JP2014170672A - 照明装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】照明装置は、LEDと、モジュールプレート3と、ヒートシンク8,9と、ケースとを備える。基台3は、円板状をしており、下面に半導体発光素子が配されている。ヒートシンク8,9は、モジュールプレート3の上面上に配され、モジュールプレート3をその厚み方向に挟んでLEDと熱結合されている。ヒートシンク8,9では、それぞれが支持パイプ6を取り囲むように配された複数のフィン8b,9bを有する。これら複数のフィン8b,9bの各々は、その主面における少なくとも根元部分が、モジュールプレート3の上面の中心(ケースの筒軸)とフィン8b,9bの各幅方向の中心とを通る仮想直線に対して斜め方向に交差するよう配されている。
【選択図】図4
Description
図12には、従来技術に係る照明装置9を示す。この照明装置9は、吊り下げ型の照明装置であって、ケーブル96と、当該ケーブル96の下方先端に取り付けられたLEDモジュール94を備える。また、照明装置9では、LEDモジュール94の周囲を覆うように配されたシェード92と、シェード92の内面側に形成された蛍光体層93、さらには、LEDモジュール94の下方に設けられた反射鏡95も備える。
本発明は、上記のような課題の解決を図ろうとなされたものであって、半導体発光素子で生じる熱を高効率に放熱することができるとともに、サイズの大型化を抑制することができる照明装置を提供することを目的とする。
基台は、板状をしており、一方の面上に半導体発光素子が配されている。ヒートシンクは、基台の他方の面上に配されている。ケースは、筒状をし、筒内方にヒートシンクを収納した状態で、基台により一方の開口が封口されている。
(照明装置1の全体構成)
図1〜図3において、矢印Yで示す方向を後方、その反対側を前方とする。照明装置1においては、光は主に前方に出射される。
図1〜図3に示すように、本実施の形態に係る照明装置1は、モジュールプレート(基台)3、モジュールプレート3の前面に配置された複数(6個)の発光モジュール4、モジュールプレート3の中央部から後方に伸長する支持パイプ6を備えている。
また、図1〜図3に示すように、照明装置1においては、モジュールプレート3の外縁3eから後方に向けて伸長し、外ヒートシンク8および内ヒートシンク9を覆う筒状のケース2が備えられている。
一方、図1および図3に示すように、モジュールプレート3の前面には、複数の発光モジュール4を覆うカバー5が装着されている。
本発明の実施の形態に係る照明装置1は、体育館、工場、倉庫の天井などの造営材に取り付けられ、HIDランプ代替の照明装置として用いられる。
ケース2は、全体として円筒形状をしており、前方側の開口がモジュールプレート3の外縁と略同じ径となっており、後方側の開口が支持パイプ6の外径と略同じ径となっている。図3に示すように、ケース2は、外ヒートシンク8および内ヒートシンク9の周囲を取り囲んでいる。
なお、ケース2のY軸方向高さは、例えば270mmであり、板厚は、例えば1mmである。
モジュールプレート3は、熱伝導性の材料(熱伝導率の高い材料)で形成された円板状の部材である。本実施の形態におけるモジュールプレート3の形成に用いる材料としては、例えば、アルミニウムやマグネシウムなどの金属あるいはそれらの合金を挙げることができる。
なお、本実施の形態においては、モジュールプレート3の直径が、例えば260mmであり、板厚が、例えば2.0〜2.5mmである。
(発光モジュール4)
上述のように、モジュールプレート3における領域3bには、複数(6個)の発光モジュール4が環状に固定されている。これら発光モジュール4は、嵌合孔3aの周囲に60°の角度を以って配されている。
発光部は、複数のLED(Light Emitting Diode)と、当該LEDを覆うように配された封止層によって構成されている。LEDは、COB(Chip on Board)タイプの半導体発光素子であり、封止層には、LEDから出射される青色光の一部を黄色光に変換する蛍光体が含まれている。
(カバー5)
図1および図3に示すように、カバー5は、モジュールプレート3の領域3bに配された複数の発光モジュール4を、全体的に覆うように、モジュールプレート3に対して装着されている。カバー5は、その主面部分5aがフレネルレンズ構造を有しており、複数の発光モジュール4から出射される光を集光して前方に出射する。
なお、カバー5は、例えばアクリル樹脂、ポリエチレンテレフタレート、ポリカーボネートなどの透明な樹脂材料を用い形成されている。
(支持パイプ6)
支持パイプ6は、伝熱性の良好な材料(例えばステンレス鋼などの金属)で形成された直管である。支持パイプ6は、その前端部6a(図1を参照。)がモジュールプレート3の嵌合孔3aに填め込まれてカシメ加工などにより接合されている。
なお、支持パイプ6の長さは、例えば30〜40cmであり、外径は、例えば27mmであり、肉厚は、例えば1.5mm〜3mmである。
図1〜図3に示すように、取付部7は、支持パイプ6の後端部を天井などの造営材に固定する機能を有する。取付部7は、前方側から後方側に行くに従って径が拡がる円台錐状の外観形状を有する。そして、前方側に支持パイプ6の差し込みを受け入れる差し込み口7aが開設され、後方側のフランジ状の部分に天井などの造営材への固定のためのネジの挿通を許す孔7bが複数開設されている。
図4および図5に示すように、内ヒートシンク9は、支持パイプ6の周りにおいてモジュールプレート3の後方側の主面に接合されている。内ヒートシンク9は、モジュールプレート3に当接する略円環状の支持部9aと、支持部9aの外周部で折り返され、後方に向けて伸長する複数の放熱フィン9bとを有し構成されている。内ヒートシンク9における各放熱フィン9bは、伸長方向に細長い短冊状をしている。
図4および図5に示すように、外ヒートシンク8および内ヒートシンク9は、モジュールプレート3における通気孔3cが開設された外周領域よりも内側に配されている。そして、外ヒートシンク8における各放熱フィン8bは、モジュールプレート3に開設された通気孔3cの丁度径方向内側となる領域に形成されている。換言すると、図5に示すように、外ヒートシンク8においては、モジュールプレート3の各ブリッジ3dに対応した箇所に、隣り合う放熱フィン8b同士の間の隙間8cが存在するように配置されている。
本実施の形態においては、外ヒートシンク8および内ヒートシンク9は、放熱フィン8b,9bを含め熱伝導率の高い材料(例えばアルミニウムなどの金属あるいはその合金)を用い形成されている。
本実施の形態に係る照明装置1では、モジュールプレート3の後方側主面に外ヒートシンク8と内ヒートシンク9とが設けられている。これにより、外ヒートシンク8と内ヒートシンク9とは、発光モジュール4に対してモジュールプレート3を介して熱結合された状態となっている。そして、外ヒートシンク8における放熱フィン8bおよび内ヒートシンク9における放熱フィン9bは、支持パイプ6の伸長方向に対して直交する方向の横断面において、モジュールプレート3の径方向に対して、各主面が斜め方向に配されている。
(放熱フィン8b,9bの角度と放熱特性)
放熱フィン8b,9cの配置角度(交差角度)と放熱特性の関係について、図7および図8を用い説明する。なお、以下では、外ヒートシンク8の放熱フィン8bを例に採り、確認をしている。
次に、図7(b)に示すように、モジュールプレート3の中心Ax3と、放熱フィン8bの幅方向中心とを通る仮想直線L1を引いたとき、仮想直線L1と放熱フィン8bの主面とがなすフィン角度(交差角度)をθとする。確認実験では、フィン角度θについて、10°、20°、30°、40°、45°、50°、60°、70°、80°、90°と変えて、放熱量を測定した。そして、フィン角度θ=45°のときの放熱量に対する相対値を図8に示す。
[数1] Q=f1(θ0.25)
図8より、フィン角度θが小さければ小さいほど、放熱量が大きいことが分かる。換言すると、図7(b)に示す仮想直線L1に主面が沿うように、放熱フィン8bを配置することが放熱量という観点からは好ましいことが分かる。
上述のように、本実施の形態では、外ヒートシンク8および内ヒートシンク9の各々において、一枚の板体の外周を切り起こして複数の放熱フィン8b,9bを形成している。このため、外ヒートシンク8および内ヒートシンク9における外形サイズが決められている場合、放熱フィン8b,9bの角度θにより、外周に形成できる放熱フィン8b,9bの枚数が規定されることになる。
[数2] W1=W0sinθ
[数3] R=W0cosθ
[数4] W2=R/tanθ
[数5] W3=W1+W2
そして、(数5)に(数2)〜(数4)を代入することで、次式が得られる。
[数6] W3=W0/sinθ
さらに、ある任意の長さの外周において、切り起こしを前提として形成可能な放熱フィン8bの枚数Nについては、放熱フィン8bが直線上に配置されていると近似すると、次式の関係で示すことができる。
[数7] N=1/W3
即ち、(数7)に(数6)を代入すると、次式の関係を満たす。
[数8] N=f2(sinθ)
そして、フィン角度θ=45°のときのフィン枚数を基準とした相対値を図10に示す。
(フィン枚数Nを加味した時のフィン放熱量)
図8と図10の各フィン角度θにおける相対値同士を掛け合わせた結果を図11に示す。
本実施の形態では、外ヒートシンク8における放熱フィン8bおよび内ヒートシンク9における放熱フィン9bのフィン角度θを、一例として45°としたが、40°以上80°以下の範囲であれば、高い放熱効率を得ることができる。特に、45°以上80°以下で相対値が“1.000”を超え、55°以上70°以下の範囲とすることも好ましい。
上記実施の形態に係る照明装置1では、ケース2の内方に2つのヒートシンク(外ヒートシンク8、内ヒートシンク9)を備える構成としたが、ケース2の内方に配設するヒートシンクの数については、一つであってもよいし、三つ以上とすることもできる。また、図4などに示すように、照明装置1では、外ヒートシンク8における放熱フィン8bの高さが、内ヒートシンク9の放熱フィン9bの高さに比べて低い構成を採用したが、ヒートシンクにおける放熱フィンの高さについては、ケース2の形状やヒートシンクからの放熱量などを勘案して適宜規定することが可能である。
また、上記実施の形態に係る照明装置1では、半導体発光素子の一例としてLEDを採用したが、本発明は、これに限定されるものではない。例えば、半導体発光素子として、LD(レーザダイオード)や、EL素子などを採用することも可能である。また、照明装置における発光モジュールの数についても、上記実施の形態に係る照明装置1では、一例として6個としたが、本発明は、これに限定されるものではない。例えば、1個あるいは2個から5個の発光モジュールを備える構成とすることもできるし、7個以上の発光モジュールを備える構成とすることもできる。
本発明に係る一態様に係る照明装置は、半導体発光素子と、基台と、ヒートシンクと、ケースとを備える。
基台は、板状をしており、一方の面上に半導体発光素子が配されている。ヒートシンクは、基台の他方の面上に配されている。半導体発光素子とヒートシンクとは、基台をその厚み方向に挟んで熱結合された状態となる。ケースは、筒状をし、筒内方にヒートシンクを収納した状態で、基台により一方の開口が封口されている。
また、上記態様に係る照明装置では、ヒートシンクにおける隣接するフィン同士の間の隙間を、上記ケースおよび基台の通気孔から導入された外気が通過する。これより、複数のフィンに伝達された熱が通過する外気に放出される。よって、これによっても、本態様に係る照明装置では、高効率に放熱がなされる。
また、本発明に係る一態様に係る照明装置は、発光駆動時に前記発光素子から発せられる熱量のうち、各フィンからの放熱量をQ、前記仮想直線に対する各フィンの上記交差角度をθとするとき、Q=f1(θ0.25)の関係に基づき、上記交差角度θが規定されている。このように、各フィンの配置角度(交差角度)を上記関係式に基づき規定することにより、各フィンにおける放熱効率を高くすることができる。
2.ケース
2c.通気孔
3.モジュールプレート
3a.嵌合孔
3c.通気孔
4.発光モジュール
5.カバー
6.支持パイプ
7.取付部
8.外ヒートシンク
8b.放熱フィン
8c.隙間
9.内ヒートシンク
9b.放熱フィン
9c.隙間
Claims (6)
- 半導体発光素子と、
一方の面上に前記半導体発光素子が配された板状の基台と、
前記基台の他方の面上に配されたヒートシンクと、
筒状をし、当該筒の内方に前記ヒートシンクを収納した状態で、前記基台により一方の開口が封口されたケースと、
を備え、
前記ケースおよび前記基台の各々には、前記ヒートシンクが収納された前記ケースの内方空間に対して連通する通気孔が開けられており、
前記ヒートシンクは、前記基台の他方の面に対して立設され、前記ケースの筒軸を取り囲むように配された複数のフィンを有し、
前記複数のフィンの各々は、前記ケースの筒軸に対して直交する横断面において、前記筒軸と当該フィンの幅方向の中心とを通る仮想直線に対して、主面における少なくとも前記基台側の根元部分が斜め方向に交差するよう配されている
ことを特徴とする照明装置。 - 発光駆動時に前記発光素子から発せられる熱量のうち、各フィンからの放熱量をQ、前記仮想直線に対にて、前記各フィンにおける前記主面の根元部分が交差する角度をθとするとき、
Q=f1(θ0.25)
の関係に基づき、前記角度θが規定されている
ことを特徴とする請求項1に記載の照明装置。 - 前記ヒートシンクでは、前記複数のフィンが、一枚の板体の外周部を切り起こすことにより形成されており、
前記ヒートシンクにおける前記フィンの枚数をNとするとき、
前記Qとθとの関係に加え、
N=f2(sinθ)
の関係にも基づき、前記角度θが規定されている
ことを特徴とする請求項2に記載の照明装置。 - 前記角度θは、40°以上80°以下の範囲内に規定されている
ことを特徴とする請求項2または請求項3に記載の照明装置。 - 前記基台の他方の面上における前記ヒートシンクが配された領域よりも前記筒軸側には、第2ヒートシンクが設けられており、
前記第2ヒートシンクも、前記基台の他方の面に対して立設され、前記ケースの筒軸を取り囲むように配された複数のフィンを有し、
前記第2ヒートシンクにおける前記複数のフィンも、隣り合うフィン同士の間に間隙をあけて配されている
ことを特徴とする請求項1から請求項4の何れかに記載の照明装置。 - 前記第2ヒートシンクにおける前記複数のフィンの各々も、前記ケースの筒軸を通る仮想直線に対して、主面における少なくとも前記基台側の根元部分が斜め方向に交差するよう配されている
ことを特徴とする請求項5に記載の照明装置。
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