JP2014183879A - 連発式の臓器固定具 - Google Patents

連発式の臓器固定具 Download PDF

Info

Publication number
JP2014183879A
JP2014183879A JP2013059321A JP2013059321A JP2014183879A JP 2014183879 A JP2014183879 A JP 2014183879A JP 2013059321 A JP2013059321 A JP 2013059321A JP 2013059321 A JP2013059321 A JP 2013059321A JP 2014183879 A JP2014183879 A JP 2014183879A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
locking portion
suture
thread
locking
puncture needle
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2013059321A
Other languages
English (en)
Other versions
JP6160153B2 (ja
Inventor
Kazuki Okada
和樹 岡田
Seiki Arikawa
清貴 有川
Yasumasa Koshiro
康雅 小城
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sumitomo Bakelite Co Ltd
Original Assignee
Sumitomo Bakelite Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Priority to JP2013059321A priority Critical patent/JP6160153B2/ja
Application filed by Sumitomo Bakelite Co Ltd filed Critical Sumitomo Bakelite Co Ltd
Priority to CN201480009490.XA priority patent/CN105007831B/zh
Priority to PCT/JP2014/054062 priority patent/WO2014129554A1/ja
Priority to EP14754190.8A priority patent/EP2959837B1/en
Priority to US14/764,429 priority patent/US10342527B2/en
Priority to KR1020157021915A priority patent/KR101793801B1/ko
Priority to TW103105937A priority patent/TWI586308B/zh
Publication of JP2014183879A publication Critical patent/JP2014183879A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6160153B2 publication Critical patent/JP6160153B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Surgical Instruments (AREA)

Abstract

【課題】本発明は、連発式のメリットを有し、かつ穿刺針を細径化することができるため低侵襲の臓器固定具が実現できる。
【解決手段】棒状の係止部21cと、この係止部21cに端部が連結された縫合糸22cと、からなる縫合具20cと、複数個の係止部を先基端方向に並べて収納する穿刺針30と、を有する連発式の臓器固定具100である。操作部本体の操作によって複数個の係止部が穿刺針30から一個ずつ押し出される。臓器固定具100は、先端側に収納された縫合具の縫合糸22,22a,22bを穿刺針30の内部で挿通するための糸通路23a〜23dが、基端側に収納された他の縫合具20cの係止部21cに形成されていることを特徴とする。
【選択図】図1

Description

この発明は、主として胃瘻造設術(PEG:percutaneous endoscopic gastrostomy)に用いられる臓器固定具であって、縫合具が複数個収納され、操作部本体の操作によって一個ずつ押し出される連発式のものである。
以前の胃瘻造設術では、2本の穿刺針を体表から胃壁まで穿刺し、穿刺針の一方から縫合糸を挿入し、これを他方から挿入したループ体で引っ掛けて縫合糸を捕捉し、ループさせていた。ループ状になった縫合糸を引き上げることで胃が吊り上げられ、さらに縫合糸同士を互いに縛ることで体壁と胃壁とが固定される。その後、ガイドワイヤやダイレータを体表から深く穿刺して体壁と胃壁に貫通孔を大きく形成し、そこに留置カテーテルを留置して胃瘻を造設する。
一般的な胃瘻造設術においては、体壁と胃壁とは、胃瘻造設予定部を取り囲むように少なくとも3箇所(場合により4箇所)で固定する必要がある。胃瘻の造設後は、縫合糸は切断して抜糸される。
この方式だと、各固定箇所に2本の穿刺針を穿刺する必要があるため高侵襲であり、また医師の技量によっては胃の中で縫合糸をループ体で捕捉することが難しい場合があった。
これに対し、特許文献1の器具(先行技術)によれば、その図11等に示すように、1本の穿刺針のみで胃壁を体壁に固定できるため、低侵襲かつ容易な手技が可能になった。この手技によれば、2本の縫合糸を結ぶのではなく、棒状の係止部の中央に縫合糸が係合したT字状の縫合具を胃内に挿入して胃壁を吊り上げることで、1本の穿刺針で手技可能であり、かつ縫合糸をループさせる必要がなくなった。
特許文献1の器具は、穿刺針の内部に複数個の縫合具が装備されて個別に押し出すことが可能な形態(以下、連発式という)である。具体的には、4個の縫合具が穿刺針に収容されている。このため、1回の手技において3〜4箇所で胃壁を体壁に固定するにあたり、1個の器具でこれを実現することができる。このため、器具を廃棄、開封、持ち替えるなどの交換作業が不要になるため簡便である。
特許文献1の縫合具では、係止部に1本の縫合糸が係合している。かかる縫合具を体表に固定するにあたっては、その縫合糸を他の縫合具の縫合糸と体表で互いに結びつける。
特許文献2には、同じくT字状の縫合具を用いた臓器固定具が記載されている。この器具は、棒状の係止部(ロッド)に対して、ループさせた1本の縫合糸を係合させた縫合具を用いる。この臓器固定具は、穿刺針の内部に一個の縫合具のみが装備される形態(以下、単発式という)である。縫合糸にはパッド状のクッション材が装着されている。クッション材を体表に押し当て、また縫合糸のループを切って2本紐の状態にしたうえで、互いに交絡させてクッション材に縛り付ける。これにより、3〜4箇所の固定箇所において、個別の縫合具ごとに体表に固定することが可能である。
特開2006−296914号公報 特開2010−154883号公報
特許文献1の臓器固定具は、4本の縫合糸のすべてが穿刺針の内部に挿通されているため、縫合糸同士が絡まりやすいという課題がある。縫合糸が絡まると、先端の係止部を穿刺針から押し出して穿刺針を体壁から抜去しようとしたときに、他の係止部まで引き出されてしまう虞がある。
また、特許文献1の臓器固定具は、穿刺針が太く高侵襲であるという課題がある。すなわち、特許文献1の臓器固定具は、穿刺針の内部に4本の縫合具を収容すると、最上段、すなわち押出装置側の穿刺針の内部に通る係止部の周囲には4本の縫合糸が分散して配置されることとなる。このため、穿刺針の内径は少なくとも、係止部の外径に加えて、その両側に2本分の縫合糸の太さを合計しただけの寸法が必要である。このため、特許文献1の臓器固定具は、1本の縫合具のみを収納した単発式のものと比較し、穿刺針の外径が太くなる。
したがって、特許文献1の器具は、連発式であることによる手技上のメリットはあるものの、縫合糸が絡まって操作困難になるリスクと、穿刺針が太く高侵襲であるという課題がある。
また、特許文献2の臓器固定具は、単発式であるため、胃壁と体壁との1点の固定ごとに1個の器具が必要であり、器具の交換が煩雑であるとともにコストが高いという課題がある。
本発明は上記課題に鑑みてなされたものであり、器具を廃棄、開封、持ち替えるなどの交換作業が低減されて簡便であるという連発式のメリットを有し、かつ従来の連発式の臓器固定具よりも縫合糸の絡まりを抑制して動作の安定性を向上するとともに穿刺針を細径化して低侵襲を実現しうる臓器固定具を提供するものである。
本発明によれば、棒状の係止部と、上記係止部に端部が連結された縫合糸と、からなる縫合具と、複数個の上記係止部を先基端方向に並べて収納する穿刺針と、を有し、操作部本体の操作によって上記複数個の係止部が上記穿刺針から一個ずつ押し出される連発式の臓器固定具であって、先端側に収納された上記縫合具の縫合糸を上記穿刺針の内部で挿通するための糸通路が、基端側に収納された他の上記縫合具の上記係止部に形成されていることを特徴とする連発式の臓器固定具が提供される。
上記発明によれば、係止部に形成された糸通路を通じて穿刺針の内部に縫合糸を挿通することができる。これにより、連発式のメリットを有しつつ、穿刺針を細径化することができるため低侵襲の臓器固定具が実現できる。
本発明の第一実施形態の穿刺針を示す断面図である。 第一実施形態の穿刺針を示す一部断面図である。 第一実施形態の臓器固定具を示す概略斜視図である。 第一実施形態の臓器固定具を示す一部側面図である。 第一実施形態の臓器固定具の内部機構を示す一部透視図である。 第一実施形態の操作部を示す側面図である。 第一実施形態の操作部を示す他の側面図である。 第一実施形態の操作部の係合爪を押し込んだ状態を示す側面図である。 第一実施形態の臓器固定具を腹部に穿刺した状態を示す断面図である。 第一実施形態の臓器固定具の操作部を下降した状態を示す断面図である。 第一実施形態の係止部が胃壁の内部に係合した状態を示す断面図である。 第一実施形態の変形例の穿刺針を示す断面図である。 本発明の第二実施形態の係止部を示す平面図である。 第二実施形態の縫合具を示す断面図である。 本発明の第三実施形態の縫合具を示す一部断面図である。 第三実施形態の縫合具を示す一部斜視図である。 第三実施形態の縫合具を示す断面図である。 本発明の第四実施形態の縫合具を示す一部断面図である。 第四実施形態の係止部を示す斜視図である。 本発明の第五実施形態の縫合具を示す一部斜視図である。 本発明の第六実施形態の係止部を示す一部斜視図である。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。図中、同様の構成要素には同様の符号を付し、重複する説明を省略する場合がある。
<第一実施形態>
図1は、本発明の第一実施形態の穿刺針を示す。図1は図2のA−A線に沿う断面図である。図2は穿刺針を示す一部断面図である。図3は臓器固定具を示す概略斜視図、図4は臓器固定具を示す一部側面図、図5は臓器固定具の内部機構を示す一部透視図、図6は操作部を示す側面図、図7は操作部を示す他の側面図、図8は操作部の係合爪を押し込んだ状態を示す側面図である。図9は臓器固定具を腹部に穿刺した状態を示す断面図、図10は臓器固定具の操作部を下降した状態を示す断面図、図11は係止部が胃壁の内部に係合した状態を示す断面図である。
臓器固定具100は、図1〜図3に示すように、縫合具20,20a〜20cと、穿刺針30と、操作部本体63を有する押出装置40と、を備える。
縫合具20,20a〜20cは、図1および図2に示すように、棒状の係止部21,21a〜21cと、係止部21,21a〜21cに端部が連結された縫合糸22,22a〜22cと、からなる。
穿刺針30は、複数個、本実施形態においてはたとえば4個の係止部21,21a〜21cを先基端方向に並べて収納するものである。
本実施形態の連発式の臓器固定具100が備える押出装置40は、操作部本体63の操作によって複数個(たとえば2個)の係止部21,21aを穿刺針30から一個ずつ押し出すものである。
図2に示すように、先端側に収納された縫合具20,20a,20bの縫合糸22,22a,22bを穿刺針30の内部で挿通するための糸通路23a〜23dが、基端側に収納された他の縫合具20a〜20cの係止部21a〜21cに形成されている。
次に、本実施形態の縫合具20,20a〜20cについて詳細に説明する。
縫合具20,20a〜20cは、図2に示すように、臓器固定具100に複数本、たとえば4本装填され、連発式で使用される。
縫合具20,20a〜20cは、穿刺針30の針先31側から順に一段目の縫合具20と、二段目の縫合具20aと、三段目の縫合具20bと、四段目の縫合具20cと、からなる。
次に、本実施形態の係止部21,21a〜21cは、ステンレス鋼などの金属製の棒状、たとえば円柱形である。
係止部21,21a〜21c、すなわち四段目の縫合具20cの係止部21cの周囲には、図1に示すように、糸通路23a〜23dが形成されている。
次に、本実施形態の糸通路23a〜23dは、図1に示すように、係止部21cの押出方向に沿って、当該係止部21cの周面に溝状に形成されている。
すなわち、糸通路23a〜23dは、係止部21cの周面から、係止部21cの軸心に向かって凹んだ、断面が半円形の溝状に削成されている。
なお、図2において四段目に位置する係止部21cを例にあげて説明したが、他の一段目から三段目にそれぞれ位置する係止部21,21a、21bにも同様の構造を備える。
図1に示す本実施形態の糸通路23a〜23dの幅寸法は、縫合糸22,22a〜22cの直径以上である。糸通路23a〜23dの幅寸法とは、穿刺針30の収納部32の周方向にみた糸通路23a〜23dの寸法である。糸通路23a〜23dの深さも、同様に、縫合糸22,22a〜22cの直径以上とすることができる。糸通路23a〜23dの深さとは、穿刺針30の収納部32の径方向にみた糸通路23a〜23dの寸法である。
糸通路23a〜23dの深さを、縫合糸22,22a〜22cの直径以上とすると、係止部21cの周囲からの縫合糸22,22a〜22cの突出をなくし、縫合糸22,22a〜22cを糸通路23a〜23dの内部に収容することができる。収納部32の内径と、係止部21cのうち糸通路23a〜23dを除く部位の直径と、の差分(空隙寸法)は、縫合糸22,22a〜22cの2本分の直径よりも小さく、好ましくは縫合糸22,22a〜22cの1本分の直径よりも小さい。このため、係止部21,21a〜21cを順に押し出す際に、縫合糸22,22a〜22cが糸通路23a〜23dから脱落せず、互いに絡まることがない。
これに対し、糸通路23a〜23dの深さを、縫合糸22,22a〜22cの直径未満、すなわち浅くすると、係止部21cの周囲からの縫合糸22,22a〜22cの一部が突出する。このため、糸通路23a〜23dの深さが深いことが好ましいが、それより浅くても穿刺針30を細径化に貢献する(図12に示す変形例を参照)。たとえば縫合糸の本数を4本とし、係止部21の周囲に90度間隔で4個の糸通路23a〜23dを分散形成する場合において、各糸通路(23a〜23d)の深さを、縫合糸22,22a〜22cの直径の1/2に設定することができる。この場合、各縫合糸22,22a〜22cは直径の1/2(半径)だけ糸通路23a〜23dから突出することになる。縫合糸22,22a〜22cの全部を包含する外接円の直径は、係止部21の直径に加えて、縫合糸22,22a〜22cの一本分の直径を合せただけの小径に抑制することができる。このため、穿刺針30を細径化して低侵襲の臓器固定具100が実現する。
図12は、変形例にかかる穿刺針30を示す断面図である。糸通路23a〜23dの幅寸法および深さを縫合糸22,22a〜22cの直径未満としてもよい。この変形例においては、縫合糸22,22a〜22cの内径側の一部のみが糸通路23a〜23dに収容されており、縫合糸22,22a〜22cの外径側は係止部21cよりも外側に位置している。糸通路23a〜23dの凹形状は、縫合糸22,22a〜22cの外周面に沿う円弧状である。
収納部32の内径と、対向する糸通路23aおよび23cの最深部同士を通る係止部21cの直径と、の差分は、縫合糸22および22bの直径の合計よりも僅かに大きい。また、収納部32の内径と、係止部21cのうち糸通路23a〜23dを除く部位の直径と、の差分は、縫合糸22および22bの直径の合計よりも小さい。
同様に、収納部32の内径と、対向する糸通路23bおよび23dの最深部同士を通る係止部21cの直径と、の差分は、縫合糸22aおよび22cの直径の合計よりも僅かに大きい。また、収納部32の内径と、係止部21cのうち糸通路23a〜23dを除く部位の直径と、の差分は、縫合糸22aおよび22cの直径の合計よりも小さい。
係止部21、21a、21bに関しても同様である。
これにより、本変形例の臓器固定具100に関しても、係止部21,21a〜21cを順に押し出す際に、縫合糸22,22a〜22cは糸通路23a〜23dにそれぞれ係合した状態から脱落することがなく、互いに絡まることがない。
次に、本実施形態の糸通路23a〜23dが、図1に示すように、複数個、たとえば4個形成されている。4個の糸通路23a〜23dは、互いに離間するように穿刺針30の内部に分散形成されている。本実施形態の4個の糸通路23a〜23dは、係止部21(係止部21c)の周囲に等間隔で分散配置されている。
なお、ここでは四段目に位置する係止部21c(図2を参照)を例にあげて説明したが、他の一段目から三段目にそれぞれ位置する係止部21,21a、21bも同様の構造を備えている。
穿刺針30の針先31側から順に一段目の係止部21は、図示しないが、自身の縫合糸22が通る1個の糸通路があれば足りるが、糸通路を2個以上設けてもよい。
二段目の係止部21aは、図示しないが、自身の縫合糸22aが通る1個の糸通路に加え、一段目の縫合糸22が通る計2個の糸通路があれば足りるが、糸通路を3個以上設けてもよい。
三段目の係止部21bは、図示しないが、自身の縫合糸22bが通る1個の糸通路に加え、一段目、二段目の縫合糸22,22aが通る計3個の糸通路があれば足りるが、糸通路を4個以上設けてもよい。
四段目の係止部21cは、図1に示すように、自身の縫合糸22cが通る1個の糸通路23cに加え、一段目〜三段目の縫合糸22,22a,22bが通る計4個の糸通路23a〜23dがあれば足りるが、糸通路を5個以上設けてもよい。
次に、本実施形態の糸通路23a〜23dは、3個以上、たとえば4個形成されている。4個の糸通路23a〜23dは、穿刺針30の内部に均等に分散形成されている。すなわち、4個の糸通路23a〜23dは、90度間隔で形成されている。
なお、図2において四段目に位置する係止部21cを例にあげて説明したが、他の一段目から三段目にそれぞれ位置する係止部21,21a、21bにも同様の構造を備える。
本実施形態の臓器固定具100においては、すべての縫合糸22,22a〜22cの本数(4本)と同数の糸通路23a〜23dが、係止部21,21a〜21cにそれぞれ形成されている。これにより、係止部21,21a〜21cを互いに同一の形状とすることができ部品点数の削減に資する。
本実施形態の縫合糸22,22a〜22cは、ナイロンなどの樹脂製である。縫合糸22,22a〜22cは、係止部21,21a〜21cに対して1本ずつ設けられている。縫合糸22,22a〜22cの一端部は係止部21,21a〜21cの長さの途中、たとえば中央に熱融着または接着固定されている。縫合糸22,22a〜22cの他端部は臓器固定具100の外部に導き出されている。
穿刺針30は、ステンレス鋼などの金属製の円筒からなる注射針である。穿刺針30の内部の収納部32には、図2に示すように、係止部21,21a〜21cが挿通自在に収納されている。収納部32は、中空であり、その全長が係止部21,21a〜21cの4個分の長さ以上に設定されている。すなわち、収納部32は、穿刺針30の軸心方向に沿って、係止部21,21a〜21cを複数個、たとえば4個収納できるものである。
収納部32は、一端部が針先31にて開放され、他端部が押出装置40に連通されている。収納部32の直径、すなわち穿刺針30の内径は、図1に示すように、係止部21,21a〜21cの直径よりも僅かに大きい。
次に、本実施形態の押出装置40について詳細に説明する。
押出装置40は、連発式の動作を行うためのものである。ここでは便宜上、2本の縫合具20,20aを装填して順に送り出すものを例にあげて説明する。
押出装置40は、図3から図8に示すように、大別すると、筒部50と、操作部60と、把持部70と、ロック装置80と、からなる。
筒部50は、合成樹脂製の円筒であって、図3から図5に示すように、穿刺針30が固定されるものである。筒部50は、両端部が開口し、その開口一端部に、針先31とは反対側の穿刺針30の基端部が固定され、当該穿刺針30の収納部32に連通し、開口他端部からは内部に操作部60が挿入される。筒部50には、図5に示すように、内外に貫通する糸出用孔51が設けられている。糸出用孔51は、図示しないが、係止部21,21aの糸通路23a〜23dを通って、穿刺針30の収納部32内から筒部50の内部に導き出された2本の縫合糸22,22aが通る。
操作部60は、筒部50の内部を通って穿刺針30の収納部32内に収納された係止部21,21aを、穿刺針30の針先31から押し出すものである。操作部60は、図3から図8に示すように、大別すると、押出棒61と、押圧部62と、操作部本体63と、からなる。
押出棒61は、ステンレス鋼などの金属製の芯棒である。図5および図9に示すように、押出棒61は筒部50の内部から穿刺針30の収納部32内に挿入され、収納部32内をスライドすることで、収納部32内に収納された係止部21,21aを針先31から押し出す。すなわち、収納部32内には、針先31から順に、一段目の係止部21と、次段に位置する二段目の係止部21aが順に収納されていることから、押出棒61は、二段目の係止部21aに当接する。押出棒61が針先31側に進むと、当該押出棒61に押されて、二段目の係止部21aが針先31側に進む。このため、二段目の係止部21aに押されて、一段目の係止部21も針先31側に進む。
押圧部62は、合成樹脂製の円筒である。図5に示すように、押圧部62の一端部に押出棒61が固定されている。押圧部62の他端部は、後述する操作部本体63に至り、操作部本体63の押圧力を押出棒61に伝達する。押圧部62は、筒部50の内部にスライド可能に保持され、同図において上側に開口する開口他端部から筒部50の外部に突出する。
操作部本体63は、合成樹脂製の円板形であって、図5から図8に示すように、押圧操作を行うためのものである。操作部本体63は、図3に示すように、同図において上側に位置する押圧部62の上端部から円板形に張り出している。操作部本体63の外径は、同図において上側に開口する筒部50の開口他端部の内径より大きく設定され、誤って筒部50内に嵌り込まないようにしている。
把持部70は、合成樹脂製の平板形であって、押出装置40を把持するものである。把持部70は、図3に示すように、同図において筒部50の下側から左右両側に向かって対称に板状に張り出している。
ロック装置80は、筒部50に対して操作部60が不用意にスライドするのを規制する手段である。ロック装置80は、図5に示すように、大別すると、係合爪81と、凹部82,82aと、からなる。これに加え、筒部50には、ロック装置80のロック状態を解除する解除用ボタン83,84が設けられている。
係合爪81は、凹部82,82aのいずれかに嵌り込むことで、筒部50に対する操作部60の押圧が阻止される。
係合爪81は、図5から図7に示すように、押圧部62に設けられ、その外周から凸形に突出する。押圧部62が、円筒形に形成されていることから、その外周壁を切り欠くことで、凸形の部分が筒内部に弾性的にたわみ込むことができるようにしている。
凹部82,82aは、図5に示すように、筒部50に設けられ、同図において上下二段に設けられている。
凹部82,82aは、筒部50の内外に貫通し、筒部50の内周側からは係合爪81が嵌り込み、外周側には後述する解除用ボタン83,84がそれぞれ取り付けられている。
図4において上側に位置する凹部82に、係合爪81が嵌り込んだ状態では、押出棒61の先端部が、図8に示すように、穿刺針30の収納部32内に収納された二段目、すなわち同図に上側に位置する係止部21aに臨む。
上側に位置する凹部82に、係合爪81が嵌り込んだ状態では、それ以上、操作部60が筒部50の内部に押し込まれるのを阻止し、縫合具20,20aが穿刺針30の針先31から押し出されるのを防止する。また、操作部60が、筒部50の内部から抜けるのを防止する。
上側に位置する凹部82に嵌り込んでいた係合爪81が、図4において下側に位置する凹部82aに向かって進むと、押出棒61に押されて、二段目の係止部21aが針先31側に進む。このため、二段目の係止部21aに押されて、一段目の係止部21が針先31から押し出される。
当該位置で、下側に位置する凹部82aに、係合爪81が嵌り込む。下側に位置する凹部82aに、係合爪81が嵌り込んだ状態では、それ以上、操作部60が筒部50の内部に押し込まれるのを阻止し、二段目の縫合具20aが穿刺針30の針先31から押し出されるのを防止する。
解除用ボタン83,84は、合成樹脂製のボタン形であって、図5に示すように、凹部82,82aのいずれかに嵌り込んだ係合爪81を、凹部82,82a内から筒部50の内部に向かって、すなわち筒部50の中心に向かって半径方向内向きに押し出すものである。
その結果、係合爪81が、凹部82,82aから係脱し、ロック状態が解除される。
解除用ボタン83,84は、図5に示すように、上下の凹部82,82aに筒部50の外周側から嵌り込み、図示しないが、板バネやコイルバネのバネ力で外周から突出する。
本実施形態の臓器固定具100の使用方法について説明する。
まず、係合爪81が、図5において上側に位置する凹部82に嵌り込んだ状態で臓器固定具100を使用する。
穿刺針30を、図9に示すように、患者の体外から体壁(腹壁)Aおよび胃壁Bを貫通するまで穿刺し、胃内に針先31を露出させる。
次に、図10に示すように、同図において上側に位置する解除用ボタン83を押圧する。解除用ボタン83を押圧すると、同図において、上側に位置する凹部82に嵌り込んでいた係合爪81が係脱し、ロック装置80のロック状態が解除される。
その後、操作部本体63を、図10に示すように、筒部50の内部に向かって押圧する。
操作部本体63を押圧すると、押出棒61が穿刺針30の収納部32内を進行し、二段目の係止部21aを介して、一段目の係止部21が針先31から押し出される。
このため、一段目の係止部21が、図10に示すように、胃内に投入される。
臓器固定具100は、穿刺針30を対外に引き抜いて回収する。
つぎに、一段目の係止部21の縫合糸22を、図11に示すように、体外から引っ張り、係止部21が胃壁Bを体壁A側に引き寄せ、縫合糸22を体外側に固定することで、胃壁Bが体壁Aに固定される。
その後、回収した臓器固定具100の穿刺針30を、図示しないが、体壁Aの異なる位置から胃壁Bを貫通するまで穿刺し、胃内に針先31を露出させる。
次に、図5において下側に位置する解除用ボタン84を押圧する。解除用ボタン84を押圧すると、同図において、下側に位置する凹部82aに嵌り込んでいた係合爪81が係脱し、ロック装置80のロック状態が解除される。
その後、操作部本体63を、筒部50の内部に向かって押圧する。
操作部本体63を押圧すると、押出棒61が穿刺針30の収納部32内を進行し、二段目の係止部21aが針先31から押し出される。このため、二段目の係止部21aが、胃内に投入される。
二段目の係止部21aの縫合糸22aを、一段目の縫合糸22と同様に、体外から引っ張って固定することで、胃壁Bが体壁Aに固定される。
以上、2本の縫合具20,20aを装填して順に送り出す押出装置40を説明したが、本発明はこれに限られない。図1および図2に示すように4本の係止部21,21a〜21cを穿刺針30に装填して順に送り出す4連発式の臓器固定具100の場合、解除用ボタン83、84に加えて、更に2個の解除用ボタンを押出装置40に設けるとよい。このように、装填される係止部の個数に応じて、押出装置40に設ける凹部82および解除用ボタン83の数量を設定することができる。
<第二実施形態>
図13は、本発明の第二実施形態の係止部を示す平面図、図14は縫合具を示す断面図である。
本実施形態の縫合具20cは、その係止部21cに固定溝200が形成されている点で第一実施形態と相違する。
本実施形態の係止部21cの長さ方向の中間部の周囲に、縫合糸22cを絡げて固定するための環状の固定溝200が形成されている。本実施形態の固定溝200は、係止部21cの長さ方向の中央に、糸通路23a〜23dと直交する方向に延在する環状に形成されている。
固定溝200は、図13に示すように、係止部21cの周面から、係止部21cの軸心に向かって凹んだ、断面が半円形の溝状に削成されている。
なお、図2において四段目に位置する係止部21cを例にあげて説明したが、他の一段目から三段目にそれぞれ位置する係止部21,21a、21bにも同様の構造を備える。
固定溝200の内径は、縫合糸22cの直径以上である。固定溝200の深さは、縫合糸22cの直径未満に形成され、糸通路23a〜23dと比較して浅く形成されている。
固定溝200の深さと、縫合糸22cの直径との関係は、固定溝200の深さを、糸通路23a〜23dの深さと同様に、縫合糸22cの直径以上とすると、係止部21cの周囲からの縫合糸22cの突出を無くすることができる。
これに対し、固定溝200の深さを、縫合糸22cの直径未満、すなわち浅くすると、係止部21cの周囲からの縫合糸22cの径寸法の一部が突出する。穿刺針30を細径化という点では、固定溝200の深さを深くするとよい。
縫合糸22cの固定方法、ならびに穿刺針(図示せず)への装着方法について、図13および図14を用いて説明する。
縫合糸22cの一端部を、固定溝200に巻き付けて、その先端部を先に巻き付けた長さの途中に結びつけて固定する。その後、係止部21cを穿刺針30(図2を参照)内に挿入する。このとき、縫合糸22cを、図14に示すように、糸通路23dに沿わせた状態で穿刺針30の内部に挿通するとよい。
<第三実施形態>
図15は、本発明の第三実施形態の縫合具20cを示す一部断面図、図16は縫合具20cを示す一部斜視図、図17は縫合具20cを示す断面図である。
本実施形態の縫合具20cは、係止部21cを中空構造とし、その中空部300内に縫合糸22cを固定している点で第一実施形態と相違する。
本実施形態の係止部21cが中空に形成されている。
係止部21cの長さの途中には、内外に貫通する貫通孔310が形成されている。貫通孔310から挿入された前記縫合糸22cは、係止部21cの周囲をかしめることで中空の内部に固定されている。貫通孔310から外部に出た縫合糸22cは、糸通路23a〜23dのいずれかに挿通されている。
なお、図2において四段目に位置する係止部21cを例にあげて説明したが、他の一段目から三段目にそれぞれ位置する係止部21,21a、21bも同様の構造を備えている。
本実施形態の係止部21cはステンレス鋼などの金属製で、中空の円筒形に形成されている。係止部21cの中空部300の直径は、縫合糸22cの直径以上に設定されている。貫通孔310は、糸通路23d側から中空部300に貫通し、開口形状が楕円形に形成されている。貫通孔310の内径は、縫合糸22cの直径以上に設定されている。本実施形態の貫通孔310の開口形状は、楕円形のほか、線状(スリット状)、長円形、方形、または多角形状としてもよい。
縫合糸22cの固定方法、および穿刺針30への装着方法について、図15から図17を用いて説明する。
係止部21cの外部から、図16に示すように、縫合糸22cの一端部を、貫通孔310を通して中空部300に挿入する。
次に、図15に示すように、縫合糸22cが通っている係止部21cの周囲をかしめて、カシメ部320とする。カシメ部320により、係止部21cがせばめられ、その内壁が縫合糸22cに食い込んでいる。これにより縫合糸22cは中空部300内に固定され、縫合糸22cは貫通孔310から脱落することが防止される。
その後、係止部21cは、穿刺針30の収納部32内に挿入される。このとき、カシメ部320を穿刺針30の針先側に向けて挿入し、貫通孔310から出た縫合糸22cは、図17に示すように、糸通路23dを沿わせて穿刺針30の外部に導き出される。
ここでは、図2において四段目に位置する係止部21cを例にあげて説明し、残る一段目から三段目にそれぞれ位置する係止部21,21a、21bも同様である。図示しないが、一段目の係止部21の貫通孔は、糸通路23aの中間部に形成されている。縫合糸22は糸通路23aに沿って穿刺針30の内部に挿通される。
二段目の係止部21aの貫通孔は、糸通路23bの中間部に形成されている。縫合糸22aは糸通路23bに沿って穿刺針30の内部に挿通される。そして三段目の係止部21bの貫通孔は、糸通路23cの中間部に形成されている。縫合糸22bは糸通路23cに沿って穿刺針30の内部に挿通される。これにより、4種類の係止部21,21a〜21cを互いに同一形状とすることができる。
<第四実施形態>
図18は、本発明の第四実施形態の縫合具20を示す一部断面図、図19は係止部を示す斜視図である。
本実施形態の縫合具20は、第一に、係止部21を中空構造とし、その中空部400を「糸通路」として使用している点で第一から第三実施形態と相違する。
第二に、本実施形態の縫合具20は、係止部21の周囲に平坦部420が形成され、平坦部420に縫合糸22を接合している点で第一から第三実施形態と相違する。
本実施形態の係止部21は中空に形成されている。本実施形態は、係止部21の中空の筒内部、すなわち中空部400内が糸通路であることを特徴とする。
また、係止部21の周面には、縫合糸22を接合可能な平坦部420が形成されている。なお、一段目に位置する係止部21のみならず、他の二段目から四段目にそれぞれ位置する係止部21a〜21cも同様の構造を備えている。
係止部21には、基端側の端面から長さの途中まで延在するスリット410が形成されている。係止部21の先端側の周面の内外のいずれか一方の面、たとえば外側に位置する平坦部420に、縫合糸22が接合されている。接合された縫合糸22は、スリット410を介して係止部21の中空の筒内部、すなわち中空部400の内部に引き込まれている。なお、図2において一段目に位置する係止部21を例にあげて説明したが、他の二段目から四段目にそれぞれ位置する係止部21a〜21cも同様の構造を備えている。
本実施形態の係止部21は、ステンレス鋼などの金属製で、中空の円筒形に形成されている。スリット410と平坦部420とは、隣接して位置し、係止部21の片半部にそれぞれ分かれて形成されている。スリット410は、係止部21を穿刺針30内に挿入した際に、その基端側に位置させ、平坦部420は穿刺針の針先側に位置させる。
スリット410の溝幅は、縫合糸22の直径以上に設定されている。平坦部420の幅は、縫合糸22の直径以上に設定されている。
縫合糸22の固定方法、ならびに穿刺針30(図2を参照)への装着方法について、図18を用いて説明する。
縫合糸22の一端部を、図18に示すように、係止部21の平坦部420に位置させ、熱融着または接着固定して固定部430とする。このとき、縫合糸22の先端部を、スリット410と反対側、すなわち穿刺針内に挿入した際に、その針先側に向けて位置させる。
その後、係止部21を穿刺針30内に挿入する。このとき、固定部430を、図示しないが、穿刺針の針先側に向けて挿入する。縫合糸22は、図18に示すように、スリット410を介して中空部400の内部に導き入れ、「糸通路」である中空部400内を通して外部に導き出す。
<第五実施形態>
図20は、本発明の第五実施形態の縫合具20を示す一部斜視図である。
本実施形態の縫合具20は、係止部21を中空構造とし、その中空部500の内周面に、縫合糸22を接合している点で第一から第四実施形態と相違する。
本実施形態の係止部21の先端側の筒内部に、縫合糸22が接合されている。
なお、図2において一段目に位置する係止部21を例にあげて説明したが、他の二段目から四段目にそれぞれ位置する係止部21a〜21cにも同様の構造を備える。
本実施形態の係止部21は、ステンレス鋼などの金属製であり、中空の円筒形に形成されている。係止部21の中空の筒内部、すなわち中空部500内を、糸通路としている。
係止部21には、基端側の端面から長さの途中まで延在するスリット510が形成されている。スリット510は、係止部21の片半部に形成されている。スリット510は、係止部21を穿刺針30(図2を参照)内に挿入した際に、その基端側に位置させる。スリット510の溝幅は、縫合糸22の直径以上に設定されている。
係止部21に対する縫合糸22の固定方法、および穿刺針(図示せず)への装着方法について、図20を用いて説明する。
縫合糸22の一端部を、図20に示すように、スリット510を介して、中空部500の内部に挿入する。つぎに、縫合糸22の上記一端部の先端を中空部500の内壁面に位置させ、熱融着または接着固定し、固定部520とする。このとき、縫合糸22の先端部を、スリット510と反対側、すなわち穿刺針内に挿入した際に、その針先側に向けて位置させる。
その後、係止部21を穿刺針30内に挿入する。このとき、固定部520を、穿刺針30の針先側に向けて挿入する。縫合糸22は、図20に示すように、スリット510を介して中空部500の内部に導き入れ、「糸通路」である中空部500内を通して穿刺針30の外部に導き出される。
<第六実施形態>
図21は、本発明の第六実施形態の係止部を示す一部斜視図である。
本実施形態の係止部21,21aの端面に、互いに嵌合する凹凸部600,610が形成されている点で第一から第五実施形態と相違する。
対向する少なくとも一対の係止部21,21aの端面に、互いに嵌合する凹凸部600,610が形成されている。
なお、図2において一段目、二段目に位置する係止部21,21aを例にあげて説明したが、図示しないが、二段目に位置する係止部21aと三段目に位置する係止部21bとの間や、三段目に位置する係止部21bと四段目に位置する係止部21cとの間に、同様の構造の凹凸部を設ける。
凹凸部600,610は、断面が非円形に形成されている。凹凸部600,610のうち、凹部600は、図2において一段目の係止部21の基端側(図21の上方)の端面に形成されている。本実施形態の凹部600は横断面が方形の凹状である。横断面とは、係止部21を軸心方向に対して直交する方向に切った断面である。凹部600は有底であり、係止部21の端面の中心から軸心方向に凹状に延びている。凸部610は、係止部21aの先端側(図21の下方)の端面の中心に角柱状に突出して形成されている。凸部610の横断面形状は、凹部600と対応している。係止部21aの凸部610は、その先端側に位置する他の係止部21の基端側(図21の上方)の端面の凹部600と嵌合する。凹部600の深さと、凸部610の全長との関係は、凹部600の深さが凸部610の全長以上であってもよい。
2個の係止部21,21aは、図示しないが、穿刺針内に挿入した際に、凹凸部600,610が互いに嵌り合うことで、隣接する係止部21,21aの軸心回りの相対的な回転を規制する。これにより、中空部500の内部で縫合糸22,22aが互いに捩れあって絡まるのを防止できる。
なお、本発明は上述の実施形態に限定されるものではなく、本発明の目的が達成される限りにおける種々の変形、改良等の態様も含む。
たとえば、係止部を中空に形成して筒内部を糸通路にするとともに、さらに係止部の周面に他の糸通路を溝状に形成してもよい。これにより、縫合糸の本数が多いとき、一部の縫合糸を筒内部に挿通し、他の縫合糸を係止部の周面の溝状の糸通路に通すことができる。このため、縫合糸同士の絡まり合いを低減することができる。
また、係止部の内部に、複数の独立した糸通路を通孔形成し、各通孔にそれぞれ縫合糸を一本ずつ挿通することとしてもよい。
上記第一実施形態において、係止部を円柱形としたが、これに代えて、中空の円筒形としてもよい。また、係止部の断面形状も円形に限らず、多角形としてもよい。
たとえば上記第一実施形態において、係止部に各1本の縫合糸が固定された縫合具を例示したが、本発明はこれに限られない。複数本の縫合糸を係止部に固定してもよい。
上記実施形態では縫合糸を係止部の中央に固定している状態を例示したが、係止部の端部に縫合糸を固定してもよいし、あるいは1本の縫合糸をループさせてその両端部を係止部の両端部にそれぞれ固定してもよい。
また、上記第一および第二実施形態において、図1に示すように糸通路23a〜23dの横断面形状を半円形としたが、これに限られない。糸通路の横断面形状を、たとえばU字形、Ω形、矩形あるいは多角形状としてもよい。
たとえば上記第一実施形態において、4個の糸通路23a〜23dを、係止部21,21a〜21cの周囲に均等に分散形成したが、4個の糸通路23a〜23dを係止部21,21a〜21cの周囲に不均等に分散形成してもよい。
たとえば上記第一実施形態において、縫合具20,20a〜20cを4本としたが、2本、3本または5本以上としてもよい。
第二実施形態において、固定溝200を、係止部21cの中央に形成したが、一方の端部寄りに形成してもよい。
たとえば上記第二実施形態において、縫合糸22cの一端部を、固定溝200に絡げて固定することを例示したが、これに代えて熱融着または接着してもよい。
上記実施形態は、以下の技術思想を包含するものである。
(1)棒状の係止部と、前記係止部に端部が連結された縫合糸と、からなる縫合具と、複数個の前記係止部を先基端方向に並べて収納する穿刺針と、を有し、操作部本体の操作によって前記複数個の係止部が前記穿刺針から一個ずつ押し出される連発式の臓器固定具であって、先端側に収納された前記縫合具の縫合糸を前記穿刺針の内部で挿通するための糸通路が、基端側に収納された他の前記縫合具の前記係止部に形成されていることを特徴とする連発式の臓器固定具。
(2)前記係止部が中空に形成されており、前記係止部の中空の筒内部が前記糸通路である上記(1)に記載の連発式の臓器固定具。
(3)前記係止部の周面に、前記縫合糸を接合可能な平坦部が形成されている上記(2)に記載の連発式の臓器固定具。
(4)前記係止部には、基端側の端面から長さの途中まで延在するスリットが形成されており、前記係止部の先端側の周面の内外のいずれか一方の面に、前記縫合糸が接合され、接合された前記縫合糸が前記スリットを介して前記係止部の中空の筒内部に引き込まれている上記(2)または(3)に記載の連発式の臓器固定具。
(5)前記係止部の先端側の筒内部に、前記縫合糸が接合されている上記(2)から(4)のいずれか一項に記載の連発式の臓器固定具。
(6)前記糸通路が、前記係止部の押出方向に沿って、当該係止部の周面に溝状に形成されている上記(1)から(5)のいずれか一項に記載の連発式の臓器固定具。
(7)前記糸通路が、複数個形成され、複数個の前記糸通路が、互いに離間するように前記穿刺針の内部に分散形成されている上記(1)から(6)のいずれか一項に記載の連発式の臓器固定具。
(8)前記糸通路が、3個以上形成され、複数個の前記糸通路が、前記穿刺針の内部に均等に分散形成されている上記(7)に記載の連発式の臓器固定具。
(9)前記係止部の長さ方向の中間部の周囲に、前記縫合糸を絡げて固定するための環状の固定溝が形成されている上記(1)から(8)のいずれか一項に記載の連発式の臓器固定具。
(10)前記係止部の端面に凹凸部が形成されており、前記凹凸部が、隣接する他の前記係止部の前記凹凸部と互いに嵌合する上記(1)から(9)のいずれか一項に記載の連発式の臓器固定具。
(11)前記凹凸部は、断面が非円形に形成されている上記(10)に記載の連発式の臓器固定具。
(12)前記係止部が中空に形成され、前記係止部の長さの途中には、内外に貫通する貫通孔が形成され、前記貫通孔から挿入された前記縫合糸が、前記係止部の周囲をかしめることで中空の内部に固定されており、前記貫通孔から外部に出た前記縫合糸が前記糸通路に挿通されている上記(1)から(11)のいずれか一項に記載の連発式の臓器固定具。
20,20a〜20c 縫合具
21,21a〜21c 係止部
22,22a〜22c 縫合糸
23a〜23d 糸通路
30 穿刺針
31 針先
32 収納部
40 押出装置
50 筒部
51 糸出用孔
60 操作部
61 押出棒
62 押圧部
63 操作部本体
70 把持部
80 ロック装置
81 係合爪
82、82a 凹部
83、84 解除用ボタン
100 臓器固定具
200 固定溝
300 中空部
310 貫通孔
320 カシメ部
400 中空部(糸通路)
410 スリット
420 平坦部
430 固定部
500 中空部
510 スリット
520 固定部
600 凹部
610 凸部
A 体壁
B 胃壁

Claims (12)

  1. 棒状の係止部と、前記係止部に端部が連結された縫合糸と、からなる縫合具と、複数個の前記係止部を先基端方向に並べて収納する穿刺針と、を有し、操作部本体の操作によって前記複数個の係止部が前記穿刺針から一個ずつ押し出される連発式の臓器固定具であって、
    先端側に収納された前記縫合具の縫合糸を前記穿刺針の内部で挿通するための糸通路が、基端側に収納された他の前記縫合具の前記係止部に形成されていることを特徴とする連発式の臓器固定具。
  2. 前記係止部が中空に形成されており、前記係止部の中空の筒内部が前記糸通路である請求項1に記載の連発式の臓器固定具。
  3. 前記係止部の周面に、前記縫合糸を接合可能な平坦部が形成されている請求項2に記載の連発式の臓器固定具。
  4. 前記係止部には、基端側の端面から長さの途中まで延在するスリットが形成されており、
    前記係止部の先端側の周面の内外のいずれか一方の面に、前記縫合糸が接合され、
    接合された前記縫合糸が前記スリットを介して前記係止部の中空の筒内部に引き込まれている請求項2または3に記載の連発式の臓器固定具。
  5. 前記係止部の先端側の筒内部に、前記縫合糸が接合されている請求項2から4のいずれか一項に記載の連発式の臓器固定具。
  6. 前記糸通路が、前記係止部の押出方向に沿って、当該係止部の周面に溝状に形成されている請求項1から5のいずれか一項に記載の連発式の臓器固定具。
  7. 前記糸通路が、複数個形成され、
    複数個の前記糸通路が、互いに離間するように前記穿刺針の内部に分散形成されている請求項1から6のいずれか一項に記載の連発式の臓器固定具。
  8. 前記糸通路が、3個以上形成され、
    複数個の前記糸通路が、前記穿刺針の内部に均等に分散形成されている請求項7に記載の連発式の臓器固定具。
  9. 前記係止部の長さ方向の中間部の周囲に、前記縫合糸を絡げて固定するための環状の固定溝が形成されている請求項1から8のいずれか一項に記載の連発式の臓器固定具。
  10. 前記係止部の端面に凹凸部が形成されており、前記凹凸部が、隣接する他の前記係止部の前記凹凸部と互いに嵌合する請求項1から9のいずれか一項に記載の連発式の臓器固定具。
  11. 前記凹凸部は、断面が非円形に形成されている請求項10に記載の連発式の臓器固定具。
  12. 前記係止部が中空に形成され、
    前記係止部の長さの途中には、内外に貫通する貫通孔が形成され、
    前記貫通孔から挿入された前記縫合糸が、前記係止部の周囲をかしめることで中空の内部に固定されており、
    前記貫通孔から外部に出た前記縫合糸が前記糸通路に挿通されている請求項1から11のいずれか一項に記載の連発式の臓器固定具。
JP2013059321A 2013-02-22 2013-03-22 連発式の臓器固定具 Active JP6160153B2 (ja)

Priority Applications (7)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2013059321A JP6160153B2 (ja) 2013-03-22 2013-03-22 連発式の臓器固定具
PCT/JP2014/054062 WO2014129554A1 (ja) 2013-02-22 2014-02-20 連発式の臓器固定具
EP14754190.8A EP2959837B1 (en) 2013-02-22 2014-02-20 Repeating-type organ-fastening tool
US14/764,429 US10342527B2 (en) 2013-02-22 2014-02-20 Repeating-type organ-fastening tool
CN201480009490.XA CN105007831B (zh) 2013-02-22 2014-02-20 连发式的脏器固定器
KR1020157021915A KR101793801B1 (ko) 2013-02-22 2014-02-20 연발식 장기 고정구
TW103105937A TWI586308B (zh) 2013-02-22 2014-02-21 連發式之臟器固定具

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2013059321A JP6160153B2 (ja) 2013-03-22 2013-03-22 連発式の臓器固定具

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2014183879A true JP2014183879A (ja) 2014-10-02
JP6160153B2 JP6160153B2 (ja) 2017-07-12

Family

ID=51832070

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2013059321A Active JP6160153B2 (ja) 2013-02-22 2013-03-22 連発式の臓器固定具

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6160153B2 (ja)

Citations (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH08173436A (ja) * 1994-08-17 1996-07-09 Peter M Bonutti 縫糸を固定する方法及び装置
JP2006116356A (ja) * 1993-10-08 2006-05-11 United States Surgical Corp 装填機構を備えた手術用縫合装置
JP2006296914A (ja) * 2005-04-25 2006-11-02 Nippon Sherwood Medical Industries Ltd 臓器固定具セット
JP2010512820A (ja) * 2006-12-15 2010-04-30 キンバリー クラーク ワールドワイド インコーポレイテッド 組織間固定装置およびその使用方法
JP2010179102A (ja) * 2009-02-06 2010-08-19 Karl Storz Gmbh & Co Kg 縫合糸保持システム
JP2010273933A (ja) * 2009-05-29 2010-12-09 Hoya Corp 内視鏡用縫合具

Patent Citations (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006116356A (ja) * 1993-10-08 2006-05-11 United States Surgical Corp 装填機構を備えた手術用縫合装置
JPH08173436A (ja) * 1994-08-17 1996-07-09 Peter M Bonutti 縫糸を固定する方法及び装置
JP2006296914A (ja) * 2005-04-25 2006-11-02 Nippon Sherwood Medical Industries Ltd 臓器固定具セット
JP2010512820A (ja) * 2006-12-15 2010-04-30 キンバリー クラーク ワールドワイド インコーポレイテッド 組織間固定装置およびその使用方法
JP2010179102A (ja) * 2009-02-06 2010-08-19 Karl Storz Gmbh & Co Kg 縫合糸保持システム
JP2010273933A (ja) * 2009-05-29 2010-12-09 Hoya Corp 内視鏡用縫合具

Also Published As

Publication number Publication date
JP6160153B2 (ja) 2017-07-12

Similar Documents

Publication Publication Date Title
WO2014129554A1 (ja) 連発式の臓器固定具
AU2019202698B2 (en) Devices, systems, and methods for suture management
JP4526521B2 (ja) 生体組織の処置具カートリッジ
JP5761777B2 (ja) 無結節endostichパッケージ
JP2006296796A (ja) 臓器固定具および臓器固定具セット
JP2021503990A (ja) 多重アンカー移送システムおよび方法
KR20070062539A (ko) 장기 고정 기구 및 장기 고정 기구 세트
US8187300B2 (en) Organopexy tool and organopexy kit
JP6109824B2 (ja) 組織を隣接させる方法及び装置
US9517060B2 (en) Method and device for approximating tissue
JP4669316B2 (ja) 臓器固定具セット
US20160038140A1 (en) Suture device
JP6737870B2 (ja) 医療用双方向縫合装置およびその作動方法
JP2017525476A (ja) 組織手術用のアンカ及び締結具
US6699255B1 (en) Device for endoscopic delivery of surgical material
JP6160153B2 (ja) 連発式の臓器固定具
JP6115178B2 (ja) 連発式の臓器固定具
US20030187466A1 (en) Guides to prevent tangling sutures
JP3806449B2 (ja) 縫合用具
CN110719756B (zh) 缝合装置
TW202341938A (zh) 自動縫合器
JP2014036711A (ja) 縫合デバイス

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20160208

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20161122

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20170123

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20170516

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20170529

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6160153

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150