防止、軟化防止、カビ発生防止が重要となる。また、イチゴ、トマトなどの果実を主に利用する野菜(果菜類)、またはリンゴなどの果樹類においては、変色(黄化、褐変など)防止、軟化防止、カビ発生防止が重要となる。さらに、花卉類では、しおれ防止(蒸散量抑制)、変色(黄化、褐変など)防止、カビ発生防止が重要となる。ただし、これらは例示にすぎず、本発明はこれらに限定されない。
本発明において、近赤外光の照射は、互いに異なる二つ以上のピーク波長を持つ近赤外光照射光源を用いて実施される。前記近赤外光照射光源は、例えば、単色光近赤外光LED(Light Emitting Diode)ランプを二つ以上組み合わせることにより、構成することができる。前記単色光近赤外光LEDランプは、単独のピーク波長を持ち、前記ピーク波長を中心とした波長分布を持つものである。前記単色光近赤外光LEDランプの組み合わせは、例えば、近赤外光の波長範囲である700nm〜2500nmの領域をカバーできるような組み合わせが好ましく、700〜1000nmの領域をカバーできるような組合せがより好ましい。このような組み合わせとしては、例えば、ピーク波長が、780nm〜840nm付近、820nm〜880nm付近、910nm〜970nm付近の各単色光近赤外光LEDランプを二つ以上組み合わせることがあげられる。なお、単色光LEDランプのピーク波長は、温度等により変化するので、前述のピーク波長は例示であり、本発明を何ら限定および制限しない。また、各ランプの照射光強度の割合(混合比)は、同じであってもよいし、異なってもよい。具体例として、前記ランプが二つの場合、前記二つのランプにおける低波長側のランプ(L)と高波長側のランプ(H)の照射光強度の割合(混合比、L:H)は、特に制限されず、例えば、1:0.005〜1:200の範囲であり、好ましくは1:0.05〜1:20の範囲であり、より好ましくは、1:0.25〜1:4の範囲である。前記ランプが三つの場合、前記三つのランプにおける低波長側のランプ(L)、中波長側のランプ(M)および高波長側のランプ(H)の照射光強度の割合(混合比、L:M:H)は、特に制限されず、例えば、1:0.005:0.005〜1:200:200の範囲であり、好ましくは1:0.05:0.05〜1:20:20の範囲であり、より好ましくは1:0.25:0.25〜1:4:4の範囲である。本発明では、一つの近赤外光LEDランプにおいて、二つ以上の異なるピーク波長を持つものを使用してもよい。本発明における近赤外光の照射光強度は、前述のように、例えば、1.4×10−2W/m〜1.4×1024W/mの範囲であり、好ましくは1.4×10−2W/m〜1.4×10W/mの範囲であり、より好ましくは0.1W/m〜1.4×10W/mの範囲であり、特に好ましくは0.2W/m〜1.4×10W/mの範囲である。なお、本発明において、光源は、LEDを使用することが好ましいが、本発明は、LEDに限定されず、例えば、蛍光管、メタルハライドランプ、ナトリウムランプ、ハロゲンランプ、キセノンランプ、ネオン管、無機エレクトロルミネッセンス、有機エレクトロルミネッセンス、ケミルミネッセンス(化学発光)、レーザー等も使用できる。また、蛍光灯および太陽光のように、近赤外光以外の光を含む光源を使用する場合は、近赤外光の波長のみを透過する分光フィルターを透過させて使用してもよい。また、異なる発光手段を組み合わせてもよい。
本発明において、前述のように、前記近赤外光は、可視光とともに用いることが好ましい。前記可視光の波長は、特に制限されず、例えば、400nm〜700nmの範囲があげられる。前記可視光は、レーザーのような単波長のものでもよいし、太陽光、蛍光灯、白熱灯、白色LEDランプ等の波長分布を有するものでもよい。
前述のように、本発明において、前記近赤外光の照射時間は、1フェムト秒〜72時間の範囲であることが好ましい。前記近赤外光の照射時間は、より好ましくは1ナノ秒〜72時間の範囲であり、さらに好ましくは1マイクロ秒〜60分の範囲であり、特に好ましくは0.1秒〜60分の範囲であり、最も好ましくは0.1秒〜10分の範囲である。なお、本発明は、例えばストロボ等のように、非常に大きい光量を瞬間的に照射する方法であっても良い。また、本発明は、低光量で、長時間照射する方法であっても良い。例えば、スーパーマーケットの店頭等で使用する場合には、例えば、低光量で、スーパーマーケットの営業時間中連続的に照射しつづけてもよい。
本発明において、例えば、1.4×10−2W/m〜1.4×10W/mの範囲のような低光量で照射する場合には、照射時間は、例えば、1分〜72時間の範囲であることが好ましく、より好ましくは5分〜24時間の範囲である。また、本発明において、例えば、1.4×10W/m〜1.4×1024W/mの範囲のような大光量、例えば、フラッシュのような光量で照射する場合には、照射時間は、例えば、1フェムト秒〜10秒の範囲であることが好ましく、より好ましくは1ナノ秒〜10秒の範囲であり、さらに好ましくは1マイクロ秒〜1秒の範囲である。
本発明の農作物の鮮度保持方法において、前記近赤外光の照射は、連続照射であっても、間欠照射であってもよい。連続照射とは、例えば、近赤外光を連続して所定時間(例えば、5分間)照射することである。間欠照射とは、例えば、10秒間の照射と10秒間の非照射を、照射時間が合計5分間になるよう30回繰り返すことである。
本発明の農作物の鮮度保持方法において、前記近赤外光の照射は、周囲の光環境が暗黒であってもよいし、LED等の人工的な照明下でもよいし、太陽光下でもよい。また、照射後の光環境も暗黒であってもよいし、LED等の人工的な照明下でもよいし、太陽光下でもよい。
本発明の農作物の鮮度保持方法において、前記近赤外光の照射は、農作物に対して前処理的に行うだけでなく、例えば、小売店の店内などにおいて連続的に行ってもよい。この場合、他の波長を持つ白色LEDまたは白色蛍光灯などの光源と組み合わせて照射してもよい。
本発明の具体的な実施方法としては、例えば、農作物の生産現場において収穫前もしくは収穫後に近赤外光を照射する方法、農作物の箱詰め・袋詰め前に近赤外光を照射する方法、または、箱詰め後、蓋を閉めるまでの間に、近赤外光を照射する方法などがあげられる。また、近赤外光は、農作物の収納容器に使われる一般的な材質(例えば、ポリエチレンなど)を透過するため、農作物が箱詰め・袋詰めされた後であっても、上から照射することによって箱および袋の中の農作物全体に均一に照射することが可能である。また、近赤外光は、農作物自身も透過するため、農作物が重ねられて収納されていても、収納された農作物全体に均一に照射することができる。したがって、箱詰めおよび袋詰めされた後、出荷前に、近赤外光を照射することもできる。また、農作物の栽培中に近赤外光を照射してもよい。さらに、店頭で本発明を用いることによって、陳列棚での鮮度をより長期間保持することができる。また、例えば、小売店の店内などにおいては、陳列棚に並べた農作物に対し、店舗の営業時間中連続的に近赤外光を照射してもよい。また、例えば、店舗または家庭内において、冷蔵庫等の収納庫に貯蔵している農作物に対し、貯蔵中連続的に近赤外光を照射してもよい。
次に、本発明の農作物の鮮度保持装置の例について説明する。
前述のように、本発明の農作物の鮮度保持装置は、近赤外光照射手段として、互いに異なる2つ以上のピーク波長を持つ近赤外光照射光源を含む。近赤外光および近赤外光照射光源については、前述のとおりである。また、本発明の農作物の鮮度保持装置は、さらに、可視光照射光源を含んでいてもよい。また、本発明の農作物の鮮度保持装置は、近赤外光照射光源が可視光照射光源を兼ねていてもよい。可視光とともに近赤外光を照射する光源としては、例えば、白色光照射光源と近赤外光照射光源とを組み合わせた光源があげられ、その他、単一の光源で白色光と近赤外光とをともに照射可能な光源等があげられる。具体的には、例えば、白色LEDと近赤外LEDとを組み合わせて構成された光源、または、従来の白色LEDの近赤外成分を有意に増加させたLED光源等があげられる。このような光源を用いることにより、近赤外光の照射領域を可視化でき、また、例えば、スーパーマーケット等で陳列された農作物に対して、ディスプレー機能と鮮度保持機能とを備えた照明として使用することができ、好ましい。ここで、「有意に増加させた」とは、近赤外光照射による鮮度保持効果を得られる程度に近赤外成分が増加されていることを意味する。本発明において、近赤外成分の増加の割合は、特に制限されないが、例えば、LED、自然光および蛍光灯いずれの場合においても、400nm〜700nmの可視光成分の合計強度に対して近赤外成分が5%〜1000%増加されていることが好ましく、より好ましくは5%〜500%増加であり、さらに好ましくは5%〜250%増加である。ここで、「可視光成分の合計強度に対して近赤外成分が5%増加されている」とは、例えば、可視光成分の合計強度が100W/mである場合、近赤外成分を5W/m追加することをいう。しかし、本発明はこれに限定されず、例えば、箱詰め時の照射、店頭でのディスプレーを兼ねた照射等の場面に応じて、照射する光における近赤外成分の割合を適宜決定することができる。
図1に、本発明の農作物の鮮度保持装置の一例を示す。図示のとおり、この鮮度保持装置10は、光源11と、コントローラ12とを備える。光源11は、農作物(図1においては、イチゴ)13の上方から近赤外光を照射する。光源11は、互いに異なる二つ以上のピーク波長を持つ近赤外光照射光源である。また、光源11は、前記の可視光とともに近赤外光を照射する光源であってもよく、例えば、白色LEDと近赤外LEDとを組み合わせて構成された光源、または、従来の白色LEDの近赤外成分を有意に増加させたLED光源等を使用することができる。コントローラ12は、光源11の照射光強度および照射時間を制御する。コントローラ12は、任意の構成部材であり、無くてもよいが、あることが好ましい。図1においては、照射光強度制御、照射時間制御双方を行うコントローラ12を示しているが、コントローラ12は、それぞれを行う別の部材で構成されていてもよい。また、図1では、コントローラ12は、光源11と別部材となっているが、光源11の内部に組み込まれていてもよい。コントローラ12は、特に制限されず、例えば、従来の公知のものを用いればよい。
本例において、さらに、農作物を設置する設置台を有してもよい。前記設置台は、ベルトコンベアであってもよい。設置台がベルトコンベアである場合、農作物13は、ベルトコンベアの上で搬送方向に移送されながら近赤外光の照射を受ける。
図3に、本発明の農作物の鮮度保持装置のその他の例を示す。図3において、図1と同一部分には同一の符号を付している。図3(a)は、本例の農作物の鮮度保持装置101の外観の模式図であり、図3(b)は、本例の農作物の鮮度保持装置101を、図3(a)におけるI−I方向に見た断面を模式的に示した図である。図示のとおり、本例の農作物の鮮度保持装置101は、照射装置本体15の内部を、ベルトコンベア16が通っており、照射装置本体15の内部に、図1に示す鮮度保持装置10が配置されている。本例の場合、農作物13は、ベルトコンベア16の上で、照射装置本体15の内部を通過中に、近赤外光の照射を受ける。
以上、本発明の農作物の鮮度保持装置について例を挙げて説明したが、本発明はこれに限られず、例えば、持ち運び可能なハンディタイプのものとすることも可能である。図4に、ハンディタイプの本発明の農作物の鮮度保持装置の一例を示す。図4は、本例の農作物の鮮度保持装置201の模式図である。図4において、図1と同一部分には同一の符号を付している。本例の場合、把持部17を手に持ち、農作物13に近赤外光を照射する。本例において、コントローラ12は、図示していないが、光源11の内部に組み込まれていてもよいし、コントローラ12が、光源11と別部材であってもよい。本例の農作物の鮮度保持装置201は、手で持てる大きさであり、持ち運び可能であるため、例えば、必要に応じて照射する際に便利である。
次に、本発明の収納庫および輸送手段について説明する。
前述のように、本発明の収納庫は、農作物を収納する収納庫であって、本発明の農作物の鮮度保持装置を含むことを特徴とする。前記収納庫は、特に制限されないが、例えば、輸送コンテナ、冷蔵庫、保冷庫などが好ましい。前記収納庫は、農作物を専用に収納する貯蔵庫や予冷庫に限定されるものではなく、家庭や厨房などで使用する冷蔵庫や収納庫でも好適に使用できる。
また、本発明の輸送手段は、農作物を輸送する輸送手段であって、本発明の収納庫を含むことを特徴とする。本発明の輸送手段としては、例えば、車両、飛行機、船などがあげられる。車両は、例えば、列車、自動車等があげられる。
図2に、本発明の輸送手段の一例を示す。図2において、図1と同一部分には同一の符号を付している。本例の輸送手段は、トラック20である。図示のとおり、このトラック20は、輸送コンテナ21を含み、輸送コンテナ21は、図1に示す鮮度保持装置10を含んでいる。
図5(a)に、本発明の収納庫の例である、冷蔵庫の一例を示す。図5(a)において、図1と同一部分には同一の符号を付している。図示のとおり、本例の冷蔵庫30は、野菜室31を含み、野菜室31は、図1に示す鮮度保持装置10を含んでいる。本例において、光源11は、野菜室31の後面上部に配置されている。本例において、コントローラ12は、図示していないが、光源11の内部に組み込まれていてもよいし、コントローラ12が、光源11と別部材であってもよい。また、本例では、野菜室31に仕切りが設けられていないが、本発明はこれに限られない。例えば、本発明では、野菜室31が、仕切り板によって複数のエリアに区分され、収納する野菜の種類に応じて、光源11を配置する区分と配置しない区分とに分けたり、区分毎に光源11からの照射光強度および照射時間を調節可能にするものであってもよい。また、本例において、光源11は、図1でも説明したとおり、可視光とともに近赤外光を照射する光源であってもよく、例えば、白色LEDと近赤外LEDとを組み合わせて構成された光源、または、従来の白色LEDの近赤外成分を有意に増加させたLED光源等であってもよい。
図5(b)に、本発明の収納庫の例である、冷蔵庫のその他の例を示す。図5(b)は、本例の冷蔵庫40を横方向から見た断面図である。本例の冷蔵庫40では、図5(b)に示すように、野菜室41の前側の上面に、本発明の鮮度保持装置10が配置されている。その他は、前記冷蔵庫30と同様である。このように、本発明では、冷蔵庫の設計に応じて、鮮度保持装置の位置を調整することが可能である。
次に、本発明の陳列装置について説明する。
前述のように、本発明の陳列装置は、農作物を陳列する陳列装置であって、本発明の農作物の鮮度保持装置を含むことを特徴とする。前記陳列装置は、農作物を陳列可能であれば、特に制限されないが、例えば、ショーケース、陳列棚などがあげられる。
図6に、本発明の陳列装置の一例を示す。図6において、図1と同一部分には同一の符号を付している。本例の陳列装置は、ショーケース50である。図6は、ショーケース50を横方向から見た断面図である。図示のとおり、本例のショーケース50は、開口部51にフロントガラス等の透明部材52が嵌め込まれた断熱箱体53に、農作物を収納する収納室54が設けられており、収納室54の上部に、本発明の鮮度保持装置10が配置されている。本例において、コントローラ12は、図示していないが、光源11の内部に組み込まれていてもよいし、コントローラ12が、光源11と別部材であってもよい。本例では、光源11は、収納室54の上部に配置されているが、本発明はこれに限られず、光源11は、収納室内を照射可能な位置に配置されていればよい。また、本例において、光源11は、図1でも説明したとおり、可視光とともに近赤外光を照射するものであってもよく、例えば、白色LEDと近赤外LEDとを組み合わせて構成された光源、または、従来の白色LEDの近赤外成分を有意に増加させたLED光源等であってもよい。このような光源11であれば、鮮度保持機能とともに、ショーケース内の農作物のディスプレー機能も実現することができ、ショーケース内の照明として好適に用いることができる。
本例では、開口部と透明部材とを有するショーケースを例に挙げて説明したが、本発明はこれに限られず、透明部材なしで、陳列されているものに直接手を触れることが可能となっているショーケースであってもよい。
つぎに、本発明の実施例について説明する。なお、本発明は、下記の実施例により限定および制限されない。
[実施例1]
(コマツナでの連続照射試験)
コマツナに、ピーク波長が異なる2つの近赤外光LEDを用いて近赤外光を照射し、蒸散量が抑制されることを確認した。
温度18〜23℃、湿度30〜50%、照射光強度2.5W/m(白色LED)の条件下において、表1に示す照射条件で、850nmまたは940nmのピーク波長が1つの単色光近赤外光(参考例1または2)、もしくは、850nmおよび940nmにピーク波長を有する近赤外光を混合した混合近赤外光(実施例1)を、コマツナにそれぞれ6時間連続照射し、前記照射後に蒸散量を求めた。比較例は、近赤外光を照射しない以外は同様にして、蒸散量を求めた(比較例1)。蒸散量は、前記照射前後のコマツナの重量を計測し、減少した重量の値とした。また、蒸散抑制率は、下記数式1により求めた。本実施例では、いずれもn=2〜3の平均値として蒸散抑制率を示している。
なお、照射光強度2.5W/mの白色LEDと照射光強度0.2または3W/mとなるよう850nmおよび940nmにピーク波長を有する単近赤外光を1:1の割合で混合した混合近赤外光を照射した場合の波長分布の一例を図7のグラフに示す。図7のグラフにおいて、横軸は、波長(nm)を示し、縦軸は、照射光強度(W/m)を示す。同図のグラフから明らかなように、いずれの照射光強度の前記混合近赤外光も、850nm付近および940nm付近に2つピーク波長が確認できた。
Figure 2014194331
Figure 2014194331
前記蒸散抑制率の結果を図8に示す。図8において、横軸は、近赤外光の照射光強度を示し、縦軸は、蒸散抑制率を示し、図中の四角(■)は、参考例1、三角(▲)は、参考例2、丸(●)は、実施例1を示す。図示していないが、実施例1は、いずれの照射光強度においても比較例1に対して、極めて優れた蒸散量抑制効果を示した。また、図8に示すように、実施例1は、前記単色光近赤外光を照射した参考例1および2に対しても、0.2〜1.5W/mにおいて優れた蒸散量抑制効果を示した。さらに、参考例1および2では、約16%の蒸散抑制率を得るために、3.0W/mの照射光強度が必要であるのに対し、実施例1では、参考例1および2の約6.7%の照射光強度である0.2W/mでも同等の効果が得られた。これらのことから、前記混合近赤外光は、優れた蒸散量抑制効果を奏し、かつ、より弱い照射光強度、すなわち、低消費電力量でも、高い農作物の鮮度保持効果を奏すことがわかった。
[実施例2]
(ミックスベジタブルでの連続照射試験)
リーフレタス、サラダナ、ミズナおよびシソ(大葉)を含むミックスベジタブルに、ピーク波長が異なる2つのLEDを用いて、近赤外光を照射し、蒸散量が抑制されることを確認した。
温度18〜23℃、湿度30〜50%、照射光強度2.5W/m(白色LED)の条件下において、照射光強度3W/mの850nmまたは940nmの単色光近赤外光(参考例3または4)、もしくは、照射光強度1.5W/mの850nmおよび940nmにピーク波長を有する近赤外光を混合した混合近赤外光(実施例2)を、ミックスベジタブルにそれぞれ3.5時間連続照射した。比較例は、近赤外光を照射しない以外は同様にした(比較例2)。重量減少率は、前記照射前のミックスベジタブルの重量を1とした場合の、前記照射後のミックスベジタブルの重量から、前記照射前のミックスベジタブルの重量を除いた減少重量の割合として算出した。また、蒸散抑制率は、実施例1と同様にして求めた。
この結果を表2に示す。表2は、前記照射時の重量減少率および蒸散抑制率を示した表である。表2において、1列目は、サンプル名、2列目は、重量減少率、3列目は、蒸散抑制率を示す。表2に示すように、実施例2は、比較例2に比べて、重量減少率が低下し、極めて優れた蒸散量抑制効果を示した。また、実施例2は、前記単色光近赤外光を照射した参考例3および参考例4に対しても、2倍以上という優れた蒸散量抑制効果を示した。これらのことから、前記混合近赤外光は、優れた蒸散量抑制効果を奏すこと、すなわち、高い農作物の鮮度保持効果を奏すことがわかった。
Figure 2014194331
[実施例3および4]
(イチゴでの連続照射試験)
イチゴに、ピーク波長が異なる2つの近赤外光LEDを用いて近赤外光を照射し、蒸散量が抑制され、且つ、果実硬度の軟化が抑制されることを確認した。
(1) 蒸散量の抑制
温度18〜23℃、湿度30〜50%、照射光強度2W/m(白色LED)の条件下において、照射光強度1W/mの850nmまたは940nmの単色光近赤外光(参考例5または6)、もしくは、照射光強度0.5W/mの850nmおよび940nmにピーク波長を有する近赤外光を混合した実施例の混合近赤外光(実施例3)を、イチゴにそれぞれ24時間連続照射し、前記照射後に蒸散量を求めた。比較例は、近赤外光を照射しない以外は同様にして、蒸散量を求めた(比較例3)。相対蒸散量は、比較例の蒸散量を1とした時の、各サンプルの蒸散量の相対値とした。また、蒸散抑制率は、実施例1と同様にして求めた。
この結果を表3に示す。表3は、前記照射時の相対蒸散量および蒸散抑制率を示した表である。表3において、1列目は、サンプル名、2列目は、相対蒸散量、3列目は、蒸散抑制率を示す。表3に示すように、実施例3は、比較例3に比べて、顕著に相対蒸散量が低下し、極めて優れた蒸散量抑制効果を示した。また、実施例3は、単色光近赤外光を照射した参考例5および参考例6に対しても、2倍以上の優れた蒸散量抑制効果を示した。これらのことから、前記混合近赤外光は、優れた蒸散量抑制効果を奏すこと、すなわち、高い農作物の鮮度保持効果を奏すことがわかった。
Figure 2014194331
(2) 果実硬度の軟化抑制
前記(1)と同様の条件で、単色光近赤外光(参考例7または8)、または、実施例の混合近赤外光(実施例4)を、イチゴにそれぞれ24時間連続照射し、前記照射後のイチゴの果実硬度を果実硬度計KM−1型(藤原製作所製)により測定した。比較例は、近赤外光を照射しない以外は同様にして、イチゴの果実硬度を求めた(比較例4)。軟化抑制率は、下記数式2により求めた。
Figure 2014194331
この結果を表4に示す。表4は、前記照射後のイチゴの果実硬度および軟化抑制率を示した表である。1列目は、サンプル名、2列目は、果実硬度、3列目は、軟化抑制率を示す。表4に示すように、実施例4は、比較例4に比べて、果実硬度の軟化が低下しており、優れた果実の軟化抑制効果を示した。また、実施例4は、前記単色光近赤外光を照射した参考例7および参考例8に対しても、2倍以上の優れた果実の軟化抑制効果を示した。これらのことから、前記混合近赤外光は、優れた果実の軟化抑制効果を奏すこと、すなわち、高い農作物の鮮度保持効果を奏すことがわかった。
Figure 2014194331
[実施例5および6および7]
(2つの近赤外光の混合比を変えた混合近赤外光を用いたコマツナでの連続照射試験)
コマツナに、ピーク波長が異なる2つの近赤外LEDを用いて、2つの近赤外光の混合比を変えた近赤外光を照射し、2つの近赤外光の混合比によらず、蒸散量が抑制されることを確認した。
温度18〜23℃、湿度30〜50%、照射光強度2.5W/m(白色LED)の条件下において、表5に示す照射条件で、940nmの単色光近赤外光(参考例9)、もしくは、850nmおよび940nmのピーク波長が異なる2つの近赤外光をそれぞれ1:1(実施例5)、1:4(実施例6)、もしくは4:1(実施例7)の混合比(照射光強度比、850nm:940nm)で混合した実施例の混合近赤外光を、コマツナにそれぞれ6時間連続照射し、前記照射後に蒸散量を求めた。なお、前記近赤外光の照射光強度の合計は、0.5W/mとした。また、比較例は、近赤外光を照射しない以外は同様にして、蒸散量を求めた(比較例5)。相対蒸散量および蒸散抑制率は、実施例3と同様に算出した。
Figure 2014194331
この結果を表6に示す。表6は、前記照射時の相対蒸散量および蒸散抑制率を示した表である。表6において、1列目は、サンプル名、2列目は、相対蒸散量、3列目は、蒸散抑制率を示す。表6に示すように、実施例5〜7は、異なる2つの近赤外光の混合比によらず、比較例5に対して、極めて優れた蒸散抑制効果を示した。また、実施例5〜7は、異なる2つの近赤外光の混合比によらず、前記単色光近赤外光を照射した参考例9に対しても、1.88〜2.38倍の優れた蒸散抑制効果を奏した。これらのことから、ピーク波長が異なる2つ以上の近赤外光の混合比によらず、前記混合近赤外光が、極めて優れた蒸散量抑制効果を奏すこと、すなわち、高い農作物の鮮度保持効果を奏すことがわかった。
Figure 2014194331
[実施例8および9]
(コマツナでの短時間照射試験)
コマツナに、ピーク波長が異なる2つの近赤外光LEDを用いて近赤外光を照射し、蒸散量が抑制されることを確認した。
温度10℃、暗黒条件下(0W/m)の条件下において、表7に示す条件で、810nm、850nmまたは940nmの単色光近赤外光(参考例10〜15)、もしくは、810nmおよび850nm、または、850nmおよび940nmの実施例の混合近赤外光(実施例8または9)を、コマツナにそれぞれ照射した。前記照射後、温度20℃、前記暗黒条件下において貯蔵し、5日間貯蔵後の蒸散量の測定ならびに腐りおよび葉の黄化の観察を行った。比較例は、近赤外光を照射しない以外は同様にして、蒸散量の測定ならびに腐りおよび葉の黄化の観察を行った(比較例6)。相対蒸散量および蒸散抑制率は、実施例3と同様に算出した。
Figure 2014194331
この結果を表8に示す。表8は、前記照射時の相対蒸散量および蒸散抑制率を示した表である。表8において、1列目は、サンプル名、2列目は、相対蒸散量、3列目は、蒸散抑制率を示す。表8に示すように、実施例8および9は、比較例6に比べて相対蒸散量が顕著に低下し、極めて優れた蒸散量抑制効果を示した。また、実施例5および6は、同じ照射時間、単色光近赤外光を照射した参考例10〜15に対して、4倍以上の優れた蒸散量抑制効果を示しただけでなく、さらに、実施例5および6の5倍の照射時間、単色光近赤外光を照射した参考例13〜15に対しても、優れた蒸散量抑制効果を示した。また、図示していないが、茎の腐りや葉の黄化についても、相対蒸散量と同様の傾向が見られ、実施例8および9は、比較例6および参考例10〜15に比べ、葉の腐りや葉の黄化が軽度であった。これらのことから、混合近赤外光は、優れた蒸散量抑制効果を奏し、かつ、より短い照射時間、すなわち、低消費電力でも優れた蒸散量抑制効果を奏すこと、および、高い農作物の鮮度保持効果を奏すことがわかった。
Figure 2014194331
[実施例10]
(リーフレタスでの短時間照射試験)
リーフレタスに、ピーク波長が異なる2つの近赤外光LEDを用いて近赤外光を照射し、蒸散量が抑制されることを確認した。
温度23℃、暗黒条件下(0W/m)の条件下において、表9に示す条件で、850nmまたは940nmの単色光近赤外光(参考例16または17)、もしくは850nmおよび940nmの実施例の混合近赤外光(実施例10)を、リーフレタスにそれぞれ照射した。前記照射後、温度10℃、前記暗黒条件下において貯蔵し、1日間貯蔵後の蒸散量の測定を行った。比較例は、近赤外光を照射しない以外は同様にして、蒸散量の測定を行った(比較例7)。相対蒸散量および蒸散抑制率は、実施例3と同様に算出した。なお、本実施例では、いずれもn=5の平均値として、相対蒸散量および蒸散抑制率を示している。
Figure 2014194331
この結果を表10に示す。表10は、前記照射時の相対蒸散量および蒸散抑制率を示した表である。表10において、1列目は、サンプル名、2列目は、相対蒸散量、3列目は、蒸散抑制率を示す。表10に示すように、実施例10は、比較例7に比べて相対蒸散量が顕著に低下し、極めて優れた蒸散抑制効果を示した。また、実施例10は、前記単色光近赤外光を照射した参考例16および17に対して、優れた蒸散抑制効果を示した。これらのことから、混合近赤外光は、優れた蒸散量抑制効果を奏すこと、すなわち、高い農作物の鮮度保持効果を奏すことがわかった。
Figure 2014194331
[実施例11]
(トマトでの短時間照射試験)
トマトに、ピーク波長が異なる2つの近赤外光LEDを用いて近赤外光を照射し、蒸散量が抑制されることを確認した。
温度20℃、暗黒条件下(0W/m)の条件下において、表11に示す条件で、850nmまたは940nmの単色光近赤外光(参考例18または19)、もしくは850nmおよび940nmの実施例の混合近赤外光(実施例11)を、トマトにそれぞれ照射した。前記照射後、温度20℃、前記暗黒条件下において貯蔵し、3日間貯蔵後の蒸散量の測定およびヘタ部の劣化度合い(劣化指数)を検討した。比較例は、近赤外光を照射しない以外は同様にして、蒸散量の測定およびヘタ部の劣化度合いを検討した(比較例8)。相対蒸散量および蒸散抑制率は、実施例3と同様に算出した。また、前記ヘタ部の劣化度合いは、カビの発生の程度(カビ指数)、黄化の程度(黄化指数)およびしおれの程度(乾燥指数)について、それぞれを、0(無)、1(有)、2(甚)の3段階で評価し、これらの合計値として算出した。また、劣化抑制率は、下記数式3により求めた。なお、本実施例では、いずれもn=3の平均値として、蒸散抑制率と各指数とを示している。
Figure 2014194331
Figure 2014194331
相対蒸散量および蒸散抑制率の結果を表12に示す。表12は、前記照射時の相対蒸散量および蒸散抑制率を示した表である。表12において、1列目は、サンプル名、2列目は、相対蒸散量、3列目は、蒸散抑制率を示す。表12に示すように、実施例11は、比較例8に比べて相対蒸散量が顕著に低下し、極めて優れた蒸散抑制効果を示した。また、実施例11は、単色光近赤外光を照射した参考例18および19に対しても、優れた蒸散抑制効果を示した。
Figure 2014194331
つぎに、ヘタ部の劣化度合いの結果を表13に示す。表13において、1列目は、サンプル名、2列目は、カビ指数、3列目は、黄化指数、4列目は、乾燥指数、5列目は、劣化指数、6列目は、劣化抑制率を示す。表13に示すように、比較例8は、ヘタ部でのカビの発生、黄化およびしおれが観察されるのに対し、実施例11は、ヘタ部でのカビの発生および黄化が全く観察されず、また、しおれも低減されており、比較例8に対して、乾燥指数が60%低下した。また、実施例11は、単色光近赤外光を照射した参考例18および19に対しても、ヘタ部のカビの発生は、完全に低減され、さらに、しおれも低減された。そして、これらを総合的に評価した劣化指数において、実施例11は、比較例8に比べて劣化が顕著に低下し、極めて優れた劣化抑制効果を示した。また、実施例11は、単色光近赤外光を照射した参考例18および19に対しても、優れた劣化抑制効果を示した。
Figure 2014194331
これらのことから、混合近赤外光は、カビ発生の防止、黄化の防止およびしおれの防止等の優れた劣化抑制効果を奏すこと、すなわち、高い農作物の鮮度保持効果を奏すことがわかった。
[実施例12]
(カキでの短時間照射試験)
カキに、ピーク波長が異なる2つの近赤外光LEDを用いて近赤外光を照射し、蒸散量が抑制されることを確認した。
温度25℃、暗黒条件下(0W/m)の条件下において、表14に示す条件で、850nmまたは940nmの単色光近赤外光(参考例20または21)、もしくは850nmおよび940nmの実施例の混合近赤外光(実施例12)を、カキにそれぞれ照射した。前記照射後、温度25℃、前記暗黒条件下において貯蔵し、5日間貯蔵後の蒸散量の測定を行った。比較例は、近赤外光を照射しない以外は同様にして、蒸散量の測定を行った(比較例9)。相対蒸散量および蒸散抑制率は、実施例3と同様に算出した。
Figure 2014194331
この結果を表15に示す。表15は、前記照射時の相対蒸散量および蒸散抑制率を示した表である。表15において、1列目は、サンプル名、2列目は、相対蒸散量、3列目は、蒸散抑制率を示す。表15に示すように、実施例12は、比較例9に比べて相対蒸散量が顕著に低下し、極めて優れた蒸散抑制効果を示した。また、実施例12は、単色光近赤外光を照射した参考例20および21に対しても、優れた蒸散抑制効果を示した。これらのことから、混合近赤外光は、優れた蒸散量抑制効果を奏すこと、すなわち、高い農作物の鮮度保持効果を奏すことがわかった。
Figure 2014194331
[実施例13]
(マーガレットでの大光量極短時間照射試験)
マーガレットに、ピーク波長が異なる近赤外光レーザーおよび近赤外光LEDを用いて近赤外光を照射し、蒸散量が抑制されることを確認した。
温度21℃、暗黒条件下(0W/m)の条件下において、表16に示す条件で、835nmの単色光近赤外光(レーザー)または940nmの単色光近赤外光(LED、参考例22または23)、もしくは835nmの単色光近赤外光(レーザー)および940nmの単色光近赤外光(LED)の実施例の混合近赤外光(実施例13)を、マーガレットにそれぞれ照射した。実施例13は、10秒間の940nmの単色光近赤外光の照射において、照射開始約5秒後に、0.1秒間大光量の835nmの単色光赤外光を、マーガレットに照射した。すなわち、実施例13は、実質的に参考例23の単色光近赤外光の照射に加え、極短時間(0.1秒間)の大光量の混合近赤外光の照射を行ったといえる。前記照射後、温度21℃、前記暗黒条件下において貯蔵し、3日間貯蔵後の蒸散量の測定を行った。比較例は、近赤外光を照射しない以外は同様にして、蒸散量の測定を行った(比較例10)。相対蒸散量および蒸散抑制率は、実施例3と同様に算出した。
Figure 2014194331
この結果を表17に示す。表17は、前記照射時の相対蒸散量および蒸散抑制率を示した表である。表17において、1列目は、サンプル名、2列目は、相対蒸散量、3列目は、蒸散抑制率を示す。表17に示すように、実施例13は、比較例10に比べて相対蒸散量が顕著に低下し、極めて優れた蒸散抑制効果を示した。また、実施例13は、同じ照射時間、単色光近赤外光を照射した参考例22および23に対しても、優れた蒸散抑制効果を示した。これらのことから、大光量の混合近赤外光を極短時間照射することでも優れた蒸散量抑制効果を奏すこと、すなわち、高い農作物の鮮度保持効果を奏すことがわかった。
Figure 2014194331
以上、実施形態を参照して本願発明を説明したが、本願発明は上記実施形態に限定されるものではない。本願発明の構成や詳細には、本願発明のスコープ内で当業者が理解し得る様々な変更をすることができる。
この出願は、2013年2月27日に出願された日本出願特願2013−038043を基礎とする優先権を主張し、その開示の全てをここに取り込む。
本発明は、例えば、出荷前、店頭また家庭における使用において、農作物の鮮度保持に有効利用することができるが、その適用範囲は限定されず、広い分野で使用することができる。
10、101、201 農作物の鮮度保持装置
11 光源
12 コントローラ
13 農作物
20 トラック
21 輸送コンテナ
15 照射装置本体
16 ベルトコンベア
17 把持部
30、40 冷蔵庫
31、41 野菜室
50 ショーケース
51 開口部
52 透明部材
53 断熱箱体
54 収納室

Claims (17)

  1. 農作物の鮮度保持方法であって、
    農作物に近赤外光を照射する近赤外光照射工程を含み、
    前記近赤外光照射工程が、互いに異なる2つ以上のピーク波長を持つ近赤外光照射光源を用いて実施されることを特徴とする農作物の鮮度保持方法。
  2. 前記近赤外光の波長の範囲が、700nm〜2500nmであることを特徴とする請求項1記載の農作物の鮮度保持方法。
  3. 前記近赤外光照射工程において、前記近赤外光の照射に加えて可視光の照射も実施することを特徴とする請求項1または2記載の農作物の鮮度保持方法。
  4. 前記近赤外光の照射光強度を、1.4×10−2W/m〜1.4×1024W/mの範囲とすることを特徴とする請求項1から3のいずれか一項に記載の農作物の鮮度保持方法。
  5. 前記近赤外光の照射時間を、1フェムト秒〜72時間の範囲とすることを特徴とする請求項1から4のいずれか一項に記載の農作物の鮮度保持方法。
  6. 前記農作物が、野菜類であることを特徴とする請求項1から5のいずれか一項に記載の農作物の鮮度保持方法。
  7. 前記農作物が、果実類であることを特徴とする請求項1から5のいずれか一項に記載の農作物の鮮度保持方法。
  8. 前記農作物が、花卉類であることを特徴とする請求項1から5のいずれか一項に記載の農作物の鮮度保持方法。
  9. 農作物の鮮度保持装置であって、
    前記農作物に近赤外光を照射する近赤外光照射手段を含み、
    前記近赤外光照射手段が、互いに異なる2つ以上のピーク波長を持つ近赤外光照射光源であることを特徴とする農作物の鮮度保持装置。
  10. さらに、光強度制御手段および照射時間制御手段を備え、
    前記光強度制御手段により前記光源の照射光強度が制御され、
    前記照射時間制御手段により前記光源の照射時間が制御されることを特徴とする請求項9記載の農作物の鮮度保持装置。
  11. さらに、前記農作物に可視光を照射する可視光照射手段を含むことを特徴とする請求項9または10に記載の農作物の鮮度保持装置。
  12. 農作物を収納する収納庫であって、
    請求項9から11のいずれか一項に記載の農作物の鮮度保持装置を含むことを特徴とする収納庫。
  13. 前記収納庫が、冷蔵庫であることを特徴とする請求項12記載の収納庫。
  14. 農作物を輸送する輸送手段であって、
    請求項12または13記載の収納庫を含むことを特徴とする輸送手段。
  15. 前記収納庫が、輸送コンテナであることを特徴とする請求項12記載の収納庫。
  16. 農作物を陳列する陳列装置であって、
    請求項9から11のいずれか一項に記載の農作物の鮮度保持装置を含むことを特徴とする陳列装置。
  17. 生鮮農作物の生産方法であって、
    収穫後の農作物に対し、鮮度保持処理を行う鮮度保持処理工程を含み、
    前記鮮度保持処理工程が、請求項1から8のいずれか一項に記載の農作物の鮮度保持方法により行われることを特徴とする生産方法。
JP2014034539A 2013-02-27 2014-02-25 農作物の鮮度保持方法および鮮度保持装置 Active JP6358694B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2014034539A JP6358694B2 (ja) 2013-02-27 2014-02-25 農作物の鮮度保持方法および鮮度保持装置

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2013038043 2013-02-27
JP2013038043 2013-02-27
JP2014034539A JP6358694B2 (ja) 2013-02-27 2014-02-25 農作物の鮮度保持方法および鮮度保持装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2014194331A true JP2014194331A (ja) 2014-10-09
JP6358694B2 JP6358694B2 (ja) 2018-07-18

Family

ID=51839685

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2014034539A Active JP6358694B2 (ja) 2013-02-27 2014-02-25 農作物の鮮度保持方法および鮮度保持装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6358694B2 (ja)

Cited By (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2017035075A (ja) * 2015-08-07 2017-02-16 マルハニチロ株式会社 農産物の品位を向上させる光処理方法
JP2017046618A (ja) * 2015-09-01 2017-03-09 パナソニックIpマネジメント株式会社 鮮度保持方法、鮮度保持装置、収納庫、及び、陳列装置
JP2018046796A (ja) * 2016-09-23 2018-03-29 北海道電力株式会社 緑化抑制方法
US10098364B2 (en) 2015-09-01 2018-10-16 Panasonic Intellectual Property Management Co., Ltd. Method of preserving freshness of harvested crops, freshness preservation device, repository, and display device
JP2019140970A (ja) * 2018-02-21 2019-08-29 パナソニックIpマネジメント株式会社 鮮度保持方法、鮮度保持装置、収納庫及び陳列装置
CN111867383A (zh) * 2018-03-13 2020-10-30 株式会社四国综合研究所 农作物的保鲜方法和保鲜装置
CN113453539A (zh) * 2019-03-07 2021-09-28 北海道电力株式会社 绿化抑制方法

Citations (9)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS60210948A (ja) * 1984-04-06 1985-10-23 Rikagaku Kenkyusho かんきつ類の減酸促進方法
JPS6344836A (ja) * 1986-04-18 1988-02-25 Rikagaku Kenkyusho 果実・果菜類の減酸・増糖促進方法
JPH01501517A (ja) * 1986-11-13 1989-06-01 フードコ・コーポレーション 食品保存のための方法および装置
JPH01301147A (ja) * 1988-05-28 1989-12-05 Mitsui Mining & Smelting Co Ltd 青果物の品質測定法およびその装置
JPH0322946A (ja) * 1989-02-22 1991-01-31 Iseki & Co Ltd 穀物処理装置
JPH10212201A (ja) * 1997-01-29 1998-08-11 Zeon Kasei Co Ltd 光触媒式鮮度保持装置
WO2004100684A1 (en) * 2003-05-16 2004-11-25 6231934 Canada Inc. Method and apparatus for storing produce
JP2005110799A (ja) * 2003-10-03 2005-04-28 Takeshi Nishisaka 赤外線照射による非加熱殺菌方法
JP2012519826A (ja) * 2009-03-05 2012-08-30 プレスコ テクノロジー インコーポレーテッド デジタル狭帯域、波長特定式調理、硬化、食品処理、および加工のための方法およびシステム

Patent Citations (9)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS60210948A (ja) * 1984-04-06 1985-10-23 Rikagaku Kenkyusho かんきつ類の減酸促進方法
JPS6344836A (ja) * 1986-04-18 1988-02-25 Rikagaku Kenkyusho 果実・果菜類の減酸・増糖促進方法
JPH01501517A (ja) * 1986-11-13 1989-06-01 フードコ・コーポレーション 食品保存のための方法および装置
JPH01301147A (ja) * 1988-05-28 1989-12-05 Mitsui Mining & Smelting Co Ltd 青果物の品質測定法およびその装置
JPH0322946A (ja) * 1989-02-22 1991-01-31 Iseki & Co Ltd 穀物処理装置
JPH10212201A (ja) * 1997-01-29 1998-08-11 Zeon Kasei Co Ltd 光触媒式鮮度保持装置
WO2004100684A1 (en) * 2003-05-16 2004-11-25 6231934 Canada Inc. Method and apparatus for storing produce
JP2005110799A (ja) * 2003-10-03 2005-04-28 Takeshi Nishisaka 赤外線照射による非加熱殺菌方法
JP2012519826A (ja) * 2009-03-05 2012-08-30 プレスコ テクノロジー インコーポレーテッド デジタル狭帯域、波長特定式調理、硬化、食品処理、および加工のための方法およびシステム

Cited By (10)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2017035075A (ja) * 2015-08-07 2017-02-16 マルハニチロ株式会社 農産物の品位を向上させる光処理方法
JP2017046618A (ja) * 2015-09-01 2017-03-09 パナソニックIpマネジメント株式会社 鮮度保持方法、鮮度保持装置、収納庫、及び、陳列装置
US10098364B2 (en) 2015-09-01 2018-10-16 Panasonic Intellectual Property Management Co., Ltd. Method of preserving freshness of harvested crops, freshness preservation device, repository, and display device
JP2018046796A (ja) * 2016-09-23 2018-03-29 北海道電力株式会社 緑化抑制方法
JP2019140970A (ja) * 2018-02-21 2019-08-29 パナソニックIpマネジメント株式会社 鮮度保持方法、鮮度保持装置、収納庫及び陳列装置
CN111867383A (zh) * 2018-03-13 2020-10-30 株式会社四国综合研究所 农作物的保鲜方法和保鲜装置
KR20200127248A (ko) 2018-03-13 2020-11-10 카부시키가이샤시코쿠소우고우켄큐우쇼 농작물의 선도 유지 방법 및 선도 유지 장치
KR102564074B1 (ko) 2018-03-13 2023-08-07 카부시키가이샤시코쿠소우고우켄큐우쇼 농작물의 선도 유지 방법 및 선도 유지 장치
CN113453539A (zh) * 2019-03-07 2021-09-28 北海道电力株式会社 绿化抑制方法
CN113453539B (zh) * 2019-03-07 2023-04-25 北海道电力株式会社 绿化抑制方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP6358694B2 (ja) 2018-07-18

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6203366B2 (ja) 農作物の鮮度保持方法
JP6358694B2 (ja) 農作物の鮮度保持方法および鮮度保持装置
JP6593690B2 (ja) 鮮度保持方法、鮮度保持装置、収納庫、及び、陳列装置
Turner et al. Microgreen nutrition, food safety, and shelf life: A review
Nassarawa et al. Effect of light-emitting diodes (LEDs) on the quality of fruits and vegetables during postharvest period: A review
KR20080111530A (ko) 제품 처리 방법
US11684071B2 (en) System and method for post-harvest treatment of vegetables and fruits
JP2001061459A (ja) 食品の高鮮度及び高品質保持方法及びその装置
JP2017046618A (ja) 鮮度保持方法、鮮度保持装置、収納庫、及び、陳列装置
US20190254426A1 (en) Method, device, storage, and showcase
JP6683338B2 (ja) 農作物の鮮度保持方法および鮮度保持装置
Jones et al. Pre-harvest and post-harvest factors affecting ascorbic acid and carotenoid content in fruits and vegetables
RU2525722C1 (ru) Способ хранения сельскохозяйственной продукции
JP2020521436A5 (ja)
KR20190141688A (ko) 스테아릴 알콜의 제제
JP7022893B2 (ja) 鮮度保持方法、鮮度保持装置、収納庫及び陳列装置
JP2019140970A (ja) 鮮度保持方法、鮮度保持装置、収納庫及び陳列装置
JP2019140968A (ja) 鮮度保持方法、鮮度保持装置、収納庫及び陳列装置
Mansuri Fruits and Vegetables Storage Techniques
Banga et al. Waste-reduction techniques in fresh produce
Rozali et al. Utilization of LED illumination coupled with UV-C irradiation to improve the post-harvest quality of radish microgreens
Lin et al. Shelf life of greenhouse lettuce affected by growing and postharvest conditions
Ilyas Best practices for efficient postharvest management of fruits and vegetables for higher value addition and profitability
RU2005126198A (ru) Способ производства консервов "суп из овощей"
Gupta et al. Storage and shelf life of horticultural crops

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20161121

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20170803

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20170804

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20180214

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20180416

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20180612

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20180615

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6358694

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250