JP2014187100A - 電子装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】部品点数及び組立工数の削減によるコスト低減を実現できる電子装置を提供する。
【解決手段】電子装置1は、電子回路基板5と、電子回路基板5を支持する台座部15を有して電子回路基板5を収容するケース10と、台座部15との間で電子回路基板5を挟持する基板押え部22を有してケース10に対して装着されるカバー20と、を備え、台座部15又は基板押え部22の少なくとも一方の先端部15t,22tに弾性部材16が一体成形される。
【選択図】図2
【解決手段】電子装置1は、電子回路基板5と、電子回路基板5を支持する台座部15を有して電子回路基板5を収容するケース10と、台座部15との間で電子回路基板5を挟持する基板押え部22を有してケース10に対して装着されるカバー20と、を備え、台座部15又は基板押え部22の少なくとも一方の先端部15t,22tに弾性部材16が一体成形される。
【選択図】図2
Description
本発明は、電子装置に関する。
自動車等に搭載される電子制御装置は、電子部品を実装した電子回路基板がケースとカバーとからなる樹脂製筐体に収容されて構成されている。
このような電子制御装置では、車両やエンジンの振動によって、電子回路基板に搭載された回路部品が半田クラックを起こして不具合が発生するおそれがある。このため、振動を抑制する構造が必要である。
このような電子制御装置では、車両やエンジンの振動によって、電子回路基板に搭載された回路部品が半田クラックを起こして不具合が発生するおそれがある。このため、振動を抑制する構造が必要である。
下記特許文献1には、筐体のケースの底部にボスを設け、このボスに対して電子回路基板を載置してネジ止めする技術が開示されている。下記特許文献1では、さらにケースの壁部に設けた段差部に対しても電子回路基板を載置することにより、電子回路基板に発生する振動を抑制できるようになっている。
自動車等に搭載される電子制御装置においては、部品点数及び組立工数の削減等によるコスト低減が強く要求されている。
しかしながら、上記従来技術においては、電子回路基板をボスに対して固定するネジ等の固定部材を必要とするため、部品点数が増加してしまう。また、組立時には、ネジ止めによる工数や、その際基板がケースに対して位置ずれした場合、位置を修正する工数等により、組立工数が増加してしまう。しかも、電子回路基板を筐体に直接ネジ止めして固定しており、筐体から電子回路基板へ伝わる振動を抑制する構造を有していない。このため、筐体に伝わった振動が電子回路基板に直接伝わってしまう、という問題がある。
しかしながら、上記従来技術においては、電子回路基板をボスに対して固定するネジ等の固定部材を必要とするため、部品点数が増加してしまう。また、組立時には、ネジ止めによる工数や、その際基板がケースに対して位置ずれした場合、位置を修正する工数等により、組立工数が増加してしまう。しかも、電子回路基板を筐体に直接ネジ止めして固定しており、筐体から電子回路基板へ伝わる振動を抑制する構造を有していない。このため、筐体に伝わった振動が電子回路基板に直接伝わってしまう、という問題がある。
本発明は、上記問題点に鑑みてなされたものであり、部品点数及び組立工数の削減によるコスト低減を実現しながらも、収容された電子回路基板を固定し、振動を抑制することができる電子装置の提供を目的とする。
上記の課題を解決するために、以下の手段を採用した。
本発明の電子装置は、電子回路基板と、前記電子回路基板を支持する台座部を有し、前記電子回路基板を収容するケースと、前記台座部との間で前記電子回路基板を挟持する基板押え部を有し、前記ケースに対して装着されるカバーと、を備え、前記台座部又は前記基板押え部の少なくとも一方の先端部に弾性部材が一体成形される、ことを特徴とする。
本発明の電子装置は、電子回路基板と、前記電子回路基板を支持する台座部を有し、前記電子回路基板を収容するケースと、前記台座部との間で前記電子回路基板を挟持する基板押え部を有し、前記ケースに対して装着されるカバーと、を備え、前記台座部又は前記基板押え部の少なくとも一方の先端部に弾性部材が一体成形される、ことを特徴とする。
前記弾性部材は、前記台座部に接続配置された基端部と、前記基端部よりも先端側に配置されると共に前記基端部よりも小径の軸部と、を有し、前記電子回路基板は、前記軸部が挿通するように穿設された挿通孔を有する、ことを特徴とする。
前記弾性部材は、前記基端部と前記軸部との間に、前記軸部側に向けて縮径する縮径部を有する、ことを特徴とする。
前記基板押え部は、前記挿通孔を貫通した前記軸部が嵌合するように形成された嵌合穴部を有する、ことを特徴とする。
本発明の電子装置は、筐体のケースとカバーの間で電子回路基板を挟持するだけで、電子回路基板を確実に固定できるので、部品点数及び組立工数の削減によるコスト低減を実現できる。また、本発明の電子装置は、弾性樹脂部材を介して電子回路基板を支持するので、電子回路基板の振動を抑制することができる。
以下、本発明の実施形態について図面を参照して説明する。なお、以下の説明では、電子装置の一実施形態として、電子制御装置を例示する。
図1は、本発明の第一実施形態に係る電子制御装置1の斜視図であって、(a)は分解図、(b)は組立図である。
図2は、第一実施形態に係る電子制御装置1の縦断面図であって、(a)は分解図、(b)は組立図である。
図2は、第一実施形態に係る電子制御装置1の縦断面図であって、(a)は分解図、(b)は組立図である。
電子制御装置(電子装置)1は、プリント基板(電子回路基板)5と筐体7を備えている。筐体7は、ケース10とカバー20とから構成される。ケース10とカバー20は、複数のスナップフィット連結部8により固定される。筐体7の収容空間7Sに、プリント基板5が収容固定される。
筐体7に収容されたプリント基板5の厚み方向を上下方向、プリント基板5の表面(面5a,5b)に沿う方向を横方向と呼ぶ。
筐体7に収容されたプリント基板5の厚み方向を上下方向、プリント基板5の表面(面5a,5b)に沿う方向を横方向と呼ぶ。
電子制御装置1は、不図示の車両に搭載される電子制御装置(ECU:Electronic Control Unit)にかかるものである。この電子制御装置1は、例えば、不図示の電池収納箱(電池ボックス)に取り付けられ、コネクタ配線ケーブルによって電池収納箱内の電池や上位機種の電子制御装置に接続されるようになっている。または、車体(車体フレーム)に直接取り付けられ、コネクタ配線ケーブルによって電気的に接続されるようになっていてもよい。
プリント基板5は、内層を含む各面に配線パターン(不図示)を形成した多層基板である。図1(a)に示すように、プリント基板5は、各種の電子部品(不図示)を両面実装するとともに、一方の面5a(ケース10を向く面)にコネクタ6を5つ実装している。
これらコネクタ6は、例えばPBT(ポリブチレンテレフタレート)やPPS(ポリフェニレンサルファイド)等の樹脂材から形成されたもので、ネジ止めによってプリント基板5に固定される。
これらコネクタ6は、例えばPBT(ポリブチレンテレフタレート)やPPS(ポリフェニレンサルファイド)等の樹脂材から形成されたもので、ネジ止めによってプリント基板5に固定される。
コネクタ6は、コネクタ配線ケーブルのプラグ(不図示)が嵌め込まれる開口6aを有するレセプタクルである。コネクタ6は、開口6aを有する箱形状を有しており、開口6a内には、プリント基板5にはんだ付けされたコネクタ端子が露出する。そして、コネクタ6は、ケース10に形成されたコネクタ用開口部13内に収容される。
このような構成のもとに、コネクタ配線ケーブルのプラグがコネクタ6の開口6a内に嵌め込まれることにより、プリント基板5に実装された各種電子部品が電池収納箱内の電池等に電気的に接続されるようになっている。
このような構成のもとに、コネクタ配線ケーブルのプラグがコネクタ6の開口6a内に嵌め込まれることにより、プリント基板5に実装された各種電子部品が電池収納箱内の電池等に電気的に接続されるようになっている。
ケース10は、有底の矩形箱状のもので、例えばPBTからなる。ケース10は、略矩形状の主壁11と、この主壁11の周縁に沿って、ほぼ垂直に立設する側壁12とを有する。側壁12の上端面12tに囲まれた面がケース10の開口部10aとなる。
主壁11と側壁12に囲まれた空間は、プリント基板5が収容される収容空間7Sとなり、ケース10の開口部10aから主壁11に向けてプリント基板5が挿入される。
側壁12には、コネクタ6の開口6aを外部に向けて露出させるコネクタ用開口部13が、5つのコネクタ6に対応して5つ形成されている。これらコネクタ用開口部13は、側壁12のうち、一方の長辺側と一方の短辺側にそれぞれ複数ずつ形成されている。
主壁11と側壁12に囲まれた空間は、プリント基板5が収容される収容空間7Sとなり、ケース10の開口部10aから主壁11に向けてプリント基板5が挿入される。
側壁12には、コネクタ6の開口6aを外部に向けて露出させるコネクタ用開口部13が、5つのコネクタ6に対応して5つ形成されている。これらコネクタ用開口部13は、側壁12のうち、一方の長辺側と一方の短辺側にそれぞれ複数ずつ形成されている。
ケース10は、その側壁12に、9個のスナップフィット被係合体50が設けられる。スナップフィット被係合体50は、側壁12から外側に向けて突出する突起状の部位である。
この9個のスナップフィット被係合体50は、カバー20に形成される9個のスナップフィット係合体60に連結される。スナップフィット被係合体50とスナップフィット係合体60とにより、スナップフィット連結部8が構成される。
この9個のスナップフィット被係合体50は、カバー20に形成される9個のスナップフィット係合体60に連結される。スナップフィット被係合体50とスナップフィット係合体60とにより、スナップフィット連結部8が構成される。
ケース10は、図2(a)に示すように、収容空間7Sにおいてプリント基板5を支持する複数の台座部15を備えている。台座部15は、ケース10の主壁11の底面11bに一体成形された円柱形の部位であって、開口部10aに向けて立設する。
この台座部15の先端面(先端部)15tには、プリント基板5の一方の面5aに当接して支持する弾性部材16が一体的に配置される。弾性部材16は、ケース10に対して二色成形により一体的に配置された部材であって、各種エラストマやゴム材料等からなる。弾性部材16は、例えば半球形や円錐台形に形成される。弾性部材16は、後述するように、プリント基板5の一方の面5aに密着するようになっている(図2(b)参照)。
この台座部15の先端面(先端部)15tには、プリント基板5の一方の面5aに当接して支持する弾性部材16が一体的に配置される。弾性部材16は、ケース10に対して二色成形により一体的に配置された部材であって、各種エラストマやゴム材料等からなる。弾性部材16は、例えば半球形や円錐台形に形成される。弾性部材16は、後述するように、プリント基板5の一方の面5aに密着するようになっている(図2(b)参照)。
カバー20は、図2(a)に示すように、ケース10の主壁11の形状にほぼ対応した略矩形板状のもので、例えばPBTからなる。カバー20は、ケース10の側壁12の上端面12tに装着されて、開口部10aを閉塞する。すなわち、カバー20は、プリント基板5が収容される収容空間7Sを閉塞する。
ケース10の側壁12の上端面12tには、シール部材40が設けられる。また、カバー20の主壁21の周縁には、主壁21に対してほぼ垂直に立設する9個のスナップフィット係合体60が一体的に設けられる。スナップフィット係合体60は、馬蹄形又はU字形のフック状に形成される。スナップフィット係合体60は、主壁21から立設する2本の細長い棒状部材がその先端で湾曲して互いに繋がった形状を有している。
スナップフィット係合体60は、上述したように、ケース10の側壁12に形成された9個のスナップフィット被係合体50に対して連結される。
スナップフィット被係合体50とスナップフィット係合体60からなるスナップフィット連結部8の連結作用により、カバー20がケース10の側壁12の上端面12tに対して密着して開口部10aを閉塞する。
ケース10の側壁12の上端面12tには、シール部材40が設けられる。また、カバー20の主壁21の周縁には、主壁21に対してほぼ垂直に立設する9個のスナップフィット係合体60が一体的に設けられる。スナップフィット係合体60は、馬蹄形又はU字形のフック状に形成される。スナップフィット係合体60は、主壁21から立設する2本の細長い棒状部材がその先端で湾曲して互いに繋がった形状を有している。
スナップフィット係合体60は、上述したように、ケース10の側壁12に形成された9個のスナップフィット被係合体50に対して連結される。
スナップフィット被係合体50とスナップフィット係合体60からなるスナップフィット連結部8の連結作用により、カバー20がケース10の側壁12の上端面12tに対して密着して開口部10aを閉塞する。
カバー20は、図2(a)に示すように、ケース10の収容空間7Sにおいてプリント基板5に当接する複数の基板押え部22を備えている。基板押え部22は、カバー20の主壁21の裏面21bに一体成形された円柱形の部位であって、カバー20の主壁21に対してほぼ垂直に立設する。つまり、基板押え部22は、ケース10の開口部10aに向けて立設する。
複数の基板押え部22は、ケース10に設けられた複数の台座部15に対して、一対一に対応する位置に配置される。また、基板押え部22の直径は、台座部15の直径とほぼ同一に形成される。
基板押え部22の先端面(先端部)22tは、ほぼ平坦に形成される。基板押え部22は、後述するように、プリント基板5の他方の面5bに当接して密着するようになっている(図2(b)参照)。基板押え部22は、ケース10の台座部15(弾性部材16)との間で、プリント基板5を挟持できる長さ(高さ)に形成される。
複数の基板押え部22は、ケース10に設けられた複数の台座部15に対して、一対一に対応する位置に配置される。また、基板押え部22の直径は、台座部15の直径とほぼ同一に形成される。
基板押え部22の先端面(先端部)22tは、ほぼ平坦に形成される。基板押え部22は、後述するように、プリント基板5の他方の面5bに当接して密着するようになっている(図2(b)参照)。基板押え部22は、ケース10の台座部15(弾性部材16)との間で、プリント基板5を挟持できる長さ(高さ)に形成される。
続いて、電子制御装置1の組立手順について説明する。
最初に、ケース10を、開口部10aが上方を向くようにして、作業台等(不図示)に載置する。そして、このケース10の台座部15(弾性部材16)上に、プリント基板5を載置する。プリント基板5の一方の面5aを台座部15(弾性部材16)に当接させる。この際、コネクタ6が、ケース10のコネクタ用開口部13に収容されるように、プリント基板5の位置を定めて載置する。
最後に、ケース10に対して、カバー20を装着する。ケース10に設けられた9個のスナップフィット被係合体50に対して、カバー20に設けられた9個のスナップフィット係合体60が連結するように、カバー20をケース10に押し付ける。
最初に、ケース10を、開口部10aが上方を向くようにして、作業台等(不図示)に載置する。そして、このケース10の台座部15(弾性部材16)上に、プリント基板5を載置する。プリント基板5の一方の面5aを台座部15(弾性部材16)に当接させる。この際、コネクタ6が、ケース10のコネクタ用開口部13に収容されるように、プリント基板5の位置を定めて載置する。
最後に、ケース10に対して、カバー20を装着する。ケース10に設けられた9個のスナップフィット被係合体50に対して、カバー20に設けられた9個のスナップフィット係合体60が連結するように、カバー20をケース10に押し付ける。
カバー20をケース10に押し付けると、スナップフィット係合体60の先端がスナップフィット被係合体50に当接する。さらにカバー20をケース10に押し付けると、スナップフィット係合体60がスナップフィット被係合体50に乗り上がって、外周側に反って弾性変形する。そして、スナップフィット係合体60がスナップフィット被係合体50を乗り超えると、スナップフィット係合体60の変形が元に戻り、馬蹄形又はU字形のスナップフィット係合体60の間に、突起状のスナップフィット被係合体50が挿入される。
これにより、スナップフィット被係合体50とスナップフィット係合体60が連結される。つまり、スナップフィット連結部8により、ケース10とカバー20が固定される。
これにより、スナップフィット被係合体50とスナップフィット係合体60が連結される。つまり、スナップフィット連結部8により、ケース10とカバー20が固定される。
スナップフィット係合体60の間にスナップフィット被係合体50が挿入されると、ケース10の側壁12の上端面12tに設けたシール部材40がカバー20の主壁21により押圧されて潰された状態となる。このため、スナップフィット被係合体50とスナップフィット係合体60を引き離そうとする力がスナップフィット連結部8に加わる。しかし、馬蹄形又はU字形のスナップフィット係合体60は、突起状のスナップフィット被係合体50を乗り越えることができないようになっている。このため、スナップフィット係合体60は、押し付け方向とは逆方向に戻れなくなり、スナップフィット係合体60の先端にスナップフィット被係合体50が当接した状態が維持される。また、シール部材40が押圧されて潰された状態も維持される。
このように、スナップフィット被係合体50とスナップフィット係合体60からなるスナップフィット連結部8の連結作用により、カバー20をケース10の開口部10aに対して密着させて開口部10aを閉塞することができる。
このように、スナップフィット被係合体50とスナップフィット係合体60からなるスナップフィット連結部8の連結作用により、カバー20をケース10の開口部10aに対して密着させて開口部10aを閉塞することができる。
カバー20をケース10に固定すると同時に、筐体7(ケース10)の収容空間7Sに配置されたプリント基板5は、ケース10の台座部15とカバー20の基板押え部22の間に挟持される。つまり、プリント基板5の他方の面5bに、基板押え部22が当接する。
これにより、プリント基板5は、他方の面5bにカバー20の基板押え部22が当接し、一方の面5aにケース10の台座部15上の弾性部材16が当接した状態となる。すなわち、プリント基板5は、台座部15(弾性部材16)と基板押え部22により挟持される。
この際、弾性部材16は、プリント基板5と台座部15の間で押圧されて、弾性変形する。つまり、弾性部材16は、潰される。そして、弾性部材16の弾性力により、プリント基板5は、基板押え部22に向けて常に押し付けられる。
このように、プリント基板5は、台座部15(弾性部材16)と基板押え部22により挟持される。そして、弾性部材16の弾性力により、基板押え部22に向けて常に押し付けられる。したがって、プリント基板5は、筐体7の収容空間7Sにおいて、位置ずれすることなく固定される。
また、プリント基板5に振動が発生した場合であっても、その振動が弾性部材16により吸収されるため、プリント基板5の振動が抑制される。
これにより、プリント基板5は、他方の面5bにカバー20の基板押え部22が当接し、一方の面5aにケース10の台座部15上の弾性部材16が当接した状態となる。すなわち、プリント基板5は、台座部15(弾性部材16)と基板押え部22により挟持される。
この際、弾性部材16は、プリント基板5と台座部15の間で押圧されて、弾性変形する。つまり、弾性部材16は、潰される。そして、弾性部材16の弾性力により、プリント基板5は、基板押え部22に向けて常に押し付けられる。
このように、プリント基板5は、台座部15(弾性部材16)と基板押え部22により挟持される。そして、弾性部材16の弾性力により、基板押え部22に向けて常に押し付けられる。したがって、プリント基板5は、筐体7の収容空間7Sにおいて、位置ずれすることなく固定される。
また、プリント基板5に振動が発生した場合であっても、その振動が弾性部材16により吸収されるため、プリント基板5の振動が抑制される。
以上のように、第一実施形態に係る電子制御装置1によれば、ケース10とプリント基板5とカバー20を組み立てるだけで、ケース10の台座部15の先端に配置した弾性部材16とカバー20の基板押え部22の間にプリント基板5を挟持する。そのため、部品点数及び組立工数の削減によるコスト低減を実現しながらも、収容されたプリント基板5を固定し、振動を抑制することができる。しかも、弾性部材16の復元力によりプリント基板5を基板押さえ部22に向けて常に押し付けるため、台座部15、基板押さえ部22、弾性部材16同士の成型ばらつき(寸法ばらつき)を吸収することができる。
図3は、本発明の第二実施形態に係る電子制御装置2の縦断面図であって、(a)は分解図、(b)は組立図である。
第二実施形態に係る電子制御装置2において、第一実施形態に係る電子制御装置1と同一の部材には同一の符号を付して、その説明を省略する。
第二実施形態に係る電子制御装置2において、第一実施形態に係る電子制御装置1と同一の部材には同一の符号を付して、その説明を省略する。
図3(a)に示すように、電子制御装置2では、ケース10は、台座部15の先端面15tに、弾性部材17が一体的に配置される。弾性部材17は、弾性部材16と同一材料、同一成形方法により形成されるが、その形状が弾性部材16とは異なっている。
弾性部材17は、台座部15の先端面15tに固着された円柱形の基端部17a、開口部10aに向かうに従って径が縮小する縮径部17b、基端部17aよりも小径の軸部17cが一体的に形成されたものである。
基端部17aと縮径部17bを合わせた高さは、弾性部材16の高さにほぼ一致する。軸部17cの高さは、プリント基板5の厚みに一致する。
弾性部材17は、台座部15の先端面15tに固着された円柱形の基端部17a、開口部10aに向かうに従って径が縮小する縮径部17b、基端部17aよりも小径の軸部17cが一体的に形成されたものである。
基端部17aと縮径部17bを合わせた高さは、弾性部材16の高さにほぼ一致する。軸部17cの高さは、プリント基板5の厚みに一致する。
また、プリント基板5には、弾性部材17の軸部17cが挿入、嵌合する複数の挿通孔5hが形成される。挿通孔5hの内径は、軸部17cの外径にほぼ一致する。
図3(b)に示すように、電子制御装置2では、ケース10の台座部15(弾性部材17)上にプリント基板5を載置する際には、プリント基板5の挿通孔5hに弾性部材17の軸部17cを挿入させる。そして、電子制御装置1と同様に、カバー20をケース10に固定する。
組立時、プリント基板5の挿通孔5hに弾性部材17の軸部17cを挿入することで、弾性部材17が位置決めピンの役割を果たす。これにより、組立工数を削減することができる。
カバー20をケース10に固定すると、プリント基板5は、他方の面5bにカバー20の基板押え部22が当接し、一方の面5aにケース10の台座部15上の弾性部材17が当接して、台座部15(弾性部材17)と基板押え部22により挟持される。
この際、弾性部材17のうち、基端部17aと縮径部17bがプリント基板5と台座部15の間で押圧されて、弾性変形する。基端部17aの復元力がカバー20方向に働くことより、プリント基板5は、基板押え部22に向けて常に押し付けられる。更に、縮径部17bの復元力がカバー20方向に働くため、プリント基板5はより強く基板押え部22に向けて常に押し付けられる。したがって、プリント基板5の上下方向(厚み方向)の位置ずれと振動が抑制される。
また、プリント基板5の挿通孔5hに弾性部材17の軸部17cが挿入されているので、プリント基板5の横方向(厚み方向に垂直な方向)の位置ずれと振動が確実に抑制される。
更に、縮径部17bの軸部側が挿通孔5hに潜り込むように変形し、縮径部17bの復元力が挿通孔5hの内径に対して縦横方向に働く。したがって、プリント基板5の横方向の位置ずれと振動が抑制されると共に、縦方向の振動がより抑制される。
組立時、プリント基板5の挿通孔5hに弾性部材17の軸部17cを挿入することで、弾性部材17が位置決めピンの役割を果たす。これにより、組立工数を削減することができる。
カバー20をケース10に固定すると、プリント基板5は、他方の面5bにカバー20の基板押え部22が当接し、一方の面5aにケース10の台座部15上の弾性部材17が当接して、台座部15(弾性部材17)と基板押え部22により挟持される。
この際、弾性部材17のうち、基端部17aと縮径部17bがプリント基板5と台座部15の間で押圧されて、弾性変形する。基端部17aの復元力がカバー20方向に働くことより、プリント基板5は、基板押え部22に向けて常に押し付けられる。更に、縮径部17bの復元力がカバー20方向に働くため、プリント基板5はより強く基板押え部22に向けて常に押し付けられる。したがって、プリント基板5の上下方向(厚み方向)の位置ずれと振動が抑制される。
また、プリント基板5の挿通孔5hに弾性部材17の軸部17cが挿入されているので、プリント基板5の横方向(厚み方向に垂直な方向)の位置ずれと振動が確実に抑制される。
更に、縮径部17bの軸部側が挿通孔5hに潜り込むように変形し、縮径部17bの復元力が挿通孔5hの内径に対して縦横方向に働く。したがって、プリント基板5の横方向の位置ずれと振動が抑制されると共に、縦方向の振動がより抑制される。
以上のように、第二実施形態に係る電子制御装置2によれば、第一実施形態に係る電子制御装置1と同一の効果が得られる。
特に、弾性部材17が位置決めピンの役割を果たすことにより、組立工数を削減することができる。
更に、台座部15の先端に配置した弾性部材17の軸部17cがプリント基板5の挿通孔5hに挿入され、縮径部17bの軸部側が挿通孔5hに潜り込むように変形するので、プリント基板5の縦横方向の位置ずれと振動が確実に抑制される。
特に、弾性部材17が位置決めピンの役割を果たすことにより、組立工数を削減することができる。
更に、台座部15の先端に配置した弾性部材17の軸部17cがプリント基板5の挿通孔5hに挿入され、縮径部17bの軸部側が挿通孔5hに潜り込むように変形するので、プリント基板5の縦横方向の位置ずれと振動が確実に抑制される。
図4は、本発明の第三実施形態に係る電子制御装置3の縦断面図であって、(a)は分解図、(b)は組立図である。
第三実施形態に係る電子制御装置3において、第一、第二実施形態に係る電子制御装置1,2と同一の部材には同一の符号を付して、その説明を省略する。
第三実施形態に係る電子制御装置3において、第一、第二実施形態に係る電子制御装置1,2と同一の部材には同一の符号を付して、その説明を省略する。
図4(a)に示すように、電子制御装置3では、ケース10は、台座部15の先端面15tに、弾性部材18が一体的に配置される。弾性部材18は、弾性部材16,17と同一材料、同一成形方法により形成される。
弾性部材18の形状は、弾性部材17とほぼ同一である。弾性部材18は、弾性部材17と同様に、円柱形の基端部18a、径が縮小する縮径部18b、小径の軸部18cを有する。基端部18a及び縮径部18bは、基端部17a及び縮径部17bと同一形状である。一方、軸部18cは、軸部17cと比べて外径は同一であるが、長さ(高さ)がやや長く形成される。軸部18cの高さは、プリント基板5の厚みよりも、数ミリメートル程度長く形成される。
弾性部材18の形状は、弾性部材17とほぼ同一である。弾性部材18は、弾性部材17と同様に、円柱形の基端部18a、径が縮小する縮径部18b、小径の軸部18cを有する。基端部18a及び縮径部18bは、基端部17a及び縮径部17bと同一形状である。一方、軸部18cは、軸部17cと比べて外径は同一であるが、長さ(高さ)がやや長く形成される。軸部18cの高さは、プリント基板5の厚みよりも、数ミリメートル程度長く形成される。
プリント基板5には、弾性部材18の軸部18cが挿入、嵌合する複数の挿通孔5hが形成される。挿通孔5hの内径は、軸部18cの外径にほぼ一致する。
また、カバー20の基板押え部22は、先端面22tに嵌合穴部23が形成される。嵌合穴部23は、弾性部材18の軸部18cが嵌合する穴であり、その内径は軸部18cの外径にほぼ一致し、その深さは数ミリメートル程度に形成される。
図4(b)に示すように、電子制御装置3では、ケース10の台座部15(弾性部材18)上にプリント基板5を載置する際には、プリント基板5の挿通孔5hに弾性部材18の軸部18cを挿入させる。これにより、軸部18cの先端は、プリント基板5の他方の面5bから数ミリメートル程度突出する。そして、電子制御装置1,2と同様に、カバー20をケース10に固定する。
組立時、プリント基板5の挿通孔5hに弾性部材18の軸部18cを挿入することで、弾性部材18が位置決めピンの役割を果たす。これにより、組立工数を削減することができる。
カバー20をケース10に固定すると、プリント基板5は、他方の面5bにカバー20の基板押え部22が当接し、一方の面5aにケース10の台座部15上の弾性部材18が当接して、台座部15(弾性部材18)と基板押え部22により挟持される。
この際、弾性部材18のうち、基端部18aと縮径部18bがプリント基板5と台座部15の間で押圧されて、弾性変形する。基端部18aの復元力がカバー20方向に働くことより、プリント基板5は、基板押え部22に向けて常に押し付けられる。更に、縮径部18bの復元力がカバー20方向に働くため、プリント基板5はより強く基板押え部22に向けて常に押し付けられる。したがって、プリント基板5の上下方向(厚み方向)の位置ずれと振動が更に抑制される。
また、プリント基板5の挿通孔5hに弾性部材18の軸部18cが挿入されているので、プリント基板5の横方向(厚み方向に垂直な方向)の位置ずれと振動が確実に抑制される。
更に、縮径部18bの軸部側が挿通孔5hに潜り込むように変形し、縮径部18bの復元力が挿通孔5hの内径に対して縦横方向に働く。したがって、プリント基板5の横方向の位置ずれと振動が抑制されると共に、縦方向の振動がより抑制される。
更に、軸部18cの先端が、基板押え部22の先端面22tの嵌合穴部23に嵌合するので、プリント基板5の横方向の位置ずれと振動がより確実に抑制される。
組立時、プリント基板5の挿通孔5hに弾性部材18の軸部18cを挿入することで、弾性部材18が位置決めピンの役割を果たす。これにより、組立工数を削減することができる。
カバー20をケース10に固定すると、プリント基板5は、他方の面5bにカバー20の基板押え部22が当接し、一方の面5aにケース10の台座部15上の弾性部材18が当接して、台座部15(弾性部材18)と基板押え部22により挟持される。
この際、弾性部材18のうち、基端部18aと縮径部18bがプリント基板5と台座部15の間で押圧されて、弾性変形する。基端部18aの復元力がカバー20方向に働くことより、プリント基板5は、基板押え部22に向けて常に押し付けられる。更に、縮径部18bの復元力がカバー20方向に働くため、プリント基板5はより強く基板押え部22に向けて常に押し付けられる。したがって、プリント基板5の上下方向(厚み方向)の位置ずれと振動が更に抑制される。
また、プリント基板5の挿通孔5hに弾性部材18の軸部18cが挿入されているので、プリント基板5の横方向(厚み方向に垂直な方向)の位置ずれと振動が確実に抑制される。
更に、縮径部18bの軸部側が挿通孔5hに潜り込むように変形し、縮径部18bの復元力が挿通孔5hの内径に対して縦横方向に働く。したがって、プリント基板5の横方向の位置ずれと振動が抑制されると共に、縦方向の振動がより抑制される。
更に、軸部18cの先端が、基板押え部22の先端面22tの嵌合穴部23に嵌合するので、プリント基板5の横方向の位置ずれと振動がより確実に抑制される。
以上のように、第三実施形態に係る電子制御装置3によれば、第一及び第二実施形態に係る電子制御装置1,2と同一の効果が得られる。
特に、弾性部材18が位置決めピンの役割を果たすことにより、組立工数を削減することができる。
更に、台座部15の先端に配置した弾性部材18の軸部18cがプリント基板5の挿通孔5hに挿入され、縮径部18bの軸部側が挿通孔5hに潜り込むように変形するので、プリント基板5の縦横方向の位置ずれと振動が確実に抑制される。
更に、軸部18cの先端が、基板押え部22の先端面22tの嵌合穴部23に嵌合するので、プリント基板5の横方向の位置ずれと振動がより確実に抑制される。
特に、弾性部材18が位置決めピンの役割を果たすことにより、組立工数を削減することができる。
更に、台座部15の先端に配置した弾性部材18の軸部18cがプリント基板5の挿通孔5hに挿入され、縮径部18bの軸部側が挿通孔5hに潜り込むように変形するので、プリント基板5の縦横方向の位置ずれと振動が確実に抑制される。
更に、軸部18cの先端が、基板押え部22の先端面22tの嵌合穴部23に嵌合するので、プリント基板5の横方向の位置ずれと振動がより確実に抑制される。
以上、図面を参照しながら本発明の好適な実施形態について説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではない。上述した実施形態において示した各構成部材の諸形状や組み合わせ等は一例であって、本発明の主旨から逸脱しない範囲において設計要求等に基づき種々変更可能である。
例えば、上記実施形態に限定されるものではなく、次のような変形例を採用することができる。
例えば、上記実施形態では、本発明の電子装置を自動車用の電子制御装置に適用したが、本発明はこれに限定されることなく、自動車以外の電池収納箱などからなる被取付体に取り付けられる、全ての電子装置に適用可能である。
台座部15と基板押え部22の本数(個数)は、任意に設定することができる。
台座部15と基板押え部22の形状は、円柱形に限らない。また、台座部15と基板押え部22は、例えばテーパー形状等の様に上下方向において一定の形状でなくてもよい。
台座部15(弾性部材17等)と基板押え部22がプリント基板5に当接する箇所は、任意に設定できる。プリント基板5の周縁部に当接する場合であってもよい。このような場合には、台座部15をケース10の側壁12と一体的に形成してもよい。つまり、側壁12に段差部を設けて、この段差部でプリント基板5の周縁部を支持するようにしてもよい。
台座部15と基板押え部22の形状は、円柱形に限らない。また、台座部15と基板押え部22は、例えばテーパー形状等の様に上下方向において一定の形状でなくてもよい。
台座部15(弾性部材17等)と基板押え部22がプリント基板5に当接する箇所は、任意に設定できる。プリント基板5の周縁部に当接する場合であってもよい。このような場合には、台座部15をケース10の側壁12と一体的に形成してもよい。つまり、側壁12に段差部を設けて、この段差部でプリント基板5の周縁部を支持するようにしてもよい。
弾性部材17等は、台座部15ではなく、基板押え部22の先端面22tに対して一体成形してもよい。弾性部材17等は、台座部15の先端面15t及び基板押え部22の先端面22tの両方に対して一体成形してもよい。
また、弾性部材17等の形状・材質は、上述した実施形態に限らず、任意に設定することができる。
また、弾性部材17等の形状・材質は、上述した実施形態に限らず、任意に設定することができる。
1,2,3…電子制御装置(電子装置)、 5…プリント基板(電子回路基板)、 5h…挿通孔、 7…筐体、 10…ケース、 15…台座部、 15t…先端面(先端部)、 16,17,18…弾性部材、 17a,18a…基端部、 17b,18b…縮径部、 17c,18c…軸部、 20…カバー、 22…基板押え部、 22t…先端面(先端部)、 23…嵌合穴部
Claims (4)
- 電子回路基板と、
前記電子回路基板を支持する台座部を有し、前記電子回路基板を収容するケースと、
前記台座部との間で前記電子回路基板を挟持する基板押え部を有し、前記ケースに対して装着されるカバーと、
を備え、
前記台座部又は前記基板押え部の少なくとも一方の先端部に弾性部材が一体成形される、ことを特徴とする電子装置。 - 前記弾性部材は、
前記台座部に接続配置された基端部と、
前記基端部よりも先端側に配置されると共に前記基端部よりも小径の軸部と、
を有し、
前記電子回路基板は、前記軸部が挿通するように穿設された挿通孔を有する、ことを特徴とする請求項1に記載の電子装置。 - 前記弾性部材は、
前記基端部と前記軸部との間に、前記軸部側に向けて縮径する縮径部を有する、
ことを特徴とする請求項2に記載の電子装置。 - 前記基板押え部は、
前記挿通孔を貫通した前記軸部が嵌合するように形成された嵌合穴部を有する、ことを特徴とする請求項2又は3に記載の電子装置。
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-
2013
- 2013-03-22 JP JP2013059591A patent/JP2014187100A/ja active Pending
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