JP2014173431A - 真空ポンプ - Google Patents

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Abstract

【課題】ポンプベース側へ伝達される振動を効果的かつ容易に低減することができる真空ポンプの提供。
【解決手段】真空ポンプは、グリース潤滑ボールベアリング8の外輪8bを弾性支持する支持機構14は、シャフト10の軸方向に積層配置された支持部材14A,14Bを備える。支持部材14A,14Bは、軸芯Jを囲むように形成されて同心状に配置された外側環状部141および内側環状部142を備えている。さらに、支持部材14Aに設けられた直線状の平板状バネ部143a,143bと支持部材14Bに設けられた直線状の平板状バネ部143a,143bとは、その延在方向(接線方向)が、互いに90°異なっている。そのため、外輪8bは径方向に移動し易く、ポンプベース側への振動伝達を低減することができる。
【選択図】図2

Description

本発明は、ポンプ回転体を永久磁石磁気軸受とボールベアリングとで支持する真空ポンプに関する。
一般に、ポンプ回転体を永久磁石磁気軸受とボールベアリングとで支持する真空ポンプでは、ボールベアリングの軸方向およびラジアル方向の支持は、ボールベアリングの外輪の軸方向端面に当接するエラストマーリング等の弾性部材、および外輪の外周側に当接する弾性部材によって行われている。そして、弾性部材の圧縮変形による減衰作用を利用して危険速度通過時の振れ回り低減を図っている。しかしながら、外輪の軸方向端面に当接する弾性部材は剪断変形に関する剛性が大きいため、ポンプ回転体の振動が弾性部材を介してポンプベースに伝達されてしまうという問題があった。
そのため、特許文献1に記載の発明では、内側環状部分と外側環状部分との間に可撓性部材が配置された弾性支持体によって、ボールベアリングを弾性支持するようにしている。ボールベアリングを油潤滑するものにおいては、可撓性部材間の隙間に振動減衰用の油膜を形成して、振れ回り時の減衰作用を発生させるようにしている。また、グリース潤滑のボールベアリングを用いるものでは、弾性支持体の溝に注入されたグリースや、弾性支持体端面に配置されたエラストマー減衰リングにより減衰作用を生じさせるようにしている。
特表2008−542628号公報
しかしながら、可撓性部材の形状が弓形であるため、最適な弾性特性を得るのが難しい。また、油潤滑のものはポンプ姿勢が正立またはそれに近い姿勢に限定され、ポンプ取り付け姿勢の自由度が制限されてしまう。一方、グリース潤滑の場合にはポンプ取り付け姿勢が自由であるが、溝を密封するための環状密封要素やエラストマー減衰リングの剪断剛性が弾性支持体のラジアル方向剛性の増加を招く。そのため、ボールベアリングのラジアル方向の移動し易さを阻害したり、ポンプベースへ伝達される振動が大きくなったりするという問題があった。
本発明の好ましい実施形態による真空ポンプは、回転側排気機能部が形成されたポンプ回転体および回転軸を有する回転体ユニットと、固定側排気機能部と、回転軸の一端側を非接触支持する永久磁石磁気軸受と、回転軸に内輪が固定され、回転軸の他端側を支持する潤滑ボールベアリングと、回転軸の軸方向に積層配置される少なくとも第1および第2の支持部材によって潤滑ボールベアリングの外輪を弾性支持する支持機構と、を備え、第1支持部材は、永久磁石磁気軸受の軸方向支持力によって外輪の第1の軸方向端面が当接し、回転軸の軸芯を囲むように形成された第1環状部と、第1環状部に対して同心状に配置された第2環状部と、第1の接線方向に直線状に延在するとともに軸芯を挟んで配置され、第1環状部と第2環状部とを連結する一対の第1平板状弾性部と、を有し、第2支持部材は、第2環状部に対して軸方向端面に積層接合される第3環状部と、第3環状部に対して同心状に配置されてポンプベースに当接する第4環状部と、第1の接線方向と異なる第2の接線方向に直線状に延在するとともに軸芯を挟んで配置され、第3環状部と第4環状部とを連結する一対の第2平板状弾性部と、を有する。
本発明の好ましい他の実施形態による真空ポンプは、回転側排気機能部が形成されたポンプ回転体および回転軸を有する回転体ユニットと、固定側排気機能部と、回転軸の一端側を非接触支持する永久磁石磁気軸受と、回転軸に内輪が固定され、回転軸の他端側を支持する潤滑ボールベアリングと、回転軸の軸芯を囲むように同心状に配置された第1、第2および第3環状部材を有し、潤滑ボールベアリングの外輪を弾性支持する支持機構と、を備え、支持機構は、第1の接線方向に直線状に延在するとともに軸芯を挟んで配置され、互いに隣接する第1環状部と第2環状部とを連結する一対の第1平板状弾性部と、第1の接線方向と異なる第2の接線方向に直線状に延在するとともに軸芯を挟んで配置され、互いに隣接する第2環状部と第3環状部とを連結する一対の第2平板状弾性部と、を有し、第1環状部には、永久磁石磁気軸受の軸方向支持力によって外輪が当接し、第3環状部はポンプベースに当接する。
さらに好ましい実施形態では、第1および第2平板状弾性部の各々は、断面軸方向寸法が断面径方向寸法よりも大きく設定された板状部材である。
さらに好ましい実施形態では、潤滑ボールベアリングの外周側に設けられ、該潤滑ボールベアリングの外輪との動摩擦により振動減衰作用を発生させるラジアルダンパーリングを備える。
さらに好ましい実施形態では、外輪の第1の軸方向端面と反対側の第2の軸方向端面に対向するように配置され、回転体ユニットの軸方向支持力の方向と反対方向への変位を所定値以下に制限して、軸方向支持力の向きの反転を防止するストッパを備える。
さらに好ましい実施形態では、ストッパは、回転軸の軸方向に積層配置されて潤滑ボールベアリングの外輪を弾性支持する第3および第4の支持部材を備え、第3支持部材は、外輪の第2の軸方向端面に当接し、回転軸の軸芯を囲むように形成された第5環状部と、第5環状部に対して同心状に配置された第6環状部と、第1の接線方向に直線状に延在するとともに軸芯を挟んで互いに平行に配置され、第5環状部と第6環状部とを連結する一対の第3平板状弾性部と、を有し、第4支持部材は、第6環状部に対して軸方向端面に積層接合される第7環状部と、第7環状部に対して同心状に配置されてポンプベースに当接する第8環状部と、第2の接線方向に直線状に延在するとともに軸芯を挟んで互いに平行に配置され、第6環状部と第7環状部とを連結する一対の第4平板状弾性部と、を有し、第3および第4平板状弾性部の各々は、断面軸方向寸法が断面径方向寸法よりも大きく設定された板状部材である。
さらに好ましい実施形態では、支持機構は、Mn−Cu系合金またはMn−Cu−Ni−Fe系合金で形成されている。
本発明によれば、ポンプベース側へ伝達される振動を効果的かつ容易に低減することができる。
図1は、第1の実施の形態を示す断面図である。 図2は、ボールベアリング8の支持構造を詳細に示す図である。 図3は、支持部材14Aの詳細を示す図である。 図4は、支持機構14の動作を説明する図である。 図5は、シャフト10と共に振れ回っているボールベアリング8を模式的に示す図である。 図6は、従来のベアリング支持構造の一例を示す図である。 図7は、第2の実施の形態を示す断面図である。 図8は、支持機構14の詳細を示す図である。 図9は、第3の実施の形態における支持機構24を示す断面図である。 図10は、支持部材24Aを示す図である。 図11は、支持部材24Bを示す図である。 図12は、支持部材24Cを示す図である。 図13は、積層された支持部材24A,24B,24Cのそれぞれを、z軸プラス方向から見た図である。 図14は、第4の実施の形態を示す図である。 図15は、内側環状部142で外輪8bを支持する構成を示す図である。 図16は、平板状バネ部を鏡像対称構造とした場合を示す図である。
以下、図を参照して本発明を実施するための形態について説明する。
−第1の実施の形態−
図1は本発明に係る真空ポンプの第1の実施の形態を示す図であり、ターボ分子ポンプ1の断面図である。なお、ターボ分子ポンプ1には電力を供給する電源ユニットが接続されるが、図1では図示を省略した。
図1に示すターボ分子ポンプ1は、排気機能部として、タービン翼を備えたターボポンプ部P1と、螺旋型の溝を備えたHolweckポンプ部P2とを備えている。もちろん、本発明は、排気機能部にターボポンプ部P1およびHolweckポンプ部P2を備えた真空ポンプに限らず、タービン翼のみを備えた真空ポンプや、ジーグバーンポンプやHolweckポンプなどのドラッグポンプのみを備えた真空ポンプや、それらを組み合わせた真空ポンプにも適用することができる。
ターボポンプ部P1は、ポンプロータ3に形成された複数段の回転翼30とベース2側に配置された複数段の固定翼20とで構成される。一方、ターボポンプ部P1の排気下流側に設けられたHolweckポンプ部P2は、ポンプロータ3に形成された円筒部31とベース2側に配置されたステータ21とで構成されている。円筒状のステータ21の内周面には螺旋溝が形成されている。複数段の回転翼30と円筒部31とが回転側排気機能部を構成し、複数段の固定翼20とステータ21とが固定側排気機能部を構成する。
ポンプロータ3はシャフト10に締結されており、そのシャフト10はモータ4により回転駆動される。モータ4には例えばDCブラシレスモータが用いられ、ベース2にモータステータ4bが設けられ、シャフト10側にはモータロータ4aが設けられている。シャフト10とポンプロータ3とから成る回転体ユニットRは、永久磁石6a,6bを用いた永久磁石磁気軸受6とボールベアリング8とにより回転自在に支持されている。
永久磁石6a,6bは、軸方向に磁化されたリング状の永久磁石である。ポンプロータ3に設けられた複数の永久磁石6aは、同極同士が対向するように軸方向に複数配置されている。一方、固定側の複数の永久磁石6bは、ポンプケーシング12に固定された磁石ホルダ11に装着されている。これらの永久磁石6bも、同極同士が対向するように軸方向に複数配置されている。ポンプロータ3に設けられた永久磁石6aの軸方向位置は、その内周側に配置された永久磁石6bの位置よりも若干上側となるように設定されている。すなわち、回転側の永久磁石の磁極は、固定側の永久磁石の磁極に対して軸方向に所定量だけずれている。この所定量の大きさによって、永久磁石磁気軸受6の支持力が異なる。図1に示す例では、永久磁石6aの方が図示上側に配置されているため、永久磁石6aと永久磁石6bとの反発力により、ラジアル方向の支持力と軸方向上向き(ポンプ排気口側方向)の力とが回転体ユニットRに働いている。
磁石ホルダ11の中央には、ボールベアリング9を保持するベアリングホルダ13が固定されている。ボールベアリング8,9には、例えば深溝玉軸受が用いられる。ボールベアリング8にはグリースが封入されている。ボールベアリング9は、シャフト上部のラジアル方向の振れを制限するタッチダウンベアリングとして機能するものである。定常回転状態ではシャフト10とボールベアリング9とが接触することはなく、大外乱が加わった場合や、回転の加速時または減速時にシャフト10の振れ回りが大きくなった場合に、シャフト10がボールベアリング9に接触する。ボールベアリング8とベース2との間には支持機構14が設けられている。ボールベアリング8の外輪8bの外周側には、リング状のラジアルダンパー15が設けられている。ラジアルダンパー15の材料にはゴム等のエラストマーが用いられる。
図2はボールベアリング8の支持構造を詳細に示す図である。ボールベアリング8の内輪8aはナット17によってシャフト10に固定されている。支持機構14は、ボールベアリング8の外輪8bの軸方向上端面と、ベース2に形成されたハウジング22の軸方向内周面との隙間に配置されている。支持機構14は2つの支持部材14A,14Bで構成されている。支持部材14A,14Bは同一構造を有しており、後述するように外側環状部141、内側環状部142および弾性連結部を有している。支持部材14A,14Bは、互の内側環状部142の符号Cで示す端面が接合されている。接合には、溶接、圧接、接着等が用いられる。
支持部材14Aの外側環状部141の下端面は、ボールベアリング8の外輪8bの上端面に当接している。支持部材14Bの外側環状部141の上端面は、ハウジング22に当接している。上述したように永久磁石磁気軸受6の軸方向支持力は回転体ユニットRを図示上方に持ち上げるように働いているため、支持機構14は外輪8bの上端面とハウジング22の内周面との間に挟持される。
ラジアルダンパー15はリング状の部材であり、ベース2のハウジング22内に形成された溝23内に装着されている。ハウジング22と外輪8bとの間には寸法G1の隙間が形成されている。ハウジング22の径方向内周面22aがボールベアリング8の径方向変位を制限する制限部としても機能し、ボールベアリング8の径方向変位はG1以下に制限される。この隙間寸法G1は、ボールベアリング8の外輪8bがハウジング22に接触するまで移動した場合でも、Holweckポンプ部P2のステータ21と円筒部31とが接触しないような寸法に設定されている。例えば、隙間寸法G1を、ステータ21と円筒部31との間の隙間寸法未満に設定する。ハウジング22の下側には、外輪8bの軸方向端面(下端面)と対向するように摺動部材16が設けられている。摺動部材16は、押さえナット18によりベース2に固定されている。
摺動部材16と外輪8bとの間には、隙間が形成されている。この隙間寸法は、外乱等によってボールベアリング8が摺動部材16に当接する位置まで回転体ユニットRが図示下方に変位した場合でも、永久磁石6aの磁極と永久磁石6bの磁極との軸方向上下関係が逆転しないような寸法に設定される。すなわち、上述したように、回転側の永久磁石6aの磁極は固定側の永久磁石6bの磁極に対して所定量だけ軸方向上側にずれるように設定されているので、外輪8bと摺動部材16との軸方向隙間寸法はその所定量未満に設定される。仮に、永久磁石6aと永久磁石6bとの上下関係が逆転して、永久磁石6aの方が軸方向下側になると、永久磁石磁気軸受6から回転体ユニットRに作用する軸方向支持力の向きが反転し、図示下側に押し下げるような力(軸方向支持力)が作用することになってしまう。このように、摺動部材16および押さえナット18は、軸方向支持力の向きが反転するのを防止するストッパの機能を有している。
図3は、支持部材14Aの詳細を示す図である。なお、支持部材14Bも支持部材14Aと全く同一構造を有しているので、構造については支持部材14Aのみについて説明する。図3(a)は支持部材14Aの平面図、図3(b)はA1−A1断面図である。以下では、支持部材14Aの中心(軸中心)Oに関して、図3に示すようにx軸およびy軸を設定する。x軸およびy軸は径方向を向いており、z軸は中心O(同心中心)を通る。
支持部材14Aには厚さ方向(軸方向)に貫通する溝147a,147bが形成され、支持部材14Aは外側環状部141、内側環状部142、および、それらを連結している平板状バネ部143a,143bから成る。平板状バネ部143a,143bは、板幅方向がz軸方向(支持部材14Aの厚さ方向)と一致し、板厚方向が径方向(x軸方向)と一致するように形成されている。中心Oを挟んで平行に配置されている平板状バネ部143a,143bの断面径方向寸法(x軸寸法)は、断面軸方向寸法(z軸寸法)に比べて小さく設定されている。なお、図3に示す例では、平板状バネ部143a,143bは、中心Oに関して点対称な形状に形成されている。
このように、平行に配置された一対の平板状バネ部143a,143bは、それぞれ一方向(図3の場合にはy軸方向)に延在するように形成されている。そのため、平板状バネ部143a,143bはx軸方向には撓み易いが、y軸方向には撓み難い。その結果、外側環状部141に対する内側環状部142の変位に関する剛性は、x軸方向に小さくy軸方向に大きくなっている。すなわち、支持部材14Aは、内側環状部142がx軸方向(合いマーク146bの方向)に変位しやすい構造となっている。また、平板状バネ部143a,143bの幅方向と支持部材14Aの厚さ方向(z軸方向)とが一致するように構成されているので、内側環状部142の軸方向(z軸方向)の変位に関しては剛性が大きい。
外側環状部141の下面側にはリング状の凸部144が形成されており、内側環状部142の上面側にはリング状の凸部145が形成されている。支持部材14Aの側面には、図2のように2個重ねて配置する際の位置合わせ用に用いられる合いマーク146a,146bが、角度ピッチ90°間隔で形成されている。
支持部材14Aにはステンレス鋼等が用いられるが、好ましくはバネ用金属材料を用いるのが良く、より好ましくはMn−Cu系材料やMn−Cu−Ni−Fe系材料等の高減衰金属材料(制振合金とも呼ばれる)を用いるのが良い。支持部材14Aを高減衰金属材料で形成することにより、支持部材14Aに伝達された振動が支持部材14A自体によって減衰され、ポンプベース側への振動伝達をより低減することができる。
図2に示すように、支持機構14を構成する2つの支持部材14A,14Bは、凸部145同士を向かい合わせて重ねられ互いに接合される。そのとき、支持部材14Aと支持部材14Bとは、図2に示すようにz軸(すなわち、シャフト10の軸芯J)を中心とする回転位置に関して90°だけずらして接合される。すなわち、下側の支持部材14Aの合いマーク146aの位置と、支持部材14Bの合いマーク146bの位置とが一致するように重ね合わせられる。例えば、下側の支持部材14Aを図2に示すように配置した場合、上側の支持部材14Bは、合いマーク146aがx軸と一致し、合いマーク146bがy軸と一致するように配置される。その結果、下側の支持部材14Aの内側環状部142はx軸方向に移動しやすく、上側の支持部材14Bの内側環状部142はy軸方向に移動しやすい構造となる。
上述したように、回転体ユニットRには永久磁石磁気軸受6による図示上方に力が作用し、支持機構14は図2に示すように外輪8bとハウジング22との間に挟持される。その結果、支持部材14Aの外側環状部141の凸部144は外輪8bの上端面に当接し、支持部材14Bの凸部144はハウジング22に当接する。
図4は、支持機構14の動作を説明する図である。図4(a)は、シャフト10の変位によってボールベアリング8がx軸マイナス方向(矢印方向)にΔxだけ移動した場合を示す。一方、図4(b)は、ボールベアリング8がy軸プラス方向(矢印方向)にΔyだけ移動した場合を示す。
図4(a)のようにボールベアリング8がx軸方向に移動した場合、上側の支持部材14Bは、平板状バネ部143a,143bがx軸方向に延びているので、内側環状部142のx軸方向の変位に対して剛性が大きい。そのため、支持部材14Bの内側環状部142はx軸方向にほとんど移動せず、その内側環状部142に接合されている支持部材14Aの内側環状部142もx軸方向に移動しない。そのため、外輪8bが右側に移動すると、支持部材14Aの平板状バネ部143a,143bがx軸方向に撓んで、外輪8bと共に支持部材14Aの外側環状部141も左側に移動する。図4(a)では、外側環状部141の移動により溝147a,147bの隙間が狭くなっている。なお、説明は省略するが、ボールベアリング8がx軸プラス方向に移動した場合も、支持部材14Aの平板状バネ部143a,143bがx軸方向に撓んで、支持部材14Aの外側環状部141がx軸プラス方向に移動する。
一方、図4(b)に示すように、ボールベアリング8がy軸方向に移動した場合には、支持部材14Aと支持部材14Bとの関係が、図4(a)に示す場合と逆になる。すなわち、支持部材14Aにおいては内側環状部142はy軸方向には移動せず、支持部材14Bの内側環状部142がy軸方向に移動する。支持部材14Bの内側環状部142がy軸プラス方向にΔy移動することによって、支持部材14Aの全体がy軸プラス方向にΔy移動することになる。このように、本実施の形態では、支持機構14は、互いに直交する2つの径方向に関して剛性が弱く構成されている。
図1に示す永久磁石磁気軸受6はラジアル方向の変位に対して復元力を有するが、軸方向には変位を拡大する方向に力が生じる(負のバネ定数)という欠点がある。剛体モードの危険速度を通過する際にはシャフト10が大きく振れ回るので、このような永久磁石磁気軸受6と組み合わせられるボールベアリング8の支持機構14には、ラジアル方向と軸方向の両方の荷重を受けて、しかも柔軟に支持することが求められる。
このような要求に対して、本実施の形態では、図2に示すように、ラジアル方向(特にxyの2方向)の剛性が非常に小さい支持機構14を設けた。さらに、振れ回りを抑制するような減衰作用が発生するように、外輪8bの外周側にラジアルダンパー15を配置する構成とした。ラジアルダンパー15と外輪8bとの間にはわずかな隙間が形成されている。その結果、シャフト10に取り付けられたボールベアリング8を弾性的に支持する支持機構14は、軸方向には高剛性で支持し、ラジアル方向には剛性が弱く変位しやすい構造となっている。
支持機構14は径方向の軸受支持剛性が低いので、剛体モードの危険速度は一般的に低く、定格回転数を得るには危険速度を乗り越えて加速する必要がある。そのため、ボールベアリング8の支持構造には十分な減衰作用を与える必要がある。図2に示す構成では、支持機構14のラジアル方向剛性を小さく設定し、後述するように外輪8bがラジアルダンパー15を擦る際の動摩擦により減衰作用を発生させるようにしている。
通常、高速回転をさせる回転体ユニットRは、製造時にアンバランス除去が行われる。ただし、実際には若干のアンバランスが残っているため、シャフト10に振れ回りが生じる。図5は、シャフト10と共に振れ回っているボールベアリング8を模式的に示したものである。
ボールベアリング8の振れ回り量がボールベアリング8とラジアルダンパー15との隙間よりも大きくなると、外輪8bとラジアルダンパー15とが接触する。シャフト10の中心が軌跡804のように振れ回ると、ボールベアリング8の外輪8bの外周は二点差線800のような軌跡を描く。ボールベアリング8が状態1の位置にあるときには、ボールベアリング8(外輪8b)の符号801で示す領域の外周面が、ラジアルダンパー15に押しつけられながらラジアルダンパー15を擦る。同様に、状態2の位置にあるときにはボールベアリング8の符号802の領域が、状態3の位置にあるときには符号803で示す領域が、それぞれラジアルダンパー15に押しつけられながらラジアルダンパー15を擦る。なお、ラジアルダンパー15の内周面にはグリースまたは油等の潤滑剤が施されるのが一般的であり、外輪8bはラジアルダンパー15の内周面を滑らかに移動する。
そのため、回転体ユニットRに振れ回りが生じると、ボールベアリング8の外輪8bがラジアルダンパー15を擦るときの動摩擦による減衰作用と、ラジアルダンパー15の変形に起因する減衰作用とが生じる。この場合、動摩擦による減衰作用が主であり、低回転速度のときに剛体モードの危険速度を通過する際に十分な減衰効果が得られ、振れ回り半径の増大を抑えることができる。また、高速回転時における動摩擦力は低速回転時の動摩擦力に比べてあまり増加しないので、高速回転時であっても摩擦力の反力によるポンプベース部の振動は大きくならない。
なお、ラジアルダンパー15をラジアル方向に変形したときに、その反力がポンプベース部に伝わる。しかし、ゴム等のエラストマーにより形成されるラジアルダンパー15の弾性係数を可能な限り小さく設定することで反力を小さくすることができるとともに、ボールベアリング8のラジアル方向への移動しやすさに対する影響を極力減らすことができる。
図6は、従来のベアリング支持構造の一例を示したものである。図6に示す構成では、ボールベアリング8の外輪8bを、エラストマーリング600,601で軸方向およびラジアル方向に支持している。このような支持構造では、ラジアル方向の剛性に関しては、エラストマーリング600の圧縮に関する剛性とエラストマーリング601の剪断変形による剛性とを合わせたものになる。そのため、永久磁石磁気軸受6のラジアル剛性に比べてボールベアリング8側のラジアル方向の支持剛性が格段に大きくなり、危険速度通過の際の永久磁石磁気軸受6におけるシャフト10の振れ回り半径が大きくなり過ぎ、ボールベアリング9に激しく接触するという問題があった。
また、エラストマーリング601の剪断変形剛性が大きいために、ボールベアリング8とポンプベース側との間の振動絶縁性が悪く、さらに、ボールベアリング8がラジアル方向に移動し難くい。そのため、本実施の形態のような振れ回り時におけるボールベアリング8とエラストマーリング600との間の動作摩擦による減衰効果も期待できなかった。
図6に示すようなボールベアリング支持構造の欠点を解消するものとして、上述した特許文献1に記載の発明では、内側環状部分と外側環状部分との間に弓形の可撓性部材が120°ピッチで3つ配置された弾性支持体によって、ボールベアリング8を弾性支持するようにしている。しかしながら、可撓性部材の形状が弓形であるため、所望の弾性特性を得るのが難しいという問題がある。
一方、本実施の形態では、ボールベアリング8とハウジング22との間に挟持されるように配置された支持機構14は、ラジアル方向剛性が軸方向剛性よりも小さく設定されている。そのため、シャフト10に振れ回りが発生した際に、ボールベアリング8はラジアル方向に容易に移動できる。さらに、ボールベアリング8の外輪8bがラジアルダンパー15の内周を滑るように振れ回った際に、外輪8bとラジアルダンパー15との間の動摩擦による振動減衰作用が発生し、危険速度通過時の振れ回りの増大を抑制することができる。
また、本実施の形態では、ボールベアリング8の外輪8bの軸方向下側端面に対向するように摺動部材16を配置し、回転体ユニットRの永久磁石磁気軸受6の軸方向支持力の方向と反対方向への変位、すなわち下方向への変位を所定値以下に制限して、軸方向支持力の向きが反転するのを防止するようにした。そのため、例えば、外部から真空ポンプに衝撃等が加わって回転ユニットが瞬間的にポンプベース側に移動したとしても、永久磁石磁気軸受6の軸方向支持力の向きが反転するおそれがない。
さらに、摺動部材16を低摩擦係数材料(フッ素樹脂等)で形成したり、低摩擦係数材料(フッ素樹脂等やモリブデン等の固体潤滑剤)を表面に形成した金属板等で形成したりすることで、外輪8bが摺動部材16上を摺動した際の摩耗粉の発生を抑制したり、外輪8bが摺動部材16に齧り付きを防止したりすることができる。なお、摺動時の動摩擦は、シャフト10の振動減衰に寄与する。図2に示す例では、外輪8bと摺動部材16との間に隙間を設けて通常は接触しないような設定となっているが、隙間寸法をゼロと設定するようにしても構わない。
−第2の実施の形態−
図7,8は、第2の実施の形態を示す図である。図7は、支持機構14が設けられたボールベアリング8の部分の拡大図である。上述した第1の実施の形態では図2や図4に示すように、同一形状の支持部材14A,14Bを90°ずらして上下に配置することで支持機構14を構成した。第2の実施の形態では、図7に示すように、外輪8bと共に移動する環状部(支持部材14Aの外側環状部141)とハウジング22に固定状態となる環状部(支持部材14Bの外側環状部141)とが、同心円状に径方向に並んで配置される構造とした。
図8は、支持機構14の詳細を示す図である。なお、図2の場合と同様の構成には同様の符号を付した。本実施の形態では、上述した溝147a,147bの外側に、溝150a,150bをさらに形成した。その結果、外側環状部141、中間環状部148および内側環状部142が形成される。外側環状部141は、平板状バネ部149a,149bによって中間環状部148と連結されている。内側環状部142は、平板状バネ部143a,143bによって中間環状部148と連結されている。
平板状バネ部143a,143bが撓むことによって、内側環状部142はx軸方向に移動することができる。また、平板状バネ部149a,149bが撓むことによって、内側環状部142および中間環状部148が一体にy軸方向に移動することができる。その結果、第1の実施の形態に示した支持機構14と同様の作用効果を奏することができる。第2の実施の形態の場合、3つの環状部(外側環状部141、中間環状部148、内側環状部142)が径方向に並ぶので第1の実施の形態の構成に比べて径方向寸法が大きくなるが、軸方向寸法を小さくすることができる。
−第3の実施の形態−
上述した第1及び第2の実施の形態で示した支持機構14の場合、互いに直交する2方向に関して剛性を弱くし、その方向へ移動しやすい構成とした。一方、本実施の形態の支持機構24では、図9に示すように3つの支持部材24A,24B,24Cを軸方向に積み重ねることで、外輪8bを120°ピッチの3方向に移動し易い構成とした。
図10は支持部材24Aを示す図であり、図11は支持部材24Bを示す図であり、図12は支持部材24Cを示す図である。図10に示すように、支持部材24Aは、合いマーク146a,146b間の角度が60°であることが異なるだけで、その他の形状は図3に示した支持部材14Aと同一形状である。図11に示す支持部材24Bは、合いマーク146a,146b間の角度が60°であること、凸部144に代えて接合用の凸部145bを形成した点が支持部材14Aと異なっており、その他の構造は、図2に示す支持部材14Aと同一である。図12に示す支持部材24Cは、凸部145aに面取り加工が施されている点、および、合いマーク146a,146bの位置が異なる点を除いて、図10に示す支持部材24Bと同じ構造である。支持部材24A,24B,24Cを積層する際には、合いマーク146a同士、合いマーク146b同士が一致するように位置合わせする。その結果、内側環状部142の変位に対して剛性の弱い方向が120°ずつズレることになる。
図13は、積層された支持部材24A,24B,24Cのそれぞれを、z軸プラス方向から見た図である。なお、図9の断面図においては、支持部材24Aは図13のx軸方向に沿ったB1−B1断面を示し、支持部材24BはB1−B1断面に対して120°回転したB2−B2断面を示し、支持部材24CはB1−B1断面に対して240°回転したB3−B3断面を示す。支持部材24Aと支持部材24Bとは内側の凸部同士(凸部145と凸部145a)で接合され、支持部材24Bと支持部材24Cとは外側の凸部同士(凸部145b同士)で接合されている。
第3の実施の形態では、平行に配置された平板状バネ部を一対備えた3つの支持部材24A,24B,24Cを120°ずつずらして積層配置することで、径方向に関して3方向の剛性を弱くすることができる。その結果、支持機構24で支持されたボールベアリング8は、それら3方向に移動し易い構造となっている。さらに支持部材の積層数を増やせば、4以上の径方向に関して剛性を弱くすることが可能であるが、その反面で、軸方向の積層寸法が大きくなる。実用的には、積層数を3以下にするのが好ましい。
−第4の実施の形態−
図14は、第4の実施の形態を示す図である。上述した第1の実施の形態では、ボールベアリング8の外輪8bの上側に支持機構14を設け、外輪8bの下側にストッパとして機能する摺動部材16を設けたが、第4の実施の形態では、外輪8bの下側にも支持機構14を設けた。
下側の支持機構14は、ベース2にネジ止めされるナット25と外輪8bの軸方向端面との間に挟持されるように設けられている。ナット25の締め込み量を調整することで、軸方向の予圧を調整することができる。それにより、下側の外側環状部141はナット25に当接し、上側の外側環状部141は外輪8bの下側端面に当接する。第4の実施の形態の構成では、外輪8bが振れ回り運動しても、外輪8bと当接している外側環状部141は外輪8bと一体に移動する。そのため、上述した摺動部材16を用いた場合のように摩耗粉が発生することはない。なお、図7に示した構成の場合も、摺動部材16に代えて、図8に示す支持機構14を用いるようにしても良い。
以上説明したように、本発明による真空ポンプは、グリース潤滑のボールベアリング8の外輪8bを弾性支持する支持機構14は、図2〜4に示すようなシャフト10の軸方向に積層配置された支持部材14A,14Bを備える。支持部材14A,14Bは、軸芯Jを囲むように形成されて同心状に配置された外側環状部141および内側環状部142を備えている。さらに、支持部材14Aに設けられた直線状の平板状バネ部143a,143bと支持部材14Bに設けられた直線状の平板状バネ部143a,143bとは、その延在方向(接線方向)が、互いに90°異なっている。図2,4に示す例では、支持部材14Aの平板状バネ部143a,143bはy軸方向に延在し、支持部材14Bの平板状バネ部143a,143bはx軸方向に延在している。
そのため、外輪8bを支持している外側環状部141は、x軸方向よびy軸方向の両方に移動しやすい。このように外輪8bは、支持機構14によって径方向に移動し易く支持されているので、ポンプベース側への振動伝達を低減することができる。また、平板状バネ部143a,143bは直線状のバネ部材なのでバネ定数の設計がし易く、弓形のバネ部材に比べて最適な弾性特性を容易に得ることができる。
また、図7,8に示すように、外輪8bを支持する外側環状部141と中間環状部148とをx軸方向に直線状に形成された平板状バネ部149a,149bで連結し、中間環状部148とハウジング22に当接している内側環状部142とをy軸方向に直線状に形成された平板状バネ部143a,143bで連結する構成としても良い。その結果、外輪8bを支持している外側環状部141は、中間環状部148に対してy軸方向に移動しやすく、さらに中間環状部148は内側環状部142に対してx軸方向に移動しやすい。そのため、図2〜4の構成の場合と同様に、ポンプベース側への振動伝達を低減することができるとともに、バネ定数の設計がし易く最適な弾性特性を容易に得ることができる。
さらにまた、図9に示すように平板状バネ部143a,143bの延在方向が120°ピッチでずれるように支持部材24A,24B,24Cを軸方向に積み重ねることで、3つの径方向に関して外輪8bを移動しやすくすることができる。
さらに、ボールベアリング8の外周側に、リング状のラジアルダンパー15を設けたことにより、シャフト10が振れ回った際に、ボールベアリング8の外輪8bとラジアルダンパー15との動摩擦により振動減衰作用を発生させることができる。
また、シャフト10の下方向への過剰な移動を防止するストッパとしての摺動部材16を設けることにより、永久磁石磁気軸受6の軸方向支持力の向きが反転するのを防止することができる。さらに、摺動部材16の少なくとも前記外輪と対向する部分を低摩擦係数材料で形成するようにしても良い。さらに、摺動部材16に代えて、図14のように支持機構14を用いても良い。この場合、外輪8bが振れ回り運動しても、外輪8bと当接している外側環状部141は外輪8bと一体に移動するので、摺動部材16を用いた場合のように摩耗粉が発生するおそれがない。
なお、図2,7,9に示す構成では、外側環状部141で外輪8bを支持する構成としたが、図15の(a)〜(c)に示すように、内側環状部142で外輪8bを支持するような構成としても構わない。図15(a)は軸方向に支持部材を2つ積層する場合を示し、図15(b)は同心状に径方向に外側環状部141、中間環状部148、内側環状部142を配置する場合を示し、図15(c)は軸方向に支持部材を3つ積層する場合を示す。
また、図3,8に示す例では、平板状バネ部143a,143bおよび149a,149bを中心Oに関して点対称な形状に形成したが、図16に示すように、鏡像反転した形状でも構わない。
上述した各実施形態はそれぞれ単独に、あるいは組み合わせて用いても良い。それぞれの実施形態での効果を単独あるいは相乗して奏することができるからである。また、本発明の特徴を損なわない限り、本発明は上記実施の形態に何ら限定されるものではない。
1:ターボ分子ポンプ、2:ベース、3:ポンプロータ、6:永久磁石磁気軸受、6a,6b:永久磁石、8,9:ボールベアリング、8a:内輪、8b:外輪、10:シャフト、14,24:支持機構、14A,14B,24A,24B,24C:支持部材、15:ラジアルダンパー、16:摺動部材、20:固定翼、21:ステータ、22:ハウジング、30:回転翼、31:円筒部、141:外側環状部、142:内側環状部、143a,143b,149a,149b:平板状バネ部、148:中間環状部、R:回転体ユニット

Claims (7)

  1. 回転側排気機能部が形成されたポンプ回転体および回転軸を有する回転体ユニットと、
    固定側排気機能部と、
    前記回転軸の一端側を非接触支持する永久磁石磁気軸受と、
    前記回転軸に内輪が固定され、前記回転軸の他端側を支持する潤滑ボールベアリングと、
    前記回転軸の軸方向に積層配置される少なくとも第1および第2の支持部材によって前記潤滑ボールベアリングの外輪を弾性支持する支持機構と、を備え、
    前記第1支持部材は、
    前記永久磁石磁気軸受の軸方向支持力によって前記外輪の第1の軸方向端面が当接し、前記回転軸の軸芯を囲むように形成された第1環状部と、
    前記第1環状部に対して同心状に配置された第2環状部と、
    第1の接線方向に直線状に延在するとともに前記軸芯を挟んで配置され、前記第1環状部と前記第2環状部とを連結する一対の第1平板状弾性部と、を有し、
    前記第2支持部材は、
    前記第2環状部に対して軸方向端面に積層接合される第3環状部と、
    前記第3環状部に対して同心状に配置されてポンプベースに当接する第4環状部と、
    前記第1の接線方向と異なる第2の接線方向に直線状に延在するとともに前記軸芯を挟んで配置され、前記第3環状部と前記第4環状部とを連結する一対の第2平板状弾性部と、を有する、真空ポンプ。
  2. 回転側排気機能部が形成されたポンプ回転体および回転軸を有する回転体ユニットと、
    固定側排気機能部と、
    前記回転軸の一端側を非接触支持する永久磁石磁気軸受と、
    前記回転軸に内輪が固定され、前記回転軸の他端側を支持する潤滑ボールベアリングと、
    前記回転軸の軸芯を囲むように同心状に配置された第1、第2および第3環状部材を有し、前記潤滑ボールベアリングの外輪を弾性支持する支持機構と、を備え、
    前記支持機構は、
    第1の接線方向に直線状に延在するとともに前記軸芯を挟んで配置され、互いに隣接する前記第1環状部と前記第2環状部とを連結する一対の第1平板状弾性部と、
    前記第1の接線方向と異なる第2の接線方向に直線状に延在するとともに前記軸芯を挟んで配置され、互いに隣接する前記第2環状部と前記第3環状部とを連結する一対の第2平板状弾性部と、を有し、
    前記第1環状部には、前記永久磁石磁気軸受の軸方向支持力によって前記外輪が当接し、
    前記第3環状部はポンプベースに当接する、真空ポンプ。
  3. 請求項1または2に記載の真空ポンプにおいて、
    前記第1および第2平板状弾性部の各々は、断面軸方向寸法が断面径方向寸法よりも大きく設定された板状部材である、真空ポンプ。
  4. 請求項1〜3のいずれか一項に記載の真空ポンプにおいて、
    前記潤滑ボールベアリングの外周側に設けられ、該潤滑ボールベアリングの外輪との動摩擦により振動減衰作用を発生させるラジアルダンパーリングを備える、真空ポンプ。
  5. 請求項1〜4のいずれか一項に記載の真空ポンプにおいて、
    前記外輪の前記第1の軸方向端面と反対側の第2の軸方向端面に対向するように配置され、前記回転体ユニットの前記軸方向支持力の方向と反対方向への変位を所定値以下に制限して、前記軸方向支持力の向きの反転を防止するストッパを備える、真空ポンプ。
  6. 請求項5に記載の真空ポンプにおいて、
    前記ストッパは、前記回転軸の軸方向に積層配置されて前記潤滑ボールベアリングの外輪を弾性支持する第3および第4の支持部材を備え、
    前記第3支持部材は、
    前記外輪の前記第2の軸方向端面に当接し、前記回転軸の軸芯を囲むように形成された第5環状部と、
    前記第5環状部に対して同心状に配置された第6環状部と、
    前記第1の接線方向に直線状に延在するとともに前記軸芯を挟んで互いに平行に配置され、前記第5環状部と前記第6環状部とを連結する一対の第3平板状弾性部と、を有し、
    前記第4支持部材は、
    前記第6環状部に対して軸方向端面に積層接合される第7環状部と、
    前記第7環状部に対して同心状に配置されてポンプベースに当接する第8環状部と、
    前記第2の接線方向に直線状に延在するとともに前記軸芯を挟んで互いに平行に配置され、前記第6環状部と前記第7環状部とを連結する一対の第4平板状弾性部と、を有し、
    前記第3および第4平板状弾性部の各々は、断面軸方向寸法が断面径方向寸法よりも大きく設定された板状部材である、真空ポンプ。
  7. 請求項1乃至6のいずれか一項に記載の真空ポンプにおいて、
    前記支持機構は、Mn−Cu系合金またはMn−Cu−Ni−Fe系合金で形成されている真空ポンプ。
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