JP2018109443A - 摩擦伝動ベルト - Google Patents

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Abstract

【課題】摩擦伝動ベルトの屈曲性の低下を抑えつつ、ベルト幅方向とベルト周方向の剛性を高める。【解決手段】摩擦伝動ベルト1は、ベルト周方向に直交する断面がV字状で、ベルト幅方向の両側に摩擦伝動面1a、1bを有する。摩擦伝動ベルト1は、ゴム層4と、ゴム層4に埋設された心線5と、心線5のベルト内周側およびベルト外周側の少なくとも一方において、ゴム層4に埋設された高強度繊維シート6とを有する。高強度繊維シート6は、高強度繊維の繊維束が交差して配置された構造を有し、且つ、織り構造または編み構造を有する。【選択図】図1

Description

本発明は、ベルト周方向に直交する断面がV字状で、ベルト幅方向の両側に摩擦伝動面を有する摩擦伝動ベルトに関する。
断面V字状で、摩擦伝動により動力を伝達する摩擦伝動ベルトには、ベルト幅方向の両側の摩擦伝動面が露出したゴム層であるローエッジ(Raw-Edge)Vベルトと、摩擦伝動面がカバー布で覆われたラップド(Wrapped)Vベルトとがあり、摩擦伝動面の表面性状(摩擦係数)の違いから用途に応じて使い分けられている。これらの摩擦伝動ベルトは、自動車及び産業機械等の幅広い分野で使用されている。
摩擦伝動ベルトは、高負荷で使用される。そのため、摩擦伝動ベルトは、座屈変形(ディッシング)を防ぐため、ベルト幅方向の剛性(耐側圧性)を高めることが求められる。例えば特許文献1〜3には、耐側圧性を高める工夫が施された摩擦伝動ベルトが提案されている。特許文献1には、圧縮ゴム層にアラミド短繊維をベルト幅方向に配向させたゴムVベルトが開示されている。また、特許文献2には、圧縮ゴム層に横すだれコードを埋設したコグつきVベルトが開示されている。横すだれコードは、ベルト幅方向に沿ったアラミド繊維等のコードをベルト周方向に一定間隔に並べて、細糸で連結させたものである。また、特許文献3には、圧縮ゴム層に維繊維強化樹脂からなる補強層を少なくとも1層埋設したコグドVベルトが開示されている。この補強層は、ベルト幅方向に配向したカーボン繊維を含む。
特公平5−63656号公報 特公昭59−7859号公報 特開2010−196889号公報
ところで、例えば大型農業機械等では、断面積の大きい摩擦伝動ベルトが使用される。また、大型のコンプレッサー、クラッシャー、発電機、ポンプなどに用いられるベルト機構は、大型農業機械のベルト機構と使用条件が近く、大型の摩擦伝動ベルトが高負荷で使用される。近年、このような特に高負荷で使用される大型の摩擦伝動ベルトは、耐側圧性の向上に加えて、ベルト周方向の剛性の向上も求められている。
しかしながら、上記の特許文献1〜3の摩擦伝動ベルトは、スクーターや自動車などの車両または一般産業用の機械などのベルト式変速装置に用いられる小型の摩擦伝動ベルトであって、小径のプーリに巻き掛けて走行させるため、耐側圧性を高めつつ高い屈曲性を確保することを目的としている。つまり、特許文献1〜3の摩擦伝動ベルトでは、ベルト周方向については、剛性よりも屈曲性を確保することを目的としている。したがって、特許文献1〜3の摩擦伝動ベルトの構造を大型の摩擦伝動ベルトに適用しても、ベルト周方向の剛性を十分に得ることができない。
なお、出願人が本願と同一の特許文献3には、補強層の繊維をベルト幅方向とベルト周方向(長手方向)に配向させてもよいことが記載されている。しかし、実際には、ベルト周方向に配向させてしまうと、特許文献3の課題である屈曲性を確保することができない。
また、小型の摩擦伝動ベルトは、2軸レイアウトで使用されることが多い。例えば、スクーターのベルト式変速装置で使用される場合などが該当する。このような場合には、小径のプーリへの巻き掛け角度が大きくなるため、より高い屈曲性が求められる。
一方、大型の摩擦伝動ベルトは、多軸レイアウトで使用されることが多い。したがって、プーリの径が大きいだけでなく、巻き掛け角度が小さいため、ある程度の屈曲性は必要であるものの、小型の摩擦伝動ベルトほど高い屈曲性を必要としない。
本発明は、屈曲性の低下を抑えつつ、ベルト幅方向とベルト周方向の剛性を高めることができる摩擦伝動ベルトを提供することを目的とする。
課題を解決するための手段及び発明の効果
本発明の摩擦伝動ベルトは、ベルト周方向に直交する断面がV字状で、ベルト幅方向の両側に摩擦伝動面を有する環状の摩擦伝動ベルトであって、ゴム層と、前記ゴム層に埋設された心線と、前記心線のベルト内周側およびベルト外周側の少なくとも一方において、前記ゴム層に埋設され、高強度繊維の繊維束が交差して配置された構造を有し、且つ、織り構造または編み構造を有する高強度繊維シートと、を備えることを特徴とする。
この構成によると、摩擦伝動ベルトは、心線のベルト内周側およびベルト外周側の少なくとも一方において、ゴム層に埋設された高強度繊維シートを有する。高強度繊維シートは、高強度繊維の繊維束が交差して配置された構造を有する。そのため、摩擦伝動ベルトの屈曲性の低下を抑えつつ、ベルト幅方向とベルト周方向の剛性を高めることができる。
なお、本発明において、ベルト周方向に直交する断面がV字状であるとは、ベルト周方向に直交する断面において、V字をなす2直線上に2つの側面が配置されていることをいう。本発明の摩擦伝動ベルトのベルト周方向に直交する断面は、V字状でさえあれば、四角形状であっても六角形状であってもそれ以外であってもよい。
本発明の摩擦伝動ベルトは、前記ゴム層のベルト内周側の面が、外部に露出するカバー布で覆われているか、もしくは、外部に露出しており、前記心線の中心から前記ゴム層のベルト内周側の面までのベルト厚み方向の最大長さに対して、前記心線の中心から前記高強度繊維シートまでのベルト厚み方向の長さの割合が、8%以上28%以下であることが好ましい。
この構成によると、心線の近くに平坦な高強度繊維シートを配置することで、摩擦伝動ベルトの成形時および加硫時に心線のピッチラインが乱れることを防止でき、心線の均一性を確保できる。それにより、ベルト走行時に心線に均一な張力が掛かり、安定した走行が可能となる。
本発明の摩擦伝動ベルトは、ベルト幅方向の最大長さが、12〜70mmであって、ベルト厚さが、5〜26mmであることが好ましい。
本発明の摩擦伝動ベルトにおいて、前記高強度繊維シートは、前記繊維束の交差する2方向の引張強度が、2000N/mm2以上であることが好ましい。
本発明の摩擦伝動ベルトにおいて、前記高強度繊維シートは、前記繊維束の交差する2方向が、ベルト周方向とベルト幅方向となるように配置されていてもよい。
この構成によると、摩擦伝動ベルトのベルト幅方向とベルト周方向の剛性をより高めることができる。
本発明の摩擦伝動ベルトにおいて、前記高強度繊維シートは、前記繊維束の交差する2方向が、ベルト周方向およびベルト幅方向に対して傾斜した方向となるように配置されていてもよい。
この構成によると、高強度繊維の繊維束がベルト周方向に沿って配置されないため、摩擦伝動ベルトはより高い屈曲性を有することができる。
本発明の摩擦伝動ベルトは、前記高強度繊維シートを構成する前記高強度繊維束が、アラミド繊維、および、カーボン繊維の少なくとも一方を含むことが好ましい。
本発明の摩擦伝動ベルトは、前記繊維束がアラミド繊維で構成される場合、前記高強度繊維シートの目付量が、90〜870g/m2であり、前記繊維束がカーボン繊維で構成される場合、前記高強度繊維シートの目付量が、200〜300g/m2であることが好ましい。
本発明の摩擦伝動ベルトは、前記繊維束がアラミド繊維で構成される場合、前記高強度繊維シートの厚みが、0.03〜0.24mmであり、前記繊維束がカーボン繊維で構成される場合、前記高強度繊維シートの厚みが、0.05〜0.09mmであることが好ましい。
本発明の摩擦伝動ベルトにおいて、前記ゴム層は、前記心線の少なくとも一部が埋設される接着ゴム層と、前記接着ゴム層と異なるゴム組成物で構成され、前記接着ゴム層のベルト内周側に設けられる圧縮ゴム層と、前記接着ゴム層と異なるゴム組成物で構成され、前記接着ゴム層のベルト外周側に設けられる伸張ゴム層とを有し、前記高強度繊維シートは、前記接着ゴム層と前記圧縮ゴム層との間、および、前記接着ゴム層と前記伸張ゴム層との間の少なくとも一方に埋設されていてもよい。
この構成によると、高強度繊維シートは、接着ゴム層と圧縮ゴム層との間、および、接着ゴム層と伸張ゴム層との間の少なくとも一方に埋設されている。接着ゴム層を構成するゴム組成物は、圧縮ゴム層を構成するゴム組成物、および、伸張ゴム層を構成するゴム組成物と異なる。接着ゴム層には、心線の少なくとも一部が埋設される。そのため、接着ゴム層は、ベルト使用時に、圧縮力や引張力をほとんど受けない。そのため、接着ゴム層を構成するゴム組成物は、心線に対する接着性を高めることを優先させた組成にできる。それにより、高強度繊維シートと接着ゴム層との接着性を高めることができる。
本発明の摩擦伝動ベルトにおいて、前記ゴム層は、圧縮ゴム層と、前記圧縮ゴム層と異なるゴム組成物で構成され、前記圧縮ゴム層のベルト外周側に設けられる前記伸張ゴム層とを有し、前記心線は、前記圧縮ゴム層と前記伸張ゴム層との間、前記圧縮ゴム層、または、前記伸張ゴム層に埋設されており、前記高強度繊維シートは、前記圧縮ゴム層、前記伸張ゴム層、および、前記圧縮ゴム層と前記伸張ゴム層との間の少なくともいずれかに埋設されていてもよい。
この構成によると、接着ゴム層を設けなくて済むため、製造工程を簡素化できる。
本発明の摩擦伝動ベルトにおいて、前記高強度繊維シートは、前記ゴム層との接着性を高める接着処理が施されていることが好ましい。
この構成によると、高強度繊維シートとゴム層との接着性を高めることができる。
本発明の実施形態に係る摩擦伝動ベルトの断面図である。 高強度繊維シートの平面図である。 摩擦伝動ベルトの製造手順を説明する斜視図である。 摩擦伝動ベルトの製造途中の断面図である。 摩擦伝動ベルトの他の製造手順を説明する斜視図である。 摩擦伝動ベルトの使用例を説明する図である。 変更例の高強度繊維シートの平面図である。 (a)は変更例の摩擦伝動ベルトの製造途中の断面図であって、(b)はその摩擦伝動ベルトの断面図である。 (a)は変更例の摩擦伝動ベルトの製造途中の断面図であって、(b)はその摩擦伝動ベルトの断面図である。 (a)は変更例の摩擦伝動ベルトの製造途中の断面図であって、(b)はその摩擦伝動ベルトの断面図である。 (a)は変更例の摩擦伝動ベルトの製造途中の断面図であって、(b)はその摩擦伝動ベルトの断面図である。 (a)は変更例の摩擦伝動ベルトの製造途中の断面図であって、(b)はその摩擦伝動ベルトの断面図である。 (a)は変更例の摩擦伝動ベルトの製造途中の断面図であって、(b)はその摩擦伝動ベルトの断面図である。 (a)は変更例の摩擦伝動ベルトの製造途中の断面図であって、(b)はその摩擦伝動ベルトの断面図である。 実施例で用いた4軸レイアウトの走行試験機の側面図である。
次に、本発明の実施の形態について説明する。
本実施形態の摩擦伝動ベルト1は、例えば、大型農業機械の変速機構や、大型のコンプレッサー、粉砕機、発電機、ポンプなどに使用される。但し、本発明の摩擦伝動ベルトは、上記以外の産業機械や車両にも適用可能である。図1に示すように、摩擦伝動ベルト1は、V字状の溝101(以下、V溝101という)を有するプーリ100に巻き掛けられて使用される。
摩擦伝動ベルト1は、環状であって、少なくとも2つのプーリ100(駆動プーリと従動プーリ)に巻き掛けられて使用される。以下の説明において、ベルト周方向、ベルト幅方向、ベルト厚み方向、ベルト外周側、ベルト内周側とは、図1に示す方向のことである。摩擦伝動ベルト1は、ベルト周方向に直交する断面の形状がV字状であって、プーリ100のV溝101に挟持されて使用される。摩擦伝動ベルト1は、ベルト幅方向の両側に摩擦伝動面1a、1bを有する。摩擦伝動面1a、1bは、プーリ100のV溝101と接触する。この接触による摩擦力によって、摩擦伝動ベルト1とプーリ100との間で動力が伝達される。摩擦伝動ベルト1のベルト幅方向の最大長さは、例えば12〜70mmである。摩擦伝動ベルト1の後述する効果を考慮すると、20〜70mmがより有効であり、30〜70mmが更に有効である。摩擦伝動ベルト1のベルト厚さは、例えば5〜26mmである。摩擦伝動ベルト1の後述する効果を考慮すると、11〜26mmがより有効であり、18〜26mmが更に有効である。
摩擦伝動ベルト1は、ラップドVベルトであって、ベルト本体2と、ベルト本体2の全周を覆うカバー布3とを有する。カバー布3は外部に露出する。カバー布3は、ポリエステル、ポリアミド、アラミド、ビニロン等の合成繊維や、綿等の天然繊維からなる経糸と緯糸で織られた織布である。ベルト本体2は、ゴム層4と、ゴム層4に埋設された心線5と、ゴム層4に埋設された2つの高強度繊維シート6とを有する。ゴム層4は、心線5が埋設された接着ゴム層7と、圧縮ゴム層8と、伸張ゴム層9とを有する。圧縮ゴム層8は、接着ゴム層7のベルト内周側に設けられる。圧縮ゴム層8は、プーリ100に巻き掛けて走行させた際に、ベルト周方向に圧縮される。伸張ゴム層9は、接着ゴム層7のベルト外周側に設けられる。伸張ゴム層9は、プーリ100に巻き掛けて走行させた際にベルト周方向に伸張される。圧縮ゴム層8の厚みは、伸張ゴム層9の厚みよりも大きい。2つの高強度繊維シート6は、接着ゴム層7と圧縮ゴム層8との間、および、接着ゴム層7と伸張ゴム層9との間に、それぞれ設けられる。
接着ゴム層7、圧縮ゴム層8、伸張ゴム層9は、ゴム組成物で構成される。接着ゴム層7を構成するゴム組成物は、圧縮ゴム層8を構成するゴム組成物、および、伸張ゴム層9を構成するゴム組成物と異なる。接着ゴム層7を構成するゴム組成物は、圧縮ゴム層8を構成するゴム組成物および伸張ゴム層9を構成するゴム組成物に比べて、心線5および高強度繊維シート6に対する接着性が高い。伸張ゴム層9を構成するゴム組成物と、圧縮ゴム層8を構成するゴム組成物は、同じであっても異なっていてもよい。
ゴム組成物のゴム成分としては、加硫又は架橋可能なゴムが用いられる。具体的には、例えば、ジエン系ゴム(天然ゴム、イソプレンゴム、ブタジエンゴム、クロロプレンゴム、スチレンブタジエンゴム、アクリロニトリルブタジエンゴム、水素化ニトリルゴム等)、エチレン−α−オレフィンエラストマー、クロロスルフォン化ポリエチレンゴム、アルキル化クロロスルフォン化ポリエチレンゴム、エピクロルヒドリンゴム、アクリル系ゴム、シリコーンゴム、ウレタンゴム、フッ素化ゴム等が挙げられる。これらのゴム成分は、単独でまたは2種以上を組み合わせて使用することができる。
ゴム組成物には、必要に応じて、加硫剤又は架橋剤、共架橋剤、加硫助剤、加硫促進剤、加硫遅延剤、金属酸化物(酸化亜鉛、酸化マグネシウム、酸化カルシウム、酸化バリウム、酸化鉄、酸化銅、酸化チタン、酸化アルミニウム等)、増強剤(カーボンブラック、含水シリカ等の酸化ケイ素等)、短繊維、充填剤(クレー、炭酸カルシウム、タルク、マイカ等)、軟化剤(パラフィンオイル、ナフテン系オイル等のオイル類等)、加工剤又は加工助剤(ステアリン酸、ステアリン酸金属塩、ワックス、パラフィン等)、老化防止剤(酸化防止剤、熱老化防止剤、屈曲亀裂防止剤、オゾン劣化防止剤等)、着色剤、粘着付与剤、可塑剤、カップリング剤(シランカップリング剤等)、安定剤(紫外線吸収剤、熱安定剤等)、難燃剤、帯電防止剤等を配合してよい。なお、金属酸化物は架橋剤として配合してもよい。
伸張ゴム層9および圧縮ゴム層8を構成するゴム組成物は、短繊維を含んでいてもよい。接着ゴム層7を構成するゴム組成物は、短繊維を含まない。
心線5は、ベルト周方向に延びており、ベルト幅方向に一定の間隔を開けて埋設されている。心線5は、マルチフィラメント糸を使用した撚りコード(諸撚り、片撚り、ランク撚り等)からなる。心線5の材質は、例えば、アラミド繊維等の合成繊維、または、炭素繊維等の無機繊維である。心線5は、接着ゴム層7との接着性を高める目的で、RFL液等による接着処理が施されていてもよい。
2つの高強度繊維シート6は、それぞれ、ゴム層4の心線5に近い位置に埋設されている。心線5の中心からゴム層4のベルト内周側の面までのベルト厚み方向の最大長さをL1とする。心線5の中心からベルト内周側の高強度繊維シート6までのベルト厚み方向の長さをL2aとする。心線5の中心からベルト外周側の高強度繊維シート6までのベルト厚み方向の長さをL2bとする。2つの高強度繊維シート6に関する長さL2a、L2bは、同じであっても異なっていてもよい。長さL1に対する長さL2aの割合は、8%以上28%以下であることが好ましい。長さL1に対する長さL2bの割合は、8%以上28%以下であることが好ましい。
図2に示すように、高強度繊維シート6は、複数の第1繊維束6aと、第1繊維束6aに直交する複数の第2繊維束6bとで織られている。高強度繊維シート6は、第1繊維束6aは、ベルト周方向に沿っている。第2繊維束6bは、ベルト幅方向に沿っている。なお、第1繊維束6aの方向は、ベルト周方向と厳密に平行でなくてもよい。第1繊維束6aは、ベルト周方向に対して2°程度傾いていてもよい。また、第2繊維束6bは、ベルト幅方向に対して2°程度傾いていてもよい。本発明において、繊維束の2方向がベルト周方向とベルト幅方向であるとは、ベルト周方向およびベルト幅方向に対してそれぞれ2°程度傾いている場合も含む。
繊維束は、例えば、アラミド繊維、カーボン繊維などの高強度繊維で構成されている。第1繊維束6aと第2繊維束6bを構成する繊維は、同じであっても異なっていてもよい。各繊維束は、複数のフィラメント(長繊維)を引き揃えた構成である。高強度繊維シート6の第1繊維束6aの配向方向および第2繊維束6bの配向方向の引張強度は、例えば2000N/mm2以上が好ましい。第1繊維束6aと第2繊維束6bの両方がアラミド繊維で構成される場合、例えば2060N/mm2以上であり、第1繊維束6aと第2繊維束6bの両方がカーボン繊維で構成される場合、例えば2900N/mm2以上である。高強度繊維シート6の目付量は、第1繊維束6aと第2繊維束6bの両方がアラミド繊維で構成される場合、例えば90〜870g/m2であり、第1繊維束6aと第2繊維束6bの両方がカーボン繊維で構成される場合、例えば200〜300g/m2である。高強度繊維シート6の厚みは、第1繊維束6aと第2繊維束6bの両方がアラミド繊維で構成される場合、例えば0.03〜0.24mmであって、第1繊維束6aと第2繊維束6bの両方がカーボン繊維で構成される場合、例えば0.05〜0.09mmである。
高強度繊維シート6は、周囲のゴム層4(接着ゴム層7)との接着性を高めるための接着処理が施されていてもよい。接着処理としては、高強度繊維シート6または高強度繊維シート6を構成する繊維を、RFL液に浸漬させるRFL処理、または、樹脂溶液に浸漬させる含浸樹脂処理であってもよい。RFL液は、レゾルシンとホルマリンとの初期縮合物をラテックスに混合したものであり、ここで使用するラテックスとしてはスチレン・ブタジエン・ピリジン三元共重合体、水素化ニトリルゴム、クロロスルフォン化ポリエチレン、エピクロルヒドリンなどのラテックスである。含浸樹脂処理に用いる樹脂溶液は、例えば、イソシアネート溶液またはエポキシ溶液である。含浸樹脂処理の後、RFL液処理を用いた接着処理を行ってもよい。また、接着処理として、未加硫のゴム組成物を溶剤に溶かしてゴム糊状にしたものを高強度繊維シート6の表面に塗布した後、溶剤を蒸発させて高強度繊維シート6の表面に未加硫ゴム組成物の膜を形成するゴム糊処理を行ってもよい。また、RFL液を用いた接着処理の後、ゴム糊処理を行ってもよい。
次に、摩擦伝動ベルト1の製造手順について図3および図4を用いて説明する。
まず、図3に示すように、円柱状の成形ドラム110に、伸張ゴム層9を構成する未加硫ゴムシート119を巻き付ける。次に、高強度繊維シート6の長尺の帯状体116を用意する。高強度繊維シート6は周囲のゴム層と接着力を高めるため、公知のRFL処理、含浸樹脂処理、ゴム糊処理などの接着処理を施してもよい。帯状体116の幅は、未加硫ゴムシート119で形成されたスリーブ(筒状体)の全幅よりも小さい。帯状体116の幅は、摩擦伝動ベルト1のベルト幅より大きくても小さくてもよい。第1繊維束6aまたは第2繊維束6bの方向は、帯状体116の長手方向に一致する。この帯状体116を、帯状体116の幅と同じピッチで螺旋状に巻き付ける。つまり、隣り合う帯状体116が重ならないように巻き付ける。続いて、接着ゴム層7の一部を構成する未加硫ゴムシート117A(図4参照)を巻き付ける。その後、1本の心線5を螺旋状に巻き付ける。もしくは、複数本の心線5を所定の間隔を空けて巻き付ける。次に、接着ゴム層7の残りの部分を構成する未加硫ゴムシート117B(図4参照)を巻き付けてから、高強度繊維シート6の帯状体116を先ほどと同様に巻き付ける。その後、図4に示すように、圧縮ゴム層8を構成する未加硫ゴムシート118(図4参照)を巻き付けて未加硫ベルトスリーブを形成する。
次に、未加硫ベルトスリーブを所定幅に切断すると共に、断面がV字状になるように切断して、未加硫状態のベルト本体2に加工する。その後、フリクション処理が施されたカバー布3でベルト本体2を覆い未加硫ベルトを形成する。そして、未加硫ベルトを成形金型に嵌合して加熱加圧して加硫(または架橋)する。以上により、摩擦伝動ベルト1が形成される。フリクション処理は、カレンダーロールを用い、互いに異なる表面速度で回転するロール間に未加硫のゴム組成物とカバー布3とを同時に通過させることで、カバー布3の繊維間にまで未加硫のゴム組成物を擦り込む処理である。
なお、上記の製造手順では、摩擦伝動ベルト1の外周側の構成要素から順に成形ドラム110に巻き付けているが、摩擦伝動ベルト1の内周側の構成要素から順に成形金型に巻き付けてもよい。但し、圧縮ゴム層8の厚みが伸張ゴム層9の厚みよりも大きいため、高強度繊維シート6および心線5の位置ずれを防止する観点では、摩擦伝動ベルト1の外周側の構成要素から順に成形ドラム110に巻き付けることが好ましい。
また、上記の製造手順では、高強度繊維シート6の帯状体116を螺旋状に巻き付けているが、図5に示すように、未加硫ゴムシート119で形成されたスリーブの全幅と同じ幅を有する高強度繊維シート6を巻き付けてもよい。
本実施形態の摩擦伝動ベルト1によると以下の効果が得られる。
摩擦伝動ベルト1は、心線5のベルト内周側およびベルト外周側において、ゴム層4に埋設された高強度繊維シート6を有する。高強度繊維シート6は、高強度繊維の繊維束6a、6bが交差して配置された構造を有する。そのため、摩擦伝動ベルト1の屈曲性の低下を抑えつつ、ベルト幅方向とベルト周方向の剛性を高めることができる。
ベルト幅方向の剛性(耐側圧性)を高めることで、高負荷で使用しても、摩擦伝動ベルト1がV溝101に落ち込むように座屈変形するのを防止できる。座屈変形が生じた場合、ベルト内部にせん断応力が発生する。特に、力学特性に差がある界面にせん断応力が集中しやすく、界面剥離が生じる。本実施形態では、座屈変形を防止することで、せん断応力による界面剥離を抑制できる。
図6(a)は、テンションプーリ103が、摩擦伝動ベルト1に張力を付与する位置と張力を付与しない位置にわたって移動可能に構成された動力伝達装置の一例である。テンションプーリ103が、摩擦伝動ベルトに張力を付与するときに、摩擦伝動ベルト1が動力を伝達し、テンションプーリ103が摩擦伝動ベルト1に張力を付与しないときは、摩擦伝動ベルト1が動力を伝達しない。テンションプーリ103の位置の切り換えは、駆動プーリが回転した状態で行われる。そのため、テンションプーリ103によって張力を付与する際、摩擦伝動ベルト1は強い衝撃を受ける。ベルト周方向の剛性が低い従来の摩擦伝動ベルトをこのような動力伝達装置に用いると、摩擦伝動ベルトが早期に破断する恐れがある。一方、本実施形態の摩擦伝動ベルト1は、ベルト周方向の剛性が高いため、強い衝撃を受けても衝撃力を分散することができ、耐久性を向上できる。
また、例えば図6(b)に示すように、プーリ100間の距離が長い場合、従来の摩擦伝動ベルトを用いると、ベルト走行時に、ベルトの振れが大きくなりやすい。それにより、ベルトがプーリ100から外れたりプーリ100上でひっくり返ったりして伝達機能が停止する恐れがある。一方、本実施形態の摩擦伝動ベルト1は、高強度繊維の繊維束6a、6bが交差する構造を有する高強度繊維シート6によって心線5の周囲が補強されるため、走行時の振れが小さくなる。振れが小さくなると、ベルトがプーリ100から外れたりプーリ100上でひっくり返ったりするリスクが小さくなる。
また、走行時の振れが小さくなり走行中の安定性が高まることで、回転軸方向に並んだ複数のV溝101を有するプーリ100に複数本の摩擦伝動ベルト1を巻き掛けて使用した場合に、隣り合うベルトが振れで干渉しあうことを抑制できる。
また、心線5の中心からゴム層4のベルト内周側の面までのベルト厚み方向の長さL1に対して、心線5の中心から高強度繊維シート6までのベルト厚み方向の長さL1の割合が、8%以上28%以下である場合、心線5の近くに平坦な高強度繊維シート6が配置される。それにより、摩擦伝動ベルト1の成形時および加硫時に心線5のピッチラインが乱れることを防止でき、心線5の均一性を確保できる。その結果、ベルト走行時に心線に均一な張力が掛かり、安定した走行が可能となる。
本実施形態の高強度繊維シート6は、繊維束6a、6bの交差する2方向が、ベルト周方向とベルト幅方向となるように配置されている。そのため、摩擦伝動ベルト1のベルト幅方向とベルト周方向の剛性をより高めることができる。
また、本実施形態では、高強度繊維シート6は、接着ゴム層7と圧縮ゴム層8との間、および、接着ゴム層7と伸張ゴム層9との間に埋設されている。接着ゴム層7を構成するゴム組成物は、圧縮ゴム層8を構成するゴム組成物、および、伸張ゴム層9を構成するゴム組成物と異なる。接着ゴム層7には、心線5の少なくとも一部が埋設される。そのため、接着ゴム層7は、ベルト使用時に、圧縮力や引張力をほとんど受けない。そのため、接着ゴム層7を構成するゴム組成物は、心線5に対する接着性を高めることを優先させた組成にできる。それにより、高強度繊維シート6と接着ゴム層7との接着性を高めることができる。
以上、本発明の好適な実施の形態について説明したが、本発明は上述の実施形態に限られるものではなく、特許請求の範囲に記載した限りにおいて様々な変更が可能である。
摩擦伝動ベルト1は、摩擦伝動面1a、1bがカバー布3で覆われていないローエッジVベルトであってもよい。カバー布3は全く設けられていなくてもよく、ベルト本体2の外周面および内周面の少なくとも一方を覆っていてもよい。つまり、ゴム層4のベルト内周側の面は、外部に露出するカバー布3で覆われていなくてもよい。
本発明の摩擦伝動ベルト1は、ベルト内周面およびベルト外周面の少なくとも一方に、ベルト周方向に配列された複数のコグを有するコグベルトであってもよい。この場合、高強度繊維シート6は、コグの凹凸に沿うことなく、心線5に沿って埋設される。ベルト内周面にコグがある場合、本発明における「心線の中心からゴム層のベルト内周側の面までのベルト厚み方向の最大長さ」は、心線の中心からコグの先端(凸の先端)までのベルト厚み方向の長さである。
上記実施形態では、高強度繊維シート6は、直交する第1繊維束6aと第2繊維束6bが、ベルト周方向とベルト幅方向に沿うように配置されているが、高強度繊維シート6は、直交する第1繊維束6aと第2繊維束6bが、ベルト周方向およびベルト幅方向に対して傾斜するように配置されていてもよい。例えば、高強度繊維シート6は、第1繊維束6aと第2繊維束6bが、ベルト周方向に対して45°傾斜するように配置されていてもよい。この構成によると、高強度繊維の繊維束がベルト周方向に沿って配置されないため、摩擦伝動ベルト1はより高い屈曲性を有することができる。2つの高強度繊維シート6の繊維束6a、6bの方向は、同じであっても異なっていてもよい。
上記実施形態では、高強度繊維シート6は、心線5のベルト内周側に1層のみ配置されているが、2層以上に積層されて配置されていてもよい。上記実施形態では、高強度繊維シート6は、心線5のベルト外周側に1層のみ配置されているが、2層以上に積層されて配置されていてもよい。高強度繊維シート6を2層以上重ねる場合、各高強度繊維シート6について、長さL1に対する長さL2a、L2bの割合が8%以上28%以下という条件を満たすことが好ましい。高強度繊維シート6を2層以上重ねる場合、高強度繊維シート6の間にゴム層が介在していてもよい。高強度繊維シート6の帯状体106(図3参照)を用いてこの変更例の摩擦伝動ベルトを製造する場合、帯状体106の幅のピッチで螺旋状に巻き付けた後、その上から別の帯状体106を帯状体106の幅のピッチで螺旋状に巻き付ける。このとき、帯状体106の端が重ならないようにする。それにより、帯状体106の位置ずれを防止できる。
上記実施形態の高強度繊維シート6は、直交するように配置された繊維束で織られているが、本発明の高強度繊維シートは、直角以外の角度で交差する繊維束で織られていてもよい。
本発明の高強度繊維シートは、高強度繊維の繊維束が交差するように、高強度繊維の繊維束によって編まれていてもよい。繊維束が交差する角度は、直角であってもなくてもよい。
本発明の高強度繊維シートは、例えば図7(a)に示す高強度繊維シート206のように、高強度繊維の繊維束206a、206bが交差(図7(a)では直交)して配置された構造を有するように、繊維束206a、206bと補助糸206c、206dとによって織られていてもよい。
複数の第1繊維束206aは、全体が、複数の第2繊維束206bの図中の裏面に配置されている。第1補助糸206cは、第1繊維束206aの間に、第1繊維束206aと平行に配置されている。第2補助糸206dは、第2繊維束206bの間に、第2繊維束206bと平行に配置されている。第1補助糸206cおよび第2補助糸206dによって、第1繊維束206aおよび第2繊維束206bは交差する状態で保持されている。補助糸206c、206dは、例えばマルチフィラメント糸である。補助糸は、高強度繊維で形成されている。第1補助糸206cと第2補助糸206dは、同じ繊維で形成されていてもよく、異なる繊維で形成されていてもよい。補助糸206c、206dは、第1繊維束206aおよび第2繊維束206bの少なくとも一方と同じ繊維で形成されていてもよく、繊維束206a、206bと異なる繊維で形成されていてもよい。
本発明の高強度繊維シートは、例えば図7(b)に示す高強度繊維シート306のように、高強度繊維の繊維束306a、306bが交差(図7(b)では直交)して配置された構造を有し、且つ、編み構造を有していてもよい。
複数の第1繊維束306aは、全体が、複数の第2繊維束306bの図中の裏面に配置されている。高強度繊維シート306は、第1補助糸306cと第2補助糸306dを有する。第1補助糸306cおよび第2補助糸306dは、第1繊維束306aと第2繊維束306bの間を通って編まれている。第1補助糸306cおよび第2補助糸306dによって、第1繊維束306aおよび第2繊維束306bは交差する状態で保持されている。補助糸306c、306dは、例えばマルチフィラメント糸である。補助糸306c、306dは、高強度繊維で形成されている。第1補助糸306cと第2補助糸306dは、同じ繊維で形成されていてもよく、異なる繊維で形成されていてもよい。補助糸306c、306dは、第1繊維束306aおよび第2繊維束306bの少なくとも一方と同じ繊維で形成されていてもよく、繊維束306a、306bと異なる繊維で形成されていてもよい。
上記実施形態では、高強度繊維シート6が、接着ゴム層7と圧縮ゴム層8との間、および、接着ゴム層7と伸張ゴム層9との間の両方に埋設されている。しかし、例えば図8(b)に示す摩擦伝動ベルト201のように、高強度繊維シート6が、接着ゴム層7と圧縮ゴム層8との間にのみ埋設されていてもよい。図8(a)は、摩擦伝動ベルト201の製造工程で、成形ドラム110にベルト本体の構成要素を巻き付けた状態を示す。また、図示は省略するが、高強度繊維シート6が、接着ゴム層7と伸張ゴム層9との間にのみ埋設されていてもよい。
高強度繊維シート6が、接着ゴム層7と圧縮ゴム層8との間、および、接着ゴム層7と伸張ゴム層9との間の一方にのみ埋設されている場合、心線5は全体が接着ゴム層7に埋設されていなくてもよい。
例えば図9(b)に示す摩擦伝動ベルト301のように、高強度繊維シート6が、接着ゴム層307と圧縮ゴム層8との間にのみ埋設されている場合、心線5は接着ゴム層307と伸張ゴム層309との間に埋設されていてもよい。図9(a)は、摩擦伝動ベルト301の製造工程で、成形ドラム110にベルト本体の構成要素を巻き付けた状態を示す。心線5は、伸張ゴム層309を形成するゴムシート319と、接着ゴム層307を形成するゴムシート317との間に配置される。
また、図示は省略するが、高強度繊維シート6が、接着ゴム層7と伸張ゴム層9との間にのみ埋設されている場合、心線5は接着ゴム層7と圧縮ゴム層8との間に埋設されていてもよい。
上記実施形態では、ゴム層4は、圧縮ゴム層8と伸張ゴム層9との間に、接着ゴム層7を有しているが、接着ゴム層7は無くてもよい。
例えば図10(b)に示す摩擦伝動ベルト401のように、心線5が、圧縮ゴム層408と伸張ゴム層409との間に埋設されて、2つの高強度繊維シート6が、圧縮ゴム層408と伸張ゴム層409にそれぞれ埋設されていてもよい。図10(a)は、摩擦伝動ベルト401の製造工程で、成形ドラム110にベルト本体の構成要素を巻き付けた状態を示す。圧縮ゴム層408は、一方の高強度繊維シート6の両側に配置される2つのゴムシート418A、418Bによって形成される。伸張ゴム層409は、他方の高強度繊維シート6の両側に配置される2つのゴムシート419A、419Bによって形成される。
また、図10(a)に示す摩擦伝動ベルト401の2つの高強度繊維シート6の一方が設けられなくてもよい。図11(b)の摩擦伝動ベルト501は、図10(a)に示す摩擦伝動ベルト401の2つの高強度繊維シート6のうち、伸張ゴム層409に埋設された高強度繊維シート6が設けられない場合を示す。図11(a)は、摩擦伝動ベルト501の製造工程で、成形ドラム110にベルト本体の構成要素を巻き付けた状態を示す。摩擦伝動ベルト501の伸張ゴム層509は、1つのゴムシート519によって形成される。また、図示は省略するが、図10(a)に示す摩擦伝動ベルト401の2つの高強度繊維シート6のうち、圧縮ゴム層408に埋設された高強度繊維シート6が設けられなくてもよい。
また、例えば図12(b)に示す摩擦伝動ベルト601のように、心線5と2つの高強度繊維シート6の一方が、圧縮ゴム層608に埋設されて、他方の高強度繊維シート6が、圧縮ゴム層608と伸張ゴム層9との間に埋設されていてもよい。図12(a)は、摩擦伝動ベルト601の製造工程で、成形ドラム110にベルト本体の構成要素を巻き付けた状態を示す。圧縮ゴム層608は、3つのゴムシート618A、618B、618Cによって形成される。また、図示は省略するが、心線5と2つの高強度繊維シート6の一方が、伸張ゴム層9に埋設されて、他方の高強度繊維シート6が、圧縮ゴム層8と伸張ゴム層9との間に埋設されていてもよい。
また、例えば図13(b)に示す摩擦伝動ベルト701のように、高強度繊維シート6を1つだけ有し、心線5が、圧縮ゴム層708に埋設されて、高強度繊維シート6が、圧縮ゴム層708と伸張ゴム層9との間に埋設されていてもよい。図13(a)は、摩擦伝動ベルト701の製造工程で、成形ドラム110にベルト本体の構成要素を巻き付けた状態を示す。圧縮ゴム層708は、心線5の両側に配置される2つのゴムシート718A、718Bによって形成される。また、図示は省略するが、高強度繊維シート6を1つだけ有し、心線5が、伸張ゴム層9に埋設されて、高強度繊維シート6が、圧縮ゴム層8と伸張ゴム層9との間に埋設されていてもよい。
接着ゴム層を設けない場合、製造工程で、高強度繊維シート6に、RFL処理、含浸樹脂処理、ゴム糊処理などの接着処理を施していれば、高強度繊維シート6と心線5との間にゴムシートを介在させなくてもよい。図14(a)に示す摩擦伝動ベルト801はその一例である。図14(b)に示すように、摩擦伝動ベルト801のベルト本体は、伸張ゴム層809を形成するゴムシート819と心線5と高強度繊維シート6と圧縮ゴム層8を形成するゴムシート118とを、順に成形ドラム110に巻き付けることで形成される。
以下、本発明の具体的な実施例1〜14について説明する。
実施例1、8の摩擦伝動ベルトは、図1に示す上記実施形態の摩擦伝動ベルト1と同じく、心線の両側に高強度繊維シートを配置した。実施例2〜7、9〜14の摩擦伝動ベルトは、図8に示す摩擦伝動ベルト201と同じく、心線のベルト内周側にのみ高強度繊維シートを配置した。各実施例の摩擦伝動ベルトの長さL1に対する長さL2aの割合と、長さL1に対する長さL2bの割合を表1に示す。なお、長さL1、L2a、L2bの定義は、上記実施形態で述べた通りである。実施例1〜8、11〜14の摩擦伝動ベルトは、ベルト幅31.5mm、ベルト厚さ19.0mmのJIS K 6323規格のD形とした。実施例9の摩擦伝動ベルトは、ベルト幅22.0mm、ベルト厚さ14.0mmのJIS K 6323規格のC形とした。実施例10の摩擦伝動ベルトは、ベルト幅38.0mm、ベルト厚さ25.0mmのJIS K 6323規格のE形とした。実施例1の摩擦伝動ベルトの周長は、90インチとした。実施例2〜14の摩擦伝動ベルトの周長は、210インチとした。
Figure 2018109443
表1に示すように、高強度繊維シートとして、実施例1〜12ではアラミドシート1〜3を使用し、実施例13、14ではカーボンシート1、2を使用した。アラミドシート1〜3およびカーボンシート1、2の構成を表2に示す。
Figure 2018109443
実施例1〜14の摩擦伝動ベルトは、高強度繊維シート以外の材質は、同じとした。圧縮ゴム層と伸張ゴム層の組成を表3に示す。接着ゴム層の組成を表2に示す。心線は、ポリエステル繊維の撚りコードであって、平均線径1.985mmのものを用いた。カバー布は、綿の平織りの織布であって、繊度が20番手の経糸と20番手の緯糸とで織られたものを用いた。カバー布の経糸及び緯糸の糸密度は、75本/50mmであり、目付量は、280g/m2であった。カバー布には、表3に示す組成の未加硫ゴムシートを用いてフリクション処理を施した。
Figure 2018109443
Figure 2018109443
Figure 2018109443
なお、表3〜表5の各成分の詳細は以下の通りである。
・クロロプレンゴム:DENKA(株)製「PM−40」
・酸化マグネシウム:協和化学工業(株)製「キョーワマグ30」
・ステアリン酸:日油(株)製「ステアリン酸つばき」
・老化防止剤:精工化学(株)製「ノンフレックスOD−3」
・カーボンブラック:東海カーボン(株)製「シースト3」
・可塑剤:ADEKA(株)製「RS−700」
・加硫促進剤:大内新興化学工業(株)製「ノクセラーTT」
・酸化亜鉛:正同化学工業(株)製「酸化亜鉛3種」
比較例1〜5の摩擦伝動ベルトの構成を表6に示す。比較例1の摩擦伝動ベルトは、高強度繊維シートを有さない点以外、実施例1と同じ構成とした。比較例2の摩擦伝動ベルトは、高強度繊維シートを有さない点以外、実施例2〜8、11〜14と同じ構成とした。比較例3の摩擦伝動ベルトは、心線の両側にすだれ織布を配置した点以外、実施例2〜8、11〜14と同じ構成とした。比較例4の摩擦伝動ベルトは、心線の両側にすだれ織布に配置した点以外、実施例9と同じ構成とした。比較例5の摩擦伝動ベルトは、心線の両側にすだれ織布に配置した点以外、実施例10と同じ構成とした。
Figure 2018109443
比較例3〜5で用いたすだれ織布は、1500デニールのテトロン(登録商標)の経糸をと、20番手の綿糸の緯糸によりで、緯糸の間隔が粗くなるように平織りしたものである。経糸は、上撚り数14.8回/10cm、下撚り数22.2回/10cmであった。経糸の密度は、57本/5cmとし、緯糸の密度は、4本/5cmとした。比較例3〜5において、すだれ織布は、経糸がベルト幅方向に沿うように配置した。
<2軸レイアウト耐久試験>
実施例1と比較例1の摩擦伝動ベルトについて、2軸レイアウトの走行試験機を用いて耐久試験を行った。2軸レイアウトの走行試験機の駆動プーリおよび従動プーリのV溝の外周端の直径は、345mmであった。2つのプーリに摩擦伝動ベルトを巻き掛けて、従動プーリの軸荷重360kg、駆動プーリの負荷20psで1時間走行させた。その後、従動プーリの軸荷重500kg、駆動プーリの負荷75psに変更してから1時間走行させた。駆動プーリの回転速度は、ほぼ1800rpmであった。走行前に上述の軸荷重をかけた時点(初期状態)と、初期状態から1時間走行した時点と、軸荷重を変えた時点と、軸荷重を変えて1時間走行した時点で、それぞれ、プーリに巻き付けられた状態の摩擦伝動ベルトのPOC(Pulley Outside Circumference)とBOC(Belt Outside Circumference)を測定した。POCは、プーリの外周端のライン上におけるベルト周長である。BOCは、ベルト外周長(外周面の周長)である。初期状態と比べた各時点のPOCおよびBOCの伸び率を表7に示す。また、軸荷重を変えた時点での軸荷重と、走行試験後に測定した軸荷重を表7に示す。また、初期状態から1時間走行させた時点の駆動プーリと従動プーリの回転速度を測定し、走行開始直後の回転速度と比較してスリップ率を算出した。また、走行前のベルトの引張強力と、走行試験後のベルトの引張強力を測定し、強力保持率を算出した。強力保持率は、走行前の強力に対する走行試験後の強力の割合である。また、走行試験後に、摩擦伝動ベルトの外観を目視で確認した。それらの結果も表7に示す。
Figure 2018109443
試験の結果、実施例1の摩擦伝動ベルトは、プーリのV溝への落ち込みが小さく、座屈変形も小さかった。つまり、屈曲性は良好であった。また、表7に示すように、実施例1の摩擦伝動ベルトは、比較例1に比べて、強力保持率が高く、ベルト周方向の剛性が高いことがわかる。また、実施例1の摩擦伝動ベルトは、比較例1に比べて、軸荷重の低下幅が小さいことから、張力低下が小さいことがわかる。また、実施例1の摩擦伝動ベルトは、比較例1に比べて、スリップ率が低く、走行安定性に優れていることがわかる。
<4軸レイアウト耐久試験>
実施例2〜14と比較例2〜5の摩擦伝動ベルトについて、図15に示す4軸レイアウトの走行試験機を用いて耐久試験を行った。4軸レイアウトの走行試験機は、駆動プーリDr、第1従動プーリDn1、第2従動プーリDn2、および、テンションプーリTenを有する。駆動プーリ(Dr)および第1従動プーリ(Dn1)のV溝の外周端の直径は、345mmであった。第2従動プーリ(Dn2)のV溝の外周端の直径は、229mmであった。テンションプーリ(Ten)のV溝の外周端の直径は、200mmであった。4つのプーリに1度に巻き掛ける摩擦伝動ベルトは1本とした。ベルトタイプがD形の実施例2〜8、11〜14と比較例2、3の場合、第1従動プーリDn1の軸荷重500kg、駆動プーリDrの負荷40psで走行させた。ベルトタイプがC形の実施例9と比較例4の場合、第1従動プーリDn1の軸荷重330kg、駆動プーリDrの負荷26psで走行させた。ベルトタイプがE形の実施例10と比較例5の場合、第1従動プーリDn1の軸荷重750kg、駆動プーリDrの負荷60psで走行させた。駆動プーリの回転速度は、いずれも875rpmとした。
上述の条件で120時間走行後、ベルトの引張強力を測定した。また、予め走行前にもベルトの引張強力を測定しておき、強力保持率を算出した。強力保持率は、走行前の強力に対する走行試験後の強力の割合である。また、強力保持率を測定した試験で用いたベルトとは別のベルトを用いて、ベルトが破損するまで走行させて、その走行時間(寿命時間)を測定した。実施例2〜14および比較例2〜5のそれぞれについて、2本ずつ試験を行って、120時間走行後の強力保持率の平均値と、寿命時間の平均値とを算出した。ベルトタイプがD形の実施例2〜8、11〜14と比較例2、3の120時間走行後の強力保持率の平均値、寿命時間の平均値、ベルトの破損現象を表8に示す。ベルトタイプがC形の実施例9と比較例4の120時間走行後の強力保持率の平均値、寿命時間の平均値、ベルトの破損現象を表9に示す。ベルトタイプがE形の実施例10と比較例5の120時間走行後の強力保持率の平均値、寿命時間の平均値、ベルトの破損現象を表10に示す。
Figure 2018109443
Figure 2018109443
Figure 2018109443
ベルトタイプがD形の実施例2〜8、11〜14と比較例2、3の試験結果を比較すると、実施例2〜8、11〜14の寿命時間は、比較例2、3の寿命時間の約2倍であった。特に、心線の両側に高強度繊維シートを設けた実施例8の寿命時間は、比較例2、3の寿命時間の3倍以上であった。比較例2、3の破損現象が、心線とゴム層との界面剥離であるのに対して、実施例2〜8、11〜14の破損現象は、長時間走行後の屈曲疲労に伴う圧縮ゴム層の亀裂であった。実施例2〜8、11〜14の摩擦伝動ベルトは、高強度繊維シートを設けたことで、プーリのV溝に落ち込むように座屈変形するのを防止でき、それにより、せん断応力による界面剥離を抑制できたため、長寿命化できたと考えられる。
また、実施例2〜8、11〜14は、比較例2、3に比べて、120時間走行後の強力保持率が高かった。
よって、実施例2〜8、11〜14の摩擦伝動ベルトは、比較例2、3の摩擦伝動ベルトに比べて、耐座屈疲労性、耐屈曲疲労性、耐衝撃性に優れていることがわかる。
L2a/L1の値以外の条件が同じである実施例2〜7について比較すると、L2a/L1が8%以上28%以下である実施例2、4〜6は、L2a/L1が28%を超える実施例3と、L2a/L1が8%を下回る実施例7に比べて、120時間走行後の強力保持率と寿命時間のどちらも良好な結果であった。
ベルトタイプがC形の実施例9と比較例4の試験結果を比較すると、実施例9の寿命時間は、比較例4の寿命時間の2倍以上であった。さらに、実施例9は、比較例4に比べて、120時間走行後の強力保持率が高かった。よって、実施例9の摩擦伝動ベルトは、比較例4の摩擦伝動ベルトに比べて、耐座屈疲労性、耐屈曲疲労性、耐衝撃性に優れていることがわかる。
ベルトタイプがE形の実施例10と比較例5の試験結果を比較すると、実施例10の寿命時間は、比較例5の寿命時間の2倍以上であった。さらに、実施例10は、比較例5に比べて、120時間走行後の強力保持率が高かった。よって、実施例10の摩擦伝動ベルトは、比較例5の摩擦伝動ベルトに比べて、耐座屈疲労性、耐屈曲疲労性、耐衝撃性に優れていることがわかる。
1、201、301、401、501、601、701、801 摩擦伝動ベルト
1a、1b 摩擦伝動面
4 ゴム層
5 心線
6、206、306 高強度繊維シート
6a、206a、306a 第1繊維束
6b、206b、306b 第2繊維束
7、307 接着ゴム層
8、308、408、608、708 圧縮ゴム層
9、309、409、509、809 伸張ゴム層

Claims (12)

  1. ベルト周方向に直交する断面がV字状で、ベルト幅方向の両側に摩擦伝動面を有する環状の摩擦伝動ベルトであって、
    ゴム層と、
    前記ゴム層に埋設された心線と、
    前記心線のベルト内周側およびベルト外周側の少なくとも一方において、前記ゴム層に埋設され、高強度繊維の繊維束が交差して配置された構造を有し、且つ、織り構造または編み構造を有する高強度繊維シートと、を備えることを特徴とする摩擦伝動ベルト。
  2. 前記ゴム層のベルト内周側の面が、外部に露出するカバー布で覆われているか、もしくは、外部に露出しており、
    前記心線の中心から前記ゴム層のベルト内周側の面までのベルト厚み方向の最大長さに対して、前記心線の中心から前記高強度繊維シートまでのベルト厚み方向の長さの割合が、8%以上28%以下であることを特徴とする請求項1に記載の摩擦伝動ベルト。
  3. ベルト幅方向の最大長さが、12〜70mmであって、ベルト厚さが、5〜26mmであることを特徴とする請求項1または2に記載の摩擦伝動ベルト。
  4. 前記高強度繊維シートは、前記繊維束の交差する2方向の引張強度が、2000N/mm2以上であることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の摩擦伝動ベルト。
  5. 前記高強度繊維シートは、前記繊維束の交差する2方向が、ベルト周方向とベルト幅方向となるように配置されていることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の摩擦伝動ベルト。
  6. 前記高強度繊維シートは、前記繊維束の交差する2方向が、ベルト周方向およびベルト幅方向に対して傾斜した方向となるように配置されていることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の摩擦伝動ベルト。
  7. 前記高強度繊維シートを構成する前記高強度繊維束が、アラミド繊維、および、カーボン繊維の少なくとも一方を含むことを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載の摩擦伝動ベルト。
  8. 前記繊維束がアラミド繊維で構成される場合、前記高強度繊維シートの目付量が、90〜870g/m2であり、
    前記繊維束がカーボン繊維で構成される場合、前記高強度繊維シートの目付量が、200〜300g/m2であることを特徴とする請求項7に記載の摩擦伝動ベルト。
  9. 前記繊維束がアラミド繊維で構成される場合、前記高強度繊維シートの厚みが、0.03〜0.24mmであり、
    前記繊維束がカーボン繊維で構成される場合、前記高強度繊維シートの厚みが、0.05〜0.09mmであることを特徴とする請求項7または8に記載の摩擦伝動ベルト。
  10. 前記ゴム層は、
    前記心線の少なくとも一部が埋設される接着ゴム層と、
    前記接着ゴム層と異なるゴム組成物で構成され、前記接着ゴム層のベルト内周側に設けられる圧縮ゴム層と、
    前記接着ゴム層と異なるゴム組成物で構成され、前記接着ゴム層のベルト外周側に設けられる伸張ゴム層とを有し、
    前記高強度繊維シートは、前記接着ゴム層と前記圧縮ゴム層との間、および、前記接着ゴム層と前記伸張ゴム層との間の少なくとも一方に埋設されていることを特徴とする請求項1〜9のいずれかに記載の摩擦伝動ベルト。
  11. 前記ゴム層は、
    圧縮ゴム層と、
    前記圧縮ゴム層と異なるゴム組成物で構成され、前記圧縮ゴム層のベルト外周側に設けられる前記伸張ゴム層とを有し、
    前記心線は、前記圧縮ゴム層と前記伸張ゴム層との間、前記圧縮ゴム層、または、前記伸張ゴム層に埋設されており、
    前記高強度繊維シートは、前記圧縮ゴム層、前記伸張ゴム層、および、前記圧縮ゴム層と前記伸張ゴム層との間の少なくともいずれかに埋設されていることを特徴とする請求項1〜9のいずれかに記載の摩擦伝動ベルト。
  12. 前記高強度繊維シートは、前記ゴム層との接着性を高める接着処理が施されていることを特徴とする請求項1〜11のいずれかに記載の摩擦伝動ベルト。
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