JP2014194245A - 車両駆動装置の制御装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】 ツインクラッチ式自動変速機を備える車両が低μ路走行している場合において急制動が行われたときに、機関停止回避制御を適切に行い、機関停止を確実に回避する。
【解決手段】 入力軸回転数NMが所定値NMTH以下であってロックアップクラッチ2a及び第1クラッチ17が締結されている場合においてブレーキが操作され、入力軸回転数NMの低下量DNMDが第1閾値DNMDTH1以上であり、かつ当該車両が低μ路を走行中であるときは、ロックアップクラッチ2aを解放するとともに、偶数変速段の最低速変速段である2速変速段へ飛びダウンシフトする機関停止回避制御が実行され、ブレーキ操作時点で第2クラッチ18が締結されている場合には奇数変速段の最低変速段である1速変速段へ飛びダウンシフトする機関停止回避制御が実行される。
【選択図】 図3
【解決手段】 入力軸回転数NMが所定値NMTH以下であってロックアップクラッチ2a及び第1クラッチ17が締結されている場合においてブレーキが操作され、入力軸回転数NMの低下量DNMDが第1閾値DNMDTH1以上であり、かつ当該車両が低μ路を走行中であるときは、ロックアップクラッチ2aを解放するとともに、偶数変速段の最低速変速段である2速変速段へ飛びダウンシフトする機関停止回避制御が実行され、ブレーキ操作時点で第2クラッチ18が締結されている場合には奇数変速段の最低変速段である1速変速段へ飛びダウンシフトする機関停止回避制御が実行される。
【選択図】 図3
Description
本発明は、内燃機関、流体継手、及び自動変速機を含む車両駆動装置の制御装置に関し、特に車両の急制動時において機関停止を防止する制御を行う制御装置に関する。
特許文献1には、内燃機関、ロックアップクラッチを有する流体継手、及び自動変速機を備える車両の急制動時に機関停止を防止する制御を行う制御装置が示されている。この装置によれば、車両の急制動が検出されると、ロックアップクラッチを解放するとともに自動変速機のダウンシフトを行う機関停止回避制御が行われる。
また特許文献2にはいわゆるツインクラッチ式の自動変速機が示されており、この自動変速機は、2つのクラッチの出力部材がそれぞれ第1及び第2回転軸に接続され、第1回転軸と出力軸との間で奇数変速段が確立可能に構成され、第2回転軸と出力軸との間で偶数変速段が確立可能に構成されている。
上記特許文献1には、車両が滑り易い道路、いわゆる低μ路を走行している状態で急制動が行われる事態を想定した制御手法あるいは特許文献2に示されるようなツインクラッチ式の自動変速機に対応した制御手法は示されていない。そのため、ツインクラッチ式自動変速機を備える車両が低μ路走行している場合において急制動が行われたときに、機関停止回避制御を行う上で改善の余地があった。
本発明はこの点に着目してなされたものであり、ツインクラッチ式自動変速機を備える車両が低μ路走行している場合において急制動が行われたときに、機関停止回避制御を適切に行い、機関停止を確実に回避できる車両駆動装置の制御装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため請求項1に記載の発明は、内燃機関(1)と、ロックアップクラッチ(2a)を有する流体継手(2)と、自動変速機(3)とを備え、前記機関の出力を前記流体継手(2)及び自動変速機を(3)介して車両の駆動輪(7)に伝達する車両駆動装置の制御装置において、前記自動変速機(3)は、前記流体継手(2)の出力部材の回転が伝達される第1及び第2クラッチ(17,18)と、前記第1及び第2クラッチの出力部材とそれぞれ接続された第1及び第2入力軸(15,16)と、前記第1及び第2入力軸と平行に設けられた出力軸(19)と、前記第1入力軸(17または18)と前記出力軸(19)との間に設けられ、複数の第1変速段(奇数変速段または偶数変速段)を達成可能なギヤ列及び第1同期装置を含む第1変速機構(奇数変速段構成部または偶数変速段構成部)と、前記第2入力軸(18または17)と前記出力軸(19)との間に設けられ、複数の第2変速段(偶数変速段または奇数変速段)を達成可能なギヤ列及び第2同期装置を含む第2変速機構(偶数変速段構成部または奇数変速段構成部)とを有し、前記車両の車速(VP)を検出する車速検出手段と、前記機関の回転数(NE)または前記流体継手の下流側に配置される回転軸の回転数(NM)を検出する回転数検出手段と、前記車両の走行路が摩擦係数(μ)の小さい低μ路であることを判定する低μ路判定手段と、前記車両のブレーキの操作を検出するブレーキ操作検出手段と、前記車両の運転状態に応じて前記ロックアップクラッチ(2a)、前記第1及び第2クラッチ(17,18)、及び前記第1及び第2同期装置を制御する変速制御手段とを備え、前記変速制御手段は、前記機関回転数(NE)または回転軸回転数(NM)が所定値(NMTH)以下であって前記ロックアップクラッチ(2a)及び前記第1クラッチ(17または18)が締結されている場合において、前記ブレーキが操作されて前記機関回転数(NE)または回転軸回転数(NM)の低下量(DNMD)が第1閾値(DNMDTH1)以上であり、かつ前記車両の走行路が前記低μ路であるときは、前記ロックアップクラッチ(2a)及び第1クラッチ(17または18)を解放するとともに、前記第2変速段(偶数変速段または奇数変速段)に含まれる最低速変速段を選択して前記第2クラッチ(18または17)を締結する機関停止回避制御を実行することを特徴とする。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の車両駆動装置の制御装置において、前記機関停止回避制御は、前記機関回転数または回転軸回転数の低下量(DNMD)が、前記第1閾値(DNMDTH1)より大きい第2閾値(DNMDTH2)以上であるときは、前記第2クラッチ(18または17)を解放する処理をさらに含むことを特徴とする。
請求項3に記載の発明は、請求項1または2に記載の車両駆動装置の制御装置において、前記回転数検出手段は、前記回転軸の回転数(NM)を検出し、前記変速制御手段は、検出される回転軸回転数の低下量(DNMD)に基づいて前記機関停止回避制御の実行条件判定を行うことを特徴とする。
請求項1に記載の発明によれば、機関回転数または回転軸回転数が所定値以下であってロックアップクラッチ及び第1クラッチが締結されている場合において、ブレーキが操作されて機関回転数または回転軸回転数の低下量が第1閾値以上であり、かつ車両の走行路が低μ路であるときは、ロックアップクラッチ及び第1クラッチを解放するとともに、第2変速段に含まれる最低速変速段を選択して第2クラッチを締結する機関停止回避制御が実行される。したがって、変速段が低速側へ大きく変更されて(例えば第7速から第2速への、あるいは第6速から第1速へのダウンシフト(以下「飛びダウンシフト」という)が行われて)自動変速機側から機関回転数を大きく上昇させる効果が得られ、機関停止を確実に回避することができる。ツインクラッチ式の自動変速機では、上記飛びダウンシフトの応答性が高いという特徴があるので、飛びダウンシフトを迅速に行うことができる。また低μ路でない通常走行路で飛びダウンシフトを行うと、車両挙動の不安定化を招くおそれがあるが、低μ路走行中に限定して実行することにより、車両挙動の不安定化を招くことなく機関停止回避効果を得ることができる。
請求項2に記載の発明によれば、機関回転数または回転軸回転数の低下量が、第1閾値より大きい第2閾値以上であるときは第2クラッチが解放されるので、回転数低下量が大きい場合でも、機関停止を確実に回避することができる。
請求項3に記載の発明によれば、流体継手の回転軸回転数が検出され、検出される回転軸回転数の低下量に基づいて機関停止回避制御の実行条件判定が行われる。急制動時はロックアップクラッチの滑りが発生して、回転軸回転数と機関回転数との間に差が発生するが、回転軸回転数の方が機関回転数を低下させる原因側の回転数であるため、回転軸回転数の低下量に基づいて機関停止回避制御の実行条件判定を行うことにより、機関停止回避制御の要否を適切に判定することができる。
以下本発明の実施の形態を図面を参照して説明する。
図1は本発明の一実施形態にかかる自動変速機を含む車両駆動装置及びその制御装置の全体構成を示す図であり、図2は図1に示す車両駆動装置のスケルトン図である。これらの図に示す車両駆動装置は、原動機としての内燃機関(以下「エンジン」という)1と、エンジン1の出力軸1aに接続され、ロックアップクラッチ2aを有する流体継手2と、ツインクラッチ式の自動変速機3とを備え、自動変速機3の出力軸19、差動ギヤ機構5、及び駆動軸6を介して駆動輪7を駆動するように構成されている。
図1は本発明の一実施形態にかかる自動変速機を含む車両駆動装置及びその制御装置の全体構成を示す図であり、図2は図1に示す車両駆動装置のスケルトン図である。これらの図に示す車両駆動装置は、原動機としての内燃機関(以下「エンジン」という)1と、エンジン1の出力軸1aに接続され、ロックアップクラッチ2aを有する流体継手2と、ツインクラッチ式の自動変速機3とを備え、自動変速機3の出力軸19、差動ギヤ機構5、及び駆動軸6を介して駆動輪7を駆動するように構成されている。
電子制御ユニット(以下「ECU」という)100は、油圧制御装置4を介してロックアップクラッチ2a及び自動変速機3の制御及びエンジン1の出力制御を行う。エンジン1の出力制御は、主としての吸入空気量、燃料供給量、及び点火時期を変更することにより公知の手法で行われる。
ECU100には、エンジン回転数NEを検出するエンジン回転数センサ101、流体継手2の出力部材に接続された、自動変速機3の主入力軸13の回転数(以下「入力軸回転数」という)NMを検出する入力軸回転数センサ102、当該車両のアクセルペダルの操作量(以下「アクセルペダル操作量」という)APを検出するアクセルセンサ103、当該車両の2つの駆動輪及び2つの従動輪の車輪速VWをそれぞれ検出する4つの車輪速センサ104、当該車両のブレーキペダルの操作を検出するブレーキスイッチ105、及び図示しない各種センサが接続されており、それらのセンサの検出信号はECU100に供給される。車速VPは、車輪速センサ104により検出される車輪速VWから算出される。なお、ECU100は実際には、変速機制御用ECU及びエンジン制御用ECUをデータバスを介して接続することにより構成されるが、そのような構成は公知であり、本明細書では全体として1つのECU100として示している。
自動変速機3は、流体継手2の出力部材に接続された第1主入力軸13と、第1主入力軸13に対して平行に配置された第2主入力軸14と、第1主入力軸13及び第2主入力軸14と平行に配置された出力軸19及びアイドル軸20とを備えている。第1主入力軸13及び第2主入力軸14の外周にはそれぞれ筒状の第1副入力軸15及び第2副入力軸16が相対回転自在に嵌合しており、第1主入力軸13及び第1副入力軸15は第1クラッチ17を介して結合可能であり、かつ第2主入力軸14及び第2副入力軸16は第2クラッチ18を介して結合可能である。
第1主入力軸13に固定されたドライブギヤ21がアイドル軸20に固定されたアイドルギヤ22に噛合し、アイドルギヤ22は第2主入力軸14に固定したドリブンギヤ23に噛合する。したがって、エンジン1の運転時に第1主入力軸13及び第2主入力軸14は常時同方向に回転する。
第1副入力軸15には1速ドライブギヤ24、3速ドライブギヤ25、5速ドライブギヤ26及び7速ドライブギヤ27が相対回転自在に支持されており、1速ドライブギヤ24及び3速ドライブギヤ25は1速−3速同期装置28を介して第1副入力軸15に選択的に結合可能であり、5速ドライブギヤ26及び7速ドライブギヤ27は5速−7速同期装置29を介して第1副入力軸15に選択的に結合可能である。
第2副入力軸16には2速ドライブギヤ30、4速ドライブギヤ31、6速ドライブギヤ32及び8速ドライブギヤ33が相対回転自在に支持されており、2速ドライブギヤ30及び4速ドライブギヤ31は2速−4速同期装置34を介して第2副入力軸16に選択的に結合可能であり、6速ドライブギヤ32及び8速ドライブギヤ33は6速−8速同期装置35を介して第2副入力軸16に選択的に結合可能である。
出力軸19には1速−2速ドリブンギヤ36、3速−4速ドリブンギヤ37、5速−6速ドリブンギヤ38及び7速−8速ドリブンギヤ39が固定されており、1速−2速ドリブンギヤ36は1速ドライブギヤ24及び2速ドライブギヤ30と常時噛合し、3速−4速ドリブンギヤ37は3速ドライブギヤ25及び4速ドライブギヤ31と常時噛合し、5速−6速ドリブンギヤ38は5速ドライブギヤ26及び6速ドライブギヤ32と常時噛合し、7速−8速ドリブンギヤ39は7速ドライブギヤ27及び8速ドライブギヤ33と常時噛合する。
アイドル軸20には第1副入力軸15の1速ドライブギヤ24に噛合するリバースアイドルギヤ40が相対回転自在に支持されており、このリバースアイドルギヤ40はリバースクラッチ41を介してアイドル軸20に結合可能である。
出力軸19に固定されたファイナルドライブギヤ42が差動ギヤ機構5に固定されたファイナルドリブンギヤ44に噛合しており、差動ギヤ機構5から左右に延びる車軸6が駆動輪7に接続されている。
したがって、1速−3速同期装置28で1速ドライブギヤ24を第1副入力軸15に結合した状態で第1クラッチ17を締結すると、第1主入力軸13の回転が第1クラッチ17→第1副入力軸15→1速−3速同期装置28→1速ドライブギヤ24→1速−2速ドリブンギヤ36→出力軸19→ファイナルドライブギヤ42→ファイナルドリブンギヤ44の経路で差動ギヤ機構5に伝達され、1速変速段が確立する。
また2速−4速同期装置34で2速ドライブギヤ30を第2副入力軸16に結合した状態で第2クラッチ18を締結すると、第2主入力軸14の回転が第2クラッチ18→第2副入力軸16→2速−4速同期装置34→2速ドライブギヤ30→1速−2速ドリブンギヤ36→出力軸19→ファイナルドライブギヤ42→ファイナルドリブンギヤ44の経路で差動ギヤ機構5に伝達され、2速変速段が確立する。
また1速−3速同期装置28で3速ドライブギヤ25を第1副入力軸15に結合した状態で第1クラッチ17を締結すると、第1主入力軸13の回転が第1クラッチ17→第1副入力軸15→1速−3速同期装置28→3速ドライブギヤ25→3速−4速ドリブンギヤ37→出力軸19→ファイナルドライブギヤ42→ファイナルドリブンギヤ44の経路で差動ギヤ機構5に伝達され、3速変速段が確立する。
また2速−4速同期装置34で4速ドライブギヤ31を第2副入力軸16に結合した状態で第2クラッチ18を締結すると、第2主入力軸14の回転が第2クラッチ18→第2副入力軸16→2速−4速同期装置34→4速ドライブギヤ31→3速−4速ドリブンギヤ37→出力軸19→ファイナルドライブギヤ42→ファイナルドリブンギヤ44の経路で差動ギヤ機構5に伝達され、4速変速段が確立する。
また5速−7速同期装置29で5速ドライブギヤ26を第1副入力軸15に結合した状態で第1クラッチ17を締結すると、第1主入力軸13の回転が第1クラッチ17→第1副入力軸15→5速−7速同期装置29→5速ドライブギヤ26→5速−6速ドリブンギヤ38→出力軸19→ファイナルドライブギヤ42→ファイナルドリブンギヤ44の経路で差動ギヤ機構5に伝達され、5速変速段が確立する。
また6速−8速同期装置35で6速ドライブギヤ32を第2副入力軸16に結合した状態で第2クラッチ18を締結すると、第2主入力軸14の回転が第2クラッチ18→第2副入力軸16→6速−8速同期装置35→6速ドライブギヤ32→5速−6速ドリブンギヤ38→出力軸19→ファイナルドライブギヤ42→ファイナルドリブンギヤ44の経路で差動ギヤ機構5に伝達され、6速変速段が確立する。
また5速−7速同期装置29で7速ドライブギヤ27を第1副入力軸15に結合した状態で第1クラッチ17を締結すると、第1主入力軸13の回転が第1クラッチ17→第1副入力軸15→5速−7速同期装置29→7速ドライブギヤ27→7速−8速ドリブンギヤ39→出力軸19→ファイナルドライブギヤ42→ファイナルドリブンギヤ44の経路で差動ギヤ機構5に伝達され、7速変速段が確立する。
また6速−8速同期装置35で8速ドライブギヤ33を第2副入力軸16に結合した状態で第2クラッチ18を締結すると、第2主入力軸14の回転が第2クラッチ18→第2副入力軸16→6速−8速同期装置35→8速ドライブギヤ33→7速−8速ドリブンギヤ39→出力軸19→ファイナルドライブギヤ42→ファイナルドリブンギヤ44の経路で差動ギヤ機構5に伝達され、8速変速段が確立する。
またリバースクラッチ41を締結すると、第1主入力軸13の回転がドライブギヤ21→アイドルギヤ22→アイドル軸20→リバースクラッチ41→リバースアイドルギヤ40→1速ドライブギヤ24→1速−2速ドリブンギヤ36→出力軸19→ファイナルドライブギヤ42→ファイナルドリブンギヤ44の経路で差動ギヤ機構5に逆回転となって伝達され、リバース速変速段が確立する。
自動変速機3によれば、例えば2速変速段から3速変速段へのアップシフトは、2速変速段が確立した状態で、1速−3速同期装置28で3速ドライブギヤ25を結合し、第2クラッチ18の解放動作と、第1クラッチ17の締結動作とを並行して行うことにより、実行される。また5速変速段から4速変速段へのダウンシフトは、5速変速段が確立した状態で、2速−4速同期装置34で4速ドライブギヤ31を結合し、第1クラッチ17の解放動作と、第2クラッチ18の締結動作とを並行して行うことにより、実行される。
さらに偶数変速段(2,4,6,8速)から1速変速段への飛びダウンシフトは、1速−3速同期装置28で1速ドライブギヤ24を結合し、第2クラッチ18の解放動作と、第1クラッチ17の締結動作とを並行して行うことにより、実行される。また、奇数変速段(3,5,7速)から2速変速段への飛びダウンシフトは、2速−4速同期装置34で2速ドライブギヤ30を結合し、第1クラッチ17の解放動作と、第2クラッチ18の締結動作とを並行して行うことにより、実行される。
図3は、車両の急制動が行われたときにおけるロックアップクラッチ2a及び自動変速機3の制御を行う処理のフローチャートであり、この処理はECU100で実行される。
ステップS10では、燃料カットフラグFFCが「1」であるか否かを判別する。燃料カットフラグFFCは、車両の減速時に所定の燃料カット実行条件が成立すると「1」に設定され、エンジン1への燃料供給が一時的に停止される。ステップS10の答が肯定(YES)であるときは、ロックアップクラッチ締結フラグFLCONが「1」であるか否かを判別する(ステップS11)。ロックアップクラッチ締結フラグFLCONは、ロックアップクラッチ2aを締結しているとき「1」に設定される。
ステップS11の答が肯定(YES)であるときは、入力軸回転数NMが所定値NMTH(燃料カット運転からの復帰回転数付近、例えば800rpm程度に設定される)以下であるか否かを判別する(ステップS12)。この答が肯定(YES)であるときは、ブレーキ操作フラグFBKSWが「1」であるか否かを判別する(ステップS13)。ブレーキ操作フラグFBKSWは、ブレーキペダルが操作されると「1」に設定される。
ステップS10〜S13の何れかの答が否定(NO)であるときは、急制動制御を行うことなく直ちに処理を終了する。ステップS13の答が肯定(YES)であるときは、入力軸回転数NMの所定時間当たりの低下量(低下速度に相当)DNMD(=NM(k-1)−NM(k))が第1閾値DNMDTH1以上であるか否かを判別する(ステップS14)。この答が肯定(YES)であるときは、低μ路フラグFLμRが「1」であるか否かを判別する(ステップS15)。低μ路フラグFLμRは、図示しない低μ路判定処理において設定され、例えば特開平8−300964号公報に示されるような公知の手法を用いて、当該車両の走行路が滑りやすい(摩擦係数μの低い)低μ路であると判定されたときに「1」に設定される。
ステップS14またはS15の答が否定(NO)であるときも、急制動制御は必要なく、通常のダウンシフト制御または早期ダウンシフト制御を行えばよいため、本処理を終了する。
ステップS15の答が肯定(YES)であって、当該車両が低μ路を走行しているときは、エンジンストール回避制御の実行条件が成立したと判定し、ロックアップクラッチ2aを解放するとともに飛びダウンシフトを実行する(ステップS16)。飛びダウンシフトは、その時点における現変速段が奇数変速段(例えば5速変速段あるいは7速変速段)である場合には、偶数変速段の最低変速段、すなわち2速変速段へのダウンシフトに相当し、現変速段が偶数変速段(例えば6速変速段あるいは8速変速段)である場合には、奇数変速段の最低変速段、すなわち1速変速段へのダウンシフトに相当する。このような飛びダウンシフトを行うことにより、自動変速機3側からエンジン回転数NEを短時間のうちに大きく上昇させることができ、エンジンストールを確実に回避することができる。この飛びダウンシフトは、現変速段が奇数変速段であるときは、第1クラッチ17を解放する動作と、第2クラッチ18を締結する動作とを伴って実行され、現変速段が偶数変速段であるときは、第2クラッチ18を解放する動作と、第1クラッチ17を締結する動作とを伴って実行される。
続くステップS17では、回転数低下量DNMDが、第1閾値DNMDTH1より大きい第2閾値DNMDTH2以上であるか否かを判別する。この答が否定(NO)であるときは直ちに処理を終了し、肯定(YES)であるときは、締結中の第1クラッチ17または第2クラッチ18を解放する(ステップS18)。すなわち、飛びダウンシフトを行った結果、現変速段が1速変速段であるときは第1クラッチ17を解放し、現変速段が2速変速段であるときは第2クラッチ18を解放する。これによって、エンジン1の出力軸1aと駆動輪7との間の駆動力伝達が遮断され、回転数低下量DNMDが非常に大きい場合においてもエンジンストールを確実に回避することができる。
図4は、急制動が行われた場合の動作例を示すタイムチャートであり、燃料カットフラグFFC、ブレーキ操作フラグFBKSW、変速比GR、車速VP、入力軸回転数NM及びエンジン回転数NE、ロックアップクラッチ2aの締結圧指令値QLCPLCの推移が示されている。
この動作例では、時刻t0において燃料カット運転が開始され、時刻t1においてブレーキ操作が開始され、時刻t2においてエンジンストール回避制御実行条件が成立し、ロックアップクラッチ2aの解放及び飛びダウンシフトが実行される。ただし、実際の変速比GRの変化は図4(c)に示すように時刻t2より遅れる。
時刻t1からt2の期間ではエンジン回転数NEが入力軸回転数NMより高くなるが、エンジンストール回避制御が実行されると入力軸回転数NMがエンジン回転数NEを上回り、自動変速機3側からエンジン回転数NEの上昇をさせる効果が得られることが示されている。
以上のように本実施形態では、入力軸回転数NMが所定値NMTH以下であってロックアップクラッチ2a及び第1クラッチ17が締結されている場合において、ブレーキが操作されて入力軸回転数NMの低下量DNMDが第1閾値DNMDTH1以上であり、かつ当該車両が低μ路を走行中であるときは、ロックアップクラッチ2aを解放するとともに、偶数変速段の最低速変速段である2速変速段へ飛びダウンシフトするエンジンストール回避制御が実行される一方、ブレーキ操作時点で第2クラッチ18が締結されている場合には奇数変速段の最低変速段である1速変速段へ飛びダウンシフトするエンジンストール回避制御が実行される。したがって、変速段が低速側へ大きく変更されて、自動変速機3側からエンジン回転数を大きく上昇させる効果が得られ、エンジンストールを確実に回避することができる。ツインクラッチ式の自動変速機3では、上記飛びダウンシフトの応答性が高いという特徴があるので、飛びダウンシフトを迅速に行うことができる。また低μ路でない通常走行路で飛びダウンシフトを行うと、車両挙動の不安定化を招くおそれがあるが、低μ路走行中に限定して実行することにより、車両挙動の不安定化を招くことなく機関停止回避効果を得ることができる。
また入力軸回転数NMの低下量DNMDが、第1閾値DNMDTH1より大きい第2閾値DNMDTH1以上であるときは、締結中の第1クラッチ17または第2クラッチ18が解放されるので、回転数低下量DNMDが大きい場合でも、エンジンストールを確実に回避することができる。
また入力軸回転数NMが検出され、検出される入力軸回転数NMの低下量DNMDに基づいてエンジンストール回避制御の実行条件判定(ステップS14,S17)が行われる。急制動時はロックアップクラッチ2aで滑りが発生して、入力軸回転数NMとエンジン回転数NEと間に差が発生するが、入力軸回転数NMの方がエンジン回転数NEを低下させる原因側の回転数であるため、入力軸回転数NMの低下量DNMDに基づいてエンジンストール回避制御の実行条件判定を行うことにより、エンジンストール回避制御の要否を適切に判定することができる。
本実施形態では、ブレーキ操作開始時点で締結されているクラッチ(17または18)が、特許請求の範囲に記載した「第1クラッチ」に相当し、飛びダウンシフトの実行後に締結されているクラッチ(18または17)が、特許請求の範囲に記載した「第2クラッチ」に相当する。また第1副入力軸15及び第2副入力軸16の一方が「第1入力軸」に相当し、他方が「第2入力軸」に相当する。奇数変速段及び偶数変速段の一方が「第1変速段」に相当し、他方が「第2変速段」に相当し、第1副入力軸15と出力軸19との間に設けられる奇数変速段構成部及び第2副入力軸16と出力軸19との間に設けられる偶数変速段構成部の一方が「第1変速機構」に相当し、他方が「第2変速機構」に相当する。
また車輪速センサ104が車速検出手段及び低μ路判定手段の一部に相当し、入力軸回転数センサ102が回転数検出手段に相当し、ブレーキスイッチ105がブレーキ操作検出手段に相当し、ECU100が低μ路判定手段の一部及び変速制御手段を構成する。
なお本発明は上述した実施形態に限るものではなく、種々の変形が可能である。例えば、上述した実施形態では、入力軸回転数センサ102が回転数検出手段を構成するようにしたが、エンジン回転数センサ101または第1主入力軸13の回転が直接伝達される第2主入力軸14またはアイドル軸20の回転数を検出するものであってもよい。
1 内燃機関
2 流体継手
2a ロックアップクラッチ
3 自動変速機
15 第1副入力軸
16 第2副入力軸
17 第1クラッチ
18 第2クラッチ
100 電子制御ユニット(低μ路判定手段、変速制御手段)
101 エンジン回転数センサ(回転数検出手段)
102 入力軸回転数センサ(回転数検出手段)
104 車輪速センサ(低μ路判定手段)
2 流体継手
2a ロックアップクラッチ
3 自動変速機
15 第1副入力軸
16 第2副入力軸
17 第1クラッチ
18 第2クラッチ
100 電子制御ユニット(低μ路判定手段、変速制御手段)
101 エンジン回転数センサ(回転数検出手段)
102 入力軸回転数センサ(回転数検出手段)
104 車輪速センサ(低μ路判定手段)
Claims (3)
- 内燃機関と、ロックアップクラッチを有する流体継手と、自動変速機とを備え、前記機関の出力を前記流体継手及び自動変速機を介して車両の駆動輪に伝達する車両駆動装置の制御装置において、
前記自動変速機は、
前記流体継手の出力部材の回転が伝達される第1及び第2クラッチと、
前記第1及び第2クラッチの出力部材とそれぞれ接続された第1及び第2入力軸と、
前記第1及び第2入力軸と平行に設けられた出力軸と、
前記第1入力軸と前記出力軸との間に設けられ、複数の第1変速段を達成可能なギヤ列及び第1同期装置を含む第1変速機構と、
前記第2入力軸と前記出力軸との間に設けられ、複数の第2変速段を達成可能なギヤ列及び第2同期装置を含む第2変速機構とを有し、
前記車両の車速を検出する車速検出手段と、
前記機関の回転数または前記流体継手の下流側に配置される回転軸の回転数を検出する回転数検出手段と、
前記車両の走行路が摩擦係数の小さい低μ路であることを判定する低μ路判定手段と、
前記車両のブレーキの操作を検出するブレーキ操作検出手段と、
前記車両の運転状態に応じて前記ロックアップクラッチ、前記第1及び第2クラッチ、及び前記第1及び第2同期装置を制御する変速制御手段とを備え、
前記変速制御手段は、前記機関回転数または回転軸回転数が所定値以下であって前記ロックアップクラッチ及び前記第1クラッチが締結されている場合において、前記ブレーキが操作されて前記機関回転数または回転軸回転数の低下量が第1閾値以上であり、かつ前記車両の走行路が前記低μ路であるときは、前記ロックアップクラッチ及び第1クラッチを解放するとともに、前記第2変速段に含まれる最低速変速段を選択して前記第2クラッチを締結する機関停止回避制御を実行することを特徴とする車両駆動装置の制御装置。 - 前記機関停止回避制御は、前記機関回転数または回転軸回転数の低下量が、前記第1閾値より大きい第2閾値以上であるときは、前記第2クラッチを解放する処理をさらに含むことを特徴とする請求項1に記載の車両駆動装置の制御装置。
- 前記回転数検出手段は、前記回転軸の回転数を検出し、前記変速制御手段は、検出される回転軸回転数の低下量に基づいて前記機関停止回避制御の実行条件判定を行うことを特徴とする請求項1または2に記載の車両駆動装置の制御装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2013070857A JP2014194245A (ja) | 2013-03-29 | 2013-03-29 | 車両駆動装置の制御装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2013070857A JP2014194245A (ja) | 2013-03-29 | 2013-03-29 | 車両駆動装置の制御装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2014194245A true JP2014194245A (ja) | 2014-10-09 |
Family
ID=51839616
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2013070857A Pending JP2014194245A (ja) | 2013-03-29 | 2013-03-29 | 車両駆動装置の制御装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2014194245A (ja) |
-
2013
- 2013-03-29 JP JP2013070857A patent/JP2014194245A/ja active Pending
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