JP2014171272A - インバータおよびそれを搭載した電力変換装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】インバータの電力変換効率を向上させる。
【解決手段】インバータ200は、複数の直流電圧を階調制御により擬似正弦波による交流電力に変換し、切換え部220を介して接続される負荷300に供給する。インバータ200は、切換え部220を介して接続される交流電源400からの交流電圧をインバータ200に含まれるHブリッジ回路40により直流電力に変換し、電源システム140の経路102および直流双方向コンバータ120を介して直流電源部100に供給する。
【選択図】図1
【解決手段】インバータ200は、複数の直流電圧を階調制御により擬似正弦波による交流電力に変換し、切換え部220を介して接続される負荷300に供給する。インバータ200は、切換え部220を介して接続される交流電源400からの交流電圧をインバータ200に含まれるHブリッジ回路40により直流電力に変換し、電源システム140の経路102および直流双方向コンバータ120を介して直流電源部100に供給する。
【選択図】図1
Description
本発明は、直流電圧と交流電圧とを相互に変換するインバータ、およびそれを搭載した電力変換装置に関する。
近年、太陽光発電システムと蓄電システムとを組み合わせ、各家庭で分散発電・蓄電するシステムが注目されている。このシステムは、太陽光発電モジュールと、蓄電池と、制御部から構成される。太陽光モジュールで発電された直流電力は制御部に搭載されたインバータで交流電力に変換され、家庭内に供給される。また、太陽光発電モジュールで過剰に発電された電力は、蓄電池に蓄電される。蓄電池は、安価な夜間電力を蓄電し、昼間に家庭内に供給する機能も有する。このため、系統から供給される交流電力を、蓄電池に充電するために直流電力に変換するコンバータも制御部には搭載されている。このように、太陽光発電システムと蓄電システムとを組み合わせた分散発電・蓄電システムでは、交流電力と直流電力とを効率よく交互に変換できる双方向インバータが必要となる(例えば特許文献1)。
本発明はこうした状況に鑑みてなされたものであり、その目的は、損失をさらに低減することによりインバータの電力変換効率を向上させる技術を提供することにある。
上記課題を解決するために、本発明のある態様のインバータは、擬似正弦波を発生させるための階調制御型のインバータであって、直流から交流に変換する第1モードと、交流から直流に変換する第2モードとを備えることを特徴とする。
本発明によれば、インバータの電力変換効率を向上させることができる。
(実施の形態1)
図1は、本発明の実施の形態1に係る電力変換装置10を示す図である。なお、図1には説明の便宜上、直流電源部100、負荷300および交流電源400も描いているが、それらは電力変換装置10の構成要素には含まれない。直流電源部100は、太陽電池等の発電装置や、リチウムイオン電池等の二次電池を含む。
図1は、本発明の実施の形態1に係る電力変換装置10を示す図である。なお、図1には説明の便宜上、直流電源部100、負荷300および交流電源400も描いているが、それらは電力変換装置10の構成要素には含まれない。直流電源部100は、太陽電池等の発電装置や、リチウムイオン電池等の二次電池を含む。
電力変換装置10は、直流電力を交流電力に変換する第1モードと交流電力を直流電力に変換する第2モードが切りかえ可能に構成される。第1モードにおいて、電力変換装置10は、直流電源部100からの直流電力を交流電力に変換し、負荷300に供給する。また、第2モードにおいて電力変換装置10は、交流電源400からの交流電力を直流電力に変換し、直流電源部100に供給する。すなわち、交流電源400からの電力によって直流電源部100が充電される。以上が電力変換装置10の概要である。
続いて、電力変換装置10の具体的な構成を説明する。電力変換装置10は、直流双方向コンバータ120、電源システム140、インバータ200、切換え部220を備える。
直流双方向コンバータ120は、一般的な直流双方向コンバータで構成される。直流双方向コンバータ120は、第1モードにおいて、その1次側に直流電源部100からの直流電圧を受け、2次側から直流電圧を出力する。また直流双方向コンバータ120は、第2モードにおいて、その2次側にインバータ200からの直流電圧を受け、その1次側に接続される直流電源部100に直流電圧を供給して充電する。
電源システム140は、直流双方向コンバータを経由して供給される直流電源部100からの一種類の直流電圧をもとに複数種類の直流電圧を生成する。電源システム140は、直流電源部100からの直流電圧をそのまま出力する経路102と、当該直流電圧をそれぞれ異なる二種類の電圧レベルに変換する第1電源装置104、第2電源装置106を含む。第1電源装置104および第2電源装置106は、昇圧型あるいは降圧型のDC−DCコンバータ(昇圧チョッパともいう)を含む。以降、本実施の形態1では、経路102から出力される直流電圧を第1直流電圧E1、第1電源装置、第2電源装置から出力される直流電圧をそれぞれ第2直流電圧E2、第3直流電圧E3とよぶ。本実施の形態1では、第1直流電圧E1を96V、第2直流電圧E2を82V、第3直流電圧E3を32Vに設定している。なお、直流電圧の電圧値は特に限定されない。
インバータ200は、第1モードにおいて、電源システム140からの複数の直流電圧を階調制御により擬似正弦波による交流電力に変換し、負荷300に供給する。また、インバータ200は第2モードにおいて、交流電源400からの交流電力をインバータ200に含まれるHブリッジ回路40により直流電力に変換し、直流電源部100に供給する。インバータ200の詳細については後述する。
切換え部220は、インバータ200の接続先を交流電源と負荷との間で切り換える。具体的には、第1モードにおいて、インバータ200を負荷300と接続し、第2モードにおいてインバータ200を交流電源400と接続する。
続いて実施の形態1に係るインバータ200の詳細を説明する。図2は、本発明の実施の形態1に係るインバータ200の回路構成を示す図である。図2には説明の便宜上、負荷300、交流電源400および切換え部220も描いているが、それらはインバータ200の構成要素には含まれない。
第1モードにおいて、インバータ200は前段の電源システム140からの複数の直流電圧を擬似正弦波による交流電圧に変換し、切換え部220を介して接続される負荷300に供給する。また、第2モードにおいてインバータ200は、切換え部220を介して接続される交流電源400からの交流電圧を直流電圧に変換し、電源システム140の経路102および直流双方向コンバータ120を介して直流電源部100に供給する。
インバータ200は、制御部20、Hブリッジ回路40、第1スイッチS11、第2スイッチS12、第1スイッチS21、第2スイッチS22、入力端子60および入力端子80を備える。
Hブリッジ回路40は4つのスイッチSW0〜SW3を含む。Hブリッジ回路40の高電位側端子42には、第1モードにおいて、第1直流電圧E1が印加される。Hブリッジ回路40の第1出力端子44および第2出力端子46は、切換え部220を介して負荷300または交流電源400に接続される。第2モードにおいて、Hブリッジ回路40の2つの出力端子の間には、交流電源400からの交流電圧が印加される。
入力端子60および入力端子80にはそれぞれ、第1直流電圧E1とは異なるレベルの第2直流電圧E2、第3直流電圧E3が印加される。
第1スイッチ、第2スイッチは、入力端子ごとに設けられている。第1スイッチS11およびS21は、それぞれ、それと対応する入力端子とHブリッジ回路の第1出力端子44との間に接続される。また、第2スイッチS12およびS22は、それぞれ、それと対応する入力端子とHブリッジ回路の第2出力端子46との間に接続される。
制御部20は、Hブリッジ回路40、第1スイッチS11、第2スイッチS12、第1スイッチS21、第2スイッチS22に含まれる各スイッチング素子をオンオフ制御して、直流電圧と交流電圧とを相互に変換する。
具体的には、第1モードにおいて、Hブリッジ回路の高電位側端子42には第1直流電圧が印加され、前記入力端子には前記第1直流電圧と異なる第2直流電圧が印加され、前記制御部は、前記Hブリッジ回路、前記第1スイッチおよび前記第2スイッチを制御することにより、前記第1出力端子44と第2出力端子46の間に擬似正弦波を発生させる。
また、第2モードにおいて、前記第1出力端子44と第2出力端子46の間には交流電圧が印加され、前記制御部は、前記第1スイッチおよび第2スイッチをオフした状態で、前記Hブリッジ回路を制御することにより、前記Hブリッジの高電位側端子42とグラウンドに接続される低電位側端子の間に直流電圧を発生させる。
第1スイッチS11はスイッチSW4およびSW5を、第2スイッチS12はスイッチSW6およびSW7をそれぞれ含む。また第1スイッチS21はスイッチSW8およびSW9を、第2スイッチS22はスイッチSW10およびSW11をそれぞれ含む。
Hブリッジ回路40、第1スイッチS11、第2スイッチS12、第1スイッチS21、第2スイッチS22に含まれるスイッチング素子には、それぞれパワーMOSFET(Metal-Oxide-Semiconductor Field-Effect Transistor)、IGBT(Insulated Gate Bipolar Transistor)、TRIAC(Triode AC Switch)、GaNトランジスタ、SiC−FETを採用することができる。本実施の形態1では、特に明示した場合を除き、スイッチング素子はすべてパワーMOSFETである。
また、上述したとおり、本実施の形態1では、第1スイッチS11、第2スイッチS12、第1スイッチS21、第2スイッチS22はそれぞれ2つのスイッチング素子を含む。これは、これらのスイッチには双方向に電流が流れるため、単方向のパワーMOSFETを直列に二つ並べて一つの双方向スイッチング素子を形成しているためである。したがって、双方向に対応したパワーMOSFET、IGBT、TRIAC、GaNトランジスタ、SiC−FETを用いてこれらのスイッチを構成してもよい。
以上がインバータ200の構成である。続いてその動作を説明する。まず、直流電力を交流電力に変換する第1モードの動作を説明する。この場合、第1出力端子44および第2出力端子46が、切換え部220を介して負荷300に接続される。なお、以降では、第1出力端子44を正側端子、第2出力端子46を負側端子とする。
制御部20は、Hブリッジ回路40を制御して、第1直流電圧E1を負荷300に供給する。負荷300に順方向電圧を印加する場合、スイッチSW0およびスイッチSW3をオンに、スイッチSW1およびスイッチSW2をオフにする。一方、負荷300に逆方向電圧を印加する場合、スイッチSW1およびスイッチSW2をオンに、スイッチSW0およびスイッチSW3をオフにする。
さらに制御部20は、第1スイッチS11および第2スイッチS12と、Hブリッジ回路40を制御して、第2直流電圧E2を負荷300に供給する。負荷300に順方向電圧を印加する場合、スイッチSW3およびスイッチSW5をオンに、スイッチSW0、SW1、SW2、SW4、SW6、SW7をオフにする。一方、負荷300に逆方向電圧を印加する場合、スイッチSW1およびスイッチSW7をオンに、スイッチSW0、SW2、SW3、SW4、SW5、SW6をオフにする。
また制御部20は、第1スイッチS21および第2スイッチS22と、Hブリッジ回路40を制御して、第3直流電圧E3を負荷300に供給する。負荷300に順方向電圧を印加する場合、スイッチSW3およびスイッチSW9をオンに、スイッチSW0、SW1、SW2、SW8、SW10、SW11をオフにする。一方、負荷300に逆方向電圧を印加する場合、スイッチSW1およびスイッチSW11をオンに、スイッチSW0、SW2、SW3、SW8、SW9、SW10をオフにする。
第1直流電圧E1、第2直流電圧E2および第3直流電圧E3の三つの直流電圧を用いるインバータでは、スイッチの状態に応じて、第1出力端子44および第2出力端子46に、第1直流電圧E1、第2直流電圧E2、第3直流電圧E3または接地電圧(ゼロ電圧)のいずれかを選択的に発生させることができる。負荷の両端間に印加される電圧は、各出力端子の電圧の組み合わせで与えられ、それらは合計十三通り(極性の反転を含む)存在する。
以下、電圧の生成方法について説明する。制御部20は、Hブリッジ回路40と、第1スイッチS11および第2スイッチS12を制御することにより、第1直流電圧と第2直流電圧との電位差(E1−E2)を負荷300に供給することができる。負荷300に順方向電圧を印加する場合、スイッチSW0およびスイッチSW6をオンに、スイッチSW1、SW2、SW3、SW4、SW5、SW7をオフにする。一方、負荷300に逆方向電圧を印加する場合、スイッチSW2およびスイッチSW4をオンに、スイッチSW0、SW1、SW3、SW5、SW6、SW7をオフにする。
また、制御部20は、Hブリッジ回路40と、第1スイッチS21および第2スイッチS22を制御することにより、第1直流電圧と第3直流電圧との電位差(E1−E3)を負荷300に供給することができる。負荷300に順方向電圧を印加する場合、スイッチSW0およびスイッチSW10をオンに、スイッチSW1、SW2、SW3、SW8、SW9、SW11をオフにする。一方、負荷300に逆方向電圧を印加する場合、スイッチSW2およびスイッチSW8をオンに、スイッチSW0、SW1、SW3、SW9、SW10、SW11をオフにする。
また、制御部20は、第1スイッチS11および第2スイッチS12と、第1スイッチS21および第2スイッチS22を制御することにより、第2直流電圧E2と第3直流電圧E3との電位差(E2−E3)を負荷300に供給することができる。負荷300に順方向電圧を印加する場合、スイッチSW5およびスイッチSW10をオンに、スイッチSW4、SW6、SW7、SW8、SW9、SW11をオフにする。一方、負荷300に逆方向電圧を印加する場合、スイッチSW7およびスイッチSW8をオンに、スイッチSW4、SW5、SW6、SW9、SW10、SW11をオフにする。
以上のように、制御部20は、第1直流電圧E1と、第2直流電圧E2と、第3直流電圧E3と、第1直流電圧E1と第2直流電圧E2との第1電位差(E1−E2)と、第1直流電圧と第3直流電圧との第2電位差(E1−E3)と、第2直流電圧と第3直流電圧との第3電位差(E2−E3)とを用いて、十三種類の電圧を生成する。
図3は、実施の形態1に係るインバータ200により生成される擬似正弦波を示す図である。制御部20は、ゼロ電圧、上記第1電位差(E1−E2)(正)、第3直流電圧E3(正)、上記第3電位差(E2−E3)(正)、上記第2電位差(E1−E3)(正)、第2直流電圧E2(正)、第1直流電圧E1(正)、第2直流電圧E2(正)、上記第2電位差(E1−E3)(正)、上記第3電位差(E2−E3)(正)、第3直流電圧E3(正)、上記第1電位差(E1−E2)(正)、ゼロ電圧、上記第1電位差(E1−E2)(負)、第3直流電圧E3(負)、上記第3電位差(E2−E3)(負)、上記第2電位差(E1−E3)(負)、第2直流電圧E2(負)、第1直流電圧E1(負)、第2直流電圧E2(負)、上記第2電位差(E1−E3)(負)、上記第3電位差(E2−E3)(負)、第3直流電圧E3(負)、上記第1電位差(E1−E2)(負)の順番に、負荷300に供給する電圧を切り換えることにより、擬似正弦波を生成する。なお、この電圧の数が多いほど、滑らかな正弦波を生成することができる。
図4は、実施の形態1に係るインバータ200により十三種類の階調レベルを生成する際の、スイッチのオンオフ状態を示す図である。階調レベル0は上記ゼロ電圧、階調レベル1は上記第1電位差(E1−E2)(正)、階調レベル2は第3直流電圧E3(正)、階調レベル3は上記第3電位差(E2−E3)(正)、階調レベル4は上記第2電位差(E1−E3)(正)、階調レベル5は第2直流電圧E2(正)、階調レベル6は第1直流電圧E1(正)、階調レベル−1は上記第1電位差(E1−E2)(負)、階調レベル−2は第3直流電圧E3(負)、階調レベル−3は上記第3電位差(E2−E3)(負)、階調レベル−4は上記第2電位差(E1−E3)(負)、階調レベル−5は第2直流電圧E2(負)、階調レベル−6は第1直流電圧E1(負)に、それぞれ対応する。制御部20は、図4に示すように、スイッチSW0〜SW11をオンオフ制御する。
本実施の形態1では、インバータ200で使用される直流電圧の数を三つに設定する例を説明した。この点、直流電圧の数を二つに設定することも、四つ以上設定することもできる。
一方、第2モードにおいて、交流電圧を直流電圧に変換する場合の動作について説明する。Hブリッジ回路の2つの出力端子間に交流電圧が供給される。制御部20は、第1スイッチS11、第2スイッチS12、第1スイッチS21、第2スイッチS22に含まれる全てのスイッチング素子をオフに制御するとともに、Hブリッジ回路の各スイッチング素子を交流電圧を直流電圧に変換するように制御して、Hブリッジ回路の上端電圧における直流電圧に変換する。
あるいは、効率を妥協する場合、Hブリッジ回路のすべてのスイッチをオフで固定してもよい。この場合、Hブリッジ回路の各スイッチのボディダイオード(フライホイールダイオード)により形成されるダイオードブリッジ回路によって、交流電圧が全波整流される。
(比較例)
図5は、本発明の実施の形態1と比較すべき、比較例に係る電力変換装置15を示す図である。電力変換装置15は、直流双方向コンバータ125と、ブリッジ回路45と、フィルタ35と、切換え部225とを有する。なお、図5には説明の便宜上、直流電源部100、負荷300および交流電源400も描いているが、それらは電力変換装置15の構成要素には含まれない。
図5は、本発明の実施の形態1と比較すべき、比較例に係る電力変換装置15を示す図である。電力変換装置15は、直流双方向コンバータ125と、ブリッジ回路45と、フィルタ35と、切換え部225とを有する。なお、図5には説明の便宜上、直流電源部100、負荷300および交流電源400も描いているが、それらは電力変換装置15の構成要素には含まれない。
比較例では、直流電源部100からの直流電力をブリッジ回路45により交流電力に変換する。比較例では、PWM(Pulse Width Modulation)方式により擬似正弦波を発生させる。また、比較例では、交流電源400からの交流電力をブリッジ回路45により直流に変換し、直流電源部100に供給する。すなわち、交流電源400からの電力によって直流電源部100が充電される。
また、比較例では、PWM方式を利用しているため、平滑化のためのフィルタが必要であり、当該フィルタは負荷(交流電力)とブリッジ回路の間に配置されている。そのため、交流電力を直流電力に変換する場合にも、(不要であるにもかかわらず、)フィルタを通ることになる。
以下、これを踏まえて本実施の形態1の効果を説明する。本実施の形態1によれば、第1モードにおいて直流電力を交流電力に変換する場合、階調制御により擬似正弦波を生成するため、比較例のような従来のPWM方式と比較しスイッチング振幅を減らすことができ、スイッチング損失を低減することができる。その結果、インバータの電力変換効率を向上させることができる。電源部として二次電池を用いる場合には、常時電力が供給される系統電源と違い限られた充電容量を効率的に使用することが必要となるため、このような効果は特に重要となる。
比較例のようなPWM方式のインバータを用いた回路では、その出力と負荷(交流電源)の間に、平滑化用の大規模なフィルタが必要である。これに対して、本実施の形態1によれば、大規模な出力フィルタを必要とせずに滑らかな交流出力波形を得ることができるため、電力変換装置の小型化、低コスト化を図ることができる。また、出力フィルタでの電力の消費を低減でき、発熱量を低減することができる。これにより、放熱用のファンや放熱用フィンを簡略化し、あるいはそれらを省略できる。
さらに、大規模な出力フィルタが不要となれば、直流電力を交流電力に変換する場合に当該出力フィルタを通らずに済むため、直流電力を交流電力に変換する場合の電力変換効率も向上させることができる。
反対に、第2モードにおいても、比較例では交流電力を直流電力に変換する場合に出力フィルタを通らざるを得ないのに対し、当該出力フィルタを通らずに済むため、電力変換効率も向上させることができる。
(実施の形態2)
実施の形態2は、実施の形態1の階調制御にPWM制御を組み合わせた実施例である。構成および階調制御の動作については実施の形態1と同様である。実施の形態2のインバータも図2に示した構成を有する。以下、PWM制御の動作について説明する。
実施の形態2は、実施の形態1の階調制御にPWM制御を組み合わせた実施例である。構成および階調制御の動作については実施の形態1と同様である。実施の形態2のインバータも図2に示した構成を有する。以下、PWM制御の動作について説明する。
制御部20は、擬似正弦波を構成する少なくとも一つの階調を、その階調の電圧およびその隣りの階調の電圧をハイレベルおよびローレベルとするPWM信号を発生させ、インバータ200を構成する各スイッチに供給する。
図6(a)、(b)は、図2に示したインバータ200の実装回路を用いて、擬似正弦波(PWM信号の使用なし)を生成した場合のシミュレーション結果を示す図である。図6(a)は時間軸データを示し、図6(b)は周波数軸データを示す。実施の形態2では実施の形態1と同様、十三種類の階調レベルを用いて擬似正弦波を生成する。図6(b)に示すシミュレーションでは、信号に占める39次の高調波歪が4.84%という結果になった。
図7(a)、(b)は、図2に示したインバータ200の実装回路を用いて、擬似正弦波(PWM信号の使用あり)を生成した場合のシミュレーション結果を示す図である。図7(a)は時間軸データを示し、図7(b)は周波数軸データを示す。図7(b)に示すシミュレーションでは、信号に占める39次の高調波歪が0.11%という結果になった。このように、同じ階調数であれば、各階調をPWM信号で表現したほうが、擬似正弦波がより滑らかになることが分かる。
図8は、図2に示したインバータ200の実装回路を用いて、擬似正弦波(PWM信号の使用あり)を生成する場合に必要なPWM波形データを説明するための図である。十三種類の階調レベルを用いて擬似正弦波を生成するには、六種類のPWM波形データ(A−F)が必要である。
擬似正弦波の位相0からπ/2までの間、ゼロ電圧と六種類のPWM波形データ(A−F)を、ゼロ電圧の使用の後、PWM波形データFからPWM波形データAの順に切り替えて使用する。位相π/2からπまでの間、六種類のPWM波形データ(A−F)の左右を反転させて、PWM波形データA’からPWM波形データF’の順に切り替えて使用する。
位相πから(3/2)πまでの間、六種類のPWM波形データ(A−F)の上下を反転させて、PWM波形データFからPWM波形データAの順に切り替えて使用する。位相(3/2)πから2πまでの間、六種類のPWM波形データ(A−F)の上下および左右を反転させて、PWM波形データA’からPWM波形データF’の順に切り替えて使用する。
制御部20の外部または内部に図示しないテーブルが設けられ、当該テーブルには、擬似正弦波を構成する階調単位で、PWM波形データが保持される。各階調のPWM波形データは、既存の最適化アルゴリズムを用いて高周波歪が最も小さくなる波形に設計される。
なお、当該テーブルには、擬似正弦波の生成に必要な基本となるPWM波形データのみが保持されてもよいし、擬似正弦波の生成に必要なすべてのPWM波形データが保持されてもよい。図8の例では、六種類のPWM波形データ(A−F)のみが保持されてもよいし、二十四種類のPWM波形データが保持されてもよい。
制御部20は、当該テーブルに保持されるPWM波形データを使用して擬似正弦波を発生させるためのPWM信号を生成する。当該デーブルに基本となるPWM波形データのみしか保持されていない場合、そのPWM波形データを上下および/または左右に反転してPWM信号を生成する。
図9は、図2に示すインバータ200により七種類の階調レベルを生成する際の、スイッチのオンオフ状態を示す図に、印加電圧のレベルを追加した図である。1階調と2階調間、2階調と3階調間といったように、隣り合う階調の印加電圧間を往復することにより、PWM信号を生成することができる。なお、以下の説明では上述した、第1直流電圧E1を高電圧HV、第2直流電圧E2を中電圧MVおよび第3直流電圧E3を低電圧LVと表記する。
図10は、図9に示すスイッチングパターンを用いて、PWM信号を生成した結果を示す図である。なお、グラフ内の「A」−「F」は、図8のPWM波形データ(A−F)を生成するためのスイッチングパターンを示す。グラフ内の「/A」−「/F」は、「A」−「F」の正と負を反転させたパターンである。たとえば、「2階調」ではSW3、SW9が図9では「○」、図10では「E」である。図9の「1階調」ではSW0、SW6が「○」である。図10の「2階調」ではこのSW0、SW6が「/E」である。
図10の「2階調」に注目すると、「E」のPWMパターンでハイレベルのときはSW3、SW9がオンし、「E」のPWMパターンでローレベルのときは「/E」がハイレベルとなるので、SW0、SW6がオンする。これにより、図9の「1階調」と「2階調」の往復動作が実現できる。
以下では、PWM制御の変形例を説明する。図11は、生成したい理想的な正弦波の1/4周期と、階調電圧の関係を示す。縦軸yは電圧であり、横軸xは時間である。正弦波の振幅を最大の階調電圧(96V)とし、正弦波の周期をTとすると、正弦波は、y=96×sin(2π×x/T)で表現される。各階調電圧をy0〜y6で表現すると、y0=0V、y1=14V、y2=32V、y3=50V、y4=64V、y5=82V、y6=96Vとなる。このとき、各階調電圧となる時間は、x0=0、x1=arcsin(14/96)×T/2π、x2=arcsin(32/96)×T/2π、x3=arcsin(50/96)×T/2π、x4=arcsin(64/96)×T/2π、x5=arcsin(82/96)×T/2π、x6=arcsin(96/96)×T/2πで表現される。
本実施の形態2において、制御部20は、正弦波電圧が2つの階調電圧となる時間の範囲内で、一方の階調電圧および他方の階調電圧をそれぞれローレベルおよびハイレベルとするPWM信号を生成して、擬似正弦波を発生させる。図11を参照して、交流出力(正弦波出力)の1/4周期の間において、正弦波電圧が階調電圧となる時間は、x0〜x6であり、制御部20は、任意の2つの時間の範囲内で、一方の階調電圧をローレベルとし、他方の階調電圧をハイレベルとするPWM信号を生成する。なお制御部20は、隣り合う階調電圧となる時間の範囲内で、PWM信号を生成して、擬似正弦波を発生させることが好ましい。具体的に、隣り合う階調電圧となる時間の組み合わせは、x0とx1、x1とx2、x2とx3、x3とx4、x4とx5、x5とx6である。
図12は、制御部20によるPWM制御を説明するための図である。図12では、隣り合う階調電圧と、正弦波電圧がそれぞれの階調電圧となる時間とを枠線で結んでおり、以下では、説明の便宜上、枠線で囲まれた領域をウィンドウと表現する。図示されるように、正弦波の1/4周期には、7つの階調電圧(y0〜y6)が存在するため、6つのウィンドウ30a〜30fが形成される。制御部20は、各ウィンドウ30において、PWM信号を生成して、擬似正弦波を発生させる。
各ウィンドウ30の枠線において、下線は、PWM信号のローレベル、上線はPWM信号のハイレベルを表現し、また左線は、そのウィンドウ30におけるPWM制御の開始時間、右線はPWM制御の終了時間を表現する。PWM信号のレベルの切替タイミングは、ウィンドウ30において一方の階調電圧および他方の階調電圧をそれぞれローレベルおよびハイレベルとする三角波を生成し、その三角波と正弦波の交点を用いて決定される。PWM信号の切替タイミングは、動的に決定されてもよいが、予め決定されてテーブルに格納されていてもよい。
図13(a)は、ウィンドウ30内に仮想的に三角波を生成した状態を示す。本実施の形態2では、三角波と正弦波が交差する時間を抽出し、その時間をPWM信号の電圧切替タイミングとして決定する。図13(a)には、ウィンドウ30eにおいて三角波を生成した状態が示されているが、他のウィンドウ30においても同様に三角波と正弦波が交差する時間を抽出し、PWM信号の電圧切替タイミングとして設定される。
図13(b)は、ウィンドウ30eにおけるPWM制御によるローレベルとハイレベルの出力電圧を示す。この出力電圧は、ウィンドウ30eの時間範囲における擬似正弦波を構成する。図13(a)を参照して、制御部20は、正弦波電圧よりも三角波電圧が高い場合に、ローレベルの階調電圧を出力し、正弦波電圧の方が三角波電圧よりも高い場合に、ハイレベルの階調電圧を出力するように、PWM電圧を生成する。このように制御部20は、ウィンドウ30における一方の階調電圧をローレベル、他方の階調電圧をハイレベルとする三角波を生成したときに、三角波と正弦波の交点でPWM制御の電圧切替を行うことで、ウィンドウ30の時間範囲内の平均電圧を、正弦波の平均電圧と同じにすることが可能となる。
なお、図13(a)および図13(b)においては、ウィンドウ30eについて説明したが、他のウィンドウ30についても同様にPWM制御における電圧切替のタイミングを決定する。以上のように電圧の階調制御とPWM制御を組み合わせることで、制御部20は、正弦波の振幅を最大の階調電圧で出力するとともに、高調波歪を低減した擬似正弦波を出力することが可能となる。
図14は、生成するウィンドウの変形例を示す。図12と比較すると、図14では、ウィンドウ30a、30bをまとめてウィンドウ30gとし、ウィンドウ30c、30dをまとめてウィンドウ30hとしている。ウィンドウ30の時間幅をある程度長くすることでPWM制御を簡略化でき、スイッチングロスを低減しつつ、安定したPWM制御を実現できるようになる。図12および図14のいずれの場合であっても、交流出力の1/4周期において、複数のウィンドウ30内でPWM制御を行うことにより、高調波成分を大幅に低減することが可能となる。なお、PWM制御の各ウィンドウ30の電圧切替パターンは、予め作成されて、テーブルに保持されてもよく、この場合、制御部20は、テーブルの電圧パターンを参照して、各SWのオンオフ制御を行う。なお、図12および図14は、交流出力の0〜1/4周期を示しているが、1/4周期〜1周期の間についても同様に各ウィンドウの電圧切替パターンが導出され、テーブルに保持される。
図15は、階調制御とPWM制御とを組み合わせたときのシミュレーション結果を示す図である。図中、点線は正弦波を示し、実線はインバータ200が生成した擬似正弦波を示す。このシミュレーションによると、信号に占める39次の高調波歪が1.52%、変換効率が98.1%という結果を得ることができ、擬似正弦波における高調波成分が低減されていることが確認された。
(実施の形態3)
図16は、本発明の実施の形態3に係る電力変換装置10を示す図である。実施の形態1では直流電圧が三つの場合について示したが、ここでは、二つの場合について示す。なお、実施の形態1と共通する部分については同一の符号を付して説明を省略する。
図16は、本発明の実施の形態3に係る電力変換装置10を示す図である。実施の形態1では直流電圧が三つの場合について示したが、ここでは、二つの場合について示す。なお、実施の形態1と共通する部分については同一の符号を付して説明を省略する。
電力変換装置10は、実施の形態1と同じく、直流双方向コンバータ120、電源システム140、インバータ200、切換え部220を備える。
電源システム140は直流電源部100からの直流電圧をそのまま出力する経路102と、比較器CP1および昇圧型DC−DCコンバータ142を含む第1電源装置104を備える。以降、本実施の形態3では、経路102から出力される高電圧の直流電圧を第1直流電圧E1、第1電源装置104により生成される低電圧の直流電圧を第2直流電圧E2とよぶ。比較器CP1は、経路102から電流が流入するノードの電圧と、そのノードを第2直流電圧E2に維持するための参照電圧Vrefとを比較する。
比較器CP1はオペアンプで構成され、その非反転入力端子に上記ノードの電圧が印加され、その反転入力端子に参照電圧Vrefが印加される。当該ノードの電圧が参照電圧Vrefを超えるときハイレベル信号を出力し、超えないときローレベル信号を出力する。
昇圧型DC−DCコンバータ142は、比較器CP1に入力されるノードの電圧を受け、当該電圧を第1直流電圧E1より高い電圧に昇圧し、経路102のノードに印加する。昇圧型DC−DCコンバータ142は、比較器CP1による比較の結果、当該ノードの電圧が参照電圧Vrefより高いとき昇圧機能を有効化し、当該ノードの電圧が参照電圧Vref以下のとき昇圧機能を無効化する。比較器CP1からハイレベル信号が入力されると、昇圧型DC−DCコンバータ142の昇圧機能が有効化し、ローレベル信号が入力されると、無効化される。
昇圧型DC−DCコンバータ142の出力端子が経路102に接続されていることにより、第2直流電圧E2に維持されるべきノードに蓄積される電荷を第1直流電圧E1の系統に戻すことができる。そのためには、昇圧型DC−DCコンバータ142が第1直流電圧E1を超える電圧まで昇圧し、昇圧型DC−DCコンバータ142から経路102に電流を流す必要がある。
図17は、第1電源装置104の具体的な構成例を示す図である。第1電源装置104は、比較器CP1、可変抵抗器VR、昇圧型DC−DCコンバータ142、パルス発生器144、ANDゲート146およびフォトカプラ148を含む。
比較器CP1の反転入力端子に印加される参照電圧Vrefは、図17に示す回路構成の電源電圧(たとえば、5V)を図示しない抵抗分割により生成される。たとえば、2.5Vに設定される。第2直流電圧E2は可変抵抗器VRにより抵抗分割されて、比較器CP1の非反転入力端子に印加される。可変抵抗器VRは、第2直流電圧E2が理想値のとき参照電圧Vrefと一致するように抵抗分割する。
パルス発生器144(たとえば、ファンクションジェネレータ)は、パルス信号を生成する。ANDゲート146は、パルス発生器144により生成されるパルス信号と、比較器CP1から出力される比較結果信号(イネーブル信号として利用される)を受ける。
ANDゲート146は、比較器CP1の出力信号がハイレベルのとき、パルス発生器144の出力信号をそのまま出力し、比較器CP1の出力信号がローレベルのとき、ローレベルを出力する。ANDゲート146の出力信号は、フォトカプラ148を介して後述するスイッチング素子M1に入力される。
このように、ANDゲート146は、上記ノードの電圧(より厳密には可変抵抗器VRにより分割された低電圧VL)が参照電圧Vrefより高いとき、パルス信号をスイッチング素子M1に供給し、当該ノードの電圧が参照電圧Vref以下のときスイッチング素子M1にオフ信号(ローレベル)を供給する。
昇圧型DC−DCコンバータ142は、インダクタL1、ダイオードD1、スイッチング素子M1、第1キャパシタC1および第2キャパシタC2を含む。インダクタL1とダイオードD1の直列回路は、電流が流入するノード(第2直流電圧E2を維持するよう制御されている)に接続される入力端子と、電流を流出している中電圧HVの系統に接続される出力端子との間に設けられる。
スイッチング素子M1(図17では、パワーMOSFETで構成される)は、インダクタL1とダイオードD1の接続点と、所定の固定電位(図17では、グラウンド)との間に設けられる。スイッチング素子M1(図17では、パワーMOSFETのゲート端子)にパルス信号が入力されると、昇圧型DC−DCコンバータ142は昇圧動作を開始し、オフ信号が入力されると停止する。
第1キャパシタC1は、昇圧型DC−DCコンバータ142の入力端子と当該固定電位との間に設けられ、当該入力端子の電圧を平滑化する。第2キャパシタC2は、昇圧型DC−DCコンバータ142の出力端子と当該固定電位との設けられ、当該出力端子の電圧を平滑化する。
以上説明したように第1電源装置104は、昇圧型DC−DCコンバータの入力側を利用して電流が流入するノードの電圧を一定に保ちつつ、その昇圧機能を利用して余分な電荷を流出元に還流させて、無駄な消費電力の発生を抑制することができる。
第1直流電圧E1および第2直流電圧E2の二つの直流電圧を用いるインバータでは、スイッチの状態に応じて、第1出力端子44および第2出力端子46に、第1直流電圧E1、第2直流電圧E2または接地電圧(ゼロ電圧)のいずれかを選択的に発生させることができる。負荷の両端間に印加される電圧は、各出力端子の電圧の組み合わせで与えられ、それらは合計七通り(極性の反転を含む)存在する。電圧の生成方法については、実施の形態1と同様であるため説明は省略する。
実施の形態1と同様、負荷300に供給する電圧を切り換えることにより、擬似正弦波を生成する。具体的には、制御部20は、ゼロ電圧、上記第1電位差(E1−E2)(正)、第2直流電圧E2(正)、第1直流電圧E1(正)、第2直流電圧E2(正)、上記第1電位差(E1−E2)(正)、ゼロ電圧、上記第1電位差(E1−E2)(負)、第2直流電圧E2(負)、第1直流電圧E1(負)、第2直流電圧E2(負)、上記第1電位差(E1−E2)(負)の順番に、負荷300に供給する電圧を切り換えることにより、擬似正弦波を生成する。
実施の形態3についても、実施の形態2と同様、擬似正弦波を構成する少なくとも一つの階調を、その階調の電圧およびその隣りの階調の電圧をハイレベルおよびローレベルとするPWM信号を発生させ、当該階調をPWM信号で表現することもできる。その手法については実施の形態2と同様であるため、説明は省略する。
以上、本発明を実施の形態をもとに説明した。この実施の形態は例示であり、それらの各構成要素や各処理プロセスの組合せにいろいろな変形例が可能なこと、またそうした変形例も本発明の範囲にあることは当業者に理解されるところである。たとえば、実施の形態3の第1電源装置を実施の形態1の第1電源装置または第2電源装置に適用してもよい。本変形例によれば、実施の形態1と実施の形態2とを組み合わせた効果が得られる。
S11 第1スイッチ、 S12 第2スイッチ、 S21 第1スイッチ、 S22 第2スイッチ、 10 電力変換装置、 20 制御部、 40 Hブリッジ回路、 100 直流電源部、 200 インバータ、 220 切換え部、300 負荷、 400 交流電源。
Claims (8)
- 擬似正弦波を発生させるための階調制御型のインバータであって、
直流から交流に変換する第1モードと、交流から直流に変換する第2モードとを有することを特徴とするインバータ。 - 高電位側端子と低電位側端子およびそれらの間に設けられた複数のスイッチを有するHブリッジ回路と、
直流電圧が印加される入力端子と、
前記入力端子と前記Hブリッジ回路の第1出力端子との間に接続される第1スイッチと、
前記入力端子と前記Hブリッジ回路の第2出力端子との間に接続される第2スイッチと、
前記Hブリッジ回路、前記第1スイッチおよび前記第2スイッチを制御する制御部とを備え、
前記第1モードにおいて、前記Hブリッジ回路の高電位側端子には第1直流電圧が印加され、前記入力端子には前記第1直流電圧と異なる第2直流電圧が印加され、前記制御部は、前記Hブリッジ回路、前記第1スイッチおよび前記第2スイッチを制御することにより、前記第1出力端子と第2出力端子の間に擬似正弦波を発生させるように構成され、
前記第2モードにおいて、前記第1出力端子と第2出力端子の間には交流電圧が印加され、前記制御部は、前記第1スイッチおよび第2スイッチをオフした状態で、前記Hブリッジ回路を制御することにより、前記Hブリッジ回路の高電位側端子と低電位側端子の間に直流電圧を発生させるように構成されることを特徴とする請求項1に記載のインバータ。 - 前記入力端子は複数であり、前記第1モードにおいて、各入力端子には異なる直流電圧が印加され、前記第1スイッチおよび第2スイッチは入力端子ごとに設けられていることを特徴とする請求項2に記載のインバータ。
- 前記制御部は、前記擬似正弦波を構成する少なくとも一つの階調を、その階調の電圧およびその隣りの階調の電圧をハイレベルおよびローレベルとするPWM(Pulse Width Modulation)信号として発生させることを特徴とする請求項2または3に記載のインバータ。
- 前記擬似正弦波を構成する階調単位で、PWM波形データを保持するテーブルをさらに備え、
前記制御部は、前記テーブルに保持されるPWM波形データを用いて前記擬似正弦波を発生させるためのPWM信号を生成することを特徴とする請求項4に記載のインバータ。 - 前記制御部は、正弦波電圧が隣り合う階調電圧となる時間の範囲内で、PWM信号を生成して、擬似正弦波を発生させることを特徴とする請求項2または3に記載のインバータ。
- PWM信号の切替タイミングは、正弦波電圧が2つの階調電圧となる時間の範囲内に一方の階調電圧および他方の階調電圧をそれぞれローレベルおよびハイレベルとする三角波を生成し、その三角波と正弦波の交点を用いることで決定されることを特徴とする請求項6に記載のインバータ。
- 請求項2から7のいずれかに記載のインバータと、
当該インバータの第1出力端子と第2出力端子の接続先を交流電源と負荷との間で切り換える切換え部とを備えることを特徴とする電力変換装置。
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