JP2014175101A - ワイヤーハーネス、仮止部材及びワイヤーハーネスの製造方法 - Google Patents

ワイヤーハーネス、仮止部材及びワイヤーハーネスの製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】電線束の外周に、不織部材をホットプレスすることによって保護部材を形成する際に、電線束を構成する複数の電線の一部に過大な力が加わり難くすることを目的とする。
【解決手段】ワイヤーハーネス10は、電線束12と、不織部材が電線束12を覆った状態でホットプレスされることにより形成され、電線束12の長手方向に対して直交する断面形状が非円形状を呈する保護部材20と、仮止部材30とを備える。仮止部材30は、保護部材20の長手方向において部分的な位置で電線束12に装着され、少なくとも不織部材が電線束12を覆いかつホットプレスされる前の状態で、電線束12を保護部材20の非円形断面形状に応じた非円形配列状態に保つ。
【選択図】図2

Description

この発明は、電線束を所定経路形状に維持しつつ保護する技術に関する。
従来、特許文献1に開示のように、電線束を不織布で覆い、この不織布を加圧及び加熱して所定形状に形成する技術がある。
特開2010−267412号公報
しかしながら、特許文献1に開示の技術によると、不織布の加熱及び加圧後の横断面形状が非円形状である場合、その内部の電線束を当該非円形状に合せて配列することは難しい。このため、電線束を不織布で覆った後、当該不織布を加熱及び加圧する際に、電線束を構成する複数の電線の一部に過大な力が作用する恐れがあった。
そこで、本発明は、電線束の外周に、不織部材をホットプレスすることによって保護部材を形成する際に、電線束を構成する複数の電線の一部に過大な力が加わり難くすることを目的とする。
上記課題を解決するため、第1の態様に係るワイヤーハーネスは、複数の電線を含む電線束と、不織部材が前記電線束を覆った状態でホットプレスされることにより形成され、前記電線束の長手方向に対して直交する断面形状が非円形状を呈する保護部材と、前記保護部材の長手方向において部分的な位置で前記電線束に装着され、少なくとも不織部材が前記電線束を覆いかつホットプレスされる前の状態で、前記電線束を前記保護部材の前記非円形断面形状に応じた非円形配列状態に保つ仮止部材とを備える。
第2の態様に係るワイヤーハーネスは、第1の態様に係るワイヤーハーネスであって、前記保護部材の少なくとも一部が曲っているものである。
第3の態様は、第1又は第2の態様に係るワイヤーハーネスであって、前記仮止部材は、前記不織部材をホットプレスする際に少なくとも一部が溶融する材料によって形成されているものである。
第4の態様は、第1〜第3のいずれか1つの態様に係るワイヤーハーネスであって、前記仮止部材は、不織部材をホットプレスすることによって成形されているものである。
第5の態様は、第1〜第4のいずれか1つの態様に係るワイヤーハーネスであって、前記仮止部材のうち前記電線が出し入れされる開口側に、前記複数の電線のうち最も太い電線が配設されているものである。
第6の態様は、第1〜第5のいずれか1つの態様に係るワイヤーハーネスであって、前記仮止部材は、前記電線束を偏平配列状態に保つように構成されているものである。
第7の態様に係る仮止部材は、不織部材が電線束を覆った状態でホットプレスされさる際に、前記電線束のうち前記不織部材により覆われる部分の長手方向の一部に装着可能な仮止部材であって、間隔をあけて配設された第1片と第2片とを備え、前記第1片と前記第2片との間に配設された前記電線束を非円形配列状態に保つように構成されている。
第8の態様は、第7の態様に係る仮止部材であって、前記仮止部材は、前記第1片と前記第2片とが間隔をあけて対向状態に保持された部材とされている。
第9の態様は、第7又は第8の態様に係る仮止部材であって、前記前記第1片と前記第2片との出入口側の開口幅が、保持対象となる電線のうち最も太い電線の直径よりも小さく設定されている。
第10の態様は、第7〜第9のいずれか1つの態様に係る仮止部材であって、前記第1片と前記第2片との開口部に、それらの内側に向う抜止め片が突設されているものである。
第11の態様に係るワイヤーハーネスの製造方法は、(a)複数の電線を含む電線束に対して仮止部材を装着して電線束を非円形配列状態に保つ工程と、(b)前記電線束のうち前記仮止部材が装着された部分よりも広い領域に不織部材を巻付ける工程と、(c)前記不織部材をホットプレスして、前記電線束の長手方向に対して直交する断面形状が非円形状を呈する保護部材を形成する工程と、を備える。
第1の態様によると、仮止部材によって、前記電線束を非円形配列状態に保った状態で、電線束を覆う不織部材をホットプレスして保護部材を成形することができるため、電線束を構成する複数の電線の一部に過大な力が加わり難くなる。
第2の態様によると、仮止部材は前記保護部材の長手方向において部分的な位置で前記電線束に装着されているため、少なくとも一部が曲っている保護部材も容易に成形できる。
第3の態様によると、保護部材の表面の凹凸をなるべく少なくすることができる。
第4の態様によると、仮止部材を、簡易な金型等で容易に製造できる。
第5の態様によると、最も太い電線が仮止部材の開口側に位置するため、他の電線が仮止部材から脱し難くなり、仮止部材によって電線束の非円形配列状態をより確実に保つことができる。
第6の態様によると、電線束を偏平配列状態に保った状態で、不織部材をホットプレスして保護部材を形成することができる。
第7の態様によると、仮止部材によって、前記電線束を非円形配列状態に保った状態で、電線束を覆う不織部材をホットプレスして保護部材を成形することができるため、電線束を構成する複数の電線の一部に過大な力が加わり難くなる。
第8の態様によると、仮止部材によって、電線束を偏平な状態に保つことができる。
第9の態様によると、仮止部材によって電線束を保持した状態で、電線が仮止部材から出難くなり、電線束を所定配列形態により確実に維持できる。
第10の態様によると、第1片と第2片との間に配設した電線束が抜け難くなり、仮止部材が電線束を非円形配列に保つ状態をより確実に保つことができる。
第11の態様によると、仮止部材によって、前記電線束を非円形配列状態に保った状態で、電線束を覆う不織部材をホットプレスして保護部材を形成することができるため、電線束を構成する複数の電線の一部に過大な力が加わり難くなる。
実施形態に係るワイヤーハーネスを示す概略斜視図である。 図1のII−II線断面図である。 ワイヤーハーネスの製造工程を示す説明図である。 仮止部材を示す斜視図である。 ワイヤーハーネスの製造工程を示す説明図である。 ワイヤーハーネスの製造工程を示す説明図である。 変形例に係る仮止部材を示す概略断面図である。 変形例に係るワイヤーハーネスを示す概略斜視図である。 変形例に係る仮止部材に対する電線束の配設例を示す説明図である。 変形例に係る仮止部材を示す説明図である。 同上の変形例に係る仮止部材に対する電線束の配設例を示す説明図である。 変形例に係る仮止部材を示す概略断面図である。 変形例に係る仮止部材を示す概略断面図である。 変形例に係る仮止部材を示す概略断面図である。
以下、実施形態に係るワイヤーハーネスについて説明する。図1は実施形態に係るワイヤーハーネス10を示す概略斜視図であり、図2は図1のII−II線断面図である。
このワイヤーハーネス10は、電線束12と、保護部材20と、仮止部材30とを備える。
電線束12は、複数の電線14が束ねられた構成とされている。電線14は、車両等において各種電気機器間を電気的に相互接続する配線材である。かかる複数の電線14が車両等における布線経路、接続位置等に応じた態様で、必要に応じて分岐しつつ束ねられることで、電線束12が製造される。電線束12には、光ファイバケーブル等が含まれていてもよい。
保護部材20は、不織部材が電線束12を覆った状態でホットプレスされることにより形成されている。
不織部材としては、加熱工程を経ることにより硬くなることが可能なものを用いることができる。ここで、ホットプレス加工とは、不織部材に対して加熱処理及び不織部材を型に押付けて所定形状に形成する処理を施すことをいう。加熱処理と所定形状への形成処理とは、同時に行われてもよいし、或は、連続的に別々に行われてもよい。かかる不織部材及びホットプレス加工の一例については後にさらに詳述する。
また、保護部材20は、電線束12の長手方向の一部の外周囲全体を覆った状態で、電線束12の長手方向に対して直交する横断面形状が非円形状を呈するように形成されている。ここでは、保護部材20の横断面形状は、一方が長い長方形状を呈しており、保護部材20の外形状は扁平な直方体形状に形成されている。なお、保護部材20は、電線束12の長手方向全体を覆っていてもよい。保護部材の横断面形状は、その他の横断面形状、例えば、正方形状、三角形状等であってもよい。
保護部材20の横断面形状を非円形状に形成することで、本ワイヤーハーネス10をその配設スペースにあった形状に加工することができ、スペース効率よく本ワイヤーハーネス10を車両に配設できる。
仮止部材30は、保護部材20の長手方向において部分的な位置で電線束12に装着され、少なくとも不織部材が電線束12を覆いかつホットプレスされる前の状態で、電線束12を保護部材20の非円形断面形状に応じた非円形配列に保つ構成とされている。
ここでは、仮止部材30は、第1片32と、第2片34と、連結部36とを備える。
保護部材20をホットプレスする前の状態においては、上記第1片32の一端部である基端部と第2片34の一端部である基端部とが連結部36を介して連結され、第1片32の他端部である先端部と第2片34の他端部である先端部との間には開口が形成され、第1片32と第2片34とは、それらの間に間隔をあけた対向状態(好ましくは、平行状態)に配設されている(図4参照)。そして、当該第1片32と第2片34との先端側開口を通じてそれらの間に電線束12を配設することで、電線束12を非円形配列状態である扁平な配列状態に保つことができるようになっている。
また、保護部材20をホットプレスした後の状態においては、上記第1片32及び第2片34、連結部36は、好ましくは、電線束12の外周形状に応じた形状に変形する(図2参照)。これにより、仮止部材30が設けられた箇所において、保護部材20の外周面がなるべく突出しないようにできる。
もっとも、仮止部材30は、保護部材20がホットプレスされる際に上記のように変形せず、当初の形状を保つ構成であってもよい。
上記ワイヤーハーネス10の製造方法例について説明する。
まず、図3に示すように、電線束12の長手方向における部分的な箇所に、仮止部材30を装着する。ここでは、二つの仮止部材30を、電線束12の長手方向において間隔をあけて2箇所に装着している。
図4は仮止部材30を示す斜視図である。図3及び図4に示すように、仮止部材30は、長方形板状の第1片32と長方形板状の第2片34とが連結部36を介して連結され、それら第1片32と第2片34との間に配設された電線束12を非円形配列状態に保てるように構成されている。より具体的には、仮止部材30は、一方向に長い長方形板状の第1片32とこれと同形状の第2片34とが半円筒状の連結部36を介して、全体として略U字状を描く形状に形成されている。
第1片32又は第2片34の延在方向における仮止部材30の長さ寸法は、保護部材20の横断面形状における長手方向寸法(幅寸法)よりも小さく(ここでは僅かに小さく)、第1片32と第2片34との間隔は、保護部材20の横断面形状における短い方の寸法(厚み寸法)よりも小さく(ここでは僅かに小さく)設定されている。そして、第1片32と第2片34の先端側開口を通じてそれらの間に電線束12を配設すると、電線束12を構成する複数の電線14が第1片32と第2片34との間に挟み込まれ、保護部材20の横断面形状内に収る、扁平な非円形断面形状に保たれるようになる。なお、仮止部材30内に電線束12を配設した状態で、第1片32と第2片34とは厳密に平行状態に保たれている必要は無い。
なお、初期状態において、第1片及び第2片は、先端側に順次狭まるように配設され、第1片と第2片との間に複数の電線14を配設することで、第1片及び第2片が広がって平行状態に配設されてもよい。
また、第1片32及び第2片34の幅寸法は、電線束12の長手方向における保護部材20の長さ寸法よりも短く設定されている。このため、電線束12のうち保護部材20によって保護される部分の大部分は、仮止部材30によって覆われず、保護部材20によって直接覆われた状態となっている。
上記仮止部材30は、ここでは、不織部材をホットプレスすることにより形成されている。
ここで、不織部材としては、保護部材20を形成するための不織部材と同様に、加熱工程を経ることにより硬くなることが可能な不織部材を用いることができる。かかる不織部材を上記仮止部材30の外形状を形成するための型面の間で挟み込んだ状態で加熱することにより、上記仮止部材30を形成することができる。
なお、保護部材の横断面形状の形状が偏平形状ではなく、楕円形状、三角形状、正方形状等の非円形断面形状である場合には、仮止部材は、電線束を当該非円形状に保てるように、当該非円形状に応じた楕円形状、三角形状、正方形状等の非円形断面形状に形成されていてもよい。
そして、電線束12に仮止部材30を装着した後、図5に示すように、不織部材40を電線束12のうち仮止部材30が装着された部分よりも広い領域(具体的には、電線束12の長手方向において仮止部材30の装着部分よりも長い領域)の外周に巻付ける。不織部材40は、電線束12に対して1周以上巻付けられていることが好ましい。
そして、図6に示すように、不織部材40をホットプレス加工する。不織部材40としては、加熱工程を経ることにより硬くなることが可能な不織材料を用いることができる。このような不織材料として、基本繊維と、これと絡み合う接着樹脂(バインダとも呼ばれる)とを含むものを用いることができる。接着樹脂は、基本繊維の融点よりも低い融点(例えば、110℃〜115℃)を有する樹脂である。不織材料を基本繊維の融点よりも低くかつ接着樹脂の融点よりも高い加工温度に加熱すると、接着樹脂が溶融して基本繊維間に染みこむ。その後、不織材料が接着樹脂の融点よりも低い温度になると、基本繊維同士を結合した状態で接着樹脂が固化する。これより、不織材料が加熱前の状態よりも硬くなり、加熱時の成形形状に維持される。
ただし、基本繊維は、接着樹脂の融点で繊維状態を保ち得る繊維であればよく、樹脂繊維の他、ガラス繊維等の各種繊維を用いることができる。また、接着樹脂としては、基本繊維の融点よりも低い融点を持つ熱可塑性樹脂繊維を用いることができる。接着樹脂は、粒状であっても繊維状であってもよい。また、芯繊維の外周に接着樹脂層を形成してバインダ繊維を構成し、これを基本繊維と絡み合わせるようにしてもよい。この場合の芯繊維としては、上記基本繊維と同材料のものを用いることができる。
基本繊維と接着樹脂の組み合わせとしては、基本繊維をPET(ポリエチレンテレフタレート)の樹脂繊維とし、接着樹脂をPETとPEI(ポリエチレンイソフタレート)の共重合樹脂とした例が挙げられる。この場合、基本繊維の融点はおよそ250℃であり、接着樹脂の融点は110℃〜150℃である。このため、不織材料を110℃〜250℃の温度に加熱すると、接着樹脂が溶融し、溶融せずに繊維状を保つ基本繊維間に染込む。そして、不織材料が接着樹脂の融点よりも低い温度になると、基本繊維同士を結合した状態で接着樹脂が固化し、不織材料は硬くなって加熱時の成形形状を維持する。また、この際、不織材料同士が重ね合されていると、前記接着樹脂が不織材料同士を接合する。
また、ホットプレス加工は、例えば、次に説明するホットプレス用成形型60を用い行うことができる。
すなわち、ホットプレス用成形型60は、下型62と、上型72とを備える。
下型62は、熱伝導性に優れた金属等により形成された部材であり、その一主面(上面)に下型面63が形成されている。下型面63は、概略的には、上方および両端部に開口する断面略矩形溝状に形成されている。
上型72は、熱伝導性に優れた金属等により形成された長尺部材であり、その一主面(下面)に突出部73Pが形成されている。突出部73Pの先端面に上型面73が形成されている。この上型面73が下型面63内に配置されることにより、上型面73と下型面63との間で、横断面長方形状の保護部材20の外形状を形成可能な横断面方形状のスペースが形成される。なお、下型62、上型72には、ヒーター等の加熱機構68が設けられる。
そして、上記のように電線束12に巻付けられた不織部材40を上記下型面63内に配設する。この後、上型72の突出部73Pを下型面63内に配設する。すると、上型面73と下型面63との間で、不織部材40が加熱及び加圧される。これにより、不織部材40の外周形状が非円形である偏平な直方体形状を呈するようにホットプレス加工される。下型面63と上型面73との間で不織部材40をホットプレスする際、不織部材40内の電線束12は、下型面63と上型面73との形状に応じた非円形配列状態(ここでは、偏平な配列状態)に保たれている。従って、電線束12の外周と下型面63及び上型面63との間には、電線束12の外周方向に沿って均等な幅の隙間が形成され、当該隙間内に不織部材40が配設されている。このため、電線束12の外周において、不織部材40はほぼ均等な加圧力で押圧され、電線束12に対してもほぼ均等な加圧力が作用する。結果、電線束12の一部の電線14に過大な加圧力が作用することが抑制される。
上記のように不織部材40をホットプレスした後、冷却すると、保護部材20の外周が硬化し、所定形状に維持されると共に、不織部材40が層間で接合されて、所定形状が維持される。
上記製造方法により、保護部材20が形成されたワイヤーハーネス10を製造することができる。
以上のように構成されたワイヤーハーネス10及び仮止部材30によると、仮止部材30によって電線束12を非円形配列状態に保った状態で、当該電線束12を覆う不織部材40をホットプレスして保護部材20を形成することができるため、電線束12の外周に対して可及的に均等な押圧力が作用し、当該電線束12を構成する複数の電線14の一部に過大な力が加わり難くなる。これにより、電線14の絶縁被覆等に対するダメージを抑制することができる。また、ホットプレスする際に、電線束12に無理な力を加えなくてもよいので、加工後の保護部材20の外形状をより確実に整った偏平形状に仕上げることができる。
また、仮止部材30は、不織部材によって形成されているため、簡易な金型等を用いて容易に形成できる。
また、不織部材をホットプレスすることによって形成された仮止部材30は、保護部材20をホットプレスする際の熱及び加圧力によって容易に変形し、電線束12の外形状に応じた形状に変形できる。このため、仮止部材30の配設箇所で、保護部材20の外形状の凹凸をなるべく少なくすることができる。
上記実施形態を前提として各種変形例について説明する。
まず、図7に示すように、上記仮止部材30に代えて、不織部材40をホットプレスする際に少なくとも一部(好ましくは全体)が溶融する材料によって形成された仮止部材130を用いてもよい。かかる仮止部材130を形成するための材料としては、上記ホットプレスを行う際の温度(特に、不織部材40の内部に伝わる温度)に応じて、当該温度で融ける種々樹脂を用いることができ、例えば、ポリブチレンテレフタレート(PBT)を用いることができる。
この変形例によると、不織部材40をホットプレスして保護部材20を形成する際に、その内部で仮止部材130の少なくとも一部、好ましくは、全体が溶融する。このため、仮止部材130は、電線束12の各電線14の隙間、電線束12と保護部材20との隙間を埋めるように流れ込み、その状態で固化する。これにより、仮止部材130の配設箇所で、保護部材20の外形状の凹凸をより少なくすることができる。
もっとも、保護部材20をホットプレスする際に、仮止部材30、130が変形し、或は、溶融することは必須ではなく。保護部材20のホットプレス後にも、仮止部材が当初の形状を保っていてもよい。
また、上記実施形態で説明したように、仮止部材30は、保護部材20の長手方向において部分的な位置で電線束12に装着されているため、当該仮止部材30が装着された箇所以外では、電線束12は容易に曲ることができる。そこで、図8に示す変形例に係るワイヤーハーネス210のように、上記保護部材20に対応する保護部材220の少なくとも一部を曲げた形状に容易に形成できる。
また、図9に示すように、電線束12に対応する電線束312が、異なる径の電線314a、314b、314cを含む場合、電線314a、314b、314cを次のようにして仮止部材30内に配設することが好ましい。
すなわち、最も太径の電線314a、中間程度の径の電線314b、最も小径の電線314cを想定すると、最も太径の電線314aが、仮止部材30のうち電線314a、314b、314cが出し入れされる開口側に配設されていることが好ましい。これにより、仮止部材30の開口側で電線314aを保持しておけば、他の電線314b、314cが仮止部材30の開口側から脱し難くなり、仮止部材30による電線束12の非円形配列状態の保持がより確実になされる。
また、仮止部材30の開口側から奥側に向けて、順次細径の電線314a、314b、314cが配設されることが好ましい。ここでは、最も太径の電線314aが開口側に配設され、最も細径の電線314cが奥側に配設され、中程度の径の電線314bがその間に配設されている。これにより、最も太径の電線314aと最も細径の電線314cとが交わって配設され難くなり、交差による電線のダメージ、特に、細径の電線314cのダメージを有効に抑制できる。
また、図10及び図11に示す変形例に係る仮止部材430のように、仮止部材430の第1片432(第1片32に対応)と第2片434(第2片34に対応)の出入口側の開口幅Wが、保持対象となる電線414a、414b、414cのうち最も太径の電線414aの直径Dよりも小さく設定されていてもよい。
この場合、他の電線414b、414cを仮止部材430内に配設した状態で、第1片432と第2片434の開口幅を広げてその間に最も太径の電線414aを配設して第1片432と第2片434の開口側の端部間に挟み込むようにすれば(図11参照)、第1片432と第2片434の開口が当該電線414aによって閉塞され、他の電線414b、414cが仮止部材430から脱し難くなる。これにより、仮止部材30による電線束12の非円形配列状態の保持がより確実になされる。
また、保護部材の横断面形状が偏平な長方形状以外の非円形形状である場合、例えば、三角形状である場合には、図12に示す変形例のように、第1片532と第2片534とがV字状に連結された仮止部材530を用いてもよい。
また、仮止部材は、2つの第1片、第2片の間で電線を保持する構成に限られない。例えば、図13に示すように、第1片732と第2片734と第3片736がZ字状に連結されていてもよい。この場合、電線束712を構成する複数の電線が2つに分割され、一方の電線712aが第1片732と第2片734との間に収容され、他方の電線712bが第2片734と第3片736との間に収容され、全体として横断面方形状をなすように保持された構成とすることができる。
また、図14に示す変形例のように、上記仮止部材30に対応する仮止部材830の第1片832(第1片32に対応する)と第2片834(第2片34に対応する)との開口側の端部に、それらの内側に向う抜止め片838が設けられていてもよい。ここでは、抜止め片838は、第1片832と第2片834の内側に向けてそれらの基端側に向う方向に傾斜している。また、第1片832の基端部と第2片834の基端部とは連結部836を介して連結されている。
この例によると、第1片832と第2片834との間に配設された電線束12が抜止め片838によってそれらの開口側に脱し難くなり、仮止部材830が電線束12を非円形配列状態に保つ状態をより確実に維持することができる。
なお、上記実施形態及び各変形例で説明した各構成は、相互に矛盾しない限り適宜組合わせることができる。
以上のようにこの発明は詳細に説明されたが、上記した説明は、すべての局面において、例示であって、この発明がそれに限定されるものではない。例示されていない無数の変形例が、この発明の範囲から外れることなく想定され得るものと解される。
10、210 ワイヤーハーネス
12、312、712 電線束
14、314a、314b、314c、414a、414b、414c、712a、712b 電線
20、220 保護部材
30、130、430、530、830 仮止部材
32、432、532、832 第1片
34、434、534、834 第2片
36、836 連結部
40 不織部材
838 抜止め片

Claims (11)

  1. 複数の電線を含む電線束と、
    不織部材が前記電線束を覆った状態でホットプレスされることにより形成され、前記電線束の長手方向に対して直交する断面形状が非円形状を呈する保護部材と、
    前記保護部材の長手方向において部分的な位置で前記電線束に装着され、少なくとも不織部材が前記電線束を覆いかつホットプレスされる前の状態で、前記電線束を前記保護部材の前記非円形断面形状に応じた非円形配列状態に保つ仮止部材と、
    を備えるワイヤーハーネス。
  2. 請求項1記載のワイヤーハーネスであって、
    前記保護部材の少なくとも一部が曲っている、ワイヤーハーネス。
  3. 請求項1又は請求項2記載のワイヤーハーネスであって、
    前記仮止部材は、前記不織部材をホットプレスする際に少なくとも一部が溶融する材料によって形成されている、ワイヤーハーネス。
  4. 請求項1〜請求項3のいずれか1つに記載のワイヤーハーネスであって、
    前記仮止部材は、不織部材をホットプレスすることによって成形されている、ワイヤーハーネス。
  5. 請求項1〜請求項4のいずれか1つに記載のワイヤーハーネスであって、
    前記仮止部材のうち前記電線が出し入れされる開口側に、前記複数の電線のうち最も太い電線が配設されている、ワイヤーハーネス。
  6. 請求項1〜請求項5のいずれか1つに記載のワイヤーハーネスであって、
    前記仮止部材は、前記電線束を偏平配列状態に保つように構成されている、ワイヤーハーネス。
  7. 不織部材が電線束を覆った状態でホットプレスされさる際に、前記電線束のうち前記不織部材により覆われる部分の長手方向の一部に装着可能な仮止部材であって、
    間隔をあけて配設された第1片と第2片とを備え、前記第1片と前記第2片との間に配設された前記電線束を非円形配列状態に保つ、仮止部材。
  8. 請求項7記載の仮止部材であって、
    前記仮止部材は、前記第1片と前記第2片とが間隔をあけて対向状態に保持された部材である、仮止部材。
  9. 請求項7又は請求項8記載の仮止部材であって、
    前記前記第1片と前記第2片との出入口側の開口幅が、保持対象となる電線のうち最も太い電線の直径よりも小さく設定されている、仮止部材。
  10. 請求項7〜請求項9のいずれか1つに記載の仮止部材であって、
    前記第1片と前記第2片との開口部に、それらの内側に向う抜止め片が突設されている、仮止部材。
  11. (a)複数の電線を含む電線束に対して仮止部材を装着して電線束を非円形配列状態に保つ工程と、
    (b)前記電線束のうち前記仮止部材が装着された部分を含む部分に不織部材を巻付ける工程と、
    (c)前記不織部材をホットプレスして、前記電線束の長手方向に対して直交する断面形状が非円形状を呈する保護部材を形成する工程と、
    を備えるワイヤーハーネスの製造方法。
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