JP2014180501A - 自走式掃除機 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】清掃すべき領域を走行させる走行部と、前記領域の塵埃を吸引して清掃する清掃部と、塵埃の多少の程度を塵埃レベルとして検出する塵埃レベル検知部と、前記走行部および前記清掃部を動作させかつ前記塵埃レベル検知部に塵埃レベルを検出させてその塵埃レベルに応じて前記走行部を制御する制御部とを備え、前記制御部は、塵埃レベルが予め定められた第1閾値を超える箇所を走行した場合、その箇所へ戻るために走行方向を反転させた後、走行方向を反転させた位置と前記箇所との間を往復させて前記箇所を重ねて清掃するように制御する自走式掃除機。
【選択図】図7
Description
この発明は、以上のような事情を考慮してなされたものであって、塵埃の多い場所を選択的に重ねて掃除することで、効率的かつきれいに清掃を行う自走式掃除機を提供するものである。
≪自走式掃除機の構成≫
図1は、この発明に係る自走式掃除機の一実施例の概略構成を示すブロック図である。図1に示すように、この発明に係る自走式掃除機は、主として、回転ブラシ9、サイドブラシ10、制御部11、充電池12、障害物検出部14、集塵部15を備える。さらに、動力部21、右駆動輪22R、左駆動輪22L、吸気口31、排気口32、電動送風機115、イオン発生部117、無線信号受信部217、音声信号生成部221、スピーカ223および塵埃レベル検知部225を備える。
図2〜4は、この発明に係る自走式掃除機の一実施形態を示す外観図である。図2は平面図、図3は側面図、図4は正面図である。
図5は、図4に示す自走式掃除機のA−A矢視断面図である。また、図6は、図3のB−B矢視断面図である。
自走式掃除機1は、掃除機の内部機構を搭載する底板2aと、集塵部15を収容する凹部が形成された天板2bとを有する。底板2aの後側半分の縁は後方側板2dで囲まれている。天板2bの上には、前記凹部213の上方開口部を覆う蓋部3が開閉可能に配置されている。
ここで、前方とは、自走式掃除機1の前進方向(図2において、紙面に沿う上方)をいうものとし、後方とは、自走式掃除機1の後退方向(図2において、紙面に沿う下方)いうものとする。
図1の制御部11は、自走式掃除機1の各構成要素の動作を制御する部分であり、主として、CPU、書換え可能な不揮発性メモリであるROM、RAM、I/Oコントローラ、タイマー等からなるマイクロコンピュータによって実現される。
CPUは、前記ROMに予め格納され、RAMに展開された制御プログラムに基づいて、各ハードウェアを有機的に動作させて、この発明の清掃機能、走行機能などを実行する。
充電池12の充電は、自走式掃除機1を図示しない充電台に近接させた状態で、両者の露出した充電端子どうしを接触させることにより行う。
左接触センサ14CLおよび右接触センサ14CRは、自走式掃除機1が走行時に障害物と接触したことを検出するために、バンパー2cの内側に配置される。CPUは、左接触センサ14CLおよび右接触センサ14CRからの出力信号に基づいてバンパー2cが障害物に衝突したことおよびその方向を知る。
CPUは、障害物検出部14から出力された信号に基づいて、障害物や段差の存在する位置を認識する。認識された障害物や段差の位置情報に基づいて、その障害物や段差を避けて次に走行すべき方向を決定する。なお、左輪床面検出センサ19Lおよび右輪床面検出センサ19Rは、前方床面検出センサ18の検出範囲外にある進行方向の左前方または右前方の段差を検出するものである。これにより下り階段を検出し、自走式掃除機1の下り階段への落下を防止する。
集塵部15は、室内のゴミやちりを集める掃除機能を実行する部分であり、主として、図示しない集塵容器15aと、フィルタ部15bと、集塵容器およびフィルタ部を覆うカバー部15cとを備える(図6参照)。また、吸気口31と連通する流入路31aと、排気口32へと空気を導く排出路32aとを有する(図5および図6参照)。流入路31aの側壁には、互いに対向して透過型フォトセンサの発光部225aと受光部225bとが配置されている(図5参照)。このフォトセンサは、吸気口31から空気と共に吸入された塵埃の多少の程度を検出する塵埃レベル検知部225として機能する。流入路を通過する気流に含まれる塵埃が多いときはその塵埃によってフォトセンサの光が遮られるので、受光部225bに到達する光の強さに基づいて塵埃の多少の程度を検出することができる。なお、塵埃レベルは一定の期間受光部225bが検出した光の強度を平均して決めてもよい。排出路には電動送風機115が配置されている。電動送風機115は、吸気口31から空気を吸い込み、その空気を、流入路を介して集塵容器内に導き、集塵後の空気を、排出路を介して排気口32から外部へ放出する気流を発生させる。
なお、イオン発生部117で発生したイオンの一部が流入路へ導かれるようにしてもよい。このようにすれば、吸気口31から流入路に導かれる気流内にイオンが含まれるため、集塵部15が有する図示しない集塵容器およびフィルタの除菌および脱臭を行うことができる。
図7は、この発明の自走式掃除機1が塵埃の多い領域を重ねて清掃する様子を示す説明図である。(a)、(b)、(c)は、時間が経過する順に自走式掃除機1が塵埃の多い領域300を清掃する様子を示している。矢印は自走式掃除機1が走行した経路を分かり易く示すために便宜的に付加したものである。
図7(a)は、自走式掃除機1が塵埃の多い領域300を初めて通過した直後の状態を示している。自走式掃除機1の吸気口31が塵埃の多い領域300の始点の位置であるP1にさしかかると、塵埃レベル検知部225は第1閾値を超えた塵埃レベルを検出する。その後、自走式掃除機1は走行しながら清掃を続けて予め定められた期間が経過したとき、図7(a)の位置にある。
自走式掃除機1は、始点P1に戻ると再び走行方向を反転させ、終点P2へ向かう。終点P2に戻った後は、さらに走行して清掃を継続する。図7(c)はこの状態を示している。図7(c)の状態で、塵埃の多い領域300は、3回清掃されている。
よって、1回の清掃で床面に掃き残しがあったとしても、3回清掃されることによって床面はきれいな状態になる。また、自走式掃除機1は、P2から掃除の続きを継続することができるので、効率的である。
図8および図9を参照して処理の詳細を説明する。なお、図8および図9は、制御部11が実行する処理のうち、この発明に関連する処理を記載したものであり、マルチタスク環境で同時に並行して他の処理も実行されている。例えば、障害物を検出して回避する処理は並行して行われる。
自走式掃除機1が終点に到達したら(ステップS43)、さらに走行及び清掃動作を継続し(ステップS47)、ルーチンは図8のステップS17へ戻って清掃終了の判断を行う。
以下、実施の形態1の変形例を説明する。
図10および図11は、実施の形態1に示す処理の変形例を示すフローチャートである。図8および図9と同様の処理には同様の符号を付している。その部分についての説明は省略する。
まず、実施の形態2では、塵埃レベルの判定についての変形例を述べる。
実施の形態1では、塵埃レベル検知部225が検出する塵埃レベルが第1閾値を超えてから一定期間経過した後に走行方向を反転させたが(図8のステップS15、S25〜S35参照)、その間に自走式掃除機1が塵埃の多い領域300を通過するとは限らない。すなわち、塵埃の多い領域300の面積が大きい場合、自走式掃除機1は、一定時間経過後も領域300の中に在ることが考えられる。
自走式掃除機1が塵埃の多い領域300を通り抜けて塵埃レベルが第2閾値以下になると(ステップS27のYes)、制御部11は走行方向を反転させて自走式掃除機1をP1へ向かわせる(ステップS35)。
この態様によれば、自走式掃除機1が塵埃の多い領域300を通り抜けてから走行方向を反転させて前記領域の清掃を重ねて行うので、塵埃の多い領域だけを重ねて清掃することができ、かつ、一度に前記領域を重ねて清掃することができるので効率がよい。
実施の形態2では、塵埃レベルが第1閾値を超えた後、第2閾値以下になるのを待っている。この実施形態ではさらに、塵埃レベルが第2閾値以下になるのを待つ間に、予め定められた距離を超えて自走式掃除機1が走行した場合(図10のステップS29参照)、あるいは予め定められた期間を超えて走行した場合は、塵埃レベルが第2閾値を超えていても走行方向を反転させるように制御する(ステップS29のYes)。
この態様によれば、塵埃の多い領域300が広すぎるとき、例えば部屋全体に渡って塵埃が多い場合は、複数の領域に分けて往復しながら清掃を行うことができる。
この実施形態では、制御部11がP1に向かうために走行方向を反転させるとき、および/またはP2に向かうために走行方向を反転させるときに、突然の進路変更にユーザが驚かないように報知を行う(図10のステップS33および図11のステップS39参照)。
実施の形態1で、第1閾値および第2閾値は予め定められた固定の値であるが、これを変更してもよい。
この実施形態によれば、塵埃の多い領域300を重ねて清掃を行った後、塵埃レベル検知部225が検知したその箇所の塵埃レベルに基づいて第1および第2閾値を更新する(図11のステップS45参照)。
あるいは、これまでの閾値の値と、前記期間に検出した塵埃レベルの加重平均を算出して新たな第1および第2閾値としてもよい。加重平均をとることによって、閾値が極端に変動するのを防ぎつつ、検出した塵埃レベルを閾値に反映させることができる。
(i)この発明による自走式掃除機は、清掃すべき領域を走行させる走行部と、前記領域の塵埃を吸引して清掃する清掃部と、塵埃の多少の程度を塵埃レベルとして検出する塵埃レベル検知部と、前記走行部および前記清掃部を動作させかつ前記塵埃レベル検知部に塵埃レベルを検出させてその塵埃レベルに応じて前記走行部を制御する制御部とを備え、前記制御部は、塵埃レベルが予め定められた第1閾値を超える箇所を走行した場合、その箇所へ戻るために走行方向を反転させた後、走行方向を反転させた位置と前記箇所との間を往復させて前記箇所を重ねて清掃するように制御することを特徴とする。
清掃部の具体的態様としては、例えば、塵埃を吸引する気流を発生させる電動送風機、前記気流を導く管路、前記管路の一端部にあって床面から塵埃を吸引する吸気口が含まれる。さらに、前記吸気口に配置され床面の塵埃を掻き上げる回転ブラシ、壁際等のゴミを吸気口へ寄せるサイドブラシ、前記回転ブラシおよびサイドブラシを回転させるブラシモータが含まれる。さらにまた、前記吸気口から吸引された気流に含まれる塵埃を捕捉して溜める集塵部が含まれる。
また、塵埃レベル検知部は、床面の各箇所の塵埃の多少の程度を検出するものである。その具体的な態様は、例えば、前記吸気口から集塵部に至る流入路の対向する側壁に発光部と受光部が配置される透過型のフォトセンサである。
(ii)前記制御部は、塵埃レベルが第1閾値を超えた後、さらに予め定められた第2閾値まで下がった後に走行方向を反転させるように制御してもよい。
このようにすれば、塵埃の多い箇所が広い範囲に渡る場合でも、その範囲を往復させて塵埃の多い箇所を重ねて清掃することができる。
このようにすれば、塵埃の多い箇所が広過ぎる場合、所定の期間または距離の往復を繰り返すようにしてその箇所を重ねて清掃することができる。
このようにすれば、突然走行方向が反転してもユーザを驚かせないようにできる。
このようにすれば、塵埃が多い箇所を重ねて清掃した後のその箇所の塵埃レベルを、以後のきれいか否かの基準にすることができる。例えば、工場出荷時に一律に設定された閾値に基づいて判断すると部屋全体に渡って塵埃が多いと判断される場合、閾値を更新しなければすべての箇所を往復するが、この態様によれば重ねて清掃を行った箇所の塵埃レベルに基づいて閾値を更新するので、塵埃の多少の判断が適応的になされる。
この発明の好ましい態様には、上述した複数の態様のうちの何れかを組み合わせたものも含まれる。
前述した実施の形態の他にも、この発明について種々の変形例があり得る。それらの変形例は、この発明の範囲に属さないと解されるべきものではない。この発明には、請求の範囲と均等の意味および前記範囲内でのすべての変形とが含まれるべきである。
P1:始点、 P2:終点
Claims (5)
- 清掃すべき領域を走行させる走行部と、
前記領域の塵埃を吸引して清掃する清掃部と、
塵埃の多少の程度を塵埃レベルとして検出する塵埃レベル検知部と、
前記走行部および前記清掃部を動作させかつ前記塵埃レベル検知部に塵埃レベルを検出させてその塵埃レベルに応じて前記走行部を制御する制御部とを備え、
前記制御部は、塵埃レベルが予め定められた第1閾値を超える箇所を走行した場合、その箇所へ戻るために走行方向を反転させた後、走行方向を反転させた位置と前記箇所との間を往復させて前記箇所を重ねて清掃するように制御することを特徴とする自走式掃除機。 - 前記制御部は、塵埃レベルが第1閾値を超えた後、さらに予め定められた第2閾値まで下がった後に走行方向を反転させるように制御する請求項1に記載の自走式掃除機。
- 前記制御部は、塵埃レベルが第1閾値を超えた後に予め定められた期間または距離を過ぎても第2閾値まで下がらないときは、その期間または距離を過ぎたときに走行方向を反転させるように制御する請求項2に記載の自走式掃除機。
- 前記箇所へ往復するため走行方向が反転することをユーザに知らせる報知部をさらに備える請求項1〜3の何れか一つに記載の自走式掃除機。
- 前記制御部は、前記箇所を重ねて清掃するときに前記塵埃レベル検知部が検出する塵埃レベルに基づいて第1および第2閾値を更新する請求項1〜4の何れか一つに記載の自走式掃除機。
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