JP2014161322A - セルロースベースのフードケーシング及び製造方法 - Google Patents

セルロースベースのフードケーシング及び製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】接着及び放出性能との間のバランスをより良くし、ソーセージ製品の生産性に関して経済的な、セルロースベースのフードケーシングを提供する。
【解決手段】アルケニルコハク酸無水物を含むセルロースベースのフードケーシングを基本構成とする。内表面と外表面とを有する繊維状の補強材、前記繊維状の補強材の外表面の外層及び/又は前記繊維状の補強材の外表面上の内層を含み、前記外層及び/又は内層が再生セルロースを含む、セルロースベースのフードケーシング。前記セルロースベースのフードケーシングが、内表面と外表面とを有し、前記セルロースベースのフードケーシングの前記内表面及び/又は外表面がアルケニルコハク酸無水物で被覆されている。
【選択図】なし

Description

本発明は、そのフードケーシングの性質を改善する試薬を含むフードケーシングに関し、特にセルロースベースのフードケーシングに関する。本発明は、また、そのフードケーシングの製造方法に関する。
セルロースベースのフードケーシングは、数十年間、例えば生ソーセージ、ドライソーセージ及びセミドライソーセージの製造のために使用されている。
処理されたソーセージ製品の製造において、肉エマルジョンは、充填剤、調味料等と共に挽肉から準備される。非食用のセルロースを含むチューブ状のフードケーシングが、充填装置の詰め物をするホーンに載せられ、肉エマルジョンを詰められてもよい。ソーセージ製品の種類に従って、そのケースは、適当な大きさにねじられ、縛られ、又はクリップされ、又はチャブ若しくは棒状に成形され、更に加工されてもよい。
ドライソーセージ又はセミドライソーセージは、時にはチェルベラット又はサマーソーセージと呼ばれるが、大き目のソーセージ製品であり、その一例としてエアドライペペローニ、ソフトサラミ、ハードサラミ及びドライサラミ等が挙げられる。この種のソーセージは、水分含有量が低く、その製造工程に、通常、乾燥工程を含む。ドライソーセージは、また、燻製されてもよい。場合によっては、燻製工程で調理がなされてもよい。いくつかのソーセージは、それらの処理の間発酵されてもよい。
肉エマルジョンの組成にかなりバリエーションがあるので、これがその処理や最終製品に影響を与える。更に、ソーセージ製品のサイズや、その結果としてフードケーシングのサイズ、例えば直径等は、様々である。また、最終的な脂肪に対するタンパク質の比、及び/又は、タンパク質に対する水分の比にするには、熟成や各乾燥サイクルにおいてもバリエーションがある。熟成及び乾燥は、約10〜30%の範囲内の重量を減少させ、体積の減少と、主に半径方向の収縮と関連する。
上記の理由のため、ドライ又はセミドライ製品及び他のソーセージ製品の製造の最適化をするのは難しい。乾燥及び/又は熟成する速度が、最適であることは必須である。フードケーシングは、ソーセージ又は肉エマルジョンに十分に密着され、ソーセージ又は肉エマルジョンとフードケーシングとの間にグリース又は油汚れが形成されるのを避ける。グリース又は油汚れがソーセージ又は肉エマルジョンとフードケーシングとの間に形成される悪い現象は、よくグリスアウトと呼ばれている。グリスアウトは見苦しいのに加えて、熟成及び/又は乾燥する速度を低下させる。グリスアウトはまた、グリース又は油が肉エマルジョンのフードケーシングへの密着性を増加させるので、剥離に対して好ましくないかもしれない。
更に、フードケーシングは拡大して引っ付き、異なる剥離工程によりケースを、例えば手動又は自動的に非常に早い速度で剥離することが可能となる。自動的な剥離装置及び方法はソーセージ製品の大量生産のために開発されてきた。例えば、圧縮空気でケースを膨張させるため、ケースの端部キャップを除去するため、ソーセージ製品からケースを切り取るため、そして、ソーセージ製品をこれらの操作にかけるための、ケースの端部キャップを除去する機構を有する装置が知られている。ソーセージ製品、例えば、ポークとペペローニのソーセージの効率的で、速い処理は高温を必要とし、結果的にグリスアウトが起こるかもしれない。当然に、ソーセージ製品の生産性は、経済的な理由のため、許容レベルで維持されるべきである。
いくつかの方法及び化学薬品が、フードケーシングのタンパク質、肉のエマルジョン又はソーセージ製品への接着性を改善、すなわち増加又は低下するため、及びフードケーシングの適当な離型を可能とし及び剥離するために提案されている。
しかしながら、これらのアプローチは様々な限界や欠点がある。例えば、セルロースベースのフードケーシングの内表面の繊維の量を変えることにより、ビスコースの浸透に従って、過度に高く粘着し、特に、熟成及び乾燥中の高い重量減少と迅速又は自動的な剥離の組み合わせを必要とするソーセージ種についてはそのようになっていた。
例えば、内部に浸透する化学薬品の使用又は接着促進剤及び/又は離型剤を用いたフードケーシングの被覆を最適化するのは難しい。例えば、これらの試薬は相溶せず(例えば、親水性の意味で)、乳化剤として追加の成分を必要とするか、上記試薬は費用がかかるか、若しくは食物への応用への使用に十分に適していない可能性がある、又は、上記試薬とフードケーシングの所望の性質との適当なバランスを見出すのは難しい可能性がある。更に、上記試薬は、フードケーシングの製造中の化学的又は機械的な工程のための状態の影響を受けやすく、又はフードケーシング中の試薬の量のバラツキがあるかも知れず、フードケーシング又は製造バッチと、ソーセージ製品の製造中の性能に不一致をもたらす。
本発明の目的は、フードケーシングを提供することであり、特にセルロースベースのフードケーシングを提供することである。
本発明は、アルケニルコハク酸無水物を含むセルロースベースのフードケーシングに関する。
一実施形態において、そのセルロースベースのフードケーシングがチューブ状である。
一実施形態において、そのセルロースベースのフードケーシングが再生セルロースを含む。
一実施形態において、そのセルロースベースのフードケーシングが繊維状の補強材を含む。
一実施形態において、そのセルロースベースのフードケーシングが、内表面と外表面とを有する繊維状の補強材、その繊維状の補強材の外表面の外層及び/又はその繊維状の補強材の内層、並びに再生セルロースを含む外層及び/又は内層を含む。
一実施形態において、そのセルロースベースのフードケーシングが、単層のビスコースケーシング又は二重層のビスコースケーシングである。
一実施形態において、そのセルロースベースのフードケーシングが、アルケニルコハク酸無水物を含む内層を含む。
一実施形態において、そのセルロースベースのフードケーシングが、内表面、外表面を含み、そのセルロースベースのフードケーシングの内表面及び/又は外表面がアルケニルコハク酸無水物で被覆されている。
一実施形態において、アルケニルコハク酸無水物が、そのセルロースベースのフードケーシングの内層及び/又は外層に浸透している。
一実施形態において、アルケニルコハク酸無水物が、C8、C9、C10、C11、C12、C13、C14、C15、C16、C17、C18、C19、C20、C21、C22、C23、若しくはC24のアルケニルコハク酸無水物又はそれらの混合物である。
一実施形態において、セルロースベースのフードケーシング内のアルケニルコハク酸無水物の量が、セルロースベースのフードケーシング内に含まれる再生セルロースの乾燥重量全体の最大で約1%である。
一実施形態において、そのセルロースベースのフードケーシングが、更に安定化剤を含む。
一実施形態において、そのセルロースベースのフードケーシングが、デンプン、ペクチン、シリカ、一以上のポリアクリルアミド、ベントナイト、一以上のカルボキシメチルセルロース、ポリビニルアミン、ポリビニルアルコール、ポリジアリルジメチルアンモニウムクロライド、ガラクトグルコマンナン、又はポリアミドアミン−エピクロロヒドリンのような安定化剤を更に含む。
一実施形態において、安定化剤がデンプン、ペクチン、シリカ、一以上のポリアクリルアミド、ベントナイト、一以上のカルボキシメチルセルロース、ポリビニルアミン、ポリビニルアルコール、ポリジアリルジメチルアンモニウムクロライド、ガラクトグルコマンナン、又はポリアミドアミン−エピクロロヒドリンからなる群から選択される。
一実施形態において、そのセルロースベースのフードケーシングが、剥離剤を更に含む。
本発明は、また、アルケニルコハク酸無水物を含む溶液を、セルロースベースのフードケーシングに浸透させる又は被覆する工程を含む、本発明に係るセルロースベースのフードケーシングの製造方法に関する。
一実施形態において、そのセルロースベースのフードケーシングが再生セルロースと混合されたアルケニルコハク酸無水物を含む溶液を浸透される。
一実施形態において、その方法が、
a)アルケニルコハク酸無水物を再生セルロースと混合して溶液を形成する工程、
b)繊維状補強材の表面の内表面及び/又は外表面に、工程a)で得られた溶液を浸透させてセルロースベースのフードケーシングを調製する工程、及び
c)工程b)で得られたそのセルロースベースのフードケーシングを凝固及び洗浄する工程を含む。
一実施形態において、アルケニルコハク酸無水物と再生セルロースとを含む溶液中のアルケニルコハク酸無水物の量が、再生セルロースの乾燥重量全体のうち最大約1%である。
一実施形態において、セルロースベースのフードケーシングがアルケニルコハク酸無水物を含む溶液で被覆される。
一実施形態において、その方法が、
a)繊維状の補強材の内表面及び/又は外表面に、再生セルロースを浸透させてセルロースベースのフードケーシングを調製する工程、
b)工程a)で得られたセルロースベースのフードケーシングを凝固及び洗浄する工程、
c)工程b)で得られたセルロースベースのフードケーシングの内表面及び/又は外表面をアルケニルコハク酸無水物を含む溶液で被覆する工程を含む。
一実施形態において、その方法がd)セルロースベースのフードケーシングを乾燥及び/又は硬化する工程を更に含む。
一実施形態において、工程c)がアルケニルコハク酸無水物を含む溶液でそのセルロースベースのフードケーシングの内表面を内泡コーティングにより被覆することを含む。
一実施形態において、アルケニルコハク酸無水物を含む溶液中のアルケニルコハク酸無水物の濃度が約1〜約15g/Lの範囲内である。
一実施形態において、アルケニルコハク酸無水物を含む溶液中のアルケニルコハク酸無水物の濃度が約1〜約4g/Lの範囲内である。
一実施形態において、アルケニルコハク酸無水物を含む溶液中のアルケニルコハク酸無水物の濃度が約4〜約12g/Lの範囲内である。
一実施形態において、アルケニルコハク酸無水物を含む溶液が更に安定化剤を含む。
一実施形態において、アルケニルコハク酸無水物を含むその溶液が、デンプン、ペクチン、シリカ、一以上のポリアクリルアミド、ベントナイト、一以上のカルボキシメチルセルロース、ポリビニルアミン、ポリビニルアルコール、ポリジアリルジメチルアンモニウムクロライド、ガラクトグルコマンナン、又はポリアミドアミンエピクロロヒドリンのような安定化剤を更に含む。
一実施形態において、アルケニルコハク酸無水物を含む溶液が、更にデンプン、ペクチン、シリカ、一以上のポリアクリルアミド、ベントナイト、一以上のカルボキシメチルセルロース、ポリビニルアミン、ポリビニルアルコール、ポリジアリルジメチルアンモニウムクロライド、ガラクトグルコマンナン、又はポリアミドアミン−エピクロロヒドリンからなる群から選択される安定化剤を更に含む。
一実施形態において、その安定化剤がデンプンである。
一実施形態において、その安定化剤がカチオン性のデンプンである。
一実施形態において、アルケニルコハク酸無水物を含む溶液中のデンプンの濃度が約0.4〜約6g/Lの範囲内である。
一実施形態において、アルケニルコハク酸無水物を含む溶液中のデンプンの濃度が約0.4〜約1.7g/Lの範囲内である。
一実施形態において、アルケニルコハク酸無水物を含む溶液中のデンプンの濃度が約1.6〜約4.8g/Lの範囲内である。
本発明は、更に、本発明の方法で得られたセルロースベースのフードケーシングに関する。
本発明の具体的な実施形態は詳細に説明される。
本発明に係るセルロースベースのフードケーシングは、接着及び放出性能との間のバランスをより良くし、上記の一以上の要求事項を満たし、同時にソーセージ製品の生産性に関して経済的な解決方法を提供する。
本明細書において、“アルケニルコハク酸無水物”又は“ASA”は、コハク酸無水物に結合した不飽和アルケン類炭化水素骨格を含む化合物を意味すると理解されるべきである。アルケン類炭化水素骨格の炭素原子数は8〜24の範囲内であってよい。一実施形態において、アルケン類炭化水素骨格の炭素原子数は14〜20の範囲内であってよい。本明細書において、“C18のアルケニルコハク酸無水物”は、炭素原子を18個有するアルケン類炭化水素骨格を含むアルケニルコハク酸無水物を意味すると理解されるべきである。
C8、C9、C10、C11、C12、C13、C14、C15、C16、C17、C18、C19、C20、C21、C22、C23、C24のアルケニルコハク酸無水物及びそれらの混合物から選択されるアルケニルコハク酸無水物のいずれか及びそれらの混合物が使用されてもよい。
上記されたアルケニルコハク酸無水物は、純粋な化合物として、及び90%〜100%の純度の範囲内を有する混合物として購入できる。
従って、“アルケニルコハク酸無水物”又は“ASA”の語は、2以上のアルケニルコハク酸無水物及びそれらの混合物を意味しているとも理解される。
本明細書において、“セルロースベースのフードケーシング”の語は、食品用のケーシングを意味すると理解されるべきである。
一実施形態において、セルロースベースのフードケーシングは、ソーセージのような肉製品の製造に適している。ここで記載されているセルロースベースのフードケーシングは、特に、様々な種類のソーセージの製造に適している。それは、US型のペペローニのソーセージの製造により適している。
一実施形態において、セルロースベースのフードケーシングはチューブ状である。
セルロースベースのフードケーシングは、例えば、それらが適したソーセージ製品の型、及び/又は他の必要とされる特性に応じて、サイズや直径を変更し得る。
一実施形態において、そのセルロースベースのフードケーシングは、再生セルロースを含む。
本明細書において、“再生セルロース”の語は、ビスコースから再生されたセルロースを意味すると理解すべきである。一実施形態において、ビスコースは、キサントゲン酸塩型のビスコースである。しかしながら、キサントゲン酸塩型のビスコースは一般的に使用されているが、ビスコースはまた、例えばアミノメタンビスコース(カルバメート又はアミノメタネートビスコース、及びキュプラアンモニウム型のビスコースとして知られている。)と、セルロース−第3級アミンオキサイド(NMMO)溶液やイオン性液体に基づく溶液のような非誘導体のセルロースに基づく溶液等のセルロースを溶解し、及び押し出す、他の技術で製造された同様の特性を有するセルロースを意味する。
一実施形態において、セルロースベースのフードケーシングは、繊維状の補強材を含んでいる。この実施形態は、繊維状の補強材がセルロースベースのフードケーシングに機械的強度又は補強を提供しうる追加の有用性を有する。
本明細書において、“繊維状の補強材”の語は機械的にセルロースベースのフードケーシングを補強することができる繊維状の材料を意味していると理解されるべきである。一実施形態において、繊維状の補強材は強度のあるセルロース繊維から作られる紙である。様々なタイプのセルロース繊維、例えば、大麻のような天然のセルロース繊維が使用されるが、合成繊維、例えば、レーヨンとしての再生セルロース繊維も使用されてもよい。他の実施形態において、繊維状の補強材は、例えば、強度のあるセルロース繊維から形成される網状のシート又は編み物であってもよい。
一実施形態において、繊維状の補強材はチューブ状である。
一実施形態において、セルロースベースのフードケーシングは、繊維状の補強材と、再生セルロースを含む内層とを含む。
一実施形態において、セルロースベースのフードケーシングは、繊維状の補強材と、再生セルロースを含む外層とを含む。
一実施形態において、セルロースベースのフードケーシングは、繊維状の補強材と、再生セルロースを含む内層及び外層とを含む。
これらの実施形態は、繊維状の補強材の内表面、外表面又は内表面と外表面の両方に、再生セルロースを塗布することによって、内表面と外表面を含む繊維状の補強材に、再生セルロース、例えばビスコースを浸透させることにより調製されてもよい。言い換えると、セルロースベースのフードケーシングの内層及び/又は外層は、繊維状の補強材の内表面及び/又は内表面に浸透した再生セルロースによって形成される。
再生セルロースを含むセルロースベースのフードケーシングは、例えば酸性の浴槽内で、再生セルロースの塗布後に凝固されてもよい。凝固されたセルロースベースのフードケーシングは、更に洗浄工程で処理されてもよい。
一実施形態において、セルロースベースのフードケーシングは、単層のビスコースケーシングである。本明細書において、“単層のビスコースケーシング”又は“SVC”の語は、繊維状の補強材と、再生セルロースを含む外層又は内層とを含むセルロースベースのフードケーシングを意味するとして理解されるべきである。言い換えれば、単層のビスコースのケーシングは、内表面と外表面とを含む繊維状の補強材を含み、内表面又は外表面は、繊維状の補強材の内表面又は外表面のどちらかにのみビスコースを塗布することによってビスコースが浸透されている。この実施形態は、相対的に簡単であり、製造すれば費用効果があるという追加的な有用性がある。
一実施形態において、単層のビスコースのケーシングは、再生セルロースを含む繊維状の補強材と外層とを含む。言い換えると、単層のビスコースのケーシングの一実施形態において、内表面及び外表面を含む繊維状の補強材は、繊維状の補強材の外表面のみにビスコースを塗布することによってビスコースを浸透する。
一実施形態において、単層のビスコースのケーシングはチューブ状である。
一実施形態において、セルロースベースのフードケーシングは、内表面と再生セルロースを含む外層とを含む単層のビスコースケーシングであり、アルケニルコハク酸無水物は内表面に浸透している。
一実施形態において、セルロースベースのフードケーシングは二重層のビスコースのケーシングである。本明細書において、“二重層のビスコースのケーシング”又は“DVC”の語は、内層、外層及び外層と内層との間に繊維状の補強材を含むセルロースベースのフードケーシングを意味するとして理解されるべきであり、外層及び内層は再生セルロースを含む。言い換えると、二重層のビスコースのケーシングは、繊維状の補強材の両面にビスコースを塗布してビスコースを浸透した繊維状の補強材を含む。この実施形態は、機械的に相対的に強度があり、セルロースベースのフードケーシングが伸張する原因となる処理工程によく持ちこたえうるという追加の有用性を有する。
一実施形態において、二重層のビスコースのケーシングはチューブ状である。
一実施形態において、セルロースベースのフードケーシングは、内層、外層及びその外層と内層との間に繊維状の補強材を含む二重層のビスコースのケーシングであり、その外層と内層は、再生されてたセルロースを含み、アルケニルコハク酸無水物が内層に浸透している。
一実施形態において、セルロースベースのフードケーシングは、アルケニルコハク酸無水物で被覆されている。言い換えれば、この実施形態において、アルケニルコハク酸無水物は、アルケニルコハク酸無水物を含む溶液でセルロースベースのケーシングを被覆することにより、セルロースベースのケーシングに塗布される。その被膜は、例えば、セルロースベースのフードケーシングをアルケニルコハク酸無水物を含む溶液に浸す若しくは浸漬することにより、技術的に公知の内泡コーティング法により、又はアルケニルコハク酸無水物をセルロースベースのフードケーシング又はその内表面若しくは外表面に分散させ得る他の方法によりされてもよい。
一実施形態において、セルロースベースのフードケーシングは内表面と外表面とを含み、そのセルロースベースのフードケーシングの内表面は、アルケニルコハク酸無水物を含む溶液で被覆されている。
一実施形態において、セルロースベースのフードケーシングは内表面と外表面とを含み、そのセルロースベースのフードケーシングの外表面は、アルケニルコハク酸無水物を含む溶液で被覆されている。
一実施形態において、セルロースベースのフードケーシングは内表面と外表面とを含み、そのセルロースベースのフードケーシングの内表面と外表面は、アルケニルコハク酸無水物を含む溶液で被覆されている。
セルロースベースのフードケーシングの内表面又は内層がアルケニルコハク酸無水物を含む溶液で塗布される実施形態、又はそのセルロースベースのフードケーシングの内層がアルケニルコハク酸無水物を含む溶液を浸透している実施形態は、内表面又は内層のアルケニルコハク酸無水物の存在が、その効果を提供するには十分であってもよく、セルロースベースのフードケーシングの他の部分、例えば、外表面又は外層にアルケニルコハク酸を含むことは必要ではないかもしれない。
アルケニルコハク酸無水物は、結合型又は非結合型でセルロースベースのフードケーシング内に存在せてもよい。本明細書において、“結合”の語は、共有結合でセルロースに結合することと理解されるべきである。言い換えると、結合型のアルケニルコハク酸無水物は、セルロースベースのフードケーシング内に存在するセルロースと化学的に反応している。
一実施形態において、セルロースベースのフードケーシング内のアルケニルコハク酸無水物の量はセルロースベースのフードケーシング内に含まれる再生セルロースの乾燥重量全体の最大約1重量%である。この量は、結合型及び非結合型の両方のアルケニルコハク酸無水物を含む。
一実施形態において、セルロースベースのフードケーシング内のアルケニルコハク酸無水物の量は、セルロースベースのフードケーシング内に含まれる再生セルロースの乾燥重量全体の最大0.75重量%、最大0.5重量%、最大0.25重量%、最大0.1重量%又は最大0.06重量%である。
一実施形態において、セルロースベースのフードケーシング内のアルケニルコハク酸無水物の量は、セルロースベースのフードケーシング内に含まれる再生セルロースの乾燥重量全体の約0.001重量%〜約1重量%の範囲内で含まれる。
一実施形態において、セルロースベースのフードケーシング内のアルケニルコハク酸無水物の量は、セルロースベースのフードケーシング内に含まれる再生セルロースの乾燥重量全体の約0.001重量%〜約0.75重量%の範囲内、又は約0.001重量%〜約0.5重量%の範囲内、又は約0.001重量%〜約0.25重量%の範囲内、又は約0.001重量%〜約0.1重量%の範囲内、又は約0.001重量%〜約0.06重量%の範囲内で含まれる。
セルロースベースのフードケーシング内のアルケニルコハク酸無水物の量は、例えば、それが存在しているセルロースベースのフードケーシングの部分に従う。もし、セルロースベースのフードケーシングのいくつかの部分のみ、例えば、セルロースベースのフードケーシングの内表面に被覆され又は内層に浸透されて存在するならば、アルケニルコハク酸無水物の量は、セルロースベースのフードケーシング全体に広がる場合よりも少ないかもしれない。
セルロースベースのフードケーシングにおいて、アルケニルコハク酸無水物の量は、例えば、結合型及び非結合型のアルケニルコハク酸無水物を抽出して、ガスクロマトグラフィーとマススペクトル検出との組合せを使用して測定する、公知の方法で測定されてもよい。
アルケニルコハク酸無水物の量は、セルロースベースのフードケーシングの異なる実施形態において、最適な放出及びソーセージ製品の製造における他の性質を与え、ソーセージ製品の種類のように、様々なパラメーターに従って、例えば、セルロースベースのフードケーシングに存在するセルロース及び/又は再生セルロースの量、及びソーセージ製品の製造工程の調理、熟成、及び/又は乾燥工程のパラメーターにおいて調整される。
一般的に、大量のアルケニルコハク酸無水物が大量のプレリリース又はソーセージ製品の熟成及び/又は乾燥中のより早い時点でのプレリリースを提供してもよく、一方で、少量のアルケニルコハク酸無水物が少量のプレリリース又はソーセージ製品の熟成及び/又は乾燥中のより遅い時点でのプレリリースを提供してもよい。
一方、ある実施形態において、大量のアルケニルコハク酸無水物は、大量のプレリリース又はソーセージ製品の熟成及び/又は乾燥中のより早い時点での全プレリリースを提供してもよい。そのような過度のプレリリースは、不適なものであって、例えば、自動化した剥離ができないかもしれない。更に、早い時点でのプレリリースのほとんど又は全プレリリースが、熟成及び/又は乾燥の速度を減少させる。プレリリース又は全プレリリースが望まれていない応用において、セルロースベースのフードケーシング内のアルケニルコハク酸無水物の量は、それに応じて調整されてもよい。
ある実施形態において、アルケニルコハク酸無水物の量はグリスアウトを少なくするが、プレリリースを少なくするため選択されてもよい。
セルロースベースのフードケーシングへの浸透又は被覆に先立って、アルケニルコハク酸無水物は水溶液としてに配合されてもよい。浸透又は被覆は、以下の記載のように行われてもよい。
セルロースベースのフードケーシングに浸透又は被覆する前に、アルケニルコハク酸無水物は安定化剤と一緒に配合されてもよい。本明細書において、“安定化剤”は、1以上の安定化剤を意味すると理解されるべきである。安定化剤は、例えば水溶液のような溶液中、アルケニルコハク酸無水物を安定化させ及び/又は乳化させうる化合物又は組成物を意味すると理解されるべきである。安定化剤は、アルケニルコハク酸無水物でセルロースベースのフードケーシングを浸透させ又は被覆するのに適した粒子形状としてもよい。安定化剤は、限定されないが、デンプン、ペクチン、シリカ、一以上のポリアクリルアミド、ベントナイト、一以上のカルボキシメチルセルロース、ポリビニルアミン、ポリビニルアルコール、ポリジアリルジメチルアンモニウムクロライド、ガラクトグルコマンナン、及びポリアミドアミン−エピクロロヒドリンから選択されてもよい。安定化剤の存在は、溶解性に乏しいアルケニルコハク酸無水物を安定化及び/又は乳化させる追加の有用性を有し、効果的に浸透又は被覆する。
一実施形態において、安定化剤はデンプンである。
本明細書において、“デンプン”は乳化安定化及びそれらの溶液の安定化に適したデンプンの様々な種類であることを意味する理解されるべきである。
デンプンは、特に限定されないが、ポテト、タピオカ、コーン、ワキシー種のとうもろこし又は小麦等の植物又は他の天然のデンプン源から得られるものである。デンプンは合成したものであってもよい。
デンプンの組成は、例えば、直鎖(アミロース)及び分枝鎖(アミロペクチン)の割合並びに鎖長の点で、デンプン源によって異なってもよい。
一実施形態において、デンプンは化学的に又は酵素的に修飾されている。様々な異なる化学的又は酵素的な修飾は当業者に知られている。
一実施形態において、デンプンは、エーテル化、エステル化又は架橋化して化学的に修飾される。
一実施形態において、デンプンは、両性(すなわち、pHに基づき、アニオン又はカチオン電荷)誘導体である。
一実施形態において、デンプンは、カチオン性デンプンである。
一実施形態において、デンプンは、第4級アンモニウム基を含むエポキシ試薬を使用して、デンプンをエーテル化して製造されたカチオン性デンプンである。
一実施形態において、デンプンは、解重合されたものである。
一実施形態において、デンプンは、転換、酸化、加水分解又は高温転換により解重合されたものである。
様々な異なるデンプンは、市販されている。市販のデンプンは、更に他の成分、例えば、植物のようなデンプン源から得られる成分を少量含んでいてもよい。
アルケニルコハク酸無水物がデンプンと配合される実施形態は、デンプンが、溶液中、アルケニルコハク酸無水物を安定化し、及び/又は乳化する追加の有用性を有する。デンプンはまた、低価格であり、容易に購入できるものである。
セルロースベースのフードケーシング内のアルケニルコハク酸無水物の浸透又は被覆するのに適した粒子サイズを有する粒子形成が可能であれば、安定化剤に対するアルケニルコハク酸無水物の正確な割合は、重要な問題ではない。例えば、デンプンが安定化剤として使用されるならば、アルケニルコハク酸無水物のデンプンに対する比は、限定されないが、1:2、又は1:1〜20:1の範囲内、又は1:1〜2:1の範囲内、又は1:1〜4:1の範囲内又は0.5:1〜40:1の範囲内であってもよい。
様々な実施形態において、セルロースベースのフードケーシングは、更に剥離剤を含んでいてもよい。本明細書において、“剥離剤”の語は、セルロースベースのフードケーシングをソーセージ製品から除去するために必要な剥離力を制御及び/又は減少することができる化学試薬を意味するとして理解されるべきである。本明細書において、“剥離剤”はまた、1以上の剥離剤を意味するとして理解されるべきである。剥離剤は、限定されないが、パラフィン、パラフィンワックス、アルキルケテン二量体及びポリアルキレングリコールから選択されてもよい。剥離剤は、セルロースベースのフードケーシングの外層、内層、外表面及び/又は内表面に含まれていてもよい。これらの実施形態は、剥離剤が、セルロースベースのフードケーシングの剥離性を更に最適化し、又は変えてもよいという追加の有用性を有する。
本発明は、また、本発明のセルロースベースのフードケーシングを製造する方法にも関し、アルケニルコハク酸無水物を含む溶液をセルロースベースのフードケーシングに浸透し、又は被覆する工程を含む方法である。
一実施形態において、セルロースベースのフードケーシングは、再生セルロースが混合されたアルケニルコハク酸無水物を含む溶液を浸透される。
この実施形態において、アルケニルコハク酸無水物は、再生セルロースを含む溶液が、繊維状の補強材に浸透される前であり、かつ、セルロースベースのフードケーシングが再生され又は凝固される前に、再生セルロースを含む溶液内に注入される。この実施形態は、アルケニルコハク酸無水物は、セルロースベースのフードケーシングにとても一様に分散されてもよいという追加の有用性を有する。更に、アルケニルコハク酸無水物の一定水準が、セルロースベースのフードケーシングに塗布される。
一実施形態において、その方法は、
a)アルケニルコハク酸無水物を再生セルロースに混合し、溶液を形成する工程、
b)工程a)で得られる溶液を、繊維状の補強材の内表面及び/又は外表面に浸透させ、セルロースベースのフードケーシングを調製する工程、及び
c)工程b)で得られるセルロースベースのフードケーシングを凝固しかつ洗浄する工程、を含む。
一実施形態において、再生セルロースと混合されたアルケニルコハク酸無水物を含む溶液中のアルケニルコハク酸無水物の量は、再生セルロースの乾燥重量全体に基づいて最大約1重量%である。
一実施形態において、再生セルロースと混合されたアルケニルコハク酸無水物を含む溶液中のアルケニルコハク酸無水物の量は、再生セルロースの乾燥重量全体に基づいて最大約0.75重量%、最大約0.5重量%、最大0.25重量%、最大0.1重量%、又は最大0.06重量%である。
一実施形態において、再生セルロースと混合されたアルケニルコハク酸無水物を含む溶液中のアルケニルコハク酸無水物の量は、再生セルロースの乾燥重量全体に基づいて約0.001重量%〜約1重量%の範囲内である。
一実施形態において、再生セルロースと混合されたアルケニルコハク酸無水物を含む溶液中のアルケニルコハク酸無水物の量は、再生セルロースの乾燥重量全体に基づいて約0.001重量%〜約0.75重量%の範囲内、又は約0.001重量%〜約0.5重量%の範囲内、又は約0.001重量%〜約0.25重量%の範囲内、又は約0.001重量%〜約0.1重量%の範囲内、又は約0.001重量%〜約0.06重量%の範囲内である。
一実施形態において、セルロースベースのフードケーシングは、アルケニルコハク酸無水物を含む溶液で被覆されている。
一実施形態において、当該方法は、
a)再生セルロースを繊維状の補強材の内表面及び/又は外表面に浸透させることによりセルロースベースのフードケーシングを調製する工程、
b)工程a)で得られるセルロースベースのフードケーシングを凝固し、かつ洗浄する工程、及び
c)工程b)で得られるセルロースベースのフードケーシングの内表面をアルケニルコハク酸無水物を含む溶液で被覆する工程、を含む。
一実施形態において、当該方法は、更にセルロースベースのフードケーシングを硬化させる工程d)を含む。
一実施形態において、当該方法は、更にセルロースベースのフードケーシングを硬化し、かつ乾燥させる工程d)を含む。
本発明者は、アルケニルコハク酸無水物を含むセルロースベースのフードケーシングの硬化は、多くの実施形態において、必須ではなく、セルロースベースのフードケーシングの迅速かつ経済的な製造が可能であることを見出した。
一実施形態において、当該方法は、更にセルロースベースのフードケーシングを乾燥させる工程d)を含む。
一実施形態において、当該方法は、セルロースベースのフードケーシングを硬化させる工程d)を含まない。
セルロースベースのフードケーシングの内表面のアルケニルコハク酸無水物を含む溶液での被覆は、例えば、技術的に公知の方法である内泡コーティング、又は例えば、アルケニルコハク酸無水物を含む溶液にセルロースベースのフードケーシングを浸して行ってもよい。
一実施形態において、アルケニルコハク酸無水物を含む溶液中、アルケニルコハク酸無水物の濃度は、1〜15g/Lの範囲内である。
一実施形態において、アルケニルコハク酸無水物を含む溶液中、アルケニルコハク酸無水物の濃度は、約1〜約15g/Lの範囲内である。
一実施形態において、アルケニルコハク酸無水物を含む溶液中、アルケニルコハク酸無水物の濃度は、1〜4g/Lの範囲内である。
一実施形態において、アルケニルコハク酸無水物を含む溶液中、アルケニルコハク酸無水物の濃度は、約1〜約4g/Lの範囲内である。
一実施形態において、アルケニルコハク酸無水物を含む溶液中、アルケニルコハク酸無水物の濃度は、4〜12g/Lの範囲内である。
一実施形態において、アルケニルコハク酸無水物を含む溶液中、アルケニルコハク酸無水物の濃度は、約4〜約12g/Lの範囲内である。
一実施形態において、アルケニルコハク酸無水物を含む溶液は、更に上記された安定化剤を含む。
一実施形態において、上記された安定化剤はデンプンである。
一実施形態において、アルケニルコハク酸無水物を含む溶液中、デンプンの濃度は、0.4〜6g/Lの範囲内である。
一実施形態において、アルケニルコハク酸無水物を含む溶液中、デンプンの濃度は、約0.4〜約6g/Lの範囲内である。
一実施形態において、アルケニルコハク酸無水物を含む溶液中、デンプンの濃度は、0.4〜1.7g/Lの範囲内である。
一実施形態において、アルケニルコハク酸無水物を含む溶液中、デンプンの濃度は、約0.4〜約1.7g/Lの範囲内である。
一実施形態において、アルケニルコハク酸無水物を含む溶液中、デンプンの濃度は、1.6〜4.8g/Lの範囲内である。
一実施形態において、アルケニルコハク酸無水物を含む溶液中、デンプンの濃度は、約1.6〜約4.8g/Lの範囲内である。
本明細書において、溶液中のデンプンの濃度は、溶液1L中の乾燥デンプンの量、すなわち、1リットル中のグラム単位の乾燥重量又は%を示す。
本発明は、更にセルロースベースのフードケーシングの放出性能を制御するためのアルケニルコハク酸無水物の使用に関する。
本発明は、更にセルロースベースのフードケーシングのプレリリースを制御及び/又は誘導するためのアルケニルコハク酸無水物の使用に関する。
本発明は、更に、ソーセージ製品からセルロースベースのフードケーシングを除去するために必要な剥離力を制御及び/又は減少するためのアルケニルコハク酸無水物の使用に関する。
本発明者は、驚くべきことに、セルロースベースのフードケーシング内のアルケニルコハク酸無水物の存在がセルロースベースのフードケーシングの密着及び放出特性に好ましく影響しうることを見出した。
セルロースベースのフードケーシング内のアルケニルコハク酸無水物の存在及びその量は、ソーセージ製品が熟成及び/又は乾燥する間のプレリリースの程度に影響する。更に、セルロースベースのフードケーシング内のアルケニルコハク酸無水物の存在及びその量は、ソーセージ製品の熟成及び/又は乾燥する間のプレリリースのタイミングに影響する。
セルロースベースのフードケーシング内のアルケニルコハク酸無水物の存在は、ソーセージ製品からセルロースベースのフードケーシングを除去するために必要な剥離力を大きく減少してもよい。
かなりの程度のプレリリース及び/又は最適なタイミングのプレリリースのため、減少された剥離力が、ソーセージ製品から、本発明のセルロースベースのフードケーシングを除去するために必要とされる。このように、本発明のセルロースベースのフードケーシングは、例えば、自動化剥離装置を使用して迅速に剥がすことを可能とする。このように、本発明のセルロースベースのフードケーシングは、自動化した剥離を必要とするソーセージ製品の大量製造に特に適している。
更に、セルロースベースのフードケーシング内のアルケニルコハク酸無水物の存在は、ソーセージ製品を熟成及び/又は乾燥する間のグリスアウトをかなり減少してもよい。減少されたグリスアウトは、またソーセージ製品の熟成及び/又は乾燥の工程の効率を大きく改善してもよい。
本発明者は、また、アルケニルコハク酸無水物を含むセルロースベースのフードケーシングは極めて一貫して性能を発揮するかもしれないことを見出した。アルケニルコハク酸無水物は、セルロースベースのフードケーシングの製造中のpHのような条件における、わずかな変動に特に敏感であることを示さず、例えば、バッチ内及びバッチ間で均一であるセルロースベースのフードケーシングを形成する。
更に、別個の、時間がかかる可能性のある硬化工程は、アルケニルコハク酸無水物を含むセルロースベースのフードケーシングについては必要ではない。
本発明は、更に以下の段落に記載される実施形態に関する。
1.アルケニルコハク酸無水物を含むセルロースベースのフードケーシング。
2.そのセルロースベースのフードケーシングがチューブ状である、段落1に記載のセルロースベースのフードケーシング。
3.そのセルロースベースのフードケーシングが再生セルロースを含む、段落1又は2に記載のセルロースベースのフードケーシング。
4.そのセルロースベースのフードケーシングが繊維状の補強材を含む、段落1〜3のいずれかに記載のセルロースベースのフードケーシング。
5.そのセルロースベースのフードケーシングが内表面と外表面とを含む繊維状の補強材、並びに繊維状の補強材の外表面上の外層及び/又は繊維状の補強材の外表面上の内層を含み、その外層及び/又は内層が再生セルロースを含む、段落1〜4のいずれかに記載のセルロースベースのフードケーシング。
6.そのセルロースベースのフードケーシングが単層のビスコースシング又は二重層のビスコースケーシングである、段落1〜5のいずれかに記載のセルロースベースのフードケーシング。
7.そのセルロースベースのフードケーシングがアルケニルコハク酸無水物を含む内層を含む、段落5〜6のいずれかに記載のセルロースベースのフードケーシング。
8.そのセルロースベースのフードケーシングが内表面及び外表面を含み、そのセルロースベースのフードケーシングの内表面及び/又は外表面がアルケニルコハク酸無水物で被覆されている、段落1〜7のいずれかに記載のセルロースベースのフードケーシング。
9.アルケニルコハク酸無水物がそのセルロースベースのフードケーシングの内層及び/又は外層に浸透されている、段落5〜8のいずれかに記載のセルロースベースのフードケーシング。
10.アルケニルコハク酸無水物が、C8、C9、C10、C11、C12、C13、C14、C15、C16、C17、C18、C19、C20、C21、C22、C23、若しくはC24のアルケニルコハク酸無水物又はそれらの混合物である、段落1〜9のいずれかに記載のセルロースベースのフードケーシング。
11.セルロースベースのフードケーシング内のアルケニルコハク酸無水物の量が、セルロースベースのフードケーシングに含まれる再生セルロースの乾燥重量全体に基づいて最大約1%である、段落1〜10のいずれかに記載のセルロースベースのフードケーシング。
12.そのセルロースベースのフードケーシング内のアルケニルコハク酸無水物の量が、セルロースベースのフードケーシング内に含まれる再生セルロースの乾燥重量全体に基づき、最大約0.75%、最大約0.5%、最大0.25%、最大0.1%又は最大0.06%である、段落1〜11のいずれかに記載のセルロースベースのフードケーシング。
13.そのセルロースベースのフードケーシングが更に安定化剤を含む、段落1〜12のいずれかに記載のセルロースベースのフードケーシング。
14.そのセルロースベースのフードケーシングが、デンプン、ペクチン、シリカ、一以上のポリアクリルアミド、ベントナイト、一以上のカルボキシメチルセルロース、ポリビニルアミン、ポリビニルアルコール、ポリジアリルジメチルアンモニウムクロライド、ガラクトグルコマンナン、及びポリアミドアミン−エピクロロヒドリンからなる群から選択される安定化剤を更に含む、段落1〜13のいずれかに記載のセルロースベースのフードケーシング。
15.その安定化剤が、デンプンである、段落13又は14に記載のセルロースベースのフードケーシング。
16.その安定化剤が、カチオン性のデンプンである、段落15に記載のセルロースベースのフードケーシング。
17.セルロースベースのフードケーシングが更に剥離剤を含む、段落1〜16のいずれかに記載のセルロースベースのフードケーシング。
18.その剥離剤がパラフィン、パラフィンワックス、アルキルケテン二量体及びポリアルキレングリコールからなる群から選択される、段落17に記載のセルロースベースのフードケーシング。
19.アルケニルコハク酸無水物を含む溶液をセルロースベースのフードケーシングに浸透させ又は被覆させる工程を含む方法である、段落1〜18のいずれかに記載のセルロースベースのフードケーシングの製造方法。
20.そのセルロースベースのフードケーシングが再生セルロースと混合されたアルケニルコハク酸無水物を含む溶液を浸透されている段落19に記載の方法。
21.その方法が、
a)アルケニルコハク酸無水物を再生セルロースに混合し、溶液を形成する工程、
b)工程a)で得られる溶液に、繊維状の補強材の内表面及び/又は外表面に浸透させて、セルロースベースのフードケーシングを調製する工程、及び
c)工程b)で得られるセルロースベースのフードケーシングを凝固させかつ洗浄する工程、を含む、段落20に記載の方法。
22.再生セルロースと混合されたアルケニルコハク酸無水物を含む溶液中のアルケニルコハク酸無水物の量が、再生セルロースの乾燥重量全体に基づいて最大約1重量%である、段落20又は21に記載の方法。
23.セルロースベースのフードケーシングが、アルケニルコハク酸無水物を含む溶液で被覆される、段落19に記載の方法。
24.その方法が、
a)再生セルロースを繊維状の補強材の内表面及び/又は外表面に浸透させることによりセルロースベースのフードケーシングを調製する工程、
b)工程a)で得られるセルロースベースのフードケーシングを凝固し、かつ洗浄する工程、及び
c)工程b)で得られるセルロースベースのフードケーシングの内表面及び/又は外表面にアルケニルコハク酸無水物を含む溶液を被覆する工程、を含む方法である、段落19又は23に記載の方法。
25.その方法がセルロースベースのフードケーシングを乾燥させ及び/又は硬化させる工程d)を更に含む、段落21又は24に記載の方法。
26.工程c)が、内泡コーティングによりアルケニルコハク酸無水物を含む溶液でセルロースベースのフードケーシングの内表面を被覆することを含む、段落24又は25に記載の方法。
27.アルケニルコハク酸無水物を含む上記溶液が水溶液である、段落19〜26のいずれかに記載の方法。
28.アルケニルコハク酸無水物を含む溶液中、アルケニルコハク酸無水物の濃度が約1〜約15g/Lの範囲内である、段落19又は23〜27のいずれかに記載の方法。
29.アルケニルコハク酸無水物を含む溶液中、アルケニルコハク酸無水物の濃度が約1〜約4g/Lの範囲内である、段落19又は23〜28のいずれかに記載の方法。
30.アルケニルコハク酸無水物を含む溶液中、アルケニルコハク酸無水物の濃度が約4〜約12g/Lの範囲内である、段落19又は23〜29のいずれかに記載の方法。
31.アルケニルコハク酸無水物を含む溶液が更に安定化剤を含む、段落19〜30のいずれかに記載の方法。
32.その安定化剤がデンプン、ペクチン、シリカ、一以上のポリアクリルアミド、ベントナイト、一以上のカルボキシメチルセルロース、ポリビニルアミン、ポリビニルアルコール、ポリジアリルジメチルアンモニウムクロライド、ガラクトグルコマンナン、及びポリアミドアミン−エピクロロヒドリンからなる群から選択される、段落31に記載の方法。
33.その安定化剤がデンプンである、段落31又は32に記載の方法。
34.アルケニルコハク酸無水物を含む溶液中、デンプンの濃度が、約0.4〜約6g/Lの範囲内である、段落33に記載の方法。
35.アルケニルコハク酸無水物を含む溶液中、デンプンの濃度が、約0.4〜約1.7g/Lの範囲内である、段落33又は34に記載の方法。
36.アルケニルコハク酸無水物を含む溶液中、デンプンの濃度が、約1.6〜約4.8g/Lの範囲内である、段落33又は34に記載の方法。
37.そのデンプンがカチオン性のデンプンである、段落33〜36のいずれかに記載の方法。
38.段落19〜37のいずれかに記載の方法で得られたセルロースベースのフードケーシング。
以上に記載された本発明の実施形態は、互いに組み合わせて使用されてもよい。いくつかの実施形態が一緒に組み合わされて、更なる本発明の実施形態を形成してもよい。本発明に関する製品、方法、又は使用は、以上に記載された本発明の実施形態の少なくとも一つを含んでいてもよい。
以下に、本発明はより詳細に記載される。以下の記載は、当業者が、その開示に基づき、本発明を利用できる程度に、本発明の実施形態と実施例を開示する。実施形態の全ての工程が詳細に議論されているわけではないが、当業者にとって、この明細書に基づきその工程の多くは明白である。以下の実施例は実験室の小スケールで行われたが、当業者は、所望のスケールとすることが可能である。
実施例1
ASAはセルロースベースのフードケーシングをコーティングするための溶液として配合される。(2−アルケニル(C15−C21)コハク酸無水物(99%有効物質、Prequel(商標) 2000E、Ashland Inc., 米国)は、カチオン性デンプン溶液(20%溶液,VECTOR(登録商標)SCA,Roquette Freres S.A.,仏国)で、溶液中乳濁され、そのデンプン溶液に対するASAの割合は10/20〜150/300(グラム単位の重量/重量)の範囲内であった(表1)。当業者は、表1の示される組成物を含む水溶液中にASAの濃度が約1g/L〜約15g/Lの範囲内であり、デンプンの濃度が約0.4g/L〜約6g/L(1Lあたりの乾燥重量%)の範囲内であることを理解するだろう。
Figure 2014161322
SVCケーシングとDVCケーシングは、表1に記載されている溶液を用いて、内泡コーティングによって被覆され、乾燥された。
実施例2
2層ビスコース(DVC)ケーシングは、実施例1に記載されているように、ASA/デンプンを10/20,40/80及び20/40の割合で含有するASA/デンプン溶液で被覆された。ASAを含まない慣用的なDVCケーシングが、参照ケーシングとして用いられた。そのような慣用的なDSVケーシングは、グリース及び油汚れのせいで、典型的にポーク/ビーフの高温ペペローニに受け入れられない。DVCケーシング(ViskoTeepak size 1 DVC ケーシング)は、そのケーシングが繊維状の層のそれぞれの面にビスコースを被覆して調製される二重層のビスコース法を使用して製造された。そのケーシングは、続いて、公知の方法を使用して、凝固、再生、洗浄、及び乾燥工程により処理された。
ポーク/ビーフペペローニソーセージは、高湿度(HH)及び低湿度(LH)の両方を使用した料理温度で発酵した後に高温で熱する従来の方法で製造される。
上記したペペローニソーセージの乾燥は、ペペローニソーセージの乾燥前の重さに対する乾燥したペペローニソーセージの重さをパーセントとして計算した残存量%で計測され、高い残存量%は、悪い/遅い乾燥であることを示す。
ケーシングセパレーションは、0(ケーシングのプレリリースなし)から10(ケーシングの完全なプレリリース)のスケールで測定された。
グリスアウトは、0(グリスアウトなし)から10(高いグリスアウト)のスケールで測定された。
結果を表2に示す。
Figure 2014161322
結果として、グリスアウトは、従来のDVCケーシングにおいてとても高く、グリスアウトは残存量%に直接影響を与え、すなわち、グリスアウトが高ければ高いほど、乾燥は遅くなる。高湿度において、慣用的なDVCケーシングを使用して得られる結果は、明らかに許容できない結果、すなわち、乾燥が遅いことを示す高いグリスアウトと高い残存量となる。ASA配合物を伴った全てのDVCケーシングは、ASAを含むケーシングにおいて、グリスアウトがとても低いので、DVCケーシングにおいてグリスアウトを減少することができた。
実施例3
製造工程の最後のプレリリースが望ましくなるようにするために、最適なプレリリース及び最小のグリスアウトを伴ったケーシングを決定するために、4つの異なるセルロースに基づくフードケーシングを使用する従来の方法で、高温のポーク/ビーフペペローニソーセージが製造された。
参照ケーシングは、添加剤を浸透していない又は被覆されていない単純なSVCケーシングであった。
AKDを有する参照のケーシングは、内泡コーティングにより、アルキルケテンダイマー(AKD)とポリアミン−ポリアミド−エピクロロヒドリン樹脂で被覆されたSVCケーシングを意味する。
PEGを有する参照ケーシングは、ケーシングの乾燥して再生されたビスコースセルロースに基づき、5重量%の濃度でポリエチレングリコール(分子量が約35000g/molのPEG)をビスコースに注入して、外面のビスコースストリームを得、ケーシングの乾燥して再生されたビスコースセルロースに基づき、0.1重量%の濃度でポリアミン−ポリアミド−エピクロロヒドリンを注入して、内面のビスコースストリームを得、チューブ状の繊維の織物の内部に内面のビスコースストリームを、チューブ状の繊維状の織物の外部に外側のビスコースストリームを塗布することで、ビスコースをチューブ状の繊維状の織物に浸透させることにより製造されたDVCケーシングを意味する。PEGを有する参照ケーシングは、更に凝固、再生、洗浄、及び乾燥工程におかれた。このケーシングの製造は、米国特許出願公開第2012/0052223号により詳細に記載されている。
ASA/デンプンの割合が40/80のケーシングは、実施例1に記載されているように、ASA/デンプンを40/80の割合で含有するASA/デンプン溶液で被覆されたSVCケーシングを意味する。
プレリリースは、10に近い値が製造プロレスの最後で重要なプレリリースを意味するスケールで測定された。グリスアウトは、0(グリスアウトなし)から10(高グリスアウト)のスケールで測定された。
結果を表3に示す。
Figure 2014161322
AKDを用いた参照ケーシングはプレリリースを示さず、プレリリースを必要とする応用に適していないと考えられた。
参照ケーシング及びPEGを用いた参照ケーシングは、両方とも少しプレリリースを示しただけでなく、少しグリスアウトも示した。参照ケーシングはまた、一貫性のない挙動、すなわち、ケーシングの異なる部分又はバッチがプレリリース及びグリスアウトの点で異なる挙動を示した。そのような一貫性のない挙動は高度に制御され、及び最適化されたソーセージ製造工程において重大な問題の原因となりうる。
対照的に、ASAを含むケーシングは最適化されたプレリリースを示し、一貫してほとんどグリスアウトを示さなかった。
実施例4
高温のポーク/ビーフペペローニソーセージは、ソーセージの表面からケーシングを除去するために必要な剥離力を決定するために、同じ直径のものに詰められ、実施例3に記載された4つの異なるセルロースベースのフードケーシングを使用する従来の方法において製造された。
この実施例において、PEGを有する参照ケーシングは、ケーシングの再生されたビスコースセルロースに基づき、5重量%の濃度でポリエチレングリコール(分子量が約35000g/molのPEG)をビスコースに注入して、外面のビスコースセルロースを得、チューブ状の繊維の織物の外部に外側のビスコースストリームを塗布することで、ビスコースをチューブ状の繊維状の織物に浸透させることにより製造されたSVCケーシングを意味する。PEGを有する参照ケーシングは、更に凝固、再生、洗浄、及び乾燥工程におかれた。このケーシングの製造は、米国特許出願公開第2012/0052223号により詳細に記載されている。
剥離力を測定するために、2cm幅のストリップが上記ソーセージの縦方向にケーシングに切り込まれた。動力計はそのストリップの一端に取り付けられ、そのストリップの一端に取り付けられた動力計は、そのソーセージの縦方向にある、そのストリップの他端に向かって引っ張られた。最大及び平均の剥離力が測定された。その結果は、表4に示されている。
Figure 2014161322
参照ケーシング(添加物なし)及びPEGを用いたケーシングは、少しグリスアウトを示した一方で、ASAを含むケーシングとAKDを含むケーシングは、グリスアウトを示さなかった。添加物なしの参照ケーシングも大きなグリスアウトを示したという事実は、実施例の条件では望ましいグリスアウトを示す条件で行われたことを示し、これは、ASAディスプレーを含むケーシングが、従来のケーシングがほとんど示さなかった条件でさえグリスアウトを大きく減らしたことを更に示す。
更に、他のケーシングと対照に、ASAを含むケーシングは最適なプレリリースのために実質的に剥離力を必要とせず、自動化された剥離機に極めて適しているだろう。他のケーシングは、例えば大きくグリスアウトするため、自動的に剥離するのは不可能であるか又は少なくとも極めて困難であろう。
この技術の進歩に伴って、本発明の基本的なアイデアは様々な方法で実行されるだろう、ということは、当業者には明らかである。本発明及びその実施形態は、上記された実施例に限定されないが、特許請求の範囲の技術的範囲内で変更しうる。

Claims (16)

  1. アルケニルコハク酸無水物を含むセルロースベースのフードケーシング。
  2. セルロースベースのフードケーシングがチューブ状である、請求項1に記載のセルロースベースのフードケーシング。
  3. 前記セルロースベースのフードケーシングが再生セルロースを含む、請求項1又は2に記載のセルロースベースのフードケーシング。
  4. 前記セルロースベースのフードケーシングが、内表面と外表面とを有する繊維状の補強材、前記繊維状の補強材の外表面の外層及び/又は前記繊維状の補強材の外表面上の内層を含み、前記外層及び/又は内層が再生セルロースを含む、請求項1〜3のいずれか1項記載のセルロースベースのフードケーシング。
  5. 前記セルロースベースのフードケーシングが、内表面と外表面とを有し、前記セルロースベースのフードケーシングの前記内表面及び/又は外表面がアルケニルコハク酸無水物で被覆されている、請求項1〜4のいずれか1項記載のセルロースベースのフードケーシング。
  6. アルケニルコハク酸無水物が前記セルロースベースのフードケーシングの内層及び/又は外層に浸透される、請求項4に記載のセルロースベースのフードケーシング。
  7. 前記セルロースベースのフードケーシング内のアルケニルコハク酸無水物の量が、最大で、セルロースベースのフードケーシング内に含まれる再生セルロースの乾燥重量全体の約1%である、請求項1〜6のいずれか1項記載のセルロースベースのフードケーシング。
  8. アルケニルコハク酸無水物を含む溶液を、セルロースベースのフードケーシングに浸透させる又は被覆する工程を含む方法である、請求項1〜7のいずれか1項記載のセルロースベースのフードケーシングの製造方法。
  9. 前記セルロースベースのフードケーシングが再生セルロースと混合されたアルケニルコハク酸無水物を含む溶液を浸透される、請求項8に記載の方法。
  10. 前記方法が、
    a)アルケニルコハク酸無水物を再生セルロースと混合して溶液を形成する工程、
    b)繊維状補強材の表面の内表面及び/又は外表面に、工程a)で得られた溶液を浸透させてセルロースベースのフードケーシングを調製する工程、及び、
    c)工程b)で得られた前記セルロースベースのフードケーシングを凝固及び洗浄する工程を含む、請求項8又は9に記載の方法。
  11. 再生セルロースと混合されたアルケニルコハク酸無水物を含む溶液中、アルケニルコハク酸無水物の量が、再生セルロースの乾燥重量全体のうち最大約1%である、請求項9又は10に記載の方法。
  12. 前記方法が、
    a)再生セルロースを繊維状の補強材の内表面及び/又は外表面に浸透させることでセルロースベースのフードケーシングを調製する工程、
    b)工程a)で得られたセルロースベースのフードケーシングを凝固及び洗浄する工程、及び、
    c)工程b)で得られたセルロースベースのフードケーシングの内表面及び/又は外表面をアルケニルコハク酸無水物を含む溶液で被覆する工程を含む、請求項8に記載の方法。
  13. アルケニルコハク酸無水物を含む溶液中のアルケニルコハク酸無水物の濃度が約1〜約15g/Lの範囲内、約1〜約4g/Lの範囲内、又は約4〜約12g/Lの範囲内にある、請求項8又は12に記載の方法。
  14. アルケニルコハク酸無水物を含む前記溶液が、デンプン、ペクチン、シリカ、一以上のポリアクリルアミド、ベントナイト、一以上のカルボキシメチルセルロース、ポリビニルアミン、ポリビニルアルコール、ポリジアリルジメチルアンモニウムクロライド、ガラクトグルコマンナン、又はポリアミドアミンエピクロロヒドリンのような安定化剤を更に含む、請求項8〜13のいずれか1項に記載の方法。
  15. 前記安定化剤がデンプンであり、アルケニルコハク酸無水物を含む溶液中のデンプンの濃度が約0.4〜約6g/Lの範囲内、又は約0.4〜約1.7g/Lの範囲内、又は、約1.6〜約4.8g/Lの範囲内にある、請求項14に記載の方法。
  16. 請求項8〜15のいずれか1項記載の方法によって得られるセルロースベースのフードケーシング。
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