JP2014181390A - Cu−Ga合金スパッタリングターゲット、同スパッタリングターゲット用鋳造品及びこれらの製造方法 - Google Patents

Cu−Ga合金スパッタリングターゲット、同スパッタリングターゲット用鋳造品及びこれらの製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】Ga濃度が25〜35at%の範囲のCuGa合金において、割れが生じず、ポア(空孔又は空隙)を低減したターゲットを提供する。
【解決手段】溶解温度を同合金の(融点+100)℃以上1100℃以下、好ましくは1040℃以下とし、かつ真空度を5.0×10−2torr以下、好ましくは5.0×10−3torr以下の高い真空度として、溶解・鋳造によりCu−Ga合金の円筒型スパッタリングターゲットを作製することにより、同円筒型スパッタリングターゲットを輪切りに切断した場合の、横断面における50μm以上の円相当径を有するポアの個数が0.3個/cm以下が得られる。
【選択図】図1

Description

本発明は薄膜太陽電池層の光吸収層であるCu−In−Ga−Se(以下、CIGSと記載する。)四元系合金薄膜を形成する時に使用されるポア(空孔又は空隙とも言う。)を低減したCu−Ga合金スパッタリングターゲット、同スパッタリングターゲット用鋳造品及びこれらの製造方法に関する。
近年、薄膜系太陽電池として高効率であるCIGS系太陽電池の量産が進展してきており、その光吸収層製造方法としては、蒸着法とセレン化法が知られている。蒸着法で製造された太陽電池は高変換効率の利点はあるが、低成膜速度、高コスト、低生産性の欠点があり、セレン化法の方が産業的大量生産には適している。
セレン化法の概要プロセスは以下の通りである。まず、ソーダライムガラス基板上にモリブデン電極層を形成し、その上にCu−Ga層とIn層をスパッタ成膜後、水素化セレンガス中の高温処理により、CIGS層を形成する。このセレン化法によるCIGS層形成プロセス中のCu−Ga層のスパッタ成膜時にCu−Gaターゲットが使用される。
CIGS系太陽電池の変換効率には、各種の製造条件や構成材料の特性等が影響を与えるが、CIGS膜の特性も大きな影響を与える。
Cu−Gaターゲットの製造方法としては、溶解法と粉末法がある。一般的には、溶解法で製造されたCu−Gaターゲットは、不純物汚染が比較的少ないとされているが、欠点もある。例えば、ターゲット中にポアが発生することである。これはスパッタリング時に異常放電及びパーティクルの発生を伴うことである。これは膜の品質を低下させる原因となる。
また、溶湯冷却時の最終段階で引け巣が発生し易く、引け巣周辺部分は特性も悪く、所定形状への加工の都合等から使用できないため歩留まりが悪い。
溶解法によるCu−Gaターゲットに関する先行文献(特許文献1)には、組成偏析が観察されなかった旨の記載はあるが、分析結果等は一切示されていない。また、ターゲット中にポアが発生に関しては、全く着目しておらず、その解決方法もない。
一方、粉末法で作製されたターゲットは、一般的には焼結密度が低く、不純物濃度が高い等の問題があった。Cu−Gaターゲットに関する特許文献2では、焼結体ターゲットが記載されているが、これはターゲットを切削する際に割れや欠損が発生し易いという脆性に関する従来技術の説明があり、これを解決しようとして、二種類の粉末を製造し、これを混合して焼結したとしている。そして、二種類の粉末の、一方はGa含有量を高くした粉末で、他方はGa含有量を少なくした粉末であり、粒界相で包囲した二相共存組織にするというものである。
この工程は、二種類の粉末を製造するものであるから、工程が複雑であり、また金属粉末は酸素濃度が高くなり焼結体の相対密度向上は期待できない。
密度が低く、酸素濃度の高いターゲットは、当然ながら異常放電やパーティクル発生があり、スパッタ膜表面にパーティクル等の異形物があると、その後のCIGS膜特性にも悪影響を与え、最終的にはCIGS太陽電池の変換効率の大きな低下を招く虞が多分にある。
また、特許文献3には、平均結晶粒径が10μm以下であり、かつ気孔率が0.1%以下であるCu−Ga合金スパッタリングターゲットが記載され、膜の成分組成の均一性(膜均一性)に優れたCu−Gaスパッタリング膜を形成でき、かつ、スパッタリング中のアーキング発生を低減できると共に、強度が高くスパッタリング中の割れを抑制できるという説明がなされ、緻密性を高める工夫がなされているが、焼結体としての、問題を根本的に解決することはできない。
粉末法によって作製されるCu−Gaスパッタリングターゲットの大きな問題は、工程が複雑で、作製した焼結体は、酸素濃度が高くなり、不純物量も多くなるので、品質が必ずしも良好ではなく、生産コストが増大するという大きな不利がある点である。この点から溶解・鋳造法が望まれるのであるが、上記の通り、製造に問題あり、ターゲット自体の品質も向上できなかった。
特開2000−73163号公報 特開2008−138232号公報 特開2010−265544号公報
Cu−Ga合金ターゲットは、Ga濃度が25at%以上では非常に脆性が高く、溶解鋳造では製造が困難とされてきた。また、粉末焼結でも製造することができるが、酸素濃度が高く、不純物量も多くなるため、太陽電池特性を劣化させる懸念がある。そこで、本願ではGa濃度が25at%〜35at%の範囲のCuGa合金においても、割れが生じず、ポア(空孔又は空隙)を低減することで、異常放電等の少ない良好なスパッタリングを可能としたターゲットを提供することを課題とする。
上記課題の解決のため、本発明者らは鋭意研究を行った結果、
Gaの成分組成を調整し、溶解法によって溶解、鋳造された円筒型鋳造品であって、溶解条件、HIP条件を最適化することにより、ポアの極めて少ないターゲットが得ることができることを見出し、本発明を完成させた。
上記の知見から、本発明は、次の発明を提供する。
1)Gaが25at%以上35at%以下、残部がCu及び不可避的不純物からなる溶解・鋳造したCu−Ga合金の円筒型鋳造品であって、同円筒型鋳造品を輪切りに切断した場合の、横断面における100μm以上の円相当径を有するポアの個数が3.5個/cm以下であることを特徴とするCu−Ga合金円筒型鋳造品。
なお、ポアの「円相当径」とは、不規則形状の1個のポアの面積と同面積の円の直径である円相当径を意味するものとする。以下、同様である。
2)Gaが25at%以上35at%以下、残部がCu及び不可避的不純物からなるCu−Ga合金を溶解・鋳造して円筒型鋳造品を製造方法であって、溶解温度を同合金の(融点+100)℃以上1100℃以下とし、かつ真空度を5.0×10−2torr以上の高い真空度として、溶解・鋳造することを特徴とするCu−Ga合金円筒型鋳造品の製造方法。
3)溶解温度を同合金の(融点+100)℃以上1040℃以下とすることを特徴とする上記2)記載のCu−Ga合金円筒型鋳造品の製造方法。
4)上記製造方法により、円筒型鋳造品を輪切りに切断した場合の、横断面における100μm以上の円相当径を有するポアの個数を3.5個/cm以下とすることを特徴とする上記2)又は3)記載のCu−Ga合金円筒型鋳造品の製造方法。
5)Gaが25at%以上35at%以下、残部がCu及び不可避的不純物からなるCu−Ga合金スパッタリングターゲットであって、該ターゲットに50μm以上の円相当径を有するポアの個数が0.3個/cm以下であることを特徴とするCu−Ga合金円筒型スパッタリングターゲット。
6)Gaが25at%以上35at%以下、残部がCu及び不可避的不純物からなるCu−Ga合金スパッタリングターゲットの製造方法であって、Cu−Ga合金原料を溶解するに際して、溶解温度を同合金の(融点+100)℃以上1100℃以下とし、かつ真空度を5.0×10−2torr以上の高い真空度として、溶解・鋳造してCu−Ga合金円筒型鋳造品とした後、これを加圧力1500kg/cm以上、温度750℃以上融点の−50℃以下、保持時間2時間以上でHIP(熱間等方圧加圧加工)処理し、さらにターゲット形状に加工することを特徴とするCu−Ga合金円筒型スパッタリングターゲットの製造方法。
7)前記溶解温度を同合金の融点の+100℃以上1040℃以下とし、かつ真空度を5.0×10−3torr以上の高い真空度として、溶解・鋳造してCu−Ga合金円筒型鋳造品とした後、これを加圧力1500kg/cm以上、温度750℃以上(融点−50)℃以下、保持時間3時間以上でHIP処理させることを特徴とする上記6)に記載のCu−Ga合金円筒型スパッタリングターゲットの製造方法。
8)前記工程により、50μm以上の平均径を有するポアの個数を0.3個/cm以下とすることを特徴とする上記7)に記載のCu−Ga合金円筒型スパッタリングターゲットの製造方法。
本発明によれば、Ga濃度が25at%〜35at%の範囲のCuGa合金においても、割れが生じず、ポア(空孔又は空隙とも言う。)を低減することで、異常放電等の少ない良好なスパッタリングを可能としたターゲットを提供することができる優れた効果を有する。また、焼結体ターゲットに比べてガス成分を減少できるという大きな利点がある。このようにガス成分(酸素等)が少なく、ポアの発生が少ない鋳造組織を持つCu−Ga合金ターゲットを用いてスパッタリングすることにより、異常放電及びパーティクルの発生が少なく、均質なCu−Ga系合金膜を得ることが可能であり、かつCu−Ga合金ターゲットの製造コストを大きく低減できる効果を有する。このようなスパッタ膜から光吸収層及びCIGS系太陽電池を製造することができるので、CIGS太陽電池の変換効率の低下が抑制されるとともに、低コストのCIGS系太陽電池を作製することができるという優れた効果を有する。
鋳造後の組織に発生したポアの様子を示す説明図である。 マイクロポア内部のガス分析結果を示す説明図である。 Cu−Hの2元状態図である。 鋳造方法の一例を示す説明図である。 円筒状の鋳造品(鋳物)を輪切りにする例を示す説明図である。
本願発明のCu−Ga合金円筒型鋳造品は、Gaが25at%以上35at%以下、残部がCu及び不可避的不純物からなるものであり、これらの合金の原料を溶解・鋳造したCu−Ga合金の円筒型鋳造品である。そして、この同円筒型鋳造品を輪切りに切断した場合の、横断面における100μm以上の円相当径を有するポアの個数を3.5個/cm以下とするものである。
このような鋳造組織を持つCu−Ga合金ターゲットを用いてスパッタリングすることにより、異常放電及びパーティクルの発生が少なく、均質なCu−Ga系合金膜を得ることが可能となる。さらに、本発明のCu−Ga合金ターゲット用いたスパッタ膜をもちいて光吸収層及びCIGS系太陽電池を製造した場合に、CIGS太陽電池の変換効率の低下が抑制されるとともに、低コストのCIGS系太陽電池を作製することができる。
Gaの含有量は、CIGS系太陽電池を製造する際に必要とされるCu−Ga合金スパッタ膜形成の要請から必要とされるものであるが、本発明Cu−Ga合金スパッタリングターゲットは、Gaが25at%以上35at%以下、残部がCu及び不可避的不純物からなる溶解・鋳造した円筒型のCu−Ga合金スパッタリングターゲットを提供する。
従来の焼結品では相対密度を95%以上、さらには98%以上にすることが目標である。相対密度が低いと、スパッタ中の内部空孔の表出時に空孔周辺を起点とするスプラッシュや異常放電による膜へのパーティクル発生や表面凹凸化の進展が早期に進行して、表面突起(ノジュール)を起点とする異常放電等が起き易くなるからである。鋳造品は、ほぼ相対密度100%を達成することができ、この結果、スパッタリングの際のパーティクルの発生を抑制できる効果を有する。これは鋳造品の大きな利点の一つと言える。
ポアは、スパッタリング時の異常放電とパーティクルを低減するためには、出来るだけ削減することが必要である。ところが、ロータリーターゲットのような円筒形状の場合、鋳型内に溶湯を注ぐと、100〜500μ(ミクロン)単位の目視で確認できる大きなポア(空孔)が生ずることが分かった。
鋳造インゴットの一部切断面を研磨した組織の様子を、図1に示す。図1の上の図では、〇で囲った5個のポア(マイクロポア)が確認できる。図1の下の図は、この中の一つを拡大した組織の写真である。主として、結晶組織の粒界にポアが見られる。
この空孔内部には、主に水素ガスが内包されていることが分かった。ポア内部のガス分析については、鋳片を微小ドリルで孔を開けながらガスを分析することにより測定し、ドリルで孔を開けていないバックグラウンドとの比較から水素ガスの存在が確認できる。
実際のガス分析については、ブローホール内ガス分析装置(日鐵テクノリサーチ)、質量分析計(アネルバ製「四重極質量分析計」)を使用して行った。この結果を図2に示す。この図2で、バックグラウンド(上図)とガス放出時(下図)の分析結果を示す。
水素は、溶解時には銅中に固溶しているが、凝固の過程で固相にトラップされたものである。従って、一般的には最終的にHIP処理等によりマイクロポアを除去していた。
ところが、単位面積あたりの空隙がある一定量以上存在するとHIP処理のみでは完全に除去しきれず、インゴット内部に残留することがあった。
そこで、溶解の条件を工夫することにより、すなわちGaが25at%以上35at%以下、残部がCuからなるCu−Ga合金の溶解温度を、同合金の(融点+100)℃以上1100℃以下、さらには(融点+100)℃以上1040℃以下とし、かつ真空度を5.0×10−2torr以上、さらには5.0×10−3torr以上の高い真空度として、溶解・鋳造することによりポアを低減又は除去することができた。
すなわち、円筒型鋳造品を輪切りに切断した場合の、横断面における100μm以上の円相当径を有するポアの個数を3.5個/cm以下とすることが可能となった。
合金の融点は、Cu−Gaの二元系状態図から求めることができる(参考資料:ASMのBinary Alloy data base)。例えば、Gaが25at%の場合、Cu−Gaの二元系状態図から、融点は、890℃となる。
この場合、溶解温度が1100℃を超えると液相中の水素溶解度が多くなり、十分に除去できない。より好ましくは溶解温度を1040℃以下とするのが良い。また真空度が5×10−3torr以上であっても、ガス成分が溶解中に固溶し、除去できないので、上記の条件が好ましいと言える。
図3に、Cu−Hの2元状態図を示す。Cuの水素固溶限は、約1075℃の0.2at%であり、温度が下がるほど少なくなる。また、融点の1084℃を超えると、溶解度は0.6at%と3倍に増加する。このことから、上記の温度範囲とするのが良いと言える。
Cu−Ga合金円筒型スパッタリングターゲットの製造に際しては、Gaが25at%以上35at%以下、残部がCuからなる原料を、前記の通り、溶解温度を同合金の(融点+100)℃以上1100℃以下(より好ましくは、〜1040℃以下)とし、かつ真空度を5.0×10−2torr以上の高い真空度として、溶解・鋳造してCu−Ga合金円筒型鋳造品とした後、これを加圧力1500kg/cm以上、温度750℃以上(融点−50)℃以下、保持時間2時間以上(さらに好ましくは、3時間以上)でHIP処理し、さらにターゲット形状に加工することにより、該ターゲットに50μm以上の円相当径を有するポアの個数が0.3個/cm以下のCu−Ga合金円筒型スパッタリングターゲットを得ることが可能となった。
このHIP処理は、加圧が1500kg/cm未満だと、ポアが十分に潰れず、温度が750℃未満であると、ガス成分が拡散せずに残留する。また、高温の温度保持時間を一定時間以上にすることが必要である。具体的には2時間以上、さらには3時間以上が望ましい。高温の温度保持時間が不足すると、ポアに内包されたガス成分の十分な拡散が行われず、ポア(空孔)が残留することが多くなる。
Cu−Ga合金の溶解鋳造の例を図4に示す。所定のCuGa合金の組成となるように、Cu、Gaの原料を例えば約25kgをグラファイト製坩堝内で溶解する。水分除去のため、バーナーでグラファイト製タンディシュを約1時間、炙るのが良い。
中子を備えたグラファイト製鋳型(例えば、外径165φ、内径125φ、高さ400mm)とタンディシュを、チャンバー内に設置する。所定の真空度になるまで真空引きを行った後、坩堝を誘導加熱により加熱し、原料を溶かす。そして、所定の温度になった時点で、タンディシュを介して、鋳型に注ぎ込んで円筒型のCu−Ga合金インゴットを製造する。
円筒型のCu−Ga合金インゴットの評価に際しては、図5に示すように、約300mm長さの円筒状鋳造品(鋳物)を、例えば上から50mm、150mm、250mmの位置の3か所を、それぞれの厚みが10mmとなるように輪切りに切断する。なお、輪切りの際には、図5のように断面方向が長さ方向に垂直に近い方向になるように切断する(斜めに切断するようなことはしない)。
この様にして得たインゴットを#400のエメリー紙で研磨する。そして、断面に存在するポアの個数を数えて、本願発明の要件を満足しているか否かを確認する。
さらに、溶解・鋳造してCu−Ga合金円筒型鋳造品(インゴット)を、加圧力1500kg/cm以上、温度750℃から融点−50℃の範囲、保持時間:2時間以上として(必要に応じて3時間以上として)、HIP処理してターゲットに加工することにより、該ターゲットに50μm以上の円相当径を有するポアの個数が0.3個/cm以下のCu−Ga合金円筒型スパッタリングターゲットを得ることができる。さらには0個/cmとすることも可能となる。
このようにして製造されたスパッタリングターゲットは、例えば、スパッタパワーを直流(DC)1000W、雰囲気ガスをアルゴンとして、ガス流量50scm、スパッタ時圧力を0.5Paとしたとき、スパッタ時間にして5時間後から6時間後の間の1時間における異常放電数を10回以下、好ましくは5回以下とすることができる。
以上に示すように、鋳造条件を制御し、適切な条件でHIP処理を施すことによりGa濃度が25〜35at%の範囲でも、ターゲットの割れが生じず、マイクロポアを低減することで異常放電数を低減したCuGa合金ロータリーターゲットを得ることができる。
次に、本発明の実施例について説明する。なお、本実施例はあくまで一例であり、この例に制限されるものではない。すなわち、本発明の技術思想の範囲内で、明細書全体から把握できる発明及び実施例以外の態様あるいは変形を全て包含するものである。
(実施例1)
図4に示す鋳造装置を使用し、添加元素であるGa(純度:4N)をGa濃度が25at%の組成比となるように調整し、残部銅(Cu:純度4N)とした原料25kgをカーボン製坩堝に入れ、チャンバー内を5×10−3torrの真空雰囲気にし、誘導加熱にて坩堝を1100°Cまで加熱した。
原料が完全に溶解した後、チャンバー内部にアルゴンガスを導入し、溶湯温度を990°Cになるまで下げ、溶湯温度が安定した時点で出湯を開始した。以降では、この際の温度を出湯温度とする。出湯はタンディッシュを介して鋳型へ流し込む方法で行った。溶解の際使用した坩堝の形状は320mmφ×400mmφ、鋳型は外径165φ、内径125φ、高さ400mmである。
鋳造後、インゴットを鋳型から取り出し、出来上がった約300mm長さの円筒状鋳物を、上から50mm、150mm、250mmの位置の3か所を、それぞれの厚みが10mmとなるように輪切りに切断した。この様にして得たインゴットの横断面を#400のエメリー紙で研磨した後、断面に存在する100μ以上の円相当径を有するポアの個数を確認したところ、単位cmあたり0.8個であった。
さらに、この円筒型物を加圧力1500kg/cm、温度750℃、保持時間3時間で、HIP処理を施した。鋳物に存在する50μm以上の円相当径を有するポアは皆無(0)であり、0.3個/cm以下を満たした。この結果を、表1に示す。
この円筒型鋳物を内径135mm、外径150mm、長さ75mm2本を円筒状に加工して、チタン製のバッキングチューブにボンディグし、2分割で全長150mmのスパッタリングターゲットとし、スパッタを行った。スパッタパワーは直流(DC)1000W、雰囲気ガスはアルゴンでガス流量は50sccm、スパッタ時圧力は0.5Paとした。スパッタ時間にして5時間後から6時間後の間の1時間における異常放電数をカウントしたところ0回であった。これにより、本願の目的を達成することができた。この結果を、表1に示す。
(比較例1)
実施例1と同様に鋳造した円筒型鋳物を、加圧力1500kg/cm、温度650℃、保持時間3時間で、HIP処理を施した。鋳物に存在する50μm以上の円相当径を有するポアの個数は、単位cmあたり0.5個であった。実施例1とは異なるHIP条件(低温)で処理したものであるが、ポア数が増加した。この結果を、同様に表1に示す。実施例1と同様の条件でスパッタしたところ、異常放電数は12回であり、異常放電が多い結果となった。
(実施例2)
出湯温度を1040℃とした以外は、実施例1と同様に鋳造した円筒型鋳物を、加圧力1500kg/cm、温度750°C、保持時間3時間で、HIP処理を施した。鋳物に存在する50μm以上の円相当径を有するポアの個数は、単位cmあたり1.4個であり、HIP後のポアの個数は、単位cmあたり皆無(0)であり、0.3個/cm3以下を満たした。この結果を、表1に示す。実施例1と同様の条件でスパッタしたところ、異常放電数は0回であった。これにより、本願の目的を達成することができた。この結果を、表1に示す。
(比較例2)
実施例2と同様に鋳造した円筒型鋳物を、加圧力1500kg/cm、温度650℃、保持時間3時間で、HIP処理を施した。鋳物に存在する50μm以上の円相当径を有するポアの個数は、単位cmあたり1.4個であり、HIP後のポアの個数は、単位cmあたり0.5個であった。
実施例2とは異なるHIP条件(低温)で処理したものであるが、ポア数が増加した。この結果を、同様に表1に示す。実施例1と同様の条件でスパッタしたところ、異常放電数は20回であり、異常放電が多い結果となった。
(実施例3)
出湯温度を1100℃とした以外は、実施例1と同様に鋳造した円筒型鋳物を、加圧力1500kg/cm、温度750°C、保持時間3時間で、HIP処理を施した。鋳物に存在する50μm以上の円相当径を有するポアの個数は、単位cmあたり3.2個であり、HIP後のポアの個数は、単位cmあたり0.2個であり、0.3個/cm以下を満たした。この結果を、表1に示す。実施例1と同様の条件でスパッタしたところ、異常放電数は2回であった。これにより、本願の目的を達成することができた。この結果を、表1に示す。
(比較例3)
低い真空度である5×10−1torr(出湯前の真空度)とした以外は実施例3と同様に鋳造した円筒型鋳物を、加圧力1500kg/cm、温度750℃、保持時間3時間で、HIP処理を施した。鋳物に存在する50μm以上の円相当径を有するポアの個数は、単位cmあたり4.5個であり、HIP後のポアの個数は、単位cmあたり0.6個であった。
このように、実施例3とは異なる真空度(低真空)で処理したものであるが、ポア数が増加した。この結果を、同様に表1に示す。実施例1と同様の条件でスパッタしたところ、異常放電数は36回であり、異常放電が多い結果となった。
(実施例4)
添加元素であるGa(純度:4N)をGa濃度が30at%の組成比となるように調整して、実施例1と同様に原料を完全に溶解した。
原料が完全に溶解した後、チャンバー内部にアルゴンガスを導入し、溶湯温度を950°Cになるまで下げ、溶湯温度が安定した時点で出湯を開始した。出湯方法、鋳型の寸法は実施例1と同様である。
鋳造した円筒型物を加圧力1500kg/cm、温度750°C、保持時間2時間で、HIP処理を施した。鋳物に存在する50μm以上の円相当径を有するポアの個数は、単位cmあたり1.3個であり、HIP後のポアの個数は、単位cmあたり0.1個であり、0.3個/cm以下を満たした。この結果を、表1に示す。実施例1と同様の条件でスパッタしたところ、異常放電数は2回であった。これにより、本願の目的を達成することができた。この結果を、表1に示す。
(比較例4)
実施例4と同様に鋳造した円筒型鋳物を、加圧力1500kg/cm、温度650℃、保持時間3時間で、HIP処理を施した。鋳物に存在する50μm以上の円相当径を有するポアの個数は、単位cmあたり1.3個であり、HIP後のポアの個数は、単位cmあたり0.6個であった。
実施例4とは異なるHIP条件(低温)で処理したものであるが、ポア数が増加した。この結果を、同様に表1に示す。実施例1と同様の条件でスパッタしたところ、異常放電数は32回であり、異常放電が多い結果となった。
(実施例5)
実施例4と同様に鋳造した円筒型鋳物を、加圧力1500kg/cm、温度800℃、保持時間3時間で、HIP処理を施した。鋳物に存在する50μm以上の円相当径を有するポアの個数は、単位cmあたり1.3個であり、HIP後のポアの個数は、単位cmあたり皆無(0)個であり、0.3個/cm以下を満たした。この結果を、表1に示す。実施例1と同様の条件でスパッタしたところ、異常放電数は1回であった。これにより、本願の目的を達成することができた。この結果を、表1に示す。
(実施例6)
真空度を5×10−2torrの真空雰囲気とした以外は実施例4と同様に鋳造した円筒型鋳物を、加圧力1500kg/cm、温度750℃、保持時間4時間で、HIP処理を施した。鋳物に存在する50μm以上の円相当径を有するポアの個数は、単位cmあたり3.2個であり、HIP後のポアの個数は、単位cmあたり0.2個であり、0.3個/cm以下を満たした。この結果を、表1に示す。実施例1と同様の条件でスパッタしたところ、異常放電数は2回であった。これにより、本願の目的を達成することができた。この結果を、表1に示す。
(実施例7)
出湯温度を1040℃とした以外は実施例4と同様に鋳造した円筒型鋳物を、加圧力1500kg/cm、温度750℃、保持時間3時間で、HIP処理を施した。鋳物に存在する50μm以上の円相当径を有するポアの個数は、単位cmあたり2.2個であり、HIP後のポアの個数は、単位cmあたり0.3個であり、0.3個/cm以下を満たした。この結果を、表1に示す。実施例1と同様の条件でスパッタしたところ、異常放電数は4回であった。これにより、本願の目的を達成することができた。この結果を、表1に示す。
(比較例5)
実施例7と同様に鋳造した円筒型鋳物を、加圧力1500kg/cm、温度650℃、保持時間3時間で、HIP処理を施した。鋳物に存在する50μm以上の円相当径を有するポアの個数は、単位cmあたり2.2個であり、HIP後のポアの個数は、単位cmあたり0.8個であった。
実施例7とは異なるHIP条件(低温)で処理したものであるが、ポア数が増加した。この結果を、同様に表1に示す。実施例1と同様の条件でスパッタしたところ、異常放電数は64回であり、異常放電が多い結果となった。
(比較例6)
実施例7と同様に鋳造した円筒型鋳物を、加圧力1500kg/cm、温度750℃、保持時間1時間で、HIP処理を施した。鋳物に存在する50μm以上の円相当径を有するポアの個数は、単位cmあたり2.2個であり、HIP後のポアの個数は、単位cmあたり0.5個であった。
実施例7とは異なるHIP条件(短時間)で処理したものであるが、ポア数が増加した。この結果を、同様に表1に示す。実施例1と同様の条件でスパッタしたところ、異常放電数は26回であり、異常放電が多い結果となった。
(実施例8)
真空度を5×10−4torrとした以外は実施例7と同様に鋳造した円筒型鋳物を、加圧力1500kg/cm、温度750℃、保持時間2時間で、HIP処理を施した。鋳物に存在する50μm以上の円相当径を有するポアの個数は、単位cmあたり1.8個であり、HIP後のポアの個数は、単位cmあたり皆無(0)であり、0.3個/cm3以下を満たした。この結果を、表1に示す。実施例1と同様の条件でスパッタしたところ、異常放電数は1回であった。これにより、本願の目的を達成することができた。この結果を、表1に示す。
(実施例9)
真空度を5×10−2torrとした以外は実施例7と同様に鋳造した円筒型鋳物を、加圧力1500kg/cm、温度750℃、保持時間3時間で、HIP処理を施した。 鋳物に存在する50μm以上の円相当径を有するポアの個数は、単位cmあたり4.0個であり、HIP後のポアの個数は、単位cmあたり0.3個であり、0.3個/cm以下を満たした。この結果を、表1に示す。実施例1と同様の条件でスパッタしたところ、異常放電数は3回であった。これにより、本願の目的を達成することができた。この結果を、表1に示す。
(実施例10)
出湯温度を1050℃とした以外は実施例4と同様に鋳造した円筒型鋳物を、加圧力1500kg/cm、温度800℃、保持時間3時間で、HIP処理を施した。鋳物に存在する50μm以上の円相当径を有するポアの個数は、単位cmあたり3.1個であり、HIP後のポアの個数は、単位cmあたり0.2個であり、0.3個/cm以下を満たした。この結果を、表1に示す。実施例1と同様の条件でスパッタしたところ、異常放電数は2回であった。これにより、本願の目的を達成することができた。この結果を、表1に示す。
(比較例7)
溶解温度を1180℃まで高くし、そのまま出湯した以外は、実施例4と同様に鋳造した円筒型鋳物を、加圧力1500kg/cm、温度750℃、保持時間3時間で、HIP処理を施した。鋳物に存在する50μm以上の円相当径を有するポアの個数は、単位cmあたり4.3個であり、HIP後のポアの個数は、単位cmあたり0.5個であった。
実施例4とは異なる溶解、出湯温度(高温)で処理したものであるが、ポア数が増加した。この結果を、同様に表1に示す。実施例1と同様の条件でスパッタしたところ、異常放電数は28回であり、異常放電が多い結果となった。
(比較例8)
出湯温度を1200℃とした以外は、実施例4と同様に鋳造した円筒型鋳物を、加圧力1500kg/cm、温度750℃、保持時間3時間で、HIP処理を施した。鋳物に存在する50μm以上の円相当径を有するポアの個数は、単位cmあたり5.4個であり、HIP後のポアの個数は、単位cmあたり0.7個であった。
実施例4とは異なる出湯温度(高温)で処理したものであるが、ポア数が増加した。この結果を、同様に表1に示す。実施例1と同様の条件でスパッタしたところ、異常放電数は49回であり、異常放電が多い結果となった。
(実施例11)
添加元素であるGa(純度:4N)をGa濃度が35at%の組成比となるように調整して、実施例1と同様に原料を完全に溶解した。
原料が完全に溶解した後、チャンバー内部にアルゴンガスを導入し、溶湯温度を910°Cになるまで下げ、溶湯温度が安定した時点で出湯を開始した。出湯方法、鋳型の寸法は実施例1と同様である。
鋳造した円筒型物を加圧力1500kg/cm、温度750°C、保持時間2時間で、HIP処理を施した。鋳物に存在する50μm以上の円相当径を有するポアの個数は、単位cmあたり1.5個であり、HIP後のポアの個数は、単位cmあたり0.2個であり、0.2個/cm以下を満たした。この結果を、表1に示す。実施例1と同様の条件でスパッタしたところ、異常放電数は2回であった。これにより、本願の目的を達成することができた。この結果を、表1に示す。
(比較例9)
実施例11と同様に鋳造した円筒型鋳物を、加圧力1500kg/cm、温度650℃、保持時間3時間で、HIP処理を施した。鋳物に存在する50μm以上の円相当径を有するポアの個数は、単位cmあたり1.5個であり、HIP後のポアの個数は、単位cmあたり0.6個であった。
実施例11とは異なるHIP条件(低温)で処理したものであるが、ポア数が増加した。この結果を、同様に表1に示す。実施例1と同様の条件でスパッタしたところ、異常放電数は40回であり、異常放電が多い結果となった。
(実施例12)
実施例11と同様に鋳造した円筒型鋳物を、加圧力1500kg/cm、温度750℃、保持時間5時間で、HIP処理を施した。鋳物に存在する50μm以上の円相当径を有するポアの個数は、単位cmあたり1.5個であり、HIP後のポアの個数は、単位cmあたり皆無(0)であり、0.3個/cm以下を満たした。この結果を、表1に示す。実施例1と同様の条件でスパッタしたところ、異常放電数は0回であった。これにより、本願の目的を達成することができた。この結果を、表1に示す。
(実施例13)
真空度を5×10−2torrとした以外は、実施例11と同様に鋳造した円筒型鋳物を、加圧力1500kg/cm、温度750℃、保持時間3時間で、HIP処理を施した。鋳物に存在する50μm以上の円相当径を有するポアの個数は、単位cmあたり3.3個であり、HIP後のポアの個数は、単位cmあたり0.3個であり、0.3個/cm以下を満たした。この結果を、表1に示す。実施例1と同様の条件でスパッタしたところ、異常放電数は3回であった。これにより、本願の目的を達成することができた。この結果を、表1に示す。
(比較例10)
真空度を5×10−1torrとした以外は、実施例11と同様に鋳造した円筒型鋳物を、加圧力1500kg/cm、温度750℃、保持時間3時間で、HIP処理を施した。鋳物に存在する50μm以上の円相当径を有するポアの個数は、単位cmあたり4.2個であり、HIP後のポアの個数は、単位cmあたり0.4個であった。
実施例11とは異なる真空度(低真空)で処理したものであるが、ポア数が増加した。この結果を、同様に表1に示す。実施例1と同様の条件でスパッタしたところ、異常放電数は11回であり、異常放電が多い結果となった。
(実施例14)
出湯温度を1040℃とした以外は、実施例11と同様に鋳造した円筒型鋳物を、加圧力1500kg/cm、温度750℃、保持時間2時間で、HIP処理を施した。鋳物に存在する50μm以上の円相当径を有するポアの個数は、単位cmあたり2.9個であり、HIP後のポアの個数は、単位cmあたり0.1個であり、0.3個/cm以下を満たした。この結果を、表1に示す。実施例1と同様の条件でスパッタしたところ、異常放電数は2回であった。これにより、本願の目的を達成することができた。この結果を、表1に示す。
(比較例11)
実施例14と同様に鋳造した円筒型鋳物を、加圧力1500kg/cm、温度600℃、保持時間3時間で、HIP処理を施した。鋳物に存在する50μm以上の円相当径を有するポアの個数は、単位cmあたり2.9個であり、HIP後のポアの個数は、単位cmあたり1.0個であった。
実施例11とは異なるHIP条件(低温)で処理したものであるが、ポア数が増加した。この結果を、同様に表1に示す。実施例1と同様の条件でスパッタしたところ、異常放電数は72回であり、異常放電が多い結果となった。
(実施例15)
真空度を5×10−4torrとした以外は、実施例11と同様に鋳造した円筒型鋳物を、加圧力1500kg/cm、温度750℃、保持時間3時間で、HIP処理を施した。鋳物に存在する50μm以上の円相当径を有するポアの個数は、単位cmあたり2.4個であり、HIP後のポアの個数は、単位cmあたり皆無(0)であり、0.3個/cm以下を満たした。この結果を、表1に示す。実施例1と同様の条件でスパッタしたところ、異常放電数は1回であった。これにより、本願の目的を達成することができた。この結果を、表1に示す。
(比較例12)
真空度を5×10−1torrとした以外は、実施例14と同様に鋳造した円筒型鋳物を、加圧力1500kg/cm、温度750℃、保持時間3時間で、HIP処理を施した。鋳物に存在する50μm以上の円相当径を有するポアの個数は、単位cmあたり4.3個であり、HIP後のポアの個数は、単位cmあたり0.5個であった。
実施例14とは異なる真空度(低真空)で処理したものであるが、ポア数が増加した。この結果を、同様に表1に示す。実施例1と同様の条件でスパッタしたところ、異常放電数は34回であり、異常放電が多い結果となった。
(実施例16)
出湯温度を1050℃とした以外は、実施例11と同様に鋳造した円筒型鋳物を、加圧力1500kg/cm、温度750℃、保持時間6時間で、HIP処理を施した。鋳物に存在する50μm以上の円相当径を有するポアの個数は、単位cmあたり3.1個であり、HIP後のポアの個数は、単位cmあたり0.2個であり、0.3個/cm以下を満たした。この結果を、表1に示す。実施例1と同様の条件でスパッタしたところ、異常放電数は2回であった。これにより、本願の目的を達成することができた。この結果を、表1に示す。
(実施例17)
出湯温度を1100℃とした以外は、実施例11と同様に鋳造した円筒型鋳物を、加圧力1500kg/cm、温度750℃、保持時間3時間で、HIP処理を施した。鋳物に存在する50μm以上の円相当径を有するポアの個数は、単位cmあたり3.5個であり、HIP後のポアの個数は、単位cmあたり0.3個であり、0.3個/cm以下を満たした。この結果を、表1に示す。実施例1と同様の条件でスパッタしたところ、異常放電数は4回であった。これにより、本願の目的を達成することができた。この結果を、表1に示す。
(比較例13)
出湯温度を1200℃とした以外は、実施例14と同様に鋳造した円筒型鋳物を、加圧力1500kg/cm、温度750℃、保持時間3時間で、HIP処理を施した。鋳物に存在する50μm以上の円相当径を有するポアの個数は、単位cmあたり5.5個であり、HIP後のポアの個数は、単位cmあたり1.2個であった。
実施例14とは異なる出湯温度(高温)で処理したものであるが、ポア数が増加した。この結果を、同様に表1に示す。実施例1と同様の条件でスパッタしたところ、異常放電数は84回であり、異常放電が多い結果となった。
本発明によれば、Ga濃度が25at%〜35at%の範囲のCuGa合金においても、割れが生じず、ポア(空孔又は空隙)を低減したターゲットを提供することができる優れた効果を有する。また、焼結体ターゲットに比べてガス成分を減少できるという大きな利点がある。このようにガス成分が少なく、ポアの発生が少ない鋳造組織を持つCu−Ga合金ターゲットを用いてスパッタリングすることにより、異常放電及びパーティクルの発生が少なく、均質なCu−Ga系合金膜を得ることが可能であり、かつCu−Ga合金ターゲットの製造コストを大きく低減できる効果を有する。
このようなスパッタ膜から光吸収層及びCIGS系太陽電池を製造することができるので、CIGS太陽電池の変換効率低下抑制のための太陽電池に有用である。

Claims (8)

  1. Gaが25at%以上35at%以下、残部がCu及び不可避的不純物からなる溶解・鋳造したCu−Ga合金の円筒型鋳造品であって、同円筒型鋳造品を輪切りに切断した場合の、横断面における100μm以上の円相当径を有するポアの個数が3.5個/cm以下であることを特徴とするCu−Ga合金円筒型鋳造品。
  2. Gaが25at%以上35at%以下、残部がCu及び不可避的不純物からなるCu−Ga合金を溶解・鋳造して円筒型鋳造品を製造方法であって、溶解温度を同合金の(融点+100)℃以上1100℃以下とし、かつ真空度を5.0×10−2torr以上の高い真空度として、溶解・鋳造することを特徴とするCu−Ga合金円筒型鋳造品の製造方法。
  3. 溶解温度を同合金の(融点+100)℃以上1040℃以下とすることを特徴とする請求項2記載のCu−Ga合金円筒型鋳造品の製造方法。
  4. 上記製造方法により、円筒型鋳造品を輪切りに切断した場合の、横断面における100μm以上の円相当径を有するポアの個数を3.5個/cm以下とすることを特徴とする請求項2又は3記載のCu−Ga合金円筒型鋳造品の製造方法。
  5. Gaが25at%以上35at%以下、残部がCu及び不可避的不純物からなるCu−Ga合金スパッタリングターゲットであって、該ターゲットに50μm以上の円相当径を有するポアの個数が0.3個/cm以下であることを特徴とするCu−Ga合金円筒型スパッタリングターゲット。
  6. Gaが25at%以上35at%以下、残部がCu及び不可避的不純物からなるCu−Ga合金スパッタリングターゲットの製造方法であって、Cu−Ga合金原料を溶解するに際して、溶解温度を同合金の(融点+100)℃以上1100℃以下とし、かつ真空度を5.0×10−2torr以上の高い真空度として、溶解・鋳造してCu−Ga合金円筒型鋳造品とした後、これを加圧力1500kg/cm以上、温度750℃以上(融点−50)℃以下、保持時間2時間以上でHIP処理し、さらにターゲット形状に加工することを特徴とするCu−Ga合金円筒型スパッタリングターゲットの製造方法。
  7. 前記溶解温度を同合金の(融点+100)℃以上1040℃以下とし、かつ真空度を5.0×10−3torr以上の高い真空度として、溶解・鋳造してCu−Ga合金円筒型鋳造品とした後、これを加圧力1500kg/cm以上、温度750℃以上(融点−50)℃以下、保持時間3時間以上でHIP処理させることを特徴とする請求項6に記載のCu−Ga合金円筒型スパッタリングターゲットの製造方法。
  8. 前記工程により、50μm以上の円相当径を有するポアの個数を0.3個/cm以下とすることを特徴とする請求項7に記載のCu−Ga合金円筒型スパッタリングターゲットの製造方法。
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