JP2014193823A - 化粧料 - Google Patents

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Abstract

【課題】
皮膚や毛髪にベタつきを感じることなくしっとり感や滑らかさを付与し、さらにはメイクアップやヘアスタイルを崩すことなく使用できる化粧料を提供すること。
【解決手段】
(A)分子量が5,000〜30,000であるポリアクリル酸塩、(B)リゾリン脂質、(C)HLB11以上18以下の親水性ノニオン界面活性剤を含有することを特徴とする化粧料。
【選択図】なし

Description

本発明は、皮膚や毛髪の乾燥が気になる時に、皮膚や毛髪にベタつきを感じることなくしっとり感や滑らかさを付与し、さらにはメイクアップやヘアスタイルを崩すことなく使用できる化粧料に関するものである。
一般に皮膚が乾燥状態になると、皮膚表面のふっくらとしたハリがなくなり、かさつきや小じわが目立ち、また透明感がなくなってしまう。このため、ファンデーションなどのメイクアップ化粧料がきれいに塗布できなかったり、仕上がったメイクアップが経時の乾燥によりくずれ、いわゆる粉吹きやくすみが生じるなどの弊害が生じる。同様に毛髪においても、毛髪の乾燥が進むと、髪はぱさついてまとまりにくくなり、また滑らかさを失って毛髪同士がからまり、毛髪ダメージを進行させる原因となる。このような状態では、思うようなヘアスタイリングができなかったり、経時で髪がごわついて広がるなどの弊害が生じる。
従来、これらの乾燥に起因する皮膚のかさつきや毛髪のぱさつきを改善するために、各種油剤や保湿剤が配合されている。今までに提案された保湿剤として、グリセリン、1,3−ブチレングリコール、プロピレングリコール、ソルビトール等の水溶性多価アルコール、ピロリドンカルボン酸ナトリウム、乳酸ナトリウム等の有機塩が知られている(非特許文献1参照)。
一方、皮膚や毛髪にしっとり感や滑らかさなどのコンディショニング効果を与えるために、各種の水溶性高分子やタンパク質誘導体、シリコーン誘導体などを配合する技術が知られている(特許文献1〜5参照)。
「新化粧品学」、株式会社南山堂、1993年1月12日、第1版、143〜147頁
特開平6−92824号公報 特開平6−157269号公報 特開平8−48698号公報 特開平7−69844号公報 特開平9−71516号公報
しかしながら、油剤は本来閉塞効果により水分蒸散を防いで保湿効果を高めるもので、直接的に乾燥を改善するものではなく、さらに使用感でもべたつきや重さがあり、メイクアップやスタイリングした後に使用するとそれらを崩してしまう弊害があった。また、水溶性多価アルコールや有機塩を用いた場合、保湿効果は有するものの、その効果を上げるべく多量に配合するとべたつきを生じ、使用感が劣る場合があった。一方、水溶性高分子やタンパク質誘導体は多量に配合した場合、ごわつきやべたつきを生じてしまう問題があった。シリコーン誘導体は仕上がりが硬くなるなどの欠点や、毛髪に塗布した場合については蓄積性が問題となる場合があった。
このため皮膚や毛髪の乾燥が気になる時に、皮膚や毛髪にベタつきを感じることなくしっとり感や滑らかさを付与し、さらにはメイクアップやヘアスタイルを崩すことなく使用できる化粧料が求められていた。
かかる事情に鑑み、本発明者らは上記課題を解決すべく鋭意研究を重ねた結果、従来化粧料に粘度を付与する目的で用いられていたポリアクリル酸塩が、特定の低分子量のものであれば、使用感の良さ、具体的にはごわつきや膜感のない保湿効果を付与できることを見い出した。さらに、リン脂質の1種であるリゾリン脂質とHLB11以上18以下の親水性ノニオン界面活性剤を組み合わせることにより、皮膚や毛髪にベタつきを感じることなく、しっとり感や滑らかさを付与し、さらにはメイクアップやヘアスタイルを崩すことなく使用できる化粧料が得られることを見出し、この知見に基づいて本発明を完成するに至った。
すなわち本発明は、次の成分(A)〜(C);
(A)分子量が5,000〜30,000であるポリアクリル酸塩
(B)リゾリン脂質
(C)HLB11以上18以下の親水性ノニオン界面活性剤
を含有することを特徴とする化粧料に関する。
本発明の化粧料は、皮膚や毛髪にベタつきを感じることなくしっとり感や滑らかさを付与し、さらにはメイクアップやヘアスタイルを崩すことなく使用できる化粧料に関するものである。
以下、本発明を詳細に説明する。なお、本明細書において、「〜」はその前後の数値を含む範囲を意味するものとする。
本発明の化粧料に用いられる成分(A)のポリアクリル酸塩は、分子量が5,000〜30,000のものである。ポリアクリル酸及びその塩は、一般的に粘性付与を目的に化粧料に汎用される水溶性高分子である。通常15万以上の分子量を有するポリアクリル酸を塩にして水に溶解することで、化粧料に適した粘性付与効果を得る。しかしながら、15万以上の高分子量では、皮膚や毛髪に塗布した際に均一に伸び広がりにくく、皮膜形成に伴うごわつきが感じられてしまう。本発明では分子量5,000〜30,000という低分子量かつ特定範囲のポリアクリル酸塩を選択することで、剤の粘度をそれほど変化させずに、伸び広がりが良好で、ごわつきや膜感のない保湿効果が得られる。また、粘性が高くないためミスト状にして使用する場合にも好適で、例えばディスペンサーミスト、ヘアスプレーなどの形態でメイクアップした後の皮膚、あるいはヘアスタイルを完成させた後の毛髪にも、それぞれの仕上がりを損なうことなく塗布することが可能となる。
ポリアクリル酸の分子量は、ポリアクリル酸のモノマーを基準物質とするゲル浸透クロマトグラフィーによって測定することができ、ここでは日本薬局方 一般試験法に記載されている「液体クロマトグラフ法」による。
ポリアクリル酸の対塩基としては、通常の化粧料に使用されるものであれば特に限定されないが、ナトリウム、カリウム、アンモニウム、トリエタノールアミン、2−アミノ−2−メチルプロパノール、アルギニン、リジンなどが好適に使用できる。
前記ポリアクリル酸塩としては、例えばポリアクリル酸ナトリウム、ポリアクリル酸カリウム、ポリアクリル酸アンモニウムが好ましい。このような成分(A)の市販品としてはジュリマーAC−10NP(分子量6,000、東亞合成株式会社製)等が例示できる。また、ポリアクリル酸と対塩基を製造時に別々に含有して中和して用いてもよく、ポリアクリル酸としては、ジュリマーAC−10P(分子量5,000、東亞合成株式会社製)、ジュリマーAC−10LP(分子量2万〜3万、東亞合成株式会社製)等が例示できる。
本発明の化粧料に用いられる成分(A)のポリアクリル酸塩は、1種または2種以上を適宜選択して用いることができ、その含有量は、0.01〜1質量%(以下、単に「%」と略す)が好ましく、特に0.05〜0.5%がより好ましい。この範囲であれば、伸び広がりが良好で、ごわつきや膜感のない保湿効果と、滑らかな使用感を得ることができる。
本発明に用いられる成分(B)のリゾリン脂質は、リン脂質が2つのアシル基を有するのに対し、アシル基が1本である酵素改質リン脂質の1つで、例えば、ホスフォリパーゼにより2位のエステル結合が加水分解すること等により得られる。リゾリン脂質の原材料となるリン脂質としては、例えば、ホスファチジルコリン、ホスファチジルエタノールアミン、ホスファチジルセリン、ホスファチジルイノシトール、リゾホスファチジルコリン、スフィンゴミエリン、卵黄レシチン、大豆レシチン、ヒマワリレシチンなどの天然リン脂質、ジラウロイルホスファチジルコリン、ジミリストイルホスファチジルコリン、ジパルミトイルホスファチジルコリン、ジステアロイルホスファチジルコリン、ジオレオイルホスファチジルコリン、パルミトイル・オレオイルホスファチジルコリンなどの合成リン脂質、水素添加卵黄レシチン、水素添加大豆レシチン、水素添加ヒマワリレシチン、水素添加ホスファチジルコリン、水素添加ホスファチジルセリンなどの水素添加リン脂質などを例示することができる。これらのリン脂質を加水分解することで、各種リゾリン脂質が得られる。リゾリン脂質は疎水基である脂肪酸が1つしかないため、親水性が高く、リン脂質とは異なる化学的性質を有する。本発明においては、リン脂質類が有する皮膚や毛髪に対する高い親和性と保湿性、リン脂質よりも水性溶媒に溶解しやすい特性から、保湿効果と配合安定性を両立し、構成として必須の成分である。
成分(B)は、通常の化粧料に使用されるものであれば特に限定されないが、大豆リゾリン脂質、水素添加大豆リゾリン脂質、卵黄リゾリン脂質、水素添加卵黄リゾリン脂質等が例示される。本発明で用いられるリゾリン脂質は、リゾリン脂質のリゾ化率(全リン脂質中のリゾリン脂質の比率)が60質量%以上であり、かつホスファチジルコリンの純度(以下、「PC純度」とする)が20質量%以上のものが好ましい。市販品としては、NIKKOLレシノールLL−20(日光ケミカルズ株式会社)、LP70H(日本精化株式会社)、卵黄リゾレシチンLPC−1(キューピー株式会社)等が例示できる。
本発明における成分(B)は1種または2種以上を適宜選択して用いることができ、その含有量は0.01〜1%が好ましく、特に0.03〜0.2%がより好ましい。この範囲であれば、なじみが良く、べたつきのないしっとり感を付与することができる。
本発明に用いられる成分(C)HLB11以上18以下の親水性ノニオン界面活性剤は、成分(B)の溶解性を高め、安定性を向上させるためのものである。具体的には、モノヤシ油脂肪酸ソルビタン、モノラウリン酸ポリオキシエチレン(以下、POEと略す)ソルビタン、モノパルミチン酸POEソルビタン、モノステアリン酸POEソルビタン、モノオレイン酸POEソルビタン、トリオレイン酸POEソルビタン、モノイソステアリン酸POEソルビタン等のPOEソルビタン脂肪酸エステル、モノラウリン酸POEソルビット、テトラステアリン酸POEソルビット、テトラオレイン酸POEソルビット等のPOEソルビット脂肪酸エステル、POE(30〜100)硬化ヒマシ油、モノイソステアリン酸POE(40〜60)硬化ヒマシ油等のヒマシ油誘導体、モノステアリン酸POE(10〜60)グリセリル、モノオレイン酸POE(10〜60)グリセリル、モノイソステアリン酸POE(10〜60)グリセリル、等のPOEグリセリン脂肪酸エステル、モノラウリン酸ポリエチレングリコール、モノステアリン酸ポリエチレングリコール、モノオレイン酸ポリエチレングリコール等のポリエチレングリコール脂肪酸エステル類、POE(4〜50)ラウリルエーテル、POE(7〜40)セチルエーテル、POE(11〜40)ステアリルエーテル、POE(12〜50)オレイルエーテル、POE(20〜30)ベヘニルエーテル、POE(15〜30)コレステリルエーテル、POE(10〜30)フィトステリルエーテル等のポリオキシエチレンアルキルエーテル、POE(20)ポリオキシプロピレン(以下、POPと略す)(6)デシルテトラデシルエーテル、POE(10)POP(4)セチルエーテル、POE(20)POP(8)セチルエーテル等のPOE・POPアルキルエーテル等が例示できる。
本発明における成分(C)は1種または2種以上を適宜選択して用いることができ、その含有量は特に限定はされないが、成分(B)を安定に乳化させるために、成分(B)と成分(C)の質量比において0.01:1〜2:1が好ましく、0.05:1〜1:1がより好ましい。
本発明ではさらに成分(D)として、低級アルコールまたは多価アルコールを含有することができる。本発明において、成分(D)は成分(B)の溶解性及び配合安定性を向上させるために有効な成分である。低級アルコールとは炭素数2〜5の直鎖又は分岐のアルコールであり、具体的には、エタノール、n−プロピルアルコール、イソプロピルアルコール、n−ブチルアルコール等が例示できる。多価アルコールとしては、エチレングリコール、プロピレングリコール、トリメチレングリコール、イソプレングリコール、1,2−ブチレングリコール、1,3−ブチレングリコール、1,2−ペンタンジオール、テトラメチレングリコール、2,3−ブチレングリコール、ペンタメチレングリコール、2−ブテン−1,4−ジオール、ヘキシレングリコール、オクチレングリコール等の2価のアルコール;グリセリン、トリメチロールプロパン、1,2,6−ヘキサントリオール等の3価のアルコール;ペンタエリスリトール等の4価アルコール;ジエチレングリコール、ジプロピレングリコール、トリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、テトラエチレングリコール、ジグリセリン、ポリエチレングリコール、トリグリセリン、テトラグリセリン、ポリグリセリン等の多価アルコール重合体が挙げられる。これらアルコール類は1種または2種以上を組み合わせて使用することができる。これらアルコール類のうち低級アルコールとしてはエタノール、多価アルコールとしてはグリセリン、プロピレングリコール、1,3−ブチレングリコール、ジプロピレングリコール、ポリエチレングリコールが好ましい。
本発明における成分(D)は1種または2種以上を適宜選択して用いることができ、その含有量は特に限定はされないが、成分(B)を安定に溶解させるために、成分(B)と成分(D)の質量比において0.0003:1〜0.006:1が好ましく、0.001:1〜0.004:1がより好ましい。
本発明ではさらに成分(E)として、カチオン性界面活性剤を含有することができる。本発明に用いられるカチオン界面活性剤は、通常化粧料に使用できるカチオン界面活性剤であれば特に限定されないが、具体的に例示すれば、塩化アルキルトリメチルアンモニウム、塩化ステアリルトリメチルアンモニウム、塩化ラウリルトリメチルアンモニウム、塩化セチルトリメチルアンモニウム、塩化牛脂アルキルトリメチルアンモニウム、塩化ベヘニルトリメチルアンモニウム、臭化ステアリルトリメチルアンモニウム、臭化ベヘニルトリメチルアンモニウム、塩化ジステアリルジメチルアンモニウム、塩化ジココイルジメチルアンモニウム、塩化ジオクチルジメチルアンモニウム、塩化ジ(POE)オレイルメチルアンモニウム(2E.O.)、塩化ベンザルコニウム、塩化ステアリルジメチルベンジルアンモニウム、ラノリン誘導四級アンモニウム塩、ジココイルエチルヒドロキシエチルモニウムメトサルフェート、ジステアロイルエチルヒドロキシエチルモニウムメトサルフェート、ステアリン酸ジエチルアミノエチルアミド、ステアリン酸ジメチルアミノプロピルアミド、塩化ベヘニン酸アミドプロピルジメチルヒドロキシプロピルアンモニウム、塩化ステアロイルコラミノホルミルメチルピリジニウム、塩化セチルピリジニウム、塩化トール油アルキルベンジルヒドロキシエチルイミダゾリニウム等が例示できる。
本発明における成分(E)は1種または2種以上を適宜選択して用いることができ、その含有量は特に限定はされないが、0.01〜3%が好ましく、0.1〜2%がより好ましい。この範囲内であれば、成分(B)の特に毛髪への吸着性がより高められる。
本発明の化粧料は、上記必須成分の他に水を含有するが、化粧料に一般に用いられるものであれば、特に制限されない。水の他にも精製水、温泉水、深層水、或いは植物の水蒸気蒸留水でもよく、必要に応じて1種または2種以上を適宜選択して用いることができる。また含有量は、特に限定されず、適宜、他の成分量に応じて含有することができるが、概ね50〜99.5%の範囲で用いることができる。
本発明の化粧料には、上記成分の他に、本発明の効果を妨げない範囲で通常の化粧料に含有される任意成分、すなわち、低級アルコールや多価アルコール以外の水性成分、油剤、粉体、水溶性高分子、皮膜形成剤、成分(C)以外の界面活性剤、油溶性ゲル化剤、有機変性粘土鉱物、樹脂、着色剤、紫外線吸収剤、防腐剤、抗菌剤、香料、酸化防止剤、pH調整剤、キレート剤、美容成分等を含有することができる。成分(C)以外の界面活性剤を含有する場合は、界面活性剤全体のHLBが11〜18の範囲に調整することが望ましい。
本発明の化粧料の用途は、化粧水、乳液、美容液、パック料、洗顔料等のスキンケア化粧料、化粧用下地、ファンデーション、アイカラー、口紅、リップクリーム等のメイクアップ化粧料、シャンプー、コンディショナー、ヘアパック、ヘアミルク、ヘアミスト、毛髪保護料等のヘアケア化粧料、ボディソープ、ボディミルク等のボディ化粧料等が挙げられる。
更に、本発明の化粧料を霧状に噴霧することにより、肌や毛髪に対して薄く均一に塗布することが可能となり、本発明によるしっとり感や滑らかさを、メイクアップやヘアスタイルを崩すことなく付与する効果が最大限発揮される。そのために、本発明の化粧料をアトマイザー容器やトリガー式ミスト容器、エアゾールスプレー缶など、霧状に噴霧可能な容器に収容された形態とすることが好ましい。
本発明の化粧料の製造方法としては、種々の方法を用いることができるが、その一例としては、成分(B)、成分(C)、成分(E)を成分(D)に溶解したものを、成分(A)を精製水に溶解し中和したものに、攪拌しながら添加する方法が好適に使用できる。
以下に実施例を挙げて本発明を更に詳細に説明するが、本発明はこれらにより何ら限定されるものではない。
実施例1〜16及び比較例1〜9ヘアミスト
表1及び表2に示す組成及び下記製造方法にて、アウトバス使用のヘアミストを調製した。得られたヘアミストの各試料を使用して専門パネルによる官能評価を実施し、乾燥後の毛髪について下記方法により評価、判定を行った。得られた結果を表1及び表2に併記する。
(組成及び結果)
(製造方法)
A.成分1〜6を成分9に溶解し、成分7または成分8で中和する。
B.成分10〜19を成分20、21に溶解する。
C.AにBを添加し、乳化する。
D.ディスペンサーミスト容器に充填して、ヘアミストを得た。
(評価方法)
(1)安定性
調製した試料の経時安定性の評価については、各試料を50℃で2週間保存した際の濁度の変化及び沈殿を観察し、下記(イ)判定基準を用いて判定した。
(イ)経時安定性判定基準
(判定):(判定基準)
◎:濁度の変化及び沈殿が全く見られない。
○:僅かに濁度の変化及び/または沈殿が見られるが使用性に問題ない。
△:濁度の変化及び/または沈殿が見られ、使用性に問題がある。
×:著しい濁度の変化及び/または沈殿が認められ、使用不可能である。
(2)毛髪のなめらかさ及び毛髪のしっとり感
ブリーチ等の美容処理を行っていない日本人女性の頭髪20cmを30g束ねて1毛束としたものを用意した。これらの毛束をシャンプーにて洗浄し、タオルで水気を拭き取った後、ドライヤーにて乾燥した。1束をブランクとし、他の毛束の各々に実施例1〜6及び比較例1〜12の各試料を5プッシュ分、約0.6g噴霧した。その後、櫛で毛束を各々10回梳かし、ドライヤーにて乾燥した。この乾燥させた各々の毛束について、ブランクとの比較を行った。化粧品評価専門パネル12名を用いて、毛束のなめらかさについては下記評価基準(ロ)、しっとり感については下記評価基準(ハ)に従って5段階に評価し、さらに全パネルの評点の各々の平均点を以下の判定基準(ニ)に従って判定した。
(ロ)なめらかさ評価基準
(評価基準) :(評 点)
非常になめらかである : 5
なめらかである : 4
どちらともいえない : 3
ややからまりがあり、ごわついている : 2
からまりがあり、非常にごわついている : 1
(ハ)しっとり感評価基準
(評価基準) :(評 点)
非常にしっとり感がある : 5
しっとり感がある : 4
どちらともいえない : 3
ややしっとり感がない : 2
しっとり感がない : 1
(ニ)判定基準
(評点の平均点) :(判 定)
4.5以上 : ◎
3.5以上〜4.5未満 : ○
1.5以上〜3.5未満 : △
1.5未満 : ×
表1及び表2の結果から明らかなように、実施例1〜16のヘアミストは比較例1〜9のものと比較して、安定でなおかつ、毛髪のしっとり感や滑らかさの付与効果に優れていることが実証された。
分子量が25万以上のポリアクリル酸を含有した比較例1及び2は、調製後50℃1週間から沈殿を生じ、製剤の安定性を保つことができなかった。アクリル酸・メタクリル酸アルキル共重合体を含有した比較例3は、調製直後から沈殿を生じ、製剤の安定性を保つことができなかった。リゾリン脂質の代わりにリン脂質を含有した比較例4は、調製直後から沈殿を生じ、製剤の安定性を保つことができなかった。HLB11未満のノニオン界面活性剤を含有した比較例5及び6は、調製直後から沈殿を生じ、製剤の安定性を保つことができなかった。ポリアクリル酸を含有しない比較例7は、毛髪のなめらかさが乏しく非常にごわつく使用感であった。リゾリン脂質を含有しない比較例8は、毛髪のしっとり感に乏しい品質であった。ノニオン界面活性剤を含有しない比較例9は、調製直後から沈殿を生じ、製剤の安定性を保つことができなかった。
実施例17:乳液
(成分) (%)
1.モノオレイン酸POE(20)ソルビタン(HLB15.0) 0.2
2.モノオレイン酸ポリエチレングリコール(10) 0.8
(HLB11.0)
3.水素添加リゾリン脂質 0.1
4.モノステアリン酸グリセリル 0.2
5. イソオクタン酸セチル 2.0
6. イソヘキサデカン 1.0
7. イソステアリルアルコール 1.0
8.流動パラフィン 0.8
9.ポリアクリル酸ナトリウム(分子量6000) 0.2
10.リン酸二水素ナトリウム 適量
11.グリセリン 3.0
12.1,3−ブチレングリコール 8.0
13. キサンタンガム 0.1
14. 精製水 残量
15. 防腐剤 適量
16.香料 適量
(製造方法)
A:成分1〜8を70℃で均一に溶解混合する。
B:成分9を成分14に溶解し、成分10で中和する。
C:Bに成分11〜13を加え、70℃で均一に混合する。
D:CにAを添加し70℃で乳化する
E:Eを40℃まで冷却し、成分15〜16を添加して均一に混合し、乳液を得た。
以上のようにして得られた水中油型乳液は、皮膚や毛髪にベタつきを感じることなく、しっとり感や滑らかさを付与し、さらにはメイクアップやヘアスタイルを崩すことなく使用できる化粧料であった。
実施例18:アイクリーム
(成分) (%)
1.水素添加大豆リゾリン脂質 1.0
2.POE(30)フィトステロール(HLB18.0) 1.0
3.トリオレイン酸POE(20)ソルビタン(HLB11.0) 2.0
4.イソドデカン 5.0
5.スクワラン 3.0
6.セタノール 1.0
7.パラフィン 1.0
8.オレイルアルコール 1.0
9.ポリアクリル酸ナトリウム(分子量6000) 0.2
10.リン酸二水素ナトリウム 適量
11.グリセリン 10.0
12.1,3−ブチレングリコール 10.0
13.精製水 残量
14.無水ケイ酸 3.0
15.エタノール 5.0
16.防腐剤 適量
17.香料 適量
(製造方法)
A:成分1〜8を70℃で均一に溶解混合する。
B:成分9を成分13に溶解し、成分10で中和する。
C:Bに成分11及び12を加え、70℃で均一に混合する。
D:BにAを添加し70℃で乳化する
E:Dを40℃まで冷却し、成分14〜17を添加して均一に混合し、アイクリームを得た。
以上のようにして得られたアイクリームは皮膚にベタつきを感じることなくしっとり感や滑らかさを付与し、さらにはメイクアップを崩すことなく使用できる化粧料であった。
実施例19:ヘアミスト
(成分) (%)
1.ポリアクリル酸ナトリウム(分子量6000) 0.05
2.リン酸二水素ナトリウム 0.1
3.トリメチルグリシン 1.5
4.精製水 残量
5.水素添加リゾリン脂質 0.03
6.イソステアリン酸POE硬化ヒマシ油(HLB12.0) 0.2
7.塩化ステアリルメチルアンモニウム 0.5
8.プロピレングリコール 1.0
9.香料 適量
10.防腐剤 適量
11.エタノール 10.0
12.アミノ変性シリコーン1(注1) 2.0
13.アミノ変性シリコーン2(注2) 2.0

(注1)SM8704C
Cosmetic Emulsion(アモジメチコン40%含有:東レ・ダウコーニング)
(注2)SILSTYLE401((ビスブチロキシアモジメチコン/PEG−60)
コポリマー21.5%含有:東レ・ダウコーニング)
(製造方法)
A:成分1を成分4に溶解し、成分2で中和する。
B:Aに成分3を加え、均一に混合する。
C:成分11に成分5〜10を加え、均一に混合する。
D:AにCを添加し乳化する
E:Dに成分12,13を添加して均一に混合し、ディスペンサーミスト容器に充填してヘアミストを得た。
以上のようにして得られたヘアミストは、毛髪にベタつきを感じることなくしっとり感やなめらかさを付与し、さらにはヘアスタイルを崩すことなく使用できるヘアミストであった。

Claims (5)

  1. 次の成分(A)〜(C);
    (A)分子量が5,000〜30,000であるポリアクリル酸塩
    (B)リゾリン脂質
    (C)HLB11以上18以下の親水性ノニオン界面活性剤
    を含有することを特徴とする化粧料
  2. 成分(A)の含有量が0.01〜1質量%、成分(B)の含有量が0.01〜1質量%であることを特徴とする請求項1記載の化粧料
  3. さらに成分(D)として低級アルコールまたは多価アルコールを、成分(B)との質量比において成分(B):成分(D)=0.0003:1〜0.006:1含有することを特徴とする請求項1及び2記載の何れかにの化粧料
  4. さらに成分(E)としてカチオン性界面活性剤を0.01〜3%含有することを特徴とする請求項1〜3の何れかに記載の化粧料
  5. ミスト状に噴霧して使用することを特徴とする請求項1〜4の何れかに記載の化粧料
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