JP2014164844A - ワイヤハーネスおよび端子 - Google Patents
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Abstract
【課題】係止部の重なりによる圧縮代の不均等を解消し、アルミ製の導線の酸化被膜を確実に破壊することができるワイヤハーネスおよび端子を提供すること。
【解決手段】導線圧着部7の内周面57の上半部55のみに、長手方向に所定の間隔をおいてセレーション13が配置された端子1を用いる。そして、筒状の圧着部5に被覆導線23を挿入し、被覆導線23の導線25を導線圧着部7内に配置する。次に、下側圧着刃型31に圧着部5を設置し、上側圧着刃型33と下側圧着刃型31とで圧着部5を挟み込み、圧着部5をU字型形状に変形させて導線25を圧着させる。圧着時、導線圧着部7の頂部41付近にセレーション13が位置するが、導線圧着部7の底部43付近にはセレーションがないので、圧縮代の不均等が解消される。
【選択図】図3
【解決手段】導線圧着部7の内周面57の上半部55のみに、長手方向に所定の間隔をおいてセレーション13が配置された端子1を用いる。そして、筒状の圧着部5に被覆導線23を挿入し、被覆導線23の導線25を導線圧着部7内に配置する。次に、下側圧着刃型31に圧着部5を設置し、上側圧着刃型33と下側圧着刃型31とで圧着部5を挟み込み、圧着部5をU字型形状に変形させて導線25を圧着させる。圧着時、導線圧着部7の頂部41付近にセレーション13が位置するが、導線圧着部7の底部43付近にはセレーションがないので、圧縮代の不均等が解消される。
【選択図】図3
Description
本発明は、ワイヤハーネスおよび端子に関する。
従来、被覆導線に接続される端子として、圧着部と端子本体とからなる端子が用いられている。圧着部の圧着面には、導線の一部を係止するものとして、セレーションとよばれる係止部が長手方向に所定間隔を隔てて形成され、被覆導線は、圧着部によって端子に圧着される(例えば、特許文献1参照)。セレーションは、被覆導線の被覆から露出した導線に圧着時に食い込むことにより、圧着部からの導線の抜けを防ぐ。
しかし、被覆導線と端子とを接続する場合、導線と圧着部との間に隙間が生じやすく、導線が外気や水に曝されて腐食が発生することがある。また、近年、ワイヤハーネスを軽量化するためにアルミ製の導線が用いられているが、アルミ製の導線と銅製の端子とを接続する場合、異種金属である導線と端子との接触部に水が侵入し、電食が発生することがある(例えば、特許文献2参照)。
このような水分等の侵入を防ぐ目的で、断面中空形状で一端側が封止された圧着部を有する端子が検討されている。断面中空形状の圧着部を有する端子では、被覆導線を配置した圧着部をU字型形状等に変形させて、圧着部の断面の中心から外側に向かって導線を圧縮流動させることにより、端子と被覆導線とを圧着させる。また、被覆部が圧着部で圧着されることで、中空部に水が浸入することが防止される。ここで、導線がアルミ製である場合、圧着部にセレーションを設けることで、導線の抜けが防止されるだけでなく、アルミの酸化被膜を破壊する効果も得ることができる。
しかしながら、断面中空形状の圧着部を有する端子を用いる場合、圧着時に、圧着部の同一の周方向断面内において頂部付近と底部付近とでセレーションの位置が重なると、セレーションが重なる部分とセレーションのない部分とでは、圧縮代の差がセレーションの深さの2倍分となる。そのため、導線を圧縮する力が弱まって、導線の圧縮が不十分となる箇所が生じ、アルミの酸化被膜を破壊する効果が低減することがある。
本発明は、前述した問題点に鑑みてなされたもので、その目的とすることは、断面中空形状の圧着部を有し、係止部の重なりによる圧縮代の不均等を解消し、アルミ製の導線の酸化被膜を確実に破壊することができるワイヤハーネスおよび端子を提供することである。
前述した目的を達成するために、第1の発明は、被覆導線と端子とが接続されるワイヤハーネスであって、前記端子は、被覆線を圧着する被覆線圧着部と前記被覆線から露出する導線を圧着する導線圧着部とからなる筒状の圧着部と、端子本体とを有し、前記導線圧着部の内周面には、頂部付近に配置される線状の係止部と底部付近に配置される線状の係止部とが同一の周方向断面内に位置しないように、係止部が配置され、前記筒状の圧着部に前記被覆導線を挿入し、前記導線圧着部を変形させて前記導線を圧着させることを特徴とするワイヤハーネスである。
第1の発明では、例えば、前記導線圧着部の内周面の上半部と下半部のいずれか一方に線状の係止部が配置される。
前記導線圧着部の内周面の上半部と下半部とに、線状の係止部が千鳥配置される場合もある。
前記導線圧着部の内周面の上半部と下半部とに、線状の係止部が千鳥配置される場合もある。
第1の発明では、導線圧着部の内周面に、頂部付近に配置される線状の係止部と底部付近に配置される線状の係止部とが同一の周方向断面内に位置しないように係止部が配置される。これにより、断面中空形状の導線圧着部を、例えば下面側が凸となるような形状に変形させて導線を圧着させる際に、係止部の重なりによる圧縮代の不均等が解消され、導線を圧縮する力が弱まらず、アルミ製の導線の酸化被膜を確実に破壊することができる。
第2の発明は、端子本体と筒状の圧着部からなり、被覆導線に接続される端子であって、前記圧着部は、被覆線を圧着する被覆線圧着部と、前記被覆線から露出する導線を圧着する導線圧着部とからなり、前記導線圧着部の内周面には、頂部付近に配置される線状の係止部と底部付近に配置される線状の係止部とが同一の周方向断面内に位置しないように、係止部が配置されることを特徴とする端子である。
第2の発明では、例えば、前記導線圧着部の内周面の上半部と下半部のいずれか一方に線状の係止部が配置される。
前記導線圧着部の内周面の上半部と下半部とに、線状の係止部が千鳥配置される場合もある。
前記導線圧着部の内周面の上半部と下半部とに、線状の係止部が千鳥配置される場合もある。
第2の発明の端子は、導線圧着部の内周面に、頂部付近に配置される線状の係止部と底部付近に配置される線状の係止部とが同一の周方向断面内に位置しないように、係止部が配置される。そのため、断面中空形状の導線圧着部を、例えば下面側が凸となるような形状に変形させて導線を圧着させる際に、係止部の重なりによる圧縮代の不均等が解消され、導線を圧縮する力が弱まらず、アルミ製の導線の酸化被膜を確実に破壊することができる。
本発明によれば、係止部の重なりによる圧縮代の不均等を解消し、アルミ製の導線の酸化被膜を確実に破壊することができるワイヤハーネスおよび端子を提供できる。
以下、図面に基づいて、本発明の第1の実施の形態について詳細に説明する。図1は、端子1の一部を展開した状態を示す図である。図2は、端子1および被覆導線23を示す図である。
図1、図2に示すように、端子1は、端子本体3と圧着部5とからなる。端子1は、銅製である。端子本体3は、所定の形状の板材を、図1に示すように、断面が矩形の筒体に形成したものである。端子本体3は、圧着部5と反対側の端部に、板材を矩形の筒体内に折り込んで形成される端子接触部11を有する。
圧着部5は、図1に示す形状の板材を、図2に示すように、断面が円形の筒体となるように丸め、側縁部19(図1)同士をレーザ溶接等による溶接部21により一体化することにより形成される。圧着部5は、被覆線圧着部9、導線圧着部7からなる。被覆線圧着部9は、図2に示す被覆導線23の被覆線27を圧着する。導線圧着部7は、被覆線27の被覆29を剥がして露出させた導線25を圧着する。導線25は、アルミ製である。
図1に示すように、導線圧着部7には、長手方向に所定の間隔をおいて、線状の係止部であるセレーション13が配置される。セレーション13は、内面凹状に連続した溝である。導線圧着部7の中央部は、セレーション非設置部15である。中央部の両外側部は、セレーション設置部17である。
図3は、ワイヤハーネス61を形成する工程を示す図である。図3(a)は、端子1を示す図である。図3(a)では、圧着部5の一部を長手方向に切断して図示している。上述したセレーション13は、図3に示す状態では、筒状の導線圧着部7の周方向に配置されることとなる。図3(a)に示す導線圧着部7において、図1に示すセレーション非設置部15に相当する下半部53の内周面57には、セレーションが配置されない。図1に示すセレーション設置部17に相当する上半部55の内周面57には、セレーション13が配置される。
図3(b)は、筒状の圧着部5に被覆導線23を挿入した状態を示す図である。図3(b)では、圧着部5の一部を長手方向に切断して図示している。ワイヤハーネス61を形成するには、まず、図3(a)に示す筒状の圧着部5に、図3(b)に示すように被覆導線23を挿入し、被覆導線23の導線25を導線圧着部7内に配置する。また、被覆線27を被覆線圧着部9内に配置する。
図3(c)は、圧着刃型に圧着部5を設置した状態を示す図である。図3(c)は、導線圧着部7を含む位置での断面を図示している。図3(c)に示す工程では、下側圧着刃型31に圧着部5を設置する。圧着部5は、頂部41が上側圧着刃型33と対向するように設置される。
図3(d)は、導線圧着部7を変形させた状態を示す図である。図3(d)に示す工程では、上側圧着刃型33と下側圧着刃型31とで圧着部5を挟み込み、導線圧着部7を下面側が凸となるようなU字型形状に変形させ、導線25を導線圧着部7の周方向断面の中央部35から側部37へ流動させて、導線25を導線圧着部7に圧着させる。このとき、導線圧着部7には、上述したように上半部55のみにセレーション13が設けられているので(図3(a))、頂部41付近と底部43付近においてセレーション13が同一の周方向断面内に位置することがない。そのため、セレーション13がある部分とない部分との圧縮代の差はセレーション13の深さの1倍となり、圧縮代の不均等が抑制される。また、導線25を圧縮する力が弱まらず、アルミ製の導線の酸化被膜を確実に破壊することができる。
図3(e)は、ワイヤハーネス61を示す図である。図3(e)では、圧着部5の一部を長手方向に切断して図示している。図3(e)に示す工程では、圧着刃型から圧着部5を取り外し、ワイヤハーネス61を完成する。ワイヤハーネス61では、アルミ製の導線25の酸化被膜が広範囲において確実に破壊されているので、導線25と圧着部5との間の接触抵抗が増大せず、安定した電気特性を得ることができる。
このように、第1の実施の形態では、導線圧着部7の内周面57の上半部55のみにセレーション13が配置された端子1を用いる。これにより、導線圧着部7を下面側が凸となるようなU字型形状に変形させて導線25を圧着させる際に、セレーション13が導線圧着部7の頂部41付近のみに位置することとなり、導線圧着部7の頂部41付近と底部43付近とでセレーションとが同一の周方向断面内に位置することがなくなる。圧着時、導線圧着部7の頂部41付近のみにセレーション13が位置すれば、頂部付近と底部付近においてセレーションが同一の周方向断面内に重なって配置される場合と比較して、圧縮代の不均等が抑制される。また、セレーションが同一の周方向断面内で上下に重なって配置されると、導線が圧縮される力が弱くなり、酸化被膜の破壊力も弱くなるが、第1の実施の形態では、セレーションが同一の周方向断面内で上下に重なって配置されないため、導線25を圧縮する力が弱まらず、アルミ製の導線の酸化被膜を確実に破壊することができる。特に、このような効果は、導線25がアルミニウム製であることで発揮される。
なお、図2、図3(a)、図3(b)、図3(e)では、圧着部5の端子本体3側の端部63の断面を導線圧着部7の断面と同じ形状で図示したが、端部63の形状はこれに限らない。端部63は、水分等の侵入による導線25の腐食を防ぐために、開口が塞がるように潰して封止することが望ましい。
次に、第2の実施の形態について説明する。図4は、他の端子1aを示す図である。第2の実施の形態では、図1に示す圧着部5を有する端子1のかわりに、図4に示す圧着部5aを有する端子1aを用いる。図4に示すように、圧着部5aは、被覆線圧着部9、導線圧着部7aからなる。
図4(a)は、端子1aの圧着部5aの展開図である。図4(a)に示すように、導線圧着部7aには、長手方向に所定の間隔をおいて、線状の係止部であるセレーション39が配置される。セレーション39は、内面凹状に連続する溝である。導線圧着部7aの中央部は、セレーション設置部65である。中央部の両外側部は、セレーション非設置部67である。
図4(b)は、圧着部5aを有する端子1aを示す図である。図4(b)では、圧着部5aの一部を長手方向に切断して図示している。上述したセレーション39は、図4(b)に示す状態では、筒状の導線圧着部7aの周方向に配置されることとなる。図4(b)に示す導線圧着部7aにおいて、図4(a)に示すセレーション設置部65に相当する下半部53aの内周面57には、セレーション39が配置される。セレーション非設置部67に相当する上半部55aの内周面57には、セレーションが配置されない。
図4に示す圧着部5aを有する端子1aを用いてワイヤハーネスを形成する方法は、第1の実施の形態と同様である。ワイヤハーネスを形成するには、まず、筒状の圧着部5aに被覆導線を挿入し、被覆導線の導線を導線圧着部7a内に配置する。また、被覆線を被覆線圧着部9内に配置する。そして、下側圧着刃型に圧着部5aを設置し、上側圧着刃型と下側圧着刃型とで圧着部5aを挟み込み、導線圧着部7aを下面側が凸であるU字型形状に変形させて導線を圧着させた後、圧着刃型から圧着部5aを取り外し、ワイヤハーネスを完成する。
このように、第2の実施の形態では、導線圧着部7aの内周面57の下半部53aのみにセレーション39が配置された端子1aを用いる。これにより、導線圧着部7aを下面側が凸となるようなU字型形状に変形させて導線を圧着させる際に、セレーション39が導線圧着部7aの底部43a付近のみに位置することとなり、導線圧着部7aの頂部41a付近と底部43a付近とでセレーションとが同一の周方向断面内に位置することがなくなる。圧着時、導線圧着部7aの底部43a付近のみにセレーション39が位置すれば、頂部付近と底部付近においてセレーションが同一の周方向断面内に重なって配置される場合と比較して、圧縮代の不均等が抑制される。また、セレーションが同一の周方向断面内で上下に重なって配置されると、導線が圧縮される力が弱くなり、酸化被膜の破壊力も弱くなるが、第2の実施の形態では、セレーションが同一の周方向断面内で上下に重なって配置されないため、導線を圧縮する力が弱まらず、アルミ製の導線の酸化被膜を確実に破壊することができる。
次に、第3の実施の形態について説明する。図5は、他の端子1bを示す図である。第3の実施の形態では、図1に示す圧着部5を有する端子1のかわりに、図5に示す圧着部5bを有する端子1bを用いる。図5に示すように、圧着部5bは、被覆線圧着部9、導線圧着部7bからなる。
図5(a)は、端子1bの圧着部5bの展開図である。図5(a)に示すように、導線圧着部7bには、長手方向に所定の間隔をおいて、線状の係止部であるセレーション73が配置される。セレーション73は、内面凹状に連続する溝である。導線圧着部7bの中央部69には、セレーション73aが配置される。中央部69の両外側部71には、セレーション73bが配置される。セレーション73aとセレーション73bとは、千鳥配置される。すなわち、セレーション73aとセレーション73bとは、一直線上に位置しないように互い違いに配置される。
図5(b)は、圧着部5bを有する端子1bを示す図である。図5(b)では、圧着部5bの一部を長手方向に切断して図示している。上述したセレーション73は、図5(b)に示す状態では、筒状の導線圧着部7bの周方向に配置されることとなる。図5(b)に示す導線圧着部7bにおいて、図5(a)に示す中央部69に相当する下半部53bの内周面57には、セレーション73aが配置される。両外側部71に相当する上半部55bの内周面57には、セレーション73bが配置される。
図5に示す圧着部5bを有する端子1bを用いてワイヤハーネスを形成する方法は、第1の実施の形態と同様である。ワイヤハーネスを形成するには、まず、筒状の圧着部5bに被覆導線を挿入し、被覆導線の導線を導線圧着部7b内に配置する。また、被覆線を被覆線圧着部9内に配置する。そして、下側圧着刃型に圧着部5bを設置し、上側圧着刃型と下側圧着刃型とで圧着部5bを挟み込み、導線圧着部7bを下面側が凸となるようなU字型形状に変形させて導線を圧着させた後、圧着刃型から圧着部5bを取り外し、ワイヤハーネスを完成する。
このように、第3の実施の形態では、導線圧着部7bの内周面57の下半部53aのセレーション73aと、上半部55bのセレーション73bとが千鳥配置された端子1bを用いる。これにより、導線圧着部7bを下面側が凸となるようなU字型形状に変形させて導線を圧着させる際に、セレーション73aとセレーション73bが導線圧着部7bの長手方向に互い違いに位置することとなり、導線圧着部7bの頂部41b付近と底部43b付近とでセレーション73が同一の周方向断面内に位置することがなくなる。圧着時、導線圧着部7bの頂部41b付近のセレーション73bと底部43b付近のセレーション73aとが長手方向に互い違いに位置すれば、導線圧着部の頂部付近と底部付近においてセレーションが同一の周方向断面内に重なって配置される場合と比較して、圧縮代の不均等が抑制される。また、セレーションが同一の周方向断面内で上下に重なって配置されると、導線が圧縮される力が弱くなり、酸化被膜の破壊力も弱くなるが、第3の実施の形態では、セレーションが同一の周方向断面内で上下に重なって配置されないため、導線を圧縮する力が弱まらず、アルミ製の導線の酸化被膜を確実に破壊することができる。
なお、第2および第3の実施の形態において、図4(b)、図5(b)では、圧着部5a、5bの端子本体3側の端部63の断面を導線圧着部7a、7bの断面と同じ形状で図示したが、端部63の形状はこれに限らない。圧着部5a、5bの端子本体3側の端部63は、第1の実施の形態における端子1の圧着部5の端部63と同様に、水分等の侵入による導線の腐食を防ぐために、開口が塞がるように潰してレーザ溶接等で封止することが望ましい。
第1から第3の実施の形態では、圧着部の一方の端部63を溶接で封止することが望ましい旨を記載したが、本発明では、一方の端部63が封止されていても、被覆導線23が挿入される範囲の圧着部の側縁部19同士の間に隙間が形成されていない場合は、「筒状」の圧着部と称する。
以上、添付図を参照しながら、本発明の実施の形態を説明したが、本発明の技術的範囲は、前述した実施の形態に左右されない。当業者であれば、特許請求の範囲に記載された技術的思想の範疇内において各種の変更例または修正例に想到し得ることは明らかであり、それらについても当然に本発明の技術的範囲に属するものと了解される。
例えば、本発明における線状の係止部は、連続した溝であるセレーションに限らない。図6は、端子1cの一部を展開した状態を示す図である。図6に示す端子1cは、図1に示す端子1の圧着部5の代わりに、圧着部5cを有する。図6に示すように、圧着部5cは、被覆線圧着部9、導線圧着部7cからなり、導線圧着部7cには、図1に示す導線圧着部7のセレーション13の代わりに、係止部74が設けられる。係止部74は、複数の凹部75を所定の間隔で線状に連続配置したものである。なお、図6では、凹部75の平面形状を円形としたが、矩形や平行四辺形等の他の形状でもよい。
また、本発明では、圧着部を、図3(d)に示す断面形状ではなく、他の断面形状となるように圧着してもよい。図7は、圧着部5dの周方向断面図を示す。図7に示す圧着部5dの導線圧着部7dは、圧着刃型によって矢印Aおよび矢印Bに示す4ヶ所から圧着され、下面側が凸となるような形状に変形される。導線圧着部7dでは、圧着によって、導線25が中央部77から側部79に向かって流動する。
図7に示す導線圧着部7dは、上側が矢印Aに示す2ヶ所から、下側が矢印Bに示す2ヶ所から押圧されるので、圧着時に端子の回転を防ぐことができる。また、導線圧着部7dは、下面が平坦となるので、圧着高さの測定が容易となる。
導線圧着部7dにおいても、係止部が同一の周方向断面内で上下に重なって配置されないため、圧縮代の不均等が抑制される。また、導線を圧縮する力が弱まらず、アルミ製の導線の酸化被膜を確実に破壊することができる。
導線圧着部7dにおいても、係止部が同一の周方向断面内で上下に重なって配置されないため、圧縮代の不均等が抑制される。また、導線を圧縮する力が弱まらず、アルミ製の導線の酸化被膜を確実に破壊することができる。
1、1a、1b、1c………端子
3………端子本体
5、5a、5b、5c、5d………圧着部
7、7a、7b、7c、7d………導線圧着部
9………被覆線圧着部
11………端子接触部
13、39、73、73a、73b………セレーション
15、67………セレーション非設置部
17、65………セレーション設置部
19………側縁部
21………溶接部
23………被覆導線
25………導線
27………被覆線
29………被覆
31………下側圧着刃型
33………上側圧着刃型
35、69、77………中央部
37、79………側部
41、41a、41b………頂部
43、43a、43b………底部
53、53a、53b………下半部
55、55a、55b………上半部
57………内周面
61………ワイヤハーネス
63………端部
71………外側部
74………係止部
75………凹部
3………端子本体
5、5a、5b、5c、5d………圧着部
7、7a、7b、7c、7d………導線圧着部
9………被覆線圧着部
11………端子接触部
13、39、73、73a、73b………セレーション
15、67………セレーション非設置部
17、65………セレーション設置部
19………側縁部
21………溶接部
23………被覆導線
25………導線
27………被覆線
29………被覆
31………下側圧着刃型
33………上側圧着刃型
35、69、77………中央部
37、79………側部
41、41a、41b………頂部
43、43a、43b………底部
53、53a、53b………下半部
55、55a、55b………上半部
57………内周面
61………ワイヤハーネス
63………端部
71………外側部
74………係止部
75………凹部
Claims (6)
- 被覆導線と端子とが接続されるワイヤハーネスであって、
前記端子は、被覆線を圧着する被覆線圧着部と前記被覆線から露出する導線を圧着する導線圧着部とからなる筒状の圧着部と、端子本体とを有し、
前記導線圧着部の内周面には、頂部付近に配置される線状の係止部と底部付近に配置される線状の係止部とが同一の周方向断面内に位置しないように、係止部が配置され、
前記筒状の圧着部に前記被覆導線を挿入し、前記導線圧着部を変形させて前記導線を圧着させることを特徴とするワイヤハーネス。 - 前記導線圧着部の内周面の上半部と下半部のいずれか一方に線状の係止部が配置されることを特徴とする請求項1記載のワイヤハーネス。
- 前記導線圧着部の内周面の上半部と下半部とに、線状の係止部が千鳥配置されることを特徴とする請求項1記載のワイヤハーネス。
- 端子本体と筒状の圧着部からなり、被覆導線に接続される端子であって、
前記圧着部は、被覆線を圧着する被覆線圧着部と、前記被覆線から露出する導線を圧着する導線圧着部とからなり、
前記導線圧着部の内周面には、頂部付近に配置される線状の係止部と底部付近に配置される線状の係止部とが同一の周方向断面内に位置しないように、係止部が配置されることを特徴とする端子。 - 前記導線圧着部の内周面の上半部と下半部のいずれか一方に線状の係止部が配置されることを特徴とする請求項4記載の端子。
- 前記導線圧着部の内周面の上半部と下半部とに、線状の係止部が千鳥配置されることを特徴とする請求項4記載の端子。
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Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2017027687A (ja) * | 2015-07-17 | 2017-02-02 | 矢崎総業株式会社 | 圧着端子付き電線及びワイヤハーネス |
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2013
- 2013-02-22 JP JP2013032916A patent/JP2014164844A/ja active Pending
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2017027687A (ja) * | 2015-07-17 | 2017-02-02 | 矢崎総業株式会社 | 圧着端子付き電線及びワイヤハーネス |
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