JP2014190502A - ロータリダンパ - Google Patents

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Abstract

【課題】加えられた回転力に対して所望の制動トルクを精度よく発生させるロータリダンパを提供する。
【解決手段】円筒室111内に充填された粘性流体13の移動を制限することで加えられた回転力に対して強い制動トルクを発生させる。ロータ12が円筒室111に対し相対的に正転方向へ回転した場合に、蓋14の裏面142と当接し、ロータ12がケース11に対し相対的に反転方向へ回転した場合に、蓋14の裏面142から離れるリップシール16a、16bをベーン124a、124bに取り付ける。また、ロータ12がケース11に対し相対的に正転方向へ回転した場合に、蓋14の裏面142と当接し、ロータ12が円筒室111に対し相対的に反転方向へ回転した場合に、蓋14の裏面142から離れるリップシール付き逆止弁15a、15bを、円筒室111の仕切り115a、115bに形成された流路215a、215bにスライド自在に収容させる。
【選択図】図2

Description

本発明は、ロータリダンパに関し、特に、一方向性のロータリダンパに関する。
正転方向の回転に対して強い制動トルクを発生させる一方、反転方向の回転に対しては弱い制動トルクを発生させる、いわゆる一方向性のロータリダンパが知られている。例えば、特許文献1には、構造が簡単で安価に製造可能な一方向性のロータリダンパが開示されている。
特許文献1に記載のロータリダンパは、円筒室を備えたケースと、回転軸が円筒室の中心線と一致して回転自在となるように円筒室内に収容された、円筒形状のロータ本体およびベーンを備えたロータと、円筒室内に充填された粘性流体と、円筒室内にロータを粘性流体とともに封じ込める蓋と、を有する。
円筒室の側壁面には、ロータ本体の外周面と僅かなギャップを形成するように、中心線に向かって凸状の仕切りが形成されている。ベーンは、円筒室の側壁面と僅かな隙間を形成するように、ロータ本体の外周面から円筒室の側壁面側に向かって突出して形成されている。このベーンには、ロータの回転方向と垂直な一方の側面(第一の側面と呼ぶ)から他方の側面(第二の側面と呼ぶ)へと繋がる流路が形成されている。また、ベーンの先端面(円筒室の側壁面と対向する面)には、円筒室の側壁面との間のギャップを埋めるシール部材が取り付けられている。そして、このシール部材は、ベーンの回転方向において第二の側面側から流路の開閉を行う弾性体の逆止弁を備えている。
以上のような構成において、特許文献1に記載のロータリダンパは、ベーンの第一の側面から第二の側面へ向かう方向(正転方向)に回転させる力がロータに加わると、円筒室内の粘性流体によって逆止弁がベーンの第二の側面に押し付けられて、流路が逆止弁で塞がれる。これにより、粘性流体の移動が、円筒室の仕切りとロータ本体の外周面との隙間を介してのみに制限されて、ベーンの第二の側面側の粘性流体に対する圧力が高まり、強い制動トルクが発生する。一方、ベーンの第二の側面から第一の側面へ向かう方向(反転方向)に回転させる力がロータに加わると、ベーンの第一の側面側の粘性流体が、流路に流入して逆止弁を押し上げて流路を開放する。したがって、粘性流体の移動がベーンに形成された流路においても行われるため、ベーンの第一の側面側の粘性流体に対する圧力は高くならず、このため、弱い制動トルクが発生する。
特開平7−301272号公報
上述したように、特許文献1に記載のロータリダンパは、ロータが粘性体で充填されたケースの円筒室内を回転して、ベーンおよびベーンに対して回転方向の前方に位置する円筒室の仕切りに挟まれる領域内の粘性流体に対する圧力を高めることにより、制動力を得ている。このため、ロータリダンパの各部品の組付誤差、蓋の歪み等により、ベーンの上面と蓋の裏面との間、あるいは円筒室の仕切りの上面と蓋の裏面との間に隙間ができると、これらの隙間を介して粘性流体が移動し、所望の制動トルクを得られない場合がある。したがって、所望の制動トルクを精度よく得るためには、これらの隙間をできるだけなくして密閉性の高い空間を形成する必要がある。しかし、特許文献1に記載のロータリダンパは、この点を何ら考慮していない。
本発明は上記事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、加えられた回転力に対して、所望の制動トルクを精度よく発生させることのできるロータリダンパを提供することにある。
上記課題を解決するために、本発明は、充填された粘性流体の移動を制限することにより、加えられた回転力に対して制動トルクを発生させるロータリダンパにおいて、ロータがケースに対して相対的に正転方向へ回転した場合に、円筒室の仕切りと蓋との隙間を塞ぎ、ロータがケースに対して相対的に反転方向へ回転した場合に、円筒室の仕切りと蓋との隙間を解放する第一の密閉手段を設けた。
例えば、本発明は、充填された粘性流体の移動を制限することにより、加えられた回転力に対して制動トルクを発生させるロータリダンパであって、
前記粘性流体が充填された円筒室と、前記円筒室の中心線に沿って当該円筒室の側壁面から径方向内側に向けて形成された凸状の仕切りと、を備えたケースと、
前記円筒室に対して相対的に回転するように当該円筒室内に収容され、外周面が前記仕切りの先端面と近接するロータ本体と、前記円筒室の中心線に沿って前記ロータ本体の外周面から径方向外側に向けて形成され、先端面が前記円筒室の前記側壁面と近接するベーンと、を備えたロータと、
前記円筒室の上面側に取り付けられ、前記ロータを前記粘性流体とともに前記円筒室内に封じ込めるための蓋と、
前記ロータが前記円筒室に対して相対的に正転方向へ回転した場合に、前記仕切りと前記蓋との隙間を塞ぎ、前記ロータが前記円筒室に対して相対的に反転方向へ回転した場合に、前記仕切りと前記蓋との隙間を解放する第一の密閉手段と、を有する。
ここで、前記第一の密閉手段は、前記ロータが前記円筒室に対して相対的に正転方向へ回転した場合に、前記蓋と当接して、前記仕切りと前記蓋との隙間を塞ぎ、前記ロータが前記円筒室に対して相対的に反転方向へ回転した場合に、前記蓋から離れて、前記仕切りと前記蓋との隙間を解放する第一のリップシールを有するものでもよい。
本発明によれば、ロータが円筒室に対して相対的に正転方向へ回転することにより、仕切りと蓋との隙間が塞がり、ベーンと円筒室の仕切りとに挟まれる領域の密閉度が向上する。このため、ロータが円筒室に対して相対的に正転方向へ回転した場合に、この領域内の粘性流体の移動を精度よく管理することが可能となるので、加えられた回転力に対して、所望の制動トルクをより精度よく発生させることができる。
図1(A)および図1(B)は、本発明の一実施の形態に係るロータリダンパ1の概略構成を示す外観図および部分断面図である。 図2は、本発明の一実施の形態に係るロータリダンパ1の部品展開図である。 図3(A)〜図3(C)は、ケース11の上面図、正面図、および底面図であり、図3(D)は、図3(A)に示すケース11のA−A断面図である。 図4(A)〜図4(C)は、蓋14の上面図、正面図、および底面図である。 図5(A)〜図5(D)は、ロータ12の上面図、正面図、側面図、および底面図である。 図6(A)〜図6(C)は、リップシール付き逆止弁15a、15bの上面図、正面図、および底面図であり、図6(D)は、図6(A)に示すリップシール付き逆止弁15a、15bのB−B断面図である。 図7(A)および図7(B)は、ロータ12が正転方向(α方向)に相対的に回転した場合におけるロータリダンパ1の動作原理を説明するための図であり、図7(C)は、リップシール付き逆止弁15a、15bのリップシール152の動作を説明するための図である。 図8(A)および図8(B)は、ロータ12が反転方向(β方向)に相対的に回転した場合におけるロータリダンパ1の動作原理を説明するための図であり、図8(C)は、リップシール付き逆止弁15a、15bのリップシール152の動作を説明するための図である。 図9(A)〜図9(C)は、リップシール付き逆止弁の第一の変形例15’a、15’bの上面図、正面図、および底面図であり、図9(D)は、図9(C)に示すリップシール付き逆止弁の第一の変形例15’a、15’bのC−C断面図である。 図10(A)〜図10(C)は、リップシール付き逆止弁の第二の変形例15”a、15”bの上面図、正面図、および底面図であり、図10(D)は、図10(C)に示すリップシール付き逆止弁の第二の変形例15”a、15”bのD−D断面図である。
以下、図面を参照して本発明の一実施の形態を説明する。
図1(A)および図1(B)は、本実施の形態に係るロータリダンパ1の概略構成を示す外観図および部分断面図であり、図2は、このロータリダンパ1の部品展開図である。
図示するように、本実施の形態に係るロータリダンパ1は、ケース11と、ケース11に対して相対的に回転可能にケース11内に収容されたロータ12と、ケース11に充填された粘性流体(オイル、シリコン等)13と、ロータ12を粘性流体13とともにケース11内に封じ込める蓋14と、一対のリップシール付き逆止弁15a、15bと、一対のリップシール16a、16bと、ケース11に蓋14を固定するための複数のネジ18と、ケース11と蓋14との密封性を高めて粘性流体13が外部へ漏れるのを防止するOリング19と、を備えている。
図3(A)〜(C)は、ケース11の上面図、正面図、および底面図であり、図3(D)は、図3(A)に示すケース11のA−A断面図である。
図示するように、ケース11は、ケース本体112と、ケース本体112の縁部外周に形成されたフランジ部118と、を備えている。
ケース本体112内には円筒室(底付き円筒状の空間)111が形成されている。ロータ12は、後述するように、円筒形状のロータ本体131とロータ本体131の上部外周面122に形成された一対のベーン124a、124bとを備え、この円筒室111の中心線110がロータ12の回転軸120と一致するように、この円筒室111内に収容される。ケース本体112の内周面(円筒室111の側壁面113)には、ロータ本体131の外周面122と円筒室111の側壁面113との間の環状の空間を径方向に仕切るように、ロータ本体131の外周面122に向かって突出し、それぞれ外周面122に相似した形状を有する先端面114a、114bがロータ12の外周面122と近接している一対の凸状の仕切り115a、115bが、円筒室111の中心線110に沿って形成されている。粘性流体13は、これらの仕切り115a、115bによって仕切られた、ロータ本体131の外周面122と円筒室111の側壁面113との間の領域(図7および図8における111a〜111d)に充填される。また、円筒室111の底面116には、ロータ本体131の一端部(下端部)1291を挿入するための開口部117が形成されている。
一方の仕切り115aの上面側(中心線110方向蓋14側)には、仕切り115aおよびロータ12のベーン124bにより形成される円筒室111内の領域111a(図7および図8参照)と、仕切り115aおよびロータ12のベーン124aにより形成される円筒室111内の領域111c(図7および図8参照)とを繋ぐ溝状の流路215aが、円筒室111の周方向に沿って形成され、この流路215aにリップシール付き逆止弁15aがスライド自在に収容される。同様に、他方の仕切り115bの上面側(中心線110方向蓋14側)には、仕切り115bおよびロータ12のベーン124aにより形成される円筒室111内の領域111d(図7および図8参照)と、仕切り115bおよびロータ12のベーン124bにより形成される円筒室111内の領域111b(図7および図8参照)とを繋ぐ溝状の流路215bが、円筒室111の周方向に沿って形成され、この流路215bにリップシール付き逆止弁15bがスライド自在に収容される。
流路215aには、一部の径方向の流路幅を狭め、リップシール付き逆止弁15aのスライド範囲を規制するための一対の凸部216aが形成されている。同様に、流路215bには、一部の径方向の流路幅を狭め、リップシール付き逆止弁15bのスライド範囲を規制するための一対の凸部216bが形成されている。
フランジ部118には、複数のネジ穴119が形成されており、フランジ部118に載置された蓋14の貫通孔143に挿入されたネジ18が、これらのネジ穴119に締結される。
図4(A)〜(C)は、蓋14の上面図、正面図、および底面図である。
図示するように、蓋14には、円筒室111の底面116の開口部117に対向する位置に、ロータ本体131の他端部(上端部1292)を挿入するための開口部141が形成されている。また、ケース11のフランジ部118のネジ穴119に対応する位置には、それらのネジ穴119に締結されるネジ18を挿入するための貫通孔143が形成されている。
図5(A)〜(D)は、ロータ12の上面図、正面図、側面図、および底面図である。
図示するように、ロータ本体131には、外部からの回転力をロータ12に伝達するシャフト(不図示)を挿入するための貫通孔121が、回転軸120を中心にして形成されている。そして、ロータ本体131の下端部1291は、ケース11の円筒室111の底面116に形成された開口部117に摺動可能に挿入され、ロータ本体131の上端部1292は、蓋14の開口部141に摺動可能に挿入される。なお、円筒室111から粘性流体13が外部に漏れないように、Oリング等のシール材を、ロータ本体131の下端部1291とケース11の開口部117との間およびロータ本体131の上端部1292と蓋14の開口部141との間のそれぞれに介在させて密封性を高めるようにしてもよい。
ロータ本体131の外周面122には、それぞれ先端面(円筒室111の側壁面113に対向する面)123a、123bが円筒室111の側壁面113と近接するように円筒室111の側壁面113に向かって突出した一対のベーン(回転翼)124a、124bが、回転軸120に対して軸対象となるように形成されている。
ベーン124aには、ベーン124aの先端面123aと円筒室111の側壁面113との間、ベーン124aの下面(円筒室111の底面116と対向する面)125aと円筒室111の底面116との間、および、ベーン124aの上面(蓋14側の面)126aと蓋14の裏面(ケース11側の面)142との間に形成される隙間を塞ぐためのリップシール16a(図2参照)が取り付けられている。同様に、ベーン124bには、ベーン124bの先端面123bと円筒室111の側壁面113との間、ベーン124bの下面125bと円筒室111の底面116との間、および、ベーン124bの上面126bと蓋14の裏面142との間に形成されるギャップを塞ぐためのリップシール16b(図2参照)が取り付けられている。
リップシール16a、16bは、エラストマー系樹脂、ゴム等の弾性を有する素材で形成されており、ロータ12が正転方向(図7のα方向)に回転すると、円筒室111に充填されている粘性流体13の圧力により開いて、円筒室111の側壁面113、円筒室111の底面116、および蓋14の裏面142と当接する。これにより、ベーン124a、124bのそれぞれの先端面123a、123bと円筒室111の側壁面113との間、ベーン124a、124bのそれぞれの下面125a、125bと円筒室111の底面116との間、および、ベーン124a、124bのそれぞれの上面126a、126bと蓋14の裏面142との間に形成される隙間を塞ぐ。一方、リップシール16a、16bは、ロータ12が反転方向(図8のβ方向)に回転すると、円筒室111に充填されている粘性流体13の圧力により閉じて、円筒室111の側壁面113、円筒室111の底面116、および蓋14の裏面142から離れる。これにより、ベーン124a、124bのそれぞれの先端面123a、123bと円筒室111の側壁面113との間、ベーン124a、124bのそれぞれの下面125a、125bと円筒室111の底面116との間、および、ベーン124a、124bのそれぞれの上面126a、126bと蓋14の裏面142との間に形成される隙間を解放する。
図6(A)〜(C)は、リップシール付き逆止弁15a、15bの上面図、正面図、および底面図であり、図6(D)は、図6(A)に示すリップシール付き逆止弁15a、15bのB−B断面図である。
図示するように、リップシール付き逆止弁15a、15bは、エラストマー系樹脂、ゴム等の弾性を有する素材で形成されており、逆止弁151と、板状のリップシール152と、を有する。
逆止弁151は、周方向にスライドして仕切り115a、115bに形成された流路215a、215bの一方の流路口(ロータ12を正転方向(図7のα方向)に回転させた場合に、充填されている粘性流体13が加圧される領域111a、111d側の流路口217a、217b、図7参照)を開閉する板状の弁部153と、流路215a、215b内に収容され、流路215a、215b内の凸部216a、216bと連携して弁部153のスライド範囲を規制するストッパ154と、弁部153およびストッパ154を連結する連結部155と、を有する。
ここで、ストッパ154は、弁部153および流路215a、215b内の凸部216a、216bに対して、ロータ12を正転方向(図7のα方向)に回転させた場合に、充填されている粘性流体13が減圧される領域111b、111c(図7参照)側に位置するように形成されている。また、連結部155は、ロータ12が反転方向(図8のβ方向)に回転して、ストッパ154が流路215a、215b内の凸部216a、216bに当接した場合に、弁部153が流路215a、215bの流路口217a、217bから所定の間隔だけ離れる程度の長さを有する。
リップシール152は、逆止弁151の弁部153の上端部1531側(リップシール付き逆止弁15a、15bの上面156側)において、リップシール付き逆止弁15a、15bの上面156と蓋14の裏面142との間に形成された隙間(図7(C)および図8(C)に示した隙間200)を開閉できる程度に粘性流体13の圧力で弾性変形する厚さおよび長さを有している。
このため、ロータ12が正転方向(図7のα方向)に回転すると、円筒室11内の領域(加圧側)111a、111dの粘性流体13と領域(減圧側)111b、111cの粘性流体13との圧力差により蓋14側に撓んで、蓋14の裏面142と当接する。これにより、リップシール付き逆止弁15a、15bの上面156(仕切り115a、115bの上面)と蓋14の裏面142との間に形成される隙間を塞ぐ。なお、粘性流体13の圧力差でリップシール152をこのように変形させるために、リップシール152は、その先端が蓋14の裏面142に近づくように、リップシール付き逆止弁15a、15bの上面156よりもわずかに蓋14側に傾斜していることが好ましい。
一方、ロータ12が反転方向(図8のβ方向)に回転すると、リップシール152は、円筒室111内の領域(減圧側)111a、111dの粘性流体13と領域(加圧側)111b、111cの粘性流体13との圧力差により元の状態に復帰して(または蓋14と反対方向側に撓んで)、蓋14の裏面142から離れる。これにより、リップシール付き逆止弁15a、15bは、リップシール152を蓋14の裏面142に接触させることなく、流路215a、215bを開放する方向にスムーズにスライドする。
つぎに、ロータリダンパ1の動作原理を説明する。図7(A)および図7(B)はロータ12が正転方向(α方向)に相対的に回転した場合におけるロータリダンパ1の動作原理を説明するための図であり、図7(C)は、リップシール付き逆止弁15a、15bのリップシール152の動作を説明するための図である。また、図8(A)および図8(B)は、ロータ12が反転方向(β方向)に相対的に回転した場合におけるロータリダンパ1の動作原理を説明するための図であり、図8(C)は、リップシール付き逆止弁15a、15bのリップシール152の動作を説明するための図である。
図7(A)に示すように、ケース11に対してロータ12が正転方向(α方向)に相対的に回転すると、リップシール付き逆止弁15a、15bが流路215a、215b内をスライドし、リップシール付き逆止弁15a、15bの逆止弁151の弁部153がそれぞれ仕切り115a、115bの凸部216a、216bと当接する。これにより、流路215a、215bの流路口217a、217bが、それぞれ、リップシール付き逆止弁15a、15bの逆止弁151の弁部153によって塞がれ、流路215a、215bが閉口する。
このとき、図7(B)に示すように、ロータ12の正転方向への相対的な回転によって生じる粘性流体13の移動による粘性流体13の圧力により、ベーン124a、124bに取り付けられたリップシール16a、16bが開いて、円筒室111の側壁面113、円筒室111の底面116、および蓋14の裏面142と当接する。これにより、ベーン124a、124bの先端面123a、123bと円筒室111の側壁面113との隙間、ベーン124a、124bの下面125a、125bと円筒室111の底面116との隙間、および、ベーン124a、124bの上面126a、126bと蓋14の裏面142との隙間が塞がれる。
また、図7(C)に示すように、円筒室11内の領域111a、111dと領域111b、111cとを繋ぐ流路215a、215bを塞いでいるリップシール付き逆止弁15a、15bそれぞれのリップシール152は、円筒室11内の領域(加圧側)111a、111dの粘性流体13と領域(減圧側)111b、111cの粘性流体13との圧力差によって蓋14側に撓んで、蓋14の裏面142と当接する。これにより、リップシール付き逆止弁15a、15bそれぞれの上面156(仕切り115a、115bの上面)と蓋14の裏面142との隙間200が塞がれる。
以上により、円筒室111内において、仕切り115a、115bおよびベーン124a、124bにより区切られる領域111a〜領域111d各々の密閉性が高まり、粘性流体13の領域111aから領域111cへの移動が仕切り115aの先端面114aとロータ本体131の外周面122との間に形成される隙間等を介してのみに制限されるとともに、粘性流体13の領域111dから領域111bへの移動が仕切り115bの先端面114bとロータ本体131の外周面122との間に形成される隙間等を介してのみに制限される。これにより、領域111a、111d内の粘性流体13の圧力が高まって、強い制動トルクが発生する。
一方、図8(A)に示すように、ケース11に対してロータ12が反転方向(β方向)に相対的に回転すると、リップシール付き逆止弁15a、15bが流路215a、215b内をスライドし、リップシール付き逆止弁15a、15bの逆止弁151の弁部153がそれぞれ流路215a、215bの流路口217a、217bから離れる。これにより、流路215a、215bが開口する。そして、リップシール付き逆止弁15a、15bは、それぞれ、逆止弁151のストッパ154が仕切り115a、115bの凸部216a、216bと当接することにより停止する。
このとき、図8(B)に示すように、ロータ12の反転方向(β方向)への相対的な回転によって生じる粘性流体13の移動による粘性流体13の圧力により、ベーン124a、124bに取り付けられたリップシール16a、16bが閉じて、円筒室111の側壁面113、円筒室111の底面116、および蓋14の裏面142から離れる。これにより、ベーン124a、124bの先端面123a、123bと円筒室111の側壁面113との隙間、ベーン124a、124bの下面125a、125bと円筒室111の底面116との隙間、および、ベーン124a、124bの上面126a、126bと蓋14の裏面142との隙間が解放される。
また、図8(B)に示すように、円筒室11内の領域111a、111dと領域111b、111cとを繋ぐ流路215a、215bを塞いでいるリップシール付き逆止弁15a、15bそれぞれのリップシール152は、円筒室111内の領域(減圧側)111a、111dの粘性流体13と領域(加圧側)111b、111cの粘性流体13との圧力差により元の状態に復帰して(蓋14と反対方向側に撓んで)、蓋14の裏面142から離れる。これにより、リップシール付き逆止弁15a、15bそれぞれの上面156(仕切り115a、115bの上面)と蓋14の裏面142との隙間が解放される。
以上により、円筒室111内において、仕切り115a、115bおよびベーン124a、124bにより区切られる領域111a〜領域111d各々の密閉性が低くなり、粘性流体13の領域111cから領域111aへの移動が、仕切り115aの先端面114aとロータ本体131の外周面122との間に形成される隙間に加えて、開口された流路215a、およびリップシール付き逆止弁15aの上面156と蓋14の裏面142との隙間等を介して行われるとともに、粘性流体13の領域111bから領域111dへの移動が、仕切り115bの先端面114bとロータ本体131の外周面122との間に形成される隙間に加えて、開口された流路215b、およびリップシール付き逆止弁15bの上面156と蓋14の裏面142との隙間等を介して行われる。また、リップシール付き逆止弁15a、15bは、それぞれ、リップシール152が蓋14の裏面142に接触させずにスムーズにスライドして流路215a、215bをすみやかに開放する。これにより、領域111b、111c内の粘性流体13の圧力が高くならずに、弱い制動トルクが発生する。
以上、本発明の一実施の形態を説明した。
本実施の形態では、円筒室111内に充填された粘性流体13の流路215a、215b経由での移動を制限することにより、ロータ12あるいはケース11に加えられた正転方向(α方向)の回転力に対して強い制動トルクを発生させるロータリダンパ1において、ロータ12が円筒室111に対して相対的に正転方向(α方向)へ回転した場合に、蓋14の裏面142と当接し、ロータ12が円筒室111に対して相対的に反転方向(β方向)へ回転した場合に、蓋14の裏面142から離れるリップシール付き逆止弁15a、15bを、円筒室111の仕切り115a、115bに形成された流路215a、215bにスライド自在に収容している。
これにより、ロータ12が円筒室111に対して相対的に正転方向(α方向)へ回転することにより、仕切り115a、115bの上面(リップシール付き逆止弁15a、15bの上面156)と蓋14の裏面142との隙間が塞がり、円筒室111の各領域111a〜111dの密閉度が向上する。このため、本実施の形態によれば、ロータ12が円筒室111に対して相対的に正転方向(α方向)へ回転した場合に、領域111a、111d内の粘性流体13の領域111b、111cへの移動を、仕切り115a、115bの先端面114a、114bとロータ本体131の外周面122との間に形成される隙間によって精度よく管理することが可能となるので、加えられた回転力に対して、所望の制動トルクをより精度よく発生させることができる。
また、本実施の形態では、ロータ12が円筒室111に対して相対的に正転方向(α方向)へ回転した場合に、蓋14の裏面142と当接し、ロータ12が円筒室111に対して相対的に反転方向(β方向)へ回転した場合に、蓋14の裏面142から離れるリップシール16a、16bをベーン124a、124bに取り付けている。
これにより、ロータ12が円筒室111に対して相対的に正転方向(α方向)へ回転することにより、ベーン124a、124bの上面126a、126bと蓋14の裏面142との隙間が塞がり、円筒室111の各領域111a〜111dの密閉度がさらに向上する。このため、本実施の形態によれば、ロータ12が円筒室111に対して相対的に正転方向(α方向)へ回転した場合に、領域111a、111d内の粘性流体13の領域111b、111cへの移動を、仕切り115a、115bの先端面114a、114bとロータ本体131の外周面122との間に形成される隙間によってさらに精度よく管理することが可能となるので、加えられた回転力に対して、所望の制動トルクをさらに精度よく発生させることができる。
なお、本実施の形態では、仕切り115a、115bの先端面114a、114bとロータ本体131の外周面122との間に隙間を形成し、ロータ12が円筒室111に対して相対的に正転方向(α方向)へ回転した場合に、この隙間を介して粘性流体13を、領域111aから領域111cへ移動させるとともに、領域111dから領域111bへ移動させている。しかし、本発明はこれに限定されない。
例えば、円筒室111の仕切り115aに、領域111aおよび領域111c間を繋ぐオリフィス(流路)を流路215aとは別途設けるとともに、円筒室111の仕切り115bに、領域111dおよび領域111b間を繋ぐオリフィスを流路215bとは別途設けて、これらのオリフィスを介して粘性流体13を、領域111aから領域111cに移動させるとともに、領域111dから領域111bに移動させてもよい。
あるいは、ベーン124aに領域111cおよび領域111d間を繋ぐオリフィスを設けるとともに、ベーン124bに領域111aおよび領域111b間を繋ぐオリフィスを設けて、これらのオリフィスを介して粘性流体13を、領域111dから領域111cに移動させるとともに、領域111aから領域111bに移動させてもよい。
また、本実施の形態において、リップシール付き逆止弁15a、15bに設けられるリップシール152の形状は図6に示すものに限定されない。ロータ12が円筒室111に対して相対的に正転方向(α方向)へ回転した場合に、蓋14の裏面142と当接して、リップシール付き逆止弁15a、15bのそれぞれの上面(仕切り115a、115bの上面)156と蓋14の裏面142との隙間を塞ぎ、ロータ12が円筒室111に対して相対的に反転方向(β方向)へ回転した場合に、蓋14の裏面142から離れて、リップシール付き逆止弁15a、15bのそれぞれの上面156と蓋14の裏面142との隙間を解放することができるものであれば、どのような形状のものでもよい。
図9(A)〜図9(C)は、リップシール付き逆止弁の第一の変形例15’a、15’bの上面図、正面図、および底面図であり、図9(D)は、図9(A)に示すリップシール付き逆止弁の第一の変形例15’a、15’bのC−C断面図である。
図9に示すリップシール付き逆止弁15’a、15’bでは、一方の端部1621が弁部153から円筒室111の周方向に突出し、他方の端部1622が連結部155と連結する板状のリップシール162が、連結部155の弁部153側の端面158からストッパ154側に向けて形成されたスリット157を介して連結部155と並行に形成されている。ロータ12が正転方向(α方向)に回転した場合に粘性流体13が加圧される領域111a、111d(ベーン124a、124bが近づいてくる側)に向けてスリット157が開口しているため、このスリット157内に入り込む粘性流体13の圧力を受けてリップシール162は確実に弾性変形する。スリット157の奥行きを深くすることにより、リップシール162と、スリット157内に入り込んだ粘性流体13との接触面積を大きくすることができる。このため、リップシール162は、図6に示すリップシール付き逆止弁15a、15bのリップシール152に比べて、粘性流体13のより小さな圧力で開閉する。また、リップシール162が長いため、リップシール162が、より確実に蓋14の裏面142に当接して、リップシール付き逆止弁15’a、15’bの上面156(仕切り115a、115bの上面)と蓋14の裏面142との隙間200を塞ぐ。したがって、ロータ12が円筒室111に対して相対的に正転方向(α方向)へ回転した場合に、円筒室111の各領域111a〜111dの密閉度をより迅速に高めることができ、加えられた回転力に対する制動トルクの応答性を高めることができる。
図10(A)〜図10(C)は、リップシール付き逆止弁の第二の変形例15”a、15”bの上面図、正面図、および底面図であり、図10(D)は、図10(C)に示すリップシール付き逆止弁の第二の変形例15”a、15”bのD−D断面図である。
図10に示すリップシール付き逆止弁15”a、15”bでは、一方の端部1721が弁部153の上端部1531側(リップシール付き逆止弁15”a、15”bの上面156側)に位置し、他方の端部1722が弁部153の下端部1532と連結する、板状のリップシール172が、弁部153の上端部1531側に開口したスリット163を介して弁部153に形成されている。ここで、リップシール172の一方の端部1721から他方の端部1722までの寸法は、弁部153の上端部1531から弁部153の下端部1532とリップシールの他方の端部1722との連結部分までの寸法よりも長く形成されている。また、スリット163は、弁部153の上端部1531側の厚みが下端部1532側の厚みより大きくなるように形成されている。
ロータ12が正転方向(α方向)に回転した場合、リップシール172は、表面(弁部153との対向面である裏面1724と反対側の面)1723が粘性流体13の圧力を受けて、弁部153に近づく方向に弾性変形する。その結果、リップシール172の一方の端部1721が蓋14の裏面142に当接し、リップシール付き逆止弁15”a、15”bの上面156(仕切り115a、115bの上面)と蓋14の裏面142との隙間200を塞ぐ。また、ロータ12が反転方向(β方向)に回転した場合、リップシール172は、裏面1724が粘性流体13の圧力を受けて、弁部153から離れる方向に弾性変形する。その結果、リップシール172の一方の端部1721が蓋14の裏面142から離れ、リップシール付き逆止弁15”a、15”bの上面156と蓋14の裏面142との隙間200を解放する。ここで、リップシール172の一方の端部1721から他方の端部1722までの寸法を長くすることにより、リップシール172の表面1723および裏面1724と粘性流体13との接触面積を大きくすることができる。このため、リップシール172は、図6に示すリップシール付き逆止弁15a、15bのリップシール152に比べて、粘性流体13のより小さな圧力で開閉する。したがって、ロータ12が円筒室111に対して相対的に正転方向(α方向)へ回転した場合に、円筒室111の各領域111a〜111dの密閉度をより迅速に高めることができ、加えられた回転力に対する制動トルクの応答性を高めることができる。
また、本実施の形態では、ロータ12が円筒室111に対して相対的に正転方向(α方向)へ回転した場合に、蓋14の裏面142と当接して、仕切り115a、115bそれぞれの上面156と蓋14の裏面142との隙間を塞ぎ、ロータ12が円筒室111に対して相対的に反転方向(β方向)へ回転した場合に、蓋14の裏面142から離れて、仕切り115a、115bそれぞれの上面156と蓋14の裏面142との隙間を解放するリップシール152を、リップシール付き逆止弁15a、15bにそれぞれ設けているが、本発明はこれに限定されない。蓋14の裏面142において仕切り115a、115bの上面156と対向するそれぞれの位置にリップシールを設けるようにしてもよい。
また、本実施の形態において、ベーン124a、124bに取り付けられたリップシール16a、16bの形状は図1、図5等に示すものに限定されない。ロータ12が円筒室111に対して相対的に正転方向(α方向)へ回転した場合に、蓋14の裏面142と当接して、ベーン124a、124bの上面126a、126bと蓋14の裏面142との隙間を塞ぎ、ロータ12が円筒室111に対して相対的に反転方向(β方向)へ回転した場合に、蓋14の裏面142から離れて、ベーン124a、124bの上面126a、126bと蓋14の裏面142との隙間を解放することができるものであれば、どのような形状のものでもよい。
また、本実施の形態において、リップシール付き逆止弁15a、15bを省略して、円筒室111の仕切り115a、115bに流路215a、215bを形成しないようにしてもよい。この場合、ロータ12が円筒室111に対して相対的に正転方向(α方向)へ回転した場合に、蓋14の裏面142と当接して、仕切り115a、115bそれぞれの上面156と蓋14の裏面142との隙間を塞ぎ、ロータ12が円筒室111に対して相対的に反転方向(β方向)へ回転した場合に、蓋14の裏面142から離れて、仕切り115a、115bそれぞれの上面156と蓋14の裏面142との隙間を解放するリップシールを仕切り115a、115bそれぞれの上面156に取り付ける。このようにした場合でも、仕切り115a、115bそれぞれの上面156に取り付けられたリップシールおよびベーン124a、124bに取り付けられたリップシール16a、16bが逆止弁として機能することにより、本実施の形態のロータリダンパ1と同様の機能を得ることが可能である。また、リップシール付き逆止弁15a、15bを省略できるので、より安価にロータリダンパ1を作製することができる。
また、本実施の形態に係るロータリダンパ1では、円筒室111に一対の仕切り115a、115bを設けるとともに、ロータ12に一対のベーン124a、124bを設けた場合を例にとり説明した。しかし、本発明はこれに限定されない。円筒室111に形成された仕切りおよびロータ12に形成されたベーンが同数であれば、1または3以上形成されていてもよい。
なお、本実施の形態に係るロータリダンパ1は、例えば、自動車、鉄道車両、航空機、船舶等で用いられるリクライニング機能付きの座席シートに広く適用できる。また、双方向に回転する回転体の一方向側への回転運動を制動することが必要とされる装置であれば、リクライニング機能付きの座席シート以外の装置にも広く適用できる。
1:ロータリダンパ、 11:ケース、 12:ロータ、 13:粘性流体、 14:蓋、 15a、15’a、15”a、15b、15’b、15”b:リップシール付き逆止弁、 16a、16b:リップシール、 18:ネジ、 19:Oリング、 111:円筒室、 112:ケース本体、 113:ケース本体の内周面(円筒室の側壁面)、 114a、114b:仕切りの先端面、 115a、115b:仕切り、 116:円筒室の底面、 117:円筒室の開口部、 118:フランジ部、 119:フランジ部のネジ穴、 121:ロータ本体の貫通孔、 122:ロータ本体の外周面、 123:ベーンの先端面、 124a、124b:ベーン、 125:ベーンの下面、 126:ベーンの上面、 131:ロータ本体、 141:蓋の開口部、 142:蓋の裏面、 143:蓋の貫通孔、 151:逆止弁、 152、162、152”:リップシール、 153:弁部、 154:ストッパ、 155:連結部、 156:リップシール付き逆止弁の上面、 157、163:スリット、 158:連結部の端面、 215a、215b:流路、 216a、216b:凸部、 1291:ロータ本体の下端部、 1292:ロータ本体の上端部、 1531:弁部の上端部、 1532:弁部の下端部、 1621、1721:リップシールの一方の端部、 1622、1722:リップシールの他方の端部、 1723:リップシールの表面、 1724:リップシールの裏面

Claims (8)

  1. 充填された粘性流体の移動を制限することにより、加えられた回転力に対して制動トルクを発生させるロータリダンパであって、
    前記粘性流体が充填された円筒室と、前記円筒室の中心線に沿って当該円筒室の側壁面から径方向内側に向けて形成された凸状の仕切りと、を備えたケースと、
    前記円筒室に対して相対的に回転するように当該円筒室内に収容され、外周面が前記仕切りの先端面と近接するロータ本体と、前記円筒室の中心線に沿って前記ロータ本体の外周面から径方向外側に向けて形成され、先端面が前記円筒室の前記側壁面と近接するベーンと、を備えたロータと、
    前記円筒室の上面側に取り付けられ、前記ロータを前記粘性流体とともに前記円筒室内に封じ込めるための蓋と、
    前記ロータが前記円筒室に対して相対的に正転方向へ回転した場合に、前記仕切りと前記蓋との隙間を塞ぎ、前記ロータが前記円筒室に対して相対的に反転方向へ回転した場合に、前記仕切りと前記蓋との隙間を解放する第一の密閉手段と、を有する
    ことを特徴とするロータリダンパ。
  2. 請求項1に記載のロータリダンパであって、
    前記第一の密閉手段は、
    前記ロータが前記円筒室に対して相対的に正転方向へ回転した場合に、前記蓋と当接して、前記仕切りと前記蓋との隙間を塞ぎ、前記ロータが前記円筒室に対して相対的に反転方向へ回転した場合に、前記蓋から離れて、前記仕切りと前記蓋との隙間を解放する第一のリップシールを有する
    ことを特徴とするロータリダンパ。
  3. 請求項2に記載のロータリダンパであって、
    前記円筒室の周方向に沿って、前記仕切りの、前記蓋に対向する面側に形成され、当該仕切りによって区切られる前記円筒室の領域間を繋ぐための溝状の流路と、
    前記流路にスライド自在に収容され、前記ロータが前記円筒室に対して相対的に正転方向へ回転した場合に前記流路を閉口し、前記ロータが前記円筒室に対して相対的に反転方向へ回転した場合に前記流路を開口する逆止弁と、をさらに有し、
    前記第一のリップシールは、前記逆止弁に形成されている
    ことを特徴とするロータリダンパ。
  4. 請求項3に記載のロータリダンパであって、
    前記流路には、前記逆止弁のスライド範囲を規制するための凸部が形成されており、
    前記逆止弁は、
    前記ロータの前記円筒室に対する相対的な回転により前記円筒室の周方向にスライドして、前記流路の流路口を開閉する板状の弁部と、
    前記凸部と連携して前記弁部のスライド範囲を規制するストッパと、
    前記弁部および前記ストッパを連結する連結部と、を有し、
    前記第一のリップシールは、
    前記弁部に形成され、前記粘性流体の圧力によって、前記蓋に近づく方向に弾性変形可能な板状部材である
    ことを特徴とするロータリダンパ。
  5. 請求項3に記載のロータリダンパであって、
    前記流路には、前記逆止弁のスライド範囲を規制するための凸部が形成されており、
    前記逆止弁は、
    前記ロータの前記円筒室に対する相対的な回転により前記円筒室の周方向にスライドして、前記流路の流路口を開閉する板状の弁部と、
    前記凸部と連携して前記弁部のスライド範囲を規制するストッパと、
    前記弁部および前記ストッパを連結する連結部と、を有し、
    前記第一のリップシールは、
    端部が前記弁部から前記円筒室の周方向に突出するように、前記連結部と連結し、前記粘性流体の圧力によって、当該端部が前記蓋に近づく方向に弾性変形可能な板状部材であり、
    前記第一のリップシールと前記連結部との間には、前記ロータが前記円筒室に対して相対的に正転方向へ回転した場合に前記ベーンが近づく側に開口したスリットが形成されている
    ことを特徴とするロータリダンパ。
  6. 請求項3に記載のロータリダンパであって、
    前記流路には、前記逆止弁のスライド範囲を規制するための凸部が形成されており、
    前記逆止弁は、
    前記ロータの前記円筒室に対する相対的な回転により前記円筒室の周方向にスライドして、前記流路の流路口を開閉する板状の弁部と、
    前記凸部と連携して前記弁部のスライド範囲を規制するストッパと、
    前記弁部および前記ストッパを連結する連結部と、を有し、
    前記第一のリップシールは、
    端部が前記弁部の前記蓋側の端部である上端部側に位置するように、前記弁部の下端部と連結し、前記粘性流体の圧力によって、当該端部が前記蓋に近づく方向に弾性変形可能な板状部材であり、
    前記第一のリップシールと前記弁部との間には、前記弁部の上端部側に開口し、前記弁部の上端部側の厚みが前記弁部の下端部側の厚みより大きいスリットが形成されている
    ことを特徴とするロータリダンパ。
  7. 請求項1ないし6のいずれか一項に記載のロータリダンパであって、
    前記ロータが前記円筒室に対して相対的に正転方向へ回転した場合に、前記ベーンと前記蓋との隙間を塞ぎ、前記ロータが前記円筒室に対して相対的に反転方向へ回転した場合に、前記ベーンと前記蓋との隙間を解放する第二の密閉手段をさらに有する
    ことを特徴とするロータリダンパ。
  8. 請求項7に記載のロータリダンパであって、
    前記第二の密閉手段は、
    前記ベーンに取り付けられ、前記ロータが前記円筒室に対して相対的に正転方向へ回転した場合に、前記蓋と当接して、前記ベーンと前記蓋との隙間を塞ぎ、前記ロータが前記円筒室に対して相対的に反転方向へ回転した場合に、前記蓋から離れて、前記ベーンと前記蓋との隙間を解放する第二のリップシールを有する
    ことを特徴とするロータリダンパ。
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