JP2014183660A - 無線電力伝送装置、無線電力伝送装置の発熱制御方法、及び、無線電力伝送装置の製造方法 - Google Patents

無線電力伝送装置、無線電力伝送装置の発熱制御方法、及び、無線電力伝送装置の製造方法 Download PDF

Info

Publication number
JP2014183660A
JP2014183660A JP2013056948A JP2013056948A JP2014183660A JP 2014183660 A JP2014183660 A JP 2014183660A JP 2013056948 A JP2013056948 A JP 2013056948A JP 2013056948 A JP2013056948 A JP 2013056948A JP 2014183660 A JP2014183660 A JP 2014183660A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
power
transmission device
power transmission
wireless power
power supply
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2013056948A
Other languages
English (en)
Other versions
JP6169380B2 (ja
Inventor
Takezo Hatanaka
武蔵 畑中
Nao Tsuda
尚 津田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nitto Denko Corp
Original Assignee
Nitto Denko Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Priority to JP2013056948A priority Critical patent/JP6169380B2/ja
Application filed by Nitto Denko Corp filed Critical Nitto Denko Corp
Priority to US14/418,302 priority patent/US20150311742A1/en
Priority to KR20157002625A priority patent/KR20150032570A/ko
Priority to SG11201500731YA priority patent/SG11201500731YA/en
Priority to EP14770460.5A priority patent/EP2869432A4/en
Priority to PCT/JP2014/053066 priority patent/WO2014148143A1/ja
Priority to CN201480002156.1A priority patent/CN104584381B/zh
Priority to TW103110175A priority patent/TWI542110B/zh
Publication of JP2014183660A publication Critical patent/JP2014183660A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6169380B2 publication Critical patent/JP6169380B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Classifications

    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01MPROCESSES OR MEANS, e.g. BATTERIES, FOR THE DIRECT CONVERSION OF CHEMICAL ENERGY INTO ELECTRICAL ENERGY
    • H01M10/00Secondary cells; Manufacture thereof
    • H01M10/42Methods or arrangements for servicing or maintenance of secondary cells or secondary half-cells
    • H01M10/46Accumulators structurally combined with charging apparatus
    • H02J5/005
    • HELECTRICITY
    • H02GENERATION; CONVERSION OR DISTRIBUTION OF ELECTRIC POWER
    • H02JCIRCUIT ARRANGEMENTS OR SYSTEMS FOR SUPPLYING OR DISTRIBUTING ELECTRIC POWER; SYSTEMS FOR STORING ELECTRIC ENERGY
    • H02J50/00Circuit arrangements or systems for wireless supply or distribution of electric power
    • H02J50/10Circuit arrangements or systems for wireless supply or distribution of electric power using inductive coupling
    • H02J50/12Circuit arrangements or systems for wireless supply or distribution of electric power using inductive coupling of the resonant type
    • HELECTRICITY
    • H02GENERATION; CONVERSION OR DISTRIBUTION OF ELECTRIC POWER
    • H02JCIRCUIT ARRANGEMENTS OR SYSTEMS FOR SUPPLYING OR DISTRIBUTING ELECTRIC POWER; SYSTEMS FOR STORING ELECTRIC ENERGY
    • H02J50/00Circuit arrangements or systems for wireless supply or distribution of electric power
    • H02J50/50Circuit arrangements or systems for wireless supply or distribution of electric power using additional energy repeaters between transmitting devices and receiving devices
    • HELECTRICITY
    • H02GENERATION; CONVERSION OR DISTRIBUTION OF ELECTRIC POWER
    • H02JCIRCUIT ARRANGEMENTS OR SYSTEMS FOR SUPPLYING OR DISTRIBUTING ELECTRIC POWER; SYSTEMS FOR STORING ELECTRIC ENERGY
    • H02J7/00Circuit arrangements for charging or depolarising batteries or for supplying loads from batteries
    • H02J7/0029Circuit arrangements for charging or depolarising batteries or for supplying loads from batteries with safety or protection devices or circuits
    • H02J7/00302Overcharge protection
    • HELECTRICITY
    • H02GENERATION; CONVERSION OR DISTRIBUTION OF ELECTRIC POWER
    • H02JCIRCUIT ARRANGEMENTS OR SYSTEMS FOR SUPPLYING OR DISTRIBUTING ELECTRIC POWER; SYSTEMS FOR STORING ELECTRIC ENERGY
    • H02J7/00Circuit arrangements for charging or depolarising batteries or for supplying loads from batteries
    • H02J7/007Regulation of charging or discharging current or voltage
    • H02J7/007188Regulation of charging or discharging current or voltage the charge cycle being controlled or terminated in response to non-electric parameters
    • H02J7/007192Regulation of charging or discharging current or voltage the charge cycle being controlled or terminated in response to non-electric parameters in response to temperature
    • H04B5/79
    • HELECTRICITY
    • H02GENERATION; CONVERSION OR DISTRIBUTION OF ELECTRIC POWER
    • H02JCIRCUIT ARRANGEMENTS OR SYSTEMS FOR SUPPLYING OR DISTRIBUTING ELECTRIC POWER; SYSTEMS FOR STORING ELECTRIC ENERGY
    • H02J50/00Circuit arrangements or systems for wireless supply or distribution of electric power
    • H02J50/005Mechanical details of housing or structure aiming to accommodate the power transfer means, e.g. mechanical integration of coils, antennas or transducers into emitting or receiving devices
    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
    • Y02E60/00Enabling technologies; Technologies with a potential or indirect contribution to GHG emissions mitigation
    • Y02E60/10Energy storage using batteries

Abstract

【課題】定電流充電から定電圧充電に移行した際の無線電力伝送装置に入力される入力電流を調整し、無線電力伝送装置の発熱を制御できるようにする。
【解決手段】給電モジュール2から、定電流定電圧充電方式により充電可能なリチウムイオン二次電池9が接続された受電モジュール3に対して共振現象によって電力を供給する無線電力伝送装置1に関して、給電モジュール2に供給する電力の駆動周波数に対する伝送特性の値が、双峰性の特性を有するように、給電モジュール及び受電モジュールを構成する可変可能なパラメータを設定することにより、駆動周波数を調整することによって、定電圧充電時における無線電力伝送装置1の入力インピーダンスZinの値の増減傾向を設定して無線電力伝送装置1の入力電流Iinの増減傾向を調整し、もって無線電力伝送装置1の発熱を制御可能とする。
【選択図】図2

Description

本発明は、無線電力伝送装置の発熱を制御可能な、無線電力伝送装置、無線電力伝送装置の発熱制御方法、及び、無線電力伝送装置の製造方法に関する。
近年、ノート型PC、タブレット型PC、デジタルカメラ、携帯電話、携帯ゲーム機、イヤホン型音楽プレイヤー、無線式ヘッドセット、補聴器、レコーダーなど人が携帯しながら使用できる携帯型の電子機器が急速に普及してきている。そして、これらの携帯型の電子機器の多くには充電池が搭載されており、定期的な充電が必要とされる。この電子機器の充電池への充電作業を簡易にするために、給電装置と電子機器に搭載された受電装置との間で無線による電力伝送を利用した給電技術(磁界を変化させて電力伝送を行う無線電力伝送技術)により、充電池を充電する機器が増えつつある。
例えば、無線電力伝送技術としては、コイル間の電磁誘導を利用して電力伝送を行う技術や(例えば、特許文献1参照)、給電装置及び受電装置が備える共振器(コイル)間の共振現象(磁界共鳴状態)を利用して磁場を結合させることにより電力伝送を行う技術が挙げられる(例えば、特許文献2参照)。
また、充電池(例えば、リチウムイオン二次電池など)を充電する方式に関しては、定電流定電圧充電方式が知られている。そして、上記無線による電力伝送を行う無線電力伝送装置によって、リチウムイオン二次電池を定電流定電圧充電方式によって充電する場合、定電流充電から定電圧充電に移行したときに、充電池に供給される電流値が減衰し、充電池を含めた被給電機器(充電池、安定回路、充電回路など)の負荷インピーダンス値が上昇するのに伴い、無線電力伝送装置に入力される入力電流の値が変動する。
そうすると、無線電力伝送装置に入力される入力電流の値が変動することにより、無線電力伝送装置で消費される電力が変わることになり、無線電力伝送装置全体の発熱量も変わってくることになる。そして、無線電力伝送装置で発生する発熱量が大きくなれば、無線電力伝送装置を構成する電子部品の寿命を縮めることになってしまう。
上記問題を解決するために、定電流充電から定電圧充電に移行した際に、無線電力伝送装置に入力される入力電流、又は、無線電力伝送装置の入力インピーダンスZinを調整可能とするために、別個に調整器等を設けることが考えられる。
特許第4624768号公報 特開2010−239769号公報
しかしながら、別個に調整器を設けることは、携帯性・コンパクト化・低コスト化が求められる携帯電子機器においては、部品点数が多くなってしまい不都合である。
換言すれば、携帯電子機器で使用される無線電力伝送装置(給電装置及び受電装置)においては、新たな機器を追加せずに、定電流充電から定電圧充電に移行した際の無線電力伝送装置に入力される入力電流の値が調整されることが望ましい。
そこで、本発明の目的は、新たな機器を追加せずに、定電流充電から定電圧充電に移行した際の無線電力伝送装置に入力される入力電流を調整し、もって無線電力伝送装置の発熱を制御できるようにした発熱制御方法等を提供することにある。
上記課題を解決するための発明の一つは、少なくとも給電コイル及び給電共振器を備えた給電モジュールから、少なくとも受電共振器及び受電コイルを備え、且つ、定電流・定電圧充電方式により充電可能な二次電池を含む被給電機器が接続された受電モジュールに対して共振現象によって電力を供給する無線電力伝送装置の発熱制御方法であって、
前記給電モジュールに供給する電力の駆動周波数に対する伝送特性の値が、前記給電モジュール及び受電モジュールにおける共振周波数よりも低い駆動周波数帯域及び前記共振周波数よりも高い駆動周波数帯域にそれぞれピークを有する双峰性の特性を有するように、前記給電モジュール及び前記受電モジュールを構成する可変可能なパラメータを設定することにより、
前記駆動周波数を調整することによって、前記定電圧充電時における当該無線電力伝送装置の入力インピーダンス値の増減傾向を設定して当該無線電力伝送装置の入力電流の増減傾向を調整し、もって無線電力伝送装置の発熱を制御できるようにしたことを特徴としている。
上記方法によれば、共振現象によって電力を供給する無線電力伝送装置を使用して、定電流・定電圧充電方式により充電可能な二次電池に充電を行う場合に、無線電力伝送装置における給電モジュール及び受電モジュールを構成する可変可能なパラメータを、給電モジュールに供給する電力の駆動周波数に対する伝送特性の値が給電モジュール及び受電モジュールにおける共振周波数よりも低い駆動周波数帯域及び共振周波数よりも高い駆動周波数帯域にそれぞれピークを有する双峰性の特性を有するように設定することによって、双峰性の特性を有するように設定された無線電力伝送装置に供給する電力の駆動周波数を調整することによって、定電圧充電時における当該無線電力伝送装置の入力インピーダンス値の増減傾向を設定して当該無線電力伝送装置の入力電流の増減傾向を調整し、もって無線電力伝送装置の発熱の制御をすることができる。
上記課題を解決するための発明の一つは、上記無線電力伝送装置の発熱制御方法であって、前記給電モジュールに供給する電力の前記駆動周波数を、前記給電モジュール及び受電モジュールにおける前記共振周波数よりも低い駆動周波数帯域に現れる伝送特性のピーク値に対応する帯域に設定し、前記定電圧充電時における当該無線電力伝送装置の入力インピーダンス値が増加傾向になるように調整することを特徴としている。
上記方法によれば、給電モジュールに供給する電力の駆動周波数を、給電モジュール及び受電モジュールにおける共振周波数よりも低い駆動周波数帯域に現れる伝送特性のピーク値に対応する帯域に設定することにより、定電圧充電時における無線電力伝送装置の入力インピーダンス値が増加傾向になるように調整することができる。これにより、定電圧充電時における当該無線電力伝送装置の入力電流を低減させて、もって無線電力伝送装置の発熱を低減させることができる。
上記課題を解決するための発明の一つは、上記無線電力伝送装置の発熱制御方法であって、前記給電モジュールに供給する電力の前記駆動周波数を、前記給電モジュール及び受電モジュールにおける前記共振周波数よりも高い駆動周波数帯域に現れる伝送特性のピーク値に対応する帯域に設定し、前記定電圧充電時における当該無線電力伝送装置の入力インピーダンス値が増加傾向になるように調整することを特徴としている。
上記方法によれば、給電モジュールに供給する電力の駆動周波数を、給電モジュール及び受電モジュールにおける共振周波数よりも高い駆動周波数帯域に現れる伝送特性のピーク値に対応する帯域に設定することにより、定電圧充電時における無線電力伝送装置の入力インピーダンス値が増加傾向になるように調整することができる。これにより、定電圧充電時における当該無線電力伝送装置の入力電流を低減させて、もって無線電力伝送装置の発熱を低減させることができる。
上記課題を解決するための発明の一つは、上記無線電力伝送装置の発熱制御方法であって、前記給電モジュールに供給する電力の前記駆動周波数を、前記給電モジュール及び受電モジュールにおける前記共振周波数よりも低い駆動周波数帯域に現れる伝送特性のピーク値と前記共振周波数よりも高い駆動周波数帯域に現れる伝送特性のピーク値との間の谷間に対応する帯域に設定し、前記定電圧充電時における当該無線電力伝送装置の入力インピーダンス値が維持又は低下傾向になるように調整することを特徴としている。
上記方法によれば、給電モジュールに供給する電力の駆動周波数を、給電モジュール及び受電モジュールにおける共振周波数よりも低い駆動周波数帯域に現れる伝送特性のピーク値と共振周波数よりも高い駆動周波数帯域に現れる伝送特性のピーク値との間の谷間に対応する帯域に設定することにより、定電圧充電時における当該無線電力伝送装置の入力インピーダンス値が維持又は低下傾向になるように調整することができる。これにより、定電圧充電時における当該無線電力伝送装置の入力電流を維持又は増加させることができる。
上記課題を解決するための発明の一つは、上記無線電力伝送装置の発熱制御方法により調整されたことを特徴とする無線電力伝送装置である。
上記構成によれば、無線電力伝送装置の発熱の制御を、給電モジュールに供給する電力の駆動周波数を調整することにより実現することができる。即ち、無線電力伝送装置の部品点数を増やさずに、無線電力伝送装置の発熱の制御が可能となる。
上記課題を解決するための発明の一つは、少なくとも給電コイル及び給電共振器を備えた給電モジュールから、少なくとも受電共振器及び受電コイルを備え、且つ、定電流・定電圧充電方式により充電可能な二次電池を含む被給電機器が接続された受電モジュールに対して共振現象によって電力を供給する無線電力伝送装置の製造方法であって、
前記給電モジュールに供給する電力の駆動周波数に対する伝送特性の値が、前記給電モジュール及び受電モジュールにおける共振周波数よりも低い駆動周波数帯域及び前記共振周波数よりも高い駆動周波数帯域にそれぞれピークを有する双峰性の特性を有するように、前記給電モジュール及び前記受電モジュールを構成する可変可能なパラメータを設定する工程を含むことにより、
前記駆動周波数を調整することによって、前記定電圧充電時における当該無線電力伝送装置の入力インピーダンス値の増減傾向を設定して当該無線電力伝送装置の入力電流の増減傾向を調整し、もって無線電力伝送装置の発熱を制御できるようにしたことを特徴としている。
上記方法によれば、無線電力伝送装置の発熱の制御を、給電モジュールに供給する電力の駆動周波数を調整することにより実現可能な無線電力伝送装置を製造することができる。即ち、無線電力伝送装置の部品点数を増やさずに、無線電力伝送装置の発熱の制御が可能な無線電力伝送装置を製造することができる。
新たな機器を追加せずに、定電流充電から定電圧充電に移行した際の無線電力伝送装置に入力される入力電流を調整し、もって無線電力伝送装置の発熱を制御できるようにした発熱制御方法等を提供することができる。
無線電力伝送装置の概略説明図である。 無線電力伝送装置の等価回路の説明図である。 リチウムイオン二次電池の充電特性を示すグラフである。 (A)定電流定電圧充電の際のリチウムイオン二次電池に入力される電流値と無線電力伝送装置に入力される電流の値を示したグラフである。(B)定電流定電圧充電の際における無線電力伝送装置の温度変化を示したグラフである。 駆動周波数に対する伝送特性『S21』の関係を示した説明図である。 駆動周波数に対する入力インピーダンスZinの関係を示したグラフである。 測定実験1に係る測定結果を示すグラフである。 測定実験2に係る測定結果を示すグラフである。 測定実験3に係る測定結果を示すグラフである。 無線電力伝送装置の製造方法を説明する説明図である。 無線電力伝送装置を含む無線式ヘッドセット及び充電器の設計方法を説明したフローチャートである。
(実施形態)
以下に本発明に係る無線電力伝送装置、無線電力伝送装置の発熱制御方法、及び、無線電力伝送装置の製造方法の実施形態について説明する。まず、本実施形態で使用する無線電力伝送装置1について説明する。
(無線電力伝送装置1の構成)
無線電力伝送装置1は、図1に示すように、給電コイル21及び給電共振器22を備える給電モジュール2と、受電コイル31及び受電共振器32を備える受電モジュール3とを備えている。そして、給電モジュール2の給電コイル21に、給電モジュール2に供給する電力の駆動周波数を所定の値に設定した発振回路を備えた交流電源6を接続し、受電モジュール3の受電コイル31に、受電された交流電力を整流化する安定回路7及び過充電を防止する充電回路8を介してリチウムイオン二次電池9を接続している。なお、本実施形態では、安定回路7、充電回路8、及び、リチウムイオン二次電池9は、被給電機器10に相当する。
給電コイル21は、交流電源6から得られた電力を電磁誘導によって給電共振器22に供給する役割を果たす。この給電コイル21は、図2に示すように、抵抗器R、コイルL、及び、コンデンサCを要素とするRLC回路を構成している。なお、コイルL部分は、銅線材(絶縁被膜付)を使用して、コイル径を15mmφに設定している。また、給電コイル21を構成する回路素子が有する合計のインピーダンスをZとし、本実施形態では、給電コイル21を構成する抵抗器R、コイルL、及び、コンデンサCを要素とするRLC回路(回路素子)が有する合計のインピーダンスをZとしている。また、給電コイル21に流れる電流をIする。なお、電流Iは、無線電力伝送装置1に入力される入力電流Iinと同義である。
受電コイル31は、給電共振器22から受電共振器32に磁界エネルギーとして伝送された電力を電磁誘導によって受電し、安定回路7及び充電回路8を介してリチウムイオン二次電池9に供給する役割を果たす。この受電コイル31は、給電コイル21同様に、図2に示すように、抵抗器R、コイルL、及び、コンデンサCを要素とするRLC回路を構成している。なお、コイルL部分は、銅線材(絶縁被膜付)を使用して、コイル径11mmφに設定している。また、受電コイル31を構成する回路素子が有する合計のインピーダンスをZとし、本実施形態では、受電コイル31を構成する抵抗器R、コイルL、及び、コンデンサCを要素とするRLC回路(回路素子)が有する合計のインピーダンスをZとしている。また、受電コイル31に接続された被給電機器10の合計のインピーダンスをZとする。また、受電コイル31に流れる電流をIする。なお、被給電機器10の合計のインピーダンスをZとしているが、便宜的にRと置き換えてもよい。
給電共振器22は、図2に示すように、抵抗器R、コイルL、及び、コンデンサCを要素とするRLC回路を構成している。また、受電共振器32は、図2に示すように、抵抗器R、コイルL、及び、コンデンサCを要素とするRLC回路を構成している。そして、給電共振器22及び受電共振器32は、それぞれ共振回路となり、磁界共鳴状態を創出する役割を果たす。ここで、磁界共鳴状態(共振現象)とは、2つ以上のコイルが共振周波数において共振(同調)することをいう。また、給電共振器22を構成する回路素子が有する合計のインピーダンスをZとし、本実施形態では、給電共振器22を構成する、抵抗器R、コイルL、及び、コンデンサCを要素とするRLC回路(回路素子)が有する合計のインピーダンスをZとしている。また、受電共振器32を構成する回路素子が有する合計のインピーダンスをZとし、本実施形態では、受電共振器32を構成する、抵抗器R、コイルL、及び、コンデンサCを要素とするRLC回路(回路素子)が有する合計のインピーダンスをZとしている。また、給電共振器22に流れる電流をIとし、受電共振器32に流れる電流をIとする。
また、給電共振器22及び受電共振器32における共振回路としてのRLC回路では、インダクタンスをL、コンデンサ容量をCとすると、(式1)によって定まるfが共振周波数となる。そして、本実施形態における給電コイル21、給電共振器22、受電コイル31、及び、受電共振器32の共振周波数は、970kMHzとしている。
・・・(式1)
また、給電共振器22は、銅線材(絶縁被膜付)により構成したコイル径15mmφのソレノイド型のコイルを使用している。また、受電共振器32は、銅線材(絶縁被膜付)により構成したコイル径11mmφのソレノイド型のコイルを使用している。また、給電共振器22及び受電共振器32における共振周波数は一致させている。なお、給電共振器22及び受電共振器32は、コイルを使用した共振器であれば、スパイラル型やソレノイド型などのコイルであってもよい。
また、給電コイル21と給電共振器22との間の距離をd12とし、給電共振器22と受電共振器32との間の距離をd23とし、受電共振器32と受電コイル31との間の距離をd34としている(図1参照)。
また、図2に示すように、給電コイル21のコイルLと給電共振器22のコイルLとの間の相互インダクタンスをM12、給電共振器22のコイルLと受電共振器32のコイルLとの間の相互インダクタンスをM23、受電共振器32のコイルLと受電コイル31のコイルLとの間の相互インダクタンスをM34としている。また、無線電力伝送装置1において、コイルLとコイルLとの間の結合係数をk12と表記し、コイルLとコイルLとの間の結合係数をk23と表記し、コイルLとコイルLとの間の結合係数をk34と表記している。
なお、給電コイル21のRLC回路のR、L、C、給電共振器22のRLC回路のR、L、C、受電共振器32のRLC回路のR、L、C、受電コイル31のRLC回路のR、L、Cにおける抵抗値、インダクタンス、コンデンサ容量、及び、結合係数k12、k23、k34は、設計・製造段階等で変更可能なパラメータとして、後述する(式4)の関係式を満たすように設定されていることが望ましい。
また、上記構成による無線電力伝送装置1(安定回路7、充電回路8及びリチウムイオン二次電池9含む)の回路図を示すと図1の下図のようになる。これは、無線電力伝送装置1全体を一つの入力インピーダンスZinに置き換えて示したものであり、無線電力伝送装置1に印加する電圧を電圧Vin、無線電力伝送装置1に入力する電流をIinとしている。
更に、無線電力伝送装置1の入力インピーダンスZinをより詳細に表すために、無線電力伝送装置1の構成を等価回路によって表すと図2に示すようになる。そして、図2の等価回路より、無線電力伝送装置1の入力インピーダンスZinは、(式2)のように表記することができる。
・・・(式2)
そして、本実施形態における無線電力伝送装置1の給電コイル21、給電共振器22、受電共振器32、及び、受電コイル31におけるインピーダンスZ、Z、Z、Z4、は、それぞれ(式3)のように表記することができる。
・・・(式3)
次に、(式2)に(式3)を導入すると、(式4)のようになる。
・・・(式4)
上記無線電力伝送装置1によれば、給電共振器22の共振周波数と受電共振器32の共振周波数とを一致させた場合、給電共振器22と受電共振器32との間に磁界共鳴状態を創出することができる。給電共振器22及び受電共振器32が共振した状態で磁界共鳴状態が創出されると、給電共振器22から受電共振器32に電力を磁界エネルギーとして伝送することができる。そして、受電共振器32で受電された電力が受電コイル31、安定回路7及び充電回路8を介してリチウムイオン二次電池9に給電されて充電される。
(無線電力伝送装置の発熱制御方法)
上記無線電力伝送装置1の構成を踏まえて、無線電力伝送装置1の発熱制御方法について説明する。
まず、本実施形態に係る無線電力伝送装置1を使用した電力の給電先であるリチウムイオン二次電池9の充電時における充電特性を踏まえた、無線電力伝送装置1の温度上昇のメカニズム、及び、その対処方法について説明する。
本実施形態では、電力が給電される被給電機器10の一つとしてリチウムイオン二次電池9を使用している。そして、一般的に、リチウムイオン二次電池9を充電するには、定電流定電圧充電方式が使用されている。この定電流定電圧充電方式によるリチウムイオン二次電池9の充電では、図3のリチウムイオン二次電池9の充電特性に示すように、充電を開始してからしばらくの間は、リチウムイオン二次電池9に対して定電流(Ich)による充電が行われる(CC:コンスタントカレント)。そして、定電流による充電が行われている間にリチウムイオン二次電池9に印加される電圧(Vch)が、所定の上限電圧(本実施形態では、4.2V)まで上昇する。電圧(Vch)が上限電圧まで上昇すると、その上限電圧に保持されたまま定電圧による充電が行われる(CV:コンスタントボルテージ)。定電圧(CV)による充電が行われると、リチウムイオン二次電池9に入力される電流値(Ich)が減衰していき、所定の電流値、又は、所定時間経過後に充電完了となる。
そして、無線電力伝送装置1によって、リチウムイオン二次電池9を上記定電流定電圧充電方式によって充電する場合、定電流による充電(CC)から定電圧による充電(CV)に移行したときに、図4(A)定電流定電圧充電の際のリチウムイオン二次電池9に入力される電流値(Ich)と無線電力伝送装置1に入力される電流Iinの値を示したグラフに示すように、リチウムイオン二次電池9に入力される電流値(Ich)は減衰していくが、無線電力伝送装置1に入力される電流Iinの値は変わらない。
一方で、図4(B)定電流定電圧充電の際における無線電力伝送装置1の温度変化のグラフに示すように、無線電力伝送装置1の温度は、定電流による充電(CC)から定電圧による充電(CV)に移行したときに上昇してしまう。
これは、定電圧充電(CV)の際における電流Iinと電流Ichと差(図4(A)のD2参照)が、定電流充電(CC)の際における電流Iinと電流Ichと差(図4(A)のD1参照)よりも広がったことにより、差が広がった分(D2−D1)が無線電力伝送装置1における発熱として消費され、無線電力伝送装置1の温度の上昇を招いたと考えられる。
このように無線電力伝送装置1で発生する発熱量が大きくなれば、無線電力伝送装置1を構成する電子部品の寿命を縮めることになってしまう。
そこで、無線電力伝送装置1を使用してリチウムイオン二次電池9に定電流定電圧充電を行う場合に、定電流による充電(CC)から定電圧による充電(CV)に移行した際の無線電力伝送装置1の発熱量を抑制し、無線電力伝送装置1の温度の上昇を抑制することが求められる。
そして、無線電力伝送装置1で発生する熱エネルギーJ(発熱量)は、無線電力伝送装置1に電圧Vinを加え、電流Iinをt秒(sec)流したとすれば、(式5)より求められる(ジュールの法則)。
・・・(式5)
そして、電流Iinを電圧Vin及び入力インピーダンスZinを踏まえた関係式で表すと(式6)のように示せる(図1参照)。
・・・(式6)
ここで、本実施形態のように、交流電源6によって無線電力伝送装置1に印加する電圧Vinが一定に保持されるため(本実施形態では実効値5V)、(式5)に(式6)を代入すれば、(式7)の関係式で表せる。
・・・(式7)
上記(式7)より、定電圧充電時の入力インピーダンスZinの値を大きくすることができれば、定電流による充電(CC)から定電圧による充電(CV)に移行した際の無線電力伝送装置1の発熱量(無線電力伝送装置1で発生する熱エネルギーJ)を抑制し、無線電力伝送装置1の温度の上昇を抑制することが可能となることが分かる。
(定電圧充電時の入力インピーダンスZinの増減傾向の設定)
本実施形態では、無線電力伝送装置1を使用してリチウムイオン二次電池9に定電流定電圧充電を行う場合、定電圧充電時(CV)の入力インピーダンスZinの値を大きくするために、後述する無線電力伝送装置1に供給する電力の駆動周波数に対する無線電力伝送装置1の伝送特性『S21』が双峰性の性質を有するように、給電コイル21のRLC回路のR、L、C、給電共振器22のRLC回路のR、L、C、受電共振器32のRLC回路のR、L、C、受電コイル31のRLC回路のR、L、Cにおける抵抗値、インダクタンス、コンデンサ容量、及び、結合係数k12、k23、k34などの給電モジュール2及び受電モジュール3を構成する変更可能なパラメータを設定する。そして、無線電力伝送装置1に供給する電力の駆動周波数に対する無線電力伝送装置1の伝送特性『S21』を双峰性の性質を有するようにしたうえで、無線電力伝送装置1に供給する電力の駆動周波数を調整することによって、定電圧充電時における無線電力伝送装置1の入力インピーダンス値の増減傾向を設定し、無線電力伝送装置1の発熱量を抑制する。
(測定実験)
上記無線電力伝送装置1に供給する電力の駆動周波数に対する無線電力伝送装置1の伝送特性『S21』を双峰性の性質を有するように設定した場合に、無線電力伝送装置1に供給する電力の駆動周波数を調整することによって、定電圧充電時における無線電力伝送装置1の入力インピーダンス値がどのような増減傾向を示すのかを、測定実験1〜3により説明する。
測定実験1〜3で使用する無線電力伝送装置1では、給電コイル21は、抵抗器R、コイルL、コンデンサCを要素とするRLC回路を構成しており、コイルL部分は、コイル径を15mmφに設定している。同様に、受電コイル31は、抵抗器R、コイルL、コンデンサCを要素とするRLC回路を構成しており、コイルL部分は、コイル径を11mmφに設定している。また、給電共振器22は、抵抗器R、コイルL、及び、コンデンサCを要素とするRLC回路を構成しており、コイルL部分は、コイル径15mmφのソレノイド型のコイルを使用している。また、受電共振器32は、抵抗器R、コイルL、及び、コンデンサCを要素とするRLC回路を構成しており、コイルL部分は、コイル径11mmφのソレノイド型のコイルを使用している。そして、測定実験1〜3に使用する無線電力伝送装置1におけるR、R、R、Rの値をそれぞれ、0.65Ω、0.65Ω、2.47Ω、2.3Ωに設定した。また、L、L、L、Lの値をそれぞれ、3.1μH、3.1μH、18.4μH、12.5μHに設定した。また、結合係数k12、k23、k34をそれぞれ、0.46、0.20、0.52に設定した。また、給電共振器22及び受電共振器32における共振周波数は970kHzである。
そして、測定実験1〜3では、上記構成により、無線電力伝送装置1を双峰性の性質に設定したうえで、給電モジュール2に供給する交流電力の駆動周波数を、後述する同相共振モード(fL)、逆相共振モード(fH)、及び、共振周波数(f0)の3つの状態(図5、図6参照)に変えて、リチウムイオン二次電池9に充電(給電)を行った際の電流Iin、及び入力インピーダンスZinを測定する。なお、測定実験1〜3では、無線電力伝送装置1への交流電源6からの入力電圧Vin=5Vのときの充電時間(Charging Time(min))に対する電流Iin、及び、入力インピーダンスZinを測定する。
(双峰性の性質)
ここで、本測定実験においては、無線電力伝送装置1に供給する電力の駆動周波数に対する無線電力伝送装置1の伝送特性『S21』が、双峰性の性質を有するもので測定している。そして、伝送特性『S21』とは、ネットワークアナライザ(アジレント・テクノロジー株式会社製のE5061Bなど)を無線電力伝送装置1に接続して計測される信号を表しており、デシベル表示され、数値が大きいほど電力伝送効率が高いことを意味する。そして、無線電力伝送装置1に供給する電力の駆動周波数に対する無線電力伝送装置1の伝送特性『S21』は、給電モジュール2及び受電モジュール3の間の磁界による結びつき度合い(磁界結合)の強度により、単峰性の性質を有するものと双峰性の性質を有するものに分かれる。そして、単峰性とは、駆動周波数に対する伝送特性『S21』のピークが一つで、そのピークが共振周波数帯域(f0)において現れるものをいう(図5の破線51参照)。一方、双峰性とは、駆動周波数に対する伝送特性『S21』のピークが二つあり、その二つのピークが共振周波数よりも低い駆動周波数帯域(fL)と共振周波数よりも高い駆動周波数帯域(fH)において現れるものをいう(図5の実線52参照)。更に詳細に双峰性を定義すると、上記ネットワークアナライザに無線電力伝送装置1を接続して計測される反射特性『S11』が二つのピークを有する状態をいう。従って、駆動周波数に対する伝送特性『S21』のピークが一見して一つに見えたとしても、計測されている反射特性『S11』が二つのピークを有する場合には、双峰性の性質を有するものとする。なお、電力伝送効率とは、給電モジュール2に供給される電力に対する、受電モジュール3が受電する電力の比率のことをいう。
上記単峰性の性質を有する無線電力伝送装置1においては、図5の破線51に示すように、駆動周波数が共振周波数f0で伝送特性『S21』が最大化する(電力伝送効率が最大化する)。
一方、双峰性の性質を有する無線電力伝送装置1では、図5の実線52に示すように、伝送特性『S21』は、共振周波数f0よりも低い駆動周波数帯域(fL)と共振周波数f0よりも高い駆動周波数帯域(fH)において最大化する。
なお、一般的に、給電共振器と受電共振器との間の距離が同じであれば、双峰性における伝送特性『S21』の最大値(fL又はfHでの伝送特性『S21』の値)は、単峰性における伝送特性『S21』の最大値(f0での伝送特性『S21』の値)よりも低い値になる(図5のグラフ参照)。
具体的には、双峰性における低周波側のピーク付近の周波数fLに、給電モジュール2に供給する交流電力の駆動周波数を設定した場合(同相共振モード)、給電共振器22及び受電共振器32が同位相で共振状態となり、給電共振器22に流れる電流の向きと受電共振器32に流れる電流の向きとが同じ向きになる。その結果、図5のグラフに示すように、電力伝送効率の最大化を目的にした一般的な無線電力伝送装置における伝送特性『S21』(破線51)には及ばないが、駆動周波数を給電モジュール2が備える給電共振器22及び受電モジュール3が備える受電共振器32が有する共振周波数と一致させない場合でも、伝送特性『S21』の値を比較的高い値にすることができる。ここで、給電モジュール2におけるコイル(給電共振器22)に流れる電流の向きと受電モジュール3におけるコイル(受電共振器32)に流れる電流の向きとが同じ向きとなる共振状態を同相共振モードと呼ぶことにする。
また、上記同相共振モードでは、給電共振器22の外周側に発生する磁界と受電共振器32の外周側に発生する磁界とが打ち消し合うことにより、給電共振器22及び受電共振器32の外周側に、磁界による影響が低減されて、給電共振器22及び受電共振器32の外周側以外の磁界強度(例えば、給電共振器22及び受電共振器32の内周側の磁界強度)よりも小さな磁界強度を有する磁界空間を形成することができる。そして、この磁界空間に磁界の影響を低減させたい安定回路7や充電回路8や充電池9などを収納した場合、安定回路7や充電回路8や充電池9などに対して、磁界に起因する渦電流の発生を低減・防止して、発熱による悪影響を抑制することが可能となる。
一方、双峰性における高周波側のピーク付近の周波数fHに、給電モジュール2に供給する交流電力の駆動周波数を設定した場合(逆相共振モード)、給電共振器22及び受電共振器32が逆位相で共振状態となり、給電共振器22に流れる電流の向きと受電共振器32に流れる電流の向きとが逆向きになる。その結果、図5のグラフに示すように、電力伝送効率の最大化を目的にした一般的な無線電力伝送装置における伝送特性『S21』(破線51)には及ばないが、駆動周波数を給電モジュール2が備える給電共振器22及び受電モジュール3が備える受電共振器32が有する共振周波数と一致させない場合でも、伝送特性『S21』の値を比較的高い値にすることができる。ここで、給電モジュール2におけるコイル(給電共振器22)に流れる電流の向きと受電モジュール3におけるコイル(受電共振器32)に流れる電流の向きとが逆向きとなる共振状態を逆相共振モードと呼ぶことにする。
また、上記逆相共振モードでは、給電共振器22の内周側に発生する磁界と受電共振器32の内周側に発生する磁界とが打ち消し合うことにより、給電共振器22及び受電共振器32の内周側に、磁界による影響が低減されて、給電共振器22及び受電共振器32の内周側以外の磁界強度(例えば、給電共振器22及び受電共振器32の外周側の磁界強度)よりも小さな磁界強度を有する磁界空間を形成することができる。そして、この磁界空間に磁界の影響を低減させたい安定回路7や充電回路8や充電池9などを収納した場合、安定回路7や充電回路8や充電池9などに対して、磁界に起因する渦電流の発生を低減・防止して、発熱による悪影響を抑制することが可能となる。また、この逆相共振モードにより形成される磁界空間は、給電共振器22及び受電共振器32の内周側に形成されるので、この空間に安定回路7や充電回路8や充電池9などの電子部品を組み込むことにより無線電力伝送装置1自体のコンパクト化・設計自由度の向上が実現される。
また、上記のように無線電力伝送装置1に供給する電力の駆動周波数に対する無線電力伝送装置1の伝送特性『S21』が、双峰性の性質を有する場合、給電モジュール2に供給する交流電力の駆動周波数を同相共振モード(fL)、又は、逆相共振モード(fH)に設定した際に、図6に示すように、電力伝送効率を高い値に維持した状態で、無線電力伝送装置1の入力インピーダンスZinの値の最大化を図ることができる(実線55参照)。また、給電モジュール2に供給する交流電力の駆動周波数を共振周波数(f0)に設定した際に、図6に示すように、無線電力伝送装置1の入力インピーダンスZinの値の最小化を図ることができる(実線55参照)。そして、本測定実験1〜3では、給電モジュール2に供給する交流電力の駆動周波数を同相共振モード(fL)、逆相共振モード(fH)、及び、共振周波数(f0)の3つの状態で、リチウムイオン二次電池9に充電(給電)を行った際の電流Iin、及び入力インピーダンスZinを測定している。
なお、本実施形態では、無線電力伝送装置1に供給する電力の駆動周波数に対する無線電力伝送装置1の伝送特性『S21』が双峰性の性質を有するものであれば、給電コイル21のRLC回路のR、L、C、給電共振器22のRLC回路のR、L、C、受電共振器32のRLC回路のR、L、C、受電コイル31のRLC回路のR、L、Cにおける抵抗値、インダクタンス、コンデンサ容量、及び、結合係数k12、k23、k34などの給電モジュール2及び受電モジュール3を構成する変更可能なパラメータの設定・組み合わせは設計事項であり自由に設定することができる。
(測定実験1:駆動周波数を同相共振モードに設定した場合)
測定実験1では、双峰性における低周波側のピーク付近の周波数fLに、給電モジュール2に供給する交流電力の駆動周波数を設定した場合(同相共振モード:fL=870kHz)の充電時間(Charging Time(min))に対する入力電流Iin、及び、入力インピーダンスZinを測定し、その測定結果を図7に示す。なお、入力電圧Vinは5V(一定)である。
図7の測定結果より、定電流による充電(CC)から定電圧による充電(CV)に移行してからの入力インピーダンスZinの値が増加傾向になっているのが分かる。そして、入力インピーダンスZinの値が増加傾向になるのに伴い、入力電流Iinの値が減少傾向になっているのが分かる(式6参照)。
上記測定実験1より、無線電力伝送装置1に供給する電力の駆動周波数に対する無線電力伝送装置1の伝送特性『S21』を双峰性の性質を有するように設定したうえで、双峰性における低周波側のピーク付近の周波数fLに、給電モジュール2に供給する交流電力の駆動周波数を設定した場合、定電流による充電(CC)から定電圧による充電(CV)に移行してからの入力インピーダンスZinの値を増加傾向にすることができる。これにより、定電圧充電時(CV)における無線電力伝送装置1の入力電流Iinを低減させて、もって無線電力伝送装置1の発熱を低減させることができることが分かる。
(測定実験2:駆動周波数を逆相共振モードに設定した場合)
測定実験2では、双峰性における高周波側のピーク付近の周波数fHに、給電モジュール2に供給する交流電力の駆動周波数を設定した場合(逆相共振モード:fH=1070kHz)の充電時間(Charging Time(min))に対する入力電流Iin、及び、入力インピーダンスZinを測定し、その測定結果を図8に示す。なお、入力電圧Vinは5V(一定)である。
図8の測定結果より、定電流による充電(CC)から定電圧による充電(CV)に移行してからの入力インピーダンスZinの値が増加傾向になっているのが分かる。そして、入力インピーダンスZinの値が増加傾向になるのに伴い、入力電流Iinの値が減少傾向になっているのが分かる(式6参照)。
上記測定実験2より、無線電力伝送装置1に供給する電力の駆動周波数に対する無線電力伝送装置1の伝送特性『S21』を双峰性の性質を有するように設定したうえで、双峰性における高周波側のピーク付近の周波数fHに、給電モジュール2に供給する交流電力の駆動周波数を設定した場合、定電流による充電(CC)から定電圧による充電(CV)に移行してからの入力インピーダンスZinの値を増加傾向にすることができる。これにより、定電圧充電時(CV)における無線電力伝送装置1の入力電流Iinを低減させて、もって無線電力伝送装置1の発熱を低減させることができることが分かる。
(測定実験3:駆動周波数を共振周波数に設定した場合)
測定実験3では、双峰性における共振周波数f0に、給電モジュール2に供給する交流電力の駆動周波数を設定した場合(共振周波数:f0=970kHz)の充電時間(Charging Time(min))に対する入力電流Iin、及び、入力インピーダンスZinを測定し、その測定結果を図9に示す。なお、入力電圧Vinは5V(一定)である。
図9の測定結果より、定電流による充電(CC)から定電圧による充電(CV)に移行してからの入力インピーダンスZinの値が減少傾向になっているのが分かる。そして、入力インピーダンスZinの値が減少傾向になるのに伴い、入力電流Iinの値が増加傾向になっているのが分かる(式6参照)。
上記測定実験3より、無線電力伝送装置1に供給する電力の駆動周波数に対する無線電力伝送装置1の伝送特性『S21』を双峰性の性質を有するように設定したうえで、双峰性における共振周波数f0に、給電モジュール2に供給する交流電力の駆動周波数を設定した場合、定電流による充電(CC)から定電圧による充電(CV)に移行してからの入力インピーダンスZinの値を減少傾向にすることができる。
上記測定実験1〜3より、無線電力伝送装置1に供給する電力の駆動周波数に対する無線電力伝送装置1の伝送特性『S21』を双峰性の性質を有するように設定したうえで、給電モジュール2に供給する交流電力の駆動周波数を調整することにより、定電圧充電時における無線電力伝送装置1の入力インピーダンスZinの値の増減傾向を設定するとともに、無線電力伝送装置1の入力電流Iinの増減傾向を調整し、もって無線電力伝送装置1の発熱の制御をすることができることが分かる。なお、上記測定実験1〜3から、給電モジュール2に供給する交流電力の駆動周波数を、同相共振モードfLと共振周波数f0との間、又は、共振周波数f0と逆相共振モードfHとの間における所定の値に設定すれば、定電圧充電時における無線電力伝送装置1の入力インピーダンスZinの値を一定の値に維持することもできる。
以上に説明したように、上記方法によれば、共振現象によって電力を供給する無線電力伝送装置1を使用して、定電流・定電圧充電方式により充電可能なリチウムイオン二次電池9に充電を行う場合に、無線電力伝送装置1における給電モジュール2及び受電モジュール3を構成する可変可能なパラメータを、給電モジュール2に供給する電力の駆動周波数に対する伝送特性の値が給電モジュール2及び受電モジュール3における共振周波数(f0)よりも低い駆動周波数帯域(fL)及び共振周波数(f0)よりも高い駆動周波数帯域(fH)にそれぞれピークを有する双峰性の特性を有するように設定することによって、双峰性の特性を有するように設定された無線電力伝送装置1に供給する電力の駆動周波数を調整することによって、定電圧充電時における無線電力伝送装置1の入力インピーダンスZinの値の増減傾向を設定するとともに、無線電力伝送装置1の入力電流Iinの増減傾向を調整し、もって無線電力伝送装置1の発熱の制御をすることができる。
更に、給電モジュール2に供給する電力の駆動周波数を、給電モジュール2及び受電モジュール3における共振周波数(f0)よりも低い駆動周波数帯域に現れる伝送特性のピーク値(fL)に対応する帯域に設定することにより、定電圧充電時における無線電力伝送装置1の入力インピーダンスZinの値が増加傾向になるように調整することができる。これにより、定電圧充電時における無線電力伝送装置1の入力電流Iinを低減させて、もって無線電力伝送装置1の発熱を低減させることができる。
また、給電モジュール2に供給する電力の駆動周波数を、給電モジュール2及び受電モジュール3における共振周波数(f0)よりも高い駆動周波数帯域に現れる伝送特性のピーク値(fH)に対応する帯域に設定することにより、定電圧充電時における無線電力伝送装置1の入力インピーダンスZinの値が増加傾向になるように調整することができる。これにより、定電圧充電時における無線電力伝送装置1の入力電流Iinを低減させて、もって無線電力伝送装置1の発熱を低減させることができる。
また、給電モジュール2に供給する電力の駆動周波数を、給電モジュール2及び受電モジュール3における共振周波数(f0)よりも低い駆動周波数帯域に現れる伝送特性のピーク値(fL)と共振周波数(f0)よりも高い駆動周波数帯域に現れる伝送特性のピーク値(fH)との間の谷間に対応する帯域に設定することにより、定電圧充電時における無線電力伝送装置1の入力インピーダンスZinの値が維持又は低下傾向になるように調整することができる。これにより、定電圧充電時における無線電力伝送装置1の入力電流Iinを維持又は増加させることができる。
(製造方法)
次に、無線電力伝送装置1を製造する一工程である、設計方法(設計工程)について、図10及び図11を参照して説明する。本説明では、無線電力伝送装置1を搭載する携帯機器としてイヤホンスピーカ部200aを備えた無線式ヘッドセット200、及び、充電器201を例にして説明する(図10参照)。
本設計方法で設計される無線電力伝送装置1は、図10に示す無線式ヘッドセット200及び充電器201に、それぞれ受電モジュール3(受電コイル31・受電共振器32)及び給電モジュール2(給電コイル21・給電共振器22)として搭載されている。また、図10では、説明の都合上、安定回路7、充電回路8及びリチウムイオン二次電池9を受電モジュール3の外に記載しているが、実際は、受電コイル31及びソレノイド状の受電共振器32のコイル内周側に配置されている。即ち、無線式ヘッドセット200には、受電モジュール3、安定回路7、充電回路8及びリチウムイオン二次電池9が搭載されており、充電器201には、給電モジュール2が搭載されており、給電モジュール2の給電コイル21に交流電源6が接続された状態で使用される。
(設計方法)
まず、図11に示すように、リチウムイオン二次電池9の容量、及び、リチウムイオン二次電池9の充電に必要とされる充電電流から、受電モジュール3が受電する受電電力量が決まる(S1)。
次に、給電モジュール2と受電モジュール3との間の距離を決定する(S2)。これは、受電モジュール3を内蔵した無線式ヘッドセット200を、給電モジュール2を内蔵した充電器201に載置した際の給電共振器22と受電共振器32との間の距離d23であり、使用形態としては充電中の状態である。より詳細には、給電共振器22と受電共振器32との間の距離d23は、無線式ヘッドセット200と充電器201の形状・構造を考慮して決定される。
また、無線式ヘッドセット200の大きさ・形状・構造を踏まえて、受電モジュール3における受電コイル31及び受電共振器32のコイル径が決定される(S3)。
また、充電器201の大きさ・形状・構造を踏まえて、給電モジュール2における給電コイル21及び給電共振器22のコイル径が決定される(S4)。
上記S2〜S4の手順を経ることにより、無線電力伝送装置1の給電共振器22(コイルL)と受電共振器32(コイルL)との間の結合係数k23と、電力伝送効率が決まることになる。
上記S1で決定した受電モジュール3が受電する受電電力量、及び、S2〜S4の手順を経て決定された電力伝送効率より、給電モジュール2に給電する必要最低限の給電電力量が決定される(S5)。
そして、上記受電モジュール3が受電する受電電力量、電力伝送効率、及び、給電モジュール2に給電する必要最低限の給電電力量を踏まえて、無線電力伝送装置1における入力インピーダンスZinの設計値の範囲が決まる(S6)。
また、無線電力伝送装置1に供給する電力の駆動周波数に対する無線電力伝送装置1の伝送特性『S21』が上述した双峰性の性質を有する設計値の範囲が決まる(S7)。
そして、S6及びS7で決定された入力インピーダンスZin及び双峰性の性質を有する設計値を満たすように給電コイル21と給電共振器22、及び、受電共振器32と受電コイル31に関する最終的なパラメータを決定する(S8)。ここで、給電コイル21と給電共振器22、及び、受電共振器32と受電コイル31に関するパラメータとしては、給電コイル21のRLC回路のR、L、C、給電共振器22のRLC回路のR、L、C、受電共振器32のRLC回路のR、L、C、受電コイル31のRLC回路のR、L、Cにおける抵抗値、インダクタンス、コンデンサ容量や、結合係数k12、k23、k34や、更には、給電コイル21と給電共振器22との間の距離d12、受電共振器32と受電コイル31との間の距離d34などが挙げられる。
上記設計方法を含む無線電力伝送装置1の製造方法によれば、無線電力伝送装置1の発熱の制御を、給電モジュール2に供給する電力の駆動周波数を調整することにより実現可能な無線電力伝送装置1を製造することができる。即ち、無線電力伝送装置1の部品点数を増やさずに、無線電力伝送装置1の発熱の制御が可能な無線電力伝送装置1を製造することができる。
(その他の実施形態)
上記製造方法の説明では、無線式ヘッドセット200を例示して説明したが、二次電池を備えた機器であれば、タブレット型PC、デジタルカメラ、携帯電話、イヤホン型音楽プレイヤー、補聴器、集音器などにも使用することができる。
また、上記説明では、無線電力伝送装置1を携帯型の電子機器に搭載した場合を想定して説明したが、用途はこれら小型なものに限らず、必要電力量に合わせて仕様を変更することにより、例えば、比較的大型な電気自動車(EV)における無線充電システムや、より小型な医療用の無線式胃カメラなどにも搭載することができる。
以上の詳細な説明では、本発明をより容易に理解できるように、特徴的部分を中心に説明したが、本発明は、以上の詳細な説明に記載する実施形態・実施例に限定されず、その他の実施形態・実施例にも適用することができ、その適用範囲は可能な限り広く解釈されるべきである。また、本明細書において用いた用語及び語法は、本発明を的確に説明するために用いたものであり、本発明の解釈を制限するために用いたものではない。また、当業者であれば、本明細書に記載された発明の概念から、本発明の概念に含まれる他の構成、システム、方法等を推考することは容易であると思われる。従って、請求の範囲の記載は、本発明の技術的思想を逸脱しない範囲で均等な構成を含むものであるとみなされるべきである。また、本発明の目的及び本発明の効果を充分に理解するために、すでに開示されている文献等を充分に参酌することが望まれる。
1 無線電力伝送装置
2 給電モジュール
3 受電モジュール
6 交流電源
7 安定回路
8 充電回路
9 リチウムイオン二次電池
10 被給電機器
21 給電コイル
22 給電共振器
31 受電コイル
32 受電共振器
200 無線式ヘッドセット
201 充電器

Claims (6)

  1. 少なくとも給電コイル及び給電共振器を備えた給電モジュールから、少なくとも受電共振器及び受電コイルを備え、且つ、定電流・定電圧充電方式により充電可能な二次電池を含む被給電機器が接続された受電モジュールに対して共振現象によって電力を供給する無線電力伝送装置の発熱制御方法であって、
    前記給電モジュールに供給する電力の駆動周波数に対する伝送特性の値が、前記給電モジュール及び受電モジュールにおける共振周波数よりも低い駆動周波数帯域及び前記共振周波数よりも高い駆動周波数帯域にそれぞれピークを有する双峰性の特性を有するように、前記給電モジュール及び前記受電モジュールを構成する可変可能なパラメータを設定することにより、
    前記駆動周波数を調整することによって、前記定電圧充電時における当該無線電力伝送装置の入力インピーダンス値の増減傾向を設定して当該無線電力伝送装置の入力電流の増減傾向を調整し、もって無線電力伝送装置の発熱を制御できるようにしたことを特徴とする無線電力伝送装置の発熱制御方法。
  2. 前記給電モジュールに供給する電力の前記駆動周波数を、前記給電モジュール及び受電モジュールにおける前記共振周波数よりも低い駆動周波数帯域に現れる伝送特性のピーク値に対応する帯域に設定し、前記定電圧充電時における当該無線電力伝送装置の入力インピーダンス値が増加傾向になるように調整することを特徴とする請求項1に記載の無線電力伝送装置の発熱制御方法。
  3. 前記給電モジュールに供給する電力の前記駆動周波数を、前記給電モジュール及び受電モジュールにおける前記共振周波数よりも高い駆動周波数帯域に現れる伝送特性のピーク値に対応する帯域に設定し、前記定電圧充電時における当該無線電力伝送装置の入力インピーダンス値が増加傾向になるように調整することを特徴とする請求項1に記載の無線電力伝送装置の発熱制御方法。
  4. 前記給電モジュールに供給する電力の前記駆動周波数を、前記給電モジュール及び受電モジュールにおける前記共振周波数よりも低い駆動周波数帯域に現れる伝送特性のピーク値と前記共振周波数よりも高い駆動周波数帯域に現れる伝送特性のピーク値との間の谷間に対応する帯域に設定し、前記定電圧充電時における当該無線電力伝送装置の入力インピーダンス値が維持又は低下傾向になるように調整することを特徴とする請求項1に記載の無線電力伝送装置の発熱制御方法。
  5. 請求項1〜4のいずれかに記載の発熱制御方法により調整されたことを特徴とする無線電力伝送装置。
  6. 少なくとも給電コイル及び給電共振器を備えた給電モジュールから、少なくとも受電共振器及び受電コイルを備え、且つ、定電流・定電圧充電方式により充電可能な二次電池を含む被給電機器が接続された受電モジュールに対して共振現象によって電力を供給する無線電力伝送装置の製造方法であって、
    前記給電モジュールに供給する電力の駆動周波数に対する伝送特性の値が、前記給電モジュール及び受電モジュールにおける共振周波数よりも低い駆動周波数帯域及び前記共振周波数よりも高い駆動周波数帯域にそれぞれピークを有する双峰性の特性を有するように、前記給電モジュール及び前記受電モジュールを構成する可変可能なパラメータを設定する工程を含むことにより、
    前記駆動周波数を調整することによって、前記定電圧充電時における当該無線電力伝送装置の入力インピーダンス値の増減傾向を設定して当該無線電力伝送装置の入力電流の増減傾向を調整し、もって無線電力伝送装置の発熱を制御できるようにしたことを特徴とする無線電力伝送装置の製造方法。
JP2013056948A 2013-03-19 2013-03-19 無線電力伝送装置、無線電力伝送装置の発熱制御方法、及び、無線電力伝送装置の製造方法 Expired - Fee Related JP6169380B2 (ja)

Priority Applications (8)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2013056948A JP6169380B2 (ja) 2013-03-19 2013-03-19 無線電力伝送装置、無線電力伝送装置の発熱制御方法、及び、無線電力伝送装置の製造方法
KR20157002625A KR20150032570A (ko) 2013-03-19 2014-02-10 무선 전력 전송 장치, 무선 전력 전송 장치의 발열 제어 방법 및 무선 전력 전송 장치의 제조 방법
SG11201500731YA SG11201500731YA (en) 2013-03-19 2014-02-10 Wireless power transmission device, method for controlling heat generated by wireless power transmission device, and production method for wireless power transmission device
EP14770460.5A EP2869432A4 (en) 2013-03-19 2014-02-10 WIRELESS POWER TRANSMISSION DEVICE, METHOD FOR CONTROLLING THE HEATING PRODUCED BY A WIRELESS POWER TRANSMISSION DEVICE, AND METHOD FOR MANUFACTURING A WIRELESS POWER TRANSMISSION DEVICE
US14/418,302 US20150311742A1 (en) 2013-03-19 2014-02-10 Wireless power transmission device, method for controlling heat generated by wireless power transmission device, and production method for wireless power transmission device
PCT/JP2014/053066 WO2014148143A1 (ja) 2013-03-19 2014-02-10 無線電力伝送装置、無線電力伝送装置の発熱制御方法、及び、無線電力伝送装置の製造方法
CN201480002156.1A CN104584381B (zh) 2013-03-19 2014-02-10 无线电力传输装置及其发热控制方法和制造方法
TW103110175A TWI542110B (zh) 2013-03-19 2014-03-18 Radio power transmission device, heating control method of wireless power transmission device, and method for manufacturing wireless power transmission device

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2013056948A JP6169380B2 (ja) 2013-03-19 2013-03-19 無線電力伝送装置、無線電力伝送装置の発熱制御方法、及び、無線電力伝送装置の製造方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2014183660A true JP2014183660A (ja) 2014-09-29
JP6169380B2 JP6169380B2 (ja) 2017-07-26

Family

ID=51579837

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2013056948A Expired - Fee Related JP6169380B2 (ja) 2013-03-19 2013-03-19 無線電力伝送装置、無線電力伝送装置の発熱制御方法、及び、無線電力伝送装置の製造方法

Country Status (8)

Country Link
US (1) US20150311742A1 (ja)
EP (1) EP2869432A4 (ja)
JP (1) JP6169380B2 (ja)
KR (1) KR20150032570A (ja)
CN (1) CN104584381B (ja)
SG (1) SG11201500731YA (ja)
TW (1) TWI542110B (ja)
WO (1) WO2014148143A1 (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR20180128693A (ko) * 2017-05-24 2018-12-04 한국과학기술원 콜로이달 양자점 기반 근적외선 무선 충전 시스템 및 방법
US10778036B2 (en) 2016-09-23 2020-09-15 Wits Co., Ltd. Wireless power transmitter
CN111684553A (zh) * 2018-02-12 2020-09-18 爱泰德有限公司 包括透明发热元件的无线电力传输系统及包括此的头戴式装置

Families Citing this family (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP6059522B2 (ja) * 2012-04-17 2017-01-11 日東電工株式会社 無線電力供給システム、給電装置、受電装置、及び、磁界空間の形成方法
JP2014209813A (ja) * 2013-04-16 2014-11-06 日東電工株式会社 無線電力伝送装置、無線電力伝送装置の発熱制御方法、及び、無線電力伝送装置の製造方法
CN105305659A (zh) * 2015-11-05 2016-02-03 杭州电子科技大学 一种磁耦合谐振式无线电能传输装置
KR101851995B1 (ko) 2015-11-20 2018-04-25 숭실대학교산학협력단 무선 충전기용 공진 컨버터 및 그 구현방법
US11362543B2 (en) 2018-06-29 2022-06-14 Etherdyne Technologies, Inc. Wireless power receiver circuits that provide constant voltage or current to an electrical load, and methods
US10931149B2 (en) 2018-06-29 2021-02-23 Etherdyne Technologies, Inc. Wireless power receiver circuits that provide constant voltage or current to an electrical load, and methods
CN110808637B (zh) * 2018-08-06 2021-02-23 西安中兴新软件有限责任公司 无线充电方法、装置、电路及计算机存储介质
TWI744659B (zh) * 2019-07-01 2021-11-01 美商艾勒迪科技股份有限公司 提供恆定電壓或電流至電力負載之無線電力接收器電路及其方法

Citations (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2000287375A (ja) * 1999-03-29 2000-10-13 Japan Storage Battery Co Ltd 二次電池の充電回路
JP2010193598A (ja) * 2009-02-17 2010-09-02 Nippon Soken Inc 非接触給電設備および非接触給電システム
JP2011160496A (ja) * 2010-01-29 2011-08-18 Univ Of Tokyo 送電装置、受電装置及び電力伝送システム
JP2011250555A (ja) * 2010-05-26 2011-12-08 Toyota Motor Corp 給電システムおよび車両
JP2012135127A (ja) * 2010-12-22 2012-07-12 Panasonic Corp 無線電力伝送システム、それに用いられる送電機器および受電機器、ならびに無線電力伝送方法
JP2012178916A (ja) * 2011-02-25 2012-09-13 Ud Tech Kk 非接触電力伝送装置
JP2012182980A (ja) * 2011-03-01 2012-09-20 Tdk Corp ワイヤレス受電装置、ワイヤレス電力伝送システムおよび電力制御装置

Family Cites Families (9)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP4624768B2 (ja) 2004-11-29 2011-02-02 オリンパス株式会社 被検体内導入装置および被検体内導入システム
JP2007014163A (ja) * 2005-07-01 2007-01-18 Fujitsu Ltd 充電用ic、充電装置及び電子機器
JP5258521B2 (ja) * 2008-11-14 2013-08-07 トヨタ自動車株式会社 給電システム
JP5365306B2 (ja) 2009-03-31 2013-12-11 富士通株式会社 無線電力供給システム
JP2012186472A (ja) * 2011-02-19 2012-09-27 Lequio Power Technology Corp 給電装置及び受給電装置
JP2012217228A (ja) * 2011-03-31 2012-11-08 Equos Research Co Ltd 電力伝送システム
US9099885B2 (en) * 2011-06-17 2015-08-04 Semiconductor Energy Laboratory Co., Ltd. Wireless power feeding system
JP2013017254A (ja) * 2011-06-30 2013-01-24 Equos Research Co Ltd 電力伝送システム
JP5772535B2 (ja) * 2011-11-18 2015-09-02 トヨタ自動車株式会社 電力伝送システム及び車両

Patent Citations (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2000287375A (ja) * 1999-03-29 2000-10-13 Japan Storage Battery Co Ltd 二次電池の充電回路
JP2010193598A (ja) * 2009-02-17 2010-09-02 Nippon Soken Inc 非接触給電設備および非接触給電システム
JP2011160496A (ja) * 2010-01-29 2011-08-18 Univ Of Tokyo 送電装置、受電装置及び電力伝送システム
JP2011250555A (ja) * 2010-05-26 2011-12-08 Toyota Motor Corp 給電システムおよび車両
JP2012135127A (ja) * 2010-12-22 2012-07-12 Panasonic Corp 無線電力伝送システム、それに用いられる送電機器および受電機器、ならびに無線電力伝送方法
JP2012178916A (ja) * 2011-02-25 2012-09-13 Ud Tech Kk 非接触電力伝送装置
JP2012182980A (ja) * 2011-03-01 2012-09-20 Tdk Corp ワイヤレス受電装置、ワイヤレス電力伝送システムおよび電力制御装置

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US10778036B2 (en) 2016-09-23 2020-09-15 Wits Co., Ltd. Wireless power transmitter
KR20180128693A (ko) * 2017-05-24 2018-12-04 한국과학기술원 콜로이달 양자점 기반 근적외선 무선 충전 시스템 및 방법
KR101976926B1 (ko) * 2017-05-24 2019-05-10 한국과학기술원 콜로이달 양자점 기반 근적외선 무선 충전 시스템 및 방법
CN111684553A (zh) * 2018-02-12 2020-09-18 爱泰德有限公司 包括透明发热元件的无线电力传输系统及包括此的头戴式装置
CN111684553B (zh) * 2018-02-12 2022-03-01 爱泰德有限公司 包括透明发热元件的无线电力传输系统及包括此的头戴式装置

Also Published As

Publication number Publication date
TWI542110B (zh) 2016-07-11
TW201445849A (zh) 2014-12-01
EP2869432A4 (en) 2016-05-04
JP6169380B2 (ja) 2017-07-26
KR20150032570A (ko) 2015-03-26
SG11201500731YA (en) 2015-05-28
US20150311742A1 (en) 2015-10-29
CN104584381B (zh) 2017-04-26
WO2014148143A1 (ja) 2014-09-25
CN104584381A (zh) 2015-04-29
EP2869432A1 (en) 2015-05-06

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6169380B2 (ja) 無線電力伝送装置、無線電力伝送装置の発熱制御方法、及び、無線電力伝送装置の製造方法
WO2014171163A1 (ja) 無線電力伝送装置、無線電力伝送装置の発熱制御方法、及び、無線電力伝送装置の製造方法
JP6199058B2 (ja) 無線電力伝送によって電力供給される被給電機器の受電電圧制御方法、当該受電電圧制御方法によって調整された無線電力伝送装置、及び、その無線電力伝送装置の製造方法
JP5639693B1 (ja) 無線電力伝送装置及び無線電力伝送装置の供給電力制御方法
WO2014162766A1 (ja) 無線電力伝送装置、無線電力伝送装置の供給電力制御方法、及び、無線電力伝送装置の製造方法
WO2015182604A1 (ja) 無線電力伝送装置
WO2014132479A1 (ja) 無線電力伝送装置、無線電力伝送装置の供給電力制御方法、及び、無線電力伝送装置の製造方法
WO2015056539A1 (ja) 磁界空間を形成可能な無線電力伝送装置及びその形成方法
WO2015108030A1 (ja) 無線電力伝送装置及びその製造方法
JP5622901B1 (ja) 無線電力伝送装置及び無線電力伝送装置の供給電力制御方法
WO2014199830A1 (ja) 無線電力伝送装置及び無線電力伝送装置の電力供給方法
WO2014199827A1 (ja) 無線電力伝送に用いる給電モジュール及び給電モジュールの電力供給方法
WO2014125675A1 (ja) 無線電力伝送装置、無線電力伝送装置の供給電力制御方法、及び、無線電力伝送装置の製造方法
WO2014132480A1 (ja) 無線電力伝送装置、無線電力伝送装置における入力インピーダンスの負荷変動応答性の調整方法、及び、無線電力伝送装置の製造方法
WO2015102116A1 (ja) 無線電力伝送装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20151221

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20161213

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20170202

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A821

Effective date: 20170202

RD02 Notification of acceptance of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7422

Effective date: 20170202

RD04 Notification of resignation of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7424

Effective date: 20170202

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20170404

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20170526

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20170606

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20170628

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6169380

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees