JP2014191088A - 光波長フィルタ - Google Patents
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Abstract
【課題】入射する光をその波長毎に異なる導波路へ出力させる波長分波機能、もしくは異なる導波路へ入射された、波長の異なる光を同一光導波路にて出射させる波長合波機能を持つ光波長フィルタを提供する。
【解決手段】N本(Nは2以上の整数)の入出力導波路と、前記入出力導波路に接続されたN個のポートを一方に有し、該N個のポートに対応する別のN個のポートを他方に有するN×Nポート構成の多モード干渉導波路と、前記多モード干渉導波路の前記他方に設けられたN個のポートに一端が接続され、それぞれ長さの異なるN本の遅延導波路とを備え、前記遅延導波路の他端には、該遅延導波路を往復するように光を反射する反射鏡が設けられている光波長フィルタである。前記遅延導波路は、N本の遅延導波路を往復した光の位相の相対関係が揃うように、N本の遅延導波路の長さと幅が調整されている。
【選択図】図2
【解決手段】N本(Nは2以上の整数)の入出力導波路と、前記入出力導波路に接続されたN個のポートを一方に有し、該N個のポートに対応する別のN個のポートを他方に有するN×Nポート構成の多モード干渉導波路と、前記多モード干渉導波路の前記他方に設けられたN個のポートに一端が接続され、それぞれ長さの異なるN本の遅延導波路とを備え、前記遅延導波路の他端には、該遅延導波路を往復するように光を反射する反射鏡が設けられている光波長フィルタである。前記遅延導波路は、N本の遅延導波路を往復した光の位相の相対関係が揃うように、N本の遅延導波路の長さと幅が調整されている。
【選択図】図2
Description
本発明は光デバイスに関し、より詳しくは光をその波長毎に異なる導波路へ出力させる波長分波機能、もしくは異なる導波路へ入射された波長の異なる光を同一光導波路にて出射させる波長合波機能を持つ光波長フィルタに関する。
光通信の大容量性の一つの要因は波長分割多重(WDM)技術による所が大きく、すなわち異なる波長のレーザ光を搬送波としてこれを送信側では合波させて一本のファイバへ入射し、受信側では受信光を波長毎に分波してそれぞれの波長毎に光を受信することで1本の光ファイバにて多くの情報を送ることが可能である点にある。この光の波長毎の合波・分波の機能を実現する素子が波長フィルタである。
波長フィルタとして多く用いられている光デバイスとしてアレー回折格子による、いわゆるAWG素子が挙がるが、他にも多モード干渉導波路による波長フィルタも存在する。一般に複数の入出力ポートを有する多モード干渉導波路は、各入力ポートへ入力される光の位相の相対関係により、光が出力されるポートが異なるといった特徴を持っている。
これを応用して、例えば適当な1×Nカプラによって光を分波した後に、分波ポート毎に異なる長さの遅延導波路を経由して多モード干渉導波路へ光を入射させることで実現される波長フィルタが提案されている。(非特許文献1)
すなわち図1に示すように、1つの入力導波路Aから入力された光は、適当な1×Nカプラ1によりN分岐される。分岐された光は、N本の遅延導波路B1、B2、・・・B(N−1)、BNを導波するが、波長毎に遅延導波路における光の位相変化が異なるために、N×Nポート多モード干渉導波路(MMI)2に入力されるN個のモードの光位相の相対関係は、波長によって異なる。従って、N×NポートMMI2に入力された光はその波長毎に異なる出力ポートから異なる出力導波路C1、C2、・・・C(N−1)、CNへ出力されることになる。
すなわち図1に示すように、1つの入力導波路Aから入力された光は、適当な1×Nカプラ1によりN分岐される。分岐された光は、N本の遅延導波路B1、B2、・・・B(N−1)、BNを導波するが、波長毎に遅延導波路における光の位相変化が異なるために、N×Nポート多モード干渉導波路(MMI)2に入力されるN個のモードの光位相の相対関係は、波長によって異なる。従って、N×NポートMMI2に入力された光はその波長毎に異なる出力ポートから異なる出力導波路C1、C2、・・・C(N−1)、CNへ出力されることになる。
非特許文献2では4×4ポートの多モード干渉導波路と4本の遅延導波路により波長フィルタの一種である4×4ポートのトランスバーサルフィルタ(TF)を構成し光OFDM用の受光回路として用いている。多モード干渉導波路による4×4ポートのTFの利点としては、一般的な波長フィルタであるN×NポートのAWGにおいてはアレー導波路の本数が一般にN以上必要であることに対して、非特許文献1の多モード干渉導波路による4×4ポートのTFの遅延導波路本数は4本であり、光回路一般において作製誤差の要因となる位相を制御するための導波路の本数が少ないことが挙げられる。また多モード干渉導波路自身も他のカプラと比較すると小型かつ作製が容易であるという利点もある。
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これまで述べてきたように、多モード干渉導波路によるTF(MMI−TF)は小型かつ作製許容度に優れた性質を持っている。
しかしながら、例えば典型的な光素子である半導体レーザが数百μm程度の大きさである一方で、MMI−TFの大きさは例えば非特許文献3のような半導体多モード干渉導波路による4×4ポート構成であると2mm程度の大きさとなり、いかにMMI−TFが小型であろうとも他の光素子よりもサイズとしては大きい。
従って発振波長の異なるレーザの波長合波器としてMMI−TFを集積してWDM集積光源を得る際などには、MMI−TFのサイズが集積チップのサイズ縮小に妨げとなる。
本発明は上記問題に鑑みてなされたものであり、MMI−TFを更に小型化することを目的とする。
上記の課題を解決するために、一実施形態に記載の発明は、N本(Nは2以上の整数)の入出力導波路と、前記入出力導波路に接続されたN個のポートを一方に有し、該N個のポートに対応する別のN個のポートを他方に有するN×Nポート構成の多モード干渉導波路と、前記多モード干渉導波路の前記他方に設けられたN個のポートに一端が接続され、それぞれ長さの異なるN本の遅延導波路とを備え、前記遅延導波路の他端には、該遅延導波路を往復するように光を反射する反射鏡が設けられていることを特徴とする光波長フィルタである。
以下、本発明の実施の形態について、詳細に説明する。
本発明の光波長フィルタの模式図を図2に示す。光波長フィルタは、Nを2以上の整数とした時に、N×Nポート構成の多モード干渉導波路MMI3において、Nポートを有するMMI3の一方にN本の入出力導波路IO1・・・IONが接続され、上記Nポートと対応する別のNポートを有するMMI3の他方には、それぞれ長さの異なるN本の遅延導波路D1・・・DNの一端が接続されている。さらに、N本の遅延導波路D1・・・DNの他端には反射鏡が設けられている。
この光波長フィルタでは、入出力導波路IO1・・・IONのいずれかより入力された光が、MMI3を伝搬して、それぞれ長さの異なるN本の遅延導波路D1から遅延導波路DNのそれぞれに等分岐して出力される。等分岐された光は、遅延導波路D1・・・DNを伝搬し、遅延導波路D1・・・DNの2つの端部のうち、MMI3とは接続されていない端部に設けられた反射鏡にて反射されてMMI3まで戻り、再びMMI3を伝搬して入出力導波路IO1・・・IONへ出力される。入出力導波路IO1・・・IONへ出力される際に、光の波長毎に異なる入出力導波路へ集光されるように、N本の遅延導波路D1・・・DNを往復した光の位相の相対関係が揃うようにN本の遅延導波路D1・・・DNの長さと幅が調整されている。
遅延導波路D1・・・DNの2つの端部のうち、MMI3とは接続されていない端部に設けられた反射鏡M1から反射鏡MNは、導波路と空気による反射鏡、空気と導波路の間に導波路とは異なる材料による複数の膜によって構成される高反射多層膜による反射鏡、導波路の先端に金属膜を付けた金属反射鏡、その他光を反射させる手段によって構成されている。
さらに、1つ以上のレーザダイオードを、上記の光波長フィルタの入出力導波路に接続することによって、同一の基板上に集積された光源・変調器集積型の光半導体装置を構成できる。
さらに、1つ以上のフォトディテクタを上記の光波長フィルタの入出力導波路に接続することによって、同一の基板上に集積された光受光装置を構成できる。
実施例1として反射型のMMI−TF(以下、光波長フィルタ)について5×5多モード干渉導波路を用いて、1×4ポート構成の光波長フィルタについて光透過特性の計算例を示す。本実施例では1×4ポートの構成を例に挙げて説明するが、一般に(N+1)×(N+1)ポートの多モード干渉導波路(MMI)4を用いれば、1×NポートのTFへの拡張も可能である。図3は、光波長フィルタの模式的な構造を示す図であり、図4は、光波長フィルタの導波路部分の具体的な構造を示す図である。
図4において、光波長フィルタの導波路部分は、InP基板S4と、InP下部クラッドCL4−1と、InGaAsPをベースとしたコア層CO4と、InP上部クラッド層CL4−2とが積層され、残りの周囲のクラッドCL4−3で満たされて構成されている。
コア層CO4はInGaAsP系の4元混晶としているが、InP基板上に成長可能でクラッド層よりも屈折率が高い材料ならばどのような材料でも構わない。コア層CO4はフォトルミネッセンスピーク波長で1.15μm付近の光を発光するような組成となっている。
図4に示す光波長フィルタの導波路部分の製造方法としては、まずInP基板S4の上に、InP下部クラッドCL4−1、コア層CO4、上部クラッド層CL4−2をエピタキシャル成長させる。次にフォトリソグラフィーにより、図3に示した導波路パターンを形成し、ドライエッチングによりInP基板S4まで図4のようにエッチングをすることで、いわゆるハイメサ導波路構造を形成する。
その後、遅延導波路の2つの端部のうちMMI4に接続されない端部に、蒸着装置を用いてAuを蒸着することで金属ミラーからなる反射鏡を形成する。本実施例では金属ミラーによる反射膜としたが、誘電体多層膜による高反射膜によって反射鏡を形成してもよいし、半導体と空気といった単純な異種材料間の反射を用いた反射鏡を形成してもよい。
また、導波路部分を構成する材料として本実施例ではInP系半導体を材料として用いたが、ガラスや他の誘電体、シリコン等、導波路を形成できるならば他の材料でもよい。
光波長フィルタの特性を数値計算する上で以下のパラメータを用いた。入力光として波長が1.285μmから1.315μmの光について計算を実施した。本実施例では1.3μm帯の波長を選んだが、例えば光ファイバにおいて損失が最小となる波長が1.55μm付近の光についても同様の結果が得られる。入出力導波路IO3−1・・・IO3−5と遅延導波路D3−1・・・D3−5の幅は2μmとした。多モード干渉導波路MMI4については、長さ804μm、幅20μmと設定しており、この長さと幅ではMMI4は5×5カプラとして機能する。すなわち、MMI4は、入出力導波路IO3−1・・・IO3−5のどのポートへ光を入射しても、光は遅延導波路D3−1・・・D3−5へ等しく5分岐されるように機能する。
MMIの長さをL、幅をWとすると、W、Lの関係にはある程度の任意性があるが概ね次のように決まる。一般に本発明のMMI−TFに要求される、光をN分岐するN×NポートのMMIの長さLは、L≒4×n×W2÷(N×λ)と表される(非特許文献5)。ここでnはMMIを構成する材料の屈折率であり、λは取り扱う光の波長域の中心波長である。
今回の計算例では、上述のとおり、MMIの幅Wが20μmであり、入力光の波長λが1.3μm付近で、さらに材料をInP系半導体としているので、今回の波長域では屈折率nは3.5程度である。
したがって、上の式に従うとL≒861.5μmとなり、屈折率nの見積もりや採用する波長λにもよるが、この式がMMIを設計するにあたって概ねの長さを与える指針となる。
各遅延導波路D3−1・・・D3−5の長さは、基本的には非特許文献2記載の手法により決定されるが本実施例では反射型の遅延導波路となるため、非特許文献2のような透過型のフィルタの遅延線と比較してその半分の長さとなる。
例えば、光波長フィルタの中心の入出力導波路IO3−3へ光を入射すると、図5に示した様に光は5つの入出力導波路IO3−1・・・IO3−5へ等しく出射される。MMI4の低波長依存性を反映して、一定の入力光の波長域幅ならば実用上十分に均等に光は分岐される。5分岐した光はそれぞれ各導波路を導波する。
ここで遅延導波路D3−1・・・D3−5においてMMI4に入力された光の位相が2πの整数倍変化する長さをdLとする。この整数倍値はMMI4のフィルタとしての透過強度のピーク波長間隔により決定される。
非特許文献2に示されている様に、N分岐させた光、すなわち本実施例では5分岐させた光に対してdLの整数倍ずつ長い光路長を5つの光に経験させることで本実施例の光波長フィルタはフィルタとして動作する。
更に、このdLの整数倍の長さによる位相変化の他にも、非特許文献2にあるように、本実施例の光波長フィルタをトランスバーサルフィルタとして機能させるためには、入出力導波路IO3−1・・・IO3−5より入射されて5分岐した光の位相を同じにする必要がある。つまり、一般に多モード干渉導波路4による1×NカプラではN分岐された光はある位相関係を持っているため、これを相殺する必要がある。
本実施例である、図3に示した様に入出力導波路IO3−3から光を入射して5本の遅延導波路D3−1から遅延導波路D3−5に5分岐される場合は、光の位相の相対関係は遅延導波路D3−1へ出力される光を基準にすると、0、0.6π、0.8π、0.6π、0の関係を持っている。従って、光波長フィルタがTFとして機能するために遅延導波路D3−2から遅延導波路D3−5を伝搬する光が遅延導波路D3−1を伝搬する光と比較して経験するべき光路差をLp2、Lp3、Lp4、Lp5とすれば、
Lp2:D3−2とD3−1を伝搬する光の位相差が−0.6πとなる長さ
Lp3:D3−3とD3−1を伝搬する光の位相差が−0.8πとなる長さ
Lp4:D3−4とD3−1を伝搬する光の位相差が−0.6πとなる長さ
Lp5:D3−5とD3−1を伝搬する光の位相差が0となる長さ
となる。
Lp2:D3−2とD3−1を伝搬する光の位相差が−0.6πとなる長さ
Lp3:D3−3とD3−1を伝搬する光の位相差が−0.8πとなる長さ
Lp4:D3−4とD3−1を伝搬する光の位相差が−0.6πとなる長さ
Lp5:D3−5とD3−1を伝搬する光の位相差が0となる長さ
となる。
本実施例では遅延線の長さは図3に示した通り、遅延導波路D3−1、遅延導波路D3−3、遅延導波路D3−5、遅延導波路D3−4、遅延導波路D3−2の順で長くなっているので遅延導波路D3−1を基準とすると、本実施例の光波長フィルタが反射型であることを考慮して、
D3−2の長さ=(4×dL+Lp2)÷2+遅延導波路D3−1の長さ
D3−3の長さ=( dL+Lp3)÷2+遅延導波路D3−1の長さ
D3−4の長さ=(3×dL+Lp4)÷2+遅延導波路D3−1の長さ
D3−5の長さ=(2×dL+Lp5)÷2+遅延導波路D3−1の長さ
となる。
D3−2の長さ=(4×dL+Lp2)÷2+遅延導波路D3−1の長さ
D3−3の長さ=( dL+Lp3)÷2+遅延導波路D3−1の長さ
D3−4の長さ=(3×dL+Lp4)÷2+遅延導波路D3−1の長さ
D3−5の長さ=(2×dL+Lp5)÷2+遅延導波路D3−1の長さ
となる。
すなわち、それぞれの遅延導波路は、1番短い遅延導波路を基準とし、遅延導波路を伝搬してMMI4に入力された光の位相が2πの整数倍変化するのに要する長さをdLとし、MMI4から出力された光について、基準とする遅延導波路に対する位相差を相殺するのに要する長さをLpとした場合に、
各遅延導波路の長さ=基準とする遅延導波路の長さ+(整数×dL+Lp)÷2
となる。以上の長さの遅延導波路D3−1・・・D3−5を往復した光は再びMMI4へ入射される。
各遅延導波路の長さ=基準とする遅延導波路の長さ+(整数×dL+Lp)÷2
となる。以上の長さの遅延導波路D3−1・・・D3−5を往復した光は再びMMI4へ入射される。
そして図6に示すように、各遅延導波路D3−1・・・D3−5にて経験した位相変化に対応して、特定の入出力導波路IO3−1・・・IO3−5へ光は出力される。図6では光は一番上の入出力導波路IO3−1へ戻ってきている。光が経験する位相変化はその光の波長によって異なるので、光の波長毎に特定の入出力導波路へ光が出力されることになる。
以上より、図3において入出力導波路IO3−3の1つと、入出力導波路IO3−1、入出力導波路IO3−2、入出力導波路IO3−4、入出力導波路IO3−5の4つの組み合わせで1×4ポートのTFが構成されることになる。
図7はモード展開法の計算によって、図3において本実施例の光波長フィルタの入出力導波路IO3−3へ光を入力した際の、入力光の波長と各入力ポートへ戻ってきた光強度を示したものである。図中の凡例の入出力導波路IO3−1、入出力導波路IO3−2、入出力導波路IO3−3、入出力導波路IO3−4、入出力導波路IO3−5は図3の5つの入出力導波路を意味している。
図7に示す結果によれば、例えば入出力導波路IO3−1へは1300nm付近の光が最も強く戻ってきていることになる。
入出力導波路IO3−3は光を入射する導波路も兼ねているため入出力導波路IO3−3に戻ってきた光を取り出すためにはサーキュレータが必要になり、この時は1×5ポートのTFとなる。入出力導波路IO3−3から光を取り出さない場合は1×4ポートのTFとなる。
従って、本実施例の光波長フィルタは、入力された光がその波長に応じて、長さの異なる遅延導波路を伝搬して、特定の入力ポートの入出力導波路へ戻ってきていることが分かり、光波長フィルタとして動作していることが理解できる。
本実施では、実施例1の光波長フィルタと波長の異なる光源を集積することでコンパクトなWDM光源を得る。
特に非特許文献4のようなレーザ素子などの光源をアレー状に並べたアレー光源などは各光源に高周波を印加することから、高周波のクロストークの観点から各アレーの間隔をある程度、通常100μm程度は設ける必要がある。なお、光源は、レーザ素子と変調器とを有するものであってもよい。
一方で光波長フィルタの幅はMMI5の幅により決定されるので例えば5×5ポートの構成であっても半導体で作製する場合は20μm程度である。
従って図8に示すように各アレー間にMMI5を配置することで、合波フィルタによるチップ面積増大を避けることができるために、コンパクトなWDM光源を実現できる。例えば図9の様に各光源とTFを接続する構成と比較して、図8の構成では実質的に波長合波器が占有する面積が不要となる。
つまり、例えば非特許文献3の半導体による4×4TFと4つの光源を集積したチップを考えると、非特許文献3のTFの長さが3mm程度あるので、集積光源のチップの長さを3mm程度短くすることができる。
なお、図8では4波長の光源からの合波器として描いているが、この考えは一般のポート数Nにも拡張可能である。
本実施例では、実施例1の光波長フィルタとフォトディテクタを集積することでコンパクトな光受信機を得る。
実施例1の光波長フィルタは、WDM信号の受信機においてWDM信号の分波器として用いることができる。また、実施例1の光波長フィルタはトランスバーサルフィルタであるので非特許文献2のようにOFDM用の受信回路としても用いることができる。図10に示すようにWDM信号やOFDM信号を実施例1の光波長フィルタへ入射させることでその波長やサブキャリア毎に異なる出力ポートへ出力される。
したがって、出力ポートにフォトディテクタ(PD)を集積すれば、分波器とPDのモノリシック受信回路を得ることができる。
なお、図10では4波長の分波器として描いているが一般のポート数Nにも拡張可能である。
1 1×Nカプラ
2 N×Nポート多モード干渉導波路
3 多モード干渉導波路(MMI)
IO1・・・ION 入出力導波路
D1・・・DN 遅延導波路
2 N×Nポート多モード干渉導波路
3 多モード干渉導波路(MMI)
IO1・・・ION 入出力導波路
D1・・・DN 遅延導波路
Claims (6)
- N本(Nは2以上の整数)の入出力導波路と、
前記入出力導波路に接続されたN個のポートを一方に有し、該N個のポートに対応する別のN個のポートを他方に有するN×Nポート構成の多モード干渉導波路と、
前記多モード干渉導波路の前記他方に設けられたN個のポートに一端が接続され、それぞれ長さの異なるN本の遅延導波路とを備え、
前記遅延導波路の他端には、該遅延導波路を往復するように光を反射する反射鏡が設けられていることを特徴とする光波長フィルタ。 - 前記遅延導波路は、前記N本の入出力導波路のいずれかより入力された光が、前記多モード干渉導波路で等分岐されてN本の遅延導波路のそれぞれを伝搬し、前記反射鏡で反射されて前記多モード干渉導波路まで戻り、前記多モード干渉導波路を再び伝搬して入出力導波路へ出力される際に、光の波長毎に異なる入出力導波路へ集光されるように、N本の遅延導波路を往復した光の位相の相対関係が揃うように、N本の遅延導波路の長さと幅が調整されていることを特徴とする請求項1に記載の光波長フィルタ。
- 前記遅延導波路は、1番短い遅延導波路を基準とし、遅延導波路を伝搬してMMI4に入力された光の位相が2πの整数倍変化するのに要する長さをdLとし、MMI4から出力された光について、基準とする遅延導波路に対する位相差を相殺するのに要する長さをLpとした場合に、
遅延導波路の長さ=基準とする遅延導波路の長さ+(整数×dL+Lp)÷2
で決定される長さに設定されることを特徴とする請求項2に記載の光波長フィルタ。 - 前記反射鏡は、導波路と空気とによる反射鏡、空気と導波路の間に導波路とは異なる材料による複数の膜によって構成される高反射多層膜による反射鏡、導波路の先端に金属膜を付けた金属反射鏡、その他光を反射させる手段のいずれかであることを特徴とする請求項1から3のいずれか1つに記載の光波長フィルタ。
- 1つ以上のレーザダイオードが、請求項1から4のいずれか1つに記載の光波長フィルタの入出力導波路に接続され、該光波長フィルタと同一の基板上に集積されたことを特徴とする集積型の光半導体装置。
- 1つ以上のフォトディテクタが、請求項1から4のいずれか1つに記載の光波長フィルタの入出力導波路に接続され、該光波長フィルタと同一の基板上に集積されたことを特徴とする光受光装置。
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