JP2014180111A - 直流電源装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】簡単な回路構成で、負荷変動に影響されることなくゼロ電圧スイッチングを維持してスイッチングロスを低減することができ、高効率で小型軽量かつ低コストで実現可能な直流電源装置を得ること。
【解決手段】位相制御回路12が各FET21〜24の寄生ダイオード25,31がオンした状態で各FET21〜24をオンさせるゼロ電圧スイッチングを達成可能な電流下限値に対し、スイッチング回路3に流れるスイッチング電流が不足している場合に、二次側巻線に短絡ループ電流を流すことにより、共振コイル4に生じる起電力を利用して、各FET21〜24に回生電流を流してゼロ電圧スイッチングを実現するゼロ電圧制御を行うようにした。
【選択図】図2

Description

本発明は、入力直流電圧を負荷装置で利用可能な直流電圧に変換する直流電源装置に関する。
電圧の高い直流電源を入力とする直流電源装置の利用分野として、艦船用または航空機用など3相交流発電機の出力電圧を整流して使用する電源システムや、バッテリーを複数台直列に接続して一次電源とする電気自動車などの電源システムがある。この種の電源システムでは、出力電流が無負荷に近い状態から定格負荷まで幅広く変化する中で、常に高い変換効率を維持し、消費電力を低く抑えるとともに、小型軽量で信頼性の高い直流電源装置が要求されている。
ここで、艦船用または航空機用の電源システムで使用される従来の直流電源装置では、4個のスイッチング素子を交互にオン/オフさせ、スイッチングトランスの一次電流を双方向に流して、トランスの利用効率を高めたフルブリッジ型の直流電源装置を搭載したものが知られている。
このようなフルブリッジ型の直流電源装置としては、スイッチング素子にFET(Field Effect Transistor:電界効果トランジスタ)を使用したスイッチング方式によるDC/DCコンバータ回路が一般的であるが、シリコン(以下、「Si」という)を用いたパワー半導体素子を用いた回路においては、オン抵抗や飽和電圧の低減化が要求されているものの、技術的に限界に達しつつあり、これに伴いDC/DCコンバータ回路の高効率化に関しても頭打ちの状況にある。
しかし、近年では、Siのバンドギャップに対し2倍程度の値を有するワイドバンドギャップ半導体(以下、「WBG半導体」という)の研究が進められた結果、低オン抵抗で高耐圧であって大電流かつ高速スイッチングが可能な、窒化ガリウム(以下、「GaN」という)を用いたFETや、炭化ケイ素(以下SiCという)を用いたスイッチングデバイスが使用され始めている。
一般的に、GaNやSiCを用いたFETを使用すれば、スイッチング損失を削減することができ、さらに小型で高効率なDC/DCコンバータ回路が提供できることが知られている。
しかしながら、現在、実用化されつつあるGaNやSiCで作られたMOSFET(Metal−Oxide−Semiconductor Field Effect Transistor)は、Siで作られたMOSFETに比べ、耐電圧が高く、オン抵抗が低いうえに高温動作においても特性の劣化がなく、導通状態における損失(以下、「導通損失」という)は小さいが、ドレイン−ソース間およびドレイン−ゲート間の寄生容量が大きいため、FETがオフ状態の時に蓄えた電荷をオンと同時に消費する充放電損失が大きい。
さらに、FETがオフ状態からオン状態に移る際には、ドレイン−ソース間に印加された電圧が飽和電圧になるまでの時間に流れた電流と、その間ドレイン−ソース間に加わっていた電圧との積を時間積分した値に相当する損失が発生し、逆に、FETがオン状態からオフ状態に移る際には、ドレイン−ソース間を流れている電流がゼロとなるまでの間に加わった電圧と流れた電流との積を時間積分した値に相当する損失が発生する。これらの損失はスイッチングロスと呼称され、スイッチング周波数に比例して増加する。
一般に、このスイッチングロスを低減する方法としては、所謂ゼロ電圧スイッチング技術やゼロ電流スイッチング技術などが用いられ、フルブリッジ型の直流電源装置に適用されるゼロ電圧スイッチング技術としては、所謂フェイズシフト・フルブリッジ方式が知られている。
このフェイズシフト・フルブリッジ方式は、互いに位相を180°ずらして動作する2個のFETを直列に接続したブリッジ回路を2組、入力コンデンサと並列に接続し、第1のブリッジ回路の中点をスイッチングトランス一次側巻き線の片方の端子に共振コイルを介して接続し、第2のブリッジ回路の中点をスイッチングトランス一次側巻き線の他方の端子に接続し、2組のブリッジ回路の位相を制御して、スイッチングトランスの一次側に電流を流す時間を可変する方式である。
このフェイズシフト・フルブリッジ方式では、各FETの位相のずれと共振コイルのエネルギーとを利用して、各FETの寄生容量に蓄えられた電荷を入力側に回生するとともに、FETのドレイン−ソース間電位をゼロに近付けてからFETをオン状態に移すことでスイッチングロスを抑制する。一方で、各FETの寄生容量に蓄えられた電荷を回生する際には、次にFETがオンするまでの間、FET内の寄生ダイオードやFETと逆並列に接続されたフリーホイールダイオードを介して共振コイルに電流を流し続ける必要があり、この電流を維持可能なエネルギーを共振コイルに蓄えておく必要がある。このため、共振コイルが小さい場合には、負荷電流が少なくなるとスイッチング電流が減少してゼロ電圧スイッチングが維持できず、非常に大きなスイッチングロスが発生する。
つまり、低オン抵抗で高耐圧であって大電流かつ高速スイッチングが可能なGaNやSiCで作られたMOSFETを用いて、入力電圧が高く出力電力が大きいフルブリッジ型のDC/DCコンバータ回路を構成する場合、ゼロ電圧スイッチングが可能なフェイズシフト・フルブリッジ方式の適用が有効であるが、このフェイズシフト・フルブリッジ方式のDC/DCコンバータ回路において、無負荷に近い軽負荷状態でもゼロ電圧スイッチングを維持してスイッチングロスを抑制するためには、非常に大きな共振コイルが必要となり、電源回路が大きくなってしまうといった欠点がある。
そこで、例えば、直流電源装置の負荷電流をモニタし、この負荷電流が大きい時にはスイッチング周波数を高くし、負荷電流が小さい時にはスイッチング周波数を低くして共振コイルに流れる電流を増やすことにより、負荷変動幅の大きい機器でもゼロ電圧スイッチングを維持してスイッチングロスを抑制する技術が開示されている(例えば、特許文献1)。
特開2010−172146号公報
しかしながら、特許文献1に示された構成においては、出力電流が小さい時にスイッチング周波数を低くして動作させるため、スイッチング周波数の最低周波数に対応した設計を行う必要がある。このため、出力チョークコイルやスイッチングトランス、入出力に挿入されたコンデンサ等の個々の部品が大きくなり、機器の小型軽量化の阻害要因となる、という問題があった。
さらに、負荷電流が定格負荷に近くなった状態では、スイッチング周波数が十分高くなっているため、出力チョークコイルやコンデンサ等の個々の部品がスイッチング周波数に対して必要以上に大きく無駄な体積を占めることとなる。また、高いスイッチング周波数に適合した小型の部品を用いる場合よりも導通損失が増加する等、負荷電流の大きさによっては高効率化を図ることができない、という問題があった。
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、簡単な回路構成で、負荷変動に影響されることなくゼロ電圧スイッチングを維持してスイッチングロスを低減することができ、高効率で小型軽量かつ低コストで実現可能な直流電源装置を提供することを目的とする。
上述した課題を解決し、目的を達成するため、本発明にかかる直流電源装置は、入力直流電圧を負荷装置で利用可能な直流電圧に変換する直流電源装置であって、前記入力直流電圧が印加される入力コンデンサと、複数個のFETがフルブリッジ接続されて構成されたスイッチング回路と、一次側巻線と二次側巻線とを有するトランスと、前記スイッチング回路の出力間に前記一次側巻線を介して接続された共振コイルと、複数個の同期整流用FETを有する同期整流回路と、前記スイッチング回路に流れるスイッチング電流を検出する電流検出回路と、前記各FETの駆動信号の位相を制御する位相制御回路と、前記スイッチング電流に基づいて、前記位相制御回路が前記各FETの寄生ダイオードがオンした状態で当該FETをオンさせるゼロ電圧スイッチングを達成可能な電流下限値に対し、前記スイッチング電流が不足している場合に、前記二次側巻線に短絡ループ電流が流れるように、前記同期整流用FETを制御するゼロ電圧制御回路と、を備えることを特徴とする。
本発明によれば、負荷電流が少ない状態でも、スイッチング回路を構成するFETのゼロ電圧スイッチングを実現することができるため、負荷変動に影響されることなく高効率に電力変換できる直流電源装置を小型軽量かつ低コストで実現することができる、という効果を奏する。
図1は、実施の形態1にかかる直流電源装置の一構成例を示す図である。 図2は、実施の形態1にかかる直流電源装置の詳細動作を説明するためのブロック図である。 図3は、実施の形態1にかかる直流電源装置の初期状態における各部波形を示す図である。 図4は、実施の形態1にかかる直流電源装置の出力電流が最大となる定格負荷運転時における各部波形を示す図である。 図5は、実施の形態1にかかる直流電源装置の出力電流が無負荷に近い軽負荷運転時における各部波形を示す図である。 図6は、実施の形態2にかかる直流電源装置の一構成例を示す図である。 図7は、実施の形態2にかかる直流電源装置の出力電流が最大となる定格負荷運転時における各部波形を示す図である。 図8は、実施の形態2にかかる直流電源装置の出力電流が無負荷に近い軽負荷運転時における各部波形を示す図である。 図9は、実施の形態3にかかる直流電源装置の一構成例を示す図である。 図10は、実施の形態3にかかる直流電源装置の出力電流が無負荷に近い軽負荷運転時における各部波形を示す図である。
以下に添付図面を参照し、本発明の実施の形態にかかる直流電源装置について説明する。なお、以下に示す実施の形態により本発明が限定されるものではない。
図1は、実施の形態1にかかる直流電源装置の一構成例を示す図である。図1に示すように、実施の形態1にかかる直流電源装置100は、直流電源1から入力される直流電圧を負荷装置13で利用可能な直流電圧に変換するものであり、入力コンデンサ2、スイッチング回路3、共振コイル4、トランス5、同期整流回路20、電流検出回路11、位相制御回路12、およびゼロ電圧制御回路14を備えている。
図1において、直流電源1は、例えば、艦船用または航空機用の電源システムにおいて一次電源として使用されている3相発電機の交流電圧を全波整流した後に得られる直流電圧源である。直流電源1の出力電圧は、例えばAC440Vrmsデルタ結線の発電機をもつ艦船では約600Vdcであり、AC115Vrmsスター結線の発電機を持つ航空機では約270Vdcである。
入力コンデンサ2は、直流電源1の出力電圧を平滑し、後段のスイッチング回路3がスイッチングすることによって流れる矩形波状のリップル電流を安定供給するためのものである。
スイッチング回路3は、各FET21,22がブリッジ接続され、各FET23,24がブリッジ接続され、これら2つのブリッジ回路が並列に接続され構成されたフルブリッジ構成のスイッチング回路であり、一方のブリッジ回路の中点は、共振コイル4を介してトランス5の一次側巻線5−1の一方の端子に接続され、他方のブリッジ回路の中点は、トランス5の一次側巻線5−1の他方の端子に接続されている。スイッチング回路3を構成する各FET21〜24は、同じオン/オフ比でそれぞれ異なる位相でオンとオフが繰り返される。
同期整流回路20は、第1の同期整流用FET6、第2の同期整流用FET7、第1の出力チョークコイル8、第2の出力チョークコイル9、および出力コンデンサ10を備えている。
トランス5の二次側巻線5−2は、一方の端子が第1の出力チョークコイル8を介して、他方の端子が第2の出力チョークコイル9を介して出力コンデンサ10の一方の端子に接続されている。また、トランス5の二次側巻線5−2は、一方の端子が第1の同期整流用FET6のドレイン端子に接続され、他方の端子が第2の同期整流用FET7のドレイン端子に接続され、各同期整流用FET6,7の各ソース端子の接続点が出力コンデンサ10の他方の端子に接続されている。出力コンデンサ10には、負荷装置13が並列に接続される。
電流検出回路11は、スイッチング回路3に流れる電流(以下、「スイッチング電流」という)を検出し、位相制御回路12およびゼロ電圧制御回路14に出力する。
位相制御回路12は、出力コンデサ10の両端電圧と電流検出回路11により検出されたスイッチング電流とが入力され、出力コンデンサ10の両端電圧が常に一定となるようスイッチング回路3を構成する各FET21〜24の位相を制御している。ゼロ電圧制御回路14については後述する。
また、本実施の形態では、負荷装置13としては、ほぼ無負荷状態とも言える軽負荷状態から、出力電流が最大となる定格負荷状態まで、負荷状態が任意に変化するものを想定している。
本実施の形態にかかる直流電源装置100は、トランス5の一次側巻線5−1に対して襷掛け状に接続された4個のFET21〜24が互いに位相を変えながら交互にオン/オフすることによって、トランス5の一次側巻線5−1に印加される電圧の時間幅を制御して、一次側巻線5−1と二次側巻線5−2との巻線比に応じた電圧と電流とを二次側巻線5−2に発生させて電力を伝送する、所謂フェイズシフト・フルブリッジ方式のDC/DCコンバータ回路として構成したものである。
フェイズシフト・フルブリッジ方式のDC/DCコンバータ回路において、トランス5の一次側に直列に接続された共振コイル4は、各FET21〜24のスイッチング時に流れる電流を遅らせて各FET21〜24にかかる電圧と電流のタイミングをずらしてスイッチングロスを削減するとともに、共振コイル4に流れた電流によって蓄えられたエネルギーを使って、各FET21〜24の寄生ダイオードを介して、各FET21〜24の寄生容量に蓄えられた電荷を各FET21〜24がオフしている間に入力コンデンサ2へ回生する機能を有している。また、各FET21〜24の寄生ダイオードがオンして電流が流れ、各FET21〜24のドレイン−ソース間の電位差が寄生ダイオードのオン電圧に等しくなっている間に各FET21〜24をターンオンさせることで電圧および電流の重なりを無くすゼロ電圧スイッチングを実現する。このような動作を行うことにより、非常に大きな電力を出力している時でも損失を抑えることができ、高効率な電力変換を実現している。
つぎに、実施の形態1にかかる直流電源回路100の動作について、図1〜図5を参照して説明する。図2は、実施の形態1にかかる直流電源装置の詳細動作を説明するためのブロック図である。
図2に示す例では、各FET21〜24の内部要素を図示している。なお、ここでは、以下の説明において詳細に説明するFET22,23の内部要素には符号を付して説明する。
FET22は、その内部要素として、FET22に対して逆並列に接続された寄生ダイオード25、FET22のゲートに接続された寄生ゲート抵抗(RB)26、FET22のゲート−ソース間に存在する寄生抵抗(RGS)27、FET22のゲート−ソース間に存在する寄生容量(CGS)28、FET22のドレイン−ゲート間に存在する寄生容量(CGD)29、FET22のドレイン−ソース間に存在する寄生容量(CDS)30を有している。
また、FET23は、その内部要素として、FET23に対して逆並列に接続された寄生ダイオード31、FET23のゲートに接続された寄生ゲート抵抗(RB)32、FET23のゲート−ソース間に存在する寄生抵抗(RGS)33、FET23のゲート−ソース間に存在する寄生容量(CGS)34、FET23のドレイン−ゲート間に存在する寄生容量(CGD)35、FET23のドレイン−ソース間に存在する寄生容量(CDS)36を有している。なお、図2に示す例では、位相制御回路12から出力される各FET21〜24の駆動信号が駆動回路を介して各FET21〜24に入力される例を示している。
図3は、実施の形態1にかかる直流電源装置の初期状態における各部波形を示す図である。また、図4は、実施の形態1にかかる直流電源装置の出力電流が最大となる定格負荷運転時における各部波形を示す図である。また、図5は、実施の形態1にかかる直流電源装置の出力電流が無負荷に近い軽負荷運転時における各部波形を示す図である。
各図3〜5(a)は、FET21へのゲート電圧波形を示し、各図3〜5(b)は、FET22へのゲート電圧波形を示し、各図3〜5(c)は、FET23へのゲート電圧波形を示し、各図3〜5(d)は、FET24へのゲート電圧波形を示している。また、各図3〜5(e)は、トランス5の一次側電圧波形を示し、各図3〜5(f)は、共振コイル4に流れる電流波形を示し、各図3〜5(g)は、同期整流用FET7の駆動信号波形を示し、各図3〜5(h)は、同期整流用FET6の駆動信号波形を示している。図3〜5に示すように、FET21のオン期間とFET22のオン期間との間、および、FET23のオン期間とFET24のオン期間との間にデッドタイムを設け、それぞれのオン期間が重なりスイッチング回路3に短絡電流が流れるのを防止している。
ここで、スイッチング回路3、位相制御回路12、および共振コイル4の動作について、理解を容易にするため、図2および図3を用いて詳細を説明する。なお、図2中に示す破線矢印は、1スイッチング周期において、FET21,24のオン期間が重なっている期間Aに流れる電流の経路を示し、図2中に示す一点鎖線矢印は、FET21がオフとなる期間B1に流れるFET22の寄生容量29,30の回生電流の経路を示し、図2中に示す二点鎖線矢印は、FET24もオフとなる期間B2に流れる寄生ダイオード25の順方向電流の経路を示している。
FET21およびFET22は、互いに位相を180°違えて動作しており、FET23およびFET24も同様に、位相を180°違えて動作している。直流電源装置100の起動直後の初期状態では、図3に示すように、FET21とFET23とが同位相でスイッチ動作し(図3(a)〜(d)参照)、FET6,7は停止している(図3(g),(h)参照)。このとき、共振コイル4には電流は流れず(図3(f)参照)、トランス5の一次側電圧も生じない(図3(e)参照)。
その後、徐々にFET21およびFET22の位相を遅らせ、FET21のオン期間とFET24のオン期間とが重なると、図4,5に示すように、共振コイル4に電流が流れ(図4,5(f)参照)、トランス5の一次側巻線5−1に電圧が印加される(図4,5(e)参照)。
直流電源装置100の出力電流が最大となる定格負荷運転時には、図4に示すように、各FET21,22のオフに同期して第1の同期整流用FET6および第2の同期整流用FET7を制御し、第1の同期整流用FET6のオン期間と第2の同期整流用FET7のオン期間とが重なる時間を設けることにより、ゼロ電圧スイッチングを達成することが可能である。以下、図4においてゼロ電圧スイッチングを達成しているときの動作について説明する。
1スイッチング周期において、FET21,24のオン期間が重なっている期間A(図4参照)では、図2に破線矢印で示す経路で電流が流れる。これにより、トランス5の一次側巻線5−1に電圧が印加される。
FET21がオフとなり、FET24のみオンしている期間B1(図4参照)では、期間Aにおいて共振コイル4に電流か流れていたことにより生じた起電力によりFET22の寄生容量29,30に蓄えられた電荷が放電し、共振コイル4およびトランス5の一次側巻線5−1を介して通電状態のFET24に向かい電流が流れ、図2に一点鎖線矢印で示す経路でループ電流が流れる。
このとき、FET22の寄生容量29,30に蓄えられていた電荷は、トランス5の一次側巻線5−1を通ってGNDに放電されるため、FET22の寄生容量29,30に蓄えられていた電荷によるエネルギーは、トランス5の二次側巻線5−2に伝送されたことになる。
そして、FET22の寄生容量29,30に蓄えられていた電荷がすべて放電されると、FET22の寄生ダイオード25に電流が流れる。これにより、FET22のドレイン−ソース間電圧は、寄生ダイオード25のオン電圧に等しくなる。この状態でFET22をターンオンさせることで、FET22のゼロ電圧スイッチングが達成される。
FET21,24が双方ともオフとなる期間B2(図4参照)では、FET22から共振コイル4とトランス5の一次巻き線を介して流れる電流と、期間Aにおいて共振コイル4に電流か流れていたことにより生じた起電力によりFET23の寄生容量35,36に蓄えられた電荷が放電し、FET22から共振コイル4とトランス5の一次巻き線5−1を介して流れる電流に合流して、入力コンデンサ2に向かい電流が流れ、図2に二点鎖線矢印で示す経路で電流が流れる。
このとき、FET23の寄生容量35,36に蓄えられていた電荷が入力コンデンサ2へ回生されることになる。
そして、FET23の寄生容量35,36に蓄えられていた電荷がすべて放電されると、FET23の寄生ダイオード31に電流が流れる。これにより、FET23のドレイン−ソース間電圧は、寄生ダイオード31のオン電圧に等しくなる。この状態でFET23をターンオンさせることで、FET23のゼロ電圧スイッチングが達成される。
以下、同様にFET22,23の制御が行われることにより、FET21,24のゼロ電圧スイッチングが達成され、スイッチング回路3のスイッチングロスの抑制が可能となる。
ここで、上述したような各FET21〜24のゼロ電圧スイッチングを達成するためには、各寄生容量を充放電させ、各寄生ダイオードをオン状態に保つだけのエネルギーが必要となる。
このため、直流電源装置100の出力電流が無負荷に近い軽負荷運転時には、図5に破線で示すように、各FET21〜24のオフ期間において共振コイル4に流れる電流が少なくなり、各FET21〜24の寄生ダイオードのオン状態が保たれない状態、あるいは、各FET21〜24の各寄生容量の電荷が放電されない状態でFETがターンオンされる、つまり、各FET21〜24のゼロ電圧スイッチングを達成できず、大きなスイッチングロスが発生してしまうこととなる。
直流電源装置100の出力電流が少ない状態で各FET21〜24のゼロ電圧スイッチングを達成するためには、共振コイル4のインダクタンス値を大きくする手法が考えられるが、この場合には、直流電源装置の出力電流が増加した場合でも共振コイル4が飽和しないよう大型のチョークコイルが必要となり、小型軽量化の阻害要因となる。あるいは、直流電源装置100の出力電流を増やして蓄えられるエネルギーを増やす手法が考えられるが、この場合には、負荷装置13以外に負荷を設け電流を流す必要があり、無駄に電力を消費したことになり効率が悪化する。
したがって、本実施の形態では、直流電源装置100の出力電流が少なく、ゼロ電圧スイッチングを達成できない場合に、第1の同期整流用FET6および第2の同期整流用FET7のオンタイミングをFET21,22のオフタイミングよりも早め、二次側巻線5−2に短絡ループ電流を流すことにより、ゼロ電圧スイッチングを達成可能とするゼロ電圧制御回路14を設けている。以下、このゼロ電圧制御回路14の動作について説明する。
ゼロ電圧制御回路14は、電流検出回路11により検出されたスイッチング電流をモニタし、ゼロ電圧スイッチングを達成可能な電流下限値に対する不足電流を算出し、共振コイル4のインダクタンス値、トランス5の漏れインダクタンス値、および入力直流電圧に基づいて、上述した不足電流を補うのに必要な第1の同期整流用FET6および第2の同期整流用FET7の1スイッチング周期における同時オン時間(Ton)を算出し、これら第1の同期整流用FET6および第2の同期整流用FET7のオンタイミングを、この同時オン時間(Ton)分だけ早める。
より具体的には、電流検出回路11により検出されたスイッチング電流がゼロ電圧スイッチングを達成可能な電流下限値よりも小さい場合には、スイッチング電流がこの電流下限値以上である場合にFET21のターンオフに同期してターンオンする第1の同期整流用FET6を、FET21のオフタイミングよりもTonだけ早くオンさせる。これにより、図5に示すように、1スイッチング周期において第1の同期整流用FET6のオン期間と第2の同期整流用FET7のオン期間とが重なる時間を設ける。
このように、1スイッチング周期において第1の同期整流用FET6のオン期間と第2の同期整流用FET7のオン期間とが重なる時間を設けることで、トランス5の二次側巻線5−2、第1の同期整流用FET6および第2の同期整流用FET7を介して、図2に実線矢印で示す短絡ループ電流が流れ、これに伴い共振コイル4に流れる電流が増加して(図5(f)の実線)、共振コイル4に蓄えられるエネルギーが補われ、FET22,23のゼロ電圧スイッチングを維持することが可能となる。
また同様に、スイッチング電流が電流下限値以上である場合にFET22のターンオフに同期してターンオンする第2の同期整流用FET7を、FET22のオフタイミングよりもTonだけ早くオンさせることにより、FET21,24のゼロ電圧スイッチングを維持することができる。
ここで、ゼロ電圧スイッチングが維持できなくなり、スイッチングロスが発生するメカニズムについて説明する。直流電源装置100の出力電流が少なくなり、スイッチング回路3に流れるスイッチング電流が少なくなると、図5に示す期間Aにおいて共振コイル4に蓄えられるエネルギーは、スイッチング電流の電流値の2乗に比例して減少する。
このとき、FET21がオフとなってトランス5の一次側巻線5−1に電圧が印加されない状態になると(図5に示す期間Aから期間Bへの移行)、図2に破線矢印で示した電流経路から図2に一点鎖線矢印で示した電流経路へ移行した際に、共振コイル4のエネルギーが不足することとなり、図2に一点鎖線矢印で示した電流経路に電流を流し続けることができなくなるか、あるいは、図2に二点鎖線矢印で示した電流経路に電流を流し続けることができず、FET22の各寄生容量29,30やFET23の各寄生容量35,36に電荷が残留した状態、あるいは、FET22,23のドレイン−ソース間に入力電圧が印加された状態でFET22,23がターンオンする、つまり、ゼロ電圧スイッチングを達成することができず、スイッチングロスが発生することとなる。
本実施の形態にかかる直流電源装置100では、上述したように、ゼロ電圧スイッチングを達成可能なスイッチング電流の電流下限値に対する不足分を算出し、このスイッチング電流の不足分を補うのに必要な第1の同期整流用FET6および第2の同期整流用FET7の1スイッチング周期における同時オン時間(Ton)を算出し、これら第1の同期整流用FET6および第2の同期整流用FET7のオンタイミングを、この同時オン時間(Ton)分だけ早めて第1の同期整流FET6および第2の同期整流用FET7を同時にオンさせることにより、トランス5の二次側巻線5−2に強制的に短絡ループ電流を流して、共振コイル4に流れる電流を増加させる(図5(f)参照)。これにより、各FET21〜24に回生電流が流れ、1スイッチング周期において各FET21〜24がターンオフするタイミング、つまり、図5に示す期間Aから期間Bへの移行時には、ゼロ電圧スイッチングを維持するために十分なエネルギーが共振コイル4に蓄えられた状態となる。
以上説明したように、実施の形態1の直流電源装置によれば、スイッチング回路を構成する各FETの寄生ダイオードがオンした状態で各FETをオンさせるゼロ電圧スイッチングを達成可能な電流下限値に対し、スイッチング回路に流れるスイッチング電流が不足している場合に、二次側巻線に短絡ループ電流を流すことにより共振コイルに生じる起電力を利用して、各FETに回生電流を流すことによりゼロ電圧スイッチングを実現するゼロ電圧制御を行うようにしたので、大型のチョークコイルを用いることなく、無負荷に近い軽負荷運転時でもゼロ電圧スイッチングを維持することができ、負荷変動に影響されることなくスイッチングロスを低減することができるので、高効率で小型軽量かつ低コストで実現可能な直流電源装置を得ることができる。
より具体的には、ゼロ電圧スイッチングを達成可能な電流下限値に対する不足電流を算出し、共振コイルのインダクタンス値、トランスの漏れインダクタンス値、および入力直流電圧に基づいて、不足電流を補うための第1の同期整流用FETおよび第2の同期整流用FETの1スイッチング周期における同時オン時間を算出すると共に、第1の同期整流用FETおよび第2の同期整流用FETのオンタイミングを、この同時オン時間分だけ早めて第1の同期整流FETおよび第2の同期整流用FETを同時にオンさせることにより、二次側巻線に短絡ループ電流を流してゼロ電圧スイッチングを達成するゼロ電圧制御回路を具備したので、従来の構成から回路構成を大きく変更することなく、簡単な回路構成で実現することができる。なお、上述した実施の形態1では、説明の都合上、ゼロ電圧スイッチングの定義として、各FET内部の寄生ダイオードがオンしてこの寄生ダイオードに電流が流れている状態で各FETをオンさせることとしているが、各FETと逆並列にフリーホイールダイオードを接続し、このフリーホイールダイオードがオンしてフリーホイールダイオードに電流が流れている状態で各FETをオンさせてもゼロ電圧スイッチングが達成可能であることは言うまでもない。また、以下の実施の形態2,3においても同様である。
実施の形態2.
図6は、実施の形態2にかかる直流電源装置の一構成例を示す図である。なお、実施の形態1と同一または同等の構成部には同一符号を付して、その詳細な説明は省略する。
図6に示すように、実施の形態2にかかる直流電源装置100aでは、トランス5aとして、第1の二次側巻線5−2aと第2の二次側巻線5−2bとからなる2組の二次側巻線をセンタータップで接続したフルブリッジ用トランスを具備している。
また、実施の形態1において説明した構成に加え、同期整流回路20aは、第1の同期整流用FET6を駆動する第1の駆動回路15と第2の同期整流用FET7を駆動する第2の駆動回路16とをさらに備えている。
トランス5aの第1の二次側巻線5−2aは、一方の端子が第1の同期整流用FET6のソース端子に接続されている。トランス5aの第2の二次側巻線5−2bは、一方の端子が第2の同期整流用FET7のソース端子に接続されている。第1の同期整流用FET6のドレイン端子と第2の同期整流用FET7のドレイン端子とが接続され、出力チョークコイル8を介して出力コンデンサ10の一方の端子に接続されている。また、トランス5aの第1の二次側巻線5−2aの他方の端子と第2の二次側巻線5−2bの他方の端子との接続点は、出力コンデンサ10の他方の端子に接続されている。出力コンデンサ10には、負荷装置13が並列に接続される。
図6に示す本実施の形態の構成では、FET21,24がオンしている際には、第1の同期整流用FET6をオンさせて第1の二次巻線5−2aに電流を流し、FET22,23がオンしている際には、第2の同期整流用FET7をオンさせて第2の二次巻線5−2bに電流を流すことにより、電力変換を行う構成としている。
図6に示す構成では、第1の同期整流用FET6および第2の同期整流用FET7は、共にソース端子がフローティングとなるため、それぞれソース電位を基準とした駆動信号が必要である。このため、第1の駆動回路15および第2の駆動回路16がゼロ電圧制御回路14からの信号に基づいて第1の同期整流用FET6および第2の同期整流用FET7の駆動信号を生成している。この駆動信号により第1の同期整流用FET6および第2の同期整流用FET7がオン/オフ制御されることにより出力コンデンサ10に電荷が蓄えられる。この出力コンデンサ10に蓄えられた電荷をトランス5aの一次側巻線5−1へ回生させるよう動作させる。
図6に示す本実施の形態の構成においても、実施の形態1と同様のゼロ電圧制御を行うことにより、直流電源装置100aの出力電流が無負荷に近い軽負荷運転時でも、スイッチング回路3を構成する各FET21〜24のゼロ電圧スイッチングを維持することができる。以下、実施の形態1にかかる直流電源回路100aの動作について、図6〜図8を参照して説明する。
図7は、実施の形態2にかかる直流電源装置の出力電流が最大となる定格負荷運転時における各部波形を示す図である。また、図8は、実施の形態2にかかる直流電源装置の出力電流が無負荷に近い軽負荷運転時における各部波形を示す図である。
各図7,8(a)は、FET21へのゲート電圧波形を示し、各図7,8(b)は、FET22へのゲート電圧波形を示し、各図7,8(c)は、FET23へのゲート電圧波形を示し、各図7,8(d)は、FET24へのゲート電圧波形を示している。また、各図7,8(e)は、トランス5aの一次側電圧波形を示し、各図7,8(f)は、共振コイル4に流れる電流波形を示し、各図7,8(g)は、同期整流用FET7の駆動信号波形を示し、各図7,8(h)は、同期整流用FET6の駆動信号波形を示している。図7,8に示すように、FET21のオン期間とFET22のオン期間との間、および、FET23のオン期間とFET24のオン期間との間にデッドタイムを設け、それぞれのオン期間が重なりスイッチング回路3に短絡電流が流れるのを防止している。
FET21およびFET22は、互いに位相を180°違えて動作しており、FET23およびFET24も同様に、位相を180°違えて動作している。FET21のオン期間とFET24のオン期間とが重なると、図7,8に示すように、共振コイル4に電流が流れ(図7,8(f)参照)、トランス5aの一次側巻線5−1に電圧が印加される(図7,8(e)参照)。
直流電源装置100aの出力電流が最大となる定格負荷運転時には、図7に示すように、FET21のオフに同期して第2の同期整流用FET7をオン制御し、FET22のオフに同期して第1の同期整流用FET6をオン制御することにより、ゼロ電圧スイッチングを達成することが可能である。
直流電源装置100aの出力電流が無負荷に近い軽負荷運転時には、ゼロ電圧制御回路14は、電流検出回路11により検出されたスイッチング電流をモニタし、ゼロ電圧スイッチングを達成可能な電流下限値に対する不足電流を算出し、共振コイル4のインダクタンス値、トランス5aの漏れインダクタンス値、および入力直流電圧に基づいて、上述した不足電流を補うのに必要な第1の同期整流用FET6および第2の同期整流用FET7の1スイッチング周期における同時オン時間(Ton)を算出し、第1の同期整流用FET6および第2の同期整流用FET7のオンタイミングを、この同時オン時間(Ton)分だけ早める。
より具体的には、電流検出回路11により検出されたスイッチング電流がゼロ電圧スイッチングを達成可能な電流下限値よりも小さい場合には、スイッチング電流がこの電流下限値以上である場合にFET21のターンオフに同期してターンオンする第1の同期整流用FET6を、FET21のオフタイミングよりもTonだけ早くオンさせる。これにより、図5に示すように、1スイッチング周期において第1の同期整流用FET6のオン期間と第2の同期整流用FET7のオン期間とが重なる時間を設ける。
このように、同期整流用のFET6,7のオン期間が重なる時間を設けることで、トランス5aの二次側巻線5−2a,5−2bおよびFET6,7を介して短絡ループ電流が流れ、これに伴い共振コイル4に流れる電流が増加して(図8(f)の実線)、共振コイル4に蓄えられるエネルギーが補われ、FET22,23のゼロ電圧スイッチングを維持することが可能となる。
また同様に、スイッチング電流が電流下限値以上である場合にFET22のターンオフに同期してターンオンする第2の同期整流用FET7を、FET22のオフタイミングよりもTonだけ早くオンさせることにより、FET21,24のゼロ電圧スイッチングを維持することができる。
上述した動作により、1スイッチング周期において各FET21〜24がターンオフするタイミング、つまり、図8に示す期間Aから期間Bへの移行時には、ゼロ電圧スイッチングを維持するために十分なエネルギーが共振コイル4に蓄えられた状態となる。
以上説明したように、実施の形態2の直流電源装置によれば、第1の二次側巻線と第2の二次側巻線とからなる2組の二次側巻線をセンタータップで接続したフルブリッジ用トランスを具備した構成においても、実施の形態1と同様に、ゼロ電圧スイッチングを達成可能な電流下限値に対する不足電流を算出し、共振コイルのインダクタンス値、トランスの漏れインダクタンス値、および入力直流電圧に基づいて、不足電流を補うための第1の同期整流用FETおよび第2の同期整流用FETの1スイッチング周期における同時オン時間を算出すると共に、第1の同期整流用FETおよび第2の同期整流用FETのオンタイミングを、この同時オン時間分だけ早めて第1の同期整流FETおよび第2の同期整流用FETを同時にオンさせることにより、二次側巻線に短絡ループ電流を流してゼロ電圧スイッチングを達成するゼロ電圧制御回路を具備したので、大型のチョークコイルを用いることなく、また、従来の構成から回路構成を大きく変更することなく、簡単な回路構成で、無負荷に近い軽負荷運転時でもゼロ電圧スイッチングを維持することができ、負荷変動に影響されることなくスイッチングロスを低減することができるので、高効率で小型軽量かつ低コストで実現可能な直流電源装置を得ることができる。
実施の形態3.
出力電圧が比較的高く出力電流も大きい直流電源装置を実施の形態1あるいは2の構成を用いて実現する場合には、同期整流用FETとして、耐電圧が高くオン抵抗の低いものが要求される。この場合には、各同期整流用FETをそれぞれ複数個並列に接続してオン抵抗を低くすることが考えられるが、直流電源装置の出力電流によっては、各同期整流用FETをそれぞれ複数個並列に接続してオン抵抗を低くするよりもダイオード整流回路を構成する方がオン時の電圧が低くなり、高効率化や小型軽量化を図れる場合がある。
図9は、実施の形態3にかかる直流電源装置の一構成例を示す図である。なお、実施の形態1,2と同一または同等の構成部には同一符号を付して、その詳細な説明は省略する。
図9に示すように、実施の形態3にかかる直流電源装置100bでは、トランス5bとして、出力用の第1の二次側巻線5−2aと第2の二次側巻線5−2bとからなる2組の二次側巻線をセンタータップで接続し、第1の二次側補助巻線5−3aと第2の二次側補助巻線5−3bとからなる2組の二次側補助巻線をセンタータップで接続したフルブリッジ用トランスを具備している。
また、実施の形態2において説明した構成において、同期整流回路20aに具備していた第1の同期整流用FET6および第2の同期整流用FET7に代えて、第1の二次側巻線5−2aの出力を整流する第1の整流ダイオード17と、第2の二次側巻線5−2bの出力を整流する第2の整流ダイオード18とを備え、ダイオード整流回路40として構成している。また、同期整流回路20bとして、第1の二次側補助巻線5−3aおよび第2の二次側補助巻線5−3bの出力を充電する補助コンデンサ19と、第1の同期整流用FET6を駆動する駆動回路15と、第2の同期整流用FET7を駆動する駆動回路16とを備えている。
トランス5bの第1の二次側巻線5−2aは、一方の端子が第1の整流ダイオード17のアノード端子に接続されている。トランス5bの第2の二次側巻線5−2bは、一方の端子が第2の整流ダイオード18のアノード端子に接続されている。第1の整流ダイオード17のカソード端子と第2の整流ダイオード18のカソード端子とが接続され、出力チョークコイル8を介して出力コンデンサ10の一方の端子に接続されている。また、トランス5bの第1の二次側巻線5−2aの他方の端子と第2の二次側巻線5−2bの他方の端子との接続点は、出力コンデンサ10の他方の端子に接続されている。出力コンデンサ10には、負荷装置13が並列に接続される。
トランス5bの第1の二次側補助巻線5−3aは、一方の端子が第1の同期整流用FET6のソース端子に接続されている。トランス5bの第2の二次側補助巻線5−3bは、一方の端子が第2の同期整流用FET7のソース端子に接続されている。第1の同期整流用FET6のドレイン端子と第2の同期整流用FET7のドレイン端子とが接続され、補助コンデンサ19の一方の端子に接続されている。また、トランス5bの第1の二次側補助巻線5−3aの他方の端子と第1の二次側補助巻線5−3bの他方の端子との接続点は、補助コンデンサ19の他方の端子に接続されている。
図9に示す構成では、実施の形態2と同様に、第1の同期整流用FET6および第2の同期整流用FET7は、共にソース端子がフローティングとなるため、それぞれソース電位を基準とした駆動信号が必要である。このため、第1の駆動回路15および第2の駆動回路16がゼロ電圧制御回路14からの信号に基づいて第1の同期整流用FET6および第2の同期整流用FET7の駆動信号を生成している。この駆動信号により第1の同期整流用FET6および第2の同期整流用FET7がオン/オフ制御されることにより補助コンデンサ19に電荷が蓄えられ、この補助コンデンサ19に蓄えられた電荷をトランス5bの一次側巻線5−1へ回生させるよう動作させる。
図10は、実施の形態3にかかる直流電源装置の出力電流が無負荷に近い軽負荷運転時における各部波形を示す図である。
図10(a)は、FET21へのゲート電圧波形を示し、図10(b)は、FET22へのゲート電圧波形を示し、図10(c)は、FET23へのゲート電圧波形を示し、図10(d)は、FET24へのゲート電圧波形を示している。また、図10(e)は、トランス5bの一次側電圧波形を示し、図10(f)は、共振コイル4に流れる電流波形を示し、図10(g)は、同期整流用FET7の駆動信号波形を示し、図10(h)は、同期整流用FET6の駆動信号波形を示している。図10に示すように、FET21のオン期間とFET22のオン期間との間、および、FET23のオン期間とFET24のオン期間との間にデッドタイムを設け、それぞれのオン期間が重なりスイッチング回路3に短絡電流が流れるのを防止している。
FET21およびFET22は、互いに位相を180°違えて動作しており、FET23およびFET24も同様に、位相を180°違えて動作している。FET21のオン期間とFET24のオン期間とが重なると、図10に示すように、共振コイル4に電流が流れ(図10(f)参照)、トランス5bの一次側巻線5−1に電圧が印加される(図10(e)参照)。
直流電源装置100bの出力電流が無負荷に近い軽負荷運転時には、ゼロ電圧制御回路14は、電流検出回路11により検出されたスイッチング電流をモニタし、ゼロ電圧スイッチングを達成可能な電流下限値に対する不足電流を算出し、共振コイル4のインダクタンス値、トランス5bの漏れインダクタンス値、および入力直流電圧に基づいて、上述した不足電流を補うのに必要な第1の同期整流用FET6および第2の同期整流用FET7の1スイッチング周期におけるオン時間(Ton)を算出する。
図9に示す本実施の形態の構成では、FET21とFET24とが共にオンし、トランス5bの一次側巻線5−1に正電圧が印加されている期間と、その直前のトランス5bの一次側巻線5−1に電圧が印加されていない期間とで、(Ton/2)時間ずつ第1の同期整流用FET6をオンさせ、FET22とFET23とが共にオンし、トランス5bの一次側巻線5−1に負電圧が印加されている期間と、その直前のトランス5bの一次側巻線5−1に電圧が印加されていない期間とで、(Ton/2)時間ずつ第2の同期整流用FET7をオンさせる。
より具体的には、例えば、1スイッチング周期において、FET24のオンタイミング(一次側巻線5−1に印加されている正電圧が立ち上がるタイミング)よりも(Ton/2)時間だけ早い時刻から、FET24のオンタイミング(一次側巻線5−1に印加されている正電圧が立ち上がるタイミング)までの期間、および、FET21のオフタイミング(一次側巻線5−1に印加されている正電圧が立ち下がるタイミング)よりも(Ton/2)時間だけ早い時刻から、FET21のオフタイミング(一次側巻線5−1に印加されている正電圧が立ち下がるタイミング)までの期間に、第1の同期整流用FET6をオンさせる。また、1スイッチング周期において、FET23のオンタイミング(一次側巻線5−1に印加されている負電圧が立ち下がるタイミング)よりも(Ton/2)時間だけ早い時刻から、FET23のオンタイミング(一次側巻線5−1に印加されている負電圧が立ち下がるタイミング)までの期間、および、FET22のオフタイミング(一次側巻線5−1に印加されている負電圧が立ち上がるタイミング)よりも(Ton/2)時間だけ早い時刻から、FET22のオフタイミング(一次側巻線5−1に印加されている負電圧が立ち上がるタイミング)までの期間に、第2の同期整流用FET7をオンさせる。
このように、FET21とFET24とが共にオンし、トランス5bの一次側巻線5−1に正電圧が印加されている期間に、(Ton/2)時間分だけ、第1の同期整流用FET6をオンさせ、FET22とFET23とが共にオンし、トランス5bの一次側巻線5−1に負電圧が印加されている期間に、(Ton/2)時間分だけ、第2の同期整流用FET7をオンさせることにより、トランス5bの第1の二次側補助巻線5−3a、第2の二次側補助巻線5−3bに短絡ループ電流が流れ、これに伴い共振コイル4に流れる電流が増加して、共振コイル4に蓄えられるエネルギーが補われる。
また、FET21とFET24とが共にオンし、トランス5bの一次側巻線5−1に正電圧が印加されている期間の直前のトランス5bの一次側巻線5−1に電圧が印加されていない期間に、(Ton/2)時間分だけ、第1の同期整流用FET6をオンさせ、FET22とFET23とが共にオンし、トランス5bの一次側巻線5−1に負電圧が印加されている期間の直前のトランス5bの一次側巻線5−1に電圧が印加されていない期間に、(Ton/2)時間分だけ、第2の同期整流用のFET7をオンさせることにより、補助コンデンサ19に蓄えられた電荷をトランス5bの第1の二次側補助巻線5−3a、第2の二次側補助巻線5−3bを介して入力コンデンサ2へ回生させることができる。
上述した動作により、1スイッチング周期において各FET21〜24がターンオフするタイミング、つまり、図10に示す期間Aから期間Bへの移行時には、ゼロ電圧スイッチングを維持するために十分なエネルギーが共振コイル4に蓄えられた状態となる。
以上説明したように、実施の形態3の直流電源装置によれば、出力用の第1の二次側巻線と第2の二次側巻線とからなる2組の二次側巻線をセンタータップで接続し、第1の二次側補助巻線と第2の二次側補助巻線とからなる2組の二次側補助巻線をセンタータップで接続したフルブリッジ用トランスを具備した構成において、ゼロ電圧スイッチングを達成可能な電流下限値に対する不足電流を算出し、共振コイルのインダクタンス値、トランスの漏れインダクタンス値、および入力直流電圧に基づいて、不足電流を補うための第1の同期整流用FETおよび第2の同期整流用FETの1スイッチング周期におけるオン時間を算出すると共に、第1の同期整流用FETおよび前記第2の同期整流用FETを、このオン時間だけオン制御することにより、第1の二次側補助巻線、第2の二次側補助巻線に短絡ループ電流を流してゼロ電圧スイッチングを達成するゼロ電圧制御回路を具備したので、実施の形態1,2と同様に、大型のチョークコイルを用いることなく、また、従来の構成から回路構成を大きく変更することなく、簡単な回路構成で、無負荷に近い軽負荷運転時でもゼロ電圧スイッチングを維持することができ、負荷変動に影響されることなくスイッチングロスを低減することができるので、高効率で小型軽量かつ低コストで実現可能な直流電源装置を得ることができる。
また、トランスの一次側巻線に電圧が印加されている期間とトランスの一次側巻線に電圧が印加されていない期間とで(Ton/2)時間ずつに分けて同期整流用FETをオンさせるようにしたので、電流容量の小さい部品で構成することができ、直流電源装置のさらなる小型軽量化、低コスト化が実現可能となる。
なお、上述した各実施の形態は、状況に応じて適宜組み合わせることも可能であることは言うまでもなく、例えば、実施の形態1あるいは2の構成と実施の形態3の構成とを組み合わせてゼロ電圧制御を行うことにより、より高効率化の精度を高めた直流電源装置を得ることができるようになる。
また、上述した実施の形態では、直流電源装置の出力電流が無負荷に近い軽負荷運転時でも、スイッチング回路を構成する各FETのゼロ電圧スイッチングを維持することができるので、特に、スイッチング回路を構成する各FETとして、Si半導体に比べてドレイン−ソース間およびドレイン−ゲート間の寄生容量が大きいGaNやSiC、あるいはダイヤモンドにより形成されたWBG半導体を用いたFETを適用した構成に適しており、寄生容量が大きいことに起因する充放電損失やスイッチングロスをより効果的に低減することが可能となる。
また、上述した実施の形態において説明したWBG半導体により構成されたFETを用いることによる効果は、上述した効果にとどまらない。
例えば、WBG半導体によって構成されたFETは、耐電圧性が高く、許容電流密度も高いため、FETのより一層の小型化が可能であり、スイッチング回路を構成する各FETとして、これら小型化されたFETを用いることにより、直流電源装置のより一層の小型化が可能となる。
また、以上の実施の形態に示した構成は、本発明の構成の一例であり、別の公知の技術と組み合わせることも可能であるし、本発明の要旨を逸脱しない範囲で、一部を省略する等、変更して構成することも可能であることは言うまでもない。
以上のように、本発明にかかる直流電源装置は、低価格化かつ小型化が可能で、高効率に入力直流電圧を負荷装置で利用可能な直流電圧に変換できる直流電源装置として有用であり、特に、車載用や艦船用または航空機用の電源システムで使用する直流電源装置として好適である。
1 直流電源、2 入力コンデンサ、3 スイッチング回路、4 共振コイル、5 トランス、5−1 一次側巻線、5−2 二次側巻線、5−2a 第1の二次側巻線、5−2b 第2の二次側巻線、5−3a 第1の二次側補助巻線、5−3b 第2の二次側補助巻線、6 同期整流用FET(第1の同期整流用FET)、7 同期整流用FET(第2の同期整流用FET)、8 出力チョークコイル(第1の出力チョークコイル)、9 出力チョークコイル(第2の出力チョークコイル)、10 出力コンデンサ、11 電流検出回路、12 位相制御回路、13 負荷装置、14 ゼロ電圧制御回路、15 駆動回路(第1の駆動回路)、16 駆動回路(第2の駆動回路)、17 整流ダイオード(第1の整流ダイオード)、18 整流ダイオード(第2の整流ダイオード)、19 補助コンデンサ、20,20a,20b 同期整流回路、21,22,23,24 FET、25 寄生ダイオード、26 寄生ゲート抵抗(RB)、27 寄生抵抗(RGS)、28 寄生容量(CGS)、29 寄生容量(CGD)、30 寄生容量(CDS)、31 寄生ダイオード、32 寄生ゲート抵抗(RB)、33 寄生抵抗(RGS)、34 寄生容量(CGS)、35 寄生容量(CGD)、36 寄生容量(CDS)、40 ダイオード整流回路、100,100a,100b 直流電源装置。

Claims (8)

  1. 入力直流電圧を負荷装置で利用可能な直流電圧に変換する直流電源装置であって、
    前記入力直流電圧が印加される入力コンデンサと、
    複数個のFETがフルブリッジ接続されて構成されたスイッチング回路と、
    一次側巻線と二次側巻線とを有するトランスと、
    前記スイッチング回路の出力間に前記一次側巻線を介して接続された共振コイルと、
    複数個の同期整流用FETを有する同期整流回路と、
    前記スイッチング回路に流れるスイッチング電流を検出する電流検出回路と、
    前記各FETの駆動信号の位相を制御する位相制御回路と、
    前記スイッチング電流に基づいて、前記位相制御回路が前記各FETの寄生ダイオードがオンした状態で当該FETをオンさせるゼロ電圧スイッチングを達成可能な電流下限値に対し、前記スイッチング電流が不足している場合に、前記二次側巻線に短絡ループ電流が流れるように、前記同期整流用FETを制御するゼロ電圧制御回路と、
    を備える
    ことを特徴とする直流電源装置。
  2. 前記同期整流回路は、
    前記二次側巻線の一方の端子にドレイン端子が接続される第1の同期整流用FETと、
    前記二次側巻線の他方の端子にドレイン端子が接続される第2の同期整流用FETと、
    前記二次側巻線の一方の端子に一端が接続される第1の出力チョークコイルと、
    前記二次側巻線の他方の端子に一端が接続される第2の出力チョークコイルと、
    前記第1の出力チョークコイルの他端と前記第2のチョークコイルの他端との接続点に一端が接続され、前記第1の同期整流用FETのソース端子と前記第2の同期整流用FETのソース端子との接続点に他端が接続される出力コンデンサと、
    を備え、
    前記ゼロ電圧制御回路は、
    前記電流下限値に対する不足電流を算出し、前記共振コイルのインダクタンス値、前記トランスの漏れインダクタンス値、および前記入力直流電圧に基づいて、前記不足電流を補うために必要な前記第1の同期整流用FETおよび前記第2の同期整流用FETの1スイッチング周期における同時オン時間を算出すると共に、前記第1の同期整流用FETおよび前記第2の同期整流用FETのオンタイミングを、前記同時オン時間分だけ早めて前記第1の同期整流FETおよび前記第2の同期整流用FETが同時にオンしている期間を設けることを特徴とする請求項1に記載の直流電源装置。
  3. 前記二次側巻線は、中点が接続された第1の二次側巻線および第2の二次側巻線からなり、
    前記同期整流回路は、
    前記第1の二次側巻線の一方の端子にソース端子が接続される第1の同期整流用FETと、
    前記第2の二次側巻線の一方の端子にソース端子が接続される第2の同期整流用FETと、
    前記第1の同期整流用FETのドレイン端子と前記第2の同期整流用FETのドレイン端子との接続点に一端が接続された出力チョークコイルと、
    前記出力チョークコイルの他端に一端が接続され、前記第1の二次側巻線の他方の端子と前記第2の二次側巻線の他方の端子との接続点に他端が接続される出力コンデンサと、
    前記第1の同期整流用FETを駆動する第1の駆動回路と、
    前記第2の同期整流用FETを駆動する第2の駆動回路と、
    を備え、
    前記ゼロ電圧制御回路は、
    前記電流下限値に対する不足電流を算出し、前記共振コイルのインダクタンス値、前記トランスの漏れインダクタンス値、および前記入力直流電圧に基づいて、前記不足電流を補うために必要な前記第1の同期整流用FETおよび前記第2の同期整流用FETの1スイッチング周期における同時オン時間を算出すると共に、前記第1の同期整流用FETおよび前記第2の同期整流用FETのオンタイミングを、前記同時オン時間分だけ早めて前記第1の同期整流FETおよび前記第2の同期整流用FETが同時にオンしている期間を延長することを特徴とする請求項1に記載の直流電源装置。
  4. 前記二次側巻線は、中点が接続された第1の二次側巻線および第2の二次側巻線と、中点が接続された第1の二次側補助巻線および第2の二次側補助巻線からなり、
    前記同期整流回路は、
    前記第1の二次側巻線の一方の端子にアノード端子が接続される第1の整流ダイオードと、
    前記第2の二次側巻線の一方の端子にアノード端子が接続される第2の整流ダイオードと、
    前記第1の整流ダイオードのカソード端子と前記第2の整流ダイオードのカソード端子との接続点に一端が接続された出力チョークコイルと、
    前記出力チョークコイルの他端に一端が接続され、前記第1の二次側巻線の他方の端子と前記第2の二次側巻線の他方の端子とが接続された中点に他端が接続される出力コンデンサと、
    前記第1の二次側補助巻線の一方の端子にソース端子が接続される第1の同期整流用FETと、
    前記第2の二次側補助巻線の一方の端子にソース端子が接続される第2の同期整流用FETと、
    前記第1の同期整流用FETのドレイン端子と前記第2の同期整流用FETのドレイン端子との接続点に一端が接続され、前記第1の二次側巻線の他方の端子と前記第2の二次側巻線の他方の端子とが接続された中点に他端が接続されるコンデンサと、
    前記第1の同期整流用FETを駆動する第1の駆動回路と、
    前記第2の同期整流用FETを駆動する第2の駆動回路と、
    を備え、
    前記ゼロ電圧制御回路は、
    前記電流下限値に対する不足電流を算出し、前記共振コイルのインダクタンス値、前記トランスの漏れインダクタンス値、および前記入力直流電圧に基づいて、前記不足電流を補うために必要な前記第1の同期整流用FETおよび前記第2の同期整流用FETの1スイッチング周期におけるオン時間を算出すると共に、前記第1の同期整流用FETおよび前記第2の同期整流用FETを、前記オン時間だけオン制御することを特徴とする請求項1に記載の直流電源装置。
  5. 前記ゼロ電圧制御回路は、
    前記一次側巻線に正電圧が印加されている期間と、その直前の前記一次側巻線に電圧が印加されていない期間とで、前記オン時間の1/2ずつ前記第1の同期整流用FETをオンさせ、前記一次側巻線に負電圧が印加されている期間と、その直前の前記一次側巻線に電圧が印加されていない期間とで、前記オン時間の1/2ずつ前記第2の同期整流用FETをオンさせることを特徴とする請求項4に記載の直流電源装置。
  6. 前記ゼロ電圧制御回路は、
    前記一次側巻線に印加されている正電圧が立ち上がるタイミングよりも前記オン時間の1/2早い時刻から、前記一次側巻線に印加されている正電圧が立ち上がるタイミングまでの期間、および、前記一次側巻線に印加されている正電圧が立ち下がるタイミングよりも前記オン時間の1/2早い時刻から、前記一次側巻線に印加されている正電圧が立ち下がるタイミングまでの期間、前記第1の同期整流用FETをオンさせ、
    前記一次側巻線に印加されている負電圧が立ち下がるタイミングよりも前記オン時間の1/2早い時刻から、前記一次側巻線に印加されている負電圧が立ち下がるタイミングまでの期間、および、前記一次側巻線に印加されている負電圧が立ち上がるタイミングよりも前記オン時間の1/2早い時刻から、前記一次側巻線に印加されている負電圧が立ち上がるタイミングまでの期間、前記第2の同期整流用FETをオンさせる
    ことを特徴とする請求項5に記載の直流電源装置。
  7. 前記スイッチング回路を構成するFETは、ワイドバンドギャップ半導体により形成されたことを特徴とする請求項1〜6の何れか一項に記載の直流電源装置。
  8. 前記ワイドバンドギャップ半導体は、炭化珪素、窒化ガリウム系材料、またはダイヤモンドであることを特徴とする請求項7に記載の直流電源装置。
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