JP2014168836A - 光デバイス封止構造体および封止部品 - Google Patents
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Abstract
【課題】気密性の低下を防止することができる光デバイス封止構造体を提供する。
【解決手段】封止空間30内に光デバイス2が収容された光デバイス封止構造体1は、光デバイス2を収容する筺体19と、筺体19の上部に設けられて、筺体19の開口部19cを覆う蓋部20と、を備え、筺体19は、第1の基材19aと、第2の基材19bと、を有し、第1の基材19aは、ダイキャスト製の金属から構成され、蓋部20および第2の基材19bは、ガス含有量が5ml/100g以下の金属から構成され、第1の基材19aの蓋部20と対向する領域に第2の基材19bが接合され、蓋部20と第2の基材19bとの境界付近には溶け込み部24が形成され、第2の基材19bは、溶け込み部24よりも大きい厚みTを有している。
【選択図】図6
【解決手段】封止空間30内に光デバイス2が収容された光デバイス封止構造体1は、光デバイス2を収容する筺体19と、筺体19の上部に設けられて、筺体19の開口部19cを覆う蓋部20と、を備え、筺体19は、第1の基材19aと、第2の基材19bと、を有し、第1の基材19aは、ダイキャスト製の金属から構成され、蓋部20および第2の基材19bは、ガス含有量が5ml/100g以下の金属から構成され、第1の基材19aの蓋部20と対向する領域に第2の基材19bが接合され、蓋部20と第2の基材19bとの境界付近には溶け込み部24が形成され、第2の基材19bは、溶け込み部24よりも大きい厚みTを有している。
【選択図】図6
Description
本発明は、光デバイス封止構造体および封止部品に関する。
特許文献1においては、光学素子が気密パッケージされた再構成可能光アド・ドロップ・モジュール(ROADM)パッケージが開示されている。
特許文献1に記載のROADMパッケージは、光学素子を収容する筺体を有し、当該筺体はアルミナ・セラミックからなる基部と、コバール(Kovar)(登録商標)からなる側壁部および蓋部とを有する。基部と側壁部とは半田付けにて固定され、側壁部と蓋部とは半田付け、抵抗溶接あるいはレーザ溶接により固定されている。
このようなROADMパッケージにおいては、波長が互いに異なる複数の信号成分を含む光信号を受けて該光信号を各信号成分に分光して出力するために、例えば回折格子を有する分光素子と、分光された各信号成分をそれぞれ異なる方向へ反射する光偏向素子(例えば、MEMS(Micro Electro Mechanical Systems)ミラーやLCOS(Liquid crystal on silicon))とを備えている。このような分光素子および光偏向素子を含む分光光学系では、複数の信号成分を含む光信号と、その光信号から分光された各信号成分とが、空間を伝搬する。したがって、分光光学系が収容される空間の気体の組成が変化し、それによって気体の屈折率が変動すると、この分光光学系により分光される光の波長も変動してしまう。このため、高い気密密封品質を確保するために筺体を構成する基部、側壁部および蓋部を強固に溶接する必要がある。一方、生産コストを抑えるため、高価なコバールの代わりに、筺体の側壁部や蓋部がダイキャスト製の金属材料から構成される場合がある。しかし、ダイキャスト製の金属の内部には空洞である鋳巣が発生することが多く、この金属により筺体を形成すると気密性が低下してしまう。
そこで、本発明は、気密性の低下を防止することができる光デバイス封止構造体および封止部品を提供することを目的とする。
上記の目的を達成するために、本発明がとりうる第1の態様は、
封止空間内に光デバイスが収容された光デバイス封止構造体であって、
前記光デバイスを収容する筺体と、
前記筺体の上部に設けられて、前記筺体の開口部を覆う蓋部と、を備え、
前記筺体は、第1の基材と、第2の基材と、を有し、
前記第1の基材は、ダイキャスト製の金属から構成され、
前記蓋部および前記第2の基材は、ガス含有量が5ml/100g以下の金属から構成され、
前記第1の基材の前記蓋部と対向する領域に前記第2の基材が接合され、
前記蓋部と前記第2の基材との境界付近には溶け込み部が形成され、
前記第2の基材は、前記溶け込み部よりも大きい厚みを有している。
封止空間内に光デバイスが収容された光デバイス封止構造体であって、
前記光デバイスを収容する筺体と、
前記筺体の上部に設けられて、前記筺体の開口部を覆う蓋部と、を備え、
前記筺体は、第1の基材と、第2の基材と、を有し、
前記第1の基材は、ダイキャスト製の金属から構成され、
前記蓋部および前記第2の基材は、ガス含有量が5ml/100g以下の金属から構成され、
前記第1の基材の前記蓋部と対向する領域に前記第2の基材が接合され、
前記蓋部と前記第2の基材との境界付近には溶け込み部が形成され、
前記第2の基材は、前記溶け込み部よりも大きい厚みを有している。
さらに、上記の目的を達成するために、本発明がとりうる第2の態様は、
光デバイスを収容する筺体を構成する封止部品であって、
基部と、前記基部から立設する側壁部と、前記基部に対向する開口部とを備え、
前記開口部は、前記側壁部の上端部に前記開口部を覆う蓋部を搭載するように形成され、
前記基部および前記側壁部は、ダイキャスト製の第1の金属部材から構成され、
前記上端部であって前記蓋部と対向する領域において、ガス含有量が5ml/100g以下の第2の金属部材が前記第1の金属部材に接合されている。
光デバイスを収容する筺体を構成する封止部品であって、
基部と、前記基部から立設する側壁部と、前記基部に対向する開口部とを備え、
前記開口部は、前記側壁部の上端部に前記開口部を覆う蓋部を搭載するように形成され、
前記基部および前記側壁部は、ダイキャスト製の第1の金属部材から構成され、
前記上端部であって前記蓋部と対向する領域において、ガス含有量が5ml/100g以下の第2の金属部材が前記第1の金属部材に接合されている。
本発明の光デバイス封止構造体によれば、蓋部、および蓋部と接合される筺体の第2の基材はガス含有量の少ない金属により形成されているため、筺体と蓋部との接合部は鋳巣が発生することが少ない。そのため、気密性の低下を確実に防止することができる。
以下、本発明に係る光デバイス封止構造体および封止部品の実施形態の例を、図面を参照して説明する。なお、以下の説明に用いる各図面では、各部材を認識可能な大きさとするために縮尺を適宜変更している。
図1および図2に示すように、本実施形態に係る光デバイス封止構造体1は、光デバイス2(図3参照)と、光デバイス2を気密封止する矩形箱型の金属パッケージ3とを備えている。筺体19と蓋部20は封止空間30を区画形成する。
封止空間30内には、光デバイス2が収容されている。本実施形態において光デバイス2は、互いに波長が異なる複数の信号成分を含む光信号を受け、各信号成分をそれぞれ異なる方向に出射することにより、当該複数の信号成分を分離する分光光学系を備える。分光光学系を有する光デバイスとしては、分散補償器や波長ブロッカ、波長選択光スイッチが挙げられる。
図3に光デバイス2の一例としての波長選択スイッチを示す。光デバイス2は、ポートアレイ5、分光素子の一例としての回折格子6、光偏向素子の一例としての複数のMEMS(micro-electro-mechanical systems)ミラー7、および駆動IC8を備えている。ポートアレイ5は、入力ポート5a、および出力ポート5bを備えている。光偏向素子としては、LCOS(Liquid Crystal on Silicon)のような反射型液晶素子や、透過型液晶素子、DMD (Digital Mirror Device)、DLP(Digital Light Processing)等といった、印加する電圧によって光路が切り替えられる素子を用いることが好ましい。
ポートアレイ5は、封止空間30の外部から導入された複数の光ファイバ25と、入力レンズ5cまたは出力レンズ5dを含んで構成されている。入力ポート5aは、所定の入力用光ファイバ25と、これと光学的に接続された入力レンズ5cを含む。出力ポート5bは、所定の入力用光ファイバ25と、これと光学的に接続された出力レンズ5dを含む。
入力ポート5aから入力される入力光は、互いに波長が異なる複数の信号成分を含む波長多重光信号である。入力光は回折格子6により所定の波長成分光に分光され、各波長成分ごとに異なる方向へ出射される。各波長成分光は、図示しない集光レンズを介して、対応するMEMSミラー7に結像される。
各MEMSミラー7は、マイクロマシン技術によって作製されたミラーであって、複数の微小な光反射面を有する。これら複数の光反射面は弾性的に支持されており、各々に設けられたアクチュエータに印加される制御電圧の大きさに応じて、その角度を個別に変化できるように構成されている。すなわち、駆動IC8により電気的に反射面の傾斜角を制御可能とされており、入射した対応する波長成分光の光路を制御する。
各MEMSミラー7は、回折格子6から出力された各波長成分光を受けて、いずれかの出力ポート5bへ向けて反射する。各波長成分光は、図示しない集光レンズおよび回折格子6を経て、当該出力ポート5bが備える出力レンズ5dを通過し、当該出力レンズ5dと光学的に接続された出力用光ファイバ25内を伝搬して封止空間30の外側へと導出される。複数のMEMSミラー7が同一の出力ポート5bへ向けて入射した信号成分光を反射した場合、接続された光ファイバ25内において波長の異なる複数の信号成分光が結合されることとなる。
このような光通信に用いられる分光光学系を収容する封止構造体は、封止空間内のガスのリーク量が5×10−9Pa・m3/sec以下であることが好ましい。
図2および図3に示すように、筺体19にはファイバフィードスルー26が設けられている。ファイバフィードスルー26は、光信号の伝達に用いられる光ファイバ25を封止空間30の外側から内側へ導入するための部材である。
また、光デバイス2は、図4に示すような通常の光スイッチ2Bであっても良い。光スイッチ2Bは、入力ポートを形成する複数本の光ファイバ12と、出力ポートを形成する複数本の光ファイバ13と、各光ファイバ12から出射された光をコリメートする複数のレンズ14と、各光ファイバ13に入射される光を集光する複数のレンズ15と、レンズ14を通過した光を対応する光ファイバ13に向けて偏向するMEMSミラー16, 17と、MEMSミラー16,17をそれぞれ駆動する駆動IC18A,18Bとを有している。駆動IC18A,18Bは、後述するように筺体19に設けられた電気フィードスルー29を通して、外部の制御部9と電気的に接続されている。
金属パッケージ3は、図5に示すように、光デバイス2を収容する筺体(封止部品)19と、筺体19の上部に設けられる蓋部20とを有している。筺体19は、第1の基材(第1の金属部材)19aと、第2の基材(第2の金属部材)19bとから構成され、蓋部20に対向する開口部19cを有している。第1の基材19aは、基部19a1と、基部19a1から立設する側壁部19a2とを備えている。
第1の基材19aには、筺体19の内部と外部とを光ファイバにより空間的に連通するファイバフィードスルー26と、筺体19の内部と外部とを電気的に連結する電気フィードスルー29と、筺体19の内部に封止ガスを導入可能なガス導入部40とが設けられている。
第1の基材19aの側壁部19a2には、上記のファイバフィードスルー26が側壁部19a2を貫通するように設けられている。ファイバフィードスルー26は、筺体19の内部と外部とを空間的に連通しており、筺体19内に複数本の光ファイバ25(図3に示す光ファイバ4、図4に示す光ファイバ12,13に相当)を導入可能に構成されている。
光ファイバ25は、それと線膨張係数の近い低線膨張係数金属27(例えばコバール(Fe、Ni、Coを含む合金))で被覆されることが好ましい。このように光ファイバ25を線膨張係数の近い材料でメタライズすることにより、環境温度の変化による部材の伸縮によって光ファイバ25が損傷することを防止できる。
低線膨張係数金属27は、ファイバフィードスルー26に半田Sで接合されている。また、ファイバフィードスルー26は、第1の基材19aに半田Sで接合されている。
第1の基材19aの基部19a1には、筺体19内に複数本の導電性ピン(電気線)28を導入するための上記の電気フィードスルー29が設けられている。電気フィードスルー29は、複数本の導電性ピン28を保持している。電気フィードスルー29は、例えばステンレスで形成され、導電性ピン28が貫通している部分は、絶縁性を確保するために溶融ガラス等で形成されている。
電気フィードスルー29の両端部(ステンレス部分)は、基部19a1に半田で接合されている。半田としては、上記のファイバフィードスルー26の半田Sと同じものが使用される。
電気フィードスルー29における導電性ピン28は、外部の回路基板等と電気的に接続することが可能であり、例えば図3に示すように、MEMSミラー7を含む光学エンジン11の動作を制御する制御部9と接続される。即ち、MEMSミラー7は、駆動IC8および制御部9を通じて電気的に駆動・制御され得る。
ガス導入部40は、筺体19の内部と外部とを空間的に連通するように側壁部19a2に設けられている。そして、筺体19の内部に封止ガスを導入した後、所定のキャップ部材41を用いて封止可能に形成されている。ガス導入部40は、上記のファイバフィードスルー26と同様に、例えばステンレスにより構成され、半田によって側壁部19a2に接合されている。
複数の光学部品10が搭載された光学基板10aは、支柱10a1を有しており、この支柱10a1が基部19a1に固定されている。複数の光学エンジン(電気部品)11が実装された電気基板11aは、蓋部20の内側にネジ11bにより取り付けられた状態で、筺体19の内部に収容されている。電気基板11aには、配線部材11cの一端が電気的に接続されている。配線部材11cの他端は、導電性ピン28と電気的に接続されている。
図6(a)に示すように、第2の基材19bは、断面視において、第1の基材19aの側壁部19a2の上端部から内側面に沿って断面略L字状の形状を有している。この第2の基材19bは、第1の基材19aと物理的に接合されている。このような筺体19の製造方法については後述する。
第2の基材19bは、少なくとも厚みTを有している。厚みTは、蓋部20と第2の基材19bとの境界付近に形成された後述の溶け込み部24(図6(b)参照)よりも大きい。第1の基材19aと第2の基材19bとの接合強度を高めるため、第2の基材19bの外周の少なくとも二面(本実施形態では、三面)が第1の基材19aと接合されていることが好ましい。
蓋部20は、上面視において、第2の基材19bの外縁部19b1(図6(a)参照)により規定される面積よりもやや小さい面積を有し、筺体19の開口部19cを覆うように搭載される。具体的には、蓋部20は、第2の基材19bの上端部19b2に搭載され、蓋部20の外縁部20aは第2の基材19bの外縁部19b1よりも内側に配置されている。
第1の基材19aは金属パッケージ3を構成する部材の中でも大きな体積を有しており、作製の容易性や低コスト化を考慮する必要がある。そのため、第1の基材19aは、ダイキャスト法により形成されるアルミニウム合金(Al合金)ダイキャストまたはマグネシウム合金(Mg合金)ダイキャストから構成される。第1の基材19aを構成する金属は、ガス含有量が例えば20〜40ml/100g程度である。具体的には、第1の基材19aとして、Al−Si−Fe系合金(融点:584℃)、Al−Si−Mg系合金(融点:596℃)等を用いることが好ましい。
第2の基材19bおよび蓋部20は、溶け込み部24による接合時の鋳巣の発生を防ぐため、ガス含有量のできるだけ少ない金属から構成される必要がある。そのため、第2の基材19bおよび蓋部20を構成する金属は、ガス含有量が例えば5ml/100g以下であることが好ましい。さらに、ガス含有量が3ml/100g以下であれば、熱処理時に当該ガスが膨張することによって生じる内部欠陥の発生を防止できる。具体的には、Al、Al合金、MgおよびMg合金等の軽金属から構成され、特に、Al−Mn系合金(融点:654℃)、Al−Si系合金(融点:580℃)、またはAl−Mg系合金(融点:649℃)等を用いることが好ましい。
このように構成された第2の基材19bと蓋部20とは溶け込み部24において接合されている。溶け込み部24は、レーザ溶接によって形成され得る。レーザ溶接は、例えば、ビームスポットの外径がφ0.2mm以下、好ましくはφ0.1mm程度のファイバレーザが用いられる。ビームスポット径の小さいファイバレーザを用いることで、図6(b)に示されるように、第2の基材19bと蓋部20とをレーザ接合して溶け込み部24を好適に形成することができる。
図6(a)に示されるように、筺体19における第1の基材19aと第2の基材19bとの接合部Cを含む外側面、すなわち、第1の基材19aの外側面19a3から第2の基材19bの外側面19b3にかけて、第1の基材19a、第2の基材19bおよび蓋部20を構成する金属とは異なる金属層22が形成されている。この金属層22としては、例えばニッケル層が好ましい。このような構成とすれば、接合部Cから封止空間内のガスがリークすることをさらに防止することができ、封止品質が良好である。また、第2の基材19bの外側面19b3において外縁部19b1から下側の一部領域には金属層22を設けないことが好ましい。これは、第2の基材19bと蓋部20とを接合する際に形成される溶け込み部24(図6(b)参照)と金属層22とが接触して溶接性が悪化するのを避けるためである。
次に、以上のような光デバイス封止構造体1を形成するための方法を図7に示すフローチャートを参照して説明する。
まず、第2の基材19bを、真空鋳造法のような気泡混入が防止される方法により形成する。次に、この第2の基材19bを金型内に配置して第1の基材19aを構成する金属材料を金型内に流し込んで固定し(通常のダイキャスト法)、第1の基材19aを第2の基材19bに接合する。そして、第1の基材19aと第2の基材19bとの接合部Cを含む外側面19a3,19b3に、金属層(例えば、ニッケルめっき層)22を形成する。このようにして、気密封止品質の良い筺体19が形成される(工程S101)。
次に、第1の基材19aにファイバフィードスルー26、電気フィードスルー29およびガス導入部40を接合する(工程S102)。具体的には、第1の基材19aにおける部品接合位置に、これらの部品および半田を配置した状態で、筺体19の全体を加熱するリフロー工程を実施する。なお、半田を容易に溶融させるため、ファイバフィードスルー26、電気フィードスルー29およびガス導入部40が接合される第1の基材19aは、第2の基材19bよりも熱伝導率の高い金属から構成されていることが好ましい。
次に、電気基板11aに、複数の光学エンジン11を実装するとともに、配線部材11cの一端部を接続し、この電気基板11aを蓋部20にネジ留めにより固定する(工程S103)。
次に、複数の光学部品10を光学基板10a上で位置合わせして接着やネジ等により固定し、この光学基板10aを基部19a1に固定する(工程S104)。
次に、所定の光信号を入力する入力ポートと所定の光信号を出力する出力ポートとを含む複数本の光ファイバ25を、ファイバフィードスルー26に導入し、導入された複数本の光ファイバ25を複数の光学部品10とそれぞれ接続する(工程S105)。このとき、ファイバフィードスルー26を筺体19に半田付けすることが好ましい。
次に、蓋部20に固定された電気基板11aに接続されている配線部材11cの他端部を電気フィードスルー29と接続した後で、第2の基材19bの上端部19b2に蓋部20を配置する(工程S106)。
次に、第2の基材19bの上端部19b2に蓋部20を載せた状態で、図6(a)に示すように、第2の基材19bと蓋部20との接合部にレーザ光を照射し、図6(b)に示すように、溶け込み部24を形成することで第2の基材19bと蓋部20とを接合する(工程S107)。なお、第2の基材19bと蓋部20とを接合する時点では、筺体19内にすでに光デバイス2が収容されているため、ファイバフィードスルー26および電気フィードスルー29を接合するときのように半田リフローにより一括固定を行うことはできない。従って、第2の基材19bと蓋部20との接合方法としては、レーザ溶接が好適である。また、光学基板10aを第1の基材19aの底部である基部19a1上に固定し、電気基板11aを蓋部20の内面20b上に固定した状態で、蓋部20の上方からレーザ光を照射するため、光学基板10aに搭載された光学部品10に熱衝撃を加えることなく溶接を行うことができる。
最後に、ガス導入部40より筺体19内に封止ガスを導入し、所定のキャップ部材41でガス導入部40を封止する(工程S108)。これにより、光デバイス2の光学特性を一定に保つことができる。このようにして、光デバイス2が金属パッケージ3により気密封止される。
以上説明したように、本実施形態によれば、第2の基材19bおよび蓋部20はガス含有量が5ml/100g以下の金属から構成されているため、溶け込み部24を形成する場合に第2の基材19bと蓋部20との接合部に鋳巣が発生することが少ない。そのため、光デバイス封止構造体1の気密性の低下を確実に防止することができ、ひいては歩留まりを向上させることができる。また、溶け込み部24が形成されない第1の基材19aは作製が容易なダイキャスト製の金属により構成されているため、低コスト化を実現することができる。
さらに、第2の基材19bは、溶け込み部24よりも大きい厚みTを有しているため、溶け込み部24が第1の基材19aに達することがなく、鋳巣の発生をより確実に防止することができる。
また、本実施形態によれば、第2の基材19bの外周の少なくとも二面が第1の基材19aと接合されているため、第1の基材19aと第2の基材19bとの接触面積を大きくして接合強度を高めることができる。
また、本実施形態によれば、第1の基材19aの外側面19a3と第2の基材19bの外側面19b3との接合部Cに金属層22が設けられている。このため、接合部Cからのガスのリークが防止され、光デバイス封止構造体1の気密性をさらに高めることができる。
また、本実施形態によれば、ファイバフィードスルー26や電気フィードスルー29、ガス導入部40といった複数の物品が、第2の基材19bよりも熱伝導率の高い第1の基材19aに半田により接合されている。このため、複数の物品をリフロー法により第1の基材19aに接合する際に、第1の基材19aを加熱して半田を溶融させることが容易であり、さらなる低コスト化を実現することができる。
また、本実施形態によれば、上記説明したような光デバイス封止構造体1を構成する封止部品である筺体19を好適に提供することが可能である。
以上、本発明を詳細にまた特定の実施態様を参照して説明したが、本発明の精神と範囲を逸脱することなく様々な変更や修正を加えることができることは当業者にとって明らかである。
上記実施の形態では、第2の基材19bは、第1の基材19aの側壁部19a2の上端部から内側面に沿って断面略L字状の形状を有しているが、この例に限られない。第2の基材19bの外周の少なくとも二面が第1の基材19aと接合されているものであれば、断面視において四辺形状や階段形状であってもよい。
なお、図8に示すように、断面視において第1の基材19aと第2の基材19bとが傾斜面を介して接合されていてもよい。十分な接合強度を得ることができる場合は、このように第2の基材19bの外周の一面のみが第1の基材19aと接合される構成を採用することもできる。なお、本例においても、第2の基材19bの厚みTは、少なくとも溶け込み部24よりも大きいことが好ましい。
なお、図8に示すように、断面視において第1の基材19aと第2の基材19bとが傾斜面を介して接合されていてもよい。十分な接合強度を得ることができる場合は、このように第2の基材19bの外周の一面のみが第1の基材19aと接合される構成を採用することもできる。なお、本例においても、第2の基材19bの厚みTは、少なくとも溶け込み部24よりも大きいことが好ましい。
1:光デバイス封止構造体、2:光デバイス、3:金属パッケージ、4:光ファイバ、5:ポートアレイ、6:回折格子、7:MEMSミラー(光偏向素子)、8:駆動IC、9:制御部、10:光学部品、10a:光学基板、11:光学エンジン(電気部品)、11a:電気基板、11c:配線部材、19:筺体、19a:第1の部材、19a1:基部、19a2:側壁部、19a3:外側面、19b:第2の基材、19b1:外縁部、19b2:上端部、19b3:外側面、19c:開口部、20:蓋部、20a:外縁部、22:金属層、25:光ファイバ、26:ファイバフィードスルー、27:低線膨張係数金属、28:導電性ピン、29:電気フィードスルー、30:封止空間、40:ガス導入部
Claims (10)
- 封止空間内に光デバイスが収容された光デバイス封止構造体であって、
前記光デバイスを収容する筺体と、
前記筺体の上部に設けられて、前記筺体の開口部を覆う蓋部と、を備え、
前記筺体は、第1の基材と、第2の基材と、を有し、
前記第1の基材は、ダイキャスト製の金属から構成され、
前記蓋部および前記第2の基材は、ガス含有量が5ml/100g以下の金属から構成され、
前記第1の基材の前記蓋部と対向する領域に前記第2の基材が接合され、
前記蓋部と前記第2の基材との境界付近には溶け込み部が形成され、
前記第2の基材は、前記溶け込み部よりも大きい厚みを有している、光デバイス封止構造体。 - 前記蓋部および前記第2の基材は、ガス含有量が3ml/100g以下の金属から構成される、請求項1に記載の光デバイス封止構造体。
- 前記第2の基材の外周の少なくとも二面が前記第1の基材と接合されている、請求項1または2に記載の光デバイス封止構造体。
- 前記筺体における前記第1の基材と前記第2の基材との接合部を含む外側面に、前記第1の基材、前記第2の基材および前記蓋部とは異なる金属から構成された金属層が形成されている、請求項1から3のいずれか一項に記載の光デバイス封止構造体。
- 前記封止空間には、互いに波長が異なる複数の信号成分を含む光信号を受け、各信号成分をそれぞれ異なる方向に出射することにより、当該複数の信号成分を分離する分光光学系を備える光デバイスが収容されている、請求項1から4のいずれか一項に記載の光デバイス封止構造体。
- 前記光デバイスは、分光光学系を構成する光学部品を搭載した光学基板と、前記各信号成分の光路を電気的に制御する電気部品を搭載した電気基板と、をさらに備え、
前記光学基板は前記筺体の底部に固定されている、請求項5に記載の光デバイス封止構造体。 - 前記光デバイスは、分光光学系を構成する光学部品を搭載した光学基板と、前記各信号成分の光路を電気的に制御する電気部品を搭載した電気基板と、をさらに備え、
前記電気基板は前記蓋部の内面に固定されている、請求項5または6に記載の光デバイス封止構造体。 - さらに、前記筺体は複数の物品を備え、
前記第1の基材は、前記第2の基材よりも熱伝導率が高く、
前記第1の基材には、前記複数の物品が前記金属層を介してはんだにより接合されている、請求項4に記載の光デバイス封止構造体。 - 前記複数の物品は、電気フィードスルーとガス導入部を含む、請求項8に記載の光デバイス封止構造体。
- 光デバイスを収容する筺体を構成する封止部品であって、
基部と、前記基部から立設する側壁部と、前記基部に対向する開口部とを備え、
前記開口部は、前記側壁部の上端部に前記開口部を覆う蓋部を搭載するように形成され、
前記基部および前記側壁部は、ダイキャスト製の第1の金属部材から構成され、
前記上端部であって前記蓋部と対向する領域において、ガス含有量が5ml/100g以下の第2の金属部材が前記第1の金属部材に接合されている、封止部品。
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