JP2014180761A - 液体噴射装置、および、液体噴射装置の制御方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】駆動頻度に関わらず圧電素子の特性を揃えることが可能な液体噴射装置、および、その制御方法を提供する。
【解決手段】ノズル列を構成する各ノズルの使用率が異なる複数の記録パターンを選択可能に構成され、エージング駆動パルスの駆動パラメーターは、駆動電圧、単位時間あたりの電位変化率、電位を一定に維持するホールド時間、又は、パルス連続印加回数の少なくとも何れか1つであり、プリンターコントローラーは、選択された記録パターンに応じた駆動パラメーターが設定されたエージング駆動パルスを用いて各圧電素子の駆動処理を行う。
【選択図】図6
【解決手段】ノズル列を構成する各ノズルの使用率が異なる複数の記録パターンを選択可能に構成され、エージング駆動パルスの駆動パラメーターは、駆動電圧、単位時間あたりの電位変化率、電位を一定に維持するホールド時間、又は、パルス連続印加回数の少なくとも何れか1つであり、プリンターコントローラーは、選択された記録パターンに応じた駆動パラメーターが設定されたエージング駆動パルスを用いて各圧電素子の駆動処理を行う。
【選択図】図6
Description
本発明は、インクジェット式記録装置などの液体噴射装置、および、液体噴射装置の制御方法に関し、特に、駆動信号に含まれる駆動波形を圧力発生手段に印加することにより当該圧力発生手段を駆動させ、ノズルに連通する圧力室内の液体に圧力変動を生じさせることでノズルから液体を噴射させる液体噴射装置、および、液体噴射装置の制御方法に関するものである。
液体噴射装置は噴射ヘッドを備え、この噴射ヘッドから各種の液体を噴射(吐出)する装置である。この液体噴射装置としては、例えば、インクジェット式プリンターやインクジェット式プロッター等の画像記録装置があるが、最近ではごく少量の液体を所定位置に正確に着弾させることができるという特長を生かして各種の製造装置にも応用されている。例えば、液晶ディスプレイ等のカラーフィルタを製造するディスプレイ製造装置,有機EL(Electro Luminescence)ディスプレイやFED(面発光ディスプレイ)等の電極を形成する電極形成装置,バイオチップ(生物化学素子)を製造するチップ製造装置に応用されている。そして、画像記録装置用の記録ヘッドでは液状のインクを噴射し、ディスプレイ製造装置用の色材噴射ヘッドではR(Red)・G(Green)・B(Blue)の各色材の溶液を噴射する。また、電極形成装置用の電極材噴射ヘッドでは液状の電極材料を噴射し、チップ製造装置用の生体有機物噴射ヘッドでは生体有機物の溶液を噴射する。
上記の液体噴射ヘッドとしては、駆動波形を圧電素子等の圧力発生手段に印加して当該圧力発生手段を駆動させることで、圧力室内の機能性液体に圧力変動を生じさせ、この圧力変動を利用してノズルから液体を噴射するように構成されたものがある。このような液体噴射方式を採用する液体噴射ヘッドでは、駆動回数が増加するにつれて変位量等の特性が変化していくことが判っている。例えば、圧力発生手段の一種である圧電素子は、繰り返し駆動することにより分極特性が変化して変位量が低下する傾向にある。分極特性の変化は、駆動の繰り返しによって圧電体が印加電界と異なる方向に分極してしまうために生じる。このような特性の変化(劣化)が生じた場合、上記の駆動波形を初期の設定のまま用いて圧電素子を駆動した場合、ノズルから噴射されるインクの量や飛翔速度(噴射特性)も低下してしまうという問題があった。そして、ノズルの使用状況によっては、特性の変化度合いにばらつきが生じるため、例えば、記録画像等にムラやスジが発生する虞があった。
上記の不具合に鑑み、ノズル列毎の圧電素子の駆動状況に応じて駆動電圧を補正することで、噴射特性の低下を防止した構成が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
しかしながら、上記の構成では、特性の劣化が進むほど駆動電圧が高められるため、使用率が比較的高いノズルに対応する圧電素子の劣化がさらに進んでしまい、特性のバラツキをさらに拡大させてしまう虞があった。
また、駆動状況をノズル毎に監視し、各々の駆動状況(累積噴射回数など)に応じて駆動電圧等の補正をする構成では、ノズル毎の駆動状況を記憶する記憶手段が必要となる上、処理が複雑となる問題があった。
また、駆動状況をノズル毎に監視し、各々の駆動状況(累積噴射回数など)に応じて駆動電圧等の補正をする構成では、ノズル毎の駆動状況を記憶する記憶手段が必要となる上、処理が複雑となる問題があった。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、駆動頻度に関わらず圧電素子の特性を揃えることが可能な液体噴射装置、および、その制御方法を提供することにある。
本発明の液体噴射装置は、上記目的を達成するために提案されたものであり、
複数のノズルから成るノズル群と、各ノズルにそれぞれ連通する圧力室と、前記圧力室に圧力変動を生じさせる圧電素子と、を有する液体噴射ヘッドと、
前記圧電素子に噴射波形または非噴射波形を印加する制御部と、
ノズル群を構成する各ノズルの使用率が異なる複数の記録パターンと、
を備え、
前記制御部は、各圧電素子に印加する前記噴射波形または非噴射波形を各ノズルの使用率に基づいて変更する。
複数のノズルから成るノズル群と、各ノズルにそれぞれ連通する圧力室と、前記圧力室に圧力変動を生じさせる圧電素子と、を有する液体噴射ヘッドと、
前記圧電素子に噴射波形または非噴射波形を印加する制御部と、
ノズル群を構成する各ノズルの使用率が異なる複数の記録パターンと、
を備え、
前記制御部は、各圧電素子に印加する前記噴射波形または非噴射波形を各ノズルの使用率に基づいて変更する。
本発明によれば、記録パターン毎のノズルの使用率に応じて各圧電素子に印加する噴射波形または非噴射波形を変更し、使用率が相対的に少なく劣化度合いの小さい圧電素子を使用率が相対的に多く劣化度合いが大きい圧電素子に揃えるように各圧電素子を駆動する、つまり、記録パターンに基づいて各ノズルの使用率を推定してそれに応じた駆動(エージング或いは劣化処理)を行うので、各ノズルの実際の使用頻度を各々監視してノズル毎に個別に上記の駆動時の噴射波形または非噴射波形を設定する従来の構成と比較して、より簡単かつ適切に使用率に応じた駆動処理を実行することが可能となる。その結果、各ノズルの噴射特性を可及的に揃えることが可能となる。
また、本発明は、前記記録パターンが、
前記ノズル群のうち中央部に位置するノズルの使用率が最も高く、当該中央部のノズルから両端側に向けて各ノズルの使用率が次第に低くなる第1のパターンと、
前記ノズル群のうち中央部で隣り合う複数のノズルの組の使用率が一律に最も高く、当該ノズルの組から両端側に向けて各ノズルの使用率が次第に低くなる第2のパターンと、
前記ノズル群の各ノズルの使用率が一律である第3のパターンと、
から成る場合に好適である。
前記ノズル群のうち中央部に位置するノズルの使用率が最も高く、当該中央部のノズルから両端側に向けて各ノズルの使用率が次第に低くなる第1のパターンと、
前記ノズル群のうち中央部で隣り合う複数のノズルの組の使用率が一律に最も高く、当該ノズルの組から両端側に向けて各ノズルの使用率が次第に低くなる第2のパターンと、
前記ノズル群の各ノズルの使用率が一律である第3のパターンと、
から成る場合に好適である。
上記構成において、前記制御部は、前記使用率が相対的に高いノズルに対応する圧電素子に対しては前記噴射波形または非噴射波形の駆動強度を相対的に低く設定し、前記使用率が相対的に低いノズルに対応する圧電素子に対しては前記噴射波形または非噴射波形の駆動強度を相対的に高く設定する構成を採用することが望ましい。
この構成によれば、使用率が相対的に高いノズルに対応する圧電素子に対しては駆動パラメーターの駆動強度が相対的に低く設定された駆動波形で駆動処理(エージング或いは劣化処理)が行われ、使用率が相対的に低いノズルに対応する圧電素子に対しては駆動パラメーターの駆動強度が相対的に高く設定された駆動波形で駆動処理が行われるので、劣化があまり進んでいない圧電素子に対する劣化が促進されるので、当該圧電素子の特性を、劣化が比較的進んでいる圧電素子の特性に近づけることができ、各ノズルにそれぞれ対応する各圧電素子の特性のばらつきを低減することが可能となる。
前記駆動強度は、駆動電圧、単位時間あたりの電位変化率、電位を一定に維持するホールド時間、又は、パルス連続印加回数の少なくとも何れか1つであることが好ましい。
この構成によれば、駆動電圧、単位時間あたりの電位変化率、電位を一定に維持するホールド時間、又は、パルス連続印加回数といった駆動信号のパラメーターを記録パターン毎のノズルの使用率に応じて変更するため、駆動処理(エージング或いは劣化処理)用の駆動信号を設ける必要がない。そのため、より簡単にノズルの噴射特性を揃えることができる。
また、上記構成において、前記制御部は、液体噴射ヘッドの主走査において記録が行われる記録領域および記録が行われない記録領域外のうち、記録領域外において前記噴射波形または非噴射波形を印加する構成を採用することができる。
この構成によれば、液体噴射ヘッドの主走査において記録が行われる記録領域および記録が行われない記録領域外のうち、記録領域外において噴射波形または非噴射波形の印加が行われるので、エージングを行う期間を別途設ける必要が無く、スループットの低下を防止することができる。
また、本発明の液体噴射装置の制御方法は、上記何れかの構成の液体噴射ヘッドの制御方法である。
以下、本発明を実施するための形態を、添付図面を参照して説明する。なお、以下に述べる実施の形態では、本発明の好適な具体例として種々の限定がされているが、本発明の範囲は、以下の説明において特に本発明を限定する旨の記載がない限り、これらの態様に限られるものではない。また、以下においては、本発明の液体噴射装置として、インクジェット式記録装置(以下、プリンター)を例に挙げて説明する。
図1はプリンター1の構成を示す斜視図である。例示したプリンター1は、液体噴射ヘッドの一種である記録ヘッド2から、記録紙6、布、フィルム等の記録媒体(液体の着弾対象)に向けて、液体の一種であるインクを噴射する。このプリンター1は、記録ヘッド2が取り付けられると共に、液体供給源の一種であるインクカートリッジ3が着脱可能に取り付けられるキャリッジ4と、記録動作時の記録ヘッド2の下方に配設されたプラテン5と、キャリッジ4を記録紙6の紙幅方向、即ち、主走査方向に往復移動させるキャリッジ移動機構7と、主走査方向に直交する副走査方向に記録紙6を搬送する紙送り機構8と、を備えて概略構成されている。
キャリッジ4は、主走査方向に架設されたガイドロッド9に軸支された状態で取り付けられており、キャリッジ移動機構7の作動により、ガイドロッド9に沿って主走査方向に移動するように構成されている。キャリッジ4の主走査方向の位置は、リニアエンコーダー10によって検出され、その検出信号、即ち、エンコーダーパルス(位置情報の一種)がプリンターコントローラー36のCPU38(図4参照)に送信される。リニアエンコーダー10は位置情報出力手段の一種であり、記録ヘッド2の走査位置に応じたエンコーダーパルスを、主走査方向における位置情報として出力する。このため、CPU38は、受信したエンコーダーパルスに基づいてキャリッジ4に搭載された記録ヘッド2の走査位置を認識できる。即ち、例えば、受信したエンコーダーパルスをカウントすることで、キャリッジ4の位置を認識することができる。これにより、CPU38はこのリニアエンコーダー10からのエンコーダーパルスに基づいてキャリッジ4(記録ヘッド2)の走査位置を認識しながら、記録ヘッド2による記録動作を制御することができる。
キャリッジ4の移動範囲内における記録領域よりも外側の端部領域には、キャリッジの走査の基点となるホームポジションが設定されている。本実施形態におけるホームポジションには、記録ヘッド2のノズル形成面(ノズルプレート29:図3参照)を封止するキャッピング部材11と、ノズル形成面を払拭するためのワイパー部材12とが配置されている。そして、プリンター1は、このホームポジションから反対側の端部へ向けてキャリッジ4が移動する往動時と、反対側の端部からホームポジション側にキャリッジ4が戻る復動時との双方向で記録紙6上に文字や画像等を記録する双方向記録が行われる。
図2は、記録ヘッド2の構成を説明する要部断面図である。本実施形態における記録ヘッド2は、圧力発生ユニット15と流路ユニット16とから構成されており、これらを重ね合わせて一体化されている。圧力発生ユニット15は、圧力室17を区画するための圧力室プレート18、供給側連通口22及び第1連通口24aを開設した連通口プレート19、及び、圧電素子20を実装した振動板21と、を積層し、焼成等により一体化することで構成されている。また、流路ユニット16は、供給口23や第2連通口24bを形成した供給口プレート25、リザーバー26や第3連通口24cを形成したリザーバープレート27、及び、ノズル28が形成されたノズルプレート29からなるプレート部材を積層状態で接着することで構成されている。
図3は、ノズルプレート29の構成を説明する図である。本実施例におけるノズルプレート29は、インクを噴射するノズル28が、記録紙2の搬送方向と平行に360個が並ぶノズル列33(ノズル群の一種)を構成している。本実施形態におけるノズル列33は、例えば360dpiの形成ピッチで開設されたノズル28から成り、ノズルプレート29に合計4列(33a〜33d)形成されている。同一のノズル列33を構成する360個のノズル28に関し、説明の便宜上、#1から#360までの番号を付す。上記ノズル列33を用いた記録の詳細については後述する。なお、1つのノズル列33を構成するノズル28の数や、ノズルプレート29におけるノズル列33の本数に関しては例示したものには限られない。
圧力室17とは反対側となる振動板21の外側表面には、圧力室17毎に対応して圧電素子20が配設される。例示した圧電素子20は、所謂撓み振動モードの圧電素子であり、駆動電極20aと共通電極20bとによって圧電体20cを挟んで構成されている。そして、圧電素子20の駆動電極に駆動信号(駆動パルス)が印加されると、駆動電極20aと共通電極20bとの間には電位差に応じた電場が発生する。この電場は圧電体20cに付与され、圧電体20cが付与された電場の強さに応じて変形する。即ち、駆動電極20aの電位を高くする程、圧電体層20cの幅方向(ノズル列方向)の中央部が圧力室17の内側(ノズルプレート29に近づく側)に撓み、圧力室17の容積を減少させるように振動板21を変形させる。一方、駆動電極20aの電位を低くする程(0に近づける程)、圧電体層20cの短尺方向の中央部が圧力室17の外側(ノズルプレート29から離れる側)に撓み、圧力室17の容積を増加させるように振動板21を変形させる。ここで、振動板21において、圧力室17の開口部を封止している部分は、本発明における作動面として機能する。この作動面の面積は、当該作動面によって封止される圧力室17の開口面積よりも少し広くなっている。これにより、作動面が圧力室17の開口面よりも内側又は外側に容易に撓むことができるようになっている。
次に、プリンター1の電気的構成を説明する。
図4は、プリンター1の電気的な構成を説明するブロック図である。外部装置35は、例えばコンピューターやデジタルカメラなどの画像を取り扱う電子機器である。この外部装置35は、プリンター1と通信可能に接続されており、プリンター1において記録紙等の記録媒体に画像やテキストを印刷させるため、その画像等に応じた印刷データをプリンター1に送信する。
図4は、プリンター1の電気的な構成を説明するブロック図である。外部装置35は、例えばコンピューターやデジタルカメラなどの画像を取り扱う電子機器である。この外部装置35は、プリンター1と通信可能に接続されており、プリンター1において記録紙等の記録媒体に画像やテキストを印刷させるため、その画像等に応じた印刷データをプリンター1に送信する。
本実施形態におけるプリンター1は、紙送り機構8、キャリッジ移動機構7、リニアエンコーダー10、記録ヘッド2、及び、プリンターコントローラー36を有する。
プリンターコントローラー36は、本発明における制御部の一種であり、プリンターの各部の制御を行う制御ユニットである。プリンターコントローラー36は、インターフェース(I/F)部37と、CPU38と、記憶部39と、駆動信号生成部40と、を有する。インターフェース部37は、外部装置35からプリンター1へ印刷データや印刷命令を送ったり、外部装置35がプリンター1の状態情報を受け取ったりする等プリンターの状態データの送受信を行う。CPU38は、プリンター全体の制御を行うための演算処理装置である。記憶部39は、CPU38のプログラムや各種制御に用いられるデータを記憶する素子であり、ROM、RAM、NVRAM(不揮発性記憶素子)を含む。CPU38は、記憶部39に記憶されているプログラムに従って、各ユニットを制御する。
駆動信号生成部40は、駆動波形発生手段として機能する部分であり、駆動信号の波形に関する波形データに基づいて、アナログの電圧信号を生成する。また、駆動信号生成部40は、上記の電圧信号を増幅して駆動信号COMを生成する。本実施形態におけるプリンター1は、液量の異なるインク滴を噴射することで、大きさの異なるドットを記録紙6に形成する多階調記録が可能であり、本実施形態においては、大ドット、中ドット、小ドット、及び非噴射(微振動)の4階調での記録動作が可能に構成されている。そして、駆動信号生成部40は、例えば、図5(a)に示す第1噴射駆動パルスDP1、第2噴射駆動パルスDP2、第3噴射駆動パルスDP3、第4噴射駆動パルスDP4、及び、非噴射のノズル28のメニスカスを微振動させる印字内微振動パルスVP1(何れも駆動波形の一種。)を含んで構成される第1駆動信号COM1を発生する。この第1駆動信号COM1は、記録媒体(記録紙6)に対してインクを噴射して画像やテキスト等を記録(印刷)する際に用いられる駆動信号であり、記録ヘッド2が記録紙6上における記録領域(1回のパス(主走査)において記録(ドットの形成)が行われる領域。)内で定速移動しているとき(以下、単に定速移動時という)に、この第1駆動信号COM1の駆動パルスのうち何れかが選択的に圧電素子20に印加される。
噴射駆動パルスDP1〜DP4は、ノズル28からインクを噴射させるべく駆動電圧(駆動パルスの最低電位から最高電位までの電位差)や波形等が定められた駆動パルスである。そして、駆動信号COM1に含まれる各噴射駆動パルスの選択数に応じて、記録媒体に対して記録するドットの大きさが変わる。具体的には、噴射駆動パルスDP1〜DP4の4つの噴射駆動パルス全てが選択されて圧電素子20に印加されると、ノズル28からインクが4回連続して噴射される。これらのインクが記録媒体における所定の画素領域に着弾すると大ドットが形成される。同様に、各噴射駆動パルスのうちの2つ、例えば、第1噴射駆動パルスDP1および第3噴射駆動パルスDP3が選択されて圧電素子20に印加されると、ノズル28からインクが2回連続して噴射され、記録媒体上には中ドットが形成される。また、各噴射駆動パルスのうちの1つ、例えば、第2噴射駆動パルスDP2が選択されて圧電素子20に印加されると、ノズル28からインクが1回噴射され、記録媒体上には小ドットが形成される。なお、ドットの大きさを示す大・中・小は相対的なものであり、実際のドットの大きさや液量についてはプリンター1の仕様に応じて定められる。また、印字内微振動パルスVP1は、記録動作中のノズル28におけるインクの増粘を抑制するべく、ノズル28からインクが噴射されない程度にメニスカスを微振動させ得る駆動電圧や波形に設定された駆動パルスである。なお、噴射駆動パルスDP1〜DP4、および、印字内微振動パルスVP1の構成およびその作用は周知であるため、これらの詳細な説明は省略する。
本実施形態における駆動信号生成部40は、図5(b)に示すように、記録ヘッド2が主走査中に記録領域外で加速移動或いは減速移動しているとき(以下、単に加減速移動時という)に使用される第2駆動信号COM2を発生するように構成されている。この第2駆動信号COM2には、圧電素子20を駆動して当該圧電素子20の特性劣化を意図的に促進させるためのエージング駆動パルスAP(本発明における非噴射駆動波形の一種。)が含まれる。このエージング駆動パルスAPは、基準電位Vbからエージング電位Vhaまでプラス側(第1の極性側)に電位を変化させる第1電位変化部p11と、エージング電位Vhaを所定時間維持する電位維持部p12と、エージング電位Vhaから電位をマイナス側(第2の極性側)に変化させて基準電位Vbまで復帰させる第2電位変化部p13とにより構成されている。なお、本実施形態で記載のエージング駆動パルスとは、各ノズルにおける噴射特性のばらつきを揃えるために、圧電素子を意図的に劣化させるために印加する駆動パルスを指す。
このエージング駆動パルスAPの駆動電圧(エージング駆動パルスAPの駆動パラメーターの一種。)、すなわち、基準電位Vbからエージング電位Vhaまでの電位差VDaは、圧電素子20を最大限(或いはその近傍まで)に変形させ得る値に設定されている。また、第1電位変化部p11の単位時間あたりの電位変化率(エージング駆動パルスAPの駆動パラメーターの一種。以下、単に電位変化率という。)VDa/Ta1は、ノズル28からインクが噴射されない程度の値に設定されている。同様に、第2電位変化部p13の電位変化率VDa/Ta2についても、ノズル28からインクが噴射されない程度の値に設定されている。そして、電位維持部p12の時間幅Th(第1電位変化部p11の終端から第2電位変化部p12の始端までの時間。エージング駆動パルスAPの駆動パラメーターの一種。)は、各ノズル28の使用率に応じて設定される。このエージング駆動パルスAPの駆動パラメーターは、圧電素子20を意図的に劣化させるエージング強度(駆動強度に相当)に関わるものである。
このエージング駆動パルスAPが圧電素子20に供給されると、まず、第1電位変化部p11により、圧電素子20が圧力室17の内側に彎曲し、インク滴が噴射されない程度に圧力室17が収縮する。そして、電位維持部p12により圧力室17の収縮状態が所定時間維持される。このとき、圧電素子20は、撓んだ状態が維持されるので、圧電素子20の圧電特性の劣化が促進される。その後、第2電位変化部p13が供給されることにより、圧電素子20が元の状態(基準電位Vbに対応する状態)に復帰して圧力室17が基準容積に復帰する。このエージング駆動パルスAPを用いたエージング処理については後述する。
プリンターコントローラー36のCPU38は、リニアエンコーダー10から出力されるエンコーダーパルスEPからタイミングパルスPTSを生成するタイミングパルス生成手段として機能する。そして、CPU38は、このタイミングパルスPTSに同期させて印刷データの転送や、駆動信号生成部40による駆動信号の生成等を制御する。また、CPU38は、タイミングパルスPTSに基づいて、ラッチ信号LAT等のタイミング信号を生成して記録ヘッド2のヘッド制御部53に出力する。ヘッド制御部53は、プリンターコントローラー36からのヘッド制御信号(印刷データおよびタイミング信号)に基づき、記録ヘッド2の圧電素子20に対する駆動信号COMに含まれる噴射駆動パルスやエージング駆動パルスの印加制御等を行う。
ここで、同一ノズル列33を構成する各ノズル28の使用率(噴射頻度)が異なり、特に、後述するフルオーバーラップやパートラップといった記録パターンでの記録が行われるプリンター1では、ノズル列33の端部に位置するノズル28の使用率が相対的に低く、ノズル列33の中央部に位置するノズル28の使用率が相対的に高くなる傾向となる。このため、ノズル列端部に位置するノズル28に対応する圧電素子20と比較して、ノズル列33の中央部に位置するノズル28に対応する圧電素子20の圧電特性の劣化が大きくなる。これにより、何らかの対策を講じない場合、ノズル列33の中央部と端部とでインクの噴射特性に差が生じ、記録紙6に記録された記録画像に色ムラやスジなどが生じ、画質の低下に繋がる虞がある。なお、フルオーバーラップやパートラップといった記録パターンに関するデータは、記憶部39に記憶されている。そして、CPU38は、印刷データ等に基づき適宜記録パターンを選択する。
上記の点に鑑み、本発明に係るプリンター1では、記録ヘッド2の主走査中における記録紙6の記録領域外において、上記の記録パターン毎のノズル28の使用率に応じてエージング処理(本発明における駆動処理の一種)を行い、各ノズル28に対応する圧電素子20の特性を可及的に揃えるようにしている。以下、この点について説明する。
まず、上記のように構成されたプリンター1における記録パターンについて説明する。本発明に係るプリンター1では、記録紙6に対し、主走査方向に列設された複数のドットから成る主走査ライン(ラスタライン)を副走査方向に複数並べて形成してバンド(ドット群の一種)を記録し、このバンド単位で画像等を印刷する。そして、このバンドの重なり、ノズルの使用率、および、記録ヘッドの走査の仕方の違いにより、3通りの記録パターンに大別される。そして、記録パターンに応じてノズル列33を構成する各ノズル28の使用率が概ね決まる。具体的には、ノズル列33の中央に位置するノズル28(ノズル列を構成するノズル28の数が偶数の場合、中央の2つのノズル28)の使用率が最大となり、当該ノズル列33の両端に向かって各ノズルの使用率が漸減するような記録パターンをフルオーバーラップ(本発明における第1のパターンに相当)と呼ぶ。また、ノズル列33の中央に位置するノズル28を含む隣り合う複数のノズル28の組の使用率が最大となり、当該ノズル列33の両端に向かって各ノズルの使用率が漸減するような記録パターンをパートオーバーラップ(本発明における第2のパターンに相当)と呼ぶ。また、ノズル列33の各ノズル28の使用率が概ね一律或いはランダムであるパターンをノーラップ(本発明における第3のパターンに相当)と呼ぶ。
図6は、フルオーバーラップの第1の例を説明する図であり、(a)は記録パターンをノズルの使用率で表した模式図、(b)は当該記録パターンにおける各ノズル28の使用率と当該記録パターンに対応するエージング強度(後述)を示すグラフである。ここで、図6(a)における上下方向が記録紙6の搬送方向である。また、図6(a)では、1回の主走査(パス)におけるノズル列33の各ノズル28(1番から360番までのノズル28)の使用率を図形で示しており、当該図形の縦線が1番から360番までのノズル28を示し、当該縦線から右に向かって突出するほど使用率が高いことを示している。図6(b)におけるグラフでは、縦軸の上から1番から360番までのノズル28を示し、横軸は、ノズルの使用率(%)および各ノズルのエージング強度を示している。なお、図6(a)では、便宜上、1回のパス毎に当該図形が横方向に大きくずれた状態で記載されているが、実際には、複数のパスで記録する部分における先のパスと次のパスのずれはヘッド走査方向に対して1ドット分となる。また、図における50%等の数値は、そのライン(ラスタライン)に対応するノズル28の使用率を示している。以上の点については、以下の図7〜図12でも同様である。この例では、ノズル列33の中央に位置する180番と181番のノズル28の使用率が最大(例えば100%)に設定され、ノズル列33の両端に位置する1番と360番のノズル28の使用率が最小(例えば、0%)に設定され、中央から両端に向けて各ノズル28の使用率が漸減するように設定される。また、以下においては、記録媒体の所定の範囲をドットで埋める、いわゆるベタ印字を前提として説明する。
この記録パターンでは、1回のパスでバンドを記録する毎に、ノズル列33の長さの1/4分の距離だけ記録紙6を搬送して、先に記録されたバンドに重なるように次のパスでバンドを記録し、同じラインを合計4回のパスで記録する(一部を除く)。例えば、図6(a)におけるラインLaに着目し、1回のパスで形成するドットの形成密度が360dpiのときのノズル28の使用率が100%であるとすると、使用率が50%に設定されたノズル28では、1回目のパスにおいて180dpiで記録が行われる。次に、2回目のパスで使用率が100%に設定されたノズル28により360dpiで記録が行われる。ここまでで当該ラインLaのドット形成密度は540dpiである。さらに3回目のパスで使用率が50%に設定されたノズル28により180dpiで記録が行われる。4回目のパスは、ノズル列33の端部の使用率0%のノズル28であるため、実質的には3回のパスでラインが形成される。これにより、当該当該ラインLaのドット形成密度は720dpiとなり、ノズル使用率200%に相当する数のドットが記録されたこととなる。このようにパスを繰り返すことで記録紙上に画像が記録される。
図7は、フルオーバーラップの第2の例を説明する図であり、(a)は記録パターンをノズルの使用率で表した模式図、(b)は当該記録パターンにおける各ノズル28の使用率と当該記録パターンに対応するエージング強度を示すグラフである。この例では、ノズル列33の中央に位置する180番と181番のノズル28の使用率が最大(例えば75%)に設定され、ノズル列33の両端に位置する1番と360番のノズル28の使用率が最小(例えば、25%)に設定され、中央から両端に向けて各ノズル28の使用率が漸減するように設定される。
この記録パターンでは、図6の例と同様に、1回のパスでバンドを記録する毎に、ノズル列33の長さの1/4分の距離だけ記録紙6を搬送して、先に記録されたバンドに重なるように次のパスでバンドを記録して、同じラインを合計4回のパスで記録する。例えば、図7(a)におけるラインLaに着目すると、1回目のパスにおいて使用率が25%に設定されたノズル28により90dpiで記録が行われる。次に、2回目のパスで使用率が50%に設定されたノズル28により180dpiで記録が行われる。続いて、3回目のパスで使用率が75%に設定されたノズル28により270dpiで記録が行われる。さらに、4回目のパスで使用率が50%に設定されたノズル28により180dpiで記録が行われる。これにより、当該当該ラインLaのドット形成密度は720dpiとなり、ノズル使用率200%分のドットが記録されたこととなる。
図8は、パートオーバーラップの第1の例を説明する図であり、(a)は記録パターンをノズルの使用率で表した模式図、(b)は当該記録パターンにおける各ノズル28の使用率と当該記録パターンに対応するエージング強度を示すグラフである。この例では、ノズル列33の中央部に位置する120番から240番までのノズル28の使用率が最大(例えば100%)に設定され、ノズル列33の両端に位置するノズル28の使用率が最小(例えば、0%)に設定され、中央部から両端に向けて各ノズル28の使用率が漸減するように設定される。
この記録パターンでは、連続する2回のパスでバンドを記録する毎に、ノズル列33の長さの2/3に相当する距離だけ記録紙6を搬送して、先に記録されたバンドに重なるように次のパスでバンドを記録して、使用率が100%のノズル28では同じラインを合計2回のパスで記録し、使用率がそれ以外のノズル28では、合計4回のパスで記録する。例えば、図8(a)におけるラインLaに着目すると、1回目のパスにおいて使用率が100%に設定されたノズル28により360dpiで記録が行われる。次に、2回目のパスで使用率が100%に設定されたノズル28により360dpiで記録が行われる。これにより、当該当該ラインLaのドット形成密度は720dpiとなり、ノズル使用率200%分のドットが記録されたこととなる。また、ラインLbに着目すると、1回目のパスにおいて使用率が50%に設定されたノズル28により180dpiで記録が行われる。次に、2回目のパスで使用率が50%に設定されたノズル28により180dpiで記録が行われる。ノズル列33の長さの2/3に相当する距離だけ記録紙6が搬送された後、続いて、3回目のパスで使用率が50%に設定されたノズル28により180dpiで記録が行われる。さらに、4回目のパスで使用率が50%に設定されたノズル28により180dpiで記録が行われる。これにより、当該当該ラインLbのドット形成密度は720dpiとなり、ノズル使用率200%分のドットが記録されたこととなる。
図9は、パートオーバーラップの第2の例を説明する図であり、(a)は記録パターンをノズルの使用率で表した模式図、(b)は当該記録パターンにおける各ノズル28の使用率と当該記録パターンに対応するエージング強度を示すグラフである。この例では、ノズル列33の中央部に位置する121番から239番までのノズル28の使用率が最大(例えば100%)、120番および240番のノズル28の使用率が75%、ノズル列33の両端に位置するノズル28の使用率が最小(例えば、25%)に設定され、120番および240番のノズルから両端に向けて各ノズル28の使用率が漸減するように設定される。
この記録パターンでは、連続する2回のパスでバンドを記録する毎に、ノズル列33の長さの2/3に相当する距離だけ記録紙6を搬送して、先に記録されたバンドに重なるように次のパスでバンドを記録する。例えば、図9(a)におけるラインLaに着目すると、1回目のパスにおいて使用率が100%に設定されたノズル28により360dpiで記録が行われる。次に、2回目のパスで使用率が100%に設定されたノズル28により360dpiで記録が行われる。これにより、当該当該ラインLaのドット形成密度は720dpiとなり、ノズル使用率200%分のドットが記録されたこととなる。また、ラインLbに着目すると、1回目のパスにおいて使用率が75%に設定されたノズル28により270dpiで記録が行われる。次に、2回目のパスで使用率が75%に設定されたノズル28により270dpiで記録が行われる。ノズル列33の長さの2/3に相当する距離だけ記録紙6が搬送された後、続いて、3回目のパスで使用率が25%に設定されたノズル28により90dpiで記録が行われる。さらに、4回目のパスで使用率が25%に設定されたノズル28により90dpiで記録が行われる。これにより、当該当該ラインLbのドット形成密度は720dpiとなり、ノズル使用率200%分のドットが記録されたこととなる。さらに、ラインLcに着目すると、1回目のパスにおいて使用率が50%に設定されたノズル28により180dpiで記録が行われる。次に、2回目のパスで使用率が50%に設定されたノズル28により180dpiで記録が行われる。ノズル列33の長さの2/3に相当する距離だけ記録紙6が搬送された後、続いて、3回目のパスで使用率が50%に設定されたノズル28により180dpiで記録が行われる。さらに、4回目のパスで使用率が50%に設定されたノズル28により180dpiで記録が行われる。これにより、当該当該ラインLcのドット形成密度は720dpiとなり、ノズル使用率200%分のドットが記録されたこととなる。さらに、ラインLdに着目すると、1回目のパスにおいて使用率が25%に設定されたノズル28により90dpiで記録が行われる。次に、2回目のパスで使用率が25%に設定されたノズル28により90dpiで記録が行われる。ノズル列33の長さの2/3に相当する距離だけ記録紙6が搬送された後、続いて、3回目のパスで使用率が75%に設定されたノズル28により270dpiで記録が行われる。さらに、4回目のパスで使用率が75%に設定されたノズル28により270dpiで記録が行われる。これにより、当該当該ラインLdのドット形成密度は720dpiとなり、ノズル使用率200%分のドットが記録されたこととなる。
図10は、パートオーバーラップの第3の例を説明する図であり、(a)は記録パターンをノズルの使用率で表した模式図、(b)は当該記録パターンにおける各ノズル28の使用率と当該記録パターンに対応するエージング強度を示すグラフである。この例では、ノズル列33の中央部に位置する120番から240番までのノズル28の使用率が最大(例えば100%)、ノズル列33の両端に位置するノズル28の使用率が最小(例えば、0%)に設定され、120番および240番のノズルから両端に向けて各ノズル28の使用率が漸減するように設定される。
この記録パターンでは、1回のパスでバンドを記録する毎に、ノズル列33の長さの1/3に相当する距離だけ記録紙6を搬送して、先に記録されたバンドに重なるように次のパスでバンドを記録する。例えば、図10(a)におけるラインLaに着目すると、1回目のパスにおいて使用率が50%に設定されたノズル28により180dpiで記録が行われる。ノズル列33の長さの1/3に相当する距離だけ記録紙6が搬送された後、次に、2回目のパスで使用率が100%に設定されたノズル28により360dpiで記録が行われる。ノズル列33の長さの1/3に相当する距離だけ記録紙6が搬送された後、続いて、3回目のパスにおいて使用率が50%に設定されたノズル28により180dpiで記録が行われる。これにより、当該当該ラインLaのドット形成密度は720dpiとなり、ノズル使用率200%分のドットが記録されたこととなる。また、ラインLbに着目すると、1回目のパスにおいて使用率が100%に設定されたノズル28により360dpiで記録が行われる。次に、2回目のパスで使用率が100%に設定されたノズル28により360dpiで記録が行われる。これにより、当該当該ラインLbのドット形成密度は720dpiとなり、ノズル使用率200%分のドットが記録されたこととなる。
図11は、パートオーバーラップの第4の例を説明する図であり、(a)は記録パターンをノズルの使用率で表した模式図、(b)は当該記録パターンにおける各ノズル28の使用率と当該記録パターンに対応するエージング強度を示すグラフである。この例では、ノズル列33の中央部に位置する121番から239番までのノズル28の使用率が最大で100%、120番および240番のノズル28の使用率が75%、ノズル列33の両端に位置するノズル28の使用率が最小で25%に設定され、120番および240番のノズルから両端に向けて各ノズル28の使用率が漸減するように設定される。
この記録パターンでは、1回のパスでバンドを記録する毎に、ノズル列33の長さの1/3に相当する距離だけ記録紙6を搬送して、先に記録されたバンドに重なるように次のパスでバンドを記録する。例えば、図11(a)におけるラインLaに着目すると、1回目のパスにおいて使用率が25%に設定されたノズル28により90dpiで記録が行われる。ノズル列33の長さの1/3に相当する距離だけ記録紙6が搬送された後、次に、2回目のパスで使用率が75%に設定されたノズル28により270dpiで記録が行われる。ノズル列33の長さの1/3に相当する距離だけ記録紙6が搬送された後、続いて、3回目のパスにおいて使用率が75%に設定されたノズル28により270dpiで記録が行われる。ノズル列33の長さの1/3に相当する距離だけ記録紙6が搬送された後、さらに、4回目のパスにおいて使用率が25%に設定されたノズル28により90dpiで記録が行われる。これにより、当該当該ラインLaのドット形成密度は720dpiとなり、ノズル使用率200%分のドットが記録されたこととなる。また、ラインLbに着目すると、1回目のパスにおいて使用率が50%に設定されたノズル28により180dpiで記録が行われる。ノズル列33の長さの1/3に相当する距離だけ記録紙6が搬送された後、次に、2回目のパスで使用率が100%に設定されたノズル28により360dpiで記録が行われる。ノズル列33の長さの1/3に相当する距離だけ記録紙6が搬送された後、続いて、3回目のパスにおいて使用率が50%に設定されたノズル28により180dpiで記録が行われる。これにより、当該当該ラインLbのドット形成密度は720dpiとなり、ノズル使用率200%分のドットが記録されたこととなる。
図12は、ノーラップの例を説明する図である。ノーラップでは、ノズル列33の全てのノズル28の使用率が最大で100%に設定される。この記録パターンでは、連続する2回のパスでバンドを記録する毎に、ノズル列33の全長に相当する距離だけ記録紙6を搬送して、先に記録されたバンドに重なることなく隣接させるように次のパスでバンドを記録する。例えば、ラインLaに着目すると、1回目のパスにおいて使用率が100%に設定されたノズル28により360dpiで記録が行われる。次に、2回目のパスで使用率が100%に設定されたノズル28により360dpiで記録が行われる。これにより、当該当該ラインLaのドット形成密度は720dpiとなり、ノズル使用率200%分のドットが記録されたこととなる。その後、ノズル列33の全長に相当する距離だけ記録紙6を搬送して、同様な記録を繰り返す。このノーラップでは、ノズル28の使用率がノズル列33全体で概ね一律となるので、エージング処理は必要がない。
上記で例示した各ノズル28の使用率は、記録される画像等に応じて厳密には変わるが、傾向としては記録パターンに応じて概ね定まる。このため、本発明に係るプリンター1では、ノーラップ以外の記録パターンに応じたエージング処理(本発明における駆動処理あるいは劣化処理)を行う。以下、この点について説明する。
図13は、記録ヘッド2の走査中における記録処理とエージング処理が行われるタイミングを示したタイミングチャートである。同図に示すように、本実施形態におけるプリンター1では、記録ヘッド2が、記録媒体の記録領域内を定速で移動している定速移動時(定速期間)には、第1駆動信号COM1に含まれる何れかの駆動パルスが選択的に圧電素子20に印加されて記録処理または印字内微振動が行われる。一方、記録ヘッド2(キャリッジ4)が記録領域外から記録領域内に進入するまでの加速移動時(加速期間)と、記録領域を超えて停止或いは移動方向を変換する位置までの減速移動時(減速期間)には、上記第2駆動信号COM2に含まれるエージング駆動パルスAPを用いて、各ノズル28に対応する圧電素子20に対してエージング処理が行われる。本実施形態においては、設定されている記録パターンに応じて、つまり、当該記録パターンにおける各ノズル28の使用率に応じて、各ノズル28に対応する圧電素子20に対して印加するエージング駆動パルスAPの電位維持部p12の時間幅Thが定められる。これにより、圧電素子20毎にエージング強度(特性劣化を促進させる度合い)が異なるようになっている。すなわち、記録パターンにおけるノズル28の使用率が相対的に大きい場合、電位維持部p12の時間幅Thがより短く設定され、使用率が相対的に低い場合、電位維持部p12の時間幅Thがより長く設定される。
図13は、記録ヘッド2の走査中における記録処理とエージング処理が行われるタイミングを示したタイミングチャートである。同図に示すように、本実施形態におけるプリンター1では、記録ヘッド2が、記録媒体の記録領域内を定速で移動している定速移動時(定速期間)には、第1駆動信号COM1に含まれる何れかの駆動パルスが選択的に圧電素子20に印加されて記録処理または印字内微振動が行われる。一方、記録ヘッド2(キャリッジ4)が記録領域外から記録領域内に進入するまでの加速移動時(加速期間)と、記録領域を超えて停止或いは移動方向を変換する位置までの減速移動時(減速期間)には、上記第2駆動信号COM2に含まれるエージング駆動パルスAPを用いて、各ノズル28に対応する圧電素子20に対してエージング処理が行われる。本実施形態においては、設定されている記録パターンに応じて、つまり、当該記録パターンにおける各ノズル28の使用率に応じて、各ノズル28に対応する圧電素子20に対して印加するエージング駆動パルスAPの電位維持部p12の時間幅Thが定められる。これにより、圧電素子20毎にエージング強度(特性劣化を促進させる度合い)が異なるようになっている。すなわち、記録パターンにおけるノズル28の使用率が相対的に大きい場合、電位維持部p12の時間幅Thがより短く設定され、使用率が相対的に低い場合、電位維持部p12の時間幅Thがより長く設定される。
したがって、使用率が比較的多く、劣化が進んでいる圧電素子20に対しては、比較的弱いエージング強度でエージングが行われ、使用率が比較的少なく、劣化があまり進んでいない圧電素子20に対しては、比較的強いエージング強度でエージングが行われる。例えば、上記フルオーバーラップの第1の例では、図6(b)に示すように、使用率が最大(例えば100%)のノズル列33の中央に位置する180番と181番のノズル28に対応する圧電素子20については、エージング処理が行われない(エージング強度0%)ように設定され、使用率が最小となるノズル列33の両端に位置する1番と360番のノズル28の圧電素子20については、例えば、最も強いエージング強度(100%)に設定される。そして、中央から両端に向けて各ノズル28に対応する圧電素子20のエージング強度が漸増するように設定される。これにより、劣化があまり進んでいない圧電素子20に対するエージングが促進されるので、当該圧電素子20の特性を、劣化が比較的進んでいる圧電素子20の特性に近づけることができ、同一ノズル列33を構成する各ノズル28にそれぞれ対応する各圧電素子20の特性のばらつきを低減することが可能となる。また、例えば、上記パートオーバーラップの第2の例では、図9(b)に示すように、使用率が最大(例えば100%)のノズル列33の中央部に位置する121番から239番までのノズル28に対応する圧電素子20については、エージング処理が行われない(エージング強度0%)ように設定され、使用率が75%の120番および240番のノズル28に対応する圧電素子20については、エージング強度が25%に設定され、使用率が最小25%となるノズル列33の両端に位置する1番と360番のノズル28の圧電素子20については、例えば、エージング強度が75%に設定される。そして、120番および240番のノズルから両端に向けて各ノズル28に対応する圧電素子20のエージング強度が漸増するように設定される。
このように、記録パターン毎に概ね定まるノズル28の使用率に応じて、各ノズル28に対応する圧電素子20のエージング強度を設定(エージング駆動パルスを変更)して、使用率が相対的に少なく劣化度合いの小さい圧電素子を使用率が相対的に多く劣化度合いが大きい圧電素子20に揃えるように各圧電素子20を駆動する、つまり、記録パターンに基づいて各ノズル28の使用率を推定してそれに応じた駆動(エージング或いは劣化処理)を行うので、各ノズル28の実際の使用頻度を監視して個別にエージング強度を設定する構成と比較して、より簡単かつ適切に圧電素子20のエージング処理を実行することが可能となる。その結果、各ノズル28の噴射特性を可及的に揃えることが可能となり、記録画像における色ムラやスジ等を低減することができる。
また、本実施形態におけるエージング駆動パルスAPは、インクの噴射を伴わないので、エージング処理においてインクを無駄に消費することがない。
さらに、記録ヘッド2の走査時において記録領域外でエージング処理を行う構成であるため、エージング処理を行う期間を別途設ける必要が無く、スループットの低下を防止することができる。加えて、圧電素子20の伸縮動作を繰り返さないので、圧力室内のインクが攪拌されない。このため、ノズル近傍の増粘したインクが圧力室側に取り込まれることを抑制することができる。このため、増粘したインクを排出するべくインクを捨て撃ちする所謂フラッシング処理に関して、エージング処理後においては不要となる。なお、最も使用率が多い(100%)の圧電素子20に対してはエージング処理を行わないようにすることも可能である。
また、本実施形態におけるエージング駆動パルスAPは、インクの噴射を伴わないので、エージング処理においてインクを無駄に消費することがない。
さらに、記録ヘッド2の走査時において記録領域外でエージング処理を行う構成であるため、エージング処理を行う期間を別途設ける必要が無く、スループットの低下を防止することができる。加えて、圧電素子20の伸縮動作を繰り返さないので、圧力室内のインクが攪拌されない。このため、ノズル近傍の増粘したインクが圧力室側に取り込まれることを抑制することができる。このため、増粘したインクを排出するべくインクを捨て撃ちする所謂フラッシング処理に関して、エージング処理後においては不要となる。なお、最も使用率が多い(100%)の圧電素子20に対してはエージング処理を行わないようにすることも可能である。
ところで、本発明は、上記した実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲の記載に基づいて種々の変形が可能である。
上記実施形態では、エージング駆動パルスAPの電位維持部p12の時間幅Thを記録パターン毎のノズル28の使用率に応じて変えることによってエージングを行う構成を例示したが、これには限られない。例えば、電位維持部p12の時間幅Thは一定とし、記録パターン毎のノズル28の使用率に応じて駆動電圧VDaを変えるようにしても良い。すなわち、この場合、記録パターン毎のノズル28の使用率が相対的に大きい場合、駆動電圧VDaはより低い値に設定され、記録パターン毎のノズル28の使用率が相対的に小さい場合、駆動電圧VDaはより大きい値に設定される。また、例えば、第1電位変化部p11または第2電位変化部p13の電位変化率を、記録パターン毎のノズル28の使用率に応じて変えてもよい。すなわち、この場合、記録パターン毎のノズル28の使用率が相対的に大きい場合、電位変化率(VDa/Ta1またはVDa/Ta2)はより小さい値に設定され、記録パターン毎のノズル28の使用率が相対的に小さい場合、電位変化率はより大きい値に設定される。この場合の電位変化率は、ノズル28からインクが噴射されない範囲内の値に設定することが望ましい。
図14は、第2実施形態におけるエージング駆動パルスAP′(本発明における非噴射駆動波形の一種)の構成を説明する波形図である。このエージング駆動パルスAP′は、基準電位Vbからエージング電位Vha′までプラス側に電位を変化させる第1電位変化部p21と、エージング電位Vha′を所定時間維持する電位維持部p22と、エージング電位Vha′から電位をマイナス側に変化させて基準電位Vbまで復帰させる第2電位変化部p23とにより構成されている。
このエージング駆動パルスAP′において、第1電位変化部p21の電位変化率VDa′/Ta1′は、ノズル28からインクが噴射されない程度の値に設定されている。同様に、第2電位変化部p23の電位変化率VDa′/Ta2′についても、ノズル28からインクが噴射されない程度の値に設定されている。さらに、電位維持部p22の時間幅Th′は、エージング駆動パルスAPの電位維持部p12の時間幅Thよりも十分に短く設定される。
本実施形態におけるエージング駆動パルスAP′は、一般的なプリンターで用いられる微振動駆動パルスとして用いられる駆動波形の波形と近似している。このため、本実施形態におけるエージング駆動パルスAP′を用いたエージング処理は、所謂印字外微振動も兼ねる。そして、一回のエージング処理で各々の圧電素子20に印加されるエージング駆動パルスAP′の連続印加回数(エージング駆動パルスAPに関する駆動パラメーターの一種。)は、記録パターン毎のノズル28の使用率に応じて定められる。すなわち、記録パターンにおけるノズル28の使用率が相対的に大きい場合、連続印加回数がより少なく設定され、記録パターンにおけるノズル28の使用率が相対的に小さい場合、連続印加回数がより多く設定される。したがって、使用率が比較的多く、劣化が進んでいる圧電素子20に対しては、比較的少ない印加回数でエージングが行われ、使用率が比較的少なく、劣化が進んでいない圧電素子20に対しては、比較的多い印加回数でエージングが行われる。これにより、同一ノズル列33を構成する各ノズル28にそれぞれ対応する各圧電素子20の特性のばらつきを低減することが可能となる。
このように、本実施形態の構成によれば、エージング処理が微振動処理を兼ねるので、これらの処理を別々に行う必要が無く効率が良い。また、圧電素子20の伸縮を繰り返し行うため、上記第1実施形態におけるエージング駆動パルスAPよりもより効率良くエージングを行うことができる。なお、その他の構成については上記第1実施形態と同様であるため、その説明は省略する。
図15は、第3実施形態におけるエージング駆動パルスAP″(本発明における非噴射駆動波形の一種。)の構成を説明する波形図である。このエージング駆動パルスAP″は、基準電位Vbからエージング電位Vha″までプラス側に電位を変化させる第1電位変化部p31と、エージング電位Vha″から電位をマイナス側に変化させて基準電位Vbまで復帰させる第2電位変化部p32とにより構成されている。すなわち、このエージング駆動パルスAP″は、上記第1実施形態におけるエージング駆動パルスAPの電位維持部p12、あるいは、上記第2実施形態におけるエージング駆動パルスAP′の電位維持部p22に相当する波形成分を有していない点に特徴を有している。
このエージング駆動パルスAP″において、第1電位変化部p31の電位変化率VDa″/Ta1″は、ノズル28からインクが噴射されない程度の値に設定されている。同様に、第2電位変化部p32の電位変化率VDa″/Ta2″についても、ノズル28からインクが噴射されない程度の値に設定されている。
本実施形態におけるエージング駆動パルスAP″は、所謂三角波(Ta1′=Ta2′の場合)あるいは鋸波(Ta1′≠Ta2′の場合)と呼ばれる電圧波形を呈するものである。このため、上記第1実施形態および第2実施形態の構成と比較して、圧電素子20の伸縮方向の切り替えが急激となり、当該圧電素子20に対するエージング駆動時の負荷がより大きくなる。そして、一回のエージング処理で各々の圧電素子20に印加されるエージング駆動パルスAP″の連続印加回数(駆動パラメーターの一種。)は、記録パターン毎のノズル28の使用率に応じて定められる。すなわち、記録パターンにおけるノズル28の使用率が相対的に大きい場合、連続印加回数がより少なく設定され、記録パターンにおけるノズル28の使用率が相対的に小さい場合、連続印加回数がより多く設定される。したがって、使用率が比較的多く、劣化が進んでいる圧電素子20に対しては、比較的少ない印加回数でエージングが行われ、使用率が比較的少なく、劣化が進んでいない圧電素子20に対しては、比較的多い印加回数でエージングが行われる。これにより、同一ノズル列33を構成する各ノズル28にそれぞれ対応する各圧電素子20の特性のばらつきを低減することが可能となる。
このように、本実施形態の構成によれば、より強い駆動力でエージングを行うため、上記第1実施形態または上記第2実施形態の場合よりもさらに効率良くエージングを行うことができる。なお、その他の構成については上記各実施形態と同様であるため、その説明は省略する。
なお、上記各実施形態では、エージング駆動パルスの駆動電圧が圧電素子を最大限(或いはその近傍まで)に変形させ得る値に設定することを例示したが、それには限られず、圧電素子を意図的に劣化させられる強度であれば良い。
また、上記各実施形態では、記録ヘッドが記録領域外から記録領域内に進入するまでの加速移動時と、記録領域を超えて停止或いは移動方向を変換するまでの減速移動時において、エージング処理を行うことを例示したが、それには限られず、記録ヘッドが停止しているときにエージング処理を行っても良い。例えば、印字待機時や、増粘した液体を排出するためのフラッシング処理時であっても良い。
また、上記各実施形態では、エージング駆動パルスは非噴射駆動波形であることを例示したが、それには限られず、噴射駆動波形であっても良い。この場合、キャリッジ4を例えば記録領域外に配置されたインク回収機構(図示せず)に移動させた状態でエージング駆動パルスを印加することが好ましい。それによって、エージング駆動パルスによって噴射されたインクをインク回収機構で回収することができるため、印字物および液体噴射装置を汚すことなく、エージングを行うことが出来る。
さらに、上記各実施形態では、所謂撓み振動型の圧電素子20を例示したが、これには限られず、例えば、所謂縦振動型の圧電素子にも本発明を適用することも可能である。
この場合、例示した各駆動信号(駆動パルス)の波形に関し、電位の変化方向、つまり上下が反転した波形となる。
この場合、例示した各駆動信号(駆動パルス)の波形に関し、電位の変化方向、つまり上下が反転した波形となる。
そして、本発明は、駆動波形の印加により圧電素子を駆動して液体の噴射制御が可能な液体噴射装置であれば、プリンターに限らず、プロッター、ファクシミリ装置、コピー機等、各種のインクジェット式記録装置や、記録装置以外の液体噴射装置、例えば、ディスプレイ製造装置、電極製造装置、チップ製造装置等にも適用することができる。そして、ディスプレイ製造装置では、色材噴射ヘッドからR(Red)・G(Green)・B(Blue)の各色材の溶液を噴射する。また、電極製造装置では、電極材噴射ヘッドから液状の電極材料を噴射する。チップ製造装置では、生体有機物噴射ヘッドから生体有機物の溶液を噴射する。
1…プリンター,2…記録ヘッド,6…記録紙,7…キャリッジ移動機構,8…紙送り機構,17…圧電素子,21…ノズルプレート,25…圧力室,27…ノズル,36…プリンターコントローラー,38…CPU,40…駆動信号生成部
Claims (6)
- 複数のノズルから成るノズル群と、各ノズルにそれぞれ連通する圧力室と、前記圧力室に圧力変動を生じさせる圧電素子と、を有する液体噴射ヘッドと、
前記圧電素子に噴射波形または非噴射波形を印加する制御部と、
ノズル群を構成する各ノズルの使用率が異なる複数の記録パターンと、
を備え、
前記制御部は、各圧電素子に印加する前記噴射波形または非噴射波形を各ノズルの使用率に基づいて変更することを特徴とする液体噴射装置。 - 前記記録パターンは、
前記ノズル群のうち中央部に位置するノズルの使用率が最も高く、当該中央部のノズルから両端側に向けて各ノズルの使用率が次第に低くなる第1のパターンと、
前記ノズル群のうち中央部で隣り合う複数のノズルの組の使用率が一律に最も高く、当該ノズルの組から両端側に向けて各ノズルの使用率が次第に低くなる第2のパターンと、
前記ノズル群の各ノズルの使用率が一律である第3のパターンと、
から成ることを特徴とする請求項1に記載の液体噴射装置。 - 前記制御部は、前記使用率が相対的に高いノズルに対応する圧電素子に対しては前記噴射波形または非噴射波形の駆動強度を相対的に低く設定し、前記使用率が相対的に低いノズルに対応する圧電素子に対しては前記噴射波形または非噴射波形の駆動強度を相対的に高く設定することを特徴とする請求項2に記載の液体噴射装置。
- 前記駆動強度は、駆動電圧、単位時間あたりの電位変化率、電位を一定に維持するホールド時間、又は、パルス連続印加回数の少なくとも何れか1つであることを特徴とする請求項3に記載の液体噴射装置。
- 前記制御部は、液体噴射ヘッドの主走査において記録が行われる記録領域および記録が行われない記録領域外のうち、記録領域外において前記噴射波形または非噴射波形を印加することを特徴とする請求項1から請求項4の何れか一項に記載の液体噴射装置。
- 請求項1から請求項5に記載の液体噴射装置の制御方法。
Priority Applications (1)
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JP2013054677A JP2014180761A (ja) | 2013-03-18 | 2013-03-18 | 液体噴射装置、および、液体噴射装置の制御方法 |
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- 2013-03-18 JP JP2013054677A patent/JP2014180761A/ja active Pending
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