JP2014179552A - 電気化学デバイス - Google Patents

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Abstract

【課題】非水電解質を用いるときのガス発生による寸法変動などの懸念が低減した電気化学デバイスの提供。
【解決手段】非水電解液が含浸されてなるセパレータ30と、セパレータ30を挟むように位置する正極10及び負極20と、セパレータ30、正極10及び負極20を包むフィルムパッケージ40と、を備え、フィルムパッケージ40は水素吸収剤を含有するフィルム材料からなる、電気化学デバイス。
【選択図】図1

Description

本発明は電気二重層キャパシタや二次電池などといった電気化学デバイスに関する。
非水電解液を用いた電気二重層キャパシタや二次電池などの電気化学デバイスは、溶媒の電気分解電圧が高いために耐電圧を高くすることができ、大きなエネルギーを蓄えることが可能である。電解液の水分含有量は厳しく管理されており、水分含有量が数十ppm以下である電解液が通常用いられている。しかし、電極の活物質の細孔に水分が吸着している等の理由により、デバイス内に混入する水分を完全に除去することは難しい。このようにデバイス内の水に起因するセルの特性悪化が問題となっている。例えば、炭酸エステルやエステルなどといった非水溶媒と水とが反応して、非水溶媒が徐々に分解することが考えられ、そのように非水溶媒が分解すると、電気化学キャパシタなどの静電容量が低下することや内部抵抗が上昇することが懸念される。加えて、非水溶媒が分解することによりガスが発生し、電気化学デバイスの容器内圧力の上昇や容器の膨張、さらには破損のリスクが高まる。このように、水分の電気分解に起因する非水電解液の劣化が懸念される。
上記問題を鑑みて、例えば特許文献1の発明では、活性炭電極の平衡電位がアノード側およびカソード側の分解電位の中央値にほぼ等しくなるように、活性炭電極の表面を予め酸化または還元処理している。このような処理は、一般的な活性炭電極を用いたコンデンサでは、カソード側は分解電位まで充分な余裕があるのに対して、アノード側において先に分解電位を超えてガス発生反応が起こっているという課題認識に基づく。しかし、キャパシタを高電圧で使用した場合は、正極及び負極の両方で分解反応が起こるため、このような処理を施してもセルの耐電圧を高めることは期待できない。
特許文献2の発明では、セルの作製に先立って、電解液中で活性炭電極に定電圧を印加することで、定電圧負荷状態で発生するガスをあらかじめ除去するという処理が施される。しかし、この方法はセルの作製が煩雑になり、さらに、電解液の分解に起因するガス発生に対しては全く効果がない。
特許文献3の発明では、負極側外面に水素吸収合金層を設け、チタン系合金やニッケル系合金からなる水素吸収合金層の外面並びに正極カーボン電極の外面に電極の外部接続体をカーボン電極より低抵抗にして電極と一体に構成した、電気二重層電池が提案されている。この電気二重層蓄電池には、電解液として硫酸やアルカリが用いられており、高電圧をかけた時に発生した水素ガスが水素吸収合金層によって水に変換され、電解液に戻される。仮に、電解液として有機系電解液を用いた電気二重層キャパシタに特許文献3の素子構造を適用すると、発生した水素ガスが水に変換され、上述のように有機系電解液は一般的に水に対して不安定であるから、セルの劣化が加速してしまう。
特開平5−101981号公報 特開平6−29152号公報 特開平5−303979号公報
電気化学キャパシタを低抵抗化するために、アセトニトリルに代表されるニトリル系溶媒やγ−ブチロラクトン(GBL)に代表されるラクトン系溶媒を用いることが有効な手段として考えられている。これら有機溶媒を用いたセルに高い電気的負荷をかけると、電極近傍で加水分解を経て溶媒が電気分解し、水素ガス等が発生する。このように電解液が分解してガスが発生すると、セルの内部抵抗が上昇し、セルが変形して膨張・破裂する危険がある。上述のように、従来の電気化学デバイスでは、非水電解液(有機系電解液)を用いた電気化学デバイスにおけるこのような危険性のリスクが低減されているとは言いがたい。本発明は、そのような変化を抑えることができる電気化学デバイスの提供を課題とする。
本発明者らが鋭意検討した結果、以下の内容の本発明を完成した。
本発明によれば、非水電解液が含浸されてなるセパレータと、前記セパレータを挟むように位置する正極及び負極と、前記セパレータ、正極及び負極を包むフィルムパッケージと、を備える、電気化学デバイスが提供される。この電気デバイスで用いられるフィルムパッケージは水素吸収剤を含有するフィルム材料からなる。
水素吸収剤は、好ましくは、マグネシウム、パラジウム、バナジウム、ニッケル、チタン、マンガン、鉄、ジルコニウム、ランタノイドの少なくとも1種の金属またはそれらを含む合金からなる。
好ましくは、フィルムパッケージを構成するフィルム材料は積層構造をなし、この積層構造は、金属箔からなる層および水素吸収剤を含有する樹脂フィルム層を少なくとも有し、ここで、金属箔からなる層の方が水素吸収剤を含有する樹脂フィルム層よりもフィルムパッケージの内層側に位置する。より好ましくは、前述の水素吸収剤を含有する樹脂フィルム層は、水素吸収剤を含有するポリオレフィン系樹脂フィルムからなる。
本発明によれば、電気化学デバイスのセルを包む外装として水素吸収剤を含むフィルム材料を用いるので、セルへの連続充電時に発生した水素ガスが効率的に補足され、セルの変形や破裂のリスクが低減される。フィルムパッケージにおける内層側に金属箔からなる層が位置しその外側に水素吸収剤を含有する樹脂フィルム層が位置する好適態様においては、水素吸収剤が電解液と接触しないので電解液の不所望な分解が起こりにくい。
本発明の一実施形態の電気化学デバイスの側面断面図である。 本発明の一実施形態の電気化学デバイスの平面図である。
以下、図面を適宜参照しながら本発明を詳述する。但し、本発明は図示された態様に限定されるわけでなく、また、図面においては発明の特徴的な部分を強調して表現することがあるので、図面各部において縮尺の正確性は必ずしも担保されていない。
本発明によれば、電気化学デバイスは、電解液の電気化学反応を利用するデバイスであり、その種類は特に限定されず、電気化学キャパシタ、二次電池などが挙げられ、電気化学キャパシタとしては、電気二重層キャパシタ、リチウムイオンキャパシタ、レドックスキャパシタ、ハイブリッドキャパシタなどが挙げられる。本発明では電解液として非水電解液が用いられる。
図1は電気化学デバイス一例である電気二重層キャパシタの側面断面図である。図2は、その平面図である。電気二重層キャパシタは、例えば正極10、負極20、及び正極10と負極20との間にセパレータ30を有する蓄電素子Bと、電解質を非水溶媒中に溶解した非水電解液と、フィルムパッケージ40から形成される。電気二重層キャパシタは、一端が蓄電素子Bに接続され、他端がフィルムパッケージ40から導出している端子50を有している。フィルムパッケージ40によって蓄電素子Bが包まれ、フィルムパッケージ40内に非水電解液が封入されている。金属箔からなる集電体11及び21の表面には、それぞれ導電性接着剤(図示せず)を介して分極性電極層12及び22が形成されている。正極10及び負極20は、例えば正極10の分極性電極層12と負極20の分極性電極層22とが向き合うように配置されている。
フィルムパッケージ40はセパレータ30、正極10及び負極20を包むように構成されている。本発明によれば、フィルムパッケージ40は水素吸収剤を含有するフィルム材料からなる。フィルム材料は樹脂材料や金属箔などが挙げられ、好適には、異種材料からなる複数の層を有する積層構造を有する材料(ラミネートフィルム)である。ラミネートフィルムの好適態様として、金属箔および樹脂フィルム層を有する積層構造が挙げられ、より好ましくは、水素吸収剤は樹脂フィルム層に含まれ、金属箔としてはアルミニウム箔やステンレス箔などが例示される。
特に好適には、水素吸収剤を含む樹脂フィルム層よりもフィルムパッケージ40の内側に金属箔が位置するような積層構造が挙げられる。金属箔を用いる場合には、当該金属箔のさらに内側に絶縁フィルム層を設けることが好ましく、前記絶縁フィルム層には水素吸収剤が含まれていてもよいし含まれていなくてもよい。水素吸収剤を含む樹脂フィルム層のさらに外側にはシーラント層として水素吸収剤を含まぬ樹脂フィルム層を設けることが好ましい。フィルムパッケージ40の特に好適な積層構造として、内側から順に、水素吸収剤を含まぬ樹脂フィルム層(絶縁フィルム層)/金属箔/水素吸収剤を含む樹脂フィルム層/水素吸収剤を含まぬ樹脂フィルム層(シーラント層)、が挙げられる。
水素吸収剤は、周囲の水素ガスを吸収する能力のある物質からなる材料であり、マグネシウム、パラジウム、バナジウム、ニッケル、チタン、マンガン、鉄、ジルコニウム、ランタノイドの少なくとも1種の金属またはそれらを含む合金が挙げられる。典型的な水素吸収剤として、例えば、ランタン−ニッケル合金、ミッシュメタル−ニッケル合金、チタン−マンガン合金などをそのまま用いてもよい。
上述の樹脂フィルム層としては、水素吸収剤を含むか否かに関わらず、例えば、ポリエチレンテレフタレート(PET)層、ポリブチレンテレフタレート(PBT)層、ポリオレフィン系樹脂層、ナイロン層などが挙げられる。ポリオレフィン系樹脂層としては、ポリエチレン(PE)層、ポリプロピレン(PP)層などが挙げられる。水素吸収剤を含む樹脂フィルム層としては、好ましくは水素吸収剤を含むポリオレフィン系樹脂層が挙げられ、より好ましくは、水素吸収剤を含むPE層やPP層などが挙げられる。水素吸収剤を含む樹脂フィルム層は、例えば、上述した水素吸収剤と樹脂材料とを混合した後にそれらをシート状に成型するなどして得ることができる。フィルムパッケージ40を製造する際には、薄層のラミネート技術などを適宜援用することができる。
電気化学デバイス内に配置される水素吸収剤の量は特に限定はない。水素吸収剤を含む樹脂フィルム層を設ける場合、水素吸収剤を含む樹脂フィルム層の厚さは好ましくは50〜200μmであり、水素吸収剤を含む樹脂フィルム層における樹脂材料100重量部に対する水素吸収剤の量は好適には30〜150重量部である。
セパレータ30は、セルロース、ポリプロピレン、ポリエチレン、フッ素系樹脂などで例示される、非水電解液を含浸できる材料などから形成される。セパレータ30は、向きあっている正極10及び負極20の各分極性電極層12及び22の間に配置される。なお、蓄電素子Bやフィルムパッケージ40には、フィルムパッケージタイプの電気二重層キャパシタで用いられている公知の構造を適用することができる。
分極性電極層12及び22は、電気二重層キャパシタの分極性電極層で用いられている公知の材料及び構造を有するものを使用することができる。分極性電極層12及び22には、例えばポリアセン(PAS)、ポリアニリン(PAN)、活性炭、カーボンブラック、グラファイト、カーボンナノチューブなどの活物質が含まれ、電気二重層キャパシタの分極性電極層に用いられる導電剤やバインダーなどの他の成分も必要に応じて含まれていてもよい。活性炭の原料としては、例えばおが屑、椰子殻、フェノール樹脂、各種の耐熱性樹脂、ピッチなどが挙げられる。また、耐熱性樹脂としては、ポリイミド、ポリアミド、ポリアミドイミド、ポリエーテルイミド、ポリエーテルスルホン、ポリエーテルケトン、ビスマレイミドトリアジン、アラミド、フッ素樹脂、ポリフェニレン、ポリフェニレンスルフィドなどが挙げられる。これらは1種でも使用可能であり、2種以上を併用することも可能である。
非水電解液は電気化学デバイスに通常用いられるものを適宜利用することができる。非水電解液は非水溶媒とその中に含まれる電解質とを含む。非水溶媒としては、非限定的に、エチレンカーボネート、プロピレンカーボネート(PC)、ブチレンカーボネート(BC)などの環状炭酸エステル、ジメチルカーボネート、エチルメチルカーボネート、ジエチルカーボネート、メチルプロピルカーボネート、メチルイソプロピルカーボネートなどの鎖状炭酸エステル、γ−ブチロラクトン(GBL)、γ−バレロラクトン、3−メチル−γ−ブチロラクトン、2−メチル−γ−ブチロラクトンなどの環状エステル、蟻酸メチル、蟻酸エチル、酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸プロピル、プロピオン酸メチル、酪酸メチル、吉草酸メチルなどの鎖状エステル、1,4−ジオキサン、1,3−ジオキソラン、テトラヒドロフラン、2−メチルテトラヒドロフラン、3−メチル−1,3−ジオキソラン、2−メチル−1,3−ジオキソランなどの環状エーテル、1,2−ジメトキシエタン、1,2−ジエトキシエタン、ジメチル−2,5−ジオキサヘキサンジオエート、ジプロピルエーテルなどの鎖状エーテル、アセトニトリル、プロパンニトリル、グルタロニトリル、アジポニトリル、メトキシアセトニトリル、3−メトキシプロピオニトリルなどのニトリル化合物、及びスルホラン(SL)、ジメチルスルホン、ジエチルスルホン、エチルメチルスルホン(EMS)、エチルプロピルスルホン、エチルイソプロピルスルホン、ジメチルスルホキシドなどの含イオウ化合物などが挙げられる。これらを単独で用いてもよいし、組み合わせて用いてもよい。
非水電解液における電解質の濃度は特に限定されず、好ましくは1.0〜2.5mol/Lである。電解質の種類は特に限定されず、電気化学デバイスに通常使用される化合物などを適宜用いることができる。電解質として、例えば四級アンモニウム塩、四級ホスホニウム塩、リチウム化合物などが挙げられる。これらの電解質は、単独で使用することもできるし、2種以上混合して使用することもできる。4級アンモニウム塩及び4級ホスホニウム塩としては、テトラエチルアンモニウムテトラフルオロボレート、テトラブチルアンモニウムテトラフルオロボレート、トリエチルメチルアンモニウムテトラフルオロボレート、1,1’−スピロビピロリジニウムテトラフルオロボレート、テトラエチルアンモニウムヘキサフルオロホスフェート、テトラブチルアンモニウムヘキサフルオロホスフェート、トリエチルメチルアンモニウムヘキサフルオロホスフェート、テトラエチルホスホニウムテトラフルオロボレート、テトラブチルホスホニウムテトラフルオロボレート、テトラエチルホスホニウムヘキサフルオロホスフェート、テトラブチルホスホニウムヘキサフルオロホスフェートなどが挙げられる。リチウム化合物としては、LiClO、LiBF、LiPF、LiCFSO、LiCSO、LiN(SOCF、LiN(SO、LiB(Cなどが挙げられる。上記の電解質の中でも、テトラエチルアンモニウムテトラフルオロボレート、トリエチルメチルアンモニウムテトラフルオロボレート、1,1’−スピロビピロリジニウムテトラフルオロボレートが好ましい。
電気化学デバイスの他の例としてのリチウムイオンキャパシタは、例えば正極、負極、及び正極と負極との間にセパレータを有する蓄電素子と、電解質を非水溶媒中に溶解した非水電解液と、フィルムパッケージから形成される。本発明によれば、このフィルムパッケージを構成するフィルム材料に上述の水素吸収剤が含まれる。リチウムイオンキャパシタは、一端が蓄電素子に接続され、他端がフィルムパッケージ(蓄電素子及び非水電解液が封入されている)から導出している端子を有している。例えばアルミニウムの金属箔からなる正極の集電体の表面には、導電性接着剤を介して分極性電極層が形成されている。分極性電極層は、前記電気二重層キャパシタで用いられるものと同様の材料及び構造を有するものが使用できる。また、リチウムイオンキャパシタの正極の分極性電極層で用いられている公知の材料及び構造を有するものが使用できる。また、例えば銅の金属箔からなる負極集電体の表面には、活物質層が形成されている。正極及び負極は、例えば正極の分極性電極層と負極の活物質層とが向き合うように配置されている。また、リチウム金属のシートが負極の近傍に配置される。これにより、リチウム金属シートのリチウムが非水電解液内に溶解するとともに、そのリチウムイオンが負極の活物質層にプレドープされ、充電前の状態で負極の電位が正極の電位に比べて、例えば3V程度低くなる。本発明では、上述した、表面の少なくとも一部がシリル化したセルロースからなるセパレータが用いられる。セパレータは、向きあっている正極の分極性電極層及び負極の活物質層の間に配置される。なお、蓄電素子やフィルムパッケージには、フィルムパッケージタイプのリチウムキャパシタで用いられている公知の構造を適用することができる。
負極の活物質層は、リチウムイオンキャパシタの活物質層で用いられている公知の材料及び構造を有するものが使用でき、例えば難黒鉛化炭素、グラファイト、錫酸化物、珪素酸化物等の活物質を含有し、カーボンブラックや金属粉末等の導電助剤や、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)やポリフッ化ビニリデン(PVDF)やスチレンブタジエンゴム(SBR)等のバインダーも必要に応じて含有してもよい。
以下、実施例により本発明をより詳細に説明する。しかし、本発明は実施例の態様に限定される訳ではない。
活物質としての活性炭、ならびに、バインダーとしてのカルボキシメチルセルロース及びスチレンブタジエンゴムを含むスラリーを調製し、このスラリーをアルミ箔上に塗布してシート状の分極性電極を作製した。分極性電極間に、セルロースからなるセパレータを挟み、引出し端子を超音波溶接により取り付け、約180℃で真空乾燥して素子を得た。
電極サイズにカットした後述する封止材に、上記で得られた素子を入れ、さらに、非水電解液を注入した。電解液の注入量は約0.15gだった。非水電解液は後述の非水溶媒に、電解質としてのトリエチルメチルアンモニウムテトラフルオロボレートを1.5mol/Lの濃度で溶解させたものを用いた。その後、シール材を用いて封止材を熱融着することで封止材がフィルムパッケージを構成し、約20mm×26mmのサイズのセルが得られた。
用いた封止材は以下のフィルム材料である。なお、カッコ内の数値はラミネートを構成する各層の厚みである。水素吸収剤含有PPは、100重量部のPPに対して80重量部のLaNiを混ぜ合せた組成物からなる層である。
実施例1〜4:ナイロン(20μm)/アルミニウム箔(50μm)/水素吸収剤含有PP(100μm)/PP(30μm)で構成されるラミネートフィルム。
比較例1〜4:ナイロン(20μm)/アルミニウム箔(50μm)/PP(130μm)で構成されるラミネートフィルム。
用いた非水溶媒は以下のとおりである。
実施例1および比較例1:γ−ブチロラクトン(GBL)
実施例2および比較例2:γ−バレロラクトン(GVL)
実施例3および比較例3:GBLとプロピオン酸メチル(MP)の8:2(容量比)の混合物
実施例4および比較例4:アセトニトリル(AN)
[評価方法]
各実施例、比較例で作製した電気二重層キャパシタについて、キャパシタ容器の厚み(T1)を測定した。キャパシタ容器の厚みはマイクロメーターを用い、セルの中央部分の厚みを計測した。次いで、70℃の恒温槽中で1000時間2.75Vの電圧で連続充電した。その後、室温まで放冷し、0Vまで放電した後、キャパシタ容器の厚み(T2)を測定した。
[評価結果]
上記測定で得られたT1を100%に規格化したときの、T2の値は以下のとおりであった。
実施例1:160%、 比較例1:310%
実施例2:150%、 比較例2:270%
実施例3:190%、 比較例3:380%
実施例4:170%、 比較例4:340%
比較例1と比べて実施例1では、連続充電後のセルの膨れが抑制された。この効果は他の溶媒を用いた場合においても確認され、具体的には、比較例2〜4と比べて実施例2〜4では、連続充電後のセルの膨れが抑制されることが確認された。
10 正極、20 負極、11・21 集電体、12・22 分極性電極層、30 セパレータ、40 フィルムパッケージ、50 端子、B 蓄電素子。

Claims (4)

  1. 非水電解液が含浸されてなるセパレータと、前記セパレータを挟むように位置する正極及び負極と、前記セパレータ、正極及び負極を包むフィルムパッケージと、を備え、前記フィルムパッケージは水素吸収剤を含有するフィルム材料からなる、電気化学デバイス。
  2. 水素吸収剤がマグネシウム、パラジウム、バナジウム、ニッケル、チタン、マンガン、鉄、ジルコニウム、ランタノイドの少なくとも1種の金属またはそれらを含む合金からなる請求項1記載の電気化学デバイス。
  3. 前記フィルム材料が積層構造をなし、前記積層構造は、フィルムパッケージの内層側から順に金属箔からなる層および水素吸収剤を含有する樹脂フィルム層を少なくとも有する、請求項1又は2記載の電気化学デバイス。
  4. 前記水素吸収剤を含有する樹脂フィルム層が、水素吸収剤を含有するポリオレフィン系樹脂フィルムからなる請求項3記載の電気化学デバイス。
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