JP6146712B2 - ランプ - Google Patents
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Description
特許文献1に開示されたランプ1100を図12の一部断面図に示す。ランプ1100は、LEDを有する発光モジュール1110と、点灯回路ユニット1120と、点灯回路ユニット1120を収容する円筒状の筐体1130とを備える。筐体1130の外周面には、複数の板状の放熱フィン1140がランプ1100の軸周りに放射状に設けられる。発光モジュール1110と点灯回路ユニット1120とは筐体1130に対して熱結合するように配置される。筐体1130の端部には口金1150が形成される。
本発明は上記課題に鑑みてなされたものであって、従来よりも良好な放熱特性を有するランプの提供を目的とする。
また本発明の別の態様では、前記複数の半導体発光素子が、前記基板の開口部を取り囲んでいる構成とすることもできる。
また本発明の別の態様では、前記ベースの第一主面に対して垂直な方向から見た前記筐体の形状が円形であり、前記ベースの貫通孔の内径が前記筐体の外径の1/10以上1/4以下である構成とすることもできる。
また本発明の別の態様では、前記第二主面において、前記筐体が前記ベースの周縁より内方に配置され、前記各放熱フィンが前記筐体の外周を囲繞するように配置されている構成とすることもできる。
また本発明の別の態様では、前記各放熱フィンが、前記ベースの第二主面の内側から周縁に向けて放射状に形成されている構成とすることもできる。
また本発明の別の態様では、前記ベースを金属部材を用いて構成し、前記筐体を電気絶縁性部材を用いて構成することもできる。
また本発明の別の態様では、前記筐体が、外部より前記点灯回路ユニットを介して前記各半導体発光素子に給電するための口金を有する構成とすることもできる。
結果として、従来よりも良好な放熱特性を有するランプを提供することができる。
以下、本発明の実施の形態1に係るランプについて、図面を用いて説明する。
(ランプ1の構成)
図1と図2に示すように、ランプ1は電球形としている。
図3に示すように、ランプ1は、筐体10と、弾性部材20と、点灯回路ユニット30と、ベース40と、放熱フィン45と、発光モジュール50と、透光性カバー60とを備えている。ランプ1は、筐体10の口金11を照明用器具のソケットに装着して使用できる。
[筐体10]
図3に示すように、筐体10は、口金11と、回路収納部12と、蓋13とを備える。筐体10は全体として円筒状である。
口金11はランプ1を照明用器具のソケットに接続するための部品である。また、口金11は外部の商用電源の交流電力を点灯回路ユニット30に給電する。口金11は雄ねじ状のシェル111と、シェル111に対して電気絶縁が図られたアイレット112とを備える。シェル111とアイレット112とはそれぞれ金属材料等の導電性部材で構成される。口金11の形状は照明用器具のソケットの規格に合わせ、例えばE26規格やE39規格とすることができる。
各リブ131は、蓋13の表面に立設される。これにより各リブ131は筐体10においてベース40側に突設される。具体的に各リブ131は、基台130の表面の周縁に沿って立設される。隣り合うリブ131の間には間隙132が存在する。これによりランプ1では、蓋13とベース40との間において、間隙132を介し、放熱フィン45の間隙46と連通する空間Pが存在するように図られる。基台130の中央には、点灯回路ユニット30の配線33を外部露出させる挿通孔133が設けられる。基台130の周囲には回路収納部12の係合孔120と係合される係合ツメ134が延設される。蓋13は、係合ツメ134と係合孔120とを用いて回路収納部12に装着される。これにより回路収納部12と蓋13とが熱結合する。
[弾性部材20]
弾性部材20は口金11を照明用器具のソケットに装着した際、口金11周辺を覆う。これにより口金11周辺に外部から水分やゴミ等が付着するのを防止する。弾性部材20は柔軟な環状部材である。弾性部材20は一例として柔軟な樹脂材料やエラストマー材料等で構成される。弾性部材20は筐体10の外周に装着される。ランプ1において、弾性部材20は回路収納部12の外周の全周にわたり、密に装着される。
点灯回路ユニット30は、口金11を通じて外部より供給される交流電力を直流電力に変換する。さらに点灯回路ユニット30は、直流電力を発光モジュール50の各LED52に供給して点灯させる。図3に示すように、点灯回路ユニット30は、基板31と、基板31に実装された複数の電子部品32と、基板31に接続された複数の配線33とを有する。
各配線33は一端にコネクタ33Aを有する。コネクタ33Aは発光モジュール50のソケット53(図4参照)と接続される。コネクタ33Aがソケット53と接続されることで、各配線33を介し、点灯回路ユニット30が各LED52と電気接続される。さらに点灯回路ユニット30は基板31に接続された不図示の配線を有する。この配線は、口金11のシェル111とアイレット112とにそれぞれ電気接続される。
ベース40は発光モジュール50が配置される部品である。また、ベース40は発光モジュール50のLED52で生じた熱を放熱フィン45に伝熱する。図4と図5とに示すように、ベース40は、平板部41と、外側リブ42と、内側リブ43とを備える。ベース40は一例として良好な熱伝導性材料、例えばアルミニウムやアルミニウム合金、マグネシウム合金等の金属材料を用いて構成される。
内側リブ43は平板部41の内側(貫通孔44の周縁)に沿って、外側リブ42と同様に第一主面40Xより立設される。外側リブ42と内側リブ43により、ベース40の第一主面40Xの周囲が囲繞される。
貫通孔44は、発光モジュール50の開口部53を介して筐体10の一部(具体的には基台130の表面)を外部露出させるように設けられる(図1、図3参照)。具体的な形状として、貫通孔44はその周縁形状が円形である。さらに図3に示すように、貫通孔44の内径D1は筐体10の蓋13の外径D2よりやや小さく設定される。ランプ1では、貫通孔44は外気を筐体10の周りに送り込む流通路の一部として機能する。
放熱フィン45は、主としてLED52の駆動により生じた熱を外気に放熱する。一例として、放熱フィン45はベース40と一体的に構成される。すなわち、放熱フィン45はベース40の第二主面40Yに対し、外気に接するように互いに間隔をおいて複数立設されている(図5)。各放熱フィン45は板体であって、第二主面40Yの表面に垂直な方向(ランプ軸方向)の長さを高さHとする。また各放熱フィン45は、その両主面と平行且つ第二主面40Yの表面に沿った方向の長さを幅Wとする。さらに各放熱フィン45は、両主面間の距離を厚みDとする。具体的に各放熱フィン45は、互いに間隙46をおき、第二主面40Yの内側(ここでは第二主面40Yに沿った面の中心)から周縁に向けて放射状に立設される。間隙46は、貫通孔44と開口部53とに連通している。
[発光モジュール50]
図3と図4とに示すように、発光モジュール50は、基板51と、LED52と、ソケット53とを有する。
基板51は環状基板である。基板51の内部には開口部53が存在する。基板51の上面51Xには各LED52が実装される。基板51の下面51Yはベース40の第一主面40Xの第二領域A2(平板部41の上面)に沿って密着するように配置される。尚、基板51の輪郭形状は、ベース40の平板部41の形状に合わせて円形状としている。基板51は厚み方向に貫通するねじ孔(不図示)を有する。基板51は各々のねじ孔に挿通させたねじを平板部41に螺合させることにより、平板部41に対して固定される。
ランプ1では、複数のLED52が複数のグループに分けられ、各基板51上に実装されている。具体例として発光モジュール50では、合計48個のLED52が開口部53を取り囲み、2重の円環状の素子列をなすように配置されている。これによりランプ1の駆動時には、広範囲な配光分布が得られるように図られている。
[透光性カバー60]
透光性カバー60は発光モジュール50を被覆する。また、透光性カバー60はランプ1の駆動時において、各LED52からの出射光を透過する。図3と図6とに示すように、透光性カバー60は全体として椀状に構成される。透光性カバー60は発光モジュール50と対向する凹状表面(裏面)の中央において、発光モジュール50側に立設された円筒部61を有する。円筒部61の内部空間は開口部62を通じて外部と連通している。
以上のように、ランプ1は、基板51と、基板51に実装された複数の半導体発光素子(LED52)と、板状であって、第一主面40Xに第一領域A1と、第一領域A1を取り囲む第二領域A2とを有し、第二領域A2に基板51が配置されたベース40と、ベース40の第二主面40Yに配置された筐体10と、筐体10内に収納され、各半導体発光素子(LED52)を点灯させる点灯回路ユニット30と、ベース40の第二主面40Yにおける筐体10と干渉しない位置に立設された複数の放熱フィン45とを備え、ベース40の第一領域A1には、筐体10の一部を第一主面40X側に露出させる貫通孔44が存在し、貫通孔44を介して外部から筐体10に至る外気の流通路を有する構成としている。
ランプ1を駆動する際、ユーザは予めランプ1の口金11を照明用器具のソケットに装着する。ユーザは電源装置を操作し、照明用器具のソケットを通じてランプ1に交流電力を投入する。これによりランプ1の点灯回路ユニット30が交流電力を直流電力に変換する。点灯回路ユニット30が直流電力を各LED52に供給することにより、各LED52が点灯する。各LED52の出射光は透光性カバー60に入射される。入射光は透光性カバー60より外部に出射され、照明光として利用される。
[ランプ1が奏する放熱効果]
まず、貫通孔44を有さない比較例ランプについて説明し、続いてランプ1が奏する放熱効果について述べる。
(i)貫通孔44を有さない比較例ランプについて
図7を用いて貫通孔44を有さない比較例ランプを説明する。当図に示すランプ1100は、図12を用いて先に説明したランプ1100と同じ構成である。
また、ランプ1100を鉛直方向に対して傾斜するように配置した場合、上方に位置する放熱フィン1140の間には上昇気流が流通しにくい。このため、ランプ1100の放熱特性が低下する問題も生じうる。
図8を用いてランプ1の効果を説明する。当図では説明のため筐体10以外の構造部を断面で図示している。
図8に示すようにランプ1を点灯させた場合、ランプ1の周囲で発生した上昇気流の一部が、放熱フィン45の間隙46を流通する(以下、この空気を「第1の外気」と称する。)。第1の外気には、LED52の駆動により生じた熱が放熱フィン45より放熱される。
このようにランプ1では、第1の外気と第2の外気とが互いに異なる流通路でランプ1に入り込む。従ってランプ1では、LED52と点灯回路ユニット30とを個別に効率よく放熱させることができる。このため、LED52と点灯回路ユニット30との各発熱温度が異なる場合であっても、一方が他方を加熱するのを防ぎつつ、それぞれを放熱できる。また、貫通孔44が放熱フィン45の間隙46と連通しているので、第2の外気が第1の外気とともに間隙46より速やかに外部に排気される。
(iii)
図9は、ベース40の第一主面40Xを斜め下方向に向けた場合に奏される効果を模式的に示したものである。
以下、本発明の別の実施の形態について、実施の形態1との差異を説明する。
<実施の形態2>
実施の形態2のランプにおける、発光モジュール50Aを図10に示す。
このような構成を有する実施の形態2のランプにおいても、実施の形態1のランプ1と同様の効果を期待できる。さらに、挿通口53Aにベースの内側リブを挿通させることで、ベース40に対する発光モジュール50Aを回転規制できる。このため、ベース40に対する発光モジュール50Aの位置決めをより確実に行える。
<実施の形態3>
実施の形態3のランプにおける発光モジュール50Bの構成を図11に示す。
なお、図11では各サブ基板51a〜51dを扇形とし、全体として円環状の基板51Bとしたが、各サブ基板51a〜51dの形状はこれに限定されない。例えば各サブ基板51a〜51dの形状をそれぞれ矩形状とすることもできる。また、互いに形状が異なるサブ基板51a〜51dを用いてもよい。
<その他の事項>
発光モジュールの開口部53の周縁形状は、貫通孔44と同じ形状に限定されない。一例として、開口部53の周縁形状を多角形状、スリット状、曲線状、直線状のいずれかとすることも可能である。
発光モジュール50、50A、50Bは全体的な形状を円形としたが、本発明はこれに限定されない。例えば多角形状、楕円状、矩形状のいずれかとすることもできる。
発光モジュール50におけるLED52の総数は各図に示した個数に限定されず、これ以外の数であってもよい。
本発明のランプにおける放熱手段は放熱フィンを有することが望ましい。ピンや突起物等を備える放熱手段に比べ、放熱フィンを備える放熱部では空気の良好な整流作用が発揮される。これにより隣り合う放熱フィンの間隙を空気がスムーズに流通できるので好適である。
発光モジュール50における各LED52は、円環状に配置することが望ましい。このような各LED52の配置とすることで、点灯時の配光特性の偏りを防止することができる。
円筒部61の側面には可視光に対して反射特性を有する反射膜(リフレクタ)を形成してもよい。これにより、円筒部61の側面に当たる各LED52の出射光を反射させ、より広範囲な配光分布を実現できる。反射膜は、例えば金属材料を用いて蒸着膜として形成することができる。
10、1130 筐体
11、1150 口金
12、12A 回路収納部
13 蓋
20 弾性部材
30、30a〜30d 点灯回路ユニット
40 ベース
40X ベースの第一主面
40Y ベースの第二主面
41 平板部
42 外側リブ
43 内側リブ
44 開口部
45、1140 放熱フィン
46 放熱フィンの間隙
50、50A、50B、1110 発光モジュール
51 基板
51X 上面
51Y 下面
52 LED(半導体発光素子)
53 貫通孔
54 ソケット
60 透光性カバー
61 円筒部
62 開口部
130 基台
131 蓋のリブ
132 蓋のリブの間隙
Claims (10)
- 基板と、
前記基板に実装された複数の半導体発光素子と、
板状であって、第一主面に第一領域と、前記第一領域に隣接する第二領域とを有し、前記第二領域に前記基板が配置されたベースと、
前記ベースの第一主面とは反対側に位置する第二主面に配置された筐体と、
前記筐体内に収納され、前記各半導体発光素子を点灯させる点灯回路ユニットと、
前記ベースの第二主面における前記筐体と干渉しない位置に立設された複数の放熱フィンとを備え、
前記ベースの前記第一領域には、前記筐体の一部を前記ベースの第一主面側に露出させる貫通孔が存在し、前記貫通孔を介して外部から前記筐体に至る外気の流通路を有し、
前記第二領域は環状であり、
前記基板は前記第二領域の全周にわたり配置された環状基板であって、
前記基板の開口部が前記ベースの貫通孔と連通しており、
前記筐体は前記ベース側に突設された複数のリブを有し、前記各リブの頂部において前記ベースに接合され、
前記各リブ間に前記各放熱フィンの間隙と連通する空間が存在し、
前記ベースの貫通孔は、前記基板の開口部とともに前記空間と連通している
ことを特徴とするランプ。 - 前記複数の半導体発光素子は、前記基板の開口部を取り囲んでいる
ことを特徴とする、請求項1に記載のランプ。 - 前記基板の開口部の周縁形状と前記ベースの貫通孔の周縁形状とがともに円形であり、 前記基板の開口部の内径が前記貫通孔の内径よりも大きく、
前記ベースを平面視する際、前記基板の開口部の内部に前記ベースの貫通孔の全周が露出している
ことを特徴とする請求項1または2に記載のランプ。 - 前記ベースの第一主面に対して垂直な方向から見た前記筐体の形状が円形であり、
前記ベースの貫通孔の内径が前記筐体の外径の1/10以上1/4以下である
ことを特徴とする請求項3に記載のランプ。 - 前記第二主面において、前記筐体は前記ベースの周縁より内方に配置され、
前記各放熱フィンは前記筐体の外周を囲繞するように配置されている
ことを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載のランプ。 - 前記ベースの貫通孔を外気と連通させ且つ前記基板を覆うように配された透光性カバーを有する
ことを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載のランプ。 - 前記各放熱フィンは、前記ベースの第二主面の内側から周縁に向けて放射状に形成されている
ことを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載のランプ。 - 前記ベースが金属部材を用いて構成され、
前記筐体が電気絶縁性部材を用いて構成されている
ことを特徴とする請求項1〜7のいずれかに記載のランプ。 - 前記ベースと前記筐体とが電気絶縁部材を用いて一体に構成されている
ことを特徴とする請求項1〜7のいずれかに記載のランプ。 - 前記筐体は、外部より前記点灯回路ユニットを介して前記各半導体発光素子に給電するための口金を有する
ことを特徴とする請求項1〜9のいずれかに記載のランプ。
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