JP2014191062A - 偏光素子の製造方法、偏光素子、液晶装置、及び電子機器 - Google Patents

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Abstract

【課題】光学特性に優れた偏光素子およびその製造方法を提供する。また、そのような偏光素子を用いることで表示品位に優れた液晶装置を提供する。また、この種の液晶装置を備えた電子機器を提供する。
【解決手段】本発明の偏光素子の製造方法は、基材10の一方面10aにモスアイ構造11を形成する工程と、基材10のモスアイ構造11上に金属ナノ粒子5が分散された誘電体薄膜20を形成する工程と、基材10を延伸することで金属ナノ粒子5を延伸させて針状金属粒子8とすることで基材10上に偏光層9を形成する工程と、を有する。
【選択図】図12

Description

本発明は、偏光素子の製造方法、偏光素子、液晶装置、及び電子機器に関するものである。
偏光素子の一つとして、偏光ガラスが知られている。偏光ガラスは無機物のみで構成できるため、有機物を含む偏光板に比べて、光に対する劣化が著しく少ない。したがって、偏光ガラスは、近年、高輝度化が進んでいる液晶プロジェクターに有効な光デバイスとして注目されている。
一般的な偏光ガラスとして、下記の特許文献1に記載されたものが公知である。その偏光ガラスの製造方法は以下の通りである。
(1)塩化物、臭化物、およびヨウ化物の群から選択した少なくとも一つのハロゲン化物および銀を含有する組成物から、所望の形状のガラス製品を作製する。
(2)そのガラス製品を、ガラス製品中にAgCl、AgBr、またはAgIの結晶を生成せしめるのに十分な期間にわたって、歪み点より高いが、ガラスの軟化点から約50℃は高くない温度にまで加熱し、結晶含有製品を作製する。
(3)この結晶含有製品を、結晶が少なくとも5:1のアスペクト比に伸長されるように、アニール点より高いが、ガラスが約108ポアズの粘度を示す温度より低い温度において応力下で伸長せしめる。
(4)その製品を、製品上に化学的な還元表面層を発達せしめるのに十分な期間にわたり、約250℃より高いが、ガラスのアニール点から約25℃は高くない温度の還元雰囲気に暴露する。これにより、伸長ハロゲン化銀粒子の少なくとも一部が銀元素に還元される。
上記従来技術においては、ガラス製品中に万遍なく金属ハロゲン化物が析出する。しかしながら、還元工程ではガラス製品表層の金属ハロゲン化物しか還元できないため、ガラス製品の厚さ方向の中央部分に金属ハロゲン化物が残存する。そのため、偏光素子の透過率が低下してしまう。
特開昭56−169140号公報
上記従来技術においては、偏光素子に、例えば、反射防止膜を形成する際、伸長工程後に蒸着法等を用いて別途反射防止膜を形成する必要があることから工程が煩雑化するといった問題があった。
本発明はこのような事情に鑑みてなされたものであって、光学特性に優れた偏光素子およびその製造方法を提供することを目的とする。また、そのような偏光素子を用いることで表示品位に優れた液晶装置を提供することを目的とする。また、この種の液晶装置を備えた電子機器を提供することを目的とする。
本発明の偏光素子の製造方法は、基材の一方面にモスアイ構造を形成する工程と、前記基材の前記モスアイ構造上に金属ナノ粒子が分散された誘電体薄膜を形成する工程と、前記基材を延伸することで前記金属ナノ粒子を延伸させて針状金属粒子とすることで前記基材上に偏光層を形成する工程と、を有することを特徴とする。
本発明の偏光素子の製造方法によれば、モスアイ構造上に形成された誘電体薄膜は、表面にモスアイ構造が転写されることとなる。よって、偏光素子に反射防止膜を形成する工程を設けることなく、表面に反射防止機能を付与することができる。したがって、反射防止機能を有することで所望の光学特性が得られる偏光素子を容易に製造することができる。
また、上記偏光素子の製造方法においては、前記金属ナノ粒子は金属ハロゲン化物であり、前記金属ナノ粒子を還元する工程をさらに有する製造方法としてもよい。
この構成によれば、延伸工程において基材を加熱する温度を下げつつ、還元工程により金属のみからなる針状金属粒子を容易かつ確実に得ることができる。
また、上記偏光素子の製造方法においては、前記誘電体薄膜を形成する工程においては、前記基材に金属材料及び誘電体材料を同時に成膜する製造方法としてもよい。
この構成によれば、誘電体薄膜を簡便に形成することができる。
本発明の偏光素子は、一方面に所定方向に延伸されたモスアイ構造が形成された基材と、前記基材の前記モスアイ構造上に設けられ、光透過性を有する誘電体材料の中に複数の針状金属粒子が分散された偏光層と、を備え、前記偏光層は、表面に前記モスアイ構造に倣う凹凸形状を有することを特徴とする。
本発明の偏光素子によれば、偏光層の表面にモスアイ構造に倣う凹凸形状が形成されているので、偏光素子の表面に別途反射防止膜を形成することなく、反射防止機能を得ることができる。したがって、反射防止機能を有することで所望の光学特性を得ることが可能な付加価値の高い素子となる。
本発明の液晶装置は、一対の基板間に液晶が挟持された液晶パネルと、前記液晶パネルの少なくとも一面側に配置された偏光素子と、を備え、前記偏光素子が、上記の偏光素子であることを特徴とする。
本発明の液晶装置によれば、上記偏光素子を備えるので、該液晶装置自体も、反射防止機能を有することで良好な表示品位が得られる信頼性の高いものとなる。
本発明の電子機器は、上記の液晶装置を備えたことを特徴とする。
本発明の電子機器によれば、上記液晶装置を備えるので、該電子機器自体も、優れた表示品質を備えたものとなる。
第一実施形態の偏光素子の概略構成を示す断面図。 (a)は、凹凸形状の表面形状と屈折率との関係を示した図、(b)は凹凸形状を有しないガラス表面における屈折率を示した図。 (a)は、シミュレーションに用いた凸部の形状モデルを示す図、(b)は凸部を簡素化したモデルを示す図。 (a)〜(e)は、シミュレーションの計算結果を示したグラフ。 (a)は、別のシミュレーションに用いた凸部の形状モデルを示す図、(b)は凸部を簡素化したモデルを示す図。 (a)〜(c)は、シミュレーションによる計算結果を示したグラフ。 所望の反射率を得るための凸部21aの条件を説明するためのグラフ。 偏光素子の製造方法のフローを示す図。 モスアイ構造形成工程を説明するための図。 誘電体薄膜形成工程を説明するための図。 誘電体薄膜形成工程S2において使用されるスパッタ装置101の概略構成を示す図。 (a)、(b)は、延伸工程を説明するための図。 第二実施形態の偏光素子の製造方法のフローを示す図。 還元工程を模式的に示す図。 液晶表示装置を各構成要素とともに対向基板の側から見た平面図。 図15のH−H’線に沿う断面図。 液晶表示装置を備えた携帯電話機の斜視図。
以下、図面を用いて本発明の実施の形態について説明する。
なお、本発明の範囲は、以下の実施の形態に限定されるものではなく、本発明の技術的思想の範囲内で任意に変更可能である。また、以下の図面においては、各構成をわかりやすくするために、実際の構造と各構造における縮尺や数等を異ならせる場合がある。
(第一実施形態)
図1は、本実施形態の偏光素子の概略構成を示す断面図である。
図1に示すように、偏光素子100は、基材10と、基材10に積層される偏光層9とを有する。基材10は、表面10aにモスアイ構造11が形成されている。ここで、モスアイ構造11とは、光学素子の表面に入射光の波長よりも短い周期で錘形を配列させた凹凸構造をいう。
本実施形態において、基材10に形成されたモスアイ構造11は、複数の凸部11aを有する。複数の凸部11aは、数百nm(例えば300nm程度)のピッチで形成されている。すなわち、複数の凸部11aは、可視光の波長域よりも短いピッチで形成されている。また、各凸部11aの高さは、数十〜数百nm(例えば、50〜500nm程度)に設定されている。なお、凸部11aは、例えば、平面視、四角錘、正四角錘、円錐、楕円錘等の錘形を呈する。
なお、基材10の表面10aに形成されたモスアイ構造11(凸部11a)が基材10とともに後述する製造方法による延伸工程により引き延ばされることで、互いに隣り合う凸部11a間の間隔が変化する(延在方向に増大する)。すなわち、モスアイ構造11は、凸部11aの間隔が延伸工程S3(図6参照)により引き延ばされた後においても、凸部11aの間隔が上述のように可視光の波長よりも小さくなるように形成されている。
本実施形態において、基材10は透明である。基材10としては、特に限定されず、公知のいかなる透明基板も用いることができる。これは後述する本実施形態の偏光素子の製造方法においては、基材10中に金属ハロゲン化物を析出させたり、基材10の表面にイオン交換により金属イオンを導入したりする必要がなく、モスアイ構造11を形成可能なものであればよいからである。具体的には、石英ガラス、ソーダライムガラス、サファイアガラス、ホウ珪酸ガラス、アルミノホウ珪酸ガラス等、偏光素子の用途に応じて種々の透明基板を用いることができる。
偏光層9は、光透過性を有する誘電体材料から構成される誘電体層7と、該誘電体層7内に分散された複数の形状異方性金属粒子(針状金属粒子)8とを含む。形状異方性金属粒子8は、可視光の波長よりも狭い幅を有する。
本実施形態において、誘電体層7は、例えばSiOから構成されるが、誘電体層7の材質はこれに限定されることはない。誘電体層7は、光透過性を有するものであれば適宜選択可能である。
偏光層9は、基材10とは反対側の面9aにモスアイ構造11に倣う凹凸形状21を有する。凹凸形状21は、モスアイ構造11の凸部11aに対応した間隔で上方に突出する複数の凸部21aと、該複数の凸部21a間に生じる凹部21bとを含む。すなわち、凹凸形状21は、互いに隣り合う凸部21a間のピッチが可視光の波長よりも狭いピッチとなっている。本明細書では、便宜上、偏光層9の基材10とは反対側の面を、偏光層9の上面9aと呼ぶ。
なお、偏光層9の上面9aに形成された凹凸形状21が基材10とともに後述する製造方法による延伸工程により延伸方向に引き延ばされることで、互いに隣り合う凸部21a間の間隔が変化する(延在方向に増大する)。ここで、凹凸形状21は、モスアイ構造11に倣って形成されたことから、互いに隣り合う凸部11aおよび互いに隣り合う凸部21aにおけるピッチの変化量は概ね互いに等しいものとみなすことができる。すなわち、凹凸形状21は、互いに隣り合う凸部21a間のピッチが延伸工程S3(図6参照)により引き延ばされた後においても、互いに隣り合う凸部21a間のピッチが可視光の波長よりも小さくなるように形成されている。
本実施形態に係る偏光素子100は、偏光層9の上面に形成された凹凸形状21によって反射防止機能を有している。
ここで、凹凸形状21による反射防止機能について説明する。図2は、凹凸形状21による反射防止機能を説明するための図である。図2(a)は、凹凸形状21の表面形状と屈折率との関係を示した図であり、図2(b)は比較例として凹凸形状を有しないガラス表面における屈折率を示した図である。
図2(a)に示すように、偏光素子100は、偏光層9の上面9aに形成された凹凸形状21における互いに隣り合う凸部21a間のピッチDが可視光の波長以下に設定されている。この場合、凸部21aから偏光層9の内部に向かって屈折率が緩やかに変化する。
一方、図2(b)に示すように、表面に凹凸形状21が設けられていない一般的なガラス基板Gの表面においては、ガラス表面と空気との界面において屈折率が急激に変化するため、ガラス表面と空気との界面で一部の光(可視光)が反射されてしまう。
このように、表面に凹凸形状21を有する偏光素子100は、一般的なガラス基板に比べ、屈折率が急激に変化する界面がないため、可視光の反射を抑えることができる。すなわち、偏光素子100は、反射防止機能を有している。よって、本実施形態に係る偏光素子100の製造方法によれば、後工程で反射防止膜を形成しなくても、広い波長範囲や斜め入射光に対しても低反射率を実現することができる。
また、偏光素子100は、可視光の波長よりも狭い幅を有する形状異方性金属粒子8が狭ピッチで配列されていることにより、所定の振動方向の直線偏光を透過させる機能を奏する光学素子として用いることができる。
続いて、シミュレーション結果を参照しつつ、偏光素子100の反射防止効果について説明する。まず、凹凸形状21における凸部21aが正四角錘(底面が正方形)とした場合のシミュレーション結果について説明する。
図3(a)は、このシミュレーションに用いた凸部21aの形状モデルを示すものであり、図3(b)は凸部21aを簡素化したモデルを示すものである。
このシミュレーションでは、図3(a)に示すように凸部21aの高さをhとし、四角錘の底面を構成する各辺の長さをx、yとする。なお、図3(a)に示すように四角錘の底面は、正方形であることからx,yは同じ値である。
このシミュレーションでは、RCWA法(厳密結合波解析)により計算し、偏光素子100の表面の反射率を求めた。なお、本計算では、凸部21aを正四角錘とし、正四角錘を高さ方向に10分割した。また、構造パラメーターとしては、x、hを設定し、反射率を計算した。
図4(a)〜(e)は、このシミュレーションによる計算結果を示したグラフであり、横軸は入射光の波長(nm)であり、縦軸は偏光素子100の反射率である。また、各グラフは、アスペクト比(asp:h/x)を異ならせた場合の反射率を示す。ただし、hを一定として、xを変化させることによってアスペクト比を変化させた。また、各グラフにおいて、比較として凸部21aを有しない場合における波長と反射率との関係を示した。なお、図4(a)は、パラメーターxを100nmに設定し、図4(b)は、パラメーターxを200nmに設定し、図4(c)は、パラメーターxを300nmに設定し、図4(d)は、パラメーターxを400nmに設定し、図4(e)は、パラメーターxを500nmに設定した。
図4(a)〜(e)に示されるように、x≧500nmの場合では、所定の波長域(例えば、500nm未満の領域)において反射率が大きく増加する。これは、光の回折の影響によるものと考えられる。
さらに、凸部21aの形状が四角錘(底面が長方形)の場合のシミュレーション例について説明する。
図5(a)は、このシミュレーションに用いた凸部21aの形状モデルを示すものであり、図5(b)は凸部21aを簡素化したモデルを示すものである。
このシミュレーションでは、図5(a)に示すように凸部21aの高さをhとし、四角錘の底面を構成する各辺の長さをx、yとする。なお、このシミュレーションでは、図5(a)に示すように四角錘の底面は、長方形であることからx,yは異なる値である。
このシミュレーションにおいてもRCWA法により、凸部21aを四角錘とし、四角錘を高さ方向に10分割して、偏光素子100の表面の反射率を求めた。また、構造パラメーターとしては、x、y、hを設定した。
図6(a)〜(c)は、このシミュレーションによる計算結果を示したグラフであり、横軸は入射光の波長(nm)であり、縦軸は偏光素子100の反射率である。また、各グラフは、アスペクト比(asp:h/x)を異ならせた場合の反射率Rおよび反射率Rを示す。ただし、hを一定として、xを変化させることによってアスペクト比を変化させた。さらに、y/xが3となるように、xに応じてyを変化させた。ここで、Rとは、入射光のうち偏光素子100に対するTM偏光の反射率を示すものであり、Rとは、入射光のうち偏光素子100に対するTE偏光の反射率を示すものである。
なお、図6(a)は、パラメーターxを100nm、パラメーターyを300nmに設定し、図6(b)は、パラメーターxを150nm、パラメーターyを450nmに設定し、図6(c)は、パラメーターxを200nm、パラメーターyを600nmに設定した。
図6(a)〜(c)に示されるように、y>300nmの場合では、光の回折により波長域においては反射率が大きく増加する。
図7は、図4に示したシミュレーション結果に基づいて、所望の反射率を得るために必要とされる凸部21aの条件を説明するためのグラフである。なお、図7において、横軸は正四角錘の一辺の長さx(nm)であり、縦軸は上記アスペクト比(h/x)である。また、入射光を緑色とした。
例えば、1%未満の反射率が要求される場合、凸部21aは、図7に示されるハッチングで示される領域Aの範囲に収まる形状を有していればよい。
なお、図5に示したシミュレーションモデルにおいても、使用波長範囲に応じて、パラメーターx,y,hを設定してモスアイ構造11を設計することで偏光素子100の反射率を所定の値に設定することが可能となる。
本実施形態に係る偏光素子100によれば、可視光の波長よりも小さいピッチで複数の凸部21aが形成された凹凸形状21が偏光層9の上面9aに形成されているので、反射防止機能および優れた光学特性を有した付加価値の高い偏光素子となる。
続いて、偏光素子100の製造方法について説明する。
図8は、偏光素子100の製造方法のフローを示す図である。
本実施形態の偏光素子の製造方法は、図8に示すように、モスアイ構造形成工程S1と、誘電体薄膜形成工程S2と、延伸工程S3と、を有する。
図9は、モスアイ構造形成工程S1を説明するための図である。
モスアイ構造形成工程S1は、ナノインプリント技術を利用することで基材10にモスアイ構造を形成する工程である。
モスアイ構造形成工程S1では、図9(a)に示すように、不図示の処理室内において、基材10と、該基材10を挟持する上型61および下型62とを所定温度に加熱する。なお、本実施形態においては、上記加熱を行うに際し、上型61および下型62の表面の酸化を防止するために処理室内を窒素置換しておく。上型61の基材10と対向する内面には、モスアイ構造を形成するための凹凸61aが形成されている。この凹凸は、基材10に対し、上述した光の波長よりも短い周期の錘型(凸部11a)を転写可能な形状を有している。
ここで、偏光素子100に反射防止機能を付与する凹凸形状21の形状は、後述する延伸工程S3が行われる前のモスアイ構造11の凸部11aの形状に依存する。そのため、モスアイ構造11の凸部11aは、凸部21aの寸法及び延伸量等から算出可能である。そこで、偏光素子100において、延伸後において所望の反射率が得られる凹凸形状21(凸部21a)を上記シミュレーションにより算出し、最適なモスアイ構造11(凸部11a)を逆算して求めればよい。
本実施形態において、上型61として、上述のようにして算出したモスアイ構造11を形成可能となる寸法の凹凸61aが形成されたものを用いた。
続いて、図9(b)に示すように、基材10を保持した下型62が上昇し、所定の圧力を加えた状態で上型61および下型62間に基材10を所定時間保持することで凹凸形状の成形を行う。本実施形態においては、基材10の成形時に、処理室内を真空引きしている。これにより、基材10と上型61との間にガスが残留しないようにしている。なお、本実施形態においては、上記保持時間および印加圧力を調整することで凹凸形状の転写率が所定の値となるように調整した。また、上記説明では、下型62が上昇する場合を例示したが、上型61が下降する構成や、上型61および下型62がそれぞれ近づくように移動する構成を採用しても良い。
続いて、基材10からの離型を行う。本実施形態において、図9(c)に示すように、下型62を所定位置まで下降させることで基材10と上型61とを離間させる。本実施形態において、離型は加熱された基材10の温度が低下する前に行うようにしている。これによれば、熱収縮により基材10に割れが生じるのを防止することができる。
このようにして、基材10の表面(一方面)10aに、複数の凸部11aを有するモスアイ構造11が形成される。これにより、モスアイ構造形成工程S1が終了する。
続いて、基材10の表面10a側に誘電体薄膜を形成する誘電体薄膜形成工程S2へと進む。誘電体薄膜の成膜方法は、所望の厚さの誘電体薄膜を形成できる方法であれば特に限定されず、気相法、液相法のいずれであってもよい。気相法を用いる場合に、物理蒸着法、化学蒸着法のいずれであってもよい。成膜種が金属であることと、成膜厚さが数nm〜数十nm程度であることから、スパッタ系の物理蒸着法を用いるのが簡便である。スパッタ系の物理蒸着法としては、マグネトロンスパッタリング、イオンビームスパッタリング、ECRスパッタリングなどを例示することができる。
なお、上記スパッタ系の物理蒸着法に代えて、真空蒸着法、分子線蒸着法(MBE)、イオンプレーティング法、イオンビーム蒸着法などの蒸発系の物理蒸着法を用いてもよいのはもちろんである。
図10は、誘電体薄膜形成工程S2を説明するための図である。図11は、誘電体薄膜形成工程S2において使用されるスパッタ装置101の概略構成を示す図である。
本実施形態において、誘電体薄膜形成工程S2は、基材10の表面10a側に誘電体薄膜20をスパッタ法で形成する。図11に示すように、スパッタ装置101は、真空チャンバー55内に、基材10、金属(例えば、Al)からなるターゲット50と、誘電体材料(例えば、SiO)からなるターゲット51とが設置されている。
基材10は、基板ホルダー52に固定されている。ターゲット50、51は、基材10の誘電体薄膜20が形成される面(表面10a)に対向する位置に設置され、それぞれターゲットホルダー53に固定されている。ターゲットホルダー53にはそれぞれ高周波電源装置54が接続されている。
本実施形態において、スパッタ装置101は、真空ポンプで内部を真空状態とした真空チャンバー55内にスパッタガス(例えば、Ar)を導入するとともに、高周波電源装置54によりターゲット50、51に電圧を印加する。これにより、プラズマが発生し、プラズマ中のイオンにより、ターゲット50からはじき出された複数の粒子とターゲット51からはじき出された複数の粒子(Al粒子)が、基材10の表面上に付着する。このように、ターゲット50からはじき出された複数のAl粒子を基材10の表面上に付着させつつ、ターゲット51からはじき出された複数の粒子(SiO粒子)を基材10の表面上に付着させる。すなわち、本実施形態に係る誘電体薄膜形成工程S2においては、金属材料及び誘電体材料を同時に成膜して誘電体薄膜20を形成している。これにより、誘電体薄膜20を簡便に形成することができる。なお、本明細書において、金属材料及び誘電体材料を同時に成膜するとは、少なくとも誘電体薄膜20の成膜工程の一部に、スパッタされた両方の材料が基材10上に同時に付着される工程が含まれることを意味する。すなわち、後述のように成膜工程の後半で、基材10上に成膜する材料として金属材料及び誘電体材料を交互に成膜する工程を含むことで誘電体薄膜20を形成するようにしてもよい。
AlおよびSiOからなる複数のスパッタ粒子は、それぞれ微小かつ略均一な大きさを有する。基材10に付着したスパッタ粒子は、同じ材質の粒子同士が凝集することにより大きくなる。所定時間が経過すると、基材10上には、AlおよびSiOの凝集粒子が島状に形成される。
本実施形態において、スパッタ装置101は、高周波電源装置54からターゲット50に入力する電力とターゲット51に入力する電力を変化させることにより、基材10に付着する単位時間あたりのターゲット50から飛来するスパッタ粒子の量とターゲット51から飛来するスパッタ粒子の量とをそれぞれ調整することができる。
すなわち、高周波電源装置54からターゲットに入力する電力を上げた場合には、はじき出されるスパッタ粒子は多くなるため、単位時間あたりに基材10に付着するスパッタ粒子は多くなる。
一方、高周波電源装置54からターゲットに入力する電力を下げた場合には、はじき出されるスパッタ粒子は少なくなるため、単位時間あたりに基材10に付着するスパッタ粒子は少なくなる。
このように、高周波電源装置54からターゲット50に入力する電力とターゲット51に入力する電力を調整することで、基材10上に付着するターゲット50から飛来するAL粒子とターゲット51から飛来するSiOの割合を調整することができる。
スパッタ装置101は、Alが凝集することで形成された金属ナノ粒子が所定の大きさとなったタイミングで、ターゲット51からSiO粒子のみを基材10に選択的に付着させるように調整する。これにより、基材10上には、図10(a)に示すように、Alからなる金属ナノ粒子5をSiOからなる誘電体層7が覆った誘電体薄膜20が成膜される。
ところで、本実施形態において、基材10は、表面10aにモスアイ構造11が形成されている。基材10に付着するスパッタ粒子は、モスアイ構造11の凸部11aの大きさに比べて十分に小さい。そのため、誘電体層7は、モスアイ構造11の凹凸(凸部11a)に倣うように形成されていく。また、誘電体層7中には、複数の金属ナノ粒子5が分散された状態となる。
スパッタ装置101は、金属ナノ粒子5の形成、及び該金属ナノ粒子5を誘電体層7で覆うステップを複数回繰り返すことで、基材10上に誘電体薄膜20を1μmの厚みとなるように形成する。このようにして形成された誘電体薄膜20は、図10(b)に示すように、モスアイ構造11の凹凸(凸部11a)が転写された凹凸形状21を有することとなる。以上のようにして、誘電体薄膜形成工程S2が完了する。
なお、誘電体薄膜形成工程S2において、例えば、誘電体薄膜20の誘電体層7として基材10と同じ材料を用いてもよい。これによれば、誘電体薄膜20と基材10とが界面で一体化させることができ、誘電体薄膜20と基材10との界面において、屈折率差が生じるのを防止できる。
誘電体薄膜形成工程S2の後、延伸工程S3へと進む。図12は延伸工程S3を説明するための図である。
延伸工程S3においては、図12(a)に示すように、基材10が軟化する温度において、基材10を、誘電体薄膜20が形成されていない基材10の裏面10bと平行な面方向のうちの所定方向(一方向)に沿って引き延ばす(延伸させる)。引き延ばす方法としては、基材10を面と平行な方向に引っ張る延伸処理であってもよい。延伸工程S3における加熱温度は基材10や誘電体薄膜20の材質に応じて設定される。本実施形態の場合、基材10を溶解させることなく軟化させることができ、かつ金属ナノ粒子5を引き延ばすことができる温度とされる。
延伸工程S3により、基材10及び該基材10上に形成された誘電体薄膜20は延伸方向に引き延ばされるとともに薄く加工される。また、誘電体薄膜20(誘電体層7)に分散された金属ナノ粒子5も、延伸方向に引き延ばされる。これにより、誘電体薄膜20内には、図12(b)に示すように、基材10の延伸方向(図示左右方向)に配向した多数の形状異方性金属粒子(針状金属粒子)8が形成されることとなる。形状異方性金属粒子8は形状異方性を有し、アスペクト比が例えば5以上の細長い形状である。例えば、幅3〜10nm、長さ15〜50nm程度の大きさである。
延伸工程S3により形成される複数の形状異方性金属粒子8の間の領域には、図12(a)、(b)に示すように細長いスリット状の領域が形成される。このスリット状の領域の大きさは、金属ナノ粒子5の形成密度により変化するが、幅3〜10nm、長さ15〜50nm程度である。
以上の工程により、延伸工程S3が終了する。これにより、多数の形状異方性金属粒子8が誘電体層7に分散されてなる偏光素子100を製造することができる。
以上に詳細に説明した本実施形態の製造方法によれば、基材10の表面10aに形成したモスアイ構造11上に誘電体薄膜20を形成することで、誘電体薄膜20の表面にモスアイ構造(凹凸形状21)を転写することができる。これにより、偏光素子100に反射防止膜を形成する工程を設けることなく、表面に上述のような反射防止機能を付与することができる。したがって、反射防止機能を有することで所望の光学特性が得られる偏光素子100を容易に製造することができる。
(第二実施形態)
次に、第二実施形態について説明する。本実施形態において、上記の実施形態と同様の構成要素については、適宜、上記の実施形態と同様の符号を付してその説明を簡略化、あるいは省略する。
本実施形態と第一実施形態との違いは、誘電体薄膜20の違いにより還元工程が必要となる点である。以下では、誘電体薄膜20の形成工程及び還元工程を主体に説明する。
図13は、本実施形態の偏光素子の製造方法のフローを示す図である。図14は、還元工程を模式的に示す図である。
本実施形態の偏光素子の製造方法は、図13に示すように、モスアイ構造形成工程S1と、誘電体薄膜形成工程S2´と、延伸工程S3と、還元工程S4と、を有する。
本実施形態において、図11に示したスパッタ装置101は、真空ポンプで内部を真空状態とした真空チャンバー55内にスパッタガスとしてハロゲンガスおよびAr等の不活性ガスを含むものを導入するとともに、高周波電源装置54によりターゲット50、51に電圧を印加する。本実施形態において、ターゲット50には、例えばAgが用いられ、ターゲット51には上記実施形態と同様のSiO)が用いられる。なお、ハロゲンガスとしては、F、Cl、Br、Iを用いることができる。
また、スパッタガスとしては、ハロゲン化合物ガスを、単体又はAr等の不活性ガスとともに用いることができる。ハロゲン化合物としては、特に限定されるものではないが、BCl、BBr、BF等のホウ素化合物、CF、C等のフッ化炭素化合物、GeCl、GeF等のゲルマニウム化合物、SiCl、SiF等のシリコン化合物、SiHCl、SiHCl等のシラン化合物、NF、PF、SF、SnCl、TiCl、WF等を挙げることができる。
本実施形態において、誘電体薄膜形成工程S2´によって形成された誘電体薄膜20に分散される金属ナノ粒子5は、例えば、AgClx、AgF、AgBr、AgI等の金属ハロゲン化物である。以下では、金属ナノ粒子5としてAgClxが形成された場合について説明する。
ここで、AgClxの融点は450℃程度である。一方、Agの融点は、1000℃程度である。そのため、本実施形態では、金属ナノ粒子5がハロゲン化されていない場合(Ag)に比べ、容易に金属ナノ粒子5を引き延ばすことが可能である。具体的に、本実施形態では、基材10を600℃〜700℃に加熱すれば、基材10とともに金属ナノ粒子5を容易に延伸させて形状異方性粒子8aを形成することができる。
よって、本実施形態によれば、ターゲット50として融点が基材10よりも高いAgを用いた場合であっても、ハロゲン化することで延伸工程S3時に基材10とともに容易に延伸させることができる。
本実施形態では、延伸工程S3の次に還元工程S4を行う。
還元工程S4では、図14(a)に示すように、誘電体層7に分散されたAgClxからなる形状異方性粒子8aを還元性雰囲気中で熱処理する。これにより、図14(b)に示すように、形状異方性粒子8aをAgに還元することによって、形状異方性金属粒子8を形成する。化学的な還元表面層を発達せしめるのに十分な期間にわたり、約250℃より高いが、ガラスのアニール点からは約25℃は高くない温度の還元雰囲気に基材10を曝露する。本実施形態では、形状異方性粒子8aは誘電体層7に覆われているため、誘電体薄膜20の内部まで還元表面層が生じる程度の時間、還元熱処理を行えばよい。
還元性雰囲気としては、水素ガスを用いることが効率的である。アンモニア分解ガス、COとCOの混合物等の他の既知の還元性雰囲気を用いてもよい。
以上の工程により、誘電体層7内にAgからなる複数の形状異方性金属粒子8が分散された偏光層9を有する偏光素子200を製造することができる。
本実施形態によれば、金属のままでは融点が高く延伸させにくい金属を用いた場合であっても、金属ナノ粒子5としてハロゲン化合物粒子を形成することで、比較的低い温度で基材10とともに金属ナノ粒子5を容易に延伸させることができる。また、還元工程S4により金属のみからなる形状異方性金属粒子8を容易かつ確実に製造することができる。よって、融点の高い金属材料が使用可能となるので、用途に応じた偏光子を製造することができる。
(液晶装置)
以下、本発明の一実施形態である液晶装置を、図15、図16を参照して説明する。
本実施形態では、薄膜トランジスタ(Thin Film Transistor, 以下、TFTと略記する)を画素スイッチング素子として用いたアクティブマトリクス方式の液晶表示装置の例を挙げて説明する。図15は本実施形態の液晶表示装置を各構成要素とともに対向基板の側から見た平面図、図16は図15のH−H’線に沿う断面図である。
図15および図16に示すように、本実施形態の液晶表示装置31は、TFTアレイ基板32と対向基板33とがシール材34によって貼り合わされ、このシール材34によって区画された領域内に液晶層35が封入された液晶パネル36を有している。液晶層35は、正の誘電率異方性を有する液晶材料から構成されている。シール材34の形成領域の内側の領域には、遮光性材料からなる遮光膜(周辺見切り)37が形成されている。
シール材34の外側の周辺回路領域には、データ線駆動回路38および外部回路実装端子39がTFTアレイ基板32の一辺に沿って形成されており、この一辺に隣接する2辺に沿って走査線駆動回路40が形成されている。TFTアレイ基板32の残る一辺には、表示領域の両側に設けられた走査線駆動回路40の間を接続するための複数の配線41が設けられている。また、対向基板33の角部においては、TFTアレイ基板32と対向基板33との間で電気的導通をとるための基板間導通材42が配設されている。
対向基板33の液晶層35側の面には、カラーフィルター43が形成されている。カラーフィルター43は、マトリクス状に配列された複数のサブピクセルの各々に対応して、赤色色材層、緑色色材層、青色色材層を有している。液晶パネル36の光入射側および光射出側には、偏光板44、偏光板45がそれぞれ配置されている。これらの偏光板44,45は、上記実施形態の偏光素子である。
本実施形態によれば、上記実施形態の偏光素子を備えたことにより、反射防止機能を備えることで、明るく、コントラストの高い良好な表示が可能な液晶表示装置を実現できる。
(電子機器)
以下、本発明の電子機器の一実施形態を、図17を用いて説明する。
図17は上記実施形態の液晶表示装置を備えた携帯電話機の斜視図である。図17に示すように、携帯電話機1300(電子機器)は、複数の操作ボタン1302、受話口1303、送話口1304とともに、上記実施形態の液晶表示装置からなる表示部1301を備えている。
本実施形態によれば、表示部1301として上記実施形態の液晶表示装置を備えたことにより、表示品位に優れた液晶表示部を備えた電子機器を実現することができる。
なお、本発明の電子機器の具体例としては、上記の携帯電話機の他、プロジェクター、電子ブック、パーソナルコンピューター、ディジタルスチルカメラ、液晶テレビジョン、ビューファインダー型またはモニター直視型のビデオテープレコーダー、カーナビゲーション装置、ページャー、電子手帳、電卓、ワードプロセッサー、ワークステーション、テレビ電話、POS端末、タッチパネルを備えた電子機器等が挙げられる。
なお、本発明の技術範囲は上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において種々の変更を加えることが可能である。
5…金属ナノ粒子、8…形状異方性金属粒子(針状金属粒子)、9…偏光層、9a,10a,22…表面、10…基材、10…基板、10a…表面(一方面)、11…モスアイ構造、20…誘電体薄膜、21…凹凸形状、31…液晶表示装置、61,61a…凹凸、100,200…偏光素子、1300…電子機器

Claims (6)

  1. 基材の一方面にモスアイ構造を形成する工程と、
    前記基材の前記モスアイ構造上に金属ナノ粒子が分散された誘電体薄膜を形成する工程と、
    前記基材を延伸することで前記金属ナノ粒子を延伸させて針状金属粒子とすることで前記基材上に偏光層を形成する工程と、を有することを特徴とする偏光素子の製造方法。
  2. 前記金属ナノ粒子は金属ハロゲン化物であり、前記金属ナノ粒子を還元する工程をさらに有することを特徴とする請求項1に記載の偏光素子の製造方法。
  3. 前記誘電体薄膜を形成する工程においては、前記基材に金属材料及び誘電体材料を同時に成膜することを特徴とする請求項1又は2に記載の偏光素子の製造方法。
  4. 一方面に所定方向に延伸されたモスアイ構造が形成された基材と、
    前記基材の前記モスアイ構造上に設けられ、光透過性を有する誘電体材料の中に複数の針状金属粒子が分散された偏光層と、を備え、
    前記偏光層は、表面に前記モスアイ構造に倣う凹凸形状を有することを特徴とする偏光素子。
  5. 一対の基板間に液晶が挟持された液晶パネルと、前記液晶パネルの少なくとも一面側に配置された偏光素子と、を備え、
    前記偏光素子が、請求項4に記載の偏光素子であることを特徴とする液晶装置。
  6. 請求項5に記載の液晶装置を備えたことを特徴とする電子機器。
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