JP2014159789A - 内燃機関の運転制御装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】排気流量に比例して排気加熱装置の着火手段の発熱部の温度低下量を設定した場合、燃料の着火燃焼を確実に行うことができない。
【解決手段】燃料添加弁27とこの燃料添加弁からの燃料を着火させるための発熱部28aを有するグロープラグ28とを排気加熱装置25が含む本発明による内燃機関の運転制御装置は、発熱部に供給される目標電力量を設定する目標電力量設定部15jと、発熱部の周囲を流れる排気の流量を取得するためのエアーフローメーター18と、目標電力量設定部にて設定された目標電力量を取得した排気の流量に応じて補正する目標電力量補正部15kとを具え、この目標電力量補正部は、設定された目標電力量があらかじめ設定した電力量以下の場合、この目標電力量が大きいほど電力補正量を増大させるのに対し、設定された目標電力量があらかじめ設定した電力量以上の場合、この目標電力量が大きいほど電力補正量を低減させる。
【選択図】図1

Description

本発明は、内燃機関と排気浄化装置との間の排気通路に燃料を添加してこれを着火燃焼させることにより、排気浄化装置に導かれる排気を加熱する排気加熱装置が組み込まれた内燃機関の運転制御装置に関する。
近年、内燃機関に対する厳しい排気規制に対処するため、内燃機関の始動時に排気浄化装置の活性化を促進させたり、内燃機関の運転中にその活性状態を維持したりすることが必要となっている。このため、排気浄化装置よりも上流側の排気通路に排気加熱装置を組み込んだ内燃機関が特許文献1などで提案されている。この排気加熱装置は、排気中に加熱ガスを生成し、この生成された加熱ガスを下流側の排気浄化装置に供給することにより、排気浄化装置の活性化を促進させたり、活性状態を維持するものである。このため、排気加熱装置は、燃料を加熱して着火させることにより、加熱ガスを生成させるグロープラグなどの着火手段と、この着火手段の発熱部に向けて燃料を噴射する燃料添加弁とを一般的に有する。
なお、特許文献1に開示された従来の排気加熱装置においては、排気浄化装置の暖機が必要となった場合に着火手段の発熱部を予熱温度まで上昇させた後、燃料加熱装置による排気の加熱が可能な運転状態になった場合、燃料が着火可能な温度にまで発熱部を昇温させるようにしている。
排気加熱装置における着火手段の発熱部は、排気通路にさらされた状態となっているため、この発熱部の周囲を流れる排気によって冷却される傾向を持つ。このため、発熱部に与えるべき予熱温度や着火温度は、排気通路を流れる排気の温度およびその流量などに応じて補正する必要がある。このため、従来では、発熱部から排気通路を画成する排気管への直接的な熱伝導および輻射熱伝導に加え、発熱部の周囲の排気の対流に伴う熱伝導ならびに燃料の気化潜熱を考慮に入れて上述した予熱温度および着火温度を補正している。
国際公開WO2011−125089A1
前述したように、排気加熱装置における着火手段の発熱部を予熱温度や着火温度に加熱する場合、車両の運転状態などに応じて目標となる予熱温度や着火温度を補正する必要がある。しかしながら、排気温や排気流量が同じであっても、着火手段の発熱部に与える電力量によって発熱部の温度低下量が相違してしまうことが本発明者らの多くの実験結果から判明した。
エンジン停止状態、つまり排気流量が毎秒0グラムの状態における着火手段の発熱部に対する投入電力量と、発熱部の温度との関係を図3に示す。この図3からも明らかなように、着火手段の発熱部に対する投入電力量に対し、発熱部の温度はほぼ比例関係にある。ここで、排気流量がそれぞれ毎秒10グラム,20グラム,30グラムの場合において、投入電力量と、排気流量が毎秒0グラムの状態における発熱部の温度に対する温度低下量との関係を図4に示す。この図4から、排気流量と発熱部の温度降下量とが比例していないことを理解されよう。すなわち、投入電力量がほぼ50ワット前後までは発熱部の温度降下量が投入電力量の増大に伴って増大するのに対し、投入電力量がほぼ50ワット前後を超えてほぼ80ワットまでは発熱部の温度降下量が投入電力量の増大に伴って漸減し、投入電力量がほぼ80ワット前後を超えると、発熱部の温度低下量が投入電力量の増大に関係なくほぼ一定となっていることがわかる。
従って、単に排気流量に比例して発熱部の温度低下量を設定しただけでは、発熱部の温度を正確に設定することができず、場合によっては目標温度に達していない状態となるため、燃料の着火燃焼を確実に行うことが不可能となる。結果として、燃料の無駄な消費に加え、未燃状態の燃料の排出に伴うエミッションの悪化を招来するおそれがあった。
本発明の目的は、排気加熱装置の着火手段の発熱部の温度を従来のものよりも、より正確に制御し得る内燃機関の運転制御装置を提供することにある。
本発明は、内燃機関からの排気を浄化するための排気浄化装置と、この排気浄化装置に流入する排気を加熱して当該排気浄化装置を暖機するための排気加熱装置とを具え、前記排気加熱装置が前記内燃機関から前記排気浄化装置に至る排気通路に燃料を添加するための燃料添加弁と、この燃料添加弁から前記排気通路に添加された燃料を着火させるための発熱部を有する着火手段とを含む内燃機関の運転制御装置であって、前記発熱部に供給される目標電力量を設定する目標電力量設定部と、前記発熱部の周囲を流れる排気の流量を取得するための排気流量取得手段と、この排気流量取得手段にて取得した排気の流量に応じて前記目標電力量設定部にて設定された目標電力量を補正する目標電力量補正部とをさらに具え、この目標電力量補正部は、前記目標電力量設定部にて設定された目標電力量があらかじめ設定した電力量以下の場合、この目標電力量が大きいほど電力補正量を増大させるのに対し、前記目標電力量設定部にて設定された目標電力量があらかじめ設定した電力量以上の場合、この目標電力量が大きいほど電力補正量を低減させることを特徴とするものである。
本発明によると、目標電力量設定部が着火手段の発熱部に供給される目標電力量を設定し、排気流量取得手段が発熱部の周囲を流れる排気の流量を取得し、目標電力量補正部が設定された目標電力量を取得した排気の流量に応じて補正する。より具体的には、設定された目標電力量があらかじめ設定した電力量以下の場合、目標電力量補正部はこの目標電力量が大きいほど電力補正量を増大させる。逆に、設定された目標電力量があらかじめ設定した電力量以上の場合、目標電力量補正部はこの目標電力量が大きいほど電力補正量を低減させる。
本発明による内燃機関の運転制御装置において、排気加熱装置による排気浄化装置の暖機の必要性の有無を判定する暖機判定部と、排気加熱装置を作動させるべき運転状態にあるか否かを判定する排気加熱判定部とをさらに具え、目標電力量設定部は、暖機判定部にて排気浄化装置の暖機が必要であると判定した場合に予熱用の目標電力量を設定する一方、排気加熱判定手段にて排気加熱装置を作動させることができると判定した場合に予熱用の目標電力量よりも大きな着火用の目標電力量を設定することができる。
この場合、あらかじめ設定した電力量が予熱用の目標電力量の最大値と、着火用の目標電力量の最小値とにそれぞれ対応し、目標電力量補正部は、発熱部に供給される電力量が予熱用の目標電力量の場合、この目標電力量が大きいほど電力補正量を増大させるのに対し、発熱部に供給される電力量が着火用の目標電力量の場合、この目標電力量が大きいほど電力補正量を低減させるものであってよい。
この場合、着火用の目標電力量の最小値が予熱用の目標電力量の最大値よりも大きく設定されていることが有効である。
本発明によると、排気加熱装置の着火手段の発熱部の温度を従来のものよりもより正確に昇温させることによって、無駄な電力消費を抑えると同時にエミッションの悪化を防ぐことができる。
排気浄化装置の暖機が必要な場合に予熱用の目標電力量を設定するようにした場合、無駄な電力消費を抑制すると共に排気加熱装置が作動可能となってから実際に燃料を着火燃焼させるまでの時間を短縮させることができる。特に、予熱用の目標電力量が大きいほど電力補正量を増大させるのに対し、着火用の目標電力量が大きいほど電力補正量を低減させた場合、上述した本発明の効果をより高めることが可能となる。
着火用の目標電力量の最小値を予熱用の目標電力量の最大値よりも大きく設定した場合、温度降下量が相対的に大きくなる投入電力量の領域を使用しないようにすることができるので、上述した本発明の効果をさらに一層高めることが可能である。
本発明を圧縮点火方式の多気筒内燃機関を組み込んだ車両に適用した一実施形態におけるエンジンシステムを模式的に表す概念図である。 図1に示した実施形態の制御ブロック図である。 エンジン停止状態における投入電力量と排気加熱装置の発熱部の温度との関係を表すグラフである。 排気流量が異なる3つの場合における投入電力量と、エンジン停止状態における排気加熱装置の発熱部の温度に対する温度降下量との関係をそれぞれ表すグラフである。 図1に示した実施形態における排気加熱装置の制御手順を表すフローチャートである。 図5に示したフラグリセットのサブルーチンにおける処理手順を表すフローチャートである。
本発明を圧縮点火方式の多気筒内燃機関が搭載された車両に適用した一実施形態について、図1〜図6を参照しながら詳細に説明する。しかしながら、本発明はこのような実施形態のみに限らず、要求される特性に応じてその構成を自由に変更することが可能である。例えば、ガソリンやアルコールまたはLNG(液化天然ガス)などを燃料としてこれを点火プラグにて着火させる火花点火式内燃機関に対しても本発明は有効である。
本実施形態におけるエンジンシステムの主要部を模式的に図1に示し、その主要部の制御ブロックを概略的に図2に示す。なお、図1にはエンジン10の吸排気のための動弁機構や消音器の他に、このエンジン10の補機として一般的な排気ターボ式過給機やEGR装置なども省略されている。また、エンジン10の円滑な運転のために必要とされる各種センサー類もその一部が便宜的に省略されていることに注意されたい。
本実施形態におけるエンジン10は、燃料である軽油またはバイオ燃料あるいはこれらの混合燃料を燃料噴射弁11から圧縮状態にある燃焼室10a内に直接噴射することにより、自然着火させる圧縮点火式の多気筒内燃機関である。しかしながら、本発明の特性上、単気筒の内燃機関であってもかまわない。
燃焼室10aにそれぞれ臨む吸気ポート12aおよび排気ポート12bが形成されたシリンダーヘッド12には、吸気ポート12aを開閉する吸気弁13aおよび排気ポート12bを開閉する排気弁13bを含む図示しない動弁機構が組み込まれている。燃焼室10aの上端中央に臨む先の燃料噴射弁11もまた、これら吸気弁13aおよび排気弁13bに挟まれるようにシリンダーヘッド12に組み付けられている。燃料噴射弁11から燃焼室10a内に供給される燃料の量および噴射時期は、運転者によるアクセルペダル14の踏み込み量を含む車両の運転状態に基づいてECU(Electronic Control Unit)15により制御される。アクセルペダル14の踏み込み量は、アクセル開度センサー16により検出され、その検出情報がECU15に出力される。
ECU15は、周知のワンチップマイクロプロセッサーであり、図示しないデータバスにより相互接続されたCPU,ROM,RAM,不揮発性メモリーおよび入出力インターフェースなどを含む。本実施形態におけるECU15は、アクセル開度センサー16や後述する各種センサー類などからの情報に基づき、車両の運転状態を判定する運転状態判定部15aと、燃料噴射設定部15bと、燃料噴射弁駆動部15cとを有する。燃料噴射設定部15bは、運転状態判定部15aでの判定結果に基づいて燃料噴射弁11からの燃料の噴射量や噴射時期を設定する。燃料噴射弁駆動部15cは、燃料噴射設定部15bにて設定された量の燃料が設定された時期に燃料噴射弁11から噴射されるように、燃料噴射弁11の作動を制御する。
シリンダーヘッド12の吸気ポート12aに接続する吸気管17は、吸気ポート12aと共に吸気通路17aを画成する。吸気管17の上流側には、エアーフローメーター18が取り付けられ、これによって検出された吸気流量に関する情報がECU15に出力される。ECU15は、エアーフローメーター18からの検出情報などに基づき、燃料噴射弁11からの燃料の噴射量の補正を行う。エアーフローメーター18よりも下流側の吸気管17には、吸気通路17aの開度を調整するためのスロットル弁19とこれを駆動するためのスロットルアクチュエーター20とが設けられている。
先のECU15は、スロットル開度設定部15dと、アクチュエーター駆動部15eとをさらに有する。スロットル開度設定部15dは、アクセルペダル14の踏み込み量に加え、先の運転状態判定部15aでの判定結果に基づいてスロットル弁19の開度を設定する。アクチュエーター駆動部15eは、このスロットル弁19がスロットル開度設定部15dにて設定された開度となるように、スロットルアクチュエーター20の作動を制御する。
ピストン21aが往復動するシリンダーブロック21には、連接棒21bを介してピストン21aが連結されるクランク軸21cの回転位相、つまりクランク角を検出してこれをECU15に出力するクランク角センサー22が取り付けられている。ECU15の運転状態判定部15aは、このクランク角センサー22からの情報に基づき、クランク軸21cの回転位相やエンジン回転数の他に車両の走行速度などを実時間で把握する。
排気ポート12bに連通するようにシリンダーヘッド12に連結される排気管23は、排気ポート12bと共に排気通路23aを画成する。下流端側に取り付けられた図示しない消音器よりも上流側の排気管23の途中には、燃焼室10a内での混合気の燃焼により生成する有害物質を無害化するための排気浄化装置24が取り付けられている。本実施形態における排気浄化装置24は、少なくとも酸化触媒を含むが、この他にDPF(Diesel Particulate Filter)やNO吸蔵触媒などを組み込むことも可能である。酸化触媒は、主として排気に含まれる未燃HCなどを酸化、つまり燃焼させるためのものである。
先のECU15には、排気浄化装置24の温度に基づいて後述する排気加熱装置25による排気の加熱の必要性の有無を判定するための暖機判定部15fが組み込まれている。このため、本実施形態では触媒温度センサー26が酸化触媒に組み込まれ、その床温Tを検出してこれをECU15に出力する。運転状態判定部15aの暖機判定部15fは、触媒温度センサー26からの温度情報Tがあらかじめ設定された閾温度(以下、これを暖機開始判定温度と呼称する)TCLよりも低い場合、排気加熱装置25を作動させて排気浄化装置24を暖機する必要があると判定する。また、この触媒温度Tが酸化触媒の活性状態を維持し得るようなあらかじめ設定された閾温度(以下、これを目標触媒加熱温度TCHと呼称する)以上の場合、排気加熱装置25を作動させる必要がないと判定する。なお、この触媒温度センサー26に代えて排気浄化装置24の入口側と出口側とにそれぞれ排気温センサーを配し、これら排気温センサーからの情報に基づいて排気加熱装置25の温度を推定するようにしてもよい。
排気浄化装置24よりも上流側の排気管23の途中には、加熱ガスを生成してこれを下流側に配された排気浄化装置24に供給し、酸化触媒の活性化および活性状態を維持するための排気加熱装置25が配されている。本実施形態における排気加熱装置25は、燃料添加弁27と、グロープラグ28とを具えている。
燃料添加弁27は、基本的な構成が通常の燃料噴射弁11と同じものであり、通電時間を制御することによって、任意の量の燃料を任意の時間間隔で排気通路23aにパルス状に供給することができるようになっている。
燃料添加弁27から排気通路23aに供給される1回あたりの燃料の量は、エアーフローメーター18によって検出される吸入空気量および空燃比を含む車両の運転状態に基づき、ECU15の燃料添加設定部15gにより設定される。ECU15の燃料添加弁駆動部15hは、燃料添加設定部15gにて設定された量の燃料が設定された周期で燃料添加弁27から噴射されるように、燃料添加弁27の作動を制御する。
本発明における着火手段としてのグロープラグ28は、図示しない車載電源にECU15のグロープラグ駆動部15iを介して接続し、燃料添加弁27から排気通路23aに添加された燃料を着火・燃焼させる。なお、本発明の着火手段として、グロープラグ28に代えてセラミックヒーターなどを用いることも可能である。
上述した排気加熱装置25とエンジン10との間の排気管23の途中には、排気加熱装置25よりも上流側の排気通路23aを流れる排気温を検出してこれをECU15に出力する排気温センサー29が配されている。
ECU15は、グロープラグ28の発熱部28aに供給される目標電力量を設定する目標電力量設定部15jと、目標電力量補正部15kと、グロープラグ駆動部15iとを具えている。目標電力量補正部15kは、目標電力量設定部15jにて設定された目標電力量を発熱部28aの周囲を流れる排気の流量に応じて補正するための補正電力量をグロープラグ駆動部15iに出力する。グロープラグ駆動部15iは、これら目標電力量設定部15jおよび目標電力量補正部15kからの出力に基づき、グロープラグ28に対する投入電力量を制御する。
目標電力量設定部15jは、排気温センサー29による排気温情報と、ECU15の暖機判定部15fからの信号とに基づき、発熱部28aの温度を着火温度TGHと予熱温度TGLと非加熱温度Tとの何れかとなるように、排気流量が0、すなわちエンジン停止状態における投入電力量を設定する。着火温度TGHは燃料が着火燃焼し得る温度であり、例えば1100℃程度に設定され、本実施形態における予熱温度TGLは着火温度TGHよりも低い、例えば800℃前後に設定される。グロープラグ28の発熱部28aに対して電力を供給しない状態が非加熱温度Tに対応する。
発熱部28aの周囲を流れる排気の流量を取得するための本発明における排気流量取得手段は、吸気流量を取得する先のエアーフローメーター18を流用し、このエアーフローメーター18からの情報に基づいて排気流量を推定するようにしている。しかしながら、独立したエアーフローメーターをエンジン10と排気加熱装置25との間の排気管23の途中に組み込むようにしてもよい。
目標電力量補正部15kには、先の図4に示すようなマップが記憶されており、目標電力量設定部15jにて設定された目標電力量と排気流量とに対応する温度降下量を打ち消すような補正電力量を設定してこれをグロープラグ駆動部15iに出力する。この場合、補正後の最終的な目標電力量を発熱部28aの温度降下量が相対的に大きいほぼ30〜60Wの範囲から外れるように設定することが、無駄な電力消費を回避する上で重要である。換言すれば、予熱温度TGLに関する投入電力量は30W以下か、60W以上であることが好ましい。しかしながら、着火温度TGHに関する最終的な投入電力量が60W未満となった場合、効率は悪いけれども絶対的な消費電力量が少なくなる利点に鑑み、この最終的な投入電力量がそのまま採用される。従って、目標電力量補正部15kは、予熱温度TGLに対応する目標電力量が排気流量に応じてあらかじめ設定した電力量(例えば30W)以下の場合、この目標電力量が大きいほど電力補正量を増大させ、逆に60W以上の場合にはこの目標電力量が大きいほど電力補正量を低減させるようになっている。また、着火温度TGHに対応する目標電力量が排気流量に応じてあらかじめ設定した電力量(例えば60W)以上の場合、この目標電力量が大きいほど電力補正量を低減させるようになっている。
本実施形態においては、目標予熱温度TGLに対して設定される投入電力量Wが30〜60Wの場合、投入電力量を30Wに設定した場合のグロープラグ28の発熱部28aの温度を予測する。そして、この予測温度と目標予熱温度TGLとの差(以下、これを目標予熱温度差と記述する)ΔTがあらかじめ設定した値T、例えば60度以下となる場合には、目標予熱温度TGLに対して設定された投入電力量Wをそのまま採用する。しかしながら、目標予熱温度差ΔTが60度を越える場合には、投入電力量を30Wに設定してグロープラグ28の発熱部28aが目標予熱温度TGLよりも低くなってしまうけれども、効率のよい予熱が行われるようにする。このような電力補正を行うことにより、より正確に予熱温度TGLおよび着火温度TGHを維持することができ、無駄な電力消費を抑えると同時にエミッションの悪化をより確実に防ぐことが可能となる。
本実施形態においては、排気通路23aに添加した燃料が継続的に着火燃焼することができるような運転状態の場合(以下、これを燃料添加可能な運転状態と記述する)に上述した排気加熱処理が実行される。この燃料添加可能な運転状態は、エンジン10のアイドル運転や低回転低負荷運転などの排気通路23aを流れる排気の流速が比較的低速の場合の運転状態が該当する。ECU15の運転状態判定部15aは、排気加熱装置25を作動させるべき運転状態にあるか否かを判定する本発明の排気加熱判定部として機能する。
このような本実施形態における排気加熱装置25の制御手順を図5および図6を参照しながら説明すると、まず、S11のステップにて触媒温度Tが暖機開始判定温度TCL以下か否かを判定する。ここで、触媒温度Tが暖機開始判定温度TCL以下である、すなわち排気浄化装置24の暖機を行う必要があると判断した場合には、S12のステップに移行して目標予熱温度TGLを設定する。この場合、目標予熱温度TGLは目標電力量設定部15jにて設定された投入電力量と、目標電力量補正部15kにて設定された補正電力量とを合算した値に対応するものとなる。
次に、S13のステップにて目標予熱温度TGLに対応した投入電力量Wが30W以下であるか否かを判定する。ここで、投入電力量Wが30W以下である、すなわち投入電力量Wを変更することなくそのまま採用することが好ましいと判断した場合には、S14のステップに移行して投入電力量をWに設定する。また、S13のステップにて投入電力量Wが30Wよりも大きいと判断した場合には、S15のステップに移行して目標予熱温度TGLに対応した投入電力量Wが今度は60W未満であるか否かを判定する。ここで、投入電力量Wが60W以上である、すなわち目標予熱温度TGLに対応した投入電力量Wをそのまま採用することが好ましいと判断した場合には、S14のステップに移行する。
これに対し、S15のステップにて投入電力量Wが60W未満である、すなわち投入電力量Wを変更することが好ましいと判断した場合には、S16のステップに移行して目標予熱温度差ΔTを算出し、これが閾値T以下であるか否かをS17のステップにて判定する。ここで、目標予熱温度差ΔTが閾値T以下である、すなわちグロープラグ28の発熱部28aをほぼ目標予熱温度TGLに近似させることができると判断した場合、投入電力量を目標予熱温度TGLに対応した投入電力量Wに設定する。逆に、目標予熱温度差ΔTが閾値Tよりも大きい、すなわち目標予熱温度TGLに対応した投入電力量Wでは効率の悪い予熱となると判断した場合には、S18のステップに移行して投入電力量を30Wに設定する。
このようにして目標予熱温度TGLに対する投入電力量を設定した後、S19のステップに移行して予熱フラグがセットされているか否かを判定するが、最初は予熱フラグがセットされていないので、S20のステップに移行する。ここで、グロープラグ28の発熱部28aが目標予熱温度TGLとなるように、グロープラグ28に対して設定された電力量が投入され、予熱フラグがセットされる。
しかる後、S21のステップにて燃料添加が可能な運転状態であるか否かを判定する。ここで、燃料添加が可能な運転状態にあると判断した場合、S22のステップに移行して目標着火温度TGHを設定する。この場合、目標着火温度TGHは目標電力量設定部15jにて設定された投入電力量と、目標電力量補正部15kにて設定された補正電力量とを合算した値に対応するものとなる。次に、S23のステップにて着火フラグがセットされているか否かを判定するが、最初は着火フラグがセットされていないので、S24のステップに移行する。ここで、グロープラグ28の発熱部28aが目標着火温度TGHとなるように、グロープラグ28に対して設定された電力量が投入され、着火フラグがセットされる。
しかる後、S25のステップにて添加フラグがセットされているか否かを判定するが、最初は添加フラグかセットされていないので、S26のステップに移行する。ここで、燃料噴射弁11から排気通路23aに燃料が添加され、添加フラグがセットされる。より具体的には、目標着火温度TGHに達したグロープラグ28の発熱部28aに向けて燃料が噴射され、これを着火・燃焼させることによって排気を加熱し、この加熱状態にある排気を排気浄化装置24へと導いてその暖機を促進させる。次に、S27のステップに移行して触媒温度Tが目標触媒加熱温度TCH以上か否かを判定する。ここで、触媒温度Tが目標触媒加熱温度TCH以上である、すなわち排気浄化装置24の暖機が終了したと判断した場合には、S28のステップに移行して燃料添加弁27からの燃料の添加を終了すると共に排気グロープラグ28に対する通電を止める。同時に、全フラグ(予熱フラグ,着火フラグ,添加フラグ)をそれぞれリセットした後、S11のステップに戻って上述した処理を繰り返す。
一方、S27のステップにて触媒温度Tが目標触媒加熱温度TCHよりも低い、すなわち燃料の添加を継続する必要があると判断した場合には、S11のステップに戻って上述した処理を繰り返す。
また、S21のステップにて燃料添加が可能な運転状態にはないと判断した場合には、S29のステップに移行して添加フラグがセットされているか否かを判定する。ここで、添加フラグがセットされている、すなわち燃料の添加を停止する必要があると判断した場合には、S30のステップに移行して燃料添加弁27からの燃料の添加を終了すると共に排気グロープラグ28に対する通電を止める。同時に、全フラグをそれぞれリセットした後、S11のステップに戻って上述した処理を繰り返す。
さらに、S11のステップにて触媒温度Tが暖機開始判定温度TCLよりも高い、すなわち排気浄化装置24の暖機を行う必要がないと判断した場合には、S31のフラグリセットのサブルーチンに移行する。 このサブルーチンの詳細は図6に示されており、まずS311のステップにて添加フラグがセットされているか否かを判定する。ここで添加フラグがセットされていると判断した場合には、S312のステップにて燃料添加弁27からの燃料の添加を終了すると共にグロープラグ28に対する通電を止める。さらに、セット状態にある全フラグをリセットした後、図5に示したメインのフローに戻る。
S311のステップにて添加フラグがセットされていないと判断した場合には、S313のステップに移行して今度は着火フラグがセットされているか否かを判定する。ここで着火フラグがセットされていると判断した場合には、S314のステップに移行してグロープラグ28に対する通電を止めると共に着火フラグおよび予熱フラグをそれぞれリセットした後、メインのフローに戻る。
S313のステップにて着火フラグがリセットされていないと判断した場合には、S315のステップに移行して予熱フラグがセットされているか否かを判定する。ここで予熱フラグがセットされていると判断した場合には、S316のステップに移行してグロープラグ28に対する通電を止めると共に予熱フラグをリセットした後、メインのフローに戻る。S315のステップにて予熱フラグがセットされていないと判断した場合には、何もせずにメインのフローに戻る。
なお、本発明はその特許請求の範囲に記載された事項のみから解釈されるべきものであり、上述した実施形態においても、本発明の概念に包含されるあらゆる変更や修正が記載した事項以外に可能である。つまり、上述した実施形態におけるすべての事項は、本発明を限定するためのものではなく、本発明とは直接的に関係のないあらゆる構成を含め、その用途や目的などに応じて任意に変更し得るものである。
10 エンジン
15 ECU
15a 運転状態判定部
15f 暖機判定部
15j 目標電力量設定部
15k 目標電力量補正部
18 エアーフローメーター
24 排気浄化装置
25 排気加熱装置
26 触媒温度センサー
27 燃料添加弁
28 グロープラグ
28a 発熱部
GL 予熱温度
GH 着火温度

Claims (4)

  1. 内燃機関からの排気を浄化するための排気浄化装置と、この排気浄化装置に流入する排気を加熱して当該排気浄化装置を暖機するための排気加熱装置とを具え、前記排気加熱装置が前記内燃機関から前記排気浄化装置に至る排気通路に燃料を添加するための燃料添加弁と、この燃料添加弁から前記排気通路に添加された燃料を着火させるための発熱部を有する着火手段とを含む内燃機関の運転制御装置であって、
    前記発熱部に供給される目標電力量を設定する目標電力量設定部と、
    前記発熱部の周囲を流れる排気の流量を取得するための排気流量取得手段と、
    この排気流量取得手段にて取得した排気の流量に応じて前記目標電力量設定部にて設定された目標電力量を補正する目標電力量補正部と
    をさらに具え、この目標電力量補正部は、前記目標電力量設定部にて設定された目標電力量があらかじめ設定した電力量以下の場合、この目標電力量が大きいほど電力補正量を増大させるのに対し、前記目標電力量設定部にて設定された目標電力量があらかじめ設定した電力量以上の場合、この目標電力量が大きいほど電力補正量を低減させることを特徴とする内燃機関の運転制御装置。
  2. 前記排気加熱装置による前記排気浄化装置の暖機の必要性の有無を判定する暖機判定部と、
    前記排気加熱装置を作動させるべき運転状態にあるか否かを判定する排気加熱判定部と
    をさらに具え、前記目標電力量設定部は、前記暖機判定部にて前記排気浄化装置の暖機が必要であると判定した場合に予熱用の目標電力量を設定する一方、前記排気加熱判定手段にて前記排気加熱装置を作動させることができると判定した場合に前記予熱用の目標電力量よりも大きな着火用の目標電力量を設定することを特徴とする請求項1に記載の内燃機関の運転制御装置。
  3. 前記あらかじめ設定した電力量が前記予熱用の目標電力量の最大値と、前記着火用の目標電力量の最小値とにそれぞれ対応し、前記目標電力量補正部は、前記発熱部に供給される電力量が前記予熱用の目標電力量の場合、この目標電力量が大きいほど電力補正量を増大させるのに対し、前記発熱部に供給される電力量が前記着火用の目標電力量の場合、この目標電力量が大きいほど電力補正量を低減させることを特徴とする請求項2に記載の内燃機関の運転制御装置。
  4. 前記着火用の目標電力量の最小値が前記予熱用の目標電力量の最大値よりも大きく設定されていることを特徴とする請求項3に記載の内燃機関の運転制御装置。
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