JP2014162135A - インクジェット塗布装置及びインクジェットヘッドの回復方法 - Google Patents

インクジェット塗布装置及びインクジェットヘッドの回復方法 Download PDF

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Abstract

【課題】機構の複雑化を招くことなく、空吐出されたインクの乾燥による固化や粉末化を防止し、ノズル面や塗布対象物の汚染を防止可能なインクジェット塗布装置を提供する。
【解決手段】インクを塗布対象物に吐出するノズルを有するインクジェットヘッド20と、
ノズル22から空吐出された空吐出滴を受けるシート部材10と
シート部材10に含浸させる液体を供給する液供給部材13と、を有することを特徴とするインクジェット塗布装置。
【選択図】図1

Description

本発明は、インクジェット塗布装置、該インクジェット塗布装置が備えるインクジェットヘッドの回復方法に関する。
インクジェットヘッドから塗布対象物に液滴を吐出させる塗布装置(例えば、インクジェット方式の画像形成装置や特殊インクなどの産業用インクジェット塗布装置)では、連続して塗布が行われると、液滴を吐出するノズルに詰まりが生じたり、ノズル孔が形成されたノズル面に液滴や異物が付着したりすることがある。これらが堆積し固化することによって、液滴の不吐出や吐出曲がりなどの原因となることがある。
また、塗布待機中などインクジェットヘッドが空気中に放置されると、時間の経過と共にインクの溶媒が蒸発するためにインクが乾燥し、インクジェットヘッドのノズル孔近傍のインク粘度が増加し、インクが吐出されにくくなることがある。
このような吐出不良を解消したり予防したりする方法として、例えば、インクメニスカスに微振動を加えて増粘したインクを攪拌する方法や、画像形成に関与しないインクを空吐出により排出する方法などが知られている。
ところで、セラミックなどを作製する方法の一つとして知られているゾル−ゲル法では、前駆体溶液をインクジェット方式で塗布する方法が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
しかしながら、ゾル−ゲル法で用いられる前駆体ゾル−ゲルインクは、乾燥に加え、空気中の水分と反応しやすいため、インクメニスカスに微振動を加えても吐出不良を防止する効果が得られにくいという問題があった。
また、空吐出を行う場合、吐出したインクを受ける部材上に乾燥したインクが堆積し、さらに粉末化し、インクジェットヘッドのノズル面や塗布対象物に再付着するという問題があった。
このような問題に対し、空吐出された液滴が流下するように傾けて設けられた空吐出受け部を有し、ノズル部を保湿するための保湿液を備える保湿装置が提案されている(特許文献2参照)。
特許文献2に記載の機構によれば、空吐出されたインクは傾斜に沿って流れるため堆積しにくく、ノズル面へのインクの再付着を防止することができる。
しかしながら、インクジェットヘッドを傾斜して設置する必要があり、機構の複雑化を招き、適用できる塗布装置が限定されてしまうという問題がある。
そこで、本発明は上記課題を鑑み、機構の複雑化を招くことなく、かつ空吐出されたインクの乾燥による固化や粉末化を防止し、ノズル面や塗布対象物の汚染を防止可能なインクジェット塗布装置を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明に係るインクジェット塗布装置は、インクを塗布対象物に吐出するノズルを有するインクジェットヘッドと前記ノズルから空吐出された空吐出滴を受けるシート部材と前記シート部材に含浸させる液体を供給する液供給部材と、を有することを特徴とするインクジェット塗布装置である。
本発明によれば、機構の複雑化を招くことなく、かつ空吐出されたインクの乾燥による固化や粉末化を防止し、ノズル面や塗布対象物の汚染を防止可能なインクジェット塗布装置を提供することができる。
本実施形態のインクジェット塗布装置を構成するインクジェットヘッド及び廃液受容手段の一例を示す側面の模式図である。 本実施形態のインクジェット塗布装置を構成する廃液受容手段の一例を示す上面の模式図である。 液供給部材の供給部の一例を示す模式図である。 インクジェットヘッドの回復方法の一実施形態に係るフローチャートである。 本実施形態のインクジェット塗布装置を構成するインクジェットヘッド及び廃液受容手段の動作の一例を示す側面の模式図である。 本実施形態のインクジェット塗布装置を構成する廃液受容手段の液供給手段の構成例を示す上面の模式図である。 インクジェットヘッドの回復方法の一実施形態に係るフローチャートである。 インクジェットヘッドの回復方法におけるクリーニング工程の一実施形態に係るフローチャートである。 本実施形態のインクジェット塗布装置の一例を示す斜視図である。
以下、本発明に係るインクジェット塗布装置及びインクジェットヘッドの回復方法について図面を参照して説明する。なお、本発明は以下に示す実施例の実施形態に限定されるものではなく、他の実施形態、追加、修正、削除など、当業者が想到することができる範囲内で変更することができ、いずれの態様においても本発明の作用・効果を奏する限り、本発明の範囲に含まれるものである。
〔インクジェット塗布装置〕
図9にインクジェット塗布装置を説明するための斜視図を示す。
図9に示すように、架台200の上に、Y軸駆動手段201が設置してあり、その上に基板202を搭載するステージ203がY軸方向に駆動できるように設置されている。
なおステージ203には、図示されていない「真空、静電気などの吸着手段」が設けられ、基板202が固定されている。
X軸支持部材204にはX軸駆動手段205が取り付けられており、これにZ軸駆動手段211上に搭載されたヘッドベース206が取り付けられており、X軸方向に移動できるようになっている。
ヘッドベース206の上にはインクを吐出させるノズルを有するインクジェットヘッド20が搭載されている。インクジェットヘッド20には、図示されないインクタンクから供給用パイプ210を介してインクが供給される。
インクジェット塗布装置は、インクジェットヘッド20と、インクジェットヘッド20の吐出不良を回復する図示しない回復手段を備え、前記回復手段は空吐出された空吐出滴を受ける廃液受容手段を備える。また、前記回復装置は、図示しないキャップ手段及び吸引手段を有している。
インクジェットヘッド20は、塗布待機中には前記回復装置側に移動されて、前記キャッピング手段によりキャッピングされて、吐出口部を乾燥や空気中の水分との反応から防護する。なお、塗布待機時間が短い場合はキャッピングせず、空吐出を行うことにより全ての吐出口のインク粘度を一定にし、安定した吐出性能を維持する。
インク吐出不良が発生した場合などには、後述するインクジェットヘッド20の回復方法により、空吐出及びクリーニングが実行され、インクジェットヘッド20の吐出不良が解消される。
本実施形態に係るインクジェット塗布装置の前記廃液受容手段の概略構成の側面図を図1、上面図を図2に示す。
廃液受容手段11は、前記回復装置において空吐出された空吐出滴が着弾し、該空吐出滴を吸収可能なシート部材10と、シート部材10を送り出す供給ローラ17、送り出されたシート部材10の巻き取りを行う回収ローラ18、及び供給ローラ17と回収ローラ18を回転させる図示しない駆動手段からなるシート部材移動手段と、シート部材10に含浸させる液体を供給する液供給部材13と、液供給部材13に前記液体を送る送液手段14とを有する。
シート部材10は、供給ローラ17から送り出され、インクジェットヘッド20のノズル面21と対向した面で空吐出滴を受けた後、回収ローラ18に巻き取られる。このような構成とすることにより、シート部材10の交換を容易に行うことができる。
シート部材10は帯状の部材であり、幅方向の長さはインクジェットヘッド20のノズル列22よりも長い。
シート部材10としては、吸収性を有し、少なくとも空吐出滴(インク等)及び液供給部材13から供給される液に対する耐薬品性を有するとともに、毛羽立ちや発塵を生じないシート状の材料からなることが好ましく、例えば、不織布、布、フィルム、紙などが挙げられる。
液供給部材13は、シート部材10のインクジェットヘッド20のノズル孔が形成されたノズル面21と対向する面と反対の面に対向して配置される。このような配置とすることにより、インクジェットヘッド20の移動や、他の部材の動作の障害となることがなく、装置の複雑化も回避することができる。
液供給部材13は、送液手段(送液チューブ)14により、シート部材10に供給する液体を送り出す図示しない送液部と連通しており、シート部材10に対し液を供給して湿潤させる。
液供給部材13は、シート部材10に液体を供給する供給部を有し、該供給部は、供給する液体を噴出する孔部が複数配置された構造である。
供給部の構造の一例を図3に示す。
図3に示すように、液供給部材13は一端が送液手段14と連通し、他端が閉じた管状の部材であり、液供給部15は閉じた端側に形成されている。液供給部15は、複数の孔部16が一列形成された構造である。このように複数の孔部16を設けることにより、効率よく液体を供給してシート部材10を湿潤させることができる。
孔部16はシート部材10に対向して形成されており、送液手段14から液体が圧送されることにより液供給部15が加圧され、孔部16から液体が噴出する。孔部16は、シート部材と当接していてもよい。
シート部材10に供給された液体は、毛細管現象により拡散してシート部材10上に湿潤領域を形成する。前記供給部の加圧を制御し、液体の供給量を制御することにより、シート部材10に形成される湿潤領域の面積を調整することができる。
液供給部材13により供給される液体として、例えば、保湿液として揮発性の低い溶媒を選択することにより、シート部材10に着弾し吸収された空吐出滴の乾燥及び粉末化を防止することができる。
また、保湿液としてインクの主溶媒を選択することもできる。インクの主溶媒を供給することにより、シート部材10から該保湿液が蒸発し、ノズル面21付近の溶媒蒸気圧が高まり、ノズル孔付近におけるインクの乾燥を抑制することができる。
インクジェットヘッド20のノズル面21とシート部材10とのギャップは、空吐出滴を着弾させることができる距離であれば特に限定されないが、例えば、1mm程度が好ましい。ギャップが大きすぎると、シート部材10に着弾しない空吐出滴が発生し、ノズル面21や塗布対象物に空吐出滴が付着してしまうことがある。
また、廃液受容手段のシート部材10を押圧してノズル面21に当接させる押圧部材を備える態様とすることができる。押圧部材を移動させることで、ノズル面21とシート部材10とのギャップを調節することができ、さらに、シート部材10を押圧部材12によりノズル面21に当接させながらシート部材移動手段により移動させ、ノズル面21を払拭することもできる。
〔インクジェットヘッドの回復方法〕
インクジェットヘッド20の回復方法としては、塗布が実行される前の待機時に実施される空吐出動作からなり、適宜ノズル面21の払拭を行うクリーニング工程を含む。
インクジェットヘッド20の回復方法の一実施形態として、塗布が実行される前の待機時に実施される空吐出動作の流れを図4に示す。
図4に示すフローチャートは、空吐出滴を吸収可能なシート部材10を送り出し、シート部材10に保湿液を供給する工程と、シート部材10に空吐出を行う工程と、シート部材10を巻き取り、前記空吐出滴が着弾した部位を移動させる工程を有するインクジェットヘッドの回復方法の例である。
本実施形態において、インクは、PZT(ジルコン酸チタン酸鉛)をゾル−ゲル法で成膜する際に用いられる前駆体ゾル−ゲルインク(例えば、非特許文献1参照)を使用した。
また、液供給部材13によりシート部材10に供給される保湿液としては、2−メトキシエタノールを使用した。
まず、インクジェットヘッド20を空吐出位置、すなわちノズル面21がシート部材10に対向する位置に移動する(S001)。次に、液供給部15を加圧してシート部材10に保湿液を供給し(S002)、一定時間後に液供給部15の加圧を停止する(S003)。保湿液を液供給部15から供給することにより、シート部材10はウェットな状態となる。
次に、空吐出を実行する(S004)。空吐出が複数回(n回)繰り返され、シート部材10が一定量の空吐出滴を吸収した後(S005)、供給ローラ17及び回収ローラ18を駆動回転させ、シート部材10の一部を移動させ(S006)、廃液を吸収した領域を回収ローラ18に巻き取る。
インクジェットヘッド20がインク塗布を実行する前のクリーニング工程を行うまでの待機中は、ステップS002からS006を繰り返す(S007)。そして、クリーニングを開始するとき、インクジェットヘッド20をクリーニング位置に移動する(S008)。
塗布待機時にノズル先端のインク乾燥を防ぐためには、高い頻度で空吐出を行うのがよい。しかしながら、高頻度の空吐出によりインクの消費量は多くなる。また、本実施形態のようにノズルに異物が付着しやすいインク(前駆体ゾル−ゲルインク)を用いる場合、空吐出回数は抑える必要がある。本実施形態における空吐出は、10秒に1回の頻度で行った。
本実施形態のインクジェット塗布装置は、シート部材10を押圧し、インクジェットヘッド20のノズル面21に当接させる押圧部材を備え、上述のクリーニング工程において、前記廃液受容手段のシート部材10を、ノズル面21を払拭する払拭部材として使用することができる。すなわち、シート部材10を、押圧部材によりノズル面21に当接させながら前記シート部材移動手段により移動させ、ノズル面21を払拭することができる。
押圧部材を備える態様を図5及び図6に示す。
押圧部材12は、図5(A)に示す矢印の方向に上下移動することにより、シート部材10をノズル面21に対して図5(B)に示すように当接させたり、また離間させたりする。押圧部材12は、弾性を有する部材であることが好ましい。
押圧部材12の移動量により、シート部材10がノズル面21に当接したときに印加される圧力を調整することができる。
図5(B)に示すように、シート部材10をノズル面21に当接させた状態で供給ローラ17及び回収ローラ18を矢印で示す方向に回転させることにより、シート部材10をノズル面21に対して摺動させることができる。
図6(A)及び(B)に示すように、シート部材10は、矢印で示す移動の方向が、複数のノズル22が配列されたノズル列の長手方向と直交するように配置されることが好ましい。シート部材10の移動方向を、ノズル列の長手方向と平行になるように配置した場合には、長手方向の同一列上の複数のノズル22をシート部材10の同じ領域で払拭することとなり、新たな汚染が拡大してしまう可能性があるためである。
図5(B)に示すように、押圧部材12が上昇してシート部材10がヘッドに当接する位置にある場合、液供給部材13はシート部材10と近接ないし当接した位置から前記洗浄液を供給し、シート部材10に湿潤領域を形成する。
図6(B)に、複数の液供給部材13(13a、13b)を備える態様を示す。
液供給部材13は、揮発性の異なる複数の液体をシート部材10に供給することができる。
例えば、液供給部材13aからはシート部材10に対し保湿液を供給し、クリーニング工程においてシート部材10をノズル面21に当接させるときは、液供給部材13bから前記保湿液よりも揮発性の高い払拭液を供給することができる。
前記払拭液としては、例えば、低級アルコール、及び低級アルコールを溶媒とする溶液等が挙げられる。低級アルコール又は低級アルコールを溶媒とする溶液は、インク等の乾燥物の溶解性が良好であり、かつ揮発性が高いため、高い洗浄効果が得られるとともにノズル面に残存しにくく、十分なクリーニング効果が得られる。
押圧部材12を備えるインクジェット塗布装置において、インクジェットヘッド20のノズル面21に、シート部材10を当接させてノズル面21を払拭するクリーニング工程を含むインクジェットヘッドの回復方法の流れについて、図7及び図8に示す。
図7に示すフローチャートは、塗布が実行される前の待機時に実施される空吐出動作の流れであり、押圧部材12の動作を行う以外は図4に示した動作と同様である。
まず、インクジェットヘッド20を空吐出位置、すなわちノズル面21がシート部材10に対向する位置に移動する(S101)。次に、押圧部材12を上昇させるとともに、シート部材10にかかる張力を緩和するために供給ローラ17を回転させてシート部材10を送り出す(S102)。押圧部材12は、ノズル面21とシート部材10とが所定の間隔(例えば、1mm程度)となるように上昇させる。
液供給部15を加圧してシート部材10に払拭液を供給し(S103)、一定時間後に液供給部15の加圧を停止する(S104)。払拭液を液供給部15から供給することにより、シート部材10はウェットな状態となる。
次に、空吐出を実行する(S105)。空吐出が複数回(n回)繰り返され、シート部材10が一定量の空吐出滴を吸収した後(S105)、供給ローラ17及び回収ローラ18を駆動回転させ、シート部材10の一部を移動させ(S107)、廃液を吸収した領域を回収ローラ18に巻き取る。
インクジェットヘッド20がインク塗布を実行する前のクリーニング工程を行うまでの待機中は、ステップS103からS107を繰り返す(S108)。そして、クリーニング工程を開始するとき、押圧部材12を下降させるとともに、シート部材10に生じるたわみを解消するために回収ローラ18を回転させてシート部材10を巻き取る(S109)。次いで、インクジェットヘッド20をクリーニング位置に移動する(S110)。
なお、シート部材10が、空吐出滴の吸収する部材とノズル面21の払拭を行う部材とを兼ねている本実施形態においては、空吐出位置とクリーニング位置は同じであるため、ステップS110を省略することができる。
図8に示すフローチャートは、図7に示した空吐出動作の後、塗布が行われる前のクリーニング工程の流れである。
前記クリーニング工程は、シート部材10に払拭液を供給し、シート部材10に湿潤状態の領域を形成し、該湿潤状態のシート部材10によりノズル面21を払拭した後、前記湿潤状態の領域を移動させ、前記払拭液を含まない乾燥状態のシート部材10によりノズル面21を払拭する工程からなる。
このように、同一のシート部材10を使用しつつ、湿潤領域と乾燥領域とを単純な機構で切り替えて使いわけることができ、湿潤状態の払拭部材による払拭に続けて、乾燥状態の払拭部材による払拭を効率よく実現することができる。
図8に示すように、クリーニング開始時、インクジェットヘッド20(ノズル面21)を、クリーニング位置、具体的にはシート部材10を備える廃液受容手段11が配置された位置に移動させる(S201)。シート部材10が、空吐出滴の吸収する部材とノズル面21の払拭を行う部材とを兼ねている本実施形態においては、空吐出位置とクリーニング位置は同じであるため、ステップS201を省略することができる。
次に、押圧部材12を上昇させるとともに、シート部材10にかかる張力を緩和するために供給ローラ17を回転させてシート部材10を送り出す(S202)。押圧部材12は、シート部材10がノズル面21に当接するまで上昇させる。
液供給部材13の液供給部15を加圧することにより、シート部材10へ前記洗浄液を供給し(S203)、シート部材10に所望の湿潤領域が形成されるまで液供給部15への加圧を続け(S204)、その後加圧を停止する(S005)。
図5(B)に示したように、液供給部材13はノズル面21と近接した位置に配置されているため、シート部材10のノズル面と対向する領域を効率よく前記洗浄液で湿潤させることができる。
次いで、供給ローラ17及び回収ローラ18を同時に回転させ、シート部材10を図6に矢印で示す方向へ送り出し、押圧部材12による押圧を受けた状態でノズル面21に対し摺動させて払拭を行う(S006)。
供給ローラ17及び回収ローラ18の回転を続け、シート部材10の湿潤領域によりノズル面21の摺動を続け(S207)、摺動が完了すれば供給ローラ17及び回収ローラ18の回転を停止させる(S208)。
押圧部材12を下降させるとともに、シート部材10に生じるたわみを解消するために回収ローラ18を回転させてシート部材10を巻き取る(S209)。破線で囲んだ(A)で示すステップS202からS209までが、湿潤状態のシート部材10によるノズル面21の払拭動作(ウェットなワイプ)である。
続いて、払拭を行った湿潤状態の領域を回収するために、供給ローラ17及び回収ローラ18を同時に回転させ、シート部材10を図6に矢印で示す方向へ送り出し(S210)、シート部材10の乾燥状態の領域がノズル面21に対向するまで移動させる(S211、S012)。
押圧部材12を上昇させるとともに、シート部材10にかかる張力を緩和するために供給ローラ17を回転させてシート部材10を送り出す(S213)。押圧部材12は、シート部材10がノズル面21に当接するまで上昇させる。
次いで、供給ローラ17及び回収ローラ18を同時に回転させ、シート部材10を図6に矢印で示す方向へ送り出し、押圧部材12による押圧を受けた状態でノズル面21に対し摺動させて払拭を行う(S214)。
供給ローラ17及び回収ローラ18の回転を続け、シート部材10の乾燥領域によりノズル面21の摺動を続け(S215)、摺動が完了すれば供給ローラ17及び回収ローラ18の回転を停止させる(S216)。
押圧部材12を下降させるとともに、シート部材10に生じるたわみを解消するために回収ローラ18を回転させてシート部材10を巻き取る(S217)。破線で囲んだ(B)で示すステップS213からS217までが、乾燥状態のシート部材10によるノズル面21の払拭動作(ドライなワイプ)である。
続いて、払拭を行った領域を回収するために、供給ローラ17及び回収ローラ18を同時に回転させ、シート部材10を図6に矢印で示す方向へ送り出し(S218)、回収が完了すれば回転を停止させ(S219、S220)、クリーニング工程を終了する。
クリーニング工程は塗布の直前に行うほか、空吐出を一定回数繰り返した後に行っても良い。本実施形態においては、シート部材10が、空吐出滴の吸収する部材とノズル面21の払拭を行う部材とを兼ねているため、空吐出位置からクリーニング位置への移動時間を省くことができる。
なお、シート部材10に前記洗浄液を供給するタイミングは、図8に示したフローチャートでは、押圧部材12により押圧されたシート部材10がノズル面21に当接した後としているが、これに限定されず、シート部材10に前記洗浄液を供給して湿潤領域を形成した後に、当該湿潤領域を押圧部材12により押圧してノズル面21に当接させてもよい。
図8に示したフローチャートでは、シート部材10をノズル面21に対し当接させた状態で移動させることにより、ノズル面を摺動して払拭を行う態様を示しているが、これに限定されず、例えば、摺動を行わず、ノズル面21に対しシート部材10を当接させるだけの動作で、ノズル面21の汚れを吸着・吸収させてクリーニングを行ってもよい。湿潤状態での払拭及び乾燥状態での払拭のいずれか一方の動作を当接させるだけの動作としてもよく、いずれも押圧当接させるだけの動作としてもよい。ノズル面21を摺動する方法は、クリーニング効果は高いが、ノズル面21に施された撥水処理を劣化させたり、傷つけたりする場合がある。そこで、摺動を行わずにクリーニングを行うことにより、ノズル面21の劣化を抑制することができる。(なお、ノズル面21に対する摺動を行わない態様においても、シート部材10がノズル面21に当接して汚れを除去することを払拭という。)
上述のように、本実施形態のインクジェット塗布装置によれば、保湿液や払拭液により湿潤させたシート部材10により、空吐出されたインクの固化や粉末化を防止することができる。さらに、廃液受容手段は簡素な構成からなるため、機構の複雑化を招くことなく、ノズル面や塗布対象物の汚染を防止することができる。
10 シート部材
11 廃液受容手段
12 押圧部材
13 液供給部材
14 送液手段
15 液供給部
16 孔部
17 供給ローラ
18 回収ローラ
20 インクジェットヘッド
21 ノズル面
22 ノズル(ノズル列)
特開2011−9726号公報 特開2010−125620号公報
K.D.Budd, S.K.Dey and D.A.Payne,Proc.Brit.Ceram.Soc.36,107(1985)

Claims (9)

  1. インクを塗布対象物に吐出するノズルを有するインクジェットヘッドと、
    前記ノズルから空吐出された空吐出滴を受けるシート部材と、
    前記シート部材に含浸させる液体を供給する液供給部材と、を有することを特徴とするインクジェット塗布装置。
  2. 前記シート部材が、前記インクジェットヘッドのノズル孔が形成されたノズル面に当接し、前記ノズル面を払拭することを特徴とする請求項1に記載のインクジェット塗布装置。
  3. 前記シート部材を前記ノズル面に当接させる押圧部材と、
    前記シート部材を送り出す供給ローラと、
    送り出された前記シート部材の巻き取りを行う回収ローラと、
    前記供給ローラ及び前記回収ローラを回転させる駆動手段からなるシート部材移動手段と、をさらに備え、
    前記シート部材を、前記押圧部材により前記ノズル面に当接させた状態で、前記シート部材移動手段により移動させ、前記ノズル面を払拭することを特徴とする請求項1または2に記載のインクジェット塗布装置。
  4. 前記液供給部材は、揮発性の異なる複数の液体を前記シート部材に供給することを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載のインクジェット塗布装置。
  5. 前記液供給部材は、前記シート部材を前記ノズル面に当接させないときは保湿液を供給し、前記シート部材を前記ノズル面に当接させるときは、前記保湿液よりも揮発性の高い払拭液を供給することを特徴とする請求項4に記載のインクジェット塗布装置。
  6. 前記液供給部材が、前記シート部材に対し、該シート部材の前記ノズル面と対向する面と反対の面に対向して配置されることを特徴とする請求項1から5のいずれかに記載のインクジェット塗布装置。
  7. インクジェット塗布装置が備えるインクジェットヘッドの回復方法において、
    空吐出滴を受けるシート部材に保湿液を供給する工程と、
    ノズルから前記シート部材に空吐出を行う工程と、を有することを特徴とするインクジェットヘッドの回復方法。
  8. 前記ノズルから前記シート部材に空吐出を行う工程の後、前記シート部材を巻き取り、前記空吐出滴が着弾した部位を移動させる工程をさらに有することを特徴とする請求項7に記載のインクジェットヘッドの回復方法。
  9. ノズル孔が形成されたノズル面に、前記シート部材を当接させて前記ノズル面を払拭するクリーニング工程をさらに有し、
    前記クリーニング工程が、前記シート部材に払拭液を供給し、前記シート部材に湿潤状態の領域を形成し、該湿潤状態の前記シート部材により前記ノズル面を払拭した後、前記湿潤状態の領域を移動させ、前記払拭液を含まない乾燥状態の前記シート部材により前記ノズル面を払拭する工程からなることを特徴とすることを特徴とする請求項7または8に記載のインクジェットヘッドの回復方法。
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