JP2014178290A - 電流検出装置、電流検出方法およびプログラム - Google Patents
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Abstract
【課題】検出可能な電流値の範囲を確保しつつ検出する電流値の精度を低下させることなく、増幅器の数を削減することができる電流検出装置、電流検出方法およびプログラムを提供する。
【解決手段】検出する電流Iの絶対値が第1の値の範囲内にある場合に、第2増幅器108から出力された第2出力電圧に基づく抵抗に流れる電流の第1電流値から、第1増幅器107から出力された第1出力電圧に基づくシャント抵抗101に流れる電流Iの第2電流値を減算した補正値を取得し、検出する電流Iの絶対値が第1の値より大きく第2の値未満である場合、第2電流値から補正値を減算した値を、シャント抵抗101に流れる電流Iの電流値として算出する。
【選択図】図4
【解決手段】検出する電流Iの絶対値が第1の値の範囲内にある場合に、第2増幅器108から出力された第2出力電圧に基づく抵抗に流れる電流の第1電流値から、第1増幅器107から出力された第1出力電圧に基づくシャント抵抗101に流れる電流Iの第2電流値を減算した補正値を取得し、検出する電流Iの絶対値が第1の値より大きく第2の値未満である場合、第2電流値から補正値を減算した値を、シャント抵抗101に流れる電流Iの電流値として算出する。
【選択図】図4
Description
本発明は、電流検出装置、電流検出方法およびプログラムに関する。
電流が流れる電流経路の電流値を検出する方法として、電流経路にシャント抵抗を挿入し、シャント抵抗の両端の電圧をADコンバータでアナログ/デジタル変換して得られた電圧データから電流値を検出する方法がある。シャント抵抗は、電力消費を抑制するために、数mΩ程度の抵抗値を有していることが一般的であり、その両端の電圧も数mV程度となる。そのため、シャント抵抗の両端の電圧を、基準電圧が3V程度のADコンバータで電圧データに変換し、その変換結果に基づいて、シャント抵抗を流れる電流の電流値を高精度に算出するためには、シャント抵抗の両端の電圧を増幅器で増幅する必要がある。
ところで、MFP(Multi Function Peripheral)における消費電力が変動する範囲は、凡そ1〜7000Wと、その範囲が広い。そのため、MFPにおける消費電力を高精度に検出するためには、広い範囲の電流値を高精度に検出する必要がある。MFP等の電子機器に流れる微小電流から大電流までの電流値を高精度に検出する電流検出装置として、シャント抵抗の両端の電圧を、ゲインが異なる複数の増幅器で増幅し、検出する電流値に応じて増幅器を使い分ける技術が開示されている(特許文献1参照)。
しかしながら、ゲインが異なる複数の増幅器を、検出する電流値に応じて使い分ける技術によれば、検出する電流値の範囲が広くなるほど若しくは高精度な電流値の検出を求めるに従い、電流値の検出に必要な増幅器の数が多くなってしまう、という課題がある。
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、検出可能な電流値の範囲を確保しつつ検出する電流値の精度を低下させることなく、増幅器の数を削減することができる電流検出装置、電流検出方法およびプログラムを提供することを目的とする。
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明は、電流が流される抵抗の両端の電圧を第1ゲインで増幅した第1出力電圧を出力するとともに、抵抗に流れる電流の絶対値が第1の値の範囲内にある場合における第1出力電圧の誤差が許容誤差以下である第1増幅器と、抵抗の両端の電圧を第1ゲインより小さい第2ゲインで増幅した第2出力電圧を出力するとともに、抵抗に流れる電流の絶対値が第1の値より大きい第2の値の範囲内にある場合における第2出力電圧の誤差が許容誤差以下である第2増幅器と、検出する電流の絶対値が第1の値の範囲内にある場合に、第2出力電圧に基づく抵抗に流れる電流の第1電流値から、第1出力電圧に基づく抵抗に流れる電流の第2電流値を減算した補正値を取得し、検出する電流の絶対値が第1の値より大きく第2の値未満である場合、第2電流値から補正値を減算した値を、抵抗に流れる電流の電流値として算出する算出部と、を備える。
本発明によれば、検出可能な電流値の範囲を確保しつつ検出する電流値の精度を低下させることなく、増幅器の数を削減することができる、という効果を奏する。
以下に添付図面を参照して、電流検出装置、電流検出方法およびプログラムの実施の形態を詳細に説明する。
(第1の実施の形態)
図1は、第1の実施の形態にかかる電流検出装置の構成を示すブロック図である。図1に示すように、本実施の形態にかかる電流検出装置1は、シャント抵抗101、増幅器102およびマイクロコンピュータ(以下、マイコンと言う)103を備えた回路基板10を有している。シャント抵抗101は、電流経路2に接続され、検出対象の電流Iが流れる抵抗である。シャント抵抗101の抵抗値は、電力の消費を抑制するために、数mΩであるのが一般的である。増幅器102は、シャント抵抗101の両端の電圧(以下、両端電圧と言う)を増幅した出力電圧信号(アナログ信号)を出力する。マイコン103は、増幅器102から出力された出力電圧信号を電圧データ(デジタルデータ)に変換するADコンバータ104と、当該ADコンバータ104により変換された電圧データ(出力電圧)に基づいてシャント抵抗101に流れる電流Iの電流値を検出(算出)する電流検出処理部105と、を備えている。本実施の形態では、マイコン103が、増幅器102から出力された出力電圧信号に基づく電流Iの電流値を算出する算出部の一例として機能する。
図1は、第1の実施の形態にかかる電流検出装置の構成を示すブロック図である。図1に示すように、本実施の形態にかかる電流検出装置1は、シャント抵抗101、増幅器102およびマイクロコンピュータ(以下、マイコンと言う)103を備えた回路基板10を有している。シャント抵抗101は、電流経路2に接続され、検出対象の電流Iが流れる抵抗である。シャント抵抗101の抵抗値は、電力の消費を抑制するために、数mΩであるのが一般的である。増幅器102は、シャント抵抗101の両端の電圧(以下、両端電圧と言う)を増幅した出力電圧信号(アナログ信号)を出力する。マイコン103は、増幅器102から出力された出力電圧信号を電圧データ(デジタルデータ)に変換するADコンバータ104と、当該ADコンバータ104により変換された電圧データ(出力電圧)に基づいてシャント抵抗101に流れる電流Iの電流値を検出(算出)する電流検出処理部105と、を備えている。本実施の形態では、マイコン103が、増幅器102から出力された出力電圧信号に基づく電流Iの電流値を算出する算出部の一例として機能する。
例えば、抵抗値が10mΩのシャント抵抗101を用いて、電流経路2に流れる1Aの電流Iを検出する場合、シャント抵抗101の両端電圧は、10mVとなる。シャント抵抗101の両端電圧は、マイコン103が備えるADコンバータ104によりデジタルデータに変換されるが、ADコンバータ104において両端電圧をデジタルデータに変換可能な電圧の範囲は1〜5V程度が一般的である。そのため、本実施の形態にかかる電流検出装置1では、数mVの電圧(本実施の形態では、シャント抵抗101の両端電圧)を検出するために、シャント抵抗101の両端電圧を増幅する増幅器102を備え、その増幅器102から出力された両端電圧(出力電圧信号)をADコンバータ104において電圧データに変換し、その変換結果から電流Iの電流値を算出している。
本実施の形態では、ADコンバータ104および電流検出処理部105が、マイコン103に備えられているが、ADコンバータ104は、電流検出処理部105を備えたマイコン103とは別のICに備えられていても良い。また、電流検出処理部105は、マイコン103に限定されず、DSP(Digital Signal Processor)等によって実現しても良い。また、本実施の形態にかかる電流検出装置1により検出する電流Iは、直流であっても、交流であっても良い。さらに、本実施の形態では、回路基板10がシャント抵抗101を備えているが、これに限定するものではなく、回路基板10の外部の電流経路(図示しない)にシャント抵抗101が接続されていても良い。
次に、図2および図3を用いて、本実施の形態にかかる回路基板10の詳細な構成について説明する。図2は、第1の実施の形態にかかる電流検出装置が備える回路基板の詳細な構成を示す図である。図3は、第1の実施の形態にかかる電流検出装置において検出する2つの電流値の範囲と当該各範囲の電流値を検出する際に用いる増幅器のゲインとの対応付けを示す図である。以下の説明では、増幅器102から出力される出力電圧信号を単に出力電圧と記す。
本実施の形態では、回路基板10は、上述したシャント抵抗101、増幅器102およびマイコン103に加えて、後述するオペアンプ109,110のレベルシフト電圧(本実施の形態では、1.65V)を調整するための基準電圧(本実施の形態では、3.3V)を分圧する分圧抵抗R5,R6と、当該分圧抵抗R5,R6により分圧された基準電圧とレベルシフト電圧との比較結果に基づいて増幅器102(オペアンプ109,110)に入力するレベルシフト電圧を調整するオペアンプ106と、を備えている。
本実施の形態では、増幅器102は、第1増幅器107および第2増幅器108を備えている。第1増幅器107は、シャント抵抗101の両端電圧を第1ゲイン(本実施の形態では、200)で増幅した出力電圧(以下、第1出力電圧と言う)を出力する。また、第1増幅器107は、シャント抵抗101に流れる電流Iの絶対値が第1の値の範囲(本実施の形態では、0.1〜0.8A)内にある場合における当該第1出力電圧の誤差が許容誤差(本実施の形態では、最大許容誤差:5%)以下である。ここで、許容誤差は、電流検出装置1に対して適宜設定できる。
本実施の形態では、第1増幅器107は、入力抵抗R1と、フィードバック抵抗R3と、オペアンプ109に入力するレベルシフト電圧を分圧する分圧抵抗R2,R4と、シャント抵抗101の両端電圧を増幅した第1出力電圧を出力するオペアンプ109と、を備えている。本実施の形態では、オペアンプ109は、電流Iが0Aのときに、第1出力電圧としてレベルシフト電圧(本実施の形態では、1.65V)が出力されるようにレベルシフトされている。
第2増幅器108は、シャント抵抗101の両端電圧を第1ゲインより小さい第2ゲイン(本実施の形態では、16)で増幅した出力電圧(以下、第2出力電圧という)を出力する。また、第2増幅器108は、シャント抵抗101に流れる電流Iの絶対値が第1の値より大きい第2の値の範囲(本実施の形態では、6.4〜10.0A)内である場合における当該第2出力電圧の誤差が許容誤差(本実施の形態では、最大許容誤差:5%)以下である。
本実施の形態では、第2増幅器108は、入力抵抗R7と、フィードバック抵抗R9と、オペアンプ110に入力するレベルシフト電圧を分圧する分圧抵抗R8,R10と、シャント抵抗101の両端電圧を増幅した第2出力電圧を出力するオペアンプ110と、を備えている。本実施の形態では、オペアンプ110は、電流Iが0Aのときに、第2出力電圧としてレベルシフト電圧(本実施の形態では、1.65V)が出力されるようにレベルシフトされている。
例えば、シャント抵抗101の抵抗値が10mΩである場合、第1増幅器107から出力される第1出力電圧は、
(1.65−(R3/R1)×10mΩ×I)V
であり、第2増幅気108から出力される第2出力電圧は、
(1.65−(R9/R7)×10mΩ×I)V
である。
(1.65−(R3/R1)×10mΩ×I)V
であり、第2増幅気108から出力される第2出力電圧は、
(1.65−(R9/R7)×10mΩ×I)V
である。
ここで、第1増幅器107の第1ゲインG1はR3/R1であり、第2増幅器108の第2ゲインG2はR9/R7である。よって、第1増幅器107から出力される第1出力電圧は、
(1.65−G1×10mΩ×I)V
であり、第2増幅器108から出力される第2出力電圧は、
(1.65−G2×10mΩ×I)V
である。
(1.65−G1×10mΩ×I)V
であり、第2増幅器108から出力される第2出力電圧は、
(1.65−G2×10mΩ×I)V
である。
ところで、第1増幅器107から出力される第1出力電圧および第2増幅器108から出力される第2出力電圧には、ゲイン誤差α1,α2およびオフセット誤差β1,β2等の誤差が含まれる。ここで、ゲイン誤差α1,α2とは、シャント抵抗101の公差や抵抗R1,R3,R7,R9の公差が原因となる誤差である。オフセット誤差β1,β2とは、差動アンプ109,110のオフセット電圧、差動アンプ109,110のバイアス電流、抵抗R1〜R10の公差、電源電圧の公差、オペアンプ106のオフセット電圧、オペアンプ106のバイアス電流による基準電圧の誤差等が原因となる誤差である。
したがって、第1増幅器107から出力される第1出力電圧は、
(1.65+β1−(G1+α1)×10mΩ×I)V
となり、第2増幅器108から出力される第2出力電圧は、
(1.65+β2−(G2+α2)×10mΩ×I)V
となる。
(1.65+β1−(G1+α1)×10mΩ×I)V
となり、第2増幅器108から出力される第2出力電圧は、
(1.65+β2−(G2+α2)×10mΩ×I)V
となる。
マイコン103が備えるADコンバータ104は、第1増幅器107から出力された第1出力電圧を電圧データに変換して出力するとともに、第2増幅器108から出力された第2出力電圧を電圧データに変換して出力する。
マイコン103が備える電流検出処理部105は、検出する電流Iの絶対値が第1の値の範囲内にある場合(本実施の形態では、検出する電流Iの電流値が、予め設定された電流値の範囲である第1電流範囲(0.1A<I<0.8A,−0.8A<I<−0.1A)内にある場合)、図3に示すように、第1増幅器107により第1ゲイン(200)で増幅されて出力された第1出力電圧に基づいて、シャント抵抗101に流れる電流Iの電流値である第1電流値を算出する。
一方、電流検出処理部105は、検出する電流Iの絶対値が第1の値より大きい場合(本実施の形態では、検出する電流Iの電流値が、予め設定された電流値の範囲である第2電流範囲(0.8A<I<10.0A,−10.0A<I<−0.8A)内にある場合)、図3に示すように、第2増幅器108により第2ゲイン(16)で増幅されて出力された第2出力電圧に基づいて、シャント抵抗101に流れる電流の電流値である第2電流値を算出する。
次に、図4を用いて、電流検出処理部105による電流値の算出処理の詳細について説明する。図4は、第1の実施の形態にかかる電流検出装置が備える電流検出処理部による電流値の検出処理の流れを示すフローチャートである。
電流検出処理部105は、検出する電流Iの電流値が、−0.2Aより大きく0.2A未満であるか否かを判断する(ステップS401)。そして、検出する電流Iの電流値が、−0.2Aより大きく0.2A未満である場合(ステップS401:Yes)、電流検出処理部105は、第2増幅器108から出力された第2出力電圧に基づくシャント抵抗101に流れる電流の第2電流値から、第1増幅器107から出力された第1出力電圧に基づくシャント抵抗101に流れる電流の第1電流値を減算した補正値を取得する(ステップS402)。
本実施の形態では、電流検出処理部105は、検出する電流Iの電流値が、−0.2Aより大きく0.2A未満である場合に補正値を取得しているが、検出する電流Iの絶対値が第1の値の範囲内(本実施の形態では、検出する電流Iの電流値が第1電流範囲内)にある場合に、補正値を取得するものであれば良い。これにより、検出する電流Iの絶対値が第2の値未満である場合(すなわち、第2出力電圧の誤差が許容誤差以下とならない場合)における、第1電流値に対する第2電流値の誤差を取得することができる。
検出する電流Iの電流値が−0.2A以下若しくは0.2A以上である場合(ステップS401:No)または補正値が取得されると(ステップS402)、電流検出処理部105は、検出する電流Iの電流値が−0.8Aより大きく0.8A未満であるか否か(すなわち、検出する電流Iの電流値が第1の値の範囲内にあるか否か)を判断する(ステップS403)。
そして、電流検出処理部105は、検出する電流Iの電流値が−0.8Aより大きく0.8A未満であると判断した場合(ステップS403:Yes)、すなわち、検出する電流Iの絶対値が第1の値の範囲内にあると判断した場合、第1出力電圧に基づいて第1電流値を算出する(ステップS404)。これにより、誤差が許容誤差以下の第1出力電圧を用いて第1電流値を算出することができる。
一方、電流検出処理部105は、検出する電流Iの電流値が−0.8A以下若しくは0.8A以上である場合(ステップS403:No)、すなわち、検出する電流Iの絶対値が第1の値より大きいと判断した場合、第2出力電圧に基づく第2電流値を算出するとともに、算出した第2電流値から補正値を減算した値を、電流Iの電流値として算出する(ステップS405)。
本実施の形態では、電流検出処理部105は、検出する電流Iの絶対値が第2の値の範囲内にある場合も、第2出力電圧に基づく第2電流値から補正値を減算した値を電流Iの電流値として算出しているが、少なくとも、検出した電流Iの絶対値が第1の値より大きく第2の値未満である場合に、第2電流値から補正値を減算した値を電流Iの電流値として算出すれば良い。これにより、検出する電流Iの絶対値が第1の値より大きく第2の値未満である場合(本実施の形態では、検出する電流Iの電流値が、0.8A<I<6.4Aまたは−6.4A<I<−0.8Aである場合)に、シャント抵抗101の両端電圧を増幅した出力電圧の誤差を許容誤差以下とすることができる増幅器を設ける必要がなくなるので、検出する電流Iの絶対値が第1の値より大きく第2の値未満である場合における、電流Iの電流値の検出精度の低下を防止しつつ、増幅器の数を削減することができる。また、増幅器が増えることによるコストアップおよび回路基板10の基板面積の増大を防止できる。
ここで、従来の電流検出装置における課題を述べたのち、本実施の形態にかかる電流検出装置1による電流Iの電流値の算出処理の一例について説明する。
図5および図6を用いて、3つの増幅器を有する電流検出装置において電流の電流値を検出する処理について説明する。図5は、3つの増幅器を有する電流検出装置において検出する3つの電流値の範囲と当該各範囲の電流値を検出する際に用いる増幅器のゲインとの対応付けを示す図である。図6は、3つの増幅器を有する電流検出装置による電流値の検出処理の流れを示すフローチャートである。
ここでは、電流検出装置は、3つの増幅器を用いて、0.1A<電流値<10.0Aおよび−10.0A<電流値<−0.01Aの電流値を検出するものとする。また、電流を検出するシャント抵抗の抵抗値が10mΩであり、ゲイン誤差が1%であり、オフセット誤差が10mVであるものとする。ゲイン誤差およびオフセット誤差は、電流検出装置が備える全ての抵抗の公差を0.5%とした場合の凡その値である。
さらに、電流検出装置は、図5に示すように、シャント抵抗の両端電圧をゲイン(200)で増幅した出力電圧を出力するとともに検出する電流の電流値が0.1A<電流値<0.8A,−0.8A<電流値<−0.1Aである場合に当該出力電圧の誤差が許容誤差(例えば、5%)以下となる増幅器と、シャント抵抗の両端電圧をゲイン(25)で増幅した出力電圧を出力するとともに検出する電流の電流値が0.8A<電流値<6.4A,−0.1A<電流値<−6.4Aである場合に当該出力電圧の誤差が許容誤差(例えば、5%)以下となる増幅器と、シャント抵抗の両端電圧をゲイン(16)で増幅した出力電圧を出力するとともに検出する電流の電流値が6.4A<電流値<10.0A,−10.0A<電流値<−6.4Aである場合に当該出力電圧の誤差が許容誤差(例えば、5%)以下となる増幅器と、を有する。
電流検出装置は、検出する電流の電流値が、−0.8Aより大きく0.8A未満であると判断した場合(ステップS601:Yes)、ゲイン(200)の増幅器から出力された出力電圧に基づいて、シャント抵抗に流れる電流の電流値を算出する(ステップS602)。
一方、検出する電流の電流値が、0.8Aより大きくかつ−0.8A未満であると判断した場合(ステップS601:No)、電流検出装置は、検出する電流の電流値が0.8Aより大きく6.4A未満であるか若しくは検出する電流の電流値が−6.4Aより大きく−0.8A未満であるかを判断する(ステップS603)。
そして、検出する電流の電流値が0.8Aより大きく6.4A未満であると判断した場合若しくは検出する電流の電流値が−6.4Aより大きく−0.8A未満であると判断した場合(ステップS603:Yes)、電流検出装置は、ゲイン(25)の増幅器から出力される出力電圧に基づいて、シャント抵抗に流れる電流の電流値を算出する(ステップS604)。一方、検出する電流の電流値が6.4Aより大きいと判断した場合若しくは検出する電流の電流値が−6.4A未満であると判断した場合(ステップS603:No)、電流検出装置は、ゲイン(16)の増幅器から出力される出力電圧に基づいて、シャント抵抗に流れる電流の電流値を算出する(ステップS605)。
例えば、検出する電流の電流値が0.1Aである場合(すなわち、シャント抵抗の両端電圧が10mVである場合)、電流検出装置は、増幅器から出力される出力電圧の誤差を許容誤差以下とするために、ゲイン(200)の増幅器から出力された出力電圧に基づいて電流値を算出する必要がある。
しかしながら、ゲイン(200)の増幅器から出力された出力電圧からは、0.8Aまでの電流値しか算出することができない。電流検出装置が備える各増幅器が1.65Vにレベルシフトされている場合、ゲイン(200)の増幅器から出力される出力電圧は、(1.65−200×0.8A×10mΩ)V=0.05Vとなり、出力電圧に対するオフセット誤差(10mV)が許容誤差(例えば、5%)以下とならないからである。
このように、シャント抵抗に流れる電流の電流値(0.1A<電流値<10.0Aおよび−10.0A<電流値<−0.01A)を高精度に算出するためには、通常、3つの増幅器を必要となる。なお、検出する電流の電流値が、6.4A<電流値<10.0Aまたは−10.0A<電流値<−6.4Aである場合、電流検出装置は、ゲイン(3.125)の増幅器を用いて電流値を検出すれば、オフセット誤差を許容誤差以下とすることができるが、ゲインが大きい増幅器により増幅された出力電圧を電圧データに変換する際の分解能を良くなるため、ゲイン(16)の増幅器を用いて電流値を算出している。
なお、従来、電流検出装置を備えた機器の出荷時に、シャント抵抗に流れる電流の電流値を検出する際の誤差を補正可能な補正値を、予め記憶させておき、当該補正値を用いて、検出された電流値を補正する技術も開示されているが、当該技術によれば、経時や環境変動により生じるオフセット誤差による電流値の誤差を補正することはできない。
次に、本実施の形態にかかる電流検出装置1において、2つの増幅器(第1増幅器107および第2増幅器108)を用いて、電流Iの電流値を検出する処理の一例について説明する。
例えば、検出する電流Iの電流値である0.8Aを、第2増幅器108から出力された第2出力電圧に基づいて算出した場合、第2出力電圧に含まれるオフセット誤差(10mV)の割合は、
10mV/(0.8A×10mΩ×16)×100=7.8%
となる。
10mV/(0.8A×10mΩ×16)×100=7.8%
となる。
これに対して、検出する電流Iの電流値である±0.1〜±0.8Aを、第1増幅器107から出力された第1出力電圧に基づいて算出した場合、第1出力電圧に含まれるオフセット誤差の割合は許容誤差(本実施の形態では、最大許容誤差:5%)以下となる。この第1出力電圧に含まれるオフセット誤差により生じる電流Iの電流値の誤差は、0.01Aに相当する。
よって、検出する電流Iの絶対値が第1の値の範囲にある場合(例えば、検出する電流Iの電流値が0.2Aである場合)、第2増幅器108から出力された第2出力電圧に基づく第2電流値から、第1増幅器107から出力された第1出力電圧に基づく第1電流値を減算して求めた補正値は、第2増幅器108のオフセット誤差による第2電流値の誤差に、第1出力電圧に含まれるオフセット誤差により生じる電流Iの電流値の誤差(±0.01A)を含めた値となる。
これにより、検出する電流Iの電流値が第1の値より大きく第2の値未満である場合に、第1出力電圧に含まれるオフセット誤差により生じる電流Iの電流値の誤差(±0.01A)を含む補正値を用いて、第2出力電圧に基づく第2電流値を補正することにより、第2出力電圧に基づいて算出される、電流Iの電流値の誤差を0.01A以下とすることができる。ここで、第1出力電圧に含まれるオフセット誤差により生じる電流Iの電流値の誤差(±0.01A)の割合は、検出する電流Iの電流値(例えば、0.8A)に対して1.25%となり、第2出力電圧に含まれるオフセット誤差の割合を許容誤差(本実施の形態では、最大許容誤差:5%)以下とすることができる。
また、本実施の形態では、増幅器102から出力される出力電圧に含まれるオフセット誤差のみを考慮したため、検出する電流Iの電流値が−0.2Aより大きく0.2A未満である場合(図4のステップS401:Yes)に補正値を算出しているが、当該出力電圧に含まれるゲイン誤差も考慮して補正値を算出しても良い。ただし、補正値を算出するか否かを判断する際の電流Iの絶対値の閾値を大きくなるに従い、補正値に含まれる誤差が大きくなる。例えば、ゲイン誤差を1%とした場合、検出する電流Iの電流値が0.2Aである場合に補正値に含まれるゲイン誤差は、0.2A×1%=0.002Aであるが、検出する電流Iの電流値が0.8Aである場合に補正値に含まれるゲイン誤差は、0.8A×1%=0.008Aとなる。よって、補正値を算出するか否かを判断する際の電流Iの絶対値の閾値は、電流の検出精度およびゲイン誤差を考慮して決定することが好ましい。
このように本実施の形態にかかる電流検出装置1によれば、検出する電流Iの絶対値が第1の値より大きく第2の値未満である場合に、シャント抵抗101の両端電圧を増幅した出力電圧の誤差を許容誤差以下とすることができる増幅器を設ける必要がなくなるので、検出する電流Iの絶対値が第1の値より大きく第2の値未満である場合における、電流Iの電流値の検出精度の低下を防止しつつ、増幅器の数を削減することができる。
(第2の実施の形態)
本実施の形態は、負荷に電流を流す電源の電源電圧を検出し、検出した電源電圧および算出した電流値に基づいて、負荷で消費される電力を検出する例である。以下の説明では、第1の実施の形態と同様の箇所については説明を省略する。
本実施の形態は、負荷に電流を流す電源の電源電圧を検出し、検出した電源電圧および算出した電流値に基づいて、負荷で消費される電力を検出する例である。以下の説明では、第1の実施の形態と同様の箇所については説明を省略する。
図7は、第2の実施の形態にかかる電流検出装置の構成を示すブロック図である。図7に示すように、本実施の形態にかかる電流検出装置700は、シャント抵抗101、増幅器102、マイコン702および電圧検出器703を備えた回路基板701を有している。
電圧検出器703は、例えば、分圧抵抗や降圧トランス等で構成され、図示しない負荷(例えば、MFPが備えるプリンタエンジン等)に電流Iを流す電源(図示しない)の電源電圧を降圧した電圧(以下、電力検出用電圧と言う)を出力する。
本実施の形態では、マイコン702は、ADコンバータ704、電圧検出処理部705および電力検出処理部706を備えている。ADコンバータ704は、増幅器102から出力された出力電圧を電圧データに変換するとともに、電圧検出器703から出力された電力検出用電圧を電圧データに変換する。
電圧検出処理部705は、ADコンバータ704により電圧データに変換された電力検出用電圧に基づいて、図示しない電源の電源電圧を検出する。すなわち、本実施の形態では、電圧検出器703および電圧検出処理部705が、図示しない電源の電源電圧を検出する第1検出部として機能する。
電力検出処理部706は、電圧検出処理部705により検出された電源電圧および電流検出処理部105により算出された電流値に基づいて、図示しない負荷により消費される電力を検出する第2検出部として機能する。
このように、第2の実施の形態にかかる電流検出装置700によれば、高精度に検出された電流値を用いて図示しない負荷により消費される電力を検出することができるので、広範囲(すなわち、負荷)で消費される電力を高精度に検出することができる。
(第3の実施の形態)
本実施の形態は、第1増幅器および第2増幅器の周囲の温度(以下、周囲環境温度と言う)と、当該周囲環境温度における第1出力電圧および第2出力電圧の誤差と、を対応付けて記憶部に記憶させ、周囲環境温度を検出し、記憶部において、第2出力電圧が出力された際に検出した周囲環境温度と対応付けて記憶された誤差に基づいて、第1出力電圧および第2出力電圧を補正する例である。以下の説明では、第2の実施の形態と同様の箇所については説明を省略する。
本実施の形態は、第1増幅器および第2増幅器の周囲の温度(以下、周囲環境温度と言う)と、当該周囲環境温度における第1出力電圧および第2出力電圧の誤差と、を対応付けて記憶部に記憶させ、周囲環境温度を検出し、記憶部において、第2出力電圧が出力された際に検出した周囲環境温度と対応付けて記憶された誤差に基づいて、第1出力電圧および第2出力電圧を補正する例である。以下の説明では、第2の実施の形態と同様の箇所については説明を省略する。
図8は、第3の実施の形態にかかる電流検出装置の構成を示すブロック図である。図8に示すように、本実施の形態にかかる電流検出装置800は、シャント抵抗101、増幅器102、電圧検出器703、マイコン802および温度センサ803を備えた回路基板801を有している。
温度センサ803は、第1増幅器107および第2増幅器108の周囲環境温度を検出する温度検出部として機能する。本実施の形態では、温度センサ803は、第1増幅器107、第2増幅器108および後述するADコンバータ804の近傍に配置され、周囲環境温度を検出する。
本実施の形態では、マイコン802は、ADコンバータ804、温度検出処理部805、電流検出処理部806、電圧検出処理部705および電力検出処理部706を備えている。ADコンバータ804は、増幅器102から出力された出力電圧および電圧検出器703から出力された電力検出用電圧を電圧データに変換するとともに、温度センサ803により検出された周囲環境温度を電圧データに変換する。
温度検出処理部805は、周囲環境温度と、当該周囲環境温度における第1出力電圧および第2出力電圧の誤差(例えば、周囲環境温度の変動により変化するオフセット誤差およびゲイン誤差、ADコンバータ804のオフセット誤差やゲイン誤差など)と、を対応付けて記憶する記憶部として機能する。そして、温度検出処理部805は、温度センサ803により検出された周囲環境温度と一致する周囲環境温度と対応付けて記憶された誤差を補正値として電流検出処理部806に出力する。
電流検出処理部806は、温度検出処理部805から補正値として出力された誤差に基づいて、第1出力電圧および第2出力電圧を補正する。
このように、第3の実施の形態にかかる電流検出装置800によれば、増幅器102等の周囲環境温度の変動によってオフセット誤差やゲイン誤差等が変動しても、増幅器102等の周囲環境温度の変動により変化する誤差に基づいて、第1出力電圧および第2出力電圧を補正することができるので、周囲環境温度の変動による電流値の誤差を小さくすることができる。
(変形例1)
本変形例は、シャント抵抗に電流が流れていない状態において、第2出力電圧およびシャント抵抗の抵抗値に基づく電流値(以下、第1初期電流値と言う)から、第1出力電圧およびシャント抵抗の抵抗値に基づく電流値(以下、第2初期電流値と言う)を減算した初期補正値を取得し、検出する電流の絶対値が第1の値より大きく第2の値未満でありかつ補正値が取得されていない場合、第2電流値から初期補正値を減算した値を、シャント抵抗に流れる電流の電流値として算出する例である。以下の説明では、上述の実施の形態と同様の箇所については説明を省略する。
本変形例は、シャント抵抗に電流が流れていない状態において、第2出力電圧およびシャント抵抗の抵抗値に基づく電流値(以下、第1初期電流値と言う)から、第1出力電圧およびシャント抵抗の抵抗値に基づく電流値(以下、第2初期電流値と言う)を減算した初期補正値を取得し、検出する電流の絶対値が第1の値より大きく第2の値未満でありかつ補正値が取得されていない場合、第2電流値から初期補正値を減算した値を、シャント抵抗に流れる電流の電流値として算出する例である。以下の説明では、上述の実施の形態と同様の箇所については説明を省略する。
本変形例では、電流検出処理部105(806)は、電流検出装置1を備えたMFP等の電子機器の出荷時など、シャント抵抗101に電流が流れていない状態において、第2増幅器108から出力された第2出力電圧およびシャント抵抗101の抵抗値に基づく第1初期電流値から、第1増幅器107から出力された第1出力電圧およびシャント抵抗101の抵抗値に基づく第1初期電流値を減算した初期補正値を取得する。電流検出処理部105(806)は、取得した初期補正値を、第2電流値の補正値として図示しないメモリに保存しておく。
そして、電流検出処理部105(806)は、検出する電流Iの絶対値が第1の値より大きいと判断し(または、検出する電流Iの絶対値が第1の値より大きく第2の値未満であり)かつ補正値が取得されていない場合(すなわち、補正値が取得される前)、第2出力電圧に基づく第2電流値から、図示しないメモリに保存された初期補正値を減算した値を、電流Iの電流値として算出する。
このように、変形例1によれば、補正値が取得される前であっても、初期補正値を用いて電流Iの電流値を算出することができるので、補正値が取得される前であって、オフセット誤差による誤差を含まない電流値を高精度に算出することができる。
(変形例2)
本変形例は、増幅器に設定するゲインを調整することにより、少ない増幅器を用いてシャント抵抗に流れる電流の電流値を検出する例である。以下の説明では、上述の実施の形態と同様の箇所については説明を省略する。
本変形例は、増幅器に設定するゲインを調整することにより、少ない増幅器を用いてシャント抵抗に流れる電流の電流値を検出する例である。以下の説明では、上述の実施の形態と同様の箇所については説明を省略する。
第1増幅器107の第1ゲインは、検出する電流Iの絶対値が第1の値の範囲の上限(本変形例では、0.8A)である場合における第1出力電圧の誤差が許容誤差となるように第1増幅器107に設定される。これにより、検出する電流Iの絶対値が第1の値の範囲の上限である場合に、第1増幅器107から出力される第1出力電圧の誤差を許容誤差とすることができるので、検出する電流Iの絶対値が第1の値の範囲内にある場合に、電流Iの電流値の算出に用いる第1出力電圧の誤差を許容誤差以下とすることが可能な、第1出力電圧の範囲を広げることができる。
本変形例では、検出する電流Iの絶対値が第1の値の範囲の上限である場合における第1出力電圧の誤差が許容誤差となるように第1増幅器107に設定しているが、少なくとも、検出する電流Iの絶対値が第1の値の範囲の上限である場合における第1出力電圧の誤差が許容誤差以下となっていれば良い。
また、第2増幅器108の第2ゲインは、検出する電流Iの絶対値が第2の値の範囲の下限(本変形例では、6.4A)である場合における第2出力電圧の誤差が許容誤差となるように第2増幅器108に設定される。これにより、検出する電流Iの絶対値が第2の値の範囲の下限である場合に、第2増幅器108から出力される第2出力電圧の誤差を許容誤差とすることができるので、検出する電流Iの絶対値が第1の値より大きい場合に、電流Iの電流値の算出に用いる第2出力電圧の誤差を許容誤差とすることが可能な第2出力電圧の範囲を広げることができる。
本変形例では、検出する電流Iの絶対値が第2の値の範囲の下限である場合における第2出力電圧の誤差が許容誤差となるように第2増幅器108に設定しているが、少なくとも、検出する電流Iの絶対値が第2の値の範囲の下限である場合における第2出力電圧の誤差が許容誤差以下となっていれば良い。
最後に、従来の電流検出装置に対する本変形例の効果について説明する。従来の電流検出装置においては、検出する電流Iの絶対値が第1の値の範囲の上限(0.8A)から第2の値の範囲の上限(10.0A)まで変動する場合、増幅器102のゲイン誤差やADコンバータ104の分解能を考慮して、3つ以上の増幅器を用いる必要がある。
これに対して、変形例2によれば、検出する電流Iの絶対値が第1の値の範囲内にある場合に、電流Iの電流値の算出に用いる第1出力電圧の誤差を許容誤差以下とすることが可能な、第1出力電圧の範囲を広げることができ、かつ検出する電流Iの絶対値が第1の値より大きい場合に、電流Iの電流値の算出に用いる第2出力電圧の誤差を許容誤差以下とすることが可能な第2出力電圧の範囲を広げることができるので、少ない増幅器を用いてシャント抵抗101に流れる電流Iの電流値を検出することができる。
本実施の形態の電流検出装置1,700,800で実行されるプログラムは、ROM(Read Only Memory)等に予め組み込まれて提供される。
また、本実施の形態の電流検出装置1,700,800で実行されるプログラムは、インストール可能な形式又は実行可能な形式のファイルでCD−ROM、フレキシブルディスク(FD)、CD−R、DVD(Digital Versatile Disk)等のコンピュータで読み取り可能な記録媒体に記録して提供するように構成してもよい。
さらに、本実施の形態の電流検出装置1,700,800で実行されるプログラムを、インターネット等のネットワークに接続されたコンピュータ上に格納し、ネットワーク経由でダウンロードさせることにより提供するように構成しても良い。また、本実施の形態の電流検出装置1,700,800で実行されるプログラムをインターネット等のネットワーク経由で提供または配布するように構成しても良い。
本実施の形態の電流検出装置1,700,800で実行されるプログラムは、上述した各部(電流検出処理部105,806、電圧検出処理部705、電力検出処理部706)を含むモジュール構成となっており、実際のハードウェアとしてはCPU(Central Processing Unit)が上記ROMから〜プログラムを読み出して実行することにより上記各部が主記憶装置上にロードされ、電流検出処理部105,806、電圧検出処理部705、電力検出処理部706が主記憶装置上に生成されるようになっている。
1,700,800 電流検出装置
10,701,801 回路基板
101 シャント抵抗
102 増幅器
103,702,802 マイコン
104,704,804 ADコンバータ
105,806 電流検出処理部
107 第1増幅器
108 第2増幅器
703 電圧検出器
705 電圧検出処理部
706 電力検出処理部
805 温度検出処理部
I 電流
10,701,801 回路基板
101 シャント抵抗
102 増幅器
103,702,802 マイコン
104,704,804 ADコンバータ
105,806 電流検出処理部
107 第1増幅器
108 第2増幅器
703 電圧検出器
705 電圧検出処理部
706 電力検出処理部
805 温度検出処理部
I 電流
Claims (8)
- 電流が流される抵抗の両端の電圧を第1ゲインで増幅した第1出力電圧を出力するとともに、前記抵抗に流れる電流の絶対値が第1の値の範囲内にある場合における前記第1出力電圧の誤差が許容誤差以下である第1増幅器と、
前記抵抗の両端の電圧を前記第1ゲインより小さい第2ゲインで増幅した第2出力電圧を出力するとともに、前記抵抗に流れる電流の絶対値が前記第1の値より大きい第2の値の範囲内にある場合における前記第2出力電圧の誤差が前記許容誤差以下である第2増幅器と、
検出する電流の絶対値が前記第1の値の範囲内にある場合に、前記第2出力電圧に基づく前記抵抗に流れる電流の第1電流値から、前記第1出力電圧に基づく前記抵抗に流れる電流の第2電流値を減算した補正値を取得し、検出する電流の絶対値が前記第1の値より大きく前記第2の値未満である場合、前記第2電流値から前記補正値を減算した値を、前記抵抗に流れる電流の電流値として算出する算出部と、
を備えた電流検出装置。 - 前記第1ゲインは、検出する電流の絶対値が前記第1の値の範囲の上限である場合における前記第1出力電圧の誤差が前記許容誤差以下となるように前記第1増幅器に設定され、
前記第2ゲインは、検出する電流の絶対値が前記第2の値の範囲の下限である場合における前記第2出力電圧の誤差が前記許容誤差以下となるように前記第2増幅器に設定される請求項1に記載の電流検出装置。 - 前記第1ゲインは、検出する電流の絶対値が前記第1の値の範囲の上限である場合における前記第1出力電圧の誤差が前記許容誤差となるように前記第1増幅器に設定され、
前記第2ゲインは、検出する電流の絶対値が前記第2の値の範囲の下限である場合における前記第2出力電圧の誤差が前記許容誤差となるように前記第2増幅器に設定される請求項2に記載の電流検出装置。 - 前記第1増幅器および前記第2増幅器の周囲環境温度と、当該周囲環境温度における前記第1出力電圧および前記第2出力電圧の誤差とを対応付けて記憶する記憶部と、
前記第2出力電圧が出力された際に前記第1増幅器および前記第2増幅器の前記周囲環境温度を検出する温度検出部と、を備え、
前記算出部は、前記記憶部において、検出された前記周囲環境温度と対応付けて記憶された誤差に基づいて、前記第1出力電圧および前記第2出力電圧を補正する請求項1から3のいずれか一に記載の電流検出装置。 - 負荷に電流を流す電源の電源電圧を検出する第1検出部と、
前記第1検出部により検出された前記電源電圧および前記算出部により算出された電流値に基づいて、前記負荷で消費される電力を検出する第2検出部と、
を備えた請求項1から4のいずれか一に記載の電流検出装置。 - 前記算出部は、前記抵抗に電流が流れていない状態において、前記第2出力電圧および前記抵抗の抵抗値に基づく第1初期電流値から、前記第1出力電圧および前記抵抗値に基づく第2初期電流値を減算した初期補正値を取得し、検出する電流の絶対値が前記第1の値より大きく前記第2の値未満でありかつ前記補正値が取得されていない場合、前記第2電流値から前記初期補正値を減算した値を、前記抵抗に流れる電流の電流値として算出する請求項1から5のいずれか一に記載の電流検出装置。
- 電流が流される抵抗の両端の電圧を第1ゲインで増幅した第1出力電圧を出力するとともに、前記抵抗に流れる電流の絶対値が第1の値の範囲内にある場合における前記第1出力電圧の誤差が許容誤差以下である第1増幅器と、前記抵抗の両端の電圧を前記第1ゲインより小さい第2ゲインで増幅した第2出力電圧を出力するとともに、前記抵抗に流れる電流の絶対値が前記第1の値より大きい第2の値の範囲内にある場合における前記第2出力電圧の誤差が前記許容誤差以下である第2増幅器と、を備えた電流検出装置で実行される電流検出方法であって、
検出する電流の絶対値が前記第1の値の範囲内にある場合に、前記第2出力電圧に基づく前記抵抗に流れる電流の第1電流値から、前記第1出力電圧に基づく前記抵抗に流れる電流の第2電流値を減算した補正値を取得し、検出する電流の絶対値が前記第1の値より大きく前記第2の値未満である場合、前記第2電流値から前記補正値を減算した値を、前記抵抗に流れる電流の電流値として算出する過程、
を含む電流検出方法。 - 電流が流される抵抗の両端の電圧を第1ゲインで増幅した第1出力電圧を出力するとともに、前記抵抗に流れる電流の絶対値が第1の値の範囲内にある場合における前記第1出力電圧の誤差が許容誤差以下である第1増幅器と、前記抵抗の両端の電圧を前記第1ゲインより小さい第2ゲインで増幅した第2出力電圧を出力するとともに、前記抵抗に流れる電流の絶対値が前記第1の値より大きい第2の値の範囲内にある場合における前記第2出力電圧の誤差が前記許容誤差以下である第2増幅器と、を備えた電流検出装置を制御するコンピュータを、
検出する電流の絶対値が前記第1の値の範囲内にある場合に、前記第2出力電圧に基づく前記抵抗に流れる電流の第1電流値から、前記第1出力電圧に基づく前記抵抗に流れる電流の第2電流値を減算した補正値を取得し、検出する電流の絶対値が前記第1の値より大きく前記第2の値未満である場合、前記第2電流値から前記補正値を減算した値を、前記抵抗に流れる電流の電流値として算出する算出部と、
として機能させるためのプログラム。
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JP2016123238A (ja) * | 2014-12-25 | 2016-07-07 | 京セラ株式会社 | 蓄電装置及び蓄電装置の制御方法 |
CN109725188A (zh) * | 2018-12-29 | 2019-05-07 | 蜂巢能源科技有限公司 | 一种电流测量方法和装置 |
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