JP2014187720A - アンテナ装置及びそれを備える無線装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】放射導体との位置関係について高い位置ロバスト性を有する非接触給電を実現できる、アンテナ装置及びそれを備える無線装置の提供。
【解決手段】グランドプレーンと、前記グランドプレーンから離れる方向に延伸し、給電点に接続される第1の共振器と、前記第1の共振器から離れて配置された第2の共振器とを備え、前記グランドプレーンは、前記第2の共振器に沿うように形成された縁部を有し、前記第1の共振器と前記グランドプレーン上に共振電流が形成され、前記第2の共振器は、前記第1の共振器が共振することにより放射導体として機能する、アンテナ装置。
【選択図】図1A

Description

本発明は、アンテナ装置及びそれを備える無線装置(例えば、携帯電話などの携帯無線機)に関する。
携帯無線機等に搭載されるアンテナは、近年、その個数が増加しており、また回路基板の集積密度が高まっているため、筺体表面、あるいは筺体内部など、回路基板から離れた部位に実装されている。
例えば、特許文献1に開示されたアンテナ導体(放射導体)は、筐体外装面に形成されていて、基板に設けられた給電ピンに物理的に接触している(特許文献1の図2参照)。このような給電ピンを用いる場合には、外部からの衝撃が加わった際の信頼性を向上するために、スプリングピンコネクタなどの衝撃を緩和する機構を有する特殊な接続端子が利用される。また、このような特殊な機構を使用しない例として、特許文献2に開示された給電方式がある。
特許文献2のアンテナ装置は、筐体に放射導体が形成され、また、回路基板上に垂直に立てられた給電線の先端に容量板が配置されている(特許文献2の図1参照)。容量板と放射導体が容量結合することにより、非接触で放射導体に給電されるため、非接触給電方式は、衝撃に強い構造といえる。特に、筐体にガラスやセラミックスなどの脆性材料を利用し、筐体にアンテナを形成する場合において、給電ピンなどで給電を行うと、外部から強い衝撃が加わった際に筐体の1点に応力が集中することで、筐体が破損し、アンテナも動作しなくなる可能性がある。このような問題を回避する手段として、非接触給電は非常に有効といえる。
特開2009−060268号公報 特開2001−244715号公報
しかしながら、放射導体と容量板とを容量結合させる給電方式では、製造上の誤差などで、放射導体と容量板との相対的な位置関係、特に間隔が設計値からずれることによって容量値が大きく変化する。その結果、インピーダンスマッチングがとれなくなるおそれがある。また、使用による振動などによって放射導体と容量板との相対的な位置関係が変化しても同様のことが発生するおそれがある。
そこで本発明は、放射導体との位置関係について高い位置ロバスト性を有する非接触給電を実現できる、アンテナ装置及びそれを備える無線装置を提供することを目的としている。
上記目的を達成するため、本発明は、
グランドプレーンと、
前記グランドプレーンから離れる方向に延伸し、給電点に接続される第1の共振器と、
前記第1の共振器から離れて配置された第2の共振器とを備え、
前記グランドプレーンは、前記第2の共振器に沿うように形成された縁部を有し、前記第1の共振器と前記グランドプレーン上に共振電流が形成され、
前記第2の共振器は、前記第1の共振器が共振することにより放射導体として機能する、アンテナ装置及びそれを備える無線装置を提供するものである。
また、上記目的を達成するため、本発明は、
グランドプレーンと、
前記グランドプレーンから離れる方向に延伸し、給電点に接続される第1の共振器と、
前記第1の共振器から離れて配置された第2の共振器とを備え、
前記第1の共振器は、モノポールアンテナとして機能し、
前記第2の共振器の共振モードは、ダイポールモード又はループモードである、アンテナ装置及びそれを備える無線装置を提供するものである。
本発明によれば、放射導体との位置関係について高い位置ロバスト性を有する非接触給電を実現できる。
一実施形態のアンテナ装置の解析モデルの斜視図である。 一実施形態のアンテナ装置の解析モデルの斜視図である。 一実施形態の給電素子のS11特性図である。 一実施形態のアンテナ装置のS11特性図である。 給電素子と放射素子との最短距離D1と放射素子の動作利得との関係図である。 給電素子と放射素子との交差角度が+90°のときのアンテナ装置の実施形態である。 給電素子と放射素子との交差角度が+45°のときのアンテナ装置の実施形態である。 給電素子と放射素子との交差角度が0°のときのアンテナ装置の実施形態である。 給電素子と放射素子との交差角度が−45°のときのアンテナ装置の実施形態である。 給電素子と放射素子との交差角度が−90°のときのアンテナ装置の実施形態である。 アンテナ装置の無線装置への実装例を透視的に示した正面図である。 アンテナ装置の無線装置への実装例を模式的に示した側面図である。 アンテナ装置の無線装置への実装例を模式的に示した側面図である。 アンテナ装置の無線装置への実装例を模式的に示した側面図である。 一つの給電素子で複数の放射素子を給電する場合の実装例を透視的に示した正面図である。 一つの給電素子で複数の放射素子を給電する場合の実装例を透視的に示した正面図である。 複数のアンテナ装置が一つの無線装置に実装される例を透視的に示した正面図である。 複数のアンテナ装置が一つの無線装置に実装される例を透視的に示した正面図である。 複数のアンテナ装置が一つの無線装置に実装される例を透視的に示した正面図である。 アンテナ装置の放射素子に直交するように配置された他のアンテナ素子の実装例を透視的に示した正面図である。 放射素子と他のアンテナ素子との高さ方向の位置関係を模式的に示した側面図である。 実際に作製したアンテナ装置の斜視図である。 図13のアンテナ装置の構成を透視的に示した平面図である。 第1の作製品のS11特性図である。 第2の作製品のS11特性図である。 第3の作製品のS11特性図である。 Y軸方向の位置ロバスト性を示したS11特性図である。 X軸方向の位置ロバスト性を示したS11特性図である。 一実施形態のアンテナ装置の解析モデルの斜視図である。 図20のアンテナ装置のS11特性図である。 給電素子の基本モードの共振周波数f21と放射素子の2次モードの共振周波数f12との周波数比pと、放射素子の共振周波数f11,f12でそれぞれ計算されたS11との関係図である。 周波数比pの上限値pと、給電素子と放射素子との最短距離を規格化した値xとの関係図である。 一実施形態のアンテナ装置の斜視図である。 図24のアンテナ装置のS11の特性図である。 一実施形態のアンテナ装置の解析モデルの平面図である。 図26のアンテナ装置のS11特性図である。 一実施形態の無線装置の斜視図である。 図28の無線装置に構成されるアンテナ装置のS11特性図である。
以下、本発明の実施形態を図面に従って説明する。
図1Aは、本発明の一実施形態であるアンテナ装置1の動作を解析するためのコンピュータ上のシミュレーションモデルを示した斜視図である。電磁界シミュレータとして、Microwave Studio(登録商標)(CST社)を使用した。
アンテナ装置1は、給電点14と、グランドプレーン12と、放射素子22と、放射素子22に給電する給電部36と、放射素子22からZ軸方向に所定距離離れて配置された導体である給電素子21とを備えている。給電部36は、放射素子22単体に対する給電部位であり、アンテナ装置1としての給電部位ではない。アンテナ装置1としての給電部位は、給電点14である。
なお、図1Aの場合、放射素子22と給電素子21は、Z軸方向での平面視において重複しているが、給電素子21が放射素子22に電磁界結合可能な距離離れていれば、必ずしもZ軸方向での平面視において重複していなくてもよい。例えば、X軸又はY軸方向などの任意の方向での平面視において重複していてもよい。
放射素子22は、グランドプレーン12の縁部12aに沿うように配置された線状のアンテナ導体部分であり、例えばY軸方向側に所定の最短距離離れた状態で縁部12aに平行にX軸方向に延在している導体部分23を有する線条導体である。放射素子22が、外縁部12aに沿った導体部分23を有することによって、例えばアンテナ装置1の指向性を容易に制御することが可能となる。図1Aには、直線状の放射素子22が例示されているが、放射素子22は、L字状などの他の形状であってよい。
給電素子21は、グランドプレーン12をグランド基準とする給電点14に接続される素子であり、給電部36を介して、放射素子22に対して電磁界結合で給電可能な線状導体である。図1Aの場合、給電素子21は、給電点14に接続される端部21aを起点にY軸方向に端部21bまで直線的に延伸する線条導体である。端部21bは、他の導体が接続されていない開放端である。
給電点14は、グランドプレーン12を利用した所定の伝送線路や給電線等に接続される給電部位である。所定の伝送線路の具体例として、マイクロストリップライン、ストリップライン、グランドプレーン付きコプレーナウェーブガイド(導体面とは反対側の表面にグランドプレーンが配置されたコプレーナウェーブガイド)などが挙げられる。給電線としては、フィーダー線や同軸ケーブルが挙げられる。
給電素子21は、給電点14を介して、例えば、基板に実装される給電回路(例えば、ICチップ等の集積回路)に接続される。給電素子21と給電回路は、上記の異なる複数の種類の伝送線路や給電線を介して接続されてもよい。また、給電素子21は、電磁界結合によって放射素子22に給電する。
図1Aには、XY平面内に延在する方形状のグランドプレーン12が例示されている。また、図1Aには、グランドプレーン12の縁部12aに対して直角且つY軸に平行な方向に延伸する線状導体である給電素子21と、給電素子21の延伸方向に対して直角且つX軸に平行な方向に延伸する線状導体である放射素子22とが例示されている。
給電素子21と放射素子22は、互いに電磁界結合可能な距離で離れて配置されている。放射素子22は、給電部36で給電素子21を介して電磁界結合によって非接触で給電される。このように給電されることによって、放射素子22は、アンテナの放射導体として機能する。図1Aに示すように、放射素子22が2点間を結ぶ線状導体である場合、半波長ダイポールアンテナと同様の共振電流(分布)が放射素子22上に形成される。すなわち、放射素子22は、所定の周波数の半波長で共振するダイポールアンテナとして機能(以下、ダイポールモードという)する。また、図1Bに示されるアンテナ装置8のように、放射素子はループ状導体であってもよい。図1Bには、ループ状の放射素子24が例示されている。放射素子がループ状導体である場合、ループアンテナと同様の共振電流(分布)が放射素子上に形成される。すなわち、放射素子24は、所定の周波数の1波長で共振するループアンテナとして機能(以下、ループモードという)する。
電磁界結合とは、電磁界の共鳴現象を利用した結合であり、例えば非特許文献(A.Kurs, et al,“Wireless Power Transfer via Strongly Coupled Magnetic Resonances,”Science Express, Vol.317, No.5834, pp.83−86, Jul. 2007)に開示されている。電磁界結合は、電磁界共振結合又は電磁界共鳴結合とも称され、同じ周波数で共振する共振器同士を近接させ、一方の共振器を共振させると、共振器間に作られるニアフィールド(非放射界領域)での結合を介して、他方の共振器にエネルギーを伝送する技術である。また、電磁界結合とは、静電容量結合や電磁誘導による結合を除いた高周波における電界及び磁界による結合を意味する。なお、ここでの「静電容量結合や電磁誘導による結合を除いた」とは、これらの結合が全くなくなることを意味するのではなく、影響を及ぼさない程度に小さいことを意味する。給電素子21と放射素子22との間の媒体は、空気でもよいし、ガラスや樹脂材等の誘電体でもよい。なお、給電素子21と放射素子22との間には、グランドプレーンやディスプレイ等の導電性材料を配置しないことが好ましい。
給電素子21と放射素子22を電磁界結合させることによって、衝撃に対して強い構造が得られる。すなわち、電磁界結合の利用によって、給電素子21と放射素子22を物理的に接触させることなく、給電素子21を用いて放射素子22に給電できるため、物理的な接触が必要な接触給電方式に比べて、衝撃に対して強い構造が得られる。
また、電磁界結合で給電する場合の方が、静電容量結合で給電する場合に比べて、給電素子21と放射素子22の離間距離(結合距離)の変化に対して、動作周波数における放射素子22の動作利得(アンテナ利得)は低下しにくい。ここで、動作利得とは、アンテナの放射効率×リターンロスで算出される量であり、入力電力に対するアンテナの効率として定義される量である。したがって、給電素子21と放射素子22を電磁界結合させることで、給電素子21と放射素子22の配置位置を決める自由度を高めることができ、位置ロバスト性も高めることができる。なお、位置ロバスト性が高いとは、給電素子21及び放射素子22の配置位置等がずれても、放射素子22の動作利得に与える影響が低いことを意味する。また、給電素子21と放射素子22の配置位置を決める自由度が高いため、アンテナ装置1の設置に必要なスペースを容易に縮小できる点で有利である。また、電磁界結合の利用によって、容量板などの余計な部品を構成してなくても、給電素子21を用いて放射素子22に給電できるため、静電容量結合で給電する場合に比べて、簡易な構成での給電が可能である。
また、給電素子21が放射素子22に給電する部位である給電部36は、図1Aの場合、放射素子22の一方の端部22aと他方の端部22bとの間の中央部90以外の部位(中央部90と端部22a又は端部22bとの間の部位)に位置している。このように、給電部36を放射素子22の基本モードの共振周波数における最も低いインピーダンスになる部分(この場合、中央部90)以外の放射素子22の部位に位置させることによって、アンテナ装置1のインピーダンスマッチングを容易に取ることができる。給電部36は、放射素子22と給電素子21とが最近接する放射素子22の導体部分のうち給電点14に最も近い部分で定義される部位である。
放射素子22のインピーダンスは、ダイポールモードの場合、放射素子22の中央部90から端部22a又は端部22bの方に離れるにつれて高くなる。電磁界結合における高インピーダンスでの結合の場合、給電素子21と放射素子22間のインピーダンスが多少変化しても一定以上の高インピーダンスで結合していればインピーダンスマッチングに対する影響は小さい。よって、マッチングを容易に取るために、放射素子22の給電部36は、放射素子22の高インピーダンスの部分に位置することが好ましい。
例えば、アンテナ装置1のインピーダンスマッチングを容易に取るために、給電部36は、放射素子22の基本モードの共振周波数における最も低いインピーダンスになる部分(この場合、中央部90)から放射素子22の全長の1/8以上(好ましくは、1/6以上、さらに好ましくは、1/4以上)の距離を離した部位に位置するとよい。図1Aの場合、放射素子22の全長は、L22に相当し、給電部36は、中央部90に対して端部22a側に位置している。
一方、特許文献2のように、静電容量結合のような低インピーダンスでの結合でインピーダンスマッチングがとれていると、例えば、容量板と放射導体との距離がわずかでも遠くなった場合、容量が小さくなって容量板と放射導体間のインピーダンスが高くなってしまいインピーダンスマッチングがとれなくなる。
給電素子21の共振の基本モードを与える電気長をLe21、放射素子22の共振の基本モードを与える電気長をLe22、放射素子22の基本モードの共振周波数f11における給電素子21または放射素子22上での波長をλとして、Le21が、(3/8)・λ以下であり、かつ、Le22が、放射素子22の共振の基本モードがダイポールモードである場合、(3/8)・λ以上(5/8)・λ以下であり、放射素子22の共振の基本モードがループモードである場合、(7/8)・λ以上(9/8)・λ以下であることが好ましい。
前記Le21は、(3/8)・λ以下が好ましい。また、グランドプレーン12の有無を含め給電素子21の形状に自由度を与えたい場合には、(1/8)・λ以上(3/8)・λ以下がより好ましく、(3/16)・λ以上(5/16)・λ以下が特に好ましい。Le21がこの範囲内であれば、給電素子21が放射素子22の設計周波数(共振周波数f11)にて良好に共振するため、アンテナ装置1のグランドプレーン12に依存せずに給電素子21と放射素子22とが共鳴して良好な電磁界結合が得られ好ましい。
また、縁部12aが放射素子22に沿うようにグランドプレーン12が形成された場合、給電素子21は、縁部12aとの相互作用により、給電素子21とグランドプレーン上に、共振電流(分布)を形成することができ、放射素子22と共鳴して電磁界結合する。そのため、給電素子21の電気長Le21の下限値は特になく、給電素子21が放射導体22と物理的に電磁界結合できる程度の長さであればよい。また、電磁界結合が実現しているとは整合が取れているということを意味している。また、この場合、給電素子21が放射素子22の共振周波数に合わせて電気長を設計する必要がなく、給電素子21を放射導体として自由に設計することが可能になるため、アンテナ装置1の多周波化を容易に実現できる。なお、放射素子22に沿うグランドプレーン12の縁部12aは、給電素子21の電気長と合計して設計周波数(共振周波数f11)の(1/4)・λ以上の長さであることがよい。
なお給電素子21の物理的な長さL21は、整合回路などを含んでいない場合、放射素子の基本モードの共振周波数における真空中の電波の波長をλとして、実装される環境による波長短縮効果の短縮率をkとしたとき、λg1=λ・kによって決定される。ここでkは、給電素子21の環境の実効比誘電率(εr1)および実効比透磁率(μr1)などの給電素子が設けられた誘電体基材等の媒質(環境)の比誘電率、比透磁率、および厚み、共振周波数などから算出される値である。すなわち、L21は、(3/8)・λg1以下である。なお、短縮率は上記の物性から算出してもよいし、実測により求めても良い。例えば、短縮率を測定したい環境に設置された対象となる素子の共振周波数を測定し、任意の周波数ごとの短縮率が既知である環境において同じ素子の共振周波数を測定し、これらの共振周波数の差から短縮率を算出してもよい。
給電素子21の物理的な長さL21は、Le21を与える物理的な長さであり、その他の要素を含まない理想的な場合、Le21と等しい。給電素子21が、整合回路などを含む場合、L21は、ゼロを超え、Le21以下が好ましい。L21はインダクタ等の整合回路を利用することにより短く(サイズを小さく)することが可能である。
また、前記Le22は、放射素子の共振の基本モードがダイポールモード(放射素子の両端が開放端であるような線状の導体)である場合、(3/8)・λ以上(5/8)・λ以下が好ましく、(7/16)・λ以上(9/16)・λ以下がより好ましく、(15/32)・λ以上(17/32)・λ以下が特に好ましい。また、高次モードを考慮すると、前記Le22は、(3/8)・λ・m以上(5/8)・λ・m以下が好ましく、(7/16)・λ・m以上(9/16)・λ・m以下がより好ましく、(15/32)・λ・m以上(17/32)・λ・m以下が特に好ましい。ただし、mは高次モードのモード数であり、自然数である。mは1〜5の整数が好ましく、1〜3の整数が特に好ましい。m=1の場合は基本モードである。Le22がこの範囲内であれば、放射素子22が充分に放射導体として機能し、アンテナ装置1の効率が良く好ましい。
また同様に、放射素子の共振の基本モードがループモード(放射素子がループ状の導体)である場合、前記Le22は、(7/8)・λ以上(9/8)・λ以下が好ましく、(15/16)・λ以上(17/16)・λ以下がより好ましく、(31/32)・λ以上(33/32)・λ以下が特に好ましい。また、高次モードについては、前記Le22は、(7/8)・λ・m以上(9/8)・λ・m以下が好ましく、(15/16)・λ・m以上(17/16)・λ・m以下がより好ましく、(31/32)・λ・m以上(33/32)・λ・m以下が特に好ましい。
なお放射素子22の物理的な長さL22は、放射素子の基本モードの共振周波数における真空中の電波の波長をλとして、実装される環境による短縮効果の短縮率をkとしたとき、λg2=λ・kによって決定される。ここでkは、放射素子22の環境の実効比誘電率(εr2)および実効比透磁率(μr2)などの放射素子が設けられた誘電体基材等の媒質(環境)の比誘電率、比透磁率、および厚み、共振周波数などから算出される値である。すなわち、L22は、放射素子の共振の基本モードがダイポールモードである場合、(3/8)・λg2以上(5/8)・λg2以下、放射素子の共振の基本モードがループモードである場合、(7/8)・λg2以上(9/8)・λg2以下である。放射素子22の物理的な長さL22は、Le22を与える物理的な長さであり、その他の要素を含まない理想的な場合、Le22と等しい。L22は、インダクタ等の整合回路を利用することにより短くしたとしても、ゼロを超え、Le22以下が好ましく、Le22の0.4倍以上1倍以下が特に好ましい。図1Bに示されるループ状の放射素子24の場合、L22は、放射素子24の内周側の周長に相当する。
例えば、誘電体基材として比誘電率=3.4、tanδ=0.003、基板厚0.8mmであるBTレジン(登録商標)CCL−HL870(M)(三菱ガス化学製)を使用した場合のL21の長さは、給電素子21を放射導体として利用する場合の給電素子の設計周波数を3.5GHzとしたときに、20mmであり、L22の長さは、放射素子22の設計周波数を2.2GHzとしたときに、34mmである。
また、図1A,図1Bに示すように給電素子21とグランドプレーン12の縁部12aとの相互作用を利用できる場合において、給電素子21を前述のように放射素子として機能させてもよい。放射素子22は、給電素子21によって給電部36で非接触に電磁界結合で給電されることにより、例えば図1Aの場合、λ/2ダイポールアンテナとして機能する放射導体である。一方、給電素子21は、放射素子22に対して給電可能な線状の給電導体であるが、給電点14で給電されることにより、モノポールアンテナ(例えば、λ/4モノポールアンテナ)として機能することも可能な放射導体である。この点について、図2,図3を用いて説明する。
図2は、シミュレーション上で得られた給電素子21のS11特性である。なおS11特性とは、高周波電子部品等の特性の一種であり、本明細書においては周波数に対する反射損失(リターンロス)で表す。図2は、図1Aのアンテナ装置1の構成から放射素子22を無くした構成において、給電素子21の端部21aとグランドプレーン12の縁部12aとの間の給電点14でギャップ給電したときのS11特性についての計算結果である。設計周波数を3.75GHzとして、給電素子21のL21を20mm(=λ/4)に設定することで、図2に示されるように、給電素子21を、グランドプレーン12を利用したλ/4モノポールアンテナ(放射素子)として動作させることができる。
図3は、図2のようにλ/4モノポールアンテナとして機能する給電素子21に、グランドプレーン12の縁部12aに平行な放射素子22を追加した構成において、給電点14でギャップ給電したときのS11特性についての計算結果である。このとき、放射素子22の一方の端部22aが、Z軸方向から見たときに、給電素子21の端部21aと21bとの間で重なるように、放射素子22は給電素子21に対してZ軸方向に電磁界結合可能な距離だけ離して配置されている。設計周波数を3GHzとして、放射素子22のL22を50mm(=λ/2)に設定することで、図3に示されるように、放射素子22を2〜2.5GHzの周波数帯において共振させることができる。すなわち、給電素子21を放射素子として機能させても、放射素子22をアンテナとして機能させることができる。また、放射素子22の共振周波数をf、給電素子21の共振周波数をfと設定した場合、周波数fにおいては、給電素子の放射機能を利用することができる。
給電素子21の放射機能を利用したときの物理的な長さL21は、整合回路などを含んでいない場合、給電素子21の共振周波数fにおける真空中の電波の波長をλとして、実装される環境による短縮効果の短縮率をkとしたとき、λg3=λ・kによって決定される。ここでkは、給電素子21の環境の実効比誘電率(εr1)および実効比透磁率(μr1)などの給電素子が設けられた誘電体基材等の媒質(環境)の比誘電率、比透磁率、および厚み、共振周波数などから算出される値である。すなわち、L21は、(1/8)・λg3以上(3/8)・λg3以下であり、好ましくは、(3/16)・λg3以上(5/16)・λg3以下である。給電素子21の物理的な長さL21は、Le21を与える物理的な長さであり、その他の要素を含まない理想的な場合、Le21と等しい。給電素子21が、整合回路などを含む場合、L21は、ゼロを超え、Le21以下が好ましい。L21はインダクタ等の整合回路を利用することにより短く(サイズを小さく)することが可能である。
なお、図2,図3を解析したときのシミュレーション条件では、図1Aのグランドプレーン12は、横の長さL1が100mm、縦の長さL2が150mmの、厚みが無い仮想導体とした。また、グランドプレーン12の縁部12aと給電素子21の端部21aとの間隔を1mmとした。また、誘電体基材もないものとした。
また、放射素子22の基本モードの共振周波数における真空中の電波波長をλとする場合、給電素子21と放射素子22との最短距離x(>0)は、0.2×λ以下(より好ましくは、0.1×λ以下、更に好ましくは、0.05×λ以下)であると好適である。給電素子21と放射素子22をこのような最短距離xだけ離して配置することによって、放射素子22の動作利得を向上させる点で有利である。
なお、最短距離xとは、給電素子21と放射素子22において、最も近接している部位間の直線距離である。
図4は、最短距離xと放射素子22の動作利得との関係を示したグラフである。ここでの動作利得とは、アンテナの反射損失を考慮した放射効率で、放射効率をη、反射係数をΓとしたときに、η×(1−|Γ|)で算出される数値である。図4を解析したときのシミュレーション条件では、図1Aのグランドプレーン12は、横の長さL1が100mm、縦の長さL2が150mmの、厚みが無い仮想導体とした。また、グランドプレーン12の縁部12aと給電素子21の端部21aとの間隔を1mmとした。また、給電点14でギャップ給電を行い、給電点14と給電素子21の端部21aとの間に、整合のための20nHのインダクタンスを持つ整合回路15が直列に挿入接続されているものとした。また、給電素子21のL21を5mmとし、放射素子22のL22を50mmとした。このように、給電素子21に接続される整合回路を適切に調整することにより、給電素子21のL21を短くしても電磁界結合させることができるため、給電素子21の実装面積を小さくし、基板の専有面積を減らすことができる。
ここでは、インダクタンスの例を示したが、素子はインダクタに限らずキャパシタも利用できる。また、ここでは直列にインダクタを挿入しているが、回路方式はこれに限らず、これまで知られている整合技術を利用できることは勿論である。さらに、この整合回路の定数を電子的に変更することにより、給電素子の長さが同じでも、動作周波数や帯域を適応的に変更することができる。これにより、チューナブルアンテナを実現することができる。
また、放射素子22の一方の端部22aが、Z軸方向から見たときに、給電素子21の端部21aと21bとの間で重なるように、放射素子22は給電素子21に対してZ軸方向に離して配置されている。したがって、この場合、最短距離xは、放射素子22の給電素子21側の端部22aと給電素子21の放射素子22側の端部21bとの直線距離に相当する。
図4のデータは、給電素子21の位置を固定したまま、放射素子22を給電素子21からZ軸方向に平行移動させることで、最短距離xを変化させて、放射素子22の動作利得を計算した結果である。図4の縦軸は、電波の周波数を2.6GHzに設定したときの放射素子22の動作利得である。図4の横軸の最短距離xは、1波長で規格化した値(1波長当たりの距離に換算した値)である。
図4に示されるように、放射素子22が給電素子21から離れるにつれて、両素子間の電磁界結合の結合強度が弱くなるため、放射素子22の動作利得が低下していることがわかる。このように、最短距離xは、0.2×λ以下(より好ましくは、0.1×λ以下、更に好ましくは、0.05×λ以下)であると、放射素子22の動作利得を向上させる点で有利である。
また、給電素子21と放射素子22とが最短距離xで並走する距離は、放射素子22の物理的な長さの3/8以下であることが好ましい。より好ましくは、1/4以下、更に好ましくは、1/8以下である。最短距離xとなる位置は給電素子21と放射素子22との結合が強い部位であり、最短距離xで並走する距離が長いと、放射素子22のインピーダンスが高い部分と低い部分の両方と強く結合することになるため、インピーダンスマッチングが取れない場合がある。よって、放射素子22のインピーダンスの変化が少ない部位のみと強く結合するために最短距離xで並走する距離は短い方がインピーダンスマッチングの点で有利である。
図5A乃至図5Eは、給電素子21と放射素子22との交差角度が異なるアンテナ装置の実施形態バリエーションを5種類示したものである。図5A乃至図5Eの場合、給電素子21の先端部21bを中心に、放射素子22の端部22aから10mmの先端部を回転させている。給電素子21と放射素子22は、どのような角度で交わっていても、両素子が電磁界結合していれば、放射素子22の動作利得は所望の値を確保できる。また、交差角度を変化させても、放射素子22の動作利得の特性には、ほとんど影響しない。
図6は、無線通信装置2の正面図であって、アンテナ装置1の無線通信装置2への実装例を示したものである。図6は、給電素子21及び放射素子22、並びにグランドプレーン12等のアンテナ装置1の構成要素の配置位置を見やすくするため、透視的に示した図である。なお、ここで図示しているグランドプレーンとは、不図示の回路基板のグランドプレーンを示しており、このグランドプレーンは、不図示のシステムのグランドプレーンと電気的に接続されており、アンテナ装置のグランドプレーンとは、システムのグランドプレーンを意味する。
無線通信装置2は、人が携帯可能な無線装置である。無線通信装置2の具体例として、情報端末機、携帯電話、スマートフォン、パソコン、ゲーム機、テレビ、音楽や映像のプレーヤーなどの電子機器が挙げられる。
無線通信装置2は、筐体30と、筐体30に内蔵されるディスプレイ32と、ディスプレイ32の画像表示面を全面的に覆うカバーガラス31とを備えている。ここで、筐体30とは、無線通信装置2の外形の一部又は全部を形成する部材であって、グランドプレーン12を有する回路基板等を収納し、保護する容器である。ただし、筐体30は複数の部品で構成されていてもよく、該部品としては裏蓋33を含んでいてもよい。
ディスプレイ32は、タッチセンサ機能を有するものでもよい。カバーガラス31は、ディスプレイ32に表示される画像をユーザが視認可能な程度に透明又は半透明な誘電体基板であって、ディスプレイ32上に積層配置された平板状の部材である。また、カバーガラス31は、筐体30の外形と同じ又はひとまわり小さいサイズで形成されている。
なお、カバーガラス31の面の定義に関して、カバーガラス31の外側、すなわちディスプレイ32が搭載されている側の面とは反対側の面を第1面、搭載されている側の面を第2面とする。
放射素子22をカバーガラス31の第2面に形成する場合、図6に例示した給電素子21は、グランドプレーン12の縁部12aに平行な導電部位を含んで構成されていて、ディスプレイ32をZ軸方向から対向して見たときに、ディスプレイ32の外縁に対して内側に配置されている。しかしながら、給電素子21は、ディスプレイ32をZ軸方向から対向して見たときに、ディスプレイ32の外縁に対して外側に配置されてもよいし、ディスプレイ32の外縁を内側から外側に向けて跨いで配置されてもよい。
一方、放射素子22は、図6の場合、グランドプレーン12の縁部12bに平行な導電部位を含んで構成されていて、ディスプレイ32をZ軸方向から対向して見たときに、ディスプレイ32の外縁に対して外側に配置されている。これにより、グランドプレーン12が形成された不図示の回路基板又はディスプレイ32から、放射素子22を遠ざけることができるため、ノイズ干渉の点で有利である。しかしながら、放射素子22は、ディスプレイ32をZ軸方向から対向して見たときに、ディスプレイ32の外縁に対して内側に配置されてもよいし、ディスプレイ32の外縁を内側から外側に向けて跨ぐ導体部位を有するものでもよい。
また、無線通信装置2の外形の一部又は全部を形成する筐体の一部に金属が使用されている場合、放射素子は、その筐体の一部の金属であってもよい。近年、スマートフォンなどにおいてアンテナを実装する領域が限られているため、筐体に使用される金属を放射素子として利用することで有効にスペースを活用することができる。
本発明の無線装置の好ましい一態様としては、図6に示されるように、筐体30、筐体30に内蔵されるディスプレイ32と、ディスプレイ32の画像表示面を覆うカバーガラス31を備えた無線装置において、本発明の一態様であるアンテナ装置1の給電素子21は筐体30の内部に配置され、かつ、アンテナ装置1の放射素子22が無線装置のカバーガラス31の表面(surface)(特に好ましくは、カバーガラス31の第2面)に実装されてなる無線装置が挙げられる。
図7,図8A,図8Bは、アンテナ装置1及び無線通信装置2の各構成要素について、Z軸に平行な高さ方向における位置関係を例示した図である。
図7は、アンテナ装置1の放射素子22を無線通信装置2のカバーガラス31側に実装した例を模式的に示した側面図である。カバーガラス31の周縁部に配置された放射素子22は、図7の場合、カバーガラス31のディスプレイ32側の第2面に平面的に設けられている。しかしながら、放射素子22は、カバーガラス31のディスプレイ32とは反対側の第1面に設けられてもよいし、カバーガラス31のエッジ側面に設けられてもよい。ここで、放射素子22は、図6および図7に示すように、グランドプレーン12の縁部に沿った部位を有するような配置が好ましい。このような配置にすることにより、例えばアンテナの指向性を制御することが可能となる。
放射素子22がカバーガラス31の表面(surface)に設けられる場合、放射素子22は、銅や銀などの導体ペーストをカバーガラス31の表面(surface)に塗って焼成して形成されるとよい。このときの導体ペーストとして、カバーガラスに利用される化学強化ガラスの強化が鈍らない程度の温度で焼成できる低温焼成可能な導体ペーストを利用するとよい。また、酸化による導体の劣化を防ぐために、メッキなどを施してもよい。または、銅や銀などの箔状のものをカバーガラス31の表面(surface)に接着層などを介して形成させてもよい。また、カバーガラス31には加飾印刷が施されていてもよく、加飾印刷された部分に導体が形成されていてもよい。また、配線などを隠す目的でカバーガラス31の周縁に黒色隠蔽膜が形成されている場合、放射素子22が黒色隠蔽膜上に形成されてもよい。
図8A,図8Bは、アンテナ装置1の放射素子22を無線通信装置2の裏蓋33側に実装した例を模式的に示した側面図である。なお、裏蓋33の面の定義に関して、裏蓋33の内側、すなわちディスプレイ32側の面を第1面、それとは反対の面を第2面とする。無線通信装置2の裏蓋33の周縁部に配置された放射素子22は、図8A,図8Bの場合、裏蓋33のディスプレイ32側の第1面に平面的に設けられている。しかしながら、放射素子22は、裏蓋33のディスプレイ32とは反対側の第2面に設けられてもよいし、裏蓋33のエッジ側面に設けられてもよいし、裏蓋33に内蔵されてもよい。また、裏蓋33は、図6で例示した筐体30の一部でもよいし、別部品でもよい。さらに、裏蓋33は、樹脂材等の誘電体でもよく金属体でもよいが、導電性を有する部材の場合、放射素子22は裏蓋33と絶縁した状態で取り付けられるとよい。なお、放射素子22の配置位置は、裏蓋33の周縁部に限らず、任意の適切な場所に配置することができる。
筐体30および裏蓋33の材料として、一般的にはABS樹脂等の樹脂が用いられるが、透明ガラスや着色ガラスや乳白色ガラスなども利用できる。
着色ガラスには、着色成分として、Co、Mn、Fe、Ni、Cu、Cr、V、Zn、Bi、Er、Tm、Nd、Sm、Sn、Ce、Pr、Eu、AgまたはAuなどを、ガラスの構成成分に添加することにより得られる。また、乳白色ガラスには結晶化ガラスおよび分相ガラスなど、光の散乱を利用したものが例示される。これらの中でも、特に結晶化ガラスでは、リチウムダイシリケート(LiSi)結晶、ネフェライン((NaK)AlSiO)結晶、フッ化ナトリウム(NaF)が好ましい。
さらに、筐体30および裏蓋33の材料として、ガラス粉末とセラミックス粉末、顔料粉末を焼結したガラスセラミックス基板などが利用できる。
ガラス粉末の組成としては、セラミックス粉末と適当な温度で焼結できるのであれば、どのようなものでも良いが、銀の配線を800〜900℃の焼成により形成する場合、軟化点が700〜900℃のガラス組成が望ましく、更に筐体として強度を向上するためには、ガラス組成としてSiOを含んだ、SiO−B−Al−RO−RO系が望ましい。なお、ROはアルカリ土類金属酸化物、ROはアルカリ金属酸化物を示す。また、必ずしもAlは必須ではない。
ガラスセラミックスはガラス粉末、セラミックス粉末などの組み合わせによって、色調、強度など特性を調整できる自由度が高い。
ガラス粉末を着色させるためには、着色成分として、Co、Mn、Fe、Ni、Cu、Cr、V、Zn、Bi、Er、Tm、Nd、Sm、Sn、Ce、Pr、Eu、AgまたはAuなど、ガラス組成に添加すると吸収を生じる元素を添加すればよい。更に、ガラスセラミックスとしては顔料粉末を添加混合し焼結させたほうが色調調整の自由度が高い。典型的な無機顔料としては、Fe、Cr、Co、Cu、Mn、Ni、Ti、Sb、Zr、Al、Si、P等から選ばれた元素で構成する複合酸化物系顔料が例示できる。強度を向上するには、配合するセラミックス粉末と共焼結しやすいガラス組成および粒度のガラス粉末を選ぶとともに、セラミックス粉末はAl、ZrOなどで例示される単体強度が高いセラミックス粉末を選択すればよい。また、セラミックス粉末の形状も強度には大きな影響を与える。誘電率を調整したい時には様々な誘電率をもつセラミックス粉末を適宜用いればよい。熱膨張係数を調整するには、適当な熱膨張係数をもつガラス組成のガラス粉末とセラミックス粉末の組み合わせを選択すればよい。ガラスセラミックスとして焼成時の収縮を調整するにもセラミックス粉末の形状を選択することは効果的である。導体パターンの形成には、800〜900℃焼成用の市販の銀ペーストを用い、スクリーン印刷、乾燥にて形成すればよい。または、銅や銀などの箔状のものを貼着してもよい。
前記のガラスセラミックス基板を裏蓋33に利用する際に、多層構造としてもよく、その内層に導体パターンを形成し、その導体パターンの一部が放射素子として機能してもよい。図8Bに示すように、2層構造のガラスセラミックスを利用した裏蓋33の内層に、放射素子22を形成してもよい。この場合、放射素子22を外部に露出することなく形成できるため、酸化による導体抵抗の劣化や剥離を防ぐことができ、信頼性を向上させることができる。裏蓋33は2層に限らず、多層構造であってもよく、多層構造の最外面、および、多層構造を形成する層間構造のいずれかの面にも放射素子22を形成することができる。
なお、放射素子22の形状に関して、カバーガラス31に放射素子22を形成する場合、その形状は線状導体が好ましい。一方、放射素子22を筐体30や裏蓋33に形成する場合は、放射素子22を配置する場所は特に限定されず、また形状に関しても、線状導体でもよく、ループ状導体でもよく、パッチ状導体でもよい。パッチ状導体は、形状は特に限定されなく、略正方形、略長方形、略円形、略楕円形等のあらゆる形状の平面構造を用いることができる。
また、図7,図8A,図8Bにおいて例示されるように、給電素子21及び放射素子22、並びにグランドプレーン12のZ軸に平行な高さ方向における各位置は、互いに異なっていてもよい。また、給電素子21及び放射素子22、並びにグランドプレーン12の高さ方向の各位置が全て又は一部のみが同じでもよい。
本発明の無線装置の好ましい一態様としては、図8A,図8Bに示されるように、筐体30(裏蓋33を有する)、および筐体30に内蔵されるディスプレイ32を備えた無線装置において、本発明の一態様であるアンテナ装置1の給電素子21は筐体30の内部に配置され、かつ、アンテナ装置1の放射素子22が裏蓋33の表面または裏蓋33の内部に実装された無線装置が挙げられる。
図9A,図9Bは、一つの給電素子21で複数の放射素子に給電する場合のアンテナ装置1が無線通信装置2に実装される例を透視的に示した正面図である。この場合、2つの放射素子に給電する場合を示しているが、3つ以上の放射素子に給電してもよい。複数の放射素子を利用することにより、マルチバンド化、ワイドバンド化や指向性制御等が可能となる。
図9Aの場合、一つの給電素子21で、ディスプレイ32の直交する2つ隣接した縁部に沿って配置された2つの放射素子22−1,22−2に給電する場合を示している。放射素子22−1は、ディスプレイ32の左縁に沿った部位を有していて、放射素子22−2は、ディスプレイ32の上縁に沿った部位を有している。
図9Bの場合、一つの給電素子21で、ディスプレイ32の一つの縁部に共に沿って配置された2つの放射素子22−1,22−2に給電する場合を示している。放射素子22−1,22−2は、共に、ディスプレイ32の右縁に沿った部位を有している。
図10A,図10B,図10Cは、複数のアンテナ装置1が一つの無線通信装置2に実装される例を透視的に示した正面図である。給電素子21−1で、2つの放射素子22−A1,22−A2が給電され、給電素子21−2で、2つの放射素子22−B1,22−B2が給電される例が示されている。
また、図10A,図10B,図10Cは、複数のアンテナ装置それぞれの放射素子22のうち、任意の一の放射素子が、その一の放射素子以外の任意の他の放射素子に直交するように配置された例を示している。ここで、「他の放射素子」とは、「すべての他の放射素子」「一の他の放射素子」「複数の他の放射素子」を含んだ意味である。このように、放射素子22同士が直交するように配置されることによって、それらの放射素子22間の干渉を抑えることができる。
図10Aの場合、放射素子22−A1と放射素子22−B1は互いに直交する導体部位を有し、放射素子22−A2と放射素子22−B2は互いに直交する導体部位を有している。図10Bの場合、放射素子22−A1は、放射素子22−B2,22−B1と直交する導体部位を有している。図10Cの場合、放射素子22−A1と放射素子22−B1は互いに直交する導体部位を有し、放射素子22−A2と放射素子22−B2は互いに直交する導体部位を有している。
本発明の無線装置が複数のアンテナを有する場合、本発明における電磁界結合による非接触給電方式によるアンテナと、他の給電方式によるアンテナを併用してもよい。他の給電方式としては、ケーブル、フレキシブル基板、スプリングを用いたピン、何らかの弾性を有する機構による接触が挙げられる。
図11は、給電素子21を介して給電される放射素子22に直交するように配置された他のアンテナ素子34,35が実装される例を透視的に示した正面図である。放射素子22は、放射素子22とは異なる給電方法で給電される他のアンテナ素子34,35と直交する導体部位を有している。このように、放射素子22と他のアンテナ素子34,35が直交するように配置されることによって、放射素子22とアンテナ素子34又はアンテナ素子35との干渉を抑えることができる。
図12は、放射素子22と他のアンテナ素子34,35との高さ方向の位置関係を模式的に示した側面図である。図12の場合、放射素子22は、カバーガラス31のディスプレイ32側の表面に設けられ、他のアンテナ素子34,35および給電素子21は、裏蓋33のディスプレイ32側の表面に設けられている。これにより、アンテナ実装可能な面積を飛躍的に増加させることができ、アンテナの配置自由度を向上させることができる。その結果、アンテナ同士の干渉を抑えることができるため、MIMO(Multi Input Multi Output)アンテナの構成にも好適である。
図13は、実際に作製したアンテナ装置3の斜視図である。図14は、アンテナ装置3の構成を透視的且つ模式的に示した平面図である。
アンテナ装置3は、給電点44に接続される給電素子51と、給電素子51と離れて電磁界結合する放射素子52と、給電点44に接続されるマイクロストリップライン40とを備えている。給電点44において、給電素子51はマイクロストリップライン40のストリップ導体41に接続されることによって、実質的にマイクロストリップライン40が給電線として機能する。放射素子52は、カバー基板61の表面のうち、給電素子51が形成される樹脂基板43に近い側の面に形成される。
マイクロストリップライン40は、樹脂基板43を有し、樹脂基板43の一方の表面にグランドプレーン42が配置され、樹脂基板43のもう一方の反対側の表面に線状のストリップ導体41が配置されている。ストリップ導体41と給電素子51との接続点を給電点44とし、樹脂基板43は、給電点44にマイクロストリップライン40を介して接続されるICチップ等の集積回路が実装される基板を想定している。
給電素子51は、樹脂基板43に設けられ、ストリップ導体41と同じ表面に配置されている。給電素子51とストリップ導体41との境界は、図14に示されるように、Z軸方向での平面視において、グランドプレーン42の縁部42aに一致して見える箇所であり、給電点44である。
また、アンテナ装置3は、図13に示されるように、樹脂基板43の上方に、樹脂基板43に支柱71で固定されたカバー基板61を備えている。放射素子52は、カバー基板61の表面のうち、給電素子51が形成される樹脂基板43に近い側の面に形成される。給電素子51と放射素子52とは、支柱71によって形成された空間によって離設されている。なお、図14において、放射素子52等が見えにくくなることを防ぐため、放射素子52は実線で示されている。
図15,図16,図17は、図13,図14のカバー基板61の材質を変えて、放射素子52のS11特性を測定した結果である。樹脂基板43には、比誘電率=3.4、tanδ=0.003、基板厚0.8mmであるBTレジン(登録商標)CCL−HL870(M)(三菱ガス化学製)を使用した。
図15は、カバー基板61に、比誘電率=10.2、tanδ=0.0023、基板厚0.635mmであるRT/duroid6010(登録商標)(ROGERS製)を使用し、放射素子52に、18μm厚の銅箔を使用した場合の測定結果である。図14に示される構造の寸法は以下のとおりである。L11=120mm、L12=49.15mm、L3=60mm、L4=10.95mm、L5=1.9mm、W1=86mm、W2=74.15mm、W3=28mm、W4=10.95mm、W5=1.9mm、W6=29mm。
図16は、カバー基板61に、比誘電率=3.4、tanδ=0.003、基板厚0.8mmであるBTレジン(登録商標)CCL−HL870(M)(三菱ガス化学製)を使用し、放射素子52に、18μm厚の銅箔を使用した場合の測定結果である。図14に示される構造の寸法は以下のとおりである。L11=120mm、L12=49.15mm、L3=60mm、L4=10.95mm、L5=1.9mm、W1=86mm、W2=74.15mm、W3=34mm、W4=10.95mm、W5=1.9mm、W6=26mm。
図17は、カバー基板61に、アルミノケイ酸ガラス(旭硝子製のドラゴントレイル(商品名))を使用し、放射素子52に、抵抗率18μΩ・cmの銅ペーストを使用した場合の測定結果である。ペースト状の導電体形成用組成物(銅ペースト)は、銅粒子の粉末と、樹脂バインダとを含む。
銅粒子としては、市販の銅粒子を使用することができる。表面が改質された銅粒子(特開2011−017067号公報)を使用すると、体積抵抗率の低い導電体膜を形成することができるため好ましい。樹脂バインダとしては、金属ペーストに用いられる公知の熱硬化性樹脂バインダ等が挙げられ、硬化時の温度において充分な硬化がなされる樹脂成分を選択して用いることが好ましい。熱硬化性樹脂としては、フェノール樹脂、ジアリルフタレート樹脂、不飽和アルキド樹脂、エポキシ樹脂、ウレタン樹脂、ビスマレイドトリアジン樹脂、シリコーン樹脂、熱硬化性アクリル樹脂等が挙げられ、フェノール樹脂が特に好ましい。
銅ペースト中の熱硬化性樹脂の量は、その硬化物の量が銅粒子による導電性を妨げないものである必要があり、硬化物の量が多すぎると銅粒子間の接触を妨げ、導電体の体積抵抗率を上昇させる。熱硬化性樹脂の量は、銅粒子の体積と該銅粒子間に存在する空隙との比率に応じて適宜選択すればよく、通常、銅粒子粉末100質量部に対して、5〜50質量部が好ましく、5〜20質量部がより好ましい。熱硬化性樹脂の量が5質量部以上であれば、ペーストの流動特性が良好となる。熱硬化性樹脂の量が50質量部以下であれば、導電体膜の体積抵抗率が低く抑えられる。
図17の測定時において、図14に示される構造の寸法は以下のとおりである。L11=120mm、L12=49.15mm、L3=60mm、L4=10.95mm、L5=1.9mm、W1=86mm、W2=74.15mm、W3=28mm、W4=10.95mm、W5=1.9mm、W6=29mm。
図15,図16,図17によれば、カバー基板61の材質を変えても、放射素子52のS11特性は、アンテナとして充分機能する値となった。
図18、図19は、アンテナ装置3の位置ロバスト性の評価結果を示した図である。図18は、図13に示した樹脂基板43を固定したまま、カバー基板61をY軸方向について、図14の上(TOP)方向と下(BOTTOM)方向の2方向に、設計値(center)に対して2mmのピッチで移動させた場合を示している(全5通り)。T2が、上(TOP)方向にcenterに対して2mm移動させた場合、T4が、上(TOP)方向にcenterに対して4mm移動させた場合を示す。B2が、下(BOTTOM)方向にcenterに対して2mm移動させた場合、T4が、下(BOTTOM)方向にcenterに対して4mm移動させた場合を示す。図19は、図13に示した樹脂基板43を固定したまま、カバー基板61をX軸方向について、図14の左(LEFT)方向と右(RIGHT)方向の2方向に、設計値(center)に対して2mmのピッチで移動させた場合を示している(全5通り)。L2が、左(LEFT)方向にcenterに対して2mm移動させた場合、L4が、左(LEFT)方向にcenterに対して4mm移動させた場合を示す。R2が、右(RIGHT)方向にcenterに対して2mm移動させた場合、R4が、右(RIGHT)方向にcenterに対して4mm移動させた場合を示す。
このように移動させることで、給電素子51と放射素子52の位置関係がずれるため、そのずれによって放射素子52のS11特性にどのような変化があるかを評価することができる。図18,図19によれば、給電素子51と放射素子52の位置関係がずれても、放射素子52のS11特性がほとんど変化しないため、アンテナ装置3は、高い位置ロバスト性を有していることがわかる。
ところで、本発明の実施形態に係るアンテナ装置は、放射素子が基本モード(1次モード)の共振周波数の約2倍の共振周波数で共振する2次モードを利用するマルチバンドアンテナとして機能することが可能である。次に、本発明の実施形態に係るアンテナ装置の放射素子がダイポールモードで動作するとき、放射素子の基本モードと2次モードとで良好なマッチングが得られる条件について図20の解析モデルを例に挙げて説明する。
図20は、本発明の一実施形態であるアンテナ装置4の動作を解析するためのコンピュータ上のシミュレーションモデルを示した斜視図である。上述の実施形態と同様の構成についての説明は、省略又は簡略することがある。アンテナ装置4は、給電点144に接続される給電素子151と、給電素子151と電磁界結合する放射素子152と、給電点144に接続されるマイクロストリップライン140とを備えている。給電点144において、給電素子151はマイクロストリップライン140のストリップ導体141に接続されることによって、実質的にマイクロストリップライン140が給電線として機能する。
マイクロストリップライン140は、基板143を有し、基板143の一方の表面にグランドプレーン142が配置され、基板143のもう一方の反対側の表面に線状のストリップ導体141が配置されている。ストリップ導体141と給電素子151との接続点を給電点144とし、基板143は、給電点144にマイクロストリップライン140を介して接続されるICチップ等の集積回路が実装される基板を想定している。
給電素子151は、基板143に設けられ、ストリップ導体141と同じ表面に配置されている。給電素子151とストリップ導体141との境界は、Z軸方向での平面視において、グランドプレーン142の縁部142aに一致して見える箇所であり、給電点144である。給電素子151は、給電点144に接続される端部151aを起点にY軸方向に端部151bまで直線的に延伸する線条導体である。
また、アンテナ装置4は、基板143のZ軸に平行な法線方向に、基板143から間隔をあけて配置されたカバー基板161を備えている。放射素子152は、カバー基板161の表面のうち、給電素子151が形成される基板143に近い側の面に形成される。放射素子152は、一方の端部152aと他方の端部152bとを直線的に結ぶ線条導体である。
放射素子152の端部152aが、給電素子151の端部151aと端部151bとの間にZ軸方向から見たときに重なるように、放射素子152は、給電素子151に対してZ軸方向に離れて配置されている。電磁界結合する給電素子151と放射素子152との最短距離は、基板143と基板161との間のギャップL68に一致する。
図21は、図20のアンテナ装置4のS11特性図である。図21の計算結果のシミュレーション条件は、以下の通りである。
L61=130mm、L62=110mm、L63=10mm、L64=200mm、L65=180mm、L66=10mm、L67=30mm、L68=2mm、L69=67.5mm、L70=4.05mm。また、給電素子151の線幅は、一定の1.9mmであり、放射素子152の線幅も、一定の1.9mmである。基板143には、比誘電率=3.4、tanδ=0.003、基板厚0.8mmを有する誘電体基板(BTレジン(登録商標)CCL−HL870(M)(三菱ガス化学製))を想定した。また、カバー基板161には、比誘電率=9.0、tanδ=0.004、基板厚1.0mmを有する誘電体基板(LTCC)を想定した。
図21において、f11が放射素子152の基本モードの共振周波数を表し、f12が放射素子152の2次モードの共振周波数を表し、f21が給電素子151の基本モードの共振周波数を表す。図21の計算結果のシミュレーション条件下、給電素子151の長さL51が50mmに調整され放射素子152の長さL52が95mmに調整されることによって、放射素子の基本モードの共振周波数f11を0.97GHzに設定でき、さらに2次モードとして共振周波数f12を1.97GHzに設定できる。
本発明の実施形態に係るアンテナ装置では、放射素子の長さを固定したまま給電素子の長さを変えると、放射素子の共振周波数f11,f12を固定しまま、給電素子の共振周波数f21をシフトさせることができる。例えば、給電素子の長さを短くするほど、給電素子の共振周波数f21を放射素子の共振周波数f11とf12の間において高周波側にシフトさせることができ、さらには放射素子の共振周波数f12よりも高い周波数にシフトさせることもできる。逆に、給電素子の長さを長くするほど、給電素子の共振周波数f21を低周波側にシフトさせることができ、放射素子の共振周波数f11よりも低い周波数にシフトさせることもできる。
図22は、図21の計算結果のシミュレーション条件下、放射素子152の長さL52を95mmに固定したまま給電素子151の長さL51を45mmから15mmまで5mmずつ短くしたときの、共振周波数f11とf12でのS11を示している。図22の横軸は、給電素子151の基本モードの共振周波数f21と放射素子152の2次モードの共振周波数f12との周波数比pを表し、
p=f21/f12
の式で定義される。つまり、周波数比pが1に等しいとき、f12とf21が同じ周波数であることを表し、周波数比pが1よりも小さいとき、f21がf12よりも低いことを表し、周波数比pが1よりも大きいとき、f21がf12よりも高いことを表す。給電素子151の長さL51が短くなるほど、給電素子151の共振周波数f21が高周波側にシフトするため、周波数比pは増加する。
図22において、周波数比pが1よりも小さい場合(すなわち、f21がf12よりも低くなる場合)は、給電素子151の長さL51が45mm,40mm,35mm,30mmのときである。図22において、周波数比pが1よりも大きい場合(すなわち、f21がf12よりも高くなる場合)は、給電素子151の長さL51が25mm,20mm,15mmのときである。
放射素子の共振周波数でのS11が「S11<−4[dB]」を満たす場合、放射素子の良好なマッチングが得られやすい。そのため、図22によれば、周波数比pが0.7以上1.65以下の範囲内であれば、放射素子152の基本モードと2次モードの両方のモードで良好なマッチングが得られる。図22の場合、周波数比pの下限値pは、0.7であり、周波数比pの上限値pは、1.65である。
図22は、給電素子151の長さL51及び放射素子152の長さL52を調整し共振周波数f11を0.97GHzに設定し共振周波数f12を1.97GHzに設定した場合を示している。しかし、詳細は省略するが、長さL51,L52を調整し共振周波数f11,f12が他の周波数(f11:1.79GHzとf12:3.65GHzおよびf11:2.51GHzとf12:5.20GHz)に設定されても、周波数比pと共振周波数f11,f12でのS11との関係は、図22と同様の結果が得られる。すなわち、共振周波数f11,f12が他の周波数に設定されたときでも、放射素子の基本モードと2次モードの共振周波数でのS11が「S11<−4[dB]」を満たす場合は、周波数比pが0.7以上1.65以下であるときとほぼ一致する。
さらに、電磁界結合の結合強度は、ギャップL68(図20参照)の大きさに応じて変化するため、共振周波数f11でのS11が「S11<−4[dB]」を満たすときの周波数比pの上限値pも、ギャップL68の大きさに応じて変化する。
図23は、ギャップL68を1.0mmから5.0mmまで0.5mmずつ長くしたときの、共振周波数f11でのS11が「S11<−4[dB]」を満たすときの周波数比pの上限値pの変化を示している。図23は、図21の計算結果の上記同様のシミュレーション条件下で計算されている。図23の横軸は、ギャップL68を共振周波数f11における真空中の波長λで規格化したときの値x(=L68/(c/f11))である(cは光速度定数)。
図23によれば、周波数比pの上限値pとギャップL68を波長λで換算した値xとの関係について、最小二乗法により近似式を求めると、
=0.1801・x−0.468
という関係式が得られる。
したがって、給電素子の基本モードの共振周波数をf21、放射素子の2次モードの共振周波数をf12、放射素子の基本モードの共振周波数における真空中の波長をλ、給電素子と放射素子との最短距離をλで規格化した値をxとする。このとき、周波数比p(=f21/f12)が、0.7以上(0.1801・x−0.468)以下であれば、放射素子の基本モードの共振周波数と2次モードの共振周波数で良好なマッチングが得られた。
例えば図24の給電素子151のように、給電素子の形状をL字等に変形しても、周波数比pが0.7以上(0.1801・x−0.468)以下を満たせば、放射素子の基本モードの共振周波数と2次モードの共振周波数で良好なマッチングが得られる。給電素子の形状をL字状にすることによって、アンテナ装置の小型化が可能である。
図24は、コンピュータ上にシミュレーションモデルを作成してS11の計算をし、さらに同様の装置を実際に作成してS11の測定をした、本発明の一実施形態であるアンテナ装置5を示した斜視図である。上述の実施形態と同様の構成についての説明は、省略又は簡略することがある。アンテナ装置5は、給電点144に接続されるL字状の給電素子151と、給電素子151と電磁界結合する放射素子152と、給電点144に接続されるマイクロストリップライン140とを備えている。
アンテナ装置5の給電素子151は、端部151aと端部151bとの間の曲折部151cで直角に曲折した線状導体である。この給電素子151は、端部151aと曲折部151cとの間でY軸方向に延在する線状導体部分と、曲折部151cと端部151bとの間でX軸方向に延在する線状導体部分とを有している。放射素子152は、曲折部151cと端部151bとの間の線状導体部分にZ軸方向での平面視において重複する線状導体部分を有し、曲折部151cはZ軸方向での平面視において端部152aと端部152bとの間に位置する。
図25は、図24のアンテナ装置5のS11の特性図である。「Sim.」は、コンピュータ上で解析されたS11を示し、「Exp.」は、実際に作製されたアンテナ装置を使って測定されたS11を示す。図25の解析時および測定時の条件は、以下の通りである。
L52=95mm、L53=10.95mm、L54=12mm、L61=60mm、L62=40mm、L63=10mm、L64=140mm、L65=120mm、L66=10mm、L67=30mm、L68=1mm、L69=34.5mm、L70=14.05mm。また、給電素子151の線幅は、一定の1.9mmであり、放射素子152の線幅も、一定の1.9mmである。基板143には、比誘電率=3.4、tanδ=0.003、基板厚0.8mmを有する誘電体基板(BTレジン(登録商標)CCL−HL870(M)(三菱ガス化学製))を想定した。また、基板161には、比誘電率=9.0、tanδ=0.004、基板厚1.0mmを有する誘電体基板(LTCC)を想定した。なお、給電素子151の全長は、(L70+L53)に略一致する。
図25に示されるように、シミュレーション結果と同様に実際に作成したアンテナ装置であっても放射素子の基本モードの共振周波数f11及び2次モードの共振周波数f12だけでなく、給電素子の基本モードの共振周波数f21でも、良好なマッチングが得られた。
以上、アンテナ装置及びそれを備える無線装置を実施形態例により説明したが、本発明は上記実施形態例に限定されるものではない。他の実施形態例の一部又は全部との組み合わせや置換などの種々の変形及び改良が、本発明の範囲内で可能である。
例えば、図1Aに例示した給電素子21及び放射素子22は、直線的に延びる線状導体であるが、曲がった導体部位を含む線状導体でもよい。例えば、L字状の導体部位を含むものでもよいし、メアンダ形状の導体部位を含むものでもよい。また、給電素子21及び放射素子22は、途中で分岐した導体部位を含む線状導体でもよい。また、給電素子に、スタブを設けてもよいし、整合回路を設けてもよい。これにより、給電素子が基板に占める面積を減らすことができる。
図26は、メアンダ形状の放射素子を有するアンテナ装置6の動作を解析するためのコンピュータ上のシミュレーションモデルを示した平面図である。上述の実施形態と同様の構成についての説明は、省略又は簡略することがある。図26は、放射素子のメアンダ形状の一例を示し、アンテナ装置6は、L字状の給電素子151に電磁界結合する放射素子252を備えている。
放射素子252は、Y軸方向の対称軸に対して線対称のメアンダ形状を有し、給電素子151の曲折部151cと端部151bとの間の線状導体部分にZ軸方向での平面視において重複する線状導体部分を有している。放射素子252は、基板161の両表面のうち給電素子151が形成される基板143に近い側の面に形成され、λ/2の全長を有する。なお、図26において、放射素子252等が見えにくくなることを防ぐため、放射素子252は実線で示されている。なお、放射素子252は、点対称のメアンダ形状を有する線条導体であってもよい。
図27は、図26のアンテナ装置6のS11特性図である。図27の解析結果のシミュレーション条件は、以下の通りである。
L53=22.95mm、L61=60mm、L62=40mm、L63=10mm、L64=140mm、L65=120mm、L66=10mm、L67=30mm、L69=34.5mm、L70=9.5mm、L81=9.75、L82=2.75、L83=7.5、L84=1.5、L85=20.5、L86=2.5、L87=8、L88=18.5mm。また、給電素子151と放射素子252との最短距離(基板143と基板161との間のギャップ)は、2mmである。また、給電素子151の線幅は、一定の1.9mmであり、放射素子252の線幅は、一定の0.5mmである。基板143には、比誘電率=3.4、tanδ=0.0015、基板厚0.8mmを有する誘電体基板(三菱ガス化学製のBTレジン(登録商標))を想定した。また、基板161には、比誘電率=7.0、基板厚1.0mmを有するガラス板を想定した。なお、給電素子151の全長は、(L70+L53)に略一致する。
図27に示されるように、放射素子の基本モードの共振周波数と2次モードの共振周波数で良好なマッチングが得られた。
また、放射素子は、平面に沿って設けられる場合に限られず、例えば図28に示されるように、曲面に沿って設けられてもよい。図28は、放射素子352が設けられた曲面状のカバーガラス331を備えた無線通信装置7の斜視図である。
無線通信装置7は、上述の無線通信装置2(図6参照)と同様の構成を有し、人が携帯可能な無線装置である。無線通信装置7は、筐体330と、筐体330に内蔵されるディスプレイの画像表示面を全面的に覆うカバーガラス331とを備えている。筐体330内に、本発明の実施形態に係るアンテナ装置が収容される。
筐体330内に収容されるアンテナ装置は、マイクロストリップラインが形成された樹脂基板343を有し、樹脂基板343の一方の表面にグランドプレーン342が配置され、樹脂基板343のもう一方の反対側の表面に線状のストリップ導体341が配置されている。縁部342aは、グランドプレーン342の外縁部である。
また、筐体330内に収容されるアンテナ装置は、ストリップ導体341に給電点344を介して接続される給電素子351と、給電素子351と電磁界結合する放射素子352とを備えている。給電素子351は、樹脂基板343に設けられ、ストリップ導体341と同じ表面に配置されている。給電素子351は、ストリップ導体341に接続される給電点344に接続され、メアンダ形状を有する線条導体である。放射素子352は、カバーガラス331の給電素子351側の凹面に形成されている。
図29は、図28の無線通信装置7の筐体330内に収容されるアンテナ装置のS11特性図である。図29の測定時の条件は、以下の通りである。
L91=12.5mm、L92=105、L93=5、L94=11、L95=5.95。また、給電素子351の線幅は、一定の0.5mmであり、放射素子352の線幅は、一定の2mmであり、ストリップ導体341の線幅は、一定の1.9mmである。また、カバーガラス331は、X方向の曲率半径が200mmの部位を有し、Y方向の曲率半径が2000mmの部位を有し、板厚が1.1mmで曲面加工されている。カバーガラス331は、筐体330の枠部に取り付けられている。
図29に示されるように、放射素子の基本モードの共振周波数と2次モードの共振周波数で良好なマッチングが得られる。
また、給電素子が基板に設けられる場合、給電素子は基板の表面に設けられても基板の内部に設けられてもよい。また、給電素子と給電素子に接する媒質とを含んで構成されたチップ部品が基板に実装されてもよい。これにより、所定の媒質に接した給電素子を基板に容易に実装できる。
また、放射素子又は給電素子が接する媒質は、誘電体に限られず、磁性体、又は誘電体と磁性体との混合物を基材とする基体であってよい。誘電体の具体例として、樹脂、ガラス、ガラスセラミックス、LTCC(Low Temperature Co−Fired Ceramics)、アルミナなどが挙げられる。誘電体と磁性体との混合物の具体例として、FeやNi、Coなどの遷移元素、SmやNdなどの希土類元素を含む金属あるいは酸化物のいずれかを有していればよく、例えば、六方晶系フェライト、スピネル系フェライト(Mn−Zn系フェライト、Ni−Zn系フェライトなど)、ガーネット系フェライト、パーマロイ、センダスト(登録商標)などが挙げられる。
1,3,4,5,6,8 アンテナ装置
2,7 無線通信装置
12 グランドプレーン
12a,12b 縁部
14 給電点
15 整合回路
21 給電素子
22,24 放射素子
23 導体部分
30,330 筐体
31,331 カバーガラス
32 ディスプレイ(画像表示部の一例)
33 裏蓋
34,35 他のアンテナ素子
36 給電部
40,140 マイクロストリップライン
41,141,341 ストリップ導体
42,142,342 グランドプレーン
42a,142a,342a 縁部
43,343 樹脂基板
44,144,344 給電点
51,151,351 給電素子
52,152,252,352 放射素子
61,161 カバー基板
71 支柱
90 中央部
143 基板

Claims (7)

  1. グランドプレーンと、
    前記グランドプレーンから離れる方向に延伸し、給電点に接続される第1の共振器と、
    前記第1の共振器から離れて配置された第2の共振器とを備え、
    前記グランドプレーンは、前記第2の共振器に沿うように形成された縁部を有し、前記第1の共振器と前記グランドプレーン上に共振電流が形成され、
    前記第2の共振器は、前記第1の共振器が共振することにより放射導体として機能する、アンテナ装置。
  2. グランドプレーンと、
    前記グランドプレーンから離れる方向に延伸し、給電点に接続される第1の共振器と、
    前記第1の共振器から離れて配置された第2の共振器とを備え、
    前記第1の共振器は、モノポールアンテナとして機能し、
    前記第2の共振器の共振モードは、ダイポールモード又はループモードである、アンテナ装置。
  3. 前記第2の共振器の基本モードの共振周波数の波長をλとして、前記第1の共振器の電気長が、(3/8)・λ以下である、請求項2に記載のアンテナ装置。
  4. 前記第2の共振器の基本モードの共振周波数の波長をλとして、前記第1の共振器の電気長が、(1/8)・λ以上である、請求項2に記載のアンテナ装置。
  5. 前記第2の共振器を複数有する、請求項1から4のいずれか一項に記載のアンテナ装置。
  6. 請求項1から5のいずれか一項に記載のアンテナ装置を備える無線装置。
  7. 前記アンテナ装置を複数備える、請求項6に記載の無線装置。
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