JP2014186236A - 光スキャナーの製造方法、光スキャナー、画像表示装置およびヘッドマウントディスプレイ - Google Patents

光スキャナーの製造方法、光スキャナー、画像表示装置およびヘッドマウントディスプレイ Download PDF

Info

Publication number
JP2014186236A
JP2014186236A JP2013062318A JP2013062318A JP2014186236A JP 2014186236 A JP2014186236 A JP 2014186236A JP 2013062318 A JP2013062318 A JP 2013062318A JP 2013062318 A JP2013062318 A JP 2013062318A JP 2014186236 A JP2014186236 A JP 2014186236A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
substrate
optical scanner
base
shaft
light
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2013062318A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2014186236A5 (ja
JP6107292B2 (ja
Inventor
Yasushi Mizoguchi
安志 溝口
Nagako Kojima
長子 兒嶋
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Seiko Epson Corp
Original Assignee
Seiko Epson Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Seiko Epson Corp filed Critical Seiko Epson Corp
Priority to JP2013062318A priority Critical patent/JP6107292B2/ja
Priority to CN201410108250.7A priority patent/CN104076508A/zh
Priority to US14/221,325 priority patent/US9195068B2/en
Priority to TW103111100A priority patent/TW201437681A/zh
Publication of JP2014186236A publication Critical patent/JP2014186236A/ja
Publication of JP2014186236A5 publication Critical patent/JP2014186236A5/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6107292B2 publication Critical patent/JP6107292B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • GPHYSICS
    • G02OPTICS
    • G02BOPTICAL ELEMENTS, SYSTEMS OR APPARATUS
    • G02B27/00Optical systems or apparatus not provided for by any of the groups G02B1/00 - G02B26/00, G02B30/00
    • G02B27/01Head-up displays
    • G02B27/017Head mounted
    • G02B27/0176Head mounted characterised by mechanical features
    • GPHYSICS
    • G02OPTICS
    • G02BOPTICAL ELEMENTS, SYSTEMS OR APPARATUS
    • G02B26/00Optical devices or arrangements for the control of light using movable or deformable optical elements
    • G02B26/08Optical devices or arrangements for the control of light using movable or deformable optical elements for controlling the direction of light
    • G02B26/10Scanning systems
    • G02B26/101Scanning systems with both horizontal and vertical deflecting means, e.g. raster or XY scanners
    • GPHYSICS
    • G02OPTICS
    • G02BOPTICAL ELEMENTS, SYSTEMS OR APPARATUS
    • G02B26/00Optical devices or arrangements for the control of light using movable or deformable optical elements
    • G02B26/08Optical devices or arrangements for the control of light using movable or deformable optical elements for controlling the direction of light
    • G02B26/10Scanning systems
    • G02B26/105Scanning systems with one or more pivoting mirrors or galvano-mirrors
    • GPHYSICS
    • G02OPTICS
    • G02BOPTICAL ELEMENTS, SYSTEMS OR APPARATUS
    • G02B27/00Optical systems or apparatus not provided for by any of the groups G02B1/00 - G02B26/00, G02B30/00
    • G02B27/01Head-up displays
    • G02B27/0149Head-up displays characterised by mechanical features
    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y10TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC
    • Y10TTECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER US CLASSIFICATION
    • Y10T156/00Adhesive bonding and miscellaneous chemical manufacture
    • Y10T156/10Methods of surface bonding and/or assembly therefor
    • Y10T156/1052Methods of surface bonding and/or assembly therefor with cutting, punching, tearing or severing

Landscapes

  • Physics & Mathematics (AREA)
  • General Physics & Mathematics (AREA)
  • Optics & Photonics (AREA)
  • Mechanical Light Control Or Optical Switches (AREA)
  • Mechanical Optical Scanning Systems (AREA)

Abstract

【課題】迷光を低減することのできる光スキャナーを精度よく形成することのできる光スキャナーの製造方法を提供すること。
【解決手段】光スキャナーの製造方法は、基部411aとなる基部領域411a’と、基部411aを支持する支持部415となる支持部領域415’とを有する第1の基板42と、一方の面側に、枠状の凹部31と、凹部31の内側に位置する第1の凸部32と、凹部31の外側に位置し光反射率を低減する機能を有する枠状の第2の凸部33とが形成された第2の基板43と、を重ね合わせて、基部領域411a’および第1の凸部32並びに支持部領域415’および第2の凸部33をそれぞれ接合する接合工程と、第1の基板42をパターニングし、基部411aおよび支持部415を形成するパターニング工程と、第2の基板43を他方の面側から削り、第1の凸部32と第2の凸部33とを分離する薄肉化工程とを有している。
【選択図】図13

Description

本発明は、光スキャナーの製造方法、光スキャナー、画像表示装置およびヘッドマウントディスプレイに関するものである。
例えば、スクリーンに画像を表示する画像表示装置として、光源と、光源からの光を走査する光スキャナーとを有する構成が知られている(例えば、特許文献1参照)。特許文献1に記載の画像表示装置は、3つのレーザー光源と、3つのレーザー光源からのレーザー光を合成する合成部と、合成部により合成されたレーザー光を走査する光スキャナーとを有している。
また、光スキャナーは、枠状をなす支持部、支持部の内側に設けられ、光反射部を有する可動板および支持部と可動板とを連結する1対の連結部を有する基体と、基板を覆うように設けられた遮光部材とを有している。また、遮光部材には、光反射部へのレーザー光の入射のための入射用窓部と、光反射部で反射したレーザー光の出射のための出射用窓部とが設けられている。特許文献1では、このような遮光部材を設けることにより、光スキャナーでのレーザー光の走査を可能としつつ、迷光の発生を低減している。
しかしながら、特許文献1に記載の光スキャナーでは、基体(特に可動板)と遮光部材とが別部材で構成されているため、基体と遮光部材とのアライメントがずれるおそれがある。アライメントがずれると、レーザー光の一部が入射用窓部または出射用窓部を通過できなかったり、迷光防止効果が低下したりする。
特開平2009−216938号公報
本発明の目的は、迷光を低減することのできる光スキャナーを精度よく形成することのできる光スキャナーの製造方法、この製造方法によって形成され、迷光を低減することのできる光スキャナー、画像表示装置およびヘッドマウントディスプレイを提供することにある。
このような目的は、下記の適用例により達成される。
本発明の光スキャナーの製造方法は、基部となる基部領域、前記基部を揺動可能に支持する軸部となる軸部領域、および前記軸部を介して前記基部を支持する支持部となる支持部領域、を含む第1の基板と、一方の面に、枠状の凹部、前記凹部の内側に位置する第1の部分、および前記凹部の外側に位置し光反射率を低減する機能を有する枠状の第2の部分、が形成された第2の基板と、を重ね合わせて、前記基部領域および前記第1の部分並びに前記支持部領域および前記第2の部分をそれぞれ接合する接合工程と、
前記第1の基板をパターニングし、前記基部、前記軸部および前記支持部を形成するパターニング工程と、
前記第2の基板を他方の面側から削り、前記凹部を前記他方の面側へ貫通させることによって、前記第1の部分と前記第2の部分とを分離する薄肉化工程と、を有することを特徴とする。
これにより、迷光を低減することのできる光スキャナーを精度よく形成することができる。
本発明の光スキャナーの製造方法では、前記薄肉化工程の後に、さらに、前記第1の部分の前記第1の基板と反対側の面に反射性を有する光反射部を形成する光反射部形成工程を有していることが好ましい。
これにより、光反射部によって、受けた光を効率的に反射することができる。
本発明の光スキャナーの製造方法では、前記薄肉化工程に先立って、前記第1の基板と前記第2の基板の隙間に封止材を充填する充填工程を有し、
前記薄肉化工程では、ウエットエッチングによって前記第2の基板を削ることが好ましい。
これにより、第1の基板をエッチング液から保護することができる。
本発明の光スキャナーの製造方法では、前記第2の部分の表面には、光反射率を低減する光反射低減部が設けられていることが好ましい。
これにより、第2の部分に光反射低減機能を簡単に付与することができる。
本発明の光スキャナーの製造方法では、前記凹部の内面は、湾曲面を含む凹状をなしていることが好ましい。
これにより、分離された状態の第1の部分および第2の部分に、主面に直交する側面が形成されないため、迷光の発生をより効果的に低減することができる。
本発明の光スキャナーの製造方法では、前記接合工程は、前記第1の基板と前記第2の基板とを陽極接合によって接合することが好ましい。
これにより、比較的簡単に、かつ高い強度で、第1の基板と第2の基板とを接合することができる。
本発明の光スキャナーは、基部と、前記基部を揺動可能に支持する軸部と、前記軸部を介して前記基部を支持する支持部とを有する基板と、
前記基部に支持されたスペーサーと、
前記支持部に固定され、前記スペーサーの外周の少なくとも一部を囲むように設けられ、前記スペーサーと同一材料で構成された固定部と、
前記固定部の前記基板側の面に設けられ、光反射率を低減する光反射低減部と、を有することを特徴とする。
これにより、迷光を低減することのできる光スキャナーが得られる。
本発明の光スキャナーでは、前記スペーサーの前記基板と反対の面側には、光反射性を有する光反射部が設けられていることが好ましい。
これにより、光反射部によって、受けた光を効率的に反射することができる。
本発明の光スキャナーでは、前記スペーサーと前記固定部の前記基板と反対側の面同士は、同一面上に位置していることが好ましい。
これにより、光反射部による光の走査を妨害せずに、迷光の発生をより効果的に低減することができる。
本発明の光スキャナーでは、前記固定部は、前記基板の平面視で、前記軸部の少なくとも一部と重なっており、
前記軸部の前記固定部と重なっている領域には、前記軸部の捩じれを検出する捩じれ検出素子が設けられていることが好ましい。
これにより、検出素子への光の入射が防止または低減され、検出素子による捩じれ検出をより精度よく行うことができる。
本発明の画像表示装置は、基部と、前記基部を揺動可能に支持する軸部と、前記軸部を介して前記基部を支持する支持部とを有する基板と、
前記基部に支持され、光を反射する光反射部を有するスペーサーと、
前記支持部に固定され、前記スペーサーの外周の少なくとも一部を囲むように設けられ、前記スペーサーと同一材料で構成された固定部と、
前記固定部の前記基板側の面に設けられ、光反射率を低減する光反射低減部と、を有することを特徴とする。
これにより、迷光を低減することができ、優れた表示特性を発揮することのできる画像表示装置が得られる。
本発明のヘッドマウントディスプレイは、観察者の頭部に装着されるフレームと、
前記フレームに設けられた光スキャナーと、を備えたヘッドマウントディスプレイであって、
前記光スキャナーは、基部と、前記基部を揺動可能に支持する軸部と、前記軸部を介して前記基部を支持する支持部とを有する基板と、
前記基部に支持され、光を反射する光反射部を有するスペーサーと、
前記支持部に固定され、前記スペーサーの外周の少なくとも一部を囲むように設けられ、前記スペーサーと同一材料で構成された固定部と、
前記固定部の前記基板側の面に設けられ、光反射率を低減する光反射低減部と、を有することを特徴とする。
これにより、迷光を低減することができ、優れた表示特性を発揮することのできるヘッドマウントディスプレイが得られる。
本発明の画像表示装置の第1実施形態を示す構成図である。 図1に示す画像表示装置が備える光スキャナーの上面図である。 図2に示す光スキャナーから固定部の図示を省略した上面図である。 図3に示す光スキャナーからスペーサーの図示を省略した上面図である。 図2中のA−A線断面図である。 図4に示す光スキャナーが有する検出素子を示す平面図である。 図5に示す光スキャナーが有する電圧印加手段のブロック図である。 図7に示す第1の電圧発生部および第2の電圧発生部での発生電圧の一例を示す図である。 本発明の第2実施形態にかかる画像表示装置が備える光スキャナーの上面図である。 図9中のB−B線断面図である。 図2に示す光スキャナーの製造方法を説明するための図である。 図2に示す光スキャナーの製造方法を説明するための図である。 図2に示す光スキャナーの製造方法を説明するための図である。 図2に示す光スキャナーの製造方法を説明するための図である。 図2に示す光スキャナーの製造方法を説明するための図である。 本発明の画像表示装置を応用したヘッドアップディスプレイを示す斜視図である。 本発明のヘッドマウントディスプレイを示す斜視図である。
以下、光スキャナーの製造方法、光スキャナー、画像表示装置およびヘッドマウントディスプレイの好適な実施形態について、添付図面を参照しつつ説明する。
1.画像表示装置
<第1実施形態>
まず、本発明の画像表示装置の第1実施形態について説明する。
図1は、本発明の画像表示装置の第1実施形態を示す構成図である。図2は、図1に示す画像表示装置が備える光スキャナーの上面図である。図3は、図2に示す光スキャナーから固定部の図示を省略した上面図である。図4は、図3に示す光スキャナーからスペーサーの図示を省略した上面図である。図5は、図2中のA−A線断面図である。図6は、図4に示す光スキャナーが有する検出素子を示す平面図である。図7は、図5に示す光スキャナーが有する電圧印加手段のブロック図である。図8は、図7に示す第1の電圧発生部および第2の電圧発生部での発生電圧の一例を示す図である。なお、以下では、説明の便宜上、図2ないし図4の紙面手前側および図5中の上側を「上」と言い、図2ないし図4の紙面奥側および図5中の下側を「下」と言う。
図1に示す画像表示装置1は、スクリーン、壁面などの対象物10に描画用レーザー光LLを2次元的に走査することにより画像を表示する装置である。
図1、図4および図7に示すように、画像表示装置1は、描画用レーザー光LLを出射する描画用光源ユニット2と、描画用レーザー光LLを走査する光スキャナー4と、光スキャナー4で走査した描画用レーザー光LLを反射させるミラー11と、描画用光源ユニット2および光スキャナー4の作動を制御する制御部6とを有している。なお、ミラー11は、必要に応じて設ければよく、省略してもよい。
≪描画用光源ユニット≫
図1に示すように、描画用光源ユニット2は、赤色、緑色、青色、各色のレーザー光源(光源部)21R、21G、21Bと、レーザー光源21R、21G、21Bに対応して設けられたコリメーターレンズ22R、22G、22Bおよびダイクロイックミラー23R、23G、23Bと、を備えている。
レーザー光源21R、21G、21Bは、それぞれ、図示しない光源と駆動回路とを有している。そして、レーザー光源21Rは、赤色のレーザー光RRを射出し、レーザー光源21Gは、緑色のレーザー光GGを出射し、レーザー光源21Bは、青色のレーザー光BBを出射する。レーザー光RR、GG、BBは、それぞれ、制御部6から送信される駆動信号に対応して出射され、コリメーターレンズ22R、22G、22Bによって平行光または略平行光にされる。レーザー光源21R、21G、21Bとしては、例えば、端面発光半導体レーザー、面発光半導体レーザーなどの半導体レーザーを用いることができる。半導体レーザーを用いることにより、レーザー光源21R、21G、21Bの小型化を図ることができる。
このようなレーザー光源21R、21G、21Bの配置に倣って、ダイクロイックミラー23R、ダイクロイックミラー23B、ダイクロイックミラー23Gが配置されている。ダイクロイックミラー23Rは、レーザー光RRを反射する特性を有している。ダイクロイックミラー23Bは、レーザー光BBを反射するとともに、レーザー光RRを透過する特性を有している。ダイクロイックミラー23Gは、レーザー光GGを反射するとともに、レーザー光RR、BBを透過する特性を有している。これらダイクロイックミラー23R、23G、23Bによって、各色のレーザー光RR、GG、BBが合成されて描画用レーザー光LLとなる。
≪光スキャナー≫
光スキャナー4は、描画用光源ユニット2から描画用レーザー光LLを2次元走査する機能を有している。図2ないし図6に示すように、光スキャナー4は、構造体40と、永久磁石46と、コイル47と、磁心48と、電圧印加部49と、を備えている。また、構造体40は、可動部411と、1対の第1の軸部412a、412bと、枠体部413と、1対の第2の軸部414a、414bと、支持部415と、固定部416と、を有している。
これらのうち、可動部411、第1の軸部412a、412bは、第1の軸部412a、412bを軸として第1の軸J1周りに揺動(往復回動)する第1の振動系を構成する。また、可動部411、第1の軸部412a、412b、枠体部413、第2の軸部414a、414bおよび永久磁石46は、第2の軸J2周りに揺動(往復回動)する第2の振動系を構成する。また、永久磁石46、コイル47、磁心48および電圧印加部49は、前述した第1の振動系および第2の振動系を駆動させる駆動手段を構成する。
可動部411は、基部411aと、基部411aの上面に設けられたスペーサー411bと、スペーサー411bの上面のほぼ全域に設けられ、光反射性を有する光反射部411cとを有している。このような可動部411には、描画用レーザー光LLが入射し、入射した描画用レーザー光LLは、光反射部411cの表面で反射され、光反射部411cの姿勢に応じた方向へ走査される。光反射部411cは、例えば、アルミニウム等の金属材料をスペーサー411bの上面へ成膜することにより形成することができる。
スペーサー411bは、第1の軸部412a、412bに対して板厚方向に離間するとともに、図2および図3に示すように、構造体40の平面視にて、第1の軸部412a、412bの全域と重なって設けられている。そのため、第1の軸部412a、412bの間の距離を短くしつつ、スペーサー411bの上面の面積(光反射部411cの面積)を大きくすることができる。また、第1の軸部412a、412bの間の距離を短くすることできることから、枠体部413の小型化を図ることができる。さらに、枠体部413の小型化を図ることができることから、第2の軸部414a、414bの間の距離を短くすることできる。このようなことから、光反射部411cの板面の面積を大きくしても、光スキャナー4の小型化を図ることができる。
後に詳述するが、図4に示すように、第1の軸部412aの基端部には第1の軸部412aの捩じれ量(可動部411の揺動角)を検出する検出素子51が設けられている。そのため、スペーサー411bは、検出素子51への描画用レーザー光LLの入射を光反射部411cで遮るように設けられているとも言える。後述するように、検出素子51の出力信号は、光に影響されるため、光反射部411cによって描画用レーザー光LLを遮ることで、検出素子51から正確な出力信号を得ることができる。
また、図5に示すように、スペーサー411bは、略円錐台形状をなしており、その上底に当たる面が基部411aに接合されている。スペーサー411bをこのような構成とすることにより、スペーサー411bの上面(光反射部411cの形成領域)を大きく確保しつつ、スペーサー411bを支持する基部411aを小さくすることができる。そのため、優れた光走査特性を維持しつつ、光スキャナー4の小型化を図ることができる。
また、図5に示すように、スペーサー411bの側面411b’は、円錐台と比較して内側へ凹んだ湾曲凹面で構成されている。このような構成とすることによって、スペーサー411bの上面と側面のなす角θ1をより小さくすることができる。これにより、スペーサー411bの側面(上面付近)に、上方から照射される描画用レーザー光LLが照射され難くなり、迷光の原因となる光の不要反射を低減することができる。θ1としては、特に限定されないが、5°以上、40°以下程度であるのが好ましく、20°以上、30°以下程度であるのがより好ましい。これにより、スペーサー411bの上面縁部の強度を十分に確保しつつ、上記の効果をより効果的に発揮することができる。
枠体部413は、枠状をなしており、可動部411の基部411aを囲んで設けられている。言い換えると、可動部411の基部411aは、枠状をなす枠体部413の内側に設けられている。可動部411の基部411aは、1対の第1の軸部412a、412bを介して枠体部413に支持されている。
図4に示すように、枠体部413は、第1の軸J1に沿った方向での長さが第2の軸J2に沿った方向での長さよりも長くなっている。すなわち、第1の軸J1に沿った方向における枠体部413の長さをaとし、第2の軸J2に沿った方向における枠体部413の長さをbとしたとき、a>bなる関係を満たす。これにより、第1の軸部412a、412bに必要な長さを確保しつつ、第2の軸J2に沿った方向における光スキャナー4の長さを抑えることができる。
また、支持部415は、枠状をなしており、枠体部413を囲んで設けられている。言い換えると、枠体部413は、枠状をなす支持部415の内側に設けられている。枠体部413は、1対の第2の軸部414a、414bを介して支持部415に支持されている。
また、第1の軸部412a、412bおよび第2の軸部414a、414bは、それぞれ、弾性変形可能に構成されている。そして、第1の軸部412a、412bは、可動部411を第1の軸J1周りに揺動可能とするように、可動部411と枠体部413とを連結している。また、第2の軸部414a、414bは、枠体部413を第1の軸J1に直交する第2の軸J2周りに揺動可能とするように、枠体部413と支持部415とを連結している。
第1の軸部412a、412bは、可動部411の基部411aを介して互いに対向するように配置されている。また、第1の軸部412a、412bは、それぞれ、第1の軸J1に沿った方向に延在する長手形状をなす。そして、第1の軸部412a、412bは、それぞれ、一端部が基部411aに接続され、他端部が枠体部413に接続されている。また、第1の軸部412a、412bは、それぞれ、中心軸が第1の軸J1に一致するように配置されている。このような第1の軸部412a、412bは、それぞれ、可動部411の第1の軸J1周りの揺動に伴ってねじれ変形する。
一方、第2の軸部414a、414bは、枠体部413を介して互いに対向するように配置されている。また、第2の軸部414a、414bは、それぞれ、第2の軸J2に沿った方向に延在する長手形状をなす。そして、第2の軸部414a、414bは、それぞれ、一端部が枠体部413に接続され、他端部が支持部415に接続されている。また、第2の軸部414a、414bは、それぞれ、中心軸が第2の軸J2に一致するように配置されている。このような第2の軸部414a、414bは、枠体部413の第2の軸J2周りの揺動に伴ってねじれ変形する。なお、第1の軸部412a、412bおよび第2の軸部414a、414bの形状は、それぞれ、前述したものに限定されず、例えば、途中の少なくとも1箇所に屈曲または湾曲した部分や分岐した部分を有していてもよい。また、第1の軸部412a、412bおよび第2の軸部414a、414bは、2本の軸部に分割されていてもよい。
このような構造体40では、可動部411を第1の軸J1周りに揺動可能とするとともに、枠体部413を第2の軸J2周りに揺動可能とすることにより、可動部411(光反射部411c)を互いに直交する第1、第2の軸J1、J2の2軸周りに揺動させることができる。
また、支持部415の上面には、固定部416が設けられている。固定部416は、可動部411のスペーサー411bと同じ高さに配置されており、平面視にて、スペーサー411bを囲んで設けられている。言い換えると、スペーサー411bは、枠状をなす固定部416の内側に設けられている。
また、固定部416は、下面から突出する突出部416aを有しており、この突出部416aにて支持部415と接合されている。そのため、固定部416は、その下面が支持部415や第2の軸部414a、414bと板厚方向に離間している。ここで、突出部416aと支持部415との接合方法によっては、突出部416aに後述する遮光部417を設けることができない場合がある。そのため、突出部416aは、支持部415との接合強度を確保することができる限り、なるべく小さく設計するのが好ましく、また、光反射部411cからなるべく離間した位置に配置するのが好ましい。また、接合方法によっては、接合部に応力を生じることもあるため、接合面積をなるべく小さくすることが好ましい。なお、突出部416aの形状、配置は、特に限定されず、例えば、固定部416の外周に沿った枠状をなしていてもよいし、固定部416の各角部に設けられていてもよい。
固定部416の表面(突出部416a以外の領域)には、遮光機能および光反射率低減機能を有する遮光部(光反射低減部)417が設けられている。これにより、固定部416は、遮光機能および光反射率低減機能を発揮することができる。そのため、描画用レーザー光LLが固定部416を介して構造体40内に侵入するのを抑制でき、構造体40内での迷光の発生を効果的に低減することができる。これに加えて、固定部416の表面での反射により発生する迷光も低減することができる。また、例えば、スペーサー411bと固定部416の隙間から構造体40内に侵入し、第1の軸部412a、412b、枠体部413および第2の軸部414a、414b等で反射して迷光となった光を効果的に吸収することができる。そのため、迷光の構造体40の外への漏れを低減することができるとともに、後述する検出素子51、52への迷光の入射を低減することができる。
遮光部417の非透過率としては、高い程よく、具体的には、70%以上であるのが好ましく、90%以上であるのがより好ましい。また、遮光部417の反射率としては、低い程好ましく、具体的には、5%以下であるのが好ましく、2%以下であるのがより好ましい。
遮光部417の構成材料としては、遮光機能および光反射率低減機能を有していれば、特に限定されず、例えば、Cr(クロム)を用いることができる。Crを用いることによって、遮光機能および光反射率低減機能が共に優れる遮光部417が得られる。この場合、遮光部417の表面を粗面化処理してもよい。また、Crで構成された層に、さらに、反射防止膜(ARコート)を積層した構成としてもよい。
なお、遮光部417は、本実施形態のように、固定部416のほぼ全域にわたって設けられているのが好ましいが、これに限定されない。例えば、遮光部417は、固定部416の上面のみに設けられていてもよいし、下面のみに設けられていてもよい。また、遮光部417は、少なくとも、光反射率低減機能を有していれば、遮光機能を有していなくてもよい。
固定部416は、構造体40の平面視にて、第2の軸部414a、414bの基端部と重なって設けられている。後に詳述するが、第2の軸部414aの基端部(固定部416と重なる領域)には、第2の軸部414aの捩じれ量(枠体部413の揺動角)を検出する検出素子52が設けられている。すなわち、固定部416は、検出素子52への描画用レーザー光LLの入射を遮るように設けられている。後述するように、検出素子52の出力信号は、光に影響されるため、固定部416によって描画用レーザー光LLを遮ることで、検出素子52から正確な出力信号を得ることができる。
また、図2に示すように、固定部416の上面の内周は、スペーサー411bの上面と同心的な円形(相似形状)をなしている。これにより、固定部416の内周とスペーサー411bの外周とをより近づけて配置することができるため、固定部416とスペーサー411bの間の隙間が小さくなる。その結果、前記隙間を介して構造体40内に侵入する描画用レーザー光LLが減り、迷光の発生を低減できるとともに、迷光が構造体40外へ漏れ難くなる。
また、図5に示すように、固定部416の内周面(内側面)416’は、固定部416とのなす角θ2が90°未満となるように、傾斜して設けられている。これにより、可動部411の接触を防止しつつ、固定部416をスペーサー411bへより接近させて配置することができる。そのため、固定部416とスペーサー411bの間の隙間が小さくなる。その結果、前記隙間を介して構造体40内に侵入する描画用レーザー光LLが減り、迷光の発生を低減できるとともに、迷光が構造体40の外へ漏れ難くなる。特に、本実施形態では、固定部416の内周面416’を固定部416の内側に凹んだ湾曲凹面で構成しているため、θ2をより小さくすることができる。なお、θ2としては、特に限定されないが、5°以上、40°以下程度であるのが好ましく、20°以上、30°以下程度であるのがより好ましい。これにより、固定部416の内側縁部の強度を十分に確保しつつ、上記の効果を効果的に発揮することができる。
また、固定部416の上面は、スペーサー411bの上面と同一平面上に位置している。これにより、光反射部411cでの描画用レーザー光LLの走査を阻害せずに、迷光の発生を低減することができる。
具体的に説明すると、固定部416の上面がスペーサー411bの上面よりも上側に位置している場合は、描画用レーザー光LLの光路に固定部416が重なり、描画用レーザー光LLの走査が阻害されるおそれがある。また、固定部416とスペーサー411bの上面同士が上下にずれる分、本実施形態と比べて、固定部416とスペーサー411bの隙間が大きくなる。そのため、前記隙間から構造体40内に侵入する描画用レーザー光LLが増加し、迷光の発生量が増えるおそれがある。
反対に、固定部416の上面がスペーサー411bの上面よりも下側に位置している場合は、揺動時のスペーサー411bとの接触を避けるために、本実施形態と比べて、固定部416の内周をスペーサー411bから遠ざけて配置する必要があり、その分、固定部416とスペーサー411bの隙間が大きくなる。また、固定部416とスペーサー411bの上面同士が上下にずれる分、本実施形態に比べて、固定部416とスペーサー411bの隙間が大きくなる。そのため、前記隙間から構造体40内に侵入する描画用レーザー光LLが増加し、迷光の発生量が増えるおそれがある。
このように、本実施形態のように、固定部416の上面をスペーサー411bの上面と同一平面上に配置することによって、それ以外の場合と比較して、光反射部411cでの描画用レーザー光LLの走査を阻害せずに、迷光の発生を低減することができる。
以上のような構造体40は、第1の基板42と、第2の基板43とを積層した積層体として構成されている。
第1の基板42は、基部411a、第1の軸部412a、412b、枠体部413、第2の軸部414a、414bおよび支持部415を備え、これらを一体的に形成している。本実施形態では、第1の基板42は、第1のSi層(デバイス層)と、SiO層(ボックス層)と、第2のSi層(ハンドル層)とがこの順に積層したSOI基板であり、当該基板をエッチングすることで、基部411a、第1の軸部412a、412b、枠体部413、第2の軸部414a、414bおよび支持部415が形成されている。これにより、第1の振動系および第2の振動系の振動特性を優れたものとすることができる。また、SOI基板は、エッチングにより微細な加工が可能であるため、SOI基板を用いて基部411a、第1の軸部412a、412b、枠体部413、第2の軸部414a、414bおよび支持部415を形成することにより、これらの寸法精度を優れたものとすることができ、また、光スキャナー4の小型化を図ることができる。
基部411a、第1の軸部412a、412aおよび第2の軸部414a、414bは、それぞれ、SOI基板の第1のSi層で構成されている。これにより、第1の軸部412a、412bおよび第2の軸部414a、414bの弾性を優れたものとすることができる。また、基部411aが第1の軸J1周りに回動する際に枠体部413に接触するのを防止することができる。また、枠体部413および支持部415は、それぞれ、SOI基板の第1のSi層、SiO層および第2のSi層からなる積層体で構成されている。これにより、枠体部413および支持部415の剛性を優れたものとすることができる。また、枠体部413のSiO層および第2のSi層は、枠体部413の剛性を高めるリブとしての機能だけでなく、基部411aが永久磁石46に接触するのを防止する機能も有する。
一方、第2の基板43は、スペーサー411bおよび固定部416を備えている。本実施形態では、第2の基板43は、石英ガラス、テンパックスガラス、パイレックスガラス(「パイレックス」は登録商標)等のガラス材料で構成されたガラス基板で構成され、当該ガラス基板をエッチングすることで、スペーサー411bおよび固定部416が形成されている。ガラス基板は、エッチングにより微細な加工(特に、曲面加工)が可能であるため、ガラス基板を用いてスペーサー411bおよび固定部416を形成することにより、本実施形態のような湾曲凹面で構成された側面を有するスペーサー411bおよび固定部416を簡単に形成することができる。
第1の基板42と第2の基板43の接合方法、すなわち、基部411aとスペーサー411bおよび支持部415と固定部416の接合方法としては、特に限定されないが、陽極接合を用いるのが好ましい。これにより、第1、第2の基板42、43を簡単かつ高強度に接合することができる。この点からも、前述したように、第1の基板42をSOI基板とし、第2の基板43をガラス基板とすることが好ましい。
前述したように、第1の軸部412aの基端部に、第1の軸部412aの捩じれを検出する検出素子51が設けられており、第2の軸部414aの基端部に、第2の軸部414aの捩じれ量を検出する検出素子52が設けられている。以下では、これら検出素子51、52について説明する。なお、検出素子51、52の構成は、同様であるため、以下では、検出素子51の構成について代表して説明し、検出素子52の構成については、その説明を省略する。
図6に示すように、検出素子51は、Si基板表面に形成したピエゾ抵抗素子で、第1の軸部412aの幅方向に対向して設けられた1対の入力端子511、512と、第1の軸部412aの長手方向に対向して設けられた1対の出力端子513、514と、を有している。図示しないが、これら端子511〜514は、それぞれ、配線によって枠体部413および第2の軸部414bを介して支持部415まで引き出されている。
1対の入力端子511、512に電圧を印加した状態で、第1の軸部412aが捩じれ変形すると、1対の出力端子513、514から、前記捩じれの方向と大きさに基づいた電圧が出力される。そのため、出力された電圧に基づけば、第1の軸部412aの捩じれの状態から可動部411の第1の軸J1まわりの搖動角を検出することができる。検出素子52も、同様にして、第2の軸部414aの捩じれの状態から可動部411の第2の軸J2まわりの搖動角を検出することができる。
なお、検出素子51の構成は、本実施形態に限定されず、例えば、入力端子511、512の位置と、出力端子513、514の位置を反対にしてもよい。すなわち、入力端子511、512を第1の軸部412aの長手方向に離間して設け、出力端子513、514を第1の軸部412aの幅方向に離間して設けてもよい。また、検出素子51の配置位置は、第1の軸部412aの基端部付近であればよく、第1の軸部412a上でも、支持部413上でも、両者の境界上であってもよい。
前述したように、このような検出素子51、52は、光を受けると出力信号にノイズ(不要信号)が乗ってしまい、第1、第2の軸部412a、414aの捩じれの状態を精度よく検出することができなくなるという問題を有している。そのため、本実施形態では、検出素子51の上方に光反射部411cを配置し、検出素子52の上方に固定部416を配置することによって、検出素子51、52への描画用レーザー光LLの入射を低減し、検出素子51、52からの出力信号をより正確なものとしている。その結果、可動部411の姿勢をより正確に検出することができる。
図5に示すように、枠体部413の下面には、永久磁石46が接合されている。永久磁石46と枠体部413との接合方法としては、特に限定されないが、例えば、接着剤を用いた接合方法を用いることができる。永久磁石46は、平面視にて、第1、第2の軸J1、J2に対して傾斜する方向に磁化されている。
本実施形態では、永久磁石46は、第1、第2の軸J1、J2の両軸に対して傾斜する方向に延在する長手形状(棒状)をなす。そして、永久磁石46は、その長手方向に磁化されている。すなわち、永久磁石46は、一端部をS極とし、他端部をN極とするように磁化されている。また、永久磁石46は、平面視にて、第1の軸J1と第2の軸J2との交点を中心として対称となるように設けられている。
第2の軸J2に対する永久磁石46の磁化の方向(延在方向)の傾斜角θは、特に限定されないが、30°以上60°以下であるのが好ましく、45°以上60°以下であることがより好ましく、45°であるのがさらに好ましい。このように永久磁石46を設けることにより、円滑かつ確実に、可動部411(光反射部411c)を第2の軸J2周りに揺動させることができる。
このような永久磁石46としては、例えば、ネオジム磁石、フェライト磁石、サマリウムコバルト磁石、アルニコ磁石、ボンド磁石等を好適に用いることができる。このような永久磁石46は、硬磁性体を着磁したものであり、例えば、着磁前の硬磁性体を枠体部413に設置した後に着磁することにより形成される。既に着磁がなされた永久磁石46を枠体部413に設置しようとすると、外部や他の部品の磁界の影響により、永久磁石46を所望の位置に設置できない場合があるからである。
永久磁石46の直下には、コイル47が設けられている。これにより、コイル47から発生する磁界を効率的に永久磁石46に作用させることができる。これにより、光スキャナー4の省電力化および小型化を図ることができる。コイル47は、磁心48に巻回されて設けられている。これにより、コイル47で発生した磁界を効率的に永久磁石46に作用させることができる。なお、磁心48は、省略してもよい。
このようなコイル47は、電圧印加部49に電気的に接続されている。そして、電圧印加部49によりコイル47に電圧が印加されることで、コイル47から第1、第2の軸J1、J2に直交する磁束を有する磁界が発生する。
電圧印加部49は、図7に示すように、可動部411を第1の軸J1周りに回動させるための第1の電圧V1を発生させる第1の電圧発生部491と、可動部411を第2の軸J2周りに回動させるための第2の電圧V2を発生させる第2の電圧発生部492と、第1の電圧V1と第2の電圧V2とを重畳する電圧重畳部493とを備え、電圧重畳部493で重畳した電圧をコイル47に印加する。
第1の電圧発生部491は、図8(a)に示すように、周期T1で周期的に変化する第1の電圧V1(主走査用電圧)を発生させるものである。第1の電圧V1は、正弦波のような波形をなしている。第1の電圧V1の周波数(1/T1)は、例えば、10〜40kHzであるのが好ましい。本実施形態では、第1の電圧V1の周波数は、可動部411、1対の第1の軸部412a、412bで構成される第1の振動系のねじり共振周波数と等しくなるように設定されている。これにより、可動部411の第1の軸J1周りの回動角を大きくすることができる。
一方、第2の電圧発生部492は、図8(b)に示すように、周期T1と異なる周期T2で周期的に変化する第2の電圧V2(副走査用電圧)を発生させるものである。第2の電圧V2は、鋸波のような波形をなしている。第2の電圧V2の周波数(1/T2)は、第1の電圧V1の周波数(1/T1)と異なっていればよく、例えば、30〜120Hz(60Hz程度)であるのが好ましい。本実施形態では、第2の電圧V2の周波数は、可動部411、第1の軸部412a、412b、枠体部413、第2の軸部414a、414bおよび永久磁石46で構成された第2の振動系のねじり共振周波数と異なる周波数となるように調整されている。
このような第2の電圧V2の周波数は、第1の電圧V1の周波数よりも小さいことが好ましい。これにより、より確実かつより円滑に、可動部411を第1の軸J1周りに第1の電圧V1の周波数で揺動させつつ、第2の軸J2周りに第2の電圧V2の周波数で揺動させることができる。
また、第1の振動系のねじり共振周波数をf1[Hz]とし、第2の振動系のねじり共振周波数をf2[Hz]としたとき、f1とf2とが、f2<f1の関係を満たすことが好ましく、10f2≦f1の関係を満たすことがより好ましい。これにより、より円滑に、可動部411を、第1の軸J1周りに第1の電圧V1の周波数で回動させつつ、第2の軸J2周りに第2の電圧V2の周波数で回動させることができる。これに対し、f1≦f2とした場合は、第2の電圧V2の周波数による第1の振動系の振動が発生する可能性がある。
このような第1の電圧発生部491および第2の電圧発生部492は、それぞれ、制御部6に接続され、この制御部6からの信号に基づき駆動する。このような第1の電圧発生部491および第2の電圧発生部492には、電圧重畳部493が接続されている。
電圧重畳部493は、コイル47に電圧を印加するための加算器493aを備えている。加算器493aは、第1の電圧発生部491から第1の電圧V1を受けるとともに、第2の電圧発生部492から第2の電圧V2を受け、これらの電圧を重畳しコイル47に印加するようになっている。
次に、光スキャナー4の駆動方法について説明する。なお、第1の電圧V1の周波数は、第1の振動系のねじり共振周波数と等しく設定されており、第2の電圧V2の周波数は、第2の振動系のねじり共振周波数と異なる値に、かつ、第1の電圧V1の周波数よりも小さくなるように設定されている(例えば、第1の電圧V1の周波数が18kHz、第2の電圧V2の周波数が60Hzに設定されている)ものとする。
例えば、図8(a)に示す第1の電圧V1と、図8(b)に示す第2の電圧V2とを電圧重畳部493にて重畳し、重畳した電圧をコイル47に印加する。すると、第1の電圧V1によって、永久磁石46の一端部(N極)をコイル47に引き付けようとするとともに、永久磁石46の他端部(S極)をコイル47から離間させようとする磁界(この磁界を「磁界A1」という)と、永久磁石46の一端部(N極)をコイル47から離間させようとするとともに、永久磁石46の他端部(S極)をコイル47に引き付けようとする磁界(この磁界を「磁界A2」という)とが交互に切り換わる。
磁界A1、A2が交互に切り換わることで、枠体部413に第1の軸J1周りのねじり振動成分を有する振動が励振され、その振動に伴って、第1の軸部412a、412bを捩れ変形させつつ、可動部411が第1の電圧V1の周波数で第1の軸J1周りに揺動する。なお、第1の電圧V1の周波数は、第1の振動系のねじり共振周波数と等しいため、共振振動によって、可動部411を大きく揺動させることができる。
一方、第2の電圧V2によって、永久磁石46の一端部(N極)をコイル47に引き付けようとするとともに、永久磁石46の他端部(S極)をコイル47から離間させようとする磁界(この磁界を「磁界B1」という)と、永久磁石46の一端部(N極)をコイル47から離間させようとするとともに、永久磁石46の他端部(S極)をコイル47に引き付けようとする磁界(この磁界を「磁界B2」という)とが交互に切り換わる。
磁界B1、B2が交互に切り換わることで、第2の軸部414a、414bを捩れ変形させつつ、枠体部413が可動部411とともに、第2の電圧V2の周波数で第2の軸J2周りに揺動する。なお、前述のように、第2の電圧V2の周波数が第1の電圧V1の周波数に比べて極めて低く設定され、第2の振動系のねじり共振周波数が第1の振動系のねじり共振周波数よりも低く設計されているため、可動部411が第2の電圧V2の周波数で第1の軸J1周りに回動してしまうことを防止することができる。
このように、光スキャナー4では、第1の電圧V1と第2の電圧V2とを重畳させた電圧をコイル47に印加することで、可動部411を、第1の軸J1周りに第1の電圧V1の周波数で回動させつつ、第2の軸J2周りに第2の電圧V2の周波数で回動させることができる。これにより、装置の低コスト化および小型化を図ることができる。また、電磁駆動方式(ムービングマグネット方式)を採用することによって、確実に、可動部411を第1、第2の軸J1、J2のそれぞれの軸周りに揺動させ、光反射部411cで反射した描画用レーザー光LLを2次元走査することができる。また、駆動源を構成する部品(永久磁石およびコイル)の数を少なくすることができるため、簡単かつ小型な構成とすることができる。また、コイル47が光スキャナー4の振動系と離間しているので、かかる振動系に対するコイル47の発熱による悪影響を防止することができる。
以上、光スキャナー4について詳細に説明した。本実施形態のようなジンバル型をなす2次元走査型の光スキャナー4によれば、1つの装置で描画用レーザー光LLを2次元走査することができるため、例えば、1次元走査型の光スキャナーを2つ組み合わせて描画用レーザー光LLを2次元走査させる構成と比較して、装置の小型化を図ることができるとともに、アライメントの調整も容易となる。
≪制御部≫
制御部6は、描画用光源ユニット2および光スキャナー4の作動を制御する機能を有している。具体的には、制御部6は、光スキャナー4を駆動して可動部411を第1、第2の軸J1、J2周りに揺動させるとともに、検出素子51、52から検出される可動部411の揺動に同期させて、描画用光源ユニット2から描画用レーザー光LLを出射させる。制御部6は、例えば外部コンピューターから送信された画像データに基づいて、各レーザー光源21R、21G、21Bから所定強度のレーザー光RR、GG、BBを所定のタイミングで出射させ、所定色および強度の描画用レーザー光LLを所定タイミングで出射させる。これにより、対象物10に画像データに応じた画像が表示される。
<第2実施形態>
次に、本発明の画像表示装置の第2実施形態について説明する。
図9は、本発明の第2実施形態にかかる画像表示装置が備える光スキャナーの上面図、図10は、図9中のB−B線断面図である。
以下、第2実施形態の画像表示装置について、前述した実施形態との相違点を中心に説明し、同様の事項については、その説明を省略する。
本発明の第2実施形態にかかる画像表示装置は、光スキャナーの固定部の構成が異なること以外は、前述した第1実施形態と同様である。なお、前述した第1実施形態と同様の構成には、同一符号を付してある。
≪光スキャナー≫
図9および図10に示すように、本実施形態の光スキャナー4Aの固定部416は、第2の軸部414a、414bの基端部と重なるように設けられている。固定部416の下面には、遮光部417が設けられており、これにより、検出素子52への描画用レーザー光LLの入射を低減している。
このような第2実施形態によっても、前述した第1実施形態と同様の効果を奏することができる。
2.光スキャナーの製造方法
次に、図11ないし図15に基づいて、前述した光スキャナー4の製造方法について説明する。なお、図11ないし図15は、それぞれ、図5に示す断面に相当する断面図である。また、図11ないし図15では、断面の関係上、第1の軸部412a、412bおよび第1の軸部領域412a’、412b’の図示を省略している。
光スキャナー4の製造方法は、第1の基板42と第2の基板43を用意し、これらを接合する接合工程と、第1の基板42をパターニングするパターニング工程と、第2の基板43を削って薄肉化する薄肉化工程と、光反射部411cを形成する光反射部形成工程とを有している。以下、この製造方法について詳細に説明する。
[1]接合工程
[1−1]第1の基板用意工程
まず、図11(a)に示すように、上側から第1のSiO層81、第1のSi層82、第2のSiO層83、第2のSi層84および第3のSiO層85が積層してなる積層基板8を用意する。各層の厚さとしては、特に限定されないが、例えば、第1のSiO層81:0.5μm程度、第1のSi層82:40μm程度、第2のSiO層83:0.5μm程度、第2のSi層84:250μm程度、第3のSiO層85:1.6μm程度とすることができる。
このような積層基板8は、後のパターニング工程にて、基部411aとなる基部領域411a’、第1の軸部412a、412bとなる第1の軸部領域412a’、412b’、枠体部413となる枠体部領域413’、第2の軸部414a、414bとなる第2の軸部領域414a’、414b’および支持部415となる支持部領域415’を有している。
次に、第1のSi層82を各種エッチング(ドライエッチングまたはウエットエッチング)によってパターニングし、第1のSi層82に、基部411a、第1の軸部412a、412b、枠体部413の一部、第2の軸部414a、414bおよび支持部415の一部を一体形成する。
具体的には、まず、図11(b)に示すように、第1、第3のSiO層81、85をパターニングし、基部領域411a’、第1の軸部領域412a’、412b’、枠体部領域413’、第2の軸部領域414a’、414b’および支持部領域415’に対応するSiOマスクM1、M2を形成する。この時、基部411aのスペーサー411bと接合する領域と、支持部415の固定部416と接合する領域についてはSiOマスクM1を形成せず、その替りに、レジストマスクM3を形成し、第1のSi層82の露出を防ぐ。次に、SiOマスクM1を介して第1のSi層82をエッチングすることで、第1のSi層82に、基部411a、第1の軸部412a、412b、枠体部413の一部、第2の軸部414a、414bおよび支持部415の一部を一体形成する。次に、SiOマスクM1および第1のSi層82から露出した第2のSiO層83を除去する。そして、最後に、レジストマスクM3を除去し、検出素子51、52(図示せず)を形成することで、図11(c)に示すように、第1の基板42が得られる。なお、検出素子51、52の形成工程は、図11(a)の段階で先に形成しておいてもよい。
[1−2]第2の基板用意工程
まず、図12(a)に示すように、実質的に無色透明なガラス基板(例えば、テンパックスガラス基板)3を準備する。ガラス基板3の厚さとしては、特に限定されないが、例えば、400μm程度とすることができる。次に、図12(b)に示すように、例えばウエットエッチングによって、ガラス基板3の下面をパターニングすることにより、円環状の凹部31と、凹部31の内側に設けられ、スペーサー411bを構成する第1の凸部(第1の部分)32と、凹部31の外側に設けられ、固定部416を構成する第2の凸部(第2の部分)33とを形成する。この際、凹部31の内面は、湾曲面を含む凹面とされる。ガラス基板3は、凹部31の内面を湾曲面を含む凹面とする加工を容易に行うことができる点でも好ましい。
次に、例えば、蒸着、スパッタリング等によって、ガラス基板3の下面(突出部416aは除く)および凹部31の内面の外周側の領域にCrを成膜し、遮光部417の一部を形成する。これにより、遮光機能および光反射率低減機能を備えた第2の凸部33が得られる。以上により、第2の基板43が得られる。
[1−3]接合工程
まず、図13(a)に示すように、前記工程[1−1]で得られた第1の基板42と、前記工程[1−2]で得られた第2の基板43とを、重ね合わせ、基部411aと第1の凸部32、支持部415と第2の凸部33をそれぞれ接合する。接合方法としては、特に限定されないが、陽極接合を用いるのが好ましい。これにより、第1、第2の基板42、43をより強固に接合することができる。前述したように、基部411aと第1の凸部32と接合される領域、支持部415の第2の凸部33と接合される領域は、第1のSiO層81が形成されておらず、第1のSi層82が露出しているため、前記陽極接合を確実に行うことができる。
[2]パターニング工程
次に、例えばドライエッチングによって、SiOマスクM2を介して第2のSi層84をパターニングして、枠体部413の一部(リブ部)と、支持部415の一部を形成する。次に、SiOマスクM2および第2のSi層84から露出した第2のSiO層83を除去する。これにより、図13(b)に示すように、第1の基板42から、基部411a、第1の軸部412a、412b、枠体部413、第2の軸部414a、414bおよび支持部415が一体的に形成される。
[3]充填工程
次に、図14(a)に示すように、第1の基板42に形成された隙間から、ワックス等の封止材100を供給し、第1、第2の基板42、43の間の隙間(空間)を封止材100で埋める。封止材100は、第1、第2の基板42、43の強度を高める機能と、後述する薄肉化工程にて第1の基板42がエッチングダメージを受けるのを防止する機能とを有している。
[4]薄肉化工程
次に、図14(b)に示すように、第1の基板42を下側にして、第1、第2の基板42、43の積層体を支持基板110に固定する。この固定には、封止材100が用いられる。次に、図15(a)に示すように、例えばウエットエッチングによって第2の基板43を上面側から削って薄肉化する。これにより、第1、第2の凸部32、33以外の部分が除去されるとともに、凹部31が上面に貫通し、第1の凸部32と第2の凸部33とが分離する。よって、スペーサー411bと固定部416とが得られる。ここで、第1の基板42が封止材100で保護されているため、本工程にて、エッチング液が第1の基板42に接触することがなく、第1の基板42のダメージを防止することができる。なお、第2の基板43の薄肉化方法としてはウエットエッチングに限定されず、例えば、研磨加工であってもよい。研磨加工の場合も封止材100で保護することで研磨時の構造体の破損を解消できる。
[5]光反射層形成工程
次に、アセトンなどの溶剤を用いて封止材100を除去し、その後、スペーサー411bの上面に、例えば蒸着、スパッタリング等によって、アルミニウムを成膜することによって、光反射部411cを形成する。また、蒸着、スパッタリング等によって、固定部416の上面にCrを成膜し、遮光部417を形成する。これにより、図15(b)に示すように、光スキャナー4が得られる。
このような光スキャナーの製造方法によれば、固定部416とスペーサー411bとを共に第2の基板43から形成するため、製造中の固定部416とスペーサー411bとの位置ずれが起こり得ず、よって、固定部416とスペーサー411bとのアライメントを高精度に制御することができる。
3.ヘッドアップディスプレイ
次に、本発明の画像表示装置の一例であるヘッドアップディスプレイについて説明する。
図16は、本発明の画像表示装置を応用したヘッドアップディスプレイを示す斜視図である。
図16に示すように、ヘッドアップディスプレイシステム200では、画像表示装置1は、自動車のダッシュボードに、ヘッドアップディスプレイ210を構成するよう搭載されている。このヘッドアップディスプレイ210により、フロントガラス220に、例えば、目的地までの案内表示等の所定の画像を表示することができる。なお、ヘッドアップディスプレイシステム200は、自動車に限らず、例えば、航空機、船舶等にも適用することができる。
4.ヘッドマウントディスプレイ
次に、本発明のヘッドマウントディスプレイについて説明する。
図17は、本発明のヘッドマウントディスプレイを示す斜視図である。
図17に示すように、ヘッドマウントディスプレイ300は、観察者の頭部に装着されるフレーム310と、フレーム310に搭載された画像表示装置1とを有している。そして、画像表示装置1により、フレーム310の本来レンズである部位に設けられた表示部(光反射層材)320に、一方の目で視認される所定の画像を表示する。
表示部320は、透明であってもよく、また、不透明であってもよい。表示部320が透明な場合は、現実世界からの情報に画像表示装置1からの情報を重ねて使用することができる。また、表示部320は、入射した光の少なくとも一部を反射すればよく、例えば、ハーフミラーなどを用いることができる。
なお、ヘッドマウントディスプレイ300に、2つ画像表示装置1を設け、両方の目で視認される画像を、2つの表示部に表示するようにしてもよい。
以上、本発明の光スキャナーの製造方法、光スキャナー、画像表示装置およびヘッドマウントディスプレイを、図示の実施形態に基づいて説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、各部の構成は、同様の機能を有する任意の構成のものに置換することができる。また、本発明に、他の任意の構成物が付加されていてもよい。
また、前述した実施形態では、光スキャナーとして描画用レーザー光を2次元走査することのできるものを1つ用いているが、1次元走査することのできる光スキャナー(本発明の光スキャナー)を2つ用意し、これらを揺動軸が直交するように配置してもよい。このような構成によっても描画用レーザー光を2次元走査することができる。
また、前述した実施形態では、光スキャナーの駆動方式がコイルと永久磁石を用いる電磁駆動方式であったが、駆動方式は、これに限定されず、例えば、圧電素子(ピエゾ素子)を各第1、第2の軸部に設け、圧電素子の圧縮、伸長を利用することにより光スキャナーを駆動する圧電駆動方式であってもよく、また、静電力を利用する静電駆動方式であってもよい。また、電磁駆動方式を用いる場合であっても、コイルと永久磁石の配置は、逆であってもよい。すなわち、コイルを枠体部に設け、コイルに対向させて永久磁石を配置してもよい。
1…画像表示装置 10…対象物 11…ミラー 2…描画用光源ユニット 21B…レーザー光源 21G…レーザー光源 21R…レーザー光源 22B…コリメーターレンズ 22G…コリメーターレンズ 22R…コリメーターレンズ 23B…ダイクロイックミラー 23G…ダイクロイックミラー 23R…ダイクロイックミラー 3…ガラス基板 31…凹部 32…第1の凸部 33…第2の凸部 4、4A…光スキャナー 40…構造体 411…可動部 411a…基部 411a’…基部領域 411b…スペーサー 411b’…側面 411c…光反射部 412a、412b…第1の軸部 412a’、412b’…第1の軸部領域 413…枠体部 413’…枠体部領域 414a、414b…第2の軸部 414a’、414b’…第2の軸部領域 415…支持部 415’…支持部領域 416…固定部 416’…内周面 416a…突出部 417…遮光部 42…第1の基板 43…第2の基板 46…永久磁石 47…コイル 48…磁心 49…電圧印加部 491…第1の電圧発生部 492…第2の電圧発生部 493…電圧重畳部 493a…加算器 51、52…検出素子 511、512…入力端子 513、514…出力端子 6…制御部 8…積層基板 81…第1のSiO層 82…第1のSi層 83…第2のSiO層 84…第2のSi層 85…第3のSiO層 100…封止材 110…支持基板 200…ヘッドアップディスプレイシステム 210…ヘッドアップディスプレイ 220…フロントガラス 300…ヘッドマウントディスプレイ 310…フレーム 320…表示部 M1、M2…SiOマスク M3…レジストマスク J1…第1の軸 J2…第2の軸 LL…描画用レーザー光 RR、GG、BB…レーザー光 T1、T2…周期 V1…第1の電圧 V2…第2の電圧 θ、θ1、θ2…角度

Claims (12)

  1. 基部となる基部領域、前記基部を揺動可能に支持する軸部となる軸部領域、および前記軸部を介して前記基部を支持する支持部となる支持部領域、を含む第1の基板と、一方の面に、枠状の凹部、前記凹部の内側に位置する第1の部分、および前記凹部の外側に位置し光反射率を低減する機能を有する枠状の第2の部分、が形成された第2の基板と、を重ね合わせて、前記基部領域および前記第1の部分並びに前記支持部領域および前記第2の部分をそれぞれ接合する接合工程と、
    前記第1の基板をパターニングし、前記基部、前記軸部および前記支持部を形成するパターニング工程と、
    前記第2の基板を他方の面側から削り、前記凹部を前記他方の面側へ貫通させることによって、前記第1の部分と前記第2の部分とを分離する薄肉化工程と、を有することを特徴とする光スキャナーの製造方法。
  2. 前記薄肉化工程の後に、さらに、前記第1の部分の前記第1の基板と反対側の面に反射性を有する光反射部を形成する光反射部形成工程を有している請求項1に記載の光スキャナーの製造方法。
  3. 前記薄肉化工程に先立って、前記第1の基板と前記第2の基板の隙間に封止材を充填する充填工程を有し、
    前記薄肉化工程では、ウエットエッチングによって前記第2の基板を削る請求項1または2に記載の光スキャナーの製造方法。
  4. 前記第2の部分の表面には、光反射率を低減する光反射低減部が設けられている請求項1ないし3のいずれか1項に記載の光スキャナーの製造方法。
  5. 前記凹部の内面は、湾曲面を含む凹状をなしている請求項1ないし4のいずれか1項に記載の光スキャナーの製造方法。
  6. 前記接合工程は、前記第1の基板と前記第2の基板とを陽極接合によって接合する請求項1ないし5のいずれか1項に記載の光スキャナーの製造方法。
  7. 基部と、前記基部を揺動可能に支持する軸部と、前記軸部を介して前記基部を支持する支持部とを有する基板と、
    前記基部に支持されたスペーサーと、
    前記支持部に固定され、前記スペーサーの外周の少なくとも一部を囲むように設けられ、前記スペーサーと同一材料で構成された固定部と、
    前記固定部の前記基板側の面に設けられ、光反射率を低減する光反射低減部と、を有することを特徴とする光スキャナー。
  8. 前記スペーサーの前記基板と反対の面側には、光反射性を有する光反射部が設けられている請求項7に記載の光スキャナー。
  9. 前記スペーサーと前記固定部の前記基板と反対側の面同士は、同一面上に位置している請求項7または8に記載の光スキャナー。
  10. 前記固定部は、前記基板の平面視で、前記軸部の少なくとも一部と重なっており、
    前記軸部の前記固定部と重なっている領域には、前記軸部の捩じれを検出する捩じれ検出素子が設けられている請求項7ないし9のいずれか1項に記載の光スキャナー。
  11. 基部と、前記基部を揺動可能に支持する軸部と、前記軸部を介して前記基部を支持する支持部とを有する基板と、
    前記基部に支持され、光を反射する光反射部を有するスペーサーと、
    前記支持部に固定され、前記スペーサーの外周の少なくとも一部を囲むように設けられ、前記スペーサーと同一材料で構成された固定部と、
    前記固定部の前記基板側の面に設けられ、光反射率を低減する光反射低減部と、を有することを特徴とする画像表示装置。
  12. 観察者の頭部に装着されるフレームと、
    前記フレームに設けられた光スキャナーと、を備えたヘッドマウントディスプレイであって、
    前記光スキャナーは、基部と、前記基部を揺動可能に支持する軸部と、前記軸部を介して前記基部を支持する支持部とを有する基板と、
    前記基部に支持され、光を反射する光反射部を有するスペーサーと、
    前記支持部に固定され、前記スペーサーの外周の少なくとも一部を囲むように設けられ、前記スペーサーと同一材料で構成された固定部と、
    前記固定部の前記基板側の面に設けられ、光反射率を低減する光反射低減部と、を有することを特徴とするヘッドマウントディスプレイ。
JP2013062318A 2013-03-25 2013-03-25 光スキャナーの製造方法、光スキャナー、画像表示装置およびヘッドマウントディスプレイ Expired - Fee Related JP6107292B2 (ja)

Priority Applications (4)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2013062318A JP6107292B2 (ja) 2013-03-25 2013-03-25 光スキャナーの製造方法、光スキャナー、画像表示装置およびヘッドマウントディスプレイ
CN201410108250.7A CN104076508A (zh) 2013-03-25 2014-03-21 光扫描仪的制造方法、光扫描仪、图像显示装置以及头戴式显示器
US14/221,325 US9195068B2 (en) 2013-03-25 2014-03-21 Optical scanner manufacturing method, optical scanner, image display device, and head-mounted display
TW103111100A TW201437681A (zh) 2013-03-25 2014-03-25 光掃瞄器之製造方法、光掃瞄器、圖像顯示裝置及頭戴顯示器

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2013062318A JP6107292B2 (ja) 2013-03-25 2013-03-25 光スキャナーの製造方法、光スキャナー、画像表示装置およびヘッドマウントディスプレイ

Publications (3)

Publication Number Publication Date
JP2014186236A true JP2014186236A (ja) 2014-10-02
JP2014186236A5 JP2014186236A5 (ja) 2016-05-19
JP6107292B2 JP6107292B2 (ja) 2017-04-05

Family

ID=51568956

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2013062318A Expired - Fee Related JP6107292B2 (ja) 2013-03-25 2013-03-25 光スキャナーの製造方法、光スキャナー、画像表示装置およびヘッドマウントディスプレイ

Country Status (4)

Country Link
US (1) US9195068B2 (ja)
JP (1) JP6107292B2 (ja)
CN (1) CN104076508A (ja)
TW (1) TW201437681A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2016085391A (ja) * 2014-10-28 2016-05-19 ミツミ電機株式会社 光走査装置

Families Citing this family (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
USD726185S1 (en) * 2013-05-23 2015-04-07 Bluebird Inc. Data scan device
JP6565455B2 (ja) * 2015-08-05 2019-08-28 セイコーエプソン株式会社 光スキャナー、光スキャナーの製造方法、画像表示装置およびヘッドマウントディスプレイ
CN107677685B (zh) * 2015-10-08 2020-05-08 中国建筑材料科学研究总院 混凝土内部裂纹数量的测定装置
JP7277195B2 (ja) * 2019-03-22 2023-05-18 章三 平山 光点描式ディスプレイ装置
KR20220036759A (ko) 2020-09-16 2022-03-23 삼성전자주식회사 다중 영상 디스플레이 장치

Citations (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002182136A (ja) * 2000-12-18 2002-06-26 Olympus Optical Co Ltd 光偏向器用のミラー揺動体
JP2005107069A (ja) * 2003-09-30 2005-04-21 Brother Ind Ltd 光スキャナおよびそれを備えた画像形成装置
JP2009214231A (ja) * 2008-03-10 2009-09-24 Ricoh Co Ltd 振動素子、振動素子の製造方法、光走査装置及び画像形成装置
JP2011027881A (ja) * 2009-07-23 2011-02-10 Brother Industries Ltd 光スキャナ
JP2011053646A (ja) * 2009-08-04 2011-03-17 Seiko Epson Corp 光偏向器、光偏向器の製造方法および画像表示装置
JP2013027942A (ja) * 2011-07-27 2013-02-07 Seiko Epson Corp アクチュエーターの製造方法、アクチュエーター、光スキャナーおよび画像形成装置

Family Cites Families (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US5488862A (en) 1993-10-18 1996-02-06 Armand P. Neukermans Monolithic silicon rate-gyro with integrated sensors
CN101375474A (zh) * 2005-07-12 2009-02-25 杰斯集团公司 用于大功率激光处理的系统和方法
JP4232834B2 (ja) * 2007-03-07 2009-03-04 セイコーエプソン株式会社 アクチュエータ、光スキャナおよび画像形成装置
JP2009216938A (ja) * 2008-03-10 2009-09-24 Seiko Epson Corp 光学デバイス、光学ユニット、および画像形成装置
US8199389B2 (en) * 2008-03-10 2012-06-12 Ricoh Company, Ltd. Vibration elements
JP2012093431A (ja) 2010-10-25 2012-05-17 Ricoh Co Ltd 光偏向器、光走査装置、画像形成装置及び画像投影装置
JP6098198B2 (ja) 2013-02-05 2017-03-22 セイコーエプソン株式会社 光スキャナー、画像表示装置、ヘッドマウントディスプレイおよび光スキャナーの製造方法

Patent Citations (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002182136A (ja) * 2000-12-18 2002-06-26 Olympus Optical Co Ltd 光偏向器用のミラー揺動体
JP2005107069A (ja) * 2003-09-30 2005-04-21 Brother Ind Ltd 光スキャナおよびそれを備えた画像形成装置
JP2009214231A (ja) * 2008-03-10 2009-09-24 Ricoh Co Ltd 振動素子、振動素子の製造方法、光走査装置及び画像形成装置
JP2011027881A (ja) * 2009-07-23 2011-02-10 Brother Industries Ltd 光スキャナ
JP2011053646A (ja) * 2009-08-04 2011-03-17 Seiko Epson Corp 光偏向器、光偏向器の製造方法および画像表示装置
JP2013027942A (ja) * 2011-07-27 2013-02-07 Seiko Epson Corp アクチュエーターの製造方法、アクチュエーター、光スキャナーおよび画像形成装置

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2016085391A (ja) * 2014-10-28 2016-05-19 ミツミ電機株式会社 光走査装置

Also Published As

Publication number Publication date
US9195068B2 (en) 2015-11-24
JP6107292B2 (ja) 2017-04-05
TW201437681A (zh) 2014-10-01
CN104076508A (zh) 2014-10-01
US20140285864A1 (en) 2014-09-25

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5983055B2 (ja) 画像表示装置およびヘッドマウントディスプレイ
JP5983056B2 (ja) 画像表示装置およびヘッドマウントディスプレイ
JP6107292B2 (ja) 光スキャナーの製造方法、光スキャナー、画像表示装置およびヘッドマウントディスプレイ
JP6056179B2 (ja) 光スキャナーおよび画像形成装置
JP6028400B2 (ja) 画像表示装置およびヘッドマウントディスプレイ
JP5942576B2 (ja) 光学デバイス、光スキャナーおよび画像表示装置
KR20140145074A (ko) 광학 디바이스, 광스캐너 및 화상 표시 장치
JP2017181715A (ja) 光スキャナー用部材、光スキャナー、光スキャナーの製造方法、画像表示装置およびヘッドマウントディスプレイ
JP2015087444A (ja) 光スキャナー、画像表示装置、ヘッドマウントディスプレイおよびヘッドアップディスプレイ
US20140177020A1 (en) Actuator, light scanner, image display device, and head mounted display
US9958671B2 (en) Optical scanner, manufacturing method of optical scanner, image display device, and head mounted display
JP6098198B2 (ja) 光スキャナー、画像表示装置、ヘッドマウントディスプレイおよび光スキャナーの製造方法
KR20160079682A (ko) 광학 디바이스, 화상 표시 장치 및 광학 디바이스의 제조 방법
JP5978855B2 (ja) アクチュエーター、光スキャナー、画像表示装置、ヘッドマウントディスプレイ
JP2014021424A (ja) 光学デバイス、画像表示装置および光学デバイスの製造方法
JP5991001B2 (ja) 光学デバイス、光スキャナーおよび画像表示装置
JP2017181710A (ja) 光スキャナー用部材、光スキャナー、画像表示装置およびヘッドマウントディスプレイ
JP5949345B2 (ja) アクチュエーター、光スキャナー、画像表示装置およびヘッドマウントディスプレイ
JP2014191008A (ja) アクチュエーター、光スキャナーおよび画像表示装置
JP2015079067A (ja) 光スキャナー、画像表示装置およびヘッドマウントディスプレイ
JP2015001543A (ja) 光スキャナー、画像表示装置およびヘッドマウントディスプレイ
JP2014228817A (ja) 画像表示装置およびヘッドマウントディスプレイ
JP2014126754A (ja) 光スキャナー、画像表示装置およびヘッドマウントディスプレイ
JP2018055008A (ja) 光スキャナー、画像表示装置、ヘッドマウントディスプレイおよびヘッドアップディスプレイ
JP2014119682A (ja) 光スキャナー、画像表示装置およびヘッドマウントディスプレイ

Legal Events

Date Code Title Description
A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20160325

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20160325

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20170125

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20170207

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20170220

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6107292

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees