JP2014188128A - 吸収性物品 - Google Patents

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Abstract

【課題】身体に沿って漏れを防止するとともに、吸収体に吸収された体液の逆戻りを減少させ、着用者の不快感を軽減する。
【解決手段】上層吸収体9の幅方向中央部に、長手方向に沿って1本のエンボス10が付与されるとともに、下層吸収体8の上層吸収体9との積層部分に、長手方向に沿うとともに幅方向に離間して複数のエンボス11、11…が付与され、上層吸収体9は幅方向両側部の接合部12、12で下層吸収体8に接合されている。装着時に両側からの脚圧が作用したとき、上層吸収体9では、エンボス10を基点として幅方向中央部が肌側に隆起するのに対して、下層吸収体8では、複数のエンボス11を基点として複数の隆起部13…が形成されることにより、下層吸収体8と上層吸収体9との間に空間14が形成されるようにする。
【選択図】図4

Description

本発明は、主には生理用ナプキン、おりものシート、失禁パッド、医療用パッド、トイレタリー等に使用される吸収性物品に係り、装着時に吸収体が肌側に隆起する構造を備えた吸収性物品に関する。
従来より、前記吸収性物品として、ポリエチレンシートまたはポリエチレンシートラミネート不織布などの不透液性裏面シートと、不織布または透液性プラスチックシートなどの透液性表面シートとの間に吸収体を介在したものが知られている。
装着感を重視したスリムナプキンなどにおいては、薄型化を図るため、前記吸収体として積繊によって作製されたものではなく、エアレイド法によって作製されたエアレイド吸収体を用いたものが市場に多く出回っている。また、身体に沿わせるために、吸収体の中高部を設ける場合にもエアレイド吸収体が多用されている。ところが、中高部のエアレイド吸収体が二重に積層された部分では、吸収した体液が液保持されやすく、逆戻り量が多く、不快に感じる場合があった。
この種の吸収性物品にも幾多の改良が重ねられ、吸収体に吸収した体液の逆戻りを生じにくくし、不快感を低減するための手段が種々講じられている。例えば、下記特許文献1では、吸収体に高坪量領域と、該高坪量領域より相対的に坪量が低い低坪量領域とを有しており、前記低坪量領域が前記高坪量領域を囲むようにして平面方向に配置され、前記表面シートと前記吸収体とを表面シート側から圧搾して形成される防漏溝が少なくとも物品幅方向の左右両側縁寄りにあり、該防漏溝は、物品の長手方向に沿って吸収体の前記低坪量領域と高坪量領域に亘り配設された吸収性物品が開示されている。
また、下記特許文献2では、ナプキン本体の肌側表面に立体構造部が設けられ、この立体構造部は、エアーレイド不織布と液透過性シートで形成され、エアーレイド不織布には高さ方向に延びる圧縮部が形成されることによって、前記立体構造部が臀裂に密着し、就寝時などにおいて経血が後方へ漏れ出るのを有効に防止できるようにした生理用ナプキンが開示されている。
特開2012−239721号公報 特開2005−334293号公報
しかしながら、上記特許文献1記載の吸収性物品では、部位によって坪量を変更した吸収体を使用し、排泄部対応領域の幅方向両端に防漏溝を設けているが、装着時に吸収体を隆起させる効果が小さく、吸収した体液が二重の吸収体部分に溜まって逆戻りを引き起こす危険性があった。また、上記特許文献2記載の生理用ナプキンでは、立体構造部が表面シートの表面側に設けられているため、立体構造部の内部に浸透した体液が吸収体に吸収されるまでに表面シートを通過しなければならず、吸収体に吸収される効果が低くなることが懸念される。
そこで本発明の主たる課題は、装着時に身体に沿って変形し、漏れを防止するとともに、吸収体に吸収された体液の逆戻りを減少させ、着用者の不快感を軽減した吸収性物品を提供することにある。
上記課題を解決するために請求項1に係る本発明として、透液性表面シートと裏面シートとの間に、それぞれエアレイド法によって作製された下層吸収体と上層吸収体とからなる吸収体が介在された吸収性物品において、
前記上層吸収体の幅方向中央部に、長手方向に沿って1本のエンボスが付与されるとともに、前記下層吸収体の前記上層吸収体との積層部分に、長手方向に沿うとともに幅方向に離間して複数のエンボスが付与され、前記上層吸収体は幅方向両側部で前記下層吸収体に接合されていることを特徴とする吸収性物品が提供される。
上記請求項1記載の発明では、エアレイド吸収体を2層構造とした吸収体において、前記上層吸収体の幅方向中央部に、長手方向に沿って1本のエンボスを付与するとともに、前記下層吸収体の前記上層吸収体との積層部分に、長手方向に沿うとともに幅方向に離間して複数のエンボスを付与し、前記上層吸収体が幅方向両側部で前記下層吸収体に接合するようにしているため、装着時に幅方向両側からの脚圧によって吸収体の両側から内側に向かう圧縮力を受けた際、前記上層吸収体と下層吸収体はそれぞれ異なる変形を生じるようになる。具体的に、前記上層吸収体は、幅方向中央部の1本のエンボスを基点として、幅方向中央部が肌側に隆起するように折れ曲がる。これに対して、前記下層吸収体は、幅方向に離間する複数のエンボスを基点として、幅方向に複数の隆起部が形成されるようになる。このとき、脚圧による幅方向の変形は、上層吸収体では、幅方向中央部の1箇所のみに集中するのに対して、下層吸収体では、複数の隆起部に分散される。その結果、上層吸収体が下層吸収体より相対的に高く肌側に隆起するようになるので、下層吸収体と上層吸収体との間に空間が形成されるようになる。したがって、上層吸収体が体液排出部等の身体の溝に沿いやすくなり、体液の漏れが防止できるとともに、下層吸収体に吸収された体液が表面に逆戻りしにくくなり、不快感が軽減できる。
請求項2に係る本発明として、前記上層吸収体は、前記1本のエンボスから離間してその両側に、幅方向に沿うとともに長手方向に離間して複数の幅方向エンボスが付与されている請求項1記載の吸収性物品が提供される。
上記請求項2記載の発明では、上層吸収体に前記幅方向エンボスを付与することによって、上層吸収体に吸収された体液が前記幅方向エンボスを通じて下層吸収体側に移行しやすくなり、吸収速度が向上し、体液の逆戻りが防止できるようになる。また、前記幅方向エンボスは、上層吸収体の1本のエンボスから離間してその両側に設けてあるため、上層吸収体が前記1本のエンボスを基点として幅方向中央部が肌側に隆起するのを妨げることがない。
請求項3に係る本発明として、前記上層吸収体に付与されるエンボスは、非肌側からの圧搾により設けられている請求項1、2いずれかに記載の吸収性物品が提供される。
上記請求項3記載の発明では、上層吸収体が前記エンボスを基点として肌側に隆起しやすくなるように、上層吸収体に付与されるエンボスを非肌側からの圧搾により設けている。
請求項4に係る本発明として、前記下層吸収体に付与されるエンボスは、肌側又は非肌側からの圧搾により設けられるか、肌側からの圧搾と非肌側からの圧搾とが交互に設けられている請求項1〜3いずれかに記載の吸収性物品が提供される。
上記請求項4記載の発明では、下層吸収体に付与されるエンボスの圧搾方向について規定してあり、下層吸収体では肌側、非肌側のいずれの方向からの圧搾でも良いし、蛇腹状に変形させるため肌側からの圧搾と非肌側からの圧搾とが交互に設けられるようにしても良い。
請求項5に係る本発明として、前記下層吸収体に付与されるエンボスは、肌側からの圧搾により設けられ、前記下層吸収体は、前記エンボスの付与部分に対応する前記裏面シートとの当接面で前記裏面シートに接合され、この接合部分に対応する前記裏面シートの外面側に、装着時に下着に固定するためのズレ止め粘着剤層が形成されている請求項1〜3いずれかに記載の吸収性物品が提供される。
上記請求項5記載の発明では、前記下層吸収体に付与されるエンボスが肌側からの圧搾により設けられる場合の下層吸収体と裏面シートとの接合位置及び裏面シートの外面側に形成されるズレ止め粘着剤層の形成位置について規定している。具体的には、下層吸収体のエンボスの付与部分に対応する裏面シートとの当接面で前記裏面シートに接合され、この接合部分に対応する前記裏面シートの外面側に前記ズレ止め粘着剤層を設けている。これによって、脚圧を受けて下層吸収体に複数の隆起部が形成された場合でも、ズレ止め粘着剤層が下着から剥がれたり、ズレ止め粘着剤層同士がくっついたりするのが防止できるようになる。
請求項6に係る本発明として、前記下層吸収体に付与されるエンボスは、非肌側からの圧搾により設けられ、前記下層吸収体は、前記エンボスの非付与部分で前記裏面シートに接合され、この接合部分に対応する前記裏面シートの外面側に、装着時に下着に固定するためのズレ止め粘着剤層が形成されている請求項1〜3いずれかに記載の吸収性物品が提供される。
上記請求項6記載の発明では、前記下層吸収体に付与されるエンボスが非肌側からの圧搾により設けられる場合の下層吸収体と裏面シートとの接合位置及び裏面シートの外面側に形成されるズレ止め粘着剤層の形成位置について規定している。具体的には、下層吸収体のエンボスの非付与部分で前記裏面シートに接合され、この接合部分に対応する前記裏面シートの外面側に前記ズレ止め粘着剤層を設けている。これによって、脚圧を受けて下層吸収体に複数の隆起部が形成された場合でも、ズレ止め粘着剤層が下着から剥がれたり、ズレ止め粘着剤層同士がくっついたりするのが防止できるようになる。
請求項7に係る本発明として、前記上層吸収体は、吸収性物品の長手方向両端の外形が、幅方向中央部で最大となるように形成されている請求項1〜6いずれかに記載の吸収性物品が提供される。
上記請求項7記載の発明では、上層吸収体の長手方向両端の外形線について規定してあり、楕円形などのように、幅方向中央部で長手方向長さが最大となるような形状で形成することによって、幅方向中央部の最大長さ部分が基点となって幅方向中央部が肌側に隆起しやすくしている。
請求項8に係る本発明として、前記上層吸収体は、前記下層吸収体より相対的に、剛性が高い素材及び/又はポリマー配合比率が低い素材を使用している請求項1〜7いずれかに記載の吸収性物品が提供される。
上記請求項8記載の発明では、上層吸収体の素材として、下層吸収体より相対的に剛性が高い素材を用いることによって、上層吸収体が肌側に隆起しやすくなり、下層吸収体より相対的にポリマー配合比率が低い素材を用いることによって、液保持しにくく、逆戻り量が減少できるようになる。なお、これらの素材は、いずれか一方の特性を有する素材を用いてもよいし、両方の特性を兼ね備えた素材を用いてもよい。
請求項9に係る本発明として、前記上層吸収体と下層吸収体との間に、複数の切れ込み又は開孔が形成された不透液性フィルムが配置されている請求項1〜8いずれかに記載の吸収性物品が提供される。
上記請求項9記載の発明では、上層吸収体と下層吸収体との間に、複数の切れ込み又は開孔が形成された不透液性フィルムを配置することによって、下層吸収体に吸収された体液がより一層逆戻りしにくくなる。
以上詳説のとおり本発明によれば、装着時に身体に沿って変形でき、漏れが防止できるとともに、吸収体に吸収された体液の逆戻りが減少し、着用者の不快感が軽減できるようになる。
本発明に係る生理用ナプキン1の一部破断展開図である。 そのII−II線矢視図である。 吸収体4の分解斜視図である。 (A)は変形前、(B)は脚圧を受けたときの変形後の吸収体4の断面図である。 他の形態に係る上層吸収体9の平面図である。 他の形態に係る下層吸収体8の(A)は変形前、(B)は変形後を示す断面図である。 (A)、(B)は下層吸収体8の不透液性裏面シート2との接合状態を示す断面図である。 他の形態に係る上層吸収体9の平面図である。 他の形態に係る吸収体4を示す断面図である。
以下、本発明の実施の形態について図面を参照しながら詳述する。
〔生理用ナプキン1の基本構成〕
本発明に係る生理用ナプキン1は、図1及び図2に示されるように、ポリエチレンシート、ポリプロピレンシートなどからなる不透液性裏面シート2と、経血やおりものなどを速やかに透過させる透液性表面シート3と、これら両シート2,3間に介在され、それぞれエアレイド法によって作製された下層吸収体8と上層吸収体9とからなる吸収体4と、表面両側部にそれぞれ長手方向に沿って配設されたサイド不織布7,7とから構成されている。前記吸収体4の周囲において、そのナプキン長手方向の前後端縁部では、前記不透液性裏面シート2と透液性表面シート3との外縁部がホットメルトなどの接着剤やヒートシール等の接着手段によって接合され、またその両側縁部では吸収体4の端縁よりも側方に延出している前記不透液性裏面シート2と前記サイド不織布7とがホットメルトなどの接着剤やヒートシール等の接着手段によって接合され、外周に吸収体4の存在しない外周フラップ部が形成されている。
以下、さらに前記生理用ナプキン1の構造について詳述すると、
前記不透液性裏面シート2は、ポリエチレンやポリプロピレン等のオレフィン系樹脂シートなどの少なくとも遮水性を有するシート材が用いられるが、この他にポリエチレンシート等に不織布を積層したラミネート不織布や、さらには防水フィルムを介在して実質的に不透液性を確保した上で不織布シート(この場合には防水フィルムと不織布とで不透液性裏面シートを構成する。)などを用いることができる。近年はムレ防止の観点から透湿性を有するものが用いられる傾向にある。この遮水・透湿性シート材は、ポリエチレンやポリプロピレン等のオレフィン系樹脂中に無機充填剤を溶融混練してシートを成形した後、一軸または二軸方向に延伸することにより得られる微多孔性シートである。
次いで、前記透液性表面シート3は、有孔または無孔の不織布や多孔性プラスチックシートなどが好適に用いられる。不織布を構成する素材繊維としては、たとえばポリエチレンまたはポリプロピレン等のオレフィン系、ポリエステル系、ポリアミド系等の合成繊維の他、レーヨンやキュプラ等の再生繊維、綿等の天然繊維とすることができ、スパンレース法、スパンボンド法、サーマルボンド法、メルトブローン法、ニードルパンチ法等の適宜の加工法によって得られた不織布を用いることができる。これらの加工法の内、スパンレース法は柔軟性、スパンボンド法はドレープ性に富む点で優れ、サーマルボンド法及びエアスルー法は嵩高でソフトである点で優れている。
これら不透液性裏面シート2と透液性表面シート3との間に介在される吸収体4は、たとえばパルプ中に高吸水性樹脂を混入したもの、或いはパルプ中に化学繊維を混入させるとともに、高吸水性ポリマーを混入したものが使用される。この吸収体4については、後段で詳述する。前記吸収体4は、形状保持、および経血等を速やかに拡散させるとともに、一旦吸収した経血等の逆戻りを防止するためにクレープ紙(図示せず)によって囲繞することも可能である。
前記パルプとしては、木材から得られる化学パルプ、溶融パルプ等のセルロース繊維や、レーヨン、アセテート等の人工セルロース繊維からなるものが挙げられ、広葉樹パルプよりは繊維長の長い針葉樹パルプの方が機能および価格の面で好適に使用される。本発明が対象とする薄型生理用ナプキンでは、前記吸収体4は、エアレイド法により作製されたものを用いる。また、前記高吸水性ポリマーとしては、高吸水ポリマー粒状粉(SAP)や高吸水ポリマー繊維(SAF)を用いることができる。
一方、本生理用ナプキン1の表面がわ両側部にはそれぞれ、長手方向に沿ってかつナプキン1のほぼ全長に亘ってサイド不織布7,7が設けられている。このサイド不織布7,7の一部が側方に延在されるとともに、同じく側方に延在された不透液性裏面シート2の一部とによってウイング状フラップW、Wが形成されるようにしてもよい。
前記サイド不織布7としては、重要視する機能の点から撥水処理不織布または親水処理不織布を使用することができる。たとえば、体液が浸透するのを防止する、あるいは肌触り感を高めるなどの機能を重視するならば、シリコン系、パラフィン系、アルキルクロミッククロリド系撥水剤などをコーティングした撥水処理不織布を用いることが望ましい。また、前記ウイング状フラップW、Wにおける体液の吸収性を重視するならば、合成繊維の製造過程で親水基を持つ化合物、例えばポリエチレングリコールの酸化生成物などを共存させて重合させる方法や、塩化第2スズのような金属塩で処理し、表面を部分溶解し多孔性とし金属の水酸化物を沈着させる方法等により合成繊維を膨潤または多孔性とし、毛細管現象を応用して親水性を与えた親水処理不織布を用いるようにすることが望ましい。
〔吸収体4〕
前記吸収体4は、詳細には図3及び図4に示されるように、それぞれエアレイド法によって作製された下層吸収体8と上層吸収体9とからなり、前記上層吸収体9の幅方向中央部に、ナプキン長手方向に沿って1本のエンボス10が付与されるとともに、前記下層吸収体8の前記上層吸収体9との積層部分に、ナプキン長手方向に沿うとともにナプキン幅方向に離間して複数のエンボス11、11…が付与されている。また、前記上層吸収体9は、幅方向両側部の接合部12、12でそれぞれ接着剤やエンボス熱圧着等によって接合されている。
前記上層吸収体9は、前記下層吸収体8の幅方向中央であって、着用者の排血口部に対応する部分を含む領域に配置され、前記下層吸収体8より幅寸法及び長手寸法が小さく形成されている。また、前記上層吸収体9は、下層吸収体8に対して幅方向両側部の接合部12、12のみで接合され、幅方向中間部では接合されていない。
これによって、本生理用ナプキン1の装着時に、幅方向両側からの脚圧によって吸収体4の両側から内側に向かう圧縮力を受けた際、図4(B)に示されるように、前記上層吸収体9と下層吸収体8はそれぞれ異なる変形を生じるようになる。具体的に、前記上層吸収体9は、幅方向中央部の1本のエンボス10を基点として、幅方向中央部で折れ曲がるようにして全体が山形に変形するのに対して、前記下層吸収体8は、幅方向に離間する複数のエンボス11、11…を基点として、幅方向に複数の隆起部13、13…が形成されるように変形する。このとき、脚圧による幅方向の変形量は、上層吸収体9では、全体が山形に変形することに集中するのに対して、下層吸収体8では、複数の隆起部13、13…に分散される。その結果、上層吸収体9が下層吸収体8より相対的に高く隆起するので、下層吸収体8と上層吸収体9との間に空間14が形成されるようになる。このため、上層吸収体9が着用者の体液排出部等の身体の溝に沿いやすくなり、体液の漏れが防止できるとともに、下層吸収体8に吸収された体液が表面に逆戻りしにくくなり、不快感が軽減できるようになる。
前記上層吸収体9に付与されるエンボス10は、上層吸収体9の幅方向中央部に長手方向の全長に亘って1本のみ形成されている。エンボスパターンとしては、ナプキン長手方向に沿う直線上に、圧搾部が全長に亘って連続する連続線、又は圧搾部と非圧搾部とが交互に形成された破線とすることが可能である。また、前記圧搾部として高圧搾部と低圧搾部が設けられるようにしてもよい。
前記下層吸収体8に付与されるエンボス11は、図示例では5本とされているが、好ましくは3本以上、より好ましくは5本以上とするのがよい。前記エンボス11、11間のナプキン幅方向の間隔は、2mm以上15mm以下、好ましくは2mm以上10mm以下である。間隔を細かくすることで、脚圧負荷時の隆起部13が細かく形成されるようになり、下層吸収体8の肌側への隆起が低く抑えられるようになる。
前記下層吸収体8に付与されるエンボス11は、図1に示されるように、上層吸収体9が配置される範囲内のみに形成し、この範囲より外側に延在させないようにすることが望ましい。エンボス11を上層吸収体9が配置される範囲より外側に延在させると、このエンボス11に沿って下層吸収体8に吸収された体液が拡散して漏れが生じやすくなったり、肌側への逆戻りが生じやすくなったりする。
前記上層吸収体9は、図5に示されるように、前記1本のエンボス10から離間してその両側に、幅方向に沿うとともに長手方向に離間して複数の幅方向エンボス15、15…が付与されるように構成してもよい。前記幅方向エンボス15…を付与することによって、上層吸収体9に吸収された体液が前記幅方向エンボス15を通じて下層吸収体8側に移行しやすくなり、吸収速度が向上し、体液の逆戻りが防止できるようになる。また、前記幅方向エンボス15は、前記1本のエンボス10から離間してその両側に設けてあるため、上層吸収体9が前記1本のエンボス10を基点として幅方向中央部が肌側に隆起するのを妨げることがない。前記幅方向エンボス15は、図示例のようにナプキン幅方向に沿う直線によって形成することが望ましいが、波状線や曲線、折れ線などによって形成してもよい。
前記上層吸収体9と下層吸収体8との接合部12として、エンボス熱圧着による接合手段を採用した場合、この熱圧着は、上層吸収体9と下層吸収体8のみを加熱圧着するコアエンボスでもよいし、透液性表面シート3を含めて加熱圧着するフィットエンボスでもよい。前記フィットエンボスとした場合、より体液を下層吸収体8側に浸透させやすくなるので好ましい。
前記上層吸収体9に付与されるエンボス10は、図4(A)に示されるように、非肌側(不透液性裏面シート2側)からの圧搾により設けることが望ましい。これによって、上層吸収体9が前記エンボス10を折れ基点として肌側に隆起しやすくなる。なお、上層吸収体9及び下層吸収体8に付与されるエンボス10、11のエンボス加工は、これらを接合する前に行われる。
一方、前記下層吸収体8に付与されるエンボス11は、図4(A)に示されるように、肌側(透液性表面シート3側)からの圧搾により設けられるようにしてもよいし、図7(B)に示されるように、非肌側(不透液性裏面シート2側)からの圧搾により設けられるようにしてもよく、更には、図6(A)に示されるように、肌側からの圧搾と非肌側からの圧搾とが交互に設けられるようにしてもよい。肌側からの圧搾と非肌側からの圧搾とを交互に設けた場合には、図6(B)に示されるように、脚圧が作用したときに、エンボス11がそれぞれ肌側及び非肌側への折れ基点となって、蛇腹状に変形しやすくなる。
また、図7(A)に示されるように、前記下層吸収体8に付与されるエンボス11が肌側からの圧搾により設けられる場合、下層吸収体8と不透液性裏面シート2との接合位置は、下層吸収体8のエンボス11の付与部分に対応する不透液性裏面シート2との当接面に設けられる接合部16、16…で前記不透液性裏面シート2に接合されるようにすることが好ましい。また、この場合の不透液性裏面シート2の外面側に形成されるズレ止め粘着剤層17、17…の形成位置は、前記接合部16に対応する不透液性裏面シート2の外面側に設けるようにすることが好ましい。これによって、脚圧を受けて下層吸収体8に複数の隆起部13、13…が形成された場合でも、ズレ止め粘着剤層17が下着から剥がれたり、ズレ止め粘着剤層17同士がくっついたりするのが防止できるようになる。
更に、図7(B)に示されるように、前記下層吸収体8に付与されるエンボス11が非肌側からの圧搾により設けられる場合、下層吸収体8と不透液性裏面シート2との接合位置は、下層吸収体8のエンボス11の非付与部分、即ちエンボス11、11間の部分及び両側のエンボス11、11の外側部分に設けられる接合部16、16…で不透液性裏面シート2に接合されるようにすることが好ましい。また、この場合の不透液性裏面シート2の外面側に形成されるズレ止め粘着剤層17、17…の形成位置は、前記接合部16に対応する不透液性裏面シート2の外面側に設けるようにすることが好ましい。これによって、脚圧を受けて下層吸収体8に複数の隆起部13、13…が形成された場合でも、ズレ止め粘着剤層17が下着から剥がれたり、ズレ止め粘着剤層17同士がくっついたりするのが防止できるようになる。
前記上層吸収体9は、ナプキン長手方向両端の外形線が、幅方向中央部で最大となるように(つまり幅方向中央部が最も外側に位置するように)形成されることが好ましい。即ち、ナプキン長手方向両端の外形線が、幅方向中央部を最大として、幅方向両側にいくにつれて漸次ナプキン長手方向の長さが小さくなるような形状で形成する。かかる形状としては、図8に示されるような楕円形や菱形、六角形などの多角形とすることができる。このような外形線とすることによって、幅方向中央部の最大長さ部分が基点となって幅方向中央部が肌側に隆起しやすくなる。
なお、上層吸収体9のナプキン幅方向の寸法は、20mm以上50mm以下、好ましくは25mm以上40mm以下とするのがよい。
上層吸収体9の素材は、前記下層吸収体8より相対的に剛性が高い素材及び/又は前記下層吸収体8より相対的にポリマー配合比率が低い素材を使用することが好ましい。剛性が低い素材を使用することによって、上層吸収体9が肌側に隆起しやすくなる。また、ポリマー配合比率が低い素材を使用することによって、上層吸収体9が液保持しにくく、逆戻り量を減少させることができる。
図9に示されるように、前記上層吸収体9と下層吸収体8との間には、複数の切れ込み又は開孔が形成された不透液性フィルム18を配置することが可能である。これによって、下層吸収体8に吸収された体液の逆戻りがより一層防止できる。前記不透液性フィルム18は、柔軟性の高いものを用いることにより、図9に示されるように、下層吸収体8の蛇腹状の変形に沿って変形できるようになっている。前記不透液性フィルム18は、前記上層吸収体9より大きな寸法で配置すると下層吸収体8への体液吸収を阻害するため、前記上層吸収体9より小さな寸法、即ち上層吸収体9の配設範囲より外側に延在しない程度の寸法で形成されている。
1…生理用ナプキン、2…不透液性裏面シート、3…透液性表面シート、4…吸収体、7…サイド不織布、8…下層吸収体、9…上層吸収体、10・11…エンボス、12…接合部、13…隆起部、14…空間

Claims (9)

  1. 透液性表面シートと裏面シートとの間に、それぞれエアレイド法によって作製された下層吸収体と上層吸収体とからなる吸収体が介在された吸収性物品において、
    前記上層吸収体の幅方向中央部に、長手方向に沿って1本のエンボスが付与されるとともに、前記下層吸収体の前記上層吸収体との積層部分に、長手方向に沿うとともに幅方向に離間して複数のエンボスが付与され、前記上層吸収体は幅方向両側部で前記下層吸収体に接合されていることを特徴とする吸収性物品。
  2. 前記上層吸収体は、前記1本のエンボスから離間してその両側に、幅方向に沿うとともに長手方向に離間して複数の幅方向エンボスが付与されている請求項1記載の吸収性物品。
  3. 前記上層吸収体に付与されるエンボスは、非肌側からの圧搾により設けられている請求項1、2いずれかに記載の吸収性物品。
  4. 前記下層吸収体に付与されるエンボスは、肌側又は非肌側からの圧搾により設けられるか、肌側からの圧搾と非肌側からの圧搾とが交互に設けられている請求項1〜3いずれかに記載の吸収性物品。
  5. 前記下層吸収体に付与されるエンボスは、肌側からの圧搾により設けられ、前記下層吸収体は、前記エンボスの付与部分に対応する前記裏面シートとの当接面で前記裏面シートに接合され、この接合部分に対応する前記裏面シートの外面側に、装着時に下着に固定するためのズレ止め粘着剤層が形成されている請求項1〜3いずれかに記載の吸収性物品。
  6. 前記下層吸収体に付与されるエンボスは、非肌側からの圧搾により設けられ、前記下層吸収体は、前記エンボスの非付与部分で前記裏面シートに接合され、この接合部分に対応する前記裏面シートの外面側に、装着時に下着に固定するためのズレ止め粘着剤層が形成されている請求項1〜3いずれかに記載の吸収性物品。
  7. 前記上層吸収体は、吸収性物品の長手方向両端の外形が、幅方向中央部で最大となるように形成されている請求項1〜6いずれかに記載の吸収性物品。
  8. 前記上層吸収体は、前記下層吸収体より相対的に、剛性が高い素材及び/又はポリマー配合比率が低い素材を使用している請求項1〜7いずれかに記載の吸収性物品。
  9. 前記上層吸収体と下層吸収体との間に、複数の切れ込み又は開孔が形成された不透液性フィルムが配置されている請求項1〜8いずれかに記載の吸収性物品。
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