JP2014185294A - 樹脂組成物、反射部材、発光装置、及び照明器具 - Google Patents

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Abstract

【課題】耐熱性・耐候性に優れ、反射率が高く、変色のない反射部材に使用されるフッ素樹脂組成物、該反射部材、該反射部材を備えた発光装置、照明器具を提供することを課題とする。
【解決手段】酸化チタンと該酸化チタンを保持するフッ素樹脂を含む樹脂組成物であって、該樹脂組成物に含まれる該酸化チタンの濃度が、5.0重量%以上であり、該酸化チタンが、シリコーンオイル化合物で表面処理されていることを特徴とする樹脂組成物により課題を解決する。
【選択図】図1

Description

本発明は樹脂組成物に関し、特に、耐候性・耐熱性が高く、反射率の高い、反射部材や発光装置、照明器具の反射部材として好ましく適用される樹脂組成物に関する。
半導体発光素子を用いた発光装置(以下、単にLED発光装置ともいう。)は、省エネルギー発光装置としてその存在感が高まっている。LED発光装置は、半導体発光素子とともに、半導体発光素子が発する光によって励起されて異なる波長の光を放出する蛍光体を含む。
LED発光装置としては一般的に、より明るいもの、すなわち高い全光束のものが要求されており、より多くの光束をLED発光装置から出射するために、反射部材を構成する樹脂にはフッ素樹脂が用いられている。例えば、特許文献2ではフッ素樹脂及び酸化チタンからなる樹脂組成物を成形してなる白色樹脂成形体が例示されている。
また、特許文献3に開示されている半導体発光装置においては、青色の光を発するLEDチップを接触しつつ覆うように透明樹脂が設けられ、当該透明樹脂の内部に黄色蛍光体が含有されている。すなわち、特許文献2に開示されている半導体発光装置は、LEDチップを直接的に覆うように波長変換部材が設けられている。しかしながら、このような構造を有する半導体発光装置においては、半導体発光装置の輝度のばらつき及び色ムラが大きかった。このような問題を解決するために、LEDチップから蛍光体を含有する樹脂(すなわち、波長変換部材)を離間して配置した構造を有する半導体発光装置の研究開発及び製品化が、近年においては盛んに行われている。このような構造を有する半導体発光装置は、例えば特許文献4に開示されている。
特開2007−95770号公報 特開2011−195710号公報 特開2007−122950号公報 特開2011−159813号公報
前述のように、LED発光装置では高い全光束が要求されている。また、白色LED発光装置では特に全光束が低下しやすいという問題がある。
本発明は、上記課題を解決するものであり、発光装置、特に白色LED発光装置においても十分な光束を確保できる反射部材を構成し得る樹脂組成物を提供することを課題とする。
また、LEDチップから離間して波長変換部材を設ける構造は、LEDチップを接触して覆うように波長変換部材を設ける構造と比較して、一般的に、反射部材の寸法が大きくなり、これによって反射部材により吸収される光の量が増加する。一般的に、LEDチップから波長変換部材を離間する場合には、LEDチップを波長変換部材で直接的に覆う場合と同一の発光効率を得るために、従来よりも高い耐候性及び耐熱性を有し、広い反射面積を有する反射部材が必要となる。従って、反射部材には、従来に比べて高い反射及び耐候性、耐熱性を有することが求められている。
本発明はこのような課題に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、照明
器具や発光装置に設けられた際に当該発光装置の発光効率を低下させることなく、光束の増大を図ることができる反射部材、及び当該反射部材を用いた発光装置、照明器具を提供することにある。
本発明者らは、上記課題を解決すべく検討を重ね、特定の酸化チタンを特定の範囲で保持するフッ素樹脂組成物を用いることとで、従来に比べて高い反射率を有し、変色が少なく、耐候性、耐熱性を有する反射部材を提供することができることを見出し、発明を完成させた。
本発明の第一の実施態様は、酸化チタンと該酸化チタンを保持するフッ素樹脂を含む樹脂組成物であって、該樹脂組成物に含まれる該酸化チタンの濃度が、5.0重量%以上であり、該酸化チタンが、シリコーンオイル化合物で表面処理されていることを特徴とする樹脂組成物である。
また、前記酸化チタンの粒径が、0.12μm以上、100μm以下であることが好ましく、前記酸化チタンがルチル型酸化チタンであることが好ましい。
また、前記シリコーンオイルが、メチルハイドロジェンポリシロキサン、及びジメチルポリシロキサンの群から選ばれる少なくとも1種であることが好ましい。
前記フッ素樹脂が、ETFEまたはFEPから選ばれる少なくとも1種を含有することが好ましい。
さらに、酸化チタン以外の無機フィラーを含有することが好ましい。
本発明の第二の実施態様は、上記第一の実施態様の樹脂組成物を成形してなる反射部材である。
前記反射部材のL値は、95.0以上であることが好ましい。
本発明の第三の実施態様は、上記第二の実施態様の反射部材を備えた発光装置である。
本発明の第四の実施態様は、上記第二の実施態様の反射部材を備えた照明器具である。
本願発明の樹脂組成物を用いることにより、耐熱性・耐候性に優れ、反射率が高く、変色のない反射部材を提供することができる。また、当該反射部材を用いることにより、大光束で、発光効率の高い発光装置、照明器具を提供することができる。
また、画像表示装置のバックライトから放射される光の反射部材等として使用することにより、発光効率が高く、省エネルギーで、輝度の高い画像表示装置を提供することができる。
本発明の実施態様に係る半導体発光装置の構成例を示す模式図である。 本発明の実施態様に係る半導体発光装置の構成例を示す模式図である。
<1.樹脂組成物>
本発明の第一の実施態様は、酸化チタンと該酸化チタンを保持するフッ素樹脂を含む樹脂組成物であって、該樹脂組成物に含まれる該酸化チタンの濃度が、5.0重量%以上であり、該酸化チタンが、シリコーンオイル化合物で表面処理されていることを特徴とする樹脂組成物に関する。
本発明の第一の実施態様に係る樹脂組成物は、該樹脂組成物を、面状構造を有する反射部材に成形した際の、該面状構造の少なくとも一部は、ハンターLab表色系において、
L値が90以上、好ましくは95以上であることを特徴とする樹脂組成物である。また、面状構造を有する反射部材に成形した際の、該面状構造の少なくとも一部は、b値が5.0以下、好ましくは4.0以下であることを特徴とする樹脂組成物である。
また、本発明の第一の実施態様に係る樹脂組成物は、該樹脂組成物を、面状構造を有する反射部材に成形した際の、該面状構造の少なくとも一部は、全光線透過率が1%以下、好ましくは0.2%以下であることを特徴とする樹脂組成物である。
<1−1.フッ素樹脂>
フッ素樹脂(フッ素含有樹脂)の具体例としては、ETFE(エチレン・テトラフルオロエチレン共重合体)、PTFE(ポリテトラフルオロエチレン)、FEP(四フッ化エチレン・六フッ化プロピレン共重合体)、PFA(ペルフルオロアルコキシフッ素樹脂)、PVDF(ポリフッ化ビニリデン)、PVF(ポリフッ化ビニル)、PCTFE(ポリクロロトリフルオロエチレン)、テトラフルオロエチレンとヘキサフルオロプロピレンとビニリデンフロライドの共重合体等が挙げられ、これらの中でも耐久性と成形性の観点からETFE、FEP、PFAが好ましく、ETFEが最も好ましい。ETFEとしては、エチレンとテトラフルオロエチレン以外に、少量の第三成分を含有するETFEを含有しても良い。
これらのフッ素樹脂は1種のみ使用してもよく、2種以上混合して使
用してもよい。また、他の樹脂を50重量%未満で混合して使用する事もできる。
また、フッ素樹脂の融点は150℃以上であることが好ましく、168℃以上であることがより好ましい。融点が150℃以上である場合には成形体の耐熱性が高くなる。一方融点は350℃以下であることが好ましく、320℃以下であることがさらに好ましく、300℃以下であることが最も好ましい。融点が350℃を超える樹脂では、結晶性樹脂であっても加工温度が高く、樹脂の着色や分解を伴い好ましくない。
<1−2.酸化チタン>
酸化チタンの具体例としては、塩酸法、硫酸法及びその他の製法により製造されたものを使用することができるが、白色度の観点から塩酸法で製造された酸化チタンが好ましい。また、結晶型は特に限定されないが、ルチル型酸化チタンは、反射率の観点から好ましく用いられる。これらの酸化チタンは、酸化チタン単独でもかまわないが、シリカ、アルミナ、シリカアルミナ、ジルコニア等の無機化合物で表面被覆されたものでもよい。これらの無機化合物の表面処理は1種でもよく、2種以上の成分で、単層もしくは多層であっても良い。
本実施態様において酸化チタンの添加量は、成形する前の樹脂組成物の合計重量を100重量%として、5.0重量%以上であり、好ましくは10重量%以上であり、さらに好ましくは15重量%以上である。酸化チタンの添加量の上限は特にないが、樹脂組成物に対して、通常、90重量%以下である。
また、反射部材の合計重量を100重量%として、通常、5.0重量%以上であり、好ましくは10重量%以上であり、さらに好ましくは15重量%以上である。また、通常90重量%以下含有する。
酸化チタンの添加量を増やすことにより反射部材の透過率を下げることができる。
酸化チタンの平均粒子径は、100μm以下であることが好ましく、0.12μm以上、30μm以下であることがより好ましく、0.15μm以上、10μm以下であることがさらに好ましく、0.18μm以上、1μm以下であることが、よりさらに好ましい。
酸化チタン粒子径が0.12μm未満もしくは100μm超過では、反射材の透過率が低下しにくい。
酸化チタンは、シリコーンオイル化合物で表面処理されているものを使用する。シリコーンオイルとしては、ジメチルシリコーン、メチルハドロジェンポリシロキサン、メチルフェニルポリシロキサン等が通常用いられるが、反射板としての明るさや色相の観点から、好ましくは、メチルハドロジェンポリシロキサンである。シリコーンオイルの粘度は、25℃の動粘度が1〜10000mm/Sが好ましく、5〜1000mm/Sであることがさらに好ましく、10〜100 mm/Sであることが最も好ましい。
シリコーンオイルは、酸化チタンに対して、重量比で、通常、0.01重量%から10重量%使用する。酸化チタンのシリコーン処理は、酸化チタンをあらかじめ、所定のシリコーンオイルに浸し混合加熱する等の処理をしてから、フッ素樹脂組と混練することもできるし、フッ素樹脂に酸化チタンを混練する際に、シリコーンオイルを添加することもできる。
<1−3.その他の添加物>
その他の添加剤として本実施形態に係る反射部材もしくは樹脂組成物には、樹脂に通常使用可能な添加剤を有効量使用することができる。具体的には、他の熱可塑性樹脂、結晶核剤、酸化防止剤、アンチブロッキング剤、紫外線吸収剤、光安定剤、可塑剤、熱安定剤、着色剤、難燃剤、帯電防止剤、防曇剤、表面ぬれ改善剤、焼却補助剤、滑剤、難燃剤、架橋剤、分散助剤や各種界面活性剤、スリップ剤、加水分解防止剤、中和剤、強化材、熱伝導材等が挙げられる。これらは1種を単独で用いてもよく、2種以上を混合して使用してもよい。
<1−3−1.その他の無機フィラー>
本発明においては、樹脂組成物の熱収縮性改良を目的として、樹脂組成物中に70重量%以下の他の無機フィラーを添加することが好ましい。添加量としては、5重量%以上60重量%以下が好ましく、10重量%以上50重量%以下が更に好ましい。
無機フィラーとしては、無色に近い色調であれば特に制限は無いが、具体例としては、二酸化ケイ素(シリカ)、ホワイトカーボン、溶融シリカ、タルク、フッ化カルシウムやフッ化マグネシウム等の金属フッ化物、酸化マグネシウム、酸化亜鉛、酸化チタン、酸化アルミニウム、酸化ジルコニウム、酸化ホウ素、窒化ホウ素、窒化アルミニウム、窒化珪素、炭酸カルシウム、炭酸バリウム、炭酸マグネシウム、水酸化アルミニウム、水酸化カルシウム、水酸化マグネシウム、水酸化アルミニウム、硫酸バリウム、珪酸カルシウム、珪酸マグネシウム、珪酸アルミニウム、珪酸アルミ化ナトリウム、珪酸亜鉛、硫化亜鉛、ガラス粒子、ガラス繊維、ガラスフレーク、ガラスビーズ、マイカ、ワラストナイト、ゼオライト、セピオライト、ベントナイト、モンモリロナイト、ハイドロタルサイト、カオリン、チタン酸カリウム、窒化珪素、窒化アルミ、窒化ホウ素、炭化珪素等の材料が挙げられる。これらの中で、シリカ、ガラス、炭酸カルシウム、フッ化カルシウムから選択される少なくとも1種を含むことが好ましい。
これらの無機フィラーは、シランカップリング剤、チタネートカップリング剤、メチルハイドロジェンポリシロキサン、シリコーンオイル、脂肪酸含有炭化水素化合物等の各種表面処理剤で処理されたものであってもよい。これらの中で特にメチルトリメトキシシラン、エチルトリメトキシシラン、オクチルトリメトキシシラン、ドデシルトリメトキシシランの様なアルキルトリメトキシシラン、動粘度が25℃で5〜1万mm2/sの範囲の
メチルハイドロジェンポリシロキサン、動粘度が25℃で5〜1万mm2/sのジメチル
シリコーンオイルやメチルフェニルシリコーンオイルが好ましく、25℃での動粘度が10〜1000mm2/sのメチルハイドロジェンポリシロキサンがさらに好ましい。本実
施形態では、予め上記表面処理剤で処理した透過率調整剤を使用してもよく、混練時に、混練機に表面処理剤を直接添加して、混練機内で表面処理を行った透過率調整剤を使用してもよい。
また、無機フィラーとしては、モース硬度が8未満であることが好ましく、7未満であることが更に好ましい。このような硬度の無機フィラーを用いることで、混練や成形時の反射部材の変色が抑えられる。
また、無機フィラーとしては、その長径Lと短径Dとの比L/Dが200以下であることが好ましく、球形であることが最も好ましい。このような範囲の無機フィラーを用いることで、反射材の混練や成形時の変色が抑えられ、また、流動性の低下を抑制することができる。
無機フィラーの平均粒子径は、100μm以下であることが好ましく、0.1μm以上、50μm以下であることがより好ましい。
<1−3−2.結晶核剤>
本発明の樹脂組成物には、結晶核剤を添加することが好ましい。結晶核剤の具体例としては、無機系核剤としては、タルク、カオリン、モンモリロナイト、合成マイカ、クレー、ゼオライト、シリカ、グラファイト、カーボンブラック、酸化亜鉛、酸化マグネシウム、酸化チタン、硫化カルシウム、窒化ホウ素、炭酸カルシウム、硫酸バリウム、酸化アルミニウム、酸化ネオジウムおよびフェニルホスホネートの金属塩などを挙げることができる。また、これらの無機系核剤は、組成物中での分散性を高めるために、有機物で修飾されていてもよい。
一方、有機系核剤としては、安息香酸ナトリウム、安息香酸カリウム、安息香酸リチウム、安息香酸カルシウム、安息香酸マグネシウム、安息香酸バリウム、テレフタル酸リチウム、テレフタル酸ナトリウム、テレフタル酸カリウム、シュウ酸カルシウム、ラウリン酸ナトリウム、ラウリン酸カリウム、ミリスチン酸ナトリウム、ミリスチン酸カリウム、ミリスチン酸カルシウム、オクタコサン酸ナトリウム、オクタコサン酸カルシウム、ステアリン酸ナトリウム、ステアリン酸カリウム、ステアリン酸リチウム、ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸バリウム、モンタン酸ナトリウム、モンタン酸カルシウム、トルイル酸ナトリウム、サリチル酸ナトリウム、サリチル酸カリウム、サリチル酸亜鉛、アルミニウムジベンゾエート、カリウムジベンゾエート、リチウムジベンゾエート、ナトリウムβ−ナフタレート、ナトリウムシクロヘキサンカルボキシレートなどの有機カルボン酸金属塩;p−トルエンスルホン酸ナトリウム、スルホイソフタル酸ナトリウムなどの有機スルホン酸塩;ステアリン酸アミド、エチレンビスラウリン酸アミド、パルチミン酸アミド、ヒドロキシステアリン酸アミド、エルカ酸アミド、トリメシン酸トリス(t−ブチルアミド)等のカルボン酸アミド;低密度ポリエチレン、高密度ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリイソプロピレン、ポリブテン、ポリ−4−メチルペンテン、ポリビニルシクロアルカン、ポリビニルトリアルキルシラン、高融点ポリ乳酸等のポリマー;エチレン−アクリル酸またはメタクリル酸コポリマーのナトリウム塩、スチレン−無水マレイン酸コポリマーのナトリウム塩などのカルボキシル基を有する重合体のナトリウム塩またはカリウム塩(いわゆるアイオノマー);ベンジリデンソルビトールおよびその誘導体、ナトリウム−2,2’−メチレンビス(4,6−ジ−t−ブチルフェニル)フォスフェート等のリン化合物金属塩;および2,2−メチルビス(4,6−ジ−t−ブチルフェニル)ナトリウム;ポリエチレンワックスなどを挙げることができる。
核剤の平均粒径は、本発明の効果を著しく損なわない範囲で任意である。通常50μm以下、好ましくは10μm以下であることが望ましい。核剤の好ましい配合量は、樹脂組成物中、通常0.01重量%以上、5重量%以下である。
<2.反射部材>
第二の実施態様に係る反射部材は、第一の実施態様に係る樹脂組成物を成形することによりなる。
<2−1.L値、b値>
第二の実施態様に係る反射部材のハンター表色系のL値は、90以上であることが好ましく、95以上であることがさらに好ましい。これにより、発光素子、又は発光装置から放射される光を効率よく反射することができ、発光効率の高い、発光装置、又は、照明器具を提供することができる。
第二の実施態様に係る反射部材のb値は、4.0以下であることが好ましく、3.0以下であることがさらに好ましく、2.5以下であることがより好ましい。これにより、発光素子、又は発光装置から放射される光を効率よく反射することができ、発光効率の高い、発光装置、又は、照明器具を提供することができる。
<2−2.反射部材の製造方法>
第二の実施態様に係る反射部材を製造する方法は、樹脂と酸化チタンを混練する工程、及び該工程により得られた混合物を成形する工程を含む。これらの工程はいずれも、特段限定されず、定法に従い製造すればよい。
前記混練工程により得られた樹脂組成物を成形する工程については、前記混練後、プレス成形や射出成形、中空成形、シート成形、フィルム成形、圧縮成形、アイソスタティック成形、トランスファー成形、回転成形、などの方法により成形することができる。これらの中で、発光装置や照明装置への適用性を考慮すると成形可能な反射部材の形状自由度の観点から射出成形もしくはシート成形によることが好ましい。
成形体は、白色LED発光装置中の反射面となる面状構造を有する形状であればどのような形状であってもよい。このとき反射部材は、保持部材を有することなく、単体でその形態を保持できる態様でもよい。ただし、そのためには反射部材はある程度の厚みが必要である。その場合における反射部材の厚みは、0.1mm以上、5mm以下であることが好ましく、0.3mm以上、2mm以下がより好ましい。
また、本発明の反射部材は、酸化チタンと、該酸化チタンを保持するフッ素樹脂とを含む、面状構造を有するものであって、該面状構造の少なくとも一部の全光線透過率が1.0%以下、好ましくは0.5%以下、より好ましくは0.1%以下であれば単層構造であっても、2層以上の多層積層構造であってもよい。
また、表面は、鏡面であってもシボ等の微細構造があっていてもよい。
<3.発光装置>
本発明の第三の実施態様は、半導体発光素子等の光源、および第二の実施態様に係る反射部材を備える発光装置である。
本実施形態に係る発光装置は、少なくとも青色半導体発光素子と波長変換部材、半導体発光素子及び/又は波長変換部材から放出される光を反射する反射部材である本発明の第二の実施態様に係る反射部材を含有するものである。青色半導体発光素子と波長変換部材とは密着していても、離間していてもよく、その間に透明樹脂を備えていてもよく、空間を有していてもよい。図1に模式図として示す様に発光素子と該波長変換部材との間に空間を有する構造であることが好ましい。
以下、その構成を図1及び図2を用いて説明する。
図1は、本発明の第三の実施形態に係る発光装置の模式図である。
発光装置10は、その構成部材として、少なくとも青色半導体発光素子1と波長変換部材3を有する。青色半導体発光素子1は、波長変換部材3に含有される蛍光体を励起するための励起光を発する。
青色半導体発光素子1は、通常ピーク波長が425nm〜475nmの励起光を発し、
好ましくはピーク波長が430nm〜470nmの励起光を発する。青色半導体発光素子1の数は、装置が必要とする励起光の強さにより適宜設定することが可能である。
一方青色半導体発光素子1の代わりに、紫色半導体発光素子を用いることができる。紫色半導体発光素子は、通常ピーク波長が390nm〜425nmの励起光を発し、好ましくはピーク波長が395〜415nmの励起光を発する。
青色半導体発光素子1は、配線基板2のチップ実装面2aに実装され、反射部材5は、配線基板上に配置される。配線基板2には、これら青色半導体発光素子1に電極を供給するための配線パターン(図示せず)が形成され、電気回路を構成する。図1中、配線基板2に波長変換部材3が載っているように表示されているがこの限りではなく、配線基板2と波長変換部材3が他の部材を介して配置されていてもよい。
例えば図2では、配線基板2と波長変換部材3が、枠体4を介して配置される。枠体4は、光に指向性を持たせるために、テーパ状になっていてもよい。また、枠体4の上の反射部材が配置されているが、枠体4は反射部材5であってもよい。
発光装置10の発光効率を向上させる観点から、配線基板2は、電気絶縁性に優れて良好な放熱性を有し、かつ、反射率が高いことが好ましいが、配線基板2のチップ実装面上で青色半導体発光素子1の存在しない面上、もしくは配線基板2と波長変換部材3を接続する他の部材の内面の少なくとも一部に反射率の高い第二の実施態様に係る反射部材が設けられている。
このような配線基板に用いる反射部材、又は、配線基板の一部を覆う反射部材としては、全光線透過率が1%以下であって、L値が90%以上であることが好ましく、L値が90%以上の部位の面積が配線基板の面積の50%以上であることがより好ましく、70%以上であることが更に好ましく、80%以上であることが特に好ましく、さらには、L値が95%以上の部位を有することが好ましく、L値が95%以上の部位の面積が配線基板の面積の50%以上であることがより好ましく、70%以上であることが更に好ましく、80%以上であることが特に好ましい。なお、L値は、後述する測色色差計を使用して、標準白板を試料押さえとして使用して測定する、反射のL値を意味する。
同様に、枠体を使用する場合は、枠体に用いる反射板のL値、又は、枠体の一部を覆う反射部材のL値としては、90%以上であることが好ましく、反射率が90%以上の部位の面積が、枠体及び配線基板の面積の50%以上であることがより好ましく、70%以上であることが更に好ましく、80%以上であることが特に好ましい。さらには、そのL値が95%以上の部位を有することが好ましく、反射率が95%以上の部位の面積が枠体及び配線基板の面積の50%以上であることがより好ましく、70%以上であることが更に好ましく、80%以上であることが特に好ましい。なお、L値は、後述する測色色差計を使用して、標準白板を試料押さえとして使用して測定する、反射のL値を意味する。
波長変換部材3は、青色半導体発光素子1が発する入射光の一部を波長変換し、入射光とは異なる波長の出射光を放射する。波長変換部材3は、樹脂と蛍光体を含有する。蛍光体(図示せず)の種類は特段限定されず、発光装置が白色発光装置であれば、半導体発光素子の励起光の種類に合わせて、白色光を発するように蛍光体の種類を適宜調整すればよい。
半導体発光素子が青色半導体発光素子である場合、黄色蛍光体を用いるか、緑色蛍光体及び赤色蛍光体を用いることで、白色光を発する発光装置とすることができる。
半導体発光素子が紫色半導体発光素子である場合、青色蛍光体、緑色蛍光体及び赤色蛍光体を用いることで、白色光を発する発光装置とすることができる。
また、波長変換部材3は、青色半導体発光素子1との間に距離を有することが好ましい
。波長変換部材3と青色半導体発光素子1との間は、空間であってもよく、透明樹脂が備えられていてもよい。このように、波長変換部材3と青色半導体発光素子1との間に距離を有する態様により、青色半導体発光素子1が発する熱によって波長変換部材3及び波長変換部材に含まれる蛍光体の劣化を抑制することができる。青色半導体発光素子1と波長変換部材3との間の距離は、10μm以上が好ましく、100μm以上がさらに好ましく、1.0mm以上が特に好ましい、一方1.0m以下が好ましく、500mm以下がさらに好ましく、100mm以下が特に好ましい。
本発明の第三の実施態様に係る発光装置は、白色光を放射する発光装置であることが好ましい。白色光を放射する発光装置は、発光装置から放射される光が、光色の黒体輻射軌跡からの偏差duvが−0.0200〜0.0200であり、かつ色温度が1800K以上、30000K以下であることが好ましい。
第三の実施態様に係る発光装置は、反射板による高反射率のため、高い光束を達成することができる。このように白色光を出射する発光装置は、照明器具に好適に備えられる。
<4.照明器具>
本発明の第四の実施態様は、発光素子又は発光装置、及び、第二の実施態様の反射部材を備える照明器具である。
発光装置からは、高い全光束が出射されており、また、全光束が低下しやすい低色温度の白色光を出射する発光装置であっても高い全光束が達成されるため、全光束の高い照明器具を得ることが出来る。反射部材としては、発光素子及び/又は波長変換部材から放出される光を反射するように配置されていれば、照明器具として配置されても、発光装置中に組み込まれていても構わない。
以下、実施例により本発明を詳細に説明するが、本発明は以下の実施態様にのみ限られないことはいうまでもない。
<原料>
以下に示すフッ素樹脂、酸化チタン、無機フィラーを準備した。
(フッ素樹脂)
フッ素樹脂1: 旭硝子(株)製 Fluon ETFE C−88AXP 曲げ弾性率:880MPa 融点:150℃以上、320℃以下
フッ素樹脂2: ダイキン工業(株)製 ネオフロン ETFE EP610 曲
げ弾性率:840MPa 融点:150℃以上、320℃以下
フッ素樹脂3: 旭硝子(株)製 Fluon LM−ETFE LM730AP
曲げ弾性率:650MPa 融点:150℃以上、320℃以下
フッ素樹脂4: ダイキン工業(株)製 ネオフロンFEP NP101 曲げ弾
性率:490MPa 融点:150℃以上、320℃以下
(酸化チタン)
酸化チタン1: 石原産業(株)製 酸化チタン CR60 平均粒径=0.21
μm L/D<5
酸化チタン2: 石原産業(株)製 酸化チタン CR60 に東レ・ダウコーニ
ング(株)製 シリコーンオイル SH1107を2重量%処理
酸化チタン3: 石原産業(株)製 酸化チタン CR60 に東レ・ダウコーニ
ング(株)製 シリコーンオイル SH1107を3重量%処理
酸化チタン4: 石原産業(株)製 酸化チタン CR60 に信越化学(株)製
ジメチルシリコーンオイル KF96−100 を3重量%処理
酸化チタン5: 石原産業(株)製 酸化チタン CR60 に信越化学(株)製
フェニルメチルシリコーンオイル KH54 を3重量%処理
酸化チタン6: 石原産業(株)製 酸化チタン CR60 にエチルトリメトキ
シシランを2重量%処理
酸化チタン7: 堺化学(株)製 酸化チタン FTR700
(無機フィラー)
無機フィラー1:電気化学工業(株)製 溶融シリカ FB20D 平均粒径=20μm
L/D<5 モース硬度:6〜7
<実施例1〜7、比較例1〜5>
表1の配合組成で(株)東洋精機製作所製ラボプラストミルにて300℃、回転数60rpmで3分間混練をおこなった後、300℃でプレス成形を行い、0.5〜1mm厚のシートを成形した。
得られた反射部材は、厚みが1mmであり、35mmΦ以上、45mmΦ以下の円板の形状であった。得られた反射部材について、以下に示す方法で全光線透過率測定、光学特性測定を実施した。以下に示す方法で反射部材の評価を行なった。
<全光線透過率測定>
日本電色工業(株)製 濁度計 NDH2000を使用して、JISk7361に準拠
して測定を行った。
<色差測定>
日本電色工業(株)製 測色色差計 ZE−2000を使用して、標準白板を試料押さ
えとして使用して反射のL、a、bを測定した
Figure 2014185294
上記実施例より、表面処理を施した酸化チタンを所定量使用することにより、反射部材が変色することなく、高い反射率の耐熱性、耐候性を有するフッ素樹脂を含む反射部材が得られることがわかる。
10 発光装置(照明装置)
1 半導体発光素子
2 配線基板
2a チップ実装面
3 波長変換部材
4 枠体
5 反射部材

Claims (10)

  1. 酸化チタンと該酸化チタンを保持するフッ素樹脂を含む樹脂組成物であって、
    該樹脂組成物に含まれる該酸化チタンの濃度が、5.0重量%以上であり、
    該酸化チタンが、シリコーンオイル化合物で表面処理されていることを特徴とする樹脂組成物。
  2. 前記酸化チタンの粒径が、0.12μm以上、100μm以下である請求項1に記載の樹脂組成物。
  3. 前記酸化チタンがルチル型酸化チタンである請求項1又は2に記載の樹脂組成物。
  4. 前記シリコーンオイルが、メチルハイドロジェンポリシロキサン、及びジメチルポリシロキサンの群から選ばれる少なくとも1種である請求項1〜3のいずれか1項に記載の樹脂組成物。
  5. 前記フッ素樹脂が、ETFEまたはFEPから選ばれる少なくとも1種を含有する請求項1〜4のいずれか1項に記載の樹脂組成物。
  6. さらに、酸化チタン以外の無機フィラーを含有する請求項1〜5のいずれか1項に記載の樹脂組成物。
  7. 請求項1〜6のいずれか1項に記載の樹脂組成物を成形してなる反射部材。
  8. 前記反射部材のL値が95.0以上である請求項7に記載の反射部材。
  9. 請求項7又は8に記載の反射部材を備えた発光装置。
  10. 請求項7又は8に記載の反射部材を備えた照明器具。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2020230714A1 (ja) * 2019-05-16 2020-11-19 住友化学株式会社 樹脂組成物、および紫外線発光装置
WO2023238797A1 (ja) * 2022-06-08 2023-12-14 Agc株式会社 組成物

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