JP2014172150A - 切削方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】被加工物に所望の深さの切削溝を形成する際、切削ブレードに過度の負荷がかかることを抑えることができる切削方法を提供すること。
【解決手段】切削装置の切削方法は、規制切り込み量を超えない範囲で切削ブレード21の切り込み量S1を設定する切り込み量設定ステップと、切り込み量S1で加工送り手段を作動させて被加工物Wの表面Waに切削ブレード21で切削溝Wbを形成する切削溝形成ステップと、切り込み量S1の合算値が所望の深さDの値に達するまで切り込み量設定ステップと切削溝形成ステップとを繰り返す繰り返しステップと、繰り返しステップを実施した後、計測手段を作動して切削ブレード21の切り刃の摩耗量mを計測する摩耗量計測ステップと、切り込み送り手段を作動して摩耗量mを切り込み量S2として設定し、繰り返しステップで形成された切削溝Wbの底Wcを切削する仕上げステップと、から少なくとも構成される。
【選択図】図5

Description

本発明は、切削方法に関する。また、本発明は、特に、切削ブレードでの切削にとって負荷の高いサファイア、SiC、セラミックス、ガラス、金属等の被加工物を切削する際に用いられる多段切りの切削方法に関する。
例えば、光デバイスウエーハとして用いられるサファイア基板や、SiC基板、各種電子部品として多用されているセラミックスや金属基板、光学部品としても用いられるガラス等は、ダイサとして知られる切削装置に切削ブレードを装着して切削加工することが比較的難しい材料である。また、切削装置に切削ブレードを装着してこのような材料に所望の深さの溝を形成したり分割したりする場合、切削ブレードや被加工物が欠けることや、切削ブレードが異常に摩耗すること等の理由から、切削ブレードの高さを変えて2回以上繰り返して切削することで1本の溝を形成する加工法、いわゆる多段切りが広く知られている(例えば、特許文献1参照)。
また、切削ブレードは、被加工物を切削するにつれて切り刃の先端が摩耗する自生発刃作用により切れ味を維持して加工を継続するが、切削が難しい被加工物を加工する場合、切り刃の先端の摩耗量が比較的に多くなる。切り刃の先端の摩耗量が多くなると、設定された切り込み量よりも実際の切り込み量が少なくなるため、所望の深さ通りに切削溝が形成できなくなることがある。所望の深さ通りに切削溝が形成できなくなることを防ぐため、2回以上繰り返して切削することで1本の溝を形成する際、繰り返して切削する加工の途中で切削ブレードの摩耗量を測定し、その摩耗量を補償する加工方法も知られている(例えば、特許文献2参照)。
特開2003−124151号公報 特開昭61−071968号公報
このような多段切りの場合、1回目の切削後に切削ブレードの摩耗量を測定し、1回目の切削で形成された切削溝を再度切削する際に、設定された切り込み量に測定した摩擦量を追加した切り込み量で切削すると、切削ブレードに過度の負荷がかかる虞があり、切削ブレードの異常摩耗や被加工物の損傷などが発生する虞があった。
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、被加工物に所望の深さの切削溝を形成する際、切削ブレードに過度の負荷がかかることを抑えることができる切削方法を提供することを目的とする。
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明の切削方法は、被加工物を保持するチャックテーブルと、チャックテーブルに保持された被加工物を切削する切り刃を外周に有した切削ブレードを回転可能に備えた切削手段と、チャックテーブルと切削手段とを相対的に加工送りする加工送り手段と、切削ブレードの切り刃を加工送り方向と直交する方向に切り込み送りする切り込み送り手段と、切削ブレードの切り刃の摩耗量を計測する計測手段と、から少なくとも構成された切削装置を用い、切り込み量が規制される被加工物に所望の深さの切削溝を形成する切削方法であって、切り込み量の規制を超えない範囲で切り込み送り手段を作動して切り込み量を設定する切り込み量設定ステップと、被加工物の表面から設定された切り込み量に切り刃が位置付けられた切削ブレードで、加工送り手段を作動させて被加工物の表面に切削溝を形成する切削溝形成ステップと、設定された切り込み量の合算値が所望の深さの値に達するまで切り込み量設定ステップと切削溝形成ステップとを繰り返す繰り返しステップと、繰り返しステップを実施した後、計測手段を作動して切削ブレードの切り刃の摩耗量を計測する摩耗量計測ステップと、切り込み送り手段を作動して摩耗量を切り込み量として設定し、繰り返しステップの実施によって形成された切削溝の底を切削する仕上げステップと、から少なくとも構成されることを特徴とする。
また、上記切削方法において、摩耗量計測ステップによって計測された摩耗量が、規制された切り込み量を超える場合は、繰り返しステップに加えて切り込み量設定ステップと切削溝形成ステップとを実施し、仕上げステップで設定する切り込み量は、摩耗量計測ステップで計測された摩耗量から繰り返しステップの後に実施された切り込み量設定ステップで設定された切り込み量を除いた量であることが好ましい。
また、上記切削方法において、所望の深さの切削溝によって被加工物を切断することが好ましい。
本発明の切削方法によれば、規制を超えない範囲の切り込み量で切削溝を繰り返し切削する際に、設定された切り込み量の合算値が所望の深さの値に達すると、切削ブレードの摩耗量を補償するために規制を超えない範囲に設定した切り込み量で切削溝の底を切削するので、切り込み量に摩耗量を追加して切削溝を繰り返し切削することがない。つまり、切り込み量が摩耗量分増加することがないので、切削ブレードに過度の負荷がかかることを抑制することができる。
図1は、実施形態に係る加工装置の概略構成例を示す図である。 図2は、実施形態に係る切削方法を説明するための斜視図である。 図3は、実施形態に係る切削方法のフロー図である。 図4は、実施形態に係る切削方法での切削ブレードと被加工物とを示す模式図である。 図5は、実施形態1に係る切削方法の説明図である。 図6は、実施形態2に係る切削方法の説明図である。
本発明を実施するための形態(実施形態)につき、図面を参照しつつ詳細に説明する。以下の実施形態に記載した内容により本発明が限定されるものではない。また、以下に記載した構成要素には、当業者が容易に想定できるもの、実質的に同一のものが含まれる。さらに、以下に記載した構成は適宜組み合わせることが可能である。また、本発明の要旨を逸脱しない範囲で構成の種々の省略、置換または変更を行うことができる。
〔実施形態1〕
図1は、実施形態に係る加工装置の概略構成例を示す図である。図2は、実施形態に係る切削方法を説明するための斜視図である。実施形態1に係る切削装置1は、図1に示すように、被加工物W(図2参照)を保持するチャックテーブル10と、被加工物Wを切削する切削手段20と、アライメント調整用画像データを生成する撮像手段30と、チャックテーブル10を加工送りさせる加工送り手段40と、切削手段20を割り出し送りさせる割り出し送り手段50と、切削手段20を切り込み送りさせる切り込み送り手段60と、チャックテーブル10を回転させるθ軸回転手段70と、切削ブレード21の摩耗量を計測する計測手段80と、切削装置1の運転制御を行う制御手段90と、を含んで構成されている。
本実施形態において、被加工物Wは、切削ブレード21の摩耗量が増加しやすい加工材料であり、切削ブレード21にかかる負荷が過度にならないように切削ブレード21の切り込み量が規制される加工材料である。このような加工材料としての被加工物Wは、例えば、光デバイスウエーハとして用いられるサファイア(Al)基板、シリコンカーバイド(SiC)基板、各種電子部品として多用されるセラミックスや金属基板、光学部品としても用いられるガラス等である。
チャックテーブル10は、図1に示すように、保持面11を構成する部分がポーラスセラミック等から形成された円盤形状であり、保持面11に載置された被加工物Wを図示しない真空吸引源により吸引保持する。
切削手段20は、切削ブレード21と、スピンドル22と、スピンドルハウジング23と、ノズル24と、を備えている。切削手段20は、チャックテーブル10に保持された被加工物Wに切削液を供給しながら切削加工を行う。また、切削手段20は、撮像手段30によって撮像された画像データに基づいて、被加工物Wの加工すべき領域を切削加工する。切削ブレード21は、環状の極薄の切削砥石である。切削ブレード21は、図2に示すように、被加工物Wを切削する切り刃21aを外周に有している。切削ブレード21は、スピンドル22の一端部に着脱可能に装着される。切削ブレード21は、電鋳ブレード、レジンボンドブレード、メタルボンドブレードまたはビトリファイドボンドブレード等を使用することができる。ノズル24は、切削ブレード21による被加工物Wの加工中に、被加工物Wの加工点へ切削液を供給する。
撮像手段30は、例えば、CCD(Charge Coupled Device)イメージセンサを用いたカメラ等である。撮像手段30は、被加工物Wの表面を撮像してアライメント調整用画像データを生成し、この画像データを制御手段90へ出力する。
加工送り手段40は、図1に示すように、装置本体2に対してチャックテーブル10をX軸方向に相対的に加工送りさせるX軸移動手段に相当し、チャックテーブル10と切削手段20とを相対的に加工送りする。加工送り手段40は、X軸移動基台41と、X軸パルスモータ42と、X軸ボールねじ43と、一対のX軸ガイドレール44と、X軸位置検出用スケール45と、X軸位置検出用センサ46と、を備えている。加工送り手段40は、X軸パルスモータ42の回転力によりX軸ボールねじ43を回転駆動させることで、X軸移動基台41を一対のX軸ガイドレール44でガイドしつつ装置本体2に対してX軸方向に移動させる。本実施形態において、X軸方向は、切削ブレード21の回転軸線と直交する方向であり、鉛直方向と直交する方向である。
割り出し送り手段50は、装置本体2に対して切削手段20をY軸方向に相対的に割り出し送りさせるY軸移動手段に相当し、切削手段20を相対的に割り出し送りする。割り出し送り手段50は、Y軸移動基台51と、Y軸パルスモータ52と、Y軸ボールねじ53と、一対のY軸ガイドレール54と、Y軸位置検出用スケール55と、Y軸位置検出用センサ56と、を備えている。割り出し送り手段50は、Y軸パルスモータ52の回転力によりY軸ボールねじ53を回転駆動させることで、Y軸移動基台51を一対のY軸ガイドレール54でガイドしつつ装置本体2に対してY軸方向に移動させる。本実施形態において、Y軸方向は、切削ブレード21の回転軸線の方向であり、鉛直方向と直交する方向である。
切り込み送り手段60は、装置本体2に対して切削手段20をZ軸方向、すなわち切削ブレード21がチャックテーブル10に接近および離れる方向に相対的に切り込み送りさせるZ軸移動手段に相当し、切削手段20を切り込み送りする。切り込み送り手段60は、Z軸移動部材61と、Z軸パルスモータ62と、Z軸ボールねじ63と、Z軸ガイドレール64と、を備えている。切り込み送り手段60は、Z軸パルスモータ62の回転力によりZ軸ボールねじ63を回転駆動させることで、Z軸移動部材61をZ軸ガイドレール64でガイドしつつ装置本体2に対してZ軸方向に移動させる。これにより、切り込み送り手段60は、切削ブレード21の切り刃21aを加工送り方向(X軸方向)と直交する方向に切り込み送りする。本実施形態において、Z軸方向は、鉛直方向である。
また、切り込み送り手段60は、切削手段20のZ軸方向の位置を検出する図示しないZ軸位置検出機構を備えている。Z軸位置検出機構は、例えば、Z軸位置検出用スケールとZ軸位置検出用センサとを含むものである。
θ軸回転手段70は、θ軸回転モータ71と、テーブル72とを備えている。テーブル72は、チャックテーブル10を搭載しており、チャックテーブル10の中心軸線を中心として回転できるように、θ軸回転モータ71を介してX軸移動基台41に支持されている。テーブル72は、チャックテーブル10をその中心軸線を中心として、切削ブレード21に対して任意の角度の回転または連続回転の回転運動をさせることができる。
計測手段80は、チャックテーブル10の近傍、例えば、チャックテーブル10を保持する移動台12に配置されている。計測手段80は、本実施形態においては+X方向の端部、かつ−Y方向の端部となる移動台12の隅部に配置されている。計測手段80は、例えば、図示しない発光部と受光部とを備えており、切削ブレード21の切り刃21aが発光部からの光線を遮断することで、切削ブレード21の切り刃21aの先端21b(図4参照)を検出する。計測手段80は、受光部が受光する光線の強さに対応した計測信号を制御手段90に出力する。また、計測手段80は、Z軸位置検出機構のZ軸位置検出用スケールとZ軸位置検出用センサとを用いることにより、切削ブレード21の切り刃21aの先端21bの切削加工前後のZ軸位置から、切削ブレード21の摩耗量を計測する。
制御手段90は、コンピュータを有する電子制御装置である。制御手段90は、加工送り手段40、割り出し送り手段50、切り込み送り手段60、θ軸回転手段70および計測手段80とそれぞれ接続されており、各手段40〜80を制御する。
以上のごとく構成された切削装置1は、図1および図2に示すように、チャックテーブル10に吸引保持された被加工物Wを撮像手段30により撮像してアライメント調整用画像データを生成し、この画像データに基づいて切削手段20と被加工物Wとのアライメントを調整する。次に、切削装置1は、切削手段20の切削ブレード21を高速回転させつつ、チャックテーブル10に対して切削手段20を切り込み送り手段60でZ軸方向に相対的に切り込み送りさせ、切削手段20に対してチャックテーブル10を加工送り手段40でX軸方向に相対的に加工送りさせ、チャックテーブル10に対して切削手段20を割り出し送り手段50でY軸方向に相対的に割り出し送りさせる。これにより、切削装置1は、被加工物Wの分割予定ラインを切削加工して切削溝Wbを形成することができる。また、切削装置1は、同一方向の全ての分割予定ラインについて切削加工した後、チャックテーブル10をθ軸回転手段70で90度回転させ、切削手段20により同様の切削加工を繰り返すことで、被加工物Wに切削溝Wbを碁盤目状に形成することができる。
次に、図3から図5を参照して、本実施形態に係る切削装置1の切削方法について説明する。図3は、実施形態に係る切削方法のフロー図である。図4は、実施形態に係る切削方法での切削ブレードと被加工物とを示す模式図である。図5は、実施形態1に係る切削方法の説明図である。
まず、切削装置1は、図3に示すように、オペレータ等の作業員による加工指示に基づいて、切削ブレード21の刃先位置を検出する(ステップST1)。このステップST1について詳しく説明すると、切削装置1の制御手段90は、切削ブレード21を高速回転させつつ、計測手段80の図示しない発光部と受光部とにより切削ブレード21の切り刃21aの先端21b(図4参照)を検出し、切り込み送り手段60の図示しないZ軸位置検出用スケールとZ軸位置検出用センサとにより先端21bのZ軸位置を検出することで、切削ブレード21の刃先のZ軸位置を検出する。また、制御手段90は、切削ブレード21の刃先、すなわち先端21bのZ軸位置を図示しない記憶手段に記憶させる。また、制御手段90は、先端21bのZ軸位置を原点位置とすることで、切削ブレード21の原点位置の調整も行う。つまり、このステップST1において、制御手段90は、切削ブレード21の高さを設定する。
次に、切削装置1は、図3および図4に示すように、被加工物Wに形成する切削溝Wbの所望の深さDを設定する(ステップST2)。このステップST2について詳しく説明すると、切削装置1の制御手段90は、作業員によって入力された被加工物Wに形成する切削溝Wbの所望の深さDを、被加工物Wに対して最終的に形成する切削溝Wbの底Wcから表面Waまでの切削量として設定する。
次に、切削装置1は、所望の深さDから切り込み量S1を設定する(ステップST3)。このステップST3について詳しく説明すると、切削装置1の制御手段90は、図4に示すように、切削ブレード21の切り込み量S1を設定する。切り込み量S1は、切り込み量の規制、すなわち規制切り込み量Kを超えない範囲で設定される(S1<K)。また、制御手段90は、切り込み送り手段60を作動させて切削ブレード21を所定の高さに位置付ける。本実施形態において、切り込み量S1は、図5に示す(D)のように、所望の深さDを4等分したものである(S1=D/4)。規制切り込み量Kは、切削加工時に、切削ブレード21に過度の負荷がかからない切り込み量である。規制切り込み量Kは、切削ブレード21の回転数や被加工物Wの材質等に応じて、予め定められており、制御手段90の図示しない記憶手段に予め記憶されている。規制切り込み量Kは、例えば、切削ブレード21の回転数と、切削ブレード21の種類と、切削ブレード21の切り込み送り速度と、被加工物Wの種類と、作業員によって入力された加工条件と、の相関関係を定めた制御マップ(規制切り込み量制御マップ)から選択される。つまり、本実施形態においては、1回あたりの切削において切削ブレード21の切り刃21aに過度の負荷がかかることを抑制しつつ、被加工物Wに対して繰り返し切削、すなわち多段切りすることができる。なお、規制切り込み量制御マップは、例えば、実機での切削加工試験により作成される。
なお、本実施形態においては、上記ステップST3を、切り込み量設定ステップという。切り込み量設定ステップは、少なくとも、切り込み量の規制(規制切り込み量K)を超えない範囲で切り込み送り手段60を作動して切り込み量S1を設定するものである。また、切り込み量設定ステップは、切り込み送り手段60を作動させて切削ブレード21を所定の高さに位置付けるものでもある。
次に、切削装置1は、切り込み量S1で切削溝Wbを形成する(ステップST4)。このステップST4について詳しく説明すると、切削装置1の制御手段90は、図5に示す(A)のように、切り込み量設定ステップで切り込み送り手段60により切削ブレード21を切り込み量S1で切り込み送りし、加工送り手段40によりチャックテーブル10を加工送りすることで、被加工物Wに対して切削溝Wbを形成する。ここで、切削ブレード21は、切削溝Wbの形成に伴って切り刃21aが摩耗することから、切り込み量S1よりも浅い実際の切り込み量、すなわち実切り込み量f1で切削溝Wbを形成する(f1<S1)。つまり、切削溝Wbは、表面Waから底Wcまでの深さが実切り込み量f1となる。
なお、本実施形態においては、上記ステップST4を、切削溝形成ステップという。切削溝形成ステップは、少なくとも、被加工物Wの表面Waから設定された切り込み量S1に切り刃21aが位置付けられた切削ブレード21を、加工送り手段40を作動させて被加工物Wの表面Waに切削溝Wbを形成するものである。また、切り込み量設定ステップと切削溝形成ステップとは、連続して行われる。
次に、切削装置1は、切り込み量S1の合算値が所望の深さDの値に達したか否か判断する(ステップST5)。このステップST5について詳しく説明すると、切削装置1の制御手段90は、上記ステップST3および上記ステップST4において、上記ステップST3で設定された切り込み量S1を上記ステップST3と上記ステップST4とが繰り返された回数分積算することで、この切り込み量S1の合算値がステップST2で設定した所望の深さDの値に達したか否かを判断する。なお、予め設定した回数n(本実施形態においては4回)の切り込みをしたか否かで判断してもよい。
また、切削装置1は、図5に示す(B)から(D)のように、切り込み量S1の合算値が所望の深さDに達していないと判断する(ステップST5否定)と、上記ステップST3と上記ステップST4との処理を実施する。このステップST5否定について詳しく説明すると、切削装置1の制御装置90は、図5に示す(B)のように、被加工物Wに対して2回目の切削を行う。この2回目の切削では、実切り込み量f1で形成された切削溝Wbに対して切削ブレード21を切り込み量S1で切り込むことにより、実切り込み量f1で形成された切削溝Wbの底Wcを、実切り込み量f2で切削する。また、この2回目の切削では、切り込み量S1の合算値は(S1×2)となり、切削溝Wbの切り込み量は(f1+f2)となる。また、制御装置90は、図5に示す(C)のように、2回目の切削と同様に切削ブレード21を切り込み量S1で切り込んで、3回目の切削を行う。この3回目の切削では、切り込み量S1の合算値は(S1×3)となり、切削溝Wbの切り込み量は(f1+f2+f3)となる。また、制御装置90は、図5に示す(D)のように、3回目の切削と同様に切削ブレード21を切り込み量S1で切り込んで、4回目の切削を行う。この4回目の切削では、切り込み量S1の合算値は(S1×4)となり、切削溝Wbの切り込み量は(f1+f2+f3+f4)となる。つまり、この4回目の切削では、切り込み量S1の合算値(S1×4)が所望の深さDの値に達する(S1×4=D)。
なお、本実施形態においては、上記ステップST5否定まで繰り返されるステップST3およびステップST4を、繰り返しステップという。繰り返しステップは、少なくとも、設定された切り込み量S1の合算値が所望の深さDの値に達するまで切削溝形成ステップを繰り返すものである。
また、切削装置1は、設定された切り込み量S1の合算値が所望の深さDの値に達したと判断する(ステップST5肯定)と、切削ブレード21の摩耗量mを計測する(ステップST6)。このステップST6について詳しく説明すると、切削装置1の制御手段90は、計測手段80の図示しない受光部と発光部とにより切削ブレード21の切り刃21aの先端21bを検出し、切り込み送り手段60の図示しないZ軸位置検出用スケールとZ軸位置検出用センサとにより先端21bのZ軸位置を検出する。また、制御手段90は、このステップST6で検出したZ軸位置と、上記ステップST1で検出して図示しない記憶手段に記憶させたZ軸位置との差分を、切削ブレード21の摩耗量mとする。摩耗量mは、図5に示す(D)のように、所望の深さDと、切削溝Wbの実切り込み量(f1+f2+f3+f4)との差でもある。
なお、本実施形態においては、上記ステップST6を、摩耗量計測ステップという。摩耗量計測ステップは、少なくとも、繰り返しステップを実施した後、計測手段80を作動して切削ブレード21の切り刃21aの摩耗量mを計測するものである。
次に、切削装置1は、摩耗量mが規制切り込み量Kを超えたか否か判断する(ステップST7)。このステップST7について詳しく説明すると、切削装置1の制御手段90は、上記ステップST6で計測された切削ブレード21の摩耗量mと、上記ステップST3で設定された切り込み量の規制、すなわち規制切り込み量Kと、を比較することで、切削ブレード21の摩耗量mが規制切り込み量Kを超えたか否かを判断する。このため、切削装置1は、切削ブレード21の摩耗量mが規制切り込み量Kを超えたと判断する(ステップST7肯定)と、後述するステップST10からステップST12までを順次実施する。なお、上記ステップST7は、切削ブレード21の摩耗量mが小さくなることが予測される場合には省略することができる。
次に、切削装置1は、摩耗量mが規制切り込み量Kを超えていないと判断する(ステップST7否定)と、摩耗量mを切り込み量S2として設定する(ステップST8)。このステップST8について詳しく説明すると、切削装置1の制御手段90は、上記ステップST6で計測された摩耗量mを、切削ブレード21の切り込み量S2として設定する(S2=m)。
次に、切削装置1は、切り込み量S2で切削溝Wbの底Wcを切削する(ステップST9)。このステップST9について詳しく説明すると、切削装置1の制御手段90は、図5に示す(E)のように、上記ステップST4において4回目の切削により実切り込み量f4で形成された切削溝Wbに対して、切り込み送り手段60により切削ブレード21を上記ステップST8で設定された切り込み量S2で切り込み送りし、実切り込み量f5で形成された切削溝Wbの底Wcを切削する。これにより、切削溝Wbの切り込み量は(f1+f2+f3+f4+f5)となり、被加工物Wに所望の深さDの切削溝Wbが形成される。同様に、他の分割予定ラインに対しても上記ステップST1から上記ステップST9までの一連のステップを実施することで、被加工物Wに複数の所望の深さDの切削溝Wbが形成される。
なお、本実施形態においては、上記ステップST8から上記ステップST9までの一連のステップを、仕上げステップという。仕上げステップは、少なくとも、切り込み送り手段60を作動して摩耗量mを切り込み量S2として設定し、繰り返しステップの実施によって形成された切削溝Wbの底Wcを切削するものである。すなわち、本実施形態に係る切削装置1の切削方法は、切り込み量設定ステップと、切削溝形成ステップと、繰り返しステップと、摩耗量計測ステップと、仕上げステップと、から少なくとも構成されている。
以上のように、本実施形態に係る切削装置1の切削方法によれば、繰り返しステップにおいて規制切り込み量Kを超えない切り込み量S1で切削溝Wbを繰り返し切削する際に、切り込み量S1の合算値が所望の深さDに達すると、仕上げステップとして、切削ブレード21の切り刃21aの摩耗量mを切り込み量S2として設定し、この設定された切り込み量S2で切削溝Wbの底Wcを切削する。すなわち、本実施形態に係る切削装置1の切削方法においては、繰り返しステップにおいて切り込み量S1に摩耗量mを追加して切削溝を切削することがないので、切り込み量S1が摩耗量m分増加することがない。つまり、切り込み量S1が摩耗量m分増加することがないので、切り込み量S1+摩耗量mが規制切り込み量Kを超えていたとしても切削ブレード21の切り刃21aに過度の負荷がかかることを抑制することができるという効果を奏することができる。
また、切削ブレード21の切り刃21aに過度の負荷がかかることを抑制することができるので、切削ブレード21や被加工物Wが欠けることや切削ブレード21が異常に摩耗することを抑えることができる。また、切削ブレード21の切り刃21aに過度の負荷がかかることを抑制しつつ、被加工物Wに対して繰り返し切削、すなわち多段切りすることができる。
また、例えば、サファイアやSiC、金属基板等、切削ブレード21に負荷がかかりやすく切削ブレード21が摩耗しやすい素材に対してよく用いられる、自動的に切削ブレード21の摩耗量mを測定し、切削溝Wbの深さを摩耗量m分調整する加工を行う際も、所定の溝深さ(所望の深さD)と加工品質とを保つことが可能となる。
〔実施形態2〕
次に、実施形態2に係る切削装置1の切削方法について説明する。図6は、実施形態2に係る切削方法の説明図である。実施形態2に係る切削装置1の切削方法の基本的構成は、実施形態1に係る切削装置1の切削方法と同様であるので、同一部分の構成の説明は省略する。
本実施形態に係る切削装置1の切削方法は、切削ブレード21の摩耗量mが大きくなることが予測される場合の切削方法である。つまり、本実施形態に係る切削装置1の切削方法は、切り込み量S1の合算値が所望の深さDの値に達した際に、切削ブレード21の摩耗量mが規制切り込み量Kを超えた場合であっても、切削ブレード21に過度の負荷をかけることなく被加工物Wを多段切りすることができる方法である。
本実施形態に係る切削装置1の切削方法は、例えば、上記実施形態1とは異なり、所望の深さDを3等分することで切り込み量S1を設定するものである。したがって、上記ステップST1から上記ステップST7までを実施後、摩耗量mが規制切り込み量Kを超えたと判断する(ステップST7肯定)と、摩耗量mから切り込み量S3を設定し(ステップST10)、切り込み量S3で切削溝Wbの底Wcを切削し(ステップST11)、摩耗量mから切り込み量S3を除いた量を切り込み量S4とし、この切り込み量S4で切削溝Wbの底Wcを切削する(ステップST12)。
具体的に説明すると、切削装置1は、図3および図4に示すように、切削ブレード21の刃先位置を検出し(ステップST1)、被加工物Wに形成する切削溝Wbの所望の深さDを設定し(ステップST2)、被加工物Wに対して切り込み切削ブレード21の切り込み量S1を設定する(ステップST3)。ここで、切り込み量S1は、所望の深さDを3等分したものである(S1=D/3)。
次に、切削装置1は、切り込み量S1で切削溝Wbを形成する(ステップST4)。このステップST4で形成される切削溝Wbは、図6に示す(A)のように、実切り込み量f1で形成される。つまり、切削溝Wbは、表面Waから底Wcまでの深さが実切り込み量f1となる。
次に、切削装置1は、切り込み量S1の合算値が所望の深さDの値に達したか否か判断し(ステップST5)、図6に示す(B)および(C)のように、切り込み量S1の合算値が所望の深さDに達していないと判断する(ステップST5否定)と、上記ステップST3および上記ステップST4の処理を実施する。このステップST5否定により実施される上記ステップST4では、図6に示す(B)のように、被加工物Wに対して2回目の切削が行われる。この2回目の切削では、実切り込み量f1で形成された切削溝Wbに対して切削ブレード21を切り込み量S1で切り込むことにより、実切り込み量f1で形成された切削溝Wbの底Wcが実切り込み量f2で切削される。また、この2回目の切削では、切り込み量S1の合算値は(S1×2)となり、切削溝Wbの切り込み量は(f1+f2)となる。また、制御装置90は、図6に示す(C)のように、2回目の切削と同様に切削ブレード21を切り込み量S1で切り込んで、3回目の切削を行う。この3回目の切削では、切り込み量S1の合算値は(S1×3)となり、切削溝Wbの切り込み量は(f1+f2+f3)となる。つまり、この3回目の切削では、切り込み量S1の合算値(S1×3)が所望の深さDの値に達する(S1×3=D)。
また、切削装置1は、切り込み量S1の合算値が所望の深さDの値に達したと判断する(ステップST5肯定)と、切削ブレード21の摩耗量mを計測する(ステップST6)。このステップST6で計測される摩耗量mは、図6に示す(C)のように、所望の深さDと、切削溝Wbの実切り込み量(f1+f2+f3)との差となる。
次に、切削装置1は、摩耗量mが規制切り込み量Kを超えたか否か判断し(ステップST7)、摩耗量mが規制切り込み量Kを超えたと判断する(ステップST7肯定)と、摩耗量mから切り込み量S3を設定し(ステップST10)、切り込み量S3で切削溝Wbの底Wcを切削する(ステップST11)。このステップST10およびステップST11について詳しく説明すると、切削装置1の制御手段90は、図6に示す(D)のように、上記ステップST4において実切り込み量f3で形成された切削溝Wbに対して切削ブレード21を切り込み量S3で切り込むことにより、実切り込み量f3で形成された切削溝Wbの底Wcを実切り込み量f4で切削する。つまり、制御手段90は、規制切り込み量Kと摩耗量mとを超えない範囲で設定された切り込み量S3(すなわちS3<K<m)で、被加工物Wに対して4回目の切削を行う。この4回目の切削では、切削溝Wbの切り込み量は(f1+f2+f3+f4)となる。なお、上記ステップST7肯定において、摩耗量mが切り込み量S1と規制切り込み量Kとの間となる場合(S1<m<K)は、規制切り込み量Kを切り込み量S3としてもよい(S3=K)。
なお、本実施形態においては、上記ステップST10を、切り込み量設定ステップという。また、上記ステップST11を、切削溝形成ステップという。
次に、切削装置1は、摩耗量mから切り込み量S3を除いた量を切り込み量S4として設定し、切削溝Wbの底Wcを切削する(ステップST12)。このステップ12について詳しく説明すると、切削装置1の制御手段90は、上記ステップST6で計測された切削ブレード21の摩耗量mから、上記ステップST10で設定された切り込み量S3を除いた量を、切削ブレード21の切り込み量S4として設定する(S4=m−S3)。
なお、本実施形態においては、上記ステップST12を、仕上げステップという。この仕上げステップ(ステップST12)は、所望の深さDに足りない不足分(m−S3)を切削して補償するものである。つまり、仕上げステップにおける切り込み量S4は、摩耗量mと切り込み量S3との差分(S4=m−S3)となり、図6の(E)に示すように、不足分に相当する実切り込み量f5で切削溝Wbの底Wcが切削される。これにより、切削溝Wbの切り込み量は(f1+f2+f3+f4+f5)となり、被加工物Wに所望の深さDの切削溝Wbが形成される。同様に、他の分割予定ラインに対しても上記ステップST1から上記ステップST7まで、および、上記ステップST10から上記ステップST12までの一連のステップを実施することで、被加工物Wに複数の所望の深さDの切削溝Wbが形成される。
以上のように、本実施形態に係る切削装置1の切削方法によれば、摩耗量計測ステップによって計測された摩耗量mが規制切り込み量Kを超える場合は、切り込み量S1で切削溝Wbの底Wcを切削する繰り返しステップに加えて、切り込み量S3を設定する切り込み量設定ステップと、切り込み量S3で切削溝Wbの底Wcを切削する切削溝形成ステップと、を実施し、仕上げステップで所望の深さDに足りない不足分(m−S3)を切削して補償する。すなわち、本実施形態に係る切削装置1の切削方法では、繰り返しステップから仕上げステップまでにおいて切り込み量S1に摩耗量mを追加して切削溝Wbを切削することがないので、切り込み量が摩耗量m分増加することがない。つまり、切り込み量が摩耗量m分増加することがないので、切削ブレード21の切り刃21aに過度の負荷がかかることを抑制しつつ、被加工物Wを多段切りすることができる。
なお、上記実施形態2において、切削ブレード21の摩耗が大きく進む場合、例えば、上記ステップ11の実施後、摩耗量mが規制切り込み量Kの2倍以上(すなわちm≧(K×2))であった場合、切り込み量S3を規制切り込み量Kとして再度切削してもよい(S3=K)。
また、上記実施形態において、切削装置1は、1スピンドルのダイサであるが、2個のスピンドルを有するダイサ、いわゆるデュアルダイサ(例えば、フェイシングデュアルダイサやパラレルデュアルダイサ)であってもよい。
また、上記実施形態においては、被加工物Wの分割予定ラインに切削溝Wbを形成しているが、被加工物Wの分割予定ラインを多段切りして個々のデバイスに分割(いわゆるフルカット)してもよい。これにより、被加工物Wをフルカットする場合であっても、被加工物Wの分割予定ラインを多段切りする際に、切削ブレード21に過度の負荷がかかることを抑制することができる。
また、上記実施形態1においては、摩耗量計測ステップで計測した摩耗量mを仕上げステップでの切り込み量として設定しているが、例えば、上記実施形態2のように切削ブレード21の摩耗量mが無視できないほど大きい場合は、切削ブレード21の切り込み量と摩耗量との相関関係から、切り込み量に対する切削ブレード21の摩耗量(摩耗度)を算出し、この算出した摩耗量で切り込み量を補償することで、仕上げステップで切削溝Wbを所望の深さDで精度よく形成することができる。ここで、摩耗量を計測するステップは、切削溝形成ステップの実施後であれば、切り込み量に対する切削ブレード21の摩耗量を計測することができるので、切削溝形成ステップの実施後や繰り返しステップの実施中に行うことができる。つまり、摩耗量を計測するステップの実行は、1回目の切削後であればどこでもよい。
また、上記実施形態においては、切り込み量S1の合算値が所望の深さDの値に達した後に切削ブレード21の摩耗量mを計測しているが、切り込み量S1の合算値が所望の深さDの値に達する前に切削ブレード21の摩耗量を計測してもよい。この場合、計測された摩耗量から1回あたりの切削で摩耗する摩耗量を算出することで、仕上げステップでの切り込み量を算出して設定することができる。
また、上記実施形態においては、切り込み量S1の合算値が所望の深さDの値に達したか否か判断しているが、切り込み送り手段60の図示しないZ軸位置検出用スケールとZ軸位置検出用センサとにより検出されるZ軸位置が所望の深さDに達した否かで判断してもよい。これにより、切り込み量S1を直接検出することができる。
また、上記実施形態においては、サファイア(Al)基板、シリコンカーバイド(SiC)基板、セラミックスや金属基板、ガラス等に対して切削装置1により切削加工することで、切削ブレード21に過度の負荷がかかることを抑制しつつ多段切り可能としているが、シリコン、ヒ化ガリウム(GaAs)等を母材とする半導体ウエーハや光デバイスウエーハ、無機材料基板、樹脂等の延性材料等に対しても同様に多段切り可能である。
1 切削装置
10 チャックテーブル
20 切削手段
21 切削ブレード
21a 切り刃
40 加工送り手段
60 切り込み送り手段
80 計測手段
W 被加工物
Wa 表面
Wb 切削溝
Wc 底
D 所望の深さ
K 規制切り込み量(規制された切り込み量)
S1,S2,S3,S4 切り込み量(設定された切り込み量)
m 摩耗量

Claims (3)

  1. 被加工物を保持するチャックテーブルと、前記チャックテーブルに保持された前記被加工物を切削する切り刃を外周に有した切削ブレードを回転可能に備えた切削手段と、前記チャックテーブルと前記切削手段とを相対的に加工送りする加工送り手段と、前記切削ブレードの切り刃を加工送り方向と直交する方向に切り込み送りする切り込み送り手段と、前記切削ブレードの切り刃の摩耗量を計測する計測手段と、から少なくとも構成された切削装置を用い、切り込み量が規制される被加工物に所望の深さの切削溝を形成する切削方法であって、
    切り込み量の規制を超えない範囲で前記切り込み送り手段を作動して切り込み量を設定する切り込み量設定ステップと、
    前記被加工物の表面から設定された切り込み量に切り刃が位置付けられた前記切削ブレードで、前記加工送り手段を作動させて前記被加工物の表面に切削溝を形成する切削溝形成ステップと、
    前記設定された切り込み量の合算値が所望の深さの値に達するまで前記切り込み量設定ステップと前記切削溝形成ステップとを繰り返す繰り返しステップと、
    前記繰り返しステップを実施した後、前記計測手段を作動して前記切削ブレードの切り刃の摩耗量を計測する摩耗量計測ステップと、
    前記切り込み送り手段を作動して前記摩耗量を切り込み量として設定し、前記繰り返しステップの実施によって形成された前記切削溝の底を切削する仕上げステップと、
    から少なくとも構成される切削方法。
  2. 前記摩耗量計測ステップによって計測された摩耗量が、規制された切り込み量を超える場合は、前記繰り返しステップに加えて前記切り込み量設定ステップと前記切削溝形成ステップとを実施し、
    前記仕上げステップで設定する切り込み量は、前記摩耗量計測ステップで計測された前記摩耗量から前記繰り返しステップの後に実施された前記切り込み量設定ステップで設定された切り込み量を除いた量であることを特徴とする請求項1記載の切削方法。
  3. 前記所望の深さの切削溝によって前記被加工物を切断する請求項1または2記載の切削方法。
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