JP2014160584A - 発光装置、発光装置の製造方法、電子機器 - Google Patents

発光装置、発光装置の製造方法、電子機器 Download PDF

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Abstract

【課題】優れた発光効率及び発光寿命を有する有機EL素子を備えた発光装置、発光装置の製造方法、該発光装置を備えた電子機器を提供すること。
【解決手段】発光装置100は、画素電極131Rと対向電極134との間に、液相プロセスで形成された第1正孔輸送層142及び発光層145Rと、気相プロセスで形成された中間層143及び発光層145BAとを有する第1有機EL素子としての有機EL素子130Rと、画素電極131Bと対向電極134との間に、第1正孔輸送層142と、中間層143と、発光層145BAとを有する第2有機EL素子としての有機EL素子130Bと、を備え、中間層143は、有機EL素子130Rと有機EL素子130Bとに共通して形成され、画素電極側から順に積層された、発光層145BBと第2正孔輸送層144とを含み、発光層145BA及び発光層145BBは、同色の発光が得られる発光材料を含む。
【選択図】図4

Description

本発明は、発光素子として有機エレクトロルミネッセンス(EL;Electroluminescence)素子を備えた発光装置、発光装置の製造方法、該発光装置を備えた電子機器に関する。
上記発光装置として、蒸着法で形成された青色発光層を有する第1有機EL素子と、塗布法で形成された青色以外の赤色発光層あるいは緑色発光層を有する第2有機EL素子とを備えた有機EL表示装置が知られている(特許文献1)。
このように、異なる色の発光層の形成において蒸着法と塗布法とを併用する考え方は、有機EL素子の発光寿命(輝度寿命)や発光効率(電流効率または外部量子効率)において、塗布法で形成された赤色発光層や緑色発光層を備える有機EL素子は実用レベルに達しているものの、塗布法で形成された青色発光層を備える有機EL素子を実用レベルにすることが難しく、蒸着法で形成された青色発光層を備える有機EL素子が実用レベルに達していることが多いという技術的な背景がある。
また、上記特許文献1の有機EL表示装置では、青色以外の色に発光する第2有機EL素子では、塗布法で形成された青色以外の発光層上に蒸着法で形成された青色発光層が形成されている。そのため、該有機EL表示装置の製造方法は、蒸着用マスクを用いて、青色の第1有機EL素子(青色画素)のみに選択的に青色発光層を成膜する必要がないことから、大型の表示装置の製造に適している。
さらに、上記特許文献1の有機EL表示装置では、塗布法で形成された発光層と蒸着法で形成された青色発光層との間に、蒸着法で形成された共通正孔輸送層を挟むことで、第1有機EL素子における青色発光層の発光効率及び寿命特性を向上させることができるとしている。
特開2011−233855号公報
上記特許文献1の第1有機EL素子は、下部電極と青色発光層との間に、塗布法で形成された正孔輸送層と、蒸着法で形成された共通正孔輸送層とが積層された構造となっている。正孔輸送層の膜厚は10nm〜200nmの範囲であることが好ましいとされ、共通正孔輸送層の膜厚は1nm〜20nmの範囲であることが好ましいとされている。
しかしながら、塗布法で形成された正孔輸送層の膜厚を例えば最大である200nmとすると、第1有機EL素子を発光させるための駆動電圧が上昇してしまい、低電圧駆動が困難になる。
また、共通正孔輸送層の膜厚を最小である1nmをねらって蒸着法で形成しようとすると、成膜のむらが生じ易く、第1有機EL素子では製法が異なる正孔輸送層と青色発光層とが接する部分が生じてしまい、正孔輸送層と青色発光層との界面におけるキャリア(正孔)の移動がスムーズに行われないため、青色発光層における発光効率を向上させることができないおそれがあるという課題があった。
本発明は、上述の課題の少なくとも一部を解決するためになされたものであり、以下の形態または適用例として実現することが可能である。
[適用例1]本適用例に係わる発光装置は、陽極と、陰極と、前記陽極と前記陰極との間に、液相プロセスで形成された第1正孔輸送層と、前記第1正孔輸送層に接して気相プロセスで形成された中間層と、前記中間層に接して気相プロセスで形成された第1発光層とを有する有機EL素子を備え、前記中間層は、前記陽極側から順に積層された、第2発光層と第2正孔輸送層とを含み、前記第1発光層及び前記第2発光層は、同色の発光が得られる発光材料を含むことを特徴とする。
本適用例によれば、有機EL素子は、液相プロセスで形成された第1正孔輸送層と気相プロセスで形成された第1発光層との間に、第1正孔輸送層に接して気相プロセスで形成された中間層が配置されている。中間層は、第1発光層と同色の発光が得られる第2発光層と第2正孔輸送層とを含んでいるため、第1発光層から第2正孔輸送層を通過してキャリアとしての電子が漏れてきたとしても、第2発光層において当該電子と正孔とを結合させて発光に結びつけ、優れた発光効率と発光寿命とが得られる発光装置を提供できる。言い換えれば、第2正孔輸送層の膜厚が変動しても発光効率や発光寿命が低下し難い素子構造が実現された有機EL素子を有する発光装置を提供できる。
[適用例2]上記適用例に係わる発光装置において、前記第2発光層は、前記第1発光層に含まれるホスト材料と発光材料とを含むことが好ましい。
この構成によれば、有機EL素子において第1発光層と第2発光層とが共に発光したとしても発光の分光特性の変化を抑えることができる。言い換えれば、有機EL素子における色再現性が確保される。
[適用例3]上記適用例に係わる発光装置において、前記中間層の膜厚は、7nm〜25nmの範囲にあり、且つ前記第2正孔輸送層の膜厚は、2nm〜5nmの範囲にあることが好ましい。
この構成によれば、中間層の膜厚が上記所定の範囲にあるので、第1正孔輸送層と第1発光層との間に中間層を挟むことに起因して有機EL素子の駆動電圧が大幅に上昇することを抑えることができる。また、第1発光層と第2発光層との間に位置する第2正孔輸送層の膜厚が上記所定の範囲にあるため、例えば第2正孔輸送層の膜厚を1nmとする場合に比べて、第1発光層へのキャリア(正孔)の輸送(注入)が確実に行われる。
[適用例4]本適用例の係わる発光装置は、第1陽極と、共通陰極と、前記第1陽極と前記共通陰極との間に、液相プロセスで形成された第1正孔輸送層と、前記第1正孔輸送層に接して液相プロセスで形成された第1発光層と、前記第1発光層に接して気相プロセスで形成された中間層と、前記中間層に接して気相プロセスで形成された第2発光層とを有する第1有機EL素子と、第2陽極と、前記共通陰極と、前記第2陽極と前記共通陰極との間に、前記第1正孔輸送層と、前記第1正孔輸送層に接して形成された前記中間層と、前記中間層に接して形成された前記第2発光層とを有する第2有機EL素子とを備え、前記中間層は、前記第1有機EL素子と前記第2有機EL素子とに共通して形成され、前記第1陽極側から順に積層された、第3発光層と第2正孔輸送層とを含み、前記第2発光層及び前記第3発光層は、同色の発光が得られる発光材料を含むことを特徴とする。
本適用例によれば、第2有機EL素子において、液相プロセスで形成された第1正孔輸送層と気相プロセスで形成された第2発光層との間に、気相プロセスで形成された第3発光層と第2正孔輸送層とを含む中間層が配置されている。したがって、第2発光層から第2正孔輸送層を通過してキャリアとしての電子が漏れてきたとしても、第3発光層において当該電子と正孔とを結合させて発光させることができ、優れた発光効率と発光寿命とが得られる発光装置を提供できる。言い換えれば、第2正孔輸送層の膜厚が変動しても発光効率が低下し難い素子構造が実現された第1及び第2有機EL素子を有する発光装置を提供できる。また、第1有機EL素子は、同じ製法で形成された第1正孔輸送層と第1発光層とが接しているので、第1正孔輸送層から第1発光層へ効率的にキャリア(正孔)が輸送(注入)される。つまり、第1有機EL素子及び第2有機EL素子をそれぞれ選択的に発光させることができると共に、優れた発光効率と発光寿命とを兼ね備えた発光装置を提供できる。
[適用例5]上記適用例に係わる発光装置において、第3陽極と、前記共通陰極と、前記第3陽極と前記共通陰極との間に、前記第1正孔輸送層と、前記第1正孔輸送層に接して液相プロセスで形成された第4発光層と、前記第4発光層に接して形成された前記中間層と、前記中間層に接して形成された前記第2発光層とを有する第3有機EL素子をさらに備え、前記第1有機EL素子、前記第2有機EL素子、前記第3有機EL素子は、それぞれ異なる発光色を示すことを特徴とする。
この構成によれば、第1有機EL素子、第2有機EL素子、第3有機EL素子をそれぞれ選択的に発光させることができ、且つ発光効率と発光寿命とが改善された発光装置を提供できる。
[適用例6]上記適用例に係わる発光装置において、前記第1有機EL素子は、赤色の発光色を示し、前記第2有機EL素子は、青色の発光色を示し、前記第3有機EL素子は、緑色の発光色を示すことを特徴とする。
この構成によれば、発光効率と発光寿命とが改善され、フルカラー表示が可能な表示装置としての発光装置を提供できる。
[適用例7]上記適用例に係わる発光装置において、前記第3発光層は、前記第2発光層に含まれる電子輸送性のホスト材料と発光材料とを含むことが好ましい。
この構成によれば、第2発光層と第3発光層とが共に発光したとしても色再現性に優れた発光装置を実現できる。また、ホスト材料が電子輸送性を有していることから、第3発光層から第1発光層へのキャリア(電子)の輸送性が高まり第1発光層の発光効率を改善できる。
[適用例8]上記適用例に係わる発光装置において、前記第3発光層は、前記第2発光層に含まれるホスト材料と異なる電子輸送性のホスト材料を含むとしてもよい。
この構成によれば、第3発光層の構成材料としてより電子輸送性が高いホスト材料を選択できることから、第1発光層への電子輸送性をさらに高めて、第1発光層の発光効率を向上させることができる。
[適用例9]上記適用例に係わる発光装置において、前記第2正孔輸送層は、前記第2発光層または前記第3発光層に含まれる発光材料を含むことが好ましい。
この構成によれば、第2有機EL素子において第3発光層と第2発光層との間に挟まれた第2正孔輸送層からも同色の発光が得られるので、発光効率や発光寿命をさらに改善できる。
[適用例10]上記適用例に係わる発光装置において、前記第2正孔輸送層における前記発光材料の含有割合は、前記第2発光層または前記第3発光層における前記発光材料の含有割合とほぼ同じであることが好ましい。
この構成によれば、第3発光層から第2発光層の間においてキャリア(正孔や電子)の注入バランスが多少崩れたとしても、安定した発光が得られる。
[適用例11]上記適用例に係わる発光装置において、前記中間層の膜厚に前記第2発光層の膜厚を加えた値は、12nm〜40nmの範囲にあり、前記第3発光層の膜厚は、5nm〜20nmの範囲にあり、且つ前記第2正孔輸送層の膜厚は、2nm〜5nmの範囲にあることが好ましい。
この構成によれば、中間層の膜厚が7nm〜25nmの範囲となるので、第1正孔輸送層と第2発光層との間に中間層を挟むことに起因して第1〜第3有機EL素子の駆動電圧が大幅に上昇することを抑えることができる。また、第3発光層と第2発光層との間に位置する第2正孔輸送層の膜厚が2nm〜5nmの範囲にあるため、例えば第2正孔輸送層の膜厚を1nmとする場合に比べて、第2発光層へのキャリア(正孔)の輸送(注入)が確実に行われる。
[適用例12]上記適用例に係わる発光装置において、前記第2発光層の膜厚と前記第3発光層の膜厚とがほぼ同じであることが好ましい。
この構成によれば、第1発光層及び第3発光層への電子注入性の確保と、第2発光層への正孔注入性の確保とをバランスよく実現できる。
[適用例13]上記適用例に係わる発光装置において、前記第2発光層の膜厚は、前記第3発光層の膜厚よりも大きいとしてもよい。
この構成によれば、第2発光層の発光効率を向上させることができる。
[適用例14]本適用例に係わる発光装置の製造方法は、陽極と、陰極と、前記陽極と前記陰極との間に、前記陽極側から順に形成された、第1正孔輸送層と、第2発光層と、第2正孔輸送層と、第1発光層とを有する有機EL素子を備えた発光装置の製造方法であって、液相プロセスを用いて前記第1正孔輸送層を形成する工程と、気相プロセスを用いて前記第1正孔輸送層に接して前記第2発光層を形成する工程と、気相プロセスを用いて前記第2発光層に接して前記第2正孔輸送層を形成する工程と、気相プロセスを用いて前記第2正孔輸送層に接して前記第1発光層を形成する工程と、を備え、前記第2発光層は、前記第1発光層と同色の発光が得られる発光材料を含むことを特徴とする。
本適用例によれば、液相プロセスで形成された第1正孔輸送層と気相プロセスで形成された第1発光層との間に、第1正孔輸送層に接して気相プロセスで形成された第2発光層と第2正孔輸送層が形成される。したがって、第1発光層から第2正孔輸送層を通過してキャリアとしての電子が漏れてきたとしても、第2発光層において当該電子と正孔とを結合させて発光させることができ、優れた発光効率と発光寿命とが得られる発光装置を製造できる。言い換えれば、第2正孔輸送層の膜厚が変動しても発光効率が低下し難い素子構造が実現された有機EL素子を有する発光装置を液相プロセスと気相プロセスとを用いて効率よく製造できる。
[適用例15]上記適用例に係わる発光装置の製造方法において、前記第2発光層は、前記第1発光層に含まれるホスト材料と発光材料とを含むことが好ましい。
この方法によれば、有機EL素子において第1発光層と第2発光層とが共に発光したとしても発光の分光特性の変化を抑えることができる。言い換えれば、色再現性が確保された有機EL素子を備える発光装置を製造することができる。
[適用例16]上記適用例に係わる発光装置の製造方法において、前記第2発光層の膜厚に前記第2正孔輸送層の膜厚を加えた値は、7nm〜25nmの範囲にあり、且つ前記第2正孔輸送層の膜厚は、2nm〜5nmの範囲にあることが好ましい。
この方法によれば、第2発光層の膜厚に第2正孔輸送層の膜厚を加えた値が上記所定の範囲にあるので、第1正孔輸送層と第1発光層との間に第2発光層及び第2正孔輸送層を挟むことに起因して有機EL素子の駆動電圧が大幅に上昇することを抑えることができる。また、第1発光層と第2発光層との間に位置する第2正孔輸送層の膜厚が2nm〜5nmの範囲にあるため、例えば膜厚を1nmとして第2正孔輸送層を形成する場合に比べて、第1発光層へのキャリア(正孔)の輸送(注入)が確実に行われる発光装置を製造することができる。
[適用例17]本適用例に係わる発光装置の製造方法は、第1陽極と、共通陰極と、前記第1陽極と前記共通陰極との間に、第1発光層と、第2発光層とを有する第1有機EL素子と、第2陽極と、前記共通陰極と、前記第2陽極と前記共通陰極との間に前記第2発光層を有する第2有機EL素子とを備えた発光装置の製造方法であって、液相プロセスを用いて、前記第1陽極上及び前記第2陽極上に第1正孔輸送層を形成する工程と、液相プロセスを用いて、前記第1陽極上の前記第1正孔輸送層に接して前記第1発光層を形成する工程と、気相プロセスを用いて、前記第1発光層に接すると共に、前記第2陽極上の前記第1正孔輸送層に接して、第3発光層を形成する工程と、気相プロセスを用いて、前記第3発光層に接して第2正孔輸送層を前記第1有機EL素子と前記第2有機EL素子とに共通して形成する工程と、気相プロセスを用いて、前記第2正孔輸送層に接して前記第2発光層を前記第1有機EL素子と前記第2有機EL素子とに共通して形成する工程と、を備え、前記第3発光層は、前記第2発光層と同色の発光が得られる発光材料を含むことを特徴とする。
本適用例によれば、液相プロセスで形成された第1正孔輸送層と気相プロセスで形成された第2発光層との間に、気相プロセスで第3発光層と第2正孔輸送層とが形成される。したがって、第2発光層から第2正孔輸送層を通過してキャリアとしての電子が漏れてきたとしても、第3発光層において当該電子と正孔とを結合させて発光させることができ、優れた発光効率と発光寿命とが得られる発光装置を製造できる。言い換えれば、第2正孔輸送層の膜厚が変動しても発光効率が低下し難い素子構造が実現された第1及び第2有機EL素子を有する発光装置を製造できる。また、第1有機EL素子は、同じ製法で形成された第1正孔輸送層と第1発光層とが接しているので、第1正孔輸送層から第1発光層へ効率的にキャリア(正孔)が輸送(注入)される。つまり、第1有機EL素子及び第2有機EL素子をそれぞれ選択的に発光させることができると共に、優れた発光効率と発光寿命とを兼ね備えた発光装置を液相プロセスと気相プロセスとを用いて効率よく製造できる。
[適用例18]上記適用例に係わる発光装置の製造方法において、第3陽極と、前記共通陰極と、前記第3陽極と前記共通陰極との間に第4発光層とを有する第3有機EL素子をさらに備え、液相プロセスを用いて、前記第3陽極上に前記第1正孔輸送層を形成する工程と、液相プロセスを用いて、前記第3陽極上の前記第1正孔輸送層に接して前記第4発光層を形成する工程と、気相プロセスを用いて、前記第4発光層に接して前記第1有機EL素子及び前記第2有機EL素子並びに前記第3有機EL素子に共通して前記第3発光層を形成する工程と、気相プロセスを用いて、前記第3発光層に接して前記第1有機EL素子及び前記第2有機EL素子並びに前記第3有機EL素子に共通して前記第2正孔輸送層を形成する工程と、気相プロセスを用いて、前記第2正孔輸送層に接して前記第1有機EL素子及び前記第2有機EL素子並びに前記第3有機EL素子に共通して前記第2発光層を形成する工程と、を含み、前記第1有機EL素子、前記第2有機EL素子、前記第3有機EL素子は、それぞれ異なる発光色を示すことを特徴とする。
この方法によれば、第1有機EL素子、第2有機EL素子、第3有機EL素子をそれぞれ選択的に発光させることができ、且つ発光効率と発光寿命とが改善された発光装置を効率よく製造することができる。
[適用例19]上記適用例に係わる発光装置の製造方法において、前記第1有機EL素子は、赤色の発光色を示し、前記第2有機EL素子は、青色の発光色を示し、前記第3有機EL素子は、緑色の発光色を示すことを特徴とする。
この方法によれば、発光効率と発光寿命とが改善され、フルカラー表示が可能な表示装置としての発光装置を効率よく製造することができる。
[適用例20]上記適用例に係わる発光装置の製造方法において、前記第3発光層は、前記第2発光層に含まれる電子輸送性のホスト材料と発光材料とを含むことが好ましい。
この方法によれば、第3発光層と第2発光層とが共に発光したとしても色再現性に優れた発光装置を製造することができる。また、ホスト材料が電子輸送性を有していることから、第3発光層から第1発光層へのキャリア(電子)の輸送性が高まり第1発光層の発光効率を改善できる。
[適用例21]上記適用例に係わる発光装置の製造方法において、前記第3発光層は、前記第2発光層に含まれるホスト材料と異なる電子輸送性のホスト材料を含むとしてもよい。
この方法によれば、第3発光層の構成材料としてより電子輸送性が高いホスト材料を選択して形成できることから、第1発光層への電子輸送性をさらに高めて、第1発光層の発光効率を向上させることができる。
[適用例22]上記適用例に係わる発光装置の製造方法において、前記第2正孔輸送層は、前記第2発光層または前記第3発光層に含まれる発光材料を含むことを特徴とする。
この方法によれば、第2有機EL素子において第3発光層と第2発光層との間に挟まれた第2正孔輸送層からも同色の発光が得られるので、発光効率や発光寿命をさらに改善できる。
[適用例23]上記適用例に係わる発光装置の製造方法において、前記第2正孔輸送層における前記発光材料の含有割合は、前記第2発光層または前記第3発光層における前記発光材料の含有割合とほぼ同じであることが好ましい。
この方法によれば、第3発光層から第2発光層の間においてキャリア(正孔や電子)の注入バランスが多少崩れたとしても、安定した発光が得られる。
[適用例24]上記適用例に係わる発光装置の製造方法において、前記第3発光層の膜厚に前記第2正孔輸送層の膜厚及び前記第2発光層の膜厚を加えた値は、12nm〜40nmの範囲にあり、前記第3発光層の膜厚は、5nm〜20nmの範囲にあり、且つ前記第2正孔輸送層の膜厚は、2nm〜5nmの範囲にあることが好ましい。
この方法によれば、第3発光層の膜厚に第2正孔輸送層の膜厚を加えた値が7nm〜25nmの範囲となるので、第1正孔輸送層と第2発光層との間に第3発光層及び第2正孔輸送層を挟むことに起因して第1〜第3有機EL素子の駆動電圧が大幅に上昇することを抑えることができる。また、第3発光層と第2発光層との間に位置する第2正孔輸送層の膜厚が2nm〜5nmの範囲にあるため、例えば膜厚を1nmとして第2正孔輸送層を形成する場合に比べて、第2発光層へのキャリア(正孔)の輸送(注入)が確実に行われる発光装置を製造できる。
[適用例25]上記適用例に係わる発光装置の製造方法において、前記第2発光層の膜厚と前記第3発光層の膜厚とがほぼ同じであることが好ましい。
この方法によれば、第1発光層及び第3発光層への電子注入性の確保と、第2発光層への正孔注入性の確保とをバランスよく実現できる。
[適用例26]上記適用例に係わる発光装置の製造方法において、前記第2発光層の膜厚は、前記第3発光層の膜厚よりも大きいとしてもよい。
この方法によれば、第2発光層の発光効率を向上させることができる。
[適用例27]本適用例に係わる電子機器は、上記適用例に記載の発光装置を備えたことを特徴とする。
[適用例28]本適用例に係わる電子機器は、上記適用例に記載の発光装置の製造方法を用いて製造された発光装置を備えたことを特徴とする。
これらの構成によれば、液相プロセスと気相プロセスとを用いて効率よく製造され、発光効率と発光寿命とが改善された発光装置を備えているので、見栄えのよい表示と信頼性とが確保され、高いコストパフォーマンスを有する電子機器を提供できる。
発光装置の電気的な構成を示す等価回路図。 発光装置の構成を示す概略平面図。 発光装置の画素の構造を示す概略断面図。 発光装置における各有機EL素子の構成を示す模式断面図。 発光装置の製造方法を示すフローチャート。 (a)〜(e)は発光装置の製造方法を示す概略断面図。 (f)〜(j)は発光装置の製造方法を示す概略断面図。 (a)は比較例1の発光装置における各有機EL素子の構成を示す模式断面図、(b)は比較例2の発光装置における各有機EL素子の構成を示す模式断面図。 実施例1と比較例4の赤の有機EL素子における分光特性を示すグラフ。 実施例1と比較例4の緑の有機EL素子における分光特性を示すグラフ。 (a)は電子機器の一例であるノート型のパーソナルコンピューターを示す概略図、(b)は電子機器の一例である薄型テレビ(TV)を示す概略図。 変形例の発光装置の構成を示す概略平面図。 変形例の発光装置の有機EL素子の構成を示す模式断面図。
以下、本発明を具体化した実施形態について図面に従って説明する。なお、使用する図面は、説明する部分が認識可能な状態となるように、適宜拡大または縮小して表示している。
なお、以下の形態において、例えば「基板上に」と記載された場合、基板の上に接するように配置される場合、または基板の上に他の構成物を介して配置される場合、または基板の上に一部が接するように配置され、一部が他の構成物を介して配置される場合を表すものとする。
(第1実施形態)
<発光装置>
まず、有機EL素子を備えた発光装置の一例について、図1〜図3を参照して説明する。図1は発光装置の電気的な構成を示す等価回路図、図2は発光装置の構成を示す概略平面図、図3は発光装置の画素の構造を示す概略断面図である。
図1に示すように、本実施形態の発光装置100は、互いに交差する複数の走査線112及び複数のデータ線113と、複数のデータ線113のそれぞれに対して並列する電源線114とを有している。複数の走査線112が接続される走査線駆動回路103と、複数のデータ線113が接続されるデータ線駆動回路104とを有している。また、複数の走査線112と複数のデータ線113との各交差部に対応してマトリックス状に配置された複数の発光画素107を有している。
発光画素107は、発光素子である有機EL素子130と、有機EL素子130の駆動を制御する画素回路111とを有している。
有機EL素子130は、陽極としての画素電極131と、陰極としての対向電極134と、画素電極131と対向電極134との間に設けられた発光層を含む機能層132とを有している。このような有機EL素子130は電気的にダイオードとして表記することができる。なお、対向電極134は複数の発光画素107に亘る共通電極として形成されている。
画素回路111は、スイッチング用トランジスター121と、駆動用トランジスター122と、蓄積容量123とを含んでいる。2つのトランジスター121,122は、例えばnチャネル型もしくはpチャネル型の薄膜トランジスター(TFT;Thin Film transistor)やMOSトランジスターを用いて構成することができる。
スイッチング用トランジスター121のゲートは走査線112に接続され、ソースまたはドレインのうち一方がデータ線113に接続され、ソースまたはドレインのうち他方が駆動用トランジスター122のゲートに接続されている。
駆動用トランジスター122のソースまたはドレインのうち一方が有機EL素子130の画素電極131に接続され、ソースまたはドレインのうち他方が電源線114に接続されている。駆動用トランジスター122のゲートと電源線114との間に蓄積容量123が接続されている。
走査線112が駆動されてスイッチング用トランジスター121がオン状態になると、そのときにデータ線113から供給される画像信号に基づく電位がスイッチング用トランジスター121を介して蓄積容量123に保持される。該蓄積容量123の電位すなわち駆動用トランジスター122のゲート電位に応じて、駆動用トランジスター122のオン・オフ状態が決まる。そして、駆動用トランジスター122がオン状態になると、電源線114から駆動用トランジスター122を介して画素電極131と対向電極134とに挟まれた機能層132にゲート電位に応じた量の電流が流れる。有機EL素子130は、機能層132を流れる電流量に応じて発光する。
なお、画素回路111の構成は、これに限定されるものではない。例えば、駆動用トランジスター122と画素電極131との間に、駆動用トランジスター122と画素電極131との間の導通を制御する発光制御用トランジスターを備えていてもよい。
図2に示すように、発光装置100は、赤色(R)、緑色(G)、青色(B)の発光(発光色)が得られる発光画素107R,107G,107Bを有している。各発光画素107R,107G,107Bは略矩形状であり、表示領域Eにおいてマトリックス状に配置されている。発光画素107R,107G,107Bのそれぞれには、対応する色の発光が得られる有機EL素子130が設けられている。同色の発光が得られる発光画素が図面上において垂直方向(列方向あるいは発光画素の長手方向)に配列し、異なる発光色の発光画素が図面上において水平方向(行方向あるいは発光画素の短手方向)にR,G,Bの順で配列している。すなわち、異なる発光色の発光画素107R,107G,107Bが所謂ストライプ方式で配置されている。なお、異なる発光色の発光画素107R,107G,107Bの平面形状と配置は、これに限定されるものではない。
このような発光装置100を表示装置として用いるならば、異なる発光色が得られる3つの発光画素107R,107G,107Bを1つの表示画素単位108として、それぞれの発光画素107R,107G,107Bは電気的に制御される。これによりフルカラー表示が可能となる。
図3に示すように、本実施形態の発光装置100は、発光画素107R,107G,107Bに対応して設けられた有機EL素子130R,130G,130Bを有する素子基板101と、有機EL素子130R,130G,130Bを封着する封止層135を介して素子基板101に接着された封止基板102とを備えている。発光装置100は、有機EL素子130R,130G,130Bからの発光が素子基板101側から射出されるボトムエミッション方式となっている。なお、有機EL素子130R,130G,130Bからの発光が封止基板102側から射出されるトップエミッション方式としてもよい。
有機EL素子130Rは、陽極としての画素電極131Rと共通陰極としての対向電極134との間に赤色の発光が得られる発光層を含む機能層132Rを有している。
有機EL素子130Gは、陽極としての画素電極131Gと共通陰極としての対向電極134との間に緑色の発光が得られる発光層を含む機能層132Gを有している。
有機EL素子130Bは、陽極としての画素電極131Bと共通陰極としての対向電極134との間に青色の発光が得られる発光層145BAを含む機能層132Bを有している。
各機能層132R,132G,132Bは、それぞれに中間層143、発光層145BA、電子輸送層146、電子注入層147を含んでいる。
中間層143、発光層145BA、電子輸送層146、電子注入層147はそれぞれ気相プロセスを用いて形成されている。
中間層143は、発光層145BAと同じ青色の発光が得られる発光層145BBと第2正孔輸送層144とを含むものである。
つまり、有機EL素子130R,130G,130Bは、気相プロセスで形成された中間層143、発光層145BA、電子輸送層146、電子注入層147を共有している。
有機EL素子130Rが本発明の第1有機EL素子に相当し、有機EL素子130Gが本発明の第3有機EL素子に相当し、有機EL素子130Bが本発明の第2有機EL素子に相当するものである。以降、有機EL素子130R,130G,130Bの詳しい構成について、図4を参照して説明する。
図4は発光装置における各有機EL素子の構成を示す模式断面図である。
図4に示すように、有機EL素子130Rは、画素電極131Rと、画素電極131R側から順に積層された、正孔注入層141、第1正孔輸送層142、赤色の発光が得られる発光層145R、中間層143(発光層145BB及び第2正孔輸送層144)、発光層145BA、電子輸送層146、電子注入層147の各層と、共通陰極である対向電極134とを含んで構成されている。
有機EL素子130Gは、画素電極131Gと、画素電極131G側から順に積層された、正孔注入層141、第1正孔輸送層142、緑色の発光が得られる発光層145G、中間層143(発光層145BB及び第2正孔輸送層144)、発光層145BA、電子輸送層146、電子注入層147の各層と、共通陰極である対向電極134とを含んで構成されている。
有機EL素子130Bは、画素電極131Bと、画素電極131B側から順に積層された、正孔注入層141、第1正孔輸送層142、中間層143(発光層145BB及び第2正孔輸送層144)、青色の発光が得られる発光層145BA、電子輸送層146、電子注入層147の各層と、共通陰極である対向電極134とを含んで構成されている。
有機EL素子130Rの機能層132Rは、正孔注入層141、第1正孔輸送層142、発光層145R、中間層143、発光層145BA、電子輸送層146、電子注入層147を含むものである。
有機EL素子130Gの機能層132Gは、正孔注入層141、第1正孔輸送層142、発光層145G、中間層143、発光層145BA、電子輸送層146、電子注入層147を含むものである。
有機EL素子130Bの機能層132Bは、正孔注入層141、第1正孔輸送層142、中間層143、発光層145BA、電子輸送層146、電子注入層147を含むものである。
なお、画素電極131R,131Gと発光層145R,145Gとの間、あるいは発光層145BAと対向電極134との間に、キャリア(正孔や電子)の移動を制御するための他の薄膜層を形成してもよい。また、電子輸送層146や電子注入層147は、陰極としての対向電極134や発光層145BAの構成によっては、どちらか一方を削除することもできる。
以降、有機EL素子130R,130G,130Bの構成について、より具体的に説明する。
[陽極]
陽極としての画素電極131R,131G,131Bは、正孔注入層141に正孔を注入する電極である。
この画素電極131R,131G,131Bの構成材料としては、特に限定されないが、仕事関数が大きく、導電性に優れる材料が好適に用いられ、例えば、ITO(Indium Tin Oxide)、IZO(Indium Zinc Oxide)、In23、SnO2、フッ素添加SnO2、Sb添加SnO2、ZnO、Al添加ZnO、Ga添加ZnO等の金属酸化物、Au、Pt、Ag、Cuまたはこれらを含む合金等が挙げられ、これらのうちの1種または2種以上を組み合わせて用いることができる。
このような画素電極131R,131G,131Bの膜厚は、特に限定されないが、10nm〜200nmの範囲にあることが好ましく、30nm〜150nmの範囲にあることがより好ましい。
なお、発光装置100を、ボトムエミッション構造の表示装置とする場合、画素電極131R,131G,131Bには光透過性が求められるため、上述した構成材料のうち、光透過性を有する金属酸化物が好適に用いられる。
[正孔注入層141]
正孔注入層141は、高分子の正孔注入材料を含んだ溶液を所定の膜形成領域に塗布して、乾燥・加熱することにより形成されている(液相プロセス)。高分子の正孔注入材料としては、例えば、ポリエチレンジオキシチオフェン(PEDOT)等のポリチオフェン誘導体にドーパントとしてのポリスチレンスルホン酸(PSS)を加えた混合物(PEDOT:PSS)や、ポリスチレン、ポリピロール、ポリアニリン、オリゴアニリン、ポリアセチレンやその誘導体などを挙げることができる。
正孔注入層141の膜厚は、特に限定されないが、10nm〜150nmの範囲にあることが好ましく、20nm〜100nmの範囲にあることがより好ましい。
[第1正孔輸送層142]
第1正孔輸送層142は、有機EL素子130R,130Gにおいて、正孔注入層141と発光層145R,145Gとの間に設けられ、発光層145R,145Gに対する正孔の輸送性(注入性)を向上させると共に、発光層145R,145Gから正孔注入層141に電子が侵入して、正孔注入層141の機能が低下することを抑制するために設けられている。すなわち、発光層145R,145Gにおける正孔と電子との結合による発光の効率を改善するものである。
また、第1正孔輸送層142は、有機EL素子130Bにおいて、正孔注入層141と中間層143との間に設けられ、中間層143に対する正孔の輸送性を向上させると共に、中間層143から正孔注入層141に電子が侵入して、正孔注入層141の機能が低下することを抑制するために設けられている。
第1正孔輸送層142は、高分子の正孔輸送材料を含んだ溶液(インク)を所定の膜形成領域に塗布して乾燥・加熱すること(液相プロセス)により、有機EL素子130R,130G,130Bの正孔注入層141に接し、有機EL素子130R,130G,130Bに共通して形成されている。
高分子の正孔輸送材料としては、例えば、トリフェニルアミン系ポリマーなどのアミン系化合物が好適に用いられる。そのほかポリフルオレン誘導体(PF)やポリパラフェニレンビニレン誘導体(PPV)、ポリパラフェニレン誘導体(PPP)、ポリビニカルバゾール(PVK)、ポリチオフェン誘導体、ポリメチルフェニルシラン(PMPS)を含むポリシラン系などの高分子有機材料を挙げることができる。
第1正孔輸送層142の膜厚は、特に限定されないが、15nm〜25nmの範囲にあることが好ましい。
[発光層145R,145G]
赤色の発光が得られる発光層145R及び緑色の発光が得られる発光層145Gは、それぞれ、低分子のホスト材料にゲスト材料としての発光材料がドープされた発光層形成材料を含む溶液(インク)を所定の膜形成領域に塗布して乾燥・加熱すること(液相プロセス)により、有機EL素子130R,130Gの第1正孔輸送層142に接し、有機EL素子130R,130Gに対応して選択的に形成されている。発光層145Rが本発明の第1発光層に相当し、発光層145Gが本発明の第4発光層に相当するものである。
低分子のホスト材料としては、TDAPB(1,3,5−トリス−(N,N−ビス−(4−メトキシ−フェニル)−アミノフェニル)−ベンゼン)、CBP(4,4’−bis(9−dicarbazolyl)−2,2’−biphenyl)、BAlq(Bis−(2−methyl−8−quinolinolate)−4−(phenylphenolate)aluminium)、mCP(N,N−dicarbazolyl−3,5−benzene:CBP誘導体)、CDBP(4,4’−bis(9−carbazolyl)−2,2’−dimethyl−biphenyl)、DCB(N,N’−Dicarbazolyl−1,4−dimethene−benzene)、P06(2,7−bis(diphenylphosphineoxide)9,9−dimethylfluorene)、SimCP(3,5−bis(9−carbazolyl)tetraphenylsilane)、UGH3(W−bis(triphenylsilyl)benzene)などが挙げられる。これらの低分子のホスト材料はいずれも電子輸送性を有している。
発光材料としては、蛍光材料、燐光材料、いずれも用いることができる。蛍光材料としては、アメリカンダイソース社製のADS111RE(赤色)、ADS109GE(緑色)が挙げられる。
燐光材料としては、Bt2Ir(acac)(Bis(2−phenylbenxothiozolato−N,C2’)Iridium(III)(acetylacetonate))、Btp2Ir(acac)(Bis(2,2’−benzothienyl)−pyridinato−N,C3)Iridium(acetylacetonate))などのイリジウム錯体、PtOEP(2,3,7,8,12,13,17,18−Octaethyl−21H,23H−porphine,platinum(II))などの白金錯体が挙げられ、前述したホスト材料に添加することで赤色の燐光を得ることができる。
また、Ir(ppy)3(Fac−tris(2−phenypyridine)iridium)、Ppy2Ir(acac)(Bis(2−phenyl−pyridinato−N,C2)Iridium(acetylacetone))などのイリジウム錯体が挙げられ、前述したホスト材料に添加することで緑色の燐光を得ることができる。
発光層145R,145Gの膜厚は、特に限定されないが、5nm〜100nmの範囲にあることが好ましく、10nm〜50nmの範囲にあることがより好ましい。
[中間層143]
中間層143は、気相プロセスで形成された発光層145BBと、気相プロセスで形成された第2正孔輸送層144とが積層されたものである。
発光層145BBは、本発明における第3発光層に相当するものであり、後述する本発明における第2発光層としての発光層145BAと同じ青色の発光が得られるものである。
発光層145BBは、気相プロセスにより上述した電子輸送性を有する低分子のホスト材料にゲスト材料としての発光材料をドープして第1正孔輸送層142に接し、有機EL素子130R,130G,130Bに共通して形成されている。気相プロセス(例えば、蒸着法)を用いて形成される青色の発光層145BBのホスト材料としては、アントラセン誘導体を用いることが好ましい。
発光材料は、蛍光材料、燐光材料のいずれも使用することができる。蛍光材料としては、アメリカンダイソース社製のADS136BE(青色)が挙げられる。
燐光材料としては、FIrpic(Iridium−bis(4,6−difluorophenyl−pyridinato−N,C2)−picolinate)、Ir(pmb)3(Iridium−tris(1−phenyl−3−methylbenzimidazolin−2−ylidene−C,C(2)’))、FIrN4(Iridium (III)bis(4,6−difluorophenylpyridinato)(5−(pyridin−2−yl)−tetrazolate))、FIrtaz(Iridium(III)bis(4,6−difluorophenylpyridinato)(5−(pyridine−2−yl)−1,2,4−triazolate))などのイリジウム錯体が挙げられ、前述したホスト材料に添加することで青色の燐光を得ることができる。
第2正孔輸送層144は、低分子の正孔輸送材料を用いて、気相プロセスにより発光層145BBに接して、有機EL素子130R,130G,130Bに共通して形成されている。
気相プロセスで用いることが可能な低分子の正孔輸送材料としては、m−MTDATA(4,4’,4”−トリス(N−3−メチルフェニルアミノ)−トリフェニルアミン)、TCTA(4,4’,4”−トリ(N−カルバゾル基)トリフェニルアミン)、α−NPD(ビス(N−(1−ナフチル)−N−フェニル)ベンジジン)などを挙げることができる。
[発光層145BA]
青色の発光が得られる発光層145BAは、本発明における第2発光層に相当するものであって、発光層145BBと同様に、気相プロセスにより上述した電子輸送性を有する低分子のホスト材料にゲスト材料として上述した発光材料をドープして第2正孔輸送層144に接し、有機EL素子130R,130G,130Bに共通して形成されている。
上述したように、中間層143及び発光層145BAは、有機EL素子130R,130G,130Bに共通して形成されている。有機EL素子130R,130G,130Bのそれぞれから所望の発光を得るには、中間層143及び発光層145BAの膜厚を適正な範囲とする必要がある。具体的には、有機EL素子130Rからは赤色の発光を、有機EL素子130Gからは緑色の発光を得たいので、中間層143及び発光層145BAの膜厚はできるだけ小さい方がよい。その一方で、有機EL素子130Bからは青色の発光を効率よく取り出したい。
そこで本実施形態では、中間層143の膜厚に発光層145BAの膜厚を加えた値を12nm〜40nmの範囲とし、且つ中間層143における第2正孔輸送層144の膜厚を2nm〜5nmの範囲とした。
また、同じ青色の発光が得られる発光層145BAと発光層145BBの膜厚はほぼ同等、または発光層145BAの膜厚が発光層145BBよりも大きいことが好ましい。
発光層145BAと発光層145BBの膜厚をほぼ同等とすることによって、有機EL素子130R,130Gにおいて、電子輸送層146から発光層145BA、中間層143を経由して発光層145R,145Gへの電子注入性を確保することができる。また、有機EL素子130Bにおいて、発光層145BAから第2正孔輸送層144を通過して漏れた電子を発光層145BBにおいて正孔と結合させて発光させることができるので、青色の発光における発光効率を向上させることができる。
また、発光層145BAの膜厚を発光層145BBよりも大きくすれば、青色の発光における発光効率をさらに向上させることができる。
また、第2正孔輸送層144の膜厚を上記所定の範囲とすることで、気相プロセスにおいてムラ無く第2正孔輸送層144を形成できるので、第2正孔輸送層144から発光層145BAへの正孔の輸送を確実に行える。
発光層145BA,145BBと第2正孔輸送層144の膜厚の設定に関する上記の考え方を踏まえて、本実施形態では、発光層145BA,145BBの膜厚を5nm〜20nmの範囲とした。すなわち、発光層145BBの膜厚に第2正孔輸送層144の膜厚を加えた中間層143の膜厚を7nm〜25nmの範囲とした。
中間層143の膜厚を上記所定の範囲とすることで、発光層145R,145Gと発光層145BAとの間、及び第1正孔輸送層142と発光層145BAとの間に中間層143を挟むことに起因する有機EL素子130R,130G,130Bの駆動電圧の上昇を抑制することができる。また、同色の発光が得られる発光層145BA,145BBの膜厚を上記所定の範囲とすることで、発光層145BBが無い場合に比べて、有機EL素子130Bにおける発光効率と発光寿命とを向上させることができる。
また、有機EL素子130Bにおける青色の発光効率を向上させる観点から、第2正孔輸送層144は、上述した青色の発光が得られる発光材料(ゲスト材料)を含んでいてもよい。第2正孔輸送層144が発光材料を含むことによって、中間層143と発光層145BAとを含む層においてキャリアとしての正孔と電子の注入バランスが変化したとしても(言い換えれば、正孔と電子が結合して発光する位置が変化しても)、発光層145BBから発光層145BAの間の各層において青色の発光が得られる。このときの青色の発光における発光輝度が変動し難いように、発光層145BB及び第2正孔輸送層144に含まれる発光材料の含有割合は、発光層145BAにおける発光材料の含有割合とほぼ同等であることが好ましい。本実施形態における発光層145BAの発光材料の含有割合は5wt%となっている。
[電子輸送層146]
電子輸送層146は、気相プロセスを用いて形成され、陰極としての対向電極134から電子輸送層146に注入された電子を発光層145BAに輸送する機能を有するものである。また、電子輸送層146は、発光層145BAから電子輸送層146へ通過しようとする正孔をブロックする機能を有する場合もある。
電子輸送層146を構成する電子輸送材料としては、特に限定されないが、蒸着法などの気相プロセスを用いて形成し得るように、例えば、BALq、OXD−1(1,3,5−トリ(5−(4−tert−ブチルフェニル)−1,3,4−オキサジアゾール))、BCP(Bathocuproine)、PBD(2−(4−ビフェニル)−5−(4−tert−ブチルフェニル)−1,2,4−オキサジアゾール)、TAZ(3−(4−ビフェニル)−5−(4−tert−ブチルフェニル)−1,2,4−トリアゾール)、DPVBi(4,4’−ビス(1,1−ビスージフェニルエテニル)ビフェニル)、BND(2,5−ビス(1−ナフチル)−1,3,4−オキサジアゾール)、DTVBi(4,4’−ビス(1,1−ビス(4−メチルフェニル)エテニル)ビフェニル)、BBD(2,5−ビス(4−ビフェニリル)−1,3,4−オキサジアゾール)などを挙げることができる。
また、トリス(8−キノリノラト)アルミニウム(Alq3)、オキサジアゾール誘導体、オキサゾール誘導体、フェナンソロリン誘導体、アントラキノジメタン誘導体、ベンゾキノン誘導体、ナフトキノン誘導体、アントラキノン誘導体、テトラシアノアンスラキノジメタン誘導体、フルオレン誘導体、ジフェニルジシアノエチレン誘導体、ジフェノキノン誘導体、ヒドロキシキノリン誘導体などを挙げることができる。これらのうちの1種または2種以上を組み合わせて用いることができる。
電子輸送層146の膜厚は、特に限定されないが、1nm〜100nmの範囲にあることが好ましく、5nm〜50nmの範囲にあることがより好ましい。
[電子注入層147]
電子注入層147は、気相プロセスを用いて形成され、対向電極134から電子輸送層146への電子の注入効率を向上させる機能を有するものである。
この電子注入層147の構成材料(電子注入材料)としては、特に限定されないが、例えば、アルカリ金属、アルカリ土類金属、あるいはアルカリ金属またはアルカリ土類金属の化合物を挙げることができ、これらのうちの1種または2種以上を組み合わせて用いることができる。
アルカリ金属としては、例えば、Li、Na、K、Rb、Csが挙げられる。また、アルカリ土類金属としては、例えば、Mg、Ca、Sr、Baが挙げられる。
アルカリ金属の化合物としては、例えば、LiF、Li2CO3、LiCl、NaF、Na2CO3、NaCl、CsF、Cs2CO3、CsClなどのアルカリ金属塩が挙げられる。また、アルカリ土類金属の化合物としては、例えば、CaF2、CaCO3、SrF2、SrCO3、BaF2、BaCO3などのアルカリ土類金属塩が挙げられる。
電子注入層147の膜厚は、特に限定されないが、0.01nm〜10nmの範囲であることが好ましく、0.1nm〜5nmの範囲であることがより好ましい。
[陰極]
陰極としての対向電極134は、電子注入層147に電子を注入する電極である。
この対向電極134の構成材料としては、仕事関数の小さい材料を用いるのが好ましい。また、蒸着法などの気相プロセスを用いて形成し得るように、例えば、Li、Mg、Ca、Sr、La、Ce、Er、Eu、Sc、Y、Yb、Ag、Cu、Al、Cs、Rb、Auまたはこれらを含む合金等が用いられ、これらのうちの1種または2種以上を組み合わせて(例えば、複数層の積層体等)用いることができる。
特に、本実施形態のように、ボトムエミッション構造の発光装置100とする場合、対向電極134には光透過性が求められず、対向電極134の構成材料としては、例えば、Al、Ag、AlAg、AlNd等の金属または合金が好ましく用いられる。このような金属または合金を対向電極134の構成材料として用いることにより、対向電極134の電子注入効率及び安定性の向上を図ることができる。
ボトムエミッション構造における対向電極134の膜厚は、特に限定されないが、50nm〜1000nmの範囲にあることが好ましく、100nm〜500nmの範囲にあることがより好ましい。
発光装置100をトップエミッション構造とする場合、対向電極134の構成材料としては、MgAg、MgAl、MgAu、AlAg等の金属または合金を用いるのが好ましい。このような金属または合金を対向電極134の構成材料として用いることにより、対向電極134の光透過性を維持しつつ、対向電極134の電子注入効率及び安定性の向上を図ることができる。
トップエミッション構造における対向電極134の膜厚は、特に限定されないが、1nm〜50nmの範囲にあることが好ましく、5nm〜20nmの範囲にあることがより好ましい。
なお、上記有機EL素子130R,130G,130Bの画素電極131R,131G,131Bから第1正孔輸送層142の間の各層の間、及び発光層145R,145Gから対向電極134の間の各層の間には、キャリアの移動を制御するための任意の層が設けられていてもよい。
このような有機EL素子130R,130G,130Bを有する素子基板101は、熱硬化型エポキシ樹脂等を封着部材として用いた封止層135を介して封止基板102と隙間なくベタ封止されている(図3参照)。
本実施形態の発光装置100は、前述したようにボトムエミッション型に限定されず、例えば画素電極131R,131G,131Bを光反射性の導電材料を用いて形成し、陰極としての対向電極134を透明な導電材料を用いて形成して、有機EL素子130R,130G,130Bの発光を画素電極131R,131G,131Bで反射させて、封止基板102側から取り出すトップエミッション型の構造としてもよい。また、トップエミッション型とする場合、有機EL素子130R,130G,130Bの発光色に対応させたカラーフィルターを各有機EL素子130R,130G,130Bに対応させて設ける構成としてもよい。
液相プロセスとしては、インクジェットヘッドのノズルから溶液(インク)を液滴として吐出する液滴吐出法(インクジェット法)を用いることが好ましい。液滴吐出法(インクジェット法)によれば、所望の領域に所定量の溶液を液滴として精度よく吐出することができる。液滴吐出法(インクジェット法)以外の液相プロセスとしては、スピンコート法(パイロゾル法)、キャスティング法、マイクログラビアコート法、グラビアコート法、バーコート法、ロールコート法、ワイヤーバーコート法、ディップコート法、スプレーコート法、スクリーン印刷法、フレキソ印刷法、オフセット印刷法などを挙げることができる。
気相プロセスとしては、蒸着法、スパッタ法、イオンビーム法などを挙げることができる。成膜時に先に形成された膜に熱などの影響を与え難い点で蒸着法を用いることが好ましい。
<発光装置の製造方法>
次に、本実施形態の発光装置100の製造方法について、図5〜図7を参照して説明する。図5は発光装置の製造方法を示すフローチャート、図6(a)〜(e)及び図7(f)〜(j)は発光装置の製造方法を示す概略断面図である。なお、発光装置100の製造方法は、より具体的な実施例1として説明する。
図5に示すように、本実施形態の発光装置100の製造方法は、正孔注入層形成工程(ステップS11)と、第1正孔輸送層形成工程(ステップS12)と、R,G発光層形成工程(ステップS13)と、B発光層形成工程(ステップS14)と、第2正孔輸送層形成工程(ステップS15)と、B発光層形成工程(ステップS16)と、電子輸送層形成工程(ステップS17)と、電子注入層形成工程(ステップS18)と、陰極形成工程(ステップS19)と、封止基板接着工程(ステップS20)とを備えている。
(実施例1)
まず、図6(a)に示すように、赤、緑、青の発光画素107R,107G,107B(図2参照)に対応する画素電極131R,131G,131Bと、画素電極131R,131G,131Bのそれぞれを区画するように形成された隔壁133とを有する素子基板101を用意する。また、隔壁133は、絶縁性を有すると共に、後に用いる溶液(インク)に対して撥液性を示す撥液材料を含む例えば感光性のアクリル系樹脂やポリイミド樹脂を用いて形成されている。また、隔壁133の形成時に画素電極131R,131G,131Bの表面に残った残渣を取り除くため、エキシマUV処理(紫外線を照射して発生したオゾン(O3)により、有機物からなる残渣を取り除く処理)を施す。なお、隔壁133を撥液材料を含まない上記感光性樹脂材料で形成してから、酸素を処理ガスとするプラズマ処理を施して画素電極131R,131G,131Bの表面に親液性を付与し、その後、例えばCF4などのフッ素系処理ガスを用いたプラズマ処理を施して隔壁133に撥液性を付与する表面処理を施してもよい。
図5の正孔注入層形成工程(ステップS11)では、図6(b)に示すように、隔壁133で区画された膜形成領域のそれぞれに、正孔注入材料を含む溶液(インク)60を塗布する。溶液(インク)60の塗布は、複数のノズル51を有するインクジェットヘッド50と素子基板101とを対向配置して、相対的に移動させる間に、複数のノズル51から溶液(インク)60を液滴として吐出するインクジェット法(液滴吐出法)を用いる。塗布された溶液(インク)60は、隔壁133で区画された膜形成領域に万遍なく充填されて表面張力により盛り上がる。そして、塗布された溶液(インク)60を5Pa以下の真空度で減圧乾燥を30分行った後に、乾燥機(オーブン)にて大気中で220℃、10分間乾燥して、図6(c)に示すように画素電極131R,131G,131Bのそれぞれに接した正孔注入層141を形成した。正孔注入層141の膜厚はおよそ25nm〜50nmである。
溶液(インク)60は、正孔注入材料であるPEDOT:PSSを0.5wt%の濃度で含有した水あるいはエーテル系溶媒の分散液を用いる。そして、ステップS12へ進む。
図5の第1正孔輸送層形成工程(ステップS12)では、図6(d)に示すように、隔壁133で区画された画素電極131R,131G,131Bの正孔注入層141上に高分子の正孔輸送材料を含む溶液(インク)70を塗布する。溶液(インク)70の塗布もインクジェットヘッド50を用いる。溶液(インク)70は、高分子の正孔輸送材料としてのトリフェニルアミン系ポリマーを0.3wt%含んだCHB(シクロヘキシルベンゼン)溶液を用いる。塗布された溶液(インク)70は、隔壁133で区画された膜形成領域に万遍なく充填されて表面張力により盛り上がる。そして、塗布された溶液(インク)70を5Pa以下の真空度で減圧乾燥を30分行った後に、乾燥機(オーブン)にて窒素雰囲気中で220℃、10分間乾燥して、図6(e)に示すように、画素電極131R,131G,131Bの正孔注入層141に接して第1正孔輸送層142を形成した。第1正孔輸送層142の膜厚は、15nm〜20nmである。そして、ステップS13へ進む。
図5のR,G発光層形成工程(ステップS13)では、図7(f)に示すように、隔壁133で区画された画素電極131Rの第1正孔輸送層142上に発光層形成材料を含む溶液(インク)90Rを塗布する。また、隔壁133で区画された画素電極131Gの第1正孔輸送層142上にも発光層形成材料を含む溶液(インク)90Gを塗布する。溶液(インク)90R,90Gの塗布もそれぞれに対応するインクが充填されたインクジェットヘッド50を用いる。溶液(インク)90R,90Gは、低分子のホスト材料であるCBPに、発光材料である前述したインジウム錯体を加えた発光層形成材料を1.0wt%含むCHB溶液を用いる。塗布された溶液(インク)90R,90Gは、それぞれ隔壁133で区画された対応する膜形成領域に万遍なく充填されて表面張力により盛り上がる。そして、塗布された溶液(インク)90R,90Gを5Pa以下の真空度で減圧乾燥を30分行った後に、乾燥機(オーブン)にて窒素雰囲気中で130℃、10分間乾燥して、図7(g)に示すように第1正孔輸送層142に接した発光層145R,145Gを形成した。発光層145R,145Gの膜厚はおよそ40nmである。液滴吐出法(インクジェット法)を用いて溶液(インク)90R,90Gを塗布するので、発光層145R,145Gを容易に塗り分けて形成することができる。そして、ステップS14へ進む。
図5のB発光層形成工程(ステップS14)では、図7(h)に示すように、発光層145R,145Gと画素電極131B上の第1正孔輸送層142と隔壁133とを覆う青(B)の発光層145BBを気相プロセスである蒸着法により形成する。具体的な発光層145BBの形成方法としては、前述した低分子のホスト材料であるCBPと、青色の燐光が得られる発光材料(燐光材料)であるFIrpicとを共蒸着することによって発光層145BBを成膜する。発光層145BBの膜厚はおよそ10nmである。そして、ステップS15へ進む。
図5の第2正孔輸送層形成工程(ステップS15)では、図7(i)に示すように、発光層145BBを覆う第2正孔輸送層144を気相プロセスである蒸着法により形成する。第2正孔輸送層144は、低分子の正孔輸送材料であるα−NPDを含むものである。第2正孔輸送層144の膜厚は、およそ3nmである。これにより、膜厚がおよそ13nmの中間層143ができあがる。なお、前述したように、第2正孔輸送層144に発光層145BAに含まれる発光材料を含有させる場合は、低分子の正孔輸送材料と該発光材料とを共蒸着して第2正孔輸送層144を形成する。そして、ステップS16へ進む。
図5のB発光層形成工程(ステップS16)では、図7(j)に示すように、第2正孔輸送層144を覆う(言い換えれば、中間層143を覆う)青(B)の発光層145BAを気相プロセスである蒸着法により形成する。具体的には、発光層145BBと同様に、前述した低分子のホスト材料であるCBPと、青色の燐光が得られる発光材料(燐光材料)であるFIrpicとを共蒸着することによって発光層145BAを成膜する。発光層145BAの膜厚は、発光層145BBと同じでおよそ10nmである。そして、ステップS17へ進む。
図5の電子輸送層形成工程(ステップS17)では、発光層145BAを覆う電子輸送層146を気相プロセスである蒸着法により形成する。電子輸送層146は、電子輸送材料であるAlq3を含むものであり、電子輸送層146の膜厚はおよそ20nmである。そして、ステップS18に進む。
図5の電子注入層形成工程(ステップS18)では、電子輸送層146を覆う電子注入層147を気相プロセスである蒸着法により形成する。電子注入層147は、電子注入材料であるLiFを含むものであり、電子注入層147の膜厚はおよそ1nmである。そして、ステップS19へ進む。
図5の陰極形成工程(ステップS19)では、電子注入層147を覆う陰極としての対向電極134を気相プロセスである蒸着法により形成する。対向電極134は、陰極材料としてのAlを含むものであり、対向電極134の膜厚はおよそ200nmである。これにより、図4に示すように、画素電極131Rと対向電極134との間に赤の発光層145Rを含む機能層132Rが形成され、画素電極131Gと対向電極134との間に緑の発光層145Gを含む機能層132Gが形成され、画素電極131Bと対向電極134との間に発光層145BAを含む機能層132Bが形成される。そして、ステップS20へ進む。
図5の封止基板接着工程(ステップS20)では、図3に示したように、素子基板101の各有機EL素子130R,130G,130Bを覆って封止する透明な樹脂を塗布してなる接着性を有する封止層135を介して、素子基板101と封止基板102とを接着する。これにより、発光装置100ができあがる。
次に、具体的な比較例1,2,3,4及び実施例1,2,3,4を挙げて、その評価結果について説明する。図8(a)は比較例1の発光装置における各有機EL素子の構成を示す模式断面図、図8(b)は比較例2の発光装置における各有機EL素子の構成を示す模式断面図である。図9は実施例1と比較例4の赤の有機EL素子における分光特性を示すグラフ、図10は実施例1と比較例4の緑の有機EL素子における分光特性を示すグラフである。
なお、比較例1,2,3,4及び実施例2,3,4の説明において、実施例1の発光装置100と同じ構成には同じ符号を付して詳細の説明は省略する。
(比較例1)
図8(a)に示すように、比較例1の発光装置100Cは、実施例1の発光装置100に対して、中間層143(発光層145BB及び第2正孔輸送層144を含む)を除いたものである。つまり、比較例1の発光装置100Cの有機EL素子130Rは、画素電極131Rと対向電極134との間に、画素電極131R側から順に積層された、正孔注入層141、第1正孔輸送層142、発光層145R、発光層145BA、電子輸送層146、電子注入層147を有する。同じく、比較例1の有機EL素子130Gは、画素電極131Gと対向電極134との間に、画素電極131G側から順に積層された、正孔注入層141、第1正孔輸送層142、発光層145G、発光層145BA、電子輸送層146、電子注入層147を有する。同じく、比較例1の有機EL素子130Bは、画素電極131Bと対向電極134との間に、画素電極131B側から順に積層された、正孔注入層141、第1正孔輸送層142、発光層145BA、電子輸送層146、電子注入層147を有する。
正孔注入層141、第1正孔輸送層142、発光層145R,145Gはそれぞれ液相プロセスを用い、有機EL素子130R,130G,130Bに対応してそれぞれ選択的に形成されている。発光層145BA、電子輸送層146、電子注入層147はそれぞれ気相プロセスを用い、有機EL素子130R,130G,130Bに共通して形成されている。発光層145BAの膜厚は、およそ20nmである。各層を構成する材料は実施例1と同じである。また、発光層145BAを除いた各層の膜厚は実施例1と同じである。
(比較例2)
図8(b)に示すように、比較例2の発光装置100Dは、実施例1の発光装置100に対して、中間層143における発光層145BBを除いたものである。つまり、比較例2の発光装置100Dの有機EL素子130Rは、画素電極131Rと対向電極134との間に、画素電極131R側から順に積層された、正孔注入層141、第1正孔輸送層142、発光層145R、第2正孔輸送層144、発光層145BA、電子輸送層146、電子注入層147を有する。同じく、比較例2の有機EL素子130Gは、画素電極131Gと対向電極134との間に、画素電極131G側から順に積層された、正孔注入層141、第1正孔輸送層142、発光層145G、第2正孔輸送層144、発光層145BA、電子輸送層146、電子注入層147を有する。同じく、比較例2の有機EL素子130Bは、画素電極131Bと対向電極134との間に、画素電極131B側から順に積層された、正孔注入層141、第1正孔輸送層142、第2正孔輸送層144、発光層145BA、電子輸送層146、電子注入層147を有する。
正孔注入層141、第1正孔輸送層142、発光層145R,145Gはそれぞれ液相プロセスを用い、有機EL素子130R,130G,130Bに対応してそれぞれ選択的に形成されている。第2正孔輸送層144、発光層145BA、電子輸送層146、電子注入層147はそれぞれ気相プロセスを用い、有機EL素子130R,130G,130Bに共通して形成されている。発光層145BAの膜厚は、およそ20nmである。各層を構成する材料は実施例1と同じである。また、発光層145BAを除いた各層の膜厚は実施例1と同じである。
(比較例3)
比較例3の発光装置は、実施例1の発光装置100に対して、発光層145BBの膜厚をおよそ3nmとした。したがって、発光層145BBに第2正孔輸送層144を加えた中間層143の膜厚はおよそ6nmである。発光層145BAの膜厚はおよそ17nmとした。つまり、発光層145BAに発光層145BBを加えた同じ青色の発光が得られる発光層145の膜厚はおよそ20nmであって、比較例1,2及び実施例1と同じである。他の構成は、実施例1と同じであるため、比較例3の発光装置における有機EL素子130R,130G,130Bの構成を示す図は省略した。
(比較例4)
比較例4の発光装置は、実施例1の発光装置100に対して、第2正孔輸送層144の膜厚を異ならせたものである。具体的には、実施例1の第2正孔輸送層144の膜厚がおよそ3nm(実際の成膜時における膜厚の範囲は2nm〜5nm)であるのに対して、第2正孔輸送層144の膜厚をおよそ7nm(実際の成膜時における膜厚の範囲としては5nm〜10nm)としたものである。他の構成は、実施例1と同じであるため、比較例4の発光装置における有機EL素子130R,130G,130Bの構成を示す図は省略した。
(実施例2)
実施例2の発光装置は、実施例1の発光装置100に対して、発光層145BBの膜厚をおよそ6nmとした。したがって、発光層145BBに第2正孔輸送層144を加えた中間層143の膜厚はおよそ9nmである。発光層145BAの膜厚はおよそ14nmとした。つまり、発光層145BAに発光層145BBを加えた同じ青色の発光が得られる発光層145の膜厚はおよそ20nmであって、比較例1,2,3,4及び実施例1と同じである。他の構成は、実施例1と同じであるため、実施例2の発光装置における有機EL素子130R,130G,130Bの構成を示す図は省略した。
(実施例3)
実施例3の発光装置は、実施例1の発光装置100に対して、発光層145BBの膜厚をおよそ14nmとした。したがって、発光層145BBに第2正孔輸送層144を加えた中間層143の膜厚はおよそ17nmである。発光層145BAの膜厚は発光層145BBと同じくおよそ14nmとした。つまり、発光層145BAに発光層145BBを加えた同じ青色の発光が得られる発光層145の膜厚はおよそ28nmである。他の構成は、実施例1と同じであるため、実施例3の発光装置における有機EL素子130R,130G,130Bの構成を示す図は省略した。
(実施例4)
実施例4の発光装置は、実施例1の発光装置100に対して、発光層145BBの膜厚をおよそ17nmとした(実際の成膜時における膜厚の範囲は15nm〜20nm)。したがって、発光層145BBに第2正孔輸送層144を加えた中間層143の膜厚はおよそ20nmである(実際の膜厚の範囲は17nm〜25nm)。発光層145BAの膜厚はおよそ18nmとした。つまり、発光層145BAに発光層145BBを加えた同じ青色の発光が得られる発光層145の膜厚はおよそ35nmである。他の構成は、実施例1と同じであるため、実施例4の発光装置における有機EL素子130R,130G,130Bの構成を示す図は省略した。
Figure 2014160584
表1は、上記の比較例1〜4および実施例1〜4における発光層145BB、第2正孔輸送層144、中間層143、発光層145BAの各膜厚と、発光層145BAに発光層145BBを加えた膜厚を表したものである。
Figure 2014160584
表2は比較例1〜4、及び実施例1〜4、それぞれの赤(RED)、緑(GREEN)、青(BLUE)の有機EL素子130R,130G,130Bにおける、発光効率と発光輝度の半減期(LT50)を示すものである。具体的には、発光効率は、比較例1における各有機EL素子130R,130G,130Bの発光輝度が1000nitsのときの電流効率(Cd/A)を「1.0」として、比較例2〜4、及び実施例1〜4における各有機EL素子130R,130G,130Bの発光輝度が1000nitsのときの電流効率(Cd/A)を数値化して示している。
発光輝度の半減期(LT50)は、比較例1における各有機EL素子130R,130G,130Bの発光輝度が1000nitsから半分の500nitsとなる通電時間を「1.0」として、比較例2〜3、及び実施例1〜4における各有機EL素子130R,130G,130Bの発光輝度が1000nitsから半分の500nitsとなる通電時間を数値化して示している。
以下、表2を参照して、比較例1〜4、及び実施例1〜4についての評価結果を説明する。
比較例2の発光装置100Dは、各有機EL素子130R,130G,130Bに共通する気相プロセスで形成された青の発光層145BAと、液相プロセスで選択的に形成された発光層145R,145G、第1正孔輸送層142との間に、気相プロセスで形成された第2正孔輸送層144を有しているので、比較例1よりも特に青の有機EL素子130Bにおいて発光効率と発光寿命が改善されている。具体的には、比較例2の発光効率は比較例1に対して1.7倍になり、発光寿命(LT50)は3.0倍になっている。ところが、比較例2の緑の有機EL素子130Gでは、比較例1に対して発光効率が0.9倍、発光寿命(LT50)が0.8倍つまり低下した。
比較例3の発光装置は、各有機EL素子130R,130G,130Bに共通する気相プロセスで形成された青の発光層145BAと、液相プロセスで選択的に形成された発光層145R,145G、第1正孔輸送層142との間に、気相プロセスで形成された第2正孔輸送層144(膜厚3nm)と発光層145BB(膜厚3nm)とを含む中間層143(膜厚6nm)を有しているので、比較例1よりも特に青の有機EL素子130Bにおいて発光効率と発光寿命が改善されている。具体的には、比較例2と同様に発光効率は比較例1に対して1.7倍になり、発光寿命(LT50)は3.0倍になっている。緑の有機EL素子130Gでは、比較例2のように比較例1に対して発光効率や発光寿命(LT50)が低下する現象は見られなかった。しかしながら、中間層143の膜厚が実施例1に比べておよそ半分であり、有機EL素子130Bにおける発光寿命は実用上まだ十分とは言えない。
これに対して、実施例1の発光装置100では、各有機EL素子130R,130G,130Bに共通する気相プロセスで形成された青の発光層145BAと、液相プロセスで選択的に形成された発光層145R,145G、第1正孔輸送層142との間に、気相プロセスで形成された発光層145BB(膜厚10nm)と第2正孔輸送層144(膜厚3nm)とを含む中間層143(膜厚13nm)を有しているので、比較例1よりも特に青の有機EL素子130Bにおいて発光効率と発光寿命が改善されている。具体的には、実施例1の発光効率は比較例1に対して1.8倍になり、発光寿命(LT50)は3.5倍になっている。また、比較例2の有機EL素子130Bにおける発光効率や発光寿命よりも優れている。加えて、比較例2では緑の有機EL素子130Gにおいて比較例1よりも発光効率、発光寿命が劣っていたが、実施例1の緑の有機EL素子130Gでは、比較例1と同等な発光効率、発光寿命となっている。言い換えれば、実施例1は、各有機EL素子130R,130G,130Bに共通する気相プロセスで形成された青の発光層145BAと、液相プロセスで形成された発光層145R,145G及び第1正孔輸送層142との間に、気相プロセスで形成された青の発光が得られる発光層145BBを含む中間層143を挟んでも、赤や緑の有機EL素子130R,130Gにおける発光輝度や発光寿命を低下させることなく、青の有機EL素子130Bの発光効率や発光寿命を改善することができる。
また、図9及び図10に示すように、実施例1の赤の有機EL素子130Rでは、所望の発光波長(およそ600nm)において輝度のピークが現れている。同じく、実施例1の緑の有機EL素子130Gでは、所望の発光波長(およそ550nm)において輝度のピークが現れている。これに対して第2正孔輸送層144の膜厚(およそ7nm)が実施例1の膜厚(およそ3nm)よりも厚い比較例4の赤の有機EL素子130R及び緑の有機EL素子130Gでは、赤の発光層145R及び緑の発光層145Gへのキャリア(正孔や電子)の注入バランスが実施例1に比べて崩れ、共通に設けられた青の発光層145BAが発光することで、それぞれ所望の発光波長における輝度のピークに対して短波長側に輝度のピークが現れる。このような比較例4における赤の有機EL素子130R及び緑の有機EL素子130Gの発光状態は、比較例4の発光装置としての色再現性に影響を及ぼす。赤や緑の発光輝度に対して青の発光輝度が10%を超えると、NTSC比が50%以上の色再現性を確保することが困難になるので、実施例1のように第2正孔輸送層144の膜厚は2nm〜5nmの範囲であることが好ましい。
実施例2〜実施例4の発光装置は、実施例1の発光装置100に対して、発光層145BA及び発光層145BBの膜厚を異ならせたものである。実施例2では、発光層145BAに発光層145BBを加えた青色の発光が得られる発光層145の膜厚は、実施例1と同じく20nmとなっている。実施例3では、発光層145BA及び発光層145BBの膜厚がそれぞれ14nmであり、合計膜厚が28nmとなっている。実施例4では、発光層145BAの膜厚が18nmであり、発光層145BBの膜厚が17nmであり、合計膜厚が35nmとなっている。実施例1〜4における第2正孔輸送層144の実質的な膜厚の範囲は2nm〜5nm(平均膜厚3nm)であり、中間層143の実質的な膜厚の範囲は、7nm〜25nmとなっている。中間層143に発光層145BAを加えた実質的な膜厚の範囲は、12nm〜40nmとなっている。
実施例2〜4の有機EL素子130R,130Gの発光輝度及び発光寿命は実施例1と同等レベルとなっている。実施例2の有機EL素子130Bの発光輝度は比較例1に対して1.5倍、発光寿命は3.3倍となっている。実施例3の有機EL素子130Bの発光輝度は比較例1に対して1.8倍、発光寿命は3.7倍となっている。実施例4の有機EL素子130Bの発光輝度は比較例1に対して1.8倍、発光寿命は3.8倍となっている。実施例1〜4の有機EL素子130R,130G,130Bの発光輝度及び発光寿命は実用レベルに到達している。
上記第1実施形態の発光装置100及びその製造方法によれば、以下の効果が得られる。
(1)発光装置100は、各有機EL素子130R,130G,130Bに共通する気相プロセスで形成された青の発光層145BAと、液相プロセスで選択的に形成された発光層145R,145G、第1正孔輸送層142との間に、気相プロセスで発光層145BBと第2正孔輸送層144とを含む中間層143が形成されている。発光層145BBは、発光層145BAに含まれる電子輸送性のホスト材料と発光材料を用いて気相プロセス(共蒸着)で形成されている。発光層145BAへのキャリア(正孔や電子)の注入バランスが崩れて、例えば発光層145BAから第2正孔輸送層144を通過して電子が漏れたとしても、発光層145BBにおいて該電子と正孔とを結合させて青色の発光を得ることができる。したがって、中間層143が無い場合(比較例1)に比べて、赤や緑の有機EL素子130R,130Gにおける発光効率や発光寿命を低下させることなく、青の有機EL素子130Bの発光効率や発光寿命を向上させることができる。言い換えれば、優れた発光効率と発光寿命とが実現された発光装置100を液相プロセスと気相プロセスとを使い分けることにより効率的に製造することができる。
(2)各有機EL素子130R,130G,130Bに共通して形成された中間層143の膜厚に発光層145BAの膜厚を加えた値が12nm〜40nmの範囲であることから、中間層143を挟むことに起因する駆動電圧の上昇を抑えて、青の有機EL素子130Bにおける発光効率を向上させることができる。
(3)中間層143における第2正孔輸送層144の膜厚が2nm〜5nmの範囲にある。したがって、例えば第2正孔輸送層144の膜厚を1nmで形成した場合に比べて、気相プロセスでムラ無く第2正孔輸送層144を形成できるので、有機EL素子130Bにおける発光層145BAへの正孔輸送性を確保することができる。加えて、例えば第2正孔輸送層144の膜厚を7nmで形成した場合(比較例4)に比べて、色再現性を確保することができる。
(第2実施形態)
次に、本実施形態の電子機器について、図11を参照して説明する。図11(a)は電子機器の一例であるノート型のパーソナルコンピューターを示す概略図、図11(b)は電子機器の一例である薄型テレビ(TV)を示す概略図である。
図11(a)に示すように、電子機器としてのパーソナルコンピューター1000は、キーボード1002を備えた本体部1001と、表示部1004を備える表示ユニット1003とにより構成され、表示ユニット1003は、本体部1001に対しヒンジ構造部を介して回動可能に支持されている。
このパーソナルコンピューター1000において、表示部1004に上記第1実施形態の発光装置100が搭載されている。
図11(b)に示すように、電子機器としての薄型テレビ(TV)1100は、表示部1101に上記第1実施形態の発光装置100が搭載されている。
発光装置100は、発光効率と発光寿命とが改善され、液相プロセスと気相プロセスとを利用して効率的に製造されているので、コストパフォーマンスに優れたパーソナルコンピューター1000や薄型TV1100を提供することができる。
なお、発光装置100が搭載される電子機器は、上記パーソナルコンピューター1000や薄型TV1100に限定されない。例えば、スマートフォンやPOSなどの携帯型情報端末、ナビゲーター、ビューワー、デジタルカメラ、モニター直視型のビデオレコーダーなどの表示部を有する電子機器が挙げられる。
本発明は、上記した実施形態に限られるものではなく、請求の範囲及び明細書全体から読み取れる発明の要旨あるいは思想に反しない範囲で適宜変更可能であり、そのような変更を伴う発光装置及び該発光装置の製造方法ならびに該発光装置を適用する電子機器もまた本発明の技術的範囲に含まれるものである。上記実施形態以外にも様々な変形例が考えられる。以下、変形例を挙げて説明する。
(変形例1)本発明が適用可能な発光装置とその製造方法は、発光装置が赤、緑、青の有機EL素子130R,130G,130Bを有する構成に限定されない。図12は変形例1の発光装置の構成を示す概略平面図、図13は変形例1の発光装置の有機EL素子の構成を示す模式断面図である。なお、変形例1の発光装置200において、上記第1実施形態の発光装置100と同じ構成には同じ符号を付して詳細な説明は省略する。
例えば、図12に示すように、変形例1の発光装置200は、複数の発光画素107がマトリックス状に配置された表示領域Eを有する素子基板101を有している。各発光画素107には単色(白色を含む)の発光が得られる有機EL素子230が設けられている。素子基板101は有機EL素子230を封止する封止層を介して封止基板102と接着されている。図13に示すように、変形例1の発光装置200における有機EL素子230は、陽極としての画素電極131と、陰極としての対向電極134と、画素電極131側から順に積層された、正孔注入層141、第1正孔輸送層142、中間層243、発光層245A、電子輸送層146、電子注入層147を有している。
正孔注入層141、第1正孔輸送層142はそれぞれ液相プロセスを用いて発光画素107ごとに選択的に形成されている。中間層243、発光層245A、電子輸送層146、電子注入層147は気相プロセス(例えば蒸着法)を用いて、複数の発光画素107(有機EL素子230)に共通して形成されている。中間層243は、第1正孔輸送層142に接して形成され、発光層245Aと同じ発光が得られる発光材料を含んだ発光層245Bと、第2正孔輸送層244とを含むものである。
発光層245A,245Bは、例えば低分子のホスト材料とゲスト材料としての発光材料とを含むものであって、ホスト材料や発光材料は上記第1実施形態で挙げたものを用いることができる。
第2正孔輸送層244は、低分子の正孔輸送材料を含み、低分子の正孔輸送材料としては上記第1実施形態で挙げたものを用いることができる。なお、発光層245Aに含まれる発光材料を含んでいてもよい。
中間層243の膜厚は7nm〜25nmの範囲にあり、第2正孔輸送層244の膜厚の範囲は2nm〜5nmの範囲にある。
このような変形例1の有機EL素子230によれば、発光層245Aにおけるキャリア(正孔や電子)の注入バランスが崩れて、例えば発光層245Aから第2正孔輸送層244を通過して電子が漏れたとしても、発光層245Bにおいて該電子と正孔とを結合させて、発光層245Aと同色の発光を得ることができる。すなわち、有機EL素子230における発光効率と発光寿命とを向上させることができる。つまり、優れた発光効率と発光寿命とが実現された単色の発光が得られる発光装置200を提供できると共に、液相プロセスと気相プロセスとを使い分けて効率よく製造することができる。
(変形例2)上記第1実施形態の発光装置100において、発光層145BBは、発光層145BAに含まれる低分子のホスト材料と発光材料とを含むとしたが、これに限定されない。発光層145BBは、発光層145BAと同色の発光が得られる発光材料を含んでいればよく、例えば発光層145BAと異なる電子輸送性のホスト材料を含んでいてもよい。より具体的には、発光層145BAは低分子のホスト材料であるBAlqと、発光材料であるインジウム錯体のFIrpicとを含み、発光層145BBは低分子のホスト材料であるCBPと、発光材料であるFIrpicとを含む構成としてもよい。CBPはバイポーラー性(両極性)を有しており正孔も電子も流し易い、したがって、液相プロセスで形成された他の赤や緑の発光層145R,145Gに接する膜として好ましい。これに比べてBAlqはホールブロック性(正孔を流し難い)を有しているので、青の発光を主体的に得たい発光層145BAのホスト材料として好ましい。言い換えれば、発光層145BAと発光層145BBとに含まれるホスト材料を異ならせ、発光層145BBにおいてよりキャリア輸送性が高いホスト材料を採用することで、各有機EL素子130R,130G,130Bの発光効率や発光寿命を改善することができる。
(変形例3)上記第1実施形態の発光装置100は表示装置として使用されることに限定されない。例えば、単色あるいは多色で発光する照明装置、あるいは感光部材を感光させる感光装置としても利用することができる。
(変形例4)上記第1実施形態の発光装置100は、青色よりも長波長の光を発光する発光素子として、赤、緑の有機EL素子を備える構成としたが、これに限定されず、黄色や橙色のような青色よりも長波長の光を発光する有機EL素子を備えるものであってもよい。この場合、黄色や橙色の発光が得られる発光層は液相プロセスを用いて塗り分けて形成することが好ましい。
100…発光装置、130R,130G,130B…有機EL素子、131R,131G,131B…陽極としての画素電極、134…陰極あるいは共通陰極としての対向電極、141…正孔注入層、142…第1正孔輸送層、144…第2正孔輸送層、145BA,145BB…青色の発光が得られる発光層、145R…赤色の発光が得られる発光層、145G…緑色の発光が得られる発光層、1000…電子機器としてのパーソナルコンピューター、1100…電子機器としての薄型TV。

Claims (28)

  1. 陽極と、陰極と、前記陽極と前記陰極との間に、液相プロセスで形成された第1正孔輸送層と、前記第1正孔輸送層に接して気相プロセスで形成された中間層と、前記中間層に接して気相プロセスで形成された第1発光層とを有する有機EL素子を備え、
    前記中間層は、前記陽極側から順に積層された、第2発光層と第2正孔輸送層とを含み、
    前記第1発光層及び前記第2発光層は、同色の発光が得られる発光材料を含むことを特徴とする発光装置。
  2. 前記第2発光層は、前記第1発光層に含まれるホスト材料と発光材料とを含むことを特徴とする請求項1に記載の発光装置。
  3. 前記中間層の膜厚は、7nm〜25nmの範囲にあり、
    且つ前記第2正孔輸送層の膜厚は、2nm〜5nmの範囲にあることを特徴とする請求項1または2に記載の発光装置。
  4. 第1陽極と、共通陰極と、前記第1陽極と前記共通陰極との間に、液相プロセスで形成された第1正孔輸送層と、前記第1正孔輸送層に接して液相プロセスで形成された第1発光層と、前記第1発光層に接して気相プロセスで形成された中間層と、前記中間層に接して気相プロセスで形成された第2発光層とを有する第1有機EL素子と、
    第2陽極と、前記共通陰極と、前記第2陽極と前記共通陰極との間に、前記第1正孔輸送層と、前記第1正孔輸送層に接して形成された前記中間層と、前記中間層に接して形成された前記第2発光層とを有する第2有機EL素子とを備え、
    前記中間層は、前記第1有機EL素子と前記第2有機EL素子とに共通して形成され、前記第1陽極側から順に積層された、第3発光層と第2正孔輸送層とを含み、
    前記第2発光層及び前記第3発光層は、同色の発光が得られる発光材料を含むことを特徴とする発光装置。
  5. 第3陽極と、前記共通陰極と、前記第3陽極と前記共通陰極との間に、前記第1正孔輸送層と、前記第1正孔輸送層に接して液相プロセスで形成された第4発光層と、前記第4発光層に接して形成された前記中間層と、前記中間層に接して形成された前記第2発光層とを有する第3有機EL素子をさらに備え、
    前記第1有機EL素子、前記第2有機EL素子、前記第3有機EL素子は、それぞれ異なる発光色を示すことを特徴とする請求項4に記載の発光装置。
  6. 前記第1有機EL素子は、赤色の発光色を示し、
    前記第2有機EL素子は、青色の発光色を示し、
    前記第3有機EL素子は、緑色の発光色を示すことを特徴とする請求項5に記載の発光装置。
  7. 前記第3発光層は、前記第2発光層に含まれる電子輸送性のホスト材料と発光材料とを含むことを特徴とする請求項4乃至6のいずれか一項に記載の発光装置。
  8. 前記第3発光層は、前記第2発光層に含まれるホスト材料と異なる電子輸送性のホスト材料を含むことを特徴とする請求項4乃至6のいずれか一項に記載の発光装置。
  9. 前記第2正孔輸送層は、前記第2発光層または前記第3発光層に含まれる発光材料を含むことを特徴とする請求項4乃至8のいずれか一項に記載の発光装置。
  10. 前記第2正孔輸送層における前記発光材料の含有割合は、前記第2発光層または前記第3発光層における前記発光材料の含有割合とほぼ同じであることを特徴とする請求項9に記載の発光装置。
  11. 前記中間層の膜厚に前記第2発光層の膜厚を加えた値は、12nm〜40nmの範囲にあり、
    前記第3発光層の膜厚は、5nm〜20nmの範囲にあり、
    且つ前記第2正孔輸送層の膜厚は、2nm〜5nmの範囲にあることを特徴とする請求項4乃至10のいずれか一項に記載の発光装置。
  12. 前記第2発光層の膜厚と前記第3発光層の膜厚とがほぼ同じであることを特徴とする請求項11に記載の発光装置。
  13. 前記第2発光層の膜厚は、前記第3発光層の膜厚よりも大きいことを特徴とする請求項11に記載の発光装置。
  14. 陽極と、陰極と、前記陽極と前記陰極との間に、前記陽極側から順に形成された、第1正孔輸送層と、第2発光層と、第2正孔輸送層と、第1発光層とを有する有機EL素子を備えた発光装置の製造方法であって、
    液相プロセスを用いて前記第1正孔輸送層を形成する工程と、
    気相プロセスを用いて前記第1正孔輸送層に接して前記第2発光層を形成する工程と、
    気相プロセスを用いて前記第2発光層に接して前記第2正孔輸送層を形成する工程と、
    気相プロセスを用いて前記第2正孔輸送層に接して前記第1発光層を形成する工程と、を備え、
    前記第2発光層は、前記第1発光層と同色の発光が得られる発光材料を含むことを特徴とする発光装置の製造方法。
  15. 前記第2発光層は、前記第1発光層に含まれるホスト材料と発光材料とを含むことを特徴とする請求項14に記載の発光装置の製造方法。
  16. 前記第2発光層の膜厚に前記第2正孔輸送層の膜厚を加えた値は、7nm〜25nmの範囲にあり、且つ前記第2正孔輸送層の膜厚は、2nm〜5nmの範囲にあることを特徴とする請求項14または15に記載の発光装置の製造方法。
  17. 第1陽極と、共通陰極と、前記第1陽極と前記共通陰極との間に、第1発光層と、第2発光層とを有する第1有機EL素子と、
    第2陽極と、前記共通陰極と、前記第2陽極と前記共通陰極との間に前記第2発光層を有する第2有機EL素子とを備えた発光装置の製造方法であって、
    液相プロセスを用いて、前記第1陽極上及び前記第2陽極上に第1正孔輸送層を形成する工程と、
    液相プロセスを用いて、前記第1陽極上の前記第1正孔輸送層に接して前記第1発光層を形成する工程と、
    気相プロセスを用いて、前記第1発光層に接すると共に、前記第2陽極上の前記第1正孔輸送層に接して、第3発光層を形成する工程と、
    気相プロセスを用いて、前記第3発光層に接して第2正孔輸送層を前記第1有機EL素子と前記第2有機EL素子とに共通して形成する工程と、
    気相プロセスを用いて、前記第2正孔輸送層に接して前記第2発光層を前記第1有機EL素子と前記第2有機EL素子とに共通して形成する工程と、を備え、
    前記第3発光層は、前記第2発光層と同色の発光が得られる発光材料を含むことを特徴とする発光装置の製造方法。
  18. 第3陽極と、前記共通陰極と、前記第3陽極と前記共通陰極との間に第4発光層とを有する第3有機EL素子をさらに備え、
    液相プロセスを用いて、前記第3陽極上に前記第1正孔輸送層を形成する工程と、
    液相プロセスを用いて、前記第3陽極上の前記第1正孔輸送層に接して前記第4発光層を形成する工程と、
    気相プロセスを用いて、前記第4発光層に接して前記第1有機EL素子及び前記第2有機EL素子並びに前記第3有機EL素子に共通して前記第3発光層を形成する工程と、
    気相プロセスを用いて、前記第3発光層に接して前記第1有機EL素子及び前記第2有機EL素子並びに前記第3有機EL素子に共通して前記第2正孔輸送層を形成する工程と、
    気相プロセスを用いて、前記第2正孔輸送層に接して前記第1有機EL素子及び前記第2有機EL素子並びに前記第3有機EL素子に共通して前記第2発光層を形成する工程と、を含み、
    前記第1有機EL素子、前記第2有機EL素子、前記第3有機EL素子は、それぞれ異なる発光色を示すことを特徴とする請求項17に記載の発光装置の製造方法。
  19. 前記第1有機EL素子は、赤色の発光色を示し、
    前記第2有機EL素子は、青色の発光色を示し、
    前記第3有機EL素子は、緑色の発光色を示すことを特徴とする請求項18に記載の発光装置の製造方法。
  20. 前記第3発光層は、前記第2発光層に含まれる電子輸送性のホスト材料と発光材料とを含むことを特徴とする請求項17乃至19のいずれか一項に記載の発光装置の製造方法。
  21. 前記第3発光層は、前記第2発光層に含まれるホスト材料と異なる電子輸送性のホスト材料を含むことを特徴とする請求項17乃至19のいずれか一項に記載の発光装置の製造方法。
  22. 前記第2正孔輸送層は、前記第2発光層または前記第3発光層に含まれる発光材料を含むことを特徴とする請求項17乃至21のいずれか一項に記載の発光装置の製造方法。
  23. 前記第2正孔輸送層における前記発光材料の含有割合は、前記第2発光層または前記第3発光層における前記発光材料の含有割合とほぼ同じであることを特徴とする請求項22に記載の発光装置の製造方法。
  24. 前記第3発光層の膜厚に前記第2正孔輸送層の膜厚と前記第2発光層の膜厚を加えた値は、12nm〜40nmの範囲にあり、
    前記第3発光層の膜厚は、5nm〜20nmの範囲にあり、且つ前記第2正孔輸送層の膜厚は、2nm〜5nmの範囲にあることを特徴とする請求項17乃至23のいずれか一項に記載の発光装置の製造方法。
  25. 前記第2発光層の膜厚と前記第3発光層の膜厚とがほぼ同じであることを特徴とする請求項24に記載の発光装置の製造方法。
  26. 前記第2発光層の膜厚は、前記第3発光層の膜厚よりも大きいことを特徴とする請求項24に記載の発光装置の製造方法。
  27. 請求項1乃至13のいずれか一項に記載の発光装置を備えたことを特徴とする電子機器。
  28. 請求項14乃至26のいずれか一項に記載の発光装置の製造方法を用いて製造された発光装置を備えたことを特徴とする電子機器。
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