JP2014181631A - クライオポンプ、及び非凝縮性気体の真空排気方法 - Google Patents

クライオポンプ、及び非凝縮性気体の真空排気方法 Download PDF

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Abstract

【課題】非凝縮性気体の排気に適するクライオポンプ、及び真空排気方法を提供する。
【解決手段】クライオポンプ10は、シールド開口26を画定するシールド前端28と、シールド底部34と、シールド前端28とシールド底部34との間に延在するシールド側部36と、を備える放射シールド30と、放射シールド30より低温に冷却されるクライオパネルアセンブリ20と、を備える。クライオパネルアセンブリ20は、複数の第1吸着パネル60を備える第1パネル配列61と、各々が複数の第2吸着パネル62を備える複数の第2パネル配列63と、を備える。第1パネル配列61は、各々がシールド側部36に露出されている多数の吸着区画を、複数の第2パネル配列63と協働して格子状に形成する。
【選択図】図2

Description

本発明は、クライオポンプ、及び非凝縮性気体の真空排気方法に関する。
クライオポンプは、極低温に冷却されたクライオパネルに気体分子を凝縮または吸着により捕捉して排気する真空ポンプである。クライオポンプは半導体回路製造プロセス等に要求される清浄な真空環境を実現するために一般に利用される。クライオポンプのアプリケーションの1つに、例えばイオン注入工程のように、排気すべき気体の大半を例えば水素等の非凝縮性気体が占める場合がある。非凝縮性気体は極低温に冷却された吸着領域に吸着させることによって初めて排気することができる。
特開2009−57957号公報 特開2009−62891号公報
本発明のある態様の例示的な目的のひとつは、非凝縮性気体の排気に適するクライオポンプ、及び真空排気方法を提供することにある。
本発明のある態様によると、シールド開口を画定するシールド前端と、シールド底部と、前記シールド前端と前記シールド底部との間に延在するシールド側部と、を備える放射シールドと、複数の第1吸着パネルを備える第1パネル配列と、各々が複数の第2吸着パネルを備える複数の第2パネル配列と、を備え、前記放射シールドより低温に冷却されるクライオパネルアセンブリと、を備え、前記第1パネル配列は、各々が前記シールド側部に露出されている多数の吸着区画を、前記複数の第2パネル配列と協働して格子状に形成することを特徴とするクライオポンプが提供される。
本発明のある態様によると、クライオポンプの放射シールドと前記放射シールドより低温に冷却されるクライオパネルアセンブリとの間に非凝縮性気体分子を受け入れることと、前記クライオパネルアセンブリの格子状吸着パネル配列に非凝縮性気体分子を吸着することと、を備え、前記格子状吸着パネル配列は、各々が前記放射シールドの側部に露出されている多数の吸着区画を備えることを特徴とする非凝縮性気体の真空排気方法が提供される。
本発明のある態様によると、シールド開口を画定するシールド前端と、シールド底部と、前記シールド前端と前記シールド底部との間に延在するシールド側部と、を備える放射シールドと、前記シールド開口と前記シールド底部との間で重層的に配置されている複数の吸着区画列を備え、前記放射シールドより低温に冷却されるクライオパネルアセンブリと、を備え、前記複数の吸着区画列の各々は、複数の吸着区画を備え、前記複数の吸着区画の各々は、その吸着区画を覆う天井部と、前記シールド側部に露出されている開口部と、を備えることを特徴とするクライオポンプが提供される。
なお、以上の構成要素の任意の組み合わせや本発明の構成要素や表現を、方法、装置、システムなどの間で相互に置換したものもまた、本発明の態様として有効である。
本発明によれば、非凝縮性気体の排気に適するクライオポンプ、及び真空排気方法が提供される。
本発明のある実施の形態に係るクライオポンプの主要部を模式的に示す断面図である。 本発明のある実施の形態に係るクライオパネルアセンブリを模式的に示す側断面図である。 本発明のある実施の形態に係るクライオパネルアセンブリの最上部のクライオパネルユニットを模式的に示す上面図である。 本発明のある実施の形態に係るクライオパネルアセンブリの最上部のクライオパネルユニットを模式的に示す側面図である。 本発明のある実施の形態に係る非凝縮性気体の真空排気方法を説明するための図である。
図1は、本発明のある実施の形態に係るクライオポンプ10の主要部を模式的に示す断面図である。クライオポンプ10は、例えばイオン注入装置やスパッタリング装置等の真空チャンバに取り付けられて、真空チャンバ内部の真空度を所望のプロセスに要求されるレベルまで高めるために使用される。クライオポンプ10は、気体を受け入れるための吸気口12を有する。クライオポンプ10が取り付けられた真空チャンバから吸気口12を通じて、排気されるべき気体がクライオポンプ10の内部空間14に進入する。図1は、クライオポンプ10の内部空間14の中心軸Aを含む断面を示している。
なお以下では、クライオポンプ10の構成要素の位置関係をわかりやすく表すために、「軸方向」、「放射方向」との用語を使用することがある。軸方向は吸気口12を通る方向(図1において一点鎖線Aに沿う方向)を表し、放射方向は吸気口12に沿う方向(一点鎖線Aに垂直な方向)を表す。便宜上、軸方向に関して吸気口12に相対的に近いことを「上」、相対的に遠いことを「下」と呼ぶことがある。つまり、クライオポンプ10の底部から相対的に遠いことを「上」、相対的に近いことを「下」と呼ぶことがある。放射方向に関しては、吸気口12の中心(図1において中心軸A)に近いことを「内」、吸気口12の周縁に近いことを「外」と呼ぶことがある。放射方向は径方向とも言える。なお、こうした表現はクライオポンプ10が真空チャンバに取り付けられたときの配置とは関係しない。例えば、クライオポンプ10は鉛直方向に吸気口12を下向きにして真空チャンバに取り付けられてもよい。
また、軸方向を囲む方向を「周方向」と呼ぶことがある。周方向は、吸気口12に沿う第2の方向であり、径方向に直交する接線方向である。
クライオポンプ10は、冷凍機16を備える。冷凍機16は、例えばギフォード・マクマホン式冷凍機(いわゆるGM冷凍機)などの極低温冷凍機である。冷凍機16は、第1ステージ22及び第2ステージ24を備える二段式の冷凍機である。冷凍機16は、第1ステージ22を第1温度レベルに冷却し、第2ステージ24を第2温度レベルに冷却するよう構成されている。第2温度レベルは第1温度レベルよりも低温である。例えば、第1ステージ22は65K〜120K程度、好ましくは80K〜100Kに冷却され、第2ステージ24は10K〜20K程度に冷却される。
図1に示されるクライオポンプ10は、いわゆる横型のクライオポンプである。横型のクライオポンプとは一般に、冷凍機16がクライオポンプ10の内部空間14の中心軸Aに交差する(通常は直交する)よう配設されているクライオポンプである。本発明はいわゆる縦型のクライオポンプにも同様に適用することができる。縦型のクライオポンプとは、冷凍機がクライオポンプの軸方向に沿って配設されているクライオポンプである。
クライオポンプ10は、高温クライオパネル18と、高温クライオパネル18より低温に冷却されるクライオパネルアセンブリ20と、を備える。高温クライオパネル18は、クライオポンプ10の外部またはクライオポンプ容器38からの輻射熱からクライオパネルアセンブリ20を保護するために設けられているクライオパネルである。高温クライオパネル18はクライオパネルアセンブリ20との間に隙間を有しており、高温クライオパネル18はクライオパネルアセンブリ20と接触していない。高温クライオパネル18は、放射シールド30と入口クライオパネル32とを備え、クライオパネルアセンブリ20を包囲する。高温クライオパネル18は第1ステージ22に熱的に接続されている。よって高温クライオパネル18は第1温度レベルに冷却される。
放射シールド30は、クライオポンプ容器38の輻射熱からクライオパネルアセンブリ20を保護するために設けられている。放射シールド30は、クライオポンプ容器38とクライオパネルアセンブリ20との間にあり、クライオパネルアセンブリ20を囲む。放射シールド30は、シールド開口26を画定するシールド前端28と、シールド開口26に対向するシールド底部34と、シールド前端28からシールド底部34へと延在するシールド側部36と、を備える。シールド開口26は吸気口12に位置する。放射シールド30は、シールド底部34が閉塞された筒形(例えば円筒)の形状を有し、カップ状に形成されている。
シールド側部36には冷凍機16の取付孔37があり、その取付孔37から冷凍機16の第2ステージ24が放射シールド30の中に挿入されている。その取付孔37の外周にて放射シールド30の外面に第1ステージ22が固定されている。こうして放射シールド30は第1ステージ22に熱的に接続されている。なお放射シールド30を第1ステージ22に接続するための伝熱部材が設けられていてもよい。この伝熱部材は、一端が冷凍機取付孔の外周部に固定され、他端が第1ステージ22に固定される。伝熱部材は、例えば中空の短筒であり、冷凍機16の中心軸に沿って放射シールド30と第1ステージ22との間に延びている。
放射シールド30は、クライオパネルアセンブリ20を囲むガス受入空間50を形成する。ガス受入空間50は、クライオポンプ10の内部空間14の外側部分であり、放射シールド30に放射方向内側に隣接する領域である。ガス受入空間50は、軸方向にシールド開口26からシールド底部34にわたってクライオパネルアセンブリ20の外周を囲む。
本実施形態においては、放射シールド30は図示されるような一体の筒状に構成されている。これに代えて、放射シールド30は、複数のパーツにより全体として筒状の形状をなすように構成されていてもよい。これら複数のパーツは互いに間隙を有して配設されていてもよい。例えば、放射シールド30は軸方向に2つの部分に分割されていてもよい。この場合、放射シールド30の上部は、両端が開放された筒であり、シールド前端28とシールド側部36の第1部分とを備える。放射シールド30の下部は、上端が開放され下端が閉じられており、シールド側部36の第2部分とシールド底部34とを備える。シールド側部36の第1部分と第2部分との間には周方向に延びる間隙が形成されている。冷凍機16の取付孔37はその上半分がシールド側部36の第1部分に形成され、下半分がシールド側部36の第1部分に形成される。
入口クライオパネル32は、クライオポンプ10の外部の熱源(例えば、クライオポンプ10が取り付けられる真空チャンバ内の熱源)からの輻射熱からクライオパネルアセンブリ20を保護するために、吸気口12(またはシールド開口26、以下同様)に設けられている。また、入口クライオパネル32の冷却温度で凝縮する気体(例えば水分)がその表面に捕捉される。
入口クライオパネル32は、吸気口12においてクライオパネルアセンブリ20に対応する場所に配置されている。入口クライオパネル32は、吸気口12の開口面積の中心部分を占有し、放射シールド30との間に環状の開放領域51を形成する。開放領域51は、吸気口12においてガス受入空間50に対応する場所にある。ガス受入空間50がクライオパネルアセンブリ20を囲むように内部空間14の外周部にあるので、開放領域51は、吸気口12の外周部に位置する。開放領域51はガス受入空間50の入口であり、クライオポンプ10は、開放領域51を通じてガス受入空間50にガスを受け入れる。
入口クライオパネル32は取付部材(図示せず)を介してシールド前端28に取り付けられる。こうして入口クライオパネル32は放射シールド30に固定され、放射シールド30に熱的に接続されている。入口クライオパネル32はクライオパネルアセンブリ20に近接しているが、接触はしていない。
入口クライオパネル32は、吸気口12に配設される平面的な構造を備える。入口クライオパネル32は例えば、平板(例えば円板)のプレートを備えてもよいし、同心円状または格子状に形成されたルーバーまたはシェブロンを備えてもよい。入口クライオパネル32は、吸気口12の全体を横断するように配設されていてもよい。その場合、開放領域51は、プレートの一部を欠落させ、または、ルーバーまたはシェブロンの一部の羽板を欠落させることによって形成されていてもよい。
クライオパネルアセンブリ20は、クライオポンプ10の内部空間14の中心部に設けられている。図1においてはクライオパネルアセンブリ20の設置されるおおまかな領域を破線で示している。例えば、クライオパネルアセンブリ20は、放射シールド30の中心軸Aを包囲するレイアウトで配置される。クライオパネルアセンブリ20の上部、側部、及び下部はそれぞれ、入口クライオパネル32、シールド側部36、及びシールド底部34に対向する。
詳しくは後述するが、クライオパネルアセンブリ20においては、少なくとも一部の表面に吸着領域48(図2参照)が形成されている。吸着領域48は非凝縮性気体(例えば水素)を吸着により捕捉するために設けられている。吸着領域48は例えば吸着剤(例えば活性炭)をクライオパネル表面に接着することにより形成される。また、クライオパネルアセンブリ20の少なくとも一部の表面には凝縮性気体を凝縮により捕捉するための凝縮領域が形成されている。凝縮領域は例えば、クライオパネル基材表面(例えば金属面)が露出されている領域であり、言い換えればクライオパネル表面上で吸着剤の欠落した区域である。よって凝縮領域は非吸着領域と呼ぶこともできる。したがって、クライオパネルアセンブリ20は、その一部に凝縮領域(または非吸着領域ともいう)を有する吸着パネルまたはクライオソープションパネルを備える。
図2は、本発明のある実施の形態に係るクライオパネルアセンブリ20を模式的に示す側断面図である。図2においては、冷凍機16(図1参照)は紙面の奥から手前に向けて配置されている。また、図3及び図4はそれぞれ、クライオパネルアセンブリ20の最上部のクライオパネルユニット58を模式的に示す上面図及び側面図である。
クライオパネルアセンブリ20は、多数の吸着パネルと、それら吸着パネルを第2ステージ24に取り付けるためのパネル取付部材42と、を備える。クライオパネルアセンブリ20は、パネル取付部材42を介して第2ステージ24に取り付けられている。このようにして、クライオパネルアセンブリ20は、第2ステージ24に熱的に接続されている。よって、クライオパネルアセンブリ20は第2温度レベルに冷却される。
パネル取付部材42は、設計されたパネルレイアウトに従って吸着パネルを固定的に配列し、第2ステージ24から吸着パネルへの伝熱経路を構成する要素である。パネル取付部材42は、吸気口12側に向けられている上面と、上面から下方に延び第2ステージ24に取り付けられている側面と、を備える。
クライオパネルアセンブリ20は、二種類の吸着パネル、すなわち平板パネル60と縦板パネル62とを備える。よって、平板パネル60及び縦板パネル62をそれぞれ、第1吸着パネル及び第2吸着パネルと呼ぶこともできる。
クライオパネルアセンブリ20は、複数のクライオパネルユニット58を備えており、各クライオパネルユニット58がこれら二種類の吸着パネルを組み合わせて構成されている。複数のクライオパネルユニット58は軸方向に並んでいる。これら複数のクライオパネルユニット58は、隣接する2つのクライオパネルユニット58が近接または接触するように配列されている。このようにして、クライオパネルアセンブリ20は、クライオパネルユニット58の積層構造を備える。
クライオパネルアセンブリ20は、第1パネル配列61を形成する複数の平板パネル60を備える。これら複数の平板パネル60は、クライオポンプ10の軸方向に配列されている。平板パネル60の各々は、内部空間14の中心部を横断するように配設されており、例えば円形の平板である。平板パネル60は、主表面である前面と背面とを備える。平板パネル60の前面はシールド開口26に向けられ、平板パネル60の背面はシールド底部34に向けられている。
平板パネル60は、中心軸Aから放射方向外側に向けて延在する。平板パネル60の中心は中心軸A上にあり、従って平板パネル60は放射シールド30と同軸に配設されている。平板パネル60の外周部は、放射方向外側に向けて突き出しており、シールド側部36に対向する。
複数の平板パネル60は、シールド開口26が定める開口面に平行に配列されている。すなわち、隣接する2つの平板パネル60のうち吸気口12に近い平板パネル60の背面と、吸気口12から遠い平板パネル60の前面とが平行に向き合っている。本書では説明の便宜上、複数の平板パネル60のうち最も吸気口12に近いものをトップパネル64と呼び、複数の平板パネル60のうち最もシールド底部34に近いものをボトムパネル65と呼ぶことがある。トップパネル64の前面は、入口クライオパネル32に向けられている。一方、ボトムパネル65の背面は、シールド底部34に向けられている。
トップパネル64は入口クライオパネル32に近接していてもよい。例えば、トップパネル64とその軸方向下側に隣接する平板パネル60との距離よりも、トップパネル64と入口クライオパネル32との距離が狭くてもよい。このようにトップパネル64を軸方向上方に配置することにより、シールド開口26からシールド底部34に向けて第1パネル配列61として多数の平板パネル60を並べることができる。これは、クライオパネルアセンブリ20の吸着領域の面積を広くすることに役立つ。
各平板パネル60はその中心部においてパネル取付部材42に取り付けられている。トップパネル64がパネル取付部材42の上面に固定され、その他の平板パネル60がパネル取付部材42の側面に固定されている。トップパネル64以外の平板パネル60には、パネル取付部材42を各平板パネル60の中心部に挿入するための開口または切り欠きが形成されている。また、冷凍機16と軸方向に同じ高さに位置する平板パネル60には、冷凍機16との干渉を避けるための開口または切り欠きが形成されている。
複数の平板パネル60の外周部は、図示されるように同一の寸法(例えば同一の径)を有する。しかし、複数の平板パネル60はそれぞれ、異なる形状及び/または寸法(例えば異なる径)を有してもよい。複数の平板パネル60のうちある平板パネル60は、その上方に隣接する平板パネル60と同一形状を有するか、またはそれよりも大型であってもよい。その結果、ボトムパネル65はトップパネル64より大きくてもよい。
また、一組の隣接する平板パネル60の間隔は、図示されるように、他の一組の隣接する平板パネル60の間隔と異なる。軸方向上方における平板パネル間隔は、軸方向下方における平板パネル間隔より狭い。これらの間隔は、2つの平板パネル60間に設けられている縦板パネル62の軸方向長さによって定められている。しかし、複数の平板パネル60の間隔は、一定であってもよい。
隣接する2つの平板パネル60の間隔は、ガス受入空間50に連続する開放部分を形成する。つまり、2つの平板パネル60の隙間は、ガス受入空間50に開放されている。平板パネル60の外端とシールド側部36との間には、気体の流通を妨げる遮蔽物は設けられていない。
吸着領域48は各平板パネル60の背面の全体に形成されている。また、吸着領域48は各平板パネル60の前面の中心部に形成されている。ただし、トップパネル64の前面には吸着領域48は形成されていない。よって、トップパネル64の前面及びその他の平板パネル60の前面外周部には凝縮領域が形成されている。
吸着領域と凝縮領域との境界は、平板パネル60に投射される視線70の軌跡によって定められている。この視線70は、その平板パネル60の直上に隣接する平板パネル60の外周端へとシールド前端28から引かれる直線である。この外周端から直下の平板パネル60に視線70を延長すると、視線70がその平板パネルの前面に交差する。視線70をシールド前端28に沿って移動させたときの交点の軌跡に基づいて、吸着領域48と凝縮領域との境界を定めることができる。境界の内側の少なくとも一部に吸着領域48が形成され、好ましくは境界の内側全体を吸着領域48が占有する。このようにして、各平板パネル60の吸着領域48は、直上に隣接する平板パネル60に覆われる。各平板パネル60の吸着領域48は、シールド開口26から実質的に視認不能であるように定められている。
ところで、クライオポンプに蓄積された気体は通常、再生処理により実質的に完全に排出され、再生完了時にはクライオポンプは仕様上の排気性能に回復される。しかし、蓄積された気体のうち一部の成分は再生処理を経ても吸着剤に残留する割合が比較的高い。
例えば、イオン注入装置の真空排気用に設置されているクライオポンプにおいては、吸着剤としての活性炭に粘着性の物質が付着することが観察された。この粘着性物質は再生処理を経ても完全に除去することが困難であった。この粘着性物質は、処理対象基板に被覆されるフォトレジストから排出される有機系のアウトガスに起因すると考えられる。またはイオン注入処理でドーパントガスつまり原料ガスとして使用される毒性ガスに起因する可能性もある。イオン注入処理におけるその他の副生成ガスに起因する可能性も考えられる。これらのガスが複合的に関係して粘着性物質が生成されている可能性もある。
イオン注入処理では、クライオポンプの排気する気体の大半は水素ガスであり得る。水素ガスは再生により実質的に完全に外部に排出される。難再生気体は微量であれば、1回のクライオポンピング処理においてクライオポンプの排気性能に難再生気体が与える影響は軽微である。しかし、クライオポンピング処理と再生処理とを反復するうちに、難再生気体は徐々に吸着剤に蓄積され、排気性能を低下させていく可能性がある。排気性能が許容範囲を下回ったときには、例えば吸着剤またはそれとともにクライオパネルの交換、または吸着剤への化学的な難再生気体除去処理を含むメンテナンス作業が必要となる。
難再生気体はほぼ例外なく凝縮性気体である。外部からクライオポンプ10へと向けて飛来する凝縮性気体の分子は、開放領域51及びガス受入空間50を経由して、平板パネル60の凝縮領域または放射シールド30に捕捉される。吸気口12への吸着領域48の露出を避けることにより、クライオポンプ10に進入する気体に含まれる難再生気体から吸着領域48は保護される。難再生気体は凝縮領域に堆積される。こうして、非凝縮性気体の高速排気と、難再生気体からの吸着領域48の保護とを両立することができる。吸着領域48の露出を避けることは、水分から吸着領域を保護することにも役立つ。
本実施形態においては、吸着領域48が吸気口12から視認不能である。言い替えれば、クライオパネルアセンブリ20の吸着剤総面積のうち視認可能な吸着剤面積の比率である「吸着剤見える率」がゼロ%である。しかし、本発明は、吸着剤見える率がゼロ%である構成には限定されない。吸着剤見える率が7%未満である場合には、実質的に吸着剤が開口から視認不能であると評価してもよい。ある実施形態においては、吸着剤見える率が7%未満、5%未満、または3%未満であることが好ましい。しかし、例えば難再生気体の含有量が十分に低いと見込まれる場合、または露出された吸着剤を犠牲にすることが許容される場合には、7%を超える吸着剤が開口から見えていてもよい。
本出願人が先に提案したクライオポンプもまた、非凝縮性気体の高速排気に適するクライオパネルアセンブリ、または複数のクライオソープションパネルの配列を備える。こうしたクライオパネルアセンブリを本実施形態に係るクライオポンプ10の第1パネル配列61として用いてもよい。本出願人が先に提案したクライオポンプは、例えば、特開2012−237262号公報、米国特許出願公開第2013/0008189号に開示されている。これらの全体が本願明細書に参照により援用される。
さらに、クライオパネルアセンブリ20は、第2パネル配列63を形成する複数の縦板パネル62を備える。第2パネル配列63は平板パネル60ごとに設けられている。よって、クライオパネルアセンブリ20は、平板パネル60の数に等しい複数の第2パネル配列63を備える。
複数の縦板パネル62は、対応する平板パネル60の下側に配列されている。したがって、複数の第2パネル配列63の各々は、隣接する2つの平板パネル60の間にある。ただし、ボトムパネル65に対応する複数の縦板パネル62は、ボトムパネル65とシールド底部34との間にある。
複数の縦板パネル62は、クライオポンプ10の周方向に配列されている。縦板パネル62は例えば、多角形のプレートであり、例えば三角形(または、正方形、長方形、または台形のような四角形)のプレートである。縦板パネル62はその主表面を周方向に向けるように配設されている。よって、複数の縦板パネル62は、隣接する2つの縦板パネル62が周方向に向かい合うように配列されている。縦板パネル62は、軸方向及び放射方向に沿って延在する。縦板パネル62は、例えば等角度間隔に配列されている。
縦板パネル62の外縁部は、放射方向外側に向けて突き出しており、シールド側部36に対向する。縦板パネル62は、シールド開口26が定める開口面に垂直に配設されている。縦板パネル62は、中心軸Aから放射状に配列されている。縦板パネル62は、パネル取付部材42の外側に配設されている。
複数の第2パネル配列63の各々は、縦板パネル62の同一配列を有する。そのため、ある第2パネル配列63は、それに隣接する第2パネル配列63と共通の角度位置に縦板パネル62を有する。よって、ある平板パネル60の上に隣接する縦板パネル62と、その平板パネル60の下に隣接する縦板パネル62とが、軸方向に連続する単一の縦板パネルを形成していてもよい。なお、複数の第2パネル配列63は互いに異なる配列を有してもよい。例えば、ある第2パネル配列63の縦板パネル62と隣接する第2パネル配列63の縦板パネル62とが周方向に互い違いに並んでいてもよい。
縦板パネル62は対応する平板パネル60の背面に取り付けられ、平板パネル60から下向きに突き出している。縦板パネル62は平板パネル60を介してパネル取付部材42に熱的に接続されている。縦板パネル62は、その下に隣接する平板パネル60には取り付けられていない。このようにして、第2パネル配列63とその直上の平板パネル60とによりクライオパネルユニット58が構成されている。冷凍機16と軸方向に同じ高さに位置するクライオパネルユニット58においては、冷凍機16との干渉を避けるために一部の縦板パネル62が欠落していてもよい。
縦板パネル62の形状は、平板パネル60に投射される視線70の軌跡によって定めてもよい。視線70をシールド前端28に沿って移動させたときの視線70の軌跡に基づいて、縦板パネル62の形状を定めることができる。この視線70の軌跡は、シールド前端28及び平板パネル60が円形である場合、円すい側面を形成する。例えば、視線70の軌跡が形成する領域の内側に縦板パネル62の少なくとも一部が収容されるように、縦板パネル62の形状を定める。好ましくは、視線70の軌跡が形成する領域の内側に縦板パネル62の全体が収容されるように、縦板パネル62の形状を定める。このようにして、縦板パネル62は、直上に隣接する平板パネル60に覆われる。縦板パネル62は、シールド開口26から実質的に視認不能であるように定められた形状を有する。
縦板パネル62の形状は、シールド開口26からの距離に応じて異なる。図示される実施形態においては、トップパネル64の下の縦板パネル62は直角三角形である。この三角形縦板パネルは、その斜辺を放射方向外側に向けている。他の二辺の一方がトップパネル64の背面に支持されており、他方が放射方向内側に向けられてパネル取付部材42に近接している。縦板パネル62はパネル取付部材42に取り付けられていてもよい。また、トップパネル64以外の平板パネル60の下の縦板パネル62は直角台形である。この台形パネルも三角形パネルと同様に、斜辺を放射方向外側に向けている。台形パネルの長辺(上底)が平板パネル60の背面に支持されており、短辺(下底)が軸方向下方に向けられている。
複数の第2パネル配列63は、共通する形状を有する縦板パネル62を備えてもよい。例えば、各第2パネル配列63が矩形または直角台形の縦板パネル62を備えてもよい。この場合、放射方向外側に向けられた縦板パネル62の辺に視線70が交わるように縦板パネル62の形状及び配置が定められていてもよい。このようにしても、縦板パネル62の大半の部分を平板パネル60によって覆うことができる。
吸着領域48は各縦板パネル62の両面の全体に形成されている。各縦板パネル62の吸着領域48は、シールド開口26から実質的に視認不能である。なお、縦板パネル62の一部分がシールド開口26から視認可能である場合には、平板パネル60と同様にして、吸着領域と凝縮領域との境界を視線70を用いて定めてもよい。
このようにして、クライオパネルアセンブリ20においては多数の吸着パネルが格子状に配列されている。複数の平板パネル60は、複数の第2パネル配列63と交互に並べられている。縦板パネル62は平板パネル60に対し角度をなして配置されている。このようにして、第1パネル配列61は、複数の第2パネル配列63と協働して多数の吸着区画44(図3及び図4参照)を形成する。多数の吸着区画44は格子状に配列される。
多数の吸着区画44は、各吸着区画44がシールド側部36に露出されるように二次元的に配列されている。多数の吸着区画44は、複数の吸着区画列を形成し、それら複数の吸着区画列がシールド開口26とシールド底部34との間で重層的に配置されている。このようにして、クライオパネルアセンブリ20は、縦方向及び横方向に並ぶマトリックス状の吸着区画44の配列を備える。
複数の平板パネル60の各々は、対応する第2パネル配列63に軸方向上方で隣接する。このように、各平板パネル60は、対応する第2パネル配列63を覆うカバー部材である。第2パネル配列63の複数の縦板パネル62は、平板パネル60間を仕切るパーティション部材である。各縦板パネル62は、軸方向上方及び下方に隣接する2つの平板パネル60の間を複数の吸着区画44に短冊状に仕切るように、それら2つの平板パネル60間で軸方向に延びている。これら複数の吸着区画44は周方向に配列されており、1つの吸着区画列を形成する。
各吸着区画44は、その吸着区画44を覆う天井部と、隣の吸着区画44との間にある側壁部と、シールド側部36に露出されている開口部と、を備える。天井部は平板パネル60により提供され、側壁部は縦板パネル62により提供される。開口部は、ガス受入空間50から吸着区画44へのガス入口である。開口部は、シールド側部36から見て矩形である。開口部は、ガス受入空間50に開放されており、吸着区画44とシールド側部36との間には気体の流通を妨げる遮蔽物は設けられていない。
なお、個々の平板パネル60が複数のパネル片に分割されていてもよい。この場合、個々のパネル片が対応する吸着区画44の天井部を提供してもよい。また、吸着区画44の開口部は、矩形以外の形状を有してもよい。例えば、吸着区画44の開口部は六角形であり、クライオパネルアセンブリ20はハニカム状の吸着パネル格子を備えてもよい。この場合、吸着区画44の側壁部は、天井部に対し傾斜していてもよい。
図5は、本発明のある実施の形態に係る非凝縮性気体の真空排気方法を説明するための図である。上述のように、クライオポンプ10は、シールド側部36に面する格子状吸着パネル配列を備える。吸着パネルの格子状配列は、シールド側部36に露出されている多数の吸着区画44を備える。この真空排気方法は、クライオポンプ10の放射シールド30とクライオパネルアセンブリ20との間に非凝縮性気体分子を受け入れることと、格子状吸着パネル配列に非凝縮性気体分子を吸着することと、を備える。この方法は、放射シールド30とクライオパネルアセンブリ20との間に受け入れた非凝縮性気体分子を、シールド側部36で反射することを備えてもよい。反射された非凝縮性気体分子が、多数の吸着区画44のいずれかに吸着される。
シールド側部36で反射された非凝縮性気体分子のクライオパネルアセンブリ20への進入角度が水平に近いことがある。仮に、縦板パネル62が設けられていない場合には、図5において破線の矢印Pで示すように、非凝縮性気体分子が平板パネル60間を通じてクライオパネルアセンブリ20を通過するかもしれない。しかし、本実施形態によると、図5において実線の矢印Qで示すように、小さい角度でクライオパネルアセンブリ20に進入する非凝縮性気体分子を縦板パネル62で捕捉することができる。
本実施形態によると、吸着パネルが格子状に配列されている。そのため、ある吸着パネル(例えば平板パネル60)が他のある吸着パネル(例えば縦板パネル62)と交差する角度をもつ。そのため、ある吸着パネル(例えば平板パネル60)に沿ってその近傍を通る気体分子の経路上に別の吸着パネル(例えば縦板パネル62)が存在し得る。したがって、非凝縮性気体分子の吸着パネルとの接触確率を高くすることができる。よって、非凝縮性気体分子の排気速度を大きくすることができる。
本出願人が先に提案したクライオポンプに比べて、本実施形態による格子状吸着パネル配列をもつクライオポンプは、さらに、水素ガスの排気速度がおよそ20%優れることが、モンテカルロ法に基づくシミュレーションによって確認されている。
また、ある真空システムには多数のクライオポンプが設置されることがある。本実施形態によるクライオポンプを使用することにより、クライオポンプの設置台数を減らすことができる。つまり、少ない台数のクライオポンプで同等の排気速度を達成することができる。例えば、4台のクライオポンプを3台のクライオポンプで代替する場合には、クライオポンプシステムに要するコストはおよそ3/4に低減される。よって、真空システムを構成するためのトータルコストを大きく減らすことができる。
また、本実施形態によると、多数の縦板パネル62を追加したことにより、大面積の吸着領域48をクライオパネルアセンブリ20に形成することができる。したがって、非凝縮性気体分子の吸蔵量を大きくすることができる。
以上、本発明を実施例にもとづいて説明した。本発明は上記実施形態に限定されず、種々の設計変更が可能であり、様々な変形例が可能であること、またそうした変形例も本発明の範囲にあることは、当業者に理解されるところである。
上述の実施形態では、トップパネル64はその前面に吸着領域48を有していない。しかし、トップパネル64の前面に吸着領域48が形成されていてもよい。例えば、トップパネル46は、吸気口12または入口クライオパネル32に向けて突き出して延びる部分を有してもよい。こうした延出部分の表面に吸着領域が形成されていてもよい。また、トップパネル64以外の平板パネル60についても同様に、軸方向上方または下方に向けて突き出して延びる部分を例えば外周部に有してもよい。
本発明の実施形態は以下のように表現することもできる。
1.シールド開口を画定するシールド前端と、シールド底部と、前記シールド前端と前記シールド底部との間に延在するシールド側部と、を備える放射シールドと、
複数の第1吸着パネルを備える第1パネル配列と、各々が複数の第2吸着パネルを備える複数の第2パネル配列と、を備え、前記放射シールドより低温に冷却されるクライオパネルアセンブリと、を備え、
前記第1パネル配列は、各々が前記シールド側部に露出されている多数の吸着区画を、前記複数の第2パネル配列と協働して格子状に形成することを特徴とするクライオポンプ。
2.前記複数の第1吸着パネル及び前記複数の第2吸着パネルの各々は、前記シールド開口から実質的に視認不能であるように定められている吸着領域を備えることを特徴とする実施形態1に記載のクライオポンプ。
3.前記複数の第2吸着パネルの各々は、前記シールド開口から実質的に視認不能であるように定められた形状を有することを特徴とする実施形態1または2に記載のクライオポンプ。
4.前記複数の第1吸着パネルが前記複数の第2パネル配列と交互に並べられ、前記複数の第2吸着パネルが前記複数の第1吸着パネルに対し角度をなして配置されていることを特徴とする実施形態1から3のいずれかに記載のクライオポンプ。
5.前記複数の第1吸着パネルは、第1吸着パネル各々の前面を前記シールド開口に向けるようにして前記クライオポンプの軸方向に配列されており、
前記複数の第2吸着パネルは、隣接する2つの第2吸着パネルが向かい合うようにして前記軸方向を囲む周方向に配列されていることを特徴とする実施形態1から4のいずれかに記載のクライオポンプ。
6.前記複数の第2吸着パネルは、シールド開口側で隣接する第1吸着パネルからシールド底部側に突き出すようにその第1吸着パネルに取り付けられていることを特徴とする実施形態1から5のいずれかに記載のクライオポンプ。
10 クライオポンプ、 20 クライオパネルアセンブリ、 26 シールド開口、 28 シールド前端、 30 放射シールド、 34 シールド底部、 36 シールド側部、 44 吸着区画、 48 吸着領域、 50 ガス受入空間、 60 平板パネル、 61 第1パネル配列、 62 縦板パネル、 63 第2パネル配列。

Claims (8)

  1. シールド開口を画定するシールド前端と、シールド底部と、前記シールド前端と前記シールド底部との間に延在するシールド側部と、を備える放射シールドと、
    複数の第1吸着パネルを備える第1パネル配列と、各々が複数の第2吸着パネルを備える複数の第2パネル配列と、を備え、前記放射シールドより低温に冷却されるクライオパネルアセンブリと、を備え、
    前記第1パネル配列は、各々が前記シールド側部に露出されている多数の吸着区画を、前記複数の第2パネル配列と協働して格子状に形成することを特徴とするクライオポンプ。
  2. 前記複数の第1吸着パネル及び前記複数の第2吸着パネルの各々は、前記シールド開口から実質的に視認不能であるように定められている吸着領域を備えることを特徴とする請求項1に記載のクライオポンプ。
  3. 前記複数の第2吸着パネルの各々は、前記シールド開口から実質的に視認不能であるように定められた形状を有することを特徴とする請求項1または2に記載のクライオポンプ。
  4. 前記複数の第1吸着パネルが前記複数の第2パネル配列と交互に並べられ、前記複数の第2吸着パネルが前記複数の第1吸着パネルに対し角度をなして配置されていることを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載のクライオポンプ。
  5. 前記複数の第1吸着パネルは、第1吸着パネル各々の前面を前記シールド開口に向けるようにして前記クライオポンプの軸方向に配列されており、
    前記複数の第2吸着パネルは、隣接する2つの第2吸着パネルが向かい合うようにして前記軸方向を囲む周方向に配列されていることを特徴とする請求項1から4のいずれかに記載のクライオポンプ。
  6. 前記複数の第2吸着パネルは、シールド開口側で隣接する第1吸着パネルからシールド底部側に突き出すようにその第1吸着パネルに取り付けられていることを特徴とする請求項1から5のいずれかに記載のクライオポンプ。
  7. クライオポンプの放射シールドと前記放射シールドより低温に冷却されるクライオパネルアセンブリとの間に非凝縮性気体分子を受け入れることと、
    前記クライオパネルアセンブリの格子状吸着パネル配列に非凝縮性気体分子を吸着することと、を備え、
    前記格子状吸着パネル配列は、各々が前記放射シールドの側部に露出されている多数の吸着区画を備えることを特徴とする非凝縮性気体の真空排気方法。
  8. シールド開口を画定するシールド前端と、シールド底部と、前記シールド前端と前記シールド底部との間に延在するシールド側部と、を備える放射シールドと、
    前記シールド開口と前記シールド底部との間で重層的に配置されている複数の吸着区画列を備え、前記放射シールドより低温に冷却されるクライオパネルアセンブリと、を備え、
    前記複数の吸着区画列の各々は、複数の吸着区画を備え、
    前記複数の吸着区画の各々は、その吸着区画を覆う天井部と、前記シールド側部に露出されている開口部と、を備えることを特徴とするクライオポンプ。
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