JP2014182342A - 撮像装置 - Google Patents

撮像装置 Download PDF

Info

Publication number
JP2014182342A
JP2014182342A JP2013058211A JP2013058211A JP2014182342A JP 2014182342 A JP2014182342 A JP 2014182342A JP 2013058211 A JP2013058211 A JP 2013058211A JP 2013058211 A JP2013058211 A JP 2013058211A JP 2014182342 A JP2014182342 A JP 2014182342A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
lens barrel
driving
optical apparatus
force
lip portion
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2013058211A
Other languages
English (en)
Other versions
JP6207188B2 (ja
Inventor
Kimisuke Kiyamura
公介 木矢村
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Canon Inc
Original Assignee
Canon Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Canon Inc filed Critical Canon Inc
Priority to JP2013058211A priority Critical patent/JP6207188B2/ja
Publication of JP2014182342A publication Critical patent/JP2014182342A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6207188B2 publication Critical patent/JP6207188B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Abstract

【課題】異物の侵入を防止し、消費電力を低減することが可能な光学機器を提供すること
【解決手段】光学機器は、第2の鏡筒104に対して相対的に移動される第1の鏡筒102と、第1の鏡筒と第2の鏡筒の間の隙間を封止する第1のパッキン103と、第1の鏡筒に付勢力を加えるばね113と、を有する。第1の鏡筒が第2の鏡筒に対して沈胴方向に移動されるときに第1のパッキンが繰り出し方向に与える駆動負荷F3aは、第1の鏡筒が第2の鏡筒に対して繰り出し方向に移動されるときに第1のパッキンが沈胴方向に与える駆動負荷F3bよりも大きい。ばねは、第1の鏡筒を第2の鏡筒に対して沈胴方向に移動するのに必要な駆動力が、付勢力が0の場合よりも減るように前記付勢力を加える。
【選択図】図1

Description

本発明は、レンズ一体型カメラや交換レンズなどの光学機器に関する。
コンパクトスチルカメラのレンズ鏡筒は、アクチュエータによって沈胴や繰り出しが可能に構成され、鏡筒と固定外装との間には、摩擦負荷を低減するための環状の隙間が設けられている。この隙間に水や埃などの異物が侵入することを防止するために、特許文献1は、鏡筒と固定外装との間に弾性シール部材を設けることを提案している。
特開2001−42407号公報
特許文献1では、弾性シール部材は、光軸と直交する平面に対して傾斜したリップ部を介して鏡筒に接し、レンズ鏡筒の駆動方向によってリップ部から受ける駆動負荷(摩擦力)が異なる。大きい駆動負荷に打ち勝つ駆動力を発生させるようにアクチュエータに供給する電力を設定すると、小さい駆動負荷の方向に駆動する際に必要以上の駆動力を発生させることになるため、全体として消費電力が大きくなってしまう。
本発明は、異物の侵入を防止し、消費電力を低減することが可能な光学機器を提供することを目的とする。
本発明の光学機器は、第1の部材と、当該第1の部材に対して相対的に移動される第2の部材と、前記第1の部材と前記第2の部材の間の隙間を封止する封止部材と、前記第1の部材と前記第2の部材の少なくとも一方に付勢力を加える付勢手段と、を有し、前記第2の部材が前記第1の部材に対して第1の方向に移動されるときに前記封止部材が前記第1の方向と逆方向の第2の方向に与える駆動負荷は、前記第2の部材が前記第1の部材に対して前記第2の方向に移動されるときに前記封止部材が前記第1の方向に与える駆動負荷よりも大きく、前記付勢手段は、前記第2の部材を前記第1の部材に対して前記第1の方向に移動するのに必要な駆動力が、前記付勢力が0の場合よりも減るように前記付勢力を加えることを特徴とする。
本発明によれば、異物の侵入を防止し、消費電力を低減することが可能な光学機器を提供することができる。
本発明の光学機器の沈胴状態と繰り出し状態の断面図である。(実施例1) 図1に示す光学機器の動作を説明する部分拡大断面図である。(実施例1) 図1に示すばねの付勢力を示すグラフである。(実施例1) 図1に示す光学機器の動作を示すフローチャートである。(実施例1) 本発明の光学機器の沈胴状態の断面図である。(実施例2) 図5に示す光学機器の動作を示すフローチャートである。(実施例2) 図5に示す光学機器の消費電力を示すグラフである。(実施例2) 図1及び図5に示す光学機器の第1のパッキンの変形例を示す断面図である。(実施例1、2)
以下、添付図面を参照して、本発明の実施例について説明する。以下の実施例では、本発明の光学機器はレンズ一体型の撮像装置(デジタルスチルカメラ)として構成されているが、撮像装置本体から着脱可能に装着されるレンズ装置として構成されてもよい。
図1(a)は、実施例1の撮像装置100が沈胴状態にあるときの、一点鎖線で示す光軸を通り光軸に平行な面による断面図である。図1(b)は、撮像装置100が繰り出し状態にある際の、光軸を通り光軸に平行な面による断面図である。
101は、一枚のレンズ(撮影光学系)であり、第1の鏡筒102に固定されている。被写体の光学像を撮像素子114の撮像面に形成する。
102は、第1の鏡筒であり、第1のパッキン103と当接する凹凸の小さい平滑面からなる円筒形状の外周部102aを備えている。外周部102aはレンズ101の光軸に平行な面を有する。レンズ101の光軸は、第1の鏡筒102の中心軸であると共に以下の第1の方向と第2の方向に平行な方向である。第1の部材と第1の部材に対して相対的に移動される第2の部材を考えた場合、第1の鏡筒102は第2の部材に対応し、第2の鏡筒104は第1の部材に対応する。
第1の鏡筒102の外周には光軸方向から見て周方向に均等な3ヶ所に、光軸を中心に放射状に延出する円筒形状のカムフォロア102bを備えている。第1の鏡筒102は、カムフォロア102bが直進溝105aおよびカム溝106aに係合した状態で支持されている。
103は第1のパッキンであり、シリコンゴムなどの弾性材料によって形成された弾性シール部材(封止部材)である。第1のパッキン103は、円筒形状を有し、第2の鏡筒104と案内筒105に光軸方向に狭持されて固定されている。
ここで、第1の鏡筒102が第2の鏡筒104に対して沈胴方向に移動されるときに第1のパッキン103が沈胴方向と逆方向の繰り出し方向に与える駆動負荷(摩擦力)をF3aとする。また、第1の鏡筒102が第2の鏡筒104に対して繰り出し方向に移動されるときに第1のパッキン103が沈胴方向に与える駆動負荷(摩擦力)をF3bとする。すると、後述するように、F3aはF3bよりも大きい。
また、沈胴方向は、第1の鏡筒102が移動することで第1の鏡筒102の少なくとも一部が光学機器の内部に収納される方向(第1の方向)である。繰り出し方向は、第1の鏡筒102が移動することで第1の鏡筒102の少なくとも一部が光学機器の外部に露出する方向(第2の方向)である。
第1のパッキン103は、第1の鏡筒102と第2の鏡筒104との間に水や埃などの異物が侵入することを防止するために設けられている。第1のパッキン103は、第1の鏡筒102の光軸方向の位置によらず、外周部102aと接触するリップ部103aを有する。リップ部103aについては後述する。
104は第2の鏡筒であり、第1の鏡筒102の周りに設けられ、案内筒105に固定されている。第2の鏡筒104は、第2のパッキン107と当接する凹凸の小さい平滑面からなる円筒形状の外周部104aを備えている。外周部104aはレンズ101の光軸に平行な面を有し、第2のパッキン107は外周部104aに対して光軸方向に移動する。
105は案内筒であり、光軸方向から見て周方向に均等な3ヶ所に、径方向に貫通した光軸と平行な溝であって周方向にカムフォロア102bと係合する直進溝105aを備えている。外周には光軸方向から見て周方向に均等な3ヶ所に、光軸を中心に放射状に延出する円筒形状のカムフォロア105bを備えている。案内筒105は、カムフォロア105bが直進溝109bに係合した状態で支持されている。
106はカム筒であり、案内筒105に嵌合し、光軸を中心に回転可能であって光軸方向への移動が制限されるように支持されている。内周には光軸方向から見て円周方向に均等な3ヶ所に、径方向に掘られた光軸を中心としたらせん状の溝であって光軸と平行な方向にカムフォロア102bと係合するカム溝106aを備えている。外周には光軸方向から見て周方向に均等な3ヶ所に、光軸を中心に放射状に延出する円筒形状のカムフォロア106bを備えている。カム筒106は、カムフォロア106bが直進溝110aおよびカム溝109aに係合した状態で支持されている。
107は第2のパッキンであり、シリコンゴムなどの弾性材料によって形成された弾性シール部材(封止部材)である。第2のパッキン107は、円筒形状を有し、前カバー108と固定環109に光軸方向に狭持されて固定されている。
ここで、第2の鏡筒104が前カバー108に対して沈胴方向に移動されるときに第2のパッキン107が繰り出し方向に与える駆動負荷をF3aとする。また、第2の鏡筒104が前カバー108に対して繰り出し方向に移動されるときに第2のパッキン107が沈胴方向に与える駆動負荷をF3bとする。すると、後述するように、F3aはF3bよりも大きい。
第2のパッキン107は、第2の鏡筒104と前カバー108との間に水や埃などの異物が侵入することを防止するために設けられている。第2のパッキン107は、第2の鏡筒104の光軸方向の位置によらず、外周部104aと当接するリップ部107aを備えている。リップ部107aについては後述する。
108は、前カバーであり、筐体115に対し、不図示のOリングなどを用いて水密に固定されている。第1の部材と第1の部材に対して相対的に移動される第2の部材を考えた場合、第2の鏡筒104は第2の部材に対応し、前カバー108は第1の部材に対応する。この場合、前カバー108は第2の鏡筒104が移動する間、固定(静止)されている。また、沈胴方向は、第2の鏡筒104が移動することで第2の鏡筒104の少なくとも一部が光学機器の内部に収納される方向(第1の方向)である。繰り出し方向は、第2の鏡筒104が移動することで第2の鏡筒104の少なくとも一部が光学機器の外部に露出する方向(第2の方向)である。
109は、固定環であり、筐体115に固定されている。光軸方向から見て円周方向に均等な3ヶ所に、径方向に貫通した光軸を中心としたらせん状の溝であって光軸と平行な方向にカムフォロア106bと係合するカム溝109aを備えている。内周には光軸方向から見て円周方向に均等な3ヶ所に、径方向に掘られた光軸と平行な溝であって周方向にカムフォロア105bと係合する直進溝109bを備えている。
110は駆動環であり、固定環109に嵌合し、光軸を中心に回転可能であって光軸方向への移動が制限されるように支持されている。内周には光軸方向から見て円周方向に均等な3ヶ所に、径方向に掘られた光軸と平行な溝であって周方向にカムフォロア106bと係合する直進溝110aを備えている。外周には、ピニオン111の回転が伝達されるギヤ部110bが周方向の所定の長さにわたり形成されている。
111はピニオンであり、モータ112の回転軸に固定されている。外周にはモータ112の回転軸の周方向にギヤ部110bと噛み合うギヤ部が形成されている。
112はモータ(アクチュエータ)であり、筐体115に固定されている駆動手段である。不図示の制御回路(制御手段)から出力された駆動信号によって回転軸を回転駆動することが可能である。
113はばね(付勢手段)であり、光軸から見て周方向に均等に配置された2つのコイルばねにより構成されている。両端が第1の鏡筒102と筐体115に固定され、第1の鏡筒102の光軸方向の位置によらず、第1の鏡筒102と筐体115とを光軸方向に近付ける方向に付勢力を発生させる。
なお、本実施例のばね113は第1の鏡筒102に付勢力を加えているが、付勢手段は第1の鏡筒(第2の部材)102と第2の鏡筒(第1の部材)102の少なくとも一方に付勢力を加えれば足りる。
ばね113は、第1の鏡筒102を第2の鏡筒104に対して沈胴方向に移動するのに必要な駆動力が、その付勢力が0の場合よりも減るように付勢力を加える。これにより、沈胴方向への駆動がばね113によって補助されるので消費電力が低減する。
ばね113は、第1の鏡筒102を第2の鏡筒104に対して沈胴方向に移動するのに必要な駆動力と第1の鏡筒102を第2の鏡筒104に対して繰り出し方向に移動するのに必要な駆動力との、付勢力が0の場合における差が減るように付勢力を加える。これにより、大きい駆動負荷に打ち勝つ駆動力を発生させるようにモータ112に供給する電力を設定しても、小さい駆動負荷の方向に駆動する際の駆動力の無駄を減らすことができる。本実施例では、モータ112の駆動力の絶対値は第1の鏡筒の駆動方向に拘らず一定である。
付勢手段は、本実施例では2つのコイルばねであるが、光軸から見て周方向に均等に配置された3つ以上の複数のコイルばねや、光軸を中心としたらせん形状の1つのコイルばねで構成してもよいし、ゴムや板ばねなどのその他の弾性部材によって構成してもよい。磁石および磁性体によって光軸方向の磁気的な付勢力を発生させる構成でもよい。
また、本実施例では、ばね113による付勢力は第1の鏡筒102と第2の鏡筒104の間に作用するが、付勢手段による付勢力は第2の鏡筒104と前カバー108の間に作用してもよい。
114は撮像素子であり、筐体115に固定されている。撮像素子114は、光軸と直交する受光面(撮像面)を備え、レンズ101が形成した光が構造を光電変換してアナログ画像信号を出力するCCDセンサやCMOSセンサから構成されている。
115は筐体であり、各部材を固定・収納するとともに、外部からの異物を侵入させないように水密に構成されている。第1の鏡筒102の移動に伴う撮像装置100の容積変化に対応するため、水密を維持しながら外部との通気性を確保できる通気手段を設けることが望ましい。
以下、本実施例における撮像装置100の動作について説明する。
本実施例では、モータ112を駆動することによって、筐体115に対し、第1の鏡筒102および第2の鏡筒104を光軸方向に移動させ、図1(a)の沈胴状態、図1(b)の繰り出し状態、および、その間の状態の位置に保持することができる。
図1(a)に示す沈胴状態において、第1の鏡筒102を繰り出すべく、モータ112が第1の方向に駆動される場合を考える。モータ112が駆動されると、回転軸に固定されたピニオン111が回転し、ピニオン111とギヤ部110bで連結された駆動環110が光軸を中心に回転する。
直進溝110aとカムフォロア106bは周方向に係合しているため、駆動環110の回転に伴ってカム環106は光軸を中心に回転する。また、カムフォロア106bはカム溝109aと光軸と平行な方向に係合しているため、カム環106はらせん状のカム溝109aに沿って光軸方向に移動する。カムフォロア105bと直進溝109bは周方向に係合しているため、案内筒105の回転は規制される。また、案内筒105はカム環106の移動に伴って光軸方向に移動する。したがって、案内筒105に固定された第2の鏡筒104は回転せず光軸方向に移動する。
カムフォロア102bと直進溝105aは周方向に係合しているため、第1の鏡筒102の回転は規制される。また、カムフォロア102bはカム溝106aと光軸と平行な方向に係合しているため、第1の鏡筒102はらせん状のカム溝106aに沿って光軸方向に移動する。したがって、第1の鏡筒102は回転せず光軸方向に移動する。
結果として、第1の鏡筒102および第2の鏡筒104はレンズ101と撮像素子114が離れる方向(繰り出し方向)に、図1(b)に示す繰り出し状態の位置まで移動することが可能である。同様に、モータ112を第1の方向と逆の第2の方向に駆動すれば、第1の鏡筒102および第2の鏡筒104はレンズ101と撮像素子114が近付く方向(繰り込み方向、沈胴方向)に、図1(a)に示す沈胴状態の位置まで移動することが可能である。
第1の鏡筒102に固定されたレンズ101を任意の位置に保持することで、撮像装置100の全長を短縮する沈胴動作、および、撮像素子114に結像する像の大きさを任意に変えるズーム動作が可能となる。本実施例では、第1の鏡筒102を最も繰り出した図1(b)に示す状態がテレ端、図1(a)と図1(b)に示す中間まで繰り出した状態がワイド端になるような光学系としている。
本実施例では、ばね113の付勢力によって各駆動伝達部の光軸方向の微小な隙間をガタ寄せし、高精度に第1の鏡筒102およびレンズ101を駆動できるため、ズーム動作の高精度化が可能である。各駆動伝達部とは、案内筒105とカム環106、固定環109と駆動環110、カムフォロア102bとカム溝106a、カムフォロア106bとカム溝109aなどである。本実施例は、ばね113によって、ズームの高精度化と消費電力の低減を達成している。したがって、撮像装置100の部品点数の削減および小型化が可能となる。
以下、本実施例における第1のパッキン103および第2のパッキン107について説明する。図2は、撮像装置100の光軸を通り光軸に平行な面による部分拡大断面図である。図2(a)は第1のパッキン103の形状を示す断面図である。
第1のパッキン103は、内周に光軸に向かって延出するリップ部103aを有し、リップ部103aは、第1の鏡筒102が移動する沈胴方向と繰り出し方向の両方に直交する平面に対して傾斜して隙間を封止する。第1のパッキン103の内径D1(リップ部103aの先端の径)は、第1の鏡筒102の外径D2(外周部102a)より小さく構成されている。よって、第1の鏡筒102はリップ部103aの弾性に抗して第1のパッキン103の内径を押し広げながら挿入される。外周部102aとリップ部103aは全周にわたって密着し、第1の鏡筒102と第2の鏡筒104との間からの異物の混入が防止できる。D1とD2の径差を2×dとしたとき、リップ部103aの径方向の撓み量(チャージ量)はdで表わされる。また、チャージ量がdであるときの、第1の鏡筒102に働く径方向内側のチャージ力をFcとする。
リップ部103aの延出方向と第1の鏡筒102の外周部102aは図2に示す断面(光軸を含む面)で直交せず、所定の角度(延出角度)を持っている。図2では、リップ部103aは、第2の鏡筒104に固定される固定側から第1の鏡筒102に接触する接触側に向かう一点鎖線で示す第3の方向に傾斜して延出している。沈胴方向と一点鎖線がなす角の絶対値である、撮像素子114からレンズ101に向かう方向から見た(図中右側から見た)場合の延出角度は、図中のθとなる。また、繰り出し方向と一点鎖線がなす角の絶対値である、レンズ101から撮像素子114に向かう方向から見た(図中左側から見た)場合の延出角度は、図中の(180°−θ)となる。そして、θは(180°−θ)よりも小さく((180°−θ)はθよりも大きく)設定され、リップ部103aは、撮像素子114側の延出角度が狭角となるように構成されている。これにより、第1の鏡筒102が光軸方向に移動した際に、撮像装置100の外部(図中左側)にある異物は内部に侵入しにくく、撮像装置100の内部(図中右側)にある異物は外部に排出されやすくなる。また、外部から圧力がかかった際に、リップ部103aが外周部102aに押し付ける方向の力が発生する。そのため、例えば、外部から水圧がかかった際に水の侵入を防ぐことができる。
以上、第1のパッキン103について説明したが、同様に第2のパッキン107も第2の鏡筒104と前カバー108との間からの異物の混入が防止できる。第1のパッキン103と第2のパッキン107の形状は直径を除いて同一である(第2のパッキン107の直径が大きい)ため、第2のパッキン107について詳細の説明は省略する。
本実施例では、第1のパッキン103、第2のパッキン107、前カバー108、筐体115によって内部が密閉されているため、第1の鏡筒102および第2の鏡筒104が光軸方向に移動しても、外部からの異物の混入が防止できる。
以下、第1の鏡筒102を光軸方向に駆動する際の、第1の鏡筒102と第1のパッキン103に働く力について説明する。
図2(b)は、第1の鏡筒102が繰り込み方向(図中白抜き矢印方向)に駆動される場合の第1の鏡筒102と第1のパッキン103に働く力を示す断面図である。
F1aは第1の鏡筒102に対して、駆動方向(繰り込み方向)に働く駆動力である。カム環106から伝達される光軸方向の駆動力をFd、ばね113による繰り込み方向の付勢力をFsとすると、駆動力F1aは以下の式で表わされる。
F1a=Fd+Fs (1)
F2aは第1の鏡筒102に対して、径方向内側に働く垂直抗力である。前述のようにリップ部103aのチャージにより、第1の鏡筒102に対して径方向内側のチャージ力Fcが働く。また、第1の鏡筒102が繰り込み方向に駆動されることで、リップ部103aの延出方向と逆の方向(図中Fta矢印方向)に圧縮力Ftaが働き、リップ部103aは延出する長さが小さくなるように変形(図中点線形状)する。第1の鏡筒102には、Ftaの反力によって、チャージ力Fcと同方向(径方向内側)の力が働く。これらの合力が垂直抗力F2aである。
F3aは第1の鏡筒102に対して、摩擦によって駆動方向と逆の方向に働く駆動負荷である。リップ部103aと外周部102aの間の摩擦係数をμとすると、駆動負荷F3aは以下の式で表わされる。
F3a=μF2a (2)
したがって、第1の鏡筒102に対して駆動方向(繰り出し方向)に働く力の和F4aは以下の式で表わされる。
F4a=F1a−F3a=Fd+Fs−μF2a (3)
図2(c)は、第1の鏡筒102が繰り出し方向(図中白抜き矢印方向)に駆動される場合の第1の鏡筒102と第1のパッキン103に働く力を示す断面図である。
F1bは第1の鏡筒102に対して、駆動方向(繰り出し方向)に働く駆動力である。カム環106から伝達される光軸方向の駆動力をFd、ばね113による繰り込み方向の付勢力をFsとすると、駆動力F1bは以下の式で表わされる。
F1b=Fd−Fs (4)
F2bは第1の鏡筒102に対して、径方向内側に働く垂直抗力である。前述のようにリップ部103aのチャージにより、第1の鏡筒102に対して径方向内側のチャージ力Fcが働く。また、第1の鏡筒102が繰り出し方向に駆動されることで、リップ部103aの延出方向(図中Ftb矢印方向)に引張力Ftbが働き、リップ部103aは延出する長さが大きくなるように変形(図中点線形状)する。第1の鏡筒102には、Ftbの反力によって、チャージ力Fcを打ち消す方向(径方向外側)の力が働く。これらの合力が垂直抗力F2bである。
F3bは第1の鏡筒102に対して、摩擦によって駆動方向と逆の方向に働く駆動負荷である。リップ部103aと外周部102aの間の摩擦係数をμとすると、駆動負荷F3bは以下の式で表わされる。
F3b=μF2b (5)
したがって、第1の鏡筒102に対して駆動方向(繰り出し方向)に働く力の和F4bは以下の式で表わされる。
F4b=F1b−F3b=Fd−Fs−μF2b (6)
以下、第1の鏡筒102に対して駆動方向に働く力の和について説明する。
前述のように、繰り込み方向(沈胴方向)に駆動される場合は、第1の鏡筒102には、チャージ力Fcと同方向(径方向内側)の力が働く。また、繰り出し方向に駆動される場合は、第1の鏡筒102には、チャージ力Fcを打ち消す方向(径方向外側)の力が働く。チャージ量Fcは駆動方向によって変わらないため、径方向内側に働く垂直抗力は繰り込み方向の方が大きくなる。
F2a>F2b (7)
数式(2)(5)(7)から、繰り込み方向に駆動される場合の駆動負荷F3aは繰り出し方向に駆動される場合の駆動負荷F3bより大きくなる。
F3a=μF2a>μF2b=F3b (8)
ここで、ばね113による付勢力Fs=0であるときを考える。繰り込み方向に駆動される場合の、第1の鏡筒102に対して駆動方向に働く力の和F4a´、繰り出し方向に駆動される場合の、第1の鏡筒102に対して駆動方向に働く力の和F4b´は以下の式で表わされる。
F4a´=Fd−μF2a (9)
F4b´=Fd−μF2b (10)
本実施例では、ばね113による付勢力Fsを繰り込み方向に発生させており、付勢力Fsを以下の条件式が満足されるように設定している。
0<Fs<F3a−F3b(=μF2a−μF2b) (11)
このとき、第1の鏡筒102に対して駆動方向に働く力の和の大小関係は以下の不等式で表わされる。すなわち、駆動力Fdが一定の場合、ばね113の付勢力Fs=0であるときに比べて、本実施例では、第1の鏡筒102に対して駆動方向に働く力の和の最小値が大きいことになる。
F4b´>F4a>F4a´ (12)
F4b´>F4b>F5a´ (13)
第1の鏡筒102に対して駆動方向に働く力の和F4a、F4b、F4a´、F4b´は、駆動マージンと考えることができる。撮像装置100は、駆動マージンが必要駆動マージン以上であるようにモータ112の性能や駆動条件を決定する必要がある。必要駆動マージンは、可動部に対する外乱や、部品寸法やモータ出力などの各種ばらつきを考慮し決められる。また、駆動方向によって駆動マージンが異なる場合、小さい方の駆動マージンが必要駆動マージン以上でなければならない。
ばね113が無い場合(付勢力Fs=0の場合)は、第1の鏡筒102に対して駆動方向に働く力の和の最小値が小さくなる。すなわち、駆動マージンが小さいため、必要駆動マージンを確保するために、モータ112の大型化に伴う撮像装置100の大型化や、モータ112の消費電力の増大をまねくおそれがある。
本実施例では、ばね113による付勢力Fsを繰り込み方向に発生させ、ばね113が無い場合に比べて、第1の鏡筒102に対して駆動方向に働く力の和の最小値を大きくしている。すなわち、駆動マージンが大きいため、撮像装置100の小型化、および、モータ112の消費電力の低減が可能である。
付勢力Fsは、特に以下の値に設定することが望ましい。
Fs=(μF2a−μF2b)/2 (14)
このとき、第1の鏡筒102に対して駆動方向に働く力の和の大小関係は以下の不等式で表わされる。すなわち、駆動方向による駆動マージンの差を無くし、モータ112の性能や駆動条件を最適化することが可能である。
F4a´>F4a=F4b>F4b´ (15)
以上、第1の鏡筒102と第1のパッキン103に働く力について説明したが、第2の鏡筒104と第2のパッキン107の形状も直径を除いて同一である。したがって、第2の鏡筒104と第2のパッキン107に働く力も同様に考えることができるため、第2のパッキン107について詳細の説明は省略する。
図3は本実施例におけるばね113の付勢力を示すグラフである。横軸は第1の鏡筒102の光軸方向の位置であり、右側がテレ側(繰り出し側)で左側が沈胴側(繰り込み側)である。縦軸はばね113の繰り込み方向への付勢力である。
ばね113の付勢力は、全長が最も短くなる沈胴位置で最も弱く、その付勢力は数式11の範囲内となっている。また、ばね113の付勢力は、ばね113の全長が最も長くなるテレ端位置で最も強く、その付勢力は数式11の範囲内となっている。
本実施例では、図3(a)に示すように、沈胴位置とテレ端との中間にあるワイド端において、ばね113の付勢力が数式14の関係となっている。この場合、沈胴位置〜テレ端の範囲の付勢力の平均が数式14の関係となる。そのため、レンズ位置が任意の位置に移動する場合に、全体としてモータ112の性能や駆動条件を最適化することが可能であり、撮像装置100の消費電力が低減できる。
また、図3(b)に示すように、ワイド端とテレ端との中間にあるミドル位置において、ばね113の付勢力が数式14の関係となるようにしてもよい。この場合、撮影時に駆動される頻度が最も高い、ワイド端〜テレ端の範囲の付勢力の平均が式(14)の関係となる。そのため、撮影時に全体として全体としてモータ112の性能や駆動条件を最適化することが可能であり、撮像装置100の消費電力が低減できる。
以下、本実施例における撮像装置100の動作について説明する。
図4は、本実施例における撮像装置100のフローチャートであり、「S」はステップを表している。
S101で撮像装置100の電源がONされると、S102で制御回路がモータ112を駆動し、第1の鏡筒102がワイド端位置に繰り出される。S103でズーム操作がされると、S104で駆動方向が選択される。駆動方向がテレ側(繰り出し側)であれば、S105で第1の鏡筒102がテレ側に駆動される。駆動方向がワイド側(繰り込み側)であれば、S106で第1の鏡筒102がワイド側に駆動される。S107で再度ズーム操作の有無が判断され、ズーム操作がある場合はS104に戻り、ズーム操作がない場合はS108に進む。S108で電源OFF操作の有無が判断され、電源OFF操作がない場合はS107に戻り、電源OFF操作がある場合はS109に進む。S109で制御回路がモータ112を駆動し、第1の鏡筒102が沈胴位置に繰り込まれる。S110で撮像装置100の電源がOFFされる。
以上説明したように、撮像装置100は、ばね113による付勢力を繰り込み方向に発生させ、駆動方向による駆動マージンの差を低減し、モータ112の性能や駆動条件を最適化することが可能であるので、消費電力を低減することができる。
また、レンズ101を任意の位置に保持することで、撮像素子114に結像する像の焦点を任意に変えるフォーカス動作が可能であってもよい。撮像装置100は、本実施例のように第1の鏡筒および第2の鏡筒が沈胴する2段沈胴の構成に限らず、1段沈胴や3段以上の沈胴の構成でもよい。
図5は、実施例2の撮像装置200が沈胴状態にあるときの、一点鎖線で示す光軸を通り光軸に平行な面による断面図である。本実施例では、ばね113がない点と制御手段213によるモータ112の駆動制御が実施例1とは異なる。なお、制御手段213を構成する制御回路は、図5においては実際には見えない位置に配置されているが、便宜上、破線で図示されている。以下、撮像装置200の実施例1との相違点について説明する。また、図5に示す符号は図1に示す参照符号に100を加えてものに対応し、構造については実施例1のものと実質的に同様である。
以下、第1の鏡筒202を光軸方向に駆動するときの、第1の鏡筒202と第1のパッキン203に働く力について説明する。
第1の部材と第1の部材に対して相対的に移動される第2の部材を考えた場合、第1の部材は第2の鏡筒204に相当し、第2の部材は第1の鏡筒202に相当するが、実施例1と同様に、第2の鏡筒204と前カバー208にも拡張することができる。
第1のパッキン203は第1の鏡筒202と第2の鏡筒204との間の隙間を封止する封止部材として機能する。ここで、第1の鏡筒202が第2の鏡筒204に対して沈胴方向(第1の方向)に移動されるときに第1のパッキン203が繰り出し方向に与える駆動負荷をF3aとする。また、第1の鏡筒202が第2の鏡筒204に対して繰り出し方向(第2の方向)に移動されるときに第1のパッキン203が沈胴方向に与える駆動負荷をF3bとする。すると、実施例1と同様に、F3aはF3bよりも大きい。
モータ(アクチュエータ)212は第1の鏡筒202を第2の鏡筒204に対して移動させる駆動手段として機能する。制御手段213は、モータ212の駆動を制御する。制御手段213は、第1の鏡筒202を第2の鏡筒204に対して繰り出し方向に移動させるときよりも第1の鏡筒202を第2の鏡筒204に対して沈胴方向に移動させるときの前記駆動手段の駆動力を大きくする。
本実施例の制御手段213は、第1の鏡筒202の駆動方向が繰り込み方向(沈胴方向、第1の方向)である際のモータ212の駆動電圧Vaを、駆動方向が繰り出し方向(第2の方向)である際のモータ212の駆動電圧Vbに対して大きくする。駆動電圧が大きいと、第1の鏡筒202の光軸方向の駆動力も大きくなる。第1の鏡筒202が繰り込み方向に駆動される際の、カム環106から伝達される光軸方向の駆動力をFda、第1の鏡筒202が繰り出し方向に駆動される際の、カム環106から伝達される光軸方向の駆動力をFdbとすると以下の不等式が成り立つ。
Fda>Fdb (16)
実施例1と同様に、第1の鏡筒202が繰り込み方向に駆動される際の摩擦力μF2aは、繰り込み方向に駆動される際の摩擦力μF2bに対して大きく、駆動方向によって駆動負荷の差があることになる。
本実施例では、第1の鏡筒202が繰り込み方向に駆動されるときに、カム環206から伝達される光軸方向の駆動力Fdaが、摩擦力μF2aに対して所定のマージンが確保できるようにモータ212の駆動電圧Vaを設定している。また、第1の鏡筒202が繰り出し方向に駆動されるときに、カム環206から伝達される光軸方向の駆動力Fdbが、摩擦力μF2bに対して所定のマージンが確保できるようにモータ212の駆動電圧Vbを設定している。したがって、最大駆動負荷に合わせてモータ212の駆動電圧を設定した場合に比べて、繰り出し方向に駆動する際の駆動電圧は低減でき、モータ212の消費電力の低減が可能である。
特に、駆動力Fda、Fdbが、以下の関係になるように駆動電圧を設定することが望ましい。
Fda−Fdb=μF2a−μF2b (17)
このとき、第1の鏡筒202に対して繰り込み方向に駆動される際に駆動方向に働く力の和F4aと、繰り出し方向に駆動される際に駆動方向に働く力の和F4bは等しくなり、摩擦力に対するマージンを最適化することが可能である。
以上、第1の鏡筒202と第1のパッキン203に働く力について説明したが、第2の鏡筒204と第2のパッキン207の形状も直径を除いて同一である。したがって、第2の鏡筒204と第2のパッキン207に働く力も同様に考えることができるため、第2のパッキン207について詳細の説明は省略する。
図6は、撮像装置200の動作を説明するためのフローチャートであり、「S」はステップを表す。S201で撮像装置200のズーム操作がされると、S202で駆動方向が選択される。S202で駆動方向がテレ側(繰り出し側)であれば、S203で制御回路がモータ212の駆動電圧をVbに設定する。S204で第1の鏡筒202がテレ側に駆動される。S202で駆動方向がワイド側(繰り込み側)であれば、S205で制御回路がモータ212の駆動電圧をVaに設定する。S206で第1の鏡筒102がワイド側に駆動される。S207で撮像装置200のズーム動作が完了する。
図7は本実施例における撮像装置200の駆動力、駆動電圧、駆動電力と時間との関係を示すグラフである。横軸は時間である。休止時間を挟んで、時刻T1〜T2に沈胴解除動作(沈胴位置からワイド端まで)、時刻T3〜T4にテレ繰り出し動作(ワイド端からテレ端まで)が行われる。また、時刻T5〜T6にワイド繰り込み動作(テレ端からワイド端まで)、時刻T7〜T8に沈胴動作(ワイド端から沈胴位置まで)というシーケンスで第1の鏡筒202を駆動している。
図7(a)は、時間と第1の鏡筒202に働く駆動力(縦軸)の関係である。実線Cは駆動力であり、点線Dは駆動負荷である。本実施例では、駆動負荷(摩擦力)に対して駆動力が1.5倍のマージンを確保できるように駆動電圧を設定している。沈胴解除およびテレ繰り出し動作における駆動負荷μF2bは、他の動作の駆動負荷μF2aに対して小さいので、その分駆動電圧を下げて駆動力を低くできる。
図7(b)は、時間とモータ212の駆動電圧の関係である。実線Aは本実施例の駆動電圧であり、点線Bは最大駆動負荷に合わせてモータ212の駆動電圧を設定した場合の駆動電圧である。本実施例では、沈胴解除およびテレ繰り出し動作における駆動電圧Vbは、他の動作の駆動電圧Vaに対して小さくし、駆動力をFdaからFdbに下げている。
図7(c)は、時間と撮像装置100の電力の関係である。実線Aは本実施例の電力であり、点線Bは最大駆動負荷に合わせてモータ212の駆動電圧を設定した場合の電力である。本実施例では、沈胴解除およびテレ繰り出し動作における電力Wbは、他の動作の電力Waに対して小さくなるので、最大駆動負荷に合わせてモータ212の駆動電圧を設定した場合に比べて、斜線部範囲の消費電力が削減できることになる。
図7に挙げたシーケンス以外でも、電源ONから電源OFFまでの間に繰り出し方向への駆動が発生することで、最大駆動負荷に合わせてモータ212の駆動電圧を設定した場合に比べて、消費電力の削減が可能である。
以上説明したように、撮像装置200は、制御回路が駆動方向によってモータ212の駆動電圧を制御し、第1の鏡筒202の駆動力が必要十分となるようにしているので消費電力を低減することができる。
制御回路は、モータ212の駆動電圧ではなく、モータ212に与える電圧、電流、または電力の少なくとも一つを変更することによってモータ212の駆動力を大きくしてもよい。また、モータ212の回転数やモータ212からの駆動力を伝達する不図示のギアユニットのギア比を変更することによってモータ212の駆動力を大きくしてもよい。撮像装置200は、モータ212の駆動条件が異なる複数の駆動回路を備えて、制御手段213が駆動方向によって駆動回路を切り替える構成でもよい。
図8は、実施例1や2に示す第1のパッキン103の変形例としての第1のパッキン303を示す断面図である。第1のパッキン303は、第1のリップ部303aと第2のリップ部303bを有する弾性部材であり、第2の鏡筒304に固定されている。
第1のパッキン303の内径(リップ部103aの先端の径)は、第1の鏡筒302の外径(外周部302a)より小さく構成されている。よって、第1の鏡筒302はリップ部303aの弾性に抗して第1のパッキン303の内径を押し広げながら挿入される。したがって、第1の鏡筒の外周部302aと第1のリップ部303aは全周にわたって密着し、第1の鏡筒302と第2の鏡筒304の間の隙間に異物が侵入することを防止することができる。
また、第2の鏡筒304の内周部304bと当接する第2のリップ部303bを備えている。第1のパッキン303の外径(リップ部303bの先端の径)は、第2の鏡筒304の内径(内周部304b)より小さく構成されている。よって、第1のパッキン303は第2のリップ部303bの弾性に抗して第1のパッキン303の外径を圧縮しながら挿入される。したがって、内周部304bと第2のリップ部303bは全周にわたって密着し、第1の鏡筒302と第2の鏡筒304の間の隙間に異物が侵入することを防止することができる。
第1のリップ部303aは、撮像素子314側の延出角度が狭角となるように構成されている。これにより、第1の鏡筒302が光軸方向に移動した際に、撮像装置100の外部(図中左側)にある異物は内部に侵入しにくく、撮像装置100の内部(図中右側)にある異物は外部に排出されやすくなる。
また、第2のリップ部303bも、撮像素子314側の延出角度が狭角となるように構成されている。これにより、外部から圧力がかかった際に、第1のリップ部303aが外周部302aに押し付ける方向の力、および、第2のリップ部303bが内周部304bに押し付ける方向の力が発生する。そのため、例えば外部から水圧がかかった際に水の侵入を防ぐことができる。このため、第1のパッキン303が断面Y字形状を有することは好ましい。
第1のリップ部303aは、不図示の撮像素子側の延出角度が狭角となるように構成されているため、第1の鏡筒302に対して駆動方向に働く力の和は、駆動方向によって異なる。本実施例では、不図示のばねによる付勢力によって駆動方向による駆動マージンの差を低減し、不図示のモータの性能や駆動条件を最適化することが可能であるので、消費電力を低減することができる。
以上、本発明の好ましい実施例について説明したが、本発明はこれらの実施例に限定されず、その要旨の範囲内で種々の変形及び変更が可能である。
本発明の光学機器は、レンズ一体型カメラや交換レンズなどの光学機器の用途に適用することができる。
102…第1の鏡筒(第2の部材)、103…第1のパッキン(封止部材)、104…第2の鏡筒(第1の部材)、113…コイルばね(付勢手段)、F3a、F3b…駆動負荷、Fs…付勢力

Claims (16)

  1. 第1の部材と、
    当該第1の部材に対して相対的に移動される第2の部材と、
    前記第1の部材と前記第2の部材の間の隙間を封止する封止部材と、
    前記第1の部材と前記第2の部材の少なくとも一方に付勢力を加える付勢手段と、
    を有し、
    前記第2の部材が前記第1の部材に対して第1の方向に移動されるときに前記封止部材が前記第1の方向と逆方向の第2の方向に与える駆動負荷は、前記第2の部材が前記第1の部材に対して前記第2の方向に移動されるときに前記封止部材が前記第1の方向に与える駆動負荷よりも大きく、
    前記付勢手段は、前記第2の部材を前記第1の部材に対して前記第1の方向に移動するのに必要な駆動力が、前記付勢力が0の場合よりも減るように前記付勢力を加えることを特徴とする光学機器。
  2. 前記付勢手段は、前記第2の部材を前記第1の部材に対して前記第1の方向に移動するのに必要な駆動力と前記第2の部材を前記第1の部材に対して前記第2の方向に移動するのに必要な駆動力との前記付勢力が0の場合における差が減るように前記付勢力を加えることを特徴とする請求項1に記載の光学機器。
  3. カム溝を有し、回転駆動されるカム環を更に有し、
    前記第2の部材は、前記カム環の前記カム溝と係合するカムフォロアを有し、前記カム環によって駆動され、
    前記付勢手段は、前記カム環に対して前記第2の部材を前記第1の方向に付勢することを特徴とする請求項1または2に記載の光学機器。
  4. 前記付勢手段によって前記第2の部材に前記第1の方向に加えられる付勢力をFs、前記第1の部材が前記第2の部材に対して前記第1の方向に駆動される場合の駆動負荷をF3a、前記第1の部材が前記第2の部材に対して前記第2の方向に駆動される場合の駆動負荷をF3bとすると、以下の条件式が満足されることを特徴とする請求項1または2に記載の光学機器。
    0<Fs<F3a−F3b
  5. 第1の部材と、
    当該第1の部材に対して相対的に移動される第2の部材と、
    前記第1の部材と前記第2の部材の間の隙間を封止する封止部材と、
    前記第2の部材を前記第1の部材に対して移動させる駆動手段と、
    前記駆動手段の駆動を制御する制御手段と、
    を有し、
    前記第2の部材が前記第1の部材に対して第1の方向に移動されるときに前記封止部材が前記第1の方向と逆方向の第2の方向に与える駆動負荷は、前記第2の部材が前記第1の部材に対して前記第2の方向に移動されるときに前記封止部材が前記第1の方向に与える駆動負荷よりも大きく、
    前記制御手段は、前記第2の部材を前記第1の部材に対して前記第2の方向に移動させるときよりも前記第2の部材を前記第1の部材に対して前記第1の方向に移動させるときの前記駆動手段の駆動力を大きくする制御手段と、
    を有することを特徴とする光学機器。
  6. 前記制御手段は、前記駆動手段に与える電圧、電流、または電力の少なくとも一つを変更することによって前記駆動手段の駆動力を大きくすることを特徴とする請求項5に記載の光学機器。
  7. 前記駆動手段は、モータと、当該モータからの駆動力を伝達するギアユニットを含み、
    前記制御手段は、前記モータの回転数または前記ギアユニットのギア比を変更することによって前記駆動手段の駆動力を大きくすることを特徴とする請求項5に記載の光学機器。
  8. 前記第1の方向は、前記第2の部材が移動することで前記第2の部材の少なくとも一部が前記光学機器の内部に収納される方向であり、
    前記第2の方向は、前記第2の部材が移動することで前記第2の部材の少なくとも一部が前記光学機器の外部に露出する方向であることを特徴とする請求項1乃至7のうちいずれか1項に記載の光学機器。
  9. 被写体の光学像を形成するレンズを更に有し、
    前記第2の部材は、前記レンズが固定される第1の鏡筒であり、
    前記第1の部材は、前記第1の鏡筒の周りに設けられた第2の鏡筒であることを特徴とする請求項1乃至8のうちいずれか1項に記載の光学機器。
  10. 前記第1の部材は、前記第2の部材が移動する間、固定されていることを特徴とする請求項1乃至8のうちいずれか1項に記載の光学機器。
  11. 前記封止部材は、前記第2の部材が移動する前記第1の方向と前記第2の方向の両方に直交する平面に対して傾斜するリップ部を有する弾性部材であり、前記第1の部材に固定され、
    前記リップ部は前記第2の部材に接触することを特徴とする請求項1乃至10のうちいずれか1項に記載の光学機器。
  12. 前記リップ部は、前記第2の部材の中心軸を含んで前記平面に垂直な面において前記第1の部材に固定される固定側から前記第2の部材に接触する接触側に向かう第3の方向に傾斜して延出しており、第1の方向と第3の方向がなす角の絶対値は、第2の方向と第3の方向がなす角の絶対値よりも小さいことを特徴とする請求項11に記載の光学機器
  13. 前記封止部材は、第1のリップ部と第2のリップ部を有する弾性部材であり、前記第1の部材に固定され、
    前記第1のリップ部と前記第2のリップ部は前記第2の部材が移動する前記第1の方向と前記第2の方向の両方に直交する平面に対して傾斜して前記隙間を封止し、
    前記第1のリップ部は前記第2の部材に接触し、前記第2のリップ部は前記第1の部材に接触することを特徴とする請求項1乃至10のうちいずれか1項に記載の光学機器。
  14. 前記封止部材は断面Y字形状を有することを特徴とする請求項13に記載の光学機器。
  15. 撮像装置であることを特徴とする請求項1乃至14のうちいずれか一項に記載の光学機器。
  16. 撮像装置に着脱可能に装着されるレンズ装置であることを特徴とする請求項1乃至14のうちいずれか一項に記載の光学機器。
JP2013058211A 2013-03-21 2013-03-21 撮像装置 Expired - Fee Related JP6207188B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2013058211A JP6207188B2 (ja) 2013-03-21 2013-03-21 撮像装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2013058211A JP6207188B2 (ja) 2013-03-21 2013-03-21 撮像装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2014182342A true JP2014182342A (ja) 2014-09-29
JP6207188B2 JP6207188B2 (ja) 2017-10-04

Family

ID=51701087

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2013058211A Expired - Fee Related JP6207188B2 (ja) 2013-03-21 2013-03-21 撮像装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6207188B2 (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2020042119A (ja) * 2018-09-10 2020-03-19 株式会社シグマ 防塵防滴機能を有したレンズ鏡筒

Citations (11)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS58178126U (ja) * 1982-05-22 1983-11-29 株式会社ニコン 防水型レンズ鏡筒
JPH03231236A (ja) * 1990-02-06 1991-10-15 Asahi Optical Co Ltd 防滴防水カメラ
US5066965A (en) * 1990-02-06 1991-11-19 Asahi Kogaku Kogyo Kabushiki Kaisha Waterproof and/or water-resistant camera
JPH06265772A (ja) * 1993-03-12 1994-09-22 Nikon Corp 合焦装置
JPH0829851A (ja) * 1994-07-12 1996-02-02 Asahi Optical Co Ltd 防水鏡筒
JPH1010395A (ja) * 1996-06-19 1998-01-16 Minolta Co Ltd レンズ鏡胴
JP2006317847A (ja) * 2005-05-16 2006-11-24 Canon Inc レンズ駆動装置
JP2008033151A (ja) * 2006-07-31 2008-02-14 Canon Inc 雲台装置
JP2008185802A (ja) * 2007-01-30 2008-08-14 Canon Inc 雲台装置
JP2009116222A (ja) * 2007-11-09 2009-05-28 Hoya Corp 光学要素位置制御機構
JP2011053322A (ja) * 2009-08-31 2011-03-17 Ricoh Co Ltd 撮影レンズ駆動制御装置および撮像装置

Patent Citations (12)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS58178126U (ja) * 1982-05-22 1983-11-29 株式会社ニコン 防水型レンズ鏡筒
JPH03231236A (ja) * 1990-02-06 1991-10-15 Asahi Optical Co Ltd 防滴防水カメラ
US5066965A (en) * 1990-02-06 1991-11-19 Asahi Kogaku Kogyo Kabushiki Kaisha Waterproof and/or water-resistant camera
JPH06265772A (ja) * 1993-03-12 1994-09-22 Nikon Corp 合焦装置
US5489963A (en) * 1993-03-12 1996-02-06 Nikon Corporation Auto-focusing device
JPH0829851A (ja) * 1994-07-12 1996-02-02 Asahi Optical Co Ltd 防水鏡筒
JPH1010395A (ja) * 1996-06-19 1998-01-16 Minolta Co Ltd レンズ鏡胴
JP2006317847A (ja) * 2005-05-16 2006-11-24 Canon Inc レンズ駆動装置
JP2008033151A (ja) * 2006-07-31 2008-02-14 Canon Inc 雲台装置
JP2008185802A (ja) * 2007-01-30 2008-08-14 Canon Inc 雲台装置
JP2009116222A (ja) * 2007-11-09 2009-05-28 Hoya Corp 光学要素位置制御機構
JP2011053322A (ja) * 2009-08-31 2011-03-17 Ricoh Co Ltd 撮影レンズ駆動制御装置および撮像装置

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2020042119A (ja) * 2018-09-10 2020-03-19 株式会社シグマ 防塵防滴機能を有したレンズ鏡筒

Also Published As

Publication number Publication date
JP6207188B2 (ja) 2017-10-04

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4530163B2 (ja) 焦点調節装置及び撮像装置
US11039071B2 (en) Camera module and portable electronic device
US7741940B2 (en) Actuator device for optical device and image-capture apparatus
JP2008102427A (ja) 光学装置および撮像装置
CN110579855B (zh) 用于视频会议系统的透镜组件
JP2010097016A (ja) レンズ駆動装置および弾性部材の付勢力調整方法
JP6207188B2 (ja) 撮像装置
JP4497907B2 (ja) レンズ装置およびカメラ
US7872810B2 (en) Light shielding structure of an optical device
JP2010197577A (ja) レンズユニットおよびそれを用いる撮像装置
TW201629611A (zh) 致動器和照相機模組
US9703067B2 (en) Lens barrel and image capturing apparatus
JP6643812B2 (ja) レンズユニット及び撮像装置
JP6362477B2 (ja) レンズ鏡筒、及び撮像装置
JP4953969B2 (ja) レンズ鏡筒および撮像装置
CN113396577A (zh) 用于摄像头的光学系统和包括所述光学系统的电子设备
JP5484141B2 (ja) 撮像装置
JP2005352132A (ja) カメラユニット
US8867148B2 (en) Lens barrel and imaging apparatus
US8471947B2 (en) Image pickup apparatus including dust resistant walls
US8098446B2 (en) Lens barrel and camera
JP2015118344A (ja) 光学部材駆動装置および光学機器
US10007083B2 (en) Lens barrel
CN115514861B (zh) 驱动装置、摄像头模组及电子设备
JP7331871B2 (ja) レンズ鏡筒及び撮像装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20160316

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20161221

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20170105

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20170303

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20170808

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20170905

R151 Written notification of patent or utility model registration

Ref document number: 6207188

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R151

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees