JP2014177767A - 橋梁用コンクリートプレキャスト床版の段階施工方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】走行車線用又は追越車線用の床版取替え・連結の工期短縮化及び施工容易化、連結強度の増大、作業員の減少、工事費の低減等を実現する。
【解決手段】橋桁上に複数枚のコンクリートプレキャスト床版11を橋軸方向に敷設して道路を構築する場合、コンクリートプレキャスト床版11を橋軸直角方向に二分割して、走行車線用床版11Aと追越車線用床版11Bを形成し、橋軸直角方向で隣り合う前記床版11Aと前記床版11Bをコッター式継手13で連結する。このコッター式継手13の解除により、走行車線用床版11A毎の取替え又は追越車線用床版11B毎の効率的な迅速取替えを可能にする。
【選択図】図9

Description

本発明は、橋梁用コンクリートプレキャスト床版の段階施工方法に関し、特に、コンクリートプレキャスト床版の取替え施工を迅速容易に行える橋梁用コンクリートプレキャスト床版の段階施工方法に関するものである。
橋梁に構築される道路では、コンクリートプレキャスト床版を連続して敷設する施工方法が広く採用されている。コンクリートプレキャスト床版は予め工場などで生産されるため、製作精度が高い等のメリットを有する。
図10及び図11に例示するように、従来のコンクリートプレキャスト床版1としては、連結側端部にループ状継手2を取り付けたものが広く使用される。そして、橋梁の橋軸方向に隣り合うコンクリートプレキャスト床版1,1同士を連結する場合は、コンクリートプレキャスト床版1,1のループ状継手2,2を互いに橋軸直角方向にずらして配置し、湾曲したPC鋼より線をループ状継手2で囲まれるループ内に挿入して、順次送り込むように橋軸直角方向に直線状に配置し、この後、各ループ状継手2,2とPC鋼より線を硬化性材料で埋め込むようにして連結している。
このコンクリートプレキャスト床版連結工法は、事前作業と集中工事作業を順次実施することで道路が構築される。図13に示すように、事前作業は足場の設置、既設裏面の吸音板の撤去、下り線クレーン補強(ブラケット設置)及び既設交通安全施設の撤去(遮音壁等)の各工程を有する。
また、前記集中工事作業は、コンクリートプレキャスト床版の切断、該床版のはがし、該床版の撤去、鋼床版の撤去、主桁上フランジのはつり、ソ−ルスポンジの設置、コンクリートプレキャスト床版の据付け、該床版のボルト締付け、グラウト材の注入、鋼床版の設置、ループ鉄筋・型枠の組み立て、ジェットコンクリートの打設及び仮舗装の各工程(ステップS1〜S13)を有する。
前記集中工事作業について詳述すると、先ず、コンクリートプレキャス床版の切断では、橋軸方向に並べられた既設のコンクリートプレキャスト床版をコンクリートカッターで切断する。尚、橋軸直角方向のコンクリートプレキャスト床版の切断については、事前作業にて施工しておく(ステップS1)。
次に、コンクリートプレキャスト床版の縁切りでは、床版剥がし設備を100屯クレーンで設置し、PC鋼棒、定着プレート、専用ナットを所定箇所に取り付ける。このとき、油圧ジャッキでコンクリートプレキャスト床版を吊り上げて、これを主桁から切り離す(ステップS2)。
そして、コンクリートプレキャスト床版の撤去では、床版撤去用の吊金具を設置し、100屯クレーンでコンクリートプレキャスト床版を撤去する。撤去したコンクリートプレキャスト床版は、18屯積み高床式セミトレーラーにて搬出する(ステップS3)。さらに、鋼床版の撤去では、吊金具を設置して100屯クレーンで鋼床版を撤去し、該鋼床版は盛り替えのため橋上に仮置きする(ステップS4)。
次いで、主桁上フランジのはつりでは、前記床版の撤去後、主桁及び縦桁のコンクリートの撤去及びスラブアンカーの切断を行い、縦桁上フランジ上面についてはケレン後に塗装を行う(ステップS5)。
この後のソ−ルスポンジの設置では、コンクリートプレキャスト床版と鋼桁との接合部へのモルタル充填のため、上フランジ上面の両縁端にソールスポンジを貼り付ける(ステップS6)。また、コンクリートプレキャスト床版の据付けでは、専用の吊り天秤を設置し、100屯クレーンにてコンクリートプレキャスト床版を設置する(ステップS7)。
さらに、コンクリートプレキャスト床版のボルト締付けでは、コンクリートプレキャスト床版の設置完了後、コンクリートプレキャスト床版の高さ調整用ボルトを手動レンチで締め付ける。この高さ調整完了後、主桁締結ボルトの仮締め付けを行い、無収縮モルタルの二次充填部の養生完了後に本締め付けを行う(ステップS8)。
次に、グラウト材の注入では、無収縮モルタルを一次充填と二次充填の2回に分けて施工し、充填完了後に所定時間だけ養生を行う(ステップS9)。そして、鋼床版の設置では、コンクリートプレキャスト床版の主桁締結ボルトの仮締め完了後に、鋼床版を再度設置する(ステップS10)。
さらに、ループ鉄筋・型枠の組み立てでは、コンクリートプレキャスト床版におけるループ部の鉄筋及び型枠の組み立てを行う(ステップS11)。そして、ジェットコンクリートの打設では、コンクリートプレキャスト床版の間詰め部、地覆部を一体として打設を行う。
前記打設においては、移動式コンクリートプラント(ジェットコンクリートモービル車)を使用し、ホイールローダーにて行う(ステップS12)。最後の仮舗装では、ループ部のジェットコンクリートの養生完了後、コンクリートプレキャスト床版に舗装厚30mmの人力舗装を行う(ステップS13)。
特開2012−026088号公報 特開2010−236258号公報
上述した従来技術においては次のような問題があった。
(1)現地での鉄筋加工、組み立て及びコンクリート打設を伴い、長い作業時間を要する。
(2)コンクリートプレキャスト床版の取替えは多くの工程を要し、施工が容易でない。(3)施工完了までに多くの作業員を要し、工事のトータル費用が高くなる。
(4)前記床版連結の為の横方向鉄筋の挿入が極めて難しく熟練作業者を必要とする。
(5)曲げ加工によりコンクリートプレキャスト床版の版厚が厚くなり、該床版の自重が増加する。例えば床版の支間3mでは24−25cm程度の厚さとなる。
(6)急速施工の場合、ジェットコンクリートの高度な品質管理が必要となる。
(7)大掛かりな作業機械を要し、作業騒音、コンクリート打設音等の大きな騒音の発生を伴う。
また、コンクリートプレキャスト床版の連結部、該床版本体に比べて曲げ・せん断に対する抵抗性が低く,継手部分に大きな負担がかかる。しかも、外力による連結部の変位は、継手部分に過大な応力を発生させ、舗装版連結面の端部に割れ欠けやクラック等の発生を誘発する。
この問題を解決するために、使用する金属製継手部材の個数を増やして強度を増す等の手法も取られていたが、金属製継手部材の個数を増やすことはコスト面で問題があった。
ここで、例えば床版の改修のため、橋梁用コンクリートプレキャスト床版の一部を取り替える場合は、一般に車両通行の少ない夜間に工事を行うが。この場合は、限られた区域の既設舗装床版を少しずつ撤去して、新たなコンクリートプレキャスト床版に順次取り替えて敷設しなければならない。
しかし、限られた区域であっても、既設舗装床版を撤去した後に、新たなコンクリートプレキャスト床版を設置し、さらに、高さ調整やグラウト材の注入などの本施工をすべて完了させることは、夜間の限られた時間内では実際上無理である。
特に、橋桁上に複数枚のコンクリートプレキャスト床版を橋軸方向に敷設して、走行車線と追越車線を有する道路においては、例えば走行車線のみ若しくは追越車線のみを取替え工事することがある。
しかし、この場合、走行車線と追越車線が共通のコンクリートプレキャスト床版によって構築されているため、走行車線と追越車線の一方のみの取替え工事中であっても、走行車線と追越車線の双方を車線規制しなければならない。そのため、夜間通行止めが困難な道路では、従来の施工方法では適用し難いと云う問題があった。
そこで、走行車線用又は追越車線用の取替え(連結)作業時間の短縮化及び容易化、連結強度の向上、作業員の減少、工事費の低減等を実現するために解決すべき技術的課題が生じてくるのであり、本発明はこの課題を解決することを目的とする。
本発明は上記目的を達成するために提案されたものであり、請求項1記載の発明は、橋桁上に複数枚のコンクリートプレキャスト床版を橋軸方向に敷設して道路を構築する橋梁用コンクリートプレキャスト床版の段階施工方法であって、前記コンクリートプレキャスト床版を橋軸直角方向に二分割して、走行車線用コンクリートプレキャスト床版と追越車線用コンクリートプレキャスト床版とを形成し、 橋軸方向に敷設された前記走行車線用コンクリートプレキャスト床版と前記追越車線用コンクリートプレキャスト床版とはコッター式継手により連結し、前記コッター式継手の解除により、前記走行車線用コンクリートプレキャスト床版毎の取替え工事又は前記追越車線用コンクリートプレキャスト床版毎の取替え工事を行えるようにしたことを特徴とする橋梁用コンクリートプレキャスト床版の段階施工方法を提供する。
この施工方法によれば、先ず、コンクリートプレキャスト床版を橋軸直角方向に二分割して、走行車線用コンクリートプレキャスト床版と追越車線用コンクリートプレキャスト床版とを形成する。次に、走行車線用コンクリートプレキャスト床版と追越車線用コンクリートプレキャスト床版とを、コッター式継手により橋軸直角方向にて連結する。
一方、前記床版の取替え工事を行う場合は、コッター式継手を解除することにより、走行車線用コンクリートプレキャスト床版と追越車線用コンクリートプレキャスト床版とを互いに橋軸直角方向にて分離させる。従って、走行車線用コンクリートプレキャスト床版毎又は追越車線用コンクリートプレキャスト床版毎に、前記床版の取替え工事を行うことが可能になる。
請求項2記載の発明は、橋軸方向に敷設された走行車線用コンクリートプレキャスト床版同士、或いは橋軸方向に敷設された追越車線用コンクリートプレキャスト床版同士はコッター式継手により連結することを特徴とする請求項1記載の橋梁用コンクリートプレキャスト床版の段階施工方法を提供する。
この施工方法によれば、橋軸方向に敷設された走行車線用コンクリートプレキャスト床版同士若しくは追越車線用コンクリートプレキャスト床版同士も、コッター式継手により効率良く連結又は分離することが可能になる。
請求項1記載の発明は、走行車線用コンクリートプレキャスト床版と追越車線用コンクリートプレキャスト床版とは、コッター式継手を介して容易迅速施工することができる。この場合、走行車線用コンクリートプレキャスト床版と追越車線用コンクリートプレキャスト床版とを互いに橋軸直角方向にて分離させて施工できるので、コンクリートプレキャスト床版同士を夜間通行止め時に、コッター式継手を解除することにより、走行車線用コンクリートプレキャスト床版毎、或いは追越車線用コンクリートプレキャスト床版毎に簡便に取り替えることができる。
従って、取り替え作業を行わない追越車線用コンクリートプレキャスト床版側の道路又は走行車線用コンクリートプレキャスト床版側の道路を全面通行規制する必要がなく、特に、夜間通行止めが困難な道路であっても、効果的に適用することができる。
また、従来技術の如き、現地での鉄筋加工、組み立て及びコンクリート打設を無くして、床版取替え時の工程を大幅に削減でき、施工構造が簡素化し、大型機械を使用することなく、少人数での施工が可能になり、騒音が少なくなると共に、施工コストの大幅な低減効果を期待できる。
また、前記コッター式継手による床版連結の前に、前記連結面間の隙間にグラウト材を充填硬化することにより、連結部の隙間に働くせん断力を、隣接する床版に伝達できる。そのため、床版連結部の変位を抑制して、当該連結部分に過大な応力が発生することを防止できる。
斯くして、前記連結部分における床版の割れ欠け、クラックの軽減を図ることができると共に、前記継手の個数を減すことができ、更なるコスト低減効果が期待できる。
請求項2記載の発明は、請求項1記載の発明の効果に加えて、走行車線用コンクリートプレキャスト床版同士若しくは追越車線用コンクリートプレキャスト床版同士についても、コッター式継手により容易迅速かつ確実に施工することができ、また、作業の時間短縮化及び容易化、連結強度の向上、作業員の減少、工事費の低減等を実現することができる。
本発明の実施例に係る分割型のコンクリートプレキャスト床版の敷設により構築された道路を示す斜視図。 実施例に係る分割型のコンクリートプレキャスト床版を示し、コッター式継手を解除する前の状態の斜視図。 (a)は前記コッター式継手を解除して走行車線用コンクリートプレキャスト床版毎の取替えを行う状態の斜視図、(b)はコッター式継手を解除して追越車線用コンクリートプレキャスト床版毎の取替えを行う状態の斜視図。 実施例に係るコッター式継手を示す平面視説明図。 コッター式継手を示す正面視説明図。 コッター式継手を示す側面視説明図。 実施例に係るコンクリートプレキャスト床版の施工方法を示すフローチャート。 実施例に係る施工方法の目地施工の手順を示し、(a)は目地へのグラウト充填時、(b)はH型コッター挿入時、(c)は仮ボルト固定時、(d)はせん断キー挿入時、(e)はコッター内へのグラウト充填時、(f)は止水材充填時を夫々示す工程説明図。 実施例に係る床版の取替え方法を示し、(a)は床版解除時、(b)は床版撤去時、(c)は健全な床版の金物・グラウト撤去時、(d)は取替え用床版設置時、(e)はグラウト充填・金物取付け時を夫々示す工程説明図。 従来例のループ状継手の説明図。 従来のループ状継手を取り付けた床版を示す断面説明図。 本発明のコッター式継手のせん断実験結果を説明するグラフ。 従来例のコンクリートプレキャスト床版の取替え施工手順を示すフローチャート
本発明は、コンクリートプレキャスト床版の施工において作業時間を短縮化、該床版の取替えの容易化、連結強度の増大化、作業員の減少、工事費の低減、版厚の薄肉化を実現する等の目的を達成するため、橋桁上に複数枚のコンクリートプレキャスト床版を橋軸方向に敷設して道路を構築する橋梁用コンクリートプレキャスト床版の段階施工方法であって、前記コンクリートプレキャスト床版を橋軸直角方向に二分割して、走行車線用コンクリートプレキャスト床版と追越車線用コンクリートプレキャスト床版とを形成し、 橋軸方向に敷設された前記走行車線用コンクリートプレキャスト床版と前記追越車線用コンクリートプレキャスト床版とはコッター式継手により連結し、前記コッター式継手の解除により、前記走行車線用コンクリートプレキャスト床版毎の取替え工事又は前記追越車線用コンクリートプレキャスト床版毎の取替え工事を行えるようにしたことを特徴とする。
コッター式継手は、被嵌合凹部を上面に有するC型継手金具(受け金具)と、前記床版の連結部両側で相対峙するC型継手金具の被嵌合凹部内に着脱可能に係合するH型コッター(差し込み金具)と、該H型コッターをC型継手金具に締結するボルトと、該H型コッターの上面を前記C型継手金具に対して下方に押圧するせん断キーとを備え、前記H型コッターの嵌合部にはボルト挿通孔が開穿されている。
C型継手金具は、その上面がコンクリートプレキャスト床版の上面から僅かに凹むように埋設し、また、該C型継手金具の被嵌合凹部の底面にはボルト螺着用のネジ部を設ける。
本発明は、コンクリートプレキャスト床版を橋軸直角方向に二分割して、走行車線用コンクリートプレキャスト床版と追越車線用コンクリートプレキャスト床版とを形成し、これ等を解除容易なコッター式継手により連結しているため、該床版の取替え補修作業を短時間に低コストで行うことができる。
たとえば、走行車線用コンクリートプレキャスト床版を取替える際は、劣化した走行車線用コンクリートプレキャスト床版のみを撤去した後、交換用の床版を替わりに設置し、橋軸直角方向で互いに隣接する走行車線用コンクリートプレキャスト床版と追越車線用コンクリートプレキャスト床版とをコッター式継手により連結すれば良い。
したがって、走行車線用コンクリートプレキャスト床版毎の取替え工事が可能になる。なお、コッター式継手による床版連結の際に、連結部の目地空間内にグラウト材を充填して拘束効果を高めることができる。
本発明の最良の形態によれば、下記の作用効果を得ることができる。
(1)従来方法の如き、現地での鉄筋加工、組み立て及びコンクリート打設を削減でき、また、走行車線用コンクリートプレキャスト床版毎の取替え工事又は前記追越車線用コンクリートプレキャスト床版毎の取替え工事を短時間で施工できる。
(2)コンクリートプレキャスト床版の取替えに必要な工程が少なくなり、施工を容易に行える。
(3)施工完了までに必要な作業員が大幅に減少し、工事のトータル費用が安価になる。(4)前記床版が搬送し易い小型サイズとなり、連結時の作業が簡単化し、熟練作業者を必要としない。
(5)コンクリートプレキャスト床版の版厚を薄くでき、該床版の自重が減少する。
(6)急速施工においても、高度な品質管理を必要としない。
(7)大掛かりな作業機械が不要になり、作業騒音を極力無くすことができる。
以下、本発明の好適な実施例について図1乃至図12を参照しつつ説明する。図1は、本発明に係るコンクリートプレキャスト床版11の施工方法により構築される道路12の一例を示す平面図である。
この道路12は、2車線の上り線と2車線の下り線とを中央分離帯により分離して形成され、路幅方向における両側にフェンスを有する橋梁の道路、たとえば高速道路である。
図1に示すように、道路12は、橋桁上に矩形状のコンクリートプレキャスト床版11を橋軸方向に複数枚敷設して構築され、隣り合うコンクリートプレキャスト床版11,11同士は、解除(切断)可能な複数のコッター式継手33によって連結されている。依って、コッター式継手33をたとえばコンクリートカッターで切断して解除することにより、劣化したコンクリートプレキャスト床版11の取替え工事を行えるようになっている。
更に、本実施例では従来技術とは異なり、個々のコンクリートプレキャスト床版11は、その橋軸直角方向(路幅方向)Lの略中央部において二つに分割され、これにより、図2に示すように、走行車線用コンクリートプレキャスト床版11Aと追越車線用コンクリートプレキャスト床版11Bとを形成している。
そして、橋軸直角方向にて互いに隣り合う走行車線用コンクリートプレキャスト床版11Aと追越車線用コンクリートプレキャスト床版11Bとは、図3(b)(C)に示すように、解除可能なコッター式継手13により連結されている。従って、コッター式継手13の解除により、走行車線用コンクリートプレキャスト床版11Aと追越車線用コンクリートプレキャスト床版11Bとを相互に切り離して施工できる。
本発明に係るコンクリートプレキャスト床版11は、走行車線用コンクリートプレキャスト床版11Aと追越車線用コンクリートプレキャスト床版11Bとに分割して形成したことにより、作業者が搬送しやすいうえに、床版設置又は床版取替えの施工を容易迅速に行える。
各走行車線用コンクリートプレキャスト床版11A及び追越車線用コンクリートプレキャスト床版11Bは、工場にて所定寸法の矩形形状に製作され、走行車線用コンクリートプレキャスト床版11A及び追越車線用コンクリートプレキャスト床版11Bの上面にはアスファルト舗装17が施され、このアスファルト舗装17は、防水処理層と基層と表層(高機能舗装)とから成る。
各走行車線用コンクリートプレキャスト床版11A又は追越車線用コンクリートプレキャスト床版11Bの大きさは、施工現場への搬送等を考慮して、例えば長手方向の長さが約4〜6m好ましくは約5m、幅方向の長さが約2mに夫々設定されている。
このように、橋軸直角方向にて隣り合う走行車線用コンクリートプレキャスト床版11Aと追越車線用コンクリートプレキャスト床版11Bとは、複数のコッター式継手13で一体的に連結しているが、このコッター式継手13の構成は、前述のコッター式継手33と構成が同一である。
図4至図6に示すように、コッター式継手13は、被嵌合凹部21,21を有する二個一対のC型継手金具14,14と、平面視H型に形成されたH型コッター15と、該H型コッター15とC型継手金具14,14とを締結するボルト16と、H型コッター15の上面をC型継手金具14,14に対して下方に押圧するせん断キー29とを備えている。前記せん断キー29は、被被嵌合凹部21,21の内面上部に水平方向に形成したキー挿入孔21AとH型コッター15との間に挿着されている。またせん断キー29の形状は、その挿入方向にいくに伴い、次第に薄肉化するくさび状に形成されている。
前記コッター式継手13を工具で解除することにより、走行車線用コンクリートプレキャスト床版11A毎又は追越車線用コンクリートプレキャスト床版11B毎に取替えて、補修工事若しくは交換工事を行えるようになっている。
而して、走行車線用コンクリートプレキャスト床版11A及び追越車線用コンクリートプレキャスト床版11Bを連結する際は、各一対のC型継手金具14,14に跨ってH型コッター15を挿着して、該H型コッター15をボルト16,16で締結し、さらに、該H型コッター15の上面をC型継手金具14,14に対してせん断キー29で下方に押圧する。これにより、走行車線用コンクリートプレキャスト床版11A及び追越車線用コンクリートプレキャスト床版11Bが連結される。
次に、前記コッター式継手13と33の構成について詳しく説明するが、両者の構成はほぼ同一であるので、以下、橋軸直角方向用のコッター式継手13の構成についてのみ説明し、橋軸方向用のコッター式継手33の構成については、その説明を省略するものとする。
図4に示すように、前記コッター式継手13は2個一対のC型継手金具14,14を備え、各C型継手金具14の長手方向と直角な幅方向両側部にはネジ孔18,18が設けられ、各ネジ孔18,18には、先端側にロッド部を有するアンカー19,19が螺着されている。該アンカー19,19は、C型継手金具14の基端側に向けて延出し、該延出部分は前記コンクリートプレキャスト床版11A,11Bの連結側端部に埋設して取り付けられている。
更に、C型継手金具14の先端部側にはスリット20が形成され、スリット20の一端側はC型継手金具14の先端面にて開口している。また、該スリット20の他端側は被嵌合凹部21が連通して形成され、被嵌合凹部21の平面視形状は略C字状(略D字状を含む)を呈している。
隣り合う各走行車線用コンクリートプレキャスト床版11A及び追越車線用コンクリートプレキャスト床版11Bに一対の各C型継手金具14,14を取り付けたとき、各C型継手金具14,14の被嵌合凹部21,21同士はスリット20,20を介して相対峙し、全体として平面視略H形状を呈した状態で合体する。
図5に示すように、被嵌合凹部21は、その内面上部にキー挿入孔21Aを有し、また、被嵌合凹部21の底面部は所定厚さを有し、底面部の中心箇所には、ネジ孔(ボルト掛止用螺合部)22が厚さ方向(上下方向)に穿設されている。
一方、コッター式継手13のH型コッター15は、スリット11に挿入可能な中間部25を有し、中間部25の両端側には嵌合部17,17が形成されている。また、該嵌合部23,23は、C型継手金具14,14側の被嵌合凹部21,21に対して着脱可能に嵌合するように設けられている。
更に、H型コッター15の嵌合部23,23の中央部近傍にはボルト挿通孔24,24が厚さ方向に開穿され、ボルト挿通孔24,24にはボルト16,16が着脱可能に挿着されている。そして、ボルト16,16の先端部を被嵌合凹部21,21側のネジ孔22,22に螺着することにより、H型コッター15の嵌合部23,23が被嵌合凹部21,21に嵌合固定し、その結果、隣り合う走行車線用コンクリートプレキャスト床版11A及び追越車線用コンクリートプレキャスト床版11Bは、C型継手13を介して強固に連結される。
次に、本実施例の作用について説明する。走行車線用コンクリートプレキャスト床版11Aと追越車線用コンクリートプレキャスト床版11Bとをコッター式継手13により橋軸直角方向で連結して構築した道路12において、床版取替えの工事を行う場合は、コッター式継手13を解除することにより、走行車線用コンクリートプレキャスト床版11Aと追越車線用コンクリートプレキャスト床版11Bを互いに分離させる。これにより、走行車線用コンクリートプレキャスト床版11A毎又は追越車線用コンクリートプレキャスト床版11B毎に、前記床版取替えの工事を行うことができる。
この場合、床版取替えの工事を行っていない追越車線用コンクリートプレキャスト床版11B側の車線、或いは、走行車線用コンクリートプレキャスト床版11A側の車線については、工事中に車線規制を行なわずに開放させることができる。依って、本発明は、夜間通行止めが困難な道路12において極めて有効な施工方法となる。
たとえば、図3(a)に示す走行車線用コンクリートプレキャスト床版11Aの取替え工事を行う場合は、先ず、夜間に走行車線のみ通行を規制し、工場生産された走行車線用コンクリートプレキャスト床版11Aを施工現場に搬入して橋桁の上に設置する。
この場合、走行車線用コンクリートプレキャスト床版11Aとしては、例えば上面がアスファルト舗装された仮コンポジット舗装床版を使用することができる。
そして、取り替えるべき劣化した走行車線用コンクリートプレキャスト床版11Aと之に隣接する追越車線用コンクリートプレキャスト床版11Bとを連結するコッター式継手13を解除し、劣化した走行車線用コンクリートプレキャスト床版11Aを撤去して,健全な取替え用の走行車線用コンクリートプレキャスト床版11Aを設置する。このとき、走行車線用コンクリートプレキャスト床版11Aと之に隣接する追越車線用コンクリートプレキャスト床版11Bとは、それらの連結側端面に取り付けたC型継手金具14,14が、互いに対峙するように配置される。
この後、走行車線用コンクリートプレキャスト床版11Aと追越車線用コンクリートプレキャスト床版11Bの間で対峙するC型継手金具14,14の被嵌合凹部21,21に、H型コッター15の嵌合部23,23を上側から挿入させる(図4及び図5参照)。
続いて、H型コッター15の上側からボルト16,16をボルト挿入孔24,24に挿通させて、ボルト16,16の先端部をC型継手金具14,14のネジ孔22,22に螺合してネジ止めして、一対のC型継手金具14,14とH型コッター15とが一体化して締結する(図6参照)。さらにH型コッター15の上面とC型継手金具14,14の被嵌合凹部21,21の内面上部に形成したキー挿入孔21A,21Aとの間にせん断キー29を挿着して、H型コッター15の上面をC型継手金具14,14に対して下方に押圧する。
この作業を、複数の各コッター式継手13について順次行うことで、走行車線用コンクリートプレキャスト床版11Aと追越車線用コンクリートプレキャスト床版11Bとが強固に連結される。
ここで、コッター式継手13による床版連結工程の前に、走行車線用コンクリートプレキャスト床版11Aと追越車線用コンクリートプレキャスト床版11Bとの連結端面間の隙間を通してグラウト材(図8参照)27を注入し、該グラウト材27で床版継目部(溝部)の隙間を埋めて硬化させる。グラウト材27の注入時、シール材等をH型コッター15と溝部の間に配設し、グラウト材27がH型コッター15側に流れ込まないようにする。前記グラウト材27としては、高強度の無収縮モルタルまたは樹脂モルタル等を使用することができる。なお、床版連結部の上面には、不図示の蓋を装着することができる。
而して、グラウト材27の充填・硬化後に、C型継手金具14,14の被嵌合凹部21,21にH型コッター15の嵌合部23,23を嵌着して、これらをボルト16,16で所定量だけ締め付けてプレストレスを導入する。これにより、床版連結部に働くせん断力は、グラウト材27による硬化体を介して、連結した相手側の前記床版11B又は11Aに伝達可能となる。
さらに、劣化した走行車線用コンクリートプレキャスト床版11Aについては本舗装を施すべく、劣化した走行車線用コンクリートプレキャスト床版11Aの上面に表面舗装材(アスファルト材)を被覆形成する。これにより、前記床版取替えの工事が完了する。
次に、図7のフローチャートに従って、本実施例の施工順序について、劣化した単数又は複数の走行車線用コンクリートプレキャスト床版11Aの取替え工事を例に挙げて詳説する。
まず、準備工として、床版取替え個所に吊足場を組み立てて、走行車線についてのみ交通規制の迂回路を設置する(工程1乃至工程3)。次に、走行車線の施工区間の通行止めを行い、舗装物や付属物を撤去し、劣化した既設の走行車線用コンクリートプレキャスト床版11Aを撤去する(工程4乃至工程6)。
そして、主桁天端をケレンして健全な走行車線用コンクリートプレキャスト床版11Aを架設し、該床版の高さ調節を行う(工程7乃至工程10)。この後、設置した走行車線用コンクリートプレキャスト床版11Aと之に隣接する追越車線用コンクリートプレキャスト床版11Bとの間の目地施工を行う。その際に、グラウト材27の充填とコッター式継手13などの金物類の取付けを行なう。
そして、スタッドジベル溶接を行った後(工程10及び工程11)、隣り合う前記床版11A,11B間の接続部にモルタルを充填し、壁高欄と各床版11A,11Bの防水処理を施す(工程12乃至工程14)。ついで、前記施工区間を開放するとともに迂回路を撤去して、前記床版11Aの足場を解体する(工程15乃至工程17)。
次に、図8に基づいて、上記目地施工について詳説する。先ず、走行車線用コンクリートプレキャスト床版11Aと追越車線用コンクリートプレキャスト床版11Bとの間の目地26にグラウト材27を充填する(図8(a))。この後、C型継手金具14,14の被嵌合凹部21,21に、H型コッター15の嵌合部23,23を挿入して嵌着させる(図8(b))。
そして、H型コッター15のボルト挿通孔24,24にボルト16,16を挿入し、このボルト16,16の先端部をC型手継手金具14,14側のネジ孔22,22に螺合させて締め付けることで、前記床版11Aが仮固定される(図8(c))。
仮固定後、H型コッター15の上面とC型継手金具14,14の被嵌合凹部21,21内面上部のキー挿入孔21A,21Aとの間にせん断キー29を挿着して固定する(図8(d))。然る後、H型コッター15内にグラウト材27を充填(図8(e))し、ついで、該グラウト材27の上に止水材30を充填することで目地施工が完了する(図8(f))。
次に、図9に従って、走行車線用コンクリートプレキャスト床版11A−1を例に挙げて床版取替え方法について詳説する。先ず、例えば劣化した走行車線用コンクリートプレキャスト床版11A−1と健全な追越車線用コンクリートプレキャスト床版11Bとを連結するH型コッター15をコンクリートカッターで切断線Cに沿って切断して、コッター式継手13を解除する(図9(a))。
この後、劣化したコンクリートプレキャスト床版11A−1をクレーン等で持ち上げて撤去する(図9(b))。そして、前記追越車線用コンクリートプレキャスト床版11Bの連結側端部に残存するH型コッター15,15及びグラウト材27等を完全に撤去する(図9(c)。図中の符号Sは撤去跡の部分を示す)。
そして、C型継手金具14,14が取り付けられた取替え用の走行車線用コンクリートプレキャスト床版11A−2を、前記劣化床版11A−1の撤去箇所の跡に設置する(図9(d))。然る後、前記走行車線用コンクリートプレキャスト床版11A−2側のC型継手金具14と追越車線用コンクリートプレキャスト床版11B側のC型継手金具14との間に新規のH型コッター15を取り付け、このH型コッター15とC型継手金具14,14とをボルト16,16で締め付けて固定する。
固定後、ボルト16,16の頭部とC型継手金具14,14の内壁との間にせん断キー29,29を挿着固定することにより、走行車線用コンクリートプレキャスト床版11A−2が追越車線用コンクリートプレキャスト床版11Bに連結される。
このあとは、H型コッター15内にグラウト材27を充填すると共に、該グラウト材27の上に止水材30を充填して目地施工を行うことで、前記走行車線用コンクリートプレキャスト床版11A−2の取り替え作業が終了する(図9(e))。尚、図9(e)中の符号MはH型コッター15及びせん断キー29等の金物を示し、符号Gは目地グラウト充填部を示す。
以上説明した図示例では、走行車線用コンクリートプレキャスト床版11Aを取り替える場合について説明したが、之と同様の方法により、図3(b)に示すように、追越車線用コンクリートプレキャスト床版11Bの取替え工事を迅速に行うことができる、この場合は、工事を必要としない走行車線については、工事中に車線規制をすることなく常時開放させることができる。
さらに、橋軸方向に敷設された複数の走行車線用コンクリートプレキャスト床版11A同士を連結する場合、或いは、複数の追越車線用コンクリートプレキャスト床版11B同士を連結する場合も、上記床版11A、11B同士を連結する手順と同様に、コッター式継手13を介して迅速に施工できる。
また、図11に示す従来例、及び本実施例について、曲げ耐力性能を比較したところ、本実施例は従来例に比し、優れた曲げ耐力性能を有することが判明した。
また、前記床版の一般部及び目地部について、曲げ耐力性能を比較したところ、目地部において優れた曲げ耐力性能を有することが判明した。
さらに、隣り合う前記両床版11A,11Bの一般部及び継手部について、せん断耐力性能を比較したところ、継手部において優れたせん断耐力性能を有することが判明した。
また、本実施例は従来例(図11参照)に比し、道路の単位長さ当たりに使用するコンクリートプレキャスト床版の枚数と継手の枚数の双方が減少した。さらに、実施例は、従来例に比べて、施工性、環境性、現場コスト性及び床版取替え性に優れることが判明した。例えば、本実施例は従来例に比し、施工期間については5〜10%以上低減し、施工コストについては6%以上低減した。なお、参考図として、図12は本実施例に係るコッター式継手13又は33のせん断実験結果を示すグラフである。
叙上のごとく本発明によると、先ず、コンクリートプレキャスト床版を橋軸直角方向に二分割して、走行車線用コンクリートプレキャスト床版と追越車線用コンクリートプレキャスト床版とを形成する。次に、走行車線用コンクリートプレキャスト床版と追越車線用コンクリートプレキャスト床版とを現場に搬入して、所定箇所に設置し、橋軸直角方向で隣り合う走行車線用コンクリートプレキャスト床版と追越車線用コンクリートプレキャスト床版とをコッター式継手により連結する。
斯くして、走行車線用コンクリートプレキャスト床版と追越車線用コンクリートプレキャスト床版とはコッター式継手を介して容易迅速に連結できる。
一方、前記両床版のいずれか一方を取り替える場合は、コッター式継手を解除することにより、走行車線用コンクリートプレキャスト床版と追越車線用コンクリートプレキャスト床版とを互いに分離させたのち、走行車線用コンクリートプレキャスト床版毎又は追越車線用コンクリートプレキャスト床版毎に、床版の取替え工事を行うことができる。
この場合、コッター式継手のみをコンクリートカッターで解除して、走行車線用コンクリートプレキャスト床版と追越車線用コンクリートプレキャスト床版とを分離できるので、前記床版の取替え作業を一層容易迅速に施工できる。
従って、取り替え作業を行わない追越車線用コンクリートプレキャスト床版側の道路又は走行車線用コンクリートプレキャスト床版側の道路については、通行規制を実施する必要がないため、特に夜間通行止めが困難な道路であっても、本発明の工法を有効に適用することができる。
また、従来技術に比し、床版同士間の構造が簡素化し、大型機械を使用することなく、騒音が少なくなる。更に、熟練を要する多くの工程が不要になり、少人数での施工が可能になると共に、施工期間の短縮化が図られ、工事費の大幅な低減効果を期待できる。
本発明は、コッター式継手による連結作業の前に、床版間の隙間にグラウト材を充填硬化することができる。この場合、前記連結部の隙間に働くせん断力は、充填硬化部を介して隣側の床版に伝達されるので、当該連結部の上下変位が抑制され、過大な応力を発生させる虞がなくなり、その結果、前記床版の割れ欠け、クラックの軽減が図られると共に、上記継手の個数を減すことができる。
さらに、床版の本舗装の前に、橋面に防水処理を施すことで、水分の侵入を防止して本舗装を効率良く行える。さらに、従来技術に比べて、床版の肉薄化が可能になる。
また、クサビ状のせん断キーにより、H型コッターの上面をC型継手金具に対して下方に押圧してH型コッターの上下変位を抑制できるので、H型コッターに対するボルト締め付けが緩んだとしても、大型車等の繰り返し荷重による床版のガタツキや劣化を防止することができる。
本発明は、本発明の精神を逸脱しない限り種々の改変を為すことができ、そして、本発明が該改変されたものに及ぶことは当然である。
本発明は、橋梁の道路以外の道路を構築する工法にも応用することが可能である。
11 コンクリートプレキャスト床版
11A 走行車線用コンクリートプレキャスト床版
11B 追越車線用コンクリートプレキャスト床版
12 道路
13、33 コッター式継手
14 C型継手金具
15 H型コッター
16 ボルト
17 アスファルト舗装(コンポジット舗装)
19 アンカー
20 スリット
21 被嵌合凹部
22 ネジ孔(ボルト掛止用螺合部)
23 嵌合部
24 ボルト挿通孔
26 目地
27 グラウト材
29 せん断キー
30 止水材

Claims (2)

  1. 橋桁上に複数枚のコンクリートプレキャスト床版を橋軸方向に敷設して道路を構築する橋梁用コンクリートプレキャスト床版の段階施工方法であって、
    前記コンクリートプレキャスト床版を橋軸直角方向に二分割して、走行車線用コンクリートプレキャスト床版と追越車線用コンクリートプレキャスト床版とを形成し、
    橋軸方向に敷設された前記走行車線用コンクリートプレキャスト床版と前記追越車線用コンクリートプレキャスト床版とはコッター式継手により連結し、
    前記コッター式継手の解除により、前記走行車線用コンクリートプレキャスト床版毎の取替え工事又は前記追越車線用コンクリートプレキャスト床版毎の取替え工事を行えるようにしたことを特徴とする橋梁用コンクリートプレキャスト床版の段階施工方法。
  2. 橋軸方向に敷設された前記走行車線用コンクリートプレキャスト床版同士又は橋軸方向に敷設された前記追越車線用コンクリートプレキャスト床版同士は、コッター式継手により連結することを特徴とする請求項1記載の橋梁用コンクリートプレキャスト床版の段階施工方法。
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