JP2014165309A - エッジ検出装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】カーフの領域とレーザグルーブの領域との境界部を明瞭に認識できるエッジ検出装置を提供する。
【解決手段】
エッジ検出装置1は、分割予定ライン16に沿ってレーザ光を照射することで形成されたレーザグルーブ22と、レーザグルーブ22に沿って研削ブレードSP2で研削することで形成されたレーザグルーブ22より深いカーフ29とを有する半導体ウエハ10に対し、上方から分割予定ライン16と、レーザグルーブ22と、カーフ29とを撮像するCCD40と、分割予定ライン16とCCD40との間に配置された対物レンズ30と、対物レンズ30とCCD40とを結ぶ観察光軸に対し斜め方向から観察領域に光を照射する照明装置50とを備えている。
【選択図】図10

Description

本発明は、エッジ検出装置に関して、カーフチェックをするためのエッジ検出装置に関する。
IC、LSI等の半導体装置の処理能力を上げるため、半導体基板の表面に層間絶縁膜として低誘電率(Low−k)材料を用いた低誘電率絶縁膜(Low−k膜)を形成した構造の半導体ウエハが知られている。しかしながら、低誘電率絶縁膜は機械強度が低いため、半導体ウエハを研削ブレードでダイシングすると低誘電率絶縁膜が剥離する問題がある。
この問題を解決するため、研削ブレードを用いずに分割予定ラインにレーザ光を照射して低誘電率絶縁膜を除去し、その後、レーザ光で形成されたレーザグルーブに研削ブレードを位置させ、半導体ウエハを切削し分割する方法が採用されている。
レーザ光と研削ブレードとにより半導体ウエハを分割する方法においても、研削ブレードにより切削された溝(カーフ)と分割予定ラインとの位置ずれ等の状況を確認するためカーフチェックが必要となる。レーザグルーブ内のカーフをチェックするための提案がなされている。
特許文献1は、研削ブレードにより形成されるカーフ部分が白く周囲のレーザグルービング部分が黒くなるように光量設定して、研削ブレードによるダイシング後の分割予定ラインを撮像手段で撮像し、撮像された画像に対するエッジ認識処理によりレーザグルービング領域のエッジ位置とカーフ領域のエッジ位置とを抽出し、エッジ位置が抽出された所定範囲の記レーザグルービング領域内の各画素の画像データの輝度分布に関するヒストグラムを作成し、作成されたヒストグラムにおける輝度分布に基づき所定範囲のレーザグルービング領域から最も明るい第1ピーク領域を抽出し、抽出された前記第1ピーク領域中でカーフ領域のエッジ位置に連続している部分をチッピング領域として認識するチッピング検出装置を記述する。
特許文献2は、研削ブレードにより形成されるカーフ部分が白く周囲のレーザグルービング部分が黒くなるように光量設定して、研削ブレードによるダイシング後の分割予定ラインを撮像手段で撮像し、撮像された画像に対するエッジ認識処理によりグルービングエッジライン又はカーフエッジラインとしての候補ラインを抽出し、抽出された各候補ラインの性質を元画像の情報に基づき判定し、判定結果によって複数の候補ラインをグルービングエッジライン、カーフエッジライン、カーフエッジラインおよびグルービングエッジラインの組をなす組合せ候補ラインに場合分けし、場合分けされた組合せ候補ライン中からレーザグルービング部分とカーフ部分との物理的な特性の違いを判定要素として元画像の情報に基づき尤もらしい一つの組合せ候補ラインを決定し、候補ライン中からカーフエッジラインを特定するエッジ検出装置を記述する。
特開2009−021375号公報 特開2010−010445号公報
レーザグルービングの領域を有する半導体ウエハを研削ブレードで研削する場合、半導体ウエアを途中まで研削するハーフカットと、半導体ウエアを全て研削するフルカットとがある。
ハーフカットの場合、半導体ウエハ内にカーフの底面が形成される。ハーフカットされた半導体ウエハに対して、特許文献1、2に記述される技術を適用すれば、光量を調整することにより研削ブレードにより形成されるカーフの領域を白く、周囲のレーザグルービングの領域を黒くすることが可能である。
一方、フルカットの場合、半導体ウエハ内にカーフの底面が形成されない。そのため、光量を調整しても、カーフの底面からの反射光がないためカーフの領域が黒くなる。周囲のレーザグルービングの領域も黒である。そのため、特許文献1、2に記述される技術を適用しても、カーフの領域とレーザグルービングの領域との境界部を認識できない。そのため、得られた画像データに基づいて画像処理を行っても適切な検出結果を得ることができない。
本発明は、かかる課題を解決するため、カーフの領域とレーザグルーブの領域との境界部を明瞭に認識できるエッジ検出装置を提供することを目的とする。
本発明の一態様による、エッジ検出装置は、分割予定ラインに沿ってレーザ光を照射することで形成されたレーザグルーブと、前記レーザグルーブに沿って研削ブレードで研削することで形成された前記レーザグルーブより深いカーフとを有する半導体ウエハに対し、上方から前記分割予定ラインを撮像する撮像手段と、前記分割予定ラインと前記撮像手段との間に配置された対物レンズと、前記対物レンズと前記撮像手段とを結ぶ観察光軸に対し斜め方向から前記半導体ウエハに光を照射する照明装置と、を備える。
好ましくは、前記照明装置は、平面視において、前記分割予定ラインに対する垂直方向からの光強度より、前記分割予定ラインに対する斜め方向からの光強度が大きい。
好ましくは、前記照明装置が、前記観察光軸を囲むリング状に配列された照明装置で構成される。
好ましくは、前記対物レンズは、前記カーフの深さより浅い被写界深度を有する。
なお、カーフ、グルーブ、および分割予定ラインの明暗の認識は、CCDによる画像認識手段、又は画像処理手段を利用して検出することができる。
本発明のエッジ検出装置は、フルカットされた半導体ウエハであっても、カーフの領域とレーザグルーブの領域との境界部を明瞭に認識できる。
半導体ウエハの斜視図。 半導体ウエハの部分断面図。 レーザグルーブの形成された半導体ウエハの部分断面図。 ハーフカットされた半導体ウエハの部分断面図。 フルカットされた半導体ウエハの部分断面図。 フルカットされた別の半導体ウエハの部分断面図。 撮像手段により撮像領域を撮像した結果を示す説明図。 照明装置とフルカットされた半導体ウエハとの位置関係を示す概略構成図。 撮像手段により撮像領域を撮像した結果を示す説明図。 エッジ検出装置の概略構成図。 照明装置とハーフカットされた半導体ウエハとの位置関係を示す概略構成図。 撮像手段により撮像領域を撮像した結果を示す説明図。 照明装置とハーフカットされた半導体ウエハとの位置関係を示す概略構成図。 撮像手段により撮像領域を撮像した結果を示す説明図。 照明装置とハーフカットされた半導体ウエハとの位置関係を示す概略構成図。 エッジ検出装置が取り付けられたダイシング装置の概略構成図。
以下、添付図面を参照しながら、本発明を実施するための形態を詳細に説明する。ここで、図中、同一の記号で示される部分は、同様の機能を有する同様の要素である。
本実施形態のエッジ検出装置の基本的な概念について、図面を参照して説明する。図1は半導体ウエハ10の外観を示す斜視図である。図1に示す半導体ウエハ10は、Siからなる基板12と、基板12に2次元状に形成された素子領域14と、素子領域14を切断しチップに分離するため形成された分割予定ライン16とにより構成される。半導体ウエハ10の裏面にはダイシングテープ18が貼り付けられている。
図2は、半導体ウエハ10の部分拡大図である。図2に示すように、基板12の表面には低誘電率絶縁膜(Low−k膜)20が形成されている。素子領域14には、半導体素子、および低誘電率絶縁膜20を層間絶縁膜として金属配線が形成されている。図2に示す半導体ウエハ10に対して、分割予定ライン16に沿ってレーザ光が照射される。
図3に示すように、レーザ光の熱により低誘電率絶縁膜20は溶解、気化され、分割予定ライン16の領域の低誘電率絶縁膜20が除去される。レーザ光を照射したことにより、基板12の分割予定ライン16の表面にレーザグルーブ22が形成される。レーザ光の熱によりレーザグルーブ22の表面が溶解されているので、レーザグルーブ22の表面は、分割予定ライン16の表面に比較して粗面状態となる。レーザグルーブ22の深さは、基板12の表面から5〜15μm程度である。レーザ光の半導体ウエハ10への照射は、レーザ加工機等により行われる。
図4に示すように、分割予定ライン16に沿って研削ブレードSP1により、レーザグルーブ22の形成された半導体ウエハ10がハーフカット(ステップカット)される。研削ブレードSP1はレーザグルーブ22の領域に位置合わせされ、レーザグルーブ22の深さより深く、基板12の表面から所定深さまで、研削ブレードSP1は基板12を研削する。基板12にカーフ24が形成される。カーフ24の深さは、一般的には40〜50μmあるいは、基板12の厚みの1/2〜1/3程度である。
図5に示すように、分割予定ライン16のカーフ24に沿って、研削ブレードSP1より厚さの薄い研削ブレードSP2により、カーフ24の形成された半導体ウエハ10がフルカットされる。研削ブレードSP2はカーフ24の領域に位置合わせされ、裏面のダイシングテープ18に達するまで、研削ブレードSP2は基板12を研削する。基板12に、さらにカーフ29が形成される。
図5の態様で、ハーフカットされた半導体ウエハ10がフルカットされるが、ハーフカットせずに半導体ウエハ10をフルカットする場合がある。
図6に示すように、分割予定ライン16沿って、研削ブレードSP2により、レーザグルーブ22の形成された半導体ウエハ10がフルカットされる。研削ブレードSP2は分割予定ライン16のほぼ中央に位置合わせされる。裏面のダイシングテープ18に達するまで、研削ブレードSP2は基板12を研削すし、これにより基板12にカーフ29が形成される。
次にカーフエッジの検出について説明する。分割予定ライン16に沿って形成されたレーザグルーブ22と、レーザグルーブ22に沿ってフルカットの研削により形成されたカーフ29とを有する半導体ウエハ10に対し、カーフエッジの検出が行われる。
本発明者は、レーザグルーブ22の領域内のフルカットされたカーフ29のエッジの検出について鋭意検討した。撮像領域に対し垂直方向から光を照射した場合、光量を調整しても、フルカットのカーフ29の底面からの反射光がないためカーフ29の領域が黒くなる。その結果、カーフ29の領域とレーザグルーブ22の領域との境界部のコントラストが不明瞭となる場合があることを見出した。
図7は、撮像領域に対し垂直方向、つまり観察光軸と平行に光を照射して、レーザグルーブ22とフルカットされてカーフ29とを撮像手段により撮像した結果を示している。レーザグルーブ22の領域はその表面が粗面である。そのため照射された光は乱反射するので、レーザグルーブ22の領域は黒く観察される。カーフ29の底面はダイシングテープ18であるため光が反射せず、カーフ29の領域は黒く観察される。
図7ではレーザグルーブ22とカーフ29とを説明するため、異なる色で示している。しかしながら、レーザグルーブ22の領域とカーフ29の領域とは同系色の黒くとなるため、レーザグルーブ22とカーフ29との境界の画像処理で特定は難しくなる。
そこで、発明者は、観察光軸に対し斜め方向から光を撮像領域に照射することで、レーザグルーブ22とフルカットされたカーフ29との境界を明瞭に認識できることを見出した。図8は、照明装置50とフルカットされた半導体ウエハ10との位置関係を示している。図8(A)は、分割予定ライン16の長手方向から見た断面図であり、図8(B)は平面図である。
観察光軸に対し斜め方向から半導体ウエハ10の観察領域(分割予定ライン16、レーザグルーブ22、カーフ29の領域)に照明装置50から光が照射される。分割予定ライン16の表面は実質的に鏡面である。したがって、分割予定ライン16の領域は、斜め方向から照射される光を実質的に全て反射し、反射光は観察光軸に対して斜め方向に進む。レーザグルーブ22はその表面が粗面である。したがって、レーザグルーブ22の領域は斜め方向から照射された光を乱反射し、一部の光が観察光軸と平行に進む。カーフ29の領域は溝が形成されている。したがって、カーフ29の領域に斜め方向から照射される実質的に全ての光は、カーフ29の内部で反射を繰り返し、光はカーフ29の外部に反射されない。
上述の照明装置50を使用し、撮像領域に照射し、撮像領域を撮像手段により撮像すると図9に示す結果が得られる。分割予定ライン16の表面からの実施的に全ての反射光が観察光軸と平行に進まないので、分割予定ライン16の領域は黒く(暗く)視認される。レーザグルーブ22の領域の表面からの反射光は乱反射され、一部の光が観察光軸と平行に進むので、レーザグルーブ22の領域は全体的に白く(明るく)視認される。カーフ29の領域からの実施的に全ての反射光は撮像手段に到達しないので、カーフ29の領域は黒く(暗く)視認される。したがって、レーザグルーブ22とカーフ29との境界を明瞭にすることができる。
次に、本実施の形態のエッジ検出装置を、図10を参照して説明する。エッジ検出装置1は、撮像領域である半導体ウエハ10の分割予定ライン16に対向配置された対物レンズ30と、対物レンズ30を介して撮像領域を撮像する撮像手段であるCCD40と、撮像領域を照明する照明装置50と、を備えている。
撮像領域である分割予定ライン16に対して、対物レンズ30とCCD40とを結ぶ二点差線で示す観察光軸はほぼ垂直となる。つまり、分割予定ライン16が直上から観察される。照明装置50は、対物レンズ30とCCD40とを結ぶ観察光軸に対し斜め方向から半導体ウエハ10に光を照射する。照明装置50として、例えば、リング照明、複数の光源をリング状に配列した照明等を使用することができる。
撮像領域に光が照射された光は撮像領域で反射され対物レンズ30を通過した後、CCD40で撮像される。CCD40で撮像された画像はモニタ60に出力される。作業者はモニタ60に出力された画像から、撮像された分割予定ライン16の状態を観察することができる。
エッジ検出装置1は、さらに制御部80を備え、制御部80は、画像処理部82と光量制御部84とを備えている。画像処理部82は撮像された画像データからカーフエッジの検出の処理を行う。また、光量制御部84は照明装置50から照射される光の強さを制御する。照明装置50からの光を制御することで、レーザグルーブ22の領域を白く(明るく)、カーフ29の領域を黒く(暗く)なるよう調整される。
対物レンズ30は、半導体ウエハ10への切り込み量の1/10程度、つまりカーフ29の深さの1/10程度の被写界深度を有することが望ましい。一般的に、カーフ29の深さの1/10程度は、2〜15μm程度となる。被写界深度を上述の範囲にする理由は、被写界深度が浅すぎると、ワークをマウントするワークをマウントするテーブル表面には数ミクロンの凹凸が微視的には存在している。これらの凹凸を面補正実施するが、補正能力(一般的には2um程度)を下回るDOF2の場合、補正能力のバラツキによりフォーカスボケが生じ、補正自体の効果が得られなくなり、被写界深度DOF2を深くすると所定のコントラストが得られなくなるためである。
フルカットされたカーフ29のエッジ検出について説明したが、エッジ検出装置1をハーフカットされたカーフ24のエッジ検出についても使用できる。ハーフカットされたカーフ24のエッジ検出について説明する。
図11は、照明装置50とハーフカットされた半導体ウエハ10との位置関係を示している。図11(A)は、分割予定ライン16の長手方向から見た断面図であり、図11(B)は平面図である。
観察光軸に対し斜め方向から半導体ウエハ10の観察領域(分割予定ライン16、レーザグルーブ22、カーフ24の領域)に照明装置50から光が照射される。図8で説明した同様に、分割予定ライン16は斜め方向から照射される光を実質的に全て反射し、レーザグルーブ22の領域は斜め方向から照射された光を乱反射する。カーフ24の領域は溝が形成されている。したがって、カーフ24の領域に斜め方向から照射される実質的に全ての光は、カーフ24の内部で反射を繰り返し、光はカーフ24の外部に反射されない。
上述の照明装置50を使用し、撮像領域に照射し、撮像領域を撮像手段により撮像すると図12に示す結果が得られる。図9で説明した同様に、分割予定ライン16の領域は黒く(暗く)視認される。レーザグルーブ22の領域は全体的に白く(明るく)視認される。カーフ24の領域からの実施的に全ての反射光は撮像手段に到達しないので、カーフ24の領域は黒く(暗く)視認される。したがって、レーザグルーブ22とカーフ24との境界を明瞭にすることができる。
次に、ハーフカットされたカーフ24のエッジ検出について、別の態様を説明する。図13は、照明装置50とハーフカットされた半導体ウエハ10との位置関係を示している。図13(A)は、分割予定ライン16の長手方向から見た断面図であり、図13(B)は平面図である。図4で説明したように、研削ブレードSP1によりハーフカットされカーフ24が基板12に形成される。研削ブレードの使用状況により、カーフ24の底面に平滑面26に加えて、いわゆるソーマーク28が形成される場合がある。ソーマーク28は、カーフ24の底面に、カーフ24の長手方向に沿って形成される切削痕であり、横長の突起又は溝である。
観察光軸に対し斜め方向から半導体ウエハ10の観察領域(分割予定ライン16、レーザグルーブ22、カーフ24の領域)に照明装置50から光が照射される。図8で説明した同様に、分割予定ライン16は斜め方向から照射される光を実質的に全て反射し、レーザグルーブ22の領域は斜め方向から照射された光を乱反射する。
カーフ24の領域に斜め方向から光が照射される。カーフ24の底面にソーマーク28形成されている場合、平面視で分割予定ライン16に対し垂直で、カーフ24に観察光軸に対し斜めから照射され光は、ソーマーク28に対し垂直に照射される。ソーマーク28に照射された光は観察光軸と平行方向に光を反射する場合がある。
上述の照明装置50を使用し、撮像領域に照射し、撮像領域を撮像手段により撮像すると図14に示す結果が得られる。図12で説明した同様に、分割予定ライン16の領域は黒く(暗く)視認される。レーザグルーブ22の領域は全体的に白く(明るく)視認される。図12とは異なり、ソーマーク28からの反射光のため、カーフ24の領域の一部が白く(明るく)帯状に視認される。
ソーマーク28に起因した白い帯状の光と、レーザグルーブ22の領域の白い光との識別が困難となり、白い帯状の光はレーザグルーブ22とカーフ24との境界を検出を阻害する要因となる。モニタ60で目視での分離も困難であるため、作業者による操作時に加工位置ズレなどの原因となる。
そこで、図15に示すように、平面視において、分割予定ライン16に対する垂直方向からの光強度より、分割予定ライン16に対する斜め方向からの光強度を大きくした。平面視において斜め方向の光はソーマーク28に照射され、ソーマーク28により反射される。しかしながら、斜め方向の光は観察光軸と平行でない方向に反射され、その反射光は撮像手段に到達しない。その結果、カーフ24の内部に形成されたソーマーク28からの反射光を抑制することができる。
斜め方向からの光とは、撮像領域の中心を原点とするX軸とY軸に45°の角度で引かれた仮想線に対する角度αが、15°以内の光を意味する。角度αが0°である斜め方向の光が最も好ましい。
垂直方向からの光強度を小さくしても、レーザグルーブ22の領域の表面からの反射光(乱反射)は白く(明るく)視認され、かつ、カーフ24の領域は黒く(暗く)視認性されるので、カーフ24とレーザグルーブ22とのコントラストを確保できる。結果として、図12と同様の画像を得ることができる。
次に、カーフ24,29の検出と、レーザグルーブ22の検出とについて説明する。なお、本実施形態では画像処理手段が適用されている。
<カーフの検出>
カーフ24,29の検出は、二値化処理あるいはエッジ検出により行う。
カーフ24,29の色が黒く見える視認性の場合は、データ設定により黒い対象物の検出アルゴリズムとして処理される。カーフ24,29の大きさがブレードデータを参考に推定できるので、カーフ24,29と思われる領域をおおまかに特定できる。この特定した領域の輝度の分布傾向(例えば平均値)が黒となり、この特性を利用した検出対象の色の自動判定も可能である。
(二値化処理)
黒い対象物検出を二値化処理で行う場合は、データ設定あるいは公知の自動しきい 値設定アルゴリズム(例:大津の自動しきい値決定方法など)を使用し、黒い対象物を抽出し、抽出結果の輪郭をカーフ24,29とする。
(エッジ検出)
エッジ検出を行う場合は、検出ウィンドウ内の最も黒い領域中心を基準 に、カーフの外側に向かい黒から白に変化する変化点を検出する。カーフ24,29のエッジは変化点のエッジ強度をさらに微分した二次微分のゼロクロスを採用することにより、サブピクセル座標で計算される。さらに、エッジ検出処理の前処理として二値化処理で概略の輪郭位置を計算し、この輪郭位置近傍でエッジ検出を行うことで処理速度の改善も可能となる。
<レーザグルーブの検出>
レーザグルーブ22の色が白く見える視認性の場合は、データ設定により白い対象物の検出アルゴリズムとして処理される。おおよそのレーザグルーブ22の大きさをデータ設定から、カーフ24,29の大きさをブレードデータから推定できる。レーザグルーブ22の幅からカーフ24,29の幅を除いた領域の輝度の分布傾向(例えば平均値)が白となり、この特性を利用した検出対象職の自動判定も可能である。
(二値化処理検出)
白い対象物(レーザグルーブ22)の検出を二値化処理で行う場合は、データ設定あるいは既存の自動しきい値設定アルゴリズム(例:大津の自動しきい値決定方法など)を使用し、白い対象物を画像からしきい値処理で抽出する。抽出結果の輪郭座標を画素にアクセスすることで把握することができ、この輪郭をレーザグルーブ22と認識する。レーザグルーブ22は黒いカーフ24,29により分断されている可能性があるので、検出の際に除外する。検出ウィンドウ内の上下に分けて抽出を行う。あるいは中央部を白く塗りつぶす。あるいはカーフ24,29の領域を検出対象範囲外として画素へのアクセスを行わない。これらにより、検出ウィンドウ内の白い領域の抽出を行えば、白いレーザグルーブ22の輪郭を検出することができる。
(エッジ検出)
エッジ検出を行う場合は、顕微鏡中心から、あるいはおおよそのカーフ24,29の外側から、あるいは既にカーフ24,29の検出結果がある場合はこの外側から、レーザグルーブ22の外側に向かい、白から黒に変化する変化点を検出する。 カーフ24,29のエッジは変化点のエッジ強度をさらに微分した輝度の二次微分のゼロクロスを採用することで、サブピクセル座標で計算される。または、エッジ検出処理の前処理として二値化処理で概略の輪郭位置を計算し、この輪郭位置近傍でエッジ検出を行うことで処理速度の改善も可能である。
画像処理手段を利用してカーフ、グルーブ、および分割予定ラインの明暗の認識を検出する場合について説明した。しかしながら、これに限定されることなくCCDによる画像認識手段を利用して検出することができる。CCDによる画像認識手段を利用として3次元センサ・エリアセンサ・ラインセンサ・による画像認識手段を利用することができる。
次に、エッジ検出装置1が組み込まれるダイシング装置について説明する。図16は、エッジ検出装置1が組み込まれるダイシング装置の外観構成を示す斜視図である。同図に示すように、本実施の形態のダイシング装置110は、レーザグルーブ22の形成された半導体ウエハ10を供給・回収する供給・回収部112と、半導体ウエハ10を加工する加工部114と、加工後の半導体ウエハ10を洗浄する洗浄部116と、半導体ウエハ10を搬送する搬送部118と、各種操作を行う操作パネル120と、エッジ検出装置1と、全体の動作を制御する制御部(図示せず)とで構成される。
半導体ウエハ10を供給・回収する供給・回収部112は、ロードポート122を備えており、このロードポート122に半導体ウエハ10が多数枚格納されたカセット(図示せず)がセットされる。なお、加工対象の半導体ウエハ10は、所定のフレームFにダイシングテープ18を介してマウントされた状態でカセットに格納される。
半導体ウエハ10を加工する加工部114は、半導体ウエハ10を吸着保持するワークテーブル124と、そのワークテーブル124に保持された半導体ウエハ10を切削する一対の研削ブレードSP1、SP2と、研削ブレードSP1、SP2が取り付けられるスピンドル128A、128Bと、ワークテーブル124に保持された半導体ウエハ10の表面のカーフエッジを検出するエッジ検出装置1とで構成される。
ワークテーブル124は、水平に設置されたX軸テーブル(不図示)およびθ軸テーブル(不図示)の上に設けられており、θ軸テーブルに駆動されて、中心軸(θ軸、図示せず)回りに回転する。X軸テーブルがX軸ガイド(不図示)の上をスライドすることにより、ワークテーブル124は図中X方向に水平移動される。
研削ブレードSP1、SP2は、薄い円盤状に形成されたダイヤモンド砥粒やCBN砥粒をニッケルで電着した電着ブレードや、樹脂で結合したレジンブレード等で構成される。研削ブレードSP1が半導体ウエハ10に対してハーフカットし、研削ブレードSP1が半導体ウエハ10をフルカットする。研削ブレードSP1、SP2は、その切削方向が、ワークテーブル124の移動方向(図中X方向)と平行になるようにスピンドル128A、128Bの先端に取り付けられている。スピンドル128A、128Bに駆動されて回転する。研削ブレードSP1、SP2の近傍には、図示しない切削ノズルが設けられ、ノズルからは切削水が加工ポイントに供給される。
スピンドル128A、128Bは、回転軸がワークテーブル124の移動方向と直交するようにワークテーブル124の上方に互いに対向配置され、30,000rpm〜80,000rpmの高速で回転される。
スピンドル128A、128Bは、それぞれ垂直に設置されたブレード用Z軸テーブル(不図示)に取り付けられる。ブレード用Z軸テーブルが、ブレード用Z軸ガイド(不図示)の上をZ方向(X−Y平面に直交する方向)にスライドし、これにより、研削ブレードSP1、SP2が、Z方向に垂直移動し、ワークテーブル124に対して垂直に進退移動する。
洗浄部116は、スピン洗浄装置116Aを備えており、このスピン洗浄装置116Aによって、加工後の半導体ウエハ10をスピン洗浄する。
搬送部118は、ハンドリングロボット118Aを備えており、このハンドリングロボット118Aによって、各部の間の半導体ウエハ10の搬送を行う。すなわち、このハンドリングロボット118Aによって、供給・回収部112のカセットから半導体ウエハ10を取り出して、加工部114に搬送するとともに、加工部114で加工済みの半導体ウエハ10を加工部114から回収して、洗浄部116に搬送する。また、洗浄部116で洗浄後の半導体ウエハ10を洗浄部116から回収し、供給・回収部112に搬送して、供給・回収部112のカセットに格納する。
エッジ検出装置1は、レーザグルーブ22の領域に、研削ブレードSP1により形成されたカーフ24、又は研削ブレードSP2により形成されたカーフ29の位置を検出する。この情報データから加工予定位置と実際のカーフ24の位置とのズレを求め、位置ずれを補正しながら研削ブレードSP1により半導体ウエハ10のハーフカットを行う。また、この情報データから加工予定位置と実際のカーフ29の位置とのズレを求め、位置ずれを補正しながら研削ブレードSP2により半導体ウエハ10のフルカットを行う。
1…エッジ検出装置、10…半導体ウエハ、12…基板、14…素子領域、16…分割予定ライン、18…ダイシングテープ、20…低誘電率絶縁膜、22…レーザグルーブ、24,29…カーフ、26…平滑部、28…ソーマーク、30…対物レンズ、40…CCD、50…照明装置、52…照明用レンズ、60…モニタ、82…画像処理部、84…光量制御部、110…ダイシング装置

Claims (4)

  1. 分割予定ラインに沿ってレーザ光を照射することで形成されたレーザグルーブと、前記レーザグルーブに沿って研削ブレードで研削することで形成された前記レーザグルーブより深いカーフとを有する半導体ウエハに対し、上方から前記分割予定ラインを撮像する撮像手段と、
    前記分割予定ラインと前記撮像手段との間に配置された対物レンズと、
    前記対物レンズと前記撮像手段とを結ぶ観察光軸に対し斜め方向から前記半導体ウエハに光を照射する照明装置と、
    を備えるエッジ検出装置。
  2. 前記照明装置は、平面視において、前記分割予定ラインに対する垂直方向からの光強度より、前記分割予定ラインに対する斜め方向からの光強度が大きい請求項1に記載のエッジ検出装置。
  3. 前記照明装置が、前記観察光軸を囲むリング状に配列された照明装置で構成される請求項1又は2記載のエッジ検出装置。
  4. 前記対物レンズは、前記カーフの深さより浅い被写界深度を有する請求項1から3のいずれか記載のエッジ検出装置。
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