JP2014177830A - 外装パネル及び外壁構造 - Google Patents
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Abstract
【課題】簡単な構造で、壁下地への固定に用いられる固定具の外部への露出を抑えることができて、美観性に優れた外装パネル及び外壁構造を提案する。
【解決手段】本発明の外装パネル100は、複数条の溝部3を形成した角波板1からなる外装パネル100である。この外装パネル100では、複数条の溝部3のうち少なくとも1つの溝部3が、固定具2が打入されて壁下地30に固定される第一溝部5である。そして、第一溝部5の両側壁51,52は、第一溝部5の底壁50からの高さを互いに相違させている。また、本発明の外壁構造は、上記の外装パネル100の第一溝部5に、固定具2が打入されて、角波板1が壁下地30に取り付けられる外壁構造である。
【選択図】図1
【解決手段】本発明の外装パネル100は、複数条の溝部3を形成した角波板1からなる外装パネル100である。この外装パネル100では、複数条の溝部3のうち少なくとも1つの溝部3が、固定具2が打入されて壁下地30に固定される第一溝部5である。そして、第一溝部5の両側壁51,52は、第一溝部5の底壁50からの高さを互いに相違させている。また、本発明の外壁構造は、上記の外装パネル100の第一溝部5に、固定具2が打入されて、角波板1が壁下地30に取り付けられる外壁構造である。
【選択図】図1
Description
本発明は、外壁に用いられる外装パネル及び外壁構造に関する。
従来から、図16に示すように、横胴縁等の壁下地30に、角波鋼板10からなる外装パネルが固定された建物の壁の構築構造がある。角波鋼板10は、谷部11にボルト等の固定具2が打入されることで壁下地30に固定される。
こういった構築構造では、雨水に曝されることで錆びた固定具2が谷部11から露出して、外観印象を損ねるといった問題があった。
上記問題を解決するものとして、例えば、特許文献1には、角波鋼板の谷部に、キャップを取り付けることで、固定具の露出を防止した構築構造が提案されている。
しかし、特許文献1の構築構造では、角波鋼板と固定具以外に、キャップとキャップ固定金具が必要であり、これらを角波鋼板に取り付ける施工が手間であるとともに、部品点数が多くなって、製造コストが嵩むといった問題があった。
そこで、上記事情を鑑みて、本発明は、簡単な構造で、壁下地への固定に用いられる固定具の外部への露出を抑えることができて、美観性に優れた外装パネル及び外壁構造を提案することを課題とする。
上記課題を解決するために本発明の外装パネルは、複数条の溝部を形成した角波板からなる外装パネルであって、複数条の前記溝部のうち少なくとも1つの溝部が、固定具が打入されて壁下地に固定される第一溝部であり、前記第一溝部の両側壁は、前記第一溝部の底壁からの高さを互いに相違させていることを特徴とする。
また、複数条の前記溝部の両側壁は、前記角波板の表面側ほど互いに離れるように傾斜させて設けられることが好ましい。
あるいは、前記第一溝部の前記両側壁は、前記角波板の表面側ほど互いに近づくように傾斜させて設けられることが好ましい。
また、複数条の前記溝部のうち前記第一溝部以外の溝部が、前記壁下地に当てられ、且つ前記固定具が打入されることのない第二溝部であり、前記第二溝部の両側壁は、前記第二溝部の底壁からの高さを互いに相違させており、前記第二溝部における高い方の側壁が位置する側は、前記第一溝部における高い方の側壁が位置する側と同じであることが好ましい。
また、複数条の前記溝部のうち前記第一溝部以外の溝部が、前記壁下地に当てられ、且つ前記固定具が打入されることのない第二溝部であり、前記第一溝部の開口幅は、前記第二溝部の開口幅よりも狭いことが好ましい。
また、前記角波板の一方の側端部に第一段部を備え、他方の側端部に第二段部を備え、隣接する少なくとも2枚の前記角波板を前記壁下地に取り付けた状態で、前記第一段部と前記第二段部とは重なって前記第一溝部と略同形状の溝を形成することが好ましい。
また、上記課題を解決するために本発明の外壁構造は、前記外装パネルの前記第一溝部に、前記固定具が打入されて、前記角波板が前記壁下地に取り付けられることを特徴とする。
ここで、建物の出入口の両側に前記角波板が取り付けられ、各角波板は、前記第一溝部の前記底壁からの高さが高い方の前記側壁が前記出入口側に位置するように取り付けられることが好ましい。
本発明では、角波板の複数条の溝部のうち固定具が打入される第一溝部の両側壁を、底壁からの高さを互いに相違させることで、角波板を斜め前方から視たときに、底壁からの高さが高い方の側壁によって第一溝部内を隠すことができる。これにより、本発明では、第一溝部に打入された固定具の外部への露出を抑えることができて、美観性に優れる。また、本発明では、固定具の露出を抑えるための部材が、角波板以外に別途必要とならず、簡単な構成で、固定具の外部への露出を抑えることができる。
以下、本発明の実施形態について図を参照しながら説明する。
図1(a)には、本発明の第一実施形態の外装パネル100が示されている。外装パネル100は、図2(a)に示すように、ボルトや釘等の固定具2が打入されて、胴縁や下地板等の壁下地30に取り付けられることで、建物の外壁構造を構成する。建物としては、特に限定されないが、例えば工場、倉庫、体育館、スーパーマーケット、航空施設等である。
本実施形態の外装パネル100は、複数条の溝部3を形成した角波板1である。複数条の溝部3は、互いに平行に間隔をあけて配置される。角波板1は、例えば、1枚の鋼板を折り曲げ加工することによって形成される。角波板1は、例えば914〜917mm幅の鋼板を、ロール成形加工機等によって折り曲げ加工して、働き幅L1が例えば720〜750mmとなるように形成される。鋼板は、厚みが例えば0.4mm〜0.6mmである。鋼板としては、カラー亜鉛鉄板、フッ素樹脂塗装鋼板、アルミメッキ鋼板、ガンバリウム鋼板、塩ビ鋼板、耐酸被覆鋼板、カラーアルミ、カラーステンレス鋼板等が挙げられる。なお、角波板1は、予め折れ曲がった状態で成形されるものであってもよい。また、角波板1は、金属以外の他の材質のものであってもよい。
角波板1は、溝部3の長手方向が上下方向(縦方向)を向くように、起立姿勢で壁下地30に取り付けられる。以下、この溝部3が縦向きの取付状態を基準として、壁下地30に対して角波板1が位置する側を屋外側とし、その逆側を屋内側とし、角波板1を屋内側から視たときの左右方向を基にして、各構成についての説明を行う。
本実施形態の外装パネル100(角波板1)は、長手方向(上下方向)の全長に亘って断面形状が同じである。
溝部3は、屋内側に凹ませた溝である。溝部3は、角波板1の上端から下端に亘って形成されている。各溝部3は、隣接する他の溝部3とフラットな平坦部4を介して連続する。
複数条の溝部3のうちの少なくとも1つの溝部3が、固定具2が打入されて壁下地30に取り付けられる第一溝部5である。そして、複数条の溝部3のうち第一溝部5以外の溝部3が、壁下地30に当てられ、且つ固定具2が打入されることのない第二溝部9である。本実施形態の角波板1は、図1(a)に示すように、第一溝部5を1つ備え、その左右両側に第二溝部9をそれぞれ1つずつ備える。
第一溝部5は、底壁50と、側壁51,52とを備える。底壁50は、平坦部4に対して屋内側に後退した位置に形成され、壁下地30に対して略平行に設けられる。底壁50は、底壁50の屋内側面が壁下地30に重ねられて、固定具2が打入される。
第一溝部5の両側壁51,52は、底壁50からの高さを互いに相違させている。本実施形態では、左側の側壁51が、右側の側壁52よりも、底壁50からの高さが高いものとなっている。
そして、本実施形態では、両側壁51,52は、角波板1の表面側ほど、互いに離れるように傾斜させて設けられる。言い換えると、両側壁51,52は、底壁50から離れるほど互いに離れるように傾斜させて設けられる。本実施形態では、左側の側壁51は、底壁50の左端から屋外側に向けて左斜めに突出しており、右側の側壁52は、底壁50の右端から屋外側に向けて右斜めに突出している。つまり、第一溝部5は、開口幅L2が底壁50の左右幅L3より大きく、左側の側壁51の屋外側への突出長さL4が右側の側壁52の屋外側への突出長さL5よりも長い。
第一溝部5の底壁50には、第一溝部5の長手方向に沿って、複数の固定具2が互いに間隔をおいて打入される。なお、第一溝部5の底壁50には、固定具2が1つだけ打入されてもよい。
固定具2は、図1(b)に示すように、頭部23と、これよりも径の小さい軸部21とを備える。固定具2は、頭部23の下端部に大径の鍔部22を備える。なお、鍔部22は、固定具2とは別部材のワッシャであってもよい。固定具2は、金属製である。固定具2の鍔部22の外径L6は、底壁50の左右幅L3よりも短い。
第二溝部9は、底壁90と、両側壁91、92とを備える。底壁90は、平坦部4に対して屋内側に後退した位置に形成され、壁下地30に対して略平行である。第二溝部9の底壁90は、第一溝部5の底壁50と屋内外方向の位置が同一の平面上に位置する。そのため、第二溝部9は、底壁90の屋内側面が壁下地30に重ねられる。
第二溝部9の両側壁91、92は、底壁90からの高さを互いに相違させている。本実施形態では、第二溝部9における高い方の側壁が位置する側は、第一溝部5における高い方の側壁が位置する側と同じである。つまり、第二溝部9は、左側の側壁91が、右側の側壁92よりも、底壁90からの高さが高いものとなっている。
そして、本実施形態では、両側壁91、92は、角波板1の表面側ほど、互いに離れるように傾斜させて設けられる。言い換えると、両側壁91、92は、底壁90から離れるほど互いに離れるように傾斜させて設けられる。左側の側壁91が、底壁90の左端から屋外側に向けて左斜めに突出しており、右側の側壁92が、底壁90の右端から屋外側に向けて右斜めに突出している。なお、両側壁91、92のうち一方だけ底壁90に対して直交するように設けてもよい。ここで、左側の側壁91の屋外側への突出長さは、第一溝部5の左側の側壁51の屋外側への突出長さL4と同じであり、右側の側壁92の屋外側への突出長さは、第一溝部5の右側の側壁52の屋外側への突出長さL5と同じである。つまり、第二溝部9は、左側の側壁91の屋外側への突出長さが、右側の側壁92の屋外側への突出長さよりも長い。また、第二溝部9の底壁90の左右幅L8は、第一溝部5の底壁50の左右幅L3と同じであり、第二溝部9の開口幅L7よりも小さい。
本実施形態の角波板1では、第一溝部5は、その開口幅L2が、第二溝部9の開口幅L7よりも短くなるように形成されている。つまり、本実施形態の角波板1は、固定具2が打入される第一溝部5では、開口幅L2を狭くして、打入された固定具2を目立ちにくくし、固定具2が打入されることのない第二溝部9では、開口幅L7を広くして、角波板1の働き幅L1を広く取れるようにしている。
本実施形態の角波板1は、角波板1の一方の側端部(左端部)に第一段部6を備え、角波板1の他方の側端部(右端部)に第二段部7を備える。隣接する2枚の角波板1を壁下地30に取り付けた状態で、図4に示すように、一方の角波板1の第一段部6と他方の角波板1の第二段部7とは重なって、第一溝部5と略同形状の溝を形成することができる。以下では、この第一段部6と第二段部7とで形成される溝を、合成溝8という。
第一段部6は、側壁62と、底壁60とを備える。底壁60は、側壁62の屋外側端に連続する平坦部4よりも、屋内側に後退した位置に形成されている。底壁60は、壁下地30に対して略平行に設けられ、第一溝部5の底壁50と屋内外方向の位置が同一の平面上に位置する。側壁62は、底壁60の右端から、屋外側に向けて右斜めに突出している。つまり、側壁62は、屋外側ほど右側に位置するように傾斜させて設けられる。本実施形態では、側壁62は、第一溝部5の右側の側壁52と略平行に設けられる。側壁62の屋外側への突出長さは、第一溝部5の右側の側壁52の屋外側への突出長さL5と同じである。底壁60の左端部には、屋外側に向けて山型に折れ曲がった凸部63を備える。
また、第二段部7は、側壁71と、底壁70とを備える。底壁70は、側壁71の屋外側端に連続する平坦部4よりも、屋内側に後退した位置に形成されている。底壁70は、壁下地30に対して略平行に設けられ、溝部3の底壁50と屋内外方向の位置が同一の平面上に位置する。側壁71は、底壁70の左端から、屋外側に向けて左斜めに突出している。つまり、側壁71は、屋外側ほど左側に位置するように傾斜させて設けられる。本実施形態では、側壁71は、第一溝部5の左側の側壁51と略平行に設けられる。側壁71の屋外側への突出長さは、第一溝部5の左側の側壁51の屋外側への突出長さL4と同じである。底壁70の右端部には屋外側に向けて山型に折れ曲がった凸部73を備える。
左右に隣接する2枚の角波板1の側端部同士を重ねることで、つまり、第一段部6の底壁60と、第二段部7の底壁70とを重ねることで、合成溝8が形成される。つまり、合成溝8の左側の側壁は、第二段部7の側壁71であり、合成溝8の右側の側壁は、第一段部6の側壁62であり、合成溝8の底壁は、第一段部6の底壁60及び第二段部7の底壁70である。
合成溝8は、第一溝部5と同様に、左側の側壁71が右側の側壁62よりも高いものである。底壁60と底壁70との重ね代は、合成溝8の開口幅が第一溝部5の開口幅L2と同じとなるように決められる。なお、合成溝8はその開口幅が、第一溝部5の開口幅L2とは異なるように形成してもかまわない。
第一段部6の底壁60は、図4(a)に示すように第二段部7の底壁70の屋外側に重ねるようにしてもよいし、図4(b)に示すように第二段部7の底壁70の屋内側に重ねるようにしてもよい。第一段部6と第二段部7とは、屋内外に重ねられた底壁60及び底壁70に、固定具2が打入されることで連結される(図3参照)。図4(a)に示すように、第一段部6の底壁60を第二段部7の底壁70の屋外側に重ねて固定具2を屋外側から打入した場合、屋内側に重ねられた凸部73は、壁下地30と底壁60とで挟まれて平坦化される。またこのとき、屋外側に位置する凸部63と底壁70との間には減圧空間が形成される。
このように減圧空間を設けるようにしたことで、暴風雨時などに第一段部6の底壁60の先端(左端)と、第二段部7の側壁71及び底壁70でなされる角部分との間の隙間から第一段部6の底壁60と第二段部7の底壁70との間に雨水が浸入しても、減圧空間を通過する際に、雨水の運動エネルギを減衰させて、第二段部7の底壁70より屋内側に雨水が浸入することを抑制することができる。また、減圧空間には、雨水が一時的に保水されることになり、この空間を介して下方に排水することができ、これによっても、第二段部7の底壁70より屋内側に雨水が浸入することを抑制することができる。
また、図4(b)に示すように、第一段部6の底壁60を第二段部7の底壁70の屋内側に重ねて固定具2を屋外側から打入した場合、屋内側に重ねられた凸部63は、壁下地30と底壁70とで挟まれて平坦化される。またこのとき、屋外側に位置する凸部73と底壁60との間には減圧空間が形成される。このように減圧空間を設けるようにしたことで、第一段部6の底壁60より屋内側に雨水が浸入することを抑制することができる。
なお、第一段部6の底壁60と第二段部7の底壁70とは屋内外に重ならないように、壁下地30にそれぞれ取り付けてもかまわない。その場合、底壁60と底壁70との隙間には目地材を取り付けて防水処理を行うことが好ましい。
なお、必要に応じて、左右横並びの2枚の角波板1は、第一段部6の底壁60同士を重ね合わせて連結するようにしてもよいし、第二段部7の底壁70同士を重ね合わせて連結するようにしてもよい。
本実施形態の角波板1では、図1(a)に示すように、第一段部6、平坦部4、第二溝部9、平坦部4、第一溝部5、平坦部4、第二溝部9、平坦部4、第二段部7がこの順に連続して形成されている。各平坦部4は、底壁50,90に対して一様に傾斜しており、互いに平行である。
以上説明した本実施形態の外装パネル100は、底壁50,90,60,70を壁下地30に当てて重ねた状態で、固定具2を底壁50へ屋外側から打入することで、壁下地30に取り付けられる。そして、壁下地30に取り付けた外装パネル100の第一段部6の底壁60に、他の外装パネル100の第二段部7の底壁70を重ねて、第一溝部5と略同形状の合成溝8を形成して、この合成溝8の底壁に固定具2を打入することで、隣接する2枚の外装パネル100は連結した状態で、壁下地30に取り付けられる。
以上のようにして複数の外装パネル100を左右に連結させながら壁下地30に取り付けることで、本実施形態の外壁構造が形成される。
このようにして形成された本実施形態の外壁構造では、複数条の溝部3(第一溝部5及び第二溝部9)及び合成溝8はいずれも、両側壁の底壁からの高さが互いに相違しており、高い方の側壁が位置する側が互いに同じとなっている。そのため、本実施形態の外壁構造では、外装パネル100を、屋外側の浅い角度(約15〜20度以下)から視たとき(図2(b)に示す太陽の位置から視たとき)に、溝部3(第一溝部5及び第二溝部9)及び合成溝8が略見えなくなって、外装パネル100がフラット感のある外観となる。このとき、固定具2が打入された第一溝部5及び合成溝8が略見えなくなることで、本実施形態の外壁構造では、固定具2の外部への露出を抑えることができて、美観性に優れたものとなる。しかも、本実施形態の外壁構造では、固定具2の露出を抑えるための部材が、角波板1以外に別途必要とならず、簡単な構成で、固定具2の外部への露出を抑制できるものとなっている。
また、本実施形態の外壁構造では、固定具2が打入される第一溝部5及び合成溝8を、一方の側壁だけ他方の側壁よりも底壁からの高さが高くなるように突出させることによって、このように一方の側壁を突出させないものと比べて、溝底に位置する固定具2の頭部23が露出する範囲R(図2(a)参照)を狭めて、固定具2の外部への露出を抑えることができる。なお、範囲Rは例えば55度である。
また、本実施形態の外壁構造では、複数条の溝部3(第一溝部5及び第二溝部9)はいずれも両側壁が、角波板1の表面側ほど互いに離れるように傾斜させて設けられている。そして、第一段部6及び第二段部7はいずれも側壁が、角波板1の表面側ほど角波板1の左右中央部側に位置するように傾斜させて設けられている。そのため、本実施形態の外装パネル100は、図5に示すように、搬送時、伏せ姿勢で複数枚上下に重ね合わせて搬送することができる。なお、この搬送についての説明では、伏せ姿勢の外装パネル100を基準として、上下左右を設定して、説明を行う。
図5に示すように、上下に積み重なる2枚の外装パネル100は、第一段部6同士が上下に重なり、第一溝部5同士が上下に重なり、第二溝部9同士が上下に重なり、第二段部7同士が上下に重なり、平坦部4同士が上下に重なる。以上のように本実施形態の外装パネル100は、表裏及び左右を同じ向きにした状態で、上下に積み重ねることができるため、効率良く積み重ねできるものとなっている。
図3には、本実施形態の外装パネル100の建物への取付例を示している。この取付例では、建物の出入口200の両側にそれぞれ複数の角波板1が取り付けられている。各角波板1は、第一溝部5における両側壁51、52のうち、底壁50からの高さが高い方の側壁51が出入口200側に位置するように、壁下地30に取り付けられている。ここで、各角波板1は、第二溝部9における両側壁91、92のうち、底壁90からの高さが高い方の側壁91が出入口200側に位置するように、壁下地30に取り付けられている。また、各角波板1は、合成溝8における両側壁62,71のうち、底壁からの高さが高い方の側壁71が出入口200側に位置するように、壁下地30に取り付けられている。
つまり、この取付例では、出入口200の右側では、図1(a)に示す角波板1が壁下地30に取り付けられており、出入口200の左側では、図1(a)に示す角波板1を左右逆向きに反転させた角波板1が壁下地30に取り付けられている。
そのため、この取付例では、建物の出入口200の正面から建物内に入る人Hに対して、高い方の側壁が第一溝部5及び合成溝8内の固定具2を隠しやすく、これにより、錆びた固定具2が人Hに視えることを抑制して、美観性に優れたものとなっている。また、高い方の側壁が第二溝部9内も隠しやすく、これにより、外装パネル100はフラット感のある外観となっている。
また、人H側のみ側壁の高さを高くして、反対側の側壁の高さは低く抑えているため、両側壁の高さを高くした場合と比べて、外装パネル100の働き幅を広く採ることができる。
なお、上述した本実施形態の外装パネル100は、上下方向に複数枚連結する場合、上方に位置する外装パネル100の下端部と、下方に位置する外装パネル100の上端部とが屋内外方向に重ねられる。このとき、第一溝部5同士、第二溝部9同士、合成溝8同士、及び平坦部4同士を屋内外方向に重ねられる。なお、上下に隣接する外装パネル100は、屋内外方向に積み重ねず、目地材を介して連結するようにしてもよい。
また、上述した実施形態の外壁構造では、外装パネル100を各溝部3の長手方向が上下方向を向くように壁下地30に縦葺きする例について説明したが、外装パネル100を各溝部3の長手方向が横方向(左右方向)を向くように壁下地30に横葺きしてもよい。
続いて、図6に示す本発明の第二実施形態の外装パネル100について説明する。第二実施形態の外装パネル100は、第一実施形態の外装パネル100とは、両側端部の形状が異なる。以下では、第二実施形態の外装パネル100について、第一実施形態の外装パネル100と同様の構成については、図中に同じ符号を入れて説明を省略し、異なる構成について詳しく説明する。
第二実施形態の外装パネルでは、図6(a)に示すように、第一段部6の底壁60の左端部には、屋外側に向けて山型に折れ曲がった凸部63を備える。そして、第二段部7の底壁70の右端部には、屋外側に向けて突出するとともに溝内側(左方)に向けて山型に折れ曲がった押し当て部74を備える。押し当て部74は、第二段部7の底壁70の屋外側に第一段部6の底壁60を重ねる際に、第一段部6の側壁62の屋内側面に当たって、第一段部6の底壁60の左端を第二段部7の側壁71と底壁70とでなす角部分の屋外側面に接触するようにガイドする。
第二段部7の底壁70の屋外側に第一段部6の底壁60を重ねて、その左右方向の中央部に固定具2を打入した際に、凸部63と底壁70との間には第一減圧空間が形成され、押し当て部74と底壁70と側壁62とで囲まれる箇所に第二減圧空間が形成される。
このように第一及び第二減圧空間を設けるようにしたことで、暴風雨時などに第一段部6の底壁60の先端(左端)と第二段部7の側壁71との間の隙間から第一段部6の底壁60と第二段部7の底壁70との間に雨水が浸入しても、第一及び第二減圧空間を通過する際に、雨水の運動エネルギを減衰させて、第二段部7の底壁70より屋内側に雨水が浸入することを抑制することができる。また、第一及び第二減圧空間には、雨水が一時的に保水されることになり、この空間を介して下方に排水することができ、これによっても、第二段部7の底壁70より屋内側に雨水が浸入することを抑制することができる。
なお、第二実施形態の外装パネル100は、図6(b)に示すように、第二段部7の底壁70の右端部に、屋外側に向けて山型に折れ曲がった凸部75を備え、第一段部6の底壁60の左端部に、屋外側に向けて突出するとともに溝内側(右方)に向けて山型に折れ曲がった押し当て部64を備えるようにしてもよい。
この場合、第一段部6の底壁60の屋外側に第二段部7の底壁70を重ねる際に、押し当て部64は、第二段部7の側壁71の屋内側面に当たって、第二段部7の底壁70の右端を第一段部6の側壁62と底壁60とでなす角部分の屋外側面に接触するようにガイドする。重なった第二段部7の底壁70と第一段部6の底壁60の左右方向の中央部に固定具2を屋外側から打入することで、凸部75と底壁60との間に第一減圧空間が形成され、押し当て部64と底壁60と側壁71とで囲まれる箇所に第二減圧空間が形成される。
このように第一及び第二減圧空間を設けるようにしたことで、第一段部6の底壁60より屋内側に雨水が浸入することを抑制することができる。
続いて、図7に示す本発明の第三実施形態の外装パネル100について説明する。第三実施形態の外装パネル100は、第一実施形態の外装パネル100とは、両側端部の形状が異なる。以下では、第三実施形態の外装パネル100について、第一実施形態の外装パネル100と同様の構成については、図中に同じ符号を入れて説明を省略し、異なる構成について詳しく説明する。
第三実施形態の外装パネル100では、図7(a)に示すように、第一段部6の底壁60の左右方向の中央部には、屋内側に向けて谷型に折れ曲がった打入用溝65を備える。そして、底壁60のうち打入用溝65と側壁62との間の部位には屋外側に向けて山型に折れ曲がった突部66を備える。そして、底壁60の左端には、屋外側に向けて弧状に折れ曲がった位置決め突起67を備える。
そして、第二段部7の底壁70の左右方向の中央部には、屋内側に向けて谷型に折れ曲がった打入用溝76を備える。そして、底壁70のうち打入用溝76と側壁71の間の部位には屋外側に向けて山型に折れ曲がった突部77を備える。そして、底壁70の右端には、屋外側に向けて弧状に折れ曲がった位置決め突起78を備える。
第二段部7の底壁70と第一段部6の底壁60は、図7(a)に示すように、底壁70を底壁60の屋内側に重ねてもよいし、図7(b)に示すように、底壁60を底壁70の屋内側に重ねてもよい。
図7(a)に示すように、底壁70を底壁60の屋内側に重ねる際には、位置決め突起67が第二段部7の側壁71と底壁70とでなされる角部分の屋外側に嵌まり込み、位置決め突起78の屋外側に第一段部6の側壁62と底壁60とでなされる角部分が嵌まり込んで位置決めがなされる。この位置決めがなされた状態で、打入用溝65と打入用溝76とは屋内外に重なる。この重なった打入用溝65、76に固定具2が屋外側から打入される。ここで打入用溝65、76は、固定具2を打ち込むための目印となる。
このように固定具2を打入した状態で、底壁70のうち突部77と側壁71との間の部位と底壁60の左端部との間に第三減圧空間が形成され、突部66と底壁70との間に第四減圧空間が形成される。
このように第三及び第四減圧空間を設けるようにしたことで、暴風雨時などに第一段部6の底壁60の先端(左端)と第二段部7の側壁71との間の隙間から第一段部6の底壁60と第二段部7の底壁70との間に雨水が浸入しても、第三及び第四減圧空間を通過する際に、雨水の運動エネルギを減衰させて、第二段部7の底壁70より屋内側に雨水が浸入することを抑制することができる。また、第三及び第四減圧空間には、雨水が一時的に保水されることになり、この空間を介して下方に排水することができ、これによっても、第二段部7の底壁70より屋内側に雨水が浸入することを抑制することができる。
図7(b)に示すように、底壁70を底壁60の屋外側に重ねる際には、位置決め突起78が第一段部6の側壁62と底壁60とでなされる角部分の屋外側に嵌まり込み、位置決め突起67の屋外側に第二段部7の側壁71と底壁70とでなされる角部分が嵌まり込んで位置決めがなされる。この位置決めがなされた状態で、打入用溝65と打入用溝76とは屋内外に重なる。この重なった打入用溝65、76に固定具2が屋外側から打入される。
このように固定具2を打入した状態で、底壁60のうち突部66と側壁62との間の部位と底壁70の右端部の間には第三減圧空間が形成され、突部77と底壁60との間には第四減圧空間が形成される。このように第三及び第四減圧空間を設けるようにしたことで、第一段部6の底壁60より屋内側に雨水が浸入することを抑制することができる。
続いて、図8に示す本発明の第四実施形態の外装パネル100について説明する。第四実施形態の外装パネル100は、第一実施形態の外装パネル100において第一溝部5と第二溝部9とを同大同形に設けたものである。以下では、第四実施形態の外装パネル100について、第一実施形態の外装パネル100と同様の構成については、図中に同じ符号を入れて説明を省略し、異なる構成について詳しく説明する。以下では、第四実施形態の外装パネル100について、縦葺きで用いた例について説明するが、横葺きで用いてもよい。
図8には、外装パネル100の複数条の溝部3(第一溝部5及び第二溝部9)全てを、第一実施形態の外装パネル100の第一溝部5と同大同形に形成した例が示されている。なお、外装パネル100の複数条の溝部3(第一溝部5及び第二溝部9)全ては、第一実施形態の外装パネル100の第二溝部9と同大同形に形成されたものであってもよい。
第四実施形態の外装パネル100は、外装パネル100の複数条の溝部3(第一溝部5及び第二溝部9)全てを同大同形に形成することで、製造しやすいものとなっている。
なお、第四実施形態の外装パネル100の両側端部は、第二実施形態の外装パネル100の両側端部と同形状であってもよいし、あるいは、第三実施形態の外装パネル100の両側端部と同形状であってもよい。
続いて、図9に示す本発明の第五実施形態の外装パネル100について説明する。第五実施形態の外装パネル100は、第一実施形態の外装パネル100とは、第一溝部5の形状が異なる。以下では、第五実施形態の外装パネル100について、第一実施形態の外装パネル100と同様の構成については、図中に同じ符号を入れて説明を省略し、異なる構成について詳しく説明する。第五実施形態の外装パネル100は、縦葺きで用いられる。
第五実施形態の外装パネル100では、第一溝部5の両側壁51,52を、角波板1の表面側ほど互いに近づくように傾斜させて設けている。言い換えると、両側壁51,52は、底壁50から離れるほど互いに近づくように傾斜させて設けられる。本実施形態では、左側の側壁51は、底壁50の左端から屋外側に向けて右斜めに突出しており、右側の側壁52は、底壁50の右端から屋外側に向けて左斜めに突出している。なお、両側壁51、52のうち一方だけ底壁50に対して直交するように設けてもよい。
第五実施形態の外装パネル100では、第一溝部5は、開口幅L2が底壁50の左右幅L3より小さい。なお、第五実施形態の外装パネル100においても、第一溝部5の開口幅L2は、第二溝部9の開口幅L7よりも小さい。
第五実施形態の外装パネル100では、図10に示すように、第一段部6の底壁60の左端に、屋外側に向けて円弧状に突出する位置決め突起67を備えている。また、第二段部7の底壁70の右端に、屋外側に向けて円弧状に突出する位置決め突起78を備えている。
隣接する2枚の外装パネル100は、図10(a)に示すように、第一段部6の底壁60と側壁62とでなされる奥まった鋭角部分に、第二段部7のエッジ部分である位置決め突起78が嵌まり込んで連結される。このとき、第一段部6のエッジ部分である位置決め突起67の屋外側には、第二段部7の側壁71と底壁70とでなされる角部分が嵌まり込む。
また、隣接する2枚の外装パネル100は、図10(b)に示すように、第二段部7の底壁70と側壁71とでなされる奥まった鋭角部分に、第一段部6のエッジ部分である位置決め突起67を嵌まり込ませて連結されるようにしてもよい。このとき、第二段部7のエッジ部分である位置決め突起78の屋外側には、第一段部6の底壁60と側壁62とでなされる角部分が嵌まり込む。上述のように連結することで、角波板1のエッジを目立ちにくくすることができる。
以上説明した第五実施形態の外装パネル100は、第一実施形態と同様に、第一溝部5の底壁50と合成溝8の底壁に固定具2が打入されて、壁下地30に複数枚取り付けられる。このようにして形成される第五実施形態の外壁構造では、複数条の溝部3(第一溝部5及び第二溝部9)及び合成溝8はいずれも、両側壁の底壁からの高さが互いに相違しており、高い方の側壁が位置する側が互いに同じとなっている。
そのため、第五実施形態の外壁構造では、外装パネル100を、屋外側の浅い角度(約15〜20度以下)から視たときに、溝部3(第一溝部5及び第二溝部9)及び合成溝8が略見えなくなって、外装パネル100がフラット感のある外観となる。このとき、固定具2が打入された第一溝部5及び合成溝8が略見えなくなることで、第五実施形態の外壁構造では、固定具2の外部への露出を抑えることができて、美観性に優れたものとなる。しかも、第五実施形態の外壁構造では、固定具2の露出を抑えるための部材が、角波板1以外に別途必要とならず、簡単な構成で、固定具2の外部への露出を抑制できるものとなっている。
また、第五実施形態の外壁構造では、第一溝部5の両側壁51,52及び合成溝8の両側壁を、角波板1の表面側ほど互いに近づくように傾斜させて設けている。そのため、第五実施形態の外壁構造では、第一溝部5及び合成溝8は、第二溝部9に比べて側壁が影になりやすく、つまりは溝内が暗くなりやすい。これにより、第五実施形態の外壁構造では、第一溝部5及び合成溝8に打入された固定具2を、第一実施形態の外壁構造に比べてさらに目立ちにくくできるものとなっている。
また、第五実施形態の外壁構造では、第一溝部5及び合成溝8の開口幅L2を、第二溝部9の開口幅L7よりも狭く設けることによっても、打入された固定具2の外部への露出を抑制している。また、固定具2を取り付けることのない溝部3(第二溝部9)では開口幅L7を広く設けることで、外装パネル100の働き幅L1を広く採ることができる。これにより、外装パネル100を1枚製造するために必要な材料量を抑えて、製造コストを抑えることができる。
また、第五実施形態の外壁構造では、第一溝部5及び合成溝8の両側壁の底壁からの高さを相違させて、両側壁を角波板1の表面側ほど互いに近づくように傾斜させて設けることによって、固定具2を第一溝部5内や合成溝8内に挿入する際に、固定具2を底壁に対して傾けて差し込むこともできて、両側壁が邪魔になりにくく、固定具2の挿入がしやすいものとなっている。
第五実施形態の外装パネル100は、図11に示すように、搬送時、伏せ姿勢で複数枚上下に重ね合わせて搬送することができる。なお、この搬送についての説明では、伏せ姿勢の外装パネル100を基準として、上下左右を設定して、説明を行う。図11に示すように、複数枚の外装パネル100は、1枚毎に上下及び左右にひっくり返し、左右方向の端部を合わせて、上下に重ねられる。このとき、上下に隣接する2枚の外装パネル100は、第一段部6と第二段部7とが上下に重なり、第一溝部5同士が上下に重なり、第二溝部9同士が上下に重なり、平坦部4の屋外側面同士が上下に重なる。そして、このように重ねた一対の外装パネル100を、左右方向の端部をずらした状態で上下に複数対重ねる。図11に示すように積み重ねることで、外装パネル100の平坦部4の屋外側面に、第一溝部5や第二溝部9の角部が接触することによる屋外側面の傷つきを抑制できる。
第五実施形態の外装パネル100も、第一実施形態の外装パネル100と同様に、図3に示す建物への取付例のように、建物の出入口200の両側に取り付けられる。
なお、上述した第五実施形態の外装パネル100は、上下方向に複数枚連結する場合、上下に隣接する外装パネル100は、屋内外方向に積み重ねず、目地材を介して連結される。
なお、第五実施形態の外装パネル100の両側端部は、第一実施形態の外装パネル100の両側端部と同形状であってもよいし、第二実施形態の外装パネル100の両側端部と同形状であってもよいし、第三実施形態の外装パネル100の両側端部と同形状であってもよい。
続いて、図12に示す本発明の第六実施形態の外装パネル100について説明する。第六実施形態の外装パネル100は、第五実施形態の外装パネル100において第二溝部9を第一溝部5と同大同形に形成したものである。以下では、第六実施形態の外装パネル100について、第五実施形態の外装パネル100と同様の構成については図中に同じ符号を付けて説明を省略し、異なる構成について詳しく説明する。第六実施形態の外装パネル100は、縦葺きで用いられる。
第六実施形態の外装パネル100では、第二溝部9は、両側壁91、92が底壁90から離れるほど互いに近づくように傾斜させて設けられる。そのため、第二溝部9は、側壁91,92が影になりやすく、つまりは溝内が暗くなりやすい。
これにより、第六実施形態の外壁構造では、第一溝部5及び合成溝8に打入された固定具2だけでなく、固定具2の打入されない第二溝部9も目立ちにくくできるものとなっている。
また、第六実施形態の外装パネル100は、外装パネル100の複数条の溝部3(第一溝部5及び第二溝部9)全てを同大同形に形成することで、製造しやすいものとなっている。
なお、第六実施形態の外装パネル100の両側端部は、第一実施形態の外装パネル100の両側端部と同形状であってもよいし、第二実施形態の外装パネル100の両側端部と同形状であってもよいし、第三実施形態の外装パネル100の両側端部と同形状であってもよい。
続いて、図13に示す本発明の第七実施形態の外装パネル100について説明する。第七実施形態の外装パネル100では、第二溝部9と各平坦部4が、第五実施形態の外装パネル100とは異なる。以下では、第七実施形態の外装パネル100について、第五実施形態の外装パネル100と同様の構成については図中に同じ符号を付けて説明を省略し、異なる構成について詳しく説明する。第七実施形態の外装パネル100は、縦葺きで用いられる。
第七実施形態の外装パネル100では、第二溝部9における高い方の側壁が位置する側が、第一溝部5における高い方の側壁が位置する側と異なるように設けられている。すなわち、第七実施形態の外装パネル100では、第二溝部9の右側の側壁91が、左側の側壁92よりも、底壁90からの高さが高いものとなっている。
そのため、第七実施形態の外装パネル100では、第二溝部9の右側の側壁91の屋外側への突出長さが、第二溝部9の左側の側壁92の屋外側への突出長さよりも長い。ここで、第二溝部9の右側の側壁91の屋外側への突出長さは、第一溝部5の左側の側壁51の屋外側への突出長さL4と同じであり、第二段部7の側壁71の屋外側への突出長さとも同じである。また、第二溝部9の左側の側壁92の屋外側への突出長さは、第一溝部5の右側の側壁52の屋外側への突出長さL5と同じであり、また第一段部6の側壁62の屋外側へと突出長さとも同じである。
これにより、第七実施形態の外装パネル100では、第一溝部5の左側に連続する平坦部4が、第一溝部5の右側に連続する平坦部4よりも屋外側に位置する。そして、第二段部7の左側に連続する平坦部4が、第一段部6の右側に連続する平坦部4よりも屋外側に位置する。各平坦部4は、互いに平行であり、且つ底壁50,90に対して平行である。そして、各平坦部4は、交互に屋内外方向に段違いとなる。第七実施形態では、第一溝部5の左側に連続する平坦部4と、第二段部7の左側に連続する平坦部4とは、屋内外方向の位置が同一の平面上に位置する。そして、第一溝部5の右側に連続する平坦部4と、第一段部6の右側に連続する平坦部4とは、屋内外方向の位置が同一の平面上に位置する。
以上説明した第七実施形態の外装パネル100は、図13に示すように、第一溝部5の底壁50と合成溝8の底壁に固定具2が打入されて、壁下地30に複数枚取り付けられる。
このようにして形成される第七実施形態の外壁構造においても、固定具2が打入される第一溝部5及び合成溝8はいずれも、両側壁の底壁からの高さが互いに相違しており、高い方の側壁が位置する側が互いに同じとなっている。そのため、第七実施形態の外壁構造では、外装パネル100を、屋外側の浅い角度(約15〜20度以下)から視たときに、第一溝部5及び合成溝8が略見えなくなる。そして、このとき、外装パネル100は、横並びの複数の平坦部4が、交互に凹凸を繰り返す大柄で陰影のある外観となる。このとき、固定具2が打入された第一溝部5及び合成溝8が略見えなくなることで、第七実施形態の外壁構造では、固定具2の外部への露出を抑えることができて、美観性に優れたものとなる。しかも、第七実施形態の外壁構造では、固定具2の露出を抑えるための部材が、角波板1以外に別途必要とならず、簡単な構成で、固定具2の外部への露出を抑制できるものとなっている。
また、第七実施形態の外装パネル100は、図14に示すように、搬送時、伏せ姿勢で複数枚上下に重ね合わせて搬送することができる。なお、この搬送についての説明では、伏せ姿勢の外装パネル100を基準として、上下左右を設定して、説明を行う。
図14に示すように、外装パネル100は、複数枚上下に重ねる際に、第一溝部5の左側の側壁51と、その右側に位置する第二溝部9の右側の側壁91との間が嵌め合わせ用の嵌合部として機能する。これにより、第七実施形態の外装パネル100は、上下に複数枚重ねやすく、また重ねた状態で左右方向へのずれの少ないものとなっている。
また、第七実施形態の外装パネル100では、平坦部4の屋外側面同士が接触せずに離れた状態で積み重ねできるので、この屋外側面が搬送の際に傷つくことを抑制できる。ここで、外装パネル100は、複数枚上下に重ねた後、途中から左右方向にひっくり返して重ねていくようにすることで、バランスよく積み重ねることができる。このように左右ひっくり返して重ねる場合にも、上述の嵌合部が機能する。
第七実施形態の外装パネル100も、第五実施形態の外装パネル100と同様に、図3に示す建物への取付例のように、建物の出入口200の両側に取り付けられる。
なお、上述した第七実施形態の外装パネル100は、上下方向に複数枚連結する場合、上下に隣接する外装パネル100は、屋内外方向に積み重ねず、目地材を介して連結される。
なお、第七実施形態の外装パネル100の両側端部は、第一実施形態の外装パネル100の両側端部と同形状であってもよいし、第二実施形態の外装パネル100の両側端部と同形状であってもよいし、第三実施形態の外装パネル100の両側端部と同形状であってもよい。
続いて、図15に示す本発明の第八実施形態の外装パネル100について説明する。第八実施形態の外装パネル100は、第七実施形態の外装パネル100における第二溝部9を、第一溝部5の左右対称形状としたものである。以下では、第八実施形態の外装パネル100について、第七実施形態の外装パネル100と同様の構成については図中に同じ符号を付けて説明を省略し、異なる構成について詳しく説明する。第八実施形態の外装パネル100は、縦葺きで用いられる。
第八実施形態の外装パネル100では、第二溝部9は、両側壁91、92が底壁90から離れるほど互いに近づくように傾斜させて設けられる。そのため、第二溝部9は、側壁91,92が影になりやすく、つまりは溝内が暗くなりやすい。
これにより、第八実施形態の外壁構造では、第一溝部5及び合成溝8に打入された固定具2だけでなく、固定具2の打入されない第二溝部9も目立ちにくくできるものとなっている。
なお、第八実施形態の外装パネル100の両側端部は、第一実施形態の外装パネル100の両側端部と同形状であってもよいし、第二実施形態の外装パネル100の両側端部と同形状であってもよいし、第三実施形態の外装パネル100の両側端部と同形状であってもよい。
以上説明した第一乃至第八実施形態の外装パネル100では、複数条の溝部3を、1つの第一溝部5と、その左右両側にそれぞれ1つずつ位置する第二溝部9とで構成したが、この様態に限定されない。つまり、複数条の溝部3のうち少なくとも1つの溝部3が第一溝部5であればよく、第二溝部9は備えない様態であってもよい。第一溝部5の数は1つ以上ではあるが、第一溝部5及び第二溝部9の配置と数は適宜設定可能である。いずれの様態においても、第一溝部5の両側壁51,52の底壁50からの高さを互いに相違させることによって、打入された固定具2の外部への露出を抑制することができる。
以上、本発明を添付図面に示す実施形態に基づいて説明したが、本発明は上記の各実施形態に限定されるものではなく、本発明の意図する範囲内であれば、適宜の設計変更が可能である。
1 角波板
2 固定具
3 溝部
5 第一溝部
6 第一段部
7 第二段部
8 第二溝部
30 壁下地
50 底壁
51 側壁
52 側壁
90 底壁
91 側壁
92 側壁
100 外装パネル
200 出入口
2 固定具
3 溝部
5 第一溝部
6 第一段部
7 第二段部
8 第二溝部
30 壁下地
50 底壁
51 側壁
52 側壁
90 底壁
91 側壁
92 側壁
100 外装パネル
200 出入口
Claims (8)
- 複数条の溝部を形成した角波板からなる外装パネルであって、
複数条の前記溝部のうち少なくとも1つの溝部が、固定具が打入されて壁下地に固定される第一溝部であり、
前記第一溝部の両側壁は、前記第一溝部の底壁からの高さを互いに相違させていることを特徴とする外装パネル。 - 複数条の前記溝部の両側壁は、前記角波板の表面側ほど互いに離れるように傾斜させて設けられることを特徴とする請求項1に記載の外装パネル。
- 前記第一溝部の前記両側壁は、前記角波板の表面側ほど互いに近づくように傾斜させて設けられることを特徴とする請求項1に記載の外装パネル。
- 複数条の前記溝部のうち前記第一溝部以外の溝部が、前記壁下地に当てられ、且つ前記固定具が打入されることのない第二溝部であり、
前記第二溝部の両側壁は、前記第二溝部の底壁からの高さを互いに相違させており、
前記第二溝部における高い方の側壁が位置する側は、前記第一溝部における高い方の側壁が位置する側と同じであることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の外装パネル。 - 複数条の前記溝部のうち前記第一溝部以外の溝部が、前記壁下地に当てられ、且つ前記固定具が打入されることのない第二溝部であり、
前記第一溝部の開口幅は、前記第二溝部の開口幅よりも狭いことを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の外装パネル。 - 前記角波板の一方の側端部に第一段部を備え、他方の側端部に第二段部を備え、
隣接する少なくとも2枚の前記角波板を前記壁下地に取り付けた状態で、前記第一段部と前記第二段部とは重なって前記第一溝部と略同形状の溝を形成することを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の外装パネル。 - 請求項1〜6のいずれか1項に記載の外装パネルの前記第一溝部に、前記固定具が打入されて、前記角波板が前記壁下地に取り付けられることを特徴とする外壁構造。
- 建物の出入口の両側に前記角波板が取り付けられ、
各角波板は、前記第一溝部の前記底壁からの高さが高い方の前記側壁が前記出入口側に位置するように取り付けられることを特徴とする請求項7に記載の外壁構造。
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