JP2014189632A - 電子線硬化性樹脂組成物、リフレクター用樹脂フレーム、リフレクター、半導体発光装置、成形体の製造方法、及び半導体発光装置の製造方法 - Google Patents

電子線硬化性樹脂組成物、リフレクター用樹脂フレーム、リフレクター、半導体発光装置、成形体の製造方法、及び半導体発光装置の製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】成形体とした場合においても優れた耐熱変形性を発揮し得る電子線硬化性樹脂組成物、当該樹脂組成物を用いたリフレクター用樹脂フレーム、リフレクター、半導体発光装置、及び当該樹脂組成物を用いた成形体の製造方法を提供する。
【解決手段】オレフィン樹脂と架橋処理剤とを含み、架橋処理剤が飽和もしくは不飽和の環構造を有し、少なくとも1つの環を形成する原子のうち少なくとも1つの原子が、アリル基、メタリル基、連結基を介したアリル基、及び連結基を介したメタリル基のいずれかのアリル系置換基と結合してなり、前記電子線硬化性樹脂組成物の特定の測定条件で測定した270℃での貯蔵弾性率(E´)が0.1×108〜5.5×108Paである電子線硬化性樹脂組成物、当該樹脂組成物を用いたリフレクター用樹脂フレーム、リフレクター、半導体発光装置、及び当該樹脂組成物を用いた成形体の製造方法である。
【選択図】図1

Description

本発明は、電子線硬化性樹脂組成物、リフレクター用樹脂フレーム、リフレクター、半導体発光装置、成形体の製造方法、及び半導体発光装置の製造方法に関する。
従来、電子部品を基板等に実装させる方法として、所定の場所に予め半田が点着された基板上に電子部品を仮固定した後、この基板を赤外線、熱風等の手段により一般的には220〜270℃程度に加熱して溶融させた半田を用いて電子部品を固定する方法(リフロー法)が採用されている。この方法により基板表面における電子部品の実装密度を向上させることができる。
しかしながら、従来使用されてきた電子部品は耐熱性が十分とは言えず、特に上記の赤外線等の加熱によるリフロー工程においては、部品表面の温度が局部的に高くなり変形が生じる等の問題があり、より耐熱性(特に、耐熱変形性)に優れた樹脂組成物及び電子部品が望まれていた。
また、半導体発光装置の一つであるLED素子は、小型で長寿命であり、省電力性に優れることから、表示灯等の光源として広く利用されている。そして近年では、より輝度の高いLED素子が比較的安価に製造されるようになったことから、蛍光ランプ及び白熱電球に替わる光源としての利用が検討されている。このような光源に適用する場合、大きな照度を得るために、表面実装型LEDパッケージ、即ち、アルミニウム等の金属製の基板(LED実装用基板)上に複数のLED素子を配置し、各LED素子の周りに光を所定方向に反射させるリフレクター(反射体)を配設する方式が多用されている。
しかし、LED素子は発光時に発熱を伴うため、このような方式のLED照明装置では、LED素子の発光時の温度上昇によりリフレクターが劣化してその反射率が低下することで輝度が低下し、LED素子の短寿命化等を招くこととなる。従って、リフレクターには耐熱性が要求されることとなる。
上記耐熱性の要求に応えるべく、例えば特許文献1では、ポリアリールエーテルスルホン、少なくとも部分的に芳香族のポリアミド、ポリアミドイミド、液晶ポリマー、ポリイミド、ポリエーテルイミド、ポリアリールエーテルケトン、及びポリフェニレンスルフィドからなる群から選択される重縮合ポリマー、白色顔料、黒色顔料を含むポリマー組成物が提案されている。
また、特許文献2では、(A)エポキシ樹脂、(B)硬化剤、(C)硬化触媒、(D)無機充填剤、(E)白色顔料、(F)添加剤及び(G)離型剤を含む熱硬化性光反射用樹脂組成物が提案されている。
特表2006−503160号公報 特開2009−149845号公報
しかし、特許文献1に記載の樹脂組成物については、170℃で3時間における短時間での反射率の評価であり、250℃以上の高温化における耐熱性が良好な結果になることは分からない。また特許文献2では、成形の際に、樹脂組成物を90秒もの長い間、加熱硬化し、さらに150℃で2時間も後硬化させる必要があり、生産性に問題がある。
また上記の特許文献のいずれの樹脂組成物も、耐熱変形性についての検討がなされていない。
以上から、本発明は、成形体とした場合においても優れた耐熱変形性を発揮し得る電子線硬化性樹脂組成物、当該樹脂組成物を用いたリフレクター用樹脂フレーム、リフレクター、半導体発光装置、当該樹脂組成物を用いた成形体の製造方法及び半導体発光装置の製造方法を提供することを目的とする。
本発明者は、上記目的を達成するために鋭意研究を重ねた結果、下記の発明により当該目的を達成できることを見出した。すなわち、本発明は下記の通りである。
[1] オレフィン樹脂と架橋処理剤とを含む電子線硬化性樹脂組成物であって、前記架橋処理剤が飽和もしくは不飽和の環構造を有し、少なくとも1つの環を形成する原子のうち少なくとも1つの原子が、アリル基、メタリル基、連結基を介したアリル基、及び連結基を介したメタリル基のいずれかのアリル系置換基と結合してなり、前記電子線硬化性樹脂組成物の硬化物の270℃での貯蔵弾性率(E´)が0.1×108〜5.5×108Paである電子線硬化性樹脂組成物。
[2] 前記架橋処理剤の1つの環を形成する原子のうち少なくとも2つの原子が、それぞれ独立に、前記アリル系置換基と結合してなる[1]に記載の電子線硬化性樹脂組成物。
[3] 前記架橋処理剤の環が6員環であり当該環を形成する原子のうちの少なくとも2つの原子が、それぞれ独立に、前記アリル系置換基と結合してなり、1つのアリル系置換基が結合した原子に対して、他のアリル系置換基がメタ位の原子に結合してなる[2]に記載の電子線硬化性樹脂組成物。
[4] 前記架橋処理剤が下記式(1)で表される[1]〜[3]のいずれかに記載の電子線硬化性樹脂組成物。
Figure 2014189632
(式(1)中、R1〜R3はそれぞれ独立に、アリル基、メタリル基、エステル結合を介したアリル基、及びエステル結合を介したメタリル基のいずれかのアリル系置換基である。)
[5] 前記架橋処理剤が下記式(2)で表される[1]〜[3]のいずれかに記載の電子線硬化性樹脂組成物。
Figure 2014189632
(式(2)中、R1〜R3はそれぞれ独立に、アリル基、メタリル基、エステル結合を介したアリル基、及びエステル結合を介したメタリル基のいずれかのアリル系置換基である。)
[6] 白色顔料、及び/又は白色顔料以外の粒子状又は繊維状の無機材料を含む[1]〜[5]のいずれかに記載の電子線硬化性樹脂組成物。
[7] 白色顔料以外の粒子状又は繊維状の無機材料を含み、前記無機材料がシリカ粒子、及び/又はガラス繊維である[6]に記載の電子線硬化性樹脂組成物。
[8] 分散剤が配合されてなる[1]〜[5]のいずれかに記載の電子線硬化性樹脂組成物。
[9] [1]〜[8]のいずれかに記載の電子線硬化性樹脂組成物の硬化物が用いられたリフレクター用樹脂フレーム。
[10] 厚さが0.1〜3.0mmである[9]に記載のリフレクター用樹脂フレーム。
[11] [1]〜[8]のいずれかに記載の電子線硬化性樹脂組成物の硬化物が用いられたリフレクター。
[12] 光半導体素子と、該光半導体素子の周りに設けられ、該光半導体素子からの光を所定方向に反射させるリフレクターとを基板上に有し、前記リフレクターの光反射面の少なくとも一部が[1]〜[8]のいずれかに記載の電子線硬化性樹脂組成物の硬化物からなる半導体発光装置。
[13] [1]〜[8]のいずれかに記載の電子線硬化性樹脂組成物に対し、射出温度200〜400℃、金型温度20〜150℃で射出成形する射出成形工程と、射出成形工程の前又は後に、電子線照射処理を施す電子線照射工程を含む成形体の製造方法。
[14] 光半導体素子と、前記光半導体素子の周りに設けられ、前記光半導体素子からの光を所定方向に反射させるリフレクターとを基板上に有する半導体発行装置の製造方法であって、[1]〜[8]のいずれかに記載の電子線硬化性樹脂組成物の硬化物が前記リフレクターの光反射面の少なくとも一部に用いられており前記リフレクターを、前記基板上に、溶融させた半田を用いて固定する半導体発光装置の製造方法。
本発明によれば、成形体とした場合においても優れた耐熱変形性を発揮し得る電子線硬化性樹脂組成物、当該樹脂組成物を用いたリフレクター用樹脂フレーム、リフレクター、半導体発光装置、当該樹脂組成物を用いた成形体の製造方法及び半導体発光装置の製造方法を提供することができる。
本発明の半導体発光装置の一例を示す概略断面図である。 本発明の半導体発光装置の一例を示す概略断面図である。
[1.電子線硬化性樹脂組成物]
本発明の電子線硬化性樹脂組成物は、オレフィン樹脂と特定の架橋処理剤とを含んでなり、その電子線硬化性樹脂組成物の以下の測定条件で測定した270℃での貯蔵弾性率(E´)を0.1×108〜5.5×108Paの範囲とした。
貯蔵弾性率(E´)の測定条件:JIS K7244−1及び7244−4に準拠し、電子線硬化性樹脂組成物を架橋硬化して製膜した幅10mm、厚さ15μmのシートをクランプ間距離10mm、開始温度25℃、終了温度400℃、昇温速度5℃/分、測定周波数1Hzにて測定する。
上記の270℃での貯蔵弾性率(E´)が5.5×108Paよりも大きいと、電子部品の基板への実装における高熱処理において、部品表面の変形(ひび割れなど)が生じやすくなるなどの問題がある。また一方で、270℃での貯蔵弾性率(E´)が0.1×108Paより小さいと、リフレクターで用いた際、反射率が低下しやすくなるなどの問題がある。
オレフィン樹脂としては、例えば、ノルボルネン誘導体を開環メタセシス重合させた樹脂あるいはその水素添加、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリメチルペンテン等が挙げられる。なかでも、ポリメチルペンテンが好ましい。
オレフィン樹脂の中で、ポリメチルペンテンは屈折率が1.46とシリカ粒子の屈折率に非常に近いため、混合した際でも透過率や反射率等の光学特性の阻害を抑えることが可能である。かかる点を考慮すると、例えば、半導体発光装置のリフレクターとして使用するには好適である。
しかし、リフロー工程における耐熱性に対しては、十分でない場合があった。この問題に対し本発明では、特定の架橋処理剤をポリメチルペンテンに含有させ電子線を照射させることで、リフロー工程においても十分な耐熱性を発揮し得る樹脂組成物とすることができた。これにより、リフレクターとした際にも樹脂の融解によるリフレクターの変形を防ぐことができる。
ポリメチルペンテンは融点が232℃と高く、加工温度の280℃程度でも分解せずに分解温度が300℃近辺という特性を有する。一方、このような特性を有する有機過酸化物や光重合開始剤は一般には存在しないので、有機過酸化物による架橋や紫外光による架橋は不可能である。
また、ポリメチルペンテンに対して電子線を照射(例えば、吸収線量:200kGy)しても架橋と同時に分子鎖の切断が進行するため、樹脂単体では有効な架橋は起こり難い。しかし、本発明に係る架橋処理剤を含有させることにより、電子線照射によって有効に架橋反応が起こるため、リフロー工程においても樹脂の溶解による変形を防ぐことができるようになる。
このような架橋処理剤は、飽和もしくは不飽和の環構造を有し、少なくとも1つの環を形成する原子のうち少なくとも1つの原子が、アリル基、メタリル基、連結基を介したアリル基、及び連結基を介したメタリル基のいずれかのアリル系置換基と結合してなる構造を有する。かかる構造を有する架橋処理剤を含有することで、良好な電子線硬化性を発揮し、優れた耐熱性を有する樹脂組成物とすることができる。
飽和もしくは不飽和の環構造としては、シクロ環、ヘテロ環、芳香環等が挙げられる。環構造を形成する原子の数は、3〜12であることが好ましく、5〜8であることがより好ましく、6員環であることがさらに好ましい。
また、本発明に係る架橋処理剤の分子量は、1000以下であることが好ましく、500以下であることがより好ましく、300以下であることがさらに好ましい。分子量が1000以下であることで、樹脂組成中の分散性が低くなることを防ぎ、電子線照射による有効な架橋反応を起こすことが可能となる。
また、環構造の数は1〜3であることが好ましく、1又は2であることがより好ましく、1であることがさらに好ましい。
架橋処理剤の融点は、使用するオレフィン樹脂の融点以下であることが好ましく、例えば200℃以下であることが好ましい。
上記のような架橋処理剤であれば、加工時に流動性に優れるため、熱可塑性樹脂の加工温度を低下させ熱負荷を軽減したり、加工時の摩擦を軽減したり、無機成分の充填量を増やすことができる。
ここで、本発明に係る架橋処理剤における連結基としては、エステル結合、エーテル結合、アルキレン基、(ヘテロ)アリーレン基等が挙げられる。環を形成する原子のうちアリル系置換基と結合しない原子は、水素、酸素、窒素等が結合した状態、又は種々の置換基が結合した状態となっている。
本発明に係る架橋処理剤は、当該架橋処理剤の1つの環を形成する原子のうち少なくとも2つの原子が、それぞれ独立に、アリル系置換基と結合してなることが好ましい。また環構造が6員環である場合、当該環を形成する原子のうちの少なくとも2つの原子が、それぞれ独立に、アリル系置換基と結合してなり、1つのアリル系置換基が結合した原子に対して、他のアリル系置換基がメタ位の原子に結合していることが好ましい。
さらに本発明に係る架橋処理剤は、下記式(1)又は(2)で表されることが好ましい。
Figure 2014189632
(式(1)中、R1〜R3はそれぞれ独立に、アリル基、メタリル基、エステル結合を介したアリル基、及びエステル結合を介したメタリル基のいずれかのアリル系置換基である。)
Figure 2014189632
(式(2)中、R1〜R3はそれぞれ独立に、アリル基、メタリル基、エステル結合を介したアリル基、及びエステル結合を介したメタリル基のいずれかのアリル系置換基である。)
上記式(1)で表される架橋処理剤としてはトリアリルイソシアヌレート、メチルジアリルイソシアヌレート、ジアリルモノグリシジルイソシアヌル酸、モノアリルジグリシジルイソシアヌレート、トリメタリルイソシアヌレート等が挙げられる。
上記式(2)で表される架橋処理剤としてはオルトフタル酸のジアリルエステル、イソフタル酸のジアリルエステル等が挙げられる。
本発明に係る架橋処理剤は、ポリメチルペンテン100質量部に対して15質量部超で40質量部以下配合されており、15〜30質量部配合されてなることが好ましく、16〜20質量部配合されてなることがより好ましい。15質量部超で40質量部以下配合されてなることで、ブリードアウトすることなく架橋を効果的に進行させることができる。
ポリメチルペンテン樹脂としては4−メチルペンテン−1の単独重合体が好ましいが、4−メチルペンテン−1と他のα−オレフィン、例えばエチレン、プロピレン、1−ブテン、1−ペンテン、1−ヘキセン、1−オクテン、1−デセン、1−ドデセン、1−テトラデセン、1−オクタデセン、1−エイコセン、3−メチル−1−ブテン、3−メチル−1−ペンテン等の炭素数2ないし20のα−オレフィンとの共重合体で、4−メチル−1−ペンテンを90モル%以上含む4−メチルペンテン−1を主体とした共重合体でもよい。
4−メチルペンテン−1の単独重合体の分子量はゲルパーミッションクロマトグラフィーで測定したポリスチレン換算の重量平均分子量Mwが1,000以上、特に5,000以上が好ましい。
本発明の電子線硬化性樹脂組成物においては、白色顔料を含むことが好ましい。白色顔料を含むことで、リフレクター等の用途に供することができる。
本発明に係る白色顔料としては、酸化チタン、硫化亜鉛、酸化亜鉛、硫化バリウム、チタン酸カリウム等を単独もしくは混合して使用することが可能で、なかでも酸化チタンが好ましい。
白色顔料の含有量は、オレフィン樹脂100質量部に対し、100〜500質量部とすることが好ましく、150〜400質量部であることがより好ましい。100質量部以上500質量部以下とすることで、製品性能(例、リフレクターの光反射率、強度、成形反り)が良好に維持することができる。また、無機成分が多く加工ができない、または加工できても成形状態が悪く、ボソボソで製品性能(例、リフレクターの光反射率)が低下してしまったりすることを防ぐことができる。
白色顔料の平均粒径は成形性を考慮し、かつ高い反射率を得る観点から一次粒度分布において0.10〜0.50μmであることが好ましく、0.10〜0.40μmであることがより好ましく、0.21〜0.25μmであることがさらに好ましい。平均粒径は、レーザー光回折法による粒度分布測定における質量平均値D50として求めることができる。
また、白色顔料以外の粒子状又は繊維状の無機材料を含むことが好ましい。この白色顔料以外の無機材料としては、通常、熱可塑性樹脂組成物及びエポキシ樹脂、アクリル樹脂、シリコーン樹脂のような熱硬化樹脂組成物に配合されるものを単独もしくは混合して、使用することができる。無機材料の粒径は特に限定されるものではない。
具体的には、シリカ粒子、ガラス繊維等が挙げられる。このような電子線硬化性樹脂組成物は、特にリフレクター用に好適である。
本発明に係る無機材料は、通常熱可塑性樹脂組成物及びエポキシ樹脂、アクリル樹脂、シリコーン樹脂のような熱硬化樹脂組成物に配合されるものを単独もしくは混合して、使用することができる。
無機材料の含有量は、オレフィン樹脂100質量部に対し、10〜300質量部であることが好ましく、30〜200質量部であることがより好ましく、50〜120質量部であることがさらに好ましい。
本発明の電子線硬化性樹脂組成物は、既述のオレフィン樹脂及び架橋処理剤と、必要に応じて、シリカ粒子、ガラス繊維等の少なくともいずれかの無機材料と、白色顔料とを既述のような所定比で混合して作製することができる。混合方法としては、2本ロールあるいは3本ロール、ホモジナイザー、プラネタリーミキサー等の撹拌機、ポリラボシステムやラボプラストミル等の溶融混練機等の公知の手段を適用することができる。これらは常温、冷却状態、加熱状態、常圧、減圧状態、加圧状態のいずれで行ってもよい。
なお、本発明の効果を損なわない限り、種々の添加剤を含有させることができる。例えば、樹脂組成物の性質を改善する目的で、種々のウィスカー、シリコーンパウダー、熱可塑性エラストマー、有機合成ゴム、脂肪酸エステル、グリセリン酸エステル、ステアリン酸亜鉛、ステアリン酸カルシウム等の内部離型剤や、ベンゾフェノン系、サリチル酸系、シアノアクリレート系、イソシアヌレート系、シュウ酸アニリド系、ベンゾエート系、ヒンダートアミン系、ベンゾトリアゾール系、フェノール系等の酸化防止剤や、ヒンダードアミン系、ベンゾエート系等の光安定剤といった添加剤を配合することができる。
また、シランカップリング剤のような分散剤を配合することができる。
シランカップリング剤としては、例えば、ヘキサメチルジシラザン等のジシラザン;環状シラザン;トリメチルシラン、トリメチルクロルシラン、ジメチルジクロルシラン、メチルトリクロルシラン、アリルジメチルクロルシラン、トリメトキシシラン、ベンジルジメチルクロルシラン、メチルトリメトキシシラン、メチルトリエトキシシラン、イソブチルトリメトキシシラン、ジメチルジメトキシシラン、ジメチルジエトキシシラン、トリメチルメトキシシラン、ヒドロキシプロピルトリメトキシシラン、フェニルトリメトキシシラン、n−ブチルトリメトキシシラン、n−ヘキサデシルトリメトキシシラン、n−オクタデシルトリメトキシシラン、ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、γ−メタクリルオキシプロピルトリメトキシシラン、及びビニルトリアセトキシシラン等のアルキルシラン化合物;γ−アミノプロピルトリエトキシシラン、γ−(2−アミノエチル)アミノプロピルトリメトキシシラン、γ−(2−アミノエチル)アミノプロピルメチルジメトキシシラン、N−フェニル−3−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−(2−アミノエチル)3−アミノプロピルトリメトキシシラン、及びN−β−(N−ビニルベンジルアミノエチル)−γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、ヘキシルトリメトキシシラン等のアミノシラン化合物;等が挙げられる。
本発明の電子線硬化性樹脂組成物を用いることで、種々の成形体を成形することができ、より厚みの薄い成形体(例えば、リフレクター)を作製することもできる。
このような成形体は、本発明の成形方法により製造することが好ましい。すなわち、本発明の電子線硬化性樹脂組成物に対し、シリンダー温度200〜400℃、金型温度20〜150℃で射出成形する射出成形工程と、射出成形工程の前又は後に、電子線照射処理を施す電子線照射工程を含む成形方法により作製することが好ましい。
なお、成形性を損なわない限りは、電子線照射による架橋反応は成形前に行うことができる。
電子線の加速電圧については、用いる樹脂や層の厚みに応じて適宜選定し得る。例えば、厚みが1mm程度の成型物の場合は通常加速電圧250〜3000kV程度で未硬化樹脂層を硬化させることが好ましい。なお、電子線の照射においては、加速電圧が高いほど透過能力が増加するため、基材として電子線により劣化する基材を使用する場合には、電子線の透過深さと樹脂層の厚みが実質的に等しくなるように、加速電圧を選定することにより、基材への余分の電子線の照射を抑制することができ、過剰電子線による基材の劣化を最小限にとどめることができる。また、電子線を照射する際の吸収線量は樹脂組成物の組成により適宜設定されるが、樹脂層の架橋密度が飽和する量が好ましく、照射線量は50〜600kGyであることが好ましい。
さらに、電子線源としては、特に制限はなく、例えばコックロフトワルトン型、バンデグラフト型、共振変圧器型、絶縁コア変圧器型、あるいは直線型、ダイナミトロン型、高周波型などの各種電子線加速器を用いることができる。
以上のような本発明の電子線硬化性樹脂組成物は、基材上に塗布し硬化させた複合材料や電子線硬化性樹脂組成物の硬化物として種々の用途に適用することができる。例えば、耐熱性絶縁膜、耐熱性離型シート、耐熱性透明基材、太陽電池の光反射シートやLEDを始めとした照明やテレビ用の光源のリフレクターとして適用することができる。
[2.リフレクター用樹脂フレーム]
本発明のリフレクター用樹脂フレームは既述の本発明の電子線硬化性樹脂組成物を成形した硬化物が用いられている。具体的には、本発明の電子線硬化性樹脂組成物をペレットとし、射出成形により所望の形状の樹脂フレームとすることで、本発明のリフレクター用樹脂フレームが製造される。リフレクター用樹脂フレームの厚さは0.1〜3.0mmであることが好ましく、0.1〜1.0mmであることがより好ましく、0.1〜0.8mmであることがさらに好ましい。
本発明の電子線硬化性樹脂組成物においては、例えばガラス繊維を用いて作製した樹脂フレームに比べてより厚みの小さい樹脂フレームを作製することができる。具体的には0.1〜3.0mmの厚みの樹脂フレームを作製することができる。また、このようにして成形してなる本発明のリフレクター用樹脂フレームは、厚みを小さくしても、ガラス繊維等のフィラーを含むことに起因する反りの発生がないため、形態安定性や取り扱い性にも優れる。
本発明のリフレクター用樹脂フレームは、これにLEDチップを載せてさらに公知の封止剤により封止を行い、ダイボンディングを行なって所望の形状にすることで、半導体発光装置とすることができる。なお、本発明のリフレクター用樹脂フレームは、リフレクターとして作用するが、半導体発光装置を支える枠としても機能している。
[3.リフレクター]
本発明のリフレクターは、既述の本発明の電子線硬化性樹脂組成物を硬化した硬化物が用いられている。
当該リフレクターは、後述する半導体発光装置と組み合わせて用いてよいし、他の材料からなる半導体発光装置(LED実装用基板)と組み合わせて用いてもよい。
本発明のリフレクターは、主として、半導体発光装置のLED素子からの光をレンズ(出光部)の方へ反射させる作用を有する。リフレクターの詳細については、本発明の半導体発光装置に適用されるリフレクター(後述するリフレクター12)と同じであるためここでは省略する。
[4.半導体発光装置]
本発明の半導体発光装置は、図1に例示するように、光半導体素子(例えばLED素子)10と、この光半導体素子10の周りに設けられ、光半導体素子10からの光を所定方向に反射させるリフレクター12とを基板14上に有してなる。そして、リフレクター12の光反射面の少なくとも一部(図1の場合は全部)が既述の本発明のリフレクター組成物の硬化物で構成されてなる。
光半導体素子10は、放射光(一般に、白色光LEDにおいてはUV又は青色光)を放出する、例えば、AlGaAs、AlGaInP、GaP又はGaNからなる活性層を、n型及びp型のクラッド層により挟んだダブルヘテロ構造を有する半導体チップ(発光体)であり、例えば、一辺の長さが0.5mm程度の六面体の形状をしている。そして、ワイヤーボンディング実装の形態の場合には、リード線16を介して不図示の電極(接続端子)に接続されている。
リフレクター12の形状は、レンズ18の端部(接合部)の形状に準じており、通常、角形、円形、楕円形等の筒状又は輪状である。図1の概略断面図においては、リフレクター12は、筒状体(輪状体)であり、リフレクター12のすべての端面が基板14の表面に接触、固定されている。
なお、リフレクター12の内面は、光半導体素子10からの光の指向性を高めるために、テーパー状に上方に広げられていてもよい(図1参照)。
また、リフレクター12は、レンズ18側の端部を、当該レンズ18の形状に応じた形に加工された場合には、レンズホルダーとしても機能させることができる。
リフレクター12は、図2に示すように、光反射面側だけを本発明の電子線硬化性樹脂組成物からなる光反射層12aとしてもよい。この場合、光反射層12aの厚さは、熱抵抗を低くする等の観点から、500μm以下とすることが好ましく、300μm以下とすることがより好ましい。光反射層12aが形成される部材12bは、公知の耐熱性樹脂で構成することができる。
既述のようにリフレクター12上にはレンズ18が設けられているが、これは通常樹脂製であり、目的、用途等により様々な構造が採用され、着色されることもある。
基板14とリフレクター12とレンズ18とで形成される空間部は、透明封止部であってよいし、必要により空隙部であってもよい。この空間部は、通常、透光性及び絶縁性を与える材料等が充填された透明封止部であり、ワイヤーボンディング実装において、リード線16に直接接触することにより加わる力、及び、間接的に加わる振動、衝撃等により、光半導体素子10との接続部、及び/又は、電極との接続部からリード線16が外れたり、切断したり、短絡したりすることによって生じる電気的な不具合を防止することができる。また、同時に、湿気、塵埃等から光半導体素子10を保護し、長期間に渡って信頼性を維持することができる。
この透光性及び絶縁性を与える材料(透明封止剤組成物)としては、通常、シリコーン樹脂、エポキシシリコーン樹脂、エポキシ系樹脂、アクリル系樹脂、ポリイミド系樹脂、ポリカーボネート樹脂等が挙げられる。これらのうち、耐熱性、耐候性、低収縮性及び耐変色性の観点から、シリコーン樹脂が好ましい。
以下に、図1に示す半導体発光装置の製造方法の一例について説明する。
まず、上記本発明の電子線硬化性樹脂組成物を、所定形状のキャビティ空間を備える金型を用いたトランスファー成形、圧縮成形、射出成形等により、所定形状のリフレクター12に成形する。その後、別途、準備した光半導体素子10、電極及びリード線16を、接着剤又は接合部材により基板14に固定し、さらにリフレクター12を基板14上に固定する。
リフレクター12を基板上に固定する方法は、溶融させた半田を用いておこなうことが好ましい。より具体的には、基板上に半田を設けておき、その半田上にリフレクターを載せてから、一般的な半田の溶融温度である220〜270℃に加熱して、半田を溶融させて基板上にリフレクターを固定するリフロー方式の方法である。
上記の半田を用いた方法で使用する半田は、例えばフラックスなどを含むペースト状組成物中に微細な半田粒を分散させたものであり、周知のものが使用できる。
上記の溶融させた半田を用いて固定する方法では、リフレクターの光反射面の少なくとも一部が、本発明で規定した特定の測定条件で測定した270℃での貯蔵弾性率(E´)が0.1×108〜5.5×108Paである電子線硬化性樹脂組成物の硬化物からなるものにしたので、部品表面に変形が生じる等を防止でき、耐熱変形性に優れた半導体発光装置が得られる。
なお、光半導体素子も、リフレクターと同様に、リフロー方式の方法で固定することができる。
基板上にリフレクター及び光半導体素子を固定した後、基板14及びリフレクター12により形成された凹部に、シリコーン樹脂等を含む透明封止剤組成物を注入し、加熱、乾燥等により硬化させて透明封止部とする。その後、透明封止部上にレンズ18を配設して、図1に示す半導体発光装置が得られる。
なお、透明封止剤組成物が未硬化の状態でレンズ18を載置してから、組成物を硬化させてもよい。
次に、本発明を実施例によりさらに詳細に説明するが、本発明はこれらの例によってなんら限定されるものではない。
なお、本実施例1〜5及び比較例1〜2において使用した材料は下記の通りである。
(A)樹脂
・樹脂(1)
ポリメチルペンテン樹脂 :TPX RT18(三井化学(株)製)
・樹脂(2)
ポリフタルアミド樹脂:ジェネスタTA112((株)クラレ製)
(B)架橋処理剤
架橋処理剤については下記の通りである。また、下記架橋処理剤の構造ついては、下記表1及び化学式に示す。
・架橋処理剤1
TAIC(トリアリルイソシアヌレート) 日本化成社製
Figure 2014189632
表1中の構造を示す式(1)は下記の通りである。
Figure 2014189632
(C)白色顔料
酸化チタン粒子 :PF−691(石原産業(株)製 ルチル型構造 平均粒径0.21μm)
(D)無機材料
・ガラス繊維:PF70E−001(日東紡(株)製、繊維長70μm)
(E)添加剤
・シランカップリング剤(1):KBM−303(信越化学(株)製)
・シランカップリング剤(2):KBM−3063(信越化学(株)製)
・離型剤 :SZ−2000(堺化学(株)製)
・酸化防止剤(1) :IRGANOX1010(BASF・ジャパン(株)製)
・酸化防止剤(2) :IRGAFOS168(BASF・ジャパン(株)製)
[実施例1〜5、比較例1〜2]
下記表2−1〜表2−2に示すように各種材料を配合、混練し、樹脂組成物を得た。
なお、樹脂組成物は、各種材料を配合し、押出機(日本プラコン(株) MAX30:ダイス径3.0mm)とペレタイザー((株)東洋精機製作所 MPETC1)を用いて行い、樹脂組成物を得た。
これらの組成物につき、250℃、30秒、20MPaの条件で、19(±1)mm×5(±0.1)mm×厚さ0.55(±0.1)mmにプレス成形し、成形体(1)を作製した。
また、上記で得た樹脂組成物を射出成形機ソディックTR40ERソディック(プリプラ式)を用いて、銀メッキフレーム(厚さ:250μm)上に厚み:700μm、外形寸法:35mm×35mm、開口部:2.9mm×2.9mmとなるよう成形しリフレクター用樹脂フレーム成形体(2)を得た。射出成形機条件は、シリンダー温度:260℃、金型温度:70℃、射出速度:200mm/sec、保圧力:100MPa、保圧時間:1sec、冷却時間:15secとした。
これらの成形体(1)及び(2)に、加速電圧を800kVで0〜600kGyの吸収線量にて電子線を照射した。これらの下記諸特性を評価した。結果を下記表2−1〜表2−2に示す。但し、各例の試料の電子線照射条件の吸収線量は下記表2−1〜表2−2に示す。
(評価1)
・貯蔵弾性率
成形体(1)の試料を、RSAIII(TA INSTRUMENTS製)により、測定温度25〜400℃、昇温速度5℃/分、測定周波数1Hzで、Strain 0.1%の条件にて測定した。270℃での貯蔵弾性率を下記表2−1〜表2−4に示す。
(評価2)
・リフロー耐熱
成形体(2)の試料を、表面温度265℃に設定したホットプレート上で20秒間加熱し、変形の有無を寸法変化率(縦方向の変化率と横方向の変化率の和)より評価した。結果を下記表2−1〜表2−2に示す。上記の成形体(2)の試料を、265℃で20秒間放置することは、加熱して半田を溶融させて電子部品を固定するなどの電子部品の基板への実装における高熱処理を想定した条件である。
(評価3)
・ひび割れ
成形体(2)の試料を、表面温度265℃に設定したホットプレート上で20秒間加熱し、変形の有無を、表面におけるひび割れの有無を目視にて調べた。結果を下記表2−1〜表2−2に示す。上記の成形体(2)の試料を、265℃で20秒間放置することは、加熱して半田を溶融させて電子部品を固定するなどの電子部品の基板への実装における高熱処理を想定した条件である。
(評価4)
・反射率(長期耐熱)
成形体(1)の試料を、265℃で20秒間放置した後で、波長230〜780nmにおける光反射率を反射率測定装置MCPD−9800(大塚電子(株))を使用して測定した。表2−1〜表2−2には、波長450nmの結果を示す。但し実施例1〜5及び比較例1〜2の樹脂組成物からなる成形体(1)の試料の265℃で20秒間放置前の光反射率は全て、92〜95%であった。上記の成形体(1)の試料を、265℃で20秒間放置することは、基板を加熱して半田を溶融させて電子部品を固定するなどの電子部品の基板への実装における高熱処理を想定した条件である。
Figure 2014189632
Figure 2014189632
上記実施例の結果から明らかなとおり、オレフィン樹脂と所定の架橋処理剤とを含む電子線硬化性樹脂組成物の270℃での貯蔵弾性率(E´)が0.1×108〜5.5×108Paの範囲となることで、成形体とした場合においても優れた耐熱変形性を発揮し得る樹脂組成物とすることができた。
以上から、本発明の樹脂組成物は、リフレクターや半導体発光装置用の反射材に有用であるといえる。
10・・・光半導体素子
12・・・リフレクター
14・・・基板
16・・・リード線
18・・・レンズ

Claims (14)

  1. オレフィン樹脂と架橋処理剤とを含む電子線硬化性樹脂組成物であって、
    前記架橋処理剤が飽和もしくは不飽和の環構造を有し、少なくとも1つの環を形成する原子のうち少なくとも1つの原子が、アリル基、メタリル基、連結基を介したアリル基、及び連結基を介したメタリル基のいずれかのアリル系置換基と結合してなり、
    前記電子線硬化性樹脂組成物の硬化物の270℃での貯蔵弾性率(E´)が0.1×108〜5.5×108Paである電子線硬化性樹脂組成物。
  2. 前記架橋処理剤の1つの環を形成する原子のうち少なくとも2つの原子が、それぞれ独立に、前記アリル系置換基と結合してなる請求項1に記載の電子線硬化性樹脂組成物。
  3. 前記架橋処理剤の環が6員環であり当該環を形成する原子のうちの少なくとも2つの原子が、それぞれ独立に、前記アリル系置換基と結合してなり、1つのアリル系置換基が結合した原子に対して、他のアリル系置換基がメタ位の原子に結合してなる請求項2に記載の電子線硬化性樹脂組成物。
  4. 前記架橋処理剤が下記式(1)で表される請求項1〜3のいずれか1項に記載の電子線硬化性樹脂組成物。
    Figure 2014189632
    (式(1)中、R1〜R3はそれぞれ独立に、アリル基、メタリル基、エステル結合を介したアリル基、及びエステル結合を介したメタリル基のいずれかのアリル系置換基である。)
  5. 前記架橋処理剤が下記式(2)で表される請求項1〜3のいずれか1項に記載の電子線硬化性樹脂組成物。
    Figure 2014189632
    (式(2)中、R1〜R3はそれぞれ独立に、アリル基、メタリル基、エステル結合を介したアリル基、及びエステル結合を介したメタリル基のいずれかのアリル系置換基である。)
  6. 白色顔料、及び/又は白色顔料以外の粒子状又は繊維状の無機材料を含む請求項1〜5のいずれか1項に記載の電子線硬化性樹脂組成物。
  7. 白色顔料以外の粒子状又は繊維状の無機材料を含み、前記無機材料がシリカ粒子、及び/又はガラス繊維である請求項6に記載の電子線硬化性樹脂組成物。
  8. 分散剤が配合されてなる請求項1〜7のいずれか1項に記載の電子線硬化性樹脂組成物。
  9. 請求項1〜8のいずれか1項に記載の電子線硬化性樹脂組成物の硬化物が用いられたリフレクター用樹脂フレーム。
  10. 厚さが0.1〜3.0mmである請求項9に記載のリフレクター用樹脂フレーム。
  11. 請求項1〜8のいずれか1項に記載の電子線硬化性樹脂組成物の硬化物が用いられたリフレクター。
  12. 光半導体素子と、該光半導体素子の周りに設けられ、該光半導体素子からの光を所定方向に反射させるリフレクターとを基板上に有し、
    前記リフレクターの光反射面の少なくとも一部が請求項1〜8のいずれか1項に記載の電子線硬化性樹脂組成物の硬化物からなる半導体発光装置。
  13. 請求項1〜8のいずれか1項に記載の電子線硬化性樹脂組成物に対し、射出温度200〜400℃、金型温度20〜150℃で射出成形する射出成形工程と、射出成形工程の前又は後に、電子線照射処理を施す電子線照射工程を含む成形体の製造方法。
  14. 光半導体素子と、前記光半導体素子の周りに設けられ、前記光半導体素子からの光を所定方向に反射させるリフレクターとを基板上に有する半導体発光装置の製造方法であって、
    請求項1〜8のいずれか1項に記載の電子線硬化性樹脂組成物の硬化物が前記リフレクターの光反射面の少なくとも一部に用いられており、
    前記リフレクターを、前記基板上に、溶融させた半田を用いて固定する半導体発光装置の製造方法。
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