JP2014190242A - スクロール型圧縮機 - Google Patents

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Abstract

【課題】スクロール型圧縮機において、固定スクロールに対して付与される圧縮ガスの圧力を低減できると共に製造性の向上を図る。
【解決手段】スクロール型圧縮機10を構成する固定スクロール18では、固定側基板部28の外縁部34が、リアハウジング14における大径部22の内周面22aに対して離間して設けられ、且つ、前記固定側基板部28の背面28aが前記大径部22と小径部24との境界面45に対して離間して設けられる。また、固定側基板部28から突出するように嵌挿部36が形成され、その外周面に形成された環状溝52にシールリング54が装着され、該嵌挿部36とリアハウジング14との間における圧縮ガスの漏出を防止している。
【選択図】図1

Description

本発明は、固定スクロールに対して可動スクロールを旋回させることによりハウジングの内部においてガスを圧縮するスクロール型圧縮機に関する。
従来から、固定板と該固定板に直立した渦巻状の固定壁を有する固定スクロールと、可動板と該可動板に直立した渦巻状の可動壁を前記固定壁に噛み合わせるように配置した可動スクロールとをハウジングの内部に備え、偏心するクランクピンを介して前記可動スクロールを旋回させることにより、固定スクロールの固定壁及び可動スクロールの可動壁と固定板及び可動板との間に形成される圧縮室で冷媒を圧縮させるスクロール型圧縮機が知られている。
このようなスクロール型圧縮機では、特許文献1に開示されているように、固定スクロールにおける固定板の外縁部に環状溝を形成してシール部材を装着し、該シール部材をハウジングの内壁部との間に挟持することで、冷媒の吸入される吸入室と、圧縮された冷媒の吐出される吐出室との連通を遮断し、前記吐出室からの圧縮ガスの漏出を防止している。
実開昭63−158594号公報
一般的に、上述したようなスクロール型圧縮機では、搭載される車両の車室サイズに応じて圧縮容量の異なるものが用いられ、そのような場合、固定スクロール及び可動スクロールにおける固定壁及び可動壁の巻数を変更した別の固定スクロール及び可動スクロールへと交換することで対応している。
しかしながら、特許文献1に係るスクロール型圧縮機では、容量を増加させるために固定スクロールの巻数を増加させた場合、固定板の外径が大きくなり、それに伴って、シール部材の直径も大きくなることとなる。この固定スクロールが吐出室の圧縮ガスから受ける圧力は、該圧力を受ける面積、すなわち、シール部材の直径に依存しているため、該直径が大きくなると前記固定スクロールに付与される圧力が増加してしまうという問題が生じる。また、この圧力増加に伴って、前記固定スクロールをハウジングに固定するためのボルトの締付トルクを増加させたり、耐荷重の高いボルトへと変更する必要も生じ、スクロール型圧縮機における製造性の低下や重量増加を招くこととなる。
また、上述したような容量の異なる複数種類のスクロール型圧縮機を製造する場合、固定スクロールのサイズ毎にシール部材を複数準備する必要があり、誤ったサイズのシール部材を前記固定スクロールに組み付けてしまう誤組付が生じる可能性があり、製造性が低下してしまうという問題がある。
本発明は、前記の課題を考慮してなされたものであり、固定スクロールに対して付与される圧縮ガスの圧力を低減できると共に製造性の向上を図ることが可能なスクロール型圧縮機を提供することを目的とする。
前記の目的を達成するために、本発明は、ハウジングと、該ハウジング内に設けられる固定スクロールと、該固定スクロールと噛み合わされる可動スクロールとを有し、前記固定スクロールによって前記ハウジング内における吸入室と吐出室とを分離するスクロール型圧縮機において、
前記ハウジングには、大径部と、該大径部に対して内周径の小さな小径部とを有し、前記固定スクロールは、前記大径部内に配置される基板部と、前記小径部に嵌合される嵌挿部とを有し、
前記吸入室と前記吐出室との間を封止するシール部材が、前記嵌挿部の外周面と前記小径部の内周面との間に設けられることを特徴とする。
本発明によれば、ハウジングの内部に吸入室及び吐出室を備え、固定スクロールによって前記吸入室と前記吐出室とが分離されたスクロール型圧縮機において、前記ハウジングの大径部に、前記固定スクロールの基板部が配置され、前記大径部より小径なハウジングの小径部に、前記固定スクロールの嵌挿部が嵌挿され、前記嵌挿部の外周面と前記小径部の内周面との間に設けられたシール部材によって前記吸入室と前記吐出室との間を封止している。
従って、基板部とは別に形成された嵌挿部にシール部材を設けることで、前記基板部の外径と前記シール部材の直径とを別に設定可能となり、例えば、スクロール型圧縮機における容量変更に伴って、前記基板部の外径が変更されても、前記シール部材の直径が変わることがなく、前記基板部の外径に対して常に小さく設定することが可能となる。その結果、基板部を含む固定スクロールに対して吐出室の圧縮ガスから受ける圧力を低減させることができる。
また、基板部を含む固定スクロールの形状が変更された場合でも、シール部材を共用化することができるため、複数種のシール部材を設定した際に懸念される誤組付を回避でき、製造性の向上を図ることができる。
さらに、基板部における外縁部の軸方向寸法を、嵌挿部の軸方向寸法に対して小さく設定することにより、圧縮初期で圧力が低く高い剛性の要求されない前記外縁部近傍の厚さを薄くし、前記圧力の高い中心部の厚さを相対的に厚く形成することで、効果的に前記固定スクロールの軽量化を図ることができる。
さらにまた、基板部における外縁部とハウジングとの間に間隙を設けることにより、前記外縁部と前記ハウジングとが接触することがないため、比較的厚さの薄い基板部が前記ハウジングからの影響によって変形してしまうのが防止される。
またさらに、外縁部は、少なくとも一部を未加工の素材面とすることにより、前記外縁部は間隙によってハウジングと接触することがないため、該外縁部を加工して高精度に形成する必要がなく、前記外縁部に対する加工をなくすことで製造コスト及び製造工程の削減を図ることが可能となる。
また、嵌挿部には、吐出室側となる軸方向端面に凹部が形成され、前記凹部内に前記吐出室への圧縮ガスの吐出状態を切り換える吐出弁を設け、前記嵌挿部の基端を、前記凹部内に形成され前記吐出弁の着座する着座面に対して軸方向に沿った吸入室側にオフセットして配置するとよい。これにより、最も圧縮ガスの圧力が高くなる吐出室近傍に対して基板部を離間させて配置できるため、該基板部に付与される圧力を低減し、それに伴って、薄厚化を図ることができる。その結果、固定スクロールにおいて、吐出室近傍の剛性を確保しつつ、基板部の軽量化を図ることができる。
さらに、シール部材の断面中心を、吐出室に設けられ基板部に形成された吐出弁の着座面に対して軸方向に沿った吸入室側へオフセットして配置することにより、前記嵌挿部における凹部の着座面と前記シール部材とが軸方向に重複せず、剛性の高い位置に前記シール部材を配置できるため、前記シール部材を確実にハウジングの内周面に当接させ、前記吐出室から吸入室側への圧縮ガスの漏出を確実に防止することが可能となる。
本発明によれば、以下の効果が得られる。
すなわち、固定スクロールには、ハウジングの大径部に配置される基板部と、該ハウジングの小径部に嵌挿される嵌挿部とを備え、前記嵌挿部と前記小径部との間にシール部材を設けることにより、前記基板部の外径とシール部材の直径とを別に設定することができるため、例えば、スクロール型圧縮機における容量変更に伴って、基板部の外径が変更されても、シール部材の直径が変わることがなく、前記基板部の外径に対して常に小さく設定することができる。その結果、基板部を含む固定スクロールに対して吐出室の圧縮ガスから受ける圧力を低減させることができると共に、前記シール部材を共用化することができるため、複数種類のシール部材を設定する場合と比較し、誤組付を回避できるため製造性の向上を図ることができる。
本発明の実施の形態に係るスクロール型圧縮機の全体断面図である。 図1のスクロール型圧縮機における固定側基板部の外縁部近傍を示す拡大断面図である。 図1のスクロール型圧縮機における固定側基板部及びガス吐出室近傍を示す拡大断面図である。 変形例に係るスクロール型圧縮機における固定側基板部及びガス吐出室近傍を示す拡大断面図である。
本発明に係るスクロール型圧縮機について好適な実施の形態を挙げ、添付の図面を参照しながら以下詳細に説明する。図1において、参照符号10は、本発明の実施の形態に係るスクロール型圧縮機を示す。
このスクロール型圧縮機10は、図1に示されるように、蓋状に形成されたフロントハウジング12と、カップ状に形成されたリアハウジング(ハウジング)14とを含み、前記リアハウジング14の外周側には、例えば、冷媒ガス等からなるガスを内部へと導入する吸入ポート16と、前記リアハウジング14の内部で圧縮された圧縮ガスが導出される吐出ポート(図示せず)とが形成される。そして、リアハウジング14の内部には、その開口した一端部側(矢印A方向)から固定スクロール18と、該固定スクロール18に対して旋回する可動スクロール20が挿入される。
リアハウジング14は、例えば、有底筒状に形成され、その開口した一端部側(矢印A方向)に形成される大径部22と、該大径部22に対して他端部側(矢印B方向)に形成され縮径した小径部24と、該小径部24に隣接して他端部に形成されたガス吐出室26とを有する。なお、ガス吐出室26は、図示しない吐出ポートと連通している。
大径部22は、例えば、軸方向(矢印A、B方向)に沿って略一定径となる内周面22aを有し、その内部に固定スクロール18及び可動スクロール20が収納される。一方、大径部22の外周面には、内周側に向かって貫通した吸入ポート16が形成され、固定スクロール18の固定側渦巻壁30との間に形成されたガス吸入室27へガスが導入される。
小径部24は、大径部22の内周径に対して小径で軸方向(矢印A、B方向)に沿って延在した内周面24aを有し、前記軸方向に沿って所定深さで形成される。すなわち、大径部22と小径部24とは、その内周面22a、24aが径方向に段差を有した段付状に形成される。
固定スクロール18は、固定側基板部(基板部)28と、該固定側基板部28から可動スクロール20側(矢印A方向)に立設して渦巻状に形成される固定側渦巻壁30とを有する。固定側基板部28は、例えば、所定厚さを有した円盤状に形成され、その略中心部には後述するガス圧縮室84からガス吐出室26へと連通する圧縮ガス導出孔32が軸方向(矢印A、B方向)に貫通するように形成されると共に、リアハウジング14の大径部22の内部に収納される。
この固定側基板部28の外縁部34は、図2及び図3に示されるように、大径部22の内周面22aに対して所定間隔離間して設けられ、その間に設けられた第1間隙S1によって前記外縁部34が前記内周面22aと接触することがない。そのため、外縁部34の外周面は加工を行うことなく素材面のままとしてもよい。換言すれば、固定側基板部28の外端部は、高い精度を必要としていないため、例えば、鋳造等によって固定スクロール18を製造した際の素材面を切削加工等によって加工する必要がない。
また、固定側基板部28の背面28aには、軸方向(矢印B方向)に沿って所定高さで突出し、該固定側基板部28の外縁部34よりも小径な嵌挿部36が形成され、前記嵌挿部36がリアハウジング14の小径部24に挿入されると共に、該リアハウジング14の他端部側(矢印B方向)から挿通された複数の第1締結ボルト38が螺合される(図1参照)。これにより、リアハウジング14の内部に固定スクロール18が連結され固定される。
この際、嵌挿部36の端面には、図1に示されるように、第1ロケート孔40を介して第1ロケートピン42が装着され、該端面から突出した第1ロケートピン42の一部が、リアハウジング14の内壁面に形成された第2ロケート孔44へと圧入される。これにより、リアハウジング14に対する固定スクロール18の周方向への位置決めがなされ、この位置決めされた状態で複数の第1締結ボルト38によって互いに連結される。
また、図2に示されるように、固定側基板部28の軸方向(矢印A、B方向)に沿った厚さL1(軸方向寸法)が、嵌挿部36の軸方向に沿った長さL2(軸方向寸法)に対して小さくなるように形成される(L1<L2)と共に、固定スクロール18は、前記固定側基板部28における外縁部34の背面28aと、リアハウジング14における大径部22と小径部24との境界面45との間に軸方向(矢印A、B方向)に沿って所定間隔となる第2間隙S2を有した状態で配置される。
この嵌挿部36の中央には、該嵌挿部36の端面(軸方向端面)から固定側基板部28側(矢印A方向)に向かって窪んだ凹部46が形成され、前記凹部46及び固定側基板部28を貫通するように圧縮ガス導出孔32が形成される。この凹部46は、リアハウジング14のガス吐出室26に臨むように設けられ、その内部には、圧縮ガス導出孔32を閉塞する一方、ガス圧縮室84において圧縮された圧縮ガスが所定圧となった際に、開動作してガス吐出室26へ該圧縮ガスを導出する吐出弁48が設けられる。そして、吐出弁48は、その一端部が凹部46の底面に固定され傾動自在に設けられ、該底面に形成された着座面50に当接することで、圧縮ガス導出孔32を通じたガス吸入室27とガス吐出室26との連通を遮断する。
この固定スクロール18では、図3に示されるように、固定側基板部28の背面28aが凹部46の着座面50に対して固定側渦巻壁30側(矢印A方向)となるように設けられる。換言すれば、嵌挿部36の基端が、凹部46の着座面50に対して固定側基板部28側(矢印A方向)にオフセットして配置される。
さらに、嵌挿部36の外周面には、軸方向(矢印A、B方向)に沿った略中央近傍に環状溝52が形成され、該環状溝52に環状のシールリング(シール部材)54が装着される。このシールリング54は、例えば、ゴム等の弾性材料から断面円形状又は断面楕円形状に形成され、環状溝52において外周面から半径外方向に突出するように装着され、リアハウジング14における小径部24の内周面24aに当接する。これにより、固定スクロール18の嵌挿部36とリアハウジング14の小径部24との間を通じた流体の流通が遮断され、例えば、ガス吐出室26へ吐出された圧縮ガスが固定スクロール18側へと漏出することが防止される。
なお、環状溝52は、嵌挿部36の端部側(矢印B方向)に向かって徐々に深さが浅くなるように形成されている。
一方、図1に示されるように、可動スクロール20に臨む固定側基板部28の表面28bには、圧縮ガス導出孔32を有した中心部から外端部側に向かって所定範囲に形成された第1固定側底面部56と、前記第1固定側底面部56に対して前記固定側渦巻壁30に沿った外端部側に形成された第2固定側底面部58とを備える。第2固定側底面部58は、第1固定側底面部56に対して背面28a側(矢印B方向)に所定高さだけ窪んで形成され、前記第1固定側底面部56と前記第2固定側底面部58とは、固定スクロール18の軸方向と直交する方向に延在し、互いに略平行に形成される。
固定側渦巻壁30は、固定側基板部28の中心部から半径外方向に向かって徐々に拡径するように渦巻状に形成され、前記中心部となる圧縮ガス導出孔32側に形成された第1固定側壁部60と、該第1固定側壁部60と連続し外端部側に形成された第2固定側壁部62とを有する。第2固定側壁部62は、第1固定側壁部60に対して固定側基板部28に対する高さが高く形成される。また、第1及び第2固定側壁部60、62の上端部にはそれぞれチップシール64aが装着され、可動スクロール20に組み付けられた際に、可動側基板部66に摺接することで後述するガス圧縮室84の気密を保持する。
可動スクロール20は、図1に示されるように、可動側基板部66と、該可動側基板部66から固定スクロール18側(矢印B方向)へと立設して渦巻状に形成され、前記固定側渦巻壁30に噛み合う可動側渦巻壁68とを有する。
可動側基板部66は、例えば、所定厚さを有した円盤状に形成され、固定スクロール18に臨む表面には、中心部から外端部側に向かって所定範囲に形成された第1可動側底面部70と、前記第1可動側底面部70に対して前記可動側渦巻壁68に沿った外端部側に形成された第2可動側底面部72とを備える。第2可動側底面部72は、第1可動側底面部70に対して固定スクロール18から離間する方向(矢印A方向)に所定高さだけ窪んで形成され、前記第1可動側底面部70と前記第2可動側底面部72とは、可動スクロール20の軸方向と直交する方向に延在し、互いに略平行に形成される。
すなわち、可動側基板部66の表面は、中心部側に形成された第1可動側底面部70と外端部側に形成された第2可動側底面部72とによって軸方向(矢印A、B方向)において段付状に形成される。換言すれば、可動側基板部66において、背面からの高さは、第1可動側底面部70が高く、第2可動側底面部72が低く形成される。
また、可動側基板部66には、その背面側に開口した円形凹部74が中央部に形成され、その内部には、旋回軸受76を介して回転可能にブッシュ78が嵌挿される。
さらに、可動側基板部66の背面側(矢印A方向)には、該可動スクロール20を径方向にのみ往復変位可能とする一対の係合凹部79が形成され、該係合凹部79には、前記可動スクロール20の自転を規制し、且つ、該可動スクロール20の旋回を許容するオルダムリング81が摺動可能に係合される。
可動側渦巻壁68は、可動側基板部66の中心部から半径外方向に向かって徐々に拡径するように渦巻状に形成され、前記中心部側に形成された第1可動側壁部80と、該第1可動側壁部80と連続し外端部側に形成された第2可動側壁部82とを有する。第2可動側壁部82は、第1可動側壁部80に対して可動側基板部66に対する高さが高く形成される。すなわち、可動側渦巻壁68は、第1可動側壁部80及び第2可動側壁部82から段付状に形成される。
また、第1及び第2可動側壁部80、82の上端部にはそれぞれチップシール64bが装着され、固定スクロール18に対して組み付けられた際に、固定側基板部28に摺接することで後述するガス圧縮室84の気密を保持する。
そして、リアハウジング14内において、可動側渦巻壁68が固定スクロール18側(矢印B方向)となるように配置され、前記固定スクロール18を構成する固定側基板部28及び固定側渦巻壁30と、可動スクロール20を構成する可動側基板部66及び可動側渦巻壁68とによってガス圧縮室84が形成される。
上述したようにリアハウジング14の内部に可動スクロール20及び固定スクロール18が収納された状態で、大径部22の一端部がフロントハウジング12によって閉塞され複数の第2締結ボルト86によって固定される。
この際、フロントハウジング12の外縁部には、リアハウジング14側に臨む端面に第3ロケート孔88が形成され第2ロケートピン90が圧入され、該端面から突出した第2ロケートピン90の一部が、リアハウジング14における大径部22の端部に形成された第4ロケート孔92へと圧入される。これにより、リアハウジング14に対するフロントハウジング12の周方向への位置決めがなされ、この位置決めされた状態で複数の第2締結ボルト86によって互いに連結される。
駆動部93は、図1に示されるように、回転シャフト94と、該回転シャフト94の端部に連結されたブッシュ78と、前記回転シャフト94を回転自在に支持する第1及び第2軸受96、98と、前記ブッシュ78を回転自在に支持する旋回軸受76とを備える。回転シャフト94は、その一端である軸部100がフロントハウジング12の端部に設けられた開口に挿入され、第1軸受96を介して回転自在に支持される。
回転シャフト94は、一定径の軸部100と、該軸部100の端部に設けられ拡径した支持体102とを有し、前記軸部100がフロントハウジング12の一端側(矢印A方向)、前記支持体102が固定スクロール18側となる前記フロントハウジング12の他端側(矢印B方向)となるように配置される。そして、軸部100は、フロントハウジング12の一端部から所定長さだけ突出し図示しないプーリが装着される。また、軸部100の外周側とフロントハウジング12との間にカバー部材104が装着されることで閉塞される。
支持体102の端面には、可動スクロール20側(矢印B方向)に突出し、前記支持体102の軸心に対して偏心したクランクピン106が設けられている。そして、クランクピン106は、ブッシュ78の軸心に対して偏心した偏心孔108に挿入され、その端部に係止リングが装着されることにより、前記ブッシュ78のクランクピン106に対する抜け止めがなされる。
ブッシュ78は、偏心孔108にクランクピン106が挿入されることで回転シャフト94によってスイング運動可能に旋回され、これにより、可動スクロール20が旋回半径を可変させながら旋回する。また、支持体102は、フロントハウジング12の内部に設けられた第2軸受98によって回転自在に支持される。
そして、駆動部93は、回転シャフト94の一端部に装着されるプーリ(図示せず)に、エンジン等の回転駆動源からベルトを介して回転力が伝達されることで、前記回転シャフト94が回転する。
本発明の実施の形態に係るスクロール型圧縮機10は、基本的には以上のように構成されるものであり、次にその動作並びに作用効果について説明する。
先ず、図示しない電磁クラッチの動作作用下に、回転シャフト94に回転力が伝達されると、支持体102が第1軸受96を介して回転し、これによって前記支持体102に固着されたクランクピン106が回転シャフト94の軸心に対して偏心した状態で旋回する。これにより、クランクピン106を介してブッシュ78が回転し、オルダムリング81が摺動し且つその自転が規制されているため、可動スクロール20が自転を拘束された状態で固定スクロール18に対して旋回する。
そして、吸入ポート16から供給されたガスが、リアハウジング14の内部に導入され、固定スクロール18における固定側渦巻壁30と可動スクロール20における可動側渦巻壁68との間で形成されるガス圧縮室84へ導入され、前記可動側渦巻壁68が固定スクロール18の固定側渦巻壁30に対して接触しながら旋回することで、その間に形成されたガス圧縮室84内のガスを圧縮しながら中心部側に向かって進行させていく。
そして、スクロール型圧縮機10は、固定スクロール18に対する可動スクロール20の旋回作用下にガス圧縮室84が2分割された状態と、一体化された状態とを交互に繰り返しながら、徐々にガス圧縮室84を中心部側に向かって進行させ、その内部に供給されたガスを圧縮していく。その後、圧縮された圧縮ガスが、圧縮ガス導出孔32からガス吐出室26へと導出され、図示しない吐出ポートを介して図示しない冷媒循環系へと吐出される。この際、固定スクロール18における嵌挿部36の外周面に装着されたシールリング54によってガス吐出室26内の圧縮ガスが、前記嵌挿部36とリアハウジング14との間を通じてガス吸入室27側へと漏出することが防止される。
以上のように、本実施の形態では、リアハウジング14の内部にガス吸入室27及びガス吐出室26を備えたスクロール型圧縮機10において、該リアハウジング14の内部に収納された固定スクロール18の固定側基板部28によって前記ガス吸入室27と前記ガス吐出室26とを分離すると共に、該リアハウジング14が、大径部22と、該大径部22に対して小径な小径部24とを有し、前記固定側基板部28が前記大径部22の内部に挿入され、該固定側基板部28に対して突出した嵌挿部36が前記小径部24の内部に配置され、しかも、前記嵌挿部36の外周面にシールリング54を装着している。
これにより、固定スクロール18において、固定側基板部28より小径な嵌挿部36を設け、前記嵌挿部36の外周面にシールリング54を装着し、リアハウジング14の小径部24に当接させることで、前記固定側基板部28の外径と前記シールリング54の直径とを別に設定することが可能となる。換言すれば、シールリング54の直径が、固定側基板部28の外径に依存することなく設定可能となる。
そのため、スクロール型圧縮機10における圧縮容量を変更する目的で、固定側渦巻壁30の巻数が異なる別の固定スクロールへと変更する場合に、固定側基板部28の外径が変更されても、シールリング54の装着される嵌挿部36の外径が変わることがないため、シールリング54の直径を固定側基板部28の外径に対して常に小さく設定することが可能となる。その結果、固定側基板部28を含む固定スクロール18がガス吐出室26の圧縮ガスから受ける圧力を低減させることが可能となり、それに伴って、第1締結ボルト38による締付トルクを小さくしたり、耐荷重を小さく設定することができる。
また、固定側基板部28及び固定側渦巻壁30の形状が変更された場合でもシールリング54の直径が変更されることがないため、複数種の固定スクロールにおいて、前記シールリング54を共用化することが可能となり、複数種のシールリングを設定した際に懸念される誤組付を回避することができる。その結果、シールリング54の誤組付に起因した製造効率の低下を防止し、製造性の向上を図ることができる。
さらに、固定スクロール18において、固定側基板部28の軸方向(矢印A、B方向)に沿った厚さL1が嵌挿部36の前記軸方向に沿った長さL2に対して小さく形成されているため、圧縮初期で圧力が低く高い剛性の要求されない外縁部34近傍の厚さを薄くし、前記圧力の高い中心部の厚さを相対的に厚く形成することで、効果的に前記固定スクロール18の軽量化を図ることが可能となる。
さらにまた、固定スクロール18における固定側基板部28の外縁部34と該外縁部34に臨むリアハウジング14における大径部22との間に、所定間隔の第1及び第2間隙S1、S2を設けているため、前記外縁部34と前記大径部22とが接触することがなく、比較的薄厚な前記固定側基板部28が前記リアハウジング14からの影響によって変形してしまうのが防止される。
またさらに、固定側基板部28における外縁部34の少なくとも一部を、未加工の素材面とすることにより、前記外縁部34とリアハウジング14の大径部22との間に設けられた第1及び第2間隙S1、S2によって両者が接触することがないため、該外縁部34には高い精度が不要であり、外縁部34に対する加工をなくすことで製造コスト及び製造工程の削減を図ることが可能となる。
また、固定スクロール18の嵌挿部36において、ガス吐出室26側となる端面に凹部46を形成し、該凹部46の内部に吐出弁48の着座する着座面50を形成すると共に、前記固定側基板部28側(矢印A方向)となる嵌挿部36の端部(基端)を、前記固定スクロール18の軸方向において前記着座面50に対してガス吸入室27側(矢印A方向)へとオフセットして配置することにより、最も圧縮ガスの圧力が高くなるガス吐出室26及び吐出ポート近傍に対して、固定側基板部28を離間させることができる。そのため、ガス吐出室26から固定側基板部28に付与される圧縮ガスによる圧力を低減し、それに伴って、薄厚化させることができる。その結果、固定スクロール18において、ガス吐出室26近傍の剛性を確保しつつ、固定側基板部28の軽量化を図ることが可能となる。
一方、図4に示される変形例に係るスクロール型圧縮機120のように、固定スクロール122における嵌挿部124において、凹部126の着座面128に対してシールリング54をガス吸入室27側(矢印A方向)に配置するようにしてもよい。換言すれば、シールリング54は、凹部126の着座面128に対して固定側基板部28側(矢印A方向)にオフセットして配置される。
詳細には、シールリング54の断面中心Pが着座面128に対して軸方向に沿ったガス吸入室27側(矢印A方向)に配置される。
このような構成とすることにより、固定スクロール122における嵌挿部124の凹部126と軸方向に重複せず、凹部126が設けられる部位より剛性の高いガス吸入室27側にシールリング54を配置できるため、前記シールリング54を確実にリアハウジング14における小径部24の内周面24aに当接させ、ガス吐出室26からの圧縮流体の漏出を確実に防止することが可能となる。
なお、本発明に係るスクロール型圧縮機は、上述の実施の形態に限らず、本発明の要旨を逸脱することなく、種々の構成を採り得ることはもちろんである。
10、120…スクロール型圧縮機 12…フロントハウジング
14…リアハウジング 18、122…固定スクロール
20…可動スクロール 22…大径部
24…小径部 26…ガス吐出室
27…ガス吸入室 28…固定側基板部
30…固定側渦巻壁 32…圧縮ガス導出孔
34…外縁部 36、124…嵌挿部
46、126…凹部 48…吐出弁
50、128…着座面 54…シールリング
78…ブッシュ 84…ガス圧縮室
94…回転シャフト

Claims (6)

  1. ハウジングと、該ハウジング内に設けられる固定スクロールと、該固定スクロールと噛み合わされる可動スクロールとを有し、前記固定スクロールによって前記ハウジング内における吸入室と吐出室とを分離するスクロール型圧縮機において、
    前記ハウジングには、大径部と、該大径部に対して内周径の小さな小径部とを有し、前記固定スクロールは、前記大径部内に配置される基板部と、前記小径部に嵌合される嵌挿部とを有し、
    前記吸入室と前記吐出室との間を封止するシール部材が、前記嵌挿部の外周面と前記小径部の内周面との間に設けられることを特徴とするスクロール型圧縮機。
  2. 請求項1記載のスクロール型圧縮機において、
    前記基板部における外縁部の軸方向寸法が、前記嵌挿部の軸方向寸法に対して小さく設定されることを特徴とするスクロール型圧縮機。
  3. 請求項1又は2記載のスクロール型圧縮機において、
    前記基板部における外縁部と前記ハウジングとの間に間隙を有することを特徴とするスクロール型圧縮機。
  4. 請求項3記載のスクロール型圧縮機において、
    前記外縁部は、少なくとも一部が未加工の素材面であることを特徴とするスクロール型圧縮機。
  5. 請求項1〜4のいずれか1項に記載のスクロール型圧縮機において、
    前記嵌挿部には、前記吐出室側となる軸方向端面に凹部が形成され、前記凹部内に前記吐出室への圧縮ガスの吐出状態を切り換える吐出弁を設け、前記嵌挿部の基端が、前記凹部内に形成され前記吐出弁の着座する着座面に対して軸方向に沿って前記吸入室側にオフセットして配置されることを特徴とするスクロール型圧縮機。
  6. 請求項5記載のスクロール型圧縮機において、
    前記シール部材の断面中心は、前記吐出室に設けられ前記基板部に形成された吐出弁の着座面に対して前記吸入室側に軸方向にオフセットして配置されることを特徴とするスクロール型圧縮機。
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