JP2014180976A - 防振ゴム - Google Patents

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Abstract

【課題】
タビライザーバーとの摺動性に優れるとともに、高荷重下における摺動性およびゴムとの固着性に加え、スタビライザーバーの動きに対する追従性がよく、異音発生を低減し、かつ、構造が複雑でない防振ゴム及びその製造方法を提供する。
【解決手段】
スタビライザーバーを挿通するための挿通孔であって、前記挿通孔の軸方向中間部内面に形成された環状凹部を有する防振ゴム本体と、前記防振ゴム本体の環状凹部に配されたライナーとを備え、前記環状凹部と前記ライナーとは非接着な防振ゴムとする。前記ライナーは、繊維層と樹脂層とを備え、前記繊維層はフッ素系繊維を含む摺動層と、摺動層と樹脂層とを固定する固定層との積層体とするのが好ましい。
【選択図】図1

Description

本発明は、スタビライザーバーを車体等に弾性をもって支持するための防振ゴムに関する。
従来から、振動及び異音を防止するために、ゴム弾性体や樹脂組成物にフィーラーを充填させた防振材が各種用途に使用され、防振、防音対策が図られている。
例えば自動車には、車体のロール(車体の傾き)を抑えて走行安定性を向上させるために、スタビライザーが装備されている。自動車用のスタビライザーは、左右のサスペンションアームをコの字型をしたバネ鋼からなるスタビライザーバーで連結し、左右のサスペンションの沈み込みに差異が生じた時に、連結したスタビライザーバーにねじれが生じてバネ反力が発生し、そのバネ反力が左右のサスペンションの動きを制御して車体の安定を図っている。そして前記スタビライザーバーは防振ゴム(スタビライザーブッシュ)を介して弾性的に車体に固定されている。
従来の自動車用防振ゴムとしては、ゴム弾性体よりなり、スタビライザーバーと嵌合する挿通孔の内周面全面に繊維ライナーを固着したものがある(例えば、特許文献1)。この防振ゴムは、軸孔を有する筒状の本体ゴム弾性体と、内層と外層が積層され外層にて軸孔の内周面全面に固着された繊維編物ライナーから成る。更に外層繊維の単糸織度を475デニール以下と従来より小さくすることで、繊維を伸縮しやすくし繊維の隙間が広がりやすくなり、加硫成形による本体ゴム弾性体とのアンカー効果を高め、接着耐久性を向上しようとするものであった。更に、外層の繊維の単糸織度を425デニール以上にして外層繊維の隙間が広がりすぎないように制限したことにより、加硫成形による本体ゴム弾性体の内層表面への浸み出しも抑えられ、スタビライザーバーとの摩擦による異音の発生も防止しようとするものであった。
しかしながら、上記のようなライナーをタビライザーバーとの摺動面全体に接着した防振ゴムでは、依然として防振ゴム本体とライナーとの接着性は不十分であった。すなわち、走行中の車体の傾きを防振ゴムの変形で吸収する際に、防振ゴムの変形にライナーの伸縮性がついていけずに剥がれてしまう課題があった。その結果、摩擦増加による異音や摺動部に砂、埃などの異物が侵入することで操縦安定性、乗り心地に影響を与えるとともに、異音発生の原因ともなっていた。
防振ゴムとの接着性を向上させた防振ゴムとして、摺動面にフッ素系繊維を含む内層とフッ素系繊維以外の繊維に予め樹脂をディップした繊維からなる外層とを積層としたライナーを用い、ライナーを防振ゴム本体に固着したものもある(例えば、特許文献2)。この防振ゴムライナーは、ディップ樹脂により防振ゴム本体との接着性を高めようとするものであった。しかしながら、ライナーの伸縮性すなわち防振ゴムの変形に対する追従性は完全とは言えず、継続して使用するうちに剥がれが発生する場合があった。
上記とは別の防振ゴムとして、ゴム弾性体よりなる防振ゴムの内部にゴム弾性体よりも高剛性の中間板を埋設するとともに、防振ゴムの挿通孔両端外部にシールリップを形成したものがある(例えば、特許文献3)。この防振ゴムは、防振ゴムの内部に埋設した中間板を介した内層(挿通孔側の層)の肉厚を外層(挿通孔と反対側の層)の厚みよりも薄くすることにより、スタビライザーバーに対してこじり方向の力が作用したとき、中間板による拘束作用により防振ゴムがスタビライザーバーに追従してこじり方向に一体的に変位させるとともに、挿通孔端部で生ずる口開き現象による泥水や砂礫の浸入を防止し、もって車の操縦安定性を高めるとともに、異音の発生や耐久性を改善しようというものである。
しかしながら、この防振ゴムは中間板をゴム弾性体中に埋設するものであるため、製造コストが増大するという問題があった。また、スタビライザーバーに取り付ける際にも、中間板入りの防振ゴムを一旦広げた状態から再度閉じるために変形を繰り返す必要があり、スタビライザーバーの円筒表面に精度良くフィットできない課題があった。
上記いずれの従来技術とは異なる方法で防振ゴムをスタビライザーバーに固定するものもある(例えば、特許文献4)。この防振ゴムは、乗り心地と走行安定性の両立を図りつつ、十分な防振特性とスティックスリップの発生防止効果とを有利に確保することを目的とし、防振ゴムを仕切り部材を介した内側ゴム部と外側ゴム部の分割構造体とし、スタビライザーバーを前記分割構造体の各々の内側ゴム部同士で挟み、一対の分割構造体同士を相互に組み付け、各内側ゴム部に予圧縮を加えつつ、各仕切部材同士を互いに連結することにより、一対の分割構造体をスタビライザーバーに固定するものである。
この防振ゴムによれば、車両が小さな角度で旋回する場合のように、防振ゴムに比較的に小さな捩り力が入力されたときには、筒状ゴム弾性体とスタビライザーバーとの間の相対回転を阻止する一方、車両が突起を乗り越すときのように、両輪が同相で大きく動く場合のように、筒状ゴム弾性体に大きな捩り力が入力されたときには、筒状ゴム弾性体とスタビライザーバーとを摺動性良くスムーズに相対回転し、良好な乗り心地と十分な走行安定性の両立を図ることができるというものである。
しかしながら、この防振ゴムは構造が複雑で製造コストが高くなるという問題や、スタビライザーバーへの装着に際して、仕切材同士を連結するための工具(例えば、かしめ装置)が必要になるという問題があった。
特開2007−237981号公報 特開2009−35827号公報 特開2009−255888号公報 特開2011−121530号公報
本発明は、かかる従来技術の問題点を更に改善し、スタビライザーバーとの摺動性に優れるとともに、スタビライザーバーの動きに対する追従性がよく、異音発生を低減し、かつ、構造が複雑でない防振ゴム及びその製造方法を提供することを目的とする。
かかる課題を解決するため本発明は、次の構成を有する。
(1)スタビライザーバーを挿通するための挿通孔を有し、前記挿通孔の軸方向中間部内面に形成された環状凹部を有する防振ゴム本体と、前記防振ゴム本体の環状凹部に配されたライナーとを備えていることを特徴とする、防振ゴム。
(2)前記ライナーが、繊維層と樹脂層との積層体であり、前記繊維層をスタビライザーバーとの摺動面側にして配されていることを特徴とする、(1)記載の防振ゴム。
(3)前記繊維層が摺動面側の摺動層と前記樹脂層側の固着層とを備えることを特徴とする、(2)記載の防振ゴム。
(4)前記摺動層がフッ素系繊維を含むことを特徴とする、(3)記載の防振ゴム。
本発明によれば、摺動性に優れるとともに、スタビライザーバーへの追従性に優れるとともに、異音発生を低減し、かつ構造が簡単で安価な防振ゴム及びその製造方法が提供される。
本発明の防振ゴムの一実施態様の概略を表す正面図。 本発明の防振ゴムの一実施態様の概略を表す左側面図。 図2の防振ゴム本体4のA−A´矢視断面図。 従来の防振ゴムの一例の正面図。 従来の防振ゴムの一例の左側面図。 図4の従来例防振ゴムのA−A´矢視断面図。 本発明に使用するライナーの一実施態様の正面図。 本発明に使用するライナーの一実施態様の左側面図。 図8のライナーのA−A´矢視断面図。
以下、本発明を実施するための形態を説明する。
<防振ゴム本体>
図1、2及び3は、本発明の一実施形態を示す防振ゴムの概略模式図である。これらの図において、1は防振ゴム、2はライナー、3は、スタビライザーバー(図示せず)を挿通するためにゴム防振本体4に設けた挿通孔5の軸方向中間部内面に形成した環状凹部、6は防振ゴム1をスタビライザーバーに装着するためのスリットである。
防振ゴム本体4は、ゴム弾性部材で構成され、図2に示すように、側面視において、断面長方形部と断面半円形部とを備えるとともに、中央部には挿通孔5を備える。図1に示すように、挿通孔5の両端開口部には一対のフランジ部が一体形成されている。かかる基本構成は、防振ゴムをスタビライザーバーに取り付け更に車体と取り付けることができる形状であればどのような形状でも採用できる。例えば、図4、5及び6に示す従来品と同様でも良い。
本発明の防振ゴムの特徴は、ライナー2が、図4、5及び6に示す従来の防振ゴムのように、同一径を有する挿通孔内面全面に接着配置されるのではなく、図1,2及び図3に示すように防振ゴム本体4の挿通孔5の軸方向中間部の内面に形成された環状凹部3に配されていることである。すなわち、挿通孔5の両端開口部においてスタビライザーバーと摺動する場合があるのはライナーではなく防振ゴム本体に設けた挿通孔の両端開口部である。
このような構成をとることで、走行中の車体の傾きを防振ゴムの変形で吸収する際に、防振ゴムが変形してもライナーが変形追従することはないので、ライナー破れや防振ゴム本体からの剥がれ等のダメージがなくなり、その結果、操縦安定性、乗り心地を維持すると共に、摺動性低下による異音発生を抑制できる。また、防振ゴム端部にはライナーが配置されておらず、防振ゴム本体を形成するゴムが適切な幅でスタビライザーバーと接触しているため、スタビライザーバーと防振ゴムがスタビライザーバーの屈曲する部分まで横滑りしても、ゴムの変形で吸収できる。なお、スタビライザーバーに接触する防振ゴム端部は、ライナーのある領域に比べて摺動性は劣るが、車体と防振ゴムを固定するブラケットを防振ゴム中央部のみ圧縮するサイズとすることで、影響を最小化できる。
本発明防振ゴムの軸方向中間部内面に形成した環状凹部3の深さ寸法は、ライナーとスタビライザーバーとの摺動性を確保すべく、ライナー2の厚さ寸法を超えないことが好ましいが、具体的にはライナー部材やスタビライザーバーとの摺動性等を考慮して、個別に設計しうる。また、環状凹部の幅寸法は、ライナーの装着性等の点から、ライナー2の幅を下回らないのが好ましいが、具体的にはライナー部材やスタビライザーバーとの摺動性等を考慮して、個別に設計しうる。
挿入孔5の開口両端部には、スタビライザーバーと摺動しうる(環状凹から見た)凸部が挿通孔内面全周に形成されている。この凸部の幅寸法は、防振ゴム本体の部材や強度等を考慮し、個別に設計しうる。
本発明にかかる防振ゴム本体は、例えば、天然ゴム、エポキシ化天然ゴム、イソプレンゴム、ブタジエンゴム、ブタジエン・イソプレンゴム、スチレン・ブタジエンゴム、クロロプレンゴム、アクリロニトリル・ブタジエンゴム(NBR)、水素添加ニトリルゴム、塩素化ポリエチレンゴム、ブチルゴム、アクリルゴム、エチレン・酢酸ビニル・アクリル酸エステル共重合ゴム、シリコーンゴムおよびスチレン・ブタジエンゴムなどのゴム弾性樹脂で構成することができる。また、防振ゴム本体の成型方法は特に限定することはないが、押し出し成形、金型成型、押し出し金型成型などの公知の手法を採用することができる。尚、防振ゴム本体は、自己潤滑型ゴムで形成してもよいし、非自己潤滑型ゴムで形成してもよい。
<ライナー>
引き続き図1,図2および図3を用いて本発明のライナー2について説明する。本発明に使用するライナー2としては、防振ゴム本体4の挿通孔5に設けた環状凹部に装着でき、かつ所定の表面摩擦特性と耐久性とを有するものであれば材質および形状(フィルム形状、樹脂板形状等)を問わないが、好適には、織物および/または編物の形態を有する布帛を採用しうる。布帛は可とう性を有するため、円筒状にして容易に防振ゴム本体に装着できるからである。更にライナーを布帛で構成する場合、図7に示すような、ライナーを摺動面側(スタビライザーバー側)の繊維層と防振ゴム本体環状凹部側の樹脂層8との積層構造とするのが好ましい。樹脂層8を設けることにより、ライナーに剛性が得られ円筒形態を保持し取り付けやすい構成となる。また、耐久性も向上する。
<ライナーの繊維層>
前記繊維層は、織物や編物などが使用できる。繊維層としては、その一部または全部を摺動層として構成することもできる。摺動層とは、繊維層のうち後述の固着層以外の部分をいうが、スタビライザーバーと接触する面から厚み方向に存在する層である。繊維の材質としてはフッ素系繊維やポリアミド系繊維等を単独で、もしくは組合せて使用できるフッ素系繊維である。フッ素系繊維は他の繊維に比べて摺動性に優れるからである。無論、前記摺動層には、構成繊維種にかかわらず、ポリテトラフルオロエチレンディスパージョン等の潤滑剤を併用してもよい。
前記繊維層は前記摺動層だけで形成されても良いが、前記樹脂層8との結合力をより強化すべく、樹脂層と固着しやすい固着層(図示せず)を設け、前記摺動層と前記固着層との多層構造とするのが好ましい。繊維層や樹脂層の構成次第では繊維層と樹脂層との結合力が弱く、十分な耐久性が確保できない場合があるからである。とりわけ、繊維層をフッ素系繊維主体の層のみで構成した場合には、フッ素系繊維の非接着性に起因して、繊維層と樹脂層との十分な接着力を確保できない場合があるので、樹脂層と接合性のよい固着層を設けることが好ましい。
前記繊維層の摺動層に好ましく使用されるフッ素系繊維は、主鎖の炭素または側鎖の炭素にフッ素原子が1個以上結合した繰り返し構造単位を有する重合体からなるものが代表的である。ここでの主鎖はエチレン基の繰り返しに代表されるポリオレフィンであることが好ましい。フッ素原子数の多い繰り返し構造単位で構成されたものほど好ましい。例えば、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、4フッ化エチレン−6フッ化プロピレン共重合体(FEP)、4フッ化エチレン−パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体(PFA)、エチレン−4フッ化エチレン共重合体(ETFE)などを挙げることができ、中でも、表面低摩擦特性に優れるPTFE繊維を用いることがさらに好ましい。また、上記のような単重合体あるいは他の成分を共重合したものでもよく、共重合の場合、繰り返し構造の個数の10%以下程度の共重合体でもよい。
フッ素系繊維の形態としては、1本のフィラメントで構成されるモノフィラメント、複数本のフィラメントで構成されるマルチフィラメントのいずれも採用することができる。前記マルチフィラメントは、単重合体と共重合体からなる繊維を複合して構成することも可能であるが、表面低摩擦特性に優れるPTFE繊維のみで構成すると、より摺動性が優れ摩擦時の異音発生が抑制されるので好ましい。また、フッ素系繊維とその他の繊維を合撚した繊維や、フッ素系繊維のみあるいはその他の繊維を混ぜた紡績糸を用いることもできる。
繊維層に固着層を含む場合、その固着層に用いる繊維には、フッ素系繊維でもいいが、当然ながら樹脂層との固着性に優れることが望まれ、窒素、酸素、または硫黄原子を分子中に有する有機ポリマーからなる繊維を用いることが好ましく、ナイロン6・6、ナイロン6、ナイロン4・6などのポリアミドや、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリトリメチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレートなどのポリエステルや、パラアラミド、メタアラミドや、ポリエチレンや、ポリプロピレン、ガラス、カーボン、ポリフェニレンサルファイド(PPS)、LCP、ポリイミド、PEEKなどの繊維を用いることができる。また、熱融着繊維や綿、ウールなどの天然繊維などを用いることもできる。中でも、ポリアミド繊維やポリエステル繊維が、熱安定性が良く、織り編みなどの高次加工性に優れ、汎用性やコストが安いなどの点で好ましい。
上記のような繊維には、原糸の製造工程や加工工程での生産性あるいは特性改善のために各種添加剤を含ませてもよい。たとえば、熱安定剤、酸化防止剤、光安定剤、平滑剤、帯電防止剤、可塑剤、増粘剤、顔料、難燃剤、接着助剤などを含有せしめることができる。
前記ナイロンやPET繊維などの繊維の形態としては、前述のフッ素系繊維と同様にモノフィラメントやマルチフィラメントのどちらでも採用できるが、マルチフィラメントの方が樹脂層との接着性や固着性がより良好となり好ましい。さらに優れた接着性を得るため、本発明においては紡績糸を採用することも可能である。なぜなら該紡績糸の表層部には、マルチフィラメント等には通常はない複数本の毛羽を有しているので、ゴム弾性体など他素材と貼り合わせた際、マルチフィラメントよりも見かけ上の表面積が大きいため接着性が向上するとともに、毛羽によるアンカー効果が発現するため、より優れた接着性を有する防振ゴムライナー用の伸縮性織物を得ることが可能となる。該紡績糸は、適宜異なる繊維を所望の割合で均一に混合して所望の特性の繊維を得てもよい。該紡績糸の中に熱融着繊維を含んでも良い。該繊維を含むことによって、加熱された際に熱融着性繊維の低融点成分が部分的に溶融し、ゴムとの固着力がさらに強固となる。また、織編物をカットした際の端部のホツレを防止することも可能となる。
繊維層7は、平織り、綾織り、朱子織り等の織物や、たて編み、よこ編み、丸編み等の編物を準備して、これらを積層して縫製することができる。また、各繊維を用いて、二重織りの織物や、二重編みの編み物を作製してもよい。
繊維層7と防振ゴム本体4とは直接又は間接に接着していてもいいが、ライナー2が防振の環状凹部に配されているため、防振ゴムの開口両端部の凸部がライナーを軽く固定することになり、結果として接着しなくてもよくなる。
<ライナーの樹脂層>
樹脂層8を設ける場合、円筒状としたライナーを防振ゴム本体の挿通孔の環状凹部に装着する関係上、可撓性を有することが好ましく、さらには、易滑性や耐摩擦性などの表面特性や、機械的強度、耐熱性を有することが好ましい。
かかる点から、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレン−2、6−ナフタレート、ポリトリメチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート等のポリエステル系樹脂、ポリエチレン、ポリスチレン、ポリプロピレン、ポリイソブチレン、ポリブテン、ポリメチルペンテン等のポリオレフィン系樹脂、ポリアミド系樹脂、ポリイミド系樹脂、ポリエーテル系樹脂、ポリエステルアミド系樹脂、ポリエーテルエステル系樹脂、アクリル系樹脂、ポリウレタン系樹脂、ポリカーボネート系樹脂、あるいはポリ塩化ビニル系樹脂などで構成することができ、圧縮強度、剛性、耐熱性、耐候性など必要とする特性を考慮して適宜選定して用いれば良い。
これら樹脂層を繊維層に積層する方法としては、ナイフコート、コンマコート、リバースコートなどの方法で樹脂溶液をコーティングし、乾燥する方法や、樹脂シートやフィルムをラミネートして積層接着可能であるが、特にこれらの方法に限定されるものではなく、樹脂の種類や厚みなどの設計に応じて適宜選択可能である。
<スタビライザーバーへの組み付け方法>
本発明の防振ゴムは、予めスタビライザーバーを挿通するための挿通孔であって、前記挿通孔の軸方向中間部内面に形成された環状凹部を有する防振ゴム本体と、ライナー部材とを準備し、次いで、ライナー部材を円筒状として前記環状凹部に配して本発明の防振ゴムとすることができる。それからスタビライザーバーを取り付けることができる。この際、取り付け作業性を向上させるため、ライナー部材を前記環状凹部に接着などして固定しても良い。ただし、前述の通り、走行中の車体の傾きを防振ゴムの変形で吸収する際に、防振ゴムの変形にライナーが追従しない程度の固定強度でなければならない。強固に固定してしまうと従来のライナー付き防振ゴムと同様にライナーは破損し摺動性低下や異音が発生してしまう。また、別の取り付け方法として、ライナー部材をスタビライザーバーに取り付けてから、更に防振ゴム本体を取り付けて製造しても良い。
1 防振ゴム
2 ライナー
3 環状凹部、
4 防振ゴム本体
5 挿通孔
6 スリット
7 繊維層
8 樹脂層

Claims (4)

  1. スタビライザーバーを挿通するための挿通孔を有し、前記挿通孔の軸方向中間部内面に形成された環状凹部を有する防振ゴム本体と、前記防振ゴム本体の環状凹部に配されたライナーとを備えていることを特徴とする防振ゴム。
  2. 前記ライナーが、繊維層と樹脂層との積層体であり、前記繊維層をスタビライザーバーとの摺動面側にして配されたことを特徴とする、請求項1記載の防振ゴム。
  3. 前記繊維層が摺動面側の摺動層と前記樹脂層側の固着層とを備えることを特徴とする、請求項2記載の防振ゴム。
  4. 前記摺動層がフッ素系繊維を含むことを特徴とする、請求項3記載の防振ゴム。
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