JP2014188015A - 電気的刺激装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】脳に対してより効果的に刺激を与えて、脳機能障害をより効果的に改善できるようにする。
【解決手段】患者の首部から頭頂部までの部位で、脳幹を通ることなく脳に刺激を与えることのできる特定位置に装着される頭部用電極Hを備えている。特定位置として、例えば、こめかみ部分、眼の上額部分、顔面の頬部分、首後部分等がある。頭部用電極Hに印加される電気信号が、脳への刺激となる100μA以下の微弱電流が生体に流れるように設定される。上記特定位置からの刺激付与に加えて、例えば背中に補助電極Sを装着して、抹消神経としての脊髄を通して脳へ刺激を与えることもより効果的となる。
【選択図】 図8

Description

本発明は、脳障害を改善するようにした電気的刺激装置に関するものである。
脳障害のうち、特にニューラルネットワークの未発達に起因する種々の疾患が知られている。特許文献1には、脳機能が発達していない知的障害者では、母指球が発達していないこと、および指趾に感覚の異常があることに着目して、母指球および指趾に電極を装着して、この電極に脳に刺激を与えるための電気信号を間欠的に与えて、脳機能障害を回復させようとするものが開示されている。
特開2009−153904号公報(特許第5053826号公報)
前述した特許文献1に記載の発明によれば、脳機能障害回復の効果が期待できるものの、末梢神経からの通電の効果は限定的であり、さらなる改善が求められるものである。
本発明は以上のような事情を勘案してなされたもので、その目的は、脳に対してより効果的に刺激を与えて、脳機能障害をより効果的に改善できるようにした電気的刺激装置を提供することにある。
前記目的を達成するため、本発明にあっては次のような第1の解決手法を採択してある。すなわち、特許請求の範囲における請求項1に記載のように、
電極を介して生体に電気信号を印加する電気的刺激装置であって、
患者の首部から頭頂部までの部位で、脳幹を通ることなく脳に刺激を与えることのできる特定位置に装着される頭部用電極を備え、
前記頭部用電極に印加される電気信号が、脳への刺激となる微弱電流が生体に流れるように設定されている、
ようにしてある。上記解決手法によれば、電気信号の脳への刺激を、末梢神経を通してでなく、脳幹をバイパスして脳へ直接的に行なうようにしたので、脳機能障害を効果的に改善することができる。
上記解決手法を前提とした好ましい態様は、請求項2以下に記載のとおりである。すなわち、
前記特定位置が、こめかみ部位と、眼の上額部位と、頬部位と、首の後部位との少なくとも1箇所とされている、ようにしてある(請求項2対応)。この場合、脳へ直接的に刺激を与えるために好ましい頭部用電極の装着位置が提供される。
前記特定位置が、こめかみ部位と、眼の上額部位と、頬部位と、首の後部位とのうち少なくとも2箇所以上の複数箇所とされている、ようにしてある(請求項3対応)。この場合、頭部用電極の装着部位としては、こめかみ部位と、眼の上額部位と、頬部位と、首の後部位とのうち、任意の2箇所、任意の3箇所あるいは4箇所全てにおいて行うことにより、刺激位置が多くなって、脳機能障害の改善効果をより高める上で好ましいものとなる。
患者の頭部に被せるヘッドギア式の装着具を有し、前記装着具の内面に、該装着具を患者の頭部に被せたときに、患者のこめかみ部位と、眼の上額部位と、頬部位と、首の後部位とのうち少なくとも2箇所以上の複数箇所に対応した位置にそれぞれ前記頭部用電極が装備されている、
ようにしてある(請求項4対応)。この場合、複数の特定位置に対する頭部用電極の装着を容易に行うことができる。
前記微弱電流が、周波数が10〜80pps(pulse per second)で、電流値が10μA〜100μAとされている、ようにしてある(請求項5対応)。この場合、微弱電流の具体的な印加態様が提供される。周波数は、大きすぎると、1つ1つの電気信号パルスを脳が識別しずらくなるので、80pps以下とするのが好ましいものとなる。また、周波数が小さすぎると、単位時間あたりの脳へのパルス回数が少なくなり過ぎるので、10pps以上とするのが好ましいものとなる。電流値としては、大きすぎると脳への刺激が大きくなり過ぎるので、100μA以下とするのが好ましい。また、電流値が小さすぎると、脳が刺激を感じなくなり、また脳への刺激量も小さくなってしまうので、10μA以上とするのが好ましい。
前記微弱電流が、周波数が20〜60ppsで、電流値が20μA〜80μAとされている、ようにしてある(請求項6対応)。この場合、微弱電流の好ましい印加態様が提供される。
前記微弱電流の印加が、所定サイクルを繰り返すことにより行われ、
前記所定サイクルが、前記微弱電流が一定時間印加され続ける第1状態と、該第1状態の後に該一定時間以上該微弱電流の印加が休止される第2状態とによって構成されている、
ようにしてある(請求項7対応)。この場合、脳への適切な刺激付与と、十分な休止時間の確保によって脳が疲弊する事態を防止して、全体として十分な電気刺激量を脳へ与える上で好ましいものとなる。
前記第1状態における前記微弱電流の印加が、所定電流値に向けて徐々に増大された後、該徐々なる増大時間よりも長い時間該所定電流値に保持されるように行われる、ようにしてある(請求項8対応)。この場合、脳に対して急激に刺激が与えられる事態を防止して、脳が疲弊しないようにしつつ、全体として十分な電気刺激量を脳へ与える上で好ましいものとなる。
前記第1状態における前記微弱電流の印加が、プラス印加とマイナス印加とが交互に繰り返されるように行われる、ようにしてある(請求項9対応)。この場合、頭部用電極の装着部位に痛みを感じてしまう事態を防止する上で好ましいものとなる。
前記第1状態における前記微弱電流の印加が、常時プラス印加またはマイナス印加とされ、
前の所定サイクルにおける前記第1状態と次の所定サイクルにおける前記第1状態とでは、プラス印加とマイナ印加とが変更される、
ようにしてある(請求項10対応)。この場合、請求項9に対応した効果と同様の効果を得ることができる。
患者の首よりも下半身側の部位に装着される補助電極をさらに有し、
前記補助電極に印加される電気信号が、前記微弱電流よりもはるかに大きな刺激用電流が生体に流れるように設定されている、ようにしてある(請求項11対応)。この場合、末梢神経を通しても脳への刺激を与えて、請求項1に対応した効果をより一層十分に得る上で好ましいものとなる。
前記補助電極が、患者の背中に装着されて、脊髄を通して脳に刺激を与えるようにされている、ようにしてある(請求項12対応)。この場合、末梢神経のうち敏感な脊髄に電気信号を与えることにより、請求項11に対応した効果をより十分に発揮させる上で好ましいものとなる。
前記補助電極が、上下方向に間隔をあけて背中に装着されると共に同時に電気刺激が印加される複数組有している、ようにしてある(請求項13対応)。この場合、刺激部位の数をより多くして、請求項12に対応した効果をより一層十分に発揮させる上で好ましいものとなる。
前記頭部用電極と前記補助電極とに対する電気信号の印加タイミングが同じとなるように設定されている、ようにしてある(請求項14対応)。この場合、脳に対して、頭部用電極と補助電極とから同じタイミングで刺激が付与されるので、別のタイミングで刺激が付与される場合に比して脳が混乱することなく刺激を十分に感じやすいものとなり、請求項1等に対応した効果をより十分に得る上で好ましいものとなる。
前記複数の頭部用電極に対する電気信号の印加タイミングが、同期から次第にずれて、一定周期で再度同期するように設定されている、ようにしてある(請求項15対応)。この場合、刺激付与の態様を複雑化して、治療効果をさらに促進する上で好ましいものとなる。特に、治療効果が進んだ段階での刺激付与として好ましいものとなる。
前記頭部用電極と前記補助電極とに対する電気信号の印加タイミングが、同期から次第にずれて、一定周期で再同期になるように設定されている、ようにしてある(請求項16対応)。この場合、請求項15に対応した効果と同様の効果を得ることができる。
本発明によれば、脳機能障害の改善をより効果的に行うことができる。
本発明に用いられる電気的刺激装置の一例を示す簡略斜視図。 頭部用電極を患者のこめかみ部分に装着した例を示す簡略正面図。 頭部用電極を患者の眼の上額部分に装着した例を示す簡略正面図。 頭部用電極を患者の頬部分に装着した例を示す簡略正面図。 頭部用電極を患者の首後ろ部分に装着した例を示す簡略背面図。 複数組の補助電極を脊髄に沿って患者の背中に装着した例を示す図。 頭部用電極を有するヘッドギア式の装着具の一例を示す正面図。 図7に示す装着具を患者の頭部に被せた状態を示す正面図。 頭部用電極に印加される電気信号の具体例を示す特性図。 頭部用電極に印加される電気信号の別の具体例を示す特性図。
図1において、1は電気的刺激装置の本体である。本体1は、合計8チャネル式とされて、そのうち4チャネルが頭部電極H用とされ、残る4チャネルが補助電極S用とされている。各チャネルは、プラス側とマイナス側とで2個一対となる出力部2A〜2Hを有する。頭部用電極Hは、実施形態ではシート式とされ、補助電極Sは実施形態では吸引カップ式とされている。各電極H、Sはそれぞれ、図1では1チャネル分のみが示されている。
頭部用電極Hは、ケーブル3を介してコネクタ4に接続され、コネクタ4が出力部2A(〜2D)に着脱自在に接続される。これにより、出力部2A(〜2D)から出力される電気信号が、頭部用電極Hに印加されることになる。同様に、補助電極Sは、ケーブル5を介してコネクタ6に接続され、コネクタ6が出力部2E(〜2H)に着脱自在に接続される。これにより、出力部2E(〜2H)から出力される電気信号が、補助電極Sに印加されることになる。
頭部用電極Hは、患者の首部から頭頂部までの部位において装着されるようになっている。すなわち、頭部用電極Hは、抹消神経を介することなく(つまり脳幹バリアで刺激低減されることなく)、脳に対して直接的に電気信号による刺激を与えることのできる特定位置に対して装着されるものとなっている。具体的には、左右一対で1組となる頭部用電極Hを患者のこめかみ部分に装着した例が図2に示される。頭部用電極Hを患者の眼の上額部分に装着した例が図3に示される。頭部用電極Hを患者の頬部分に装着した例が図4に示される。頭部用電極Hを患者の首後部分に装着した例が図5に示される。なお、頭部用電極Hは、耳の後部分等、上記以外の部分にも適宜装着することもできる。
補助電極Sは、患者の首よりも下半身側に装着されるもので、末梢神経を介して(つまり脳幹バリアによる刺激低減作用を受けて)、脳に対して電気信号による刺激を与えることのできる部位に対して装着されるものとなっている。具体的には、左右一対で1組となる合計4組(対)の補助電極Sを、互いに間隔をあけて、脊髄に沿って背中に装着した例が図6に示される。脊髄は、末梢神経の中でも敏感であり、かつ刺激伝達容量も大きいことから、補助電極Sによる刺激付与部位として好適となる。なお、補助電極Sは、例えば指先、母指球、指趾等、適宜の部位に装着できるものである。
複数組の頭部用電極Hを、特に図2〜図5に示す4箇所の部位に装着するのに好適な装着具10の一例が、図7に示される。すなわち、装着具10は、ヘッドギア式とされて、例えば弾性シート材によって大きく伸縮可能に形成されている。具体的には、装着具10は、患者の頭部から首分に渡って被ることのできる袋状の本体部11を有し、本体部11の正面側(患者の顔面側)は、患者の眼と鼻と口とが露出するように形成されている。すなわち、本体部11により、患者の頭頂部と左右の側面部と後頭部(首部の上部分を含む)とが覆われるようになっている。また、本体部11からは、眼の若干下の位置から、患者の鼻に向けて延びる左右一対の延設部12を有する。装着具10の内面には、図2〜図5に示すような位置に、頭部用電極Hが装着されている(固定式あるいは例えばベルクロファスナを利用した着脱式のいずれでもよい)。
図8は、図7に示す装着具10を患者の頭部に被せた状態が示される。この状態で、装着部10の内面に保持された頭部用電極Hが、図2〜図5に示すような位置に同時に装着される。なお、図7一点鎖線で示すように、左右一対の延設部12同士を連結する弾性ひも13や、本体部11の前下端部同士を連結する弾性ひも14を設けて、図8のような装着状態で、各頭部用電極Hが、所定位置において確実に患者に密着するようにしてもよい。また、延設部12内に、薄板状の弾性板を保持させて、この弾性板の弾性力を利用して、延設部12が患者の頬部分に確実に密着されるようにすることもできる。
実施形態では、図8のように装着具10を利用して、4組の頭部用電極Hが図2〜図5に示すような位置に装着される。また、4組の補助電極Sが、図6に示すように患者の背中に装着される。この装着状態で、頭部用電極Hを通して生体内に微弱電流が流れるように、電気信号が印加される。また、補助電極Sを通して、生体内に刺激用電流が流れるように、電気信号が印加される。勿論、各電気信号は、図1に示す電気的刺激装置の本体1で発生されて、出力部2A〜2Hから出力されるものである。
頭部用電極Hを通じて、脳に対して、直接的に刺激が与えれることになる。この場合、異なる4つの部位からの刺激付与となるので、脳への刺激が効果的に行われて、脳のニューラルネットワークが再編成されて、脳機能障害の改善が効果的に行われる。この頭部用電極Hによる刺激に加えて、補助電極Sから末梢神経を介して刺激も脳に対して付与されることになり、これにより、ニューラルネットワークの再編成がより促進されて、脳機能障害の改善がより効果的に行われる。
ここで、頭部用電極Hに印加される電気信号について、説明する。まず、図9は、同時通電波形の形態で電気信号を印加する例が示される。この図9の例では、所定サイクルを繰り返す態様となる。この所定サイクルは、大別して、一定時間(図9では1秒)刺激付与となる第1状態と、第1状態の後、上記一定時間以上(実施形態では1秒)の間だけ電気信号の印加が行われない休止期間となる第2状態と、から構成される。そして、次のサイクルは、前のサイクルにおける上記第2状態が経過した後に開始されることになる。
上記第2状態の時間は、上記一定時間以上であればよく、一定時間の2倍以上という大きな時間とすることもできる。特に、脳への疲れ防止の観点から、患者に応じて第2状態の時間を変更することもできる。この第2状態での休止時間(次のサイクルへの移行時間についても同じ)は重要であり、脳に疲れを感じさせないように十分確保することが望まれるものである。
上記第1状態では、プラスとマイナスとの各パルスが交互に発生するように電気信号が印加される。これにより、頭部用電極Hの装着部位に、痛みを感じてしまう事態が防止される。また、パルス波とされる電気信号の周波数は、10pps〜80ppsの範囲で設定され(pps=pulse per second)、実施形態では50ppsの周波数とされている。1つのパルスを脳が知覚できる周波数とするため、周波数は80pps以下とし、好ましくは60pps以下とする。また、周波数が小さすぎると、十分な刺激回数を与えることが難しくなることから、周波数は10pps以上、好ましくは20pps以上とする。なお、実施形態では、周波数50ppsとしてあるが、図9に示す波形は、波形をより詳しく示すために、50ppsのときのパルス数よりも少ないパルス数とされている(このことは、以下の図10についても同じ)。
頭部用電極Hに印加される電気信号の大きさ(電圧)は、生体内に微弱電流となる1mA(1000μA)以下、より具体的には100μA以下の微弱電流が流れるように設定される。すなわち、100μAを超えるような大きな電流値は、脳への刺激が大きすぎるので、100μA以下に設定し、好ましくは80μA以下にする。また、電流値が小さすぎると、脳が知覚しなくなるので、10μA以上、好ましくは20μA以上にする(実施形態では40μA)。
図9の例では、さらに、第1状態において、当初は、電流値が0から徐々に増大されて、やがて一定の所定電流値とされ、この所定電流値で長く保持されることになる。所定電流値での保持時間が例えば0.8秒で、電流値が徐々に増大される時間が例えば0.2秒とされて、所定電流値での保持時間が、電流値の徐々なる増大を行う時間よりも十分大きくされている。なお、電流値を徐々に増大させるのは、脳への急激な刺激付与を避けるためである。
図10は、図9の変形例を示すものである。すなわち、図10の場合も、電気信号が印加される第1状態と、休止時間となる第2状態を有する。図9の場合と異なるのは、前のサイクルにおける第1状態では例えばプラス側のパルスのみが付与される一方、次のサイクルにおける第1状態ではマイナス側のパルスのみが付与される。このようにして、サイクルが移行される毎に、印加される電気信号がプラスとマイナスとの間で変更される。その他、周波数、電流値等は、図9の場合と同様に設定される。
補助電極Sへ印加される電気信号は、脳が刺激を知覚する範囲で、適宜付与することができる。ただし、末梢神経を通じた脳への刺激となるので、頭部用電極Hにより付与される微弱電流よりも十分に大きな電流値が付与されることになる(例えば30mA〜300mA)。補助電極Sからの刺激付与は、頭部用電極Hからの刺激付与に対応したものとされる(同期)。すなわち、補助電極Sにおいては、電流値のみが頭部用電極Hとは大きく異なるものの、電気信号の印加態様は基本的に、頭部用電極Hに印加される電気信号と同じとされる(図9や図10での周波数、前記第1状態の時間、第2状態の時間等が同じに設定される)。
次に、医学的見地から本発明について補足説明する。まず、体性感覚は皮膚感覚と深部感覚からなり、皮膚知覚は触覚、圧覚、痛覚、温度覚(温覚および冷覚をふくむ)で構成され、深部感覚は深部痛覚、振動覚、関節覚(運動覚および位置覚をふくむ)で構成される。健常な新生児・乳幼児では体性感覚の発達と知的発達が連関して発現してくる。とくに体性感覚の中で深部知覚の発達はめまぐるしく、首のすわり、寝返り、四つん這い歩行、座位、立位、立位歩行がほぼ1歳まで順次出現し、簡単な意味のある単語の発音もみられるようになる。新生児・乳幼児では錐体外路が発達し、発語などの機能が出現すると考えられる。このような状況は錐体外路の発達がなければ知的発達しない可能性を示唆する。最近、ニューラルネットワークは脳組織の発達ともに未熟型から成熟型に変わることが提唱された(ベビーサイエンス、p26−p36、Volume8、2008)。ニューラルネットワークが未熟な例として新生児が挙げられ、成長とともにニューラルネットワーク成熟型に再編される。未熟型脳組織のニューラルネットワークでは求心性刺激が成熟型にみられるように正確な目的神経細胞に至らないが、正常児では脳組織が成熟するにつれて求心性刺激が正確に目的神経細胞に到達するようになる、この時、求心性刺激が他の神経細胞に伝達されないように神経細胞に抑制がかかるようになる(ベビーサイエンス、p26−p36、Volume8、2008)。脳障害児ではニューラルネットワークの再編が起こらないと考えられる。
ダウン症も脳障害を示す疾患で、この脳障害児には関節の可動性が亢進した例が少なからずみられ、フロッピーインファント様であることが多い。フロッピーインファントではフロッグポジション、濡れタオル様の現象、スカーフ現象、ダブルフォールディングが特徴的である(日本医師会雑誌第125巻第8号頁12)。フロッピーインファントでは関節の可動性が亢進した結果みられる現象で、特に。ダブルフォールディングでは脊椎の関節に可動性が大きいと考えられる。このような場合では深部知覚が確立していないと考えられ、深部知覚に関係したニューラルネットワークの成熟型への再編が起きていないと考えられる。深部知覚は錐体外路により維持されるので、脳機能では無意識の領域に属する。このような現象を示す患児の場合の脳の無意識の領域がその機能を保持していないことを示している。
低周波による手、足での電気刺激は聴力障害、頭部脳障害、脳梗塞、視力障害などを持つ患者での症状の改善に低周波電気刺激が有用であったが、ダウン症などの脳障害者では発語機能、読本能力、リズム伴奏能力の向上などの効果があり、末梢神経からの通電がニューラルネットワークの再編を促したと考えた。しかし、末梢神経からの通電の効果は限定的で、ダウン症の知的障害を根本的に解決するものではなかった。この結果から電気刺激の方法に問題があるのではないかと考えた。そこで、電流を微弱電流に変え、刺激部位も手、足以外にほぼ体全体を対象にし、特に、電極装着部位として、脳への直接的な刺激が可能な首部よりも上側の頭部に着目した。
症例YM1(女性、14歳):皮膚知覚の異常を調べたところ、両側大腿後面(仙骨第1,2神経)に知覚鈍麻を認めた。また、顔貌がダウン症に特徴的であり、顔面の表情筋の発達が乏しく、知覚障害も伴うと考えたので、その部位を電気刺激することにした。また、知覚神経へ電気刺激しなければニューラルネットワークが成熟化の方向へ再編されないことから、多くの神経に情報がつたわるときにニューラルネットワークの成熟化が起こりやすいと考え、可及的に同時に電気的刺激を行うこととした。具体的には、電気刺激部位は皮膚神経分節に従い脊椎に沿って仙骨神経第4から頸椎第4まで両側に5cmx9cm大のゲル電極を縦長になるように貼った。また顔面では頬骨弓を上限に5cmx9cm大のゲル電極を両側に貼った。これらのゲル電極に脊椎、頭蓋骨を挟み左から右に30μAの微弱電流を15分間にわたり流し。電流は0.5sで定常電流まで立ち上がり、1秒間通電して、電流を中断し、1.5秒後、陽極、陰極を左右で入れ替えて、微弱電流を0.5sで定常電流レベルまで立ち上げ、1秒間定常レベルで通電、その後、通電を中止し、1.5秒通電を休止するのを1クールとして、15分にわたり末梢神経からニューラルネットワークに通電した。
開始1日目には、母親が借りたビデオをビデオレンタル店に返しに行くというと、患者が私のも返したいというので、母親が「いつまでに返すの?」と聞くと、患者は「今日」と答えた。以前は同じ問いをしても返答がなかったが、治療後、時間的概念が発達しはじめたようであった。
開始3日後、テレビの画面に登場する人形を1、2,3と数えるなど変化がみられ、これは以前にはみられなかった能力であったまた、背中のゲル電極をはがす時にくすぐったいと訴えた。開始8日目、算数の文章問題を一人で読んで、回答できるようになった。開始30日目で座っているときの姿勢がよくなった。
開始35日目、引き算は教えていなかったが、簡単な引き算「6−1」、「10−5」ができた。開始42日目、小学校1年生の国語の教科書の初めのほうを模写、転記できるようになった。このころカラオケに行くと独力でカラオケの器具の操作をできるようになった。開始47日目、割りばしの袋に書いてある「定休日」の読みを聞いてくるようになった。開始56日目、家庭教師に助けてもらいはしたが、日記を書くことができるようになった。「きょうはきゅうしょくでぎゅうどんをたべました。はなきさんはおにぎりをたべました」、「おおもりせんせい こんど からおけにいこう」など。
開始75日目、最近は冗談を言うようになったと中学の担任から言われた。開始81日目、公文の問題集の足し算の40問を独力で、約30分で解いてあり、すべて正解しており、自分で正解という意味の○をつけていた。問題は「2+1」、「7+1」、「23+1」、「24+1」などである。
開始123日目、1年前に買ってあげた、プレーステーションDSを独力で使いこなせるようになった。開始130日目、首を伸ばして手の平を広げて「うー、うー」(喃語に似た音)と発語しないようになった。歯ぎしり、ダブルフォールディングがほぼみられなくなり、不随な動作がほぼなったと考えられた。
微弱電流を通電する6か月まえにおなじプロトコールで低周波電流を通電したが、10までの足し算が一人でできたり、できなかったりで、あったが、低周波電流の通電でも体全体の運動機能は改善された自覚があった。前述の例では末梢神経から中枢神経へ通電で深部知覚が正常化の方向に進むことがわかる。不随意筋の筋緊張が高まることは深部知覚に関係するニューラルネットワークが未熟型から成熟型に近づいたことを意味し、無意識の領域で無意識に筋緊張を調節できることを示している。さらに言えば、無意識の領域で無意識に筋緊張を調節できることは意識と無意識の領域が分離し、この意識・無意識の分離に関する脳の領域にニューラルネットワークの成熟が起きたことを意味する。さらに、ニューラルネットワークでの制御不足によると考えられる偏頭痛にインターバルを伴う微弱電流通電によるニューラルネットワークの再編成が有効と考えられ、実際、22歳、女性の偏頭痛を1週間で治癒させた経験がある。
[症例2] KYM、男性、54歳、医師:1か月分の診療報酬明細として約250件の病名、医科点数吟味などの点検が毎月あり、1日8時間かけ、約3日間、その業務に従事していた。この医師は休診日以外では朝8時から夜20時まで診療を行っていたので、診療終了後は疲労のため診療報酬明細の点検は行えず、それを休診日に行っていた。診療終了後に顔面部に微弱電流を15分通電してから約50名の診療報酬明細の点検を行ったが、作業効率が約2倍以上に向上して1時間から2時間の時間しかかからなかった。頭部への微弱電流の通電は作業、学習能力の向上をもたらした。
共感覚を病的症状として訴える患者、ダウン症、軽度知的障害者、自閉症、統合失調症、うつ病、認知症などの精神疾患の患者には皮膚知覚を含む体性知覚異常が存在することがある。これはそのような症状に対応する脳組織でニューラルネットワークの異常が存在すると考えられ、インターバルをともなった微弱電流を末梢神経から通電してニューラルネットワークを再編する治療法は有効と考えられる。知覚神経に近い体表であればほぼ体全体で電気刺激は可能である。精神疾患では意識障害、知的機能の障害、記憶障害 、知覚障害、思考障害、感情・気分の障害は一般的にみられる。本発明が有効と考えられる精神疾患として以下を挙げておく。
症状性を含む器質性精神障害として痴呆性疾患、コルサコフ症候群、頭部外傷後遺症など、脳の大きな(=肉眼で分かるほど)病変による精神疾患のことをさす。精神作用物質使用による精神および行動の障害としてアルコール、アヘン、大麻 、鎮静薬または催眠薬、コカイン、覚醒剤・カフェイン、幻覚薬、タバコ、揮発性溶剤、砂糖など(精神作用物質に関連した精神疾患をさし、依存症、乱用、中毒などに分けられる)、アルコール依存症、薬物依存症などを含む。統合失調症、統合失調症型障害および妄想性障害として統合失調症、統合失調症型障害、持続性妄想性障害、急性一過性精神病性障害、感応性妄想性障害、統合失調感情障害を含む気分(感情)障害として気分障害(感情障害とも言い、主として気分が障害されるもので)、躁病、双極性障害(躁うつ病とも言う)、うつ病。
神経症性障害,ストレス関連障害および身体表現性障害として恐怖症性不安障害(広場恐怖[症]、社会[社交]恐怖[症])、他の不安障害(パニック障害、全般性不安障害)、強迫性障害 重症ストレス障害:重症ストレスへの反応および適用障害(DSM-IVでは、不安障害にPTSD及び急性ストレス障害を含むが、ICD-10では、重度のストレス反応に分類される)には急性ストレス障害、PTSD(心的外傷後ストレス障害)、適応障害 )、解離性(転換性)障害(F44)、解離性障害(DSM-IV-TRで解離性障害がほぼ該当)、他の解離性(転換性)障害、多重人格障害(DSM-IV-TRでは解離性同一性障害)、身体表現性障害(身体化障害、心気障害、持続性身体表現性疼痛性障害)、他の神経症性障害。
生理的障害および身体的要因に関連した行動症候群として摂食障害、神経性無食欲症(拒食症)、神経性大食症(過食症)、睡眠障害、不眠症、精神生理性不眠症(概日リズム睡眠障害、入眠困難、中間覚醒、早朝覚醒、過眠症、睡眠時無呼吸症候群、ナルコレプシー、原発性過眠症、反復性過眠症、特発性過眠症)、睡眠時随伴症、レム睡眠行動障害、睡眠時遊行症、夜驚症。
パーソナリティおよび行動の障害として特定のパーソナリティ障害があげられ、妄想性パーソナリティ障害、統合失調質パーソナリティ障害、非社会性パーソナリティ障害 、情緒不安定性パーソナリティ障害 (衝動型および境界型)、演技性パーソナリティ障害 、強迫性パーソナリティ障害 、不安性[回避性]パーソナリティ障害、依存性パーソナリティ障害 、他の特定のパーソナリティ障害 、パーソナリティ障害、特定不能のもの、混合性および他のパーソナリティ障害、持続的パーソナリティ変化、脳損傷および脳疾患によらないもの、習慣および衝動の障害、性同一性障害、性嗜好障害(フェティシズム 、露出症、窃視症、小児性愛、サディズム・マゾヒズム)、性の発達と方向づけに関連した心理および行動の障害、他の成人のパーソナリティおよび行動の障害、症状あるいは能力低下の意図的算出あるいは偽装、身体的あるいは心理的なもの(虚偽性障害)、ミュンヒハウゼン症候群、特定不能のパーソナリティおよび行動の障害。
精神遅滞として知的障害を挙げる。心理的発達の障害として広汎性発達障害があり、自閉症、アスペルガー症候群。小児期および青年期に通常発症する行動および情緒の障害として多動性障害(ADHD)(チック障害 、トゥレット障害)。その他の障害として幻覚、妄想、文化依存症候群(神経質、対人恐怖症)。
以上実施形態について説明したが、本発明は、実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲の記載された範囲において適宜の変更が可能である。例えば、複数の頭部用電極間での刺激付与のタイミング(第1状態のタイミング)を、互いに同期した状態から徐々にずらして、一定周期後に再度同期させるように行い、このような刺激付与を繰り返えし行うこともできる。同様に、頭部用電極と補助電極との間でも、刺激付与のタイミングを、互いに同期した状態から徐々にずらして、一定周期後に再度同期させるように行い、このような刺激付与を繰り返えし行うこともできる。勿論、本発明の目的は、明記されたものに限らず、実質的に好ましいあるいは利点として表現されたものを提供することをも暗黙的に含むものである。
本発明は、脳障害者の機能改善用として好適である。
1:本体(電気的刺激装置)
2A〜2H:出力部
H:頭部用電極
S:補助電極
10:装着具
11:延設部
本発明は、脳障害を改善するようにした電気的刺激装置に関するものである。
脳障害のうち、特にニューラルネットワークの未発達に起因する種々の疾患が知られている。特許文献1には、脳機能が発達していない知的障害者では、母指球が発達していないこと、および指趾に感覚の異常があることに着目して、母指球および指趾に電極を装着して、この電極に脳に刺激を与えるための電気信号を間欠的に与えて、脳機能障害を回復させようとするものが開示されている。
特開2009−153904号公報(特許第5053826号公報)
前述した特許文献1に記載の発明によれば、脳機能障害回復の効果が期待できるものの、末梢神経からの通電の効果は限定的であり、さらなる改善が求められるものである。
本発明は以上のような事情を勘案してなされたもので、その目的は、脳に対してより効果的に刺激を与えて、脳機能障害をより効果的に改善できるようにした電気的刺激装置を提供することにある。
前記目的を達成するため、本発明にあっては次のような第1の解決手法を採択してある。すなわち、特許請求の範囲における請求項1に記載のように、
電極を介して生体に電気信号を印加する電気的刺激装置であって、
患者の首部から頭頂部までの部位で、脳幹を通ることなく脳に刺激を与えることのできる特定位置に装着される頭部用電極を備え、
前記頭部用電極に印加される電気信号が、脳への刺激となる微弱電流が生体に流れるように設定され、
前記微弱電流の印加が、所定サイクルを繰り返すことにより行われ、
前記所定サイクルが、前記微弱電流が一定時間印加され続ける第1状態と、該第1状態の後に該一定時間以上該微弱電流の印加が休止される第2状態とによって構成され、
前記第1状態における前記微弱電流の印加が、所定電流値に向けて徐々に増大された後、該徐々なる増大時間よりも長い時間該所定電流値に保持されるように行われ、
前記複数の頭部用電極に対する電気信号の印加タイミングが、同期から次第にずれて、一定周期で再度同期するように設定されている、
ようにしてある。上記解決手法によれば、電気信号の脳への刺激を、末梢神経を通してでなく、脳幹をバイパスして脳へ直接的に行なうようにしたので、脳機能障害を効果的に改善することができる。
また、脳への適切な刺激付与と、十分な休止時間の確保によって脳が疲弊する事態を防止して、全体として十分な電気刺激量を脳へ与える上で好ましいものとなる。
さらに、脳に対して急激に刺激が与えられる事態を防止して、脳が疲弊しないようにしつつ、全体として十分な電気刺激量を脳へ与える上で好ましいものとなる。
以上に加えて、刺激付与の態様を複雑化して、治療効果をさらに促進する上で好ましいものとなる。特に、治療効果が進んだ段階での刺激付与として好ましいものとなる。
上記解決手法を前提とした好ましい態様は、請求項2以下に記載のとおりである。すなわち、
前記特定位置が、こめかみ部位と、眼の上額部位と、頬部位と、首の後部位との少なくとも1箇所とされている、ようにしてある(請求項2対応)。この場合、脳へ直接的に刺激を与えるために好ましい頭部用電極の装着位置が提供される。
前記特定位置が、こめかみ部位と、眼の上額部位と、頬部位と、首の後部位とのうち少なくとも2箇所以上の複数箇所とされている、ようにしてある(請求項3対応)。この場合、頭部用電極の装着部位としては、こめかみ部位と、眼の上額部位と、頬部位と、首の後部位とのうち、任意の2箇所、任意の3箇所あるいは4箇所全てにおいて行うことにより、刺激位置が多くなって、脳機能障害の改善効果をより高める上で好ましいものとなる。
患者の頭部に被せるヘッドギア式の装着具を有し、前記装着具の内面に、該装着具を患者の頭部に被せたときに、患者のこめかみ部位と、眼の上額部位と、頬部位と、首の後部位とのうち少なくとも2箇所以上の複数箇所に対応した位置にそれぞれ前記頭部用電極が装備されている、
ようにしてある(請求項4対応)。この場合、複数の特定位置に対する頭部用電極の装着を容易に行うことができる。
前記微弱電流が、周波数が10〜80pps(pulse per second)で、電流値が10μA〜100μAとされている、ようにしてある(請求項5対応)。この場合、微弱電流の具体的な印加態様が提供される。周波数は、大きすぎると、1つ1つの電気信号パルスを脳が識別しずらくなるので、80pps以下とするのが好ましいものとなる。また、周波数が小さすぎると、単位時間あたりの脳へのパルス回数が少なくなり過ぎるので、10pps以上とするのが好ましいものとなる。電流値としては、大きすぎると脳への刺激が大きくなり過ぎるので、100μA以下とするのが好ましい。また、電流値が小さすぎると、脳が刺激を感じなくなり、また脳への刺激量も小さくなってしまうので、10μA以上とするのが好ましい。
前記微弱電流が、周波数が20〜60ppsで、電流値が20μA〜80μAとされている、ようにしてある(請求項6対応)。この場合、微弱電流の好ましい印加態様が提供される。


前記第1状態における前記微弱電流の印加が、プラス印加とマイナス印加とが交互に繰り返されるように行われる、ようにしてある(請求項対応)。この場合、頭部用電極の装着部位に痛みを感じてしまう事態を防止する上で好ましいものとなる。
前記第1状態における前記微弱電流の印加が、常時プラス印加またはマイナス印加とされ、
前の所定サイクルにおける前記第1状態と次の所定サイクルにおける前記第1状態とでは、プラス印加とマイナス印加とが変更される、
ようにしてある(請求項対応)。この場合、請求項に対応した効果と同様の効果を得ることができる。
前記目的を達成するため、本発明にあっては次のような第2の解決手法を採択してある。すなわち、請求項9に記載のように、
電極を介して生体に電気信号を印加する電気的刺激装置であって、
患者の首部から頭頂部までの部位で、脳幹を通ることなく脳に刺激を与えることのできる特定位置に装着される頭部用電極を備え、
前記頭部用電極に印加される電気信号が、脳への刺激となる微弱電流が生体に流れるように設定され、
前記微弱電流の印加が、所定サイクルを繰り返すことにより行われ、
前記所定サイクルが、前記微弱電流が一定時間印加され続ける第1状態と、該第1状態の後に該一定時間以上該微弱電流の印加が休止される第2状態とによって構成され、
前記第1状態における前記微弱電流の印加が、所定電流値に向けて徐々に増大された後、該徐々なる増大時間よりも長い時間該所定電流値に保持されるように行われ、
患者の首よりも下半身側の部位に装着される補助電極をさらに有し、
前記補助電極に印加される電気信号が、前記微弱電流よりも大きな刺激用電流が生体に流れるように設定され、
前記頭部用電極と前記補助電極とに対する電気信号の印加タイミングが、同期から次第にずれて、一定周期で再同期になるように設定されている、
ようにしてある。この場合、末梢神経を通しても脳への刺激を与えて、請求項1に対応した効果をより一層十分に得る上で好ましいものとなる。特に、刺激付与の態様を複雑化して、治療効果をさらに促進する上で好ましいものとなる。特に、治療効果が進んだ段階での刺激付与として好ましいものとなる。
前記補助電極が、患者の背中に装着されて、脊髄を通して脳に刺激を与えるようにされている、ようにしてある(請求項10対応)。この場合、末梢神経のうち敏感な脊髄に電気信号を与えることにより、請求項11に対応した効果をより十分に発揮させる上で好ましいものとなる。
前記補助電極が、上下方向に間隔をあけて背中に装着されると共に同時に電気刺激が印加される複数組有している、ようにしてある(請求項11対応)。この場合、刺激部位の数をより多くして、請求項12に対応した効果をより一層十分に発揮させる上で好ましいものとなる。
前記微弱電流が、10μA〜100μAとされ、
前記刺激用電流が、30mA〜300mAとされている、
ようにしてある(請求項12対応)。この場合、微弱電流および刺激用電流の好ましい電流値範囲が提供される。

本発明によれば、脳機能障害の改善をより効果的に行うことができる。
本発明に用いられる電気的刺激装置の一例を示す簡略斜視図。 頭部用電極を患者のこめかみ部分に装着した例を示す簡略正面図。 頭部用電極を患者の眼の上額部分に装着した例を示す簡略正面図。 頭部用電極を患者の頬部分に装着した例を示す簡略正面図。 頭部用電極を患者の首後ろ部分に装着した例を示す簡略背面図。 複数組の補助電極を脊髄に沿って患者の背中に装着した例を示す図。 頭部用電極を有するヘッドギア式の装着具の一例を示す正面図。 図7に示す装着具を患者の頭部に被せた状態を示す正面図。 頭部用電極に印加される電気信号の具体例を示す特性図。 頭部用電極に印加される電気信号の別の具体例を示す特性図。
図1において、1は電気的刺激装置の本体である。本体1は、合計8チャネル式とされて、そのうち4チャネルが頭部電極H用とされ、残る4チャネルが補助電極S用とされている。各チャネルは、プラス側とマイナス側とで2個一対となる出力部2A〜2Hを有する。頭部用電極Hは、実施形態ではシート式とされ、補助電極Sは実施形態では吸引カップ式とされている。各電極H、Sはそれぞれ、図1では1チャネル分のみが示されている。
頭部用電極Hは、ケーブル3を介してコネクタ4に接続され、コネクタ4が出力部2A(〜2D)に着脱自在に接続される。これにより、出力部2A(〜2D)から出力される電気信号が、頭部用電極Hに印加されることになる。同様に、補助電極Sは、ケーブル5を介してコネクタ6に接続され、コネクタ6が出力部2E(〜2H)に着脱自在に接続される。これにより、出力部2E(〜2H)から出力される電気信号が、補助電極Sに印加されることになる。
頭部用電極Hは、患者の首部から頭頂部までの部位において装着されるようになっている。すなわち、頭部用電極Hは、抹消神経を介することなく(つまり脳幹バリアで刺激低減されることなく)、脳に対して直接的に電気信号による刺激を与えることのできる特定位置に対して装着されるものとなっている。具体的には、左右一対で1組となる頭部用電極Hを患者のこめかみ部分に装着した例が図2に示される。頭部用電極Hを患者の眼の上額部分に装着した例が図3に示される。頭部用電極Hを患者の頬部分に装着した例が図4に示される。頭部用電極Hを患者の首後部分に装着した例が図5に示される。なお、頭部用電極Hは、耳の後部分等、上記以外の部分にも適宜装着することもできる。
補助電極Sは、患者の首よりも下半身側に装着されるもので、末梢神経を介して(つまり脳幹バリアによる刺激低減作用を受けて)、脳に対して電気信号による刺激を与えることのできる部位に対して装着されるものとなっている。具体的には、左右一対で1組となる合計4組(対)の補助電極Sを、互いに間隔をあけて、脊髄に沿って背中に装着した例が図6に示される。脊髄は、末梢神経の中でも敏感であり、かつ刺激伝達容量も大きいことから、補助電極Sによる刺激付与部位として好適となる。なお、補助電極Sは、例えば指先、母指球、指趾等、適宜の部位に装着できるものである。
複数組の頭部用電極Hを、特に図2〜図5に示す4箇所の部位に装着するのに好適な装着具10の一例が、図7に示される。すなわち、装着具10は、ヘッドギア式とされて、例えば弾性シート材によって大きく伸縮可能に形成されている。具体的には、装着具10は、患者の頭部から首分に渡って被ることのできる袋状の本体部11を有し、本体部11の正面側(患者の顔面側)は、患者の眼と鼻と口とが露出するように形成されている。すなわち、本体部11により、患者の頭頂部と左右の側面部と後頭部(首部の上部分を含む)とが覆われるようになっている。また、本体部11からは、眼の若干下の位置から、患者の鼻に向けて延びる左右一対の延設部12を有する。装着具10の内面には、図2〜図5に示すような位置に、頭部用電極Hが装着されている(固定式あるいは例えばベルクロファスナを利用した着脱式のいずれでもよい)。
図8は、図7に示す装着具10を患者の頭部に被せた状態が示される。この状態で、装着部10の内面に保持された頭部用電極Hが、図2〜図5に示すような位置に同時に装着される。なお、図7一点鎖線で示すように、左右一対の延設部12同士を連結する弾性ひも13や、本体部11の前下端部同士を連結する弾性ひも14を設けて、図8のような装着状態で、各頭部用電極Hが、所定位置において確実に患者に密着するようにしてもよい。また、延設部12内に、薄板状の弾性板を保持させて、この弾性板の弾性力を利用して、延設部12が患者の頬部分に確実に密着されるようにすることもできる。
実施形態では、図8のように装着具10を利用して、4組の頭部用電極Hが図2〜図5に示すような位置に装着される。また、4組の補助電極Sが、図6に示すように患者の背中に装着される。この装着状態で、頭部用電極Hを通して生体内に微弱電流が流れるように、電気信号が印加される。また、補助電極Sを通して、生体内に刺激用電流が流れるように、電気信号が印加される。勿論、各電気信号は、図1に示す電気的刺激装置の本体1で発生されて、出力部2A〜2Hから出力されるものである。
頭部用電極Hを通じて、脳に対して、直接的に刺激が与えれることになる。この場合、異なる4つの部位からの刺激付与となるので、脳への刺激が効果的に行われて、脳のニューラルネットワークが再編成されて、脳機能障害の改善が効果的に行われる。この頭部用電極Hによる刺激に加えて、補助電極Sから末梢神経を介して刺激も脳に対して付与されることになり、これにより、ニューラルネットワークが再編成がより促進されて、脳機能障害の改善がより効果的に行われる。
ここで、頭部用電極Hに印加される電気信号について、説明する。まず、図9は、同時通電波形の形態で電気信号を印加する例が示される。この図9の例では、所定サイクルを繰り返す態様となる。この所定サイクルは、大別して、一定時間(図9では1秒)刺激付与となる第1状態と、第1状態の後、上記一定時間以上(実施形態では1秒)の間だけ電気信号の印加が行われない休止期間となる第2状態と、から構成される。そして、次のサイクルは、前のサイクルにおける上記第2状態が経過した後に開始されることになる。
上記第2状態の時間は、上記一定時間以上であればよく、一定時間の2倍以上という大きな時間とすることもできる。特に、脳への疲れ防止の観点から、患者に応じて第2状態の時間を変更することもできる。この第2状態での休止時間(次のサイクルへの移行時間についても同じ)は重要であり、脳に疲れを感じさせないように十分確保することが望まれるものである。
上記第1状態では、プラスとマイナスとの各パルスが交互に発生するように電気信号が印加される。これにより、頭部用電極Hの装着部位に、痛みを感じてしまう事態が防止される。また、パルス波とされる電気信号の周波数は、10pps〜80ppsの範囲で設定され(pps=pulse per second)、実施形態では50ppsの周波数とされている。1つのパルスを脳が知覚できる周波数とするため、周波数は80pps以下とし、好ましくは60pps以下とする。また、周波数が小さすぎると、十分な刺激回数を与えることが難しくなることから、周波数は10pps以上、好ましくは20pps以上とする。なお、実施形態では、周波数50ppsとしてあるが、図9に示す波形は、波形をより詳しく示すために、50ppsのときのパルス数よりも少ないパルス数とされている(このことは、以下の図10についても同じ)。
頭部用電極Hに印加される電気信号の大きさ(電圧)は、生体内に微弱電流となる1mA(1000μA)以下、より具体的には100μA以下の微弱電流が流れるように設定される。すなわち、100μAを超えるような大きな電流値は、脳への刺激が大きすぎるので、100μA以下に設定し、好ましくは80μA以下にする。また、電流値が小さすぎると、脳が知覚しなくなるので、10μA以上、好ましくは20μA以上にする(実施形態では40μA)。
図9の例では、さらに、第1状態において、当初は、電流値が0から徐々に増大されて、やがて一定の所定電流値とされ、この所定電流値で長く保持されることになる。所定電流値での保持時間が例えば0.8秒で、電流値が徐々に増大される時間が例えば0.2秒とされて、所定電流値での保持時間が、電流値の徐々なる増大を行う時間よりも十分大きくされている。なお、電流値を徐々に増大させるのは、脳への急激な刺激付与を避けるためである。
図10は、図9の変形例を示すものである。すなわち、図10の場合も、電気信号が印加される第1状態と、休止時間となる第2状態を有する。図9の場合と異なるのは、前のサイクルにおける第1状態では例えばプラス側のパルスのみが付与される一方、次のサイクルにおける第1状態ではマイナス側のパルスのみが付与される。このようにして、サイクルが移行される毎に、印加される電気信号がプラスとマイナスとの間で変更される。その他、周波数、電流値等は、図9の場合と同様に設定される。
補助電極Sへ印加される電気信号は、脳が刺激を知覚する範囲で、適宜付与することができる。ただし、末梢神経を通じた脳への刺激となるので、頭部用電極Hにより付与される微弱電流よりも十分に大きな電流値が付与されることになる(例えば30mA〜300mA)。補助電極Sからの刺激付与は、頭部用電極Hからの刺激付与に対応したものとされる(同期)。すなわち、補助電極Sにおいては、電流値のみが頭部用電極Hとは大きく異なるものの、電気信号の印加態様は基本的に、頭部用電極Hに印加される電気信号と同じとされる(図9や図10での周波数、前記第1状態の時間、第2状態の時間等が同じに設定される)。
次に、医学的見地から本発明について補足説明する。まず、体性感覚は皮膚感覚と深部感覚からなり、皮膚知覚は触覚、圧覚、痛覚、温度覚(温覚および冷覚をふくむ)で構成され、深部感覚は深部痛覚、振動覚、関節覚(運動覚および位置覚をふくむ)で構成される。健常な新生児・乳幼児では体性感覚の発達と知的発達が連関して発現してくる。とくに体性感覚の中で深部知覚の発達はめまぐるしく、首のすわり、寝返り、四つん這い歩行、座位、立位、立位歩行がほぼ1歳まで順次出現し、簡単な意味のある単語の発音もみられるようになる。新生児・乳幼児では錐体外路が発達し、発語などの機能が出現すると考えられる。このような状況は錐体外路の発達がなければ知的発達しない可能性を示唆する。最近、ニューラルネットワークは脳組織の発達ともに未熟型から成熟型に変わることが提唱された(ベビーサイエンス、p26−p36、Volume8、2008)。ニューラルネットワークが未熟な例として新生児が挙げられ、成長とともにニューラルネットワーク成熟型に再編される。未熟型脳組織のニューラルネットワークでは求心性刺激が成熟型にみられるように正確な目的神経細胞に至らないが、正常児では脳組織が成熟するにつれて求心性刺激が正確に目的神経細胞に到達するようになる、この時、求心性刺激が他の神経細胞に伝達されないように神経細胞に抑制がかかるようになる(ベビーサイエンス、p26−p36、Volume8、2008)。脳障害児ではニューラルネットワークの再編が起こらないと考えられる。
ダウン症も脳障害を示す疾患で、この脳障害児には関節の可動性が亢進した例が少なからずみられ、フロッピーインファント様であることが多い。フロッピーインファントではフロッグポジション、濡れタオル様の現象、スカーフ現象、ダブルフォールディングが特徴的である(日本医師会雑誌第125巻第8号頁12)。フロッピーインファントでは関節の可動性が亢進した結果みられる現象で、特に。ダブルフォールディングでは脊椎の関節に可動性が大きいと考えられる。このような場合では深部知覚が確立していないと考えられ、深部知覚に関係したニューラルネットワークの成熟型への再編が起きていないと考えられる。深部知覚は錐体外路により維持されるので、脳機能では無意識の領域に属する。このような現象を示す患児の場合の脳の無意識の領域がその機能を保持していないことを示している。
低周波による手、足での電気刺激は聴力障害、頭部脳障害、脳梗塞、視力障害などを持つ患者での症状の改善に低周波電気刺激が有用であったが、ダウン症などの脳障害者では発語機能、読本能力、リズム伴奏能力の向上などの効果があり、末梢神経からの通電がニューラルネットワークの再編を促したと考えた。しかし、末梢神経からの通電の効果は限定的で、ダウン症の知的障害を根本的に解決するものではなかった。この結果から電気刺激の方法に問題があるのではないかと考えた。そこで、電流を微弱電流に変え、刺激部位も手、足以外にほぼ体全体を対象にし、特に、電極装着部位として、脳への直接的な刺激が可能な首部よりも上側の頭部に着目した。
症例YM1(女性、14歳):皮膚知覚の異常を調べたところ、両側大腿後面(仙骨第1,2神経)に知覚鈍麻を認めた。また、顔貌がダウン症に特徴的であり、顔面の表情筋の発達が乏しく、知覚障害も伴うと考えたので、その部位を電気刺激することにした。また、知覚神経へ電気刺激しなければニューラルネットワークが成熟化の方向へ再編されないことから、多くの神経に情報がつたわるときにニューラルネットワークの成熟化が起こりやすいと考え、可及的に同時に電気的刺激を行うこととした。具体的には、電気刺激部位は皮膚神経分節に従い脊椎に沿って仙骨神経第4から頸椎第4まで両側に5cmx9cm大のゲル電極を縦長になるように貼った。また顔面では頬骨弓を上限に5cmx9cm大のゲル電極を両側に貼った。これらのゲル電極に脊椎、頭蓋骨を挟み左から右に30μAの微弱電流を15分間にわたり流し。電流は0.5sで定常電流まで立ち上がり、1秒間通電して、電流を中断し、1.5秒後、陽極、陰極を左右で入れ替えて、微弱電流を0.5sで定常電流レベルまで立ち上げ、1秒間定常レベルで通電、その後、通電を中止し、1.5秒通電を休止するのを1クールとして、15分にわたり末梢神経からニューラルネットワークに通電した。
開始1日目には、母親が借りたビデオをビデオレンタル店に返しに行くというと、患者が私のも返したいというので、母親が「いつまでに返すの?」と聞くと、患者は「今日」と答えた。以前は同じ問いをしても返答がなかったが、治療後、時間的概念が発達しはじめたようであった。
開始3日後、テレビの画面に登場する人形を1、2,3と数えるなど変化がみられ、これは以前にはみられなかった能力であったまた、背中のゲル電極をはがす時にくすぐったいと訴えた。開始8日目、算数の文章問題を一人で読んで、回答できるようになった。開始30日目で座っているときの姿勢がよくなった。
開始35日目、引き算は教えていなかったが、簡単な引き算「6−1」、「10−5」ができた。開始42日目、小学校1年生の国語の教科書の初めのほうを模写、転記できるようになった。このころカラオケに行くと独力でカラオケの器具の操作をできるようになった。開始47日目、割りばしの袋に書いてある「定休日」の読みを聞いてくるようになった。開始56日目、家庭教師に助けてもらいはしたが、日記を書くことができるようになった。「きょうはきゅうしょくでぎゅうどんをたべました。はなきさんはおにぎりをたべました」、「おおもりせんせい こんど からおけにいこう」など。
開始75日目、最近は冗談を言うようになったと中学の担任から言われた。開始81日目、公文の問題集の足し算の40問を独力で、約30分で解いてあり、すべて正解しており、自分で正解という意味の○をつけていた。問題は「2+1」、「7+1」、「23+1」、「24+1」などである。
開始123日目、1年前に買ってあげた、プレーステーションDSを独力で使いこなせるようになった。開始130日目、首を伸ばして手の平を広げて「うー、うー」(喃語に似た音)と発語しないようになった。歯ぎしり、ダブルフォールディングがほぼみられなくなり、不随な動作がほぼなったと考えられた。
微弱電流を通電する6か月まえにおなじプロトコールで低周波電流を通電したが、10までの足し算が一人でできたり、できなかったりで、あったが、低周波電流の通電でも体全体の運動機能は改善された自覚があった。前述の例では末梢神経から中枢神経へ通電で深部知覚が正常化の方向に進むことがわかる。不随意筋の筋緊張が高まることは深部知覚に関係するニューラルネットワークが未熟型から成熟型に近づいたことを意味し、無意識の領域で無意識に筋緊張を調節できることを示している。さらに言えば、無意識の領域で無意識に筋緊張を調節できることは意識と無意識の領域が分離し、この意識・無意識の分離に関する脳の領域にニューラルネットワークの成熟が起きたことを意味する。さらに、ニューラルネットワークでの制御不足によると考えられる偏頭痛にインターバルを伴う微弱電流通電によるニューラルネットワークの再編成が有効と考えられ、実際、22歳、女性の偏頭痛を1週間で治癒させた経験がある。
[症例2] KYM、男性、54歳、医師:1か月分の診療報酬明細として約250件の病名、医科点数吟味などの点検が毎月あり、1日8時間かけ、約3日間、その業務に従事していた。この医師は休診日以外では朝8時から夜20時まで診療を行っていたので、診療終了後は疲労のため診療報酬明細の点検は行えず、それを休診日に行っていた。診療終了後に顔面部に微弱電流を15分通電してから約50名の診療報酬明細の点検を行ったが、作業効率が約2倍以上に向上して1時間から2時間の時間しかかからなかった。頭部への微弱電流の通電は作業、学習能力の向上をもたらした。
共感覚を病的症状として訴える患者、ダウン症、軽度知的障害者、自閉症、統合失調症、うつ病、認知症などの精神疾患の患者には皮膚知覚を含む体性知覚異常が存在することがある。これはそのような症状に対応する脳組織でニューラルネットワークの異常が存在すると考えられ、インターバルをともなった微弱電流を末梢神経から通電してニューラルネットワークを再編する治療法は有効と考えられる。知覚神経に近い体表であればほぼ体全体で電気刺激は可能である。精神疾患では意識障害、知的機能の障害、記憶障害 、知覚障害、思考障害、感情・気分の障害は一般的にみられる。本発明が有効と考えられる精神疾患として以下を挙げておく。
症状性を含む器質性精神障害として痴呆性疾患、コルサコフ症候群、頭部外傷後遺症など、脳の大きな(=肉眼で分かるほど)病変による精神疾患のことをさす。精神作用物質使用による精神および行動の障害としてアルコール、アヘン、大麻 、鎮静薬または催眠薬、コカイン、覚醒剤・カフェイン、幻覚薬、タバコ、揮発性溶剤、砂糖など(精神作用物質に関連した精神疾患をさし、依存症、乱用、中毒などに分けられる)、アルコール依存症、薬物依存症などを含む。統合失調症、統合失調症型障害および妄想性障害として統合失調症、統合失調症型障害、持続性妄想性障害、急性一過性精神病性障害、感応性妄想性障害、統合失調感情障害を含む気分(感情)障害として気分障害(感情障害とも言い、主として気分が障害されるもので)、躁病、双極性障害(躁うつ病とも言う)、うつ病。
神経症性障害,ストレス関連障害および身体表現性障害として恐怖症性不安障害(広場恐怖[症]、社会[社交]恐怖[症])、他の不安障害(パニック障害、全般性不安障害)、強迫性障害 重症ストレス障害:重症ストレスへの反応および適用障害(DSM-IVでは、不安障害にPTSD及び急性ストレス障害を含むが、ICD-10では、重度のストレス反応に分類される)には急性ストレス障害、PTSD(心的外傷後ストレス障害)、適応障害 )、解離性(転換性)障害(F44)、解離性障害(DSM-IV-TRで解離性障害がほぼ該当)、他の解離性(転換性)障害、多重人格障害(DSM-IV-TRでは解離性同一性障害)、身体表現性障害(身体化障害、心気障害、持続性身体表現性疼痛性障害)、他の神経症性障害。
生理的障害および身体的要因に関連した行動症候群として摂食障害、神経性無食欲症(拒食症)、神経性大食症(過食症)、睡眠障害、不眠症、精神生理性不眠症(概日リズム睡眠障害、入眠困難、中間覚醒、早朝覚醒、過眠症、睡眠時無呼吸症候群、ナルコレプシー、原発性過眠症、反復性過眠症、特発性過眠症)、睡眠時随伴症、レム睡眠行動障害、睡眠時遊行症、夜驚症。
パーソナリティおよび行動の障害として特定のパーソナリティ障害があげられ、妄想性パーソナリティ障害、統合失調質パーソナリティ障害、非社会性パーソナリティ障害 、情緒不安定性パーソナリティ障害 (衝動型および境界型)、演技性パーソナリティ障害 、強迫性パーソナリティ障害 、不安性[回避性]パーソナリティ障害、依存性パーソナリティ障害 、他の特定のパーソナリティ障害 、パーソナリティ障害、特定不能のもの、混合性および他のパーソナリティ障害、持続的パーソナリティ変化、脳損傷および脳疾患によらないもの、習慣および衝動の障害、性同一性障害、性嗜好障害(フェティシズム 、露出症、窃視症、小児性愛、サディズム・マゾヒズム)、性の発達と方向づけに関連した心理および行動の障害、他の成人のパーソナリティおよび行動の障害、症状あるいは能力低下の意図的算出あるいは偽装、身体的あるいは心理的なもの(虚偽性障害)、ミュンヒハウゼン症候群、特定不能のパーソナリティおよび行動の障害。
精神遅滞として知的障害を挙げる。心理的発達の障害として広汎性発達障害があり、自閉症、アスペルガー症候群。小児期および青年期に通常発症する行動および情緒の障害として多動性障害(ADHD)(チック障害 、トゥレット障害)。その他の障害として幻覚、妄想、文化依存症候群(神経質、対人恐怖症)。
以上実施形態について説明したが、本発明は、実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲の記載された範囲において適宜の変更が可能である。例えば、複数の頭部用電極間での刺激付与のタイミング(第1状態のタイミング)を、互いに同期した状態から徐々にずらして、一定周期後に再度同期させるように行い、このような刺激付与を繰り返えし行うこともできる。同様に、頭部用電極と補助電極との間でも、刺激付与のタイミングを、互いに同期した状態から徐々にずらして、一定周期後に再度同期させるように行い、このような刺激付与を繰り返えし行うこともできる。勿論、本発明の目的は、明記されたものに限らず、実質的に好ましいあるいは利点として表現されたものを提供することをも暗黙的に含むものである。
本発明は、脳障害者の機能改善用として好適である。
1:本体(電気的刺激装置)
2A〜2H:出力部
H:頭部用電極
S:補助電極
10:装着具
11:延設部

Claims (16)

  1. 電極を介して生体に電気信号を印加する電気的刺激装置であって、
    患者の首部から頭頂部までの部位で、脳幹を通ることなく脳に刺激を与えることのできる特定位置に装着される頭部用電極を備え、
    前記頭部用電極に印加される電気信号が、脳への刺激となる微弱電流が生体に流れるように設定されている、
    ことを特徴とする電気的刺激装置。
  2. 請求項1において、
    前記特定位置が、こめかみ部位と、眼の上額部位と、頬部位と、首の後部位との少なくとも1箇所とされている、ことを特徴とする電気的刺激装置。
  3. 請求項2において、
    前記特定位置が、こめかみ部位と、眼の上額部位と、頬部位と、首の後部位とのうち少なくとも2箇所以上の複数箇所とされている、ことを特徴とする電気的刺激装置。
  4. 請求項3において、
    患者の頭部に被せるヘッドギア式の装着具を有し、
    前記装着具の内面に、該装着具を患者の頭部に被せたときに、患者のこめかみ部位と、眼の上額部位と、頬部位と、首の後部位とのうち少なくとも2箇所以上の複数箇所に対応した位置にそれぞれ前記頭部用電極が装備されている、
    ことを特徴とする電気的刺激装置。
  5. 請求項1ないし請求項4のいずれか1項において、
    前記微弱電流が、周波数が10〜80pps(pulse per second)で、電流値が10μA〜100μAとされている、ことを特徴とする電気的刺激装置。
  6. 請求項5において、
    前記微弱電流が、周波数が20〜60ppsで、電流値が20μA〜80μAとされている、ことを特徴とする電気的刺激装置。
  7. 請求項1ないし請求項6のいずれか1項において、
    前記微弱電流の印加が、所定サイクルを繰り返すことにより行われ、
    前記所定サイクルが、前記微弱電流が一定時間印加され続ける第1状態と、該第1状態の後に該一定時間以上該微弱電流の印加が休止される第2状態とによって構成されている、
    ことを特徴とする電気的刺激装置。
  8. 請求項7において、
    前記第1状態における前記微弱電流の印加が、所定電流値に向けて徐々に増大された後、該徐々なる増大時間よりも長い時間該所定電流値に保持されるように行われる、ことを特徴とする電気的刺激装置。
  9. 請求項7または請求項8において、
    前記第1状態における前記微弱電流の印加が、プラス印加とマイナス印加とが交互に繰り返されるように行われる、ことを特徴とする電気的刺激装置。
  10. 請求項7または請求項8において、
    前記第1状態における前記微弱電流の印加が、常時プラス印加またはマイナス印加とされ、
    前の所定サイクルにおける前記第1状態と次の所定サイクルにおける前記第1状態とでは、プラス印加とマイナ印加とが変更される、
    ことを特徴とする電気的刺激装置。
  11. 請求項1ないし請求項10のいずれか1項において、
    患者の首よりも下半身側の部位に装着される補助電極をさらに有し、
    前記補助電極に印加される電気信号が、前記微弱電流よりもはるかに大きな刺激用電流が生体に流れるように設定されている、
    ことを特徴とする電気的刺激装置。
  12. 請求項11において、
    前記補助電極が、患者の背中に装着されて、脊髄を通して脳に刺激を与えるようにされている、ことを特徴とする電気的刺激装置。
  13. 請求項12において、
    前記補助電極が、上下方向に間隔をあけて背中に装着されると共に同時に電気刺激が印加される複数組有している、ことを特徴とする電気的刺激装置。
  14. 請求項11ないし請求項13のいずれか1項において、
    前記頭部用電極と前記補助電極とに対する電気信号の印加タイミングが同じとなるように設定されている、ことを特徴とする電気的刺激装置。
  15. 請求項3または請求項4において、
    前記複数の頭部用電極に対する電気信号の印加タイミングが、同期から次第にずれて、一定周期で再度同期するように設定されている、ことを特徴とする電気的刺激装置。
  16. 請求項11ないし請求項13のいずれか1項において、
    前記頭部用電極と前記補助電極とに対する電気信号の印加タイミングが、同期から次第にずれて、一定周期で再同期になるように設定されている、ことを特徴とする電気的刺激装置。
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