JP2014192513A - 半導体ブロックの切断方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】ブロックの表面の研削を効率的に行える半導体ブロックの切断方法を提供すること。
【解決手段】接着を予定している第1面が平面状の半導体からなる第1ブロック、および該第1ブロックの前記第1面との接着を予定している第2面が平面状の半導体からなる第2ブロックを用意する準備工程と、前記第1ブロックの前記第1面と前記第2ブロックの前記第2面とを接着させた接着領域を有するメインブロックを作製する接着工程と、前記メインブロックの前記接着領域に交差するように切断することによって、前記メインブロックから複数のサブブロックを作製する切断工程と、該切断工程によって形成されたサブブロックの切断面を研削する研削工程とを備えている半導体ブロックの切断方法とする。
【選択図】 図1

Description

本発明は、結晶シリコンなどからなる半導体ブロックの切断方法に関する。
太陽光発電などに用いられる太陽電池は、多結晶シリコン基板を用いて作製されることが多い。通常、多結晶シリコン基板は鋳造法によって製造される。鋳造法は、例えば、シリコン原料を坩堝内で加熱して溶融させて、溶融物を鋳型に流し込み、その後、溶融物を冷却・固化させることによって鋳造ブロック(インゴット)を作製するものである(例えば、下記の特許文献1を参照)。
また、シリコン基板は、上記インゴットから所望の大きさの四角柱状に切断したブロックを作製する。このとき、ブロックの寸法精度の向上などの目的で、ブロックの表面を砥石などを用いて研削することがある(例えば、下記の特許文献2を参照)。
そして、上記のブロックをスライスしてシリコン基板を得ている(例えば、下記の特許文献3,4を参照)。
特開2005−125381号公報 特開2010−15080号公報 特開平6−45297号公報 特開2004−174770号公報
インゴットを切断して得たブロックの表面の研削工程においては、ブロックの寸法およびブロックの表面状態等を確認しながら研削を進める必要がある。このため、研削工程の時間が多くかかることになって、ブロックから基板を作製して、さらに太陽電池を製造するまでの時間が多大となる場合があった。
そこで、本発明の主たる目的は、ブロックの表面の研削を効率的に行える方法を提供することにある。
本発明に係る半導体ブロックの切断方法は、接着を予定している第1面が平面状の半導体からなる第1ブロック、および該第1ブロックの前記第1面との接着を予定している第2面が平面状の半導体からなる第2ブロックを用意する準備工程と、前記第1ブロックの前記第1面と前記第2ブロックの前記第2面とを接着させた接着領域を有するメインブロックを作製する接着工程と、前記メインブロックの前記接着領域に交差するように切断することによって、前記メインブロックから複数のサブブロックを作製する切断工程と、該切断工程によって形成されたサブブロックの切断面を研削する研削工程とを備えている。
上記の半導体ブロックの切断方法によれば、第1ブロックおよび第2ブロックの2つのブロックを同時に切断および研削が行えるので、切断工程および研削工程の効率化を図ることができる。
図1は、本発明の一実施形態に係る半導体ブロックの切断方法の概要を示すフローチャートである。 図2は、鋳造装置の構成の一例を模式的に示す断面図である。 図3(a),(b)は、それぞれブロックの切断の様子を模式的に示す分解斜視図である。 図4(a),(b)は、それぞれ第1ブロックの第1面と第2ブロックの第2面とを接着させる際の状態を模式的に示す斜視図である。 図5(a),(b)は、切断工程におけるメインブロックを切断する前後の様子を模式的に示す分解斜視図である。 図6は、サブブロックを研削する際の様子を模式的に示す側面図である。 図7(a)〜(e)は、それぞれ第1ブロックの第1面に塗布した接着剤の態様を模式的に示す平面図である。 図8(a),(b)は、切断工程におけるカケの発生の様子を模式的に示す断面図である。 図9は、本発明の他の実施形態に係る半導体ブロックの切断方法の概要を示すフローチャートである。 図10は、基板作製工程に用いるワイヤソー装置Wの構成の一例を模式的に示す斜視図である。
以下、本発明に係る半導体ブロックの切断方法の実施形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。なお、模式的に示した図面における構成要素のサイズ比および位置関係等は適宜変更可能である。
<基本工程>
半導体ブロックの切断方法の基本工程について、図1を用いて説明する。本実施形態の基本工程は、ステップPA1,PA4,PA5,PA6の少なくとも4つの主工程を有している。
まず、ステップPA1において、接着を予定している第1面が平面状の半導体からなる第1ブロック、およびこの第1ブロックの前記第1面との接着を予定している第2面が平面状の半導体からなる第2ブロックを用意する(準備工程1)。
次に、ステップPA4において、前記第1ブロックの前記第1面と前記第2ブロックの前記第2面とを接着させた接着領域を有するメインブロックを作製する(接着工程2)。
そして、ステップPA5において、前記メインブロックの前記接着領域に交差するように切断することによって、前記メインブロックから複数のサブブロックを作製する(切断工程)。
さらに、ステップPA6において、前記切断工程によって形成されたサブブロックの切断面を研削する(研削工程)。
ここで、前記第1ブロックおよび前記第2ブロックの少なくとも一方のブロックの下面を切断する必要がある場合は、ステップPA1の後、ステップPA2の後において、対象となるブロックの下面を切断すれば良い(準備工程2)。
また、前記第1ブロックと前記第2ブロックとを接着剤によって接着させる場合には、
ステップPA1またはステップPA2の後に、ステップPA3において、前記第1ブロックの上面および前記第2ブロックの下面の少なくとも一方の面に接着剤を配置して(接着工程2)、前記第1ブロックと前記第2ブロックとを接着すれば良い。
以下、半導体ブロックの切断方法について、より具体化した実施形態について説明する。
<実施形態1>
図1に示すように、ステップPA1において、第1準備工程である準備工程1を行う。この準備工程1では、第1ブロックおよび第2ブロックの2つの半導体ブロック(例えばシリコンブロック)を作製する。
図2に示すように、鋳造装置1のステンレスなどの金属からなる断熱壁2に囲まれた空間の上部には、原料シリコン5を融解するための融解用坩堝3が配置されている。この融解用坩堝3の外側には保持用坩堝4が設けられている。融解用坩堝3内には原料シリコン5が入れられる。融解用坩堝3の底部と保持用坩堝4の底部とには、それぞれシリコン融液を出湯するための出湯口8が設けられている。融解用坩堝3および保持用坩堝4の側部には側部用の融解用加熱装置6が配置されており、これらの上部には、側部用の融解用加熱装置7が配置されている。
鋳造装置1の断熱壁2に囲まれた空間の下部には、鋳型11が配置されており、その下には、冷却板12が設けられている。鋳型11の上部および側部には融解用坩堝3から出湯されたシリコン融液の凝固を制御するための鋳型加熱装置10が配置されている。
融解用坩堝3には、その耐熱性能、および、シリコン融液中に不純物が拡散しないこと等を考慮して、高純度の石英を用いる。保持用坩堝4は、石英等でできた融解用坩堝3がシリコンの融解温度近傍の高温で軟化しても、その形状を保つことができるように、融解用坩堝3を保持するためのものであり、グラファイト等からなる。融解用加熱装置6、7および鋳型加熱装置10は、抵抗加熱式のヒーターまたは誘導加熱式のコイルが用いられる。鋳型11は材質がシリカまたはグラファイトであり、その内部に窒化珪素などからなる離型材を塗布して用いられる。冷却板12はシリコン融液を冷却し、凝固するためのものである。なお、融解用坩堝3および鋳型11等はすべて、密閉された空間内に配置されており、断熱壁2の内側の空間は真空ポンプ(不図示)などによって減圧される。
このようなシリコン鋳造装置1において、例えば、100kgから300kg程度の原料シリコン5を、シリコンの比抵抗を調整するために所定量のボロンなどのドーパントとともに、融解用坩堝3の内部に入れて、この状態で融解用加熱装置6、7によって1400〜1500℃程度に加熱し、融解させる。融解用坩堝3の内部ですべて融けたシリコンは出湯口8から出湯されて、出湯口8の直下にある鋳型11の内部に注がれる。この注湯作業の終了後、冷却板12によって鋳型11の底部を冷却しながら、鋳型加熱装置10の出力を調整して、融解しているシリコンに対して下方から上方に向け一方向凝固させることによって、鋳型ブロックであるインゴット9が作製される。
なお、鋳造法は上述した態様に限定されるものではなく、例えば鋳型11の内部で原料シリコンを加熱して、融解させた後に、加熱を止めてその状態で鋳型11の内部において凝固させるようにしても良い。
また、インゴット9の形状は、鋳型11の内壁形状によって決定できるが、インゴット9の内部へ鋳型11の内面側からの不純物が拡散して、鋳型11に当接したインゴット9表面には不純物の多い領域ができる。この領域は、切り取って捨て去る必要があるので、
インゴット9が直方体状の場合は、円柱状である場合などと比べて、捨て去る部分が小さくなるため望ましい。このため、以下の説明においては、インゴット9が直方体状の場合で説明する。
次に、ステップPA2において第2準備工程である準備工程2を行う。この準備工程2では、鋳造装置1を用いて、インゴット9Aとインゴット9Bの2つの鋳造ブロックを用意する。まず、図3(a)に示すように、インゴット9Aの上面側16(鋳型11の底面方向にあった側と対向する側)の面を、上から1〜5cm程度のところで切断して、切り落とす。この切断には、間隔をあけて配置された2つのプーリーの間に張設されたエンドレスベルト状のブレードを周回駆動させながら、ブレードを移動させることによって、切断するバンドソー型切断機などを用いることができる。これにより、平面状の第1面17を有する第1ブロック15が作製される。
同様にして、図3(b)に示すように、インゴット9Bの下面側19(鋳型11の底面方向にあった側)の面を、下から1〜5cm程度のところで切断して、切り落とす。これにより、平面状の第2面20を有する第2ブロック18が作製される。
なお、準備工程2において、インゴット9Aおよびインゴット9Bのそれぞれの一端部だけでなく、これらインゴットのそれぞれの両端部を切断して、切り落としても良い。また、第1ブロックおよび第2ブロックの2つのブロックの大きさは、後述する接着工程での接着力の大きさと基板作製工程での1つのサブブロックから得られる基板の数などの作業効率から考えて、両者の大きさが略同一サイズであることが望ましい。また、本実施形態においては、後述する接着工程において第1ブロックおよび第2ブロックの接着する面の面積が略同一であれば、第1ブロックおよび第2ブロックの高さが異なっていても適用できる。
次に、ステップPA3において第1接着工程である接着工程1を行い、ステップPA4において第2接着工程である接着工程2を行う。これらの接着工程では、例えば図4に示すように、第1ブロック15の第1面17と第2ブロック18の第2面20とを接着させることによって、接着領域23を有するメインブロック24を作製する。
ステップPA3における接着工程1では、図4(a)に示すように、第1ブロック15の第1面17に接着剤22を塗布する。この接着剤22は、例えば酢酸ビニルエマルジョンなどを用いた水溶性接着剤、ニトリルゴム系接着剤、合成ゴム系接着剤、一液性もしくは二液性のエポキシ系接着剤、シアノアクリル系接着剤、ビニル系接着剤、シリコーンゴム系接着剤、アクリル系接着剤、飽和ポリエチレン系接着剤またはポリアセタール系接着剤などが使用できる。また、両面に上記接着剤を塗布した両面テープを用いても良い。ただし、シリコン同士の接着において、後工程の切断などの工程においても十分耐えられる接着力を持つ、二液性のエポキシ系接着剤またはシアノアクリル系接着剤を用いることが望ましい。また、接着剤22の塗布方法は刷毛またはローラーを使用する方法の他、ディスペンサーなどを用いて塗布しても良い。
その後、ステップPA4における接着工程2では、接着剤22を塗布した第1ブロック15の第1面17と第2ブロック18の第2面20とが当接するように、第1ブロック15上に第2ブロック18を載置する。このとき、後述するサブブロックの取れ数が最大になるために、第1面17と第2面20との接着面積が最大となるようにすると良い。
第1ブロック15上に第2ブロック18を載置した後、必要に応じて、第1ブロック15および第2ブロック18のそれぞれの端部側から接着面へ向かって圧力を与えたり、第1ブロック15および第2ブロック18の温度を上げるなどして、第1ブロック15と第
2ブロック18とを接着させると良い。これにより、図4(b)に示すように、第1ブロック15の第1面17と第2ブロック18の第2面20とが接着された部分が接着領域23となる、メインブロック24が作製される。
なお、上述の接着工程は、第1ブロック15の第1面17に接着剤を塗布することで説明したが、これに限定されるものではなく、第2ブロック18の第2面20に接着剤を塗布してもよく、また第1ブロック15の第1面17と第2ブロック18の第2面20の両面に塗布しても良い。
次に、ステップPA5における切断工程について説明する。切断工程では、まず、図5(a)に示すように、メインブロック24の上面26a、4つの側面26b、下面26cのそれぞれを表面から1〜5cm程度の深さまで切断して、切り落とす。これは、上述のように、インゴット9の内部への鋳型11の内壁側からの不純物の拡散によって、鋳型11と当接したインゴット9の表面には不純物の多い領域ができるためである。これにより、メインブロック24から切断前ブロック25が切り出されることになる。
その後、切断前ブロック25を、接着領域23を交差するように所定の寸法に切断して、複数のサブブロック27A〜Dを作製する。具体的には、第1ブロック15、接着領域23、および第2ブロック18を通るように切断して、複数のサブブロック27A〜Dを作製する。これにより、各々のサブブロック27A〜Dには、上面28a、切断面28b、下面28cが形成される。切断工程における切断には、例えばバンドソー型切断機などを用いることができる。
なお、上述の切断工程は、メインブロック24から切断前ブロック25が切り出されて、この切断前ブロック25からサブブロック27A〜Dが作製されることで説明したが、サブブロック27A〜Dが得られる切断方法であれば、上述の方法に限定されるものではない。例えば、メインブロック24の上面26a、下面26cが位置する部位を切り落とした後、上面26aに対して略垂直な方向に3回の切断を行い、その後この方向と直交する方向に3回の切断を行うような切断方法でも良い。また切断する方向は、接着領域23に対し平行方向に(例えば上から下へ)切断しても良いし、接着領域23に対し垂直方向に(例えば右から左へ)切断しても良い。
次に、ステップPA6における研削工程について説明する。研削工程では、図6に示すように、サブブロック27の上面28aと下面28cとを、例えば研削装置Kの固定金具31A,31Bを用いて挟持することによって、研削用台座29に固定する。ここで、固定金具31A,31Bは、例えば、ステンレスなどの金属からなり、図の左右方向へ自在に可動し、さらに任意の位置で固定できる構成を有するものである。その後、研削ホイール30を回転させながら、この研削ホイール30の研削面をサブブロック27の切断面28bに当接させながら、矢印の横方向に移動させることによって、サブブロック27の切断面28bを研削して、サブブロック27の寸法精度を向上させる。
このように、本実施形態に係る半導体ブロックの切断方法においては、第1ブロック15の第1面17と第2ブロック18の第2面20とを接着させてメインブロック24を作製する。その後、メインブロック24の接着領域23を交差するように所定の寸法に切断して、複数のサブブロック27を作製し、このサブブロック27を研削する。これにより、切断工程において2つのブロックを同時に切断できるだけでなく、2回の研削が必要な工程を1回の研削工程で実現できる。また、特に、鋳造法などによって作製されたインゴットからサブブロックの切り出しを行った後、2つのサブブロックを接着させる場合では、2つのサブブロックの高い寸法精度と、接着時に高い位置合わせ精度とが要求される。このとき、2つのサブブロックの寸法に差異があった場合、または接着時の位置合わせに
ずれ、屈曲等が生じた場合は、研削時に研削できない部分が発生する場合が考えられる。本実施形態では、2つのブロックを接着したメインブロックを切断してサブブロックを作製するので、上述した2つのサブブロックの寸法精度と接着時の位置合わせ精度との問題を回避できて、簡便な方法で研削工程の効率化を図ることができる。
また、ステップPA2における準備工程2においては、上述のようにインゴット9A,9Bの端面を切断加工によって切り落とし、平面状の第1面17、第2面20を作製する方法の他、例えばインゴット9A,9Bの各々の平面状の下面側(鋳型11の底面方向にあった側)の面を、切断無しに第1面17、第2面20として接着する方法でも良い。ただし、この方法ではインゴット9A、9Bの下面側には、鋳型11の内面側に塗布されていた離型材などが付着して十分な接着力を得られないことがあるため、第1ブロック15の第1面17および第2ブロック18の第2面20の少なくとも一方が、切断、研削、または、物理的もしくは化学的なエッチングなどの加工を施されて、平面状に形成されることが望ましい。
また、接着工程は、上述のように接着剤22を用いる方法の他、平面状の第1面17、第2面20にポリッシングを行い、鏡面状態に加工して、両者を接着する方法でも良いが、接着が確実で、強い接着力が得られるため、接着剤22を用いる方法が好適である。
図7(a)〜(e)は、第1ブロック15の第1面17に接着剤22を塗布する接着工程1における、接着材22を塗布する面のパターンを示す平面図である。ここで、切断部位33を合計9本の直線(二点鎖線)で示す。
図7(a)に示すように、第1ブロック15の第1面17の略全面に接着剤22を塗布しても良い。これにより強い接着力が得られ、さらに接着後、切断工程において切断位置を自由に選択できる。
また、図7(b)〜(d)は、上述の切断工程における切断部位33にのみに、接着剤22を塗布しても良い。これにより、使用する接着剤22の削減を図ることができて、コスト削減ができる。
特に、図7(b)に示すように、接着剤22を塗布する面は、第1ブロック15の第1面17の切断部位33に線状に塗布しても良い。これにより、使用する接着剤の削減を図ることができるとともに、強い接着力も得られる。さらに、切断工程において、メインブロック24のカケの発生を抑制することができる。
すなわち、接着剤22を切断部位33以外に塗布した場合、図8(a)に示すように、メインブロック24の接着領域23の接着剤22の無い箇所には間隙36が発生することとなる。この接着材22の無い箇所をバンドソー型切断機のブレードの刃35などで切り進んだときには、切断された部分のコーナー部39に、切断時の応力38が集中して、応力38はブレードの刃35の進行方向の外側方向に加わることとなる。このため、接着領域23と切断された部分のコーナー部39との距離t1が小さくなり、この部分の強度が応力38に耐えられなくなる場合がある。このとき、図8(b)に示すように、間隙36近傍のメインブロック24にカケ40が発生する場合がある。これに対して、切断部位33に接着剤22が存在することによって、このような応力38に耐えることができるようになり、カケ40の発生を抑制することができる。
また、図7(c),(d)に示すように、接着剤22を塗布する面は、第1ブロック15の第1面17の切断部位33に点状に塗布しても良い。これにより、使用する接着剤22の削減をさらに図ることができる。
この接着剤22を点状に塗布する面は、図7(c)に示すように、サブブロック27の角部となる部位に塗布しても良い。これにより、使用する接着剤22の削減を図ることができるとともに、切断工程におけるカケの抑制の効果も奏することができる。
この接着剤22を点状に塗布する面は、図7(d)に示すように、サブブロック27の角部以外の周縁部となる部位に塗布しても良い。これにより、使用する接着剤22の削減を図ることができるとともに、少ない接着剤22でより効率的な接着を図ることができる。
また接着剤22を塗布する面は、図7(e)に示すように、切断工程における切断部位33以外にのみに、接着剤22を塗布しても良い。これにより、使用する接着剤22の削減を図ることができるとともに、切断時にバンドソー型切断機のブレードの刃が接着剤22と接することが無い為、接着剤22がブレードの刃に詰まることが無くなり、より安定した切断を行うことができる。
また、図7(b)〜(d)に示す切断部位33への塗布と、図7(e)に示す切断部位33以外への塗布とを組み合わせても良い。
なお、本実施形態においては、第1ブロック15と第2ブロック18との2つのブッロクを接着する態様について説明したが、これに限定されるものではなく、3つ以上のブロックを接着させても問題なく適用できることは、いうまでもない。
<実施形態2>
次に、他の実施形態について説明する。図9は実施形態2に係る工程の概要を示すフローチャートである。この実施形態2においては、実施形態1に対して、研削工程の後にサブブロックから複数の基板を作製する基板作製工程をさらに備えていることを特徴とする。ステップPB1〜PB6は、図1のステップPA1〜PA6と同様であるので、説明を省略する。以下に、ステップPB7の基板作製工程について説明する。
図10は、基板作製工程に用いるワイヤソー装置Wの概略を示すものである。本実施形態に用いるワイヤソー装置Wにおいて、ワイヤー41は、供給リール45から供給されて、巻取リール46に巻き取られる。ワイヤー41は、供給リール45と巻取リール46との間において、複数のメインローラー43に巻かれ、複数のメインローラー43間において複数本に張られている。ワイヤー41は、例えば、鉄または鉄合金を主成分とするピアノ線からなり、線径は80〜180μm、より好ましくは120μm以下である。本実施形態において、ワイヤー41は、ワイヤーの周囲にダイヤモンドまたは炭化珪素からなる砥粒が、ニッケルもしくは銅・クロム合金によるメッキまたはレジン樹脂にて固着された砥粒固着ワイヤーである。この場合、砥粒の平均粒径は5μm以上30μm以下とした方がよく、砥粒を含めたワイヤー41の平均直径Dは90μm以上240μm以下となり、より好ましくは150μm以下である。
ワイヤー41には、供給ノズル42の複数の開口部からワイヤー41およびサブブロック27を冷却するクーラント液の役割を果たす加工液が供給される。加工液は、例えばグリコール等の水溶性溶剤または油性溶剤からなり、水で上記溶剤を希釈しても良い。供給ノズル42に供給する加工液の供給流量は、サブブロック27の大きさおよび本数によって適宜設定される。また、加工液を循環して使用してもよく、その際に加工液中に含まれる砥粒および切屑等を除去して使用される。供給ノズル42から供給された加工液はサブブロック27の切断部分とその近傍とに供給される。
本実子形態に係る基板作製方法は、上述の砥粒固着ワイヤーに限定されるものではなく、砥粒を含む切削液を供給することによってワイヤーのラッピング作用で切断する方式(遊離砥粒タイプ)でも問題なく応用することができる。
メインローラー43は、サブブロック27の下方に配置される第1メインローラー43aと上方に配置される第2メインローラー43bとを含む。また、メインローラー43は、例えば、エステル系、エーテル系もしくは尿素系ウレタンゴム、またはニューライト等の樹脂からなり、直径150〜500mm、長さ200〜1000mm程度の大きさを有している。メインローラー43の表面には、供給リール45から供給されたワイヤー41を所定の間隔に配列させるための多数の溝が設けられている。これら溝の間隔とワイヤー41の直径との関係によって基板の厚みが定まる。
ワイヤー41の下方には、切断時に発生するサブブロック27の切屑および加工液の回収を目的としてディップ槽44が設けられる。
以下に、固着砥粒タイプにおけるワイヤソー装置を用いたスライス方法について説明する。ワイヤー41は供給リール45から供給され、ガイドローラー47によってメインローラー43に案内され、ワイヤー41をメインローラー43に巻きつけて所定間隔に配列している。メインローラー43を所定の回転速度で回転させることによって、ワイヤー41の長手方向にワイヤー41を走行させることができる。また、メインローラー43の回転方向を変化させることによってワイヤー41を往復運動させる。このとき、供給リール45からワイヤー41を供給する長さの方が巻取リール46からワイヤー41を供給する長さよりも長くして、新線をメインローラー43に供給できるようにする。
サブブロック27の切断は、まずサブブロック27を、スライスベース52に実施形態1にて説明した接着剤を用いて固定する。さらに、スライスベース52をプレート材53に上記と同様な接着剤を用いて固定する。このスライスベース52は、カーボン材、ガラスまたはシリコン等の材料が用いられ、プレート材53は、特に限定されないがステンレスまたはアルミニウム等の金属からなる材料が用いられる。その後、サブブロック27とスライスベース52を固定したプレート材53をネジまたはクランプによってワイヤソー装置W内の装置固定体48に固定する。
その後、高速に走行しているワイヤー41に向かって加工液を供給しながら、サブブロック27を下降させて、ワイヤー41にサブブロック27を相対的に押圧する。このとき、ワイヤー41の張力、ワイヤー41が走行する速度(走行速度)、および、サブブロック27を下降させる速度(フィールド速度)は、それぞれ適宜制御されている。例えば、ワイヤー41の最大走行速度は、500m/分以上1200m/分以下に設定され、最大フィールド速度は350μm/分以上1100μm/分以下に設定される。
これにより、サブブロック27は、ワイヤー41によって下側から上側に向かい、サブブロック27に残っている第1ブロック15と第2ブロック18との接着面54に対して略平行に、厚さ150〜250μm程度の複数のシリコン基板に、スライスするように分割、切断される。
このときサブブロック27の接着面54におけるワイヤー41は、他の部分と同様にメインローラー43に一定ピッチで配置しても良いが、接着面54に配置された接着剤がワイヤー41に粘着して、ワイヤー41の切断能力が低下する場合があるので、この部分のワイヤー41は、配置されない部分55を設けるのが望ましい。
このように本実施形態においては、研削工程の後に基板作製工程を備えているため、サ
ブブロック27の接着を外すことが無くなるとともに、さらに2つ分のシリコンブロックを1回のワイヤソー装置Wへの装着で行うことができるので、効率的な基板作製ができる。
1:鋳造装置
2:断熱壁
3:融解用坩堝
4:保持用坩堝
5:原料シリコン
6:坩堝側部の融解用加熱装置
7:坩堝上部の融解用加熱装置
8:シリコン融液を出湯するための出湯口
9、9A〜B:インゴット
10:鋳型加熱装置
11:鋳型
12:冷却板
15:第1ブロック
16:インゴット9Aの上面側
17:第1面
18:第2ブロック
19:インゴット9Bの下面側
20:第2面
22:接着剤
23:接着領域
24:メインブロック
25:切断前ブロック
26a:メインブロックの上面
26b:メインブロックの側面
26c:メインブロックの下面
27、27A〜D:サブブロック
28a:サブブロックの上面
28b:サブブロックの切断面
28c:サブブロックの下面
29:研削用台座
30:研削ホイール
31A〜B:研削装置の固定金具
35:ブレードの刃
36:メインブロックの接着剤の無いところの間隙
38:切断時の応力
39:切断された部分のコーナー部
40:カケ
41:ワイヤー
42:供給ノズル
43:メインローラー
44:ディップ槽
45:供給リール
46:巻取リール
52:スライスベース
53:プレート材
K:研削装置
W:ワイヤソー装置

Claims (12)

  1. 接着を予定している第1面が平面状の半導体からなる第1ブロック、および該第1ブロックの前記第1面との接着を予定している第2面が平面状の半導体からなる第2ブロックを用意する準備工程と、
    前記第1ブロックの前記第1面と前記第2ブロックの前記第2面とを接着させた接着領域を有するメインブロックを作製する接着工程と、
    前記メインブロックの前記接着領域に交差するように切断することによって、前記メインブロックから複数のサブブロックを作製する切断工程と、
    該切断工程によって形成されたサブブロックの切断面を研削する研削工程と、
    を備えている半導体ブロックの切断方法。
  2. 前記サブブロックに残っている前記第1ブロックと前記第2ブロックとの接着面に対して略平行に、前記サブブロックを切断することによって、前記サブブロックから複数の基板を作製する基板作製工程をさらに備えている請求項1に記載の半導体ブロックの切断方法。
  3. 前記準備工程において、前記第1ブロックの前記第1面および前記第2ブロックの前記第2面の少なくとも一方が加工されて平面状に形成されている請求項1または2に記載の半導体ブロックの切断方法。
  4. 前記第1ブロックおよび前記第2ブロックは、略同一サイズの直方体状であり、鋳造法によって作製されたものを用いる請求項1乃至3のいずれかに記載の半導体ブロックの切断方法。
  5. 前記接着工程において、前記メインブロックの前記接着領域に接着剤が配置されている請求項1乃至4のいずれかに記載の半導体ブロックの切断方法。
  6. 前記接着工程において、前記第1ブロックの前記第1面および前記第2ブロックの前記第2面の少なくとも一方の面の略全面に前記接着剤を配置させた後に、前記第1ブロックの前記第1面と前記第2ブロックの前記第2面とを接着させる請求項5に記載の半導体ブロックの切断方法。
  7. 前記接着工程において、前記接着剤は切断部位に配置されている請求項5に記載の半導体ブロックの切断方法。
  8. 前記接着工程において、前記接着剤は前記切断部位に線状に配置されている請求項7に記載の半導体ブロックの切断方法。
  9. 前記接着工程において、前記接着剤は前記切断部位に点状に配置されている請求項7に記載の半導体ブロックの切断方法。
  10. 前記接着工程において、前記接着剤は作製される前記サブブロックの角部となる部位に配置されている請求項9に記載の半導体ブロックの切断方法。
  11. 前記接着工程において、前記接着剤は作製される前記サブブロックの角部となる部位を除いた周縁部となる部位に沿って配置されている請求項8または9に記載の半導体ブロックの切断方法。
  12. 前記接着工程において、前記接着剤は切断部位以外の部位にのみ配置されている請求項
    5に記載の半導体ブロックの切断方法。
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