JP2014162825A - 白色ポリアミドフィルム - Google Patents

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Abstract

【課題】良好な隠蔽性でありフィルムロールの幅方向の光学密度の最大値と最小値の差が小さいフィルムを提供する。
【解決手段】非晶性ポリアミドを5〜25質量%含むとともに酸化チタンを5〜50質量%含有し、結晶性ポリアミドを25〜90質量%含有することを特徴とする二軸延伸白色ポリアミドフィルムであって、下記要件(1)〜(3)を満たすことを特徴とする二軸延伸白色ポリアミドフィルム。(1)光学密度(OD値)が0.30以上である。(2)延伸されたフィルムロールの幅方向において、光学密度(OD値)の最大値と最小値の差が0.05以下である。(3)引張強度が機械方向と幅方向共に180MPa以上である。
【選択図】なし

Description

本発明は食品包装や洗剤、工業用途などの非食品の包装として好適な隠蔽性を有する積層体に関するものである。
現在、食品や非食品等の包装の中で、内容物の紫外線の劣化を防ぐまたは内容物を見せないためには隠蔽性を付与することが一般的である。代表的な物にはアルミニウム箔や隠蔽性を有したフィルム、適度な厚さのインキ層を設ける方法などがあり、隠蔽性を付与する様々な方法が知られている。
隠蔽性が優れた包装にはアルミニウム箔を積層した包装が最適であるが、金属探知機や電子レンジに対応できず、廃棄され焼却される際に焼却炉を傷める等の問題があり、近年ではアルミニウム箔を使用しない包装が望まれてきた。
隠蔽性を有したフィルムには白色ポリエステルフィルム、白色ポリエチレンフィルム、白色ポリプロピレンフィルムなどがあり、これらを積層した包装が知られている。しかし、延伸された白色ポリエステルフィルムまたは白色ポリプロピレンフィルムでは耐ピンホール性が十分でなく、延伸されていない白色フィルムではフィルム厚みのばらつきが大きいために、白さにばらつきが見られることがあり、更には、白色ポリエチレンフィルムはレトルト処理に対応できず、白色ポリプロピレンフィルムではレトルト処理可能であってもレトルト処理した際に内容物によってはフィルムの外観を損ねたり内容物の味の変化が起きやすいといった不具合があり、完全とは言えなかった。
これらの理由から、適度な厚さに塗布されたインキ層を設ける方法が採用されることが多いが、インキを1度の塗布する方法では隠蔽性が不十分であり2度以上塗布することになり、印刷する際に2基以上の印刷コーターを使用することになるため多色のデザインを行う印刷には不向きであることや、インキ層を厚く設けるほど残留溶剤量が増すことやコストが高くなるといった問題があった。更には、例えばスタンディング包装の底材、フタ材や包装袋には、袋に至るまでの工程の中でもフィルムに印刷する工程で、隠蔽性を付与のために白色のみの印刷工程を設けていることがあるが、時間の短縮とコストの低減から印刷工程自体を省略し、印刷工程を経ずにラミネート工程に移行することが望まれてきた。
この様な背景から、隠蔽性を有し、レトルト処理可能でありまた耐ピンホール性にも優れた延伸フィルムが望まれてきた。隠蔽性を有した白色ポリアミドフィルムには、酸化チタンを5〜40重量%、結晶性ポリアミド樹脂を60〜95重量%含み、隠蔽度が0.4以上、白色度が65〜100%以上であることを特徴とした白色フィルムが提案されている(特許文献1)。
国際公開第2010/084846号公報
特許文献1記載の白色フィルムは隠蔽性や耐ピンホール性が優れ、延伸されたフィルムの機械方向ではどの長さでロールを巻き取っても光学密度(OD値)の最大値と最小値の差が0.05以下であるが、幅方向の長さが3000mm以上の場合には、光学密度の最大値と最小値の差が0.10以上あり、白さに差が見られるため外観上の不具合があった。また、同特許文献には酸化チタンを10〜60重量%、結晶性ポリアミド樹脂を40〜90重量%を含む層(A)の少なくとも片面に、ポリアミド樹脂からなるポリアミド層(B)を積層した積層体が知られている。この積層体であれば、レトルト処理可能である接着剤層とオレフィンフィルムを順次貼りあわせた際のラミネート強力に優れるが、120℃、30分レトルト処理した後のラミネート強力の測定時に、3.0N/cm未満の強力で且つ酸化チタンを含む(A)層の層間の界面にて剥離される場合があり、レトルト処理後においても好適に使用できる積層体としては不十分であった。
本発明は、上記の課題を解決し、二軸延伸ポリアミドフィルムと同様の強度を保持しながら良好な隠蔽性を有し且つ幅方向での光学密度のばらつきを小さくし、レトルト処理後においても十分なラミネート強力を有する二軸延伸白色ポリアミドフィルムを提供することを目的とする。
本発明者らは上記課題を解決すべく鋭意研究した結果、幅方向の光学密度のばらつきとラミネート強力の改善には酸化チタンを含有する隠蔽層に非晶性ポリアミド樹脂を適量添加することで劇的な改善を見出すことを突き止めた。
すなわち、本発明は、非晶性ポリアミドを5〜25質量%含むとともに酸化チタンを15〜60質量%含有し、結晶性ポリアミドを15〜80質量%含有することを特徴とする二軸延伸白色ポリアミドフィルム(以下、単層白色ポリアミドフィルム)、または、非晶性ポリアミドを5〜25質量%含むとともに酸化チタンを15〜60質量%含有し、結晶性ポリアミドを15〜80質量%含有する層(B)(以下、酸化チタン含有層)の少なくとも片面に酸化チタンを含有しないポリアミド樹脂からなる層(A)が積層されてなる二軸延伸白色ポリアミドフィルム(以下、複層白色ポリアミドフィルム)である。以下、単層白色ポリアミドフィルムと複層白色ポリアミドフィルムのどちらにも該当する場合、単に「白色ポリアミドフィルム」と呼ぶ。
本発明の白色ポリアミドフィルムは、延伸されたフィルムロールの幅方向において、光学密度(OD値)の最大値と最小値の差が小さいフィルムである。また、複層白色ポリアミドフィルムは接着剤層を介してポリオレフィンフィルムとの積層体とした場合120℃、30分レトルト処理後においてもラミネート強力測定時に酸化チタン含有層にて剥離することが極めて少なく、3.0N/cm以上の強力が得られ、積層体として好適に使用することができる。また、本発明の積層体を用いることにより、白色の印刷工程を省くことができる。
本発明の白色ポリアミドフィルムは、酸化チタン含有層に非晶性ポリアミドを一定量含有させることにより得られる。
本発明に使用されるポリアミド樹脂としては、ポリ−ε−カプラミド(ナイロン6)、ポリヘキサメチレンアジパミド(ナイロン66)、ポリヘキサメチレンセバカミド(ナイロン610)、ポリウンデカミド(ナイロン11)、ポリラウラミド(ナイロン12)、ポリテトラメチレンアジパミド(ナイロン46)、ポリメタキシリレンアジパミド(ナイロンMXD6)、ポリメタキシリレンセバカミド、ポリメタキシリレンスベラミド、ポリパラキシリレンアジパミドおよびこれらの混合物、共重合体等を例示することができる。特に、上記ポリアミド樹脂の中でもナイロン6がコスト、操業性、フィルムにした際の機械的性質や耐熱性、収縮特性の全てを踏まえた時に、特に好ましい。
ポリアミド樹脂には、必要に応じて、通常配合される各種の添加剤および改質剤、例えば、耐熱安定剤、紫外線吸収剤、光安定剤、酸化防止剤、帯電防止剤、ブロッキング剤、防曇剤、結晶核剤、離型剤、可塑剤、架橋剤、および難燃剤などを配合してもよい。
また、ポリアミド樹脂にフィルムのスリップ性を向上させるために各種無機系滑剤や有機滑剤をポリアミド樹脂に配合してもよい。これらの滑剤としては、クレー、タルク、炭酸カルシウム、炭酸亜鉛、ワラストナイト、シリカ、アルミナ、酸化マグネシウム、珪酸カルシウム、アルミン酸ナトリウム、アルミン酸カルシウム、アルミノ珪酸マグネシウム、ガラスバルーン、カーボンブラック、酸化亜鉛、三酸化アンチモン、ゼオライト、ハイドロタルサイド等が挙げられる。
本発明において、結晶性ポリアミドと非晶性ポリアミドは、その結晶融解熱量により分類される。非晶性ポリアミドとは、示差熱分析計を用いて20℃/minの昇温速度で測定したとき、測定される結晶融解熱が1cal/g未満のポリアミドのことをいう。結晶性ポリアミドは、前記結晶融解熱が1cal/g以上のものをいう。非晶性ポリアミドのガラス転移点(Tg)は、JIS K 7121に準じ中間点ガラス転移温度として示差熱分析計で測定した値であり、70〜170℃であることが好ましい。
非晶性ポリアミドは、主骨格として脂環式ジアミンおよび/または脂肪族ジアミンを有し、酸成分としてアジピン酸、テレフタル酸および/またはイソフタル酸を有するものが好ましい。具体的にはその主骨格がヘキサメチレンジアミン、カプロラクタム、テトラメチレンジアミン、メチルペンタンジアミンもしくはノナメチレンジアミンであり、アジピン酸、テレフタル酸または/もしくはイソフタル酸を単一もしくは複数重合したものが挙げられる。より具体的にはヘキサメチレンジアミン―イソフタル酸の重合体、ヘキサメチレンジアミン―テレフタル酸の重合体、ヘキサメチレンジアミン−テレフタル酸−ヘキサメチレンジアミン−イソフタル酸の共重合体などが例示できる。
本発明における単層白色ポリアミドフィルムは、結晶性ポリアミドを25〜90質量%と酸化チタンを5〜50質量%および非晶性ポリアミド5〜25質量%からなる。結晶性ポリアミドが25質量%未満及び/または酸化チタンが50質量%を超えた場合は強度が低くなり好ましくない。結晶性ポリアミドが90質量%を超える及び/または酸化チタン含有量が5質量%未満であると、白色フィルムの光学密度(OD値)が低く十分な隠蔽性を得ることができない。非晶性ポリアミドが5質量%未満であると、フィルムを幅方向に延伸させた際に酸化チタンが幅方向に均一に広がらず光学密度(OD値)の最大値と最小値の差が大きくなるため好ましくない。また非晶性ポリアミドが25質量%を超えた場合は延伸時のフィルムの破断回数が増えるばかりでなく、強度も低くなり好ましくない。
本発明における複層白色ポリアミドフィルムの酸化チタン含有層は、結晶性ポリアミド15〜80質量%と酸化チタン15〜60質量%および非晶性ポリアミド5〜25質量%からなる。結晶性ポリアミドが15質量%未満及び/または酸化チタンが80質量%を超えた場合は強度が低くなりラミ強力も低く酸化チタン層の層間にて剥離され好ましくない。結晶性ポリアミドが80質量%を超える及び/または酸化チタン含有量が15質量%未満であると、白色フィルムの光学密度(OD値)が低く十分な隠蔽性を得ることができない。非晶性ポリアミドが5質量%未満であると、酸化チタン含有層の層間にて剥離されやすくラミネート強力低下の一因となるばかりでなく、フィルムを幅方向に延伸させた際に酸化チタンが幅方向に均一に広がらず光学密度(OD値)の最大値と最小値の差が大きくなる。また非晶性ポリアミドが25質量%を超えた場合は延伸時のフィルムの破断回数が増えるばかりでなく、強度も低くなり好ましくない。
含有される酸化チタン粒子の粒子種としてはとくに限定されず、アナターゼ型、ルチル型、ブルカライト型等の何れにも限定されないが、コストや隠蔽性向上の点からルチル型酸化チタンが好ましい。
酸化チタンは光活性作用を有することが知られている。すなわち、紫外線を照射すると酸化チタン粒子の表面にフリーラジカルが発生する。このフリーラジカルがポリマーマトリックス中に取り込まれると、ポリマー鎖の分解が起こり、フィルムの黄変の要因となる。従って、用いる酸化チタン粒子は表面処理を施したものが好ましい。表面処理としては、無機処理と有機処理がある。
酸化チタンの無機処理としては、アルミナ処理、シリカ処理、チタニア処理、ジルコニア処理、酸化錫処理、酸化アンチモン処理、酸化亜鉛処理等があり、中でもアルミナ処理が好ましい。有機処理としては、ペンタエリトリット、トリメチロールプロパン等のポリオール、トリエタノールアミン、トリメチロールアミン等のアミン系、シリコーン樹脂、アルキルクロロシラン等のシリコーン系のもので処理できる。
用いる酸化チタンの粒径は特に限定されないが、平均粒径が0.1〜0.5μmの範囲であることが好ましく、より好ましくは0.2〜0.4μmの範囲である。平均粒径が0.1μm未満であるとポリアミド樹脂中での分散性が悪く、粗大凝集物がフィルム中に散在して、フィルム中にピンホールを生成し製品価値を低下させることがある。一方、平均粒径が0.5μmを超えるとポリアミド樹脂層を製膜する時にフィルムが破断する頻度が高くなり生産性が低下する傾向がある。
酸化チタンをポリアミドに配合する方法は特に限定されるものではなく、製造工程の任意の時点で配合することができる。例えば、ポリアミドの重合時に酸化チタンを添加する方法、ポリアミド中に酸化チタンを高濃度に練り込んで配合したマスターバッチを製造しこれをポリアミドに添加して希釈する方法(マスターバッチ法)、ポリアミドと酸化チタンとを押出機にて溶融混合する方法などが挙げられる。本発明においてはマスターバッチ法を用いて、フィルム化前に所望の酸化チタン濃度に調整する方法が好ましく採用される。
本発明の白色ポリアミドフィルムの光学密度(OD値)が0.30以上であることが必要で、好ましくは0.35以上である。光学密度が0.30未満では、包装袋にした際に遮光性及び隠蔽性が不十分となり、油脂等を含む内容物は主に紫外線などの光線により酸化劣化しやすくなり、また、内容物が目視で透けて見えてしまうこともあり、好ましくない。白色ポリアミドフィルムの隠蔽度を0.30以上と範囲にするためには、酸化チタン含有量を本発明で規定する範囲で調整するとともに、白色フィルムの厚みを調整する。なお、光学密度は大きいほど隠蔽性が高い。
白色ポリアミドフィルムの延伸されたフィルムロールの幅方向において、光学密度(OD値)の最大値と最小値の差は0.05以下であることが必要である。最大値と最小値の差が0.05を超える場合、袋としたときに内容物の見え方や透け方が異なり好ましくない。
使用する白色ポリアミドフィルムの引張強度は、180MPa以上であることが必要である。190〜220MPaであるとより好ましい。引張強度が180MPa未満であると、製袋後の実用強力(ピンホール特性)が不足する。
白色ポリアミドフィルムの厚みは、必要な隠蔽度や、目的とする機械強度、白色度に応じて適宜選択できる。白色ポリアミドフィルムを包装用途に使用する場合には、ポリアミドフィルム本来の耐ピンホール性を維持するために、総厚みが10μm〜50μmであることが好ましく、より好ましくは15μm〜30μmの範囲である。
白色ポリアミドフィルムの片面もしくは両面に効果を妨げない範囲でどのような表面処理を施しても良い。密着性を向上させるための易接着処理や、帯電防止性能、滑り性能やガスバリア性能を上げるコーティング処理、濡れ性向上のためにコロナ放電処理をしても良い。
複層白色ポリアミドフィルムのポリアミド層(A)と酸化チタン含有層(B)の厚み構成は、(A)層の合計厚み(厚み1)と、(B)層の合計厚み(厚み2)の比率が、(厚み1)/(厚み2)=1/4〜6/1のような範囲であることが好ましく、より好ましくは(厚み1)/(厚み2)=1/3〜5/1である。(厚み1)/(厚み2)=1/4未満であるとフィルムを延伸する際に破断頻度が高くなるため生産性が低下し、(厚み1)/(厚み2)=6/1を超える場合は光学密度(OD値)0.30以上の維持が困難となる。
複層白色ポリアミドフィルムは、ポリアミド層(A)と酸化チタン含有層(B)を配した、(A)/(B)、(A)/(B)/(A)、(A)/(B)/(A)/(B)/(A)などの構成が挙げられる。3層以上を有する構成において(A)や(B)は、それぞれ、同種の層であっても異なる層であってもよい。
また、複層白色ポリアミドフィルムの酸化チタンを含有しないポリアミド樹脂からなる層は多層から成っていてもよい。ポリアミド層が(X)/(Y)や(X)/(Y)/(Z)などからなるとき、ポリアミド層の表面特性付与や耐ピンホール性能向上のための材料を適宜各層に要望に応じて配合してもよい。
ポリオレフィンフィルムについては、例えば、低密度ポリエチレン、中密度ポリエチレン、高密度ポリエチレン、直鎖状ポリエチレン、ポリプロピレン、エチレン−酢酸ビニル共重合体、アイオノマー樹脂、エチレン−アクリル酸・メタクリル酸共重合体、エチレン−アクリル酸・メタクリル酸エステル共重合体、酸変性ポリエチレン・ポリプロピレン系樹脂、ポリ酢酸ビニル系樹脂等のシーラントフィルムと呼ばれるフィルムを用いることができる。これらは、単独で用いても、他の樹脂や成分と共重合や溶融混合して用いても、また変性などを行って用いてもよい。これらの樹脂成分を単層、または少なくとも一種類以上の樹脂成分で多層に用いてもよい。厚みは用途に応じて決められるが、一般的には15〜200μmである。
白色ポリアミドフィルムとシーラントフィルムを貼り合わせる際には接着剤層を設けてもよい。接着剤層を形成する際に使用されるコート剤としては、公知のものが使用される。例えば、イソシアネート系、ポリウレタン系、ポリエステル系、ポリエチレンイミン系、ポリブタジエン系、ポリオレフィン系、アルキルチタネート系等のコート剤が挙げられる。これらの中で密着性、耐熱性、耐水性などの効果を勘案すると、イソシアネート系、ポリウレタン系、ポリエステル系のコート剤が好ましく、イソシアネート化合物、ポリウレタンおよびウレタンプレポリマーの1種または2種以上の混合物および反応生成物、ポリエステル、ポリオールおよびポリエーテルの1種または2種以上とイソシアネートとの混合物および反応生成物、またはこれらの溶液または分散液であることが好ましい。本発明に用いられる包装袋に使用される接着剤は、ボイル処理可能である接着剤やレトルト処理可能である接着剤が好ましいが、限定されるものではない。
白色ポリアミドフィルムに接着剤層とシーラントフィルムを貼り合わせる形成法としては、公知の方法が用いられる。例えば、ドライラミネーション法、ウエットラミネーション法、無溶剤ドライラミネーション法、押し出しラミネーション法などのラミネーション法や、二つ以上の樹脂層を同時に押出し積層する共押し出し法、コーターなどで膜を生成するコーティング法などが挙げられるが、密着性、耐熱性、耐水性などを勘案するとドライラミネーション法が好ましい。
接着剤層の厚みは、白色ポリアミドフィルムとシーラントフィルムとの密着性を充分高めるためには0.05〜5.0μmであることが好ましく、特にドライラミネーション法により接着剤が塗布される場合は1.0〜5.0μmであることか好ましい。接着剤層形成の濃度(=固形分) は、塗装装置や乾燥・加熱装置の仕様によって適宜変更され得るものであるが、あまりに希薄な溶液ではラミネート強力が低く得られる。一方で、濃度が高すぎると、均一な塗料を得にくく、塗装性に問題を生じ易い。この様な観点から、接着剤層の濃度(=固形分) は、5〜50%の範囲にすることが好ましい。
接着剤層を白色ポリアミドフィルムに塗布する方法は特に限定されないが、グラビアロールコーティング、リバースロールコーティング、ワイヤーバーコーティング、エアーナイフコーティング等の通常の方法を用いることができる。
本発明の積層体のレトルト処理後のラミネート強力は、3.0N/cm以上である必要がある。ラミネート強力が3.0N/cm未満の強力では、熱水処理で、特にレトルト処理時においてデラミネーションを発生する可能性が高まるため好ましくない。
本発明の白色ポリアミドフィルムはポリアミドフィルムの特性を活かしつつも隠蔽性が必要とされる包装材料として好適に使用することができる。例えば、白色ポリアミドフィルムに任意のシーラントフィルムを貼り合わせヒートシールして袋状体としたり、トレー包装のフタ材などの包装体として使用することができる。袋の形態としては、三方シール袋、四方シール袋、ピロー袋、スタンディングパウチなどが挙げられる。
本発明の白色ポリアミドフィルムを用いた積層体としては、白色ポリアミドフィルム/シーラントフィルム、白色ポリアミドフィルム/バリア層/シーラントフィルム、白色ポリアミドフィルム/白色ポリアミドフィルム/シーラントフィルム、ポリエステルフィルム/白色ポリアミドフィルム/シーラントフィルム、ポリアミドフィルム/白色ポリアミドフィルム/シーラントフィルム、ポリエステルフィルム/白色ポリアミドフィルム/バリア層/シーラントフィルムもしくはポリエステルフィルム/バリア層/白色ポリアミドフィルム/シーラントフィルムなどの積層構成が挙げられる。これらの積層体には、必要に応じてフィルムとフィルムの間には接着剤層が設けられる。バリア層としては、温度20℃、相対湿度65%RHの環境下において、酸素透過度が100ml/(m2・d・MPa)以下を実現するフィルムやコート層や蒸着膜が好ましい。
本発明の白色ポリアミドフィルムは、以下のような方法により製造される。
例えば、結晶性ポリアミド、酸化チタン、非晶性ポリアミドを配合したチップを押出機で加熱溶融してTダイよりフィルム状に押出し、エアーナイフキャスト法、静電印加キャスト法など公知のキャスティング法により回転する冷却ドラム上で冷却固化して未延伸フィルムを製膜し、この未延伸フィルムに延伸処理を施すことで得られる。本発明においては、十分な強度を保持するために、白色ポリアミドフィルムは延伸フィルムである必要がある。また、未延伸フィルムが配向していると、後工程で延伸性が低下することがあるため、未延伸フィルムは、実質的に無定形、無配向の状態であることが好ましい。
延伸フィルムの延伸倍率は、一軸延伸の場合は1.5倍以上が好ましく、縦横二軸延伸の場合も、縦横に各々1.5倍以上が好ましく、面積倍率で通常3倍以上、好ましくは面積倍率にして6〜20倍、より好ましくは、6.5〜13倍の範囲である。この範囲にすることで、優れた機械物性のフィルムを得ることが可能となる。
延伸処理工程を経たフィルムは、延伸処理が行われたテンター内において150〜220℃の温度で熱固定され、必要に応じて0〜10%、好ましくは2〜6%の範囲で、縦方向および/または横方向の弛緩処理が施される。
熱収縮率を低減するためには、熱固定時間の温度および時間を最適化するだけでなく、熱弛緩処理を熱固定処理の最高温度より低い温度で行うことが望ましい。
白色ポリアミドフィルムの延伸方法は特に限定されず、逐次二軸延伸方法もしくは同時二軸延伸方法によって好適に製膜できる。
白色ポリアミドフィルムの延伸後の幅は1000mm以上であることが好ましく、何丁にスリットしてロールを得ても全てのロールで光学密度の最小値と最大値の差が0.05以下であることが好ましい。より好ましくは3000mm以上で同様の現象であることが好ましい。1000mmより幅が狭い場合、時間当たりの製造コストが高くなるため、好ましくない。また、光学密度の最小値と最大値の差を0.05以下とするために、幅方向にスリットし任意の幅に調整する方法も考えうるが、それでは最小値と最大値の差が大きいロールは廃棄することとなり、収率が決して高いものではない。
次に、本発明を実施例により具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
1.測定方法
以下に記載する測定方法については、23℃、50%RHの環境下に2時間以上放置した試料を23℃、50%RHの環境下で測定した。
(1)各層厚み
ニコン社製ユニバーサルズーム顕微鏡MULTIZOOM AZ100により、倍率1000倍でフィルムの断面観察を行い、各層の厚みを測定した。
(2)光学密度(OD値)
マクベス社製光学濃度計TR932により、直径3mmの透過ノズルを使用して測定される値を光学密度(OD値)とした。フィルムの幅中央から左側と右側の両側の方向に、100mm毎に1500mmの位置までサンプリングを行い測定した。その時の光学密度の最大値と最小値の差が、0.05以下であった場合は○、0.05を超えて0.10以下であった場合は△、0.10を超えた場合は×とした。
(良好) ○ > △ > × (不良)
(3)引張強度
島津製作所社製AS−1S型オートグラフを使用し、JIS―K7127に準じて測定し、MD方向(機械方向)、TD方向(幅方向)の平均値を読み取った。測定は5点のサンプルについて行い、それらの平均値を引張強度とした。フィルムの強度がMDとTD共に180MPa以上であった場合は○、180MPa未満であった場合は×とした。
(良好) ○ > × (不良)
(4)ラミネートフィルム作成
基材フィルムの一方の面にコロナ放電処理を施し、そのコロナ処理面にウレタン系接着剤(三井化学社製タケラック主剤A−525S/タケネート硬化剤A−50二液型)を塗布し、塗布したフィルムを、80℃で10秒間乾燥させて、塗布量が3g/m2となるようにした。その接着剤塗布面とシーラントフィルム(無延伸ポリプロピレンフィルム、三井化学東セロ社製RXC−22レトルト処理可能タイプ、厚み50μm)のコロナ処理面を50℃のニップロールにて貼り合わせた。次いで、貼り合わせたフィルムを、40℃で5日間エージング処理を行い、ラミネートフィルムを得た。
(5)レトルト処理試験
得られたラミネートフィルムを、外寸MD300mm、TD200mmの大きさに切り出し、富士インパルス社製インパルスシーラーにて、外寸MD150mm、TD200mm、シール幅10mmとなるように三方袋を作成し、純水100mlを充填し密封し、高温高圧調理殺菌装置(日阪製作所社製RCS−60SPXTG)を使用して、温度120℃、圧力1.8kgf/cmの条件下、熱水シャワー式で30分間レトルト処理した。
(6)レトルト処理試験後のラミネート強力測定
レトルト処理されたラミネートフィルムをMD100mm×TD15mmの短冊に裁断し、基材フィルムとシーラントとの間をピンセットでMDに30mm剥離し、ラミネート強力試験片を作成した。23℃、50%RHの環境下に2時間以上放置した後、50N測定用ロードセルとサンプルチャックとを取り付けた島津製作所社製AS−1S型オートグラフを用い、剥離したそれぞれの端部を固定した後、試験片が「T型」に保たれるようにしながら、引張速度300mm/minにてMDに30mm剥離し、その際の強力の平均値と測定によって得られた界面の特定を行った。測定は20点のサンプルについて行い、それらの平均値をラミネート強力とした。その際のラミネート強力が、3.0N/cm以上であった場合は○、3.0N/cm未満の場合は×とした。
(良好) ○ > × (不良)
また、得られた界面について、酸化チタン含有層の層間にて剥離されることが1点以下であった場合は○、それ以外である場合は×とした。次いで、得られた界面について、酸化チタン含有層の層間である場合を界面A、それ以外である場合を界面Bとして併記した。界面Bであることが、良好に接着されたと言えるため、好ましい。
(良好) ○ > × (不良)
2.原料
下記の実施例・比較例において使用した原料は、以下のとおりである。
(1)結晶性ポリアミド
ナイロン6(ユニチカ社製 A1030BRF) (相対粘度3.0)
(2)非晶性ポリアミド
EMS社製 グリボリーG16(ガラス転移点125℃)
EMS社製 グリボリーG21(ガラス転移点125℃)
EMS社製 グリボリーXE3038(ガラス転移点140℃)
(3)酸化チタン
チタン工業社製 KRONOS酸化チタン(ルチル型、平均粒径0.4μm)
実施例1
ナイロン6に、酸化チタンとグリボリーG16をドライブレンドした後、これをシリンダー温度設定250℃の30mm径2軸押出機で溶融混練し、ストランド状に押出し、冷却、固化後、切断して、ペレット形状のチタンマスターバッチ1を得た。
チタンマスターバッチ1を、シリンダー温度260℃に設定した単軸押出機に供給し、Tダイより押出し、設定温度20℃の冷却ロールに接触させて厚さ180μmの未延伸シートを得た。得られた未延伸シートを50℃に調整した温水槽に2分間浸漬し、同時二軸延伸機にて延伸温度180℃で縦3倍、横3.3倍延伸し、200℃で5秒間の熱処理を行い、さらに横方向に5%の弛緩処理を行い、冷却してフィルムの総厚さ18μmのフィルムロールを得た。これを白色ポリアミドフィルム1とする。
実施例2、3
チタンマスターバッチ1の製造において、非晶性ポリアミドとしてG16に代えてグリボリーG21を用いる以外は、実施例1と同様の操作を行ってチタンマスターバッチ2のペレットを得た。そして、これを用いて実施例1と同様の操作によりフィルム白色ポリアミドフィルムを得た。これを白色ポリアミドフィルム2とする。
また、全く同様にして、グリボリーXE3038を用いて得たチタンマスターバッチ3のペレットを、実施例1と同様に作成したフィルムを白色ポリアミドフィルム3とする。
実施例4
実施例1と同様の操作で厚さ180μmの未延伸シートを得た。得られた未延伸シ−トを縦方向に、延伸温度60℃、延伸倍率2.8倍で延伸し、次いで、横方向に3.5倍に逐次延伸した後、温度200℃で5秒間熱処理を施し、さらに温度210℃の状態のまま横方向に5%弛緩した後、80℃で冷却して巻き取り、フィルムロールを得た。これを白色ポリアミドフィルム4とする。
実施例5、6
未延伸シートの厚みを変更した以外は実施例1と同様の操作を行い、フィルムの総厚さ15と30μmの白色ポリアミドフィルムを得た。これを白色ポリアミドフィルム5、6とする。
実施例7〜13、比較例1〜5
チタンマスターバッチの組成を表1記載のフィルム組成通りに変更した以外は、実施例1と同様の操作により白色ポリアミドフィルムを得た。なお、実施例9と13は、実施例5,6と同様にしてフィルム厚みを変更した。これを白色ポリアミドフィルム7〜13とする。
実施例14
ナイロン6(A)と、チタンマスターバッチ1(B)を用い、フィルムの層構成が(A)/(B)/(A)の順となるようにして、また、(A)/(B)/(A)の厚みの割合が(A)/(B)/(A)=1/1/1となるようにして、シリンダー温度260℃に設定した単軸押出機に供給し、Tダイより押出し、設定温度20℃の冷却ロールに接触させて厚さ180μmの未延伸シートを得た。得られた未延伸シートを50℃に調整した温水槽に2分間浸漬し、同時二軸延伸機にて延伸温度180℃で縦3倍、横3.3倍延伸し、200℃で5秒間の熱処理を行い、さらに横方向に5%の弛緩処理を行い、冷却してフィルムの総厚さ18μmのフィルムロールを得た。これを白色ポリアミドフィルム19とする。
実施例15、16
チタンマスターバッチ2、3を用いて、実施例14と同様の操作により白色ポリアミドフィルムを得た。これをそれぞれ、白色ポリアミドフィルム20、21とする。
実施例17
実施例14と同様の操作で厚さ180μmの未延伸シートを得た。得られた未延伸シ−トを縦方向に、延伸温度60℃、延伸倍率2.8倍で延伸し、次いで、横方向に3.5倍に逐次延伸した後、温度200℃で5秒間熱処理を施し、さらに温度210℃の状態のまま横方向に5%弛緩した後、80℃で冷却して巻き取り、フィルムロールを得た。これを白色ポリアミドフィルム22とする。
実施例18、19
未延伸シートの厚みを変更した以外は実施例14と同様の操作により、フィルムの総厚さ15と30μmの白色ポリアミドフィルムを得た。これを白色ポリアミドフィルム23、24とする。
実施例20、21、比較例6〜12
B層の組成を表2記載のように変更した以外は、実施例14と同様の操作により白色ポリアミドフィルムを得た。これを白色ポリアミドフィルム25、26、32〜38とする。
実施例22
B層の組成が表2記載のようになるよう変更したチタンマスターバッチを作成し、ナイロン6(A)とチタンマスターバッチ(B)の層構成(A)/(B)/(A)の厚みを(A)/(B)/(A)=5μm/20μm/5μmとなるようにして、それ以外は実施例14と同様の操作により白色ポリアミドフィルムを得た。これを白色ポリアミドフィルム27とする。
実施例23〜25
B層の組成が表2記載のようになるように変更したチタンマスターバッチを作成し、実施例14と同様の操作により白色ポリアミドフィルムを得た。このとき、実施例23、24は未延伸シートの厚みを変更することで層厚みを変更した。また、実施例25は実施例22と同様にして(A)(B)層の厚み比を変更した。これを白色ポリアミドフィルム28〜30とする。
実施例26
ナイロン6(A)とチタンマスターバッチ(B)が、フィルムの層構成にした際に(A)/(B)の順となるようにして、実施例14と同様の操作により白色ポリアミドフィルムを得た。これを白色ポリアミドフィルム31とする。また、これを積層体にする際には、(A)層が接着剤に面するようにシーラントと貼り合わせた。
実施例1〜13、比較例1〜5のフィルムの製造で用いた樹脂構成と得られた単層白色ポリアミドフィルムの特性を表1に示す。次いで、実施例14〜26、比較例6〜12のフィルムの製造で用いた樹脂構成と得られた複層白色ポリアミドフィルムの特性を表2に示す。
実施例1〜26、比較例1〜12から次のことが分かる。
白色ポリアミドフィルム1〜13は優れた光学密度と引張強度を持ち、最大と最小の光学濃度の値の差が小さいフィルムであった。
白色ポリアミドフィルム14、15は非晶性ポリアミドの配合割合が0、3質量%であるため、最大と最小の光学密度の値の差が大きく、外観に劣っていた。
白色ポリアミドフィルム16は非晶性ポリアミドの配合割合が30質量%であるため、引張強度が低かった。
白色ポリアミドフィルム17は酸化チタンの含有量が3質量%と少ないため、光学密度が0.30以下と低く十分な隠蔽性を有しているとは言えなかった。
白色ポリアミドフィルム18は酸化チタンの含有量が60質量%と多いため、引張伸度が低かった。
白色ポリアミドフィルム19〜31は優れた光学密度と引張強度を持ち、最大と最小の光学濃度の値の差が小さく、さらに、レトルト処理後のラミネート強力測定においても良好な強力値と界面が得られた。
白色ポリアミドフィルム32、33は酸化チタン含有層中の非晶性ポリアミドの配合割合が0、3質量%であるため、最大と最小の光学密度の値の差が大きく、また、レトルト処理後のラミネート強力測定において強力値が低く、酸化チタン含有層での剥離界面が得られ、ラミネート性能が不十分であった。
白色ポリアミドフィルム34は酸化チタン含有層中の非晶性ポリアミドの配合割合が30質量%であるため、引張強度が低かった。
白色ポリアミドフィルム35は酸化チタン含有層中の酸化チタンの含有量が10質量%と少ないため、光学密度が0.30以下と低く十分な隠蔽性を有しているとは言えなかった。
白色ポリアミドフィルム36は酸化チタン含有層中の酸化チタンの含有量が70質量%と多いため、引張伸度が低く、また、レトルト処理後のラミネート強力測定において強力値が低く、酸化チタン含有層での剥離界面が得られ、ラミネート性能が不十分であった。
白色ポリアミドフィルム37は酸化チタン含有層中のポリアミド樹脂の配合割合を90質量%とすることで、酸化チタンの配合割合が10質量%以下となり、結果的に光学密度が0.30未満と低く十分な隠蔽性を有しているとは言えなかった。
白色ポリアミドフィルム38は酸化チタン含有層中のポリアミド樹脂の配合割合を10質量%とすることで、酸化チタンと非晶性ポリアミドの配合割合が90質量%以下となり、結果的に引張伸度が低く、また、レトルト処理後のラミネート強力測定において強力値が低く、酸化チタン含有層での剥離界面が得られ、ラミネート性能が不十分であった。

Claims (4)

  1. 非晶性ポリアミドを5〜25質量%含むとともに酸化チタンを5〜50質量%含有し、結晶性ポリアミドを25〜90質量%含有することを特徴とする二軸延伸白色ポリアミドフィルムであって、下記要件(1)〜(3)を満たすことを特徴とする二軸延伸白色ポリアミドフィルム。
    (1)光学密度(OD値)が0.30以上である
    (2)延伸されたフィルムロールの幅方向において、光学密度(OD値)の最大値と最小値の差が0.05以下である
    (3)引張強度が機械方向と幅方向共に180MPa以上である
  2. 非晶性ポリアミドを5〜25質量%含むとともに酸化チタンを15〜60質量%含有し、結晶性ポリアミドを15〜80質量%含有する層(B)の少なくとも片面に酸化チタンを含有しないポリアミド樹脂からなる層(A)が積層されてなる二軸延伸白色ポリアミドフィルムであって、下記要件(1)〜(4)を満たすことを特徴とする二軸延伸白色ポリアミドフィルム。
    (1)光学密度(OD値)が0.30以上である
    (2)延伸されたフィルムロールの幅方向において、光学密度(OD値)の最大値と最小値の差が0.05以下である
    (3)二軸延伸白色ポリアミドフィルムと接着剤層を介して、ポリオレフィンフィルムを積層した場合、そのラミネート強力が、120℃、30分レトルト処理後において3.0N/cm以上である
    (4)引張強度が機械方向と幅方向共に180MPa以上である
  3. 請求項1または2記載の二軸延伸白色ポリアミドフィルムの少なくとも片面に接着剤層とポリオレフィンフィルムを順次積層した積層体。
  4. 請求項3記載の積層体からなる包装体。
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