JP2014162098A - 粘土薄膜積層ポリイミドフィルム - Google Patents

粘土薄膜積層ポリイミドフィルム Download PDF

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統 津田
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Abstract

【課題】耐熱性を向上させ、十分な強度を有するポリイミドフィルムを提供すること。
【解決手段】ポリイミドフィルムの片面又は両面に粘土薄膜が積層されていることを特徴とする粘土薄膜積層ポリイミドフィルム。
【選択図】図1

Description

本発明は、粘土薄膜積層ポリイミドフィルムに関する。さらに詳しくは、耐熱性を向上したポリイミドフィルムに関する。
ポリイミドは、耐熱性、電気絶縁性に優れ、主にフレキシブルプリント基板等の用途にポリイミドフィルムとして利用されている。フレキシブルプリント基板や半導体パッケージの高繊細化に伴い、それらに用いられるポリイミドフィルムの寸法安定性への要求も高まっており、熱膨張係数や加熱収縮率の低いポリイミドフィルムが開発されてきた(特許文献1〜6)。
これらの特許文献1〜6には、弾性率を高めるためにジアミン成分としてパラフェニレンジアミンを併用し、無水ピロメリット酸、4,4’−ジアミノジフェニルエーテル、パラフェニレンジアミンによる3成分系ポリイミドの例が記載されている。さらに弾性率を高めるため上記3成分系に3,3’−4,4’−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物を加えた4成分系ポリイミドへの展開も行われている(特許文献7及び8)。
近年は、クリーンエネルギー需要の高まりにより、太陽電池の開発が盛んとなってきているが、太陽電池のタイプの中では、フレキシブルな基板上に光吸収層及び電極、バッファ層を形成した軽量化、柔軟性のある様々な原材料を使用した薄膜型の太陽電池が開発されている。これらはいずれも基材上に各層を形成する際に高温がかかるので、耐熱性が必要であり、なおかつ軽量、柔軟性の面からポリイミドフィルムの使用が検討されている。しかしながら、従来のポリイミドフィルムでは、熱による劣化が見られ、フィルムが脆くなり、太陽電池基板としての使用には耐えうることができず、450〜500℃の加熱によっても耐えうるだけの耐熱性の向上が必要であった。
他方、層状無機化合物である粘土を主成分とする粘土薄膜が知られている(特許文献9及び10)。粘土を、水又は水を主成分とする分散媒である液体に分散させ、例えば、この分散液をトレイに流し込み、水平に静置し、粘土粒子を沈積させるとともに、分散媒である液体を固液分離手段により分離し、膜状に成形することにより、粘土粒子の積層を高度に配向させた膜を調製できる。この粘土を主成分とする粘土薄膜は、優れたフレキシビリティーと耐熱性とを兼ね備えた材料である。
しかしながら、太陽電池用基板として使用する場合、粘土薄膜の代表的な欠点として強度不足や脆さ等の問題が存在し、太陽電池用基板として使用することは実用上困難であった。
特開昭60−210629号公報 特開昭64−16832号公報 特開昭64−16833号公報 特開昭64−16834号公報 特開平1−131241号公報 特開平1−131242号公報 特開昭59−164328号公報 特開昭61−111359号公報 特開2005−104133号公報 特開2007−63118号公報
本発明は、耐熱性を向上させ、十分な強度を有する粘土薄膜積層ポリイミドフィルムを提供することを目的とする。
かかる事情に鑑み、本発明者らは、上記課題を解決するために鋭意研究を重ねた結果、ポリイミドフィルムの片面又は両面に粘土薄膜を積層させることにより、耐熱性を向上させたポリイミドフィルムが得られることを見出し、さらに検討を重ねて本発明を完成した。
すなわち、本発明は以下の発明に関する。
[1]ポリイミドフィルムを基材として、その片面又は両面に粘土を含む粘土薄膜が積層されていることを特徴とする粘土薄膜積層ポリイミドフィルム。
[2]粘土薄膜が、粘土とポリイミド樹脂を含有することを特徴とする前記[1]記載の粘土薄膜積層ポリイミドフィルム。
[3]粘土の層間に、層間イオンとしてナトリウムイオン及び/又はリチウムイオンを有することを特徴とする前記[1]又は[2]記載の粘土薄膜積層ポリイミドフィルム。
[4]リチウムイオンが粘土の層間イオンの50重量%以上を占めることを特徴とする前記[1]〜[3]のいずれか1項に記載の粘土薄膜積層ポリイミドフィルム。
[5]粘土薄膜における粘土の含有量が、粘土薄膜の全質量を基準として50重量%以上であることを特徴とする前記[1]〜[4]のいずれか1項に記載の粘土薄膜積層ポリイミドフィルム。
[6]粘土薄膜の膜厚が、0.5μm以上7.0μm以下であることを特徴とする前記[1]〜[5]のいずれか1項に記載の粘土薄膜積層ポリイミドフィルム。
[7]ポリイミドフィルムの片面又は両面に、アンカーコート層と粘土薄膜とが積層され、ポリイミドフィルムとアンカーコート層とが接することを特徴とする前記[1]〜[6]のいずれか1項に記載の粘土薄膜積層ポリイミドフィルム。
[8]パラフェニレンジアミン、4,4’−ジアミノジフェニルエーテル及び3,4’−ジアミノジフェニルエーテルからなる群から選ばれる1種以上の芳香族ジアミン成分と、ピロメリット酸二無水物及び3,3’−4,4’−ジフェニルテトラカルボン酸二無水物からなる群から選ばれる1種以上の酸無水物成分とを使用して製造され、引張弾性率が4.0GPa以上であるポリイミドフィルムの片面又は両面に、粘土薄膜が積層されていることを特徴とする前記[1]〜[7]のいずれか1項に記載の粘土薄膜積層ポリイミドフィルム。
[9]島津製作所製TMA−50を使用し、測定温度範囲:50〜350℃、昇温速度:10℃/minの条件で測定した前記基材の熱膨張係数が基材製造時の機械搬送方向(MD)及び幅方向(TD)を基準として共に0〜20ppm/℃の範囲にあることを特徴とする前記[1]〜[8]のいずれか1項に記載の粘土薄膜積層ポリイミドフィルム。
[10]450℃、30分熱処理した時の引張伸度が、熱処理前の引張伸度値の20%以上であることを特徴とする前記[1]〜[9]のいずれか1項に記載の粘土薄膜積層ポリイミドフィルム。
[11]500℃、30分熱処理した時の引張伸度が、熱処理前の引張伸度値の2%以上であることを特徴とする前記[1]〜[10]のいずれか1項に記載の粘土薄膜積層ポリイミドフィルム。
[12]島津製作所製TGA−50を使用し、16℃/分で500℃まで昇温し、500℃で30分保持したときの熱減量が1.5重量%以下であることを特徴とする前記[1]〜[11]のいずれか1項に記載の粘土薄膜積層ポリイミドフィルム。
[13]前記[1]〜[12]のいずれか1項に記載の粘土薄膜積層ポリイミドフィルムからなる太陽電池材料。
本発明の粘土薄膜積層ポリイミドフィルムは、450〜500℃の加熱によっても使用できるよう耐熱性が向上しているため、該ポリイミドフィルムを太陽電池用の基板として使用する際、電極形成等で450〜500℃の熱がかかっても、熱劣化が起こらず、使用に耐えうることができる。このように基板上に電極としてシリコンを蒸着するアモルファスシリコン型太陽電池や、同じく基板上に銅、インジウム、ガリウム、セレニウムの化合物を電極として形成させるCIGS型太陽電池用に特に有用である。また、本発明の粘土薄膜積層ポリイミドフィルムは、太陽電池材料として十分な強度を有し、割れが防止され、フレキシビリティーを有する。
本発明の第一の態様における粘土薄膜積層ポリイミドフィルムの断面図である。 本発明の第二の態様における粘土薄膜積層ポリイミドフィルムの断面図である。
以下、本発明について具体的に説明する。本発明の粘土薄膜積層ポリイミドフィルムは、ポリイミドフィルムの片面又は両面に粘土薄膜が積層されていることを特徴とする。
図1は、本発明の一態様の粘土薄膜積層ポリイミドフィルムを模式的に示す断面図である。図1(A)では、粘土薄膜積層ポリイミドフィルム1は、基材となるポリイミドフィルム2の一方側に、粘土薄膜3が積層された基本構造を備える。図1(B)では、粘土薄膜積層ポリイミドフィルム11は、ポリイミドフィルム2の両側に、粘土薄膜3が積層された構造を備える。図1(B)の場合、両面の粘土薄膜は同じものを積層してもよく、異なるものを積層してもよい。
また、本発明の別態様として、図2に示す態様が挙げられる。図2では、粘土薄膜積層ポリイミドフィルムにおいて、基材(ポリイミドフィルム)と粘土薄膜とが、アンカーコート層を介して積層されている。図2(A)の粘土薄膜積層ポリイミドフィルム21では、基材であるポリイミドフィルム2の片側の面に、アンカーコート層4と、粘土薄膜3とがこの順に積層されている。図2(B)では、ポリイミドフィルム2の両側の面に、アンカーコート層4と、粘土薄膜3とがこの順に(基材2とアンカーコート層4が接するように)積層されている。図2(B)の場合においても、両面の粘土薄膜は同じものを積層してもよく、異なるものを積層してもよい。以下、本形態に係る各層について詳述する。
本発明の粘土薄膜積層ポリイミドフィルムに用いるポリイミドフィルムについて、以下に詳しく説明する。本発明のポリイミドフィルムを製造するに際しては、まず芳香族ジアミン成分と酸無水物成分とを有機溶媒中で重合させることにより、ポリアミック酸溶液を得る。
前記芳香族ジアミン成分の具体例としては、パラフェニレンジアミン、メタフェニレンジアミン、ベンチジン、パラキシリレンジアミン、4,4’−ジアミノジフェニルエーテル、3,4’−ジアミノジフェニルエーテル、4,4’−ジアミノジフェニルメタン、4,4’−ジアミノジフェニルスルホン、3,3’−ジメチル−4,4’−ジアミノジフェニルメタン、1,5−ジアミノナフタレン、3,3’−ジメトキシベンチジン、1,4−ビス(3メチル−5アミノフェニル)ベンゼン及びこれらのアミド形成性誘導体が挙げられ、パラフェニレンジアミン、4,4’−ジアミノジフェニルエーテル及び3,4’−ジアミノジフェニルエーテルが好ましい。これらは、1種単独で使用してもよく、2種以上を混合して用いてもよい。この中でフィルムの引張弾性率を高くする効果のあるパラフェニレンジアミン、3,4’−ジアミノジフェニルエーテルのジアミンの量を調整し、得られるポリイミドフィルムの引張弾性率を4.0GPa以上にすることが、搬送性も良くなるので好ましい。
前記酸無水物成分の具体例としては、ピロメリット酸、3,3’,4,4’−ビフェニルテトラカルボン酸、2,3’,3,4’−ビフェニルテトラカルボン酸、3,3’,4,4’−ベンゾフェノンテトラカルボン酸、2,3,6,7−ナフタレンテトラカルボン酸、2,2−ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)エーテル、ピリジン−2,3,5,6−テトラカルボン酸及びこれらのアミド形成性誘導体等の芳香族テトラカルボン酸無水物成分が挙げられ、ピロメリット酸二無水物及び3,3’−4,4’−ジフェニルテトラカルボン酸二無水物が好ましい。これらは、1種単独で使用してもよく、2種以上を混合して用いてもよい。
この中でも、特に好適な、芳香族ジアミン成分及び酸無水物成分の組み合わせしては、パラフェニレンジアミン、4,4’−ジアミノジフェニルエーテル及び3,4’−ジアミノジフェニルエーテルからなる群から選ばれる1種以上の芳香族ジアミン成分と、ピロメリット酸二無水物及び3,3’−4,4’−ジフェニルテトラカルボン酸二無水物からなる群から選ばれる1種以上の酸無水物成分との組み合わせが挙げられる。
前記した芳香族ジアミン成分の配合割合(モル比)としては、特に限定されないが、4,4’−ジアミノジフェニルエーテル及び/又は3,4’−ジアミノジフェニルエーテルとパラフェニレンジアミンとを併用する場合、4,4’−ジアミノジフェニルエーテル及び/又は3,4’−ジアミノジフェニルエーテル:パラフェニレンジアミン=0(0を除く):100〜95:5が好ましく、40:60〜90:10がより好ましく、70:30〜85:15がさらに好ましい。前記した酸無水物成分の配合割合(モル比)としては、特に限定されないが、ピロメリット酸二無水物と3,3’,4,4’−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物とを併用する場合、ピロメリット酸二無水物:3,3’,4,4’−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物=0(0を除く):100〜97:3が好ましく、30:70〜95:5がより好ましく、60:40〜80:20がさらに好ましい。
基材のポリイミドフィルムがこれらの芳香族ジアミン成分と酸無水物成分とからなるポリアミック酸から製造される場合、ポリイミドフィルムの熱膨張係数を、フィルムの機械搬送方向(MD)、幅方向(TD)共に測定温度50〜350℃において、0〜20ppm/℃の範囲に容易に調整することができるため、好ましい。このような高温領域でも低い熱膨張係数を持つポリイミドフィルムは寸法安定性に優れているので、高温処理工程のある太陽電池用基板、とりわけCIGS型太陽電池用基板用に適している。
また、本発明において、ポリアミック酸溶液の形成に使用される有機溶媒の具体例としては、例えば、ジメチルスルホキシド、ジエチルスルホキシド等のスルホキシド系溶媒、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジエチルホルムアミド等のホルムアミド系溶媒、N,N−ジメチルアセトアミド、N,N−ジエチルアセトアミド等のアセトアミド系溶媒、N−メチル−2−ピロリドン、N−ビニル−2−ピロリドン等のピロリドン系溶媒、フェノール、o−,m−,又はp−クレゾール、キシレノール、ハロゲン化フェノール、カテコール等のフェノール系溶媒、又はヘキサメチルホスホルアミド、γ−ブチロラクトン等の非プロトン性極性溶媒を挙げることができ、これらを単独又は2種以上を使用した混合物として用いるのが望ましいが、さらにはキシレン、トルエン等の芳香族炭化水素の使用も可能である。
重合方法は、公知のいずれの方法で行ってもよく、例えば
(1)先に芳香族ジアミン成分全量を溶媒中に入れ、その後、酸無水物成分を芳香族ジアミン成分全量と当量になるように加えて重合する方法。
(2)先に酸無水物成分全量を溶媒中に入れ、その後、芳香族ジアミン成分を酸無水物成分と当量になるように加えて重合する方法。
(3)一方の芳香族ジアミン成分(a1)を溶媒中に入れた後、反応成分に対して一方の酸無水物成分(b1)が95〜105モル%となる比率で反応に必要な時間混合した後、もう一方の芳香族ジアミン成分(a2)を添加し、続いて、もう一方の酸無水物成分(b2)を全芳香族ジアミン成分と全酸無水物成分とがほぼ当量になるように添加して重合する方法。
(4)一方の酸無水物成分(b1)を溶媒中に入れた後、反応成分に対して一方の芳香族ジアミン成分(a1)が95〜105モル%となる比率で反応に必要な時間混合した後、もう一方の酸無水物成分(b2)を添加し、続いてもう一方の芳香族ジアミン成分(a2)を全芳香族ジアミン成分と全酸無水物成分とがほぼ当量になるように添加して重合する方法。
(5)溶媒中で一方の芳香族ジアミン成分と酸無水物成分をどちらかが過剰になるよう反応させてポリアミック酸溶液(A)を調整し、別の溶媒中でもう一方の芳香族ジアミン成分と酸無水物成分をどちらかが過剰になるよう反応させポリアミック酸溶液(B)を調整する。こうして得られた各ポリアミック酸溶液(A)と(B)を混合し、重合を完結する方法。この時ポリアミック酸溶液(A)を調整するに際し芳香族ジアミン成分が過剰の場合、ポリアミック酸溶液(B)では酸無水物成分を過剰に、またポリアミック酸溶液(A)で酸無水物成分が過剰の場合、ポリアミック酸溶液(B)では芳香族ジアミン成分を過剰にし、ポリアミック酸溶液(A)と(B)を混ぜ合わせこれら反応に使用される全芳香族ジアミン成分と全酸無水物成分とがほぼ当量になるように調整する。なお、重合方法はこれらに限定されることはなく、その他公知の方法を用いてもよい。
こうして得られるポリアミック酸溶液は、通常5〜40重量%の固形分を含有し、好ましくは10〜30重量%の固形分を含有する。また、その粘度は、ブルックフィールド粘度計による測定値で通常10〜2000Pa・sであり、安定した送液のために、好ましくは100〜1000Pa・sである。また、有機溶媒溶液中のポリアミック酸は部分的にイミド化されていてもよい。
次に、ポリイミドフィルムの製造方法について説明する。ポリイミドフィルムを製膜する方法としては、ポリアミック酸溶液をフィルム状にキャストし熱的に脱環化脱溶媒させてポリイミドフィルムを得る方法、及びポリアミック酸溶液に環化触媒及び脱水剤を混合し化学的に脱環化させてゲルフィルムを作製し、これを加熱脱溶媒することによりポリイミドフィルムを得る方法が挙げられるが、後者の方が得られるポリイミドフィルムの熱膨張係数を低く抑えることができるので好ましい。
化学的に脱環化させる方法においては、まず前記ポリアミック酸溶液を調製する。なお、このポリアミック酸溶液は、必要に応じて、酸化チタン、シリカ、炭酸カルシウム、リン酸カルシウム、リン酸水素カルシウム及びポリイミドフィラー等の化学的に不活性な有機フィラーや無機フィラーを、30重量%未満濃度で含有することができる。
ここで使用するポリアミック酸溶液は、予め重合したポリアミック酸溶液であっても、またフィラー粒子を含有させる際に順次重合したものであってもよい。
前記ポリアミック酸溶液は、環化触媒(イミド化触媒)、脱水剤及びゲル化遅延剤等を含有することができる。
本発明で使用される環化触媒の具体例としては、トリメチルアミン、トリエチレンジアミン等の脂肪族第3級アミン、ジメチルアニリン等の芳香族第3級アミン、及びイソキノリン、ピリジン、ベータピコリン等の複素環第3級アミン等が挙げられるが、複素環式第3級アミンが好ましい。これらは、1種単独で使用してもよく、2種以上を混合して用いてもよい。
本発明で使用される脱水剤の具体例としては、無水酢酸、無水プロピオン酸、無水酪酸等の脂肪族カルボン酸無水物、及び無水安息香酸等の芳香族カルボン酸無水物等が挙げられるが、無水酢酸及び/又は無水安息香酸が好ましい。
ポリアミック酸溶液からポリイミドフィルムを製造する方法としては、前記環化触媒及び前記脱水剤を含有させたポリアミック酸溶液を、スリット付き口金から支持体上に流延してフィルム状に成型し、支持体上でイミド化を一部進行させて自己支持性を有するゲルフィルムとした後、支持体より剥離し、加熱乾燥/イミド化し、熱処理を行う方法が挙げられる。
前記支持体とは、金属製の回転ドラムやエンドレスベルトであり、その温度は液体又は気体の熱媒により及び/又は電気ヒーター等の輻射熱により制御される。
前記ゲルフィルムは、支持体からの受熱及び/又は熱風や電気ヒーター等の熱源からの受熱により通常30〜200℃、好ましくは40〜150℃に加熱されて閉環反応し、遊離した有機溶媒等の揮発分を乾燥させることにより自己支持性を有するようになり、支持体から剥離される。
前記支持体から剥離されたゲルフィルムは、特に限定されないが、通常回転ロールにより走行速度を規制しながら搬送方向に延伸されるのが好ましい。搬送方向への延伸は、140℃以下の温度で1.05〜1.9倍、好ましくは1.1〜1.6倍、さらに好ましくは1.1〜1.5倍の倍率で実施される。搬送方向に延伸されたゲルフィルムは、テンター装置に導入され、テンタークリップに幅方向両端部を把持されて、テンタークリップと共に走行しながら、幅方法へ延伸される。幅方向への延伸は、200℃以上の温度で1.05〜1.9倍、好ましくは1.1〜1.6倍、さらに好ましくは1.1〜1.5倍の倍率で実施される。この時、最終的に得られるポリイミドフィルムの配向が幅方向(TD)に高くなるよう、またその逆に搬送方向(MD)に高くなるよう異方性を持たすことも可能である。この場合は配向を高くする側の方向の延伸倍率をもう一方の延伸倍率よりも高めに設定することになる。例えばTD方向に配向を高めるためには、TDの延伸倍率がMDの延伸倍率の1.10倍以上1.50倍以下に設定することが好ましい。また逆にMD方向に配向を高めるためには、MDの延伸倍率がTDの延伸倍率の1.10倍以上1.50倍以下に設定することが好ましい。上記の乾燥ゾーンで乾燥したフィルムは、熱風、赤外ヒーター等で15秒から10分加熱される。次いで、熱風及び/又は電気ヒーター等により、250〜500℃の温度で15秒から20分熱処理を行う。
また、走行速度を調整しポリイミドフィルムの厚みを調整するが、ポリイミドフィルムの厚みとしては3〜250μmが好ましい。これより薄くても厚くてもフィルムの製膜性が著しく悪化するので好ましくない。
このようにして得られたポリイミドフィルムをさらに200〜500℃の温度でアニール処理を行うことが好ましい。そうすることによってフィルムの熱リラックスが起こり加熱収縮率を小さく抑えることができる。本発明ポリイミドフィルムの製法ではフィルムTDへの配向が強いため、その分この方向での加熱収縮率が高くなってしまいがちであるが、アニール処理からの熱リラックスにより、200℃での加熱収縮率をフィルムのMD、TD共に0.05%以下に抑えることができるので、より一層寸法精度が高くなり好ましい。具体的には200〜500℃の炉の中を、低張力下にてフィルムを走行させ、アニール処理を行う。炉の中でフィルムが滞留する時間が処理時間となるが、走行速度を変えることでコントロールすることになり、30秒〜5分の処理時間であることが好ましい。これより短いとフィルムに充分熱が伝わらず、また長いと過熱気味になり平面性を損なうので好ましくない。また走行時のフィルム張力は10〜50N/mが好ましく、さらには20〜30N/mが好ましい。この範囲よりも張力が低いとフィルムの走行性が悪くなり、また張力が高いと得られたフィルムの走行方向の熱収縮率が高くなるので好ましくない。
また、得られたポリイミドフィルムに接着性を持たせるため、フィルム表面にコロナ処理やプラズマ処理のような電気処理又はブラスト処理のような物理的処理を行ってもよい。
前記したポリイミドフィルムの引張弾性率は、特に限定されないが、製造時の搬送性の点から、4.0GPa以上が好ましい。前記した基材のポリイミドフィルムの熱膨張係数は、特に限定されないが、寸法安定性が増し、特に高寸法精度を要する太陽電池用基材として好ましい点から、基材製造時の機械搬送方向(MD)及び幅方向(TD)を基準として共に0〜20ppm/℃の範囲内にあることが好ましく、MD及びTDのいずれも3〜18ppm/℃の範囲内にあることがより好ましい。前記熱膨張係数は、島津製作所製TMA−50を使用し、測定温度範囲:50〜350℃、昇温速度:10℃/minの条件で測定した値である。
前記したポリイミドフィルムとしては、市販品を用いてもよく、本発明の効果を妨げない限り、特に限定されず、例えば、カプトンのENタイプ(例えば、50EN−S、カプトン200EN(商品名)、100EN(商品名)等、以上、東レ・デュポン株式会社製)等が挙げられる。
次に、ポリイミドフィルムの片面又は両面に積層する粘土薄膜について説明する。
本発明の粘土薄膜積層ポリイミドフィルムは、粘土薄膜3を有する。粘土薄膜3に用いる粘土としては、特に限定されないが、水、水と任意の割合で相溶する極性溶媒、及び水と該極性溶媒との混合溶媒から選ばれる1種以上(以下、水系溶媒ともいう)と接触すると溶媒分子を吸着して膨潤し、ついにはバラバラになって溶媒中に分散する性質を有するものである。より詳しくは、粘土は四面体シート及び八面体シートを積層した層構造からなり、その層間に交換性陽イオンを有しており、水系溶媒中では交換性陽イオンの水和力により粘土は膨潤し層間が剥離された分散状態をとると考えられる。このような性質を有する粘土は、天然物、合成物又はそれらの混合物からなり、例えば、膨潤性マイカ、カオリナイト、ディッカイト、ハロイサイト、クリソタイル、リザーダイド、アメサイト、パイロフィライト、タルク、モンモリロナイト、バイデライト、ノントロナイト、スチーブンサイト、サポナイト、鉄サポナイト、ヘクトライト、ソーコナイト、白雲母、パラゴナイト、イライト、セリサイト、金雲母、黒雲母、レピドライト、マガディアイト、アイラライト、カネマイト、層状チタン酸等が挙げられる。これらは単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。中でも、膨潤性が高く粒子がナノオーダーの厚さで偏平状の形態を示すため自己組織化(self organization)による配向が起こりやすいスメクタイト構造を有する粘土、例えば、ヘクトライト、スチーブンサイト、サポナイト、鉄サポナイト、ソーコナイト、モンモリロナイト等を使用するのが特に好ましい。これらは、1種単独又は2種以上を混合して使用できる。スメクタイト構造を有する粘土は、八面体結晶構造からなる八面体シートを四面体結晶構造からなる二枚の四面体シートが挟む層構造を有しており、四面体シート又は八面体シートの金属元素の一部に低原子価金属元素との同型置換や欠陥があるため、層内に負電荷を有している。この負電荷を補償して電気的中性を保つために層間に交換性陽イオンを有している。
上記層状無機化合物たる粘土は、層間に層間イオンとして、ナトリウムイオン及び/又はリチウムイオンを有する物が好ましく、前記粘土が層間にリチウムイオンを有する場合、層間イオンの50%以上がリチウムイオンであるものが好ましい。粘土の層間のリチウムイオンは、加熱処理することによって粘土八面体層内に移動し、層間のイオン成分が減少することにより、粘土薄膜の力学的強度の向上、耐水性の向上等につながるため好適である。層間イオンとしてリチウムイオンを有する粘土としては、リチウムイオン交換モンモリロナイト(商品名:クニピアM、クニミネ工業株式会社製)が挙げられる。
本発明に用いられる粘土の粒子径(偏平面の径)は、好ましくは、10〜10000nmであり、より好ましくは50〜2000nmであり、更に好ましくは100〜500nmである。粘土薄膜に適した粘土の粒子径は、粘土薄膜の膜厚にもよるが、膜厚の1.5倍を上回る粒子径のものは突起、ボイド等の膜欠陥を生じやすく、10nmより小さいものは自己組織化(self organization)による配向が起こりにくくなるので好ましくない。
粘土粒子の大きさ(前記厚さ、粒子径)は、以下のようにして得ることができる。希薄(10mg/リットル程度の濃度)な粘土分散液を、平坦でゴミが付着していない清浄な平面(例えば、剥離したての雲母のへき開面等)に滴下して乾燥した後に、表面に重ならずに残った粘土粒子を原子間力顕微鏡で複数個観察し、実際の大きさを測定する。そして、その平均値を算出する。
本発明に係る粘土薄膜は、さらに、樹脂を含有することにより粘土粒子間を強固に結合することができるが、ポリイミド樹脂を含有するものが、耐熱性、及びポリイミドフィルムとの密着性向上という面から、好ましい。
以下、粘土薄膜に用いるポリイミド樹脂について説明する。ポリイミド樹脂は、一般的には、ポリアミック酸等のポリイミド前駆体を熱処理することによりイミド化される。ポリアミック酸等のポリイミド前駆体はポリイミドワニスとして市販されており、ポリイミドワニス(商品名:パイヤーML RC5019、I.S.T株式会社製)が挙げられる。イミド化反応を促進するためアミン系化合物等の触媒を添加しても良い。粘土薄膜やアンカーコート層に用いられる樹脂は、ポリイミド樹脂と記載してあっても塗布時はポリアミック酸等のポリイミド前駆体(ポリイミドワニス)であり、熱処理によりイミド化反応が進みポリイミド樹脂となるものを意味する。
前記粘土薄膜に用いるポリイミド樹脂のイミド化度は、耐熱性、耐薬品性等の面より90%以上であることが好ましい。
本発明における粘土薄膜には、粘土とポリイミド樹脂に加えて、粘土の分散性、ポリイミド前駆体の溶解性、粘土薄膜の耐熱性等に支障のない範囲内で、塗工液調製時に、高分子、高分子前駆体、相溶化剤、分散剤、界面活性剤、安定剤、熱安定剤、酸化防止剤、耐候剤、紫外線吸収剤、架橋剤、化学修飾剤、滑剤、結晶核剤、着色剤、複屈折制御剤等の公知の添加剤を1種以上添加してもよい。
粘土薄膜中の粘土比率が高い方が、粘土薄膜積層ポリイミドフィルムの熱劣化防止効果はより顕著であるが、粘土薄膜が硬くて脆く割れやすくなり、ポリイミドフィルムと粘土薄膜との密着性は悪くなる。該熱劣化防止効果を有効に得ることができる観点、粘土薄膜の硬さ・柔軟性・割れにくさが適切である観点及びポリイミドフィルムとの良好な密着性を得ることができる観点から、粘土薄膜の粘土の含有量は、当該粘土薄膜の全質量を基準として、通常50〜95質量%であり、より好ましくは60〜90質量%であり、更に好ましくは70〜90質量%であり、ポリイミド樹脂5〜50質量%であり、より好ましくは10〜40質量%であり、更に好ましくは10〜30質量%である。粘土とポリイミド樹脂の質量比は、特に限定されないが、50:50〜97:3が好ましく、60:40〜95:5がより好ましく、70:30〜90:10が更に好ましい。
粘土薄膜は、ポリイミドフィルムの耐熱性向上のために、ある程度の厚さが必要であり、0.5μm以上が好ましく、1.0μm以上がより好ましく、2.0μm以上が更に好ましい。一方、粘土薄膜の脆さによる割れ防止のためには薄い方が望ましく、7.0μm以下が望ましく、5.0μm以下がより望ましく、3.0μm以下が更に望ましい。
前述の通り、図2(A)の粘土薄膜積層ポリイミドフィルム21及び図2(B)の粘土薄膜積層ポリイミドフィルム31は、ポリイミドフィルム2と粘土薄膜3との間にアンカーコート層4を有する。本発明におけるアンカーコート層4は、一般的に知られているアンカーコート剤を特に制限されることなく用いることができるが、耐熱性の高いポリイミド樹脂を用いることが好ましい。熱処理時にアンカーコート層と粘土薄膜のポリイミド樹脂が同時にイミド化すると、より密着効果を高めることが出来る。アンカーコート層に粘土薄膜と同様の効果を持たせるためにはアンカーコート層内に粘土を含有させても良い。但し、アンカーコート層の役割はポリイミドフィルムと粘土薄膜との密着性向上なので、粘土の配合量はアンカーコート層の全重量に対し50%以下が好ましく、30%以下がより好ましく、20%以下が更に好ましい。アンカーコート層の厚さは、特に制限されないが、薄すぎると密着性向上効果が乏しくなり、厚すぎるとアンカーコート層自体の熱劣化が進みやすく、粘土薄膜積層ポリイミドフィルムの熱劣化を誘発することから、0.03〜3.0μmが好ましく、0.05〜2.0μmがより好ましく、0.1〜1.0μmが更に好ましい。
本発明における粘土薄膜は、前記粘土及びポリイミド樹脂が水、水と任意の割合で相溶する極性溶媒又は水系溶媒に分散されて調製された塗料の状態でポリイミドフィルム上に塗布・乾燥されることによって積層される。この際、一般には、塗料中において粘土は溶媒中に膨潤分散し、ポリイミド樹脂は溶媒に溶解する。この塗料における成分(粘土及びポリイミド樹脂)の濃度は、調製後の塗料が実用上問題ない範囲で固化したり分離したりしなければ制限はないが、通常、粘土及びポリイミド樹脂の合計濃度が1〜15質量%程度、好ましくは3〜10質量%となる範囲で使用される。最適な成分濃度は、成分それぞれの種類や両者の組成比により異なるため、組成毎に設定される。また、製膜する際の塗布性を向上させるための粘度調整剤や、疎水性及び/又は耐久性をさらに向上させるための硬化剤等、各種の添加剤を加えてもよい。
また、ポリイミドフィルムと粘土薄膜との間の密着力を高めるために、基材の表面にコロナ放電処理、プラズマ処理、プライマー処理、UV処理、溶剤処理等の表面処理を施してから粘土薄膜を積層する、又はポリイミドフィルム表面に直接、もしくはその表面処理面にアンカーコート層を積層したうえで粘土薄膜を形成することもできる。
ここで、アンカーコート層を形成させる場合においては、アンカーコート層は、前記アンカーコート剤を主体とする溶液を塗布し、乾燥する方法によって形成できる他、公知の方法によって形成することができる。
粘土とポリイミド樹脂からなる粘土薄膜塗料は、水、水と任意の割合で相溶する極性溶媒又は水系溶媒に分散された粘土分散液を予め調整し、その後ポリイミド樹脂溶液と混合分散してもよいし、ポリイミド樹脂溶液中に粘土を添加し、混合分散してもよい。混合、撹拌、分散方法としてはプロペラ撹拌、転倒撹拌、振動撹拌、混練、ビーズ等を用いたメディア分散、ローター・ステーター間を通液する高速せん断分散、超音波分散、高圧分散等の任意の方法を用いることができる。また、粘土薄膜に任意成分を添加する場合においては、該添加剤を加えるタイミングは任意でよく、最初に添加剤を分散媒に加えた後に粘土を分散させてもよいし、分散媒に粘土を分散させた後に添加剤を添加してもよい。添加剤は固体として添加してもよいし、任意の溶媒に溶解又は分散させた溶液状態で添加してもよい。
粘土薄膜塗料をポリイミドフィルムに塗布する方式は特に制限されるものではなく、各種の塗工方法、例えば、ダイレクト・グラビア法、リバース・グラビア法、ダイコート法、リップコート、コンマコート法、バーコート法、吹き付け法、浸漬法等、公知の各種の方式を用いることができる。塗布前に塗料を脱気処理することにより、ボイド、ハジキ等の塗膜欠陥を防止できる。脱気処理は、真空・減圧処理、超音波処理、自転公転処理等の公知の各種の方式を用いることができる。
塗料からの溶媒除去(乾燥)は、真空乾燥、凍結真空乾燥、温風による加熱蒸発乾燥、マイクロ波照射乾燥等、公知の各種の方式を用いることができる。
ポリアミック酸等のポリイミド前駆体を200℃以上の加熱、又は触媒を用いて脱水・環化(イミド化)反応を進め、イミド化することができる。粘土の層間イオンとしてリチウムイオンを用いた場合には、250℃以上の加熱によりリチウムイオンが粘土の層間イオンではなくなるために膜強度や耐水性が向上し好ましい。スメクタイト構造を有する粘土鉱物は、四面体シート又は八面体シートの金属元素の一部に低原子価金属元素との同型置換や欠陥があるため、層内に負電荷を有している。特に、八面体層に負電荷と空隙を持つモンモリロナイトにおいては、前記250℃以上の加熱によりリチウムイオンが粘土結晶の八面体の空隙に移動する(Hoffman-Klemen効果)ため、水膨潤性を失い水に膨潤・溶解しなくなる性質が顕著であり、膜強度や耐水性の向上が顕著である。
このような粘土薄膜をポリイミドフィルムの片面又は両面に積層することによって、耐熱性が向上し、得られた粘土薄膜積層ポリイミドフィルムは、以下のような特徴を得ることになる。
[1]450℃、30分熱処理した時の引張伸度が、熱処理前の引張伸度値の20%以上である。
[2]500℃、30分熱処理した時の引張伸度が、熱処理前の引張伸度値の2%以上である。
[3]島津製作所製TGA−50を使用し、16℃/分で500℃まで昇温し、500℃で30分保持したときの熱減量が1.5重量%以下である。
このような特徴を持つことで、該粘土薄膜積層ポリイミドフィルムを太陽電池用の基板として使用する際、電極形成等で450〜500℃の熱がかかっても、熱劣化が起こらず、使用に耐えうることができる。特に基板上に銅、インジウム、ガリウム、セレニウムの化合物を電極として形成させるCIGS型太陽電池用では、耐熱性がより一層要求されるので、このような特性があることが好ましい。粘土薄膜はポリイミドフィルムの片面或いは両面いずれに積層されても良いが、耐熱性向上の効果をより高く得るためには両面に積層されていることが好ましい。
次に、実施例を挙げて本発明をさらに具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例により何ら限定されるものではなく、多くの変形が本発明の技術的思想内で当分野において通常の知識を有する者により可能である。
本発明における各種特性の測定方法について以下に説明する。
(1)熱膨張係数
得られたポリイミドフィルムを用いて幅5mm×長さ10mmのサイズのサンプルを採取した。ポリイミドフィルム製造時の機械搬送方向(MD)、幅方向(TD)を基準としてサンプル採取及び熱膨張係数測定を実施した。MD方向を測定する時は、5mm(TD)×10mm(MD)、TD方向を測定する時は、5mm(MD)×10mm(TD)となるようサンプルを採取した。島津製作所製TMA−50を使用し、各サンプルを下記条件で加熱した。
1st昇温:室温→350℃(昇温速度10℃/分)
降温:350℃→35℃(降温速度5℃/分)
2nd昇温:35℃→350℃(昇温速度10℃/分)
熱膨張係数の解析は、2nd昇温での温度範囲:50〜350℃の条件で行った。
(2)引張伸度
JIS K 7127に準じてMD方向の引張伸度を測定した。測定はフィルム引張試験装置(商品名:RTA100、オリエンテック社製)を使用した。
(3)引張弾性率
JIS K 7127に準じてMD方向の引張弾性率を測定した。測定はフィルム引張試験装置(商品名:RTA100、オリエンテック社製)を使用した。
(4)熱減量
島津製作所製TGA−50を使用し、16℃/分で500℃まで昇温し、500℃で30分保持したときに減少した重量を測定した。減少した重量を元の重量に対する割合(重量%)で評価した。
(5)密着性
粘土薄膜とポリイミドフィルムとの密着性は、粘土薄膜表面にセロハンテープを貼り付け、一気に剥がした後、剥がれた部分の面積を目視により判定した。
(6)割れ易さ
粘土薄膜の割れ易さは、粘土薄膜積層ポリイミドフィルムを所定の直径の丸棒に巻き付け、粘土薄膜に割れ等の塗膜欠陥が生じない最小径を割れ易さの直径とした。
[合成例1]
ピロメリット酸二無水物(分子量218.12)/3,3’,4、4’−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物(分子量294.22)/4,4’−ジアミノジフェニルエーテル(分子量200.24)/パラフェニレンジアミン(分子量108.14)を、モル比で75/25/70/30の割合で用意し、DMAc(N,N−ジメチルアセトアミド)中20重量%溶液にして重合し、3500poiseのポリアミック酸溶液を得た。
[合成例2]
ピロメリット酸二無水物(分子量218.12)/3,3’,4、4’−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物(分子量294.22)/4,4’−ジアミノジフェニルエーテル(分子量200.24)/パラフェニレンジアミン(分子量108.14)を、モル比で75/25/75/25の割合で用意し、DMAc(N,N−ジメチルアセトアミド)中20重量%溶液にして重合し、3500poiseのポリアミック酸溶液を得た。
[合成例3]
ピロメリット酸二無水物(分子量218.12)/3,3’,4、4’−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物(分子量294.22)/4,4’−ジアミノジフェニルエーテル(分子量200.24)/パラフェニレンジアミン(分子量108.14)を、モル比で65/35/80/20の割合で用意し、DMAc(N,N−ジメチルアセトアミド)中20重量%溶液にして重合し、3500poiseのポリアミック酸溶液を得た。
[合成例4]
ピロメリット酸二無水物(分子量218.12)/3,3’,4、4’−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物(分子量294.22)/4,4’−ジアミノジフェニルエーテル(分子量200.24)/パラフェニレンジアミン(分子量108.14)を、モル比で95/5/85/15の割合で用意し、DMAc(N,N−ジメチルアセトアミド)中20重量%溶液にして重合し、3500poiseのポリアミック酸溶液を得た。
[実施例1]
以下の(1)〜(5)の手順で実施例1に係る粘土薄膜積層ポリイミドフィルムを作製した。
(1)ポリイミドフィルムの合成
合成例1で得たポリアミック酸溶液に無水酢酸(分子量102.09)とβ−ピコリンを、ポリアミック酸溶液に対しそれぞれ17重量%、17重量%の割合で混合、攪拌した。得られた混合物を、T型スリットダイより回転する75℃のステンレス製ドラム上にキャストし、30秒流延させた後、得られたゲルフィルムを100℃で5分間加熱しながら、走行方向に1.2倍延伸した。次いで、フィルムの幅方向両端部を把持して、270℃で2分間加熱しながらフィルムを幅方向に1.3倍延伸した後、380℃にて5分間加熱し、38μm厚のポリイミドフィルムを得た。得られたポリイミドフィルムについて、熱膨張係数、引張弾性率を測定した。測定結果を表1に示す。
(2)粘土分散液調製
リチウムイオン交換モンモリロナイト(商品名:クニピアM、クニミネ工業株式会社製)10gに蒸留水90gを加え、スパチュラで撹拌し粘土粒子を水で膨潤させた。ここにジメチルアセトアミド(以下、DMAcと略す)252gを加え、ホモジナイザーで5,000rpm×30分撹拌し、更に高圧分散機ナノメーカーを100MPaで1回通して固形分濃度2.8%の粘土分散液を得た。
(3)粘土分散液へのポリイミド前駆体(ポリイミドワニス)の添加
粘土分散液300gにポリイミドワニス(商品名:パイヤーML RC5019、I.S.T株式会社製、固形分濃度15.5%)13.7gを添加し、ホモミクサーで5,000rpm×15分撹拌し、固形分濃度3.4%の粘土薄膜塗料を得た。このとき、リチウムイオン交換モンモリロナイトとポリイミドワニスの固形分重量比は80:20であった。
(4)粘土薄膜塗料の塗布・乾燥
前記(1)で得られたポリイミドフィルムに、ポリイミドワニス(商品名:パイヤーML RC5019、I.S.T株式会社製、固形分濃度15.5%)をメイヤーバーを用いて塗布し、熱風循環式乾燥機にて100℃×5分間乾燥し、厚さ0.6μmのアンカーコート層を設け、更にその上に前記(3)で得られた粘土薄膜塗料をメイヤーバーを用いて塗布し、熱風循環式乾燥機にて100℃×5分間乾燥し、粘土薄膜の膜厚が1.2μmの片面塗工粘土薄膜積層ポリイミドフィルム前駆体を作製した。
(5)熱処理(イミド化処理)
粘土薄膜積層ポリイミドフィルム前駆体を熱風循環式乾燥機にて120℃×1時間→200℃×10分→250℃×1時間→350℃×30分熱処理し、ポリイミド前駆体(ポリイミドワニス)をイミド化処理し、粘土薄膜積層ポリイミドフィルムを得た。
得られた粘土薄膜積層ポリイミドフィルムについて、引張伸度を測定し、さらに、これを450℃30分加熱処理した後に再度引張伸度を測定し、加熱処理前に対する割合を算出した。また、同様に500℃30分加熱処理した後についても引張伸度を測定し、加熱処理前に対する割合を算出した。さらに、粘土薄膜積層ポリイミドフィルムの熱減量を測定した。これらの結果を表1に示す。
[実施例2]
合成例1のポリアミック酸溶液から得たポリイミドフィルムの両面に、アンカーコート層と粘土薄膜を設けた以外は、実施例1と同様にして、粘土薄膜積層ポリイミドフィルムを作製した。得られた粘土薄膜積層ポリイミドフィルムについて、実施例1と同様に、引張伸度を測定し、さらに450℃30分加熱後の引張伸度、500℃30分加熱後の引張伸度をそれぞれ測定、加熱処理前に対する割合を算出した。さらに、粘土薄膜積層ポリイミドフィルムの熱減量を測定した。これらの結果を表1に示す。
[実施例3]
合成例1のポリアミック酸を使用して、50μm厚のポリイミドフィルムを得、熱膨張係数、引張弾性率を測定した。その後は、実施例2と同様、ポリイミドフィルムの両面にアンカーコート層と粘土薄膜を形成して、粘土薄膜積層ポリイミドフィルムを得た。得られた粘土薄膜積層ポリイミドフィルムについて、実施例1と同様の評価を実施した。これらの結果を表1に示す。
[実施例4]
合成例2のポリアミック酸を使用して、50μm厚のポリイミドフィルムを得、熱膨張係数、引張弾性率を測定した。その後は、実施例1と同様、ポリイミドフィルムの片面にアンカーコート層と粘土薄膜を形成して、粘土薄膜積層ポリイミドフィルムを得た。得られた粘土薄膜積層ポリイミドフィルムについて、実施例1と同様の評価を実施した。これらの結果を表1に示す。
[実施例5]
合成例2のポリアミック酸を使用して、50μm厚のポリイミドフィルムを得、その後は、実施例2と同様、ポリイミドフィルムの両面にアンカーコート層と粘土薄膜を形成して、粘土薄膜積層ポリイミドフィルムを得た。得られた粘土薄膜積層ポリイミドフィルムについて、実施例1と同様の評価を実施した。これらの結果を表1に示す。
[実施例6]
合成例3のポリアミック酸を使用して、50μm厚のポリイミドフィルムを得、熱膨張係数、引張弾性率を測定した。その後は、実施例2と同様、ポリイミドフィルムの両面にアンカーコート層と粘土薄膜を形成して、粘土薄膜積層ポリイミドフィルムを得た。得られた粘土薄膜積層ポリイミドフィルムについて、実施例1と同様の評価を実施した。これらの結果を表1に示す。
[実施例7]
合成例4のポリアミック酸を使用して、50μm厚のポリイミドフィルムを得、熱膨張係数、引張弾性率を測定した。その後は、実施例2と同様、ポリイミドフィルムの両面にアンカーコート層と粘土薄膜を形成して、粘土薄膜積層ポリイミドフィルムを得た。得られた粘土薄膜積層ポリイミドフィルムについて、実施例1と同様の評価を実施した。これらの結果を表1に示す。
[実施例8]
粘土薄膜の厚さを3.1μmとした以外は実施例2と同様の方法で粘土薄膜積層ポリイミドフィルムを作製した。
[実施例9]
粘土薄膜の厚さを4.8μmとした以外は実施例2と同様の方法で粘土薄膜積層ポリイミドフィルムを作製した。
Figure 2014162098
また、実施例1〜9の粘土薄膜積層ポリイミドフィルムは、いずれも、塗膜欠陥は生じなかった。実施例3、8、9の粘土薄膜積層ポリイミドフィルムは、割れ易さの直径が、それぞれ、10、30、50mmであった。さらに、実施例1〜9の粘土薄膜積層ポリイミドフィルムは、いずれも、剥離が50%以下であった。また、実施例8、9も、実施例1〜7と同様に優れた耐熱性を有していた。
[比較例1]
合成例1を用いて実施例1と同様にして得た38μm厚のポリイミドフィルムについて、粘土薄膜を形成することなく、引張伸度を測定し、さらに、これを450℃30分加熱処理した後に再度引張伸度を測定し、加熱処理前に対する割合を算出した。また、同様に500℃30分加熱処理した後についても引張伸度を測定し、加熱処理前に対する割合を算出した。さらに粘土薄膜積層後のポリイミドフィルムの熱減量を測定した。これらの結果を表2に示す。
[比較例2]
合成例2を用いて実施例4と同様にして得た50μm厚のポリイミドフィルムについて、粘土薄膜を形成することなく、引張伸度を測定し、さらに、これを450℃30分加熱処理した後に再度引張伸度を測定し、加熱処理前に対する割合を算出した。また、同様に500℃30分加熱処理した後についても引張伸度を測定し、加熱処理前に対する割合を算出した。さらに粘土薄膜積層後のポリイミドフィルムの熱減量を測定した。これらの結果を表2に示す。
[比較例3]
合成例3を用いて実施例6と同様にして得た50μm厚のポリイミドフィルムについて、粘土薄膜を形成することなく、引張伸度を測定し、さらに、これを450℃30分加熱処理した後に再度引張伸度を測定し、加熱処理前に対する割合を算出した。また、同様に500℃30分加熱処理した後についても引張伸度を測定し、加熱処理前に対する割合を算出した。さらに粘土薄膜積層後のポリイミドフィルムの熱減量を測定した。これらの結果を表2に示す。
[比較例4]
合成例4を用いて実施例7と同様にして得た50μm厚のポリイミドフィルムについて、粘土薄膜を形成することなく、引張伸度を測定し、さらに、これを450℃30分加熱処理した後に再度引張伸度を測定し、加熱処理前に対する割合を算出した。また、同様に500℃30分加熱処理した後についても引張伸度を測定し、加熱処理前に対する割合を算出した。さらに粘土薄膜積層後のポリイミドフィルムの熱減量を測定した。これらの結果を表2に示す。
Figure 2014162098
比較例はいずれも450℃、500℃での加熱処理で、引張伸度が著しく低下し、熱減量値も高い結果であり、耐熱性に劣る結果であった。
本発明の粘土薄膜積層ポリイミドフィルムは、450〜500℃の加熱によっても使用できるよう耐熱性が向上しているので、電極形成等で450〜500℃の熱がかかっても、熱劣化が起こらず、割れも起らず、十分な強度を有するため、使用に耐えうることができ、太陽電池用基板において特に有用である。
1 粘土薄膜積層ポリイミドフィルム
11 粘土薄膜積層ポリイミドフィルム
2 ポリイミドフィルム
21 粘土薄膜積層ポリイミドフィルム
3 粘土薄膜
31 粘土薄膜積層ポリイミドフィルム
4 アンカーコート層

Claims (13)

  1. ポリイミドフィルムを基材として、その片面又は両面に粘土を含む粘土薄膜が積層されていることを特徴とする粘土薄膜積層ポリイミドフィルム。
  2. 粘土薄膜が、粘土とポリイミド樹脂を含有することを特徴とする請求項1記載の粘土薄膜積層ポリイミドフィルム。
  3. 粘土の層間に、層間イオンとしてナトリウムイオン及び/又はリチウムイオンを有することを特徴とする請求項1又は2記載の粘土薄膜積層ポリイミドフィルム。
  4. リチウムイオンが粘土の層間イオンの50重量%以上を占めることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の粘土薄膜積層ポリイミドフィルム。
  5. 粘土薄膜における粘土の含有量が、粘土薄膜の全質量を基準として50重量%以上であることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の粘土薄膜積層ポリイミドフィルム。
  6. 粘土薄膜の膜厚が、0.5μm以上7.0μm以下であることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の粘土薄膜積層ポリイミドフィルム。
  7. ポリイミドフィルムの片面又は両面に、アンカーコート層と粘土薄膜とが積層され、ポリイミドフィルムとアンカーコート層とが接することを特徴とする請求項1〜6のいずれか1項に記載の粘土薄膜積層ポリイミドフィルム。
  8. パラフェニレンジアミン、4,4’−ジアミノジフェニルエーテル及び3,4’−ジアミノジフェニルエーテルからなる群から選ばれる1種以上の芳香族ジアミン成分と、ピロメリット酸二無水物及び3,3’−4,4’−ジフェニルテトラカルボン酸二無水物からなる群から選ばれる1種以上の酸無水物成分とを使用して製造され、引張弾性率が4.0GPa以上であるポリイミドフィルムの片面又は両面に、粘土薄膜が積層されていることを特徴とする請求項1〜7のいずれか1項に記載の粘土薄膜積層ポリイミドフィルム。
  9. 島津製作所製TMA−50を使用し、測定温度範囲:50〜350℃、昇温速度:10℃/minの条件で測定した前記基材の熱膨張係数が基材製造時の機械搬送方向(MD)及び幅方向(TD)を基準として共に0〜20ppm/℃の範囲にあることを特徴とする請求項1〜8のいずれか1項に記載の粘土薄膜積層ポリイミドフィルム。
  10. 450℃、30分熱処理した時の引張伸度が、熱処理前の引張伸度値の20%以上であることを特徴とする請求項1〜9のいずれか1項に記載の粘土薄膜積層ポリイミドフィルム。
  11. 500℃、30分熱処理した時の引張伸度が、熱処理前の引張伸度値の2%以上であることを特徴とする請求項1〜10のいずれか1項に記載の粘土薄膜積層ポリイミドフィルム。
  12. 島津製作所製TGA−50を使用し、16℃/分で500℃まで昇温し、500℃で30分保持したときの熱減量が1.5重量%以下であることを特徴とする請求項1〜11のいずれか1項に記載の粘土薄膜積層ポリイミドフィルム。
  13. 請求項1〜12のいずれか1項に記載の粘土薄膜積層ポリイミドフィルムからなる太陽電池材料。
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