JP2014188843A - カバーパネル、タッチパネルおよびタッチパネル一体型カバーパネルとこれらの製造方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】カバーパネル1を、光透過性基材2と、この光透過性基材2の少なくとも一部に位置する光散乱機能層層3とを有するものとし、光散乱機能層3は有機膜4と高屈折率膜5とが積層されたものであり有機膜4側が光透過性基材2側に位置しており、有機膜4は高屈折率膜5との界面が凹凸面4aとなっており、有機膜4の屈折率は高屈折率膜5の屈折率よりも小さく、光散乱機能層3のヘーズ値は10〜80の範囲であるように構成する。
【選択図】図1
Description
例えば、モバイル製品はその携帯性から様々な環境下で使用されており、特に屋外での使用頻度が高いものであり、太陽光のような外光が装置内部で反射されて発生する外光正反射光の影響によって、コントラストの低下や混色の発生等が生じ、表示品位が低下するとういう問題があった。
このような外光の影響を抑制するために、例えば、フラットディスプレイの前面板に円偏光板を配設すること(特許文献1)、円偏光板の代わりに着色層を設けること(特許文献2)、微粒子を含有する光散乱層を設けること(特許文献3)が提案されている。
円偏光板の代わりに着色層を使用した場合、フラットディスプレイからの光の利用効率は高いものの、色味等に影響が生じ表示品位が低下するという問題があった。
また、光散乱層により外光を適度に散乱させて反射光を抑制する場合、フラットディスプレイからの光の利用効率は良好であるものの、光散乱層により後方散乱光が発生し、表示が白くにごることによる表示品位の低下とういう問題があった。また、光散乱層に含有される微粒子の分散性が悪いと、外光の適度な散乱が得られず、このため光散乱層形成における工程管理が煩雑であるという問題もあった。
さらに、反射防止部材として、高屈折率層と低屈折率層とが交互に積層された多層フィルムが知られているが、見る角度により色づき(視野角依存)が発生するという問題があった。また、金型を使用した微細な凹凸構造(モスアイとも呼ばれる)は、外光の反射防止の点で優れるものの、製造コストが高いという問題があった。
本発明は、このような実情に鑑みてなされたものであり、入射した外光の正反射光を拡散し、また、後方散乱光の発生を抑制し、高コントラスト、高輝度の表示を可能とするカバーパネルと、外光反射が抑制され優れた視認性を可能とするタッチパネル、タッチパネル一体型カバーパネルと、これらの製造方法を提供することを目的とする。
本発明の他の態様として、前記有機膜の前記凹凸面の最大粗さ(Rmax)は、10μm以下であるような構成とした。
本発明の他の態様として、前記光散乱機能層の前記高屈折率膜上に平坦化層を備えるような構成とし、また、前記平坦化層の屈折率は前記高屈折率膜の屈折率よりも小さく、かつ、前記平坦化層の屈折率と前記有機膜の屈折率との差は±0.3以下であるような構成とした。
本発明の他の態様として、前記高屈折率膜の屈折率と前記有機膜の屈折率との差が0.1以上であるような構成とした。
本発明の他の態様として、光透過性基材の所望領域に加飾層を有するような構成とした。
本発明の他の態様として、前記有機膜の前記凹凸面の最大粗さ(Rmax)は、10μm以下であるような構成とした。
本発明の他の態様として、前記光散乱機能部は、前記光散乱機能層の前記高屈折率膜上に平坦化層を備えるような構成とし、また、前記平坦化層の屈折率は前記高屈折率膜の屈折率よりも小さく、かつ、前記平坦化層の屈折率と前記有機膜の屈折率との差は±0.3以下であるような構成とした。
本発明の他の態様として、前記高屈折率膜の屈折率と前記有機膜の屈折率との差が0.1以上であるような構成とした。
本発明の他の態様として、前記有機膜の前記凹凸面の最大粗さ(Rmax)は、10μm以下であるような構成とした。
本発明の他の態様として、前記光散乱機能部は、前記光散乱機能層の前記高屈折率膜上に平坦化層を備えるような構成とし、また、前記平坦化層の屈折率は前記高屈折率膜の屈折率よりも小さく、かつ、前記平坦化層の屈折率と前記有機膜の屈折率との差は±0.3以下であるような構成とした。
本発明の他の態様として、前記高屈折率膜の屈折率と前記有機膜の屈折率との差が0.1以上であるような構成とした。
また、本発明のタッチパネルは、タッチパネルを構成する光散乱機能部が、タッチパネルに入射した外光の正反射光を拡散し、後方散乱光の発生を抑制するので、外光による表示品位の低下を防止することができ、また、ヘーズ値が適正な範囲に設定されているので、表示パネルの光の利用効率が良好であり、これにより、外光反射が抑制され、高コントラスト、高輝度の表示を可能とする。
本発明のタッチパネルの製造方法、タッチパネル一体型カバーパネルの製造方法では、平坦化層形成工程において凹凸面を有する有機膜が平坦化層と同時に形成されるので、工程の簡略化、製造コストの低減が可能である。
図1は、本発明のカバーパネルの一実施形態を示す断面図である。図1において、カバーパネル1は、光透過性基材2と、この光透過性基材2上に配設された光散乱機能層3とを備えている。
カバーパネル1を構成する光散乱機能層3は、有機膜4と高屈折率膜5とが積層されたものであり、有機膜4側が光透過性基材2上に位置している。有機膜4は高屈折率膜5との界面が凹凸面4aとなっており、かつ、有機膜4の屈折率は高屈折率膜5の屈折率よりも小さいものである。さらに、この光散乱機能層3のヘーズ値は、10〜80、好ましくは20〜60の範囲である。
<光透過性基材>
光透過性基材2は、可視光を透過可能な基材であれば特に限定されるものではなく、例えば、石英ガラス、パイレックス(登録商標)ガラス、合成石英などのリジッド材、あるいは、透明樹脂フィルム、光学用樹脂板等の可撓性を有する透明なフレキシブル材を用いることができる。
尚、本発明において可視光を透過可能とは、サンプルにおける全光線透過率が85%以上、好ましくは99%以上であることを意味する。尚、全光線透過率の測定は、(株)村上色彩技術研究所製のヘーズメーター(HM−150型)を用いて測定することができる。
光散乱機能層3は、光透過性基材2側からカバーパネル1に入射した光を適度に散乱させることにより、カバーパネル1内部で反射して光透過性基材2側へ戻る光(後方散乱光)の発生を抑制するとともに、カバーパネル1を透過した後に反射されて光散乱機能層3側から再度カバーパネル1に入射して光透過性基材2側へ戻る光(外光正反射光)を拡散するための層であり、上述のように、ヘーズ値が10〜80、好ましくは20〜60の範囲である。光散乱機能層3のヘーズ値が10未満であると、光散乱機能層3による光散乱機能が不十分であり、また、70を超えると、カバーパネル1を表示装置等に使用したときの発光体からの光の利用効率が低く、輝度が不十分となり好ましくない。ここで、ヘーズ値とは、(拡散光線透過率/全光線透過率)×100で求められ、(株)村上色彩技術研究所製のヘーズメーター(HM−150型)を用いて測定することができる。
光散乱機能層3を構成する有機膜4は、高屈折率膜5の屈折率よりも小さい屈折率を具備する透明樹脂等からなるものであってよい。透明樹脂としては、例えば、アクリル系樹脂、エポキシ系樹脂、ポリビニルアルコール系樹脂、ポリイミド系樹脂、ビニルエーテル系樹脂、ベンジルメタクリレート:スチレン:アクリル酸:2−ヒドロキシエチルメタクリレートの共重合体、ポリカーボネート樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリエステル樹脂、マイレン酸樹脂、ポリアミド樹脂等を単独で、あるいは、2種以上の組み合わせで使用することができる。
このような有機膜4は、例えば、光硬化性樹脂組成物を使用して有機膜形成用の有機樹脂層を形成し、その後、フォトリソグラフィーによるパターニングを行うことにより形成することができる。例えば、露光量の相違部位が生じるように多段露光、階調露光等の露光を行い、その後、現像を行うことにより、凹凸面4aを備えた有機膜4を形成することができる。また、ガラス転移温度(Tg)が比較的低い樹脂材料、例えば、Tgが150℃以下であるような樹脂材料で有機膜形成用の有機樹脂層を形成し、この有機樹脂層上に高屈折率膜5を形成し、その後、加熱処理を施して有機樹脂層を収縮させて高屈折率膜5との界面に凹凸面4aを生じさせ、有機膜4と高屈折率膜5との積層である光散乱機能層3を形成してもよい。
図1に示される例では、有機膜4は凹凸面4aを有する連続した膜で構成されているが、光散乱機能層3を構成する有機膜4は、図2に示されるように、複数の微細な凸状体4′が近接して配設されたものであってもよい。図2に示されるような例においても、有機膜4の凹凸面4aの最大粗さ(Rmax)は10μm以下、好ましくは0.5〜8μmの範囲である。また、有機膜4の厚みは、0.1〜10μm、好ましくは1〜8μmの範囲である。尚、有機膜4を構成する凸状体4′は、その周縁部において相互に接触するものであってもよく、一方、図2に示されるように、周辺部が相互に離間している場合、光透過性基材2上に平坦な高屈折率膜5が形成されないような範囲での離間が許容される。
カバーパネル11を構成する光透過性基材12は、上述のカバーパネル1を構成する光透過性基材2と同様とすることができる。また、カバーパネル11を構成する光散乱機能層13は、有機膜14と高屈折率膜15とが積層されたものであり、上述のカバーパネル1を構成する光散乱機能層3と同様とすることができる。
図4は、本発明のカバーパネルの他の実施形態を示す断面図である。図4において、カバーパネル21は、光透過性基材22と、この光透過性基材22の周辺部を除く所望領域に光散乱機能層23を備えるものである。そして、光散乱機能層23の周囲の光透過性基材22には加飾層27を備え、光散乱機能層23および加飾層27を被覆するように配設された平坦化層26を備えている。
カバーパネル21を構成する光透過性基材22は、上述のカバーパネル1を構成する光透過性基材2と同様とすることができる。また、カバーパネル21を構成する光散乱機能層23は、有機膜24と高屈折率膜25とが積層されたものであり、上述のカバーパネル1を構成する光散乱機能層3と同様とすることができる。また、カバーパネル21を構成する平坦化層26は、上述のカバーパネル11を構成する平坦化層16と同様とすることができる。
尚、図示例のカバーパネル21では、光散乱機能層23を構成する高屈折率膜25は、加飾層27上にも配設されているが、加飾層27上には高屈折率膜25が配設されていないものであってもよい。また、加飾層27上にも光散乱機能層23が配設されたものであってもよい。さらに、平坦化層26を具備しないものであってもよい。
上述のカバーパネルの実施形態は例示であり、本発明はこのような実施形態に限定されるものではない。
図5は、本発明のタッチパネルの一実施形態を示す概略構成図である。図5において、本発明のタッチパネル41は、透明基板42と、この透明基板42の一方の面に位置するタッチパネル部51と、このタッチパネル部51の背面側に平坦化層60を介して位置する光散乱機能部61とを備えている。図5では、矢印aで示す方向が前面(観察者)側であり、タッチパネル41は、背面側である光散乱機能部61側において表示パネルに配設され使用することができる。
<透明基板>
透明基板42は、可視光を透過可能な基材であれば特に限定されるものではなく、例えば、石英ガラス、パイレックス(登録商標)ガラス、合成石英などのリジッド材、あるいは、透明樹脂フィルム、光学用樹脂板等の可撓性を有する透明なフレキシブル材を用いることができる。尚、本発明において可視光を透過可能とは、サンプルにおける全光線透過率が85%以上、好ましくは99%以上であることを意味する。尚、全光線透過率の測定は、(株)村上色彩技術研究所製のヘーズメーター(HM−150型)を用いて測定することができる。
本発明のタッチパネルを構成するタッチパネル部は、静電容量方式、抵抗膜方式、接触方式、磁歪方式、誘電誘導方式、光学方式、超音波方式等の各種検知方式のものであってよい。図示例のタッチパネル41を構成するタッチパネル部51は、静電容量方式のタッチパネルであり、第1透明電極53、絶縁層54、第2透明電極55、外周金属配線56を有しており、これらを被覆するように平坦化層60を有している。
第1透明電極53、絶縁層54、第2透明電極55、および、外周金属配線56の形状、配置は、静電容量方式のタッチパネル部51を構成するように適宜設定することができる。図6は、静電容量方式のタッチパネル部51の一例を示す図である。図6(A)は、タッチパネル部51の第1透明電極53と外周金属配線56の配置を示す図である。図6(A)に示されるように、第1透明電極53は接続部53a′によって図示のX方向に接続され、Y方向に非導通となるように配設された複数の菱形透明電極53aと、この菱形透明電極53aの非配設位置に菱形透明電極53aと電気的に絶縁状態で配設された複数の菱形透明電極53bを備えている。そして、X方向の端部に位置する菱形透明電極53aは、それぞれ所定の外周金属配線56に接続されており、また、Y方向の端部に位置する菱形透明電極53bは、それぞれ所定の外周金属配線56に接続されている。
図6(C)は、タッチパネル部51の絶縁層54上に位置する第2透明電極55を説明する図であり、図6(B)と同様に、図6(A)にて一点鎖線で囲まれる領域(単位領域)を示している。第2透明電極55は、単位領域内に存在する絶縁層54の一対の微細開口54a間に架け渡すように絶縁層54上に配設され、微細開口54aに位置する菱形透明電極53bに接続されている。したがって、第1透明電極53において、電気的に絶縁状体で配設された菱形透明電極53bは、第2透明電極55によってY方向に導通されている。このように配設されている第1透明電極53と第2透明電極55は、位置検知用の透明電極である。
タッチパネル41を構成する平坦化層60は、例えば、上述のカバーパネル1において、光散乱機能層3の有機膜4を構成する透明樹脂として挙げた樹脂材料から適宜選択して形成することができる。平坦化層60の厚みは、透明基板42と反対側の面60aが平坦面となるように適宜設定することができる。
本発明のタッチパネル41を構成する光散乱機能部61は、タッチパネル部51を被覆する平坦化層60の面60a上に配設された光散乱機能層63と、この光散乱機能層63を被覆する平坦化層66を備えている。
光散乱機能部61を構成する光散乱機能層63は有機膜64と高屈折率膜65とが積層されたものであり、有機膜64側が平坦化層60上に位置している。有機膜64は高屈折率膜65との界面が凹凸面64aとなっており、かつ、有機膜64の屈折率は高屈折率膜65の屈折率よりも小さいものである。さらに、この光散乱機能層63のヘーズ値は、10〜80、好ましくは20〜60の範囲である。
尚、本発明のタッチパネルと組み合わせて使用できる表示パネルとしては、例えば、液晶ディスプレイ、有機ELディスプレイ、無機ELディスプレイ、プラズマディスプレイパネル等が挙げられる。このような表示パネルは、粘着シートを介してタッチパネルに配設することができる。
上述のタッチパネルの実施形態は例示であり、本発明はこのような実施形態に限定されるものではない。例えば、図5に示されるタッチパネル41において、光散乱機能部61を構成する平坦化層66が存在しない構成であってもよい。また、光散乱機能部61を構成する光散乱機能層63が、平坦化層60の面60aの全域に配設された構成であってもよい。
また、図5に示されるタッチパネル41では、透明基板42に対して、矢印aと逆方向にタッチパネル部51と光散乱機能部61が位置しているが、本発明のタッチパネルは、透明基板42に対して、矢印aの方向に、すなわち、透明基板42よりも前面(観察者)側にタッチパネル部51と光散乱機能部61が位置していてもよい。したがって、図8に示されるタッチパネル41″のように、透明基板42よりも前面(観察者)側にタッチパネル部51と光散乱機能部61が位置していてもよい。この場合も、透明基板に積層されるタッチパネル部と光散乱機能部の積層順序は限定されない。
さらに、本発明のタッチパネルは、透明基板42の一方の面にタッチパネル部51が位置し、他方の面に光散乱機能部61が位置するものであってもよい。この場合、透明基板42よりも前面(観察者)側に位置するのは、タッチパネル部51と光散乱機能部61のいずれであってもよい。
図9は、本発明のタッチパネル一体型カバーパネルの一実施形態を示す概略構成図である。図9において、本発明のタッチパネル一体型カバーパネル71は、透明基板72と、タッチパネル部81と、このタッチパネル部81の背面側に位置する光散乱機能部91とを備えている。図9では、矢印aで示す方向が前面(観察者)側であり、タッチパネル一体型カバーパネル71は、光散乱機能部91側において表示パネルに配設され使用することができる。
<透明基板>
透明基板72は、上述の本発明のタッチパネル41を構成する透明基板42と同様とすることができる。
<タッチパネル部>
本発明のタッチパネル一体型カバーパネルを構成するタッチパネル部は、静電容量方式、抵抗膜方式、接触方式、磁歪方式、誘電誘導方式、光学方式、超音波方式等の各種検知方式のものであってよい。図示例のタッチパネル一体型カバーパネル71を構成するタッチパネル部81は、静電容量方式のタッチパネルであり、透明基板72の周辺部の所望部位に配設された加飾層87、この加飾層87に配設された外周金属配線86、この外周金属配線86と接続して所望のパターンで形成された第1透明電極83、第2透明電極85と、絶縁層84を有しており、これらを被覆するように平坦化層90を有している。
さらに、タッチパネル71を構成する平坦化層90は、上述のタッチパネル41を構成する平坦化層60と同様とすることができる。
本発明のタッチパネル一体型カバーパネル71を構成する加飾層87は、タッチパネル部81の外周金属配線86を隠蔽することを目的とするものであり、図示例では、外周金属配線86よりも前面(観察者)側、すなわち、矢印aで示す方向側に位置している。この加飾部87は、上述のカバーパネル21を構成する加飾層27と同様とすることができる。
本発明のタッチパネル一体型カバーパネル71を構成する光散乱機能部91は、タッチパネル部81を被覆する平坦化層90の面90a上に配設された光散乱機能層93と、この光散乱機能層93を被覆する平坦化層96を備えている。
光散乱機能部91を構成する光散乱機能層93は有機膜94と高屈折率膜95とが積層されたものであり、有機膜94側が平坦化層90上に位置している。有機膜94は高屈折率膜95との界面が凹凸面94aとなっており、かつ、有機膜94の屈折率は高屈折率膜95の屈折率よりも小さいものである。さらに、この光散乱機能層93のヘーズ値は、10〜80、好ましくは20〜60の範囲である。
このような光散乱機能部91を構成する光散乱機能層93は、上述のカバーパネル1を構成する光散乱機能層3と同様とすることができる。したがって、凹凸面94aの最大粗さ(Rmax)は10μm以下、好ましくは0.5〜8μmの範囲であることが好適であり、有機膜94の厚みは、0.1〜10μm、好ましくは1〜8μmの範囲であるあることが好適である。また、平坦化層96は、カバーパネル11を構成する平坦化層16と同様とすることができ、したがって、平坦化層96の屈折率は高屈折率膜95の屈折率よりも小さく、また、平坦化層96の屈折率と有機膜94の屈折率との差は±0.3以下であり、その差が0であることが好ましい。
尚、本発明のタッチパネル一体型カバーパネルと組み合わせて使用できる表示パネルとしては、例えば、液晶ディスプレイ、有機ELディスプレイ、無機ELディスプレイ、プラズマディスプレイパネル等が挙げられる。このような表示パネルは、粘着シートを介してタッチパネルに配設することができる。
また、図9に示されるタッチパネル一体型カバーパネル71では、透明基板72に対して、矢印aと逆方向にタッチパネル部81と光散乱機能部91の順で積層されているが、本発明のタッチパネル一体型カバーパネルは、透明基板に積層されるタッチパネル部と光散乱機能部の積層順序は限定されない。したがって、図10に示されるタッチパネル一体型カバーパネル71′のように、タッチパネル部81と光散乱機能部91の積層順序がタッチパネル一体型カバーパネル71と逆であってもよい。
さらに、本発明のタッチパネル一体型カバーパネルは、透明基板72の一方の面にタッチパネル部81が位置し、他方の面に光散乱機能部91が位置するものであってもよい。この場合、透明基板72よりも前面(観察者)側に位置するのは、タッチパネル部81と光散乱機能部91のいずれであってもよい。
図12は、本発明のタッチパネルの製造方法の一実施形態を説明するための工程図であり、上述の図5に示されるタッチパネル41を例としている。
本発明では、タッチパネル部形成工程において、透明基板42の一方の面に第1透明電極53、絶縁層54、第2透明電極55、外周金属配線56を形成してタッチパネル部51とする(図12(A))。
第1透明電極53と第2透明電極55は位置検知用の透明電極であり、例えば、インジウムスズ酸化物、インジウム亜鉛酸化物、ガリウム亜鉛酸化物、アルミニウム亜鉛酸化物等の公知の透明導電材料からなる薄膜を形成し、これをフォトリソグラフィー法でパターニングして形成することができる。また、外周金属配線56は、例えば、金、銀、銅、クロム、プラチナ、アルミニウム、パラジウム、モリブデン等の金属、これら金属の任意の合金を用いて真空成膜法で薄膜を形成し、その後、フォトリソグラフィー法でパターニングして形成することができる。さらに、絶縁層54は、例えば、エポキシ系樹脂、アクリル系樹脂、ポリイミド系樹脂等の硬化性樹脂を用いてフォトリソグラフィー法により形成することができる。
高屈折率膜65の形成は、例えば、酸化珪素、窒化珪素、酸化窒化珪素、炭化珪素、酸化チタン、酸化ニオブ、酸化インジウム、酸化亜鉛、酸化スズまたは酸化タンタルに、ガリウム、セリウム、アルミニウム、カーボン、スズおよびボロンのいずれかをドープさせた群から選ばれる1種以上の無機材料を用いて、スパッタリング法等の真空成膜法、化学気相蒸着法等により形成することができる。
上記のように形成した光散乱機能層63上に平坦化層66を形成することにより、図5に示されるタッチパネル41が得られる。
図13は、本発明のタッチパネル一体型カバーパネルの製造方法の一実施形態を説明するための工程図であり、上述の図9に示されるタッチパネル一体型カバーパネル71を例としている。
本発明では、タッチパネル部形成工程において、まず、透明基板72の一方の面に加飾層87を形成する(図13(A))。加飾層87の形成は、黒色顔料、カーボンブラック等を含有した感光性樹脂組成物を用いてフォトリソグラフィー法により形成することができる。このような加飾層87の形成部位は、タッチパネルの周囲の非表示領域に集められる配線を隠蔽するように設定することができる。その後、透明基板72上に第1透明電極53、絶縁層54、第2透明電極55を形成し、また、加飾層87に外周金属配線56を形成してタッチパネル部81とする(図13(B))。
第1透明電極83と第2透明電極85は位置検知用の透明電極であり、第1透明電極83と第2透明電極85の形成は、上述の第1透明電極53と第2透明電極55の形成と同様とすることができる。また、外周金属配線86は、上述の外周金属配線56の形成と同様にして形成することができる。
上記のように形成した光散乱機能層93上に平坦化層96を形成することにより、図9に示されるタッチパネル一体型カバーパネル71が得られる。
<タッチパネル(試料1)の作製>
(タッチパネル部の形成)
透明基板として、平面の大きさが100mm×100mmであり、厚さが0.7mmのガラス基板(コーニング社製 1737ガラス)を準備した。
この透明基板の一方の面の全域にスパッタリング法によりITO(インジウムスズ酸化物)の薄膜(厚み0.01μm)を形成して第1透明電極とし、この第1透明電極上にスピンコート法でアクリル系の樹脂からなる有機層間絶縁膜材料を塗布し硬化させて絶縁層を形成し、さらに、この絶縁層上にスパッタリング法によりITOの薄膜(厚み0.01μm)を形成して第2透明電極とした。このように形成した第1透明電極、絶縁層、第2透明電極からなる3層構造を評価用のタッチパネル部とした。
次に、下記組成のネガ型の光硬化性塗工液を平坦化層兼有機膜形成用の光硬化性塗工液として使用し、上記のように形成したタッチパネル部上にスピンコート法により塗布し、プリベイクを行い、円形開口部がピッチ9μmで面心形状に配列されたフォトマスクを介して露光(照射量10mJ/cm2)を行い、次いで、現像、ポストベイクを行って、タッチパネル部を被覆するように平坦化層を形成した。この平坦化層は、タッチパネル部に当接する面と反対側の表面に凹凸面を有しており、この凹凸面の最大粗さ(Rmax)を触針式膜厚計(KLA−Tencor Japan(株)製 P−15)を用いて測定した結果、4.0μmであり、この凹凸面を除いた平坦化層の厚みは3μmであった。これにより、平坦化層と同時に、凹凸面を有する有機膜を形成した。
(平坦化層兼有機膜形成用の光硬化性塗工液)
・紫顔料 … 0.3重量部
(Clariant社製 Novotex Violet BL-PC VP2429)
・青顔料(BASF社製 ヘリオゲンブルーL6700F)… 0.3重量部
・顔料誘導体(アビシア社製 ソルスパース5000 … 0.04重量部
・分散剤(ビックケミー社製 ディスパービック161) … 0.2重量部
・モノマー(サートマー社製 SR399) … 4.0重量部
・ポリマーI … 5.0重量部
・開始剤 … 1.4重量部
(チバ・スペシャリティ・ケミカルズ社製 イルガキュア907)
・開始剤 … 0.6重量部
(2,2´−ビス(o−クロロフェニル)−4,5,4´,5´−
テトラフェニル−1,2´−ビイミダゾール)
・溶剤 … 50.0重量部
(プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート)
次に、スパッタリング法によるマスク成膜によって、上記の有機膜の凹凸面上にITOの薄膜(厚み0.15μm)を成膜して高屈折率膜とし、有機膜と高屈折率膜との積層である光散乱機能層を形成した。
尚、この高屈折率膜の形成操作と同様にして、上記の透明基板上に直接高屈折率膜を形成し、この高屈折率膜の屈折率を上記と同様に測定した結果、約2.0であった。また、上記の平坦化層(有機膜)と高屈折率膜の形成操作と同様にして、上記の透明基板上に直接光散乱機能層を形成し、この光散乱機能層のヘーズ値を(株)村上色彩技術研究所製のヘーズメーター(HM−150型)を用いて測定した結果、ヘーズ値は40であった。
上記の操作により、タッチパネル(試料1)を作製した。
上記のタッチパネル(試料1)の平坦化層形成における露光条件の露光量と円形開口部のピッチを変更することにより、凹凸面の最大粗さ(Rmax)が下記に示すような値となる6種の凹凸面を有する有機膜を、平坦化層の形成と同時に形成した。次いで、この有機膜の凹凸面上に、試料1と同様にして、ITOの薄膜(厚み0.15μm)を成膜して高屈折率膜とし、有機膜と高屈折率膜との積層である光散乱機能層を形成し、タッチパネル(試料2〜7)を作製した。
(有機膜の凹凸面の最大粗さ(Rmax))
試料2 : 4.6μm
試料3 : 5.0μm
試料4 : 2.0μm
試料5 : 1.6μm
試料6 : 1.0μm
試料7 : 5.9μm
また、上記の試料2〜7の平坦化層(有機膜)、高屈折率膜の形成操作と同様にして、上記の透明基板上に直接光散乱機能層を形成し、この光散乱機能層のヘーズ値を上記と同様に測定し、結果を下記の表1に示した。
上記のタッチパネル(試料1)の形成と同様に、タッチパネル部を形成し、その後、上記と同じ平坦化層兼有機膜形成用の光硬化性塗工液として使用し、タッチパネル部上にスピンコート法により塗布し、プリベイクを行い、全面露光(照射量40mJ/cm2)を行い、現像、ポストベイクを行って、タッチパネル部を被覆するように平坦化層(厚み4μm)を形成した。
次に、このように形成した平坦化層上に、さらに、平坦化層兼有機膜形成用の光硬化性塗工液をスピンコート法により塗布し、プリベイクを行い、円形開口部がピッチ9μmで面心形状に配列されたフォトマスクを介して露光(照射量10mJ/cm2)を行い、次いで、現像、ポストベイクを行って、凹凸面を有する有機膜を平坦化層上に形成した。この有機膜の凹凸面の最大粗さ(Rmax)を上記と同様に測定した結果、4.0μmであった。
次に、この有機膜の凹凸面上にITOの薄膜(厚み0.15μm)を成膜して高屈折率膜とし、有機膜と高屈折率膜との積層である光散乱機能層を形成し、タッチパネル(試料8)を作製した。
上記のタッチパネル(試料8)の形成と同様に、平坦化層の形成までを行った。
また、微粒子を含有する光散乱層形成用の塗工液を調製した。すなわち、重合槽中にメタクリル酸メチル(MMA)を63重量部、アクリル酸(AA)を12重量部、メタクリル酸−2−ヒドロキシエチル(HEMA)を6重量部、ジエチレングリコールジメチルエーテル(DMDG)を88重量部仕込み、撹拌し溶解させた後、2,2′−アゾビス(2−メチルブチロニトリル)を7重量部添加し、均一に溶解させた。その後、窒素気流下、85℃で2時間撹拌し、更に100℃で1時間反応させた。得られた溶液に、メタクリル酸グリシジル(GMA)を7重量部、トリエチルアミンを0.4重量部、および、ハイドロキノンを0.2重量部添加し、100℃で5時間撹拌し、硬化性樹脂組成物(固形分50%)を得た。次に、下記の組成で各材料を混合し、室温で撹拌して、光散乱層形成用の塗工液を得た。
(光散乱層形成用の塗工液)
・硬化性樹脂組成物(固形分50%) … 16重量部
・ジペンタエリスリトールペンタアクリレート … 24重量部
(サートマー社製 SR399)
・オルソクレゾールノボラック型エポキシ樹脂 … 4重量部
(油化シェルエポキシ社製 エピコート180S70)
・2−メチル−1−(4−メチルチオフェニル)−2−モルフォリノプロパン−
1−オン … 4重量部
・ジエチレングリコールジメチルエーテル … 52重量部
・メラミン系樹脂ビーズ(平均粒子径1.2μm) … 5重量部
・メラミン系樹脂ビーズ(平均粒子径0.9μm) … 5重量部
尚、この光散乱層のヘーズ値を上記と同様に測定し、結果を下記の表1に示した。
<タッチパネル(試料10)の作製>
比較として、有機膜と高屈折率膜との積層である光散乱機能層を形成しない他は、上記の試料8と同様にして、タッチパネル(試料10)を作製した。
(透過効率)
上記の各タッチパネル(試料1〜10)について透過率を測定し、下記の基準で透過効率を評価して、結果を下記の表1に示した。測定では、透過率(積分球を用いて測定する全光線透過率)を(株)村上色彩技術研究所製のヘーズメーター(HM−150型)を用いて測定し、光散乱機能層を有さないタッチパネル(試料10)の透過率を100として算出した。
(評価基準)
◎ : 透過率が85〜100の範囲であり、透過効率が極めて良好
○ : 透過率が41〜85未満の範囲であり、実用に供し得る
× : 透過率が41未満であり、実用に供し得ない
(外光正反射光の防止性)
表示パネルとして有機ELディスプレイを準備し、上記のタッチパネル(試料1〜10)の背面側(タッチパネル部と反対側)に接着剤(日東電工(株)製 NT−01UV)を配して貼り合せ、評価用のタッチパネル装置を作製した。
上記の各タッチパネル装置のタッチパネル部の透明基板に対して、入射角45°で光源(キセノンランプ)から光照射を行い、変角光度計((株)村上色彩技術研究所製 GCMS−11)を用いて変角反射分光測定(変角0度)を行い、光散乱機能層を有さないタッチパネル(試料10)を備えたタッチパネル装置における外光正反射光の反射強度を100とし、下記の基準で外光正反射光の防止性を評価して、結果を下記の表1に示した。
(評価基準)
◎ : 反射強度が33以下であり、極めて良好
○ : 反射強度が33より大きく70以下の範囲であり、実用に供し得る
× : 反射強度が70より大きく、実用に供し得ない
上記の各タッチパネル装置の表示パネルを消灯した状態で、標準光源(6500kの蛍光灯)下における黒の閉まり具合を目視にて評価した。本評価は、後方散乱の防止性を判断するものであり、下記基準で評価して、結果を下記の表1に示した。
(評価基準)
○ : 黒く沈んでみえる場合
× : 白くにごって見え、黒く沈んでみえない場合
2,12,22…光透過性基材
3,13,23…光散乱機能層
4,14,24…有機膜
4a,14a,24a…凹凸面
5,15,25…高屈折率膜
16,26…平坦化層
27…加飾層
41,41′,41″…タッチパネル
42…透明基板
51…タッチパネル部
60…平坦化層
61…光散乱機能部
63…光散乱機能層
71,71′,71″…タッチパネル一体型カバーパネル
72…透明基板
81…タッチパネル部
87…加飾層
90…平坦化層
91…光散乱機能部
93…光散乱機能層
Claims (23)
- 光透過性基材と、該光透過性基材の少なくとも一部に位置する光散乱機能層と、を有し、該光散乱機能層は有機膜と高屈折率膜とが積層されたものであって該有機膜側が前記光透過性基材上に位置し、前記有機膜は前記高屈折率膜との界面が凹凸面となっており、前記有機膜の屈折率は前記高屈折率膜の屈折率よりも小さく、前記光散乱機能層のヘーズ値は10〜80の範囲であることを特徴とするカバーパネル。
- 前記高屈折率膜は、酸化珪素、窒化珪素、酸化窒化珪素、炭化珪素、酸化チタン、酸化ニオブ、酸化インジウム、酸化亜鉛、酸化スズまたは酸化タンタルに、ガリウム、セリウム、アルミニウム、カーボン、スズおよびボロンのいずれかをドープさせた群から選ばれる1種以上の材料を含むことを特徴とする請求項1に記載のカバーパネル。
- 前記有機膜の前記凹凸面の最大粗さ(Rmax)は、10μm以下であることを特徴とする請求項1または請求項2に記載のカバーパネル。
- 前記光散乱機能層の前記高屈折率膜上に平坦化層を備えることを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれかに記載のカバーパネル。
- 前記平坦化層の屈折率は前記高屈折率膜の屈折率よりも小さく、かつ、前記平坦化層の屈折率と前記有機膜の屈折率との差は±0.3以下であることを特徴とする請求項4に記載のカバーパネル。
- 前記高屈折率膜の屈折率と前記有機膜の屈折率との差が0.1以上であることを特徴とする請求項1乃至請求項5のいずれかに記載のカバーパネル。
- 光透過性基材の所望領域に加飾層を有することを特徴とする請求項1乃至請求項6のいずれかに記載のカバーパネル。
- 透明基板と、タッチパネル部と、光散乱機能部とを任意の順序で積層して備え、
前記タッチパネル部は位置検知用の透明電極と、該透明電極の周囲に位置する外周金属配線とを有し、
前記光散乱機能部は少なくとも光散乱機能層を備え、該光散乱機能層は有機膜と高屈折率膜とが積層されたものであり、前記有機膜は前記高屈折率膜との界面が凹凸面となっており、前記有機膜の屈折率は前記高屈折率膜の屈折率よりも小さく、前記光散乱機能層のヘーズ値は10〜80の範囲であることを特徴とするタッチパネル。 - 前記高屈折率膜は、酸化珪素、窒化珪素、酸化窒化珪素、炭化珪素、酸化チタン、酸化ニオブ、酸化インジウム、酸化亜鉛、酸化スズまたは酸化タンタルに、ガリウム、セリウム、アルミニウム、カーボン、スズおよびボロンのいずれかをドープさせた群から選ばれる1種以上の材料を含むことを特徴とする請求項8に記載のタッチパネル。
- 前記有機膜の前記凹凸面の最大粗さ(Rmax)は、10μm以下であることを特徴とする請求項8または請求項9に記載のタッチパネル。
- 前記光散乱機能部は、前記光散乱機能層の前記高屈折率膜上に平坦化層を備えることを特徴とする請求項8乃至請求項10のいずれかに記載のタッチパネル。
- 前記平坦化層の屈折率は前記高屈折率膜の屈折率よりも小さく、かつ、前記平坦化層の屈折率と前記有機膜の屈折率との差は±0.3以下であることを特徴とする請求項11に記載のタッチパネル。
- 前記高屈折率膜の屈折率と前記有機膜の屈折率との差が0.1以上であることを特徴とする請求項8乃至請求項12のいずれかに記載のタッチパネル。
- 透明基板と、タッチパネル部と、光散乱機能部とを任意の順序で積層して備え、
前記タッチパネル部は加飾層と、位置検知用の透明電極と、前記加飾層に位置する外周金属配線とを有し、
前記光散乱機能部は少なくとも光散乱機能層を備え、該光散乱機能層は有機膜と高屈折率膜とが積層されたものであり、前記有機膜は前記高屈折率膜との界面が凹凸面となっており、前記有機膜の屈折率は前記高屈折率膜の屈折率よりも小さく、前記光散乱機能層のヘーズ値は10〜80の範囲であることを特徴とするタッチパネル一体型カバーパネル。 - 前記高屈折率膜は、酸化珪素、窒化珪素、酸化窒化珪素、炭化珪素、酸化チタン、酸化ニオブ、酸化インジウム、酸化亜鉛、酸化スズまたは酸化タンタルに、ガリウム、セリウム、アルミニウム、カーボン、スズおよびボロンのいずれかをドープさせた群から選ばれる1種以上の材料を含むことを特徴とする請求項14に記載のタッチパネル一体型カバーパネル。
- 前記有機膜の前記凹凸面の最大粗さ(Rmax)は、10μm以下であることを特徴とする請求項14または請求項15に記載のタッチパネル一体型カバーパネル。
- 前記光散乱機能部は、前記光散乱機能層の前記高屈折率膜上に平坦化層を備えることを特徴とする請求項14乃至請求項16のいずれかに記載のタッチパネル一体型カバーパネル。
- 前記平坦化層の屈折率は前記高屈折率膜の屈折率よりも小さく、かつ、前記平坦化層の屈折率と前記有機膜の屈折率との差は±0.3以下であることを特徴とする請求項17に記載のタッチパネル一体型カバーパネル。
- 前記高屈折率膜の屈折率と前記有機膜の屈折率との差が0.1以上であることを特徴とする請求項14乃至請求項18のいずれかに記載のタッチパネル一体型カバーパネル。
- 透明基板にタッチパネル部と光散乱機能部とを当該順序で積層して備えるタッチパネルの製造方法において、
透明基板上に位置検知用の透明電極と、該透明電極の周囲に位置する外周金属配線とを形成するタッチパネル部形成工程と、
前記タッチパネル部を被覆するように平坦化層用の感光性樹脂組成物を使用して感光性樹脂層を形成し、該感光性樹脂層に対して露光量の相違部位が生じるような露光を行い、その後、現像を行うことにより、前記タッチパネル部に当接する面と反対側の表面に凹凸面を有する平坦化層を形成する平坦化層形成工程と、
前記平坦化層の屈折率よりも大きい屈折率を有する高屈折率膜を少なくとも前記凹凸面上に形成して、凹凸面を有する有機膜と高屈折率膜との積層である光散乱機能層を形成する光散乱機能部形成工程と、を有することを特徴とするタッチパネルの製造方法。 - 透明基板と、タッチパネル部と、光散乱機能部とを任意の順序で積層して備えるタッチパネルの製造方法において、
位置検知用の透明電極と、該透明電極の周囲に位置する外周金属配線とを形成するタッチパネル部形成工程と、
有機膜形成用の感光性樹脂組成物を使用して感光性樹脂層を形成し、該感光性樹脂層に対して露光量の相違部位が生じるような露光を行い、その後、現像を行うことにより凹凸面を有する有機膜を形成し、該有機膜の屈折率よりも大きい屈折率を有する高屈折率膜を少なくとも前記凹凸面上に形成して、凹凸面を有する有機膜と高屈折率膜との積層である光散乱機能層を形成する光散乱機能部形成工程と、を有することを特徴とするタッチパネルの製造方法。 - 透明基板にタッチパネル部と光散乱機能部とを当該順序で積層して備えるタッチパネル一体型カバーパネルの製造方法において、
透明基板上に加飾層用の感光性樹脂組成物を使用して感光性樹脂層を形成し、該感光性樹脂層を露光し、現像することによる加飾層の形成と、位置検知用の透明電極の形成と、該透明電極の周囲に位置するとともに前記加飾層に位置する外周金属配線の形成と、を行うタッチパネル部形成工程と、
前記タッチパネル部を被覆するように平坦化層用の感光性樹脂組成物を使用して感光性樹脂層を形成し、該感光性樹脂層に対して露光量の相違部位が生じるような露光を行い、その後、現像を行うことにより、前記タッチパネル部に当接する面と反対側の表面に凹凸面を有する平坦化層を形成する平坦化層形成工程と、
前記平坦化層の屈折率よりも大きい屈折率を有する高屈折率膜を少なくとも前記凹凸面上に形成して、凹凸面を有する有機膜と高屈折率膜との積層である光散乱機能層を形成する光散乱機能部形成工程と、を有することを特徴とするタッチパネル一体型カバーパネルの製造方法。 - 透明基板と、タッチパネル部と、光散乱機能部とを任意の順序で積層して備えるタッチパネル一体型カバーパネルの製造方法において、
加飾層用の感光性樹脂組成物を使用して感光性樹脂層を形成し、該感光性樹脂層を露光し、現像することによる加飾層の形成と、位置検知用の透明電極の形成と、該透明電極の周囲に位置するとともに前記加飾層に位置する外周金属配との形成を行うタッチパネル部形成工程と、
有機膜形成用の感光性樹脂組成物を使用して感光性樹脂層を形成し、該感光性樹脂層に対して露光量の相違部位が生じるような露光を行い、その後、現像を行うことにより凹凸面を有する有機膜を形成し、該有機膜の屈折率よりも大きい屈折率を有する高屈折率膜を少なくとも前記凹凸面上に形成して、凹凸面を有する有機膜と高屈折率膜との積層である光散乱機能層を形成する光散乱機能部形成工程と、を有することを特徴とするタッチパネル一体型カバーパネルの製造方法。
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